JP5075633B2 - 透明な機能部付き人工歯 - Google Patents

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Description

本発明は、歯科分野における人工歯および義歯に関する。より詳細には、本発明は、人工歯および義歯における審美性や機能性を両立するための技術に関する。また、人工歯の排列に関しても容易に行え、パーシャルデンチャーやフルデンチャーにおいても、発明の効果を得られる技術である。さらに、前歯・臼歯の双方に使用できる技術である。本発明は特に成型加工された人工歯およびそれを含む義歯形態に関するものである。
従来の人工歯は、天然歯形態や色調の再現に重点を置いて解剖学的形態とした人工歯と、使用目的に応じて必要な機能を持たせることを主眼とし機械的形態とした人工歯とに大別することができる。通常は必要な機能に特化した形態となり、多くの機能を備えた人工歯は少ない。使用目的に応じて様々な人工歯が開発されておりその為の技術も開発されている。解剖学的形態の再現や機械的形態の形成、治療目的の達成などの限定的に必要とされる機能を持たせる等様々な目的に応じて、技術開発が行われている。これらの様々な目的の中には相反する性質を持つものや両立の困難なものも多くあり、症例に応じて一部のみの機能を再現した人工歯が製造されている。
通常、市販されている人工歯は解剖学的形態または非解剖学的形態である機械的形態のいずれかに着目して製造されていることが多い。
しかし、解剖学的形態を表現することに注力している人工歯は、解剖学的形態を再現することでは優れているものの機械的形態ではない為に、解剖学的機能以外の機能を付与することが困難であり、機械的形態として使用することはできなかった。
また、特定の目的に対応するために解剖学的形態の再現よりも必要な機能を持たせることを特徴とした機械的人工歯は、機能性が優れているものの、解剖学的形態の再現性は必ずしも優れているとはいえなかった。
ゼロ臼歯は、咬頭を有する歯と違い、主な用途は顎関節症の治療用に作製された人工歯である。この人工歯は機能性を重視し、解剖学的形態の再現を多少断念したような形状である。結果的に、十分に審美的な形態を表現することができていない。また、咬頭を有する人工歯を用いた義歯を装着した時のような咀嚼運動経路と異なる咀嚼サイクルとなる。
金属咬頭歯は、咬頭部を金属製として、食物を切断する機能を重視し、解剖学的形態を断念したような形状である。一部の歯科医には受け入れられているが、審美性に関する問題が大きく残され受け入れられない歯科医や患者も多い。
連結人工歯は隣接歯を予め連結させ、一体化した形状とすることにより、易排列性などの機能を持たせた形状である。
特に連結部は、強度保持のため太くせざるを得ず審美性を損なう。連結しているため排列が容易であり、咬合面形態も特徴的なものも多い。
天然歯の形態は歯根があり歯槽骨に植わっている時に優れた特性を発揮することができるが、義歯床の上に排される人工歯の場合は、解剖学的形態を再現した人工歯形態では天然歯と同様な機能を回復することは難しい場合も多かった。また、特殊な形態とすることで天然歯に無い機能を人工歯に持たせる場合も多かった。
解剖学的形態を有する人工歯は、天然歯に近似した表現をするあまり、表面の発育葉や裂溝等の凹凸によって着色やプラークの付着が起こりやすく、清掃し難くなる傾向にある。
特開昭58−67254の人工歯の前歯シ−ルには、前歯の歯並を数種類のモデルに分類し,その各々の実物形状を透明なフイルムに印刷したものを用いるものである。
この方法では短期的、一時的、擬似的に歯列を再現することが可能な場合があるが、機能的な要求を満たすことができない。
特開平5−68687の歯冠の自然色再現硬質レジン前装補綴物および作製方法は、歯冠中央部から切端部およびその隣接部に透明度の高いレジンを厚く築盛して下層を形成し、その上を歯冠全表面に亘って薄くデンチン色のレジンで覆い上層を形成することにより、天然歯の持つ自然色調、透明感を再現する方法である。
この方法では、透明度の高いレジンを築盛して下層を形成し、デンチン色のレジンで覆い上層を形成しているが、色調の再現ができたとしても、解剖学的形態の再現や機械的形態の形成を目的とするものでない。この方法は透明度の高いレジンが下層にデンチン色レジンが上層であることが特徴である。
特開平1−155843の連結人工歯は、人工歯の複数本を、歯肉を作製するあたりで歯肉色の光重合型未重合レジンペ−ストを連結させ、一体化することにより、効率よく審美性の優れた補綴物を作製することができるようにするものである。
この発明は連結歯の作製にあたり、連結部分を光重合型未重合レジンペ−ストで作製するものであるため、解剖学的形態の再現や機械的形態の形成を目的とするものでない。
特開昭56−18859の人工歯の製造方法は、レジンを芯材にし,その表面を硝子材等の外殻で被覆することにより,耐摩耗性を向上させると共に,義歯床用レジンとの接着性を良好にするものである。
この発明も人工歯の解剖学的形態の再現や機械的形態の形成を目的とするものでない。
特開昭60−114251の人工歯排列および設計用ゲ−ジ板附咬合器は、歯ぐきより採取した石膏模型の歯槽頂線を透明ゲ−ジ板に写しとることにより,上下顎の咬合関係を正確につかみ,人工歯の排列および咬合床の設計を的確にするものである。
この方法は、透明ゲ−ジ板に写しとるものであり、上下顎関係の維持が目的であるため、解剖学的形態と機械的形態とを兼ね備えた形態に形成することができない。また、解剖学的形態の再現や機械的形態の形成を目的とするものでない。
これらの技術は、解剖学的形態の再現または機械的形態の再現のどちらか一方を形成することを目的とした技術であるため、これらの技術を融合させるための技術は提供されていない。
特開昭58−67254 特開平5−68687 特開平1−155843 特開昭56−18859 特開昭60−114251 特開2004−16417
人工歯に対する要求は、解剖学的形態の再現を目指す要求と機械的形態の形成を目指す要求とに大別される。各人工歯メーカーは、それらの市場の要求によって競って発展してきた。機械的形態を形成した人工歯とは、付与したい人工歯の機能の種類によって様々な形態を形成することとなる。
本願での最大の課題は解剖学的形態と機械的形態の特徴を同時に満たす人工歯を作製することにある。
解剖学的形態とは、色調や形態が天然歯と近似している形態のことである。また、機械的形態とは義歯作製後に機能的に働く形態を指し、例えば、咀嚼率、清掃性、嚥下のし易さ、口腔内安定性等様々な機能をいう。
今までに人工歯の開発者は、これら2つの要求に答える為に、数々の人工歯を研究開発してきたが、これらの2つの要求を同時に高いレベルで満たす人工歯はなく、更に進んだ要求がある場合にそれらを共存させる解決方法は提案されていない。
また、本発明は、多種の課題を解決することができ、リアルな人工歯形態を維持でき、製造段階での傷等を防止できる。
更に、解剖学的形態を再現した人工歯を開発するにあたり、様々な形態の種類を作製する場合は、まったく別のものを作製する場合と同じ工程が必要となり、共通形態を利用して様々な形態の種類の人工歯を作製することは難しかった。本発明を用いると一部形態修正をすることによって様々な形態の種類を得ることができる。
また、審美的な内容を考慮すると、通常天然歯形態にない形状を人工歯に付加することは、非常に抵抗があり、形成することができなった。
人工歯の排列が容易に行えるもので、解剖学的形態の再現を維持しつつ機械的形態の形成を目的とする人工歯はなかった。
更に、解剖学的形態を再現できる連結歯は作製されておらず、容易に満足のいく義歯を作製できなかった。特に前歯の連結歯で解剖学的形態の再現を維持しつつ機械的形態の形成を目的とする人工歯はなかった。
また、歯頚部のガイドが付与された人工歯はなく、容易に排列や歯肉形成ができるものはなかった。
連結歯や排列が容易な人工歯で審美性に優れた義歯が作製できるものはなかった。
削合時にリアルな人工歯の咬頭形態をそのまま維持できる人工歯はなかった。
人工歯の清掃が容易な解剖学的形態と機械的形態とを兼ね備えた義歯はなかった。
解剖学的な形態を維持しながら、機械的形態で良好に噛める義歯はなかった。
すなわち、従来の人工歯は、解剖学的形態の再現または機械的形態の形成の一方のみを目的とし、解剖学的形態の再現と機械的形態の形成の両方を目的とした天然歯の解剖学的形態を有するリアル人工歯は提供されていない。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、天然歯の解剖学的形態を有するリアル人工歯部および機能部を含む人工歯を作製することにより、解剖学的形態の再現と機械的形態の形成の双方に優れた人工歯および義歯を提供できることを見出した。
すなわち、本願発明は以下を提供する。
(1)天然歯の解剖学的形態を有するリアル人工歯部および機能部を含む人工歯であって、該機能部が、該リアル人工歯部と比較して可視光透過性が高い材料で形成されてなる該人工歯、
(2)該機能部が、
1)該リアル人工歯部の咬合面上に設けられ、該リアル人工歯部の咬合面の形態および/または角度と異なる形状に整形した整形咬合面部、
2)該リアル人工歯部を厚み1μm〜5000μmで部分的にまたは全体的に覆う覆層部、
3)該リアル人工歯部の近心または遠心、あるいは両方に隣接歯と面接触するガイド形状をしたガイド部、
4)2以上のリアル人工歯部が歯列を形成する位置関係である場合に、該リアル人工歯に隣接するリアル人工歯を接合させる接合部、または
5)該リアル人工歯部の歯頚部付近に設けられ、義歯作製時に歯肉辺縁と人工歯部分との境の目安となる辺縁ガイド部あるいは
それらの組合せを有する(1)記載の人工歯、
(3)該機能部が、該リアル人工歯部の咬合面上に設けられ、該リアル人工歯部の咬合面の形態および/または角度と異なる形状に整形した整形咬合面部である(2)記載の人工歯、
(4)該機能部が、該リアル人工歯部を厚み1μm〜5000μmで部分的にまたは全体的に覆う覆層部である(2)記載の人工歯、
(5)該機能部が、該リアル人工歯部の近心または遠心、あるいは両方に隣接歯と面接触するガイド形状をしたガイド部である(2)記載の人工歯、
(6)該機能部が、2以上のリアル人工歯部が歯列を形成する位置関係である場合に、該リアル人工歯に隣接するリアル人工歯を接合させる接合部である(2)記載の人工歯、
(7)該機能部が、該リアル人工歯部の歯頚部付近に設けられ、義歯作製時に歯肉辺縁と人工歯部分との境の目安となる辺縁ガイド部である(2)記載の人工歯、および
(8)(1)〜(7)のいずれかに記載の少なくとも1つの人工歯を含む義歯。
特に、本発明において、機能部によって機能を持たせた結果、多種の効果が得られた。
まず、製造過程において、バリ処理時にリアル部分を維持でき、天然歯にない形状の機能を付すことができ、また、人工歯形態の共通使用により、多種の人工歯を作製することができる。
また、義歯作製時においては、排列が容易に行え、リアルな連結歯により容易に満足のいく義歯が作製でき、歯頚部のガイドにより、容易に排列でき、審美性に優れた義歯が作製できる。削合時においても、人工歯の形態を維持しながら、形態を修正することができる。
また、義歯調製時においては、削合時にリアル部分を維持でき、審美性に優れた義歯が作製できる。
また、義歯使用時においては、清掃が容易な義歯となり、視覚的リアル感が維持でき、咬合面の機能的な形態が自由に得られ、良く噛める義歯を作製することができる。
そして、本発明の人工歯は歯刷子摩耗等による形態変形にも強く、咀嚼関係を維持でき、視覚的リアル感が維持できる。
図1は、咬合面機能人工歯の断面図を示す。 図2は、覆層機能人工歯の断面図を示す。 図3は、ガイド機能人工歯を排列した場合の斜視図を示す。 図4は、連結人工歯を排列した場合の斜視図を示す。 図5は、辺縁ガイド機能人工歯の断面図を示す。
符号の説明
1 リアル人工歯部
2 整形咬合面部
3 覆層部
4 ガイド部
5 接合部
6 辺縁ガイド部
本発明により、天然歯の解剖学的形態を有するリアル人工歯部および機能部を含む人工歯であって、該機能部が、該リアル人工歯部と比較して可視光透過性が高い材料で形成されてなる該人工歯およびそれを含む義歯が提供される。
天然歯の解剖学的形態であるリアル人工歯部とは、エナメル色、デンチン色などで着色されていてもよく、通常は着色されたレジン歯および/または陶歯材料を成型してなり、口腔内での違和感を示さない様に通常の天然歯に似せて、色調や形態を調整した人工歯形態部分をさす。
特に人工歯の色彩に調色をしていることが特徴であり、本発明の人工歯を作製した場合、エナメルの色彩に着色されているところまでが、本発明でのリアル人工歯部である。
本発明は口腔内で実際に使用される人工歯であり、義歯の材料の一つである人工歯部として使用される。
義歯とは、主に人工歯と床の材料からなるものである。
通常、義歯とは、無歯顎もしくは欠損部に補綴物を作製および装着することによって、歯牙の喪失によって失われた機能を回復させるためのものである。人工歯部は歯牙としての機能を担い、床部分は人工歯の安定のための機能や歯肉部分との密着や歯肉部分を補綴するための機能部を担う。
本発明のリアル人工歯部は、一般的に用いられるレジン歯材料であれば特に限定されるものではないが、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等の粉末状ポリマーと、メチルメタクリレート(MMA)のごとき液体状のモノマー、アルミナ粉末、石英粉末、シリカ粉末、タルク、炭酸カルシウム、カオリン、バリウムアルミノシリケートのごとき無機質フィラー、および前記無機質フィラーとメタクリレートまたはアクリレートのモノマーとを混合後に重合および粉砕した有機質無機質複合フィラー等とを主成分とし、必要に応じて、重合触媒、酸化安定剤、紫外線吸収剤、着色剤、顔料、染料等を添加することによりレジン歯に作製できる。
また、本発明のリアル人工歯部は、一般的に用いられる陶歯材料であれば特に限定されるものではないが、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ホウ素、酸化亜鉛、酸化ナトリウム、および酸化リチウムを主成分として陶歯に作製でき、必要に応じて、酸化カルシウム、酸化亜鉛および酸化マグネシウム、ならびに酸化ストロンチウム、酸化スズ、酸化バナジウム、酸化リン、酸化クロム、酸化マンガン、酸化鉄、酸化ニッケル、酸化コバルト、酸化銅、酸化ランタン、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化イットリウム等を添加してもよい。
さらに、リアル人工歯部は、これらのレジン歯材料および陶歯材料を組み合わせて作製してもよい。
また、該人工歯部は、天然歯の色彩を有するように、エナメル色、デンチン色などの色素または染料により着色される。
リアル人工歯部上とは、リアル人工歯の表面上の意味である。機能部は、リアル人工歯部上に有するが、リアル人工歯部の基底面以外の部分に用いられることが好ましい。
リアル人工歯部の基底面とは、人工歯を義歯として用いたときに床部分に接するかまたは埋没してしまう部分をいう。
リアル人工歯部の基底面以外の部分とは、人工歯を義歯にしたときに床部分から露出している部分である。
但し、リアル人工歯部の基底面以外の部分に機能部を設けるために床部分に接するかまたは埋没してしまう部分に機能部を設けることができ、かかる場合の基底面とはリアル人工歯部の底面を指し、頬面、唇面、舌面、近心面、遠心面方向の面は指さない場合もある。
リアル人工歯部の基底面以外の部分とは、臼歯である場合は頬面、舌面、近心面、遠心面、咬合面をいい、前歯である場合は唇面、舌面、近心面、遠心面のことである。
機能部とは、リアル人工歯部上に設けられ、リアル人工歯部の色調再現性を残しながら、更なる機能を持たせるために設けられるものであり、その設け方の態様により数種の効果をもたせることができる。
機能部は、リアル人工歯部に比べ可視光透過性が高い材料で形成されたことを特徴とする。好ましくは、リアル人工歯の中でも高透過性の部分に比べて、2倍以上の透過性を有し、更に好ましくは、10倍以上の透過性を有する。
透過性の比較は、同一厚みの試験片を数種作成し、その試験片を重ね合わせることによって、測定する。10倍以上の透過性とは同一厚みの試験片1枚よりも10枚重ねた方が透過量が多い場合をいう。
また、10mmの厚みの機能部をなす材料からなる平板の光の透過量は、80.0%以上100%未満であり、好ましくは98.0%以上100%未満であり、より好ましくは99.5%以上100%未満であり、更に好ましくは99.9%以上100%未満である。
本発明において、機能部はリアル人工歯部に比べ彩度が低い材料で形成されるのが普通である。
本発明の機能部のコントラスト比は0〜0.25が好ましく、より好ましくは0〜0.1、更に好ましくは0〜0.05である。
コントラスト比の算出方法は、1mm厚の試験片を作成し、サンプルを標準白板および黒板の上に置いて、それぞれ測色した結果を、
コントラスト比=(黒板の上に置いた時)/(白板の上に置いた時)にて計算する。
完全に不透明な場合、コントラスト比は1になり、透明になるほどコントラスト比が0に近づく。測定機器はミノルタ分光測色計CM-2002を用い、測定条件は 視野2度、光源C、SCI方式、にて測定した。
本発明の機能部は、上記特性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、メチルメタクリレート(MMA)またはその混合物により作製される。また、該機能部は、上記特性を有する限りは、他の添加剤、例えば、アルミナ粉末、石英粉末、シリカ粉末、タルク、炭酸カルシウム、カオリン、バリウムアルミノシリケートのごとき無機質フィラー、前記無機質フィラーとメタクリレートまたはアクリレートのモノマーとを混合後に重合および粉砕した有機質無機質複合フィラー等、重合触媒、酸化安定剤、紫外線吸収剤、着色剤、顔料、染料等を添加して作製できる。
機能部には、摩耗性、衝撃性、歯刷子摩耗性、曲げ強度等多くの物性が求められる。人工歯に求められている特性を有するものであれば、例えば、20%アクリル+80%ガラスのコンポジットも使用可能である。これらの特性を有する材料であれば、新たな材質であっても問題無く本発明を実施できる。
1.リアル人工歯部の咬合面上に設けられ、該リアル人工歯部の咬合面の形態および/または角度と異なる形状に整形した整形咬合面部である機能部ならびにリアル人工歯部を含む人工歯
本発明の一つの態様として、機能部が、リアル人工歯部の咬合面に設けられ、リアル人工歯部の咬合面の形態および/または角度と異なる形状に整形した整形咬合面部であることを特徴とする。
リアル人工歯部の咬合面は自由な形態とすることができる。例えば、前方咬合小面や後方咬合小面、平衡咬合小面を持たないなど、自由な形態とすることができる。
リアル人工歯部の咬合面に設けられた整形咬合面部は、咬合面形態に前方咬合小面や後方咬合小面、平衡咬合小面を有することが特徴である。また更に、各人工歯の部位の連係を保っていることが特徴である。すなわち、咬合面機能人工歯は、口腔内で使用される前方咬合小面や後方咬合小面、平衡咬合小面を整形咬合面部に有することに特徴がある。
但し、前方咬合小面や後方咬合小面、平衡咬合小面の形状のみに整形咬合面部が用いられるのでなく、口腔内で存在することを考慮して、その他の部分は滑らかな曲面により、リアル人工歯へと移行することが好ましい。
また、更に整形咬合面部の形態として食物流動溝を形成していることが好ましい。
また、整形咬合面部を上下顎の自由な形態に加工したとしても、リアル人工歯部は残るため、自由な設計とすることができる。
すなわち、リアル人工歯部に整形咬合面部を有することによって、人工歯咬頭部分に上下顎の関係や咀嚼、擂り潰し、切る、潰すなどの効果を有する部分を解剖学的形態を保持しながら、自由に形成することができる。
リアル人工歯部の咬合面の形態と異なる形状に整形とは、整形咬合面部を用いることによって、各咬頭間の溝を浅くしたり、咬頭を突出させることができることをいう。更に、新たに咬頭を設けたり、対合歯の咬頭を誘導する溝などを形成することもできる。
リアル人工歯部の咬合面の角度と異なる形状に整形とは、咬頭傾斜角の角度と異なる形状に整形するこという。具体的には窩と溝を整形咬合面部で埋めることよって、咬合面の咬頭傾斜角を変えることができる。
リアル人工歯の咬頭傾斜角が30度以上であり、整形咬合面部により、30度以下の角度となることが好ましい。またはリアル人工歯の咬頭傾斜角が10度以上であり、整形咬合面部により、0度の角度となることが、好ましい。
本発明の機能部が整形咬合面部を有する人工歯は、特に連結歯として用いられることが好ましく、2歯以上の連結歯〜4歯以上の連結歯であることが好ましく、臼歯4歯の連結歯であることがより好ましい。
ここで連結歯の態様として、2歯の連結歯や4歯の連結歯として表現しているが、これは人工歯の歯冠幅の特徴であり、口腔内に装着した時の通常の人工歯や天然歯が占める近・遠心間の幅のことである。
従って、1歯の形態をしていたとしても、通常の人工歯を装着した場合に2歯の人工歯分の近・遠心間の幅である場合は2歯の連結歯と見なすことができる。
2.リアル人工歯部を厚み1μm〜5000μmで部分的にまたは全体的に覆う覆層部である機能部およびリアル人工歯部を含む人工歯
次に、本発明の一つの態様として、該機能部が、覆層部を有する人工歯の形態について、以下に説明する。
機能部の形態としては、機能部がリアル人工歯部を厚み1μm〜5000μmで覆う覆層部であることを特徴とする。更に、リアル人工歯部の基底面以外の部分および/または型成型の割線以外の一部の部分に機能部を設け、機能部がリアル人工歯部を厚み1μm〜5000μmで覆う覆層部であることを特徴とする。
覆層部の厚みは好ましくは10μm〜1000μmであり、より好ましくは300μm〜500μmである。
リアル人工歯部の基底面以外の部分および/または型成型の割線以外のすべての部分とは、覆層部にて覆えない部分または覆うことが難しいことが多い。
リアル人工歯部の基底面の部分は人工歯の床部分と接着させる部分であり、特に機能をもたせる必要が無い。
型成型の割線以外の一部の部分は成型加工時に覆層部にて覆えないことがある部分である。但し、成型加工後覆う方法により型成型の割線上を覆うことができる。
好ましい覆層部で覆う部分は、頬側面または唇側面である。特に、頬面溝、遠心頬面溝、近心頬面溝の近傍付近に覆層部を設けることが好ましい。頬面隆線間と頬面歯頚隆線を覆い滑らかな面とすることが好ましい。また、食物流動口を咬頭間に設けることは好ましい。
更に、横溝や唇面窩の近傍付近に覆層部を設けることが好ましい。また更に、横溝や唇面窩の近傍付近に覆層部を設け、横溝や唇面窩を埋めるように設けることが好ましい。
覆層部の好ましい形態は、表面を滑らかに覆うことが好ましい。更には、段差を無くす様に形成することが好ましい。
3.リアル人工歯部の近心または遠心、あるいは両方に隣接歯と面接触するガイド形状をしたガイド部である機能部ならびにリアル人工歯部を含む人工歯
次に、本発明の一つの態様として、機能部がガイド形状をしたガイド部を有する人工歯の形態について、以下に説明する。
機能部の形態としては、リアル人工歯部の近心または遠心、あるいは両方に隣接歯と面接触するガイド形状をしたガイド部であることを特徴とする。更に、リアル人工歯部の近・遠心方向に機能部を設け、機能部が近・遠心方向に有する隣接歯と面接触するガイド部であることを特徴とするガイド機能人工歯であることを特徴とする。
リアル人工歯部の近心または遠心、あるいは両方とは、隣り合うリアル人工歯部の間であれば良く、それがリアル人工歯部が3歯並んだ場合などの真中のリアル人工歯部では、近心および遠心となる。
リアル人工歯部の近・遠心方向とは、人工歯の歯間のことである。人工歯は通常不定形であり、人工歯間の接触は点で行われる。接触点のみの接触では排列が困難を要する。そこで、面接触できるように検討が行われたが、人工歯の形態が歪となり、特に審美的な面で不具合を生じていた。
そこで、リアル人工歯部に隣接歯との接触点を境とする面を有するガイド部を設け、隣接歯においても同様な形態とすることにより、面接触する様にした人工歯である。
更に好ましくは、面接触する面が平面であることを特徴とすることである。
接触面の形状を隣接歯の接触面の形状とほぼ同じ形状とすることが好ましい。
更に、リアル人工歯からの曲面が滑らかに移行することが好ましい。更には、段差を有しない様に形成することが好ましい。
隣接歯との接触面積は、前歯においては2〜15平方ミリメートル、好ましくは4〜8平方ミリメートルである。臼歯においては2〜100平方ミリメートル、好ましくは9〜40平方ミリメートルである。
4.2以上のリアル人工歯部が歯列を形成する位置関係である場合に、該リアル人工歯に隣接するリアル人工歯を接合させる接合部である機能部ならびにリアル人工歯部を含む人工歯
次に、本発明のさらなる態様として、機能部が該リアル人工歯に隣接するリアル人工歯を接合させる接合部を有する人工歯の形態について、以下に説明する。
本発明の接合部を有する人工歯の態様としては、2以上のリアル人工歯部が歯列を形成する位置関係にあり、機能部がリアル人工歯に隣接するリアル人工歯を接合させる接合部であることを特徴とする。
本発明の連結人工歯の態様としては、リアル人工歯部と隣り合うもう一つのリアル人工歯部との間に機能部を設け、機能部がリアル人工歯部と隣合うもう一つのリアル人工歯部とを接合させる接合部であることを特徴とする連結人工歯である。
接合部を有する人工歯は通常連結歯と位置付けられるものである。
2以上のリアル人工歯部が歯列を形成する位置関係とは、連結歯に見られるような、口腔内で装着した時に両歯の位置関係が解剖学的位置関係である歯列の関係になっていることをいう。
従って、歯列形成しているリアル人工歯は、直接接触していなくても、隣り合う歯列を形成していれば良い。
リアル人工歯部と隣り合うもう一つのリアル人工歯部との間とは、歯間部分であり、リアル人工歯部間の接触している近心または遠心部である。
更に好ましくは、リアル人工歯からの曲面が滑らかに移行することが好ましい。更には、段差を有しない様に形成することが好ましい。
機能部がリアル人工歯部と隣り合うもう一つのリアル人工歯部とを接合させる接合部であるとは、リアル人工歯間を接合している部分であり、この接合にて歯の連結がなし得る。
臼歯においては、頬側からみて第1小臼歯、第2小臼歯、第1大臼歯、第2大臼歯とつながる歯列が整っていることが特徴である。特に前歯においては、唇側からみて右側切歯、右中切歯、左中切歯、左側切歯とつながる形態が崩れていないことが特徴である。
好ましい隣接歯との接合面積は、前歯においては2〜15平方ミリメートル、好ましくは4〜8平方ミリメートルである。臼歯においては2〜100平方ミリメートル、好ましくは9〜40平方ミリメートルである。
5.リアル人工歯部の歯頚部付近に設けられ、義歯作製時に歯肉辺縁と人工歯部分との境の目安となる辺縁ガイド部である機能部ならびにリアル人工歯部を含む人工歯
次に、本発明のさらにもう一つの態様として、該機能部が辺縁ガイド部を有する人工歯の形態について、以下に説明する。
本発明のかかる態様としては、リアル人工歯部の歯頚部付近に機能部を設け、機能部が義歯作製時に歯肉辺縁と人工歯部分との境の目安となる辺縁ガイド部であることを特徴とする辺縁ガイド機能を有する人工歯である。
機能部が歯肉辺縁の型を形成していることが好ましい。
本発明はリアル人工歯部の歯頚部付近に機能部を設け、機能部が義歯作製時に歯肉辺縁の形成を容易に行うことを目的とする。
かかる態様におけるリアル人工歯部は、通常の前歯および臼歯双方に使用することができ、好ましくは前歯に活用でき、更に、頬側および唇側に用いることができる。また、好ましくは連結歯に用いることができる。
歯頚部付近とは、歯肉辺縁付近のことでもあり、人工歯の歯頚部分の歯肉辺縁で覆われる歯肉辺縁下から、歯肉辺縁の歯肉辺縁上および歯頚部までも含む。好ましくは歯肉辺縁下から歯頚部に設けることである。更に好ましくは歯頚部に設けることである。
辺縁ガイド部が歯肉辺縁の型を形成するとは、辺縁ガイド部に合わせて床を形成することにより、歯肉辺縁が形成できることをいう。好ましくは歯肉辺縁の先端部分を最も出っ張らせた辺縁ガイド部であり、更に好ましくは、歯肉辺縁の先端部分を最も出っ張らせ、かつ角を設けた辺縁ガイド部である。
辺縁ガイド部とは、義歯作製時に歯肉辺縁と人工歯部分との境の目安となることであり、更に辺縁ガイド部に合わせて歯頚部を作製することにより容易に歯頚部が作製される。
歯頚部から歯肉辺縁端部にかけて、辺縁ガイド部を形成することが好ましい。
歯肉縁を形成した場合に、人工歯から歯肉辺縁にかけて滑らかに移行することができるように機能部を設けることが好ましい。
辺縁ガイド部について、以下に詳しく説明する。
辺縁ガイド部の形状は歯肉辺縁の型を形成しているが、最も好ましい形状は歯肉辺縁の先端部分に角を設けた形状である。即ち、義歯作製後の歯肉辺縁が形成されたときに歯肉辺縁の先端となる部分に沿って、辺縁ガイド部を設ける。辺縁ガイド部が歯肉辺縁の先端となる部分で角となるように段差を設ける。歯肉辺縁と辺縁ガイド部が接する面は、歯肉辺縁の形状をしていても良いが、リアル人工歯の面方向に切り取った形状であっても良い。
その結果、歯肉形成時に辺縁ガイド部まで歯肉形成用のワックスを盛ることで容易に歯肉形成することができる。
人工歯の切端または咬頭方向への辺縁ガイド部の形状は、歯肉辺縁の形状を歯肉辺縁の段差のなく滑らかな面として移行することが好ましい。
また、前記のごとき整形咬合面部、覆層部、ガイド部、接合部および辺縁ガイド部よりなる群から選択される少なくとも2つの機能部を組み合わせた人工歯も提供できる。
本発明の一つの態様として、前記のごとき人工歯の少なくとも1つを含む義歯が提供される。かかる義歯は、常法により、一般的に使用される義歯床材料に、該ガイド部が、整形咬合面部、覆層部、ガイド部、接合部および辺縁ガイド部ならびにそれらの組合せを有する人工歯の少なくとも1つを埋め込むことにより作製される。
(試料の調製)
透明のMMAとPMMAと10ミクロンのガラス粉末を2:1:3の比で混合し、過酸化ベンゾイル(BPO)1%投入後さらに混合して粘性材料を作製した。この粘性材料を各種人工歯の表面に任意の形状に築成し、加熱により硬化させ機能部とした。
(咬合面機能人工歯の作製)
エンデュラ歯30度(松風社製)咬合面上に粘性材料を築成し各種咬頭を設け、熱硬化により整形咬合面部を設け、咬合面の形態を20度となるように咬合面の形態を調製し20度臼歯を作製した。
(咬合面機能人工歯を用いた義歯の作製)
この20度臼歯を用いて上下顎フルデンチャーを作製した。咬合面機能人工歯以外の義歯材料は、通常使用される材料で作製した。
30度臼歯形態をした20度臼歯機能の義歯が作製された。
義歯作製後、試験者の口腔内試適を行った。作製された義歯は、人工歯が審美性を有することに加えて、咀嚼率、清掃性、嚥下のし易さおよび口腔内安定性が良好であった。
(試料の調製)
実施例1と同様に試料を調製した。
(咬合面機能人工歯の作製)
バイオエースレジン歯20度(臼歯)(松風社製)の咬合面上に粘性材料を築成し各種窩を設け、熱硬化により整形咬合面部を設け、咬合面の形態を0度となるように咬合面の形態を調整し0度臼歯を作製した。
(咬合面機能人工歯を用いた義歯の作製)
この0度臼歯を用いて上下顎フルデンチャーを作製した。咬合面機能人工歯以外の義歯材料は、通常使用される材料で作製した。
20度臼歯形態をした0度臼歯機能の義歯が作製された。
義歯作製後、試験者の口腔内試適を行った。作製された義歯は、人工歯が審美性を有することに加えて、咀嚼率、清掃性、嚥下のし易さおよび口腔内安定性が良好であった。
(試料の調製)
実施例1と同様に試料を調製した。
(覆層機能人工歯の作製)
エンデュラアンテリオ(前歯)(松風社製)唇面側の唇面溝を覆い、凹凸がないように10μm〜100μm程度の厚みで粘性材料を築成し、熱硬化により覆層部を設け、覆層機能人工歯を作製した。
(頬側面の歯刷子摩耗試験)
エンデュラアンテリオ(前歯)と実施例3で作製した覆層機能人工歯の頬側面を歯刷子摩耗試験にて試験した結果、実施例3で作製した覆層機能人工歯の頬側面溝の残存率がはるかに高かった。
(試料の調製)
実施例1と同様に試料を調製した。
(ガイド機能人工歯の作製)
バイオエースレジン歯20度(臼歯)(松風社製)の舌側方向に粘性材料を築成し、近接歯と平面で接触できるように突起部を設け、熱硬化によりガイド部を設けた。微調整を切削・研磨にて行い、ガイド機能人工歯を作製した。
(ガイド機能人工歯を用いた義歯の作製)
ガイド機能人工歯を、咬合器プロアーチII(松風社製)上で、上下顎フルデンチャーを作製した。ガイド機能人工歯以外の義歯材料は、通常使用される材料で作製した。
義歯作製後、試験者の口腔内試適を行った。作製された義歯は、人工歯が審美性を有することに加えて、並べ易く、早く技工操作を終えることができ、正しく並べられた。結果として、咀嚼率、清掃性、嚥下のし易さおよび口腔内安定性が良好であった。
(試料の調製)
実施例1と同様に試料を調製した。
(連結人工歯の作製)
バイオエースレジン歯20度(臼歯)(松風社製)の舌側面部に粘性材料を築成し、臼歯4歯を接合させ熱硬化により接合部を設けた。4歯連結することにより連結人工歯を作製した。
(人工歯を用いた義歯の作製)
連結人工歯を用いて、咬合器上で、上下顎フルデンチャーを作製した。ガイド機能人工歯以外の義歯材料は、通常使用される材料で作製した。
義歯作製後、試験者の口腔内試適を行った。作製された義歯は、人工歯が審美性を有することに加えて、並べ易く、早く技工操作を終えることができ、正しく並べられた。結果として、咀嚼率、清掃性、嚥下のし易さおよび口腔内安定性が良好であった。
(試料の調製)
実施例1と同様に試料を調製した。
(辺縁ガイド機能人工歯の作製)
バイオエースレジン歯20度(臼歯)(松風社製)の歯頚部付近に粘性材料を築成し、歯肉辺縁と人工歯部分との境の目安となる辺縁ガイドと成るように整形し熱硬化により辺縁ガイド部を設けた。微調整を切削・研磨にて行い、辺縁ガイド機能人工歯を作製した。
(辺縁ガイド機能人工歯を用いた義歯の作製)
辺縁ガイド機能人工歯を用いて、咬合器上で、上下顎フルデンチャーを作製した。ガイド機能人工歯以外の義歯材料は、通常使用される材料で作製した。
義歯作製後、試験者の口腔内試適を行った。作製された義歯は、人工歯が審美性を有することに加えて、咀嚼率、清掃性、嚥下のし易さおよび口腔内安定性が良好であった。

Claims (6)

  1. 天然歯の解剖学的形態を有するリアル人工歯部および機能部を含む人工歯であって、該機能部が、該リアル人工歯部と比較して2倍以上の透過性を有する可視光透過性が高い材料で形成され、該機能部として、該リアル人工歯部を厚み1μm〜5000μmで部分的にまたは全体的に覆う覆層部と、
    1)該リアル人工歯部の咬合面上に設けられ、該リアル人工歯部の咬合面の形態および/または角度と異なる形状に整形した整形咬合面部、
    2)該リアル人工歯部の近心または遠心、あるいは両方に隣接歯と面接触するガイド形状をしたガイド部、
    3)2以上のリアル人工歯部が歯列を形成する位置関係である場合に、該リアル人工歯に隣接するリアル人工歯を接合させる接合部、または
    4)該リアル人工歯部の歯頚部付近に設けられ、義歯作製時に歯肉辺縁と人工歯部分との境の目安となる辺縁ガイド部、あるいは前記1)〜4)のいずれかの組合せ
    とを有する該人工歯。
  2. 該機能部として、該リアル人工歯部を厚み1μm〜5000μmで部分的にまたは全体的に覆う覆層部と、該リアル人工歯部の咬合面上に設けられ、該リアル人工歯部の咬合面の形態および/または角度と異なる形状に整形した整形咬合面部とを有する請求項1記載の人工歯。
  3. 該機能部として、該リアル人工歯部を厚み1μm〜5000μmで部分的にまたは全体的に覆う覆層部と、該リアル人工歯部の近心または遠心、あるいは両方に隣接歯と面接触するガイド形状をしたガイド部とを有する請求項1記載の人工歯。
  4. 該機能部として、該リアル人工歯部を厚み1μm〜5000μmで部分的にまたは全体的に覆う覆層部と、2以上のリアル人工歯部が歯列を形成する位置関係である場合に、該リアル人工歯に隣接するリアル人工歯を接合させる接合部とを有する請求項1記載の人工歯。
  5. 該機能部として、該リアル人工歯部を厚み1μm〜5000μmで部分的にまたは全体的に覆う覆層部と、該リアル人工歯部の歯頚部付近に設けられ、義歯作製時に歯肉辺縁と人工歯部分との境の目安となる辺縁ガイド部とを有する請求項1記載の人工歯。
  6. 請求項1〜5いずれか1記載の少なくとも1つの人工歯を含む義歯。
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