JPWO2009082004A1 - ニトリル基含有高飽和共重合体ゴム - Google Patents

ニトリル基含有高飽和共重合体ゴム Download PDF

Info

Publication number
JPWO2009082004A1
JPWO2009082004A1 JP2009547141A JP2009547141A JPWO2009082004A1 JP WO2009082004 A1 JPWO2009082004 A1 JP WO2009082004A1 JP 2009547141 A JP2009547141 A JP 2009547141A JP 2009547141 A JP2009547141 A JP 2009547141A JP WO2009082004 A1 JPWO2009082004 A1 JP WO2009082004A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
caprate
highly saturated
rubber
copolymer rubber
nitrile group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009547141A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5568989B2 (ja
Inventor
大三 細谷
大三 細谷
弘康 永森
弘康 永森
新也 池田
新也 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Zeon Corp
Original Assignee
Zeon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Zeon Corp filed Critical Zeon Corp
Priority to JP2009547141A priority Critical patent/JP5568989B2/ja
Publication of JPWO2009082004A1 publication Critical patent/JPWO2009082004A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5568989B2 publication Critical patent/JP5568989B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/04Oxygen-containing compounds
    • C08K5/09Carboxylic acids; Metal salts thereof; Anhydrides thereof
    • C08K5/098Metal salts of carboxylic acids
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08CTREATMENT OR CHEMICAL MODIFICATION OF RUBBERS
    • C08C19/00Chemical modification of rubber
    • C08C19/02Hydrogenation

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)

Abstract

ヨウ素価が80以下であり、カプリン酸塩を0.01〜0.4重量%含有するニトリル基含有高飽和共重合体ゴム。好ましくは、前記カプリン酸塩が、カプリン酸アルカリ土類金属塩またはカプリン酸第13族金属塩である。本発明によれば、架橋物とした場合における常態物性や耐熱性を良好に保ちながら、金型汚染性が改善されたニトリル基含有高飽和共重合体ゴムを提供することができる。

Description

本発明は、ニトリル基含有高飽和共重合体ゴムに係り、さらに詳しくは、架橋物とした場合における常態物性や耐熱性を良好に保ちながら、金型汚染性に優れたニトリル基含有高飽和共重合体ゴムに関する。
水素化アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴムによって代表されるニトリル基含有高飽和共重合体ゴムは、耐熱性、耐圧縮永久ひずみ性、耐燃料油性に優れるため、Oリング、ガスケット、パッキンなどのシール材として、エンジン周りに多く使用されている。
一方で、このようなニトリル基含有高飽和共重合体ゴムは、成形工程において金型を用いて架橋する際に、いわゆる金型汚染が発生してしまうという問題がある。すなわち、射出成形などの成形工程において金型を用いて架橋する際に、繰り返して使用する金型に次第に汚染物質が付着堆積し、その結果、得られる成形品自体まで汚染され、表面状態の優れた成形品が得られなくなるという問題がある。そのため、一定の周期で金型の清掃を行なわなければならず、この清掃には多大な時間と経費がかかり、生産性を低下させる大きな原因となっている。また、その対策として、離型剤を使用すると、離型剤の使用量の制御が難しいことに加え、ウェルドなどの不良の原因となってしまう。
これに対して、たとえば、特許文献1では、金型離型性および金型汚染性を改善するために、ムーニー粘度(ML1+4,100℃)が57.5〜150である水素化ニトリルブタジエンゴムに対して、脂肪酸金属塩としてのステアリン酸亜鉛やラウリン酸亜鉛、および架橋剤としての有機過酸化物を添加してなる水素化ニトリルブタジエンゴム組成物が提案されている。しかしながら、この文献の方法では、新たにステアリン酸亜鉛やラウリン酸亜鉛を後添加する必要があるとともに、金型汚染性の改善効果が十分ではないという不具合があった。
特開2003−226780号公報
本発明は、架橋物とした場合における常態物性や耐熱性を良好に保ちながら、金型汚染性が改善されたニトリル基含有高飽和共重合体ゴムを提供することを目的とする。また、本発明は、このようなニトリル基含有高飽和共重合体ゴムに架橋剤を添加してなる架橋性ゴム組成物、およびこの架橋性ゴム組成物を架橋してなるゴム架橋物を提供することも目的とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、所定量のカプリン酸塩が含有されてなるニトリル基含有高飽和共重合体ゴムにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明によれば、ヨウ素価が80以下であり、カプリン酸塩を0.01〜0.4重量%含有するニトリル基含有高飽和共重合体ゴムが提供される。
好ましくは、前記カプリン酸塩が、カプリン酸アルカリ土類金属塩またはカプリン酸第13族金属塩であり、より好ましくは、カプリン酸マグネシウムまたはカプリン酸アルミニウムである。
好ましくは、前記ニトリル基含有高飽和共重合体ゴムは、カプリン酸塩を用いた乳化重合により得られたニトリル基含有共重合体ゴムのラテックスを凝固させた後に、水素添加反応を行うことによって製造したものである。また、前記ニトリル基含有共重合体ゴムのラテックスの凝固は、アルカリ土類金属塩または第13族金属塩を用いて行われたものであることが、より好ましい。
また、本発明によれば、上記いずれかのニトリル基含有高飽和共重合体ゴムと、架橋剤と、を含有してなる架橋性ゴム組成物が提供される。
本発明によれば、上記架橋性ゴム組成物を架橋してなるゴム架橋物が提供される。なお、上記ゴム架橋物は、シール材として好適に用いられる。
さらに、本発明によれば、カプリン酸塩を用いた乳化重合によりニトリル基含有共重合体ゴムのラテックスを得る工程と、アルカリ土類金属塩または第13族金属塩を用いて、前記ニトリル基含有共重合体ゴムのラテックスを凝固させて、ニトリル基含有共重合体ゴムを得る工程と、前記ニトリル基含有共重合体ゴムの水素添加反応を行う工程と、を有するニトリル基含有高飽和共重合体ゴムの製造方法が提供される。
本発明によれば、架橋物とした場合における常態物性や耐熱性を良好に保ちながら、金型汚染性が改善されたニトリル基含有高飽和共重合体ゴムを提供することができる。
ニトリル基含有高飽和共重合体ゴム
本発明のニトリル基含有高飽和共重合体ゴムは、ヨウ素価が80以下であり、カプリン酸塩を0.01〜0.4重量%の範囲で含有するものである。
本発明のニトリル基含有高飽和共重合体ゴム(以下、「高飽和ニトリルゴム(A)」と記すことがある。)は、特定のニトリル基含有共重合体ゴム(以下、「ニトリルゴム(a)」と記すことがある。)に水素添加(「水素化」とも言う。)反応を行い、炭素−炭素不飽和結合部を水素化することにより形成されたゴムに、上記所定量のカプリン酸塩を添加されて形成される。なお、カプリン酸塩は、乳化剤としても作用するため、ニトリルゴム(a)を乳化重合にて製造する場合には、乳化剤としてカプリン酸塩を含有させることで、ゴム中に添加することができ、カプリン酸塩の後添加工程を省略できるため好ましい。
ニトリルゴム(a)および高飽和ニトリルゴム(A)におけるα,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位の含有量は、全単量体単位中に、好ましくは10〜60重量%、より好ましくは15〜55重量%、特に好ましくは20〜50重量%の量である。α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位の含有量が少なすぎると得られるゴム架橋物の耐油性が低下するおそれがあり、逆に、多すぎると耐寒性が低下する可能性がある。
α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位を形成する単量体としては、ニトリル基を有するα,β−エチレン性不飽和化合物であれば限定されず、アクリロニトリル;α−クロロアクリロニトリル、α−ブロモアクリロニトリルなどのα−ハロゲノアクリロニトリル;メタクリロニトリルなどのα−アルキルアクリロニトリル;などが挙げられ、アクリロニトリルおよびメタクリロニトリルが好ましい。α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体として、これらの複数種を併用してもよい。
ニトリルゴム(a)には、上記のα,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位の他に、得られるゴム架橋物がゴム弾性を保有するために、通常、ジエン単量体単位および/またはα−オレフィン単量体単位をも有する。
ジエン単量体単位を形成するジエン単量体としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエンなどの炭素数が4以上の共役ジエン;1,4−ペンタジエン、1,4−ヘキサジエンなどの好ましくは炭素数が5〜12の非共役ジエンが挙げられる。これらの中では共役ジエンが好ましく、1,3−ブタジエンがより好ましい。
α−オレフィン単量体単位を形成するα−オレフィン単量体としては、好ましくは炭素数が2〜12のものであり、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンなどが例示される。
ニトリルゴム(a)におけるジエン単量体単位および/またはα−オレフィン単量体単位の含有量は、全単量体単位中に、好ましくは20〜90重量%、より好ましくは30〜85重量%、特に好ましくは40〜80重量%の量である。ニトリルゴム(a)中におけるこれらの単量体単位の含有量が少なすぎると得られるゴム架橋物の弾性が低下するおそれがあり、多すぎるとゴム架橋物の耐油性、耐熱老化性、耐化学的安定性などが損なわれる可能性がある。
ニトリルゴム(a)は、また、α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体、並びに、ジエン単量体および/またはα−オレフィン単量体、と共重合可能なその他の単量体の単位を含有することができる。その他の単量体単位を形成する単量体としては、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸エステル単量体、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸単量体、α,β−エチレン性不飽和多価カルボン酸無水物単量体、芳香族ビニル単量体、フッ素含有ビニル単量体、共重合性老化防止剤などが例示される。
α,β−エチレン性不飽和カルボン酸エステル単量体としては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸n−ドデシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチルなどの、アクリル酸アルキルエステルおよびメタクリル酸アルキルエステルであって、アルキル基の炭素数が1〜18のもの;アクリル酸メトキシメチル、メタクリル酸メトキシエチルなどのアクリル酸アルコキシアルキルエステルおよびメタクリル酸アルコキシアルキルエステルであって、アルコキシアルキル基の炭素数が2〜12のもの;アクリル酸α−シアノエチル、アクリル酸β−シアノエチル、メタクリル酸シアノブチルなどのアクリル酸シアノアルキルエステルおよびメタクリル酸シアノアルキルエステルであって、シアノアルキル基の炭素数が2〜12のもの;アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸3−ヒドロキシプロピルなどのアクリル酸ヒドロキシアルキルエステルおよびメタクリル酸ヒドロキシアルキルエステルであって、ヒドロキシアルキル基の炭素数が1〜12のもの;アクリル酸フルオロベンジル、メタクリル酸フルオロベンジルなどのフッ素置換ベンジル基含有アクリル酸エステルおよびフッ素置換ベンジル基含有メタクリル酸エステル;アクリル酸トリフルオロエチル、メタクリル酸テトラフルオロプロピルなどのフルオロアルキル基含有アクリル酸エステルおよびフルオロアルキル基含有メタクリル酸エステル;マレイン酸ジメチル、フマル酸ジメチル、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチルなどの不飽和多価カルボン酸ポリアルキルエステル;アクリル酸ジメチルアミノメチル、アクリル酸ジエチルアミノエチルなどのアミノ基含有α,β−エチレン性不飽和カルボン酸エステル;などが挙げられる。
α,β−エチレン性不飽和カルボン酸単量体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸などのα,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などのα,β−エチレン性不飽和多価カルボン酸;マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノプロピル、マレイン酸モノn−ブチルなどのマレイン酸モノアルキルエステル、マレイン酸モノシクロペンチル、マレイン酸モノシクロヘキシル、マレイン酸モノシクロヘプチルなどのマレイン酸モノシクロアルキルエステル、マレイン酸モノメチルシクロペンチル、マレイン酸モノエチルシクロヘキシルなどのマレイン酸モノアルキルシクロアルキルエステル、フマル酸モノメチル、フマル酸モノエチル、フマル酸モノプロピル、フマル酸モノn−ブチルなどのフマル酸モノアルキルエステル、フマル酸モノシクロペンチル、フマル酸モノシクロヘキシル、フマル酸モノシクロヘプチルなどのフマル酸モノシクロアルキルエステル、フマル酸モノメチルシクロペンチル、フマル酸モノエチルシクロヘキシルなどのフマル酸モノアルキルシクロアルキルエステル、シトラコン酸モノメチル、シトラコン酸モノエチル、シトラコン酸モノプロピル、シトラコン酸モノn−ブチルなどのシトラコン酸モノアルキルエステル、シトラコン酸モノシクロペンチル、シトラコン酸モノシクロヘキシル、シトラコン酸モノシクロヘプチルなどのシトラコン酸モノシクロアルキルエステル、シトラコン酸モノメチルシクロペンチル、シトラコン酸モノエチルシクロヘキシルなどのシトラコン酸モノアルキルシクロアルキルエステル、イタコン酸モノメチル、イタコン酸モノエチル、イタコン酸モノプロピル、イタコン酸モノn−ブチルなどのイタコン酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノシクロペンチル、イタコン酸モノシクロヘキシル、イタコン酸モノシクロヘプチルなどのイタコン酸モノシクロアルキルエステル、イタコン酸モノメチルシクロペンチル、イタコン酸モノエチルシクロヘキシルなどのイタコン酸モノアルキルシクロアルキルエステル、などのα,β−エチレン性不飽和多価カルボン酸の部分エステル;などが挙げられる。
α,β−エチレン性不飽和多価カルボン酸無水物単量体としては、例えば、無水マレイン酸などが挙げられる。
芳香族ビニル単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルピリジンなどが挙げられる。
フッ素含有ビニル単量体としては、フルオロエチルビニルエーテル、フルオロプロピルビニルエーテル、o−トリフルオロメチルスチレン、ペンタフルオロ安息香酸ビニル、ジフルオロエチレン、テトラフルオロエチレンなどが挙げられる。
共重合性老化防止剤としては、N−(4−アニリノフェニル)アクリルアミド、N−(4−アニリノフェニル)メタクリルアミド、N−(4−アニリノフェニル)シンナムアミド、N−(4−アニリノフェニル)クロトンアミド、N−フェニル−4−(3−ビニルベンジルオキシ)アニリン、N−フェニル−4−(4−ビニルベンジルオキシ)アニリンなどが挙げられる。
これらの共重合可能なその他の単量体として、複数種類を併用してもよい。ニトリルゴム(a)に含有される、これらの他の単量体単位の含有量は、全単量体単位100重量%中に、好ましくは70重量%以下、より好ましくは55重量%以下、さらに好ましくは40重量%以下、特に好ましくは10重量%以下の量である。
本発明の高飽和ニトリルゴム(A)のヨウ素価は80以下であり、好ましくは60以下、より好ましくは40以下、特に好ましくは30以下である。高飽和ニトリルゴム(A)のヨウ素価が高すぎると、得られるゴム架橋物の耐熱老化性や耐オゾン性が低下するおそれがある。
高飽和ニトリルゴム(A)中における、カプリン酸塩の含有量は、高飽和ニトリルゴム(A)全体の重量に対して、0.01〜0.4重量%であり、好ましくは0.03〜0.3重量%、より好ましくは0.05〜0.2重量%である。カプリン酸塩の含有量が上記範囲より少ないと金型汚染性が悪化する。また、カプリン酸塩の含有量が多過ぎると、金型汚染性が悪化したり、ブリードが発生したり、アルコール含有溶液のシール材として用いた場合にカプリン酸塩由来の析出物が発生し詰まりの原因となったりする。カプリン酸塩としては、カプリン酸(「デカン酸」ともいう)ナトリウム、カプリン酸カリウムなどのカプリン酸アルカリ金属塩;カプリン酸マグネシウム、カプリン酸カルシウムなどのカプリン酸アルカリ土類金属塩;カプリン酸アルミニウムなどのカプリン酸第13族金属塩(カプリン酸と、長周期型周期律表の第13族に属する金属との塩);およびカプリン酸アンモニウムなどが挙げられる。これらのなかでも本発明の効果がより一層顕著になることから、カプリン酸アルカリ金属塩、カプリン酸アルカリ土類金属塩およびカプリン酸第13族金属塩が好ましく、カプリン酸アルカリ土類金属塩およびカプリン酸第13族金属塩がより好ましく、カプリン酸アルカリ土類金属塩が特に好ましい。なお、カプリン酸アルカリ金属塩としてはカプリン酸カリウムが好ましく、カプリン酸アルカリ土類金属塩としてはカプリン酸マグネシウムが好ましく、カプリン酸第13族金属塩としてはカプリン酸アルミニウムが好ましい。
ニトリルゴム(a)のムーニー粘度〔ML1+4(100℃)〕は、好ましくは10〜100、より好ましくは15〜80、特に好ましくは20〜75である。この範囲を外れると、水素添加により得られる高飽和ニトリゴム(A)のムーニー粘度が不適切になるおそれがある。ニトリルゴム(a)のムーニー粘度は、分子量調整剤の量、重合反応温度、重合開始剤濃度などの条件を適宜選定することにより調整することができる。
また、高飽和ニトリルゴム(A)のムーニー粘度〔ML1+4(100℃)〕は、好ましくは15〜200、より好ましくは30〜150、特に好ましくは45〜120である。高飽和ニトリルゴム(A)のムーニー粘度が低すぎると、得られる架橋物の機械的特性が低下するおそれがあり、逆に、高すぎると、架橋剤を添加し、架橋性ゴム組成物とした場合における加工性が低下する可能性がある。
高飽和ニトリルゴム(A)は、乳化剤を用いた乳化重合により上述の単量体を共重合してニトリルゴム(a)のラテックスを調製し、これを水素化することにより製造することが好ましい。
本発明においては、乳化剤として、カプリン酸アルカリ金属塩を用いることが好ましい。特に、高飽和ニトリルゴム(A)中にカプリン酸塩を含有させる際に、カプリン酸アルカリ金属塩を乳化剤として含有させ、カプリン酸アルカリ金属塩を乳化剤として用いた乳化重合を行って、ニトリルゴム(a)のラテックスを調製することにより、本発明の作用効果をより高めることができる。すなわち、得られる高飽和ニトリルゴム(A)を、金型汚染性により優れたものとすることができる。
乳化剤の使用量は、全単量体100重量部に対して、好ましくは1〜10重量部、より好ましくは1〜5重量部、特に好ましくは1.5〜3重量部である。乳化剤の使用量が少なすぎるとラテックスの安定性が低下して乳化重合反応を行うことができなくなる場合がある。一方、乳化剤の使用量が多すぎると、水素添加後の高飽和ニトリルゴム(A)中における乳化剤の含有量が多くなり、乳化剤除去のための新たな工程を追加しなければなるなくなる場合がある。また、乳化剤として、カプリン酸アルカリ金属塩を用いる場合には、後述する乳化重合の後の工程において、最終的に得られる飽和ニトリルゴム(A)中におけるカプリン酸塩の量が上記範囲となるように調製すればよい。なお、例えばカプリン酸アルカリ金属塩(乳化剤)としてカプリン酸カリウムを用いた場合であっても、凝固に用いる硫酸マグネシウム等の凝固剤由来の金属とアルカリ金属としてのカリウムとが置き換わり、飽和ニトリルゴム(A)中におけるカプリン酸アルカリ金属塩は、必ずしもカプリン酸カリウムなどのカプリン酸アルカリ金属塩の形態で存在しているわけではない。たとえば、凝固剤として、硫酸マグネシウムを用いた場合には、通常、カプリン酸アルカリ金属塩の形態ではなく、カプリン酸アルカリ土類金属塩としてのカプリン酸マグネシウムの形態で存在することとなる。
乳化重合においては、乳化剤以外の重合開始剤、分子量調整剤等の従来公知の重合副資材を使用することができる。これら重合副資材の添加方法は特に限定されず、重合初期に一括添加する方法、分割して添加する方法、連続して添加する方法などいずれの方法でも採用することができる。
重合開始剤としては、ラジカル開始剤であれば特に限定されないが、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、過リン酸カリウム、過酸化水素等の無機過酸化物;t−ブチルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、イソブチリルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ジベンゾイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソブチレート等の有機過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、アゾビスイソ酪酸メチル等のアゾ化合物等を挙げることができる。これらの重合開始剤は、単独でまたは2種類以上を組み合わせて使用することができる。重合開始剤としては、無機または有機の過酸化物が好ましい。
重合開始剤として過酸化物を用いる場合には、重亜硫酸ナトリウム、硫酸第一鉄等の還元剤と組み合わせて、レドックス系重合開始剤として使用することもできる。
重合開始剤の使用量は、全単量体100重量部に対して、好ましくは0.01〜2重量部、より好ましくは0.05〜1.5重量部である。
分子量調整剤としては、特に限定されないが、t−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、オクチルメルカプタン等のメルカプタン類;四塩化炭素、塩化メチレン、臭化メチレン等のハロゲン化炭化水素;α−メチルスチレンダイマー;テトラエチルチウラムダイサルファイド、ジペンタメチレンチウラムダイサルファイド、ジイソプロピルキサントゲンダイサルファイド等の含硫黄化合物等が挙げられる。これらは単独で、または2種類以上を組み合わせて使用することができる。なかでも、メルカプタン類が好ましく、t−ドデシルメルカプタンがより好ましい。
分子量調整剤の使用量は、全単量体100重量部に対して、好ましくは0.1〜0.8重量部、より好ましくは0.2〜0.7重量部の範囲である。
乳化重合の媒体は、通常、水が使用される。水の量は、全単量体100重量部に対して、好ましくは80〜500重量部、より好ましくは100〜300重量部である。
乳化重合に際しては、さらに、必要に応じてキレート剤、分散剤、pH調整剤、脱酸素剤、粒子径調整剤等の重合副資材を用いることができる。これらを用いる場合においては、その種類、使用量とも特に限定されない。
本発明の高飽和ニトリルゴム(A)は、上記乳化重合により得られたニトリルゴム(a)に水素添加反応を行うことによって製造される。この水素添加反応に際し、ニトリル基まで水素化すると得られるゴム架橋物の耐油性が低下してしまうので、炭素−炭素不飽和結合のみを選択的に水素化する必要がある。
このような選択的水素化としては公知の方法によればよく、油層水素化法、水層水素化法のいずれも可能であるが、高飽和ニトリルゴム(A)中における乳化剤の含有量を低くできることから、油層水素化法が好ましい。
高飽和ニトリルゴム(A)の製造を油層水素化法で行う場合には、次の方法により行うことが好ましい。
すなわち、まず、乳化重合により調製したニトリルゴム(a)のラテックスを塩析により凝固させ、濾別および乾燥を経て、有機溶媒に溶解する。次いで、有機溶媒に溶解させたニトリルゴム(a)について水素添加反応(油層水素化法)を行い、水素化物とし、得られた水素化物溶液を凝固、濾別および乾燥を行うことにより高飽和ニトリルゴム(A)を得る。
なお、乳化剤として、カプリン酸アルカリ金属塩を用いる場合には、ニトリルゴム(a)のラテックスの塩析による凝固、濾別および乾燥の各工程において、最終的に得られる飽和ニトリルゴム(A)中におけるカプリン酸塩の量が上記範囲となるように調製することが好ましい。たとえば、ラテックスの塩析による凝固において、硫酸マグネシウム、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、硫酸アルミニウムなど公知の凝固剤を使用することができるが、好適には、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、硝酸マグネシウムなどのアルカリ土類金属塩;または、硫酸アルミニウムなどの第13族金属塩;を用いることにより、ニトリルゴム(a)中に含有されるカプリン酸塩の量を低減させることができる。そのため、凝固剤として、アルカリ土類金属塩または第13族金属塩を用いることが好ましく、アルカリ土類金属塩を用いることがより好ましく、その使用量や凝固温度を制御することにより、最終的に得られる飽和ニトリルゴム(A)中におけるカプリン酸塩の量を上記範囲とすることができる。凝固剤の使用量は、水素化するニトリルゴム(a)の量を100重量部とした場合に、好ましくは1〜100重量部、より好ましくは5〜50重量部、特に好ましくは10〜50重量部である。凝固温度は10〜80℃が好ましい。
油層水素化法の溶媒としては、ニトリルゴム(a)を溶解する液状有機化合物であれば特に限定されないが、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサン、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、シクロヘキサノンおよびアセトンなどが好ましく使用される。
油層水素化法の触媒としては、公知の選択的水素化触媒であれば限定なく使用でき、パラジウム系触媒およびロジウム系触媒が好ましく、パラジウム系触媒(酢酸パラジウム、塩化パラジウムおよび水酸化パラジウムなど)がより好ましい。これらは2種以上併用してもよいが、ロジウム系触媒とパラジウム系触媒とを組み合わせて用いる場合には、パラジウム系触媒を主たる活性成分とすることが好ましい。これらの触媒は、通常、担体に担持させて使用される。担体としては、シリカ、シリカ−アルミナ、アルミナ、珪藻土、活性炭などが例示される。触媒使用量は、水素化するニトリルゴム(a)の量に対して、水素化触媒の金属量換算で、好ましくは10〜5000重量ppm、より好ましくは100〜3000重量ppmである。
油層水素化法の水素化反応温度は、好ましくは0〜200℃、より好ましくは10〜100℃であり、水素圧力は、好ましくは0.1〜30MPa、より好ましくは0.2〜20MPaであり、反応時間は、好ましくは1〜50時間、より好ましくは2〜25時間である。
あるいは、高飽和ニトリルゴム(A)の製造を水層水素化法で行う場合には、乳化重合により調製したニトリルゴム(a)のラテックスに、必要に応じて水を加えて希釈し、水素添加反応を行うことが好ましい。
ここで、水層水素化法には、水素化触媒存在下の反応系に水素を供給して水素化する(I)水層直接水素化法と、酸化剤、還元剤および活性剤の存在下で還元して水素化する(II)水層間接水素化法とがある。
(I)水層直接水素化法においては、水層のニトリルゴム(a)の濃度(ラテックス状態での濃度)は、凝集を防止するために40重量%以下とすることが好ましい。
また、用いる水素化触媒としては、水で分解しにくい化合物であれば特に限定されない。水素化触媒の具体例として、パラジウム触媒では、ギ酸、プロピオン酸、ラウリン酸、コハク酸、オレイン酸、フタル酸などのカルボン酸のパラジウム塩;塩化パラジウム、ジクロロ(シクロオクタジエン)パラジウム、ジクロロ(ノルボルナジエン)パラジウム、ヘキサクロロパラジウム(IV)酸アンモニウムなどのパラジウム塩素化物;ヨウ化パラジウムなどのヨウ素化物;硫酸パラジウム・二水和物などが挙げられる。これらの中でもカルボン酸のパラジウム塩、ジクロロ(ノルボルナジエン)パラジウムおよびヘキサクロロパラジウム(IV)酸アンモニウムが特に好ましい。水素化触媒の使用量は、適宜定めればよいが、水素化するニトリルゴム(a)の量に対して、水素化触媒の金属量換算で、好ましくは5〜6000重量ppm、より好ましくは10〜4000重量ppmである。
水層直接水素化法における反応温度は、好ましくは0〜300℃、より好ましくは20〜150℃、特に好ましくは30〜100℃である。反応温度が低すぎると反応速度が低下するおそれがあり、逆に、高すぎるとニトリル基の水素添加などの副反応が起こる可能性がある。水素圧力は、好ましくは0.1〜30MPa、より好ましくは0.5〜20MPaである。反応時間は反応温度、水素圧、目標の水素化率などを勘案して選定される。
水層直接水素化法においては、反応終了後、ラテックス中の水素化触媒を除去する。その方法として、例えば、活性炭、イオン交換樹脂などの吸着剤を添加して攪拌下で水素化触媒を吸着させ、次いでラテックスをろ過または遠心分離する方法を採ることができる。あるいは、水素化触媒を除去せずにラテックス中に残存させることも可能である。
(II)一方、水層間接水素化法では、水層のニトリルゴム(a)の濃度(ラテックス状態での濃度)は、好ましくは1〜50重量%、より好ましくは1〜40重量%とする。
水層間接水素化法で用いる酸化剤としては、酸素、空気、過酸化水素などが挙げられる。これら酸化剤の使用量は、炭素−炭素二重結合に対するモル比(酸化剤:炭素−炭素二重結合)で、好ましくは0.1:1〜100:1、より好ましくは0.8:1〜5:1の範囲である。
水層間接水素化法で用いる還元剤としては、ヒドラジン、ヒドラジン水和物、酢酸ヒドラジン、ヒドラジン硫酸塩、ヒドラジン塩酸塩などのヒドラジン類またはヒドラジンを遊離する化合物が用いられる。これらの還元剤の使用量は、炭素−炭素二重結合に対するモル比(還元剤:炭素−炭素二重結合)で、好ましくは0.1:1〜100:1、より好ましくは0.8:1〜5:1の範囲である。
水層間接水素化法で用いる活性剤としては、銅、鉄、コバルト、鉛、ニッケル、鉄、スズなどの金属のイオンが用いられる。これらの活性剤の使用量は、炭素−炭素二重結合に対するモル比(活性剤:炭素−炭素二重結合)で、好ましくは1:1000〜10:1、より好ましくは1:50〜1:2である。
水層間接水素化法における反応は、0℃から還流温度までの範囲内で加熱することにより行い、これにより水素化反応が行われる。この際における加熱範囲は、好ましくは0〜250℃、より好ましくは20〜100℃、特に好ましくは40〜80℃である。
水層での直接水素化法、間接水素化法のいずれにおいても、水素化に続いて、塩析による凝固、濾別、乾燥を行うことが好ましい。塩析は、前記油層水素化法におけるニトリルゴム(a)のラテックスの塩析と同様に、水素添加後の高飽和ニトリルゴム(A)中におけるカプリン酸塩の量を制御するために、上述したアルカリ土類金属塩または第13族金属塩を用いることが好ましく、アルカリ土類金属塩を用いることが特に好ましい。また、凝固に続く濾別および乾燥の工程はそれぞれ公知の方法により行うことができる。
架橋性ゴム組成物
本発明の架橋性ゴム組成物は、上記した高飽和ニトリルゴム(A)に、架橋剤を配合してなるものである。
架橋剤としては、公知のゴムの架橋剤であれば使用できるが、硫黄系架橋剤、有機過酸化物系架橋剤、およびポリアミン系架橋剤が好ましい。なお、ポリアミン系架橋剤は、カルボキシル基を含有する高飽和ニトリルゴム(A)に対して、好適である。
硫黄系架橋剤としては、粉末硫黄、沈降硫黄などの硫黄;4,4’−ジチオモルホリンやテトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、高分子多硫化物などの有機硫黄化合物;などが挙げられる。
有機過酸化物系架橋剤としては、α,α −ビス[t−ブチルペルオキシ]ジイソプロピルベンゼン、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイドなどのジアルキルパーオキサイド類;ベンゾイルパーオキサイド、イソブチリルパーオキサイドなどのジアシルパーオキサイド類;2,5−ジメチル−2,5−ビス(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネートなどのパーオキシエステル類;などが挙げられる。
ポリアミン系架橋剤としては、2つ以上のアミノ基を有する化合物であって、脂肪族炭化水素や芳香族炭化水素の複数の水素がアミノ基またはヒドラジド構造、すなわち−CONHNH(「CO」は、カルボニル基である)で表される構造で置換された化合物である。その具体例として、例えば、ヘキサメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンカルバメート、テトラメチレンペンタミン、ヘキサメチレンジアミン−シンナムアルデヒド付加物、ヘキサメチレンジアミン−ジベンゾエート塩などの脂肪族多価アミン類;4,4’−メチレンジアニリン、4,4’−オキシジフェニルアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、4,4’−メチレンビス(o−クロロアニリン)などの芳香族多価アミン類;イソフタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジドなどのヒドラジド構造を2つ以上有する化合物;などが挙げられる。
架橋剤の配合量は、高飽和ニトリルゴム(A)100重量部に対して、好ましくは0.2〜20重量部、より好ましくは0.5〜15重量部である。
また、本発明の架橋性ゴム組成物は、架橋剤以外に、ゴム加工分野において通常使用されるその他の配合剤、例えば、カーボンブラック、アクリル酸亜鉛およびメタクリル酸亜鉛などの補強性充填剤;炭酸カルシウムやクレーなどの非補強性充填材、酸化防止剤、光安定剤、一級アミンなどのスコーチ防止剤、可塑剤、加工助剤、滑剤、粘着剤、潤滑剤、難燃剤、受酸剤、防黴剤、帯電防止剤、着色剤、シランカップリング剤、架橋促進剤、架橋助剤、架橋遅延剤などを配合することができる。これらの配合剤の配合量は、配合目的に応じた量を適宜採用することができる。
架橋剤およびその他の配合剤と、高飽和ニトリルゴム(A)との混合は、非水系で行うことが好ましい。混合方法としては、特に限定はないが、通常、架橋剤および熱に不安定な架橋助剤などを除いた成分を、バンバリーミキサ、インターミキサ、ニーダなどの混合機で一次混練した後、ロールなどに移して架橋剤などを加えて二次混練する。
本発明の架橋性ゴム組成物のムーニー粘度〔ML1+4(100℃)〕(コンパウンドムーニー)は、好ましくは15〜150、より好ましくは40〜120である。
ゴム架橋物
本発明のゴム架橋物は、上記架橋性ゴム組成物を架橋して得ることができるものである。
本発明のゴム架橋物を得るにあたっては、所望の形状に対応した成形機、例えば押出機、射出成形機、圧縮機を用いて、成形と同時に架橋を行うことが好ましい。特に、本発明の架橋性ゴム組成物は、本発明の高飽和ニトリルゴム(A)から構成されるものであるため、射出成形機や圧縮機などを用いて高温短時間で、成形と同時に架橋を行った場合においても、金型離型性に優れるため、金型に汚染物質が付着堆積し難い。そして、結果として、金型を繰り返し使用した場合においても、汚染物質による金型の汚染を有効に防止することができる。そのため、本発明においては、たとえば、射出成形機や圧縮機などを用いて、高温短時間の条件で、成形と同時に架橋を行うことができ、この場合においても金型の汚染が発生し難いため、生産効率の向上が可能となる。なお、この際における、成形および架橋温度は、好ましくは100〜210℃、より好ましくは130〜200℃であり、成形および架橋時間は、好ましくは30秒〜30分、より好ましくは1分〜10分である。
また、ゴム架橋物の形状、大きさなどによっては、表面が架橋していても内部まで十分に架橋していない場合があるので、さらに加熱して二次架橋を行ってもよい。
このようにして製造される本発明のゴム架橋物は、ニトリル基含有高飽和共重合体ゴムの特性である耐油性および耐オゾン性に優れることに加え、常態物性および耐熱性を良好に保ちながら、成形工程における金型離型性および金型汚染性が改善され、生産性に優れているという特性を有する。そのため、本発明のゴム架橋物は、ベルト、シール材、ロール、ホース、チューブなどに好適に使用でき、シール材として特に好適に使用できる。
なお、シール材としては、アルコールを含有する溶液を封止するために用いられるシール材、特に、インクジェット式記録装置に用いられる、インクカートリッジ用のパッキン(たとえば、インク取り出し口に装着され、インク取り出し口に、インクジェット式記録装置本体のインク供給流路に形成された中空針が挿入された際に、インク取り出し口と中空針との気密性を確保するために装着されるパッキン)として好適に用いられる。
また、ベルトとしては、平ベルト、Vベルト、Vリブドベルト、丸ベルト、角ベルト、歯付ベルトなどが挙げられる。ホースとしては、単管ゴムホース、多層ゴムホース、編上式補強ホース、布巻式補強ホースなどが挙げ挙げられる。ダイアフラムとしては、平形ダイアフラム、転動形ダイアフラムなどが挙げられる。
シール材としては、回転用、揺動用、往復動用などの運動用シールと固定用シールが挙げられる。運動用シールとしては、オイルシール、ピストンシール、メカニカルシール、ブーツ、ダストカバー、ダイアフラム、アキュムレータプラダなどが挙げられる。固定用シールとしては、Oリング、各種ガスケットなどが挙げられる。
ロールとしては、印刷機器、コピー機器などのOA機器の部品であるロール;紡糸用延伸ロール、紡績用ドラフトロールなどの繊維加工用ロール;ブライドルロール、スナバロール、ステアリングロールなどの製鉄用ロール;などが挙げられる。
その他にもバルブおよびバルブシート、BOP(Blow Out Preventar)、プラターなどの油田用ゴム部品、クッション材、防振材などの減衰材ゴム部品や、自動車内装部材、靴底など幅広い用途に使用することができる。
以下、本発明を、さらに詳細な実施例に基づき説明するが、本発明は、これら実施例に限定されない。本実施例における「部」は、特記しない限り重量基準である。なお、試験、評価は下記によった。
カプリン酸塩量(牛脂の塩量)
高飽和ニトリルゴム中のカプリン酸塩量(実施例1〜3)および牛脂の塩量(比較例1)は、次の方法により測定した。
すなわち、エタノールとトルエンとの混合液(エタノール70容量%、トルエン30容量%)を抽出液として用い、JIS K6237と同様の方法(指示薬を用いた、水酸化ナトリウムおよび塩酸による中和滴定)で、カプリン酸塩量または牛脂の塩量を求め、抽出前の高飽和ニトリルゴムの重量に対する、抽出されたカプリン酸塩量または牛脂の塩量の重量割合(単位は、重量%)として求めた。なお、原子吸光分析結果から、実施例1および2では、カプリン酸マグネシウム塩として計算し、実施例3では、カプリン酸アルミニウム塩として計算し、比較例1では牛脂のマグネシウム塩として計算した。
また、牛脂、カプリン酸の存在、およびその存在比はガスクロマトグラフィーで確認した。
ヨウ素価
ヨウ素価はJIS K6235に従って測定した。
ムーニー粘度〔ML 1+4 (100℃)〕
高飽和ニトリルゴムのムーニー粘度(ポリマームーニー)および架橋性ゴム組成物のムーニー粘度(コンパウンドムーニー)は、JIS K6300に従って測定した。
金型汚染性
得られた未架橋の架橋性ゴム組成物を、直径12mmの穴の開いた厚さ2mmの金属板に詰め、この未架橋の架橋性ゴム組成物を穴に詰めた金属板の上下を、表面を磨いた厚さ1mmの金属板(JIS G3141軟鋼板)2枚で挟み、195℃、55kg/cm、2.5分間の条件で架橋を行った。次いで、架橋により得られたゴム片を除去し、再び未架橋の架橋性ゴム組成物を、直径12mmの穴に詰めて、同様の操作を行った。そして、この操作を繰り返し行った後における、上下の軟鋼板の表面の汚染を評価した。なお、軟鋼板表面の汚染の評価は、それぞれ、繰り返し操作1回目、5回目、10回目および20回目の終了時点において行った。また、評価基準は、以下によった。
1:軟鋼板の表面に汚れが確認できない。
3:軟鋼板の表面に汚れが明確に確認できる。
5:軟鋼板の表面に汚染物質が成長しており、汚染物質が堆積している。
常態物性(引張強さ、伸び)
まず、架橋性ゴム組成物を、縦15cm、横15cm、深さ0.2cmの金型に入れ、架橋し、ギヤー式オーブンにて二次架橋を行うことにより、ゴム架橋物の試験片を作製した。なお、試験片を作製する際における架橋条件は、実施例1、実施例3、比較例1では、160℃、20分間、プレス圧10MPaとし、実施例2では、170℃、20分間、プレス圧10MPaとした。次いで、得られた試験片を用いて、JIS K6251に従って引張強さ、および伸びを測定した。
実施例1
金属製ボトル内でイオン交換水200部に、炭酸ナトリウム0.2部を溶解し、それにカプリン酸カリウムを2.5部添加して石けん水溶液を調製し、さらに分散剤として、ナフタリンスルホン酸ホルムアルデヒド重縮合物を1.0部添加した。これにアクリロニトリル37部、t−ドデシルメルカプタン(分子量調整剤)0.5部の順に仕込み、内部の気体を窒素で3回置換した後、1,3−ブタジエン63部を仕込んだ。そして、金属製ボトルを5℃に保ち、クメンハイドロパーオキサイド(重合開始剤)0.1部、還元剤およびキレート剤を適量仕込み、温度を5℃に保ちながら16時間重合反応を行った。次いで、濃度10重量%のハイドロキノン(重合停止剤)水溶液0.1部を加えて重合反応を停止し、水温60℃のロータリーエバポレータを用いて残留単量体を除去してニトリルゴムのラテックスを得た。得られたニトリルゴムの組成は、アクリロニトリル単量体単位37重量%、ブタジエン単量体単位63重量%(H−NMRによる分析結果)であり、ラテックス中の固形分濃度は25重量%であった。
そして、上記にて得られたラテックスを、ラテックス中のニトリルゴム分の量を100重量部とした場合に、12重量部となる量の硫酸マグネシウムの水溶液に加え、撹拌してラテックスを凝固させ、次いで、水で洗浄しつつ濾別した後、60℃で12時間真空乾燥することによりニトリルゴム(a1)を得た。
次いで、得られたニトリルゴム(a1)を、濃度12重量%となるようにアセトンで溶解し、オートクレーブに入れ、ニトリルゴム(a1)の量に対してPd金属量が1000重量ppmとなる量のパラジウム・シリカ触媒を加え、3.0MPaで水素添加反応を行った。水素化反応終了後、大量の水中に注ぐことにより凝固させ、濾別、乾燥を行うことにより高飽和ニトリルゴム(A1)を得た(H−NMRによる分析結果:アクリロニトリル単量体単位37重量%、ブタジエン単量体単位63重量%、なおブタジエン単量体単位は、水素添加物および未水素添加物の合計量である)。
上記方法により得られた高飽和ニトリルゴム(A1)100重量部に、SRFカーボンブラック(旭#50、旭カーボン社製)60重量部、可塑剤(アデカサイザーC−8、ADEKA社製)8部、ステアリン酸1部、亜鉛華1号5部、アミン−ケトン系老化防止剤(ノクラック224、大内新興化学社製)1.5部、ベンゾイミダゾール系老化防止剤(ノクラックMBZ、大内新興化学社製)1.5部、325メッシュ篩通過の粉末硫黄(S#325、細井化学工業社製)0.8部、チウラム系架橋促進剤(TMTD(ノクセラーTT、大内新興化学社製))1.5部、および、スルフェンアミド系架橋促進剤(CBS(ノクセラーCZ、大内新興化学社製))0.5部を配合し、ロールを用いて、50℃で混合、混練することにより、架橋性ゴム組成物を得た。
そして、上記方法にしたがい、上記にて作製した高飽和ニトリルゴム(A1)のカプリン酸マグネシウム塩量、ヨウ素価、およびムーニー粘度(ポリマームーニー)、架橋性ゴム組成物のムーニー粘度(コンパウンドムーニー)、ならびに、ゴム架橋物の常態物性(引張強さ、伸び)の各評価、さらには架橋性ゴム組成物を用いた金型汚染性の評価を行った。結果を表1に示す。
実施例2
実施例1において、水添時間を延ばした以外は、実施例1と同様にして高飽和ニトリルゴム(A2)を得た(H−NMRによる分析結果:アクリロニトリル単量体単位37重量%、ブタジエン単量体単位63重量%、なおブタジエン単量体単位は、水素添加物および未水素添加物の合計量である)。
次いで、得られた高飽和ニトリルゴム(A2)を用いて、架橋性ゴム組成物を調製した。実施例2においては、アミン−ケトン系老化防止剤(ノクラック224)1.5部の代わりに、置換ジフェニルアミン系老化防止剤(Naugard445、Crompton社製)1.5部を使用するとともに、325メッシュ篩通過の粉末硫黄(S#325、細井化学工業社製)0.8部、チウラム系架橋促進剤(TMTD(ノクセラーTT、大内新興化学社製))1.5部、およびスルフェンアミド系架橋促進剤(CBS(ノクセラーCZ、大内新興化学社製))0.5部の代わりに、有機過酸化物系架橋剤としてα,α−ビス[t−ブチルペルオキシ]ジイソプロピルベンゼン(Vul−Cup40KE、GEO Specialty Chemicals Inc社製)7部を使用した以外は、実施例1と同様にして、架橋性ゴム組成物を調製した。
そして、高飽和ニトリルゴム(A2)、架橋性ゴム組成物、およびゴム架橋物について、実施例1と同様にして各評価を行った。結果を表1に示す。
実施例3
実施例1において、凝固剤を硫酸アルミニウムに変更した以外は、実施例1と同様にして高飽和ニトリルゴム(A3)を得た(H−NMRによる分析結果:アクリロニトリル単量体単位37重量%、ブタジエン単量体単位63重量%、なおブタジエン単量体単位は、水素添加物および未水素添加物の合計量である)。そして、高飽和ニトリルゴム(A3)、架橋性ゴム組成物、およびゴム架橋物について、実施例1と同様にして各評価を行った。結果を表1に示す。
比較例1
実施例1において、2.5部のカプリン酸カリウムの代わりに、同量の牛脂のケン化物を用いた以外は、実施例1と同様にしてニトリルゴム(a4)のラテックスを得た。得られたニトリルゴム(a4)の組成は、アクリロニトリル単量体単位37重量%およびブタジエン単量体単位63重量%であり、ラテックス中の固形分濃度は25重量%であった。なお、牛脂の塩量は、牛脂(ルナックTH、花王社製、飽和脂肪酸のC14=4%、C16=27%、C18=24%、不飽和脂肪酸のC16’=5%、C18’=40%)をKOHでケン化することにより調製した。
次いで、得られたニトリルゴム(a4)を実施例1と同様にして水素添加反応を行って、高飽和ニトリルゴム(A4)を得て(H−NMRによる分析結果:アクリロニトリル単量体単位37重量%、ブタジエン単量体単位63重量%、なおブタジエン単量体単位は、水素添加物および未水素添加物の合計量である)、実施例1と同様にして各評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2009082004
なお、表1中、それぞれ、「旭#50」はSRFカーボンブラック、「アデカサイザーC−8」は可塑剤、「ノクラック224」はアミン−ケトン系老化防止剤、「Naugard445」は置換ジフェニルアミン系老化防止剤、「ノクラックMBZ」はベンゾイミダゾール系老化防止剤、「TMTD(TT)」はチウラム系架橋促進剤、「CBS(CZ)」はスルフェンアミド系架橋促進剤、「S#325」は325メッシュ篩通過の粉末硫黄、「VulCup40KE」はα,α−ビス[t−ブチルペルオキシ]ジイソプロピルベンゼンである。
表1に示すように、高飽和ニトリルゴム中のカプリン酸塩の量を0.01〜0.4重量%とした実施例1〜3においては、成形工程における金型汚染を有効に防止でき、しかも、得られるゴム架橋物についても常態物性を良好なものとできる結果となった。
これに対して、カプリン酸塩の代わりに、牛脂のケン化物を用いた比較例1においては、成形工程において金型汚染が発生する結果となった。

Claims (9)

  1. ヨウ素価が80以下であり、カプリン酸塩を0.01〜0.4重量%含有するニトリル基含有高飽和共重合体ゴム。
  2. 前記カプリン酸塩が、カプリン酸アルカリ土類金属塩またはカプリン酸第13族金属塩である請求項1に記載のニトリル基含有高飽和共重合体ゴム。
  3. 前記カプリン酸塩が、カプリン酸マグネシウムまたはカプリン酸アルミニウムである請求項2に記載のニトリル基含有高飽和共重合体ゴム。
  4. 前記ニトリル基含有高飽和共重合体ゴムは、カプリン酸塩を用いた乳化重合により得られたニトリル基含有共重合体ゴムのラテックスを凝固させた後に、水素添加反応を行うことによって製造したものである請求項1〜3のいずれかに記載のニトリル基含有高飽和共重合体ゴム。
  5. 前記ニトリル基含有高飽和共重合体ゴムは、カプリン酸塩を用いた乳化重合により得られたニトリル基含有共重合体ゴムのラテックスを、アルカリ土類金属塩または第13族金属塩を用いて凝固させた後に、水素添加反応を行うことによって製造したものである請求項4に記載のニトリル基含有高飽和共重合体ゴム。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のニトリル基含有高飽和共重合体ゴムと、架橋剤と、を含有してなる架橋性ゴム組成物。
  7. 請求項6に記載の架橋性ゴム組成物を架橋してなるゴム架橋物。
  8. シール材である請求項7に記載のゴム架橋物。
  9. カプリン酸塩を用いた乳化重合によりニトリル基含有共重合体ゴムのラテックスを得る工程と、
    アルカリ土類金属塩または第13族金属塩を用いて、前記ニトリル基含有共重合体ゴムのラテックスを凝固させて、ニトリル基含有共重合体ゴムを得る工程と、
    前記ニトリル基含有共重合体ゴムの水素添加反応を行う工程と、
    を有するニトリル基含有高飽和共重合体ゴムの製造方法。
JP2009547141A 2007-12-26 2008-12-26 ニトリル基含有高飽和共重合体ゴム組成物 Active JP5568989B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009547141A JP5568989B2 (ja) 2007-12-26 2008-12-26 ニトリル基含有高飽和共重合体ゴム組成物

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007334540 2007-12-26
JP2007334540 2007-12-26
JP2009547141A JP5568989B2 (ja) 2007-12-26 2008-12-26 ニトリル基含有高飽和共重合体ゴム組成物
PCT/JP2008/073762 WO2009082004A1 (ja) 2007-12-26 2008-12-26 ニトリル基含有高飽和共重合体ゴム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2009082004A1 true JPWO2009082004A1 (ja) 2011-05-06
JP5568989B2 JP5568989B2 (ja) 2014-08-13

Family

ID=40801301

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009547141A Active JP5568989B2 (ja) 2007-12-26 2008-12-26 ニトリル基含有高飽和共重合体ゴム組成物

Country Status (4)

Country Link
US (1) US8404767B2 (ja)
EP (1) EP2226340B1 (ja)
JP (1) JP5568989B2 (ja)
WO (1) WO2009082004A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20100324226A1 (en) * 2007-08-10 2010-12-23 Daizo Hosotani Highly saturated nitrile rubber for seal material and cross-linked rubber
WO2013146720A1 (ja) * 2012-03-27 2013-10-03 日本ゼオン株式会社 水系導電性塗料
CN106068290B (zh) 2014-03-27 2020-05-22 日本瑞翁株式会社 含腈基共聚物橡胶、交联性橡胶组合物及橡胶交联物
CN111263773B (zh) * 2017-11-10 2022-08-23 日本瑞翁株式会社 氢化腈橡胶的制造方法

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2579908A (en) * 1946-04-12 1951-12-25 Us Rubber Co Aqueous emulsion polymerization with low initial soap concentration
US4694057A (en) * 1985-03-06 1987-09-15 The Goodyear Tire & Rubber Company Preparation of polymers containing pendant isocyanate groups and derivatives thereof by emulsion copolymerization
JPS63266332A (ja) * 1987-04-24 1988-11-02 Kanpai:Kk ガス・水道導管継手の接合用水溶液
JPS63288742A (ja) * 1987-05-20 1988-11-25 Bridgestone Corp 亜鉛又は亜鉛メッキした金属とゴムとの複合物
JPH04298546A (ja) * 1991-03-27 1992-10-22 Nippon Zeon Co Ltd エチレン性不飽和低級カルボン酸金属塩含有ゴム組成物
JP3326249B2 (ja) * 1993-09-30 2002-09-17 ジェイエスアール株式会社 熱可塑性エラストマー組成物
JP3471074B2 (ja) * 1994-05-23 2003-11-25 日本エイアンドエル株式会社 共重合体ラテックス組成物及びその製造方法
JP3477849B2 (ja) * 1994-09-30 2003-12-10 日本ゼオン株式会社 ニトリル基含有高飽和共重合体ゴムとエチレン系飽和型共重合体ゴムとからなるゴム組成物
JP4797240B2 (ja) * 2000-12-08 2011-10-19 東レ株式会社 熱可塑性樹脂組成物
JP2003226780A (ja) 2002-02-06 2003-08-12 Uchiyama Mfg Corp 水素化ニトリルブタジエンゴム組成物
JP2005264994A (ja) * 2004-03-17 2005-09-29 Tsubakimoto Chain Co 低騒音歯付ベルト
JP4970785B2 (ja) * 2005-12-12 2012-07-11 住友ゴム工業株式会社 ゴム組成物およびそれを用いたタイヤトレッドを有する空気入りタイヤ

Also Published As

Publication number Publication date
US8404767B2 (en) 2013-03-26
WO2009082004A1 (ja) 2009-07-02
JP5568989B2 (ja) 2014-08-13
EP2226340B1 (en) 2016-08-31
EP2226340A4 (en) 2015-06-03
US20100305278A1 (en) 2010-12-02
EP2226340A1 (en) 2010-09-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101864591B1 (ko) 고포화 니트릴 고무 조성물 및 고무 가교물
JP5319114B2 (ja) ニトリル基含有共重合ゴム及び加硫性ニトリル基含有共重合ゴム組成物
JP6414068B2 (ja) ニトリル共重合体ゴムおよびその製造方法
JP6798483B2 (ja) ニトリルゴム組成物およびゴム架橋物
JP6763397B2 (ja) ゴム架橋物
JP5381985B2 (ja) ニトリル基含有高飽和共重合体ゴム
JPH0376335B2 (ja)
JP5568989B2 (ja) ニトリル基含有高飽和共重合体ゴム組成物
US4968753A (en) Acrylonitrile rubber with quinoline compound, organic peroxide, crosslinking agent
JP2015063634A (ja) シール用高飽和ニトリルゴム組成物およびゴム架橋物
JPWO2009022660A1 (ja) シール材用高飽和ニトリルゴムおよびゴム架橋物
JP2009286926A (ja) 高飽和ニトリルゴム組成物及びその架橋物
CN111263773B (zh) 氢化腈橡胶的制造方法
JP4985922B2 (ja) 高飽和ニトリルゴム、その製造方法およびゴム架橋物
JPWO2019146526A1 (ja) カルボキシ基含有水素化ニトリルゴムの製造方法
WO2018123713A1 (ja) 架橋性ゴム組成物、及びゴム架橋物
US11512187B2 (en) Rubber composition and rubber crosslinked product
JP7103352B2 (ja) ゴム架橋物の製造方法
JP2005281498A (ja) ニトリル基含有共重合体ゴム組成物及びゴム加硫物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110912

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130716

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130822

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140527

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140609

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5568989

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250