JPWO2009025285A1 - カラーフィルタの製造方法、カラーフィルタ、液晶表示装置、製造装置 - Google Patents

カラーフィルタの製造方法、カラーフィルタ、液晶表示装置、製造装置 Download PDF

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Abstract

エッチングストッパの剥離を防止する。本発明のカラーフィルタ10は、SnO2を主成分とする無機保護膜21(エッチングストッパ)を有する。そのような無機保護膜21は比抵抗が高い上、線膨張係数が透明電極23の線膨張係数に近いので、処理対象物19が加熱されても、無機保護膜21が透明電極23や樹脂層22から剥離しない。無機保膜21と透明電極23は同一の成膜室5の内部で連続して成膜可能なので、従来よりもカラーフィルタの製造に要する時間が短縮される。

Description

本発明は液晶表示装置の製造技術に関する。
液晶表示装置には、TN(Twisted Nematic)方式、VA(Virtical Alignment)方式等があるが、近年、高視野角、高コントラスト等なPVA(Patterend Virtical Alignment)方式が注目されている。
PVA方式の液晶表示装置は、透明基板上に、着色された樹脂層と、透明電極(対向電極)とが積層されたカラーフィルタと、基板上に複数の画素電極が配置された画素基板とを有しており、カラーフィルタの透明電極はパターニングされ、切開パターン(開口)が形成されている。
カラーフィルタと画素基板は、液晶を挟んで貼り合わされている。各画素電極の真上には透明電極の開口が位置しており、選択した画素電極と透明電極の間に電圧を印加すると、画素電極と透明電極の間の電界が、画素電極表面に対して斜めになり、液晶の分子長軸が画素電極表面に対して斜めに傾き、視野角が広くなる。尚、下記特許文献1にはPVA方式の液晶表示装置の一例が記載されている。
透明電極のパターニングは、通常、樹脂層と透明電極との間にSiO2薄膜を配置しておき、透明電極の所定部分をエッチング液に溶解させる。SiO2薄膜は透明性が高い上、透明電極をエッチングさせるエッチング液に溶解しないので、エッチングストッパーとして機能する。
しかしSiO2膜は線膨張係数が透明電極(例えばITO)と大きく異なるため、透明電極がSiO2膜から剥離しやすいという問題があった。
SiO2膜の成膜方法は、SiO2ターゲットをスパッタするスパッタ法と、酸素を導入しながらSiターゲットをスパッタする反応性スパッタ法がある。
しかし、SiO2ターゲットを使用する場合は、DC(直流)電源やAC(交流)電源を使用すると放電が安定しないため、RF(高周波)電源が使用される。通常、この後成膜される透明導電膜(ITO)をスパッタ成膜する場合、ACもしくはDC電源が使用されるが、RF電源とは設置方法が異なるため、SiO2成膜用と透明導電膜(ITO)成膜用でチャンバを分離する必要があった。
また、Siターゲットをスパッタする反応性スパッタを使用する場合は、大量の酸素を導入するため、ITOをスパッタ成膜するチャンバと分離する必要があった。このため、SiO2膜と透明導電膜(ITO)を同じチャンバでスパッタ成膜することが困難であり、製造装置が大型化していた。
また、SiO2成膜に反応性スパッタを使用する場合、アーキングの発生や成膜速度が遅いという問題があった。更に、RF電源を使用する場合は、電源コストや表面波の処置のため、装置コストが高くなっていた。
エッチングストッパーとなる膜と、透明導電膜とを同じチャンバー内で成膜できることが、装置の小型化、低価格化のため望ましい。
特開2003−287618号公報 特開2001−174838号公報 特開平7−318713号公報
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、透明電極の剥離が起こり難いカラーフィルタ及び、その製造装置を提供することである。
上記課題を解決するために本発明は、透明基板と、前記透明基板の表面上に配置された樹脂層と、前記樹脂層の表面上に配置された無機保護膜と、前記無機保護膜の表面に配置され、パターニング工程によって開口が形成された透明電極とを有するカラーフィルタの製造方法であって、前記パターニングは、SnO2を主成分とする前記無機保護膜の表面に、前記透明電極を形成した状態で、前記透明電極に、前記無機保護膜の溶解速度が、前記透明電極の溶解速度よりも遅いエッチング液を接触させて前記開口を形成し、前記開口の底面に前記無機保護膜の表面を露出させるカラーフィルタの製造方法である。
本発明はカラーフィルタの製造方法であって、真空槽内部に、SnO2を主成分とする第一のターゲットと、透明導電材料を主成分とする第二のターゲットとを配置し、前記真空槽内部に少なくともスパッタガスを含む成膜雰囲気を形成し、前記第一のターゲットの表面上の前記成膜雰囲気と前記第二のターゲットの表面上の前記成膜雰囲気とを接続しておき、前記樹脂層が露出する前記透明基板を前記真空槽内部に配置した状態で、前記第一のターゲットをスパッタリングして、前記無機保護膜を形成し、前記第一のターゲットの表面上の前記成膜雰囲気と前記第二のターゲットの表面上の前記成膜雰囲気とを接続した状態で、前記第二のターゲットをスパッタリングして、前記透明電極を形成するカラーフィルタの製造方法である。
本発明はカラーフィルタの製造方法であって、化学構造中に酸素原子を含有する酸化ガスが添加された前記成膜雰囲気を形成し、前記第一のターゲットの表面上の前記成膜雰囲気に含有される前記酸化ガスの分圧と、前記第二のターゲットの表面上の前記成膜雰囲気に含有される前記酸化ガスの分圧とを等しくした状態で、前記第一、第二のターゲットをスパッタリングするカラーフィルタの製造方法である。
本発明はカラーフィルタの製造方法であって、化学構造中に酸素原子を含有する酸化ガスが添加された前記成膜雰囲気を形成し、前記第一のターゲットの表面上の前記成膜雰囲気に含有される前記酸化ガスの分圧を、前記第二のターゲットの表面上の前記成膜雰囲気に含有される前記酸化ガスの分圧よりも高くした状態で、前記第一、第二のターゲットをスパッタリングするカラーフィルタの製造方法である。
本発明はカラーフィルタの製造方法であって、前記透明電極は、In23と、ZnOのいずれか一方又は両方を含有するカラーフィルタの製造方法である。
本発明はカラーフィルタであって、透明基板と、前記透明基板の表面に配置され、着色された樹脂膜を有する樹脂層と、前記樹脂層の表面上に配置され、SnO2を主成分とする無機保護膜と、前記無機保護膜の表面に密着配置された透明電極とを有し、前記透明電極はパターニングされたカラーフィルタである。
本発明はカラーフィルタであって、前記無機保護膜の比抵抗は、前記透明電極の比抵抗の10倍以上であるカラーフィルタである。
本発明は、カラーフィルタと、画素電極基板とが貼り合わされた液晶表示装置であって、前記カラーフィルタは、透明基板と、前記透明基板の表面に配置され、着色された樹脂膜を有する樹脂層と、前記樹脂層の表面上に配置され、SnO2を主成分とする無機保護膜と、前記無機保護膜の表面に密着配置された透明電極とを有し、前記透明電極はパターニングされ、前記画素電極基板は、基板と、前記基板表面上に形成された画素電極とを有し、前記透明電極と、前記画素電極とが、液晶を挟んで対向するように貼りあわされた液晶表示装置である。
本発明は液晶表示装置であって、前記無機保護膜の比抵抗は、前記透明電極の比抵抗の10倍以上である液晶表示装置である。
本発明は製造装置であって、真空槽と、前記真空槽内部にそれぞれ配置された第一、第二のターゲットと、前記第一、第二のターゲットに電圧を印加する電源と、前記真空槽内部にスパッタガスと、化学構造中に酸素原子を含む酸化ガスを供給するガス導入系とを有し、前記第一のターゲットはSnO2を主成分とし、前記第二のターゲットは透明導電材料を主成分とする製造装置である。
本発明は製造装置であって、前記第二のターゲットは、前記透明導電材料として、In23と、ZnOのいずれか一方又は両方を含有する製造装置である。
尚、本発明で「主成分」とは、主成分とする材料を50質量%以上含有することである。
本発明は上記のように構成されており、第一、第二のターゲットに印加する電圧を直流電圧にすれば、製造装置の電源として、AC電源やRF電源よりも安価なDC電源を用いることが可能な上、装置構造も簡易になり、製造装置にかかるコストが安くなる。
第一のターゲットをSnO2だけで構成した場合、電気抵抗が第二のターゲットよりも高く、直流電圧ではスパッタリングされないか、スパッタリングされても放電異常が起こる虞があるので、第一のターゲットに不純物元素を添加して電気抵抗を下げることが望ましい。
Snは4B族元素であるから、第一のターゲットに添加する不純物元素は、5B族元素、5A族元素、3A族元素と、3B族元素のうち、少なくとも1種類である。
第一のターゲットに、5B族元素と5A族元素のいずれか一方又は両方を添加すればn型の半導体となる。第一のターゲットに、3A族元素と3B族元素のいずれか一方又は両方を添加すればp型の半導体となる。
第一のターゲットは、n型とp型のいずれの場合も、不純物元素を添加しない場合に比べて電気抵抗が低いから、直流電圧を印加した時に安定してスパッタリングされることにより、酸化物ターゲットを用いて酸化膜の作成が可能となる。SiO2は不純物元素を添加しても直流電圧で安定してスパッタリングを行うことはできない。
酸化物ターゲットが使用できることは、成膜時に真空槽に供給する酸素添加量が少量でよいことを意味する。
尚、SnO2は酸素欠損でn型となるため、正孔と自由電子が潰し合う3A、3B族元素よりも、5A、5B族元素の方が本発明に適している。
SnO2は透明性が高い上、透明導電材料(例えばITO、ZnO、IZO)との線膨張係数の差がSiO2に比べて小さい。
具体的には、SnO2の線膨張係数は、273K〜1073K(0℃〜800℃)の温度範囲で3.76×10-6/℃〜4×10-6/℃であり、SiO2(無定形)の線膨張係数は20℃〜900℃の温度範囲で0.5×10-6/℃である。上記透明導電材料のうち、例えば、ITOの線膨張係数は7.2×10-6/℃である。
従って、SnO2を主成分とする無機保護膜と、上記透明導電材料を主成分とする透明電極は、線膨張係数の差が小さく、透明電極を成膜する際や、透明電極成膜後に無機保護膜が加熱されても、無機保護膜が透明電極から剥離しない。
第二のターゲットの主成分は、透明導電材料であれば特に限定されない。具体的には、In23と、ZnOのいずれか一方又は両方を主成分とする第二のターゲットをスパッタリングすれば、In23と、ZnOのいずれか一方又は両方を主成分とする透明な電極膜(透明電極)が得られる。
第二のターゲットの主成分の一例であるIZO(In23を主成分とし、ZnOが添加されたもの)は、透明電極のアモルファス化目的で、3族のInに、不純物として2族のZnを添加している。
第二のターゲットに添加される不純物は特に限定されないが、一例を述べると、In23を主成分とする場合は、SnO2、TiO2、ZnO等があり、ZnOを主成分とする場合、Al23、B23、Ga23等がある。
基本的には主成分の金属よりも1価多い不純物元素を添加し、n型半導体とするが、In23−ZnOのみ、アモルファス化の目的で1価少ないZnを添加する。
第一、第二のターゲットは同じ真空槽内部に配置されるので、製造装置の小型化が容易であり、製造装置の製造コストも安い。第一、第二のターゲットは同じ成膜雰囲気でスパッタリングされるので、無機保護膜を成膜する工程と、透明電極を成膜する工程とが連続して行われ、カラーフィルタの製造時間が短縮される。無機保護膜が透明電極や樹脂層から剥離しない。無機保護膜の絶縁性が高い。
(a)〜(e):カラーフィルタの製造工程を説明する断面図 本発明の製造装置の一例を説明する断面図 画素電極基板の一例を説明する断面図 本発明の液晶表示装置の一例を説明する断面図
符号の説明
1……製造装置 5……成膜室(真空槽) 10……カラーフィルタ 11……透明基板 22……樹脂層 21……無機保護膜 23……透明電極 25……開口 20……液晶表示装置 55……第一のターゲット 56……第二のターゲット
図2の符号1は本発明の製造装置の一例を示しており、製造装置1は、真空槽からなる成膜室5と、成膜室5の内部に離間して配置された第一、第二のターゲット55、56と、第一、第二のターゲット55、56に接続された電源59とを有している。
成膜室5には直接又は加熱室3を介して搬出入室2に接続されている。加熱室3の内部にはヒーターが配置されており、処理対象物は、搬出入室2から直接成膜室5に搬入されるか、加熱室3の内部でヒーターによって加熱されてから成膜室5に搬入される。
成膜室5の内部には搬送手段52が配置されており、処理対象物は、成膜室5内に搬送されると、搬送手段52によって成膜室5内部を搬送され、第一のターゲット55と対面する位置と、第二のターゲット56と対面する位置とを記載した順番に通過する。
成膜室5には、ガス供給系58と、真空排気系9とが接続されている。
第一、第二のターゲット55、56の間には仕切りが無く、ガス供給系58からスパッタガスを供給すると、第一、第二のターゲット55、56は、同じガス供給系58から供給されるガスに曝される。
第一、第二のターゲット55、56は同じ電源59又は異なる電源に接続されている。ここでは、電源59はDC(直流)電源であり、第一、第二のターゲット55、56にはそれぞれ直流電圧が印加されるようになっている。
真空排気系9によって成膜室5の内部を真空排気し、ガス供給系58からスパッタガスを含むガスを供給しながら、第一、第二のターゲット55、56に電圧を印加すると、第一、第二のターゲット55、56は同じ組成同じ配合比率のガス中でスパッタリングされ、スパッタ粒子が放出される。
処理対象物は第一のターゲット55と対面する位置を通過する時に、第一のターゲット55からのスパッタ粒子が到達して第一の薄膜が形成され、第二のターゲット56と対面する位置を通過する時に第二のターゲット56からのスパッタ粒子が到達して第二の薄膜が形成される。
搬送手段52は、処理対象物の搬送速度を所望位置で変更可能になっている。第一のターゲット55からのスパッタ粒子で形成される薄膜と、第二のターゲット56からのスパッタ粒子で形成される薄膜とで、成膜速度や、成膜すべき膜厚が異なる場合、第一のターゲット55と対面する位置を通過する時と、第二のターゲット56と対面する位置を通過する時とで、処理対象物の搬送速度を変えられることで、所望膜厚の各薄膜をそれぞれ形成することができる。
次に、この製造装置1を用いてカラーフィルタを製造する工程を説明する。
図1(a)の符号19は処理対象物の一例を示している。処理対象物19はプラスチック基板やガラス基板からなる透明基板11と、透明基板11の表面上には配置された樹脂層22とを有している。
樹脂層22は着色剤が添加された耐熱性の樹脂膜(着色膜16〜18)を有しており、2色以上(ここでは赤色、緑色、青色の3色)の着色膜16〜18を一組の着色単位15とし、複数の着色単位15が透明基板11の表面上に所定間隔を空けて並べられている。
ここでは、透明基板11の着色単位15が並べられた面上には樹脂からなるオーバーコート層14が形成され、各着色膜16〜18はオーバーコート層14で覆われているが、オーバーコート層14を形成せず、各着色膜16〜18を樹脂層22表面に露出させておいてもよい。
上述した製造装置1の搬出入室2と、加熱室3には、それぞれ排気系7、8が接続されており、1又は複数の処理対象物19を搬出入室2に搬入し、搬出入室2内部を排気系7で粗引きする。
加熱室3と成膜室5の内部を予め真空排気しておき、処理対象物19を加熱室3で加熱してから、又は加熱室3で加熱せずに、成膜室5に搬入する。
成膜室5内部を真空排気しながら、ガス供給系58から酸化ガス(ここでは酸素ガス)とスパッタガス(例えばAr、Kr、Xe等)を供給し、成膜雰囲気を形成する。
第一、第二のターゲット55、56は同一の成膜室5内部に配置されているから、第一のターゲット55表面上に形成される成膜雰囲気と第二のターゲット56表面上に形成される成膜雰囲気は互いに接続されている。
透明電極23の比抵抗は、成膜雰囲気の酸化ガス分圧が高すぎても低すぎても上がり、透明性は酸化ガス分圧が低すぎると下がる。透明電極23には低抵抗と透明性が求められるから、予め透明電極23を成膜するのに最適な酸化ガス分圧を求めておき、成膜室5内部に当該最適な酸化ガス分圧の成膜雰囲気を形成する。
ここでは、第一、第二のターゲット55、56の間に遮蔽部材(例えばチムニー)のような仕切りがないから、第一のターゲット55表面上の成膜雰囲気と、第二のターゲット56の表面上の成膜雰囲気は、それぞれ酸化ガス分圧が、透明電極23の成膜に最適な値になる。
第二のターゲット56はIn23を主成分とする。
第一のターゲット55はSnO2を主成分とし、不純物元素としてSbが添加されることで導電性が高くなっている。
電源59から第一、第二のターゲット55、56にそれぞれ直流電圧を印加すると、第一、第二のターゲット55、56の両方がスパッタリングされて、スパッタ粒子が放出される。
成膜雰囲気の酸化ガス分圧を、透明電極23の成膜に最適な値に維持しながら、第一、第二のターゲット55、56をスパッタリングしながら、処理対象物19を搬送させると、処理対象物19が第一のターゲット55と対面する位置を通過する時に、SnO2を主成分とする無機保護膜21が樹脂層22表面に密着形成され(図1(b))、第二のターゲット56と対面する位置を通過する時にIn23を主成分とする透明電極23が無機保護膜21表面に密着形成される(図1(c))。
ここでは、第一、第二のターゲット55、56を同時にスパッタリングし、第一のターゲット55がスパッタ粒子を放出する時に、第二のターゲット56からもスパッタ粒子を放出させる。
この状態で、処理対象物19を1又は複数枚ずつ連続して搬送し、第二のターゲット56上から透明電極23成膜後の処理対象物19を移動させる時に、無機保護膜21成膜後の処理対象物19を第一のターゲット55上から第二のターゲット56へ移動させ、無機保護膜21成膜前の処理対象物19を第一のターゲット55上へ移動させる。
このように、第一、第二のターゲット55、56の両方をスパッタリングしながら、処理対象物19を連続して搬送すれば、多数の処理対象物19を効率良く成膜処理することができる。
酸化ガス分圧が、第一、第二のターゲット55、56表面上の各成膜雰囲気で同じにされている場合は、上述したように、その酸化ガス分圧は、透明電極23の成膜に最適な値にされている。
無機保護膜21はSnO2は比抵抗が高い方が望ましい。無機保護膜21は、透明電極23の成膜に最適な値よりも、高い酸化ガス分圧で比抵抗が最大となる。
第一、第二のターゲット55、56表面上の成膜雰囲気を同じにしてスパッタリングを行うと、第一のターゲット55の不純物元素を酸化しきれず、無機保護膜21の比抵抗は最大とならない。
しかし、SnO2を主成分とするSnO2系材料は、In23を主成分とするIn23系材料やZnOを主成分とするZnO系材料に比べて元来電気抵抗が高いことから、酸化ガス分圧が透明電極23の成膜に最適な値にされていても、無機保護膜21は透明電極23よりも十分に電気抵抗が高くなる。
以上は、酸化ガス分圧を、第一、第二のターゲット55、56の表面上でそれぞれ同じにする場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
第一のターゲット55表面上の成膜雰囲気の酸化ガス分圧を、第二のターゲット56表面上の成膜雰囲気の酸化ガス分圧よりも高くして、第一、第二のターゲット55、56をスパッタリングすれば、第一のターゲット55に添加された不純物元素の酸化がより進行し、酸化ガス分圧を同じにした場合に比べて、無機保護膜21の比抵抗をより高くすることができる。
尚、第一のターゲット55表面上の成膜雰囲気の酸化ガス分圧を、第二のターゲット56の表面上の成膜雰囲気の酸化ガス分圧よりも高くする方法は特に限定されないが、例えば、酸化ガスの噴出口と第一のターゲット55表面との間の距離を、該噴出口と第二のターゲット56表面までの距離よりも短くする方法、第一のターゲット55を遮蔽板(チムニー)で取り囲み、該遮蔽板で取り囲まれた空間に酸化ガスを噴出する方法、第二のターゲット56を遮蔽板で取り囲み、該遮蔽板で取り囲まれた空間よりも外側の空間に、酸化ガスを噴出する方法、等がある。
無機保護膜21と透明電極23とが形成された処理対象物19を、加熱室3と、搬出入室2とを通過させて、製造装置1の外部へ取り出す。
処理対象物19を製造装置1外部へ取り出した後、酸素を含有する雰囲気(例えば大気)下で200℃以上に加熱して透明電極23をアニール化するか、アニール化せずに、そのまま透明電極23のパターニングを行う。
透明電極23のパターニングは、先ず、透明電極23の表面に所定形状にパターニングされたレジスト膜28を配置する(図1(d))。
レジスト膜28には、後述する画素電極と対向すべき位置に窓開け部29が形成されており、該窓開け部29の底面には透明電極23が露出している。
塩化鉄を含有する塩化鉄系エッチング液や、酸として王水を含有する王水系エッチング液のように、In23を溶解可能であって、SnO2を溶解しないか、SnO2の溶解速度がIn23の溶解速度よりも遅いエッチング液を用意する。
このエッチング液に処理対象物19を浸漬するか、該エッチング液を処理対象物19のレジスト膜28が配置された側の面に噴霧し、窓開け部29底面に露出する透明電極23にエッチング液を接触させると、透明電極23の露出する部分がエッチング除去されて開口が形成され、窓開け部29の底面に無機保護膜21が露出すると、膜厚方向のエッチングが停止する。
窓開け部29の底面全部に無機保護膜21を露出させた後、処理対象物19をエッチング液から引き上げるか、エッチング液の噴霧を停止し、処理対象物19を洗浄してエッチング液を除去し、エッチングを終了する。
次いで、レジスト膜28を除去すると、図1(e)に示すようなカラーフィルタ10が得られる。図1(e)の符号25はパターニングされた透明電極23の開口を示しており、開口底面には無機保護膜21の表面が露出している。
図3の符号30は画素電極基板を示しており、画素電極基板30は基板31と、基板31の表面に配置された活性層32と、活性層32上に配置された複数の画素電極35とを有している。
カラーフィルタ10と画素電極基板30とを、透明電極23の開口25が、画素電極35上に位置するように、液晶29を挟んで貼り合わせると、図4に示すようなPVA方式の液晶表示装置20が得られる。
活性層32は、薄膜トランジスタ(TFT)や配線を有している。各画素電極35にはTFTが接続されており、TFTを導通させ、該TFTに接続された画素電極35と透明電極23の間に電圧を印加する。
上述したように、画素電極35上には透明電極23の開口25が位置しており、その開口25底面には無機保護膜21の表面が位置する。
無機保護膜21の比抵抗は透明電極23の比抵抗の10倍以上と高いから、無機保護膜21と画素電極35との間の電界は、透明電極23と画素電極35との間の電界よりも弱く、開口25の真下位置では電界(電位勾配)が透明電極23に向かって傾く。
液晶29は電界の傾きに沿って分子長軸が傾くから、開口25の真下位置では液晶29の分子長軸が透明電極23に向かって傾き、その結果、この液晶表示装置20の視野角が広くなる。
以上は、電源59が直流電源であり、第一、第二のターゲット55、56に印加する電圧が直流電圧の場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
第一、第二のターゲット55、56のいずれか一方又は両方にAC電源を接続し、第一、第二のターゲット55、56のいずれか一方又は両方にAC電圧を印加しても、第一、第二のターゲット55、56をスパッタリングすることができる。しかし、DC電源はAC電源よりも安価な上、AC電源を用いた場合に比べて製造装置1の製造コストも安くすむので、DC電源を用いることが最も望ましい。
以上は、第二のターゲット56の主成分がITO(In23−SnO2)の場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、In23を主成分とするIn23系材料(例えばIZO、ITO)、ZnOを主成分とするZnO系材料(例えばAZO、GZO、BZO)のいずれか一方又は両方を含む第二のターゲット56をスパッタリングし、In23系材料とZnO系材料のいずれか一方又は両方を主成分とする透明電極23を形成することができる。
室温〜200℃の加熱条件で、スパッタリング法により成膜された透明電極23の比抵抗は、主成分がITO(In23−SnO2)の場合は2×10-4Ω・cm〜5×10-4Ω・cm、AZO(ZnO−Al23)の場合は5×10-4Ω・cm〜2×10-3Ω・cm、IZO(In23−ZnO)の場合は3.7×10-4Ω・cm〜4×10-4Ω・cmである。
同じ加熱条件でスパッタリング法により成膜されたSnO2を主成分とする薄膜(SnO2−Sb23)の比抵抗は、1×10-2Ω・cm〜2×10-2Ω・cmであり、各透明電極23の比抵抗の10倍以上であるから、SnO2を主成分とする無機保護膜21は、ITOと、ZnOと、IZOのいずれの透明導電材料を含む透明電極23に対しても、十分な電気的特性を有することが分かる。
In23を主成分とする第二のターゲット56とは、例えば、In23を主成分とし、2A族、4A族、2B族、4B族からなる添加元素群より選択されるいずれか1種類の添加元素を0.1原子%以上20原子%以下含むものである。
ZnOを主成分とする第二のターゲット56とは、例えば、ZnOを主成分とし、1A族、3A族、4A族、1B族、3B族、4B族とからなる添加元素群より選択されるいずれか1種類以上の添加元素を0.1原子%以上20原子%以下含む。
第一のターゲット55に添加可能な不純物元素はSbに限定されるものでなく、例えば、5B族元素であるP、Ad、Biと、5A族元素であるV、Nb、Taと、3A族元素であるSc、Yと、3B族元素であるB、Al、Ga、In、Tlのうち、少なくとも1種類以上の不純物元素を第一のターゲット55に含有させてもよい。
不純物元素は、元素単体で第一のターゲット55に添加してもよいが、酸化物(例えばSb23)や窒化物として添加することもできる。
SnとSnO2のいずれか一方又は両方を含有し、1種類以上の上記不純物元素が添加された第一のターゲットを、酸素とスパッタガスを含有する成膜雰囲気中でスパッタリングすると、SnO2を主成分とし、1種類以上の上記不純物元素を含有する無機保護膜が形成される。
また、SnとSnO2のいずれか一方又は両方を含有し、上記不純物元素を含有しない第一のターゲットを用いてもよく、この場合、この第一のターゲットを、酸素とスパッタガスを含有する成膜雰囲気中でスパッタリングすれば、SnO2を主成分とし、上記不純物元素を含有しない無機保護膜が形成される。
SnO2を主成分とし、上記不純物元素を含有しない第一のターゲット55をスパッタリングする場合は、第一のターゲット55にRF(高周波)電源を接続し、高周波電圧を印加してスパッタリングすることが望ましい。しかしRF電源はDC電源やAC電源に比べて高価であり、AC電源を用いた場合よりも装置が複雑になり、装置コストが増大する。しかも成膜速度もAC電源やDC電源を用いた場合に比べて遅くなる。
以上は、第一、第二のターゲット55、56を同じ成膜雰囲気で同時にスパッタリングする場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、第一、第二のターゲット55、56を別々にスパッタリングしてもよい。
本発明のカラーフィルタ10の製造に用いる製造装置は特に限定されるものではない。例えば、第一、第二のターゲット55、56を別々の成膜室に配置するか、第一、第二のターゲット55、56の間に仕切り部材を配置して成膜室を二分し、第一、第二のターゲット55、56を異なる成膜雰囲気に置いてスパッタリングをしてもよい。この場合、第一、第二のターゲット55、56のスパッタリングを異なる組成異なる配合割合のガスで行うことができる。
例えば、Snを主成分とする第一のターゲット55を用いてSnO2を主成分とする無機保護膜21を成膜する場合は、ITO、ZnO、IZO等の透明導電材料を含む第二のターゲット56を用いて透明電極23を成膜する場合に比べて、成膜時に10倍〜100倍量の酸素分圧を必要とする。
逆に、第二のターゲット56をスパッタリングして透明電極23を成膜する場合、酸素分圧が高すぎると透明電極23の電気抵抗が上がる。
従って、Snを主成分とする第一のターゲット55は酸素とスパッタガスを含有する第一の成膜雰囲気でスパッタリングをし、透明導電材料を主成分とする第二のターゲット56は、酸素とスパッタガスを含有し、酸素分圧が第一の成膜雰囲気よりも低い第二の成膜雰囲気でスパッタリングする。
スパッタガスと一緒に成膜室5に導入するガスは、酸素ガスに限定されず、化学構造中に酸素原子を含む他の酸化ガス(O2、H2O等)と、化学構造中に窒素原子を含む窒化ガス(N2、NH3等)とからなる反応ガス群より選択されるいずれか1種類以上の反応ガスを導入してもよい。ただし、第二のターゲット56をスパッタリングする雰囲気には、ITO等の透明電極の構成材料の酸素欠損を最適化するために、酸化ガスを導入することが望ましい。
第一、第二のターゲット55、56の近傍に磁界形成装置を配置して、第一、第二のターゲット55、56のスパッタリングされる面を通る磁力線を形成し、第一、第二のターゲット55、56をマグネトロンスパッタリングしてもよい。
透明電極23と無機保護膜21の成膜は、スパッタリング法に限定されず、蒸着法、特に、ARE(Activated Reactice Evaporation)法で成膜することもできる。ARE法で成膜する場合は、無機保護膜21と透明電極23の成膜を、希ガス(Ar,K4等)のみ、又は該希ガスに、化学構造中に酸素原子を含む酸化ガス(O2、H2O等)と、化学構造中に窒素原子を含む窒化ガス(N2、NH3等)のいずれか一方又は両方を添加した成膜雰囲気で行う。
本発明に用いるエッチング液は特に限定されないが、一例を述べると、透明電極23を成膜後にアニール化しない場合、または加熱成膜をしない場合は、透明電極23はアモルファスITOを主成分としているから、酸としてシュウ酸を含有するシュウ酸系エッチング液のように、アモルファスITOの溶解速度が速いエッチング液を用いる。
また、透明電極23を成膜後にアニール化した場合、又は加熱成膜をした場合は、透明電極23は多結晶ITO(ポリITO)を主成分とするから、塩化鉄を含有する塩化鉄系エッチング液や、酸として王水を含有する王水系エッチング液のように、ポリITOの溶解速度が速いエッチング液を用いる。尚、ポリITOはシュウ酸系エッチング液に溶解しないか、溶解したとしても、その溶解速度は極端に遅く、シュウ酸系エッチング液はポリITOのエッチングに適さない。
エッチング液の溶解速度は速い方がエッチング時間が短縮されるが、その溶解速度が速すぎると、エッチングの制御が困難である。アモルファスITOが塩化鉄系エッチング液や王水系エッチング液に溶解される時の溶解速度は、ポリITOが溶解される時に比べて極端に早く、エッチングの制御が困難であるから、アモルファスITOのエッチングには、塩化鉄系や王水系のエッチング液よりも、シュウ酸系エッチング液が適している。
シュウ酸系エッチング液、塩化鉄系エッチング液、王水系エッチング液のいずれもSnO2を主成分とする無機保護膜21は溶解しないか、その溶解速度はITO溶解速度に比べて極端に遅い。
<実施例1>
SnO2を主成分とし、不純物元素としてSb23が添加された第一のターゲット55と、In23を主成分とし、添加元素としてSnO2が添加された第二のターゲット56を、上記図2の成膜室5内部に配置し、加熱室3と成膜室5とを高真空雰囲気に維持したまま、処理対象物19を加熱室3で加熱せずに成膜室5に搬入した。
Arガスと酸素ガスを成膜室5内に供給しながら、第一、第二のターゲット55、56に直流電圧を印加し、上記図1(b)、(c)に示した工程で、樹脂層22表面にSnO2を主成分とする無機保護膜21(膜厚50Å)と、ITOを主成分とする透明電極23(膜厚1500Å)とを、無加熱条件で成膜したものを実施例1の評価基板とした。
<実施例2>
実施例1と同じ条件で作成した評価基板を、大気雰囲気で1時間加熱してアニール処理をし、実施例2の評価基板とした。
<実施例3>
加熱室3と成膜室5に設けたヒーターで処理対象物19を250℃に加熱して、無機保護膜21と透明電極23の成膜を行った以外は、上記実施例1と同じ条件で実施例3の評価基板を作成した。
<比較例1>
第一のターゲット55をSiO2を主成分とするものに変え、第一のターゲット55に印加する電圧を直流から高周波(RF)電圧に変えた以外は、上記実施例1と同じ条件で比較例1の評価基板を作成した。尚、比較例1と、後述する比較例2、3の無機保護膜はSiO2を主成分とする。
尚、実施例1〜3の無機保護膜の成膜速度は、比較例1〜3の無機保護膜の成膜速度の約3倍であり、SnO2を主成分とする無機保護膜は、SiO2を主成分とする無機保護膜に比べて成膜効率が高いことが分かる。
<比較例2>
比較例1の評価基板を、大気雰囲気で1時間加熱してアニール処理をし、比較例2の評価基板とした。
<比較例3>
無機保護膜と透明電極の成膜の際、実施例3と同じ加熱条件で処理対象物を加熱した以外は、上記比較例1と同じ条件で比較例3の評価基板を作成した。
<成膜後密着性試験>
実施例1〜3、比較例1〜3の評価基板について、透明電極23の表面に粘着テープを貼付した後、その粘着テープを剥離し、無機保護膜21から剥離した透明電極23の有無を調べた。尚、成膜後密着性試験は、後述するエッチング試験を行う前の評価基板について実施した。
<実態顕微鏡観察>
実施例1〜3、比較例1〜3の各評価基板の外観を、エッチング前と、エッチング後に、実体顕微鏡で観察し、透明電極23や無機保護膜21(SnO2薄膜及びSiO2薄膜)の剥離の有無を調べた。
エッチングは、シュウ酸系エッチング液、塩鉄系エッチング液、王水系エッチング液の3種類のエッチング液(液温40℃)に、実施例1〜3、比較例1〜3の評価基板を浸漬して行った。尚、成膜時や成膜後に加熱をした評価基板(実施例2、3、比較例2、3)は、透明電極がポリ化(多結晶化)していると推測され、これらの評価基板については、アモルファスITO薄膜を想定したシュウ酸系エッチング液を用いたエッチングを実施しなかった。下記表1の「−」はエッチングを実施しなかったことを示す。
Figure 2009025285
SiO2を主成分とする無機保護膜は、成膜時に加熱された場合に、エッチング前及びエッチング後に外観の異常も確認され、無機保護膜21と樹脂層22との間で層間剥離が生じていた。
SiO2を主成分とする無機保護膜は、SnO2を主成分とする無機保護膜21に比べて、樹脂層22との線膨張係数との差も、透明電極23との線膨張係数との差も大きい。
同じSiO2を主成分としても、加熱せずに成膜した比較例1は剥離が起こらなかったから、加熱によってITOがポリ化するときの応力と、加熱による膨張量の差の複合的な要因により、剥離が起こったと推測される。
これに対し、SnO2を主成分とする無機保護膜21はいずれの場合も剥離が起こらず、密着性試験の結果も良好であった。SnO2薄膜は、SiO2よりも透明電極23及び樹脂層22との線膨張係数の差が小さいから、加熱による膨張量の差が許容できる範囲であり、良好な密着性が得られたものと考察される。
尚、比較例2は第一のターゲット55の構成材料が比較例3と同じであったのにも関わらず、剥離が確認されなかった。これは、比較例3のように、真空雰囲気中で加熱成膜される場合と比べると、比較例2のように大気雰囲気で加熱する場合は応力が小さいため、剥離がおこらないと推測される。
真空中では、大気中よりも低圧だから、加熱による膨張が顕著であり、真空雰囲気中の加熱成膜では、熱膨張係数の差が大きな影響を与える。
ITOは真空雰囲気で加熱成膜することで、ITOの粒子が互いにくっつきながら成長するため、最も結晶が成長する。それに対し、無加熱成膜を行った後、大気雰囲気の加熱(アニール)では、粒子そのものの結晶化は進むが、粒子が互いにくっつかないため、加熱成膜に比べると、あまり結晶が成長しない。
実際に、無加熱成膜後にアニール処理したものをSEM(走査型電子顕微鏡)で観察すると、多少粒子は成長しているが、その粒子は加熱成膜したものより小さい。
即ち、真空雰囲気で加熱成膜した場合には、粒子同士が動きやすく、お互いがくっつく形で成長するが、無加熱成膜した後、アニール化した場合は、粒子単体で結晶化するため、応力が小さく、剥離があまり問題にならない。
ITOに限らず、他のIn23系材料とZnO系材料も真空雰囲気中で基板を加熱しながら成膜する方が、結晶が成長する。
従って、SnO2を主成分とする無機薄膜を形成する本願のカラーフィルタの製造方法は、透明電極を真空雰囲気中で加熱成膜し、その構成材料を結晶化させる場合の剥離防止に特に有効である。
尚、成膜、大気雰囲気中でのアニール処理は、工程が増えるだけでなく、樹脂層22が変性したり、透明電極23の比抵抗が上昇する虞があるので望ましくない。
<耐エッチング性試験>
ガラス基板表面に、実施例1〜3、比較例1〜3で無機保護膜を成膜した時と同じ条件で、SnO2薄膜又はSiO2薄膜の単膜(厚さ1000Å)をそれぞれ成膜し、参考例1〜6の評価基板を作成した。加熱条件と、無機保護膜の材料との組合せを下記表2に記載する。
Figure 2009025285
参考例1〜6の各評価基板のSnO2薄膜、SiO2薄膜の比抵抗を測定したところ、各薄膜の比抵抗はITO薄膜よりも高く、特に、SnO2薄膜はいずれの加熱条件でも比抵抗がITO薄膜の100倍以上あった。
一般に、液晶表示装置の無機保護膜21には、透明電極23の10倍以上、より望ましくは100倍以上の比抵抗が必要とされているから、SnO2薄膜は、電気的特性の観点からも無機保護膜21として優れていることが分かる。
次に、参考例1〜6の評価基板を、室温と40℃の各液温条件で、シュウ酸系エッチング液、塩鉄系エッチング液、王水系エッチング液に浸漬した時に溶解するか否かを調べたところ、上記表2に示したように、いずれのSnO2薄膜も不溶であった。
上述したように、シュウ酸系エッチング液はアモルファスITO膜用のエッチング液であり、塩鉄及び王水系エッチング液はポリITO膜用のエッチング液であるから、SnO2薄膜は、その成膜条件に関わらず、アモルファスITO膜とポリITO膜のいずれをエッチングする場合でも、エッチングストッパーとして機能することが分かる。

Claims (11)

  1. 透明基板と、前記透明基板の表面上に配置された樹脂層と、前記樹脂層の表面上に配置された無機保護膜と、前記無機保護膜の表面に配置され、パターニング工程によって開口が形成された透明電極とを有するカラーフィルタの製造方法であって、
    前記パターニングは、SnO2を主成分とする前記無機保護膜の表面に、前記透明電極を形成した状態で、
    前記透明電極に、前記無機保護膜の溶解速度が、前記透明電極の溶解速度よりも遅いエッチング液を接触させて前記開口を形成し、前記開口の底面に前記無機保護膜の表面を露出させるカラーフィルタの製造方法。
  2. 真空槽内部に、SnO2を主成分とする第一のターゲットと、透明導電材料を主成分とする第二のターゲットとを配置し、
    前記真空槽内部に少なくともスパッタガスを含む成膜雰囲気を形成し、前記第一のターゲットの表面上の前記成膜雰囲気と前記第二のターゲットの表面上の前記成膜雰囲気とを接続しておき、
    前記樹脂層が露出する前記透明基板を前記真空槽内部に配置した状態で、前記第一のターゲットをスパッタリングして、前記無機保護膜を形成し、
    前記第一のターゲットの表面上の前記成膜雰囲気と前記第二のターゲットの表面上の前記成膜雰囲気とを接続した状態で、前記第二のターゲットをスパッタリングして、前記透明電極を形成する請求項1記載のカラーフィルタの製造方法。
  3. 化学構造中に酸素原子を含有する酸化ガスが添加された前記成膜雰囲気を形成し、
    前記第一のターゲットの表面上の前記成膜雰囲気に含有される前記酸化ガスの分圧と、前記第二のターゲットの表面上の前記成膜雰囲気に含有される前記酸化ガスの分圧とを等しくした状態で、前記第一、第二のターゲットをスパッタリングする請求項2記載のカラーフィルタの製造方法。
  4. 化学構造中に酸素原子を含有する酸化ガスが添加された前記成膜雰囲気を形成し、
    前記第一のターゲットの表面上の前記成膜雰囲気に含有される前記酸化ガスの分圧を、前記第二のターゲットの表面上の前記成膜雰囲気に含有される前記酸化ガスの分圧よりも高くした状態で、前記第一、第二のターゲットをスパッタリングする請求項2記載のカラーフィルタの製造方法。
  5. 前記透明電極は、In23と、ZnOのいずれか一方又は両方を含有する請求項1記載のカラーフィルタの製造方法。
  6. 透明基板と、
    前記透明基板の表面に配置され、着色された樹脂膜を有する樹脂層と、
    前記樹脂層の表面上に配置され、SnO2を主成分とする無機保護膜と、
    前記無機保護膜の表面に密着配置された透明電極とを有し、
    前記透明電極はパターニングされたカラーフィルタ。
  7. 前記無機保護膜の比抵抗は、前記透明電極の比抵抗の10倍以上である請求項6記載のカラーフィルタ。
  8. カラーフィルタと、画素電極基板とが貼り合わされた液晶表示装置であって、
    前記カラーフィルタは、透明基板と、
    前記透明基板の表面に配置され、着色された樹脂膜を有する樹脂層と、
    前記樹脂層の表面上に配置され、SnO2を主成分とする無機保護膜と、
    前記無機保護膜の表面に密着配置された透明電極とを有し、
    前記透明電極はパターニングされ、
    前記画素電極基板は、基板と、前記基板表面上に形成された画素電極とを有し、
    前記透明電極と、前記画素電極とが、液晶を挟んで対向するように貼りあわされた液晶表示装置。
  9. 前記無機保護膜の比抵抗は、前記透明電極の比抵抗の10倍以上である請求項8記載の液晶表示装置。
  10. 真空槽と、
    前記真空槽内部にそれぞれ配置された第一、第二のターゲットと、
    前記第一、第二のターゲットに電圧を印加する電源と、
    前記真空槽内部にスパッタガスと、化学構造中に酸素原子を含む酸化ガスを供給するガス導入系とを有し、
    前記第一のターゲットはSnO2を主成分とし、
    前記第二のターゲットは透明導電材料を主成分とする製造装置。
  11. 前記第二のターゲットは、前記透明導電材料として、In23と、ZnOのいずれか一方又は両方を含有する請求項10記載の製造装置。
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