JP3153933U - 連結人工歯 - Google Patents

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Abstract

【課題】 蝋義歯の作製に使用される人工歯と同等な材質・形状・審美性を有し、咬合採得において、歯科医によって、義歯に使用される人工歯の排列位置と同等な位置に、直接咬合床に取り付けることができる左右中切歯が連結部で一体に連結された連結人工歯を提供する。【解決手段】 左右の中切歯が近心側において連結部で連結されたレジンからなる連結人工歯であって、前記各中切歯は、それぞれコアを有し、該各コアと前記連結部が一体に成形されてなり、各コアには、コアの少なくとも基底面を除き、デンチン層が積層され、該デンチン層にエナメル層が積層されてなる。【選択図】 図1

Description

この考案は、左右中切歯が連結された連結人工歯に関するものである。さらに詳しくは、この考案は、例えば、咬合採得において咬合床に直接取り付ける際に用いるのに好適な左右中切歯が連結された連結人工歯に関するものである。
患者に審美性のある義歯を提供するには、患者に適した人工歯、とりわけ、適切な中切歯を的確に排列した蝋義歯を作製することが重要となる。
従来、蝋義歯の作製に際しては、咬合採得時に、歯科医が患者の口腔内において咬合床に表示線としての正中線、笑線(上唇線、下唇線)、口角線を記入し、患者の顔型(顔貌の形態)、性別、年齢、皮膚の色等に基づき、排列する中切歯の形態、サイズ、色調等を決定し、それらの情報を咬合床とともに歯科技工士に提供し、それらに基づき歯科技工士が、中切歯等の人工歯を排列していた。
この場合、歯科技工士は歯科医を介して患者と接することになり、歯科医が提供した咬合床に記入した正中線、笑線、口角線の位置、排列する中切歯の形態、サイズ、色調等の情報では、歯科医とは、患者に関する情報ギャップが避けられず、歯科技工士の経験を加味して蝋義歯を作製したとしても、患者に試適した時、患者、歯科医の満足を得られない場合が往々にして生じていた。そのような場合には、患者、歯科医が満足するまで歯科技工士による人工歯の再拝列と歯科医による再試適が必要となり、多大の手間と時間がかかることになる。
このようなことから、上顎左右の中切歯、側切歯、犬歯の計6本を連結部で連結して上顎歯列に略近い形状とし、連結部が薄くなっていることで各歯が連結部で容易に曲げることのできるようにした全体に白色ないし象牙色を呈する密蝋からなる位置決め用連結歯が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1によれば、この連結歯は、咬合床に装着し、蝋義歯を作製するのに使用するものであって、そのために、先ず、患者の口腔内に試適した咬合床に、連結歯の左右の中切歯の間に正中線が位置し、中切歯の切縁が口角線とほぼ重なる状態に、例えば、熱したパラフィンスパチュラーを用いて取り付ける。連結歯が口腔内の咬合床に取り付けられた状態を鏡で患者に見せれば、患者は歯並びのイメージをつかむことができ、必要に応じ取り付け位置の修正希望等を述べることができる。連結歯の取り付け位置を修正するには、口腔内で熱したパラフィンスパチュラーを用いて行う。そのため、患者と歯科医の双方が納得できる状態とした上で歯科技工士に咬合床を渡すことができる。歯科技工士は、位置決め用連結歯をカッターナイフ等で部分的に切除しながら、咬合床に人工歯を順次排列し蝋義歯を作製することになる。
特開平10−85239号公報
しかしながら、特許文献1の上顎前歯の位置決め用連結歯は、連結部を含め全体が白色ないし象牙色を呈する密蝋を用いて形成されており、また、各上顎前歯は、連結歯の唇側面観からだけ上顎の各前歯形状に似せているだけであって、厚さが同一であって蝋義歯に排列される上顎人工前歯とは審美性および形状が大きく異なるものである。しかも、位置決め用連結歯を咬合床に取り付けるには、咬合採得において、熱したパラフィンスパチュラーを用いることから、連結歯が熱で溶融したり、変形等しないようにすることが必要であり、熟練を要するとともに、連結歯は咬合床の外面に貼り付けるようにして取り付けることになり、一種の上顎前突(いわゆる出っ歯)のような感を呈せざるを得ず、このような取り付け状態では、患者や歯科医が得られる情報は、充分なものとはいえない。
歯科技工士は、受け取った位置決め用連結歯が取り付けられた咬合床から、例えば、オーバーバイト(垂直被蓋)に関する情報をある程度得られるものの、オーバージェット(水平被蓋)に関する情報は得られない。蝋義歯の作製は、歯科技工士が位置決め用連結歯をカッターナイフ等で部分的に切除して対応する人工歯を排列(通常、中切歯から順次)して行くことになるが、連結歯の部分的切除により、中切歯のオーバーバイト(垂直被蓋)に関する情報が失われてしまうことにもなり、オーバージェット(水平被蓋)に関する情報の欠如とも相俟って、正確な人工歯の排列は、歯科医から咬合床と共に提供された中切歯の形態、サイズ、色調等の情報を加味しても容易とはいえない。また、人工歯の排列には、熱したパラフィンスパチュラーを使用することから、切除されずに残っている連結歯に熱の影響を与えずに人工歯を排列することは熟練を要し、煩雑でもあり、咬合採得時に患者、歯科医が得たイメージ等とはかけ離れることにもなりやすい。
この考案は、上記のような実情に鑑み鋭意研究の結果創案されたものであり、蝋義歯の作製に使用される人工歯と同等な材質・形状・審美性を有し、咬合採得において、歯科医によって、義歯に使用される人工歯の排列位置と同等な位置に、直接咬合床に取り付けることができる左右中切歯が連結部で一体に連結された連結人工歯を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、この考案は、左右の中切歯が近心側において連結部で連結されたレジンからなる連結人工歯であって、前記各中切歯は、それぞれコアを有し、該各コアと前記連結部が一体に成形されてなり、各コアには、コアの少なくとも基底面を除き、少なくとも1層の外層が積層されており、該外層のうち最外層がエナメル層であることを特徴とする。
そして、前記連結部は、各コアと同一の歯頸部色であることが好ましい。
ここにおいて、前記連結部は、左右の中切歯の接触点から始まり歯頸部側において鼓状湾曲となっており、該鼓状湾曲の切端からの高さが歯冠長のほぼ7/10〜4/5であることが好ましい。
また、前記各コアにデンチン層が積層され、該デンチン層にエナメル層が積層されてなることが好ましい。
前記連結人工歯は、咬合採得において咬合床に取り付けるためのものであることが好ましい。
前記中切歯が上顎用中切歯であること、または、前記中切歯が下顎用中切歯であることが好ましい。
前記上顎用連結人工歯または下顎用連結人工歯は、それぞれ、顔面形態、歯サイズ、および歯色調に基づき形成されたものであって、顔面形態、歯サイズ、歯色調の種類の組合せに応じた数の連結人工歯が1セットとされ、該セットから患者に適した1つの連結人工歯が選択可能とされたことを特徴とするものであることが好ましい。
そして、前記連結人工歯の組合せ数は、顔面形態に応じた卵円型、方型、尖型の3種、歯サイズに応じた大、中、小の3種、少なくとも2以上の歯色調の組合せからなることが好適である。
この考案は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
すなわち、この考案の連結人工歯は、左右中切歯が連結部で連結されているものであって、しかも、左右中切歯は蝋義歯の作製に使用される人工歯と同等な材質・形状・審美性を有することから、咬合採得において、歯科医または歯科医の直接指示により作業を行う歯科診療室内の歯科技工士(以下、「歯科医等」という。)は、患者の完成義歯を容易にイメージしつつ、義歯に使用される左右中切歯の排列すべき位置と同等な位置に、連結人工歯を直接咬合床に取り付ければよいことになる。この連結人工歯の咬合床への取り付けによって、左右中切歯を一度で容易にかつ確実に行うことができることになり、また、修正等患者の要望に対しても容易にかつ確実に応えることができる。
より具体的には、咬合採得において、歯科医が患者の口腔内において表示線としての正中線、笑線(上唇線、下唇線)、口角線を記入した咬合床に、患者の顔型(顔貌の形態)、性別、年齢、皮膚の色等に基づいて取り付けるべき中切歯の形態、サイズ、色調等を決定し、これ等を参考にして、患者と直接接しながら患者に適した連結人工歯を咬合床に取り付ければよい。これは、左右中切歯を一体として取り扱うことであり、咬合床に記入した表示線を基にして、熱したパラフィンスパチュラー等によって咬合床の蝋を溶融等させて連結人工歯を取り付けるのに必要な量を除去させ、左右中切歯のオーバージェット、オーバーバイト等を考慮して、咬合床に連結人工歯を取り付けることで、義歯の審美性にとって最も重要な左右中切歯を咬合床の適切な位置に容易かつ確実に位置決めできることになる。その結果、咬合床に取り付けられた連結人工歯は、適切なオーバージェット、オーバーバイト等を有し、義歯に使用される単独の左右中切歯の排列すべき位置と同等な位置に取り付けられたことになる。
そして、咬合床に取り付けられた連結人工歯は、蝋義歯の作製に使用される通常の人工中切歯と同等な形状・審美性を有することから、歯科医にとって完成された義歯のイメージが把握し易く、また、歯科医、患者は、咬合床が口腔内に試適された状態で、連結人工歯の取り付け状態、顔貌の印象等を鏡等によって直接確認することができ、中切歯の取り付け位置等に対し修正等の要望を述べることができる。そして、歯科医は修正等の要望を踏まえ熱したパラフィンスパチュラー等によって連結人工歯の位置等を修正等すればよく、容易であって、また、患者と歯科医のコミュニケーションを充分にはかることができ、蝋義歯、ひいては、義歯としたときの患者からの不満・苦情を極めて少なくすることになる。この連結人工歯は左右中切歯が連結部で連結されていることから、咬合床に個々の中切歯を取り付けたり、修正したりするのに比べ、操作が容易であり、迅速にかつ確実に操作を行うことができる。
連結人工歯は、レジン製であることから、咬合床への取り付け、修正操作等において、熱したパラフィンスパチュラー等による連結人工歯への熱の影響を心配する必要がない。
そして、このようにして連結人工歯が取り付けられた咬合床は、歯科医から歯科技工士に、排列する中切歯の形態、サイズ、色調等の情報ともに提供され、歯科技工士は、これらの情報と、咬合床に取り付けられた連結人工歯を基に、他の人工歯を熱したパラフィンスパチュラー等によって順次排列すればよく、その操作においては、熱したパラフィンスパチュラー等による連結人工歯への熱の影響を心配することなく容易にかつ確実に行うことができる。この連結人工歯は、蝋義歯の作製に使用されるのと同等な形状・審美性を有することから、そのまま蝋義歯に使用することができるが、必要に応じ、更に、連結人工歯の各中切歯と同形で患者により適した色調等を有し、連結人工歯の基底面等の歯頸部が同等の人工中切歯と置換するようにしてもよい。この場合、蝋義歯から連結人工歯を取り外し、連結人工歯のあった箇所に置換する人工中切歯を取り付けるだけで、オーバージェット、オーバーバイトや隣接人工歯との位置関係をも変えることなく容易に置き換えることができる。
この考案の連結人工歯が、顔面形態、歯サイズ、および歯色調に基づき形成され、顔面形態、歯サイズ、および歯色調の種類の組合せに応じた数の各連結人工歯が1セットとされ、そこから患者に適した1つの連結人工歯が選択可能とされていると、歯科医は患者に適した連結人工歯を容易に選択することができることになる。
この考案の連結人工歯の一実施の形態である上顎用の連結人工歯の説明図であって、(a)は正面(唇側面)図、(b)は右側面(右遠心面)図、(c)は背面(舌側面)図、(d)は底面(切端面)図、(e)は平面(基底面)図である。 図1に示す連結人工歯のA−A線断面図である。 図1に示す連結人工歯のB−B線断面図である。 図1に示す連結人工歯のC−C線端面図であって、説明の便宜上、左中切歯の外形を2点鎖線で示している。 図1に示す連結人工歯の製造方法の概略説明図であって、(a)はコアと連結部を一体成形、(b)はデンチン層を積層成形、(c)はエナメル層を積層成形した状態を断面図で示す。 この考案の連結人工歯の他の実施の形態である上顎用の連結人工歯の説明図であって、(a)は正面(唇側面)図、(b)は右側面(右遠心面)、(c)はD−D線断面図、(d)はE−E線断面図である。 この考案の連結人工歯のさらに他の実施の形態である上顎用の連結人工歯の説明図であって、(a)は正面(唇側面)図、(b)は右側面(右遠心面)図、(c)は背面(舌側面)図、(d)は底面(切端面)図、(e)は平面(基底面)図である。 この考案の連結人工歯のさらに他の実施の形態である上顎用の連結人工歯の説明図であって、(a)は正面(唇側面)図、(b)は右側面(右遠心面)図、(c)は背面(舌側面)図、(d)は底面(切端面)図、(e)は平面(基底面)図である。 この考案の連結人工歯のさらに他の実施の形態である下顎用の連結人工歯の説明図であって、(a)は正面(唇側面)図、(b)は右側面(右遠心面)図、(c)は背面(舌側面)図、(d)は平面(切端面)図、(e)は底面(基底面)図である。 この考案の連結人工歯を使用する方法に関する一説明図に係り、(a)は、患者の口腔内に試適され、咬合床に表示線としての正中線、口角線、上唇線、下唇線が記入された状態を示し、(b)は正中線、口角線、上唇線、下唇線が記入された咬合床が患者の口腔内から取り出され、作業模型に装着された状態を示す。 この考案の上顎連結人工歯が咬合床に取り付けられた状態を示し、(a)は唇側からの概略部分図、(b)は側方からの概略部分図、(c)は上顎の切端側からの概略説明図である。 この考案の上顎連結人工歯が取り付けられ、更に、下顎連結人工歯が咬合床に取り付けられた状態を示し、(a)は唇側からの概略部分図、(b)は側方からの概略部分図、(c)は下顎の切端側からの概略説明図である。 この考案の他の形態の上顎連結人工歯が咬合床に取り付けられた状態を示す切端側からの概略説明図である。 この考案のさらに他の形態の上顎連結人工歯が咬合床に取り付けられた状態を示す切端側からの概略図である。
以下、考案を実施するための形態を示し、さらに詳しくこの考案について説明する。もちろんこの考案は以下の実施の形態によって限定されるものではない。
この考案において、「レジン」とは、主として後述するような歯科用レジン、硬質レジン、コンポジットレジンを含む意味において使用されているが、これに限られず、ポリカーボネート、ポリエーテルサルフォン等も含まれる。
また、「エナメル層」とは、通常着色されているが、透明であってもよいものである。
図1は、この考案の連結人工歯の一実施の形態である上顎用の連結人工歯の説明図であって、(a)は正面(唇側面)図、(b)は右側面(右遠心面)図、(c)は背面(舌側面)図、(d)は底面(切端面)図、(e)は平面(基底面)図である。
図1の連結人工歯1は、顔面形態が卵円型の人に適したものであって、顔面形態に応じた卵円型の左中切歯2、右中切歯3の近心側が連結部5で連結されているものである。
コア6、6の基底面6a、6aには維持用孔7、7が形成されている(図1(b)、(c)、(e)、図2参照)。基底面6a、6aは、更に、サンドブラスト等によって粗面とされていてもよい。基底面6a、6aに形成された維持用孔7、7や粗面は、連結人工歯1を、咬合採得だけでなく、後述するようにそのまま義歯に使用した場合、義歯床との接着固定を向上させるものであって、必ずしも必要とされるものではない。
左右中切歯2、3は、いずれも、レジンが多層成形された義歯に用いる単独の人工歯と同等な形状・審美性を有するものであって、各中切歯は、図2に示すように3層構造からなる。具体的には、コア6の基底面6aと各中切歯の歯頸部8に該当することになる箇所を除き、コア6の周囲にデンチン層9が積層され、さらに、エナメル層10が積層され歯冠部2bを形成している。連結部5は、図3に示されるように、コア6、6と一体に成形されたものである。デンチン層9の切端側は指状構造Sとなっている。デンチン層9の唇側には、切端に向かう溝状凹凸を形成してもよい。指状構造、溝状凹凸は、天然歯のデンチン層(象牙質)が発育に伴って発生したと同様な疑似構造を示すものであって、エナメル層10を透して指状構造、溝状凹凸が見えることから、天然歯に似た審美性を生ずるのに寄与する。もちろん、デンチン層に指状構造、溝状凹凸が形成されていなくてもよい。
コア6、6は、通常、歯頸部色に着色されており、従って、コア6、6と一体成形されている連結部5も歯頸部色を示すことになる。
連結部5によって、左中切歯の切端2aと右中切歯の切端3aが直線状となるように連結部5によって連結されるとともに(図1(d)参照)、左中切歯2の歯冠部2bと右中切歯3の歯冠部3bが、各歯冠軸(図示せず。)が正中線(図示せず。)に対し所定の開き角となるように設定されている(図1(a)参照)。
連結人工歯は、連結部で連結されていることから、連結人工歯を咬合床に取り付ける際、後述するように、咬合平面に直交する正中線や歯冠軸がぶれずに短時間でしかも容易に取り付けることができる利点がある。
連結部5は、左右中切歯2、3の唇側面からは突出することなく、目立たず引っ込んだ状態となって、左中切歯2と右中切歯3が単独に並んでいるかのように見えるようにするため、また、必要とする強度が確保できるようにするため、さらに、連結人工歯を咬合床に取り付けるとき、咬合床の蝋の削除量を必要以上に多くすることがなく、単独中切歯の削除量とほぼ同じとすることができるようにするために形状、サイズ、及び、色彩等が設定されている。
この連結人工歯1においては、左右中切歯2、3の近心側間の連結部5の唇側面観及び舌側面観は、図1(a)、(c)に示されるように、唇側、舌側とも、ほぼ逆三角形状をしている。具体的には、唇側面観及び舌側面観は、左右中切歯の間で、切端側が左右中切歯の接触点から始まり歯頸部側が鼓状湾曲しており、歯頸部側の鼓状湾曲の切端からの高さHは、切端からの歯冠長Lのほぼ3/4である。歯頸部側の鼓状湾曲の切端からの高さHは、これに限られず、歯頸部8にまで達していないものであればよいが、切端から歯冠長Lのほぼ7/10〜4/5であることが好ましい。また、図4に示されるように、連結部5は切端側に向かい肉薄となっている。連結部5の形状は、図1、図4に示された形状に限られず、前記した条件を満たすものであればよく、例えば、基底面観及び切端面観において、いずれも鼓状湾曲等適宜の形状が採用できる。
もちろん、連結部の形状、サイズは、前記したものに限られないことは、いうまでもない。
そして、連結部5の色彩は、前述したように、コアと同じ歯頸部色となっているがこれに限られるものではない。
このような3層構造の連結人工歯1は、例えば、特開平2006−59835号公報に記載された製造方法に準じて製造すればよい。すなわち、左右コアと連結部を一体成形するための成形型によって形成されたキャビティ内に、コア用のレジンとしての餅状またはペースト状レジンを填入し、重合させてコア6、6と連結部5を一体成形し、次いで、左右デンチン層成形用の成形型によって形成されたキャビティ内に、デンチン層用のレジンとしての餅状またはペースト状レジンを填入し、重合させて各コア6、6にデンチン層9、9を積層成形し、左右エナメル層成形用の成形型によって形成されたキャビティ内に、エナメル層用のレジンとしての餅状またはペースト状レジンを填入し、重合させてデンチン層9、9にエナメル層10、10を積層成形することで、図1及び図2で示される連結人工歯1を得ることができる。図5は、連結人工歯1の製造プロセスの概略を示している。図5(a)は、コアの成形を示し、コア6、6と連結部5が一体に成形される。図5(b)は、デンチン層の成形を示し、コア6、6にデンチン層9、9が積層される。図5(c)は、エナメル層の成形を示し、デンチン層9、9にエナメル層10、10が積層される。従って、デンチン層9、エナメル層10が積層されなかった箇所が連結人工歯の連結部5として残り、デンチン層9、エナメル層10が積層された箇所が中切歯の歯冠部を形成することになる。
連結人工歯は、図2に示すような中切歯がコアの基底面と歯頸部に該当することになる箇所を除き、コアの周囲にデンチン層、エナメル層が積層されたものに限られない。
図6は他の形態の上顎用の連結人工歯の説明図であって、(a)は正面(唇側面)図、(b)は右側面(右遠心面)、(c)はD−D線断面図、(d)はE−E線断面図である。
この連結人工歯11は、顔面形態が卵円型の人に適したもので、コア16の唇側面側にデンチン層19、エナメル層20が積層成形された点が図1および図2に示された連結人工歯1と相違するものである。その他は、図1に示された連結人工歯1と同一箇所については、同様の番号を付し、詳細な説明は省略する。
コア、デンチン層用のレジンとしては、人工歯を成形するのに使用するものであれば特に限定されるものではなく、(メタ)アクリレート系のレジンが例示される。コアに使用するレジンは、前記したようにコア用に着色されており、デンチン層に使用するレジンは、デンチン層用に着色されている。
(メタ)アクリレート系のレジンとしては、歯科用レジン、硬質レジン、コンポジットレジンが使用できるが、歯科用レジンが好ましい。
歯科用レジンとしては、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等の粉末状ポリマーと、メチルメタクリレート(MMA)等の液体状のモノマーを主成分とし、前記モノマーによって粉末状ポリマーが膨潤され、餅状またはペースト状となったものであって、必要に応じて、重合触媒、酸化安定剤、紫外線吸収剤、顔料、染料等が添加されたものを挙げることができる。成形型によって成形する場合は、重合触媒として、加熱重合触媒を用いる。
硬質レジンとしては、前記したMMA等のモノマーに、例えば、Bis−GMA等の多官能モノマーを加え餅状またはペースト状としたものや、液成分として多官能モノマー、粉成分として石英粉末、アルミナ粉末、シリカ粉末等の粉末状無機充填材および/または有機無機複合充填材を用いて餅状またはペースト状としたものを挙げることができる。ここにおいて、有機無機複合充填材としては、粉末状無機充填材とメタクリレートもしくはアクリレートを混合した後、重合させ、次いで、粉砕したものが例示できる。硬質レジンの重合触媒も、成形型によって成形する場合は、加熱重合触媒を用いる。
コンポジットレジンとしては、多官能モノマーと粉末状無機充填材を主成分とし、重合触媒、顔料、染料等が添加された餅状またはペースト状となったものを挙げることができる。コンポジットレジンの重合触媒も、成形型によって成形する場合は、加熱重合触媒を用いる。
エナメル層を形成するレジンとしては、耐摩耗性等の点からは、硬質レジン、コンポジットレジンが好ましいが、歯科用のレジンであってもよい。
なお、エナメル層を積層成形する前に、デンチン層の唇側に、必要に応じてステインを用い、白体、黄斑、エナメルクラックを形成するようにしてもよい。このようにすれば、中切歯は、より天然歯に似せることができる。ステインとしては、(メタ)アクリレート等のモノマー、顔料、無機充填材、光重合触媒を主要成分とするものを挙げることができる。このステインは、例えば、筆盛りし、光重合させればよい。
以上、連結人工歯の歯冠部が3層に積層成形したものとして説明したが、3層に限られず、コアとエナメル層の2層でも、4層以上であってもよい。
また、コアに積層されるデンチン層、エナメル層が、歯頸部や連結部に全く積層されていない場合だけでなく、殆ど無視できる程度(例えば、歯頸部色に影響がない程度)であれば、歯頸部や連結部に極めて薄くデンチン層が積層されていたり、極めて薄いデンチン層とエナメル層が積層されていてもよい。
図7に示す連結人工歯21は、顔面形態が方型の人に適した上顎用のものであって、顔面形態に応じた方型の左中切歯22、右中切歯23の近心側が連結部25で連結されているものである。
連結人工歯21は、図7(a)、(c)に示されるように左右中切歯22、23が方型であること、図7(d)、(e)に示されるように左中切歯の切端22aと右中切歯の切端23aの遠心側がいずれも唇側に転位したものであることが、図1に示された連結人工歯1と異なるものである。その他は、図1に示された連結人工歯と同様なことから、それと同一箇所については、同様の番号を付し、詳細な説明は省略する。
図8に示す連結人工歯31は、顔面形態が尖型の人に適した上顎用のものであって、顔面形態に応じた尖型の左中切歯32、右中切歯33の近心側が連結部35で連結されているものである。
連結人工歯31は、図8(a)、(c)に示されるように左右中切歯32、33が尖型であること、図8(d)、(e)に示されるように左中切歯の切端32aと右中切歯の切端33aの遠心側がいずれも舌側に転位したものであることが、図1に示された連結人工歯1と異なるものである。その他は、図1に示された連結人工歯と同様なことから、それと同一箇所については、同様の番号を付し、詳細な説明は省略する。
以上は、上顎連結人工歯について説明したが、下顎用の連結人工歯であってもよい。
図9は、この考案の連結人工歯のさらに他の実施の形態である下顎用の連結人工歯の説明図であって、(a)は正面(唇側面)図、(b)は右側面(右遠心面)図、(c)は背面(舌側面)図、(d)は平面(切端面)図、(e)は底面(基底面)図である。
図9の連結人工歯41は、顔面形態が卵円型の人に適した下顎用のものであって、顔面形態に応じた卵円型の左中切歯42、右中切歯43の近心側が連結部45で連結されているものである。
連結人工歯41は、図9(a)、(c)に示されるように左右中切歯42、43が下顎用の卵円型であること、図9(d)、(e)に示されるように左中切歯の切端42aと右中切歯の切端43aが直線状のものである。その他は、図1に示された連結人工歯1と同様なことから、それと同様な箇所については、同様の番号を付し、詳細な説明は省略する。
下顎用の連結人工歯も、上顎用の連結人工歯と同様、方型、尖型が可能であるが、図示、並びに、説明は省略する。
以上、上顎用の連結人工歯、下顎用の連結人工歯として、顔面形態に基づいた卵円型、方型、尖型の3種類のものについて説明した。
患者は、顔貌、性別、年齢、皮膚の色等が異なり、患者に適した連結人工歯は、極端に云えば、無数となり、前述した3種類の上顎用連結人工歯、3種類の下顎用連結人工歯だけでは、十分とはいえず、例えば、顔面形態、歯サイズ、歯色調の種類の組合せに応じた所定数の連結人工歯を1セットとして用意しておき、咬合採得において、前記セットから患者に適した1つの連結人工歯を選択できるようにすることが好ましい。
実用的な連結人工歯のセットの組合せ数としては、上顎用連結人工歯、下顎用連結人工歯とも、それぞれ、顔面形態に応じた卵円型、方型、尖型の3種、歯サイズに応じた大、中、小の3種、7種の歯色調の組合せ数63、上下顎用連結人工歯も同様の組合せ数63の総数として126であれば、歯科医の取り扱い性の観点や患者の納得を得ることができる観点等から満足できるものである。7種の歯色調としては、歯の色見本に使用されているビタクラシカルシェードガイドに基づく、茶系統色のA1、A2、A3、A3.5、A4、黄系統色のB3、グレー系統色のC3が例示できる。
連結人工歯のセットの組合せ数は、これに限られるものではなく、例えば、顔面形態に基づく歯の唇側面形状の種類を増やしたり、横顔の形状の相違(例えば、横顔が全体的に凸型、通常型、凹型といった隣接面観)に基づいて歯の側面形状の種類を増やしたりして連結人工歯の組合せ数を変更してもよい。
次に、連結人工歯の使用方法を説明する。
咬合採得に際し、歯科医は、患者の咬合床を口腔内に試適し、通法に従って、正中線、口角線、上唇線、下唇線を咬合床に記入する。
そして、患者の顔型(顔貌の形態)、性別、年齢、皮膚の色等に基づいて取り付けるべき中切歯の形態、サイズ、色調等を通法に従って決定し、これらを参考に連結人工歯のセットの中から患者に適した上顎連結人工歯、および、下顎連結人工歯を選択する。
図10(a)は、患者の口腔内に試適された咬合床51に表示線としての正中線52、口角線53、上唇線54、下唇線55が記入された状態を示し、(b)は正中線52、口角線53、上唇線54、下唇線55が記入された咬合床51が患者の口腔内から取り出され、作業模型56に装着された状態を示す。なお、作業模型56は咬合器に装着される(図示せず。)。
歯科医等は、患者と直接接しながら、上顎の咬合床51aに記入した表示線(正中線52、口角線53、上唇線54)を基にして、熱したパラフィンスパチュラー等によって上顎の咬合床51aの蝋を溶融等させて上顎連結人工歯を取り付けるのに必要な量を除去させ、左右中切歯のオーバージェット、オーバーバイト等を考慮して、患者の完成義歯を容易にイメージしつつ、義歯に使用される上顎左右中切歯の排列すべき位置と同等な位置に、咬合床に選択した上顎連結人工歯を取り付ける。図11は、上顎の咬合床51aに上顎連結人工歯1が取り付けられた状態を示し、(a)は唇側からの概略部分図、(b)は側方からの概略部分図、(c)は上顎の切端側からの概略説明図である。図11(a)に示すように、上顎連結人工歯1は、上顎左右中切歯2、3の歯頸部8、8が上顎の咬合床51aに埋設されるとともに、連結部5が咬合床51aの蝋と接触する状態となるように取り付けられている。
次いで、このようにして上顎連結人工歯1が取り付けられた状態において、上顎連結人工歯1、下顎の咬合床51bの表示線(正中線52、口角線53、下唇線55)等を参考にして、熱したパラフィンスパチュラー等によって下顎の咬合床51bの蝋を溶融等させて下顎連結人工歯を取り付けるのに必要な量を除去させ、上顎左右中切歯のオーバージェット、オーバーバイト等を考慮して、患者の完成義歯を容易にイメージしつつ、義歯に使用される下顎左右中切歯の排列すべき位置と同等な位置に、選択した下顎連結人工歯41を下顎の咬合床51bに取り付ける。図12は、上顎連結人工歯1が取り付けられ、更に、下顎連結人工歯41が取り付けられた状態を示し、(a)は唇側からの概略部分図、(b)は側方からの概略部分図、(c)は下顎の切端側からの概略説明図である。図12(a)に示すように、下顎連結人工歯41も、下顎左右中切歯42、43の歯頸部48、48が下顎の咬合床51bに埋設されるとともに、連結部45が咬合床51bと蝋と接触する状態となるように取り付けられている。
上顎・下顎連結人工歯は、いずれも蝋義歯の作製に使用される通常の人工中切歯と同等な形状・審美性を有することから、咬合採得において、歯科医等は、患者の完成義歯を容易にイメージしつつ、義歯に使用される左右中切歯の排列すべき位置と同等な位置に、適切なオーバージェット、オーバーバイト等を考慮して、連結人工歯を直接咬合床に取り付ければよいことになり、義歯の審美性にとって最も重要な左右中切歯を、個々の中切歯を一つずつ咬合床に取り付けることなく、上顎・下顎連結人工歯をそれぞれ咬合床に取り付けるだけで、これら左右中切歯を適切な位置に、一度で容易かつ確実に行うことができることになる。そして、この状態で、歯科医は容易に完成された義歯のイメージを想像することができる。また、上顎連結人工歯、下顎連結人工歯は、連結部があることから、咬合床にこれら連結人工歯を取り付ける際の咬合床の蝋の削除量を、単独人工歯を咬合床に取り付ける場合のそれとほぼ同じとすることができる利点がある。これら連結人工歯は、連結部で連結されていることから、咬合平面に直交する正中や歯冠軸がぶれることのないように、これら連結人工歯を咬合床に容易にしかも短時間で取り付けることができる利点がある。
上顎連結人工歯と下顎連結人工歯を咬合床に取り付けた状態において、作業模型から取り外し、これを患者の口腔内に試適して、上顎の中切歯の出具合、正中の位置、傾斜、オーバージェットやオーバーバイト等について、歯科医が確認するとともに、また、歯科医、患者は、口腔内に試適された状態で、連結人工歯の取り付け状態、顔貌の印象等を鏡等によって直接確認することができ、中切歯の取り付け位置等に対し修正等の要望を述べることができる。そして、歯科医等は修正等の要望を踏まえ、作業模型上で、熱したパラフィンスパチュラー等によって連結人工歯の位置等を修正等し、再度、患者に試適し、修正状態を確認し、歯科医、患者双方が満足するまで修正と試適を繰り返せばよいが、連結人工歯であることから、個々の中切歯を取り付けた咬合床での修正に比べ、修正等が容易である。このようにして上顎・下顎連結人工歯を取り付けた咬合床は、患者と歯科医とのコミュニケーションが充分にはかられたものであり、蝋義歯、ひいては、義歯としたときの患者からの不満・苦情を極めて少なくすることになる。
また、連結人工歯は、レジン製であることから、咬合床への取り付け、修正操作等において、熱したパラフィンスパチュラー等による連結人工歯への熱の影響を心配する必要がない。
そして、このようにして連結人工歯が取り付けられた咬合床は、歯科医から診療所内または外部の歯科技工士に、排列する中切歯の形態、サイズ、色調等の情報ともに提供される。歯科技工士は、これらの情報と、咬合床に取り付けられた連結人工歯とを基準とし、他の人工歯(側切歯、犬歯、臼歯)を熱したパラフィンスパチュラー等によって順次排列すればよく、その操作においては、熱したパラフィンスパチュラー等による連結人工歯への熱の影響を心配することなく容易にかつ確実に行うことができる。
この連結人工歯は、蝋義歯の作製に使用される単独の中切歯と同等な形状・審美性を有することから、そのまま蝋義歯に使用することができるが、必要に応じ、更に、連結人工歯の各中切歯と同形で患者により適した色調等を有し、連結人工歯の基底面等の歯頸部が同等の左右単独の人工中切歯と置換するようにしてもよい。この場合、蝋義歯から連結人工歯を取り外すと、連結人工歯の維持孔に入り込んでいた蝋も連結人工歯と一緒に取り外されることから、置換する単独の各中切歯用の人工歯の維持孔に蝋を充填しておき、単独の各中切歯用の人工歯を蝋義歯に取り付ければよい。
このようにして、連結人工歯のあった箇所に置換する単独の各中切歯を取り付けるだけで、オーバージェット、オーバーバイトや隣接人工歯との位置関係をも代えることなく容易に置き換えることができる。蝋義歯作製における人工歯の排列や蝋義歯試適は、通法と同様であり説明は省略する。
試適された蝋義歯は、通法に従って、石膏埋没し、流蝋し、石膏型のキャビティに餅状またはペースト状の義歯床用レジンを填入し、重合させることで、義歯を作製すればよいことから、詳細な説明は省略する。
卵円型の上顎・下顎連結人工歯以外の連結人工歯を使用する場合も、同様にして咬合床に取り付ければよく、図13は、方型の上顎連結人工歯21を咬合床に取り付けた状態を示す上顎の切端側からの概略図である。その他は、卵円型の連結人工歯の使用方法と同様なことから詳細な説明は省略する。
図14は、尖型の上顎連結人工歯31を咬合床に取り付けた状態を示す上顎の切端側からの概略図である。その他は、卵円型の連結人工歯の使用方法と同様なことから詳細な説明は省略する。
以上は、卵円型の上顎・下顎連結人工歯を使用した場合について説明したが、これに限られず、左右中切歯として上顎連結人工歯だけを使用し、下顎は、単独の下顎用左中切歯、右中切歯をそれぞれ使用するようにしてもよいことはいうまでもない。このような単独の下顎用中切歯、右中切歯は、咬合採得用に個別に作製した人工歯であってもよいが、義歯に使用される人工歯としての下顎左中切歯、右中切歯であってもよい。
以上は、全歯が欠損した無歯顎の場合について説明したが、部分欠損でも同様であることから、説明は省略する。
1 連結人工歯
2 左中切歯
3 右中切歯
5 連結部
6 コア
6a 基底面
8 歯頸部
9 デンチン層
10 エナメル層

Claims (9)

  1. 左右の中切歯が近心側において連結部で連結されたレジンからなる連結人工歯であって、
    前記各中切歯は、それぞれコアを有し、該各コアと前記連結部が一体に成形されてなり、各コアには、コアの少なくとも基底面を除き、少なくとも1層の外層が積層されており、該外層のうち最外層がエナメル層であることを特徴とする連結人工歯。
  2. 前記連結部は、各コアと同一の歯頸部色であることを特徴とする請求項1記載の連結人工歯。
  3. 前記連結部は、左右の中切歯の接触点から始まり歯頸部側において鼓状湾曲となっており、該鼓状湾曲の切端からの高さが歯冠長のほぼ7/10〜4/5であることを特徴とする請求項1または2記載の連結人工歯。
  4. 前記各コアにデンチン層が積層され、該デンチン層にエナメル層が積層されてなることを特徴とする請求項1、2または3記載の連結人工歯。
  5. 前記連結人工歯は、咬合採得において咬合床に取り付けるためのものであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の連結人工歯。
  6. 前記中切歯が上顎用中切歯であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の連結人工歯。
  7. 前記中切歯が下顎用中切歯であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の連結人工歯。
  8. 前記請求項6または7記載の連結人工歯は、顔面形態、歯サイズ、および歯色調に基づき形成されたものであって、顔面形態、歯サイズ、歯色調の種類の組合せに応じた数の連結人工歯が1セットとされ、該セットから患者に適した1つの連結人工歯が選択可能とされたことを特徴とする連結人工歯のセット。
  9. 前記連結人工歯の組合せ数は、顔面形態に応じた卵円型、方型、尖型の3種、歯サイズに応じた大、中、小の3種、少なくとも2以上の歯色調の組合せからなることを特徴とする請求項8記載の連結人工歯のセット。
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