JP2006310186A - 光起電力素子、該光起電力素子によって構成した色素増感型太陽電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】光吸収域が広く、高い光電変換効率及び光電圧を得ることが可能となる光起電力素子、該光起電力素子によって構成した色素増感型太陽電池を提供する。
【解決手段】対向して配置された一対の電極1、5と、前記電極間に金属酸化物半導体粒子、金属微粒子、及び増感色素を構成材料に含む光吸収層3と、電解質層4とを備えた光起電力素子であって、前記増感色素を1光子吸収を有さない長波長域の光の照射によって前記金属微粒子近傍に生じる近接場光により励起するように構成し、該励起された前記増感色素と該金属酸化物半導体粒子との間に生じる電子移動反応によって光起電力を発生させるようにする。
【選択図】 図3
【解決手段】対向して配置された一対の電極1、5と、前記電極間に金属酸化物半導体粒子、金属微粒子、及び増感色素を構成材料に含む光吸収層3と、電解質層4とを備えた光起電力素子であって、前記増感色素を1光子吸収を有さない長波長域の光の照射によって前記金属微粒子近傍に生じる近接場光により励起するように構成し、該励起された前記増感色素と該金属酸化物半導体粒子との間に生じる電子移動反応によって光起電力を発生させるようにする。
【選択図】 図3
Description
本発明は、光起電力素子、該光起電力素子によって構成した色素増感型太陽電池に関する。
近年、地球温暖化に代表されるように地球環境問題が顕在化してきている。そのような中で温暖化の原因とされるCO2ガスを排出しない、あるいは排出が少ない、いわゆるクリーンエネルギーに対するニーズが高まっている。
太陽電池はクリーンエネルギーとして最も期待が高いが、商品化されているものは主に結晶(単結晶型、多結晶型)シリコンのpn接合を利用したものである。この太陽電池に使用されるシリコンは非常に高純度である必要があり、不純物を取り除くための精製工程に多大なエネルギーと複雑な工程を要するため、製造にコストがかかることなどの問題があり、結果的に太陽電池システム全体としては非常に高価なものになっている。
このようなことから、既存の商用電源からの電力に比べて太陽光発電システムでは発電コストが高くなり、広く普及するためには問題があった。また、アモルファスシリコンの太陽電池も実用化されており、電卓などには好適であるが耐久性の点などから、電力源としては課題が多い。
太陽電池はクリーンエネルギーとして最も期待が高いが、商品化されているものは主に結晶(単結晶型、多結晶型)シリコンのpn接合を利用したものである。この太陽電池に使用されるシリコンは非常に高純度である必要があり、不純物を取り除くための精製工程に多大なエネルギーと複雑な工程を要するため、製造にコストがかかることなどの問題があり、結果的に太陽電池システム全体としては非常に高価なものになっている。
このようなことから、既存の商用電源からの電力に比べて太陽光発電システムでは発電コストが高くなり、広く普及するためには問題があった。また、アモルファスシリコンの太陽電池も実用化されており、電卓などには好適であるが耐久性の点などから、電力源としては課題が多い。
一方、シリコン系以外の太陽電池の開発も行われており、例えば、非特許文献1においてはグレッツエルらによって、表面積を大きくした多孔質酸化チタン膜にルテニウム錯体系の有機色素を吸着させ、光電極とした色素増感型の太陽電池が報告されている。これらの太陽電池は変換効率においてもシリコン系太陽電池なみに大きくなることが示されている。この色素増感型太陽電池では使用する材料が安価であること、簡単なプロセスで製造できることなどから低コストの太陽電池ができると期待されている。
以上の色素増感型太陽電池では、増感色素が太陽光を吸収して励起され、金属酸化物半導体との間で電子移動反応を生じることで光起電力を生じる。そのため、紫外域から赤外域にまで及ぶ広範な分光スペクトルを有する太陽光の有効利用を図る上で、増感色素の吸収スペクトルを長波長域にまで伸ばす分子構造の設計が行なわれてきた。
しかしながら、増感色素は吸収し得る波長が長いほど最低励起準位が低いが、光電変換効率は、増感色素の最低励起準位と金属酸化物半導体の伝導帯のエネルギー準位との差が大きいほど大きいので、吸収域が広い増感色素を用いた太陽電池は光電変換効率が低くなるという問題を有していた。
このため、特許文献1のように、増感色素の近傍に金属微粒子を配し、光電変換効率を向上させる色素増感型太陽電池が提案されている。
これを図5を用いて更に説明すると、この色素増感型太陽電池はカソード電極とアノード電極とが、酸化還元電解質53を介して対向して配置され、光の吸収によりこれら電極間に電圧が発生するように構成されている。このカソード電極には一方の透明基板51の内側に透明導電膜52が形成され、表面に白金若しくは炭素がコーティングされている。また、アノード電極には他方の透明基板51の内側に透明導電膜52及び酸化チタンなどの金属酸化物膜が順次形成され、この金属酸化物膜の表面にルテニウム錯体などの色素56が担持されている。そして、この色素56の近傍に白金、白金合金、バラジウム、または、パラジウム合金の金属微粒子57が配され、プラズモン増強効果により光電変換効率を向上するように構成されている。
特開2001−35551号公報
J.Am.Chem.Soc.第115巻、6382〜6390頁、1993年
このため、特許文献1のように、増感色素の近傍に金属微粒子を配し、光電変換効率を向上させる色素増感型太陽電池が提案されている。
これを図5を用いて更に説明すると、この色素増感型太陽電池はカソード電極とアノード電極とが、酸化還元電解質53を介して対向して配置され、光の吸収によりこれら電極間に電圧が発生するように構成されている。このカソード電極には一方の透明基板51の内側に透明導電膜52が形成され、表面に白金若しくは炭素がコーティングされている。また、アノード電極には他方の透明基板51の内側に透明導電膜52及び酸化チタンなどの金属酸化物膜が順次形成され、この金属酸化物膜の表面にルテニウム錯体などの色素56が担持されている。そして、この色素56の近傍に白金、白金合金、バラジウム、または、パラジウム合金の金属微粒子57が配され、プラズモン増強効果により光電変換効率を向上するように構成されている。
ところで、既に広く用いられているシリコン太陽電池の光電変換効率は20%を超えるものもあるため、以上のような色素増感型太陽電池においても、一層の光電変換効率の向上が望まれている。
さらに、吸収域が広い増感色素を用いた色素増感型太陽電池においては、光電圧が低が低くなる。すなわち、光電圧は金属酸化物半導体の伝導帯のエネルギー準位と、電解質の酸化還元電位との差によって規定される。金属酸化物半導体の伝導帯のエネルギー準位が増感色素の最低励起準位よりも低くなければ金属酸化物半導体と増感色素との間で電子移動反応が生じず、光起電力が発生しないこととなり、これにより光電圧が低くなるという問題が生じる。
さらに、吸収域が広い増感色素を用いた色素増感型太陽電池においては、光電圧が低が低くなる。すなわち、光電圧は金属酸化物半導体の伝導帯のエネルギー準位と、電解質の酸化還元電位との差によって規定される。金属酸化物半導体の伝導帯のエネルギー準位が増感色素の最低励起準位よりも低くなければ金属酸化物半導体と増感色素との間で電子移動反応が生じず、光起電力が発生しないこととなり、これにより光電圧が低くなるという問題が生じる。
しかしながら、上記した従来例の特許文献1の色素増感型太陽電池においては、光電変換効率の向上が図られているが、以上のように更に一層の光電変換効率の向上が望まれている状況のもとでは、必ずしも満足の行くものではなく、また光電圧においてもより一層大きな光電圧を発生させることが望まれている。
本発明は、上記課題に鑑み、光吸収域が広く、高い光電変換効率及び光電圧を得ることが可能となる光起電力素子、該光起電力素子によって構成した色素増感型太陽電池を提供することを目的とするものである。
本発明は、上記課題に鑑み、光吸収域が広く、高い光電変換効率及び光電圧を得ることが可能となる光起電力素子、該光起電力素子によって構成した色素増感型太陽電池を提供することを目的とするものである。
本発明は、上記課題を達成するために、以下のように構成した光起電力素子、該光起電力素子によって構成した色素増感型太陽電池を提供するものである。
すなわち、本発明の光起電力素子は、対向して配置された一対の電極と、前記電極間に金属酸化物半導体粒子、金属微粒子、及び増感色素を構成材料に含む光吸収層と、電解質層とを備えた光起電力素子であって、前記増感色素を1光子吸収を有さない長波長域の光の照射によって前記金属微粒子近傍に生じる近接場光により励起するように構成し、該励起された前記増感色素と該金属酸化物半導体粒子との間に生じる電子移動反応によって光起電力を発生させることを特徴としている。
また、本発明の色素増感型太陽電池は、上記した光起電力素子によって構成したことを特徴としている。
すなわち、本発明の光起電力素子は、対向して配置された一対の電極と、前記電極間に金属酸化物半導体粒子、金属微粒子、及び増感色素を構成材料に含む光吸収層と、電解質層とを備えた光起電力素子であって、前記増感色素を1光子吸収を有さない長波長域の光の照射によって前記金属微粒子近傍に生じる近接場光により励起するように構成し、該励起された前記増感色素と該金属酸化物半導体粒子との間に生じる電子移動反応によって光起電力を発生させることを特徴としている。
また、本発明の色素増感型太陽電池は、上記した光起電力素子によって構成したことを特徴としている。
本発明によれば、光吸収域が広く、高い光電変換効率及び光電圧を得ることが可能となる光起電力素子、該光起電力素子によって構成した色素増感型太陽電池を実現することができる。
本発明によれば、上記構成により光吸収域が広く、高い光電変換効率と光電圧を得ることが可能となる光起電力素子、該光起電力素子によって構成した色素増感型太陽電池を実現することができるが、それは本発明者が鋭意研究した結果におけるつぎのような知見に基づくものである。
前述したように、従来において紫外域から赤外域にまで及ぶ広範な分光スペクトルを有する太陽光の有効利用を図るため、吸収域が広い増感色素が用いられてきたが、このような吸収域が広い増感色素は最低励起準位が低く、これを用いた太陽電池の光電変換効率は低いものであった。
これに対して、本発明者は、金属微粒子近傍に生ずる特に強い近接場光に着目し、最低励起準位が高い(励起エネルギーの大きい、つまり長波長に吸収を持たない)増感色素であっても、1光子吸収を有さない長波長域の光によって金属微粒子近傍に発生する強い近接場光を用いることで、その非線形光学応答によって励起させることができるということを見出した。
前述したように、従来において紫外域から赤外域にまで及ぶ広範な分光スペクトルを有する太陽光の有効利用を図るため、吸収域が広い増感色素が用いられてきたが、このような吸収域が広い増感色素は最低励起準位が低く、これを用いた太陽電池の光電変換効率は低いものであった。
これに対して、本発明者は、金属微粒子近傍に生ずる特に強い近接場光に着目し、最低励起準位が高い(励起エネルギーの大きい、つまり長波長に吸収を持たない)増感色素であっても、1光子吸収を有さない長波長域の光によって金属微粒子近傍に発生する強い近接場光を用いることで、その非線形光学応答によって励起させることができるということを見出した。
以下に、これらについて更に詳細に説明する。
図1に、本発明の増感色素による色素増感型太陽電池の分光感度、つまり光吸収域が長波長域まで延長された状態を示す。
このような1光子吸収を有さない波長の光で物質が励起される現象として、非線形光学応答が広く知られている。一般に、非線形光学応答とは、印加する光電場の2乗、3乗あるいはそれ以上に比例する非線型な光学応答のことである。例えば、Nature,Vol.398,p.52−54,(1999)等の文献には、非線形光学応答の一つである2光子吸収を、微細加工やデータ記録に応用した例が報告されている。
2光子吸収は、光の強度が非常に強い場合に2つのフォトンを同時に吸収することによって、照射させた光の2倍のエネルギーに相当する吸収が生じる現象である。通常、パルスレーザ光をレンズによって集光させることなどで生じる。
図1に、本発明の増感色素による色素増感型太陽電池の分光感度、つまり光吸収域が長波長域まで延長された状態を示す。
このような1光子吸収を有さない波長の光で物質が励起される現象として、非線形光学応答が広く知られている。一般に、非線形光学応答とは、印加する光電場の2乗、3乗あるいはそれ以上に比例する非線型な光学応答のことである。例えば、Nature,Vol.398,p.52−54,(1999)等の文献には、非線形光学応答の一つである2光子吸収を、微細加工やデータ記録に応用した例が報告されている。
2光子吸収は、光の強度が非常に強い場合に2つのフォトンを同時に吸収することによって、照射させた光の2倍のエネルギーに相当する吸収が生じる現象である。通常、パルスレーザ光をレンズによって集光させることなどで生じる。
一方、大津元一著「ナノ・フォトニクス」、米田出版、1999年等の文献において、光が照射された物質近傍には、近接場光が生じることが知られている。近接場光とは、光が照射された物質近傍に生じ、該物質からの距離に対して指数関数的に減少する光である。物質の極近傍にあっては、入射光よりも強度が強い。近接場光は、金属微粒子近傍において特に強く生ずる。これは、金属微粒子に生ずる局在プラズモンによる電界増強効果により生ずるものである。これはレンズに集光された強い光で2光子吸収という非線形光学応答が生じるのと同様、金属微粒子近傍に生ずる強い近接場光によっても非線形光学応答が生じる。
本発明はこのような近接場光に着目し、対向して配置された一対の電極と、前記電極間に金属酸化物半導体粒子、金属微粒子、及び励起エネルギーの大きい増感色素を内包する光吸収層と、電解質層とにより光起電力素子を構成し、この増感色素を1光子吸収を有さない長波長域の光によって前記金属微粒子近傍に生じる近接場光により励起させるようにしたものである。
また、本発明によれば、図2に示すエネルギーダイヤグラムでのスキーム(1)のように、増感色素の励起準位と金属半導体の伝導帯準位のエネルギー差が大きいほど電子移動反応の収率が大きいので、従来の増感色素を用いた色素増感型太陽電池よりも光電変換効率を高くすることができる。
また、従来の増感色素の最低励起準位よりも伝導帯準位が高いために、増感色素からの電子移動反応が生じ得なかったような金属酸化物半導体も、本発明においては使用することができる。従来の色素増感型太陽電池では酸化チタン(TiO2)が広く用いられてきたが、本発明においては、酸化チタンよりも伝導帯準位が高い金属酸化物半導体、例えば酸化ニオブ(Nb2O5)なども図2のスキーム(2)に示すように好適に用いることができ、その場合、図2のスキーム(2)’に示すように、酸化チタンを用いた色素増感型太陽電池よりも高い光電圧が得られる。
また、本発明によれば、図2に示すエネルギーダイヤグラムでのスキーム(1)のように、増感色素の励起準位と金属半導体の伝導帯準位のエネルギー差が大きいほど電子移動反応の収率が大きいので、従来の増感色素を用いた色素増感型太陽電池よりも光電変換効率を高くすることができる。
また、従来の増感色素の最低励起準位よりも伝導帯準位が高いために、増感色素からの電子移動反応が生じ得なかったような金属酸化物半導体も、本発明においては使用することができる。従来の色素増感型太陽電池では酸化チタン(TiO2)が広く用いられてきたが、本発明においては、酸化チタンよりも伝導帯準位が高い金属酸化物半導体、例えば酸化ニオブ(Nb2O5)なども図2のスキーム(2)に示すように好適に用いることができ、その場合、図2のスキーム(2)’に示すように、酸化チタンを用いた色素増感型太陽電池よりも高い光電圧が得られる。
本発明に用いられる増感色素は、2光子吸収の励起効率の高いとされる物質を使用する。
2光子吸収の生じやすさを示す尺度として、2光子吸収断面積があげられるが、本発明においては2光子吸収断面積が100GM(ただし1GM =1×10-50cm4s molecule-1 photon-1)以上かつ波長760nm以上の光に対するモル吸光係数εが100以下のものが好ましい。
従来の色素増感型太陽電池は波長760nm以上の光、つまり近赤外光に対する分光感度を付与するため、モル吸光係数εを100以上とする設計がなされていたため、最低励起準位が低かった。
ここで、2光子吸収断面積の理論計算方法、実験による測定方法、2光子吸収断面積の比較的大きい化合物の例は、例えば、Science誌、1998年発行、281巻、1653頁に記載されている。
また、本発明においては、2光子吸収断面積が100GM以上かつ波長760nm以上の光に対するモル吸光係数εが100以下の条件を満たす物質のうち、スチルベン誘導体やクマリン誘導体が好ましく用いることができる。
金属微粒子としては、クロム、金、銀、銅、白金、白金合金、パラジウム、または、パラジウム合金の微粒子が好ましい。
2光子吸収の生じやすさを示す尺度として、2光子吸収断面積があげられるが、本発明においては2光子吸収断面積が100GM(ただし1GM =1×10-50cm4s molecule-1 photon-1)以上かつ波長760nm以上の光に対するモル吸光係数εが100以下のものが好ましい。
従来の色素増感型太陽電池は波長760nm以上の光、つまり近赤外光に対する分光感度を付与するため、モル吸光係数εを100以上とする設計がなされていたため、最低励起準位が低かった。
ここで、2光子吸収断面積の理論計算方法、実験による測定方法、2光子吸収断面積の比較的大きい化合物の例は、例えば、Science誌、1998年発行、281巻、1653頁に記載されている。
また、本発明においては、2光子吸収断面積が100GM以上かつ波長760nm以上の光に対するモル吸光係数εが100以下の条件を満たす物質のうち、スチルベン誘導体やクマリン誘導体が好ましく用いることができる。
金属微粒子としては、クロム、金、銀、銅、白金、白金合金、パラジウム、または、パラジウム合金の微粒子が好ましい。
以下に、本発明の実施の形態の色素増感型太陽電池について、更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施の形態によって何らの限定されるものではない。図3に本実施の形態における色素増感型太陽電池の構成を示す。
また、図4に本実施の形態の色素増感型太陽電池における光吸収層の拡大図を示す。
図3において、1は透明基板、2は透明電極、3は光吸収層、4は電解質層、5は対向電極である。
また、図4において、3aは増感色素、3bは金属微粒子、3c:金属酸化物半導体粒子である。
また、図4に本実施の形態の色素増感型太陽電池における光吸収層の拡大図を示す。
図3において、1は透明基板、2は透明電極、3は光吸収層、4は電解質層、5は対向電極である。
また、図4において、3aは増感色素、3bは金属微粒子、3c:金属酸化物半導体粒子である。
本実施の形態における色素増感型太陽電池のセルは、透明基板1を有する透明電極2と対向電極5とによる一対の電極間に、光吸収層3と電解質層4とを備え、光吸収層3中に金属酸化物半導体粒子3c、金属微粒子3b及び増感色素3aを内包している。
ここで、透明基板1としては、透明性を有しているものであれば特に限定されるものではなく、具体的には透明なガラス基板、ガラス基板表面を適当に荒らすなどして光の反射を防止したもの、すりガラス状の半透明のガラス基板など光を透過するものが透明基板材料として挙げられる。なお、光を透過するものであれば材質はガラスでなくてもよく、透明プラスチック板、透明プラスチック膜、無機物透明結晶体などでもよい。
ここで、透明基板1としては、透明性を有しているものであれば特に限定されるものではなく、具体的には透明なガラス基板、ガラス基板表面を適当に荒らすなどして光の反射を防止したもの、すりガラス状の半透明のガラス基板など光を透過するものが透明基板材料として挙げられる。なお、光を透過するものであれば材質はガラスでなくてもよく、透明プラスチック板、透明プラスチック膜、無機物透明結晶体などでもよい。
透明電極2は、透明基板1の下面に透明な材料により形成された電極である。透明電極2の構成は特に限定されるものではなく、通常の色素増感型太陽電池に搭載される透明電極を使用できる。導電性及び透明性を有しているものであればどのようなものでも採用することがでる。例えば、フッ素ドープSnO2コートガラス、ITOコートガラス、ZnO:Alコートガラス、アンチモンドープ酸化スズ(SnO2−Sb)、等が挙げられる。また、酸化スズや酸化インジウムに原子価の異なる陽イオン若しくは陰イオンをドープした透明電極、メッシュ状、ストライプ状など光が透過できる構造にした金属電極をガラス基板等の基板上に設けたものでもよい。導電性、透明性、さらに耐熱性を高いレベルで併せ持つ点から、スズ系酸化物などが好適であり、またコストの面ではITOが好ましい。
光吸収層3は、増感色素3a、金属微粒子3b、金属酸化物半導体粒子3cを構成材料とする。光吸収層3において、金属酸化物半導体粒子3cに担持された増感色素3aが透明基板1及び透明電極2を透過して光吸収層に入射した光を吸収する。
増感色素3aは、1光子吸収を有する波長の光については直接吸収し、励起される。
また、増感色素3aは、1光子吸収を有さないような長波長の光については、その光が金属微粒子3b近傍に発生させる近接場光によって励起される。
増感色素3aは、1光子吸収を有する波長の光については直接吸収し、励起される。
また、増感色素3aは、1光子吸収を有さないような長波長の光については、その光が金属微粒子3b近傍に発生させる近接場光によって励起される。
つぎに、図4を用いて光吸収層3の具体例について説明する。
増感色素3aは、2光子吸収断面積が100GM(ただし1GM=1×10-50cm4s molecule-1 photon-1)以上かつ波長760nm以上の光に対するモル吸光係数εが100以下のものを使用することが好ましい。例えば、Science誌、1998年発行、281巻、1653頁に記載された、以下のようなスチルベン誘導体を使用することができる。
増感色素3aは、2光子吸収断面積が100GM(ただし1GM=1×10-50cm4s molecule-1 photon-1)以上かつ波長760nm以上の光に対するモル吸光係数εが100以下のものを使用することが好ましい。例えば、Science誌、1998年発行、281巻、1653頁に記載された、以下のようなスチルベン誘導体を使用することができる。
これらの増感色素を単独、もしくは2種類以上混合して用いることができる。
光吸収層3に内包される金属微粒子3bは特に限定されるものではないが、クロム、金、銀、銅、白金、白金合金、パラジウム、または、パラジウム合金の微粒子が好ましい。
光吸収層3に内包される金属微粒子3bの粒径は1〜1000nmが好ましい。配置方法としては、これら微粒子の分散液に基板に浸漬する方法がある。微粒子分散液は、例えば貴金属溶解溶液に還元剤、高分子分散剤を添加して作製することができる。また、真空容器内で気化させた貴金属の再凝固微粒子を溶液内に捕獲して作製することもできる。
また、市販の貴金属の溶解溶液に色素を担持した金属酸化物半導体膜を浸漬後、水素還元や光還元により貴金属微粒子を析出させてもよい。例えば、白金ではH2PtC16・6H2Oや、[Pt(NH3)4](NO3)2水溶液に浸漬後、還元してPtを色素近傍に析出させてもよい。
光吸収層3に内包される金属微粒子3bは特に限定されるものではないが、クロム、金、銀、銅、白金、白金合金、パラジウム、または、パラジウム合金の微粒子が好ましい。
光吸収層3に内包される金属微粒子3bの粒径は1〜1000nmが好ましい。配置方法としては、これら微粒子の分散液に基板に浸漬する方法がある。微粒子分散液は、例えば貴金属溶解溶液に還元剤、高分子分散剤を添加して作製することができる。また、真空容器内で気化させた貴金属の再凝固微粒子を溶液内に捕獲して作製することもできる。
また、市販の貴金属の溶解溶液に色素を担持した金属酸化物半導体膜を浸漬後、水素還元や光還元により貴金属微粒子を析出させてもよい。例えば、白金ではH2PtC16・6H2Oや、[Pt(NH3)4](NO3)2水溶液に浸漬後、還元してPtを色素近傍に析出させてもよい。
ここで、光吸収層3に含有される金属酸化物半導体粒子3cは、特に限定されるものではなく、公知の金属酸化物半導体等を使用することができる。金属酸化物半導体としては、例えば、TiO2,ZnO,SnO2,Nb2O5,In2O3,WO3,ZrO2,La2O3,Ta2O5,SrTiO3,BaTiO3等を用いることができる。また、これらを単独もしくは2種類以上混合して用いることができる。
また、金属酸化物半導体粒子3cは、増感色素3aとの接触表面積を大きくすることが好ましく、そのためには粒径は20nm程度以下とすることが好ましい。本発明においては、伝導帯準位が最も高いとされる酸化ニオブ(Nb2O5)が最も好ましい。
そして、この光吸収層3の細孔内には電解質が含浸される。
また、金属酸化物半導体粒子3cは、増感色素3aとの接触表面積を大きくすることが好ましく、そのためには粒径は20nm程度以下とすることが好ましい。本発明においては、伝導帯準位が最も高いとされる酸化ニオブ(Nb2O5)が最も好ましい。
そして、この光吸収層3の細孔内には電解質が含浸される。
電解質層4は、電解液からなり、光吸収層3を含み、あるいは電解液が光吸収層3に浸潤するように設けられているものである。電解液としては、例えばヨウ素のプロピレンカーボネート溶液などを用いることができる。
また、電解液はこれに限られるものではなく、ホール伝導機能があるものであれば従来公知のものが使用できる。
対向電極5は、導電性物質であれば任意のものを用いることができるが、絶縁性の物質でも半導体電極に面している側に導電層が設置されていれば、これも使用可能である。ただし、電気化学的に安定である材料を電極として用いることが好ましく、具体的には、白金、金、およびカーボン等を用いることが好ましい。
また、酸化還元の触媒効果を向上させる目的で、半導体電極に面している側は微細構造で表面積が増大していることが好ましく、例えば、白金であれば白金黒状態に、カーボンであれば多孔質状態になっていることが好ましい。
白金黒状態は白金の陽極酸化法、塩化白金酸処理などによって、また多孔質状態のカーボンは、カーボン微粒子の焼結や有機ポリマーの焼成などの方法により形成することができる。
また、電解液はこれに限られるものではなく、ホール伝導機能があるものであれば従来公知のものが使用できる。
対向電極5は、導電性物質であれば任意のものを用いることができるが、絶縁性の物質でも半導体電極に面している側に導電層が設置されていれば、これも使用可能である。ただし、電気化学的に安定である材料を電極として用いることが好ましく、具体的には、白金、金、およびカーボン等を用いることが好ましい。
また、酸化還元の触媒効果を向上させる目的で、半導体電極に面している側は微細構造で表面積が増大していることが好ましく、例えば、白金であれば白金黒状態に、カーボンであれば多孔質状態になっていることが好ましい。
白金黒状態は白金の陽極酸化法、塩化白金酸処理などによって、また多孔質状態のカーボンは、カーボン微粒子の焼結や有機ポリマーの焼成などの方法により形成することができる。
1:透明基板
2:透明電極
3:光吸収層
3a:増感色素
3b:金属微粒子
3c:金属酸化物半導体粒子
4:電解質層
5:対向電極
2:透明電極
3:光吸収層
3a:増感色素
3b:金属微粒子
3c:金属酸化物半導体粒子
4:電解質層
5:対向電極
Claims (9)
- 対向して配置された一対の電極と、前記電極間に金属酸化物半導体粒子、金属微粒子、及び増感色素を構成材料に含む光吸収層と、電解質層とを備えた光起電力素子であって、
前記増感色素を1光子吸収を有さない長波長域の光の照射によって前記金属微粒子近傍に生じる近接場光により励起するように構成し、該励起された前記増感色素と該金属酸化物半導体粒子との間に生じる電子移動反応によって光起電力を発生させることを特徴とする光起電力素子。 - 前記増感色素は、可視光の長波長端の波長が760nmの光に対するモル吸光係数εが100以下であることを特徴とする請求項1に記載の光起電力素子。
- 前記増感色素は、2光子吸収断面積が100GM(但し、1GM=1×10-50cm4s molecule-1 photon-1)以上であることを特徴とする請求項2に記載の光起電力素子。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の光起電力素子によって構成したことを特徴とする色素増感型太陽電池。
- 前記増感色素が、スチルベン誘導体であることを特徴とする請求項4に記載の色素増感型太陽電池。
- 前記増感色素が、クマリン誘導体であることを特徴とする請求項4に記載の色素増感型太陽電池。
- 前記金属微粒子が、クロム、金、銀、銅、白金、白金合金、パラジウム、または、パラジウム合金の微粒子であることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の色素増感型太陽電池。
- 前記金属酸化物半導体粒子が、酸化チタン(TiO2)よりも伝導帯準位が高い金属酸化物半導体粒子であることを特徴とする請求項4〜7のいずれか1項に記載の色素増感型太陽電池。
- 前記金属酸化物半導体粒子が、酸化ニオブ(Nb2O5)であることを特徴とする請求項8に記載の色素増感型太陽電池。
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