JP2006346764A - 関節機構安全保護装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】関節機構を有する機械において、機械の機能を維持しつつ、関節機構による人などの挟み込み危険、蹴飛ばし危険を極力防止する、関節機構に対する安全保護装置を提供することを目的とする。
【解決手段】挟み込み危険、蹴飛ばし危険を有する関節機構に対し、これを覆うカバー1を設け、関節機構の動きに合わせてそのカバーの開口部3の向き、大きさ、形を変化させて、関節機構の外部露出を必要最小限にとどめることにより安全を確保する。
【選択図】図1

Description

本発明は、人と近接して作業を行う等の理由により、その機械自体を安全柵で囲うことがその機械の目的・機能発揮の障害となる、機械に関するものであり、特に歩行を行う脚部、物体の把握を行う掌部などの関節機構に対する安全性向上対策に関するものである。
ロボットの腕、脚に代表される機械においては、関節機構の慴動部などの隙間を小さくすることによって異物の挟み込みを防止しているが、関節そのものによる挟みこみが避けられないという危険性が残存する。また二足またはそれ以上の多足歩行においては、歩行時に脚部と床面との間の挟みこみ(踏み付け)や床面上にある異物の蹴飛ばしが避けられないという危険性が残存する。なおここでいう異物とは、人体、動物、他の機械装置をいう。これに対し、従来の技術では、次の安全性向上対策によって挟み込み/蹴飛ばしによる、異物と関節機構双方の損傷を防いでいる。
(1) 安全柵で囲い、所定以外の軌道で運動する異物を排除する。安全柵の入り口扉には電気的に監視されたスイッチを設け、機械が動作中にその扉をあけると機械を非常停止することによって扉から侵入した異物の挟み込み/蹴飛ばしを防止する。事前予測可能な所定の軌道で運動する異物は、機械によって挟まれないように機械もしくは異物への指令を調整する。
(2) 挟み込み危険のある部位へ弾性変形しやすいカバーを取り付け、異物の挟み込みを防止する。
(3) 機械の関節機構の駆動機構に力検出手段を設け、関節駆動時に所定以上の力が検出されると、なにかを挟んだもしくは何かと接触したと判断して非常停止もしくは逆回転し、異物の挟み込み/蹴飛ばしを防止する。関節機構の駆動機構としてモータを使う場合はモータ電流の監視で力検出の代用とする場合が多い。
(4) 挟み込み危険、蹴飛ばし危険のある部分へ感圧センサ等を設け、感圧センサが異物の接触を検知すると非常停止もしくは逆回転することによって異物の挟み込み/蹴飛ばしを防止する。
特開2001−336694号公報 特開2004−154916号公報 特開平11−25810号公報 特開2000−170201号公報 特開平9−234683号公報
背景技術にて記載した、(1)の安全柵で囲う方法は現在、産業用途の機械に多数採用されているが、今後、普及するであろう家庭用ロボット、医療用ロボットなど人に接して動作する機械では、安全柵による挟み込み防止策は、人への近接を阻害し著しくそのロボットの機能を制限することになるという問題がある。
背景技術にて記載した、(2)の挟み込み防止の弾性カバーは、曲げ方向が関節に対して一定であれば有効な方法だが、関節を回転させると挟み込み危険部位がカバーの防護範囲から外れるため、多自由度関節を有する機械には適用しにくいという欠点がある。特にロボットの脚部と床の間の挟みこみ(踏み付け)防止に適用した場合、カバー自体が床面の段差、階段などと干渉して歩行の障害となるため、その有効性は水平な床面上の歩行に限定される。
背景技術にて記載した、(3)(4)の力検出手段、挟み込み検出手段等を関節機構駆動機構や挟み込み危険部位に設ける方法は次の問題があり、挟み込み防止効果としては限定的である。
・腕や指の場合、負荷荷重がある場合と無負荷時とで関節機構駆動力は異なる。検出された駆動力から、本来の仕事に必要な負荷力と、挟み込みによって加算された挟まれ反力を分離することが難しい。特に前者が大きくなればなるほど後者が相対的に小さくなり、挟み込み有無の確実な検知が困難、または高価な手段となる。
・挟み込み検知用センサを設ける方法は、誤動作や自身の体を検知してしまった場合の誤報を排除しなければならず、挟み込み有無の確実な検知が困難、または高価な手段となる。
そこで、本発明は上記の欠点を排除しつつ安価かつ確実な安全機構を検討して創案されたものであり、人に近接して役目を果たす機械の機能を維持しつつ挟み込み危険、蹴飛ばし危険を極力防止する安全対策機構を提供することを課題とする。
上記課題を解決するための手段として、本発明の第1発明は、請求項1に記載されたとおりの、関節機構を有する機械において、関節機構を覆いかつその側面に開口部を有する安全カバーと、安全カバーの全体もしくは安全カバーの一部分を回転することによって安全カバーの開口部の向きを変えるカバー回転装置、および関節の折れ曲がり方向などに応じて安全カバーの開口部の向きを決定しカバー回転装置を制御する制御装置からなる関節機構安全保護装置である。また、本発明の第2発明は、請求項2に記載されたとおりの、関節機構を有する機械において、関節機構を覆いかつ開口部を有しかつ伸縮性が高くかつ折り畳める素材で構成された安全カバーと、安全カバーを巻き上げて安全カバーを開閉するカバー開閉用リンク機構、カバー開閉用リンク機構を駆動するアクチュエータ、および関節の折れ曲がり方向などに応じて安全カバーの開口部の大きさ、向きを決定しアクチュエータを制御する制御装置からなる関節機構安全保護装置である。また、本発明の第3発明は、請求項3に記載されたとおりの、関節機構を有する機械において、関節機構を覆う筒状の安全カバーと、安全カバーをスライド移動させることによって安全カバーの先の開口部から関節機構を出し入れする、カバースライド装置、および関節機構の動作状態に応じて安全カバーの位置を決定しカバースライド装置を制御する制御装置からなる関節機構安全保護装置である。
以下、本発明の第1発明について詳細に説明する。本発明の第1発明は、カバー回転装置によって、関節機構の安全保護を行える方向に安全カバー側面の開口部を向けるという動作を行うものである。まずロボット掌部にある把握機構を構成する関節機構の場合を例にとって説明する。ここで把握可能な側を手の平側と定義し、その反対側でかつ把握しない側を手の甲側と定義する。掌部把握機構に適用した場合の当該発明に基づく関節機構安全保護装置は、安全カバーを手首の部分で下腕から支持し手首を軸として回転できるようにして、通常は掌部把握機構全体を覆う安全カバーの開口部を手の甲側に位置させておき、外部から把握機構を隠蔽状態にしておく。把握動作するときは、カバー回転装置を操作して安全カバーを手首を軸として回転させて開口部を手の甲側から手の平側へ移し把握機構を露出させて物体等を把握できるようにする。
次にロボット脚部にある関節機構の場合を例にとって説明する。ここで歩行前進側を機械前面側と定義し、その反対側を機械背面側と定義する。また安全カバーの底面は、歩行を阻害しないよう常時開口状態となっている。脚部に適用した場合の当該発明に基づく関節機構安全保護装置は、安全カバーを腰の部分で本体から支持し腰を軸として回転できるようにし、水平床面を前方に歩行するときは腰から下の脚部全体を覆う安全カバーの側面開口部を機械背面側に位置させておき、歩行前面側から脚部を隠蔽することによって、歩行動作中の脚部の下へ異物が入り込みにくくする。階段に登るときなど、歩行によって安全カバーと床面が接触・干渉するときは、カバー回転装置を操作して腰を軸として安全カバーを回転させて側面開口部を背面側から前面側へ移し、安全カバーと階段とが接触・干渉しないようにする。後進する場合は機械前面側と機械背面側が逆になる以外は上記に順ずる。
以下本発明の第2発明について詳細に説明する。本発明の第2発明は、カバー開閉用リンク機構によって、関節機構の安全保護を行える方向に安全カバーの開口を開けるという動作を行うものである。まずロボット掌部にある把握機構を構成する関節機構の場合を例にとって説明する。掌部把握機構に適用した場合の当該発明に基づく関節機構安全保護装置は、掌部把握機構全体を筒状の安全カバーで覆い、通常は外部から把握機構を隠蔽状態にしておく。筒状安全カバーの先は常時開口となっており、かつ手首部を頂点として円錐状に開く構造となっているものとする。把握動作するときは、カバー開閉用リンク機構を操作して当該安全カバーを円錐状に開き、把握機構を露出させて対象物体を把握できるようにする。
次にロボット脚部にある関節機構の場合を例にとって説明する。ここで歩行前進側を機械前面側と定義し、その反対側を機械背面側と定義する。また安全カバーの底面は、歩行を阻害しないよう常時開口状態となっている。脚部に適用した場合の当該発明に基づく関節機構安全保護装置は、安全カバーを腰の部分で本体から支持しておき、直立時は腰から下の脚部全体を覆う安全カバーを床面に接触しない程度まで下げておく。水平床面を前方に歩行する場合は機械前面側のカバー開閉用リンク機構を操作して機械前面側安全カバーを必要最小限開け、歩行前面側から脚部を大部分隠蔽することによって、歩行動作中の脚部の下へ異物が入り込みにくくする。階段に登るときなど、歩行によって安全カバーと床面が接触・干渉するときは、機械前面側のカバー開閉用リンク機構を操作して機械前面側安全カバーの裾を上に引き上げて、安全カバーと階段とが接触・干渉しないようにする。後進する場合は機械前面側と機械背面側が逆になる以外は上記に順ずる。
以下本発明の第3発明について詳細に説明する。本発明の第3発明は、安全カバー全体をスライド移動することによって、関節機構を露出・隠蔽する動作を行うものである。まずロボット掌部にある把握機構を構成する関節機構の場合を例にとって説明する。掌部把握機構に適用した場合の当該発明に基づく関節機構安全保護装置は、掌部把握機構全体を筒状の安全カバーで覆い、通常は外部から把握機構を隠蔽状態にしておく。筒状安全カバーの先は開口となっており、把握動作するときは、筒状安全カバーを手首の方向にスライドさせて、把握機構を露出させ対象物体を把握できるようにする。
次にロボット脚部にある関節機構の場合を例にとって説明する。ここで歩行前進側を機械前面側と定義し、その反対側を機械背面側と定義する。また安全カバーの底面は、歩行を阻害しないよう常時開口状態となっている。脚部に適用した場合の当該発明に基づく関節機構安全保護装置は、安全カバーを腰の部分で本体から支持しておき、直立時は腰から下の脚部全体を覆う安全カバーを床面に接触しない程度まで下げておく。水平床面を前方に歩行する場合は、カバースライド装置を操作して安全カバーを上方に必要最小限引き上げ、歩行前面側から脚部を大部分隠蔽することによって、歩行動作中の脚部の下へ異物が入り込みにくくする。階段に登るときなど、歩行によって安全カバーと床面が接触・干渉するときは、カバースライド装置を操作して安全カバー引き上げ量を増やし、安全カバーと階段とが接触・干渉しないようにする。後進する場合も上記に順ずる。
以上のように、本発明の関節機構安全保護装置では、機械を固定安全柵で囲うことによっては安全を確保できない状況でも、人などを可動関節機構と接触しないように防護できるため、関節機構を有する機械が人などに近接して作業する場合などに有用な安全確保手段を提供できる。この安全確保手段として採用した方法は、人と接触することによって危害を及ぼす可能性のある関節機構を、必要な時間、必要な範囲だけ安全カバーで覆うことを特徴とするものであって、以下の効果が得られる。
第一の効果は、万が一、人などと接触した場合でも安全カバーの方が先に接触するため、安全性が向上するという効果である。たとえ安全カバーを動かして人などに接触したとしても、安全カバーの方が関節機構よりも慣性が小さく表面が滑らかにすることが容易にできるため、安全カバー動作による接触の方が関節機構の動作による接触よりも小さな衝撃とすることが出来るのが安全性が向上する理由である。第二の効果は、機械の可動範囲に人などが存在した場合の警告効果である。機械の関節機構を動作させる前に安全カバーが接触することによって人などに注意を促すことが出来るため、安全性が向上する。第三の効果は、安全性向上のためのセンサや接触時の衝撃を和らげる緩衝器の設置の自由度を増すことができるため、安全性向上に寄与できるという効果である。たとえば先に述べた発明の実施の形態のうちの第一形態をロボット脚部に適用した場合で説明すれば、安全カバーの床面に近い縁にセンサを設置すれば、床面までの距離が短くなり異物の検出が容易となる。
以下に本発明を実施するための最良の形態を図面を用いて説明する。ここで示す実施例は二足歩行用脚部における関節機構や把握機能における関節機構を例としているが、この例に限定されるものではなく、本実施の形態で説明した外観、構成、処理、表示例等に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。図1、図2は、本発明の請求項1に関わる実施形態をロボットの二足歩行用脚部における関節機構に適用した場合の一実施例を示す図である。安全カバー1は、歩行時の脚部6の可動範囲に干渉しないことと、歩行中に安全カバー1を回転できるような形状とするため、ロボット脚部(大腿部長さ)、ロボット脚部(脛部長さ)、ロボット本体と脚部(大腿部)のなす角度、脚部(大腿部)と脚部(脛部)のなす角度、脚部(脛部)と脚部(足の踏面部)のなす角度、階段の踏面長さ、階段の蹴上げ高さから形状寸法を定める。安全カバー1は背面に開口部3を1つ有し、ロボット5の腰部にてカバー回転装置2によって支持されている。カバー回転装置2は、一例として安全カバー1側にリング状ラックを切り、これを制御装置4の制御に基づきロボット本体5側のピニオンで移動させることによって腰部を中心に安全カバー1を回転させる機構とする。なお発明の主眼はカバー回転装置2と他の構成要素が成す効果にあるのであって、カバー回転装置2の仕組み自体がこの例に限定されるものではない。開口部3の位置は安全カバー1に取り付けた2つのマーカ(開口部3_前面マーカ9、開口部3_背面マーカ10)のどちらを検出したかによって判別する。すなわち開口部3がロボット前面に位置している場合に、マーカ検出センサ11と開口部3_前面マーカ9が近接するようにして、マーカ検出センサ11が開口部3_前面マーカ9だけを検出できるようにする。また開口部3がロボット背面に位置している場合に、マーカ検出センサ11と開口部3_背面マーカ10が近接するようにして、マーカ検出センサ11が開口部3_背面マーカ10だけを検出できるようにする。マーカとマーカ検出センサの組み合わせとしては、磁石と磁気センサ、遮光板と透過型光電センサなどがある。なおマーカとマーカ検出センサの組み合わせを用いる以外に、ピニオンに取り付けたピニオン回転計で計数する方法もある。関節機構安全保護装置のシステム構成を図3に示す。また歩行開始時の関節機構安全保護装置の動作シーケンスを図4に示す。関節機構安全保護装置はロボット制御装置から歩行開始要請信号を受け取ったら歩行種別に基づいて安全カバー1を回転させ回転が正常完了したら歩行開始許可信号をロボット制御装置に返信して、ロボットの歩行を許可するという動作を行う。図5は、当該安全カバー1を装着したロボットが水平床面7を二足歩行している場合の説明図である。歩行時、ロボット5は脚部6を前に振り出すが、安全カバー1に覆われることによって脚部6の露出が必要最小限であるため、安全カバー1がない場合に比べて、脚部6による蹴飛ばしの危険を大きく低減している。図6は、当該安全カバー1を装着したロボットが階段8を昇段している場合の説明図である。当該安全カバー1はロボット5の腰部のカバー回転装置2によって開口部3が前面に移動しており、階段8と安全カバー1の干渉がなく安全カバー1が階段歩行に障害とならない。
図7、図8は、本発明の請求項2に関わる実施形態をロボットの二足歩行用脚部における関節機構に適用した場合の一実施例を示す図である。安全カバー21は、布や樹脂フィルムなど伸縮性が高く折り畳み可能な素材で製作し、直立時の脚部6に干渉しないような位置でカバー支持板22からカーテン状に垂れ下げる。従って安全カバー21の底面は開口部23となっている。またカバー支持板22には安全カバー21を開閉するためのカバー開閉用リンク機構24を複数本取り付ける。カバー開閉用リンク機構24を構成するリンクの一部と安全カバー21は複数箇所で結わえ付けられており、カバー開閉用リンク機構24を折り畳みまたは展開することによって安全カバー21の一部もしくは全部が開閉する。カバー開閉用リンク機構24の折り畳みまたは展開は、リンク機構24の各々の根元に1本づつ取り付けてある伸縮アクチュエータを伸縮操作することによって行う。本実施例ではカバー開閉用リンク機構24を機械前面側3本、機械背面側3本の計6本とした。従って機械前面にある3本の前面伸縮アクチュエータ25を伸縮することによって、機械前面側3本のカバー開閉用リンク機構24を折り畳め、それにつれて安全カバー21の機械前面側部分を上方に折り畳むことができる。同様に機械背面にある3本の背面伸縮アクチュエータ26を伸縮することによって、機械背面側3本のカバー開閉用リンク機構24を折り畳め、それにつれて安全カバー21の機械背面側部分を上方に折り畳むことができる。なおリンク機構24の本数が多いほど安全カバー21の開閉範囲の自由度が増える。図9は、前面伸縮アクチュエータ25を操作することによって機械前面側3本のカバー開閉用リンク機構24を折り畳み、安全カバー21の機械前面側部分を上方に折り畳んだ場合を説明した図である。なお発明の主眼はリンク機構24の折り畳み・展開機能と安全カバー21が成す効果にあるのであって、リンク機構のリンク構成や、リンクの折り畳み・展開用アクチュエータの仕組み自体がこの例に限定されるものではない。関節機構安全保護装置のシステム構成を図10に示す。また歩行開始時の関節機構安全保護装置の動作シーケンスを図11に示す。関節機構安全保護装置はロボット制御装置から歩行開始要請を受け取ったら歩行種別に基づいて必要量だけ安全カバー21を上方へ折り畳み、歩行開始許可信号をロボット制御装置に返信して、ロボットの歩行を許可するという動作を行う。図12は、当該安全カバー21を装着したロボットが水平床面7を二足歩行している場合の説明図である。歩行時、ロボット5は脚部6を前に振り出すが、カバー開閉用リンク機構24による安全カバー21の開度が必要最小限であるため、安全カバー21がない場合に比べて、脚部6による蹴飛ばしの危険を低減している。特に異物が人の場合は、脚部6に接触する前に安全カバー21に接触するため、それが警告を与えることになって安全性が向上する。図13は、当該安全カバー21を装着したロボットが階段8を昇段している場合の説明図である。当該安全カバー21はカバー開閉用リンク機構24によって大きく上に折り畳まれており、階段8と安全カバー21の干渉がなく安全カバー21が階段歩行に障害とならない。
図14、図15は本発明の請求項3に関わる実施形態をロボットの掌部把握機構における関節機構に適用した場合の一実施例を示す図である。安全カバー31は、把握機構における関節機構36がもっとも体積が小さくなる関節位置になった場合に、把握機構における関節機構36をその内部に納めることができる内体積を有する筒形状とする。底面は常時開口しており開口部33となる。安全カバー31は、その中心軸が手首〜腕と平行となるよう取り付けられ、手首に設置されたスライド・ガイドレール37によって支持されている。安全カバー31は、カバースライド装置32によって開位置と閉位置の間を、スライド・ガイドレール37と沿ってスライド移動する。図14は、当該安全カバー31が閉位置にある場合の説明図である。把握機構における関節機構36が安全カバー31の中にあって隠蔽されているため、把握機構における関節機構36による挟み込みを未然に防止している。図16は、当該安全カバー31が開位置にある場合の説明図である。把握機構における関節機構36が露出されているため、安全カバー31が把握機構における関節機構36の動作を妨げない。カバースライド装置32は、安全カバー1側に直線状ラックを切り、ラックを制御装置4の制御に基づきロボット本体5側のピニオンで移動させることによって安全カバー31をその軸方向にスライドさせる。なお発明の主眼はカバースライド装置32と他の構成要素が成す効果にあるのであって、カバースライド装置32の仕組み自体がこの例に限定されるものではない。安全カバー31の位置は安全カバー31に取り付けた2つのマーカ(カバー位置_開マーカ34、カバー位置_閉マーカ35)検出によって判別する。すなわち安全カバー31が把握機構における関節機構36を露出している場合に、マーカ検出センサ11とカバー位置_開マーカ34が近接するようにして、マーカ検出センサ11がカバー位置_開マーカ34だけを検出できるようにする。また安全カバー31が把握機構における関節機構36を隠蔽している場合に、マーカ検出センサ11とカバー位置_閉マーカ35が近接するようにして、マーカ検出センサ11がカバー位置_閉マーカ35だけを検出できるようにする。マーカとマーカ検出センサの組み合わせとしては、磁石と磁気センサ、遮光板と透過型光電センサなどがある。なおマーカとマーカ検出センサの組み合わせを用いる以外に、ピニオンに取り付けたピニオン回転計で計数する方法もある。関節機構安全保護装置のシステム構成を図17に示す。また把握動作時の関節機構安全保護装置の動作シーケンスを図18に示す。関節機構安全保護装置はロボット制御装置から把握開始要請信号を受け取ったら安全カバー31を開位置までスライドさせスライド移動が正常完了したら把握開始許可信号をロボット制御装置に返信して、ロボットによる把握を許可するという動作を行う。また関節機構安全保護装置はロボット制御装置から把握終了要請信号を受け取ったら安全カバー31を閉位置までスライドさせスライド移動が正常完了したらカバー閉通知信号をロボット制御装置に返信するという動作を行う。
以上のように、本発明にかかる関節機構安全保護装置は、作業ロボットの腕部、把握掌部、歩行ロボットの脚部など機械の関節機構の保護に利用することが可能である。
本発明の請求項1に関わる実施形態の一実施例を示す図 本発明の請求項1に関わる実施形態の一実施例を示す三面図 本発明の請求項1に関わる実施形態の一実施例におけるシステム構成図 本発明の請求項1に関わる実施形態の一実施例における動作シーケンス説明図 本発明の請求項1に関わる実施形態の一実施例において、ロボットが水平床面を二足歩行している場合の説明図 本発明の請求項1に関わる実施形態の一実施例において、ロボットが階段を二足歩行で昇段している場合の説明図 本発明の請求項2に関わる実施形態の一実施例を示す図 本発明の請求項2に関わる実施形態の一実施例を示す上面図 本発明の請求項2に関わる実施形態の一実施例において、安全カバーの前面を開いた場合の説明図 本発明の請求項2に関わる実施形態の一実施例におけるシステム構成図 本発明の請求項2に関わる実施形態の一実施例における動作シーケンス説明図 本発明の請求項2に関わる実施形態の一実施例において、ロボットが水平床面を二足歩行している場合の説明図 本発明の請求項2に関わる実施形態の一実施例において、ロボットが階段を二足歩行で昇段している場合の説明図 本発明の請求項3に関わる実施形態の一実施例を示す図 本発明の請求項3に関わる実施形態の一実施例を示す寸法図 本発明の請求項3に関わる実施形態の一実施例において、安全カバーを開いた場合の説明図 本発明の請求項3に関わる実施形態の一実施例におけるシステム構成図 本発明の請求項3に関わる実施形態の一実施例における動作シーケンス説明図
Figure 2006346764
Figure 2006346764
Figure 2006346764
符号の説明
1 請求項1に関わる実施形態の実施例における安全カバー
2 請求項1に関わる実施形態の実施例におけるカバー回転装置
3 請求項1に関わる実施形態の実施例における安全カバー開口部
4 制御装置
5 ロボット本体
6 ロボット脚部
7 水平床面
8 階段
9 開口部3_前面マーカ
10 開口部3_背面マーカ
11 マーカ検出センサ
21 請求項2に関わる実施形態の実施例における安全カバー
22 請求項2に関わる実施形態の実施例におけるカバー支持板
23 請求項2に関わる実施形態の実施例における安全カバー開口部
24 カバー開閉用リンク機構
25 前面伸縮アクチュエータ
26 背面伸縮アクチュエータ
31 請求項3に関わる実施形態の実施例における安全カバー
32 請求項3に関わる実施形態の実施例におけるカバースライド装置
33 請求項3に関わる実施形態の実施例における安全カバー開口部
34 カバー位置_開マーカ
35 カバー位置_閉マーカ
36 把握機構における関節機構
37 スライド・ガイドレール

Claims (3)

  1. 関節機構を有する機械において、関節機構を覆いかつその側面に開口部を有する安全カバーと、安全カバーの全体もしくは安全カバーの一部分を回転することによって安全カバーの開口部の向きを変えるカバー回転装置、および関節の折れ曲がり方向などに応じて安全カバーの開口部の向きを決定しカバー回転装置を制御する制御装置からなる関節機構安全保護装置。
  2. 関節機構を有する機械において、関節機構を覆いかつ開口部を有しかつ伸縮性が高くかつ折り畳める素材で構成された安全カバーと、安全カバーを巻き上げて安全カバーを開閉するカバー開閉用リンク機構、カバー開閉用リンク機構を駆動するアクチュエータ、および関節の折れ曲がり方向などに応じて安全カバーの開口部の大きさ、向きを決定しアクチュエータを制御する制御装置からなる関節機構安全保護装置。
  3. 関節機構を有する機械において、関節機構を覆う筒状の安全カバーと、安全カバーをスライド移動させることによって安全カバーの先の開口部から関節機構を出し入れする、カバースライド装置、および関節機構の動作状態に応じて安全カバーの位置を決定しカバースライド装置を制御する制御装置からなる関節機構安全保護装置。
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