JPWO2007144932A1 - 顎歯模型用歯牙およびその製造方法 - Google Patents

顎歯模型用歯牙およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、歯科医師を目指す学生が、口腔内作業を体験し、治療の練習をする顎歯模型に用いる歯牙に関する。さらに詳しくは、支台歯形成、窩洞形成等の形態付与を体験する為に用いる歯牙、特に形成評価基準付き顎歯模型用歯牙、その製造方法、および形成評価基準付き顎歯模型用歯牙形成確認装置に関する。

Description

本発明は、歯科医師を目指す学生が、口腔内作業を体験し、治療の練習をする顎歯模型に用いる歯牙に関する。さらに詳しくは、支台歯形成、窩洞形成等の形態付与を体験する為に用いる歯牙、特に形成評価基準付き顎歯模型用歯牙、その製造方法、および形成評価基準付き顎歯模型用歯牙形成確認装置に関する。
口腔内治療練習用の顎歯模型用の歯牙は、治療練習用の天然歯の不足や天然歯からの感染症の問題から、エポキシ樹脂やメラミン樹脂で製造されることが多く、一般に普及している。
しかし、エポキシ樹脂やメラミン樹脂では切削感が天然歯とは異なることから、支台歯形成や窩洞形成の練習をしても実際の口腔内での作業をした場合では異なる切削感、作業性から当惑する事が多かった。具体的には、エポキシ樹脂やメラミン樹脂は軟らかく、多く切削してしまう傾向にあり、天然歯は硬いために思った様に切削できない傾向にあった。その結果、治療時には強く削ってしまい、上手く形態を作れないことも発生する可能性がある。
もう少し硬い材料を求められた結果、コンポジットタイプのものが市販されている。しかしながら、コンポジットタイプの歯牙であっても、天然歯と切削感が異なることから支台歯形成や窩洞形成の練習をしても実際の口腔内での作業をした場合では異なる切削感、作業性から当惑する事が多かった。分かりやすい表現では滑る感覚があり、天然歯とは大きく違う切削感である。
特開平5−224591には、天然歯と極めて類似した切削性を有し、歯科教育切削実習用として好適な歯牙模型を提供することが示されている。該歯牙模型は、主要構成成分として、無機物粉体と架橋型樹脂とを、重量比で20%対80%乃至70%対30%の割合で含有している。
該歯牙模型を構成する無機物粉体としては、例えば、アルミナ、ジルコニア、チタニア、シリカ、等々が紹介され、上記化合物に限定されるものではなく、各種の無機物粉体を用いることができる。
しかし、天然歯と切削感が異なることから支台歯形成や窩洞形成の練習をしても実際の口腔内での作業をした場合では異なる切削感、作業性から当惑する事が多かった。また、無機物粉末体しか開示されていない。
特開平5−216395には、天然歯と極めて類似した切削性を有し、歯科教育切削実習用として好適な歯牙模型およびその製造方法を提供することが紹介されている。該歯牙模型は、主要構成成分として、気孔率が40〜80%のヒドロキシアパタイト粉末と、(メタ)アクリル酸エステル系樹脂とを、重量比で20%対80%乃至50%対50%の割合で含有しているものである。
従来の歯牙模型は、切削性において満足できる状況にない。従って、天然歯と切削性において類似する歯牙模型の開発が望まれていることが示されているものの、十分な切削感を示すものではなかった。
特開平5−224591には、歯科医学生の歯周疾患治療実習に最適に用いることができる歯牙模型を提供する。構成として歯牙模型は、歯冠部の少なくとも表面がヌープ硬度70以上を有し、歯根部の少なくとも表面がヌープ硬度10〜40を有するものである。
明細書中には、「歯牙模型の作製法および経済的な観点から如何なる硬度の素材、例えば金属、セラミクス、樹脂で形成されていてもよく、更には空洞であってもよい。」との記載があるが、切削感の観点から解決されていない。
特開平5−241498、特開平5−241499および特開平5−241500には、無機充填材の記載やハイドロキシアパタイト充填材の記載があるが、いずれも樹脂を母材とするものであり、切削感の解決には至っていない。
特開2004−94049には、レーザー光線を利用した正確な形状計測を可能とする歯科実習用模型歯を提供する発明が記載されている。
明細書中には、「本発明の模型歯の歯冠部表面を構成する材料としては、一般的に公知のものを用いることが可能であり、例えば、セラミックス等の磁器あるいはアクリル、ポリスチレン、ポリカーボネート、アクリロニトリルスチレンブタジエン共重合体(ABS)、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル等の熱可塑性樹脂材料や、メラミン、ユリア、不飽和ポリエステル、フェノール、エポキシ等の熱硬化性樹脂材料、さらには、これらの主原料にガラス繊維、カーボン繊維、パルプ、合成樹脂繊維等の有機、無機の各種強化繊維、タルク、シリカ、マイカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミナ等の各種充填材、顔料や染料等の着色剤、あるいは耐候剤や帯電防止剤等の各種添加剤を添加したものを用いることが出来る。」との記載があるが、好ましい材質の記載がなく、切削感を解決するものではなかった。
また、具体的な組成としての開示がなく、切削感について歯冠部と歯根部との関係を示しているのみである。
顎歯模型はこれらの課題を抱えているにも拘わらず、それに関して研究報告されているものは殆ど見当たらない。
また、エポキシ樹脂やメラミン樹脂の単一成形では、窩洞形成や支台歯形成した場合に、上手くできているかどうかの確認は大学の先生に目視で確認し指導を受けることが、一般的であった。
この方法では人が基準となっている為、体調や測定時の環境の状態などで評価の基準が若干ずれることが想定され、更には熟練を有する者でしか評価できない為に、多大な労力を要していた。
今日では、形成した歯牙を3DデータをPCにて採得して、先生が成形したデータと重ね合わせ、評価するシステムが報告されている。
しかし、この方法では3Dデータを成形ごとに採得する必要があり、多くの学生の評価を短時間で評価することは難しかった。
また、市販の歯牙にはエナメル層とデンチン層の色彩を再現した歯牙が販売されているが、形成の評価のものではなかった為、その方法に用いる事ができなかった。
特開平5−241498には、歯科医学生が歯髄腔部まで進行したウ蝕などの病変を治療するために、象牙質の病変部分を切削し、リーマーまたはファイルにより歯髄腔部の病変を除去する歯内療法を修得するための教育実習に用いるのに適した歯牙模型を提供すると記載されている。
牙形状部材の内部に、ヌープ硬度10以下の軟素材で、または空洞として形成された髄室部と根管部とからなる歯髄腔部を有し、少なくとも前記髄室部を取り巻く象牙質部がヒドロキシアパタイトと(メタ)アクリル酸エステル系樹脂を主成分とする素材から成ることを特徴とする歯牙模型が紹介されている。
該発明では歯髄部分の病変の治療には用いることができるのみで評価もできない。ましてや、支台歯形成、窩洞形成などの治療を評価することができない。
特開平5−241499および特開平5−241500は、歯科医学生が歯牙を切削バーで切削して窩洞形成し、酸エッチング処理し、填塞材で填塞する歯冠修復治療を修得するために用いるのに適した歯冠修復実習用の歯牙模型を提供するものであり、歯牙形状部材の歯冠部表面のエナメル質部は緻密な無機物粉末を含む硬質素材からなり、その内部の象牙質部は前記エナメル質部の素材より軟質な素材からなり、且つ、前記エナメル質部および象牙質部を形成する各素材は、酸エッチング処理後に、処理部表面の填塞材に対する接着強度が50kg/cm2 以上であることを特徴とする歯牙模型を紹介している。
しかし、天然歯の形状を具体的に示し、実践に近い切削体験をすることができる可能性を秘めているが、支台歯形成、窩洞形成などの治療を評価することができない。
特開2004−94049は、歯牙の形状を模して造形された歯冠部を有する歯科実習用模型歯であって、少なくとも歯冠部が不透明性または半透明性を有する歯冠部形成材料にて形成されており、当該歯冠部の表面の光線反射率が波長700nmの光に対して70%以上であることを特徴とする歯科実習用模型歯を紹介している。効果として、歯冠部形状を非接触・高速3次元形状測定装置にて正確に測定することができるので、これを利用して、教育分野での各種治療実習や加工実習の結果を正確に評価することが可能であるとしている。
しかし、該発明では、評価として、非接触・高速3次元形状測定装置を用いなければならない為、設備も大掛りであり形状測定時間に時間が掛るため、容易に授業なので評価に用いることができなかった。
特開2004−94049 特開平5−241498 特開平5−241499 特開平5−241500 特開平5−224591 特開平5−216395 特開平5−224591
従来の顎歯模型は、天然歯と切削感が異なることから支台歯形成や窩洞形成の練習をしても、実際の口腔内での作業をした場合では異なる切削感、作業性から当惑する事が多かった。分かりやすい表現では滑る感覚や容易に削れる感覚などが異なり、天然歯とは大きく違う切削感である。天然歯と同じような切削感が得られる顎歯模型様の歯牙が求められている。
また、従来の顎歯模型用歯牙は、天然歯形態をしているものの、支台歯形成や窩洞形成などを施した場合、評価基準が備わっていないことから、大学の先生などがその形成を評価しなければならなかった。
更に、試験においても、個々の評価を先生が目視にて確認しなければならなかった。今までの顎歯模型用歯牙では一人で練習をする場合、成形の良否判定ができなかった。試験などで支台歯形成や窩洞形成の良否を確認する場合などでは、大量に成形性を確認する必要があり、大学の先生などがその形成を評価しなければならない為に多大な時間を要していた。3Dデータを用いた評価であっても多大な時間を要していた。特別な知識や経験が無い者が高価な機器を使わないで、素早く簡単に評価できる材料が求められていた。
簡易に形成不良部分を把握して再形成する場合などは、未熟者であっても簡単に形成を確認する方法が求められていた。
従来の顎歯模型用歯牙は、天然歯と切削感が異なることから支台歯形成や窩洞形成の練習をしても実際の口腔内での作業をした場合では異なる切削感、作業性から当惑する事が多かった為、顎歯模型用歯牙で十分な評価を得ていたとしても、ヒト口腔内では練習の成果を生かせないことが多かった。
かくして、天然歯と同じような切削感を得られる顎歯模型用の歯牙であって、支台歯形成や窩洞形成の良否を簡単に確認できる歯牙が求められている。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、顎歯模型用歯牙をある特定の組成の半焼結体または石膏系から作製することにより、天然歯と同じような切削感が得られ、また、歯科医学生の実習において、顎歯模型用歯牙に形成評価基準を設けることにより高価な機器および高度の熟練を必要とすることなく、支台歯形成や窩洞形成の良否を簡単に確認できることを見出した。
すなわち、本願発明は以下を提供する:
(1)口腔内治療練習用の顎歯模型用歯牙であって、
該歯牙が半焼結体または石膏系から作製されたことを特徴とする該顎歯模型用歯牙。
(2)該半焼結体が、アルミナ系、ジルコニア系、シリカ系およびそれらの組合せよりなる群から選択される前記(1)記載の顎歯模型用歯牙。
(3)該半焼結体が、アルミナシリケートであることを特徴とする前記(2)記載の顎歯模型用歯牙。
(4)歯牙の組成が、Alを5〜40重量%、およびSiOを40〜90重量%、ならびに酸化ナトリウム、酸化カリウムおよび酸化リチウムのうちの少なくとも1つを1〜15重量%の含量で含むことを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか1に記載の顎歯模型用歯牙。
(5)歯牙の組成が、Alを100重量%の含量で含むことを特徴とする前記(1)または(2)記載の顎歯模型用歯牙。
(6)CIM技術を用いて作製された前記(1)〜(5)記載のいずれか1に記載の顎歯模型用歯牙。
(7)口腔内治療練習用の顎歯模型用歯牙であって、
該歯牙が無削除形状部、削除形状部および形成界面部を含むことを特徴とする形成評価基準付き顎歯模型用歯牙。
(8)歯牙の無削除形状部と形成界面部の界面形状が、支台歯形成時の最小支台歯形状であり、
削除形状部と形成界面部の界面形状が、支台歯形成時の最大支台歯形状であることを特徴とする前記(6)記載の形成評価基準付き顎歯模型用歯牙。
(9)歯牙の無削除形状部と形成界面部の界面形状が、窩洞形成時の最小窩洞形状であり、
削除形状部と形成界面部の界面形状が、窩洞形成時の最大窩洞形状であることを特徴とする前記(6)記載の形成評価基準付き顎歯模型用歯牙。
(10)形成界面部が無削除形状部と削除形状部の少なくとも一方と組成が異なることを特徴とする前記(7)〜(9)のいずれか1に記載の形成評価基準付き顎歯模型用歯牙。
(11)形成界面部が蛍光材を含有することを特徴とする前記(7)〜(9)のいずれか1に記載の形成評価基準付き顎歯模型用歯牙。
(12)前記(11)記載の口腔内治療練習用の顎歯模型用歯牙の形成状況を確認するための確認装置であって、
顎歯模型用歯牙を収めるための筐体と
顎歯模型用歯牙の成形状況を確認するための発光顔料の吸収波長域のランプとを備えたことを特徴とする形成評価基準付き顎歯模型用歯牙形成確認装置。
(13)多層成形技術を用いて作製されたことを特徴とする前記(6)記載の形成評価基準付き顎歯模型用歯牙。
(14)無削除形状部と削除形状部とを成形し、無削除形状部と削除形状部とを接着させるための接着層を形成界面部としたことを特徴とする前記(7)記載の形成評価基準付き顎歯模型用歯牙。
(15)前記(14)記載の無削除形状部と削除形状部との接着界面に、形成界面部の厚さを制御するための膜厚制御部を有することを特徴とする前記(14)記載の形成評価基準付き顎歯模型用歯牙。
(16)前記(14)記載の形成界面部の厚さを制御するために形成界面部の接着層に膜厚制御部材を含有することを特徴とする前記(14)記載の形成評価基準付き顎歯模型用歯牙。
(17)CIM技術を用いて無削除形状部と削除形状部とを射出成形し、無削除形状部と削除形状部とを形成界面部で密着させ、脱脂および焼成の工程を経て顎歯模型用歯牙を製造することを特徴とする形成評価基準付き顎歯模型用歯牙の製造方法。
(18)形成界面部が蛍光色素材を含有する以外は、無削除形状部、削除形状部および形成界面部が共に前記(1)〜(6)のいずれか1記載の顎歯模型用歯牙の組成と同一の組成を有することを特徴とする形成評価基準付き顎歯模型用歯牙。
(19)口腔内治療練習用の顎歯模型用歯牙であって、
該歯牙が無削除形状部および削除形状部を含むことを特徴とする形成評価基準付き顎歯模型用歯牙。
本願発明の口腔内治療練習用の顎歯模型用歯牙は、上顎および下顎における、永久歯の中切歯、側切歯、犬歯、小および大臼歯を含めたいずれの種類の歯牙についても形成でき、かつ齲蝕等の病巣の進度に応じた、また施術の種類に応じた適当な顎歯模型用歯牙とできる。さらに、乳歯についても同様に、その上顎および下顎における中切歯、側切歯、犬歯および乳臼歯を含めたいずれの種類の歯牙についても形成でき、かつ齲蝕等の病巣の進度に応じた、また施術の種類に応じた適当な顎歯模型用歯牙とすることができる。
支台歯形成用歯牙形態の無削除形状部の断面図 支台歯形成用歯牙形態の形成界面部の断面図 支台歯形成用歯牙形態の削除形状部の断面図 窩洞形成用歯牙形態の無削除形状部の断面図 窩洞形成用歯牙形態の形成界面部の断面図 窩洞形成用歯牙形態の削除形状部の断面図 形成評価基準付き顎歯模型用歯牙形成確認装置の概略図
符号の説明
1 ブラックライト
2 筐体
3 形成評価基準付き顎歯模型用歯牙
本発明は口腔内治療練習用の顎歯模型用の歯牙であって、実際の使用に際して歯牙を設置すべき顎部分やマネキン部分は適宜に選択することができる。但し、選択にあたって適合性を確認する為の処置を施すことは重要である。例えば、歯牙挿入口の大きさに適宜合わせることは重要である。
(第1の態様)
本願発明の第1の態様において、本発明の顎歯模型用歯牙は、その全体が半焼結体または石膏系から作製される。
半焼結体とは、無機粉末で多結晶であって、未焼結の焼成体をいう。本発明に用いられる半焼結体はアルミナ系、ジルコニア系、シリカ系、窒化アルミ、窒化ケイ素などのセラミックス、あるいはそれらの混合物から作製される。また、歯牙組成にアルミナ焼成体の切削感を損なわない程度にシリカを代表とする金属酸化物を添加することもできる。
半焼結体が単一成分よりなる場合、アルミナ(Al)100%が好ましい。
半焼結体が複合成分よりなる場合、例えば、好ましくは歯牙の組成がAlが5〜40%、SiOが40〜90%であり、また更に好ましくはAlが20〜35%、SiOが45〜70%であり、また更にAlが25〜33%、SiOが55〜65%であることが好ましい。なお、本願明細書中に%含量を記載する場合、特記しない限りは重量%を表す。
酸化ナトリウム、酸化カリウムおよび酸化リチウムの内の1つ以上を1〜15%、更には3〜10%含有を前記複合成分の系に加えることが好ましい。
他の配合成分としては、天然歯に近い切削性を与えるものであれば特に限定されるものではないが、例えば、ホウ酸、りん酸、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化リチウム、石灰、マグネシヤ、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、酸化鉛、チタニア、酸化亜鉛、ジルコニア等を適宜添加することもできる。更に、融点を下げる為にソーダ、酸化カリウム、酸化リチウムを加えることもできる。
副原料として、弁柄、三酸化コバルト、酸化ニッケル、重クロム酸カリ、酸化クロム、ニ酸化マンガン、過マンガン酸カリ、五酸化バナジウム、金属セレン亜セレン酸ソーダ、酸化第二銅、硫酸銅、酸化第一銅、塩化金、硝酸銀、硫黄華、硫化ソーダ、蛍石、ケイフッ化ソーダ、アパタイトを加えることは好ましく、更に、蛍石、ケイフッ化ソーダ、アパタイトを加えることは好ましい。
本発明の顎歯模型用歯牙をCIM技術で作成することが好ましい。
CIMとは、次の工程で製造する成型技術である。
(1)無機粉末を熱可塑性樹脂やワックスなどの樹脂(1000℃ぐらいまでに熱で分解するもの)と練和して、ペレットを作製する。
(2)一定の形状の射出成形用の金型を作製し、(1)で作製したペレットを射出成型する。
(3)成型後、樹脂を脱脂(温度を上げて、樹脂成分を分解すること)する。
(4)次に、残った無機粉末体を焼成し、形態付与ができるまで焼き上げ成形する。
本技術を用いて、歯牙を作製することは、成形性などを鑑み、最も適した方法である。
半焼結体が単一成分のアルミナよりなる場合、本発明の歯牙は、一次粒子径1.0〜8.0μmのAl粉末、好ましくは一次粒子径2.0〜5.0μmのAl粉末、より好ましくは一次粒子径2.0〜3.0μmのAl粉末から焼成する。焼成温度は、1300〜1600℃、好ましくは、1400〜1600℃に設定する。焼成温度は切削感と密接な関係があり、粒度や原材料ロットによって、調整しなければならない。同様に焼成温度での係留時間も切削感と密接な関係があり、粒度や原材料ロットによって、調整しなければならない。
石膏系とは、石膏、硬石膏、超硬石膏などのことであり、硬石膏、超硬石膏であることが好ましい。
(第2の態様)
また、本願発明の第2の態様において、口腔内治療練習用の形成評価基準付き顎歯模型用歯牙とは、大学などで顎歯模型を用いて口腔内の治療行為をシミュレーションや治療の練習をするために用いられる歯牙であって、本発明は歯牙を切削し、形成する為に用いられる場合に関する。形成評価基準付き顎歯模型用歯牙とは、窩洞形成、支台歯形成に用いられる歯牙に関する。
形成評価基準付き顎歯模型用歯牙における「形成評価基準付き」とは、所定の切削が首尾よく行われたか否かを判別できる手段を含むことを意味する。
形成評価基準として、無削除形状部、削除形状部および形成界面部を着色により各部を識別する、あるいは前記各部を同一色彩とし、それらの一部のみに蛍光色素材を含有させること等を含む。
歯牙の無削除形状部とは、歯科学生等の実習により削除すべきでない歯牙部分をいい、歯の種類や治療の種類や病巣の程度を想定して種々のサイズ・形状のものとすることができる。換言すれば、歯牙の無削除形状部とは、口腔内で歯牙の治療を施した場合に補綴物装着する前の形態、即ち、支台歯形成であれば、支台歯形成後の歯牙の形態であり、窩洞形成であれば、窩洞形成後の歯牙の形態である。
形成した窩洞形成や支台歯形成の歯牙の形態には許容範囲があり、できる限り許容範囲の小さい形態であることが好ましく、歯牙の無削除形状部は、窩洞形成および支台歯形成において最大形態で、その形態が理想の窩洞形成や支台歯形成を達成する歯牙の形態であることが好ましい。
歯牙の削除形状部とは、歯科学生等の実習により削除すべき歯牙部分をいい、歯の種類や治療の種類や病巣の程度を想定して種々のサイズ・形状のものとすることができる。換言すれば、歯牙の削除形状部とは、口腔内で歯牙の治療を施す場合の補綴物装着後の形態から補綴物装着前の形態を除いた部分である。即ち、支台歯形成であれば、支台歯形成前の歯牙の形態から支台歯形成後のものを除いた部分であり、窩洞形成であれば、窩洞形成前の歯牙の形態から窩洞形成後のものを除いた部分である。また、削除形状部は、無削除形状部とは逆に最小形態で、その形態が理想の窩洞形成や支台歯形成を達成する歯牙の形態であることが好ましい。
歯牙の無削除形状部と形成界面部の界面形状が、支台歯形成時の最小支台歯形状であり、削除形状部と形成界面部の界面形状が、支台歯形成時の最大支台歯形状であることが好ましい。
また、歯牙の無削除形状部と形成界面部の界面形状が、窩洞形成時の最小窩洞形状であり、削除形状部と形成界面部の界面形状が、窩洞形成時の最大窩洞形状であることが好ましい。
歯牙の形成界面部とは、歯科学生等の実習により削除すべきでない前記無削除形状部と、削除すべき前記削除形状部との間の界面部分をいう。換言すれば、歯牙の形成界面部とは、歯牙の無削除形状部と歯牙の削除形状部とを接合した場合にその界を埋める部分である。この部分は当該歯牙を支台歯形成や窩洞形成した場合に削除形成部分を削除し、目的とする支台歯形成または窩洞形成の形成時に切削面となる。
全体的には、歯根方向から歯牙の無削除形状部、形成界面部、および削除形状部と順に層状をなすこととなる。
本発明は、無削除形状部と削除形状部のみでも目的を達することができる。また、明確に認識させるあるいは全く認識させることなく実習の目的に応じて色素または蛍光色素材等を含有することがきる。
無削除形状部と削除形状部の接着界面に形成界面部の厚さを制御するための膜厚制御部を有することが好ましい。
膜厚制御部として、歯牙の無削除形状部と削除形状部を先に成形または仮成形し、形成界面部を後で設ける場合は、厚さを規定する為に歯牙の無削除形状部と削除形状部一方または双方に厚さを規定する隆起部や突起部を設けることが好ましい。より好ましくは突起部である。
隆起部や突起部を設けた場合、支台歯形成または窩洞形成の形成時の切削面にこの部分が露出することとなる。
また、同様に形成界面部の厚さを規定する為に形成界面部を形成する材料に成形厚を決定する充填材を入れることもできる。例えば、アルミナ約100μm充填材を形成界面部を形成する材料に混合し、無削除形状部と削除形状部に挟み込むことにより、約100μmの形成界面部を得ることができる。
本発明の歯牙を形成するための無削除形状部、削除形状部および形成界面部は、歯科医学生等に前記の各部を明確に認識される、あるいは全く認識させることなく、その実習の目的に応じて、治療実習を可能とするように、色素または蛍光色素材等を含有させることができる。
上記の目的に合わせて、形成界面部が無削除形状部と削除形状部の少なくともどちらか一方と組成を異なる材質とできる。更に、形成界面部が削除形状部と組成が同一であって且つ、無削除形状部の組成が異なる材質とできる。また、形成界面部が無削除形状部と削除形状部の両方と組成が異なる材質のものとできる。無削除形状部、削除形状部および形成界面部の全ての組成が同一であるものが好ましい。
異なる材質とは、次のような組合せを例示することができる。
Figure 2007144932
これらの他にも、化学重合等の重合方式を用いることは好ましい。
好ましい組合せはセラミックスと化学重合性樹脂の組合せで製造する本発明の形成評価基準付き顎歯模型用歯牙である。
本発明は、前記の第2の態様の1つの具体例において、無削除形状部と削除形状部を成形し、無削除形状部と削除形状部を接着させる接着層を形成界面部とした形成評価基準付き顎歯模型用歯牙である。
即ち、セラミックスで成形された無削除形状部と削除形状部を樹脂で接合し、接着層を形成界面部とすることができる。
本接着層に用いられる樹脂としては、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂、あるいは化学重合性樹脂を用いることができ、熱硬化性樹脂および化学重合性樹脂が好ましい。更に、メラミン樹脂およびエポキシ樹脂が好ましい。
基本的には接合できる接合材であれば何でも良いが、樹脂の代わりに、セメントや石膏を用いることができる。
本発明の歯牙は、アルミナ系、ジルコニア系、シリカ系、窒化アルミ、窒化ケイ素などのセラミックスまたはそれらの混合物、または石膏系から作製できる。
前記セラミックスは半焼結体であるのが好ましい。ことに、アルミナ半焼結体であるのが好ましい。歯牙の組成がアルミナシリケートであることが好ましい。
更に好ましくは歯牙の組成がAlが5〜40%、SiOが40〜90%であり、また更に好ましくはAlが20〜35%、SiOが45〜70%であり、また更にAlが25〜33%、SiOが55〜65%であることが好ましい。半焼結体が単一成分よりなる場合は、アルミナ(Al)100%が好ましい。
酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化リチウムの内1つ以上を1〜15%、更には3〜10%を前記複合系へ加えるのが好ましい。
他の配合成分としては、本願発明の第1の態様に示すごとき、ホウ酸、りん酸、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化リチウム、石灰、マグネシヤ、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、酸化鉛、チタニア、酸化亜鉛、ジルコニアと適宜添加でき、更に、融点を下げるためにソーダ、酸化カリウム、酸化リチウムを加えることができる。
副原料として、本願発明の第1の態様に示すごとき、弁柄、三酸化コバルト、酸化ニッケル、重クロム酸カリ、酸化クロム、ニ酸化マンガン、過マンガン酸カリ、五酸化バナジウム、金属セレン、亜セレン酸ソーダ、酸化第二銅、硫酸銅、酸化第一銅、塩化金、硝酸銀、硫黄華、硫化ソーダ、蛍石、ケイフッ化ソーダ、アパタイトを添加でき、無削除形状部と削除形状部には、蛍石、ケイフッ化ソーダ、アパタイトを加えてもよい。
本願発明の無削除形状部、削除形状部および形成界面部は、歯科医学生等の実習の目的に応じて、前記組成を適宜選択できるが、例えば、セラミックスが削除形状部に用いられていれば十分であるが、無削除形状部と削除形状部がセラミックスで作製されていることが好ましい。
セラミックスで切削部分を作製することにより、天然歯に近い切削感が得られる。
セラミックの成形方法でCIM技術を用いることは好ましい。
CIM技術を用いて、多層成形技術を用いて無削除形状部と形成界面部、削除形状部を成形し、本発明の歯牙とすることができる。
更に、無削除形状部と削除形状部を射出成形し、脱脂、焼成の工程を経て、焼成された無削除形状部と削除形状部を界面を熱硬化性樹脂や化学重合性樹脂を用いて密着させ、形成界面部とできる。
また、CIM技術を用いて、多層成形し、本発明の形成界面部と削除形状部を成形し、熱硬化性樹脂や化学重合性樹脂、熱可塑性樹脂で成形された無削除形状部を接着してもよい。
CIM技術を用いて製造する方法として、例えば、無削除形状部と削除形状部を射出成形し、無削除形状部と削除形状部を形成界面部で密着させ、脱脂、焼成の工程を経て顎歯模型用歯牙を製造する形成評価基準付き顎歯模型用歯牙製造方法が挙げられる。形成界面部は射出成形できる。
形成界面部が無削除形状部と削除形状部同じ組成のセラミックス粉末も水で練った泥材であってもよい。
熱可塑性樹脂とは、熱を加えることにより成形できる程度の熱可塑性を得ることの出来る樹脂のことを指し、熱硬化性樹脂とは熱を加えることにより架橋が進み硬化する樹脂を指す。具体的にはスチレン系、オレフィン系、塩ビ系、ウレタン系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、ポリアセタール系、飽和ポリエステル系、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテルなど適宜使用できる。
また、ポリスルホン系、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトンなども適宜使用できる。
特に、スチレン系、ウレタン系、ポリアミド系、ポリアセタール系、飽和ポリエステル系、ポリカーボネートが好ましい。
熱硬化性樹脂とは、加工後は溶媒に溶けず再加熱しても軟化しない。尿素樹脂・メラミン樹脂・フェノール樹脂、エポキシ樹脂などが代表的に使用でき、メラミン樹脂およびエポキシ樹脂が好ましい。
化学重合性樹脂とは、本来熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂に含まれる樹脂であっても、化学触媒を用いて、重合する樹脂のことである。特に架橋材を含み熱可塑性がないものが好ましい。
熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂、化学重合性樹脂の中で、熱可塑性樹脂、化学重合性樹脂が好ましい。
特に、無削除形状部、削除形状部、形成界面部の組合せにより、好ましい場合が存在する。
例えば、無削除形状部は、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂、化学重合性樹脂のどれであっても特に問題が無い。形成界面部から無削除形状部に入った場合に本発明の歯牙が溶けて、警告を発する必要がある場合には熱可塑性樹脂が好適に用いられる。しかし、試験や実践的な経験を積む等の顎歯模型の一般的活用においては、熱硬化性樹脂や化学重合性樹脂を用いることが好ましい。
削除形状部については、無削除形状部と同様に熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂、化学重合性樹脂のいずれであっても特に問題が無い。顎歯模型の一般的活用においては、熱硬化性樹脂や化学重合性樹脂を用いることもできる。
形成界面部については、熱硬化性樹脂や化学重合性樹脂を用いることもできる。
無削除形状部、削除形状部、形成界面部が熱硬化性樹脂または化学重合性樹脂適宜用いることができる。
その他樹脂成型をするための通常用いられるものは適宜配合できる。
これらの樹脂成分に、顔料、無機フィラー、有機フィラー、無機有機複合フィラーを含有させることができる。
無機フィラーとして、石英、無定形シリカ、超微粒子シリカ、チッ化ケイ素、炭化ケイ素、炭化ホウ素等が挙げられる。これら無機フィラーの平均粒子径は特に制限はないが、0.001〜100μmの範囲が好ましく、より好ましくは0.01〜10μmの範囲である。上記無機フィラーの中でも、超微粒子シリカであるアエロジルまたは超微粒子シリカ複合粒子を用いることができる。アエロジルを具体的に例示するとアエロジル200、アエロジルOX50、アエロジルR972、アエロジルR974、アエロジルR8200、アエロジルR711、アエロジルDT4、酸化アルミニウムC、二酸化チタンP25等が挙げられる。
また、有機フィラーとしては重合性基を有する単量体を重合することによって得ることができる。有機フィラーを具体的に例示すると、スチレン、α−メチルスチレン、ハロゲン化スチレン、ジビニルベンゼン等の不飽和芳香族類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等の不飽和エステル類、アクリロニトリル等の不飽和ニトリル類、ブタジエン、イソプレン等の重合性単量体等を単独で重合または数種を共重合させたものが挙げられる。特に好ましくは、これらの有機フィラーの平均粒子径は1〜100μmの範囲が好ましい。より好ましくは3〜50μmである。
また、有機重合体中に無機粒子を含有した有機無機複合フィラーを用いることもできる。
形成界面部内で窩洞形成や支台歯形成が完了していることを示す方法として、無削除形状部や削除形状部とは異なることを示せる顔料、蛍光材を形成界面部に含有することが好ましい。言うまでもないが形成界面部とは異なることを示せる顔料、蛍光材を無削除形状部や削除形状部に含有することもできる。形成界面部に蛍光顔料を含有することが好ましい。
本願発明の蛍光材として、蛍光顔料、蛍光染料や蛍光樹脂なども用いることができる。蛍光顔料として、有機系蛍光顔料や無機系蛍光顔料のいずれを用いてもよい。但し、配合母材およびその実習の目的に応じて、適宜選択しなければならない。蛍光顔料と同様に蓄光顔料も用いることができる。
UV励起型蛍光顔料であることが好ましい。
顔料を含ませ、形成界面部を明確にすることによって、初心者でも窩洞形成や支台歯形成の練習を容易にすることができる。
蛍光顔料を含ませ、形成界面部を明確にすることによって、試験などで窩洞形成や支台歯形成の熟練度を容易に確認することができる。
本発明の形成評価基準付き顎歯模型用歯牙の成型程度を確認する装置として、は、口腔内治療練習用の顎歯模型用歯牙の形成状況を確認するための確認装置であって、顎歯模型用歯牙を収める筐体と顎歯模型用歯牙の成形状況を確認する蛍光材の励起エネルギー発生装置を備えたことを特徴とする形成評価基準付き顎歯模型用歯牙形成確認装置である。
励起エネルギー発生装置とは、X線・放射線発生装置、紫外線発生装置、電子線発生装置、磁場発生装置などが挙げられる。好ましくは紫外線発生装置である。
本発明の形成評価基準付き顎歯模型用歯牙の成型程度を確認する装置として、は、口腔内治療練習用の顎歯模型用歯牙の形成状況を確認するための確認装置であって、顎歯模型用歯牙を収める筐体と顎歯模型用歯牙の成形状況を確認する蛍光材の吸収波長域のランプを備えたことを特徴とする形成評価基準付き顎歯模型用歯牙形成確認装置である。
吸収波長域のランプがブラックライトであることが好ましい。
歯牙に用いられる蛍光材として紫外線励起の蛍光材を用いて、紫外線ランプにて形成程度確認することが好ましい。
本発明の形成評価基準付き顎歯模型用歯牙の成型方法として、多層成形技術を用いて作製することができる。
以下、本発明の前記の第1および第2の態様を実施例により具体的に説明するが、これらに限定されるものではなく、特許請求の範囲で定義される発明の思想および範囲内に入る他の態様も本発明に含まれる。
アルミノシリケート歯牙の場合:
(鋳込成型の場合)
液状原料用のセラミックス原料としてのアルミノシリケート 粉体(Alが19%、SiOが74%、平均粒径0.15μm)100gを溶媒として水を用いポットミル中において混合・粉砕・分散し、スラリーを作製した。得られたスラリーをあらかじめ歯牙形態の陰型石膏型に鋳込成形し、1300℃で焼成して歯牙形状のアルミノシリケート半焼結体を得た。
得られた歯牙形状アルミノシリケート半焼結体の特性を実施例No.1〜4として表2に示す。
(CIMの場合)
原料としてのCIM用アルミノシリケートペレット(Alが14%、SiOが50%、バインダー30%、平均粒径0.15μm)100gを用いて、歯牙形態の陰型金型に、射出成形し、600℃3時間にて脱脂し、1300℃で焼結して歯牙形態を作製した。
得られた歯牙形状の特性を実施例No.5〜8として表2に示す。
石膏歯牙の場合:
ワセリンを塗った歯牙型金型に歯科用超硬石膏を流し込み、石膏での歯牙形状を作製した。得られた歯牙形状の特性を実施例No.9〜12として表2に示す。
半焼結アルミナ歯牙の場合:
一次粒子径3.0μmのAl粉末700gとステアリン酸300g(30%)を加温混練し、歯牙形状の金型に射出した。射出した成形体を600℃3時間にて脱脂し、1500℃で焼成した。焼成温度での係留時間は15分とした。自然放冷した結果、半焼結アルミナの単一成分よりなる歯牙が完成した。得られた歯牙形状の特性を実施例No.13〜16として表2に示す。なお、特性の試験には歯科用ダイヤモンドバーを用いた。
Figure 2007144932
(切削性、支台歯成形性、窩洞成形性の評価は、天然歯との近似性で行っている。◎:良好、〇:普通、×:不良、◎:良好よりもさらに天然歯に近かった)
セラミック歯牙の場合(中切歯形態:支台歯形成):
(石膏型)
歯牙形態の無削除形状部および削除形状部をワックスで成型し、ロストワックス法にて陰型石膏型を作製した。
液状原料用のセラミックス原料としてのアルミナ 粉体(Alが19%、SiOが74%、平均粒径0.15μm)100gを溶媒として水を用いポットミル中において混合・粉砕・分散し、スラリーを作製した。得られたスラリーをあらかじめ用意した歯牙形態の陰型石膏型に鋳込成形し、1500〜1750℃で焼成して歯牙形状のアルミナ焼結体を得た。
支台歯形成用歯牙形態の無削除形状部の断面図を図1に、支台歯形成用歯牙形態の形成界面部の断面図を図2に、支台歯形成用歯牙形態の削除形状部の断面図を図3に示す。
得られた歯牙形状アルミナ焼結体の無削除形状部および削除形状部を黒色顔料を混ぜたエポキシ樹脂またはメラミン樹脂で接合し、実施例1(エポキシ樹脂)および実施例2(メラミン樹脂)を得た。得られた歯牙形状アルミナ 焼結体の無削除形状部および削除形状部を蛍光顔料を混ぜたエポキシ樹脂またはメラミン樹脂で接合し、実施例3(エポキシ樹脂)および4(メラミン樹脂)を得、それらの結果を以下の実施例と共に表3および表4に示す。
削除形状部の接合面に形成界面部の厚さを規定する約100μm隆起部を舌側面と唇側面に設けた石膏型を用いて、実施例1〜4と同様に試験片を作製し、実施例11〜14を実施した。
第1大臼歯の窩洞形成用の形成評価基準付き顎歯模型用歯牙を実施例1〜4と同様な方法で作製し、実施例21〜24とした。
第1大臼歯の窩洞形成用の形成評価基準付き顎歯模型用歯牙の削除形状部の接合面に形成界面部の厚さを規定する約100μm隆起部を設けた石膏型を用いて、実施例1〜4のやり方と同様に試験片を作製し、実施例31〜34とした。
(CIM)
歯牙形態の無削除形状部および削除形状部をCAD技術用いて金型を掘出し、目的形状を作製した。
原料としてのCIM用アルミナ ペレット(Alが19%、SiOが74%、平均粒径0.15μm)100gを用いて、歯牙形態の金型に、射出成形し射出体を得た。
作製された無削除形状部および削除形状部の形をした射出体をワセリンで泥状にしたアルミナ粉末で接合した。
接合後、600℃3時間にて脱脂し、1300℃で半焼結して歯牙形態を作製した。
接合に用いたワセリン中に、黒色顔料、蛍光顔料を添加したものを実施例5(黒色顔料)および実施例6(蛍光顔料)とした。
削除形状部の接合面に形成界面部の厚さを規定する約100μm隆起部を舌側面と唇側面に設けた石膏型を用いて、実施例5および6と同様に試験片を作製し、実施例15および16を実施した。
第1大臼歯の窩洞形成用の形成評価基準付き顎歯模型用歯牙を実施例7および8と同様な方法で作製し、実施例25および26とした。
第1大臼歯の窩洞形成用の形成評価基準付き顎歯模型用歯牙の削除形状部の接合面に形成界面部の厚さを規定する約100μm隆起部を設けた石膏型を用いて、実施例5および6と同様に試験片を作製し、実施例35および36とした。
エポキシ歯牙の場合(中切歯形態:支台歯形成):
(金型)
歯牙形態の無削除形状部および削除形状部をCAD技術用いて金型を掘出し、目的形状を作製した。
エポキシ樹脂と硬化剤を練和し、離形材塗布した歯牙形態の金型に注入し、1昼夜放置することで成形体を得た。
作製された無削除形状部および削除形状部の形をした成形体をエポキシ樹脂と硬化剤を練和し接合させ歯牙形態を作製した。
接合に用いたエポキシ樹脂中に、黒色顔料、蛍光顔料を添加したものを実施例7(黒色顔料)および実施例8(蛍光顔料)とした。
削除形状部の接合面に形成界面部の厚さを規定する約100μm隆起部を舌側面と唇側面に設けた石膏型を用いて、実施例7および8のやり方と同様に試験片を作製し、実施例17および18を実施した。
第1大臼歯の窩洞形成用の形成評価基準付き顎歯模型用歯牙を実施例7および8と同様な方法で作製し、実施例27および28とした。
第1大臼歯の窩洞形成用の形成評価基準付き顎歯模型用歯牙の削除形状部の接合面に形成界面部の厚さを規定する約100μm隆起部を設けた石膏型を用いて、実施例7および8と同様に試験片を作製し、実施例37および38とした。
メラミン歯牙の場合(中切歯形態:支台歯形成):
(金型)
歯牙形態の無削除形状部および削除形状部をCAD技術用いて金型から掘出し目的形を作製した。
メラミン樹脂と硬化剤を練和し、離形材塗布した歯牙形態の金型に注入し、1昼夜放置することで成形体を得た。
作製された無削除形状部および削除形状部の形をした成形体をメラミン樹脂と硬化剤を練和し接合させ歯牙形態を作製した。
接合に用いたメラミン樹脂中に、黒色顔料または蛍光顔料を添加したものを実施例9(黒色顔料)および実施例10(蛍光顔料)とした。
削除形状部の接合面に形成界面部の厚さを規定する約100μm隆起部を舌側面と唇側面に設けた石膏型を用いて、実施例9および10のやり方と同様に試験片を作製し、実施例19および20を実施した。
第1大臼歯の窩洞形成用の形成評価基準付き顎歯模型用歯牙を実施例9および10と同様な方法で作製し、実施例29および30とした。
窩洞形成用歯牙形態の無削除形状部の断面図を図4に、窩洞形成用歯牙形態の形成界面部の断面図を図5に、窩洞形成用歯牙形態の削除形状部の断面図を図6に示す。
第1大臼歯の窩洞形成用の形成評価基準付き顎歯模型用歯牙の削除形状部の接合面に形成界面部の厚さを規定する約100μm隆起部を設けた石膏型を用いて、実施例9および10と同様に試験片を作製し、実施例39および40とした。
半焼結アルミナ歯牙の場合(中切歯形態:支台歯形成):
一次粒子径3.0μmのAl粉末700gとステアリン酸300g(30%)を加温混練し、歯牙の無削除形状部および削除形状部の形状の各金型に射出した。また、歯牙の形成界面部は、前記のAl粉末およびステアリン酸に顔料(酸化鉄)50mgを添加した混合物を厚さ70μmで無削除形状部上に射出した。その形成界面部上に削除形成部を接合した後、射出した成形体を600℃3時間にて脱脂し、1500℃で焼成した。焼成温度での係留時間は15分とした。自然放冷した結果、形成界面部に蛍光顔料を含む以外は、アルミナの単一成分よりなる歯牙が完成した。得られた歯牙形状の特性を実施例No.41として表4に示す。
第1大臼歯の窩洞形成用の形成評価基準付き顎歯模型用歯牙の削除形状部の接合面に形成界面部の厚さを規定する約100μm隆起部を設けた石膏型を用いて、実施例41と同様に試験片を作製し、実施例42とした。
市販の顎歯模型用のエポキシ歯牙、メラミン歯牙、または硬質レジン歯をそれぞれ比較例1〜3とした。
今回の実施例に用いた蛍光顔料はブラックライトで蛍光を発するものを用いた。
Figure 2007144932
Figure 2007144932
次に、本発明の形成評価基準付き顎歯模型用歯牙形成確認装置について、具体的に説明する。
筐体の一部を切り欠き、形成評価基準付き顎歯模型用歯牙を出し入れする蓋とし、内部にブラックライト蛍光灯4W(FL4BLB_toshiba、サイズ:134.5mm(管長)×15.5mm(管径))を装着できる蛍光灯用傘を黒色の着色し、取り付けた。
筐体外部には外部から電源を供給できるコードと、ブラックライト用のスイッチを設けた。本試作で、上記実施例の評価容易性の試験を行った。
本発明の歯牙を用いて支台歯形成、窩洞形成をすることによって、一早く天然歯牙と同様な切削感を体験でき、形成体験が容易に行える。また、これらの形成技術を早く取得することができる。
本顎歯模型は人体の中で最も硬い天然歯牙の代用物質で、通常の材料では切削時に軟らかく感じてしまうのに対し、天然歯牙と同様な切削感を得ることができる。切削体は400000回転/分という高速回転するダイヤモンド研削材(エアータービン使用)を用いた切削である人の口腔内と同様な環境で同じような体験ができる。
成形において高速回転する切削体と接触する為、顎との適合性が重要であり、精密に成形できるCIMが好ましい。他の流し込み成形などでは十分な成形性が得られなかった。
更に、歯牙模型の歯冠の形状も重要であり、支台歯形成や窩洞形成の目標となり隆起部分や窩、咬頭などが正確に表現されていることが重要であり、CIMでの成形が適している。
本発明の歯牙は歯質と同じように白色、アイボリー色、乳白色、または半透明色とすることができるため、よりリアルな切削体験をすることができる。
また、本発明の歯牙を用いて支台歯形成、または窩洞形成をすることによって、容易に形成程度を評価することができる。
授業などで、何十人もの生徒の形成程度を評価することは容易なことではなく、時間がかかる作業である。しかし、本発明を用いれば、生徒自身が形成の状態を確認でき、修正を施すことができる。更に、優秀な生徒が更に高度な技術を取得する為や、他の生徒より早く取得するために練習する場合、生徒単独であっても容易に練習を繰返すことができる。
更に、形成途中で、形成品の状態を確認したり、形成程度や、形成工程の状況を把握することができる。
大量の生徒を同時に試験する場合であっても、先生自らが形成性の評価をすることがなくても、形成評価基準付き顎歯模型用歯牙形成確認装置を用いて容易に判定することができる。
本発明を用いれば、各大学間の評価の有意差がなく、同一評価内容で評価することができる。
更に、本発明の好ましい歯牙組成を用いれば、天然歯牙と同様な切削感で、形成体験が容易に行える。また、これらの形成技術を早く取得することができる。
本発明の顎歯模型は、人体の中で最も硬い天然歯牙の代用物質であり、通常の材料では切削時に軟らかく感じてしまうのに対し、天然歯牙と同様な切削感を得ることができる。本発明の歯牙は400000回転/分という高速回転するダイヤモンド研削材(エアータービン使用)を用いた切削ができ人の口腔内と同様な環境で同じような体験ができる。
すなわち、本願発明は以下を提供する:
(1)口腔内治療練習用の顎歯模型用歯牙であって、
該歯牙が半焼結体または石膏系から作製されたことを特徴とする該顎歯模型用歯牙。
(2)該半焼結体が、アルミナ系、ジルコニア系、シリカ系およびそれらの組合せよりなる群から選択される前記(1)記載の顎歯模型用歯牙。
(3)該半焼結体が、アルミナシリケートであることを特徴とする前記(2)記載の顎歯模型用歯牙。
(4)歯牙の組成が、Alを5〜40重量%、およびSiOを40〜90重量%、ならびに酸化ナトリウム、酸化カリウムおよび酸化リチウムのうちの少なくとも1つを1〜15重量%の含量で含むことを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか1に記載の顎歯模型用歯牙。
(5)歯牙の組成が、Alを100重量%の含量で含むことを特徴とする前記(1)または(2)記載の顎歯模型用歯牙。
(6)CIM技術を用いて作製された前記(1)〜(5)記載のいずれか1に記載の顎歯模型用歯牙。
(7)口腔内治療練習用の顎歯模型用歯牙であって、
該歯牙が無削除形状部、削除形状部および形成界面部を含むことを特徴とする形成評価基準付き顎歯模型用歯牙。
(8)歯牙の無削除形状部と形成界面部の界面形状が、支台歯形成時の最小支台歯形状であり、
削除形状部と形成界面部の界面形状が、支台歯形成時の最大支台歯形状であることを特徴とする前記()記載の形成評価基準付き顎歯模型用歯牙。
(9)歯牙の無削除形状部と形成界面部の界面形状が、窩洞形成時の最小窩洞形状であり、
削除形状部と形成界面部の界面形状が、窩洞形成時の最大窩洞形状であることを特徴とする前記()記載の形成評価基準付き顎歯模型用歯牙。
(10)形成界面部が無削除形状部と削除形状部の少なくとも一方と組成が異なることを特徴とする前記(7)〜(9)のいずれか1に記載の形成評価基準付き顎歯模型用歯牙。
(11)形成界面部が蛍光材を含有することを特徴とする前記(7)〜(9)のいずれか1に記載の形成評価基準付き顎歯模型用歯牙。
(12)前記(11)記載の口腔内治療練習用の顎歯模型用歯牙の形成状況を確認するための確認装置であって、
顎歯模型用歯牙を収めるための筐体と
顎歯模型用歯牙の成形状況を確認するための発光顔料の吸収波長域のランプとを備えたことを特徴とする形成評価基準付き顎歯模型用歯牙形成確認装置。
(13)多層成形技術を用いて作製されたことを特徴とする前記()記載の形成評価基準付き顎歯模型用歯牙。
(14)無削除形状部と削除形状部とを成形し、無削除形状部と削除形状部とを接着させるための接着層を形成界面部としたことを特徴とする前記(7)記載の形成評価基準付き顎歯模型用歯牙。
(15)前記(14)記載の無削除形状部と削除形状部との接着界面に、形成界面部の厚さを制御するための膜厚制御部を有することを特徴とする前記(14)記載の形成評価基準付き顎歯模型用歯牙。
(16)前記(14)記載の形成界面部の厚さを制御するために形成界面部の接着層に膜厚制御部材を含有することを特徴とする前記(14)記載の形成評価基準付き顎歯模型用歯牙。
(17)CIM技術を用いて無削除形状部と削除形状部とを射出成形し、無削除形状部と削除形状部とを形成界面部で密着させ、脱脂および焼成の工程を経て顎歯模型用歯牙を製造することを特徴とする形成評価基準付き顎歯模型用歯牙の製造方法。
(18)形成界面部が蛍光色素材を含有する以外は、無削除形状部、削除形状部および形成界面部が共に前記(1)〜(6)のいずれか1記載の顎歯模型用歯牙の組成と同一の組成を有することを特徴とする形成評価基準付き顎歯模型用歯牙。
(19)口腔内治療練習用の顎歯模型用歯牙であって、
該歯牙が無削除形状部および削除形状部を含むことを特徴とする形成評価基準付き顎歯模型用歯牙。

Claims (19)

  1. 口腔内治療練習用の顎歯模型用歯牙であって、
    該歯牙が半焼結体または石膏系から作製されたことを特徴とする該顎歯模型用歯牙。
  2. 該半焼結体が、アルミナ系、ジルコニア系、シリカ系およびそれらの組合せよりなる群から選択される請求項1記載の顎歯模型用歯牙。
  3. 該半焼結体が、アルミナシリケートであることを特徴とする請求項2記載の顎歯模型用歯牙。
  4. 歯牙の組成が、Alを5〜40重量%、およびSiOを40〜90重量%、ならびに酸化ナトリウム、酸化カリウムおよび酸化リチウムのうちの少なくとも1つを1〜15重量%の含量で含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1記載の顎歯模型用歯牙。
  5. 歯牙の組成が、Alを100重量%の含量で含むことを特徴とする請求項1または2記載の顎歯模型用歯牙。
  6. CIM技術を用いて作製された請求項1〜5記載のいずれか1記載の顎歯模型用歯牙。
  7. 口腔内治療練習用の顎歯模型用歯牙であって、
    該歯牙が無削除形状部、削除形状部および形成界面部を含むことを特徴とする形成評価基準付き顎歯模型用歯牙。
  8. 歯牙の無削除形状部と形成界面部の界面形状が、支台歯形成時の最小支台歯形状であり、
    削除形状部と形成界面部の界面形状が、支台歯形成時の最大支台歯形状であることを特徴とする請求項6記載の形成評価基準付き顎歯模型用歯牙。
  9. 歯牙の無削除形状部と形成界面部の界面形状が、窩洞形成時の最小窩洞形状であり、
    削除形状部と形成界面部の界面形状が、窩洞形成時の最大窩洞形状であることを特徴とする請求項6記載の形成評価基準付き顎歯模型用歯牙。
  10. 形成界面部が無削除形状部と削除形状部の少なくとも一方と組成が異なることを特徴とする請求項7〜9のいずれか1記載の形成評価基準付き顎歯模型用歯牙。
  11. 形成界面部が蛍光材を含有することを特徴とする請求項7〜9のいずれか1記載の形成評価基準付き顎歯模型用歯牙。
  12. 請求項11記載の口腔内治療練習用の顎歯模型用歯牙の形成状況を確認するための確認装置であって、
    顎歯模型用歯牙を収めるための筐体と
    顎歯模型用歯牙の成形状況を確認するための発光顔料の吸収波長域のランプとを備えたことを特徴とする形成評価基準付き顎歯模型用歯牙形成確認装置。
  13. 多層成形技術を用いて作製されたことを特徴とする請求項6記載の形成評価基準付き顎歯模型用歯牙。
  14. 無削除形状部と削除形状部とを成形し、無削除形状部と削除形状部とを接着させるための接着層を形成界面部としたことを特徴とする請求項7記載の形成評価基準付き顎歯模型用歯牙。
  15. 請求項14記載の無削除形状部と削除形状部との接着界面に、形成界面部の厚さを制御するための膜厚制御部を有することを特徴とする請求項14記載の形成評価基準付き顎歯模型用歯牙。
  16. 請求項14記載の形成界面部の厚さを制御するために形成界面部の接着層に膜厚制御部材を含有することを特徴とする請求項14記載の形成評価基準付き顎歯模型用歯牙。
  17. CIM技術を用いて無削除形状部と削除形状部を射出成形し、無削除形状部と削除形状部とを形成界面部で密着させ、脱脂および焼成の工程を経て顎歯模型用歯牙を製造することを特徴とする形成評価基準付き顎歯模型用歯牙の製造方法。
  18. 形成界面部が蛍光色素材を含有する以外は、無削除形状部、削除形状部および形成界面部が共に請求項1〜6のいずれか1記載の顎歯模型用歯牙の組成と同一の組成を有することを特徴とする形成評価基準付き顎歯模型用歯牙。
  19. 口腔内治療練習用の顎歯模型用歯牙であって、
    該歯牙が無削除形状部および削除形状部を含むことを特徴とする形成評価基準付き顎歯模型用歯牙。
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