JP2014032847A - 複合体、光電極、色素増感型太陽電池及び色素増感型太陽電池モジュール - Google Patents

複合体、光電極、色素増感型太陽電池及び色素増感型太陽電池モジュール Download PDF

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Abstract

【課題】有機色素の光吸収特性をより向上する。
【解決手段】本発明の色素増感型太陽電池40は、透明導電膜12と透明基板11とを有する透明導電性基板14と、透明導電性基板14に隣接して設けられている多孔質半導体層24と、多孔質半導体層24に形成されている複合体28と、を備えた光電極40を備えている。この複合体28は、S及びNのうち少なくとも一方を含む電子受容部位を有する有機色素分子と、第1族元素及び第2族元素のうち1以上を含むアルカリ系材料と、1以上の遷移金属を含む遷移金属材料と、を含有している。この遷移金属材料は、Cuを含む半導体及びCuを含む導電体のうち少なくとも一方を含むCu系材料と、Cu以外の遷移金属を含む非Cu系材料と、を含んでいることが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、複合体、光電極、色素増感型太陽電池及び色素増感型太陽電池モジュールに関する。
従来、色素増感型太陽電池としては、TiO2上に吸着した有機色素の光吸収特性にしたがって、太陽光を吸収し、光電流が得られるものが提案されている。このような色素増感型太陽電池では、変換効率をより向上させる必要があり、特に光電流を向上させることが重要である。従来、色素増感型太陽電池で用いられている有機色素は、太陽光に対して特に長波長側の分光感度特性が不十分であることから、長波長側の光吸収特性をより拡張した有機色素を用いることによって、光電流をより向上させることが検討されている(例えば、非特許文献1,2参照)。
また、色素増感型太陽電池としては、電子受容部位を有する有機色素とCuを含むCu系材料とを含有した複合体を備えたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この太陽電池では、有機色素とCuイオンとの相互作用により光吸収特性を向上することができる。
特開2011−204789号公報
Chem.Mater.,2008,20,3993−4003 J.Am.Chem.Soc.,2004,26,12218−12219
しかしながら、上述の非特許文献1,2では、新規な有機色素を検討しなければならなかった。例えば、新規に有機色素分子を合成するには高度な技術を必要とする上、このような有機色素を合成するには、一般に多段階反応で合成する必要があり、時間がかかることがあった。また、分子シミュレーションなどで予め所望の光吸収特性になるように有機色素分子を設計しても、合成した有機色素が目的通りの光吸収特性を有するものとなるかはわからないことがあった。また、特許文献1では、有機色素とCuイオンとの相互作用を用いているが、更なる光吸収特性の向上が望まれていた。このように、有機合成による有機色素分子の構造最適化や、イオンの作用によって光吸収特性の向上が図られているものの、まだ十分でなく、有機色素の光吸収特性を向上することが求められていた。
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、有機色素の光吸収特性をより向上することができる複合体、光電極、色素増感型太陽電池及び色素増感型太陽電池モジュールを提供することを主目的とする。
上述した目的を達成するために鋭意研究したところ、本発明者らは、有機色素分子と、第1族元素及び第2族元素のうち1以上を含むアルカリ系材料と、1以上の遷移金属を含む遷移金属材料とを含むものとすると、有機色素の光吸収特性をより向上することができることを見いだし、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の複合体は、
S及びNのうち少なくとも一方を含む電子受容部位を有する有機色素分子と、
第1族元素及び第2族元素のうち1以上を含むアルカリ系材料と、
1以上の遷移金属を含む遷移金属材料と、
を含有したものである。
あるいは、本発明の複合体は、
S及びNのうち少なくとも一方を含む電子受容部位を有する有機色素分子と、
Feを少なくとも含む遷移金属材料と、
を含有したものである。
あるいは、本発明の複合体は、
S及びNのうち少なくとも一方を含む電子受容部位を有する有機色素分子と、
第1族元素及び第2族元素のうち1以上を含むアルカリ系材料と、
を含有したものである。
あるいは、本発明の複合体は、
S及びNのうち少なくとも一方を含む電子受容部位を有する有機色素分子と、
Cuを含む半導体及びCuを含む導電体のうち少なくとも一方を含むCu系材料とCu以外の遷移金属を含む非Cu系材料とを含む遷移金属材料と、
を含有したものである。
本発明の光電極は、色素増感型太陽電池に用いられる光電極であって、透明導電膜と透明基板とを有する導電性基板と、前記導電性基板に隣接して設けられているn型半導体層と、前記n型半導体層に形成されている上述したいずれかの複合体と、を備えたものである。
本発明の色素増感型太陽電池は、上述した光電極と、前記光電極に対向して設けられた対極と、を備えたものである。
本発明の色素増感型太陽電池モジュールは、上述した色素増感型太陽電池を複数備えているものである。
本発明は、有機色素の光吸収特性をより向上することができる。このような効果が得られる理由は明らかではないが、以下のように推測される。例えば、有機色素分子内において、電荷移動の相互作用が、色素と金属イオンとの相互作用又は結合などにより変化することによって、光吸収特性が長波長側に拡大するためであると推察される。このような、有機色素分子と金属イオンとの相互作用又は結合が、有機色素分子とアルカリ系金属イオンとの間、及び有機色素分子と遷移金属イオンとの間で重畳的に起きることによって、有機色素の光吸収特性をより向上することができるものと推察される。
色素増感型太陽電池モジュール10の構成の概略の一例を示す断面図。 ロダニン構造を有する有機色素分子の一例である色素1〜4の説明図。 CN基を有する有機色素分子の一例である色素5〜10の説明図。 色素増感型太陽電池40の構成の概略の一例を示す断面図。 実験例1,2の複合体の吸収スペクトルの測定結果。 実験例3〜6の複合体の吸収スペクトルの測定結果。 実験例7〜10の複合体の吸収スペクトルの測定結果。 実験例11〜14の複合体の吸収スペクトルの測定結果。 実験例15,16の複合体の吸収スペクトルの測定結果。 実験例17〜20の複合体の吸収スペクトルの測定結果。 実験例21〜24の複合体の吸収スペクトルの測定結果。 有機色素に金属含有材料を作用させたときの光吸収特性の測定結果。 実験例25〜27のセルの波長に対するIPCEの測定結果。 実験例28のセルの波長に対するIPCEの測定結果。 実験例29のセルの波長に対するIPCEの測定結果。 実験例30のセルの波長に対するIPCEの測定結果。
本発明の色素増感型太陽電池モジュールの一実施形態を図面を用いて説明する。図1は、色素増感型太陽電池モジュール10の構成の概略の一例を示す断面図である。図1に示すように、本実施形態に係る色素増感型太陽電池モジュール10は、透明導電性基板14上に複数の色素増感型太陽電池40(以下セルとも称する)が順次配列した構成となっている。これらのセルは直列に接続されている。この色素増感型太陽電池モジュール10では、各セルの間を埋めるように、シール材32が形成されており、透明導電性基板14とは反対側のシール材32の面に平板状の保護部材34が形成されている。この色素増感型太陽電池40は、透明導電膜12と透明基板11とを有する透明導電性基板14とn型半導体を含み下地層22を介して透明導電性基板14に隣接して設けられている多孔質半導体層24と多孔質半導体層24に形成されている複合体28とを備えた光電極20と、光電極20に対向して設けられた対極30と、を備えている。また、色素増感型太陽電池40は、p型半導体を含み光電極20と対極30との間に介在する正孔輸送層26を備えている。本実施形態に係る色素増感型太陽電池40は、光が透過する透明基板11の表面に透明導電膜12が形成されている透明導電性基板14と、下地層22を介して透明導電膜12に形成されている多孔質半導体層24と、多孔質半導体層24に対して正孔輸送層26及びセパレータ29を介して設けられた対極30と、を備えている。光電極20は、透明導電性基板14と、透明基板11の受光面13の反対側の面に分離形成された透明導電膜12に配設された下地層22と、下地層22に配設され受光に伴い電子を放出する多孔質半導体層24とを備えている。この多孔質半導体層24には、詳しくは後述する有機色素分子及び金属含有材料を含む複合体28が形成されている。この色素増感型太陽電池40では、光電極20と対極30とが固体p型半導体層である正孔輸送層26を介して接続されている、いわゆる全固体型の色素増感型太陽電池として構成されている。
透明導電性基板14は、透明基板11と透明導電膜12とにより構成され、光透過性及び導電性を有するものである。具体的には、フッ素ドープSnO2コートガラス、ITOコートガラス、ZnO:Alコートガラス、アンチモンドープ酸化スズ(SnO2−Sb)コートガラス等が挙げられる。また、酸化スズや酸化インジウムに原子価の異なる陽イオン若しくは陰イオンをドープした透明電極、メッシュ状、ストライプ状など光が透過できる構造にした金属電極をガラス基板等の基板上に設けたものも使用できる。この透明導電性基板14の透明導電膜12側の両端には、集電電極16,17が設けられており、この集電電極16,17を介して色素増感型太陽電池40で発電した電力を利用することができる。
透明基板11としては、例えば、透明ガラス、透明プラスチック板、透明プラスチック膜、無機物透明結晶体などが挙げられ、このうち、透明ガラスが好ましい。この透明基板11は、透明なガラス基板、ガラス基板表面を適当に荒らすなどして光の反射を防止したもの、すりガラス状の半透明のガラス基板など光を透過するものなどとしてもよい。透明導電膜12は、例えば、透明基板11上に酸化スズを付着させることにより形成することができる。特に、フッ素をドープした酸化スズ(FTO)等の金属酸化物を用いれば、好適な透明導電膜12を形成することができる。透明導電膜12は、所定の間隔に溝18が形成されており、この溝18の幅に相当する間隔を隔てて複数の透明導電膜12の領域が分離形成されている。
下地層22は、透明導電性基板14から正孔輸送層26へのリーク電流(逆電子移動)を抑制もしくは防止する層であり、例えば、透光性及び導電性のある材料が好ましく、例えば、酸化チタンや酸化亜鉛、酸化スズなどのn型半導体などが挙げられ、このうち酸化チタンがより好ましい。酸化チタンは、リーク電流を抑制・防止し、且つ多孔質半導体層24から透明導電性基板14へ電子を流しやすいからである。下地層22では、多孔質半導体層24に比してより緻密な材料とすることが好ましい。なお、この下地層22を形成しないものとしても色素増感型太陽電池40として十分機能することから、この下地層22を省略しても構わない。
多孔質半導体層24は、S及びNのうち少なくとも一方を含む電子受容部位を有する有機色素分子と、半導体及び導電体のうち少なくとも一方である金属含有材料と、を含む複合体28と、この複合体28の有機色素分子が吸着しているn型半導体層とにより形成されている。即ち、この多孔質半導体層24は、複合体28とn型半導体層とが複合化されている層となっている。有機色素分子は、詳しくは後述するが、受光に伴い電子を放出する色素である。また、金属含有材料は、第1族元素及び第2族元素のうち1以上を含むアルカリ系材料と、1以上の遷移金属を含む遷移金属材料とを含むものである。アルカリ系材料は、例えば、Li,Na,K,Mg及びCaのうち1以上を含むものとしてもよい。また、遷移金属材料は、Cu,Ni,Co,Fe及びCrのうち1以上の遷移金属を含むものとしてもよい。また、遷移金属材料は、少なくともCuを含み、更にCu以外の遷移金属を1以上含むことがより好ましい。こうすれば、光吸収特性を更に向上することができる。この遷移金属材料は、Cuを含む半導体及びCuを含む導電体のうち少なくとも一方を含むCu系材料を含むものとしてもよい。このCu系材料は、CuI,CuSCN,CuO,Cu2O及びCuのうちいずれか1以上を含むものとしてもよく、このうちCuI及びCuSCNが好ましい。この複合体28は、アルカリ系材料と、Cu系材料と、Cu以外の遷移金属を含む非Cu系材料と、の3種を含むものとすることがより好ましい。こうすれば、アルカリ系の金属イオンと有機色素との相互作用、Cuイオンと有機色素との相互作用及び他の遷移金属イオンと有機色素との相互作用が重畳的に起き、光吸収特性をより高く向上することができる。その組み合わせとしては、例えば、LiとCuとFeとの組み合わせ、LiとCuとCoとの組み合わせ、Li,Cu及びNiの組み合わせなどが好ましい。また、複合体28に含まれるアニオンとしては、例えば、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド((CF3SO22-,以下TFSIとも称する)や、SCN-、I-などが挙げられる。
あるいは、複合体28は、第1族元素及び第2族元素のうち1以上を含むアルカリ系材料と1以上の遷移金属を含む遷移金属材料とのうち少なくとも一方を含むものとしてもよい。例えば、複合体28は、S及びNのうち少なくとも一方を含む電子受容部位を有する有機色素分子と、アルカリ系材料とを含むものとすれば、それに応じて光吸収特性を向上することができる。また、複合体28は、S及びNのうち少なくとも一方を含む電子受容部位を有する有機色素分子と、Feを少なくとも含む遷移金属材料とを含むものとすれば、それに応じて光吸収特性を向上することができる。また、複合体28は、S及びNのうち少なくとも一方を含む電子受容部位を有する有機色素分子と、Cuを含むCu系材料とCu以外の遷移金属を含む非Cu系材料とを含む遷移金属材料と、を含むものとすれば、それに応じて光吸収特性を向上することができる。
多孔質半導体層24に含まれるn型半導体としては、金属酸化物半導体や金属硫化物半導体などが適しており、例えば、酸化チタン(TiO2)、酸化スズ(SnO2)、酸化亜鉛(ZnO)、硫化カドミウム(CdS)、硫化亜鉛(ZnS)のうち少なくとも1以上であることが好ましく、このうち多孔質の酸化チタンがより好ましい。これらの半導体材料を微結晶又は多結晶状態にして薄膜化することにより、良好な多孔質のn型半導体層を形成することができる。特に、多孔質の酸化チタン層は、光電極20が有するn型半導体層として好適である。有機色素は、多孔質のn型半導体の表面に吸着させるものとしてもよい。この吸着は、化学吸着や物理吸着等によって行うことができる。具体的には、多孔質半導体層24は、多孔質のn型半導体層を透明導電性基板14上に形成したのち、このn型半導体層へ有機色素を含む溶液を滴下したのち乾燥する方法や、色素溶液にn型半導体層を浸漬したのち乾燥する方法などにより作製することができる。同様に、複合体28は、有機色素が形成されたn型半導体層へ金属含有材料を含む溶液を滴下したのち乾燥する方法や、金属含有材料を含む溶液に有機色素が形成されたn型半導体層を浸漬したのち乾燥する方法などにより作製することができる。ここで、この光電極20では、多孔質半導体層24に含まれる有機色素と金属含有材料に含まれる金属とが相互作用した複合体28となっている。この相互作用によって、有機色素の光吸収特性が長波長側に拡大し、ひいてはより高い光電変換特性を得ることができると考えられる。この複合体28は、有機色素分子と金属含有材料に含まれる金属イオンとが複合していると考えられるが、その形態は、例えば、錯体となっていてもよい。この複合体28について、特に有機色素分子について、以下詳述する。
多孔質半導体層24に含まれる有機色素分子は、S及びNのうち少なくとも一方を含む電子受容部位を有している。例えば、有機色素分子は、式(1)に示すロダニン構造を有することが好ましい。このとき、有機色素分子は、式(2)に示す基本構造を有するものとしてもよい。あるいは、有機色素分子は、CN基を有するものとしてもよいし、式(3)に示す、CN基を有するエチレン構造が結合したチオフェン構造を有することが好ましい。式(1)〜(3)において、置換基R1〜R8は、それぞれ同じでも異なっていてもよく、例えば、水素、アルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールエーテル基、アリールチオエーテル基、アリール基、ヘテロアリール基、ハロゲン、シアノ基、カルボニル基、カルボキシル基、オキシカルボニル基、カルバモイル基、アミノ基、ホスフィンオキサイド基、隣接置換基との間に形成される縮合環及び硫黄などの中から選ばれるものとしてもよい。これらの置換基のうち、アルキル基とは、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などの飽和脂肪族炭化水素基を示し、これは置換基を有していても有していなくてもよい。置換されている場合の追加の置換基には特に制限は無く、例えば、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基等を挙げることができ、この点は、他の上記置換基などについても共通する。また、アルキル基など、置換基の炭素数は特に限定されないが、作製の容易性やコストの点から、1以上20以下、より好ましくは1以上12以下の範囲であることが好ましい。
図2は、ロダニン構造を有する有機色素分子の一例である色素1〜4の説明図であり、図3は、CN基とエチレン構造及びチオフェン構造を有する有機色素分子の一例である色素5〜10の説明図である。まず、ロダニン構造を有する有機色素分子について説明する(図2の色素1〜4参照)。この有機色素分子は、式(1)において、ロダニン構造のNに結合した置換基R1が、炭素数1以上20以下であるアルキル基及び炭素数1以上20以下の炭素鎖に結合したカルボキシル基のうちいずれか一方であることが好ましい。置換基R1がアルキル基である場合、炭素数1以上では化学的により安定であり好ましく、炭素数20以下では有機色素分子をより容易に製造可能であり、好ましい。この置換基R1の炭素数は、2以上12以下であることがより好ましい。また、有機色素分子は、ロダニン構造の置換基R2及びR3の少なくとも一方が更に同様のロダニン構造を有していることが好ましい。例えば、置換基R2にロダニン構造を有するものとしては、図2の色素1〜3に示すものなどが挙げられる。また、有機色素分子は、式(1)において、ロダニン構造の置換基R1〜R3のうち少なくとも1つが、NとSとの少なくとも一方を含む芳香環及び、NとSとの少なくとも一方が結合した芳香環、のうち少なくとも一方を含んでいることが好ましい。NとSとの少なくとも一方が結合した芳香環としては、例えば図2の色素1〜3に示すものなどが挙げられる。この色素1〜3に示す有機色素分子は、置換基R3がSであり、置換基R2におけるロダニン構造のNには、酢酸基が結合した構造を有している。また、この有機色素分子は、図2の色素1〜3に示すものなど、ロダニン構造とインドリン構造とを有することが好ましい。これらの構成のうち、いずれかの態様を採用すると、有機色素分子と金属含有材料の金属イオンとの相互作用が惹起され、有機色素の光吸収特性がより向上しやすく、好ましい。
次に、CN基を有する有機色素分子について説明する(図3の色素5〜10参照)。この有機色素分子は、1以上のチオフェン構造(Sを含む芳香環)がエチレン構造の二重結合を有する炭素に結合した構造を有する(図3の色素5〜10参照)。このとき、式(3)に示す置換基R6が、カルボキシル基であることが好ましい。例えば、酸化チタンのような金属酸化物への固定は、色素のカルボキシル基と金属酸化物の化学吸着によってより強固になり、電子移動の効率も高くなるためである。また、チオフェン構造は、nが1以上5以下であることが好ましい。チオフェン構造の末端となる置換基R8は、例えば、式(4)に示す置換基としてもよいし、式(5)に示す置換基としてもよい。置換基R8は、例えば、水素、炭素数1以上20以下のアルキル基のいずれかとしてもよい。また、NとSとの少なくとも一方を含む芳香環及びNとSとの少なくとも一方が結合した芳香環としては、式(4)〜(6)に示す置換基などが挙げられる(図3の色素5〜9参照)。CN基を有する有機色素分子において、2以上のエチレン構造が連なる構成、共役構造、としてもよい。即ち、式(3)の置換基R5及びR6の少なくとも一方にエチレン構造が含まれていることが好ましい。このとき、式(3)の置換基R7及びR8の少なくとも一方の末端には、式(6)に示す置換基が結合していることが好ましい(図3の色素8,9参照)。これらの構成のうち、いずれか1つの態様を採用すると、金属含有材料に含まれる金属イオンとの相互作用が惹起され、有機色素の光吸収特性がより向上しやすく、好ましい。
正孔輸送層26は、例えば、p型半導体材料が挙げられ、Cuを含む半導体により形成された層としてもよい。このCuを含む半導体としては、上記Cu系材料と同様に、例えば、CuI、CuSCN、CuO及びCu2Oのうちいずれか1以上を用いることが好ましく、CuIを用いるのがより好ましい。あるいは、正孔輸送層26は、Cuを含む導電体により形成された導電体層としてもよい。また、この正孔輸送層26は、複合体28にCu系材料が含まれるときには、このCu系材料と異なる材質で作製されていてもよいが、同じ材質で形成されていることが作製が容易であり、より好ましい。複合体28に少なくともCu系材料が含まれる場合、この正孔輸送層26に含まれるCu系材料が多孔質半導体層24に充填されることにより、複合体28が形成されるものとしてもよい。
セパレータ29は、下地層22、多孔質半導体層24及び正孔輸送層26が積層された光電極20の1つの側面に隣接するように断面I字状に形成されている。セパレータ29の一端は透明導電性基板14上の溝18と接触している。これにより、光電極20と対極30との直接接触が回避される。セパレータ29は、絶縁性の材料からなり、例えば、ガラスビーズ、二酸化ケイ素(シリカ)及びルチル型の酸化チタンなどで形成されていてもよい。このセパレータ29としては、シリカ粒子を焼結した絶縁体が好ましい。シリカ粒子は、屈折率が低く光散乱が小さく、良好な透明性を有するため、セパレータに好ましい。このセパレータ29は、良好な透明性を確保する観点から、平均粒径が5〜200nmであることが好ましい。
対極30は、セパレータ29の外面と正孔輸送層26の裏面27とに接触するよう、鍔状の縁部分31を有する断面L字状に形成されている。この対極30は、一端が正孔輸送層26の裏面27に接続されていると共に、他端が接続部21を介して隣側の透明導電膜12に接続されている。裏面27と接触する対極30の面は、光電極20に対して所定の間隔を隔てて対向している。対極30としては、導電性及び正孔輸送層26との接合性を有するものであれば特に限定されず、例えば、Pt,Au,カーボンなどが挙げられ、このうちカーボンが好ましい。なお、対極30は、正孔輸送層26と同一材料で形成してもよい。即ち、正孔輸送層26の外表面側の一部を対極30として用いてもよい。
シール材32は、絶縁性の部材であれば特に限定されずに用いることができる。このシール材32としては、例えば、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂フィルム、あるいはエポキシ系接着剤を使用することができる。
保護部材34は、色素増感型太陽電池40の保護を図る部材であり、例えば、防湿フィルムや保護ガラスなどとすることができる。
この色素増感型太陽電池40に対して、透明基板11の受光面13側から光を照射すると、透明導電膜12の受光面15及び下地層22の受光面23を介して光が多孔質半導体層24へ到達し、有機色素が光を吸収して電子が発生する。電子は光電極20から透明導電膜12、接続部21を経由して隣の対極30へ移動する。色素増感型太陽電池40では、この電子の移動により起電力が発生し、電池の発電作用が得られる。
次に、色素増感型太陽電池モジュール10の製造方法について説明する。この色素増感型太陽電池モジュール10の製造方法には、基板作製工程、多孔質半導体層形成工程(複合体形成工程)、正孔輸送層形成工程、セパレータ形成工程、対極形成工程及び保護部材形成工程を含むものとしてもよい。なお、以下の製造方法において、上述した色素増感型太陽電池40の各構成を採用することができる。基板作製工程では、複数の透明導電膜12の間に溝18を形成しつつ透明導電膜12を透明基板11上に形成する。
多孔質半導体層形成工程では、透明導電膜12上に下地層22を介してn型半導体層を形成する。次に、有機色素分子をn型半導体層へ吸着させたのち、金属含有材料を添加して複合体28を形成させ、多孔質半導体層24を形成する。金属含有材料の添加は、例えば、金属含有材料を溶解した溶液をn型半導体層へ供給するものとしてもよいし、金属含有材料を溶解した溶液にn型半導体層を浸漬させるものとしてもよい。有機色素分子としては、上述した、S及びNのうち少なくとも一方を含む電子受容部位を有する有機色素分子、例えばCN基やロダニン構造を有するものとすることができる。また、n型半導体層としては、上述したものを用いることができ、多孔質の酸化チタンが好ましい。また、金属含有材料としては、上述したように、アルカリ系材料と、Cu系材料と、Cu以外の遷移金属を含む非Cu系材料と、のうち少なくとも1種以上の材料を含むものとしてもよく、これら3種を含むことがより好ましい。遷移金属材料は、Cu,Ni,Co,Fe及びCrのうち1以上の遷移金属を含むことが好ましい。Cu系材料として、Cuを含む半導体(例えばCuI、CuSCN、CuO及びCu2Oのうちいずれか1以上)を用いることが好ましい。このように多孔質半導体層24を形成すると、多孔質半導体層24に含まれる有機色素分子と、金属含有材料に含まれる金属イオンとが相互作用し、有機色素の光吸収特性が長波長側に拡大するものと考えられる。この長波長シフトにより、光電変換に利用可能な波長領域が広がることによって、色素増感型太陽電池40の光電変換特性が向上するものと考えられる。
次に、正孔輸送層形成工程では、多孔質半導体層24の裏面25へ固体p型半導体を供給し、その後乾燥させて正孔輸送層26を形成してもよい。固体p型半導体として、Cuを含む半導体(例えば、CuI)を用いることが好ましい。このとき、p型半導体を含む溶液を多孔質半導体層24上に供給することにより、正孔輸送層26を形成するものとしてもよい。こうすれば、p型半導体材料が多孔質半導体層24に充填されることにより、正孔輸送層26のp型半導体材料をも含む複合体28を得ることができる。続いて、セパレータ形成工程では、溝18に合わせて光電極20の側面にセパレータ29を形成する。対極形成工程では、セパレータ29と正孔輸送層26とに接するように対極30を形成する。対極30は、例えばカーボンとしてもよい。保護部材形成工程では、各セルを覆うようにシール材32を形成すると共にシール材32に保護部材34を形成する。このようにして、発電特性が向上した色素増感型太陽電池40及び色素増感型太陽電池モジュール10を作製することができる。
以上詳述した色素増感型太陽電池モジュール10では、複合体28において、有機色素と金属含有材料に含まれる金属イオンとの相互作用が惹起されており、有機色素の光吸収特性がより向上し、より高い光電変換特性を示す。例えば、有機色素分子内において、電荷移動の相互作用が、有機色素分子と金属イオンとの相互作用又は結合などにより変化することによって、光吸収特性が長波長側に拡大するものと考えられる。このような、有機色素分子と金属イオンとの相互作用又は結合が、有機色素分子とアルカリ系イオンとの間、及び有機色素分子と遷移金属イオンとの間で重畳的に起きることによって、有機色素の光吸収特性をより向上することができると考えられる。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば上述した実施形態では、色素増感型太陽電池モジュール10としたが、特にこれに限定されず、色素増感型太陽電池40としてもよい。図4は、色素増感型太陽電池40の構成の概略の一例を示す断面図である。図4では、図1で説明した構成と同様の構成については同じ符号を付してその説明を省略する。図4に示すように、色素増感型太陽電池40の単体では、対極30を断面をL字状ではなく、鍔状の縁部分を省略して平板状に形成するものとしてもよい。また、図1のセパレータ29を省略してもよい。また、対極30は、例えば透明導電性基板14と同じ構成を有するものを用いるものとしてもよいし、透明導電膜12に白金を付着させたものや、白金などの金属薄膜などとしてもよい。
上述した実施形態では、色素増感型太陽電池40としたが、特にこれに限定されず、透明導電膜12と透明基板11とを有する透明導電性基板14と、透明導電性基板14に隣接して設けられているn型半導体を含む多孔質半導体層24と、上述した複合体28とを備えた光電極20としてもよい。あるいは、S及びNのうち少なくとも一方を含む電子受容部位を有する有機色素分子と、金属含有材料と、を含有した複合体28としてもよい。
また、複合体は、金属含有材料として、第1族元素及び第2族元素のうち1以上を含むアルカリ系材料と、Cuを含む半導体及びCuを含む導電体のうち少なくとも一方を含む遷移金属材料としてのCu系材料と、Cu以外の遷移金属を含む遷移金属材料としての非Cu系材料と、のうち少なくとも1以上を含むものとしてもよい。例えば、複合体は、S及びNのうち少なくとも一方を含む電子受容部位を有する有機色素分子と、Feを少なくとも含む遷移金属材料と、を含有したものとしてもよい。こうしても、有機色素分子とFeイオンとが相互作用することにより、有機色素の光吸収特性をより向上することができる。この複合体、及びこの複合体を採用した光電極、色素増感型太陽電池及び色素増感型太陽電池モジュールにおいて、上述した実施形態のいずれかの構成を採用することができる。
あるいは、複合体は、S及びNのうち少なくとも一方を含む電子受容部位を有する有機色素分子と、第1族元素及び第2族元素のうち1以上を含むアルカリ系材料と、を含有したものとしてもよい。こうしても、有機色素分子とアルカリ系材料に含まれる金属イオンとが相互作用することにより、有機色素の光吸収特性をより向上することができる。この複合体、及びこの複合体を採用した光電極、色素増感型太陽電池及び色素増感型太陽電池モジュールにおいて、上述した実施形態のいずれかの構成を採用することができる。
あるいは、複合体は、S及びNのうち少なくとも一方を含む電子受容部位を有する有機色素分子と、Cuを含む半導体及びCuを含む導電体のうち少なくとも一方を含むCu系材料とCu以外の遷移金属を含む非Cu系材料とを含む遷移金属材料と、を含有したものとしてもよい。こうしても、有機色素分子とCuイオンと、遷移金属イオンとが相互作用することにより、有機色素の光吸収特性をより向上することができる。この複合体、及びこの複合体を採用した光電極、色素増感型太陽電池及び色素増感型太陽電池モジュールにおいて、上述した実施形態のいずれかの構成を採用することができる。
上述した実施形態では、p型半導体を含む正孔輸送層26を備えた全固体型太陽電池として説明したが、特にこれに限定されず、例えば、光電極20と対極30との間に電解液を備えた色素増感型太陽電池としてもよい。
以下には、本発明の複合体、光電極及び色素増感型太陽電池を具体的に作製した例を実験例として説明する。
[複合体の光吸収特性評価]
種々の金属含有材料(アルカリ系材料、Cu系材料及び非Cu系材料を含む遷移金属材料)を用い、有機色素分子として図2,3に示す色素1(D149とも称する)及び色素5(MK2とも称する)を用いて、n型半導体層であるTiO2基板上に本発明の複合体を作製し、光吸収スペクトルを検討した。ここでは、TiO2基板のみ、TiO2基板に有機色素を形成したもの、TiO2基板に有機色素及び金属含有材料を含む複合体を形成したものの3種を測定した。また、有機色素を形成したTiO2基板の吸収スペクトル、及び複合体の吸収スペクトルからTiO2基板の吸収スペクトルを差し引き、色素のみで得られる吸収スペクトルと複合体に含まれる色素で得られる吸収スペクトルとの対比を行い、その特性を評価した。吸収スペクトルは、分光光度計(日立製作所社製U−3400)により、290nm〜900nmの波長領域で測定した。なお、この評価では、アルカリ系材料のみを含む複合体、遷移金属材料のみを含む複合体、及び、アルカリ系材料及び遷移金属材料の両方を含む複合体の光吸収特性を検討した。
(複合体の作製)
TCOガラス基板上に、n型半導体層としての多孔質TiO2膜をスクリーン印刷法で塗布し、150℃で乾燥したのち電気炉内で450℃で加熱して、多孔質TiO2膜基板を作製した。この多孔質TiO2膜基板を複数作製した。次に、有機色素1(D149)及び有機色素5(MK2)を各々含む色素溶液を調製した。色素溶液は、例えばD149では、アセトニトリルとtert−ブチルアルコールとを混合した混合溶液を溶媒として用い、MK2では、トルエンを溶媒として用いた。続いて、上記作製したいずれかの色素溶液に多孔質TiO2膜基板をそれぞれ浸漬し、25℃の温度条件の下で15時間放置した。このようにして、有機色素1又は有機色素5を吸着させた多孔質TiO2膜基板(TiO2/色素基板とも称する)をそれぞれ作製した。その後、金属含有材料(例えば、LiTFSIやFeI2など)を所定濃度、溶解したアセトニトリル溶液に、上記TiO2/色素基板を30秒浸漬させた。
[実験例1〜4(複合体)]
有機色素としてD149を用い、金属含有材料としてLiIを用い、金属含有材料を0.1Mの濃度とした溶液にTiO2/色素基板を浸漬させる上記工程を経て得られた複合体を実験例1とした。また、LiSCNを0.1Mの濃度とした溶液にTiO2/色素基板を浸漬させた以外、実験例1と同様の工程を経て得られた複合体を実験例2とした。また、LiTFSIを0.1Mの濃度とした溶液にTiO2/色素基板を浸漬させた以外、実験例1と同様の工程を経て得られた複合体を実験例3とした。また、LiTFSIを0.01Mの濃度とした溶液にTiO2/色素基板を浸漬させた以外、実験例1と同様の工程を経て得られた複合体を実験例4とした。
[実験例5,6(複合体)]
アルカリ系材料としてLiTFSIを0.01Mの濃度とし、移金属材料としてFeI2を0.01Mの濃度とした溶液にTiO2/色素基板を浸漬させた以外、実験例1と同様の工程を経て得られた複合体を実験例5とした。また、アルカリ系材料としてLiTFSIを0.01Mの濃度とし、遷移金属材料としてCoI2を0.01Mの濃度とした溶液にTiO2/色素基板を浸漬させた以外、実験例1と同様の工程を経て得られた複合体を実験例6とした。
[実験例7,8(複合体)]
アルカリ系材料としてKIを0.01Mの濃度とした溶液にTiO2/色素基板を浸漬させた以外、実験例1と同様の工程を経て得られた複合体を実験例7とした。また、アルカリ系材料としてNaIを0.01Mの濃度とした溶液にTiO2/色素基板を浸漬させた以外、実験例1と同様の工程を経て得られた複合体を実験例8とした。
[実験例9,10(複合体)]
アルカリ系材料としてMgI2を0.01Mの濃度とした溶液にTiO2/色素基板を浸漬させた以外、実験例1と同様の工程を経て得られた複合体を実験例9とした。また、アルカリ系材料としてCaI2を0.01Mの濃度とした溶液にTiO2/色素基板を浸漬させた以外、実験例1と同様の工程を経て得られた複合体を実験例10とした。
[実験例11〜14(複合体)]
遷移金属材料としてFeI2を0.01Mの濃度とした溶液にTiO2/色素基板を浸漬させた以外、実験例1と同様の工程を経て得られた複合体を実験例11とした。また、遷移金属材料としてCoI2を0.01Mの濃度とした溶液にTiO2/色素基板を浸漬させた以外、実験例1と同様の工程を経て得られた複合体を実験例12とした。また、遷移金属材料としてNiI2を0.01Mの濃度とした溶液にTiO2/色素基板を浸漬させた以外、実験例1と同様の工程を経て得られた複合体を実験例13とした。また、遷移金属材料としてCuIを0.01Mの濃度とした溶液にTiO2/色素基板を浸漬させた以外、実験例1と同様の工程を経て得られた複合体を実験例14とした。
[実験例15,16(複合体)]
有機色素としてMK2を用い、LiTFSIを0.1Mの濃度とした溶液にTiO2/色素基板を浸漬させる上記工程を経て得られた複合体を実験例15とした。また、LiTFSIを0.01Mの濃度とした溶液にTiO2/色素基板を浸漬させた以外、実験例15と同様の工程を経て得られた複合体を実験例16とした。
[実験例17,18(複合体)]
アルカリ系材料としてKIを0.01Mの濃度とした溶液にTiO2/色素基板を浸漬させた以外、実験例15と同様の工程を経て得られた複合体を実験例17とした。また、アルカリ系材料としてNaIを0.01Mの濃度とした溶液にTiO2/色素基板を浸漬させた以外、実験例15と同様の工程を経て得られた複合体を実験例18とした。
[実験例19,20(複合体)]
アルカリ系材料としてMgI2を0.01Mの濃度とした溶液にTiO2/色素基板を浸漬させた以外、実験例15と同様の工程を経て得られた複合体を実験例19とした。また、アルカリ系材料としてCaI2を0.01Mの濃度とした溶液にTiO2/色素基板を浸漬させた以外、実験例15と同様の工程を経て得られた複合体を実験例20とした。
[実験例21〜24(複合体)]
遷移金属材料としてFeI2を0.01Mの濃度とした溶液にTiO2/色素基板を浸漬させた以外、実験例15と同様の工程を経て得られた複合体を実験例21とした。また、遷移金属材料としてCoI2を0.01Mの濃度とした溶液にTiO2/色素基板を浸漬させた以外、実験例15と同様の工程を経て得られた複合体を実験例22とした。また、遷移金属材料としてNiI2を0.01Mの濃度とした溶液にTiO2/色素基板を浸漬させた以外、実験例15と同様の工程を経て得られた複合体を実験例23とした。また、遷移金属材料としてCuIを0.01Mの濃度とした溶液にTiO2/色素基板を浸漬させた以外、実験例15と同様の工程を経て得られた複合体を実験例24とした。
(複合体の実験結果)
実験例1〜14の複合体の吸収スペクトルの測定結果を、表1及び図5〜8に示し、実験例15〜24の複合体の吸収スペクトルの測定結果を、表2及び図9〜11に示す。なお、図5では、TiO2/色素基板の吸収、及び金属含有材料を有するTiO2/色素基板の吸収から、TiO2の吸収を差し引いた結果を示した。また、図6以降では、TiO2/色素基板の吸収、及び金属含有材料を有するTiO2/色素基板の吸収の測定結果を示した。図5,6に示すように、有機色素がD149であるTiO2/色素基板に、アルカリ系材料であるLiTFSI、LiI及びLiSCNを作用させると、光吸収スペクトルが長波長化することが明らかになった。また、図6に示すように、金属含有材料(LiTFSI)の濃度は、0.01Mでも効果があることがわかった。また、金属イオンとしてLi+は効果があり、更にアニオンとして、TFSI-、I-及びSCN-などが好ましいことがわかった。また、TiO2/色素基板に、アルカリ系材料であるLiTFSIと遷移金属材料であるFeI2とを作用させると、光吸収スペクトルが更に長波長化することが明らかになった。同様に、TiO2/色素基板に、アルカリ系材料であるLiTFSIと遷移金属材料であるCoI2とを作用させると、光吸収スペクトルが更に長波長化することが明らかになった。したがって、アルカリ系材料と遷移金属材料とは有機色素(D149)の別の部位に作用することが示唆された。また、図7に示すように、有機色素がD149であるTiO2/色素基板に、アルカリ系材料であるKI,NaI,MgI2及びCaI2を作用させると、光吸収スペクトルが長波長化することが明らかになった。また、図8に示すように、有機色素がD149であるTiO2/色素基板に、遷移金属材料であるFeI2,CoI2,NiI2及びCuIを作用させると、光吸収スペクトルが長波長化することが明らかになった。特に、FeI2,CoI2,及びNiI2が、CuIに比して吸収スペクトルがより長波長側にシフトすることがわかった。
表2及び図9に示すように、有機色素がMK2である場合でも、金属含有材料(LiTFSI)の濃度は、0.01Mや0.1Mでも光吸収スペクトルが長波長化する効果があることがわかった。また、図10に示すように、有機色素がMK2であるTiO2/色素基板に、アルカリ系材料であるKI,NaI,MgI2及びCaI2を作用させると、光吸収スペクトルが長波長化することが明らかになった。また、図11に示すように、有機色素がMK2であるTiO2/色素基板に、遷移金属材料であるFeI2,CoI2,NiI2及びCuIを作用させると、光吸収スペクトルが長波長化することが明らかになった。特に、FeI2,CoI2,及びNiI2が、CuIに比して光吸収スペクトルがより長波長側にシフトすることがわかった。
図12は、有機色素に金属含有材料を作用させたときの光吸収特性の測定結果であり、図12(a)が有機色素をD149とし、ピーク位置のシフト量を示す図であり、図12(b)が有機色素をD149とし、ピーク立ち上がり位置のシフト量を示す図であり、図12(c)が有機色素をMK2とし、ピーク位置のシフト量を示す図であり、図12(d)が有機色素をMK2とし、ピーク立ち上がり位置のシフト量を示す図である。図13に示すように、実験例1〜24では、いずれの有機色素でも光吸収スペクトルが長波長化することが明らかになった。また、金属イオンを1種類とし、濃度が0.01Mであるものを比較すると、LiTFSI、FeI2、CoI2、CaI2、NiI2及びMgI2などが、CuIに比して長波長化する傾向にあることがわかった。
[色素増感型太陽電池の内部量子効率(IPCE)特性及び太陽電池特性評価]
TCOガラス基板上に、n型半導体層として多孔質TiO2膜をスクリーン印刷法で塗布し、150℃で乾燥したのち、電気炉内で450℃に加熱して、多孔質TiO2膜基板を作製した。次に、有機色素1(D149)及び有機色素5(MK2)を各々含む色素溶液を調製した。色素溶液は、例えばD149では、アセトニトリルとtert−ブチルアルコールとを混合した混合溶液を溶媒として用い、MK2では、トルエンを溶媒として用いた。続いて、上記作製したいずれかの色素溶液に上記多孔質TiO2膜基板をそれぞれ浸漬し、25℃の温度条件の下で15時間放置した。このようにして、有機色素1又は有機色素5を吸着させたTiO2/色素基板をそれぞれ作製した。次に、アセトニトリルにCuIを飽和させ、1−メチル3−エチルイミダゾリウムチオシアネート(EMISCN)を添加してCuI溶液を調製した。40℃〜120℃のホットプレート上に、上記得られたTiO2/色素基板をTiO2膜が上になるように静置した。調製したCuI溶液をTiO2/色素基板上に500μL滴下し、TiO2膜内の有機色素にCuIを更に吸着させた複合体を形成させた。CuI溶液に含まれる溶媒を蒸発させることによりTiO2膜内にCuIを充填させ、更に、TiO2膜上にCuI層(正孔輸送層)を形成した。そして、このCuI層の上に、対極としてのPt薄膜を配置し、色素増感型太陽電池を作製した。作製した色素増感型太陽電池は、内部量子効率(Incident Photon to Current Efficiency:IPCE)値により評価した。
[実験例25〜27(色素増感型太陽電池)]
有機色素としてD149を用い、金属含有材料としてLiTFSIを用い、金属含有材料を1.0Mの濃度とした溶液を用いて上記工程を経て得られた色素増感型太陽電池を実験例25とした。実験例25は、D149の有機色素と、アルカリ系材料としてLiTFSI及び遷移金属材料としてCuIを含む金属含有材料と、を有する複合体を備えたものである。また、金属含有材料としてLiIを用いた以外は実験例25と同様の工程を経て得られた色素増感型太陽電池を実験例26とした。実験例26は、D149の有機色素と、アルカリ系材料としてLiI及び遷移金属材料としてCuIを含む金属含有材料と、を有する複合体を備えたものである。また、金属含有材料としてLiSCNを用いた以外は実験例25と同様の工程を経て得られた色素増感型太陽電池を実験例27とした。実験例29は、D149の有機色素と、アルカリ系材料としてLiSCN及び遷移金属材料としてCuIを含む金属含有材料と、を有する複合体を備えたものである。
[実験例28〜30(色素増感型太陽電池)]
有機色素としてD149を用い、金属含有材料としてLiTFSIの代わりにCoI2を用いた以外は実験例25と同様の工程を経て得られた色素増感型太陽電池を実験例28とした。実験例28は、D149の有機色素と、遷移金属材料としてCoI2及びCuIを含む金属含有材料と、を有する複合体を備えたものである。また、有機色素としてMK2を用いた以外は実験例25と同様の工程を経て得られた色素増感型太陽電池を実験例29とした。実験例29は、MK2の有機色素と、アルカリ系材料としてLiTFSI及び遷移金属材料としてCuIを含む金属含有材料と、を有する複合体を備えたものである。また、有機色素としてMK2を用い、金属含有材料としてLiTFSIの代わりにCoI2を用いた以外は実験例25と同様の工程を経て得られた色素増感型太陽電池を実験例30とした。実験例30は、MK2の有機色素と、遷移金属材料としてCoI2及びCuIを含む金属含有材料と、を有する複合体を備えたものである。
[IPCE測定]
IPCE測定は、分光計器製、色素増感・有機薄膜太陽電池評価用分光感度測定装置CEP−2000を用い、モノクロメーターにより単色化した光を、作製した色素増感型太陽電池の光電極に照射し、入射光子数に対して得られた電子数を測定することにより行った。
(色素増感型太陽電池の実験結果)
実験例25〜27のセルの波長に対するIPCE測定結果を図13に示し、実験例28〜30のセルの波長に対するIPCE測定結果を図14〜16に示す。図14〜16では、IPCEの最大値を「1」に規格化した相対IPCEについても示した。図13、15に示すように、実験例25〜27,29の複合体を用いたセルでは、アルカリ金属(Li)を加えないものに比して、アルカリ金属を加えたものは、LiTFSI,LiI及びLiSCNのいずれもIPCEが長波長側にシフトした。即ち、色素増感型太陽電池としては有利な方向にシフトした。これらの結果は、複合体での結果を支持するものである。また、図14、16に示すように、遷移金属材料としてCoI2及びCuIを含む、実験例28,30の複合体を用いたセルにおいても、IPCEが、色素増感型太陽電池としては有利な方向である長波長側にシフトした。
以上の測定結果より、電子受容部位を有する有機色素分子と、第1族元素及び第2族元素のうち1以上を含むアルカリ系材料とを備えた複合体は、光吸収特性が向上し好ましいことがわかった。同様に、電子受容部位を有する有機色素分子と、1以上の遷移金属を含む遷移金属材料とを備えた複合体は、光吸収特性が向上し好ましいことがわかった。また、有機色素分子と、アルカリ系材料と、1以上の遷移金属材料とを備えた複合体は、更に光吸収特性が向上し好ましいことがわかった。特に、有機色素分子と、アルカリ系材料と、Cuを含むCu系材料と、Cu以外の遷移金属を含む遷移金属材料とを備えた複合体は、最も光吸収特性が向上し好ましいことがわかった。
本発明は、色素増感型太陽電池及び色素増感型太陽電池モジュールに好適に利用可能である。
10 色素増感型太陽電池モジュール、11 透明基板、12 透明導電膜、13 受光面、14 透明導電性基板、15 受光面、16,17 集電電極、18 溝、20 光電極、21 接続部、22 下地層、23 受光面、24 多孔質半導体層、25 裏面、26 正孔輸送層、27 裏面、28 複合体、29 セパレータ、30 対極、32 シール材、34 保護部材、40 色素増感型太陽電池。

Claims (19)

  1. S及びNのうち少なくとも一方を含む電子受容部位を有する有機色素分子と、
    第1族元素及び第2族元素のうち1以上を含むアルカリ系材料と、
    1以上の遷移金属を含む遷移金属材料と、
    を含有した、複合体。
  2. 前記遷移金属材料は、Cuを含む半導体及びCuを含む導電体のうち少なくとも一方を含むCu系材料を含んでいる、請求項1に記載の複合体。
  3. 前記遷移金属材料は、Cuを含む半導体及びCuを含む導電体のうち少なくとも一方を含むCu系材料と、Cu以外の遷移金属を含む非Cu系材料と、を含んでいる、請求項1又は2に記載の複合体。
  4. 前記Cu系材料は、CuI,CuSCN,CuO,Cu2O及びCuのうちいずれか1以上を含んでいる、請求項2又は3に記載の複合体。
  5. 前記遷移金属材料は、Cu,Ni,Co,Fe及びCrのうち1以上の遷移金属を含んでいる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の複合体。
  6. 前記アルカリ系材料は、Li,Na,K,Mg及びCaのうち1以上を含んでいる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の複合体。
  7. 前記有機色素分子は、式(1)に示すロダニン構造を有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の複合体。
  8. 前記有機色素分子は、インドリン構造を更に有する、請求項7に記載の複合体。
  9. 前記有機色素分子は、式(2)に示す基本構造を有する、請求項7又は8に記載の複合体。
  10. 前記有機色素分子は、式(3)に示す、CN基を有するエチレン構造が結合したチオフェン構造を有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の複合体。
  11. 前記有機色素分子は、式(4)に示すカルバゾール構造を有する、請求項10に記載の複合体。
  12. S及びNのうち少なくとも一方を含む電子受容部位を有する有機色素分子と、
    Feを少なくとも含む遷移金属材料と、
    を含有した、複合体。
  13. S及びNのうち少なくとも一方を含む電子受容部位を有する有機色素分子と、
    第1族元素及び第2族元素のうち1以上を含むアルカリ系材料と、
    を含有した、複合体。
  14. S及びNのうち少なくとも一方を含む電子受容部位を有する有機色素分子と、
    Cuを含む半導体及びCuを含む導電体のうち少なくとも一方を含むCu系材料とCu以外の遷移金属を含む非Cu系材料とを含む遷移金属材料と、
    を含有した、複合体。
  15. 色素増感型太陽電池に用いられる光電極であって、
    透明導電膜と透明基板とを有する導電性基板と、
    前記導電性基板に隣接して設けられているn型半導体層と、
    前記n型半導体層に形成されている請求項1〜14のいずれか1項に記載の複合体と、
    を備えた光電極。
  16. 前記n型半導体層は、酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛、硫化カドミウム、硫化亜鉛のうち少なくとも1以上を含む、請求項15に記載の光電極。
  17. 請求項15又は16に記載の光電極と、
    前記光電極に対向して設けられた対極と、
    を備えた色素増感型太陽電池。
  18. 請求項17に記載の色素増感型太陽電池であって、
    前記光電極と前記対極との間に介在し、Cuを含む半導体及びCuを含む導電体のうち少なくとも一方を含むCu系材料を含む正孔輸送層、を備えた色素増感型太陽電池。
  19. 請求項17又は18に記載の色素増感型太陽電池を複数備えている、色素増感型太陽電池モジュール。
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