JPWO2009093451A1 - ロボットアーム - Google Patents

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Abstract

ロボットアームは、軸22を有する駆動ギヤ23と、駆動ギヤ23の軸22を中心として回動可能なギヤフレーム28と、駆動ギヤ23に連動して、ギヤフレーム28に固定された軸24回りに前記駆動ギヤとは反対方向に回動可能な第1の従動ギヤ25と、駆動ギヤ23に対して第1の従動ギヤ25をロック可能な伝達制御機構部30と、第1の従動ギヤ25に連動するアーム4と、アーム4と障害物との衝突を検知可能な衝突検知部9とを備える。伝達制御機構部は、衝突検知部によるアーム4と障害物との衝突の検知に応じて、駆動ギヤ23に対する従動ギヤ25のロックを解除する。このロボットアームによれば、衝突による衝撃力を迅速に緩和することが可能である。

Description

本発明は、人と障害物との衝突による影響を緩和することが可能なロボットアームに関するものである。
従来、障害物への衝突回避や衝突による衝撃力を緩和する技術に関して、さまざまな提案がなされている。
例えば、特許文献1には、ロボットアームが障害物に衝突したことを検知した後に、アームとアームとを連結している関節部を駆動するモータに流す電流の向きを反転させることにより、衝突前に与えられたトルクとは逆向きのトルクをアームに与える技術が開示されている。
従来のロボットアームでは、モータに流す電流の向きが反転されて、ロボットアームに逆向きのトルクが与えられると、ロボットアームは、減速過程・停止過程を経た後に反転する。このため、衝突を回避する方向または衝突による衝撃力を緩和する後退方向にロボットアームを移動させるまでには相応の遅れが生じていた。一般に、ロボットアームにおいては、駆動トルクを稼ぐためにモータ出力に減速機が組み込まれている。このため、ロボットアーム動作時のモータの回転数が比較的高くなるため、モータの減速から反転に至る時間が大きくなる傾向がある。すなわち、従来のロボットアームでは、ロボットアームの反転に至るまでの時間が大きくなり、衝突回避や衝撃力緩和のための反転動作の応答性が不十分であるという課題がある。
特開2005−59171号公報
発明の概要
本発明の目的は、衝突による影響を緩和することを可能にするロボットアームを提供することである。
本発明の一局面に従うロボットアームによれば、ロボットアームは、軸を有する駆動ギヤと、前記駆動ギヤの前記軸を中心として回動可能なギヤフレームと、前記駆動ギヤに連動して、前記ギヤフレームに固定された軸回りに前記駆動ギヤとは反対方向に回動可能な第1の従動ギヤと、前記駆動ギヤに対して前記第1の従動ギヤをロック可能な伝達制御機構部と、前記第1の従動ギヤに連動するアームと、前記アームと障害物との衝突を検知可能な衝突検知部とを備え、前記伝達制御機構部は、前記衝突検知部による前記アームと前記障害物との衝突の検知に応じて、前記駆動ギヤに対する前記第1の従動ギヤのロックを解除する。
本発明の実施の形態1におけるロボットアームの構成を示す構成図である。 同ロボットアームにおける関節部の構成を示す構成図である。 同ロボットアームにおける歯車伝達制御機構部の構成を示す構成図である。 同ロボットアームの電気的な構成を示すブロック図である。 同ロボットアームの動作の流れを説明するフローチャートである。 同ロボットアームの動作を説明する説明図である。 同ロボットアームにおける撮像部の配置を示す配置図である。 本発明の実施の形態2におけるロボットアームの関節部の構成を示す構成図である。 本発明の実施の形態3におけるロボットアームの関節部の構成を示す構成図である。 同ロボットアームにおける関節部の要部構成を示す構成図である。 本発明の実施の形態4におけるロボットアームの関節部の構成を示す構成図である。
発明を実施するための形態
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
(実施の形態1)
まず、図1を参照しながら、本発明の実施の形態1におけるロボットアームの構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態1におけるロボットアーム1の構成を示す構成図である。
ロボットアーム1は、複数のアームを連結した多関節型ロボットアームであって、例えば、図1に示すように、物を把持するハンド2と、アーム4,6と、アーム基台部8と、関節部3,5,7とを備えている。
ハンド2とアーム4は、関節部3を介して連結されている。アーム4とアーム6は関節部5を介して連結されている。アーム6とアーム基台部8は関節部7を介して連結されている。
ロボットアーム1は、さらに、人物や移動または静止している物体などの障害物72との衝突を検知する衝突検知部9と、入力部10と、入力部10からの操作指令および衝突検知部9の検知出力に基づいて関節部3、5および関節部7の動作を制御する制御部11と、を備えている。
そして、ロボットアーム1は、入力部10からの操作指令に従って、各関節部3、5、7に備えたモータ35(図4参照)を駆動することにより、ハンド2およびアーム4、6の姿勢や位置を変えることができる。また、ロボットアーム1は、後述するように、衝突検知部9によってアーム4,6と障害物72との衝突を検知したときには、障害物72から離れるようにアーム4またはアーム6を退避させることができる。なお、ハンド2は、公知のアクチュエータを備えており、物を把持することができる。
関節部3は、公知の駆動用のモータ35を備えており、ハンド2を回動させることができる。関節部5は、アーム4とアーム6とを回動自在に連結し、公知の駆動用のモータ35を備えている。このため、関節部5に設けられたモータ35を駆動することによって、アーム6に対してアーム4を回動させることができる。これにより、アーム6に対するアーム4の姿勢を変えることができる。同様に、関節部7は、アーム基台部8とアーム6とを回動自在に連結し、モータ35を駆動することによってアーム基台部8に対してアーム6を回動させる。
アーム4の表面には、障害物72との接触を検出する接触センサ12が設けられている。同様に、アーム6の表面には、障害物72との接触を検出する接触センサ13が設けられている。
接触センサ12、13は、例えば、導電性感圧インクで印刷された縦横パターンの交点における抵抗変化に基づいて障害物72との接触の有無を検知する。この導電性感圧インクのパターンを有するシートを内側に設け、スペーサを間に入れて外皮で覆う。障害物72が外皮と接触すると、スペーサを介して内側のシートが押え付けられて抵抗が変化し、これにより接触センサ12、13が作動(以下、「ON」と記す)する。
衝突検知部9は、障害物72との接触を検出する各接触センサ12、13からの出力に応じて、どの部位が障害物72と衝突しているかを検知し、制御部11にその情報を出力する。すなわち、衝突検知部9は、接触センサ12,13の縦横パターンの交点における抵抗変化により、障害物72の衝突部位を検知可能である。そして、衝突検知部9は、例えば接触センサ12がONしたときには、アーム4と障害物72とが衝突したことを検知するとともに、その衝突部位を検知する。同様に、衝突検知部9は、接触センサ13がONしたときには、アーム6と障害物72とが衝突したことを検知するとともに、その衝突部位を検知する。
なお、アーム4、6と障害物72とが衝突していないときには、接触センサ12、13は、非作動(以下、「OFF」と記す)となっている。このとき、衝突検知部9は、制御部11に対して、情報を出力しない。
入力部10は、各種入力デバイス等から操作指令を入力し、後述する制御部11にその操作指令を出力する。入力デバイスとして、例えば、公知のキー入力、ジョイステック、タッチパネルなどを使用することができる。なお、ロボットアーム1が自律移動可能に構成される場合には、入力部10は、外部に構成される上位制御部(図示せず)からの操作指令を受信して、当該操作指令を入力する。
制御部11は、各種機能を実行するためのプログラムに従ってデータを判断し、演算を実行する中央制御装置(以下、「CPU」と記す)と、各種プログラムなどを記憶している読み出し専用メモリのリード・オンリー・メモリ(ROM)と、データを一時格納する書き換え可能なランダム・アクセス・メモリ(RAM)と、を備えている。制御部11は、外部から入力される情報に応じたプログラムを実行することにより、入力部10からの入力した操作指令および衝突検知部9の検知出力に基づいて、関節部3、5、7の動作を制御することができる。
制御部11は、衝突検知部9により衝突を検知したときには、障害物72から離れるようにアーム4またはアーム6を退避させる。例えば、制御部11は、接触センサ12がONしたことを衝突検知部9によって検知したときには、アーム4が障害物72から離れるように関節部5を制御する。すなわち、アーム4の移動方向が反転するように関節部5が制御される。同様に、制御部11は、接触センサ13がONしたことを衝突検知部9によって検知したときには、アーム6が障害物72から離れるように関節部7を制御する。すなわち、アーム6の移動方向が反転するように関節部7が制御される。
制御部11は、CPUで衝突検知部9からの出力をハードウェア割り込みにより受け付け、退避動作を行うためのプログラムを実行する。これにより、衝突があった場合の応答を速くすることができる。衝突を検知したときの退避動作の詳細については後述する。
次に、図2を参照しながら、衝突した障害物72からアーム4を退避させることができる関節部5の構成について説明する。図2は本発明の実施の形態1におけるロボットアーム1の関節部5の構成を示す構成図である。
図2に示すように、関節部5は、アーム4とアーム6とを連結している。関節部5は、モータ35と反転歯車機構部29とを備え、アーム6に固定されているモータ35を駆動することにより、反転歯車機構部29を介してアーム4を回動する。
モータ35は、モータ35の軸20の先端に固定されているモータ出力ギヤ21を回動させて反転歯車機構部29を駆動する。そして、反転歯車機構部29は、モータ出力ギヤ21の駆動力をアーム4に伝達する。これにより、モータ35の軸20を回動させることで、アーム4を軸22回りに回動させることができる。モータ35には減速機(図示を省略)が組み込まれており、モータ35の軸20は、減速機によって減速された出力をする。
反転歯車機構部29は、モータが固定されたアーム(第1部材)6に固定されている軸22を中心に回動可能なギヤフレーム28と、軸22に回動可能に設けられた外歯歯車からなる駆動ギヤ23と、ギヤフレーム28に固定されている軸24に回動可能に設けられた外歯歯車からなる従動ギヤ(第1の従動ギヤ)25とを備えている。ギヤフレーム28は、例えば、貫通孔を有する板材で構成されており、このギヤフレーム28の貫通孔を軸22が貫通している。これにより、ギヤフレーム28は、軸22を中心として回動可能となっている。そして、貫通孔から突出した軸22の先端部に駆動ギヤ23が回動可能に取り付けられている。
駆動ギヤ23と従動ギヤ25とは互いに噛み合っていて、これらのギヤ23,25は、互いに回動方向が異なるように駆動力を伝達する反転歯車機構部29を構成している。
従動ギヤ25は、アーム(第2部材)4に一体的に取り付けられている。これにより、アーム4は、従動ギヤ25の回動に伴って、軸24を中心として従動ギヤ25と一緒に回動する。
次に、図3を用いて、反転歯車機構部29の反転歯車回動をロックまたはロック解除する伝達制御機構部30の動作について説明をする。
図3は本発明の実施の形態1におけるロボットアーム1の伝達制御機構部30の構成を示す構成図であり、図3(a)は反転歯車機構部29の反転歯車回動をロックしたときの構成を示す構成図、図3(b)は反転歯車機構部29の反転歯車回動のロックを解除したときの構成を示す構成図である。
図3(a)および図3(b)に示すように、ロボットアーム1は、ギヤフレーム28に駆動ギヤ23に対する従動ギヤ25の回動をロックするための、または当該ロックを解除するための伝達制御機構部30を備えている。
伝達制御機構部30は、ギヤフレーム28に固定され、ソレノイドを内蔵する切換え部本体31と、切換え部本体31のオンオフを切り換えることにより、切換え部本体31に対してA方向またはB方向に移動可能な軸(プランジャ)26と、軸26の先端部に設けられた従動ギヤ(第2の従動ギヤ)27とを備えている。従動ギヤ27は、軸26に回動可能に設けられている。
従動ギヤ27は、軸26の進退移動に伴って移動する。すなわち、従動ギヤは、ロック位置とロック解除位置との2位置を取り得る。ロック位置は、駆動ギヤ23及び従動ギヤ25の双方に従動ギヤ27が噛み合わせ可能な位置である。一方、ロック解除位置は、従動ギヤ27が従動ギヤ25には噛み合うが、駆動ギヤ23には噛み合わない位置である。
すなわち、伝達制御機構部30は、図3(a)に示すように、駆動ギヤ23および従動ギヤ25の反転歯車回動をロックするときには、軸26をA方向に移動させる。これにより、従動ギヤ27は、駆動ギヤ23及び従動ギヤ25の双方と噛み合うロック位置に移動する。これにより、駆動ギヤ23と従動ギヤ25の反転歯車回動がロックされる。このとき、アーム4は、駆動ギヤ23の回動に伴って、ギヤフレーム28、従動ギヤ25及び従動ギヤ27と一体となって軸22を中心に回動する。
一方、伝達制御機構部30は、図3(b)に示すように、駆動ギヤ23および従動ギヤ25のロックを解除するときには、軸26をB方向に移動させる。これにより、従動ギヤ27は、駆動ギヤ23との噛み合いが解除されるロック解除位置に移動する。このロック解除位置では、従動ギヤ27は、従動ギヤ25とのみ噛み合っている。ロック解除位置では、駆動ギヤ23と従動ギヤ25のロックが解除されるので、駆動ギヤ23に対する従動ギヤ25回動が可能となる。このとき、アーム4は、従動ギヤ25に一体的に取り付けられているため、駆動ギヤ23の回動方向とは逆方向に軸24を中心に回動する。
従動ギヤ27は、従動ギヤ25と噛み合った状態を維持しながらロック位置とロック解除位置との間を移動する。すなわち、本実施形態では、駆動ギヤ23と従動ギヤ27とがほぼ同じ厚みのギヤによって構成されるとともに、従動ギヤ25が、駆動ギヤ23及び従動ギヤ27よりも十分に厚いギヤによって構成されており、従動ギヤ27が往復移動する際にも常に従動ギヤ25に噛み合った状態となっている。これにより、伝達制御機構部30では、従動ギヤ27と従動ギヤ25との回動を常に同期させることができ、従動ギヤ27を移動させるときに、従動ギヤ25と同期している駆動ギヤ23との噛み合わせが容易になる。
なお、従動ギヤ27を駆動ギヤ23と噛合させながらロック位置とロック解除位置との間を移動させるようにしてもよい。これによっても、同様に、駆動ギヤ23と同期している従動ギヤ25との噛み合わせが容易になる。この場合には、駆動ギヤ23を従動ギヤ25,27よりも厚くすればよい。
また、駆動ギヤ23、従動ギヤ25および従動ギヤ27それぞれの歯の噛み合い位置では、一方の歯の山部と他方の歯の谷部とを一致させて噛み合うようにしている。これにより、さらに、ギヤの噛み合わせが容易となる。
上記したように、伝達制御機構部30により、従動ギヤ27をロック位置とロック解除位置との間を移動させることで、モータ35の回転方向を切り替えることなく、アーム4の回動方向を変えることができる。すなわち、伝達制御機構部30の従動ギヤ27をロック位置にして反転歯車機構部29の反転歯車回動をロックしたときには、アーム4は、モータ35の軸20の回転方向と逆向きに回動する一方、従動ギヤ27をロック解除位置にしてロックを解除したときには、モータ35の軸20の回転方向と同じ向きにアーム4を回動させることができる。
反転歯車機構部29によるロックが解除される場合には、ギヤフレーム28をロックしない構成とすることもできるが、反転歯車機構部29のロックが解除されて反転歯車回動するときに、ギヤフレーム28の回動をロックする場合について説明する。
関節部5は、図3(b)に示すように、ギヤフレーム28の回動をロックするためのクラッチ部34を備えている。
このクラッチ部34は、伝達制御機構部30によって、反転歯車機構部29の反転歯車回動に連動してONするように制御される。
クラッチ部34は、可動部32と固定部33とを備えている。可動部32は、アーム6に固定された軸22に回動可能に設けられ、ギヤフレーム28に固定されている。固定部33は、アーム6に固定されている。そして、伝達制御機構部30により、可動部32と固定部33とが結合可能に構成されている。
クラッチ部34をONにしたときには、可動部32と固定部33とが互いのクラッチ板などを接触させて結合されるため、ギヤフレーム28はクラッチ部34を介してアーム6に結合される。これにより、ギヤフレーム28は、軸22回りの回動が阻止される。
一方、クラッチ部34をOFFにしたときは、可動部32と固定部33とが結合されないため、ギヤフレーム28は軸22回りに回動可能となる。
伝達制御機構部30は、反転歯車機構部29の反転歯車回動のロックを解除したときにクラッチ部34をONにし、反転歯車機構部29の反転歯車回動をロックしたときにクラッチ部34をOFFにする。
これにより、反転歯車機構部29によって反転歯車回動のロックを解除したときに、ギヤフレーム28を、クラッチ部34を介してアーム6に結合することができ、アーム4の反転歯車回動において、その反作用によってギヤフレーム28が軸22回りに回動してしまうのを防ぐことができる。これにより、アーム4をアーム6に対して、より安定に反転回動させることができる。
なお、本実施の形態においては、関節部7は、関節部5と同様な構成を採用している。このため、衝突検知部9で接触センサ13がONしたことを検知すると、アーム6を退避方向に回動させることができ、障害物72からアーム6を迅速に離すことができる。
次に、図4を参照しながら、ロボットアーム1の電気的な構成について説明する。
図4は本発明の実施の形態1におけるロボットアーム1の電気的な構成を示すブロック図である。
図4に示すように、ロボットアーム1は、入力部10と、ハンド2と、アーム4、6と、アーム基台部8と、関節部3、5、7と、衝突検知部9と、関節部3、5、7それぞれに設けられたモータ35を駆動する複数のモータ駆動部36と、関節部5、7に設けられた切換え部本体31およびクラッチ部34をそれぞれ駆動する複数のロック機構駆動部37と、関節部3、5、7のモータ駆動部36およびロック機構駆動部37を制御する制御部11と、を備えている。
エンコーダ19は、モータ35の軸20に連結するように設けられていて、軸20の回動量を検出する。エンコーダ19の出力は、モータ駆動部36にフィードバックされる。これにより、モータ35の回転速度、回転位置などが制御される。
制御部11には、エンコーダ19からのモータ35の回転情報が入力され、制御部11は、この情報に基づいて、ハンド2、アーム4およびアーム6の位置および姿勢を算出する。
ロック機構駆動部37は、制御部11からの設定によりONする。すなわち、制御部11は、衝突検知部9によって接触センサ12または接触センサ13がONしたことを検知したときに、ロック機構駆動部37により、伝達制御機構部30の切換え部本体31を駆動して軸26をB方向に移動させるとともに、クラッチ部34をONにする。これにより、反転歯車機構部29が反転歯車回動し、アーム4またはアーム6を移動させた方向とは逆方向、例えば、障害物72から退避する方向に移動させることができる。
一方、制御部11は、アーム4,6が障害物72と衝突していない通常時には、ロック機構駆動部37により、伝達制御機構部30の切換え部本体31を駆動して軸26をA方向に移動させるとともに、クラッチ部34をOFFにする。これにより、反転歯車機構部29の反転歯車回動がロックされ、モータ35の駆動によってアーム4またはアーム6を移動させることができる。
次に、図5および図6を参照しながら、ロボットアーム1の動作について説明する。
図5は、本発明の実施の形態1におけるロボットアーム1の動作の流れを説明するフローチャートであり、図6は、同ロボットアーム1の動作を説明するための説明図である。
図5に示すように、まず、ロボットアーム1は、アーム4、6を移動させるための初期設定を行う。すなわち、反転歯車機構部29のロックを解除し、ギヤフレーム28においてアーム4、6の位置を初期位置に戻す。初期位置には、ギヤフレーム28に設けられた初期位置検出部(図示せず)でアーム4、6のマーキング位置を検出することにより戻される。例えば、図6(a)に示すような位置がアーム4の初期位置として設定される。次に、制御部11は、ロック機構駆動部37により、切換え部本体31を駆動して軸26をA方向に移動させ、同時にクラッチ部34をOFFにする(ステップS100)。これにより、駆動ギヤ23と従動ギヤ25との反転歯車回動がロックされるとともに、ギヤフレーム28がフリーな状態となる。これにより、アーム4、6は、駆動ギヤ23と同じ回動方向に回動可能な状態となる。
次に、ロボットアーム1の制御部11は、入力部10からの操作指令に従って、ハンド2およびアーム4、6それぞれのモータ35をそれぞれのモータ駆動部36によって駆動し、ハンド2及びアーム4,6を移動させる(ステップS102)。このとき、ギヤフレーム28及び従動ギヤ25は、駆動ギヤ23の軸22を中心として駆動ギヤ23と一体的に回動動作する。そして、例えば図6(a)に示すように、アーム4は、駆動ギヤ23と同じ回動方向に回動する。このとき、アーム4は、モータ出力ギヤ21の回動に伴って、ギヤフレーム28、従動ギヤ25と一体となって軸22を中心に回動する。すなわち、アーム4は、モータ35の回動方向と逆向きに回動する。
次に、図5に示すように、ロボットアーム1は、衝突検知部9の出力情報を判断し、アーム4,6が、障害物72と衝突しているか否かを検知する(ステップS104)。
ロボットアーム1は、衝突検知部9で衝突が検知されない場合には、ステップS102およびステップS104を繰り返し実行し、アーム4、6を移動させることができる。
そして、障害物72とアーム4またはアーム6とが衝突し、衝突検知部9によって接触センサ12または接触センサ13がONしたことを検出した場合には、ステップS106に進む。例えば、図6(b)に示すように、障害物72とアーム4とが衝突し、衝突検知部9で接触センサ12のONを検出した場合にステップS106に進む。
ロボットアーム1は、接触センサ12がONした場合に、アーム4またはアーム6のどの部位で衝突したかの衝突位置を検知する。そして、制御部11は、衝突位置に応じて、反転歯車機構部29のロックを解除するか否かを判断する(ステップS106)。
ロボットアーム1は、衝突位置がアーム4またはアーム6の移動方向側にあると判断した場合には、反転歯車機構部29のロックを解除する(ステップS108)。一方、ロボットアーム1は、衝突位置がアーム4またはアーム6の移動方向とは逆側にあると判断した場合には、反転歯車機構部29のロックを維持したままステップS110に進む。
ロボットアーム1は、反転歯車機構部29のロックを解除する場合には、切換え部本体31を駆動して軸26をB方向に移動させ、クラッチ部34をONにする(ステップS108)。これにより、反転歯車機構部29のロックを解除して駆動ギヤ23と従動ギヤ25の反転歯車回動を可能にするとともに、ギヤフレーム28をアーム6に固定し、ギヤフレーム28が軸22回りに回動することを阻止する。
次に、ロボットアーム1は、関節部5または関節部7のモータ35の駆動トルクを増加させ、あるいは、モータ35の駆動トルクを最大の駆動トルクである最大駆動トルクにする(ステップS110)。例えば、ロボットアーム1は、アーム4、6を1Kg・cmのトルクで駆動していた場合に、1.5Kg・cmにトルクを増加する。これにより、さらに、退避を加速させることが可能になる。
ロボットアーム1は、モータ35の駆動トルクを増加させた後、あるいは増加させながら、反転歯車機構部29の反転歯車回動のロックを解除した場合には、ロックが解除されたアーム4またはアーム6を、ステップS102で移動させた方向とは逆方向、すなわち、障害物72から退避する方向に移動させる。このとき、例えば図6(c)に示すように、従動ギヤ27はロック解除位置に移動しており、駆動ギヤ23および従動ギヤ25は逆向きに回動可能となっている。これにより、図6(d)に示すように、アーム4は、軸24を中心として障害物72から退避する方向に移動する。すなわち、モータ35の回動方向と同じ向きにアーム4を回動させることができる。
このように、ロボットアーム1は、モータ35の回動方向を変更することなしに、アーム4の回動方向を変更することができる。
一方、反転歯車機構部29の反転歯車回動をロックした場合には、アーム4の回動を加速させて、アーム後方からの衝突による衝撃力を緩和することができる。
このように、反転歯車機構部29の反転歯車回動をロックした場合には、アーム4の回動速度を加速することができる。
次に、図5に戻り、ロボットアーム1は、アーム4を障害物72から退避した所定の位置でアーム4を停止させる(ステップS112)。また、ロボットアーム1は、ギヤフレーム28においてアーム4、6の位置を初期位置に戻す。そして、ロボットアーム1は、アーム4、6が初期位置に戻ったところで、反転歯車機構部29をロックする。
以上述べたように、本実施の形態1におけるロボットアーム1によれば、衝突による影響(衝突による衝撃力)を緩和することを可能にするロボットアーム1を提供することができる。すなわち、ロボットアーム1は、アーム4が障害物72に衝突したことを検知したときに、伝達制御機構部30を使うことにより、モータ35の回動方向を変更することなくアーム4の回動方向を変更することができる。これにより、ロボットアーム1は、障害物72にアーム4またはアーム6が衝突したことを衝突検知部9で検知したときに、衝突したアーム4またはアーム6の回動方向を変更し、衝突したアーム4またはアーム6を迅速に退避方向に回動させて、障害物72から迅速に離すことができる。
また、本実施の形態のロボットアーム1は、切換え部本体31をONさせて軸26をB方向に移動させ、これにより反転歯車機構部29のロックを解除する。このため、サーボ系によってモータを減速・反転させる場合に比べて応答が速く、アーム4、6が障害物72を押し付けている時間を短くすることができる。そのため、一層、衝突による影響(衝突による衝撃力)を緩和することができる。
また、本実施の形態のロボットアーム1では、アーム4、6には、モータ35からの駆動力が反転歯車機構部29を介して伝達されているため、アーム4、6の姿勢が自重によって変わることはない。例えば、反転歯車機構部29の反転歯車回動のロックを解除したときでも、アーム4、6が落下するようなことはない。
また、本実施の形態のロボットアーム1では、モータ35の回動方向を変更することなくアーム4、6の回動方向を変更するため、障害物72が衝突した時にモータ35の駆動電流を制限して衝撃力を緩和する必要がない。このため、モータ35の駆動力を低下させることなく、アーム4、6を安全な位置に迅速に退避させることができる。
また、本実施の形態のロボットアーム1では、衝突時にモータ35の回動方向を変更することなしに障害物72からアーム4、6を退避させるため、モータ35に供給する電流方向の切り替えが不要である。このため、電流の切り替え時に発生する過電流を防止することができ、モータ35やモータ駆動部36の電気回路の破損を防止できる。
また、本実施の形態のロボットアーム1では、駆動ギヤ23、従動ギヤ25および従動ギヤ27それぞれの噛み合い位置において、一方のギヤの歯の山部と他方のギヤの歯の谷部とを一致させ、従動ギヤ27を、従動ギヤ25と噛み合わせながら移動させるため、ギヤの噛み合わせを容易にすることができる。また、従動ギヤ27を、従動ギヤ25と噛み合わせながら移動させるため、従動ギヤ27の移動時においても、従動ギヤ27、駆動ギヤ23および従動ギヤ25を同期させることができる。これにより、駆動ギヤ23および従動ギヤ25をロックあるいはロック解除するときに、ギヤの噛み合わせを容易にすることができる。
なお、ギヤの歯形の先端を円弧状にしてもよい。これにより、ギヤ同士を噛み合わせるときに、ギヤの噛み合わせを円滑にすることができる。
また、接触センサ12または接触センサ13の情報を直接に切換え部本体31に入力し、接触センサ12または接触センサ13がONしたときに、伝達制御機構部30の切換え部本体31をONさせて軸26をB方向に移動させるようにしてもよい。この構成では、さらに、衝突時の応答性を高めることができ、反転歯車機構部29を反転歯車回動させ、アーム4、6を移動させた方向とは逆方向、すなわち、障害物72から退避する方向に、より迅速に移動させることができる。
また、ロボットアーム1は、衝突を検知したときに障害物72から退避する方向にアーム4、6を移動させる。しかし、衝突の検知としては、ロボットアーム1と障害物72との接触を検知した場合に限定されるものではなく、衝突の危険性があると予測されたときも含む。例えば図7に示すように、ロボットアーム1には、アーム基台部8に、複数の撮像部71と、これらの撮像部71の撮影画像からハンド2およびアーム4、6の衝突を監視する衝突監視部70とが設けられている。そして、衝突監視部70は、撮影して得た撮影画像を解析することで障害物72の動き、障害物72とハンド2およびアーム4、6との位置関係を監視し、衝突可能性を判断する。なお、ロボットアーム1は、ハンド2、アーム4,6の位置を把握しているので、撮影画像に基づいて、障害物72の衝突可能性を判断することができる。
この場合において、ロボットアーム1は、衝突監視部70からの衝突判断情報を制御部11に入力し、衝突する可能性があると判断された場合に、ハンド2またはアーム4、6が障害物72から離れる方向に移動するように伝達制御機構部30を制御する。すなわち、ロボットアーム1は、衝突監視部70において、ハンド2およびアーム4、6の移動方向(図7のA方向)に障害物72があると判断した衝突判断情報が出力された場合には、伝達制御機構部30により、反転歯車機構部29の反転歯車回動のロックを解除する。一方、ハンド2およびアーム4、6の移動方向(図7のA方向)と逆方向に障害物73があると判断した衝突判断情報が衝突監視部70から出力された場合には、ロボットアーム1は、反転歯車機構部29をロックする。このように、ロボットアーム1は、衝突監視部70において障害物72の近接を判断し、アーム4、6の移動方向(アーム4,6が向かっている方向)に障害物72があって、障害物72が衝突すると判断されたときには、反転歯車機構部29のロックを解除する。これにより、ロボットアーム1は、アーム4、6を障害物72から離す方向、すなわち、衝突を回避する方向に移動させることができる。
関節部3は、関節部5と同様の構成としてもよい。これにより、ハンド2でも障害物72との衝突回避または衝突時の衝撃力を緩和することができる。なお、ハンド2への人や障害物の衝突を検知する場合には、ハンド2の外側外装に上記した接触センサ12、13と同様の接触センサを配置し、その出力を衝突検知部に入力するようにすればよい。
また、ロボットアーム1は、制御部11に関節部3、関節部5および関節部7の動きを協調させる協調プログラムを備えていてもよい。この構成では、協調プログラムを実行することにより、関節部3、関節部5および関節部7を協調動作させて、ハンド2またはアーム4、6を障害物72から離れる方向に移動させることができる。例えば、図6(b)〜(c)に示すように、アーム4、6の移動方向に障害物72がある場合には、関節部5および関節部7それぞれの反転歯車機構部29のロックを解除する。これにより、さらに迅速に、アーム4を障害物72から離すことができる。
なお、本実施の形態においては、自由度が3のロボットアームについて説明したが、これに限定されることはなく、自由度が1又は2又は4以上のロボットアームの各関節部に適応可能である。もちろん、関節部の全てに適応することを限定するものではなく、選択的に適応可能である。
複数の関節部に反転歯車機構部29がそれぞれ設けられる構成において、反転動作を実行させる関節部を適宜選択する様に構成してもよい。すなわち、障害物72の移動方向とアーム4,6の各関節部5,7の駆動方向をチェックし、障害物72の移動方向に対向する方向に駆動されている関節部5,7の全部又は一部に対して反転動作を実行するようにしてもよい。
なお、本実施の形態では、モータ35の駆動力がギヤ伝動によってアーム4に伝えられる構成について説明したが、これに限られるものではなく、例えばベルト伝動でアーム4,6を駆動する方式としてもよい。ベルト伝動方式とする場合には、ギヤ伝動に比べて軽量化、コンパクト化を図ることができる。また、ベルトの伸縮性を積極的に利用して衝撃を緩和することも可能となる。また、駆動力伝達時の衝撃が小さく、静かな駆動を実現することができる。また、駆動部と従動部とが離れていても動力伝達が可能となる。また、潤滑剤が不要となる。なお、ベルト伝動方式においてアーム先端位置精度や制御性を確保する必要がある場合には、従動側にハーモニックドライブ(登録商標)減速機等の高減速比の減速機が必要となる。この場合には、ベルトの伸縮性を利用した衝撃緩和を図ることが困難となる。一方、ギヤ伝動方式の場合には、テンション調節が不要であり、またベルト伝動に比べて、応答性を向上させることができるとともに駆動ロスを低減することができる。
(実施の形態2)
次に、図8を参照しながら、反転歯車機構部29の他の構成例について説明する。
図8は本発明の実施の形態2におけるロボットアーム1の関節部40の構成を示す構成図である。なお、実施の形態1におけるロボットアーム1と同一の機能は同じ符号を付して説明する。
実施の形態1では、従動ギヤ27をロック位置に移動させることで反転歯車機構部29の反転歯車回動をロックする一方、従動ギヤ27をロック解除位置に移動させることで反転歯車回動のロックを解除するようにした。
本実施の形態2では、従動ギヤ27に代えて、クラッチ機構を使って反転歯車機構部29の反転歯車回動をロックするようにした点で実施の形態1と異なる。
以下、具体的に関節部40の構成例について説明する。図8に示すように、関節部40における伝達制御機構部30は、クラッチ部43を備えており、クラッチ部43を駆動することにより、従動ギヤ25が回動するのをロックする。すなわち、クラッチ部43を駆動して従動ギヤ25の回動をロックすることで、駆動ギヤ23の回動をロックし、その結果、反転歯車機構部29の反転歯車回動をロックする。
クラッチ部43は、可動部41と固定部42とを備えている。可動部41は、ギヤフレーム28に固定された軸24に回動可能に設けられるとともに、従動ギヤ25に固定されている。固定部42は、ギヤフレーム28に固定されている。そして、クラッチ部43は、可動部41と固定部42とが結合可能に構成されている。
関節部40のクラッチ部43をONにしたときには、可動部41と固定部42とが互いのクラッチ板などを接触させて結合され、従動ギヤ25はクラッチ部43を介してギヤフレーム28に結合される。これにより、従動ギヤ25は、軸24回りの回動がロックされて、ギヤフレーム28と一体的に駆動ギヤ23の周りを回動する。一方、クラッチ部43をOFFしたときには、可動部41と固定部42とが結合されないため、従動ギヤ25は軸24回りに回動可能となり、従動ギヤ25は駆動ギヤ23と反対向きに回動する。
ギヤフレーム28をロックするためのクラッチ部34は、反転歯車機構部29の反転歯車回動に連動してONする。すなわち、伝達制御機構部30は、クラッチ部43をONしたときにはクラッチ部34をOFFにし、クラッチ部43をOFFしたときにはクラッチ部34をONにする。
これにより、反転歯車機構部29で反転歯車回動するときに、ギヤフレーム28が動作的に浮かないようにクラッチ部34を介してギヤフレーム28をアーム6に固定することができるため、駆動ギヤ23の駆動力をアーム4に伝えるときに、動作を安定させることができる。
以上述べたように、本発明の実施の形態2におけるロボットアーム1によれば、クラッチ部43をOFFにすることで即座に従動ギヤ25の回動のロックを解除でき、これにより反転歯車機構部29で反転歯車回動することができる。これにより、反転歯車機構部29で反転歯車回動のロックを解除するときに、従動ギヤ27を移動させるなどの制御動作を必要とせず、さらに、衝突時の回避動作の応答性を高めることができる。また、モータ35の回動方向を変更することなしにアーム4を回動させた方向とは逆方向、すなわち、障害物72から退避する方向に回動させることができる。
なお、本実施の形態2では、アーム4とアーム6との間の関節部40について説明したが、関節部7にも同様に関節部40の構成を適用することができる。
また、本実施の形態2では、軸24にクラッチ部43を設け、従動ギヤ25の軸24回りの回動をロックまたはロック解除できるようにしたが、この構成に限定されない。例えば、クラッチ部43で駆動ギヤ23の軸22回りの回動をロックまたはロック解除するようにしてもよい。これによっても、同様に、駆動ギヤ23と従動ギヤ25との反転歯車回動をロックまたはロック解除することができる。
(実施の形態3)
次に、図9を参照しながら、反転歯車機構部29の他の構成例について説明する。図9は、本発明の実施の形態3におけるロボットアーム1の関節部50の構成を示す構成図である。なお、実施の形態1におけるロボットアーム1と同一の機能は同じ符号を付して説明する。
本実施の形態3では、遊星歯車機構を用いて反転歯車回動を行わせる点で実施の形態1と異なる。
以下、具体的に関節部50の構成例について説明する。図9に示すように、アーム51は関節部50を介してアーム52に連結されている。
関節部50は、アーム51に固定されたモータ(図示せず)の駆動力によってアーム52を回動する。
駆動ギヤ54は、モータ(図示せず)の軸53に固定されている。そして、複数の従動ギヤ55を駆動ギヤ54との間に挟んで駆動ギヤ54と同心状に配設された外輪ギヤ57が設けられている。従動ギヤ(第1の従動ギヤ、第3の従動ギヤ)55は、駆動ギヤ54及び外輪ギヤ57に噛み合って回転しながら駆動ギヤ54の周りを回動する。すなわち、駆動ギヤ54はサンギヤとして機能し、従動ギヤ55は、外輪ギヤ57の内歯に噛み合いながら駆動ギヤ54の周りを公転する遊星歯車として機能する。外輪ギヤ57は、従動ギヤ55と同相で回動する。また、外輪ギヤ57は、アーム52に一体的に取り付けられている。
モータの軸53の駆動力は、駆動ギヤ54、従動ギヤ55および外輪ギヤ57を介してアーム52に伝達される。そのため、軸53に固定された駆動ギヤ54の回動方向とは逆方向に外輪ギヤ57が回動し、外輪ギヤ57と一体のアーム52が回動する。ギヤフレーム58は、軸53に回動可能に設けられている。また、従動ギヤ55は、ギヤフレーム58に固定された軸56に回転可能に設けられている。
このような構成において、従動ギヤ55の回動がロックされると、駆動ギヤ54と外輪ギヤ57とが従動ギヤ55を介して結合されるため、駆動ギヤ54と外輪ギヤ57との回動方向が同じになる。
次に、図10を参照しつつ、従動ギヤ55の回動をロックする場合について説明する。図10は、本発明の実施の形態3におけるロボットアーム1の関節部50の要部構成を示す構成図である。
図10に示すように、伝達制御機構部30は、クラッチ部61を備え、従動ギヤ55の回動をロックするようにしている。すなわち、クラッチ部61は、可動部59と固定部60とを備えており、可動部59は、軸56に回動可能に設けられ、従動ギヤ55に固定されている。一方、固定部60は、ギヤフレーム58に固定されている。そして、可動部59と固定部60とが結合可能に構成されている。
クラッチ部61をONにしたときには、可動部59と固定部60とが互いのクラッチ板などを接触させて結合されるため、従動ギヤ55はクラッチ部61を介してギヤフレーム58に結合される。これにより、従動ギヤ55は、軸56回りの回動がロックされる。
一方、クラッチ部61がOFFにしたときは、可動部59と固定部60とが結合されないため、従動ギヤ55は軸56回りに回動可能となる。
なお、本実施形態3においても、実施の形態2と同様にクラッチ部34(図8参照)を軸53に設け、クランチ部34を反転歯車機構部29の反転歯車回動に連動してONするようにしてもよい。すなわち、伝達制御機構部30は、クラッチ部61をONしたときにはクラッチ部34をOFFにし、クラッチ部61をOFFしたときにはクラッチ部34をONにするようにしてもよい。
これにより、反転歯車機構部29によって反転歯車回動するときに、ギヤフレーム58が動作的に浮かないようにクラッチ部34を介してアーム51に固定することができ、駆動ギヤ54の駆動力をアーム52に伝えるときに、動作を安定させることができる。
そして、ロボットアーム1は、通常使用時、すなわち、入力部10からの操作指令に応じてアーム51を移動させるときにはクラッチ部61をONに設定する。これにより、クラッチ部61では可動部59と固定部60とが結合されるため、従動ギヤ55の軸56回りの回動がロックされる。これにより、モータの回動方向とアーム52の回動方向とを同じにすることができる。
一方、ロボットアーム1は、衝突検知部9によって衝突を検知したときに、クラッチ部61をOFFにする。これにより、可動部59と固定部60は結合されず、従動ギヤ55は軸56回りに回動するため、駆動ギヤ54と従動ギヤ55とは反転歯車回動する。これにより、ロボットアーム1は、アーム52を移動させた方向とは逆方向、すなわち、障害物72から退避する方向に移動させることができる。
以上述べたように、本発明の実施の形態3におけるロボットアーム1によれば、クラッチ部61をOFFにすることで即座に従動ギヤ55のロックを解除でき、駆動ギヤ54と従動ギヤ55とを反転歯車回動させることができる。これにより、従動ギヤ27を移動させるなどの制御動作を必要とせずに反転動作が可能となり、さらに衝突時の応答性を高めることができる。
また、本実施形態3のロボットアーム1では、従動ギヤ55の回動のロックを解除することにより、モータの回動方向を変更することなしにアーム52を移動させた方向とは逆方向、すなわち、障害物72から退避する方向に移動させることができる。
なお、衝突検知部9に代えて、衝突監視部70(図7参照)を備えるようにしてもよい。
(実施の形態4)
次に、図11を参照しながら、反転歯車機構部29の他の構成例について説明する。
図11は本発明の実施の形態4におけるロボットアーム1の関節部5の構成を示す構成図である。なお、実施の形態1におけるロボットアーム1と同一の機能は同じ符号を付して説明する。
実施の形態1では、従動ギヤ25がギヤフレーム28に固定された回動軸24に回動可能に設けられるとともに、この回動軸24を中心としてアーム4が回動する構成としたが、本実施の形態4では、アーム4の回動軸は、従動ギヤ25の回動軸24とは別個に設けられている。すなわち、ギヤフレーム28には、軸24と平行に延びるアーム軸65が固定されており、アーム4は、このアーム軸65に回動可能に設けられている。そして、アーム4には、伝動機構66を介して従動ギヤ25(第1の従動ギヤ)の駆動力が伝達される。言い換えると、アーム4は、従動ギヤ25に連動する。
伝動機構66は、従動ギヤ25に噛み合う第1伝動ギヤ67と、第1伝動ギヤ67に噛み合うとともにアーム軸65に回動可能に設けられた第2伝動ギヤ68とを有する。第2伝動ギヤ68は、アーム4に固定されている。したがって、従動ギヤ25が回動すると第1伝動ギヤ67が回動して第2伝動ギヤ68が回動し、アーム4は、この第2伝動ギヤ68と一体的に回動する。このとき、アーム4は、従動ギヤ25と同じ向きに回動する。したがって、このロボットアーム1においても、障害物72との衝突が検知又は予測されると、モータ35の回転方向を変えることなくアーム4の回動方向を反転することができるので、衝突による衝撃を緩和することができる。
一方、伝達制御機構部30によって駆動ギヤ23に対する従動ギヤ25の回動がロックされると、第1伝動ギヤ67及び第2伝動ギヤ68はギヤフレーム28に対して固定される。したがって、駆動ギヤ23がモータ35によって駆動されると、従動ギヤ27、従動ギヤ25、第1伝動ギヤ67、第2伝動ギヤ68及びアーム4は、ギヤフレーム28と一緒に駆動ギヤ23の軸22を中心として回動する。
このようにして、ギヤ連結によって減速機能を持たせることで、ギヤフレーム28の必要強度を緩めることができる。本実施の形態4では、第1伝動ギヤ67と第2伝動ギヤ68の間で減速させている。
なお、本実施形態4においても、衝突検知部9に代えて、衝突監視部70(図7参照)を備えるようにしてもよい。
以上述べたように、本発明の実施の形態1〜4によれば、迅速に衝突回避または衝突による衝撃力を迅速に緩和するロボットアーム1を提供することができる。
また、これらのロボットアーム1をロボット(図示せず)に備えることで、衝突検知部9で衝突を検知したときに、モータの回動方向を変更することなしにアーム4、6を移動させた方向とは逆方向、すなわち、障害物72から退避する方向に移動させることができる。これにより、ロボットは、障害物72にアーム4、6を衝突させたときに、衝突による衝撃力を迅速に緩和することができる。また、ロボットは、衝突監視部70の衝突情報を用いることで、障害物72が移動方向にあり、近接した場合には、反転歯車機構部29の反転歯車回動のロックを解除し、障害物72との衝突を回避するようにアーム4、6を移動させた方向とは逆方向、すなわち、障害物72から退避する方向に移動させることができる。
また、モータ35と駆動ギヤ23との間を複数のギヤによって連結してもよいし、プーリ&ベルトで介在させてもよい。このように、アーム4や関節部5にモータ35を実装せず、アーム基台部8等にモータ35を設置して動力を伝達する構成にすることにより、アーム4や関節部5の構造を簡素化することができる。
[実施の形態の概要]
前記実施の形態をまとめると、以下の通りである。
(1) 前記実施の形態のロボットアームは、軸を有する駆動ギヤと、前記駆動ギヤの前記軸を中心として回動可能なギヤフレームと、前記ギヤフレームに固定された軸を有し、前記駆動ギヤに連動して前記軸回りに前記駆動ギヤとは反対方向に回動可能な第1の従動ギヤと、前記駆動ギヤに対して前記第1の従動ギヤをロック可能な伝達制御機構部と、前記第1の従動ギヤに連動するアームと、前記アームと障害物との衝突を検知可能な衝突検知部とを備え、前記伝達制御機構部は、前記衝突検知部による前記アームと前記障害物との衝突の検知に応じて、前記駆動ギヤに対する前記第1の従動ギヤのロックを解除することを特徴とする。
この構成では、第1の従動ギヤが駆動ギヤに対してロックされているときには、駆動ギヤが駆動されると、第1の従動ギヤは、駆動ギヤと一体となって駆動ギヤの周りを移動する。このとき、第1の従動ギヤは、駆動ギヤの軸を中心として回動可能なギヤフレームの回動を伴って駆動ギヤ周りを回動する。したがって、アームは駆動ギヤの軸回りに駆動ギヤと同じ方向に回動する。一方、駆動ギヤと第1の従動ギヤとのロックが解除された場合には、第1の従動ギヤの回動方向が反転して、第1従動ギヤの回動方向が駆動ギヤの回動方向に対して反対方向となる。これにより、アームは駆動ギヤとは反対方向に第1の従動ギヤの軸回りに回動する。このため、駆動ギヤの回動方向を変更することなく、アームを逆方向に回動させることができる。すなわち、駆動ギヤをモータで駆動すれば、モータの回動方向を変更することなしにアームの回動方向を反転させることができる。このように、障害物にアームが衝突したことを検知したときには、駆動ギヤの回転方向を変えることなく障害物からアームを退避する方向に回動させることができ、これにより、衝突による衝撃力を緩和するロボットアームを提供することができる。
(2) 前記伝達制御機構部は、前記駆動ギヤに対して前記第1の従動ギヤをロックするロック位置と、前記ロックを解除するロック解除位置との2位置を取る得る第2の従動ギヤを有していてもよい。
この態様では、第1の従動ギヤの位置をロック位置とロック解除位置との間で移動させることにより、第1の従動ギヤのロック状態、アンロック状態を切り換えることができる。したがって、伝達制御機構部が第1の従動ギヤを移動させる駆動部を有するだけで、伝達制御機構部の駆動力伝達状態を切り換えることができる。
(3) 前記ロック位置では、前記第2の従動ギヤが前記駆動ギヤと前記第1の従動ギヤとの双方に噛み合い、前記ロック解除位置では、前記第2の従動ギヤが前記駆動ギヤ及び前記第1の従動ギヤのいずれか一方に噛み合うようにしてもよい。すなわち、伝達制御機構部は、駆動ギヤと第1の従動ギヤの反転歯車回動をロックするロック位置と駆動ギヤと第1の従動ギヤの反転歯車回動のロックを解除するロック解除位置との間を移動可能な第2の従動ギヤを有し、ロック位置では、第2の従動ギヤを駆動ギヤと第1の従動ギヤとに噛合させ、ロック解除位置では、第2の従動ギヤを駆動ギヤまたは第1の従動ギヤのいずれか一方と噛合させるようにしてもよい。
この態様では、さらに、第2の従動ギヤがロック位置に移動した場合に、駆動ギヤ、第1の従動ギヤおよび第2の従動ギヤが噛み合うことにより、第1の従動ギヤがロックされ、第2の従動ギヤがロック解除位置に移動した場合には、第2の従動ギヤが駆動ギヤまたは第1の従動ギヤのいずれか一方と噛み合うので、駆動ギヤに対する第1の従動ギヤのロックが解除される。
(4) 前記伝達制御機構部は、前記第2の従動ギヤが前記駆動ギヤ及び前記第1の従動ギヤの少なくとも一方に噛み合いながら前記ロック位置と前記ロック解除位置との間を移動可能であってもよい。
この態様によれば、さらに、第2の従動ギヤの移動時にも第1の従動ギヤと第2の従動ギヤとの回動を同期させることができる。第1の従動ギヤは駆動ギヤと同期されているので、第2の従動ギヤを移動させるときにも、第2の従動ギヤと第1の従動ギヤ又は駆動ギヤとの噛み合わせが容易になる。
(5) 前記伝達制御機構部は、前記駆動ギヤに対して前記第1の従動ギヤをロックするときには、前記ギヤフレームを前記駆動ギヤの軸回りに回動可能とし、前記ロックを解除するときには、前記ギヤフレームを前記駆動ギヤの軸回りに回動しないようにロックするようにしてもよい。
この態様によれば、さらに、フレームとの反作用によってギヤフレームが動かないように固定できるので、ロックが解除されているときに、駆動ギヤの駆動力を安定してアームに伝えることができる。
(6) 前記第1の従動ギヤは、前記駆動ギヤに直接噛み合っていてもよい。この態様では、部品点数を減らしつつ、駆動ギヤに対する第1の従動ギヤの連動のロック及びその解除を切換え可能な構成を実現できる。
(7) 前記ロボットアームは、内歯を有するとともに、前記アームに固定された外輪ギヤを更に備えていてもよく、この場合には、前記第1の従動ギヤは、前記外輪ギヤの内歯に噛み合いながら前記駆動ギヤの周りを公転可能な遊星歯車であり、前記外輪ギヤは、前記第1の従動ギヤと同相に回動可能に構成されているのが好ましい。
この態様では、第1の従動ギヤが駆動ギヤに駆動されると、第1の従動ギヤは、駆動ギヤの周りを公転する。これに伴ってアームは、第1の従動ギヤと同じ方向に回動する。一方、伝達制御機構部が駆動ギヤに対する第1の従動ギヤの連動をロックすると、外輪ギヤが駆動ギヤに対してロックされる。したがって、アームは駆動ギヤの軸を軸心として駆動ギヤと一体的に回動する。
(8) この態様において、前記伝達制御機構部は、前記第1の従動ギヤに固定された可動部と、前記ギヤフレームに固定された固定部とを有するクラッチ部を備え、前記伝達制御機構部は、前記可動部と前記固定部とを結合して前記駆動ギヤに対して前記第1の従動ギヤをロックする一方、前記衝突検知部によって前記アームの衝突を検知したときには、前記固定部から前記可動部を切り離して前記駆動ギヤに対する前記第1の従動ギヤのロックを解除するようにしてもよい。
すなわち、本実施形態のロボットアームは、ギヤフレームに回動可能に組みつけられた駆動ギヤと、この駆動ギヤに噛み合いながら前記駆動ギヤの周りに回動可能に設けられた第3の従動ギヤと、前記第3の従動ギヤを内接させながら第3の従動ギヤと噛み合い、前記第3の従動ギヤと同相に回動する外輪ギヤと、を有し、前記駆動ギヤと前記第3の従動ギヤとが互いに異なる方向に反転歯車回動する反転歯車機構部と、前記第3の従動ギヤに固定された可動部と、前記ギヤフレームに固定された固定部とが結合可能なクラッチ部を有し、このクラッチ部を作動させて可動部と固定部とを結合して前記駆動ギヤと前記第3の従動ギヤの反転歯車回動をロックする伝達制御機構部と、前記外輪ギヤに一体的に取り付けられたアームと、前記アームが障害物に衝突したことを検知する衝突検知部と、を備え、前記伝達制御機構部は、前記衝突検知部で前記アームの衝突を検知したときには、前記クラッチ部を非作動にし、前記可動部と前記固定部とを切り離して前記駆動ギヤと前記第3の従動ギヤとの反転歯車回動のロックを解除するようにしてもよい。
この態様では、クラッチ部を非作動にきりかえることによって、第3の従動ギヤにおける反転歯車回動のロックが解除されると、反転歯車機構部は反転歯車回動する。このため、第3の従動ギヤと同相に回動する外輪ギヤの回動方向は駆動ギヤの回動方向と逆になる。これにより、駆動ギヤの回動方向を変更することなしに、外輪ギヤと一体的に取り付けられたアームを回動させた方向とは逆方向にアームの回動方向を切り換えることができる。これにより、駆動ギヤをモータで駆動すれば、モータの回動方向を変更することなしにアームを回動させた方向とは逆方向にアームを回動させることが可能となる。このように、本実施形態のロボットアームでは、障害物にアームが衝突したことを衝突検知部が検知したときに、アームを回動させた方向とは逆方向、すなわち、障害物からアームを退避する方向にアームを回動させることが可能となるので、衝突による衝撃力を緩和することができる。
(9) 本実施形態のロボットアームは、軸を有する駆動ギヤと、前記駆動ギヤの前記軸を中心として回動可能なギヤフレームと、前記駆動ギヤに連動して前記駆動ギヤとは反対方向に回動可能な第1の従動ギヤと、前記駆動ギヤに対して前記第1の従動ギヤをロック可能な伝達制御機構部と、前記第1の従動ギヤに連動するアームと、前記アームと障害物との衝突を監視する衝突監視部とを備え、前記伝達制御機構部は、前記衝突監視部により、前記アームの移動方向にある前記障害物が前記アームと衝突すると判断されたときには、前記駆動ギヤに対する前記第1の従動ギヤのロックを解除するロボットアームである。
すなわち、本実施の形態のロボットアームは、ギヤフレームに回動可能に組みつけられた駆動ギヤと、この駆動ギヤに噛み合う第1の従動ギヤとを有し、前記駆動ギヤと前記第1の従動ギヤとが互いに異なる方向に反転歯車回動する反転歯車機構部と、前記駆動ギヤと前記第1の従動ギヤの反転歯車回動をロックする伝達制御機構部と、前記第1の従動ギヤに一体的に取り付けられたアームと、前記アームと障害物との衝突を監視する衝突監視部とを備え、前記伝達制御機構部は、前記衝突監視部により、前記アームの移動方向に障害物があり、前記アームが障害物と衝突すると判断されたときには、前記駆動ギヤと前記第1の従動ギヤとの反転歯車回動のロックを解除することを特徴とする。
この構成では、駆動ギヤと従動ギヤとのロックが解除された場合には、反転歯車機構部は反転歯車回動するため、駆動ギヤの回動方向を変更することなしにアームを回動させた方向とは逆方向にアームを回動させることができる。これにより、駆動ギヤをモータで駆動すれば、モータの回動方向を変更することなしにアームを回動させた方向とは逆方向にアームを回動させることができる。このように、本実施形態のロボットアームによれば、障害物にアームが接近したことを衝突監視部で検知したときに、障害物からアームを離す方向に回動させることができるので、障害物への衝突を回避することができる。
以上述べたように本実施の形態のロボットアームによれば、ロボットアームと障害物との衝突による影響を緩和することができる。
本発明は、迅速に衝突回避または衝突による衝撃力を緩和することができるので、ロボットアーム、ロボットなどに有用である。
本発明は、人と障害物との衝突による影響を緩和することが可能なロボットアームに関するものである。
従来、障害物への衝突回避や衝突による衝撃力を緩和する技術に関して、さまざまな提案がなされている。
例えば、特許文献1には、ロボットアームが障害物に衝突したことを検知した後に、アームとアームとを連結している関節部を駆動するモータに流す電流の向きを反転させることにより、衝突前に与えられたトルクとは逆向きのトルクをアームに与える技術が開示されている。
特開2005−59171号公報
従来のロボットアームでは、モータに流す電流の向きが反転されて、ロボットアームに逆向きのトルクが与えられると、ロボットアームは、減速過程・停止過程を経た後に反転する。このため、衝突を回避する方向または衝突による衝撃力を緩和する後退方向にロボットアームを移動させるまでには相応の遅れが生じていた。一般に、ロボットアームにおいては、駆動トルクを稼ぐためにモータ出力に減速機が組み込まれている。このため、ロボットアーム動作時のモータの回転数が比較的高くなるため、モータの減速から反転に至る時間が大きくなる傾向がある。すなわち、従来のロボットアームでは、ロボットアームの反転に至るまでの時間が大きくなり、衝突回避や衝撃力緩和のための反転動作の応答性が不十分であるという課題がある。
本発明の目的は、衝突による影響を緩和することを可能にするロボットアームを提供することである。
本発明の一局面に従うロボットアームによれば、ロボットアームは、軸を有する駆動ギヤと、前記駆動ギヤの前記軸を中心として回動可能なギヤフレームと、前記駆動ギヤに連動して、前記ギヤフレームに固定された軸回りに前記駆動ギヤとは反対方向に回動可能な第1の従動ギヤと、前記駆動ギヤに対して前記第1の従動ギヤをロック可能な伝達制御機構部と、前記第1の従動ギヤに連動するアームと、前記アームと障害物との衝突を検知可能な衝突検知部とを備え、前記伝達制御機構部は、前記衝突検知部による前記アームと前記障害物との衝突の検知に応じて、前記駆動ギヤに対する前記第1の従動ギヤのロックを解除する。
本発明のロボットアームによれば、ロボットアームと障害物との衝突による影響を緩和することができる。
本発明の実施の形態1におけるロボットアームの構成を示す構成図である。 同ロボットアームにおける関節部の構成を示す構成図である。 同ロボットアームにおける歯車伝達制御機構部の構成を示す構成図である。 同ロボットアームの電気的な構成を示すブロック図である。 同ロボットアームの動作の流れを説明するフローチャートである。 同ロボットアームの動作を説明する説明図である。 同ロボットアームにおける撮像部の配置を示す配置図である。 本発明の実施の形態2におけるロボットアームの関節部の構成を示す構成図である。 本発明の実施の形態3におけるロボットアームの関節部の構成を示す構成図である。 同ロボットアームにおける関節部の要部構成を示す構成図である。 本発明の実施の形態4におけるロボットアームの関節部の構成を示す構成図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
(実施の形態1)
まず、図1を参照しながら、本発明の実施の形態1におけるロボットアームの構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態1におけるロボットアーム1の構成を示す構成図である。
ロボットアーム1は、複数のアームを連結した多関節型ロボットアームであって、例えば、図1に示すように、物を把持するハンド2と、アーム4,6と、アーム基台部8と、関節部3,5,7とを備えている。
ハンド2とアーム4は、関節部3を介して連結されている。アーム4とアーム6は関節部5を介して連結されている。アーム6とアーム基台部8は関節部7を介して連結されている。
ロボットアーム1は、さらに、人物や移動または静止している物体などの障害物72との衝突を検知する衝突検知部9と、入力部10と、入力部10からの操作指令および衝突検知部9の検知出力に基づいて関節部3、5および関節部7の動作を制御する制御部11と、を備えている。
そして、ロボットアーム1は、入力部10からの操作指令に従って、各関節部3、5、7に備えたモータ35(図4参照)を駆動することにより、ハンド2およびアーム4、6の姿勢や位置を変えることができる。また、ロボットアーム1は、後述するように、衝突検知部9によってアーム4,6と障害物72との衝突を検知したときには、障害物72から離れるようにアーム4またはアーム6を退避させることができる。なお、ハンド2は、公知のアクチュエータを備えており、物を把持することができる。
関節部3は、公知の駆動用のモータ35を備えており、ハンド2を回動させることができる。関節部5は、アーム4とアーム6とを回動自在に連結し、公知の駆動用のモータ35を備えている。このため、関節部5に設けられたモータ35を駆動することによって、アーム6に対してアーム4を回動させることができる。これにより、アーム6に対するアーム4の姿勢を変えることができる。同様に、関節部7は、アーム基台部8とアーム6とを回動自在に連結し、モータ35を駆動することによってアーム基台部8に対してアーム6を回動させる。
アーム4の表面には、障害物72との接触を検出する接触センサ12が設けられている。同様に、アーム6の表面には、障害物72との接触を検出する接触センサ13が設けられている。
接触センサ12、13は、例えば、導電性感圧インクで印刷された縦横パターンの交点における抵抗変化に基づいて障害物72との接触の有無を検知する。この導電性感圧インクのパターンを有するシートを内側に設け、スペーサを間に入れて外皮で覆う。障害物72が外皮と接触すると、スペーサを介して内側のシートが押え付けられて抵抗が変化し、これにより接触センサ12、13が作動(以下、「ON」と記す)する。
衝突検知部9は、障害物72との接触を検出する各接触センサ12、13からの出力に応じて、どの部位が障害物72と衝突しているかを検知し、制御部11にその情報を出力する。すなわち、衝突検知部9は、接触センサ12,13の縦横パターンの交点における抵抗変化により、障害物72の衝突部位を検知可能である。そして、衝突検知部9は、例えば接触センサ12がONしたときには、アーム4と障害物72とが衝突したことを検知するとともに、その衝突部位を検知する。同様に、衝突検知部9は、接触センサ13がONしたときには、アーム6と障害物72とが衝突したことを検知するとともに、その衝突部位を検知する。
なお、アーム4、6と障害物72とが衝突していないときには、接触センサ12、13は、非作動(以下、「OFF」と記す)となっている。このとき、衝突検知部9は、制御部11に対して、情報を出力しない。
入力部10は、各種入力デバイス等から操作指令を入力し、後述する制御部11にその操作指令を出力する。入力デバイスとして、例えば、公知のキー入力、ジョイステック、タッチパネルなどを使用することができる。なお、ロボットアーム1が自律移動可能に構成される場合には、入力部10は、外部に構成される上位制御部(図示せず)からの操作指令を受信して、当該操作指令を入力する。
制御部11は、各種機能を実行するためのプログラムに従ってデータを判断し、演算を実行する中央制御装置(以下、「CPU」と記す)と、各種プログラムなどを記憶している読み出し専用メモリのリード・オンリー・メモリ(ROM)と、データを一時格納する書き換え可能なランダム・アクセス・メモリ(RAM)と、を備えている。制御部11は、外部から入力される情報に応じたプログラムを実行することにより、入力部10からの入力した操作指令および衝突検知部9の検知出力に基づいて、関節部3、5、7の動作を制御することができる。
制御部11は、衝突検知部9により衝突を検知したときには、障害物72から離れるようにアーム4またはアーム6を退避させる。例えば、制御部11は、接触センサ12がONしたことを衝突検知部9によって検知したときには、アーム4が障害物72から離れるように関節部5を制御する。すなわち、アーム4の移動方向が反転するように関節部5が制御される。同様に、制御部11は、接触センサ13がONしたことを衝突検知部9によって検知したときには、アーム6が障害物72から離れるように関節部7を制御する。すなわち、アーム6の移動方向が反転するように関節部7が制御される。
制御部11は、CPUで衝突検知部9からの出力をハードウェア割り込みにより受け付け、退避動作を行うためのプログラムを実行する。これにより、衝突があった場合の応答を速くすることができる。衝突を検知したときの退避動作の詳細については後述する。
次に、図2を参照しながら、衝突した障害物72からアーム4を退避させることができる関節部5の構成について説明する。図2は本発明の実施の形態1におけるロボットアーム1の関節部5の構成を示す構成図である。
図2に示すように、関節部5は、アーム4とアーム6とを連結している。関節部5は、モータ35と反転歯車機構部29とを備え、アーム6に固定されているモータ35を駆動することにより、反転歯車機構部29を介してアーム4を回動する。
モータ35は、モータ35の軸20の先端に固定されているモータ出力ギヤ21を回動させて反転歯車機構部29を駆動する。そして、反転歯車機構部29は、モータ出力ギヤ21の駆動力をアーム4に伝達する。これにより、モータ35の軸20を回動させることで、アーム4を軸22回りに回動させることができる。モータ35には減速機(図示を省略)が組み込まれており、モータ35の軸20は、減速機によって減速された出力をする。
反転歯車機構部29は、モータが固定されたアーム(第1部材)6に固定されている軸22を中心に回動可能なギヤフレーム28と、軸22に回動可能に設けられた外歯歯車からなる駆動ギヤ23と、ギヤフレーム28に固定されている軸24に回動可能に設けられた外歯歯車からなる従動ギヤ(第1の従動ギヤ)25とを備えている。ギヤフレーム28は、例えば、貫通孔を有する板材で構成されており、このギヤフレーム28の貫通孔を軸22が貫通している。これにより、ギヤフレーム28は、軸22を中心として回動可能となっている。そして、貫通孔から突出した軸22の先端部に駆動ギヤ23が回動可能に取り付けられている。
駆動ギヤ23と従動ギヤ25とは互いに噛み合っていて、これらのギヤ23,25は、互いに回動方向が異なるように駆動力を伝達する反転歯車機構部29を構成している。
従動ギヤ25は、アーム(第2部材)4に一体的に取り付けられている。これにより、アーム4は、従動ギヤ25の回動に伴って、軸24を中心として従動ギヤ25と一緒に回動する。
次に、図3を用いて、反転歯車機構部29の反転歯車回動をロックまたはロック解除する伝達制御機構部30の動作について説明をする。
図3は本発明の実施の形態1におけるロボットアーム1の伝達制御機構部30の構成を示す構成図であり、図3(a)は反転歯車機構部29の反転歯車回動をロックしたときの構成を示す構成図、図3(b)は反転歯車機構部29の反転歯車回動のロックを解除したときの構成を示す構成図である。
図3(a)および図3(b)に示すように、ロボットアーム1は、ギヤフレーム28に駆動ギヤ23に対する従動ギヤ25の回動をロックするための、または当該ロックを解除するための伝達制御機構部30を備えている。
伝達制御機構部30は、ギヤフレーム28に固定され、ソレノイドを内蔵する切換え部本体31と、切換え部本体31のオンオフを切り換えることにより、切換え部本体31に対してA方向またはB方向に移動可能な軸(プランジャ)26と、軸26の先端部に設けられた従動ギヤ(第2の従動ギヤ)27とを備えている。従動ギヤ27は、軸26に回動可能に設けられている。
従動ギヤ27は、軸26の進退移動に伴って移動する。すなわち、従動ギヤは、ロック位置とロック解除位置との2位置を取り得る。ロック位置は、駆動ギヤ23及び従動ギヤ25の双方に従動ギヤ27が噛み合わせ可能な位置である。一方、ロック解除位置は、従動ギヤ27が従動ギヤ25には噛み合うが、駆動ギヤ23には噛み合わない位置である。
すなわち、伝達制御機構部30は、図3(a)に示すように、駆動ギヤ23および従動ギヤ25の反転歯車回動をロックするときには、軸26をA方向に移動させる。これにより、従動ギヤ27は、駆動ギヤ23及び従動ギヤ25の双方と噛み合うロック位置に移動する。これにより、駆動ギヤ23と従動ギヤ25の反転歯車回動がロックされる。このとき、アーム4は、駆動ギヤ23の回動に伴って、ギヤフレーム28、従動ギヤ25及び従動ギヤ27と一体となって軸22を中心に回動する。
一方、伝達制御機構部30は、図3(b)に示すように、駆動ギヤ23および従動ギヤ25のロックを解除するときには、軸26をB方向に移動させる。これにより、従動ギヤ27は、駆動ギヤ23との噛み合いが解除されるロック解除位置に移動する。このロック解除位置では、従動ギヤ27は、従動ギヤ25とのみ噛み合っている。ロック解除位置では、駆動ギヤ23と従動ギヤ25のロックが解除されるので、駆動ギヤ23に対する従動ギヤ25回動が可能となる。このとき、アーム4は、従動ギヤ25に一体的に取り付けられているため、駆動ギヤ23の回動方向とは逆方向に軸24を中心に回動する。
従動ギヤ27は、従動ギヤ25と噛み合った状態を維持しながらロック位置とロック解除位置との間を移動する。すなわち、本実施形態では、駆動ギヤ23と従動ギヤ27とがほぼ同じ厚みのギヤによって構成されるとともに、従動ギヤ25が、駆動ギヤ23及び従動ギヤ27よりも十分に厚いギヤによって構成されており、従動ギヤ27が往復移動する際にも常に従動ギヤ25に噛み合った状態となっている。これにより、伝達制御機構部30では、従動ギヤ27と従動ギヤ25との回動を常に同期させることができ、従動ギヤ27を移動させるときに、従動ギヤ25と同期している駆動ギヤ23との噛み合わせが容易になる。
なお、従動ギヤ27を駆動ギヤ23と噛合させながらロック位置とロック解除位置との間を移動させるようにしてもよい。これによっても、同様に、駆動ギヤ23と同期している従動ギヤ25との噛み合わせが容易になる。この場合には、駆動ギヤ23を従動ギヤ25,27よりも厚くすればよい。
また、駆動ギヤ23、従動ギヤ25および従動ギヤ27それぞれの歯の噛み合い位置では、一方の歯の山部と他方の歯の谷部とを一致させて噛み合うようにしている。これにより、さらに、ギヤの噛み合わせが容易となる。
上記したように、伝達制御機構部30により、従動ギヤ27をロック位置とロック解除位置との間を移動させることで、モータ35の回転方向を切り替えることなく、アーム4の回動方向を変えることができる。すなわち、伝達制御機構部30の従動ギヤ27をロック位置にして反転歯車機構部29の反転歯車回動をロックしたときには、アーム4は、モータ35の軸20の回転方向と逆向きに回動する一方、従動ギヤ27をロック解除位置にしてロックを解除したときには、モータ35の軸20の回転方向と同じ向きにアーム4を回動させることができる。
反転歯車機構部29によるロックが解除される場合には、ギヤフレーム28をロックしない構成とすることもできるが、反転歯車機構部29のロックが解除されて反転歯車回動するときに、ギヤフレーム28の回動をロックする場合について説明する。
関節部5は、図3(b)に示すように、ギヤフレーム28の回動をロックするためのクラッチ部34を備えている。
このクラッチ部34は、伝達制御機構部30によって、反転歯車機構部29の反転歯車回動に連動してONするように制御される。
クラッチ部34は、可動部32と固定部33とを備えている。可動部32は、アーム6に固定された軸22に回動可能に設けられ、ギヤフレーム28に固定されている。固定部33は、アーム6に固定されている。そして、伝達制御機構部30により、可動部32と固定部33とが結合可能に構成されている。
クラッチ部34をONにしたときには、可動部32と固定部33とが互いのクラッチ板などを接触させて結合されるため、ギヤフレーム28はクラッチ部34を介してアーム6に結合される。これにより、ギヤフレーム28は、軸22回りの回動が阻止される。
一方、クラッチ部34をOFFにしたときは、可動部32と固定部33とが結合されないため、ギヤフレーム28は軸22回りに回動可能となる。
伝達制御機構部30は、反転歯車機構部29の反転歯車回動のロックを解除したときにクラッチ部34をONにし、反転歯車機構部29の反転歯車回動をロックしたときにクラッチ部34をOFFにする。
これにより、反転歯車機構部29によって反転歯車回動のロックを解除したときに、ギヤフレーム28を、クラッチ部34を介してアーム6に結合することができ、アーム4の反転歯車回動において、その反作用によってギヤフレーム28が軸22回りに回動してしまうのを防ぐことができる。これにより、アーム4をアーム6に対して、より安定に反転回動させることができる。
なお、本実施の形態においては、関節部7は、関節部5と同様な構成を採用している。このため、衝突検知部9で接触センサ13がONしたことを検知すると、アーム6を退避方向に回動させることができ、障害物72からアーム6を迅速に離すことができる。
次に、図4を参照しながら、ロボットアーム1の電気的な構成について説明する。
図4は本発明の実施の形態1におけるロボットアーム1の電気的な構成を示すブロック図である。
図4に示すように、ロボットアーム1は、入力部10と、ハンド2と、アーム4、6と、アーム基台部8と、関節部3、5、7と、衝突検知部9と、関節部3、5、7それぞれに設けられたモータ35を駆動する複数のモータ駆動部36と、関節部5、7に設けられた切換え部本体31およびクラッチ部34をそれぞれ駆動する複数のロック機構駆動部37と、関節部3、5、7のモータ駆動部36およびロック機構駆動部37を制御する制御部11と、を備えている。
エンコーダ19は、モータ35の軸20に連結するように設けられていて、軸20の回動量を検出する。エンコーダ19の出力は、モータ駆動部36にフィードバックされる。これにより、モータ35の回転速度、回転位置などが制御される。
制御部11には、エンコーダ19からのモータ35の回転情報が入力され、制御部11は、この情報に基づいて、ハンド2、アーム4およびアーム6の位置および姿勢を算出する。
ロック機構駆動部37は、制御部11からの設定によりONする。すなわち、制御部11は、衝突検知部9によって接触センサ12または接触センサ13がONしたことを検知したときに、ロック機構駆動部37により、伝達制御機構部30の切換え部本体31を駆動して軸26をB方向に移動させるとともに、クラッチ部34をONにする。これにより、反転歯車機構部29が反転歯車回動し、アーム4またはアーム6を移動させた方向とは逆方向、例えば、障害物72から退避する方向に移動させることができる。
一方、制御部11は、アーム4,6が障害物72と衝突していない通常時には、ロック機構駆動部37により、伝達制御機構部30の切換え部本体31を駆動して軸26をA方向に移動させるとともに、クラッチ部34をOFFにする。これにより、反転歯車機構部29の反転歯車回動がロックされ、モータ35の駆動によってアーム4またはアーム6を移動させることができる。
次に、図5および図6を参照しながら、ロボットアーム1の動作について説明する。
図5は、本発明の実施の形態1におけるロボットアーム1の動作の流れを説明するフローチャートであり、図6は、同ロボットアーム1の動作を説明するための説明図である。
図5に示すように、まず、ロボットアーム1は、アーム4、6を移動させるための初期設定を行う。すなわち、反転歯車機構部29のロックを解除し、ギヤフレーム28においてアーム4、6の位置を初期位置に戻す。初期位置には、ギヤフレーム28に設けられた初期位置検出部(図示せず)でアーム4、6のマーキング位置を検出することにより戻される。例えば、図6(a)に示すような位置がアーム4の初期位置として設定される。次に、制御部11は、ロック機構駆動部37により、切換え部本体31を駆動して軸26をA方向に移動させ、同時にクラッチ部34をOFFにする(ステップS100)。これにより、駆動ギヤ23と従動ギヤ25との反転歯車回動がロックされるとともに、ギヤフレーム28がフリーな状態となる。これにより、アーム4、6は、駆動ギヤ23と同じ回動方向に回動可能な状態となる。
次に、ロボットアーム1の制御部11は、入力部10からの操作指令に従って、ハンド2およびアーム4、6それぞれのモータ35をそれぞれのモータ駆動部36によって駆動し、ハンド2及びアーム4,6を移動させる(ステップS102)。このとき、ギヤフレーム28及び従動ギヤ25は、駆動ギヤ23の軸22を中心として駆動ギヤ23と一体的に回動動作する。そして、例えば図6(a)に示すように、アーム4は、駆動ギヤ23と同じ回動方向に回動する。このとき、アーム4は、モータ出力ギヤ21の回動に伴って、ギヤフレーム28、従動ギヤ25と一体となって軸22を中心に回動する。すなわち、アーム4は、モータ35の回動方向と逆向きに回動する。
次に、図5に示すように、ロボットアーム1は、衝突検知部9の出力情報を判断し、アーム4,6が、障害物72と衝突しているか否かを検知する(ステップS104)。
ロボットアーム1は、衝突検知部9で衝突が検知されない場合には、ステップS102およびステップS104を繰り返し実行し、アーム4、6を移動させることができる。
そして、障害物72とアーム4またはアーム6とが衝突し、衝突検知部9によって接触センサ12または接触センサ13がONしたことを検出した場合には、ステップS106に進む。例えば、図6(b)に示すように、障害物72とアーム4とが衝突し、衝突検知部9で接触センサ12のONを検出した場合にステップS106に進む。
ロボットアーム1は、接触センサ12がONした場合に、アーム4またはアーム6のどの部位で衝突したかの衝突位置を検知する。そして、制御部11は、衝突位置に応じて、反転歯車機構部29のロックを解除するか否かを判断する(ステップS106)。
ロボットアーム1は、衝突位置がアーム4またはアーム6の移動方向側にあると判断した場合には、反転歯車機構部29のロックを解除する(ステップS108)。一方、ロボットアーム1は、衝突位置がアーム4またはアーム6の移動方向とは逆側にあると判断した場合には、反転歯車機構部29のロックを維持したままステップS110に進む。
ロボットアーム1は、反転歯車機構部29のロックを解除する場合には、切換え部本体31を駆動して軸26をB方向に移動させ、クラッチ部34をONにする(ステップS108)。これにより、反転歯車機構部29のロックを解除して駆動ギヤ23と従動ギヤ25の反転歯車回動を可能にするとともに、ギヤフレーム28をアーム6に固定し、ギヤフレーム28が軸22回りに回動することを阻止する。
次に、ロボットアーム1は、関節部5または関節部7のモータ35の駆動トルクを増加させ、あるいは、モータ35の駆動トルクを最大の駆動トルクである最大駆動トルクにする(ステップS110)。例えば、ロボットアーム1は、アーム4、6を1Kg・cmのトルクで駆動していた場合に、1.5Kg・cmにトルクを増加する。これにより、さらに、退避を加速させることが可能になる。
ロボットアーム1は、モータ35の駆動トルクを増加させた後、あるいは増加させながら、反転歯車機構部29の反転歯車回動のロックを解除した場合には、ロックが解除されたアーム4またはアーム6を、ステップS102で移動させた方向とは逆方向、すなわち、障害物72から退避する方向に移動させる。このとき、例えば図6(c)に示すように、従動ギヤ27はロック解除位置に移動しており、駆動ギヤ23および従動ギヤ25は逆向きに回動可能となっている。これにより、図6(d)に示すように、アーム4は、軸24を中心として障害物72から退避する方向に移動する。すなわち、モータ35の回動方向と同じ向きにアーム4を回動させることができる。
このように、ロボットアーム1は、モータ35の回動方向を変更することなしに、アーム4の回動方向を変更することができる。
一方、反転歯車機構部29の反転歯車回動をロックした場合には、アーム4の回動を加速させて、アーム後方からの衝突による衝撃力を緩和することができる。
このように、反転歯車機構部29の反転歯車回動をロックした場合には、アーム4の回動速度を加速することができる。
次に、図5に戻り、ロボットアーム1は、アーム4を障害物72から退避した所定の位置でアーム4を停止させる(ステップS112)。また、ロボットアーム1は、ギヤフレーム28においてアーム4、6の位置を初期位置に戻す。そして、ロボットアーム1は、アーム4、6が初期位置に戻ったところで、反転歯車機構部29をロックする。
以上述べたように、本実施の形態1におけるロボットアーム1によれば、衝突による影響(衝突による衝撃力)を緩和することを可能にするロボットアーム1を提供することができる。すなわち、ロボットアーム1は、アーム4が障害物72に衝突したことを検知したときに、伝達制御機構部30を使うことにより、モータ35の回動方向を変更することなくアーム4の回動方向を変更することができる。これにより、ロボットアーム1は、障害物72にアーム4またはアーム6が衝突したことを衝突検知部9で検知したときに、衝突したアーム4またはアーム6の回動方向を変更し、衝突したアーム4またはアーム6を迅速に退避方向に回動させて、障害物72から迅速に離すことができる。
また、本実施の形態のロボットアーム1は、切換え部本体31をONさせて軸26をB方向に移動させ、これにより反転歯車機構部29のロックを解除する。このため、サーボ系によってモータを減速・反転させる場合に比べて応答が速く、アーム4、6が障害物72を押し付けている時間を短くすることができる。そのため、一層、衝突による影響(衝突による衝撃力)を緩和することができる。
また、本実施の形態のロボットアーム1では、アーム4、6には、モータ35からの駆動力が反転歯車機構部29を介して伝達されているため、アーム4、6の姿勢が自重によって変わることはない。例えば、反転歯車機構部29の反転歯車回動のロックを解除したときでも、アーム4、6が落下するようなことはない。
また、本実施の形態のロボットアーム1では、モータ35の回動方向を変更することなくアーム4、6の回動方向を変更するため、障害物72が衝突した時にモータ35の駆動電流を制限して衝撃力を緩和する必要がない。このため、モータ35の駆動力を低下させることなく、アーム4、6を安全な位置に迅速に退避させることができる。
また、本実施の形態のロボットアーム1では、衝突時にモータ35の回動方向を変更することなしに障害物72からアーム4、6を退避させるため、モータ35に供給する電流方向の切り替えが不要である。このため、電流の切り替え時に発生する過電流を防止することができ、モータ35やモータ駆動部36の電気回路の破損を防止できる。
また、本実施の形態のロボットアーム1では、駆動ギヤ23、従動ギヤ25および従動ギヤ27それぞれの噛み合い位置において、一方のギヤの歯の山部と他方のギヤの歯の谷部とを一致させ、従動ギヤ27を、従動ギヤ25と噛み合わせながら移動させるため、ギヤの噛み合わせを容易にすることができる。また、従動ギヤ27を、従動ギヤ25と噛み合わせながら移動させるため、従動ギヤ27の移動時においても、従動ギヤ27、駆動ギヤ23および従動ギヤ25を同期させることができる。これにより、駆動ギヤ23および従動ギヤ25をロックあるいはロック解除するときに、ギヤの噛み合わせを容易にすることができる。
なお、ギヤの歯形の先端を円弧状にしてもよい。これにより、ギヤ同士を噛み合わせるときに、ギヤの噛み合わせを円滑にすることができる。
また、接触センサ12または接触センサ13の情報を直接に切換え部本体31に入力し、接触センサ12または接触センサ13がONしたときに、伝達制御機構部30の切換え部本体31をONさせて軸26をB方向に移動させるようにしてもよい。この構成では、さらに、衝突時の応答性を高めることができ、反転歯車機構部29を反転歯車回動させ、アーム4、6を移動させた方向とは逆方向、すなわち、障害物72から退避する方向に、より迅速に移動させることができる。
また、ロボットアーム1は、衝突を検知したときに障害物72から退避する方向にアーム4、6を移動させる。しかし、衝突の検知としては、ロボットアーム1と障害物72との接触を検知した場合に限定されるものではなく、衝突の危険性があると予測されたときも含む。例えば図7に示すように、ロボットアーム1には、アーム基台部8に、複数の撮像部71と、これらの撮像部71の撮影画像からハンド2およびアーム4、6の衝突を監視する衝突監視部70とが設けられている。そして、衝突監視部70は、撮影して得た撮影画像を解析することで障害物72の動き、障害物72とハンド2およびアーム4、6との位置関係を監視し、衝突可能性を判断する。なお、ロボットアーム1は、ハンド2、アーム4,6の位置を把握しているので、撮影画像に基づいて、障害物72の衝突可能性を判断することができる。
この場合において、ロボットアーム1は、衝突監視部70からの衝突判断情報を制御部11に入力し、衝突する可能性があると判断された場合に、ハンド2またはアーム4、6が障害物72から離れる方向に移動するように伝達制御機構部30を制御する。すなわち、ロボットアーム1は、衝突監視部70において、ハンド2およびアーム4、6の移動方向(図7のA方向)に障害物72があると判断した衝突判断情報が出力された場合には、伝達制御機構部30により、反転歯車機構部29の反転歯車回動のロックを解除する。一方、ハンド2およびアーム4、6の移動方向(図7のA方向)と逆方向に障害物73があると判断した衝突判断情報が衝突監視部70から出力された場合には、ロボットアーム1は、反転歯車機構部29をロックする。このように、ロボットアーム1は、衝突監視部70において障害物72の近接を判断し、アーム4、6の移動方向(アーム4,6が向かっている方向)に障害物72があって、障害物72が衝突すると判断されたときには、反転歯車機構部29のロックを解除する。これにより、ロボットアーム1は、アーム4、6を障害物72から離す方向、すなわち、衝突を回避する方向に移動させることができる。
関節部3は、関節部5と同様の構成としてもよい。これにより、ハンド2でも障害物72との衝突回避または衝突時の衝撃力を緩和することができる。なお、ハンド2への人や障害物の衝突を検知する場合には、ハンド2の外側外装に上記した接触センサ12、13と同様の接触センサを配置し、その出力を衝突検知部に入力するようにすればよい。
また、ロボットアーム1は、制御部11に関節部3、関節部5および関節部7の動きを協調させる協調プログラムを備えていてもよい。この構成では、協調プログラムを実行することにより、関節部3、関節部5および関節部7を協調動作させて、ハンド2またはアーム4、6を障害物72から離れる方向に移動させることができる。例えば、図6(b)〜(c)に示すように、アーム4、6の移動方向に障害物72がある場合には、関節部5および関節部7それぞれの反転歯車機構部29のロックを解除する。これにより、さらに迅速に、アーム4を障害物72から離すことができる。
なお、本実施の形態においては、自由度が3のロボットアームについて説明したが、これに限定されることはなく、自由度が1又は2又は4以上のロボットアームの各関節部に適応可能である。もちろん、関節部の全てに適応することを限定するものではなく、選択的に適応可能である。
複数の関節部に反転歯車機構部29がそれぞれ設けられる構成において、反転動作を実行させる関節部を適宜選択する様に構成してもよい。すなわち、障害物72の移動方向とアーム4,6の各関節部5,7の駆動方向をチェックし、障害物72の移動方向に対向する方向に駆動されている関節部5,7の全部又は一部に対して反転動作を実行するようにしてもよい。
なお、本実施の形態では、モータ35の駆動力がギヤ伝動によってアーム4に伝えられる構成について説明したが、これに限られるものではなく、例えばベルト伝動でアーム4,6を駆動する方式としてもよい。ベルト伝動方式とする場合には、ギヤ伝動に比べて軽量化、コンパクト化を図ることができる。また、ベルトの伸縮性を積極的に利用して衝撃を緩和することも可能となる。また、駆動力伝達時の衝撃が小さく、静かな駆動を実現することができる。また、駆動部と従動部とが離れていても動力伝達が可能となる。また、潤滑剤が不要となる。なお、ベルト伝動方式においてアーム先端位置精度や制御性を確保する必要がある場合には、従動側にハーモニックドライブ(登録商標)減速機等の高減速比の減速機が必要となる。この場合には、ベルトの伸縮性を利用した衝撃緩和を図ることが困難となる。一方、ギヤ伝動方式の場合には、テンション調節が不要であり、またベルト伝動に比べて、応答性を向上させることができるとともに駆動ロスを低減することができる。
(実施の形態2)
次に、図8を参照しながら、反転歯車機構部29の他の構成例について説明する。
図8は本発明の実施の形態2におけるロボットアーム1の関節部40の構成を示す構成図である。なお、実施の形態1におけるロボットアーム1と同一の機能は同じ符号を付して説明する。
実施の形態1では、従動ギヤ27をロック位置に移動させることで反転歯車機構部29の反転歯車回動をロックする一方、従動ギヤ27をロック解除位置に移動させることで反転歯車回動のロックを解除するようにした。
本実施の形態2では、従動ギヤ27に代えて、クラッチ機構を使って反転歯車機構部29の反転歯車回動をロックするようにした点で実施の形態1と異なる。
以下、具体的に関節部40の構成例について説明する。図8に示すように、関節部40における伝達制御機構部30は、クラッチ部43を備えており、クラッチ部43を駆動することにより、従動ギヤ25が回動するのをロックする。すなわち、クラッチ部43を駆動して従動ギヤ25の回動をロックすることで、駆動ギヤ23の回動をロックし、その結果、反転歯車機構部29の反転歯車回動をロックする。
クラッチ部43は、可動部41と固定部42とを備えている。可動部41は、ギヤフレーム28に固定された軸24に回動可能に設けられるとともに、従動ギヤ25に固定されている。固定部42は、ギヤフレーム28に固定されている。そして、クラッチ部43は、可動部41と固定部42とが結合可能に構成されている。
関節部40のクラッチ部43をONにしたときには、可動部41と固定部42とが互いのクラッチ板などを接触させて結合され、従動ギヤ25はクラッチ部43を介してギヤフレーム28に結合される。これにより、従動ギヤ25は、軸24回りの回動がロックされて、ギヤフレーム28と一体的に駆動ギヤ23の周りを回動する。一方、クラッチ部43をOFFしたときには、可動部41と固定部42とが結合されないため、従動ギヤ25は軸24回りに回動可能となり、従動ギヤ25は駆動ギヤ23と反対向きに回動する。
ギヤフレーム28をロックするためのクラッチ部34は、反転歯車機構部29の反転歯車回動に連動してONする。すなわち、伝達制御機構部30は、クラッチ部43をONしたときにはクラッチ部34をOFFにし、クラッチ部43をOFFしたときにはクラッチ部34をONにする。
これにより、反転歯車機構部29で反転歯車回動するときに、ギヤフレーム28が動作的に浮かないようにクラッチ部34を介してギヤフレーム28をアーム6に固定することができるため、駆動ギヤ23の駆動力をアーム4に伝えるときに、動作を安定させることができる。
以上述べたように、本発明の実施の形態2におけるロボットアーム1によれば、クラッチ部43をOFFにすることで即座に従動ギヤ25の回動のロックを解除でき、これにより反転歯車機構部29で反転歯車回動することができる。これにより、反転歯車機構部29で反転歯車回動のロックを解除するときに、従動ギヤ27を移動させるなどの制御動作を必要とせず、さらに、衝突時の回避動作の応答性を高めることができる。また、モータ35の回動方向を変更することなしにアーム4を回動させた方向とは逆方向、すなわち、障害物72から退避する方向に回動させることができる。
なお、本実施の形態2では、アーム4とアーム6との間の関節部40について説明したが、関節部7にも同様に関節部40の構成を適用することができる。
また、本実施の形態2では、軸24にクラッチ部43を設け、従動ギヤ25の軸24回りの回動をロックまたはロック解除できるようにしたが、この構成に限定されない。例えば、クラッチ部43で駆動ギヤ23の軸22回りの回動をロックまたはロック解除するようにしてもよい。これによっても、同様に、駆動ギヤ23と従動ギヤ25との反転歯車回動をロックまたはロック解除することができる。
(実施の形態3)
次に、図9を参照しながら、反転歯車機構部29の他の構成例について説明する。図9は、本発明の実施の形態3におけるロボットアーム1の関節部50の構成を示す構成図である。なお、実施の形態1におけるロボットアーム1と同一の機能は同じ符号を付して説明する。
本実施の形態3では、遊星歯車機構を用いて反転歯車回動を行わせる点で実施の形態1と異なる。
以下、具体的に関節部50の構成例について説明する。図9に示すように、アーム51は関節部50を介してアーム52に連結されている。
関節部50は、アーム51に固定されたモータ(図示せず)の駆動力によってアーム52を回動する。
駆動ギヤ54は、モータ(図示せず)の軸53に固定されている。そして、複数の従動ギヤ55を駆動ギヤ54との間に挟んで駆動ギヤ54と同心状に配設された外輪ギヤ57が設けられている。従動ギヤ(第1の従動ギヤ、第3の従動ギヤ)55は、駆動ギヤ54及び外輪ギヤ57に噛み合って回転しながら駆動ギヤ54の周りを回動する。すなわち、駆動ギヤ54はサンギヤとして機能し、従動ギヤ55は、外輪ギヤ57の内歯に噛み合いながら駆動ギヤ54の周りを公転する遊星歯車として機能する。外輪ギヤ57は、従動ギヤ55と同相で回動する。また、外輪ギヤ57は、アーム52に一体的に取り付けられている。
モータの軸53の駆動力は、駆動ギヤ54、従動ギヤ55および外輪ギヤ57を介してアーム52に伝達される。そのため、軸53に固定された駆動ギヤ54の回動方向とは逆方向に外輪ギヤ57が回動し、外輪ギヤ57と一体のアーム52が回動する。ギヤフレーム58は、軸53に回動可能に設けられている。また、従動ギヤ55は、ギヤフレーム58に固定された軸56に回転可能に設けられている。
このような構成において、従動ギヤ55の回動がロックされると、駆動ギヤ54と外輪ギヤ57とが従動ギヤ55を介して結合されるため、駆動ギヤ54と外輪ギヤ57との回動方向が同じになる。
次に、図10を参照しつつ、従動ギヤ55の回動をロックする場合について説明する。図10は、本発明の実施の形態3におけるロボットアーム1の関節部50の要部構成を示す構成図である。
図10に示すように、伝達制御機構部30は、クラッチ部61を備え、従動ギヤ55の回動をロックするようにしている。すなわち、クラッチ部61は、可動部59と固定部60とを備えており、可動部59は、軸56に回動可能に設けられ、従動ギヤ55に固定されている。一方、固定部60は、ギヤフレーム58に固定されている。そして、可動部59と固定部60とが結合可能に構成されている。
クラッチ部61をONにしたときには、可動部59と固定部60とが互いのクラッチ板などを接触させて結合されるため、従動ギヤ55はクラッチ部61を介してギヤフレーム58に結合される。これにより、従動ギヤ55は、軸56回りの回動がロックされる。
一方、クラッチ部61がOFFにしたときは、可動部59と固定部60とが結合されないため、従動ギヤ55は軸56回りに回動可能となる。
なお、本実施形態3においても、実施の形態2と同様にクラッチ部34(図8参照)を軸53に設け、クランチ部34を反転歯車機構部29の反転歯車回動に連動してONするようにしてもよい。すなわち、伝達制御機構部30は、クラッチ部61をONしたときにはクラッチ部34をOFFにし、クラッチ部61をOFFしたときにはクラッチ部34をONにするようにしてもよい。
これにより、反転歯車機構部29によって反転歯車回動するときに、ギヤフレーム58が動作的に浮かないようにクラッチ部34を介してアーム51に固定することができ、駆動ギヤ54の駆動力をアーム52に伝えるときに、動作を安定させることができる。
そして、ロボットアーム1は、通常使用時、すなわち、入力部10からの操作指令に応じてアーム51を移動させるときにはクラッチ部61をONに設定する。これにより、クラッチ部61では可動部59と固定部60とが結合されるため、従動ギヤ55の軸56回りの回動がロックされる。これにより、モータの回動方向とアーム52の回動方向とを同じにすることができる。
一方、ロボットアーム1は、衝突検知部9によって衝突を検知したときに、クラッチ部61をOFFにする。これにより、可動部59と固定部60は結合されず、従動ギヤ55は軸56回りに回動するため、駆動ギヤ54と従動ギヤ55とは反転歯車回動する。これにより、ロボットアーム1は、アーム52を移動させた方向とは逆方向、すなわち、障害物72から退避する方向に移動させることができる。
以上述べたように、本発明の実施の形態3におけるロボットアーム1によれば、クラッチ部61をOFFにすることで即座に従動ギヤ55のロックを解除でき、駆動ギヤ54と従動ギヤ55とを反転歯車回動させることができる。これにより、従動ギヤ27を移動させるなどの制御動作を必要とせずに反転動作が可能となり、さらに衝突時の応答性を高めることができる。
また、本実施形態3のロボットアーム1では、従動ギヤ55の回動のロックを解除することにより、モータの回動方向を変更することなしにアーム52を移動させた方向とは逆方向、すなわち、障害物72から退避する方向に移動させることができる。
なお、衝突検知部9に代えて、衝突監視部70(図7参照)を備えるようにしてもよい。
(実施の形態4)
次に、図11を参照しながら、反転歯車機構部29の他の構成例について説明する。
図11は本発明の実施の形態4におけるロボットアーム1の関節部5の構成を示す構成図である。なお、実施の形態1におけるロボットアーム1と同一の機能は同じ符号を付して説明する。
実施の形態1では、従動ギヤ25がギヤフレーム28に固定された回動軸24に回動可能に設けられるとともに、この回動軸24を中心としてアーム4が回動する構成としたが、本実施の形態4では、アーム4の回動軸は、従動ギヤ25の回動軸24とは別個に設けられている。すなわち、ギヤフレーム28には、軸24と平行に延びるアーム軸65が固定されており、アーム4は、このアーム軸65に回動可能に設けられている。そして、アーム4には、伝動機構66を介して従動ギヤ25(第1の従動ギヤ)の駆動力が伝達される。言い換えると、アーム4は、従動ギヤ25に連動する。
伝動機構66は、従動ギヤ25に噛み合う第1伝動ギヤ67と、第1伝動ギヤ67に噛み合うとともにアーム軸65に回動可能に設けられた第2伝動ギヤ68とを有する。第2伝動ギヤ68は、アーム4に固定されている。したがって、従動ギヤ25が回動すると第1伝動ギヤ67が回動して第2伝動ギヤ68が回動し、アーム4は、この第2伝動ギヤ68と一体的に回動する。このとき、アーム4は、従動ギヤ25と同じ向きに回動する。したがって、このロボットアーム1においても、障害物72との衝突が検知又は予測されると、モータ35の回転方向を変えることなくアーム4の回動方向を反転することができるので、衝突による衝撃を緩和することができる。
一方、伝達制御機構部30によって駆動ギヤ23に対する従動ギヤ25の回動がロックされると、第1伝動ギヤ67及び第2伝動ギヤ68はギヤフレーム28に対して固定される。したがって、駆動ギヤ23がモータ35によって駆動されると、従動ギヤ27、従動ギヤ25、第1伝動ギヤ67、第2伝動ギヤ68及びアーム4は、ギヤフレーム28と一緒に駆動ギヤ23の軸22を中心として回動する。
このようにして、ギヤ連結によって減速機能を持たせることで、ギヤフレーム28の必要強度を緩めることができる。本実施の形態4では、第1伝動ギヤ67と第2伝動ギヤ68の間で減速させている。
なお、本実施形態4においても、衝突検知部9に代えて、衝突監視部70(図7参照)を備えるようにしてもよい。
以上述べたように、本発明の実施の形態1〜4によれば、迅速に衝突回避または衝突による衝撃力を迅速に緩和するロボットアーム1を提供することができる。
また、これらのロボットアーム1をロボット(図示せず)に備えることで、衝突検知部9で衝突を検知したときに、モータの回動方向を変更することなしにアーム4、6を移動させた方向とは逆方向、すなわち、障害物72から退避する方向に移動させることができる。これにより、ロボットは、障害物72にアーム4、6を衝突させたときに、衝突による衝撃力を迅速に緩和することができる。また、ロボットは、衝突監視部70の衝突情報を用いることで、障害物72が移動方向にあり、近接した場合には、反転歯車機構部29の反転歯車回動のロックを解除し、障害物72との衝突を回避するようにアーム4、6を移動させた方向とは逆方向、すなわち、障害物72から退避する方向に移動させることができる。
また、モータ35と駆動ギヤ23との間を複数のギヤによって連結してもよいし、プーリ&ベルトで介在させてもよい。このように、アーム4や関節部5にモータ35を実装せず、アーム基台部8等にモータ35を設置して動力を伝達する構成にすることにより、アーム4や関節部5の構造を簡素化することができる。
[実施の形態の概要]
前記実施の形態をまとめると、以下の通りである。
(1) 前記実施の形態のロボットアームは、軸を有する駆動ギヤと、前記駆動ギヤの前記軸を中心として回動可能なギヤフレームと、前記ギヤフレームに固定された軸を有し、前記駆動ギヤに連動して前記軸回りに前記駆動ギヤとは反対方向に回動可能な第1の従動ギヤと、前記駆動ギヤに対して前記第1の従動ギヤをロック可能な伝達制御機構部と、前記第1の従動ギヤに連動するアームと、前記アームと障害物との衝突を検知可能な衝突検知部とを備え、前記伝達制御機構部は、前記衝突検知部による前記アームと前記障害物との衝突の検知に応じて、前記駆動ギヤに対する前記第1の従動ギヤのロックを解除することを特徴とする。
この構成では、第1の従動ギヤが駆動ギヤに対してロックされているときには、駆動ギヤが駆動されると、第1の従動ギヤは、駆動ギヤと一体となって駆動ギヤの周りを移動する。このとき、第1の従動ギヤは、駆動ギヤの軸を中心として回動可能なギヤフレームの回動を伴って駆動ギヤ周りを回動する。したがって、アームは駆動ギヤの軸回りに駆動ギヤと同じ方向に回動する。一方、駆動ギヤと第1の従動ギヤとのロックが解除された場合には、第1の従動ギヤの回動方向が反転して、第1従動ギヤの回動方向が駆動ギヤの回動方向に対して反対方向となる。これにより、アームは駆動ギヤとは反対方向に第1の従動ギヤの軸回りに回動する。このため、駆動ギヤの回動方向を変更することなく、アームを逆方向に回動させることができる。すなわち、駆動ギヤをモータで駆動すれば、モータの回動方向を変更することなしにアームの回動方向を反転させることができる。このように、障害物にアームが衝突したことを検知したときには、駆動ギヤの回転方向を変えることなく障害物からアームを退避する方向に回動させることができ、これにより、衝突による衝撃力を緩和するロボットアームを提供することができる。
(2) 前記伝達制御機構部は、前記駆動ギヤに対して前記第1の従動ギヤをロックするロック位置と、前記ロックを解除するロック解除位置との2位置を取る得る第2の従動ギヤを有していてもよい。
この態様では、第1の従動ギヤの位置をロック位置とロック解除位置との間で移動させることにより、第1の従動ギヤのロック状態、アンロック状態を切り換えることができる。したがって、伝達制御機構部が第1の従動ギヤを移動させる駆動部を有するだけで、伝達制御機構部の駆動力伝達状態を切り換えることができる。
(3) 前記ロック位置では、前記第2の従動ギヤが前記駆動ギヤと前記第1の従動ギヤとの双方に噛み合い、前記ロック解除位置では、前記第2の従動ギヤが前記駆動ギヤ及び前記第1の従動ギヤのいずれか一方に噛み合うようにしてもよい。すなわち、伝達制御機構部は、駆動ギヤと第1の従動ギヤの反転歯車回動をロックするロック位置と駆動ギヤと第1の従動ギヤの反転歯車回動のロックを解除するロック解除位置との間を移動可能な第2の従動ギヤを有し、ロック位置では、第2の従動ギヤを駆動ギヤと第1の従動ギヤとに噛合させ、ロック解除位置では、第2の従動ギヤを駆動ギヤまたは第1の従動ギヤのいずれか一方と噛合させるようにしてもよい。
この態様では、さらに、第2の従動ギヤがロック位置に移動した場合に、駆動ギヤ、第1の従動ギヤおよび第2の従動ギヤが噛み合うことにより、第1の従動ギヤがロックされ、第2の従動ギヤがロック解除位置に移動した場合には、第2の従動ギヤが駆動ギヤまたは第1の従動ギヤのいずれか一方と噛み合うので、駆動ギヤに対する第1の従動ギヤのロックが解除される。
(4) 前記伝達制御機構部は、前記第2の従動ギヤが前記駆動ギヤ及び前記第1の従動ギヤの少なくとも一方に噛み合いながら前記ロック位置と前記ロック解除位置との間を移動可能であってもよい。
この態様によれば、さらに、第2の従動ギヤの移動時にも第1の従動ギヤと第2の従動ギヤとの回動を同期させることができる。第1の従動ギヤは駆動ギヤと同期されているので、第2の従動ギヤを移動させるときにも、第2の従動ギヤと第1の従動ギヤ又は駆動ギヤとの噛み合わせが容易になる。
(5) 前記伝達制御機構部は、前記駆動ギヤに対して前記第1の従動ギヤをロックするときには、前記ギヤフレームを前記駆動ギヤの軸回りに回動可能とし、前記ロックを解除するときには、前記ギヤフレームを前記駆動ギヤの軸回りに回動しないようにロックするようにしてもよい。
この態様によれば、さらに、フレームとの反作用によってギヤフレームが動かないように固定できるので、ロックが解除されているときに、駆動ギヤの駆動力を安定してアームに伝えることができる。
(6) 前記第1の従動ギヤは、前記駆動ギヤに直接噛み合っていてもよい。この態様では、部品点数を減らしつつ、駆動ギヤに対する第1の従動ギヤの連動のロック及びその解除を切換え可能な構成を実現できる。
(7) 前記ロボットアームは、内歯を有するとともに、前記アームに固定された外輪ギヤを更に備えていてもよく、この場合には、前記第1の従動ギヤは、前記外輪ギヤの内歯に噛み合いながら前記駆動ギヤの周りを公転可能な遊星歯車であり、前記外輪ギヤは、前記第1の従動ギヤと同相に回動可能に構成されているのが好ましい。
この態様では、第1の従動ギヤが駆動ギヤに駆動されると、第1の従動ギヤは、駆動ギヤの周りを公転する。これに伴ってアームは、第1の従動ギヤと同じ方向に回動する。一方、伝達制御機構部が駆動ギヤに対する第1の従動ギヤの連動をロックすると、外輪ギヤが駆動ギヤに対してロックされる。したがって、アームは駆動ギヤの軸を軸心として駆動ギヤと一体的に回動する。
(8) この態様において、前記伝達制御機構部は、前記第1の従動ギヤに固定された可動部と、前記ギヤフレームに固定された固定部とを有するクラッチ部を備え、前記伝達制御機構部は、前記可動部と前記固定部とを結合して前記駆動ギヤに対して前記第1の従動ギヤをロックする一方、前記衝突検知部によって前記アームの衝突を検知したときには、前記固定部から前記可動部を切り離して前記駆動ギヤに対する前記第1の従動ギヤのロックを解除するようにしてもよい。
すなわち、本実施形態のロボットアームは、ギヤフレームに回動可能に組みつけられた駆動ギヤと、この駆動ギヤに噛み合いながら前記駆動ギヤの周りに回動可能に設けられた第3の従動ギヤと、前記第3の従動ギヤを内接させながら第3の従動ギヤと噛み合い、前記第3の従動ギヤと同相に回動する外輪ギヤと、を有し、前記駆動ギヤと前記第3の従動ギヤとが互いに異なる方向に反転歯車回動する反転歯車機構部と、前記第3の従動ギヤに固定された可動部と、前記ギヤフレームに固定された固定部とが結合可能なクラッチ部を有し、このクラッチ部を作動させて可動部と固定部とを結合して前記駆動ギヤと前記第3の従動ギヤの反転歯車回動をロックする伝達制御機構部と、前記外輪ギヤに一体的に取り付けられたアームと、前記アームが障害物に衝突したことを検知する衝突検知部と、を備え、前記伝達制御機構部は、前記衝突検知部で前記アームの衝突を検知したときには、前記クラッチ部を非作動にし、前記可動部と前記固定部とを切り離して前記駆動ギヤと前記第3の従動ギヤとの反転歯車回動のロックを解除するようにしてもよい。
この態様では、クラッチ部を非作動にきりかえることによって、第3の従動ギヤにおける反転歯車回動のロックが解除されると、反転歯車機構部は反転歯車回動する。このため、第3の従動ギヤと同相に回動する外輪ギヤの回動方向は駆動ギヤの回動方向と逆になる。これにより、駆動ギヤの回動方向を変更することなしに、外輪ギヤと一体的に取り付けられたアームを回動させた方向とは逆方向にアームの回動方向を切り換えることができる。これにより、駆動ギヤをモータで駆動すれば、モータの回動方向を変更することなしにアームを回動させた方向とは逆方向にアームを回動させることが可能となる。このように、本実施形態のロボットアームでは、障害物にアームが衝突したことを衝突検知部が検知したときに、アームを回動させた方向とは逆方向、すなわち、障害物からアームを退避する方向にアームを回動させることが可能となるので、衝突による衝撃力を緩和することができる。
(9) 本実施形態のロボットアームは、軸を有する駆動ギヤと、前記駆動ギヤの前記軸を中心として回動可能なギヤフレームと、前記駆動ギヤに連動して前記駆動ギヤとは反対方向に回動可能な第1の従動ギヤと、前記駆動ギヤに対して前記第1の従動ギヤをロック可能な伝達制御機構部と、前記第1の従動ギヤに連動するアームと、前記アームと障害物との衝突を監視する衝突監視部とを備え、前記伝達制御機構部は、前記衝突監視部により、前記アームの移動方向にある前記障害物が前記アームと衝突すると判断されたときには、前記駆動ギヤに対する前記第1の従動ギヤのロックを解除するロボットアームである。
すなわち、本実施の形態のロボットアームは、ギヤフレームに回動可能に組みつけられた駆動ギヤと、この駆動ギヤに噛み合う第1の従動ギヤとを有し、前記駆動ギヤと前記第1の従動ギヤとが互いに異なる方向に反転歯車回動する反転歯車機構部と、前記駆動ギヤと前記第1の従動ギヤの反転歯車回動をロックする伝達制御機構部と、前記第1の従動ギヤに一体的に取り付けられたアームと、前記アームと障害物との衝突を監視する衝突監視部とを備え、前記伝達制御機構部は、前記衝突監視部により、前記アームの移動方向に障害物があり、前記アームが障害物と衝突すると判断されたときには、前記駆動ギヤと前記第1の従動ギヤとの反転歯車回動のロックを解除することを特徴とする。
この構成では、駆動ギヤと従動ギヤとのロックが解除された場合には、反転歯車機構部は反転歯車回動するため、駆動ギヤの回動方向を変更することなしにアームを回動させた方向とは逆方向にアームを回動させることができる。これにより、駆動ギヤをモータで駆動すれば、モータの回動方向を変更することなしにアームを回動させた方向とは逆方向にアームを回動させることができる。このように、本実施形態のロボットアームによれば、障害物にアームが接近したことを衝突監視部で検知したときに、障害物からアームを離す方向に回動させることができるので、障害物への衝突を回避することができる。
以上述べたように本実施の形態のロボットアームによれば、ロボットアームと障害物との衝突による影響を緩和することができる。
本発明は、迅速に衝突回避または衝突による衝撃力を緩和することができるので、ロボットアーム、ロボットなどに有用である。

Claims (9)

  1. 軸を有する駆動ギヤと、
    前記駆動ギヤの前記軸を中心として回動可能なギヤフレームと、
    前記駆動ギヤに連動して、前記ギヤフレームに固定された軸回りに前記駆動ギヤとは反対方向に回動可能な第1の従動ギヤと、
    前記駆動ギヤに対して前記第1の従動ギヤをロック可能な伝達制御機構部と、
    前記第1の従動ギヤに連動するアームと、
    前記アームと障害物との衝突を検知可能な衝突検知部とを備え、
    前記伝達制御機構部は、前記衝突検知部による前記アームと前記障害物との衝突の検知に応じて、前記駆動ギヤに対する前記第1の従動ギヤのロックを解除するロボットアーム。
  2. 前記伝達制御機構部は、前記駆動ギヤに対して前記第1の従動ギヤをロックするロック位置と、前記ロックを解除するロック解除位置との2位置を取る得る第2の従動ギヤを有する請求項1に記載のロボットアーム。
  3. 前記ロック位置では、前記第2の従動ギヤが前記駆動ギヤと前記第1の従動ギヤとの双方に噛み合い、前記ロック解除位置では、前記第2の従動ギヤが前記駆動ギヤ及び前記第1の従動ギヤのいずれか一方に噛み合う請求項2に記載のロボットアーム。
  4. 前記伝達制御機構部は、前記第2の従動ギヤが前記駆動ギヤ及び前記第1の従動ギヤの少なくとも一方に噛み合いながら前記ロック位置と前記ロック解除位置との間を移動可能である請求項3に記載のロボットアーム。
  5. 前記伝達制御機構部は、前記駆動ギヤに対して前記第1の従動ギヤをロックするときには、前記ギヤフレームを前記駆動ギヤの軸回りに回動可能とし、前記ロックを解除するときには、前記ギヤフレームを前記駆動ギヤの軸回りに回動しないようにロックする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のロボットアーム。
  6. 前記第1の従動ギヤは、前記駆動ギヤに噛み合っている請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のロボットアーム。
  7. 内歯を有するとともに、前記アームに固定された外輪ギヤを更に備え、
    前記第1の従動ギヤは、前記外輪ギヤの内歯に噛み合いながら前記駆動ギヤの周りを公転可能な遊星歯車であり、
    前記外輪ギヤは、前記第1の従動ギヤと同相に回動可能に構成されている請求項6に記載のロボットアーム。
  8. 前記伝達制御機構部は、前記第1の従動ギヤに固定された可動部と、前記ギヤフレームに固定された固定部とを有するクラッチ部を備え、前記伝達制御機構部は、前記可動部と前記固定部とを結合して前記駆動ギヤに対して前記第1の従動ギヤをロックする一方、前記衝突検知部によって前記アームの衝突を検知したときには、前記固定部から前記可動部を切り離して前記駆動ギヤに対する前記第1の従動ギヤのロックを解除する請求項7に記載のロボットアーム。
  9. 軸を有する駆動ギヤと、
    前記駆動ギヤの前記軸を中心として回動可能なギヤフレームと、
    前記駆動ギヤに連動して前記駆動ギヤとは反対方向に回動可能な第1の従動ギヤと、
    前記駆動ギヤに対して前記第1の従動ギヤをロック可能な伝達制御機構部と、
    前記第1の従動ギヤに連動するアームと、
    前記アームと障害物との衝突を監視する衝突監視部とを備え、
    前記伝達制御機構部は、前記衝突監視部により、前記アームの移動方向にある前記障害物が前記アームと衝突すると判断されたときには、前記駆動ギヤに対する前記第1の従動ギヤのロックを解除するロボットアーム。
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