JP2009053247A - 二光子吸収混合物及び光記録媒体 - Google Patents

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Mikiko Takada
Tsutomu Sato
勉 佐藤
Tatsuya Tomura
辰也 戸村
Takeshi Miki
剛 三樹
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Abstract

【課題】所望の光学特性を三次元的かつ局所的に形成することが可能であり、環境安定性、高感度特性に優れ、設計自由度の大きい光機能材料及び該光機能材料を用いた光機能素子を提供すること。
【解決手段】二光子吸収材料と、反応波長領域に属するエネルギーに対して、線形吸収特性を有し、且つ物理的性質または化学的性質が変化する反応材料とを含む二光子吸収混合物であって、前記反応材料の反応波長領域は、前記二光子吸収材料の二光子吸収波長領域の低波長側から前記二光子吸収材料の二光子励起波長領域の低波長側までの間であり、前記反応材料の最大吸収波長は、前記二光子吸収材料の二光子励起波長領域に存在しないことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、光機能材料に関するものであり、特に所望の光学特性を三次元的かつ局所的に形成することが可能である光機能材料に関する。
また本発明の光機能材料は、三次元記録が可能な光記録媒体や、ナノメートルスケールの構造を有するマイクロ光学素子、光エネルギーを電気エネルギーに変換する光電変換素子等の光機能素子に幅広く応用することが可能である。
近年、二光子吸収材料を利用した三次元光記録媒体が提案されている。これは、二光子吸収材料の二光子吸収を利用して記録を行った後、光を記録材料に照射してその光学特性(発光強度変化、又は屈折率変化による反射率変化)を検出することにより、再生可能とするものである(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−330683号公報
従来の三次元光記録媒体では、二光子吸収材料は、高感度特性と光学特性変化との2つの特性を併せ持つことが要求されていた。しかし、そのような双方の特性を併せ持つニ光子吸収材料を設計することは困難であった。
そこで、本発明は以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであり、高感度特性と光学特性変化との2つの特性を併せ持つ二光子吸収混合物及び該光機能材料を用いた光機能素子を提供することを目的とする。
即ち、上記課題を解決するために本発明に係る二光子吸収混合物、及び該二光子吸収混合物を用いた光学素子は、具体的には下記(1)〜(10)に記載の技術的特徴を有する。
(1):二光子吸収材料と、反応波長領域に属するエネルギーに対して、線形吸収特性を有し、且つ物理的性質または化学的性質が変化する反応材料とを含む二光子吸収混合物であって、前記反応材料の反応波長領域は、前記二光子吸収材料の二光子吸収波長領域の低波長側から前記二光子吸収材料の二光子励起波長領域の低波長側までの間であり、前記反応材料の最大吸収波長は、前記二光子吸収材料の二光子励起波長領域に存在しないことを特徴とする二光子吸収混合物である。
上記(1)の構成によれば、反応材料が、二光子吸収波長領域の低波長側よりも高波長側に線形吸収特性を持つことで、二光子吸収材料よりも低エネルギー状態で存在するため、二光子吸収材料から反応波長領域に相当するエネルギーを受け取ることができる。そして、反応材料は、エネルギーを受け取って物理的または化学的性質が変化することで、光学特性変化を生じる。このため、二光子吸収材料は、高感度特性のみを持てばよい。つまり、上記2つの特性のうち、高感度特性を二光子吸収材料に担わせ、光学特性変化を反応材料に担わせることができる。さらに、反応材料の最大吸収波長が、前記二光子吸収材料の二光子励起波長領域に存在しないことで、二光子吸収材料の励起効率を低下させることがない。したがって、高感度特性と光学特性変化との2つの特性を併せ持つことができる。
(2):前記反応材料は、前記二光子吸収材料の二光子最大励起波長であるエネルギーに対する吸収特性を有しないことを特徴とする上記(1)に記載の二光子吸収混合物である。
上記(2)の構成によれば、反応材料が二光子最大励起波長に吸収特性を有しないため、二光子励起効率の減少を抑制できる。
(3):前記反応材料は、前記二光子吸収材料の二光子励起波長領域に属するエネルギーに対する吸収特性を有しないことを特徴とする上記(1)に記載の二光子吸収混合物である。
上記(3)の構成によれば、反応材料が二光子励起波長領域に吸収特性を有しないため、二光子励起効率の減少をより効果的に抑制できる。
(4):前記二光子吸収材料の二光子発光波長領域は、前記反応材料の線形吸収波長領域と重なる領域があることを特徴とする上記(1)乃至(3)のいずれか1に記載の二光子吸収混合物である。
上記(4)の構成によれば、二光子吸収材料から反応材料へのエネルギー移動効率が高くなるため、反応材料の反応効率を高めることができる。
(5):局在プラズモン増強場を発生する金属微粒子をさらに含むことを特徴とする上記(1)乃至(4)のいずれか1に記載の二光子吸収混合物である。
上記(5)の構成によれば、微粒子の表面近傍に存在する二光子吸収材料を局所的に著しく励起することができるため、二光子吸収材料の更なる高感度化が可能となる。
(6):前記金属微粒子は、ナノメートルサイズの形状異方性を有することを特徴とする上記(5)に記載の二光子吸収混合物である。
上記(6)の構成によれば、二光子吸収材料の高感度化以外に、粒子のアスペクト比を調整することで吸収波長(共鳴波長)を制御することが可能であり、従って二光子吸収材料の波長感度特性に合わせた材料設計を行うことができる。
(7):前記金属微粒子は、表面の少なくとも一部が前記二光子吸収材料からのエネルギー移動を抑制する絶縁材料で被覆されていることを特徴とする上記(5)または(6)に記載の二光子吸収混合物である。
上記(7)の構成によれば、金属微粒子と励起分子の間に何らかのスペーサーを設け、金属微粒子と二光子励起分子間の絶縁性を確保することで、近接しすぎることが原因で生じる、二光子吸収材料からの励起エネルギーが反応材料の方ではなく金属微粒子の方へ遷移してしまう不具合を抑制することができる。
(8):平面上に形成され、該平面に対して垂直方向に入射する光により記録層の記録再生を行う光記録媒体において、前記記録層は、上記(1)乃至(7)のいずれか1に記載の二光子吸収混合物を含むことを特徴とする光記録媒体である。
上記(8)の構成によれば、光子励起波長を記録及び再生波長とすることにより、高感度で、かつ同一波長の検出光でその変化(衰消係数変化、屈折率変化、蛍光強度)が検出可能な三次元光記録媒体を提供することができる。
(9):ミクロンまたはナノメートルスケールの構造であって、入射してきた光束の進路を上記(1)乃至(7)のいずれか1に記載の二光子吸収混合物で制御することを特徴とするマイクロ光学素子である。
上記(9)の構成によれば、ミクロンまたはナノメートルスケールの構造で光束を制御するマイクロ光学素子を提供することができる。
(10):構成要素の少なくとも一部として、上記(1)乃至(7)のいずれか1に記載の二光子吸収混合物を含むことを特徴とする光電変換素子である。
上記(10)の構成によれば、光を電気エネルギーに変換する高効率の光電変換素子を提供することができる。
本発明の二光子吸収混合物によれば、所望の光学特性を三次元的でかつ局所的に形成することが可能でありながら、環境安定性、高感度特性に優れた、設計自由度の大きい光機能材料を提供することができる。
また本発明の二光子吸収混合物を利用すれば、二光子励起波長を記録及び再生波長とすることにより、高感度で、かつ同一波長の検出光でその変化(衰消係数変化、屈折率変化、蛍光強度)が検出可能な三次元光記録媒体を実現できる。
また更には、ミクロンまたはナノメートルスケールの構造で光束を制御するマイクロ光学素子や、光を電気エネルギーに変換する高効率の光電変換素子等に応用可能な、新規光機能材料を提供することも可能である。
本発明の二光子吸収混合物に関して以下に説明する。
なお、以下に述べる実施の形態は本発明の好適な実施の形態であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限りこれらの態様に限られるものではない。
本発明の二光子吸収混合物は、二光子吸収材料と、反応波長領域に属するエネルギーに対して、線形吸収特性を有し、且つ物理的性質または化学的性質が変化する反応材料とを含む二光子吸収混合物であって、前記反応材料の反応波長領域は、前記二光子吸収材料の二光子吸収波長領域の低波長側から前記二光子吸収材料の二光子励起波長領域の低波長側までの間であり、前記反応材料の最大吸収波長は、前記二光子吸収材料の二光子励起波長領域に存在しないことを特徴とする。
図1は、二光子吸収材料及び反応材料の波長と強度との関係を示すグラフである。
図1において、(1)は二光子吸収材料の二光子最大吸収波長を、(2)は反応材料最大吸収波長を、(3)は二光子吸収材料の二光子最大励起波長を示す。
また、(4)は二光子吸収材料の二光子発光波長領域を、(5)は二光子吸収材料の二光子吸収波長領域を、(6)は反応材料の吸収波長領域を、(7)は二光子吸収材料の二光子励起波長領域を示す。
即ち、本発明の二光子吸収混合物は、図1において示される(6)の反応材料の吸収波長領域が、(5)の二光子吸収材料の二光子吸収波長領域の低波長側から(7)の二光子吸収材料の二光子励起波長領域の低波長側までの間であり、(2)の反応材料最大吸収波長が、(7)の二光子吸収材料の二光子励起波長領域に存在しないことを特徴とする。
また本発明において、長波長側/低波長側とは、強度ピークに対して長波長側の領域/低波長側の領域を意味する。
(二光子吸収材料)
二光子吸収材料においては、これまで多くの無機材料が見出されているが、無機材料では所望の二光子吸収特性や素子製造のために必要な諸物性を最適化するための、いわゆる「分子設計」が困難なため、実用化に不利である。一方、加工性や量産性に優れ、分子設計が無機材料に比べ比較的容易な有機材料では、巨視的な電荷状態で二光子吸収特性を発現する誘電体材料や半導体材料と違って微視的な分子状態でも二光子吸収特性を示し、またその集合体としての性質が巨視的な二光子吸収特性をもつことから、分子レベルで大きな二光子吸収特性があれば分子集合体である結晶でより大きな二光子吸収特性を期待することが可能である。そのため、本発明を構成する二光子吸収材料としては有機材料を用いることが好ましい。
またこのような有機二光子吸収材料においても、屈折率、吸収、発光特性といった所望の光学特性と、耐光性などの環境安定性とを両立させることは困難なため、これらの機能は分離されて担保される。従って本発明の二光子吸収材料は、自身は二光子励起前後で化学的または物理的な変化を伴わず、かつ二光子吸収効率の高い(二光子励起光に対し高感度な)材料からなることが好ましい。
具体的にはスチリルベンゼンに代表される共役系を有する化合物、ポルフィリンに代表される環状構造化合物、アゾ金属キレートに代表される金属キレート化合物、ローダミン、クマリンに代表される蛍光色素、π共役系高分子等がこれに該当し、例示することができる。
(反応材料)
反応材料は、二光子吸収材料の二光子励起状態から直接或いは間接的にエネルギー、または電子を受け取ることで、自らの物理的または化学的変化を変化する材料であることが好ましい。
ここで、「二光子励起状態から直接或いは間接的にエネルギー、または電子を受け取る」とあるが、反応機構の断定は困難であるため、上記現象を特定することは難しい。しかし、反応材料が吸収特性をもたない波長で反応を起こす場合においては、上記「二光子励起状態からの直接或いは間接的なエネルギー移動、或いは電子移動」により反応が引き起こされると推定できる。
反応材料においては、二光子吸収材料から分離された光学特性や環境安定性といった特性を補償する機能を有することが要求され、二光子吸収材料の二光子励起状態からエネルギーを受け取り、自らの物理的または化学的変化を変化する材料であることが好ましい。ここで物理的または化学的変化とは、具体的には下記(i)〜(iii)のいずれか1の変化を意味する。
(i)反応材料そのものが分解して反応が終了する変化
(ii)分解を伴わずに分子構造が変化して反応が終了する変化
(iii)分子構造も変化せずに電子状態が変化して反応が終了する変化
上記(i)〜(iii)の変化により環境安定性に優れ、衰消係数変化、屈折率変化、偏光状態の変化、発光特性変化、光電特性等の機能を備えた材料を実現することができる。
例えば反応材料そのものが分解する反応においては、環境安定性以外に、高い屈折率分布を形成できるという利点がある。
屈折率分布を形成する場合、例えば上記特許文献3のように反応材料を重合性化合物の開始剤として使用し、材料に含まれる重合材料を重合しても得ることができるが、一般にポリマーなどのような色素ではない有機化合物の屈折率差はおよそ1.5〜1.6程度であり、これに対して色素などからなる反応材料の分解ではそれ以上の高い屈折率差を形成することが可能となるからである。
一方、分解を伴わずに分子構造が変化して反応が終了する変化においては、例えば二重結合の開環或いは閉環反応や、構造の異性化反応などが例示されるが、特にフォトンモードによって分子量の変化を伴わず分子内の化学結合の組み替えを起して構造が変化するフォトクロミック反応は、環境安定性の他、高速応答性にも優れることから好ましい。
また分子構造も変化せずに電子状態が変化して反応が終了する変化においては、本発明の有機二光子吸収混合物を用いて形成することで、軽量・フレキシブルでかつ生産性のバランスに優れる高周波用材料や、光電変換用材料といったエレクトロニクス材料を実現することが可能となる。
さらに、分子構造は変化せず、分子の集合体が一次またはそれ以上の高次の構造変化を起こす場合においても同様に、上記の衰消係数変化、屈折率変化、偏光状態の変化、発光特性変化、また光電特性等の機能を付与することが可能である。
このような反応の反応モードはいずれも、ヒートモード及びフォトンモードが可能で、反応速度と変化のコントラスト比の大きさで、前者としてはサーモクロミズム反応、熱分解反応が好ましく、後者としてはフォトクロミズム反応が好ましい。
このような反応を起す反応材料としては、アゾ(金属キレート)色素、ホルマザン(金属キレート)色素、ジピロメテン(金属キレート)色素、ポリメチン色素、スクアリリウム(金属キレート)色素、インドアニリン(金属キレート)色素、ナフタロシアニン系、フタロシアニン系、テトラアザポルフィリンに代表されるアザアヌレン系色素、ポルフィリン系、クロコニウム系、ピリリウム系、ナフトキノン系、アントラキノン系(インダンスレン系)、キサンテン系、トリフェニルメタン系、アズレン系、テトラヒドロコリン系、フェナンスレン系、オキサジン系、トリフェノチアジン系染料及び、金属錯体化合物、また、ローダミン、クマリン等の蛍光色素などが挙げられ、より好ましい例としてはアゾ(金属キレート)色素、ホルマザン(金属キレート)色素、スクアリリウム(金属キレート)色素、シアニン色素、アザアヌレン系色素等がこれに該当し、例示することができる。
またこれらの二光子吸収材料または反応材料中において、更に臭素やヨウ素、或いは金属などの重原子が含まれると、重原子効果により二光子吸収材料から反応材料へのエネルギー移動効率が向上するため、より好ましい。
また更には、本発明の二光子吸収混合物中に、必要に応じて第二の反応材料や、バインダー等の添加物を混合しても良い。
これらの材料の中から最適な組み合せを選定する場合、反応材料の選定においては、当該選定する反応材料の最大吸収波長が、上記二光子吸収材料の二光子励起波長領域に存在しない材料から選択することが重要である。反応材料の最大吸収波長が二光子吸収材料の二光子励起波長領域に存在すると、二光子吸収材料の二光子励起効率が減少してしまうばかりか、反応材料の光反応が光子密度の大きい焦点付近のみならず、照射光が照射されている領域全てにおいて起こってしまうため、三次元で局所的な光学特性変調が困難となってしまう。
また、反応材料に二光子吸収波長領域の低波長側よりも高波長側に線形吸収特性を持つ材料を選択することで、二光子吸収材料よりも低エネルギー状態で存在するため、二光子吸収材料から反応波長領域に相当するエネルギーを受け取ることができる。
そして、反応材料はエネルギーを受け取ることで物理的変化または化学的変化が生じて光学特性が変化する。
二光子吸収材料の二光子励起波長領域における反応材料の吸収特性を参考にし、最適な組み合せを選定すれば、三次元的でかつ局所的に所望の光学特性が形成された、環境安定性に優れる光機能材料を作製することが可能である。
また、反応材料が二光子最大励起波長に吸収特性を有しない場合には、二光子励起効率の減少を抑制できる。
さらに、反応材料が二光子励起波長領域に吸収特性を有しない場合には、二光子励起効率の減少をより効果的に抑制できる。
但し、反応材料が二光子最大励起波長や二光子励起波長領域に吸収特性を有する場合でも、二光子励起波長領域における線形吸収効率が低い反応材料を選択すればよい。また、反応材料の添加量を制限したり(反応材料の添加量としては全体の20%以下であることが好ましく、また吸収スペクトルから判断する場合は、同じ濃度で調整した二光子吸収材料と反応材料のスペクトル比が1/5以下であることが好ましい。)、二光子励起の波長依存性が大きな二光子吸収材料を選び二光子最大励起波長では吸収が起こらないようにしたりすればよい。
特に、例えば溶解度の制約から反応材料の添加量が極端に制限されてしまう系において、高屈折率機能を付与したい場合には、反応材料が二光子最大励起波長や二光子励起波長領域に吸収特性を持つことで、反応材料は、二光子吸収材料からエネルギーを受け取るのとは別に直接反応することができる。そのため、反応材料が二光子最大二光子最大励起波長や二光子励起波長領域に吸収特性を有する場合において、本発明に係る二光子吸収混合物における構成が有用である。
本発明における二光子吸収材料の二光子発光波長領域は、反応材料の線形吸収波長領域と重なる領域があることが好ましい。前記重なる領域があることによって、二光子吸収材料から反応材料へのエネルギー移動効率が高くなるため、反応材料の反応効率を高めることができる。
さらに本発明の二光子吸収混合物は、構成成分として局在プラズモン増強場を発生する金属微粒子を含むことが好ましい。
金属微粒子表面に発生する局在プラズモン増強場は、微粒子の表面近傍に存在する二光子吸収材料を局所的に著しく励起することができるため、二光子吸収材料の更なる高感度化を目的として、本発明の二光子吸収混合物に、更に局在プラズモン増強場を発生する金属微粒子が含まれることが好ましい。
局在プラズモン増強場を発生する金属微粒子としては、ナノメートルオーダーの金属微粒子や該金属微粒子で少なくとも一部が被覆されている微粒子、また或いは、何らかの分子によってその表面の少なくとも一部が被覆された金属微粒子などが挙げられる。
また粒子を互いに近接させた場合、その粒子間には単なる足し合せではない非常に大きなプラズモン増強場が発生することから、二つの粒子を結びつけた2両体や小規模の凝集体などの形態は、本発明に用いる金属微粒子の形態としては特に好適である。
このような微粒子は単独でも光と効率よくカップリングして自由電子によるプラズモン振動を発生させ、プラズモン振動のモードに固有の分布を有すプラズモン増強場を形成することが可能であり、また照射する光電場の波長よりも小さな微粒子において発現する現象であることから光散乱の影響を受けにくいため、光の回折限界よりも小さな領域での三次元的な光制御が可能となる。
さらに、本発明における金属微粒子は、形状異方性を持つ微粒子であることが好ましい。
形状異方性を持つ微粒子は、二光子吸収材料の高感度化以外に、粒子のアスペクト比を調整することで吸収波長(共鳴波長)を制御することが可能であり、従って二光子吸収材料の波長感度特性に合わせた材料設計を行うことができることから好ましい。
形状異方性をもつ微粒子のうち、特に粒子経がナノメートルサイズのロッド状の金微粒子(以下、ナノロッドと称す)は特に好ましい。
ナノロッドとは棒状のナノ粒子を意味し、可視域において局在プラズモンによる強い共鳴が得られる金属として、特に金や銀が知られている。ナノロッドの利点は、アスペクト比の揃った直径20nm以下の微粒子が再現性良く得られること、散乱損失の少ない効率的な感度増強が可能であること、単一ナノ粒子での局在表面プラズモン励起が可能であること、また粒子径の違いがその共鳴波長に関係し、アスペクト比(長軸/短軸の値)を制御することで可視領域から近赤外領域までの任意の特定波長の吸収を選択できるところにある。
またさらに、本発明における金属微粒子は、表面全体或いは表面の少なくとも一部が、前記二光子吸収材料からエネルギー移動を抑制する絶縁材料で被覆されていることが好ましい。
局在プラズモン増強場は、金属微粒子表面からの距離が離れるに従い指数関数的に減少することが知られている。そのため、効率的なプラズモン増強効果を得るために二光子吸収材料を金属微粒子へ近接させる必要があるが、一方で近接しすぎると、二光子吸収材料からの励起エネルギーが反応材料の方ではなく金属微粒子の方へ遷移してしまう不具合が生じてしまう。そこで金属微粒子と励起分子の間に何らかのスペーサーを設け、金属微粒子と二光子励起分子間の絶縁性を確保することが好ましい。
具体的には酸化膜、窒化膜等の無機膜や、絶縁機能を有すシラン系化合物、有機チオール系の化合物、有機アミン系化合物からなる分散剤などが例示されるが、中でも下記示性式1で示されるシランカップリング剤からなる絶縁材料で被覆されることが好ましい。
Figure 2009053247

上記示性式1においてXは、前記金属微粒子と化学結合する反応基を表し、ビニル基、エポキシ基、アミノ基、メタクリル基、メルカプト基などが挙げられる。またZはメトキシ基、エトキシ基などが例示され、Yは通常長鎖アルキル等の疎水性を有す原子または原子団である。Zにおいて加水分解反応によりシラノールとなり、部分的にオリゴマー状態を形成することから、金属微粒子の表面被覆を容易に実現しやすいという利点がある。
シランカップリング剤は、金属微粒子と親和性が高く、絶縁機能としても優れることから本発明に用いる絶縁材料としては特に好ましい。
また概して、これらの混合材料は固体形体である事が望ましい。
ここで固体の形態としては、少なくとも前記二光子吸収混合物を、薄膜や厚膜、粒体、粉末、或いはバルクに形成したもの全てを含み、前記混合物をポリメチルメタクリレートなどのアクリル樹脂や、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリビニルアルコールといったマトリクス材料に加えて固体化したものも含まれる。
特に薄膜は、デバイスの高性能化、高集積化、即ち小型化、軽量化に大きく貢献するだけでなく、薄膜化による形状効果(例えば電気特性、熱的特性、量子効果、超伝導特性、磁気特性、光学特性、機械的特性、物理化学的特性などの特異性)によって、全く新しい特徴、物性や機能を発現してデバイス応用へと結びつく可能性があることから、より好ましい。
更に前記二光子吸収混合物は、必ずしも均一混合物である必要はなく、前記二光子吸収材料と前記反応材料とが交互に積層してなる積層構造であっても良い。この場合、前記金属微粒子は二光子吸収材料を効率的に励起するため二光子吸収材料中に含まれるか、或いは二光子吸収材料からなる層に接して積層された構造物であってもよい。
本発明の二光子吸収混合物である光機能材料は、光機能素子に応用して用いることができる。
以下、各種光機能素子について説明するが、本発明の二光子吸収混合物の利用が下記光機能素子の構成によって何ら限定されるものではない。
(光記録媒体)
究極の高密度、高容量記録媒体として注目される三次元光記録媒体は、入射光に対し垂直及び水平方向に記録/再生が可能な記録媒体であって、三次元(膜厚)方向に何十、何百層もの記録層を重ねたり、或いは記録層を厚膜化したりすることで、光入射方向に対し何重にも記録再生が可能なため、CD、DVDのような従来の二次元光記録媒体に比べ何十、何百倍もの超高密度、超高容量記録が可能となる記録媒体であると言われている。
図2は、(a)本発明の二光子吸収混合物を光記録材料として利用する三次元光記録媒体の一例と、(b)その記録装置の一例を示すものである。
図2(a)は平らな支持体(基板11a)に、本発明の二光子吸収混合物からなる記録層13aと、クロストーク防止用の中間層14a(保護層)を交互に50層積層させた三次元光記録媒体の例である。記録層の厚さは0.01〜0.5μm、中間層の厚さは0.1〜5μmが好ましく、この構造であれば今日普及しているCDやDVDと同じサイズで、テラバイト級の大容量の光記録媒体を実現することができる。
データの記録は光記録媒体に外部より二光子励起光を照射し、記録層に含まれる反応材料を直接反応させるか、或いは記録層に含まれる二光子吸収材料の二光子励起状態から反応材料へエネルギーが移動することにより、その物理的または化学的特性を変化させて記録・未記録部に対応させる。
また再生は、このときの物理的または化学的変化、より具体的には屈折率変化、吸収率変化、透過率変化、発光変化、反射率変化、位相変化、回折変化、干渉変化等の光学特性変化を検出することで行う。データの再生方法(透過型或いは反射型)によっては、基板11aと同様の基板12a、或いは反射率の高い材料からなる反射層を設けてもよい。
情報の三次元的な記録は、光源11bから発生した光15aを記録層13a中の所望の箇所に焦点を結ばせることで行われる。ビット単位、深さ方向単位の記録方法以外に、面光源を利用する並行記録方法も高転送レートを実現することから好ましい。またここでは図示されていないが、三次元光記録媒体(a)において中間層の存在しないバルク状の三次元光記録媒体を作製し、ホログラム記録方法のようにページデータを一括記録することで、高転送レートを実現することも可能である。
基板11a及び12aには、ポリエチレンテレフタレート、樹脂下塗り型ポリエチレンテレフタレート、火炎又は静電気放電処理されたポリエチレンテレフタレート、セルロースアセテート、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ガラス等が例示される。また、基板11a及び12aには予めトラッキング用の案内溝やアドレス情報を設けてもよい。
記録層13aには、本発明による二光子吸収混合物をスピンコーター、ロールコーターまたはバーコーター等を利用して、基板上に直接塗布することによって成型することが可能である。
中間層14aには、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンテレフタレートまたはセロファンフィルムなどのプラスチック製のフィルムまたは板等が例示され、静電的な密着、押出し機を利用した貼合せ等の方法により記録層と積層することが可能である。
図2(b)に示す光記録装置は、光源11b及び光源12bからの光(光源は一つであっても良い)を集光し、三次元光記録媒体(a)中の所望の箇所に焦点を結ばせる。焦点近傍では、二光子吸収後に生じる反応材料の反応又は変形により、媒体中に例えば屈折率変化を生じさせる。この様に制御された集光操作を繰り返し行うことにより、任意の箇所に三次元的に屈折率の異なる部分を形成することができ、三次元記録が可能となる。
このとき情報の読出しは、屈折率変化として記録されている部分からの光量を検出器13bで検出することで行うことが可能である。
また情報の記録については、二光子吸収後に誘起される反応材料の蛍光を利用する事で行うこともできる。三次元光記録媒体(b)中の所望の箇所に光源からの光を集光すると、反応材料から蛍光が発生する。そしてレーザー光強度を一定以上に高くすると、焦点部分の二光子吸収材料が破壊され、蛍光が発生しなくなる。この様に制御された集光操作を繰り返し行うことにより、レーザー照射により蛍光を発生する部分と蛍光を発生しない部分とを任意の箇所に三次元的に形成することが可能となり、三次元記録が可能となる。
このとき情報の読出しは、破壊強度よりも弱いレーザー光をこの破壊部分と非破壊部分とに照射することで、二光子吸収を誘起し、発生した反応材料からの蛍光を検出器13bで検出することで行うことが可能となる。
(マイクロ光学素子)
本発明の二光子吸収混合物はまた、高機能の光通信用部品や光学素子、ミクロンまたはナノメートルスケールの超微細加工などナノテクノロジー分野においても応用が可能である。
即ち、本発明のマイクロ光学素子は、ミクロンまたはナノメートルスケールの構造であって、入射してきた光束の進路を本発明の二光子吸収混合物で制御することを特徴とする。
大容量の通信を実現するインフラストラクチャとして光ファイバ通信による光通信技術が進展する中、このうちの一つとしてWDM(波長多重通信)と呼ばれる波長の異なる光の不干渉性を利用した大容量伝送技術が知られている。WDMにおいては、特定の波長の光信号を合波或いは分波する素子が不可欠であり、これには光導波路が用いられている。
光導波路とは、電気回路中を電子が流れるように、基板上に形成した回路に屈折率の違いなどを利用して光信号を導くことができるようにしたものであり、いわゆる光の配線板のことである。例えば、光導波路としては図3に示すようなものが例として挙げられる。
そしてこのような光導波路をはじめとして、光通信技術に関係の深い、発光素子、受光素子、マイクロレンズ、回折格子、偏光子、光学フィルター(波長フィルターなど)、スイッチ、干渉素子、センサー、及びこれらが複合的に組み合わさって構成された素子全てにおいて高密度化が求められている。
本発明の二光子吸収混合物は三次元で局所的な屈折率変調が可能であり、また機能設計が容易であることから、このような光学素子において極めて利用価値が高い。
図4はこのような光機能素子を作製する光造形のシステムの模式図であり、造形する本発明の二光子吸収混合物の構成成分としては、造形に使用する光の波長に対し高感度な二光子吸収材料と、造形に使用する光の波長には吸収特性をもたない高屈折率変化材料からなっている。
特に超高密度光機能素子を作製する場合においては、屈折率変化量の大きい反応材料を選択することにより、光路切り替えに必要な屈折率変化が得やすく、従って光路切り替えに要する時間が短縮され、高速のデータ処理が可能な性能の安定した光学素子を作製することができることから好ましい。
図4においては、光源31からの光を可動形式のミラー32及び集光レンズ33を介し、本発明の二光子吸収混合物34に集光すると、集光点近傍のみに光子密度の高い領域が形成され、二光子吸収混合物中に含まれる反応材料の屈折率が変化し、可動形式のミラー32や可動ステージ35を制御することで、ナノメートルオーダーの精度で任意の構造物を造形することが可能となる。
また図5は、このようにして作製される素子の一例として光学フィルターのシステムの概念図も示した。
図5において、制御光51及び信号光52から入射してきたレーザービームは、集光装置53(レンズ、凹面鏡など)により集光され、信号光の強度が極めて強い場合のみ、光学フィルター54中で二光子吸収が誘起され信号光が吸収され、例えば反応材料からの発光が生じる。これに対し、信号光42の強度が通常もしくは弱い場合は、そのまま通過し、コリメート装置3(レンズ、凹面鏡など)により、反応材料からの発光などの迷光を除去するカラーフィルター等を通して出射側にある光検出器57において検出される。
従ってこの光学フィルターにおいては、強度の強い光のみが装置により遮断され、このフィルターによれば、光信号を光信号として信号処理する高速応答型の光スイッチングが可能となる。また反応材料として光硬化剤よりなる材料を選択すると、二光子吸収混合物中の二光子吸収材料が光硬化剤の重合開始剤または光増感剤として作用し、回折限界を超える超精密な三次元造形が可能となる。
(光電変換素子)
図6は、本発明の二光子吸収混合物を光電変換素子に応用したデバイスの一例であり、光触媒を表すものである。
現在光触媒材料としては広く一般に二酸化チタンが知られている。しかし純粋な二酸化チタンは無色透明で、吸収する光の波長は380nm以下の紫外領域に限られており、太陽光や白熱灯・蛍光灯など通常の生活空間においてはその光のうちのごく一部しか利用できないことから、可視光や近赤外領域に及ぶ幅広い光応答特性をもった二酸化チタンが求められている。
図6は、二光子吸収材料51と、その増感材料である金ナノロッド52、及びキャリアの電荷分離機能をもった反応材料吸着させた二酸化チタン53、54からなる光触媒を表すものである。このように金ナノロッドにより高感度化された二光子吸収混合物を二酸化チタンの増感材料として利用することで、三次元的でかつ局所的な光触媒反応を実現できるとともに、二酸化チタンの光応答特性を近赤外領域にまで拡張することが可能となり、性能を飛躍的に向上することができる。
ここで二酸化チタンのような半導体微粒子に色素を吸着させる方法としては、色素溶液中に良く乾燥した半導体微粒子層を有する支持体を浸漬するか、また色素溶液を半導体微粒子に塗布する方法を用いることができ、前者の場合、浸漬法、ディップ法、ローラ法、エアーナイフ法等が、また後者の場合、ワイヤーバー法、スライドホッパー法、エクストルージョン法、カーテン法、スピン法、スプレー法等が利用できる。
また溶媒は、色素の溶解性に応じて適宜選択され、例えば、アルコール類(メタノール、エタノール、t−ブタノール、ベンジルアルコール等)、ニトリル類(アセトニトリル、プロピオニトリル、3−メトキシプロピオニトリル等)、ニトロメタン、ハロゲン化炭化水素(ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、クロロベンゼン等)、エーテル類(ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等)、ジメチルスルホキシド、アミド類(N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセタミド等)、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、3−メチルオキサゾリジノン、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル等)、炭酸エステル類(炭酸ジエチル、炭酸エチレン、炭酸プロピレン等)、ケトン類(アセトン、2−ブタノン、シクロヘキサノン等)、炭化水素(へキサン、石油エーテル、ベンゼン、トルエン等)、またこれらの混合溶媒を用いることができる。
図7は、本発明の二光子吸収混合物を光電変換素子に応用した、もう一つのデバイス応用例であり、色素増感型太陽電池を表すものである。図7は、光を透過することのできる透明導電膜(電極)61上に二酸化チタン65を積層し、金ナノロッド65を含む本発明の二光子吸収混合物(63、64)吸着させた電極と同じく透明導電膜からなる対極の間を、電解質62で満たした構成からなる。
電解質62には、ホール輸送機能を有す無機化合物、有機低分子や有機高分子化合物等が利用でき、例えばイオン輸送材料として酸化還元対のイオンが溶解した溶液(電解液)、酸化還元対の溶液をポリマーマトリクスのゲルに含浸したいわゆるゲル電解質、酸化還元対イオンを含有する溶融塩電解質、さらには固体電解質等を用いることができる。固体電解質としては、結晶内に酸素空孔を有す酸化物(安定化ジルコニア、CeOなど)や、イオン導電性ポリマー(ポリエチレンオキシドなど)が例示される。そしてまた透明導電膜には、酸化スズ、ITO、酸化亜鉛などを用いることができる。
このような太陽電池に光照射を行うと、反応材料の電子状態が光により励起され二酸化チタンへの電子注入が起こり、また電子を失った反応材料が電子を電解質から奪うことで、外部へ電流を取り出すことが可能になる。そしてこのように金ナノロッドにより高感度化された二光子吸収混合物を増感剤として用いることで、従来に比べエネルギー変換効率が飛躍的に改善された色素増感型太陽電池を実現することができる。
次に、本発明の実施例を以下に記す。
(実施例1)
下記構造式1の二光子吸収材料0.5gをテトラヒドロフラン溶液10gに加えて攪拌後、この溶液をスピンコート法により石英基板上に塗布することで厚さ200nmの薄膜を作製した。そして得られた薄膜を、後述する評価法に従って二光子吸収特性を測定し、図8に示す波長依存性をもつ、高二光子吸収効率材料である事を確認した。また、図8には後述する実施例に用いる反応材料の吸収スペクトルについても示しているが、詳細は後述する。
Figure 2009053247
また下記構造式2の反応材料0.5gをテトラヒドロフラン溶液10gに加えて攪拌後、この溶液をスピンコート法により石英基板上に塗布することで厚さ200nmの薄膜を作製した。作製したサンプルの吸収スペクトルを測定したところ、図8に示すような、二光子吸収材料である構造式1の二光子吸収波長領域の低波長側から二光子励起波長領域の低波長側の間に線形吸収特性を持ち、更にその線形吸収領域が構造式1の二光子発光波長領域と大きく重なる材料であることを確認した。
Figure 2009053247
このようにしてそれぞれの光学特性を確認後、構造式1の二光子吸収材料0.5gと、構造式2の反応材料0.1gを、テトラハイドロフラン10mlに加えて攪拌した。攪拌後、メタクリル酸メチル樹脂(PMMA)を更に1gを加えて融解し、この溶液をスピンコート法により石英基板上に塗布することで、二光子吸収混合物からなる厚さ500nmの薄膜を作製した。
図9の測定系を用い、この混合薄膜に構造式1の二光子最大励起波長である780nmの光を200mWの平均出力で一様に照射した。
光照射前後の光学特性を測定したところ、下記表1に示すように実施例1の薄膜にΔn=0.21もの大きな屈折率差を形成することができた。
[二光子吸収効率の評価]
一般に二光子吸収効率の測定は、特に金属微粒子含まれるサンプルにおいては、入射光の吸収、及び散乱の影響のため直接測定が容易ではない。そのため本実施例の二光子吸収材料には蛍光特性を有す材料を例示し、二光子吸収の結果として生じる蛍光光量を、二光子吸収効率の代替特性として評価した。
図9に、測定系の概略図を示す。二光子吸収のための励起光光源は、スペクトラフィジックス社製のMaiTai(赤外線フェムト秒レーザー、繰り返し周波数80MHz、パルス幅100fs)を用いた。出力調整のため、1/2λ板とグランレーザープリズムよりなるアッテネータ-を設け平均出力200mWに調整を行った。出力調整後、1/4λ板を通して励起光を円偏光に変換後、焦点距離100mmの平凸レンズで設置したサンプル内部に集光させた。
〔環境安定性の評価〕
作製した薄膜を温度24℃、湿度60%の室内蛍光灯下(白色蛍光灯70000lux)で1週間放置後、放置前からの屈折率変化が10%未満が○、10%以上を×とした。
表1においてnは屈折率、kは消衰係数、各セルにおける「−」の評価の記載は未評価を表す。また、Fint(i)は光照射前の蛍光強度(相対強度)、Fint(f)は光照射前の蛍光強度を1とした場合の光照射後の相対強度を表す。但し、光照射前後の光学特性とは、構造式1に示す二光子吸収材料の二光子最大励起波長における光学特性を表す。
Figure 2009053247
(実施例2)
下記構造式3の反応材料0.5gをテトラヒドロフラン溶液10gに加えて攪拌後、この溶液をスピンコート法により石英基板上に塗布することで厚さ200nmの薄膜を作製した。作製したサンプルの吸収スペクトルを測定したところ、図8に示すように、二光子吸収材料である構造式1の二光子吸収波長領域の低波長側から二光子励起波長領域の低波長側の間に、線形吸収特性を持つ材料であることを確認した。
Figure 2009053247
このようにして構造式3の光学特性を確認後、実施例1と同様に、構造式1の二光子吸収材料0.5gと、構造式3の反応材料0.1gを、テトラハイドロフラン10mlに加えて攪拌した。攪拌後、メタクリル酸メチル樹脂(PMMA)を更に1gを加えて融解し、この溶液をスピンコート法により石英基板上に塗布することで、二光子吸収混合物からなる厚さ500nmの薄膜を作製した。
図9の測定系を用い、この混合薄膜に構造式1の二光子最大励起波長である780nmの光を200mWの平均出力で一様に照射した。
光照射前後の光学特性を測定したところ、表1に示すように実施例2の薄膜にΔn=0.14の屈折率差を形成することができた。
(実施例3)
下記構造式4の反応材料0.5gをテトラヒドロフラン溶液10gに加えて攪拌後、この溶液をスピンコート法により石英基板上に塗布することで厚さ200nmの薄膜を作製した。作製したサンプルの吸収スペクトルを測定したところ、図8に示すように、二光子吸収材料である構造式1の二光子励起波長領域に、線形吸収特性を持つ材料であることを確認した。
Figure 2009053247
このようにして構造式4の光学特性を確認後、実施例1と同様に、構造式1の二光子吸収材料0.5gと、構造式4の反応材料0.01gを、テトラハイドロフラン10mlに加えて攪拌した。攪拌後、メタクリル酸メチル樹脂(PMMA)を更に1gを加えて融解し、この溶液をスピンコート法により石英基板上に塗布することで、二光子吸収混合物からなる厚さ500nmの薄膜を作製した。
そして図9の測定系を用い、この混合薄膜に構造式1の二光子最大励起波長である780nmの光を200mWの平均出力で一様に照射し、光照射前後の光学特性を測定した。
実施例3は、混合膜中の反応材料含有量が実施例1や実施例2の1/10である二光子吸収混合膜であるが、構造式4の反応材料が二光子励起波長領域に高屈折率分散特性を有すため、含有量がわずかでも高屈折率差を形成することができること、また含有量の制限は二光子励起効率の低下を抑える有利な条件となることから、実施例1と同程度の屈折率差を形成することが可能であった。
(実施例4)
構造式1の二光子吸収材料0.5wt%、図10の光学特性を有す下記構造式5の反応材料1wt%、ブチラール樹脂1.5wt%を混合したクロロホルム溶液を調整し、この溶液をスピンコート法により石英基板上に塗布することで厚さ500nmの薄膜を作製した。
Figure 2009053247
図9の測定系を用い、この混合薄膜に構造式1の二光子最大励起波長である780nmの光を一様に照射したところ、構造式1の二光子発光スペクトルよりも長波長領域に存在する構造式5の反応材料の発光スペクトルが、光照射前後で60%程度減少することを確認した。
(実施例5)
水30mlに塩化金酸0.37gを加え、次いで、テトラオクチルアンモニウムブロミド2.187gとトルエン80mlからなる混合液を加えて2時間撹拌した。更にオクタデカンチオール0.25gを加えて1時間撹拌した。次に0.378gのNaBH4を水20mlに溶解した液を滴下して2時間撹拌した。この反応物を、分液ロートを用いて水で数回洗浄した後、有機層の溶媒を留去することで粒径20〜50nmの球状金微粒子を得た。得られた球状金微粒子3mgをトルエン10mlに再分散し、更に構造式1の二光子吸収材料0.5g、構造式2の反応材料0.1g、メタクリル酸メチル樹脂(PMMA)1gを溶融させたテトラハイドロフラン10mlを加え、攪拌した。
攪拌後、この溶液をスピンコート法により石英基板上に塗布し、球状金微粒子、二光子吸収混合物、並びに分散剤(オクタデカンチオール)からなる厚さ500nmの薄膜を作製した。
そして同様に図9の測定系を用い、この混合薄膜に構造式1の二光子最大励起波長である780nmの光を100mWの平均出力で一様に照射し、光照射前後の光学特性を測定した。
実施例5の二光子励起光の出力は実施例1のおよそ1/2程度であったが、球状金微粒子表面に発生する局在プラズモンの増感効果のため、励起光の出力を下げても実施例5の薄膜に実施例1と同程度の高屈折率差を形成することができた。
(実施例6)
0.18mol/l臭化セチルトリメチルアンモニウム水溶液70ml、シクロヘキサン0.36ml、アセトン1ml、及び0.1mol/l硝酸銀水溶液1.3mlを混合し、撹拌した。これに0.24mol/l塩化金酸水溶液0.3mlを加えた後、0.1mol/lアスコルビン酸水溶液0.3mlを加え、塩化金酸水溶液の色が消失したことを確認し、その後、この溶液をシャーレに移し換えて低圧水銀灯により波長254nmの紫外線を20分間照射し、830nm付近に吸収ピークをもつ金ナノロッド分散液を得た。
得られた分散液を、遠心分離器を用いて金ナノロッド成分を沈降させ、上澄み液を取り除いた。そしてまた新たに水を加え、再び遠心分離器を用いて金ナノロッド成分を沈降させ、このような工程を複数回繰り返し、金ナノロッドに吸着していた余剰の臭化セチルトリメチルアンモニウム(分散剤)を取り除いた。
このように調整した金ナノロッド分散液に、3-アミノプロピルエチルジエトキシシランの1%トルエン溶液0.1mlを加えて攪拌し、また更にトルエン10mlを加えて攪拌する事でトルエン層に金ナノロッドを分散させた。その後、溶液をデカンテーションし、3-アミノプロピルエチルジエトキシシランで被覆された金ナノロッドのトルエン溶液を得た。
得られた金ナノロッドのトルエン溶液1mlに、更に構造式1の二光子吸収材料0.5g、構造式2の反応材料0.1g、メタクリル酸メチル樹脂(PMMA)1gを溶融させたテトラハイドロフラン10mlを加え、攪拌した。
攪拌後、この溶液をスピンコート法により石英基板上に塗布し、シランカップリング剤で被覆された金ナノロッド、二光子吸収混合物からなる厚さ500nmの薄膜を作製した。
そして同様に図9の測定系を用い、この混合薄膜に構造式1の二光子最大励起波長である780nmの光を50mWの平均出力で一様に照射し、光照射前後の光学特性を測定した。
実施例6の二光子励起光の出力は実施例5の更に1/2であるが、金ナノロッド表面に発生する局在プラズモンの増感効果と、シランカップリング剤によるその増感効果低減抑制の効果から、実施例1と同程度の高屈折率差を形成することができた。
(比較例1)
構造式1の二光子吸収材料0.5gを、テトラハイドロフラン10mlに加えて攪拌した。攪拌後、メタクリル酸メチル樹脂(PMMA)を更に1gを加えて融解し、この溶液をスピンコート法により石英基板上に塗布することで、二光子吸収混合物からなる厚さ500nmの薄膜を作製した。
そして同様に図9の測定系を用い、この薄膜に構造式1の二光子最大励起波長である780nmの光を200mWの平均出力で一様に照射した。
光照射前後の光学特性を測定したところ、表1に示すように、構造式1に示す二光子吸収材料の二光子最大励起波長における光学特性変化は見られず、ΔnおよびΔkの値はともに0であった。
上記実施例1〜6および比較例1によれば、本発明の二光子吸収混合物は、所望の光学特性を有し、環境安定性、高感度特性に優れることがわかった。
二光子吸収材料の二光子吸収/励起/発光波長と反応材料の吸収波長の関係を示すグラフである。 (a)本発明の二光子吸収混合物を光記録材料として利用する三次元光記録媒体の一例の構成を示す概略図である。(b)記録装置の一例を示す概略図である。 本発明に係るマイクロ光学素子の一例である光導同波路の構成を示す概略図である。 光機能素子を作製する光造形装置の模式図である。 本発明に係るマイクロ光学素子の一例である光学フィルターのシステムの構成を示す概略図である。 本発明の二光子吸収混合物を光電変換素子に応用したデバイスの一例である光触媒の構成を示す概略図である。 本発明の二光子吸収混合物を光電変換素子に応用したもう一つのデバイス応用例である色素増感型太陽電池の構成を示す概略図である。 本発明の二光子吸収混合物に用いる二光子吸収材料および反応材料の吸収スペクトルを示すグラフである。 実施例における二光子吸収効率の評価に用いた測定系の概略図をである。 本発明の二光子吸収混合物に用いる二光子吸収材料(構造式1)および反応材料(構造式5)の吸収スペクトルと、混合膜の吸収スペクトルを示すグラフである。
符号の説明
11a 基板
11b 光源
12a 基板
12b 光源
13a 記録層
13b 検出器
14a 中間層
14b ピンホール
15a 光
31 光源
32 可動形式ミラー
33 集光レンズ
34 二光子吸収混合物
35 可動ステージ
41 制御光
42 信号光
43 光学フィルター
44 カラーフィルター
45 検出器
51 二光子吸収材料
52 金ナノロッド
53 二酸化チタン
54 反応材料
55 支持体
61 透明導電膜
62 電解質
63 反応材料
64 二光子吸収材料
65 二酸化チタン
66 金ナノロッド
67 基板
68 二光子吸収混合物

Claims (10)

  1. 二光子吸収材料と、
    反応波長領域に属するエネルギーに対して、線形吸収特性を有し、且つ物理的性質または化学的性質が変化する反応材料とを含む二光子吸収混合物であって、
    前記反応材料の反応波長領域は、前記二光子吸収材料の二光子吸収波長領域の低波長側から前記二光子吸収材料の二光子励起波長領域の低波長側までの間であり、
    前記反応材料の最大吸収波長は、前記二光子吸収材料の二光子励起波長領域に存在しないことを特徴とする二光子吸収混合物。
  2. 前記反応材料は、前記二光子吸収材料の二光子最大励起波長であるエネルギーに対する吸収特性を有しないことを特徴とする請求項1に記載の二光子吸収混合物。
  3. 前記反応材料は、前記二光子吸収材料の二光子励起波長領域に属するエネルギーに対する吸収特性を有しないことを特徴とする請求項1に記載の二光子吸収混合物。
  4. 前記二光子吸収材料の二光子発光波長領域は、前記反応材料の線形吸収波長領域と重なる領域があることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1に記載の二光子吸収混合物。
  5. 局在プラズモン増強場を発生する金属微粒子をさらに含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1に記載の二光子吸収混合物。
  6. 前記金属微粒子は、ナノメートルサイズの形状異方性を有することを特徴とする請求項5に記載の二光子吸収混合物。
  7. 前記金属微粒子は、表面の少なくとも一部が前記二光子吸収材料からのエネルギー移動を抑制する絶縁材料で被覆されていることを特徴とする請求項5または6に記載の二光子吸収混合物。
  8. 記録層が請求項1乃至7のいずれか1に記載の二光子吸収混合物を含むことを特徴とする光記録媒体。
  9. 入射してきた光束の進路を制御する光導波路材料として、請求項1乃至7のいずれか1に記載の二光子吸収混合物を含むことを特徴とするマイクロ光学素子。
  10. 電子の光励起効率を向上させる増感材料として、請求項1乃至7のいずれか1に記載の二光子吸収混合物を含むことを特徴とする光電変換素子。
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