JPWO2009116511A1 - 光増感素子及びそれを用いた太陽電池 - Google Patents

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Abstract

高い光電変換効率を達成でき、耐久寿命の長い光増感素子及びそれを用いた太陽電池を提供するために、太陽電池1は、表面に形成された導電膜16を有する基板18と、基板18上に形成された多孔性半導体層20とを含む半導体電極10と、表面に形成された導電膜28を有する基板30を含む対電極12と、半導体電極10と対電極12との間に挟持され、導電性材料を含むキャリア輸送層14とを備え、多孔性半導体層20の表面には、芳香環を有する分子である有機分子26が担持された無機材料24を含む光吸収体22が担持されるようにする。

Description

本発明は、光増感素子及びそれを用いた太陽電池に関し、特に、光電変換効率を向上させた光増感素子及びそれを用いた太陽電池に関する。
近年、化石燃料に代わるエネルギー源として、太陽光による光エネルギーを電気エネルギーに変換できる太陽電池が注目されており、結晶系シリコン基板又は薄膜シリコンを用いた太陽電池が実用化され始めている。しかし、結晶系シリコン基板又は薄膜シリコンは製造コストが非常に高く、これらを用いた太陽電池は非常に高価なものになってしまうという問題がある。このような太陽電池においては、製造に費やしたコストを回収するために、光電変換効率の高効率化による発電出力あたりのコストを低減する努力が続けられているが、充分な光電変換効率が得られていないのが現状である。
そこで、新しいタイプの太陽電池として、金属錯体又は感光色素等からなる光増感素子の光誘起電子移動を応用した湿式太陽電池が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。光増感素子を用いた湿式太陽電池は、表面に電極が形成された透明基板上に光電変換材料である半導体層が形成された半導体電極と、表面に電極が形成された基板からなる対電極と、これらの間に挟持され、酸化還元種を含むキャリア輸送層とを含む。半導体層の表面には、可視光領域に吸収スペクトルを有する光増感素子が担持される。
このような湿式太陽電池に対して太陽光が照射されると、半導体層表面の光増感素子が光を吸収し、これにより光増感素子中の電子が励起される。励起された電子は、半導体層に移動した後、半導体電極の電極から電気回路(図示せず。)を通って対電極の電極に移動し、移動した電子はキャリア輸送層中の酸化還元種を還元する。還元された酸化還元種は、半導体層に電子を移動させることによって酸化された光増感素子を還元する。このような過程を繰返すことによって、電子の流れを介して光エネルギーから連続的に変換される電気エネルギーを得ることができる。
感光色素、フォトクロミック分子又はワイドギャップ半導体等からなる光増感素子は、光センサ、太陽電池又は光触媒等に利用できるため、近年の環境保全及び省エネルギー化問題に対する関心の高まりから非常に注目されている。これらの光増感素子の中でも、特に写真技術に用いられる感光色素は、研究及び開発の歴史が長く、シアニン色素、メロシアニン色素、スクアリウム酸色素又はフタロシアニン色素等の高性能な色素が開発されている。光増感素子として感光色素を用いる場合、感光色素と酸化還元種との電荷交換反応速度が速いために、高い光電変換効率を得ることができる。
また近年、大きさが数十Åの無機材料からなるナノクラスターを形成し、エネルギーギャップをナノクラスターサイズで制御することで光吸収波長を制御可能な量子ドットと呼ばれる光増感素子が開発されており(例えば、非特許文献1、非特許文献2及び非特許文献3参照。)、このような量子ドットを光増感素子として用いた太陽電池も提案されている(例えば、特許文献2、特許文献3、非特許文献4及び非特許文献5参照。)。特許文献2には、硫化アンチモン(Sb)からなる量子ドットを用いた太陽電池について開示されており、特許文献3には、半導体からなる量子ドットと触媒とが化学的に結合された光触媒分子を光増感素子として用いる太陽電池について開示されている。
先行技術文献
アール・ディー シャラー(R.D.SCHALLER)ら、物理学総説誌(Physical Review Letters)、(アメリカ合衆国)、アメリカ物理学会、2004年、第92巻、p.186601 アール・ディー シャラー(R.D.SCHALLER)ら、自然物理学1(Nature Physics 1)、2005年、p.189−p.194 エイ ブーレスバー(A.BOULESBAA)ら、米国化学会誌(Journal of the American Chemical Society)、(アメリカ合衆国)、アメリカ化学会、2007年、第129巻、p.15132−p.15133 ピー ユ(P.Yu)ら、物理化学誌B(The Journal of Physical Chemistry B)、(アメリカ合衆国)、アメリカ化学会、2006年、第11巻、p.25451−p.25454 ワイ タチバナ(Y.Tachibana)ら、日本化学会速報誌(Chemstry Letters)、日本化学会、2007年、第36巻、p.88−p.89 特許第2664194号明細書 特開2007−273984号公報 米国特許出願公開第2007/0137998号明細書
特許文献2、特許文献3、非特許文献4及び非特許文献5等に開示される従来の太陽電池において用いられる量子ドットは、高い光吸光係数を有し、価電子帯中の電子が伝導帯へ遷移しやすく光を吸収しやすい反面、伝導帯中の電子が価電子帯へ遷移しやすく光を放出しやすいため、励起された電子(以下、単に「励起電子」と記す。)の寿命が短いという問題がある。したがって、光増感素子として量子ドットを用いる光センサ及び太陽電池の耐久寿命も短くなってしまうおそれがある。また、量子ドットと酸化還元種との電荷交換反応速度は遅く、充分な光電変換効率を得ることができないという問題がある。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、高い光電変換効率を達成でき、耐久寿命の長い光増感素子及びそれを用いた太陽電池を提供することである。
本発明の第1の局面に係る光増感素子は、芳香環を有する分子である有機分子が担持された無機材料を含む。このように、有機分子が芳香環を有することによって、無機材料の価電子帯における正孔がより還元されやすくなるので、電子と正孔とが確実に分離されて電荷の再結合を防ぐことができる。そのため、無機材料内の励起電子の寿命を長くできるとともに、無機材料への電子注入がエネルギー収支的に効率よく行なわれるようになる。したがって、このような有機分子が担持された無機材料を含む光増感素子は、耐久寿命が長く、高い光電変換効率を得ることができる。
好ましくは、有機分子は、無機材料と物理的及び電気的に結合する機能を持つインターロック基を有する。有機分子は、インターロック基を介して無機材料に物理的に結合することで、無機材料に強固に担持される。また、インターロック基は、無機材料と有機分子との間における励起電子の移動を容易にする電気的結合を提供するので、有機分子から無機材料への電子注入がより効率的に行なわれるようになる。
更に好ましくは、有機分子の分子量は、500以下である。これにより、有機分子のサイズが1nmより小さくなり、1つの無機材料に担持される有機分子の数が好ましい範囲内になるので、有機分子から無機材料への電子注入がより一層効率的に行なわれるようになる。
更に好ましくは、無機材料及び有機分子は、有機分子の最低空分子軌道のエネルギー準位が、無機材料の伝導帯の基底エネルギー準位よりも高くなるように選ばれる。これにより、無機材料内で励起された電子の有機分子への遷移が抑制されるので、励起電子の寿命を長くすることができる。
更に好ましくは、無機材料及び有機分子は、有機分子の最高被占分子軌道のエネルギー準位が、無機材料の価電子帯の最高次のエネルギー準位よりも高くなるように選ばれる。これにより、有機分子から無機材料への電子注入がより効率的に行なわれるようになり、無機材料の価電子帯における正孔が有機分子によってより還元されやすくなる。したがって、電子と正孔との分離が確実になり、電荷の再結合を防ぐことができるので、無機材料内の励起電子の寿命をより一層長くすることができる。
更に好ましくは、有機分子は、塩基性複素環又は電子供与基、及び、酸性複素環又は電子吸引基を有している。これにより、有機分子から無機材料への電子注入がより効率的に行なわれるようになるので、より高い光電変換効率を得ることができるようになる。
更に好ましくは、無機材料は、硫化カドミウム、セレン化カドミウム、硫化鉛、セレン化鉛、硫化アンチモン、セレン化アンチモン、ヒ化インジウム及びインジウムガリウムヒ素からなるグループから選択される。これにより、励起状態の有機分子から多孔性半導体層への電子注入がより効率的に行なわれるようになるので、より効率的に光電変換を行うことができるようになる。
本発明の第2の局面に係る太陽電池は、表面に形成された第1の導電膜を有する第1の基板と、当該第1の基板上に形成された多孔性半導体層とを含む半導体電極と、表面に形成された第2の導電膜を有する第2の基板を含む対電極と、半導体電極と対電極との間に挟持され、導電性材料を含むキャリア輸送層とを備え、多孔性半導体層の表面には、上述の光増感素子が担持される。このように、上述の光増感素子を有するので、光電変換効率が高く、耐久寿命の長い安価な太陽電池を得ることができる。
好ましくは、有機分子の最高被占分子軌道のエネルギー準位は、導電性材料の酸化還元電位又はフェルミ準位よりも小さい。これにより、酸化状態の有機分子への電子注入をより効率よく行うことができ、光増感素子と酸化還元種との電荷交換反応速度をより速くすることができる。
更に好ましくは、多孔性半導体層は、金属酸化物半導体化合物からなる。これにより、安定性および安全性に優れた太陽電池を得ることができる。
更に好ましくは、有機分子の最高被占分子軌道のエネルギー準位と最低空分子軌道のエネルギー準位との差は、金属酸化物半導体化合物の伝導帯の基底エネルギー準位と価電子帯の最高次のエネルギー準位との差よりも大きい。これにより、多孔性半導体層に吸収される光が有機分子に吸収されてしまうことを抑制できるので、より効率的に光電変換を行うことができるようになる。
更に好ましくは、金属酸化物半導体化合物は、酸化チタンである。これにより、安定性および安全性により優れ、光増感素子をより増感させやすい太陽電池を得ることができる。
本発明の光増感素子は、芳香環を有する分子である有機分子が担持された無機材料を含む。このように、有機分子が芳香環を有することによって、無機材料の価電子帯における正孔がより還元されやすくなるので、電子と正孔とが確実に分離されて電荷の再結合を防ぐことができる。そのため、無機材料内の励起電子の寿命を長くできるとともに、無機材料への電子注入がエネルギー収支的に効率よく行なわれるようになる。したがって、このような有機分子が担持された無機材料を含む光増感素子は、耐久寿命が長く、高い光電変換効率を得ることができる。
本発明の一実施の形態に係る太陽電池の構成を示す断面図及びその一部拡大図である。
符号の説明
1 太陽電池、5 半導体微粒子、10 半導体電極、12 対電極、14 キャリア輸送層、16,28 導電膜、18,30 基板、20 多孔性半導体層、32 触媒層、22 光吸収体、24 無機材料、26 有機分子
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。以下の説明及び図面においては、同一の部品には同一の参照符号及び名称を付してある。それらの機能も同様である。したがって、それらについての詳細な説明をその都度繰返すことはしない。
〈構成〉
図1(A)は、本発明の一実施の形態に係る太陽電池1の構成を示す断面図であり、図1(B)は、その一部(図1における円50の部分)の拡大図である。図1を参照して、太陽電池1は、半導体電極10と、対電極12と、これらの間に挟持されるキャリア輸送層14とを含む。半導体電極10は、表面に形成された導電膜16を有する基板18と、基板18上に形成された多孔性半導体層20とを含む。多孔性半導体層20表面、すなわち半導体微粒子5の表面には、光増感素子である光吸収体22として、無機材料24及び有機分子26が担持される。対電極12は、表面に形成された導電膜28を有する基板30と、基板30上に形成された触媒層32とを含む。
以下、太陽電池1を構成する半導体電極10、対電極12及びキャリア輸送層14について詳細に説明する。
[半導体電極10]
半導体電極10は、表面に形成された導電膜16を有する基板18と、基板18上に形成された多孔性半導体層20とを含む。
基板18としては、実質的に透明であり太陽電池1の各部を支持し得るものであれば特に限定されるものではないが、ソーダ石灰フロートガラス若しくは石英ガラス等のガラス、又はセラミック等の耐熱性材料からなる基板を使用できる。基板18の厚みとしては、太陽電池1に適当な機械的強度を付与できる程度であれば特に限定されるものではないが、0.5mm〜8mmであることが好ましい。導電膜16としては、透明導電性材料からなる膜であれば特に限定されるものではなく、インジウム−スズ複合酸化物(ITO)、酸化スズ(SnO)、フッ素ドープされた酸化スズ(FTO)、ヨウ化銅(CuI)又は酸化亜鉛(ZnO)等からなる膜を使用できる。導電膜16の膜厚としては、0.02μm〜5μmであることが好ましい。また、導電膜16の表面抵抗は低いことが好ましく、特には、40Ω/sq以下であることが好ましい。導電膜16は、スパッタ法又はスプレー法等の公知の方法によって基板18上に形成できる。基板18及び導電膜16としては、FTOからなる導電膜16をソーダ石灰フロートガラスからなる基板18上に積層したもの(例えば、日本板硝子株式会社製の市販品等)を使用することが好ましい。
多孔性半導体層20の構成材料としては、当該分野において一般的に光電変換材料として使用されるものであれば特に限定されるものではなく、酸化チタン(TiO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)、酸化鉄(Fe)、酸化ニオブ(Nb)、酸化セリウム(CeO)、酸化タングステン(WO)、チタン酸バリウム(BaTiO)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)、銅アルミニウム酸化物(CuAlO)若しくはストロンチウム銅酸化物(SrCu)等の金属酸化物半導体化合物、又は、硫化カドミウム(CdS)、硫化鉛(PbS)、硫化亜鉛(ZnS)、リン化インジウム(InP)若しくは銅−インジウム硫化物(CuInS)等の半導体化合物を単独又は組合せて使用できる。これらの中でも、安定性及び安全性の点から、金属酸化物半導体化合物であることが好ましく、更には酸化チタンであることが好ましい。酸化チタンとしては、アナターゼ型酸化チタン、ルチル型酸化チタン、無定形酸化チタン、メタチタン酸若しくはオルソチタン酸等の各種の狭義の酸化チタン、水酸化チタン又は含水酸化チタン等を単独又は混合物として使用できる。アナターゼ型及びルチル型の2種類の結晶系酸化チタンは、その製法又は熱履歴によりいずれの形態もとり得るが、アナターゼ型が一般的である。アナターゼ型酸化チタンは、ルチル型酸化チタンよりも光吸収の長波端波長が短いため、紫外光による光電変換効率の低下を起こす度合いが小さく、光吸収体22をより一層増感させやすい。そのため、光吸収体22の増感に関しては、アナターゼ型酸化チタンの含有率の高いものが好ましく、特には、80%以上アナターゼ型酸化チタンを含むものが好ましい。
多孔性半導体層20は、上述の構成材料の微粒子(以下、「半導体微粒子」と記す。)5を用いて形成される多孔質状の膜である。半導体微粒子5の形態としては、単結晶又は多結晶のうちのいずれの結晶系であってもよいが、安定性、結晶成長の容易さ、及び、製造コストが低い等の観点から、多結晶である方が好ましい。また、ナノからマイクロスケールの多結晶微粒子の形態であることが特に好ましい。半導体微粒子5の平均粒径は10nm〜500nmであることが好ましい。ここで、平均粒径とは、体積平均粒径のことを示す。
半導体微粒子5は、2種類以上の粒子サイズの異なる微粒子を上述の平均粒径の範囲になるように混合して用いることが好ましい。粒子サイズの異なる半導体微粒子5を使用する場合、粒子サイズの大きい半導体微粒子5と小さい半導体微粒子5との平均粒径の比率は、10倍以上の差がある方が好ましい。具体的には、粒子サイズの大きい半導体微粒子5の平均粒径は100nm〜500nmであり、粒子サイズの小さい半導体微粒子5の平均粒径は5nm〜50nmであることが好ましい。粒子サイズの大きい半導体微粒子5は、入射光を散乱させ光捕捉率の向上に寄与し、粒子サイズの小さい半導体微粒子5は、光吸収体22の吸着点をより多くして光吸収体22の吸着量の向上に寄与する。また、異なる材料からなる半導体微粒子5を混合する場合、吸着作用の強い材料を粒子サイズの小さい半導体微粒子5に用いた方が効果的である。最も好ましい構成材料である酸化チタンからなる半導体微粒子5は、気相法又は液相法(水熱合成法又は硫酸法)等の各種文献等に記載されている公知の方法に準じて製造できる。また、Degussa社が開発した塩化物(商品名:P25)を高温加水分解する方法によっても製造できる。
多孔性半導体層20表面には、光増感素子である光吸収体22として、無機材料24及び有機分子26が担持される。より具体的には、有機分子26が担持された無機材料24が多孔性半導体層20表面に担持される。
無機材料24の構成材料としては、当該分野において一般的に光電変換材料として使用されるものであれば特に限定されるものではなく、硫化カドミウム(CdS)、セレン化カドミウム(CdSe)、硫化鉛(PbS)、セレン化鉛(PbSe)、硫化アンチモン(Sb)、セレン化アンチモン(SbSe)、ヒ化インジウム(InAs)、インジウムガリウムヒ素(InGaAs)及びテルル化カドミウム(CdTe)等からなるグループから選択される材料を使用できる。無機材料24の構成材料として上述のような材料を用いることにより、有機分子26から多孔性半導体層20への電子注入がより効率的に行なわれるようになるので、より効率的に光電変換を行うことができるようになる。
無機材料24は、上述の構成材料からなる量子ドットとして使用される。量子ドットのサイズとしては、0.5nm〜5nmが好ましい。これによって、光電変換可能な波長の領域が長波長側まで広がるので、広領域の可視光を電気に変換することができるようになる。量子ドットのサイズが0.5nmより小さいと、無機材料のバンドギャップ(禁制帯)が大きくなるために短波長側の光しか吸収できなくなるおそれがある。また量子ドットのサイズが5nmより大きいと、量子ドットにおけるエネルギー準位が離散化されなくなり、量子効果が発現しなくなるおそれがある。ここで、量子ドットのサイズとは、量子ドットの直径のことを示し、透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)等を用いて測定することができる。また、バンドギャップとは、伝導帯の基底エネルギー準位と価電子帯の最高次のエネルギー準位との差を示し、伝導帯とは、バンドギャップのある系においてバンドギャップの頂上にある空のバンドのことを示し、価電子帯とは、絶縁体や半導体において価電子によって満たされたエネルギーバンドのことを示す。量子効果とは、電子をナノメートルサイズの量子ドット内に閉じ込めることで、波動としての性質が顕著に現れるようになる効果を示す。
このような量子ドットは、各種文献等に記載される公知の方法により製造することができる。例えば、硫化カドミウム(CdS)からなる量子ドットは、米国化学会誌(Journal of the American Chemical Society)、(アメリカ合衆国)、アメリカ化学会、1993年、第115巻、p.8706−p.8715に記載の方法、物理化学誌A(The Journal of Physical Chemistry A)、(アメリカ合衆国)、アメリカ化学会、1994年、第98巻、p.3183に記載の方法、米国化学会誌(Journal of the American Chemical Society、(アメリカ合衆国)、アメリカ化学会、2001年、第123巻、p.183−p.184に記載の方法、又は、物理化学誌A(The Journal of Physical Chemistry A)、(アメリカ合衆国)、アメリカ化学会、2003年、第107巻、p.14154に記載の方法に従って製造できる。セレン化カドミウム(CdSe)からなる量子ドットは、物理化学誌B(The Journal of Physical Chemistry B)、(アメリカ合衆国)、アメリカ化学会、1999年、第103巻、p.3065に記載の方法、又は、米国化学会誌(Journal of the American Chemical Society)、(アメリカ合衆国)、アメリカ化学会、1993年、第115巻、p.8706−p.8715に記載の方法に従って製造できる。硫化鉛(PbS)又はセレン化鉛(PbSe)からなる量子ドットは、物理化学誌B(The Journal of Physical Chemistry B)、(アメリカ合衆国)、アメリカ化学会、2002年、第106巻、p.10634に記載の方法、又は、米国化学会誌(Journal of the American Chemical Society)、(アメリカ合衆国)、アメリカ化学会、2004年、第126巻、p.11752に記載の方法に従って製造できる。硫化アンチモン(Sb)からなる量子ドットは、特開2007−273984号公報記載の方法に従って製造できる。ヒ化インジウム(InAs)からなる量子ドットは、物理化学誌B(The Journal of Physical Chemistry B)、(アメリカ合衆国)、アメリカ化学会、2006年、第110巻、p.25453−p.254451に記載の方法に従って製造できる。
無機材料24の量子ドットは、多孔性半導体層20と物理的及び電気的に結合する機能を持つ官能基であるインターロック基を有する分子を含むことが好ましい。インターロック基を有する分子としては、例えば、カルボキシル基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、スルホン酸基、エステル基、メルカプト基又はホスホニル基等のインターロック基を2つ有するもの等がある。具体的には、マロン酸、リンゴ酸又はマレイン酸等のジカルボン酸、並びに、カルボン酸及びメルカプト基を有するメルカプト酢酸等がある。無機材料24の量子ドットは、これらの分子が有するインターロック基を介して多孔性半導体層20表面に物理的に結合することで、多孔性半導体層20に強固に担持される。また、これらの分子が有するインターロック基は、励起状態の有機分子26と多孔性半導体層20の伝導帯との間における励起電子の移動を容易にする電気的結合を提供するので、励起状態の有機分子26から多孔性半導体層20への電子注入がより効率的に行なわれるようになる。
以下、テーブル1に代表的な無機材料24からなる量子ドットにおける最高被占分子軌道(以下「HOMO(highest occupied molecular orbital)」と記す。)及び最低空分子軌道(以下「LUMO(Lowest unoccupied molecular orbital)と記す。」のエネルギー準位を示す。ここで、HOMOとは、分子軌道にエネルギー準位の低い方から順に電子を割り当てた際に、電子が入った最もエネルギー準位の高い分子軌道のことであり、LUMOとは、分子軌道にエネルギー準位の低い方から順に電子を割り当てた際に、電子が詰まっていない最もエネルギー準位の低い分子軌道のことである。本明細書におけるHOMO及びLUMOのエネルギー準位の値は、AC−3(商品名、理研計器株式会社製)及び吸光度測定装置(商品名:UV−2000、株式会社島津製作所製)によって測定された値である。
Figure 2009116511
有機分子26は、芳香環を有する。ここで、芳香環とは、環状不飽和有機化合物のことを示し、炭化水素のみからなる芳香族炭化水素、又は、環構造に炭素以外の元素を含む複素芳香族化合物のことである。芳香族炭化水素としては、ベンゼン環、及び、ナフタレン環又はピレン環等の縮合ベンゼン環等がある。複素芳香族化合物としては、ピリジン環又はピロール環等の芳香族複素環等がある。また、ピリジン又はフラン等のように、ベンゼン環又はナフタレン環等の環構造における炭素原子をヘテロ原子と置換したもの等もある。
このように、有機分子26がπ結合が存在する芳香環を有することによって、有機分子26のHOMOのエネルギー準位が、芳香環を有しない分子に比べて真空準位に近くなるので、無機材料24からなる量子ドット内の価電子帯中の正孔がより還元されやすくなる。そのため、電子と正孔とが確実に分離されるので電荷の再結合を防ぐことができるようになる。したがって、無機材料24内の励起電子の寿命を長くできるとともに、無機材料24への電子注入がエネルギー収支的に効率よく行なわれるようになる。たとえば、特許文献3に記載の量子ドットにはトリオクチルホスフィンオキシドが配位子として担持されているが、トリオクチルホスフィンオキシドのHOMOのエネルギー準位は約−6.5eVである。これに対して芳香環を有する有機分子26のHOMOのエネルギー準位は、約−6.2eV〜−5.0eVであるので、トリオクチルホスフィンオキシドを用いる場合よりも有機分子26を用いた場合の方が、無機材料24への電子注入がエネルギー収支的により効率よく行なわれるようになることが判る。
有機分子26は、水素、ホウ素、炭素、窒素、酸素、ハロゲン族元素、ケイ素、リン又は硫黄等の金属元素以外の元素を構成元素として含む分子であることが好ましい。有機分子26が金属元素以外の元素を構成元素として含む分子であることによって、高い光電変換効率を得ることができる。また、合成が難しく高価である有機金属分子又は有機金属錯体を用いる場合と比較して、安価で簡便に光増感素子である光吸収体22を製造できるようになる。有機分子26が金属元素を含み、かつ、芳香環を有する場合には、有機分子26は有機金属錯体であることが多い。このような有機金属錯体は、金属の配位数だけ配位子を有するため一般的に分子量が大きくなる。そのため、有機分子26内のLUMOのエネルギー準位が低くなり、光吸収で励起された無機材料24内の電子が有機金属錯体へ移動しやすくなるため、電子が外部に取出せなくなり光電変換効率が低下するおそれがある。
有機分子26は、無機材料24と物理的及び電気的に結合する機能を持つ官能基であるインターロック基を分子内に有することが好ましい。インターロック基としては、カルボキシル基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、スルホン酸基、エステル基、メルカプト基、ホスホニル基又はアミノ基等がある。有機分子26は、インターロック基を介して無機材料24表面に物理的に結合することで、無機材料24に強固に担持される。また、インターロック基は、無機材料24と有機分子26との間における励起電子の移動を容易にする電気的結合を提供するので、有機分子26から無機材料24への電子注入がより効率的に行なわれるようになる。
有機分子26は、塩基性複素環又は電子供与基、及び、酸性複素環又は電子吸引基を有することが好ましく、更には、酸性複素環又は電子吸引基が無機材料24と結合していることが好ましい。ここで、塩基性複素環とは、電子供与性の大きい複素環のことであり、ベンゾチアゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾイミダゾール、インドレニン又はキノリン等がある。また電子供与基とは、水素原子よりも電子供与性の大きい官能基のことであり、ヒドロキシル基、エステル基、アミノ基又はメチル基等がある。一方、酸性複素環とは、電子吸引性の大きい複素環のことであり、ローダニン、チオオキサゾリドン、チオヒダントイン又はチオバルビツール酸等がある。また電子吸引基とは、水素原子よりも電子吸引性の大きい官能基のことであり、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、ニトロ基、シアノ基、アルデヒド基、カルボキシル基又はスルホン基等がある。
このように、有機分子26が塩基性複素環又は電子供与基、及び、酸性複素環又は電子吸引基を有し、更には酸性複素環又は電子吸引基が無機材料24と結合していることによって、有機分子26から無機材料24への電子注入がより効率的に行なわれるようになるので、より高い光電変換効率を得ることができるようになる。これは、塩基性複素環又は電子供与基にHOMOの電子雲が局在し、酸性複素環又は電子吸引基にLUMOの電子雲が局在しており、これらの軌道が空間的に分離しているためである。すなわち、光吸収による電子励起は、HOMOからLUMOへの電子遷移が主であるため、分子内のHOMOの電子雲とLUMOの電子雲とが空間的に分離している有機分子は、光吸収による分子内電荷移動が効率よく起こりやすく、光増感素子として高い性能を示すためである。
有機分子26の分子量は、500以下であることが好ましい。これにより、有機分子26のサイズが1nmより小さくなり、1つの無機材料24に担持される有機分子26の数が好ましい範囲内になるので、有機分子26から無機材料24への電子注入がより一層効率的に行なわれるようになる。有機分子26の分子量が500より大きいと、有機分子26のサイズが1nm以上となり無機材料24のサイズとほぼ同じサイズになるため、1つの無機材料24に担持される有機分子26の数が減少してしまうおそれがある。
以下、有機分子26の代表的なものについて具体的な構造を記す。
例示化合物(1)
Figure 2009116511
例示化合物(2)
Figure 2009116511
例示化合物(3)
Figure 2009116511
例示化合物(4)
Figure 2009116511
例示化合物(5)
Figure 2009116511
例示化合物(6)
Figure 2009116511
例示化合物(7)
Figure 2009116511
例示化合物(8)
Figure 2009116511

例示化合物(9)
Figure 2009116511
例示化合物(10)
Figure 2009116511
例示化合物(11)
Figure 2009116511
(式中、Xは陰イオンを示す。)
例示化合物(12)
Figure 2009116511
例示化合物(13)
Figure 2009116511
例示化合物(14)
Figure 2009116511
例示化合物(15)
Figure 2009116511
例示化合物(16)
Figure 2009116511
例示化合物(17)
Figure 2009116511
例示化合物(18)
Figure 2009116511
例示化合物(19)
Figure 2009116511
例示化合物(20)
Figure 2009116511
例示化合物(21)
Figure 2009116511
例示化合物(22)
Figure 2009116511
例示化合物(23)
Figure 2009116511
例示化合物(24)
Figure 2009116511
例示化合物(25)
Figure 2009116511
以下、テーブル2に、上述の例示化合物のうち代表的なものにおけるHOMO及びLUMOのエネルギー準位、並びに分子量を示す。
Figure 2009116511
無機材料24及び有機分子26の組合せとしては、有機分子26のLUMOのエネルギー準位が、無機材料24の伝導帯の基底エネルギー準位よりも高くなるように選ばれることが好ましく、更には、有機分子26のHOMOのエネルギー準位が、無機材料24の価電子帯の最高次のエネルギー準位よりも高くなるように選ばれることが好ましい。この場合、無機材料24の伝導帯の基底エネルギー準位は、無機材料24のLUMOのエネルギー準位に相当し、無機材料24の価電子帯の最高次のエネルギー準位は、無機材料24のHOMOのエネルギー準位に相当する。
このように、有機分子26のLUMOのエネルギー準位が、無機材料24の伝導帯の基底エネルギー準位よりも高くなるように選ばれた無機材料24及び有機分子26の組合せからなる光吸収体22では、無機材料24内で励起された電子の有機分子26への遷移が抑制されるので、励起電子の寿命を長くすることができる。更に、有機分子26のHOMOのエネルギー準位が、無機材料24の価電子帯の最高次のエネルギー準位よりも高くなるように選ばれた無機材料24及び有機分子26の組合せからなる光吸収体22においては、有機分子26から無機材料24への電子注入がより効率的に行なわれるようになり、無機材料24の価電子帯における正孔が有機分子26によってより還元されやすくなる。したがって、電子と正孔との分離が確実になり、電荷の再結合を防ぐことができるので、無機材料24内の励起電子の寿命をより一層長くすることができる。
更に、有機分子26は、有機分子26のHOMOのエネルギー準位とLUMOのエネルギー準位との差が、多孔性半導体層20の構成材料である半導体化合物のバンドギャップよりも大きくなるように選ばれたものであることが好ましい。これにより、多孔性半導体層20に吸収される光が有機分子26に吸収されてしまうことを抑制できるので、より効率的に光電変換を行うことができるようになる。
〔多孔性半導体層20の作製方法〕
多孔性半導体層20は、公知の方法によって導電膜16上に形成することができる。例えば、半導体微粒子5を含有する懸濁液を導電膜16上に塗布し、少なくとも乾燥又は焼成のいずれか一方を行う方法がある。この方法では、まず、半導体微粒子5を適当な溶剤に懸濁して懸濁液を得る。このような溶剤としては、エチレングリコールモノメチルエーテル等のグライム系溶剤、イソプロピルアルコール等のアルコール類、イソプロピルアルコール/トルエン等のアルコール系混合溶剤又は水等がある。また、上記懸濁液の代わりとして、市販品である酸化チタンペースト(以下いずれも商品名:Ti−nanoxideシリーズ D/SP,D,T/SP又はD/DP、Soraronix社製)を使用することもできる。次いで、ドクターブレード法、スキージ法、スピンコート法又はスクリーン印刷法等の公知の方法によって、懸濁液又は酸化チタンペーストを導電膜16上に塗布し、塗布液に対して少なくとも乾燥又は焼成のいずれか一方を行うことによって、多孔質状の膜である多孔性半導体層20を作製できる。乾燥又は焼成に必要な温度、時間及び雰囲気等は、導電膜16の構成材料及び半導体微粒子5の種類に応じて適宜設定でき、例えば、大気雰囲気下又は不活性ガス雰囲気下において、50℃〜800℃の温度範囲で10秒〜12時間行う。乾燥又は焼成は、単一の温度で1回のみ行なってもよいし、温度を変化させて2回以上行なってもよい。多孔性半導体層20が複数の層で構成される場合には、異なる半導体微粒子5の懸濁液を所望の種類だけ調製し、塗布、及び、少なくとも乾燥又は焼成のいずれか一方を行う上記の工程を懸濁液の種類の分だけ繰返して行なうことによって多孔性半導体層20を形成する。このようにして作製される多孔性半導体層20の厚みとしては、特に限定されるものではないが、0.1μm〜100μmであることが好ましい。また、多孔性半導体層20の表面積としては、大きい方がより好ましく、特には、10m/g〜200m/gであることが好ましい。また、無機材料24の量子ドットの担持処理に先立って、半導体微粒子5同士の電気的接続の向上、多孔性半導体層20の表面積の増加又は半導体微粒子5における欠陥準位の低減等を目的として多孔性半導体層20の表面を活性化するための処理を行うこともできる。この活性化処理としては、例えば、多孔性半導体層20が酸化チタン(TiO)膜からなる場合には、四塩化チタン水溶液に浸漬させる方法等がある。
次いで、上述のようにして作製した多孔性半導体層20に無機材料24の量子ドットを担持させる。多孔性半導体層20に無機材料24の量子ドットを担持させる方法としては、当該分野において一般的な方法であれば特に限定されるものではないが、例えば、多孔性半導体層20を無機材料24の量子ドットを分散させた溶液(以下「量子ドット分散溶液」と記す。)に浸漬する方法、量子ドット分散溶液を多孔性半導体層20表面に塗布する方法、又は、特開2007−273984号公報に記載される量子ドットを直接多孔性半導体層20上に形成する方法等がある。上記浸漬する方法を用いる場合には、量子ドット分散溶液を多孔性半導体層20の微細孔奥部まで浸透させるために、量子ドット分散溶液を加熱することが好ましい。
量子ドット分散溶液において量子ドットを分散させる溶剤としては、当該分野において一般的に使用されるものであれば特に限定されるものではなく、アルコール、トルエン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン(THF)、クロロホルム若しくはジメチルホルムアミド、又は、これらの2種類以上を混合した混合溶剤等がある。これらの溶剤は、蒸留又は乾燥等の公知の精製方法に従って精製された、より純度の高いものであることが好ましい。量子ドット分散溶液中の量子ドットの濃度としては、使用する量子ドット、溶剤の種類及び量子ドット担持方法等の各条件に応じて適宜設定することができるが、例えば、0.01mmol/L以上であることが好ましく、更には0.1mmol/L〜1mol/Lであることが好ましい。浸漬時間又は浸漬回数等は、担持処理の条件に応じて適宜設定されればよいが、例えば0.2時間〜168時間程度で1回〜5回行うことが好ましい。
担持されなかった量子ドットは、担持処理後に洗浄により除去することが好ましい。洗浄溶剤としては、量子ドットが溶解しないものであれば特に限定されず、エタノール等の低級アルコール等を使用できる。これらの中でも、沸点が低く乾燥しやすい溶剤であることがより好ましい。
次いで、上述のようにして多孔性半導体層20に担持させた無機材料24の量子ドットに有機分子26を担持させる。
量子ドットに有機分子26を担持させる方法としては、当該分野において一般的な方法であれば特に限定されるものではないが、例えば、量子ドットが担持された多孔性半導体層20を、有機分子26を溶解した溶液(有機分子吸着用溶液)に浸漬する方法、又は、有機分子吸着用溶液を量子ドットが担持された多孔性半導体層20表面に塗布する方法等がある。有機分子吸着用溶液を調製する場合には、有機分子26の溶解性を向上させるために、有機分子吸着溶液を加熱して行うことが好ましい。
有機分子吸着用溶液において有機分子26を溶解させる溶剤としては、当該分野において一般的に使用されるものであれば特に限定されるものではなく、エタノール等の低級アルコール、エーテル若しくはアセトン、又は、これらの2種類以上を混合した混合溶剤等がある。これらの溶剤は、蒸留又は乾燥等の公知の精製方法に従って精製された、より純度の高いものであることが好ましい。有機分子吸着用溶液中の有機分子の濃度としては、使用する有機分子26、溶剤の種類及び有機分子担持方法等の各条件に応じて適宜設定することができるが、例えば、0.01mmol/L以上であることが好ましく、更には0.1mmol/L〜1mol/Lであることが好ましい。浸漬時間又は浸漬回数等は、担持処理の条件に応じて適宜設定されればよいが、例えば0.5時間〜168時間程度で1回〜10回行うことが好ましい。
担持されなかった有機分子26は、担持処理後に洗浄により除去することが好ましい。洗浄溶剤としては特に限定されず、エタノール等の低級アルコール等を使用できる。これらの中でも、沸点が低く乾燥しやすい溶剤であることがより好ましい。
[対電極12]
対電極12は、表面に形成された導電膜28を有する基板30と、基板30上に形成された触媒層32とを含み、半導体電極10とともに一対の電極を構成する。
基板30としては、実質的に透明であり当該分野において太陽電池1に一般的に使用されるものであれば特に限定されるものではなく、ソーダ石灰フロートガラス若しくは石英ガラス等のガラス、又はセラミック等の耐熱性材料からなる基板を使用できる。基板30の厚みとしては、太陽電池1に適当な機械的強度を付与できる程度であれば特に限定されるものではないが、0.5mm〜8mmであることが好ましい。導電膜28としては、透明導電性材料からなる膜であれば特に限定されるものではなく、インジウム−スズ複合酸化物(ITO)、酸化スズ(SnO)、フッ素ドープされた酸化スズ(FTO)、ヨウ化銅(CuI)又は酸化亜鉛(ZnO)等からなる膜を使用できる。導電膜28の膜厚としては、0.1μm〜5μm程度であることが好ましく、スパッタ法又はスプレー法等の公知の方法によって基板30上に形成される。基板30及び導電膜28としては、FTOからなる導電膜28をソーダ石灰フロートガラスからなる基板30上に積層したもの(例えば、日本板硝子株式会社製の市販品等)を使用することが好ましい。
触媒層32は、当該分野で一般的に使用されるものであれば特に限定されず、白金、カーボンブラック、ケッチェンブラック、カーボンナノチューブ又はフラーレン等からなる膜等がある。触媒層32として白金からなる膜を用いる場合には、蒸着法、スパッタ法、塩化白金酸の熱分解又は電着等の公知の方法によって、導電膜28が形成された基板30上に触媒層32である白金膜を形成することができる。触媒層32としてカーボンブラック、ケッチェンブラック、カーボンナノチューブ又はフラーレン等のカーボンからなる膜を用いる場合には、溶媒に分散してペースト状にしたカーボンをスクリーン印刷法等より塗布することによって、導電膜28が形成された基板30上に触媒層32であるカーボン膜を形成することができる。触媒層32の膜厚としては、特に限定されるものではないが、0.5nm〜1000nmであることが好ましい。触媒層32の形態としては、特に限定されるものではないが、緻密な膜状、多孔質膜状又はクラスター状の膜状等の形態であることが好ましい。
[キャリア輸送層14]
キャリア輸送層14は、電子、ホール(正孔)又はイオンを輸送できる導電性材料を含む。導電性材料としては、酸化還元種を含む電解質若しくは高分子電解質等のイオン導電体、ポリビニルカルバゾール若しくはトリフェニルアミン等のホール輸送材料、フラーレン誘導体若しくはテトラニトロフロレノン等の電子輸送材料、ポリチオフェン若しくはポリピロール等の導電性ポリマー、又は、ヨウ化銅、チオシアン酸銅若しくは酸化ニッケル等の無機p型半導体等を使用できる。
これらの導電性材料の中でも、イオン導電体を使用することが好ましく、更には酸化還元種を含む電解質を使用することが特に好ましい。酸化還元種としては、一般的に電池又は太陽電池等において使用することができるものであれば特に限定されず、I/I3−系、Br2−/Br3−系、Fe2+/Fe3+系、Na/NaS系、(SCN)/SCN系、(SeCN)/SeCN系、Co2+/Co3+系、又は、キノン/ハイドロキノン系のもの等がある。
上述の酸化還元種のうち代表的なものとして、具体的には、I/I3−系の場合には、ヨウ化リチウム(LiI)、ヨウ化ナトリウム(NaI)、ヨウ化カリウム(KI)又はヨウ化カルシウム(CaI)等の金属ヨウ化物とヨウ素(I)との組合せ、並びに、テトラエチルアンモニウムアイオダイド(TEAI)、テトラプロピルアンモニウムアイオダイド(TPAI)、テトラブチルアンモニウムアイオダイド(TBAI)、テトラヘキシルアンモニウムアイオダイド(THAI)等のテトラアルキルアンモニウム塩とヨウ素(I)との組合せ等を使用できる。Br2−/Br3−系の場合には、臭化リチウム(LiBr)、臭化ナトリウム(NaBr)、臭化カリウム(KBr)、臭化カルシウム(CaBr)等の金属臭化物と臭素(Br)との組合せ等を使用できる。Fe2+/Fe3+系の場合には、塩化鉄(II)(FeCl)と塩化鉄(III)(FeCl)との組合せ、又は、ヘキサシアノ鉄(II)酸カリウム(K[Fe(CN)])とヘキサシアノ鉄(III)酸カリウム(K[Fe(CN)])との組合せ等を使用できる。Na/NaS系の場合には、硫化ナトリウム(NaS)と硫黄(S)との組合せ等を使用できる。(SCN)/SCN系の場合には、チオシアン酸鉛(Pb(SCN))とチオシアン酸ナトリウム(NaSCN)との組合せ等がある。これらの中でも、特にヨウ化リチウム(LiI)とヨウ素(I)との組合せ、又は、硫化ナトリウム(NaS)と硫黄(S)との組合せを使用することが、より高い光電変換効率を得る点で好ましい。
これらの酸化還元種は、有機分子26のHOMOのエネルギー準位が、酸化還元種の酸化還元電位又はフェルミ準位よりも小さいことが好ましい。これにより、酸化状態の有機分子26への電子注入をより効率よく行うことができ、光吸収体22と酸化還元種との電荷交換反応速度をより速くすることができる。ここでフェルミ準位とは、統計学的に電子数が1/2となる準位のことを示す。
酸化還元種を含む電解質は、必要に応じて添加剤を含む。添加剤としては、t−ブチルピリジン(TBP)等の含窒素芳香族化合物、又は、ジメチルプロピルイミダゾールアイオダイド(DMPII)、メチルプロピルイミダゾールアイオダイド(MPII)、エチルメチルイミダゾールアイオダイド(EMII)、エチルイミダゾールアイオダイド(EII)若しくはヘキシルメチルイミダゾールアイオダイド(HMII)等のイミダゾール塩等がある。酸化還元種を含む電解質は、このような添加剤を含むことによって、酸化還元種の移動速度の向上効果等を得ることができる。
導電性材料として上述の酸化還元種を含む電解質を使用する際には、電解質を溶解するための溶剤が使用されて電解液が調製される。溶剤としては、プロピレンカーボネート等のカーボネート化合物、アセトニトリル等のニトリル化合物、エタノール等のアルコール類、水、又は非プロトン極性物質等を使用できる。これらの中でも、カーボネート化合物又はニトリル化合物を使用することが好ましい。これらの溶剤は2種類以上を混合して使用することもできる。電解液中の酸化還元種の濃度としては、0.001mol/L〜1.5mol/Lの範囲であることが好ましく、特には0.01mol/L〜0.7mol/Lの範囲であることが特に好ましい。
以下、テーブル3に、上述の電解液のうち代表的なものにおける酸化還元電位を示す。
Figure 2009116511
なお、半導体電極10と対電極12と間には、それぞれの電極同士の接触による短絡を防止するために、スぺーサが設けられることが好ましい。スぺーサとしてはポリエチレン等の高分子フイルム等を使用できる。このフイルムの膜厚としては、特に限定されるものではないが、10μm〜50μmであることが好ましい。
〈動作〉
本実施の形態に係る太陽電池1は、以下のように動作する。太陽電池1に対して太陽光が照射されると、多孔性半導体層20表面上の光吸収体22における有機分子26が光を吸収し、これにより有機分子26中の電子が励起される。励起された電子は、無機材料24からなる量子ドットを介して多孔性半導体層20に移動した後、導電膜16から電気回路(図示せず。)を通って導電膜28に移動する。導電膜28に移動した電子は、キャリア輸送層14中の酸化還元種を還元し、還元された酸化還元種は、多孔性半導体層20に電子を移動させることによって酸化された有機分子26を還元する。このような過程を繰返すことによって、電子の流れを介して光エネルギーから連続的に変換される電気エネルギーを得る。
〈作用・効果〉
本実施の形態によれば、光増感素子である光吸収体22は、芳香環を有する分子である有機分子26が担持された無機材料24を含む。このように、有機分子26が芳香環を有することによって、無機材料24の価電子帯における正孔がより還元されやすくなるので、電子と正孔とが確実に分離されて電荷の再結合を防ぐことができる。そのため、無機材料24内の励起電子の寿命を長くできるとともに、無機材料24への電子注入がエネルギー収支的に効率よく行なわれるようになる。したがって、このような有機分子26が担持された無機材料24を含む光増感素子である光吸収体22は、耐久寿命が長く、高い光電変換効率を得ることができる。
また本実施の形態によれば、太陽電池1は、表面に形成された導電膜16を有する基板18と、基板18上に形成された多孔性半導体層20とを含む半導体電極10と、表面に形成された導電膜28を有する基板30を含む対電極12と、半導体電極10と対電極12との間に挟持され、導電性材料を含むキャリア輸送層14とを備え、多孔性半導体層20の表面には、前述の光吸収体22が担持される。このように、上述の光吸収体22を有するので、光電変換効率が高く、耐久寿命の長い安価な太陽電池1を得ることができる。
上記実施の形態においては、基板18,30としていずれも透明な基板を使用したが、特にこれに限定されるものではなく、光の入射方向を考慮して、いずれか一方が不透明な基板であってもよい。この場合、導電膜16,28は、対応する基板18,30の透光性と一致した透明又は不透明な導電性材料からなる膜を使用すればよい。例えば、基板30が不透明である場合、これに対応する導電膜28は、不透明な導電性材料からなる膜を使用でき、例えば、N型若しくはP型の元素半導体(シリコン若しくはゲルマニウム等)、ガリウムヒ素(GaAs)、リン化インジウム(InP)、セレン化亜鉛(ZnSe)若しくは硫化セシウム(CsS)等の化合物半導体、金、白金、銀、銅若しくはアルミニウム等の金属、又は、チタン、タンタル若しくはタングステン等の高融点金属等からなる膜を使用できる。
今回開示された実施の形態は単に例示であって、本発明が上記した実施の形態のみに制限されるわけではない。本発明の範囲は、発明の詳細な説明の記載を参酌した上で、特許請求の範囲の各請求項によって示され、そこに記載された文言と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含む。
以下に上記実施の形態を実施例および比較例を用いて具体的に説明するが、上記実施の形態はその要旨を超えない限り特に本実施例に限定されるものではない。なお、以下特に断りのない限り、実施例及び比較例における各層の膜厚は、サーフコム1400A(商品名、株式会社東京精密製)を使用して測定した値であり、HOMO及びLUMOのエネルギー準位は、AC−3(商品名、理研計器株式会社製)及び吸光度測定装置(商品名:UV−2000、株式会社島津製作所製)を使用して測定した値であり、酸化還元電位は、サイクリックボルタンメトリー(商品名:PGスタッド12、Autolab社製)を使用して測定した値である。
(実施例1)
[太陽電池の製造]
(半導体電極の作製)
市販の酸化チタンペースト(商品名:Ti−Nanoxide D/SP、Soraronix社製、平均粒径:13nm)を、ドクターブレード法により、導電膜としてフッ素ドープされた酸化スズ(FTO)膜が成膜された基板であるガラス基板(日本板硝子株式会社製)上に塗布した。次いで、このガラス基板を300℃にて30分間予備乾燥した後、500℃にて40分間焼成し、この予備乾燥及び焼成を再度繰返した。これによって、膜厚12μmの酸化チタン膜からなる多孔性半導体層をガラス基板上に作製した。
米国化学会誌(Journal of the American Chemical Society)、(アメリカ合衆国)、アメリカ化学会、1993年、第115巻、p.8706−p.8715に記載の方法に従って、無機材料として使用する硫化カドミウム(CdS)からなる量子ドットを製造した。この量子ドットのHOMOのエネルギー準位は−6.4Vであり、LUMOのエネルギー準位は−3.1Vであった。
上述のようにして製造した硫化カドミウム(CdS)からなる量子ドットを0.5mmol/Lの濃度となるようにエタノールに分散させ、量子ドット分散溶液を調製した。この量子ドット分散溶液に対して、上述のようにして作製した酸化チタン膜からなる多孔性半導体層が形成されたガラス基板を12時間浸漬させることで量子ドットを多孔性半導体層に担持させた。その後、量子ドット分散溶液からガラス基板を取出し、エタノール(Aldrich Chemical社製)で洗浄した後、乾燥させることで量子ドットが担持された多孔性半導体層を形成した。
次いで、例示化合物(14)に示される有機分子(Aldrich Chemical社製)を0.2mmol/Lの濃度となるようにエタノールに溶解し、有機分子吸着用溶液を調製した。この有機分子吸着用溶液に対して、上述のようにして作製した量子ドットが担持された多孔性半導体層が形成されたガラス基板を12時間浸漬させることで、有機分子を量子ドットに担持させた。その後、有機分子吸着用溶液からガラス基板を取出し、エタノールで洗浄した後、乾燥させることで有機分子及び量子ドットが担持された多孔性半導体層を形成した。なお、例示化合物(14)に示される有機分子のHOMOのエネルギー準位は−6.23Vであり、LUMOのエネルギー準位は−2.86Vであった。
(対電極の作製)
蒸着装置(商品名:ei−5、株式会社アルバック製)を用い、導電膜としてフッ素ドープされた酸化スズ(FTO)膜が成膜された基板であるガラス基板(日本板硝子株式会社製)上に、0.1Å/secで白金を蒸着することで、膜厚1μmの白金膜からなる触媒層が形成された対電極を作製した。
(I/I3−系電解液の調製)
アセトニトリル(Aldrich Chemical社製)1Lに対して、ヨウ化リチウム(LiI、Aldrich Chemical社製)0.1mol、ヨウ素(I、Aldrich Chemical社製)0.03mol、t−ブチルピリジン(TBP、Aldrich Chemical社製)0.5mol及びジメチルプロピルイミダゾールアイオダイド(DMPII、四国化成工業株式会社製)0.3molをそれぞれ加えて、キャリア輸送層として使用するI/I3−系電解液を調製した。このI/I3−系電解液の酸化還元電位は−5.10Vであった。
(太陽電池の作製)
上述のようにして作製した半導体電極と対電極とを短絡防止のためのスペーサを介して重ねた後、各電極の間隙からI/I3−系電解液を注入した。次いで、側面を樹脂(商品名:31X−101C、株式会社スリーボンド製)でシールした後、各電極にリード線を取付けることで、実施例1の太陽電池を製造した。
(実施例2)
有機分子として例示化合物(16)を使用した以外は、実施例1と同様にして実施例2の太陽電池を製造した。
(実施例3)
有機分子として例示化合物(17)を使用した以外は、実施例1と同様にして実施例3の太陽電池を製造した。
(実施例4)
有機分子として例示化合物(21)を使用した以外は、実施例1と同様にして実施例4の太陽電池を製造した。
(実施例5)
以下のようにして調整したNa/NaS系電解液をキャリア輸送層として使用した以外は実施例1と同様にして、実施例5の太陽電池を製造した。
(Na/NaS系電解液の調製)
純水1Lに対して、硫化ナトリウム(NaS、Aldrich Chemical社製)2mol及び硫黄(Aldrich Chemical社製)3molをそれぞれ加えて、キャリア輸送層として使用するNa/NaS系電解液を調製した。このNa/NaS系電解液の酸化還元電位は−4.35Vであった。
(実施例6)
有機分子として例示化合物(16)に示されるものを使用し、キャリア輸送層としてNa/NaS系電解液を使用した以外は、実施例1と同様にして実施例6の太陽電池を製造した。
(実施例7)
有機分子として例示化合物(17)に示されるものを使用し、キャリア輸送層としてNa/NaS系電解液を使用した以外は、実施例1と同様にして実施例7の太陽電池を製造した。
(実施例8)
有機分子として例示化合物(21)に示されるものを使用し、キャリア輸送層としてNa/NaS系電解液を使用した以外は、実施例1と同様にして実施例8の太陽電池を製造した。
(実施例9)
米国化学会誌(Journal of the American Chemical Society)、(アメリカ合衆国)、アメリカ化学会、1993年、第115巻、p.8706−p.8715に記載の方法に従って製造したセレン化カドミウム(CdSe)からなる量子ドットを無機材料として使用し、有機分子として例示化合物(2)に示されるものを使用した以外は、実施例1と同様にして実施例9の太陽電池を製造した。この量子ドットのHOMOのエネルギー準位は−6.0Vであり、LUMOのエネルギー準位は−3.4Vであった。
(実施例10)
上述のようにして製造したセレン化カドミウム(CdSe)からなる量子ドットを無機材料として使用し、有機分子として例示化合物(8)に示されるものを使用した以外は、実施例1と同様にして実施例10の太陽電池を製造した。
(実施例11)
上述のようにして製造したセレン化カドミウム(CdSe)からなる量子ドットを無機材料として使用し、有機分子として例示化合物(9)に示されるものを使用した以外は、実施例1と同様にして実施例11の太陽電池を製造した。
(実施例12)
上述のようにして製造したセレン化カドミウム(CdSe)からなる量子ドットを無機材料として使用し、有機分子として例示化合物(21)に示されるものを使用した以外は、実施例1と同様にして実施例12の太陽電池を製造した。
(実施例13)
上述のようにして製造したセレン化カドミウム(CdSe)からなる量子ドットを無機材料として使用し、有機分子として例示化合物(2)に示されるものを使用し、キャリア輸送層としてNa/NaS系酸化還元性電解液を使用した以外は、実施例1と同様にして実施例13の太陽電池を製造した。
(実施例14)
上述のようにして製造したセレン化カドミウム(CdSe)からなる量子ドットを無機材料として使用し、有機分子として例示化合物(8)に示されるものを使用し、キャリア輸送層としてNa/NaS系酸化還元性電解液を使用した以外は、実施例1と同様にして実施例14の太陽電池を製造した。
(実施例15)
上述のようにして製造したセレン化カドミウム(CdSe)からなる量子ドットを無機材料として使用し、有機分子として例示化合物(9)に示されるものを使用し、キャリア輸送層としてNa/NaS系酸化還元性電解液を使用した以外は、実施例1と同様にして実施例15の太陽電池を製造した。
(実施例16)
上述のようにして製造したセレン化カドミウム(CdSe)からなる量子ドットを無機材料として使用し、有機分子として例示化合物(21)に示されるものを使用し、キャリア輸送層としてNa/NaS系酸化還元性電解液を使用した以外は、実施例1と同様にして実施例16の太陽電池を製造した。
(実施例17)
有機分子の代わりに、下記の例示化合物(26)に示される有機金属分子(分子量:705.64)を使用した以外は、実施例1と同様にして実施例17の太陽電池を製造した。
例示化合物(26)
Figure 2009116511
(実施例18)
以下のようにして調整した(SCN)/SCN系電解液をキャリア輸送層として使用し、上述のようにして製造したセレン化カドミウム(CdSe)からなる量子ドットを無機材料として使用し、有機分子として例示化合物(21)に示されるものを使用した以外は実施例1と同様にして、実施例18の太陽電池を製造した。
((SCN)/SCN系電解液の調製)
アセトニトリル(Aldrich Chemical社製)50mLに対して、チオシアン酸鉛(Pb(SCN)、Aldrich Chemical社製)2.5mmolを加えた後、0℃まで冷却した。この溶液に対して、アセトニトリル25mLに対して臭素(Br、Aldrich Chemical社製)2.5mmolを加えて調製した溶液を、臭素による着色が脱色されるまで少しずつ加えて混合させた。次いで、溶液を混合する際に生じた臭化鉛(PbBr)を濾過により取除いた後、得られた濾液に対して、アセトニトリル25mLに対してチオシアン酸ナトリウム(NaSCN、Alfa−Aesar社製)10mmolを加えて調整した溶液を加えて、キャリア輸送層として使用する(SCN)/SCN系電解液を調製した。この(SCN)/SCN系電解液の酸化還元電位は−5.56Vであった。
(実施例19)
上述のようにして製造したセレン化カドミウム(CdSe)からなる量子ドットを無機材料として使用し、有機分子として例示化合物(7)に示されるものを使用した以外は、実施例1と同様にして実施例19の太陽電池を製造した。
(実施例20)
上述のようにして製造したセレン化カドミウム(CdSe)からなる量子ドットを無機材料として使用し、有機分子として例示化合物(10)に示されるものを使用した以外は、実施例1と同様にして実施例20の太陽電池を製造した。
(比較例1)
有機分子として、トリオクチルホスフィンオキシド(TOPO、分子量:386.63)を使用した以外は、実施例1と同様にして比較例1の太陽電池を製造した。
(比較例2)
有機分子を無機材料の量子ドットに担持させなかった以外は、実施例1と同様にして比較例2の太陽電池を製造した。
実施例1〜20及び比較例1,2の太陽電池における、有機分子の各特性(種類、分子量、並びに、HOMO及びLUMOのエネルギー準位)と、無機材料の各特性(種類、並びに、HOMO及びLUMOのエネルギー準位)と、酸化還元性電解液の各特性(種類及び酸化還元電位)とについてテーブル4に示す。
Figure 2009116511
[評価]
実施例1〜20及び比較例1,2の太陽電池に対して、AM1.5(1kW/m)の強度の疑似太陽光をソーラーシミュレータ(商品名:WXS−155S、WACOM社製)にて照射して、発生した電気量(短絡電流密度(電圧V=0における電流値、Jsc)、開放電圧(電流I=0における電圧値、Voc)、フィルファクター(FF))を電流−電圧測定装置(商品名:CEP−2000、分光計器株式会社製)にて測定した。更に、得られた測定結果から光電変換効率(Jsc、Voc及びFFの積)を求めた。結果をテーブル5に示す。
Figure 2009116511
テーブル5に示した結果から、本発明における実施例1〜20の太陽電池は、比較例1,2の太陽電池と比較して以下のように優れていることが明らかである。
実施例1〜20の太陽電池における多孔性半導体層は、芳香環を有する分子である有機分子が担持された無機材料が担持されているので高い光電変換効率が得られた。
一方、例えば、比較例1の太陽電池における多孔性半導体層は、芳香環を有しない分子であるTOPOが担持された無機材料が担持されているので、光電変換効率が低下した。
また比較例2の太陽電池における多孔性半導体層は、無機材料のみが担持されているので、光電変換効率が低下した。
この発明は、高い光電変換効率を達成でき、かつ、耐久寿命の長い光増感素子及びそれを用いた太陽電池の製造、利用及び貸出等を行なう電池関連産業において利用することができる。

Claims (12)

  1. 芳香環を有する分子である有機分子が担持された無機材料を含むことを特徴とする光増感素子。
  2. 前記有機分子は、前記無機材料と物理的及び電気的に結合する機能を持つインターロック基を有することを特徴とする請求項1に記載の光増感度素子。
  3. 前記有機分子の分子量は、500以下であることを特徴とする請求項1に記載の光増感素子。
  4. 前記無機材料及び前記有機分子は、前記有機分子の最低空分子軌道のエネルギー準位が、前記無機材料の伝導帯の基底エネルギー準位よりも高くなるように選ばれることを特徴とする請求項1に記載の光増感素子。
  5. 前記無機材料及び前記有機分子は、前記有機分子の最高被占分子軌道のエネルギー準位が、前記無機材料の価電子帯の最高次のエネルギー準位よりも高くなるように選ばれることを特徴とする請求項1に記載の光増感素子。
  6. 前記有機分子は、塩基性複素環又は電子供与基、及び、酸性複素環又は電子吸引基を有していることを特徴とする請求項1に記載の光増感素子。
  7. 前記無機材料は、硫化カドミウム、セレン化カドミウム、硫化鉛、セレン化鉛、硫化アンチモン、セレン化アンチモン、ヒ化インジウム及びインジウムガリウムヒ素からなるグループから選択されることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1つに記載の光増感素子。
  8. 表面に形成された第1の導電膜を有する第1の基板と、当該第1の基板上に形成された多孔性半導体層とを含む半導体電極と、
    表面に形成された第2の導電膜を有する第2の基板を含む対電極と、
    前記半導体電極と前記対電極との間に挟持され、導電性材料を含むキャリア輸送層とを備え、
    前記多孔性半導体層の表面には、請求項1に記載の光増感素子が担持されることを特徴とする太陽電池。
  9. 前記有機分子の最高被占分子軌道のエネルギー準位は、前記導電性材料の酸化還元電位又はフェルミ準位よりも小さいことを特徴とする請求項8に記載の太陽電池。
  10. 前記多孔性半導体層は、金属酸化物半導体化合物からなることを特徴とする請求項8に記載の太陽電池。
  11. 前記有機分子の最高被占分子軌道のエネルギー準位と最低空分子軌道のエネルギー準位との差は、前記金属酸化物半導体化合物の伝導帯の基底エネルギー準位と価電子帯の最高次のエネルギー準位との差よりも大きいことを特徴とする請求項10に記載の太陽電池。
  12. 前記金属酸化物半導体化合物は、酸化チタンであることを特徴とする請求項10に記載の太陽電池。
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