JP2003020469A - 2光子吸収組成物 - Google Patents
2光子吸収組成物Info
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Abstract
を惹起できるような高感度の2光子吸収組成物を提供す
る。 【解決手段】2光子吸収断面積が102GM(ただし1GM=1
×10-50cm4 s molecule-1photon-1)以上である2光子吸
収化合物を含有することを特徴とする2光子吸収組成
物。
Description
励起される大きな2光子吸収断面積を有する化合物を含
有する2光子吸収組成物に関する。波長変換素子、近赤
外光の検出、あるいは光重合による造形などに利用でき
る。
エネルギーの1光子を吸収して励起され、このエネルギ
ーに満たないエネルギーの光子は吸収されない。しかし
光の強度が非常に強い場合には、光子エネルギーの和が
励起エネルギーに相当する2光子が同時に吸収されるこ
とがある。この性質を利用すると光をレンズで絞り込ん
だ焦点付近のみで光反応を起こすことができ、空間の任
意の位置を選択して励起状態を作って利用することがで
きる。しかし2光子吸収は通常非常に起こりにくいの
で、2光子励起効率が高い物質が求められていた。2光
子吸収の起こり易さを示す2光子吸収断面積は通常非常
に小さく1GM(ただし1GM=1×10-50cm4 s molecule-1
photon-1)程度であるが、近年数百ないし数千GM程度の
比較的大きな2光子吸収断面積を示す物質も見出されて
いる。2光子吸収断面積の比較的大きい化合物の例は、
例えば以下の文献に記載されている。すなわち、 Reinh
ardtほかの著した、Chemistry of Materials誌,1998年
発行,10巻,1863頁, M. Albotaほかの著した、Science
誌、1998年発行、281巻、1653頁、M. Rumiほかの著し
た、Journal of the American Chemical Society誌、20
00年発行、122巻、9500頁、J. D. Bhawalkarほかの著し
た、Optics Communications誌、1996年発行、124巻、33
頁、S.G.Heほかの著した、Appllied Physics Letters
誌、1995年発行、67巻、2433頁、P. N. Prasadほかの著
した、Nonlinear Optics誌、1999年発行、21巻、39頁、
G. S. Heほかの著した、Journal of Applied Physics
誌、1997年発行、81巻、2529頁、S. -J. Chungほかの
著した、Journal of Physical Chemistry B 誌、1999年
発行、103巻、10741頁、S. G. Heほかの著した、Optics
Letters誌、1995年発行、20巻、435頁、J. W. Perryほ
かの著した、Nonlinear Optics誌、1999年、21巻、225
頁.しかしこの程度の大きさではまだ、非常に高パワー
のレーザーを必要とするので実用的ではなかった。ま
た、その励起エネルギーを目的に応じて利用しやすくす
るために、種々の機能性物質を組み合わせる工夫が必要
であった。
する課題は、比較的低パワーのレーザーを用いて2光子
吸収を惹起できるような高感度の2光子吸収組成物を提
供することであり、2光子吸収の結果生じる励起状態の
エネルギーを発光などの物理的緩和や化学反応の開始に
利用しやすくするための2光子吸収組成物を提供するこ
とである。
結果、効率よく2光子吸収が起きる化合物と、その励起
エネルギーを有効に利用するための機能を有する化合物
を併用することが重要であることをに着目し、上記の課
題が下記の2光子吸収組成物によって解決されることを
見出した。 (1) 2光子吸収断面積が102GM(ただし1GM=1×10-50c
m4 s molecule-1 photon -1)以上である2光子吸収化合
物を含有することを特徴とする2光子吸収組成物。 (2) 2光子吸収化合物の励起状態からのエネルギー移
動により励起されうる化合物を含有する(1) に記載の2
光子吸収組成物。 (3) 可視蛍光を発する化合物を含有する(1) または(2)
に記載の2光子吸収組成物。 (4) 可視蛍光を発する化合物の1光子吸収極大波長が
2光子吸収化合物の1光子吸収極大波長より長波長であ
る(3)に記載の2光子吸収組成物。 (5) 重合性モノマーを含有する(1) ないし(4)の何れか
に記載の2光子吸収組成物。 (6) 重合開始剤を含有する(1) ないし(5)の何れかに記
載の2光子吸収組成物。 (7) 重合開始剤の1光子吸収極大波長が2光子吸収化
合物の1光子吸収極大波長より長波長である(6)に記載
の2光子吸収組成物。 (8) 高分子結合剤を含有する(1) ないし(7)の何れかに
記載の2光子吸収組成物。
を以下に詳しく述べる。本発明の2光子吸収組成物に用
いられる強い光のみに感応して機能を発揮する組成物の
作動原理について説明する。物質に光が当たると通常1
光子分に相当するエネルギーが吸収される。この1光子
吸収が起こらない波長の光であっても、強度が非常に強
い場合には光子エネルギーの和が励起エネルギーに相当
する2光子が同時に吸収されることがある。2光子吸収
の起こり易さを示す2光子吸収断面積は通常非常に小さ
く1GM(ただし1GM=1×10-50cm4 s molecule-1 photon
-1)程度であるが、近年数百ないし数千GM程度の比較的
大きな2光子吸収断面積を示す物質も見出されている。
このような物質を用いると、光吸収帯が無い波長域の光
でも、高パワーレーザーのように非常に強度が強い光源
を用いれば2光子分のエネルギーを吸収する。例えば40
0nmに1光子の吸収極大波長を示し、800nmには吸収帯が
無い化合物に800nmの波長の高パワーレーザーを照射す
ることにより、400nmの光を照射した場合に生じる励起
状態に近い励起状態を作ることができる。もしこの化合
物を400nmの光で励起した場合に例えば430nmの蛍光を発
するなら、800nmの光を吸収した場合にも430nmの蛍光を
発する。さらに430nm の光を吸収して460nmの蛍光を発
する化合物が共存すれば、800nmの高パワーレーザーの
照射により460nmの蛍光を発する。レーザービームをレ
ンズで絞って照射すれば、光路全体が発光するのではな
く、光子密度の高い焦点付近でのみ蛍光を発するとい
う、三次元的な位置選択制を付与できるという特徴があ
る。蛍光を発する化合物の代わりに重合開始剤と重合性
モノマーもしくは重合性オリゴマーを混合して用いれ
ば、焦点付近でのみ重合を起こすことができるので、任
意の形状の固形重合体を作ることができる。また絞った
レーザービームの強度はビームの中心から離れるにした
がって低下するので、2光子励起を起こすに足る光強度
を有する部分はビーム径よりも小さく、およそ1/√2
倍、すなわち約0.7倍になる。したがって光の波長で決
まるビーム径の最小値よりも微細な領域のみを励起する
ことができるという利点を有する。本発明の組成物はこ
のように機能を発揮する。
しかもバインダーや支持体などの共存物の2光子吸収よ
りも効率よく2光子吸収が起きるためには2光子吸収断
面積は、便宜上GM(Goppert-Mayers単位すなわち、1
×10-50cm4 s molecule-1 photon-1)を単位として表す
と、100GM以上(好ましくは1,000,000,
000GM以下)あることが望ましく、さらに好ましくは
1,000GM以上、特に好ましくは100,000GM
ないし1,000,000,000GMである。
としては上記従来の技術に引用した文献に記載されたも
のの他、下記一般式(1)ないし(5)で表される化合
物が挙げられる。 一般式(1)
換および無置換のアルキル基、置換および無置換のアル
ケニル基、置換および無置換のアルキニル基、置換およ
び無置換のアリール基、およびヘテロ環基から選ばれる
基を表す。R5は置換基を表し、hは0〜4の整数を表し、h
が2以上の整数のとき、複数個のR5はそれぞれ同一でも
異なってもよく、また互いに連結して環を形成してもよ
い。R6は二つのベンゼン環上の置換基を表し、jは0〜6
の整数を表し、jが2以上の整数のとき、複数個のR6は
それぞれ同一でも異なってもよく、また互いに連結して
環を形成してもよい。R7はNに結合したベンゼン環上の
置換基を表し、iは0〜10の整数を表し、iが2以上の整
数のとき、複数個のR7はそれぞれ同一でも異なってもよ
く、また互いに連結して環を形成してもよい。R8はメチ
ン基上の置換基を表し、pは0〜2の整数を表し、pが2
のとき複数個のR8はそれぞれ同一でも異なってもよく、
また互いに連結して環を形成してもよい。mは0〜5の整
数を表す。X Y-はY価の有機もしくは無機アニオンを表
し、Yは1〜5の整数を表す。) 一般式(2)
に置換および無置換のアルキル基、置換および無置換の
アルケニル基、置換および無置換のアルキニル基、置換
および無置換のアリール基、およびヘテロ環基から選ば
れる基を表す。R5およびR10は置換基を表し、hおよびk
はそれぞれ独立に0〜4の整数を表し、hおよびkが2以上
の整数のとき、複数個のR5およびR10はそれぞれ同一で
も異なってもよく、また互いに連結して環を形成しても
よい。R6は置換基を表し、jは0〜6の整数を表し、jが2
以上の整数のとき、複数個のR6はそれぞれ同一でも異な
ってもよく、また互いに連結して環を形成してもよい。
mおよびnはそれぞれ独立に0〜5の整数を表し、R11およ
びR12は置換基を表し、sおよびtはそれぞれ独立に0〜2
の整数を表し、sおよびtが2のとき複数のR11およびR12
はそれぞれ同一でも異なってもよく、また互いに連結し
て環を形成してもよい。XY- はY価の有機もしくは無機
アニオンを表し、Yは1〜5の整数を表す。 一般式(3)
基、置換および無置換のアルケニル基、置換および無置
換のアルキニル基、置換および無置換のアリール基、お
よびヘテロ環基から選ばれる基を表す。R13およびR14は
それぞれ独立に置換および無置換のアルキル基、置換お
よび無置換のアルケニル基、置換および無置換のアルキ
ニル基、置換および無置換のアリール基、およびヘテロ
環基から選ばれる基を表す。R5は置換基を表し、hは0〜
4の整数を表し、hが2以上の整数のとき、複数個のR5は
それぞれ同一でも異なってもよく、また互いに連結して
環を形成してもよい。R6は置換基を表し、jは0〜6の整
数を表し、jが2以上の整数のとき、複数個のR6はそれ
ぞれ同一でも異なってもよく、また互いに連結して環を
形成してもよい。R8は置換基を表し、pは0〜2mの整数を
表し、pが2以上のとき複数個のR8はそれぞれ同一でも
異なってもよく、また互いに連結して環を形成してもよ
い。mは0〜5の整数を表す。) 一般式(4)
基、置換および無置換のアルケニル基、置換および無置
換のアルキニル基、置換および無置換のアリール基、お
よびヘテロ環基から選ばれる基を表す。R5およびR10は
置換基を表し、hおよびkはそれぞれ独立に0〜4の整数を
表し、hおよびkが2以上の整数のとき、複数個のR5およ
びR10はそれぞれ同一でも異なってもよく、また互いに
連結して環を形成してもよい。R6は置換基を表し、jは0
〜6の整数を表し、jが2以上の整数のとき、複数個のR6
はそれぞれ同一でも異なってもよく、また互いに連結し
て環を形成してもよい。mおよびnはそれぞれ独立に0〜5
の整数を表し、R11およびR12は置換基を表し、sおよびt
はそれぞれ独立に0〜2n、0〜2mの整数を表し、sおよびt
が2以上のとき複数のR11およびR12はそれぞれ同一でも
異なってもよく、また互いに連結して環を形成してもよ
い。) 一般式(5)
および無置換のアルキル基、置換および無置換のアルケ
ニル基、置換および無置換のアルキニル基、置換および
無置換のアリール基、およびヘテロ環基から選ばれる基
を表す。R6は置換基を表し、jは0〜6の整数を表し、jが
2以上の整数のとき、複数個のR6はそれぞれ同一でも異
なってもよく、また互いに連結して環を形成してもよ
い。R8はメチン基上の置換基を表し、pは0〜2mの整数を
表し、pが2以上のとき複数個のR8はそれぞれ同一でも
異なってもよく、また互いに連結して環を形成してもよ
い。mは0〜5の整数を表す。R15は置換または無置換のヘ
テロ環基を表す。)
が、本発明の範囲はこれらのみにて限定されるものでは
ない。
励起状態になりやすいが、その励起エネルギーを目的に
応じて利用しやすくする工夫が必要である。例えば2光
子励起により重合を開始しようとする場合に、2光子吸
収断面積の大きな化合物が励起されてできる励起状態が
重合を開始する能力が低ければ、重合開始効率が低くな
ってしまう。そこで2光子吸収断面積の大きな化合物自
身が励起されると高い重合開始能力を持つように設計す
るか、あるいは2光子吸収断面積の大きな化合物が励起
されてできる励起状態のエネルギーを受容して励起され
る化合物に、高い重合開始能力を付与するなどの工夫が
必要である。また適当な高分子結合剤、溶剤、可塑剤な
どを併用して2光子吸収化合物の性状、例えば液体であ
るか固体であるか、あるいは粘度の調節をしてもよい。
したがって本発明の組成物の好ましい態様において、種
々の機能性化合物を2光子吸収断面積の大きな化合物と
組み合わせて用いる。
起状態からのエネルギー移動により励起され得る化合物
としては種々の機能性化合物が用いられる。例えば、蛍
光剤を併用すれば励起光と異なる波長の光を発生させる
ことができ、波長変換機能を持つ組成物となる。重合開
始剤を併用すれば2光子重合性組成物を得ることができ
る。2光子吸収化合物の励起状態からのエネルギー移動
により励起されるには、これらの化合物の1光子励起エ
ネルギーが2光子吸収化合物の1光子励起エネルギーよ
り小さいことが必要である。
物は、種々のものを用いることができ、本発明で用いら
れる2光子吸収化合物自身であっても良い。本発明で用
いられる2光子吸収化合物自身ではない可視蛍光を発す
る化合物としては、該2光子吸収化合物の励起エネルギ
ーを受容し得る化合物である必要がある。このためには
いわゆるFolster型エネルギー移動が起こるための要件
である、該2光子吸収化合物の蛍光スペクトルと該可視
蛍光を発する化合物の吸収スペクトルがある波長域にお
いて重なること、が満たされることが好ましい。可視蛍
光を発する化合物としては種々の化合物群を挙げること
ができるが、代表例としては、いわゆる蛍光増白剤と呼
ばれる化合物群、および有機EL素子の発光材料や蛍光標
識として用いられるような種々の色素類を挙げることが
できる。
本発明の範囲はこれらのみにて限定されるものではな
い。
は重合性オリゴマーとしては、例えばアクリル酸エステ
ル類およびアクリロニトリル系化合物などのラジカル重
合性化合物やビニルエーテル類、メチレンジオキソラン
類、エポキシド類などのカチオン重合性化合物などが挙
げられる。特に、光造形用液状光硬化性樹脂としては比
較的体積収縮の小さい点でエポキシ系化合物が好まし
く、熱特性と機械特性の点でウレタンアクリレート系が
好ましい。
業製、HS−681,DMS−SOMOS社製、SOM
OS8100、日本合成ゴム製、SCR−8100シリ
ーズ、Vantico製、SL−7540などのエポキ
シ系樹脂、ディーメック社製、SCR−701および帝
人(株製、TSR−1938などのウレタンアクリレー
ト系が挙げられる。
ラジカル重合の開始剤であるラジカル発生剤、カチオン
重合開始剤である、酸発生剤やカチオン発生剤などが挙
げられる。ラジカル発生剤の例としては、ハロゲン化物
(α−ハロアセトフェノン類、トリクロロメチルとリア
ジン類など)、アゾ化合物(アゾビスイソブチロニトリ
ルなど)、芳香族カルボニル化合物(ベンゾインエステ
ル類、ケタール類、アセトフェノン類、o−アシルオキ
シイミノケトン類、アシルホスフィンオキサイド類な
ど)、ヘキサアリールビスイミダゾール類、過酸化物、
金属アレーン錯体(フェロセン類、チタノセン類など)
が挙げられる。
って酸を発生しうる化合物が主に用いられ、例えば芳香
族ジアゾニウム塩(4-ドデシルオキシベンゼンジアゾニ
ウム・ヘキサフルオロフォスフェートなど)、芳香族ヨ
ードニウム塩(ジ(p-tert-ブチルフェニル)ヨードニウ
ム・ヘキサフルオロフォスフェート、トリルクミル・ヨ
ードニウム・テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレ
ートなど)、芳香族スルホニウム塩(トリフェニルスル
ホニウム・ヘキサフルオロフォスフェートなど)、金属
アレーン錯体(フェロセン類、チタノセン類など)が挙
げられる。
の例が、例えば、技術情報社、平成12年発行の「光硬化
技術」に記されている。また特開平10−60296お
よびそこに引用された文献にはラジカル開始剤の例が記
載されている。
剤、溶剤を含有していても良い。溶剤の例としては、酢
酸ブチル、乳酸エチル、セロソルブアセテートなどのエ
ステル類;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メ
チルイソブチルケトンなどのケトン類;ジクロルメタ
ン、1,2一ジクロルエタン、クロロホルムなどのハロゲ
ン化炭化水素類;N,N-ジメチルホルムアミドなどのアミ
ド類;ジメチススルホキシドなどのスルホキシド類;スル
ホランなどのスルホン類;シクロヘキサン、トルエンな
どの炭化水素類;テトラヒドロフラン、エチルエーテ
ル、ジオキサン、などのエーテル類;エタノール、n一ブ
ロパノール、イソプロパノール、n一ブタノール・ジア
セトンアルコールなどのアルコール類;2,2,3,3-テトラ
フロロブロパノールなどのフツ素系溶剤; エチレングリ
コールモノメチルエーテル、エチレンングリコールモノ
エチルエーテル、ブロピレンングリコールモノメチルエ
ーテルなどのグリコールエーテル類などを挙げることが
できる。上記溶剤は使用する化合物の溶解性を考慮して
単独または二種以上組み合わせて用いることができる。
本発明の組成物中にはさらに酸化防止剤、UV吸収剤、可
塑剤、潤滑財などの各種の添加剤を目的に応じて添加し
てもよい。
ン、セルロース誘導体、デキストラン、ロジン、ゴムな
どの天然有機高分子物質;およびポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリスチレン、ポリイソブチレン等の炭化水
素系樹脂;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ
塩化ビニル・ポリ酢酸ビニル共重合体等のビニル系樹
脂;ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチルな
どのアクリル樹脂;ポリビニルアルコール、塩素化ポリ
エチレン、エポキシ樹脂、ブチラール樹脂、ゴム誘導
体、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂等の熱硬化性樹
脂の初期縮合物などの合成有機高分子を挙げることがで
きる。記録層の材料として結合剤を併用する場合に、結
合剤の使用量は、2光子吸収化合物に対して一般に0.01
〜50倍量(質量比)の範囲にあり、好ましくは0.1〜5倍量
(質量比)の範囲にある。このようにして調製される組成
物中の2光子吸収化合物の濃度は一般に0.01〜10質量%
の範囲にあり、好ましくは0.1〜5質量%の範囲にある。
っても、固体状であっても良い。
明する。ここに示す成分,割合,操作順序等は本発明の
精神から逸脱しない範囲において変更しうるものである
ことは本業界に携わるものにとつては容易に理解される
ことである。従って,本発明は、下記の実施例にて制限
されるべきではない。なお、実施例中の部は質量部を表
す。
1)5000部 架橋剤(コロネート3041 50%)100部 以上を混合し均一透明な液状組成物を得た。この組成物
は780nm周辺の近赤外域に吸収帯を持たなかった。この
組成物を1cm角の石英セルに入れ、波長780nm、平均
パワー10mW尖頭パワー5kw、パルス幅100fs、繰り返
し周波数48MHzのレーザーを暗所で照射したところ青緑
色の発光が観測された。すなわち近赤外光が可視光に変
換されたことがわかる。 比較例1 実施例1において2光子吸収化合物(14)を添加しな
い他は実施例1と同様にして液状組成物を得た。これを
実施例1と同様にして、レーザーを暗所で照射したが、
可視光の発光は観測されなかった。
収化合物を加えずに用いた。この組成物は780nm周辺の
近赤外域に吸収帯を持たなかった。
00fs、繰り返し周波数48MHzのレーザービームをNA0.65
のレンズを通して約6ないし10μmに集光して照射した。
目視で効果の有無を判断した。
光子励起に相当する波長の光に対する感度が高いことが
わかる。
する波長の光に対する感度が高い効果が得られる。
9)
物は、種々のものを用いることができ、本発明で用いら
れる2光子吸収化合物自身であっても良い。本発明で用
いられる2光子吸収化合物自身ではない可視蛍光を発す
る化合物としては、該2光子吸収化合物の励起エネルギ
ーを受容し得る化合物である必要がある。このためには
いわゆるフェルスター型エネルギー移動が起こるための
要件である、該2光子吸収化合物の蛍光スペクトルと該
可視蛍光を発する化合物の吸収スペクトルがある波長域
において重なること、が満たされることが好ましい。可
視蛍光を発する化合物としては種々の化合物群を挙げる
ことができるが、代表例としては、いわゆる蛍光増白剤
と呼ばれる化合物群、および有機EL素子の発光材料や蛍
光標識として用いられるような種々の色素類を挙げるこ
とができる。
1)5000部 架橋剤(コロネート3041 50%)100部 以上を混合し均一透明な液状組成物を得た。この組成物
は780nm周辺の近赤外域に吸収帯を持たなかった。この
組成物を1cm角の石英セルに入れ、波長780nm、平均
パワー40mW尖頭パワー7kw、パルス幅100fs、繰り返
し周波数48MHzのレーザーを暗所で照射したところ青緑
色の発光が観測された。すなわち近赤外光が可視光に変
換されたことがわかる。 比較例1 実施例1において2光子吸収化合物(14)を添加しな
い他は実施例1と同様にして液状組成物を得た。これを
実施例1と同様にして、レーザーを暗所で照射したが、
可視光の発光は観測されなかった。
ルス幅100fs、繰り返し周波数48MHzのレーザービームを
焦点距離300mmのレンズを通して約100μmに集
光して照射した。目視で硬化の有無を判断した。
Claims (6)
- 【請求項1】2光子吸収断面積が102GM(ただし1GM=1
×10-50cm4 s molecule-1 photon-1)以上である2光子
吸収化合物を含有することを特徴とする2光子吸収組成
物。 - 【請求項2】2光子吸収化合物の励起状態からのエネル
ギー移動により励起されうる化合物を含有する請求項1
に記載の2光子吸収組成物。 - 【請求項3】可視蛍光を発する化合物を含有する請求項
1または2に記載の2光子吸収組成物。 - 【請求項4】重合性モノマーもしくは重合性オリゴマー
を含有する請求項1ないし3の何れかに記載の2光子吸
収組成物。 - 【請求項5】重合開始剤を含有する請求項1ないし4の
何れかに記載の2光子吸収組成物。 - 【請求項6】高分子結合剤を含有する請求項1ないし5
の何れかに記載の2光子吸収組成物。
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---|---|---|---|
JP2001206780A JP2003020469A (ja) | 2001-07-06 | 2001-07-06 | 2光子吸収組成物 |
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