JPWO2007119270A1 - 車両用空力構造 - Google Patents

車両用空力構造 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2007119270A1
JPWO2007119270A1 JP2008510731A JP2008510731A JPWO2007119270A1 JP WO2007119270 A1 JPWO2007119270 A1 JP WO2007119270A1 JP 2008510731 A JP2008510731 A JP 2008510731A JP 2008510731 A JP2008510731 A JP 2008510731A JP WO2007119270 A1 JPWO2007119270 A1 JP WO2007119270A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
wheel
groove
wheel house
width direction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008510731A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4811461B2 (ja
Inventor
圭二 炭谷
圭二 炭谷
裕之 中矢
裕之 中矢
俊之 村山
俊之 村山
栄司 竹内
栄司 竹内
和典 織田
和典 織田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2008510731A priority Critical patent/JP4811461B2/ja
Publication of JPWO2007119270A1 publication Critical patent/JPWO2007119270A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4811461B2 publication Critical patent/JP4811461B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D37/00Stabilising vehicle bodies without controlling suspension arrangements
    • B62D37/02Stabilising vehicle bodies without controlling suspension arrangements by aerodynamic means
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D25/00Superstructure or monocoque structure sub-units; Parts or details thereof not otherwise provided for
    • B62D25/08Front or rear portions
    • B62D25/16Mud-guards or wings; Wheel cover panels
    • B62D25/161Mud-guards made of non-conventional material, e.g. rubber, plastics
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D25/00Superstructure or monocoque structure sub-units; Parts or details thereof not otherwise provided for
    • B62D25/08Front or rear portions
    • B62D25/16Mud-guards or wings; Wheel cover panels
    • B62D25/18Parts or details thereof, e.g. mudguard flaps
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D35/00Vehicle bodies characterised by streamlining
    • B62D35/008Side spoilers

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Fluid Mechanics (AREA)
  • Body Structure For Vehicles (AREA)
  • Vehicle Body Suspensions (AREA)

Abstract

ホイールハウス内を効果的に整流することができる車両用空力装置を得る。固定空力スタビライザ装置10は、ホイールハウス16内における前輪15の回転軸心よりも車体前後方向の後側に、車体上下方向の下側を向く空気流衝突溝壁を有する段差として形成されている。この固定空力スタビライザ装置10は、前輪15が矢印R方向に回転するのに伴い生じる空気流Fがホイールハウス16内に流入することを抑制する。

Description

本発明は、ホイールハウス内の空気流を整流するための車両用空力構造に関する。
自動車のホイールハウス内に突出させた空力スタビライザを備え、該空力スタビライザによって操縦安定性、ブレーキ冷却性能を向上する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特表2003−528772号公報 特開平8−216929号公報 特開平6−144296号公報 特開平6−156327号公報 特開2006−69396号公報 実開平3−102386号公報 特開平10−278854号公報
しかしながら、上記の如き従来の技術では、空力スタビライザが常にホイールハウス内に突出しているため、車輪との干渉を避ける等の種々の制約があり、十分な性能を得ることが困難であった。
本発明は、上記事実を考慮して、ホイールハウス内を効果的に整流することができる車両用空力構造を得ることが目的である。
請求項1記載の発明に係る車両用空力構造は、ホイールハウス内における車輪の回転軸心よりも車体前後方向の後側に、車体上下方向の下側を向く空気流衝突溝壁を有する段差部を設けた。
請求項1記載の車両用空力構造では、車輪に対する車体前後方向の後側で車体上下方向の下側を向く段差部の空気流衝突溝壁は、車輪の回転に伴いホイールハウス内へ向かう空気流に対する風受け面として機能する。これにより、ホイールハウスへの空気流入が抑制される。また、段差部が車輪の回転中心よりも後方のみに位置するので、車輪回転に伴うホイールハウスへの空気流入が上流(入口)側にて抑制され、ホイールハウスに流入した空気が側方から排出されることが抑制される。
このように、請求項1記載の車両用空力構造では、ホイールハウス内を効果的に整流することができる。なお、段差部は、車体を構成する(ホイールハウス内の整流の他に機能を有する)部材に形成することが望ましい。
請求項2記載の発明に係る車両用空力構造は、ホイールハウス内で車輪の回転に伴う空気流を整流するための空力スタビライザを、車輪の回転軸心よりも車体前後方向の後側において、車体上下方向に沿って延在する車体構成部材における車体上下方向の下側を向く段差部として形成した。
請求項2記載の車両用空力構造では、車体前後方向の後側で車体上下方向の下側を向く段差部である空力スタビライザは、車輪の回転に伴いホイールハウス内へ向かう空気流に対する風受け面として機能し、ホイールハウス内空気流の整流機能を果たす。ここで、空力スタビライザは、下向きの段差部として形成され上向き面を有しないので、雪や氷の付着、堆積を生じることがなく、これらの雪や氷が車輪と干渉することが防止される。
このように、請求項2記載の車両用空力構造では、ホイールハウス内を効果的に整流することができる。
請求項3記載の発明に係る車両用空力構造は、請求項1又は請求項2記載の車両用空力構造において、前記段差部は、車幅方向に沿って設けられ、前記車輪に対する車体前後方向の後側に配置されている。
請求項3記載の車両用空力構造では、車幅方向に沿って設けられた段差部が車輪の後方に配置されているので、該車輪の回転に伴って車輪の径方向外側からホイールハウスへの空気流入が効果的に抑制される。
請求項4記載の発明に係る車両用空力構造は、請求項3記載の車両用空力構造において、前記段差部は、空気流衝突溝壁における車体前後方向の後端部から車体上下方向の下向きに延設された空気流案内壁をさらに有する。
請求項4記載の車両用空力構造では、車輪の回転に伴って車輪の径方向外側に生じる空気流が空気流案内壁に案内されて空気流衝突溝壁に導かれる。空気流案内壁は、車体上下方向の下向きに延設されるため、上記した空気流の案内機能を有しながら、雪や氷の付着、堆積を抑制することができる。
請求項5記載の発明に係る車両用空力構造は、請求項4記載の車両用空力構造において、前記段差部は、前記空気流案内壁の車体上下方向下端が上端よりも前記車輪に近接するように傾斜されることで、前記車輪側に向けて開口する車幅方向溝として形成されている。
請求項5記載の車両用空力構造では、空気案内壁を車体上下方向に対し傾斜させることで、段差部が車幅方向に長手でかつ車輪の外周面を向く車幅方向溝として形成されているので、段差部(幅方向溝)の開口面を、段差部を設けない場合のホイールハウスの内面位置に略一致させることができる。このため、車輪と傾斜溝壁との端部の間隔が過大にならず、車輪回転に伴い生じる空気流を受けた空気流衝突溝壁の廻りで圧力が上昇され、またこの圧力上昇状態が維持されやすい。この空気流衝突溝壁の廻りでの圧力上昇によって、ホイールハウスへの空気流入を一層効果的に抑制することができる。
請求項6記載の発明に係る車両用空力構造は、内側に車輪が配設されたホイールハウスの内面側における前記車輪の回転軸よりも車体前後方向の後側にのみ車幅方向に沿って設けられ、前記車輪に向けて開口された幅方向溝を備え、前記幅方向溝は、該幅方向溝における前記車輪を向く開口端の縁部から、前記車輪の回転方向の下流側に向けて徐々に前記車輪の外周面から離間するように傾斜された傾斜溝壁と、前記傾斜溝壁における前記車輪の外周面から離間した端部側から前記開口端の他方の縁部に向けて延在する空気流衝突溝壁と、を有して構成されている。
請求項6記載の車両用空力構造が適用された車両では、車輪の回転に伴って該車輪の後方からホイールハウス内への空気流が生じる。この空気流の一部は、傾斜溝壁にガイドされて幅方向溝に侵入し、空気流衝突溝壁に衝突する。これにより、幅方向溝の廻りの圧力が上昇してホイールハウスへの空気流入が抑制される。また、幅方向溝が車輪の回転中心よりも後方のみに位置するので、車輪回転に伴うホイールハウスへの空気流入が上流(入口)側にて抑制され、ホイールハウスに流入した空気が側方から排出されることが抑制される。
さらに、本車両用空力構造では、幅方向溝の開口面を、幅方向溝を設けない場合のホイールハウスの内面位置に略一致させることができる。このため、車輪と傾斜溝壁との端部の間隔が過大にならず、上記の圧力上昇によるホイールハウスへの空気流入抑制効果が確実に得られる。一方、傾斜溝壁の端部と車輪との干渉の恐れがないので、該干渉防止のための空力上の制約がなく、良好な空気流入抑制効果を得るための設計が可能である。
このように、請求項6記載の車両用空力構造では、ホイールハウス内を効果的に整流することができる。
請求項7記載の発明に係る車両用空力構造は、請求項6記載の車両用空力構造において、前記幅方向溝は、前記ホイールハウスにおける車体前後方向の後端側に設けられて、該幅方向溝の開口端における車体前後方向の下縁から車体前後方向の後方でかつ車体上下方向の上方に向けて延びる前記ガイド溝壁と、該ガイド溝壁の後上端から車体前後方向に前方に向けて延びる前記空気流衝突溝壁とを有する。
請求項7記載の車両用空力構造では、ホイールハウスの後端部(後端でかつ下向きに開口する下端部近傍)に設けられた幅方向溝は、傾斜溝壁にて車輪回転に伴う空気流を後上方にガイドし、この空気流を空気流衝突溝壁に衝突させることで、上記した圧力上昇を生じさせ、ホイールハウスへの空気流入を抑制することができる。そして、この空気流の抑制効果がホイールハウスにおける車輪回転に伴う空気流の上流端部で生じるので、空気流の流入抑制効果が高く、またホイールハウスに流入した空気の側方からの排出が一層効果的に抑制される。
請求項8記載の発明に係る車両用空力構造は、内側に車輪が配設されたホイールハウスの内面側における前記車輪に対し車体前後方向の後方に位置する部分に車幅方向に沿って設けられ、前記車輪の外周面に向けて開口された幅方向溝を備え、前記幅方向溝は、開口端における車体前後方向の下縁から車体前後方向の後方でかつ車体上下方向の上方に向けて延びるガイド溝壁と、該ガイド溝壁の後上端から車体前後方向に前方に向けて延びる空気流衝突溝壁とを有する。
請求項8記載の車両用空力構造では、車輪の回転に伴って該車輪の後方からホイールハウス内への空気流が生じる。この空気流の空気は、傾斜溝壁にガイドされて幅方向溝に侵入し、空気流衝突溝壁に衝突する。これにより、幅方向溝の廻りの圧力が上昇してホイールハウスへの空気流入が抑制される。また、幅方向溝がホイールハウスにおける車輪の後方に位置する部分(例えば、ホイールハウスの後端でかつ下向きに開口する下端部近傍)に配置されているので、車輪回転に伴うホイールハウスへの空気流入が上流端部(入口)にて抑制され、ホイールハウスに流入した空気が側方から排出されることが効果的抑制される。
さらに、本車両用空力構造では、幅方向溝の開口面を、幅方向溝を設けない場合のホイールハウスの内面位置に略一致させることができる。このため、車輪と傾斜溝壁との端部の間隔が過大にならず、上記の圧力上昇によるホイールハウスへの空気流入抑制効果が確実に得られる。一方、傾斜溝壁の端部と車輪との干渉の恐れがないので、該干渉防止のための空力上の制約がなく、良好な空気流入抑制効果を得るための設計が可能である。
このように、請求項8記載の車両用空力構造では、ホイールハウス内を効果的に整流することができる。
請求項9記載の発明に係る車両用空力構造は、請求項5乃至請求項8の何れか1項記載の車両用空力構造において、前記幅方向溝は、長手方向の両端が封止されている。
請求項9記載の車両用空力構造では、幅方向溝の長手方向両端が封止されているので、該幅方向溝で圧力が高い状態が維持されやすく、ホイールハウスへの空気流入が効果的に抑制される。
請求項10記載の発明に係る車両用空力構造は、請求項5乃至請求項9の何れか1項記載の車両用空力構造において、前記幅方向溝は、リブによって車幅方向に隔てられ該車幅方向に直列する複数の単位幅方向溝にて構成されている。
請求項10記載の車両用空力構造では、例えば車幅方向に長手とされた幅方向溝が該幅方向溝内に設けられたリブにて区画されて複数の単位幅方向溝が形成されたり、ホイールハウスの構成部材に車幅方向に直列した複数の単位幅方向溝をそれぞれ独立して凹設することで、車幅方向に沿う1列の幅方向溝が形成されている。このため、幅方向溝で圧力が高い状態が維持されやすく、ホイールハウスへの空気流入が一層効果的に抑制される。
請求項11記載の発明に係る車両用空力構造は、請求項5乃至請求項10の何れか1項記載の車両用空力構造において、前記幅方向溝は、前記ホイールハウスの周方向に沿って複数設けられている。
請求項11記載の車両用空力構造では、幅方向溝がホイールハウスの周方向に複数設けられているので、車輪回転に伴うホイールハウスへの空気流入が一層効果的に抑制される。特に、複数の幅方向溝をホイールハウスの周方向に連続して(ホイールハウスの周方向に隣接する幅方向溝の前後又は上下の縁部が一致するように)配置されることが好ましい。
請求項12記載の発明に係る車両用空力構造は、請求項3乃至請求項11の何れか1項記載の車両用空力構造において、前記ホイールハウスの内面側における前記幅方向溝に対する車体前後方向の前側又は車体上下方向の上側部分から該ホイールハウスの前端側まで、前記車輪の外周面に向けて開口する周方向溝を前記ホイールハウスの周方向に沿って設けた。
請求項12記載の車両用空力構造では、車輪の回転に伴って車輪の後方からホイールハウスに流入し幅方向溝の設置領域を通過した空気流は、周方向溝にガイドされてホイールハウスの前端側に導かれて該ホイールハウスから排出される。このため、ホイールハウス内に流入した空気がホイールハウスの側方から排出されてしまうことが効果的に抑制される。
請求項13記載の発明に係る車両用空力構造は、請求項12記載の車両用空力構造において、前記周方向溝における車体前後方向の後側又は車体上下方向の下側の開口縁は、該幅方向溝における車体前後方向の前側又は車体上下方向の上側の開口縁に対し、車体前後方向の前側又は車体上下方向の上側に位置している。
請求項13記載の車両用空力構造では、幅方向溝と周方向溝とが連通していないので、幅方向溝から周方向溝に空気が逃げる(空気流が生じる)ことが防止され、幅方向溝の圧力が高い状態が維持されやすい。したがって、幅方向溝にて車輪の回転に伴うホイールハウス後方からの空気流入を効果的に抑制しつつ、流入してしまった空気については周方向溝にてホイールハウス側方からの排出が効果的に抑制される。
以上説明したように本発明に係る車両用空力構造は、ホイールハウス内を効果的に整流することができるという優れた効果を有する。
本発明の第1の実施形態に係る固定空力スタビライザを示す側面図である。 本発明の第1の実施形態に係る固定空力スタビライザ装置を示す平面断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る固定空力スタビライザが一体に形成されたフェンダライナを示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係る固定空力スタビライザを示す側面図である。 本発明の第2の実施形態に係る固定空力スタビライザを示す図であって、前輪を取り除いて見た斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係る固定空力スタビライザを示す背面図である。 本発明の第3の実施形態に係る車両用ホイールハウス構造の要部を拡大して示す側断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る車両用ホイールハウス構造の側断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る車両用ホイールハウス構造の斜視図である。 本発明の第3の実施形態に係る車両用ホイールハウス構造の背面断面図である。 本発明の第3及び第4の実施形態に係る車両用ホイールハウス構造が適用された自動車の斜視図である。 本発明の第3及び第4の実施形態との比較例に係る車両用ホイールハウス構造が適用された自動車の斜視図である。 本発明の第4の実施形態に係る車両用ホイールハウス構造の要部を拡大して示す側断面図である。 本発明の第5の実施形態に係る車両用ホイールハウス構造の要部を拡大して示す斜視図である。 本発明の第6の実施形態に係る車両用ホイールハウス構造の要部を示す側面図である。 本発明の第7の実施形態に係る車両用ホイールハウス構造の要部を示す側面図である。 本発明の第8の実施形態に係る本発明の第5の実施形態に係る車両用ホイールハウス構造の要部を示す斜視図である。 本発明の第9の実施形態に係る車両用ホイールハウス構造の要部を拡大して示す側断面図である。 本発明の第10の実施形態に係る車両用ホイールハウス構造の要部を拡大して示す側断面図である。 本発明の第4の実施形態との比較例に係る固定式スタビライザの側面図である。 本発明の第5の実施形態との比較例に係る固定式スタビライザの斜視図である。
本発明の第1の実施形態に係る車両用ホイールハウス構造としての固定空力スタビライザ10について、図1乃至図3に基づいて説明する。なお、各図に適宜記す矢印FR、矢印UP、及び矢印OUTは、それぞれ固定空力スタビライザ10が適用された自動車Sの前方向(進行方向)、上方向、及び車幅方向外側を示しており、以下単に上下前後及び車幅方向の内外を示す場合は上記各矢印方向に対応している。また、この実施形態では、固定空力スタビライザ10は、左右の前輪15にそれぞれ適用されるが、左右の固定空力スタビライザ10は基本的に対称に構成されるので、図1及び図2では車幅方向一方側(走行方向に対し左側)の固定空力スタビライザ10のみを図示しており、以下の説明においても一方の固定空力スタビライザ10について説明することとする。
図1には、自動車Sに適用された固定空力スタビライザ10が模式的な側面図にて示されている。また、図2には、それぞれ固定空力スタビライザ10が適用された自動車Sの前部が模式的な平面図にて示されている。図1及び図2に示される如く、自動車Sは、車体Bを構成するフロントフェンダパネル12を備えており、フロントフェンダパネル12には、前輪15の転舵を許容するために側面視で下向きに開口する半円弧状に形成されたホイールアーチ12Aが形成されている。このフロントフェンダパネル12の内側にはフェンダエプロン13が結合されており、フェンダエプロン13にはホイールハウスインナ14及び図示しないサスペンションタワーが形成されている。
ホイールハウスインナ14は、その車幅方向外側に前輪15が転舵可能に配設されるホイールハウス16を形成している。また、図1に示される如く、フロントフェンダパネル12におけるホイールアーチ12Aの前側部分の下側には、フロントバンパ18を構成するバンパカバー18Aが回り込んでおり、このバンパカバー18Aの後縁がホイールアーチ12Aの前部を構成している。
図1及び図2に示される如く、ホイールハウス16の内側には、側面視でホイールアーチ12Aに対応する略円弧状に形成されると共に平面視で前輪15を覆い隠す略矩形状に形成された樹脂製のフェンダライナ19が配設されている。したがって、フェンダライナ19は、側面視でホイールアーチ12Aから露出しないようにホイールハウス16内に収容されており、前輪15の略上半分を前方、上方、後方から覆い、泥や小石などがフェンダエプロン13(ホイールハウスインナ14)等に当たることを防止するようになっている。
そして、図1に示される如く、固定空力スタビライザ10は、前輪15の後方で下側を向く風受け面として設けられている。この実施形態では、固定空力スタビライザ10は、フェンダライナ19に一体に形成されている。
具体的には、図3にも示される如く、固定空力スタビライザ10は、フェンダライナ19における前輪15の後方で略上下方向に沿って延在する後部19Aに、ホイールハウス16内に臨むと共に車体上下方向の下側を向く段差部(クランク部)である空気流衝突壁として、フェンダライナ19における前輪15の後方に位置する部分に一体に形成されている。この前輪15の後方で下側を向く固定空力スタビライザ10は、ホイールハウス16内で矢印Fにて示す空気流が生じることを抑制し、ホイールハウス16内でフェンダライナ19と前輪15との間を出入する空気による乱流の発生を抑制する(空気流の整流作用を果たす)ようになっている。
すなわち、固定空力スタビライザ10は、前輪15の矢印R方向への回転に起因して生じる空気流Fを塞き止める構成とされている。これにより、固定空力スタビライザ10は、前輪15の回転に起因して空気流Fがホイールハウス16内に流入することを抑制し、ホイールハウス16内でフェンダライナ19と前輪15との間を出入する空気による乱流の発生を抑制するようになっている。この固定空力スタビライザ10の整流作用によって、前輪15の接地荷重が弱められることが防止され、また前輪15の車幅方向内側に設けられたブレーキ装置(図示省略)に向かう空気流が乱流によって遮られることが防止されるようになっている。
上記構成の固定空力スタビライザ10が適用された自動車Sでは、該固定空力スタビライザ10によって前輪15の回転によるホイールハウス16内で乱流の発生が抑制されるので、高速走行に伴う空気抵抗(乱流による空気抵抗)が低減されると共に、前輪15の接地荷重が減少することが防止される。したがって、自動車Sでは、空気抵抗の低減による燃費向上、接地荷重の確保による操縦安定性の向上が図られる。
また、固定空力スタビライザ10は、下向き面としてフェンダライナ19に一体に形成されているため、雪や泥が付着して堆積しやすい上向き面をホイールハウス16内に形成することがない。例えば、図18に示される比較例に係る固定式スタビライザ210では、上向き面210Aに雪や泥が付着して成長し、これが前輪15に干渉して固定式スタビライザ210の破損を招くといった不具合が生じ得るが、固定空力スタビライザ10では、上記の如く雪や泥が付着しないので、このような不具合の発生が防止される。
次に本発明の他の実施形態を説明する。なお、上記第1の実施形態又は前出の構成と基本的に同一の部品・部分については上記第1の実施形態又は前出の構成と同一の符号を付してその説明(図示)を省略する。
(第2の実施形態)
図4には、本発明の第2の実施形態に係る車両用ホイールハウス構造としての固定空力スタビライザ20が模式的な側面図にて示されている。この図に示される如く、固定空力スタビライザ20は、前輪15の回転軸15Aよりも後方における車幅方向内側で下側を向く風受け面として設けられている。この実施形態では、固定空力スタビライザ20は、ホイールハウスインナ14における前輪15の車幅方向内向き面と対向する立壁部14Aに一体に形成されている。
具体的には、図5(A)及び図5(B)にも示される如く、固定空力スタビライザ20は、立壁部14Aの略後半部分において下方及び車幅方向外側に開口して凹設された凹部14Bを構成する下向きの段差部(凹壁)である空気流衝突壁として、該立壁部14Aに一体に形成されている。また、この実施形態では、固定空力スタビライザ20は、後端が前端よりも高位になるように水平面に対し傾斜している。この前輪15の回転軸15Aの後側の内側方で下側を向く風受け面である固定空力スタビライザ20は、ホイールハウス16内で前輪15の回転に伴う空気流Fが生じる(空気流Fがホイールハウス16内に流入する)ことを抑制し、ホイールハウス16内でフェンダライナ19と前輪15との間を出入する空気による乱流の発生を抑制するようになっている。なお、固定空力スタビライザ20は、フェンダエプロン13の立壁部14Aに一体に形成される構成に代えて、例えば、エンジンアンダカバーに設けた立壁部14Aに一体に形成するようにしても良い。また、固定空力スタビライザ20は、前端と後端とが同じ高さになるように(水平に)設けられても良く、前端が後端よりも高位になるように水平面に対し傾斜して設けられても良い。
上記構成の固定空力スタビライザ20が適用された自動車Sでは、該固定空力スタビライザ20によって前輪15の回転によるホイールハウス16内で乱流の発生が抑制されるので、第1の実施形態と同様に、空気抵抗の低減による燃費向上、接地荷重の確保による操縦安定性の向上が図られる。また、固定空力スタビライザ20は、下向き面として立壁部14Aに一体に形成されているため、雪や泥が付着して堆積しやすい上向き面をホイールハウス16内に形成することがない。例えば、図19に示される比較例に係る固定式スタビライザ220では、上向き面220Aに雪や泥が付着して成長し、これが前輪15に干渉して固定式スタビライザ220の破損を招くといった不具合が生じ得るが、固定空力スタビライザ20では、上記の如く雪や泥が付着しないので、このような不具合の発生が防止される。
(第3及び第4の実施形態)
図7には、車両用ホイールハウス構造21が適用された自動車Sの前部が模式的な側断面図にて示されている。この図に基づいて自動車Sの車体Bについて補足すると、ホイールハウス16は、車体上下方向骨格を成すフロントピラー17の直前方に配置されており、フロントピラー17の下端17Aは、車体前後方向骨格を成すロッカ11の前端11Aに結合されている。ロッカ11の下壁11Bからは、ホイールハウス16(ホイールアーチ12A)の後下縁部16Aの下方まで至る延設部11Cが延設されている。また、フェンダライナ19の後部19Aは、ロッカ11における延設部11Cの上方に配設されている。
そして、車両用ホイールハウス構造21は、フェンダライナ19に設けられた幅方向溝としてのストッパ溝22を備えている。この実施形態では、ストッパ溝22は、フェンダライナ19における前輪15の後側に位置する部分(前輪15と車体上下方向にオーバラップする部分)に設けられている。より具体的には、図6に示される如く、フェンダライナ19における前輪15の回転軸線RCよりも後方部分のうち、前輪15の回転軸線RCを通る水平線HLとの間に角θ(−α°<θ<90°)を成す仮想直線IL1が交差する部分Cよりも後下方の領域A内の一部又は全部に亘って、ストッパ溝22が設けられるようになっている。角θは、ストッパ溝22の設置範囲の上限側では、50°以下とすることすることが好ましく、40°以下とすることが一層好ましく、この実施形態では、30°程度とされている。また、ストッパ溝22の設置範囲の下限側を規定する角度αは、前輪15の回転軸線RCからホイールハウス16の後下端部を結ぶ仮想直線IL2とHLとの成す角とされている。ホイールハウス16の後下端部は、例えばフェンダライナ19の後下端とすることができ、後述するリヤスパッツ30を備えるこの実施形態では、該リヤスパッツ30の下端(ストッパ溝32の下縁32B)とされる。
図6及び図7に示される如く、ストッパ溝22は、前輪15側に向けて開口しており、該開口部22Aにおいてフェンダライナ19(ホイールハウス16)の周方向に沿う幅が最大となる側面視略三角形状を成している。より具体的には、図6に示される如く、ストッパ溝22は、開口部22Aの下縁22Bから後上方に向けて延びる傾斜溝壁としてのガイド溝壁24と、ガイド溝壁24の後上端24Aから開口部22Aの上縁22Cに向けて延びる空気流衝突溝壁としてのストッパ溝壁26とを有し構成されている。
ストッパ溝壁26は、ガイド溝壁24に対し側面の長さ(三角形の片の長さ)が小とされている。これにより、図6に示される如くガイド溝壁24は、前輪15の回転(自動車Sを前進させる方向である矢印R方向の回転)に伴って生じる空気流F(前輪15の接線方向に略沿った空気流)に対し、略沿った方向延在して該空気流Fをストッパ溝22内に案内するようになっている。一方、ストッパ溝壁26は、空気流Fに向かうように延在しており、ストッパ溝22に流入した空気流Fが衝突するようになっている。
また、図8にも示される如く、ストッパ溝22は、車幅方向に長手とされており、該長手方向の両端は側壁28にて封止されている。すなわち、ストッパ溝22は、側壁28に覆われて側面視で目視され難く構成されている(図8及び図10参照)。この実施形態では、ストッパ溝22は、フェンダライナ19の略全幅亘って形成されている。
以上により、車両用ホイールハウス構造21では、ストッパ溝22によって空気流Fの一部が塞き止められて該ストッパ溝22内の圧力が上昇し、これに伴いストッパ溝22の開口部22Aと前輪15との間の圧力が上昇する構成とされている。この圧力上昇によって車両用ホイールハウス構造21では、空気流Fのホイールハウス16内への流入を抑制するようになっている。
また、図6乃至3に示される如く、フェンダライナ19には、複数(この実施形態では3つ)のストッパ溝22が該フェンダライナ19の周方向に並列して設けられている。この実施形態では、フェンダライナ19の周方向に隣接するストッパ溝22は、開口部22Aの下縁22B、上縁22Cが略一致している。すなわち、複数のストッパ溝22は、フェンダライナ19の周方向に連続的に断面視三角形状の凸凹(波状)を成すように形成されている。複数のストッパ溝22のうち、最も後下方に位置するストッパ溝22は、フェンダライナ19の後下端部19Bに位置している。このストッパ溝22は、ロッカ11の延設部11Cの直上に位置している。
さらに、車両用ホイールハウス構造21では、図6及び図7に示される如く、ホイールハウス16の後方に配置されたリヤスパッツ30を備えている。リヤスパッツ30は、ロッカ11の下壁11Bに固定されており、ロッカ11の延設部11Cとの間にストッパ溝32を形成している。ストッパ溝32は、基本的にストッパ溝22と同様に構成されている。具体的には、ストッパ溝32は、前輪15を向いて開口する開口部32Aの下縁32Bから後上方に延びるガイド面34と、ガイド面34の後上端34Aから開口部32Aの上縁32Cに向けて延びるストッパ面36とを有して構成されている。ガイド面34、ストッパ面36の各機能は、ガイド溝壁24、ストッパ溝壁26の対応する機能と同じである。
この実施形態では、ガイド面34はストッパ溝32に形成されており、ストッパ面36は、ロッカ11の延設部11Cの下面とされている。すなわち、リヤスパッツ30は、ロッカ11に固定されてホイールハウス16の後端部(ストッパ溝32の設置範囲の下限)を下側に延長することで、車体構成部材であるロッカ11の延設部11Cをストッパ面36とする構成を実現している。これにより、車両用ホイールハウス構造21では、最も後下方に位置するストッパ溝22の下方に連続するようにストッパ溝32が配置されている。
また、図8にも示される如く、ストッパ溝32は、車幅方向の長さがストッパ溝22と同等の長さとされており、該車幅方向に一致する長手方向の端部が側壁38にて封止されている。すなわち、ストッパ溝32は、ストッパ溝22と同様に、側壁38に覆われて側面視で目視され難く構成されている(図8及び図10参照)。
また、図6乃至図8に示される如く、車両用ホイールハウス構造21は、前輪15側に開口するようにフェンダライナ19に設けられた周方向溝としてのガイド溝40を備えている。ガイド溝40は、ストッパ溝22(のうち最も上前方に位置するもの)よりも車体前後方向の前側を基端40Aとし、フェンダライナ19の周方向に沿って長手とされて、該フェンダライナ19の前下端部19Cの近傍部分が終端40Bとされている。ガイド溝40は、ストッパ溝22とは非連通とされている。
このガイド溝40は、基端40A、終端40Bがそれぞれテーパしてフェンダライナ19の一般面19D(ストッパ溝22、ガイド溝40の開口面)に連続しており、ストッパ溝22(ホイールハウス16)の周方向に沿った空気流がスムースに流入出するようになっている。図9に示される如く、この実施形態では、車幅方向に並列した複数(2本)のガイド溝40が設けられている。これらのガイド溝40は、フェンダライナ19の内周に沿って後方から前方に向かう空気流を、基端40Aから流入させて終端40Bから排出されるように案内する構成とされている。換言すれば、各ガイド溝40における車幅方向に対向する一対の溝壁40Cが、車幅方向に向かう空気流が生じることを防止する構成とされている。なお、図8では、2本のガイド溝40が設けられた例を示したが、ガイド溝40は、1本だけ設けられても良く、3本以上設けられても良い。
また、図6乃至図8に示される如く、車両用ホイールハウス構造21では、ホイールハウス16の前下縁部16Bから下向きに延びる板状のフロントスパッツ42を備えている。フロントスパッツ42は、自動車Sの走行に伴う走行風がホイールハウス16内に流入することを部防止する構成とされている。
さらに、この実施形態に係る自動車Sは、図10(A)に示される如く、リヤフェンダパネル44のホイールアーチ44Aの内側にホイールハウス16が形成されており、該ホイールハウス16内に配置された後輪45に対する車両用ホイールハウス構造46を備えている。本発明の第4の実施形態に係る車両用ホイールハウス構造46における車両用ホイールハウス構造21とは異なる部分を補足すると、図11に示される如く、車両用ホイールハウス構造46は、リヤスパッツ30、ストッパ溝32(ガイド面34、ストッパ面36、側壁38)を備えず、4つのストッパ溝22が形成されたフェンダライナ48を備えて構成されている。なお、フェンダライナ48の後下端部48Aは、略鉛直方向延在して他の部分よりも前輪15から離間しており、ガイド溝壁24がストッパ溝壁26よりも短く形成されている。フェンダライナ48の他の構成は、フェンダライナ19の対応する構成と同じであり、したがって、車両用ホイールハウス構造46の他の構成は、車両用ホイールハウス構造21の対応する構成と同じとされている。
次に、第3及び第4の実施形態の作用を説明する。なお、車両用ホイールハウス構造21と車両用ホイールハウス構造46とは、ストッパ溝32の機能が1つのストッパ溝22に置き換わるだけで基本的に同様の作用効果を奏するので、以下、主に車両用ホイールハウス構造21の作用を説明することとする。
上記構成の車両用ホイールハウス構造21が適用された自動車Sでは、自動車Sの走行に伴って前輪15が矢印R方向に回転すると、この前輪15の回転に引きずられるようにして、前輪15の後方からホイールハウス16に略上向きに流入する空気流Fが生じる。この空気流Fの一部は、ガイド面34、ガイド溝壁24に案内されてストッパ溝32、ストッパ溝22に流入し、ストッパ面36、ストッパ溝壁26に衝突する。このため、空気流Fの一部が塞き止められてストッパ溝32、ストッパ溝22内の圧力が上昇し、この圧力上昇範囲がストッパ溝32、ストッパ溝22と前輪15との間の空間まで及ぶ。これにより、車両用ホイールハウス構造21では、前輪15の後方からホイールハウス16内への空気の流入抵抗が増大し、該ホイールハウス16への空気の流入が抑制される。
また、空気流Fの他の一部は、ストッパ溝32、ストッパ溝22の設置領域を超えてホイールハウス16内に流入する。この空気流Fの少なくとも一部は、遠心力で外周側を流れようとしてガイド溝40に流入し、図8に適宜矢印を用いて示される如く、該ガイド溝40に案内されて終端40Bから排出される。
このように、第3、第4の実施形態に係る車両用ホイールハウス構造21、46では、ストッパ溝22(及びストッパ溝32)がホイールハウス16への空気流入を抑制するため、自動車Sのフロア下からホイールハウス16に流入しようとする空気流Fが弱く、該ホイールハウス16の周辺の空気流の乱れが防止(整流)される。具体的には、図10(A)に示される如く、フロア下の空気流Ffが乱されることが防止されて、フロア下ではスムースな空気流Ffが得られる。
また、ホイールハウス16への流入空気量が減少して該ホイールハウス16の側方から排出される空気量も減少する。特に、ホイールハウス16に空気流Fが流入する最上流部である後下縁部16Aにストッパ溝22(及びストッパ溝32)が配設されているため、換言すれば、該ホイールハウス16の側方から排出される空気量をより減少させることができる。これらにより、自動車Sでは、側面に沿う空気流Fsが乱されることが防止されて、側面ではスムースな空気流Fsが得られる。
以上により、車両用ホイールハウス構造21、46が適用された自動車Sでは、ストッパ溝22(及びストッパ溝32)の作用によって、空気抵抗(CD値)の低減、操縦安定性の向上、風切り音の低減、スプラッシュ(前輪15、後輪45による路面からの水の撒き上げ)の低減等を図ることができる。
また、車両用ホイールハウス構造21、46では、ストッパ溝22の前方にガイド溝40が設けられているため、ホイールハウス16の内側、及び側方の空気流が整流される。具体的には、ガイド溝40によってホイールハウス16内の空気流Fが前輪15、後輪45の回転方向に沿って(並行に)流れるため、ホイールハウス16内での空気流の乱れ(前輪15、後輪45への空気力付与)が防止される。また、ホイールハウス16の側方すなわちホイールアーチ12Aを経由した空気排出が抑制されるので、自動車Sでは、スムースな空気流Fsが得られる。
このため、車両用ホイールハウス構造21、46が適用された自動車Sでは、ガイド溝40の作用によっても空気抵抗の低減、操縦安定性の向上、風切り音の低減、スプラッシュの低減等を図ることができる。したがって、前輪15に対応して車両用ホイールハウス構造21、後輪45に対応して車両用ホイールハウス構造46が設けられた自動車Sでは、図10(A)に示される如く、車体Bの前部、後部の何れにおいても、側面及びフロア下で乱れの原因となる吹き出しのないスムースな空気流Ff、Fsが得られ、これらの流れが車体Bの後方でスムースに合流する(矢印Fj参照)。
図10(B)に示す比較例との比較で補足すると、車両用ホイールハウス構造21、46を備えない比較例230では、前輪15、後輪45の回転に伴ってホイールハウス16内に空気流Fが生じ、この流入が前輪15、後輪45の直後方(ホイールハウス16への空気流発生部)でフロア下の空気流Ffの乱れを生じさせる。また、ホイールハウス16内に流入した空気流Fは、ホイールアーチ12Aを経由して車体側方に排出され、空気流Fsの乱れを生じさせる。これらに起因して、車体Bの後方で合流するFjにも乱れを生じる。
これに対して、車両用ホイールハウス構造21、46が適用された自動車Sでは、上記の如く前輪15、後輪45の後方からホイールハウス16への空気流入がストッパ溝22、ストッパ溝32によって抑制されると共に、該ホイールハウス16内に流入した空気流がガイド溝40にて整流されるので、上記の通り、空気抵抗の低減、操縦安定性の向上、風切り音の低減、スプラッシュの低減等を実現することができた。
特に、車両用ホイールハウス構造21、46では、複数のストッパ溝22(及びストッパ溝32)が連続的に設けられているため、前輪15、後輪45の後方からホイールハウス16への空気流入を一層効果的に抑制することができる。また、ガイド溝40がストッパ溝22と非連通とされているので、ストッパ溝22からガイド溝40に空気が流れてストッパ溝22の圧力が低下してしまうことがなく、ホイールハウス16への空気流Fの流入抑制効果と、ホイールハウス16に流入した空気流Fの整流効果とを効果的に両立することができる。
また、車両用ホイールハウス構造21、46では、ストッパ溝22、ガイド溝40がフェンダライナ19の一般面19Dに対し凹んで位置するため、前輪15、後輪45との干渉が問題となることがない。したがって、前輪15、後輪45との干渉防止のために制約を受けることがなく、空力上の要求性能に基づいてストッパ溝22、ガイド溝40を設計することができる。一方、ストッパ溝22(ストッパ溝32)の開口部22Aの開口面はフェンダライナ19の後下端部19Bに略一致するので、ストッパ溝22と前輪15、後輪45との間隔が過大になることがなく、これらの間に圧力上昇を生じさせてホイールハウス16への空気流Fの流入抑制作用を確実に生じさせることができる。
(第5の実施形態)
図12には、本発明の第5の実施形態に係る車両用ホイールハウス構造50の要部が斜視図にて示されている。この図に示される如く、車両用ホイールハウス構造50は、各ストッパ溝22、ストッパ溝32がリブ52、54にて車幅方向に区画されている点で、第3の実施形態に係る車両用ホイールハウス構造21とは異なる。
この実施形態では、各ストッパ溝22に複数(2枚)のリブ52が配置されて、各ストッパ溝22は、それぞれ3つの単位ストッパ溝22Dに区画されている。また、ストッパ溝32には複数(2枚)のリブ54が配置されて、各ストッパ溝32は、3つの単位ストッパ溝32Dに区画されている。リブ52は、フェンダライナ19に一体に形成されており、リブ54は、リヤスパッツ30に一体に形成されている。車両用ホイールハウス構造50の他の構成は、図示しない部分を含め、車両用ホイールハウス構造21の対応する構成と同じである。
したがって、第5の実施形態に係る車両用ホイールハウス構造50では、基本的に車両用ホイールハウス構造21と同様の作用によって同様の効果を得ることができる。また、車両用ホイールハウス構造50では、ストッパ溝22、ストッパ溝32がリブ52、リブ54に車幅方向に区画されているため、内部の空気の車幅方向への移動が規制され、ガイド溝壁24、ガイド面34に空気流Fが衝突して生じた圧力上昇が維持されやすい。これにより、前輪15の後方からホイールハウス16への空気流Fの流入を一層効果的に抑制することができる。
なお、説明は省略したが、車両用ホイールハウス構造46を構成するフェンダライナ48にリブ52を設けても、同様の作用効果を得ることができる。
(第6の実施形態)
図13には、第6の実施形態に係る車両用ホイールハウス構造60の要部が側面図にて示されている。この図に示される如く、車両用ホイールハウス構造60は、リヤスパッツ30に代えて、リヤスパッツ62を備えている点で、第3の実施形態に係る車両用ホイールハウス構造21とは異なる。
リヤスパッツ62は、例えばゴム等の材料にて板状に形成されており、可撓性を有する構成とされている。リヤスパッツ62は、ガイド面34を有して延設部11C(ロッカ11)とでストッパ溝32を形成しており、リヤスパッツ30と同様の機能を果たす。側壁38は、リヤスパッツ62に設けても良いが、フェンダライナ19、ロッカ11、図示しないフェンダガーニッシュ等に設けることが好ましい。車両用ホイールハウス構造60の他の構成は、図示しない部分を含め、車両用ホイールハウス構造21の対応する構成と同じである。
したがって、第6の実施形態に係る車両用ホイールハウス構造60では、基本的に車両用ホイールハウス構造21と同様の作用によって同様の効果を得ることができる。また、車両用ホイールハウス構造60では、ストッパ溝32が可撓性のリヤスパッツ62にて構成されているため、立体的な形状を有するリヤスパッツ30を用いる場合と比較して、簡易な構造でストッパ溝32を形成することができる。さらに、リヤスパッツ62は、例えば飛び石等に対し破損し難い。
(第7の実施形態)
図14には、本発明の第7の実施形態に係る車両用ホイールハウス構造70の要部が側面図にて示されている。この図に示される如く、車両用ホイールハウス構造70は、ロッカ11とでストッパ溝32を形成するリヤスパッツ30に代えて、単独でストッパ溝32を形成するリヤスパッツ72を備える点で、第3の実施形態に係る車両用ホイールハウス構造21とは異なる。
リヤスパッツ72は、ガイド面34を有する本体部74の前上端74Aからストッパ面36を有する延出片76が前輪15側に向けて延出されて構成されている。このリヤスパッツ72は、例えばゴム等の材料にて構成されており、本体部74(ガイド面34)の前下部74B、延出片76が可撓性を有する構成とされている。そして、この実施形態では、本体部74の前下部74B、延出片76は、ストッパ溝22の開口部22A(フェンダライナ19の一般面19D)よりも前輪15側に突出している。
また、一対の側壁38は、延出片76と本体部74におけるガイド面34の側縁部とを連結するように同じ材料で一体に設けられている。したがって、リヤスパッツ72では、側壁38も可撓性を有する。側壁38は、例えば、延出片76等と比較して薄肉に構成しても良い。車両用ホイールハウス構造70の他の構成は、図示しない部分を含め、車両用ホイールハウス構造21の対応する構成と同じである。
したがって、第7の実施形態に係る車両用ホイールハウス構造70では、基本的に車両用ホイールハウス構造21と同様の作用によって同様の効果を得ることができる。また、車両用ホイールハウス構造70では、本体部74の前下部74B、延出片76、側壁38がそれぞれ可撓性を有するため、前輪15との干渉が生じても該本体部74、延出片76に損傷を生じることが防止される。このため、本体部74の前下部74B、延出片76すなわちストッパ溝32を前輪15に近接して配置する構成を実現することができた。これにより、車両用ホイールハウス構造70では、前輪15の後方におけるホイールハウス16に空気流Fが流入する最上流部(入口部)において、ホイールハウス16への空気流Fの流入をより一層効果的に抑制することができる。さらに、リヤスパッツ72は、例えば飛び石等に対し破損し難い。
(第8の実施形態)
図15には、本発明の第8の実施形態に係る車両用ホイールハウス構造80の要部が斜視図にて示されている。この図に示される如く、車両用ホイールハウス構造80は、ゴム等より成る単一部材で構成されたリヤスパッツ72に代えて、多数の線状部材にて構成されたリヤスパッツ82を備える点で、第8の実施形態に係る70とは異なる。
リヤスパッツ82は、ロッカ11に固定される基材84と、それぞれ基材84に根元が植え込まれた多数のブラシ材(毛材)より成るガイド片86、延出片76、側壁38とを備えて構成されている。ガイド片86における前方及び上方を向く面がガイド面34とされている。車両用ホイールハウス構造80の他の構成は、図示しない部分を含め、車両用ホイールハウス構造70の対応する構成と同じである。
したがって、第8の実施形態に係る車両用ホイールハウス構造80では、基本的に車両用ホイールハウス構造70と同様の作用によって同様の効果を得ることができる。また、車両用ホイールハウス構造80では、ガイド片86(ガイド面34)、延出片76、側壁38がそれぞれ多数のブラシ材にてブラシ状に形成されているため、前輪15との干渉が生じても損傷を生じることが効果的に防止される。
(第9の実施形態)
図16には、本発明の第9の実施形態に係る車両用ホイールハウス構造90の要部が図6に対応する側断面図にて示されている。この図に示される如く、車両用ホイールハウス構造90は、複数のストッパ溝22に代えて、単一の幅方向溝としてのストッパ溝92がフェンダライナ19に形成されている点で、第3の実施形態に係る車両用ホイールハウス構造21とは異なる。
ストッパ溝92の開口部92Aは、車両用ホイールハウス構造21における複数のストッパ溝22の設置範囲に相当する周方向の開口幅を有する。より具体的には、ストッパ溝92の開口部92Aの下縁92Bは、フェンダライナ19の後下端部19Bに略一致し、上縁92Cは、ガイド溝40の基端40Aに近接して配置されている。このストッパ溝92は、フェンダライナ19の全幅に亘って形成され、車幅方向の両端が側壁28にて封止されている。車両用ホイールハウス構造90の他の構成は、図示しない部分を含め、車両用ホイールハウス構造21の対応する構成と同じである。
したがって、第9の実施形態に係る車両用ホイールハウス構造90では、基本的に車両用ホイールハウス構造21と同様の作用によって同様の効果を得ることができる。なお、第9の実施形態では、複数のストッパ溝22の設置範囲に亘る大型の単一のストッパ溝92を備えた例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、ストッパ溝22と同程度の寸法、又はストッパ溝22とストッパ溝92との間の寸法を有する単一のストッパ溝92を備えた構成としても良い。
(第10の実施形態)
図17には、本発明の第10の実施形態に係る車両用ホイールハウス構造100の要部が図6に対応する側断面図にて示されている。この図に示される如く、車両用ホイールハウス構造100は、単一の幅方向溝としてのストッパ溝102と、段差部としての固定空力スタビライザ10とを共に備える点で、第3の実施形態に係る車両用ホイールハウス構造21とは異なる。
ストッパ溝102は、フェンダライナ19における固定空力スタビライザ10に対する車体上下方向の上側に連続するように配置されている。すなわち、ストッパ溝102の開口部102Aの下縁102Bは、固定空力スタビライザ10における前輪15側に端部に略一致している。また、開口部102Aの上縁102Cは、ガイド溝40の基端40Aに近接して配置されている。
このストッパ溝102及び固定空力スタビライザ10は、それぞれフェンダライナ19の全幅に亘って形成され、かつそれぞれ車幅方向の両端が側壁28にて封止されている。換言すれば、この辞し形態における固定空力スタビライザ10は、開口部10Aの下縁10Bの位置がフェンダライナ19の一般面19Dに対し前輪15から離間しているストッパ溝(幅方向溝)として把握することができる。車両用ホイールハウス構造100の他の構成は、図示しない部分を含め、車両用ホイールハウス構造21の対応する構成と同じである。
したがって、第10の実施形態に係る車両用ホイールハウス構造100では、基本的に第1の実施形態に係る固定空力スタビライザ10及び第3の実施形態に係る車両用ホイールハウス構造21と同様の作用によって同様の効果を得ることができる。なお、第10の実施形態では、単一のストッパ溝102と固定空力スタビライザ10とを組み合わせた例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、ストッパ溝22と固定空力スタビライザ10とを組み合わせた構成としても良い。
なお、上記した第3乃至第8の各実施形態では、後輪45用の車両用ホイールハウス構造46がリヤスパッツ30、リヤスパッツ62、72、82を備えない例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、車両用ホイールハウス構造46がリヤスパッツ62、72、82を備える構成としても良い。また、後輪45に対して、固定空力スタビライザ10、20、又は車両用ホイールハウス構造90、100を適用しても良いことは言うまでもない。この場合、全輪に同じ固定空力スタビライザ10等、車両用ホイールハウス構造21等を設ける構成には限られず、例えば、前輪15側に車両用ホイールハウス構造21を設け、後輪側に固定空力スタビライザ10を設ける如く各種組み合わせが可能である。また、後輪側にのみ固定空力スタビライザ10等、車両用ホイールハウス構造21等を設けても良いことは言うまでもない。
また、上記した第3乃至第9の各実施形態では、ストッパ溝22、92がホイールハウス16の後下縁部16Aに配設された例を示したが、本発明はこれに限定されず、ストッパ溝22は、前輪15の回転軸線RCに対し車体前後方向の後側の如何なる部分に配置しても良い。
さらに、上記した第3乃至第10の各実施形態では、ストッパ溝22、92、102がフェンダライナ19に形成され、ストッパ溝32がリヤスパッツ30、62とロッカ11とで形成され、又はリヤスパッツ72、82に形成された例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、ロッカ11の前端部にガイド面34及びストッパ面36(すなわちストッパ溝32)を形成しても良く、また例えば、マッドガードを備えた構成においては、該マッドガードにストッパ溝22、32を形成しても良い。
符号の説明
10 固定空力スタビライザ(車両用ホイールハウス構造)
11 ロッカ(車体構成部材)
14A 立壁部(車体構成部材)
15 前輪(車輪)
16 ホイールハウス
19 フェンダライナ(車体構成部材)
20 固定空力スタビライザ(車両用ホイールハウス構造)
21 車両用ホイールハウス構造
22・32 ストッパ溝(幅方向溝)
24 ガイド溝壁(傾斜溝壁)
26 ストッパ溝壁(空気流衝突溝壁)
34 ガイド面(傾斜溝壁)
36 ストッパ面(空気流衝突溝壁)
40 ガイド溝(周方向)
45 後輪(車輪)
46・50・60・70・80・90・100 車両用ホイールハウス構造
52・54 リブ
92・102 ストッパ溝(幅方向溝)
【0001】
技術分野
[0001]
本発明は、ホイールハウス内の空気流を整流するための車両用空力構造に関する。
背景技術
[0002]
自動車のホイールハウス内に突出させた空力スタビライザを備え、該空力スタビライザによって操縦安定性、ブレーキ冷却性能を向上する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1:特表2003−528772号公報
特許文献2:特開平8−216929号公報
特許文献3:特開平6−144296号公報
特許文献4:特開平6−156327号公報
特許文献5:特開2006−69396号公報
特許文献6:実開平3−102386号公報
特許文献7:特開平10−278854号公報
発明の開示
発明が解決しようとする課題
[0003]
しかしながら、上記の如き従来の技術では、空力スタビライザが常にホイールハウス内に突出しているため、車輪との干渉を避ける等の種々の制約があり、十分な性能を得ることが困難であった。
[0004]
本発明は、上記事実を考慮して、ホイールハウス内を効果的に整流することができる車両用空力構造を得ることが目的である。
課題を解決するための手段
[0005]
請求項1記載の発明に係る車両用空力構造は、ホイールハウス内における車輪の回転軸心よりも車体前後方向の後側に、車体上下方向の下側を向く空気流衝突溝壁を有する段差部を設け、前記段差部は、前記空気流衝突溝壁における車体前後方向の後端部から車体上下方向の下向きに延設された空気流案内壁をさらに有
【0002】
する。
[0006]
請求項1記載の車両用空力構造では、車輪に対する車体前後方向の後側で車体上下方向の下側を向く段差部の空気流衝突溝壁は、車輪の回転に伴いホイールハウス内へ向かう空気流に対する風受け面として機能する。これにより、ホイールハウスへの空気流入が抑制される。また、段差部が車輪の回転中心よりも後方のみに位置するので、車輪回転に伴うホイールハウスへの空気流入が上流(入口)側にて抑制され、ホイールハウスに流入した空気が側方から排出されることが抑制される。また、車輪の回転に伴って車輪の径方向外側に生じる空気流が空気流案内壁に案内されて空気流衝突溝壁に導かれる。空気流案内壁は、車体上下方向の下向きに延設されるため、上記した空気流の案内機能を有しながら、雪や氷の付着、堆積を抑制することができる。
[0007]
このように、請求項1記載の車両用空力構造では、ホイールハウス内を効果的に整流することができる。なお、段差部は、車体を構成する(ホイールハウス内の整流の他に機能を有する)部材に形成することが望ましい。
[0008]
請求項2記載の発明に係る車両用空力構造は、ホイールハウス内で車輪の回転に伴う空気流を整流するための空力スタビライザを、車輪の回転軸心よりも車体前後方向の後側において、車体上下方向に沿って延在する車体構成部材における車体上下方向の下側を向く段差部として形成し、前記段差部は、前記空力スタビライザにおける車体前後方向の後端部から車体上下方向の下向きに延設された空気流案内壁をさらに有する。
[0009]
請求項2記載の車両用空力構造では、車体前後方向の後側で車体上下方向の下側を向く段差部である空力スタビライザは、車輪の回転に伴いホイールハウス内へ向かう空気流に対する風受け面として機能し、ホイールハウス内空気流の整流機能を果たす。ここで、空力スタビライザは、下向きの段差部として形成され上向き面を有しないので、雪や氷の付着、堆積を生じることがなく、これらの雪や氷が車輪と干渉することが防止される。また、車輪の回転に伴って車輪の径方向外側に生じる空気流が空気流案内壁に案内されて空気流衝突溝壁に導かれる。空気流案内壁は、車体上下方向の下向きに延設されるため、上記した空気流の案内機能を有しながら、雪や氷の付着、堆積を抑制することができる。
[0010]
このように、請求項2記載の車両用空力構造では、ホイールハウス内を効果的に整流することができる。
[0011]
請求項3記載の発明に係る車両用空力構造は、請求項1又は請求項2記載の車両用空力構造において、前記段差部は、車幅方向に沿って設けられ、前記車輪に対する車体前後方向の後側に配置されている。
[0012]
請求項3記載の車両用空力構造では、車幅方向に沿って設けられた段差部が車輪の後方に配置されているので、該車輪の回転に伴って車輪の径方向外側からホイールハウスへの空気流入が効果的に抑制される。
[0013]
【0003】
[0014]
[0015]
請求項5記載の発明に係る車両用空力構造は、請求項4記載の車両用空力構造において、前記段差部は、前記空気流案内壁の車体上下方向下端が上端よりも前記車輪に近接するように傾斜されることで、前記車輪側に向けて開口する幅方向溝として形成されている。
[0016]
請求項5記載の車両用空力構造では、空気案内壁を車体上下方向に対し傾斜させることで、段差部が車幅方向に長手でかつ車輪の外周面を向く幅方向溝として形成されているので、段差部(幅方向溝)の開口面を、段差部を設けない場合のホイールハウスの内面位置に略一致させることができる。このため、車輪と傾斜溝壁との端部の間隔が過大にならず、車輪回転に伴い生じる空気流を受けた空気流衝突溝壁の廻りで圧力が上昇され、またこの圧力上昇状態が維持されやすい。この空気流衝突溝壁の廻りでの圧力上昇によって、ホイールハウスへの空気流入を一層効果的に抑制することができる。
[0017]
請求項6記載の発明に係る車両用空力構造は、内側に車輪が配設されたホイールハウスの内面側における前記車輪の回転軸よりも車体前後方向の後側にのみ車幅方向に沿って設けられ、前記車輪に向けて開口された幅方向溝を備え、前記幅方向溝は、該幅方向溝における前記車輪を向く開口端の縁部から、前記車輪の回転方向の下流側に向けて徐々に前記車輪の外周面から離間するように傾斜された傾斜溝壁と、前記傾斜溝壁における前記車輪の外周面から離間した端部側から前記開口端の他方の縁部に向けて延在する空気流衝突溝壁と、を有して構成されている。
[0018]
請求項6記載の車両用空力構造が適用された車両では、車輪の回転に伴って該車輪の後方からホイールハウス内への空気流が生じる。この空気流の一部は、傾斜溝壁にガイドされて幅方向溝に侵入し、空気流衝突溝壁に衝突する。これにより、幅
【0005】
前記幅方向溝は、開口端における車体上下方向の下縁から車体前後方向の後方でかつ車体上下方向の上方に向けて延びるガイド溝壁と、該ガイド溝壁の後上端から車体前後方向に前方に向けて延びる空気流衝突溝壁とを有する。
[0024]
請求項8記載の車両用空力構造では、車輪の回転に伴って該車輪の後方からホイールハウス内への空気流が生じる。この空気流の空気は、傾斜溝壁にガイドされて幅方向溝に侵入し、空気流衝突溝壁に衝突する。これにより、幅方向溝の廻りの圧力が上昇してホイールハウスへの空気流入が抑制される。また、幅方向溝がホイールハウスにおける車輪の後方に位置する部分(例えば、ホイールハウスの後端でかつ下向きに開口する下端部近傍)に配置されているので、車輪回転に伴うホイールハウスへの空気流入が上流端部(入口)にて抑制され、ホイールハウスに流入した空気が側方から排出されることが効果的抑制される。
[0025]
さらに、本車両用空力構造では、幅方向溝の開口面を、幅方向溝を設けない場合のホイールハウスの内面位置に略一致させることができる。このため、車輪と傾斜溝壁との端部の間隔が過大にならず、上記の圧力上昇によるホイールハウスへの空気流入抑制効果が確実に得られる。一方、傾斜溝壁の端部と車輪との干渉の恐れがないので、該干渉防止のための空力上の制約がなく、良好な空気流入抑制効果を得るための設計が可能である。
[0026]
このように、請求項8記載の車両用空力構造では、ホイールハウス内を効果的に整流することができる。
[0027]
請求項9記載の発明に係る車両用空力構造は、請求項5乃至請求項8の何れか1項記載の車両用空力構造において、前記幅方向溝は、長手方向の両端が封止されている。
[0028]
請求項9記載の車両用空力構造では、幅方向溝の長手方向両端が封止されているので、該幅方向溝で圧力が高い状態が維持されやすく、ホイールハウスへの空気流入が効果的に抑制される。
[0029]
請求項10記載の発明に係る車両用空力構造は、請求項5乃至請求項9の何れか1項記載の車両用空力構造において、前記幅方向溝は、リブによって車幅方向に隔てられ該車幅方向に直列する複数の単位幅方向溝にて構成されている。
請求項記載の発明に係る車両用空力構造は、請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の車両用空力構造において、前記段差部は、前記空気流案内壁の車体上下方向下端が上端よりも前記車輪に近接するように傾斜されることで、前記車輪側に向けて開口する幅方向溝として形成されている。
請求項記載の車両用空力構造では、空気案内壁を車体上下方向に対し傾斜させることで、段差部が幅方向に長手でかつ車輪の外周面を向く車幅方向溝として形成されているので、段差部(幅方向溝)の開口面を、段差部を設けない場合のホイールハウスの内面位置に略一致させることができる。このため、車輪と傾斜溝壁との端部の間隔が過大にならず、車輪回転に伴い生じる空気流を受けた空気流衝突溝壁の廻りで圧力が上昇され、またこの圧力上昇状態が維持されやすい。この空気流衝突溝壁の廻りでの圧力上昇によって、ホイールハウスへの空気流入を一層効果的に抑制することができる。
請求項記載の発明に係る車両用空力構造は、内側に車輪が配設されたホイールハウスの内面側における前記車輪の回転軸よりも車体前後方向の後側にのみ車幅方向に沿って設けられ、前記車輪に向けて開口された幅方向溝を備え、前記幅方向溝は、該幅方向溝における前記車輪を向く開口端の縁部から、前記車輪の回転方向の下流側に向けて徐々に前記車輪の外周面から離間するように傾斜されたガイド溝壁と、前記ガイド溝壁における前記車輪の外周面から離間した端部側から前記開口端の他方の縁部に向けて延在する空気流衝突溝壁と、を有して構成されている。
請求項記載の車両用空力構造が適用された車両では、車輪の回転に伴って該車輪の後方からホイールハウス内への空気流が生じる。この空気流の一部は、傾斜溝壁にガイドされて幅方向溝に侵入し、空気流衝突溝壁に衝突する。これにより、幅方向溝の廻りの圧力が上昇してホイールハウスへの空気流入が抑制される。また、幅方向溝が車輪の回転中心よりも後方のみに位置するので、車輪回転に伴うホイールハウスへの空気流入が上流(入口)側にて抑制され、ホイールハウスに流入した空気が側方から排出されることが抑制される。
このように、請求項記載の車両用空力構造では、ホイールハウス内を効果的に整流することができる。
請求項記載の発明に係る車両用空力構造は、請求項記載の車両用空力構造において、前記幅方向溝は、前記ホイールハウスにおける車体前後方向の後端側に設けられて、該幅方向溝の開口端における車体上下方向の下縁から車体前後方向の後方でかつ車体上下方向の上方に向けて延びる前記ガイド溝壁と、該ガイド溝壁の後上端から車体前後方向に前方に向けて延びる前記空気流衝突溝壁とを有する。
請求項記載の車両用空力構造では、ホイールハウスの後端部(後端でかつ下向きに開口する下端部近傍)に設けられた幅方向溝は、傾斜溝壁にて車輪回転に伴う空気流を後上方にガイドし、この空気流を空気流衝突溝壁に衝突させることで、上記した圧力上昇を生じさせ、ホイールハウスへの空気流入を抑制することができる。そして、この空気流の抑制効果がホイールハウスにおける車輪回転に伴う空気流の上流端部で生じるので、空気流の流入抑制効果が高く、またホイールハウスに流入した空気の側方からの排出が一層効果的に抑制される。
請求項記載の発明に係る車両用空力構造は、内側に車輪が配設されたホイールハウスの内面側における前記車輪に対し車体前後方向の後方に位置する部分に車幅方向に沿って設けられ、前記車輪の外周面に向けて開口された幅方向溝を備え、前記幅方向溝は、開口端における車体上下方向の下縁から車体前後方向の後方でかつ車体上下方向の上方に向けて延びるガイド溝壁と、該ガイド溝壁の後上端から車体前後方向に前方に向けて延びる空気流衝突溝壁とを有する。
請求項記載の車両用空力構造では、車輪の回転に伴って該車輪の後方からホイールハウス内への空気流が生じる。この空気流の空気は、傾斜溝壁にガイドされて幅方向溝に侵入し、空気流衝突溝壁に衝突する。これにより、幅方向溝の廻りの圧力が上昇してホイールハウスへの空気流入が抑制される。また、幅方向溝がホイールハウスにおける車輪の後方に位置する部分(例えば、ホイールハウスの後端でかつ下向きに開口する下端部近傍)に配置されているので、車輪回転に伴うホイールハウスへの空気流入が上流端部(入口)にて抑制され、ホイールハウスに流入した空気が側方から排出されることが効果的抑制される。
このように、請求項記載の車両用空力構造では、ホイールハウス内を効果的に整流することができる。
請求項記載の発明に係る車両用空力構造は、請求項4〜請求項の何れか1項記載の車両用空力構造において、前記幅方向溝は、長手方向の両端が封止されている。
請求項記載の車両用空力構造では、幅方向溝の長手方向両端が封止されているので、該幅方向溝で圧力が高い状態が維持されやすく、ホイールハウスへの空気流入が効果的に抑制される。
請求項記載の発明に係る車両用空力構造は、請求項4〜請求項の何れか1項記載の車両用空力構造において、前記幅方向溝は、リブによって車幅方向に隔てられ該車幅方向に直列する複数の単位幅方向溝にて構成されている。
請求項記載の車両用空力構造では、例えば車幅方向に長手とされた幅方向溝が該幅方向溝内に設けられたリブにて区画されて複数の単位幅方向溝が形成されたり、ホイールハウスの構成部材に車幅方向に直列した複数の単位幅方向溝をそれぞれ独立して凹設することで、車幅方向に沿う1列の幅方向溝が形成されている。このため、幅方向溝で圧力が高い状態が維持されやすく、ホイールハウスへの空気流入が一層効果的に抑制される。
請求項10記載の発明に係る車両用空力構造は、請求項4〜請求項の何れか1項記載の車両用空力構造において、前記幅方向溝は、前記ホイールハウスの周方向に沿って複数設けられている。
請求項10記載の車両用空力構造では、幅方向溝がホイールハウスの周方向に複数設けられているので、車輪回転に伴うホイールハウスへの空気流入が一層効果的に抑制される。特に、複数の幅方向溝をホイールハウスの周方向に連続して(ホイールハウスの周方向に隣接する幅方向溝の前後又は上下の縁部が一致するように)配置されることが好ましい。
請求項11記載の発明に係る車両用空力構造は、請求項3請求項の何れか1項記載の車両用空力構造において、前記ホイールハウスの内面側における前記幅方向溝に対する車体前後方向の前側又は車体上下方向の上側部分から該ホイールハウスの前端側まで、前記車輪の外周面に向けて開口する周方向溝を前記ホイールハウスの周方向に沿って設けた。
請求項11記載の車両用空力構造では、車輪の回転に伴って車輪の後方からホイールハウスに流入し幅方向溝の設置領域を通過した空気流は、周方向溝にガイドされてホイールハウスの前端側に導かれて該ホイールハウスから排出される。このため、ホイールハウス内に流入した空気がホイールハウスの側方から排出されてしまうことが効果的に抑制される。
請求項12記載の発明に係る車両用空力構造は、請求項11記載の車両用空力構造において、前記周方向溝における車体前後方向の後側又は車体上下方向の下側の開口縁は、該幅方向溝における車体前後方向の前側又は車体上下方向の上側の開口縁に対し、車体前後方向の前側又は車体上下方向の上側に位置している。
請求項12記載の車両用空力構造では、幅方向溝と周方向溝とが連通していないので、幅方向溝から周方向溝に空気が逃げる(空気流が生じる)ことが防止され、幅方向溝の圧力が高い状態が維持されやすい。したがって、幅方向溝にて車輪の回転に伴うホイールハウス後方からの空気流入を効果的に抑制しつつ、流入してしまった空気については周方向溝にてホイールハウス側方からの排出が効果的に抑制される。
さらに、この実施形態に係る自動車Sは、図10(A)に示される如く、リヤフェンダパネル44のホイールアーチ44Aの内側にホイールハウス16が形成されており、該ホイールハウス16内に配置された後輪45に対する車両用ホイールハウス構造46を備えている。本発明の第4の実施形態に係る車両用ホイールハウス構造46における車両用ホイールハウス構造21とは異なる部分を補足すると、図11に示される如く、車両用ホイールハウス構造46は、リヤスパッツ30、ストッパ溝32(ガイド面34、ストッパ面36、側壁38)を備えず、4つのストッパ溝22が形成されたフェンダライナ48を備えて構成されている。なお、フェンダライナ48の後下端部48Aは、略鉛直方向延在して他の部分よりも後輪45から離間しており、ガイド溝壁24がストッパ溝壁26よりも短く形成されている。フェンダライナ48の他の構成は、フェンダライナ19の対応する構成と同じであり、したがって、車両用ホイールハウス構造46の他の構成は、車両用ホイールハウス構造21の対応する構成と同じとされている。

Claims (13)

  1. ホイールハウス内における車輪の回転軸心よりも車体前後方向の後側に、車体上下方向の下側を向く空気流衝突溝壁を有する段差部を設けた車両用空力構造。
  2. ホイールハウス内で車輪の回転に伴う空気流を整流するための空力スタビライザを、車輪の回転軸心よりも車体前後方向の後側において、車体上下方向に沿って延在する車体構成部材における車体上下方向の下側を向く段差部として形成した車両用空力構造。
  3. 前記段差部は、車幅方向沿って設けられ、前記車輪に対する車体前後方向の後側に配置されている請求項1又は請求項2記載の車両用空力構造。
  4. 前記段差部は、空気流衝突溝壁における車体前後方向の後端部から車体上下方向の下向きに延設された空気流案内壁をさらに有する請求項3記載の車両用空力構造。
  5. 前記段差部は、前記空気流案内壁の車体上下方向下端が上端よりも前記車輪に近接するように傾斜されることで、前記車輪側に向けて開口する車幅方向溝として形成されている請求項4記載の車両用空力構造。
  6. 内側に車輪が配設されたホイールハウスの内面側における前記車輪の回転軸よりも車体前後方向の後側にのみ車幅方向に沿って設けられ、前記車輪に向けて開口された幅方向溝を備え、
    前記幅方向溝は、
    該幅方向溝における前記車輪を向く開口端の縁部から、前記車輪の回転方向の下流側に向けて徐々に前記車輪の外周面から離間するように傾斜された傾斜溝壁と、
    前記傾斜溝壁における前記車輪の外周面から離間した端部側から前記開口端の他方の縁部に向けて延在する空気流衝突溝壁と、
    を有して構成されている車両用空力構造。
  7. 前記幅方向溝は、前記ホイールハウスにおける車体前後方向の後端側に設けられて、該幅方向溝の開口端における車体前後方向の下縁から車体前後方向の後方でかつ車体上下方向の上方に向けて延びる前記ガイド溝壁と、該ガイド溝壁の後上端から車体前後方向に前方に向けて延びる前記空気流衝突溝壁とを有する請求項6記載の車両用空力構造。
  8. 内側に車輪が配設されたホイールハウスの内面側における前記車輪に対し車体前後方向の後方に位置する部分に車幅方向に沿って設けられ、前記車輪に向けて開口された幅方向溝を備え、
    前記幅方向溝は、開口端における車体前後方向の下縁から車体前後方向の後方でかつ車体上下方向の上方に向けて延びるガイド溝壁と、該ガイド溝壁の後上端から車体前後方向に前方に向けて延びる空気流衝突溝壁とを有する車両用空力構造。
  9. 前記幅方向溝は、車幅方向の両端が封止されている請求項5乃至請求項8の何れか1項記載の車両用空力構造。
  10. 前記幅方向溝は、リブによって車幅方向に隔てられ該車幅方向に直列する複数の単位幅方向溝にて構成されている請求項5乃至請求項9の何れか1項記載の車両用空力構造。
  11. 前記幅方向溝は、前記ホイールハウスの周方向に沿って複数設けられている請求項5乃至請求項10の何れか1項記載の車両用空力構造。
  12. 前記ホイールハウスの内面側における前記幅方向溝又は前記段差部に対する車体前後方向の前側又は車体上下方向の上側部分から該ホイールハウスの前端側まで、前記車輪の外周面に向けて開口する周方向溝を前記ホイールハウスの周方向に沿って設けた請求項3乃至請求項11の何れか1項記載の車両用空力構造。
  13. 前記周方向溝における車体前後方向の後側又は車体上下方向の下側の開口縁は、該幅方向溝における車体前後方向の前側又は車体上下方向の上側の開口縁に対し、車体前後方向の前側又は車体上下方向の上側に位置している請求項12記載の車両用空力構造。

JP2008510731A 2006-03-22 2006-12-28 車両用空力構造 Expired - Fee Related JP4811461B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008510731A JP4811461B2 (ja) 2006-03-22 2006-12-28 車両用空力構造

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006079179 2006-03-22
JP2006079179 2006-03-22
JP2008510731A JP4811461B2 (ja) 2006-03-22 2006-12-28 車両用空力構造
PCT/JP2006/326266 WO2007119270A1 (ja) 2006-03-22 2006-12-28 車両用空力構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2007119270A1 true JPWO2007119270A1 (ja) 2009-08-27
JP4811461B2 JP4811461B2 (ja) 2011-11-09

Family

ID=38609091

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008510731A Expired - Fee Related JP4811461B2 (ja) 2006-03-22 2006-12-28 車両用空力構造

Country Status (13)

Country Link
US (1) US8162380B2 (ja)
EP (2) EP2006194B1 (ja)
JP (1) JP4811461B2 (ja)
KR (1) KR20080100496A (ja)
CN (1) CN101415600B (ja)
AU (1) AU2006341966B2 (ja)
BR (1) BRPI0621636B1 (ja)
CA (1) CA2646981C (ja)
ES (2) ES2376118T3 (ja)
IN (1) IN2014DN08597A (ja)
RU (1) RU2392161C1 (ja)
TW (1) TWI320761B (ja)
WO (1) WO2007119270A1 (ja)

Families Citing this family (34)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4301287B2 (ja) 2005-12-27 2009-07-22 トヨタ自動車株式会社 車両用スパッツ装置
JP4229204B1 (ja) * 2007-09-11 2009-02-25 トヨタ自動車株式会社 車両用空力構造
JP4229206B1 (ja) 2007-09-19 2009-02-25 トヨタ自動車株式会社 車両用空力構造
JP5012474B2 (ja) * 2007-12-11 2012-08-29 トヨタ自動車株式会社 車両用空力構造
JP2009161101A (ja) * 2008-01-09 2009-07-23 Toyota Motor Corp 車両用空力構造
US8133293B2 (en) * 2009-03-06 2012-03-13 Paccar Inc Air cleaner boattail
US8246103B2 (en) * 2009-06-26 2012-08-21 Demetrios Tavlarides Automotive air deflector, and a system thereof
DE102010010410A1 (de) * 2010-03-05 2011-09-08 Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft Kraftfahrzeug mit einem Spritzwasserschutz
DE102010036442B4 (de) * 2010-07-16 2021-12-16 Dr. Ing. H.C. F. Porsche Aktiengesellschaft Luftleitvorrichtung
US8424956B2 (en) * 2010-09-03 2013-04-23 Cvg Management Corporation Aerodynamic wheel cover
JP5629739B2 (ja) * 2012-09-14 2014-11-26 トヨタ自動車株式会社 車体前部構造
US10065686B2 (en) * 2012-12-03 2018-09-04 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicular mud guard structure
JP2014125013A (ja) * 2012-12-25 2014-07-07 Fuji Heavy Ind Ltd 車両ホイールハウスの整流装置
CN103072640A (zh) * 2013-01-21 2013-05-01 朱晓义 减少升力的汽车
DE102013209867A1 (de) * 2013-05-28 2014-12-18 Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft Kraftfahrzeug mit von einem Radgehäuse ausgehenden Luftkanal
FR3024861B1 (fr) * 2014-08-14 2018-03-23 Psa Automobiles Sa. Structure d'aile d'un vehicule automobile a pare-boue pourvu d'une ecope d'evacuation d'eau
FR3038287B1 (fr) * 2015-07-03 2020-11-06 Peugeot Citroen Automobiles Sa Vehicule automobile comprenant un pare-boue muni d'une gouttiere
DE102015113011B4 (de) * 2015-08-07 2024-01-11 Dr. Ing. H.C. F. Porsche Aktiengesellschaft Kraftfahrzeug mit einem Radhaus
US9623848B2 (en) * 2015-08-18 2017-04-18 Honda Motor Co., Ltd. Vehicle brake cooling apparatus, and methods of use and manufacture thereof
JP6380344B2 (ja) * 2015-11-13 2018-08-29 トヨタ自動車株式会社 ホイールハウス構造
DE102016204318B4 (de) * 2016-03-16 2023-03-30 Vitesco Technologies GmbH Radlaufanordnung für ein Rad, Kraftfahrzeug mit einer Radlaufanordnung
DE102016209085A1 (de) * 2016-05-25 2017-11-30 Continental Automotive Gmbh Radverkleidungsbaugruppe für ein Kraftfahrzeugrad, Kraftfahrzeug mit einer Radverkleidungsbaugruppe
US10259402B2 (en) * 2016-07-05 2019-04-16 Nishikawa Rubber Co., Ltd. Noise reduction members for motor vehicle fenders
JP7060783B2 (ja) * 2017-11-20 2022-04-27 株式会社アイシン 車両用整流装置
JP6919562B2 (ja) * 2017-12-28 2021-08-18 トヨタ自動車株式会社 フェンダーライナー
TWM562255U (zh) * 2018-03-21 2018-06-21 Shi Fu Man 易於收納與運送之車輛擋泥板結構
JP6933185B2 (ja) * 2018-04-16 2021-09-08 マツダ株式会社 車体下部構造
US10589804B2 (en) * 2018-05-02 2020-03-17 GM Global Technology Operations LLC Rear diffuser system for an automotive vehicle
CN108715189A (zh) * 2018-05-04 2018-10-30 陕西科技大学 一种能减少车轮后挡板空气阻力并进行过滤的环保装置
DE102019210771B4 (de) * 2019-07-19 2022-04-28 Magna Exteriors Gmbh Aktive Radluftabweiseranordnung
KR20210149397A (ko) 2020-06-02 2021-12-09 현대자동차주식회사 능동형 에어 가이드 시스템 및 이를 이용한 차량의 공력 개선 제어 방법
US11472488B2 (en) * 2020-11-24 2022-10-18 GM Global Technology Operations LLC Mudflap aero strake
EP4267401A1 (en) * 2020-12-28 2023-11-01 Wuhan Lotus Cars Co., Ltd. Wheel for a vehicle and system comprising the wheel
CN115320727B (zh) * 2022-08-15 2024-01-23 宁波大学 一种小客车轮胎磨损颗粒物捕集装置

Family Cites Families (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03102386A (ja) 1989-09-18 1991-04-26 Dainippon Ink & Chem Inc レリーフホログラムの作製方法
JPH03102386U (ja) 1990-02-09 1991-10-24
GB2265875A (en) * 1992-04-02 1993-10-13 Richard John Hodgson Mud flap
US5277444A (en) * 1992-07-15 1994-01-11 Transgard, Inc. Vehicle water spray control devices
JPH06144296A (ja) 1992-11-11 1994-05-24 Nissan Motor Co Ltd 空気抵抗低減装置
JPH06156327A (ja) 1992-11-25 1994-06-03 Toyota Motor Corp ソーラーカーのタイヤカバー
FI96292C (fi) 1993-05-27 1996-06-10 Parton Oy Ab Laite ajoneuvon renkaiden nostattamien roiskeiden vähentämiseksi
US5460411A (en) * 1994-01-11 1995-10-24 Air Fenders Ltd. Fender for cooling tires and brakes and to control spray
JPH08216929A (ja) * 1995-02-14 1996-08-27 Mitsubishi Motors Corp ホイールハウスカバー構造
IT1279132B1 (it) * 1995-04-19 1997-12-04 Dipartimento Di Energetica Del Dispositivo per la riduzione della resistenza di forma dei veicoli.
GB2300396A (en) * 1995-04-29 1996-11-06 Raymond Russel Craig Vehicle spray condenser
DE19540259C1 (de) 1995-10-28 1996-11-21 Continental Ag Schallabsorbierende Radlaufabdeckung
KR19980073253A (ko) 1997-03-13 1998-11-05 임경춘 자동차의 소음 저감장치
JPH10278854A (ja) 1997-04-09 1998-10-20 Toyota Motor Corp 車両用可動スパッツ制御装置
GB9816195D0 (en) * 1998-07-25 1998-09-23 Sheppard Lynn J Apparatus for reducing road vehicle spray
WO2001072573A1 (fr) 2000-03-30 2001-10-04 Yvan Brulhart Stabilisateur aerodynamique pour vehicule automobile
DE10045640A1 (de) * 2000-09-15 2002-03-28 Audi Ag Kraftfahrzeug mit Unterboden
US6799782B2 (en) * 2002-08-08 2004-10-05 International Truck Intellectual Property Company, Llc Splash and spray suppressor
KR20050037152A (ko) 2003-10-17 2005-04-21 현대자동차주식회사 에어탱크 마모 방지용 머드가드 구조
JP3102386U (ja) 2003-12-19 2004-07-02 株式会社東條塗装 配管隠蔽構造
US7198139B2 (en) * 2004-01-05 2007-04-03 Honda Motor Co., Ltd. Air guide for cooling a vehicle brake assembly
DE102004004052A1 (de) 2004-01-27 2005-08-11 Bayerische Motoren Werke Ag Spritzwassersammeleinrichtung für Fahrzeuge, insbesondere für Motorräder
JP4301124B2 (ja) 2004-09-02 2009-07-22 トヨタ自動車株式会社 車両用整流装置
JP4487935B2 (ja) * 2006-01-16 2010-06-23 トヨタ自動車株式会社 車両用空力装置

Also Published As

Publication number Publication date
CA2646981A1 (en) 2007-10-25
RU2008141394A (ru) 2010-04-27
CN101415600B (zh) 2012-08-15
EP2006194A9 (en) 2009-07-01
US20100156142A1 (en) 2010-06-24
KR20080100496A (ko) 2008-11-18
ES2376118T3 (es) 2012-03-09
CN101415600A (zh) 2009-04-22
EP2371681B1 (en) 2015-01-21
TW200736104A (en) 2007-10-01
EP2371681A1 (en) 2011-10-05
EP2006194B1 (en) 2011-10-26
RU2392161C1 (ru) 2010-06-20
EP2006194A2 (en) 2008-12-24
BRPI0621636B1 (pt) 2019-03-19
CA2646981C (en) 2010-12-21
JP4811461B2 (ja) 2011-11-09
EP2006194A4 (en) 2009-09-09
AU2006341966B2 (en) 2010-03-25
IN2014DN08597A (ja) 2015-07-10
WO2007119270A1 (ja) 2007-10-25
AU2006341966A1 (en) 2007-10-25
ES2535335T3 (es) 2015-05-08
BRPI0621636A2 (pt) 2011-12-13
TWI320761B (en) 2010-02-21
US8162380B2 (en) 2012-04-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4811461B2 (ja) 車両用空力構造
JP4229204B1 (ja) 車両用空力構造
JP5516724B2 (ja) 車両の前部床下構造
JP4229206B1 (ja) 車両用空力構造
WO2011126086A1 (ja) 車両の床下構造
JP5737257B2 (ja) 車両前部構造
JP5983568B2 (ja) 車両下部構造
JP5686106B2 (ja) 車両の車体下部構造
JP4333788B2 (ja) 車両用空力構造
JP4613630B2 (ja) 車両の前部整流構造
JP6056785B2 (ja) 自動車の前部整流構造
JP5482616B2 (ja) 自動車の前部構造
JP5012474B2 (ja) 車両用空力構造
JP7451933B2 (ja) 車両の下部構造
JP7127533B2 (ja) 車両の前部構造
JP2008207713A (ja) 車両用整流装置
JP2009126265A (ja) サイドマッドガード

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110726

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110808

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4811461

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140902

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees