JPWO2007080811A1 - スケール防止剤及びスケール防止方法 - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、クラフトパルプの製造工程において、蒸解釜の内部で発生するスケーリング現象を効果的に防止するスケール付着防止方法として、蒸解釜に供給する白液又は黒液にポリマレイン酸又はその塩を添加する方法が提案されている(特許文献1)。また、クラフトパルプ製造工程の蒸解釜内やその周辺の配管、設備などに付着するスケールを連続的に防止する方法として、蒸解釜内の蒸解液にアクリル酸−イタコン共重合体若しくはその塩を添加する方法が提案されている(特許文献2)。同様に、クラフトパルプ製造工程の蒸解釜内やその周辺の配管、設備などに付着するスケールを連続的に防止するスケール付着抑制剤として、マレイン酸−アクリル酸−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸三元共重合体を含有するスケール付着抑制剤が提案されている(特許文献3)。さらに、化学パルプ化プロセスにおけるカルシウム塩スケールの形成抑制を改良する方法として、ホスホン酸誘導体塩を蒸解釜に添加する方法が提案されている(特許文献4)。
しかし、これらの方法では、十分なスケール防止効果を得るためには、多量の薬剤を必要としていた。こうした現状から、より効果の高いスケール防止方法が望まれている。また、スケール防止処理の対象が高アルカリであるために、ホスホン酸を直接添加すると中和熱が発生して危険である。これを回避するために、ホスホン酸を中和して塩とした中和製剤を使用することが行われているが、中和製剤はコストが高いという問題がある。さらに、カルボキシル基を有するポリマーのみでスケール防止をすると、高濃度の薬品が必要であるという問題がある。
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、カルボキシル基を有するポリマー若しくはその塩と、ホスホノ基を有する化合物若しくはその塩を併用することにより、高温、高アルカリの条件下の水系において、効果的にスケールの発生を防止し得ることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)50〜250℃及びpH≧9の条件下の水系におけるスケール防止方法であって、カルボキシル基を有するポリマー若しくはその塩、及び、ホスホノ基を有する化合物若しくはその塩を該水系に添加することを特徴とするスケール防止方法、
(2)カルボキシル基を有するポリマー若しくはその塩と、ホスホノ基を有する化合物若しくはその塩の重量比が、40:60〜95:5である(1)記載のスケール防止方法、
(3)ホスホノ基を有する化合物が、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸である(1)又は(2)記載のスケール防止方法、及び、
(4)50〜250℃及びpH≧9の条件下の水系におけるスケールを防止するためのスケール防止剤であって、カルボキシル基を有するポリマー若しくはその塩、及び、ホスホノ基を有する化合物若しくはその塩を含有することを特徴とするスケール防止剤、
を提供するものである。
本発明方法又は本発明薬剤を適用する50〜250℃及びpH≧9の条件下の水系としては、例えば、ボイラ缶内、鉄鋼転炉集塵水系、パルプ製造工程の蒸解釜や黒液濃縮工程などを挙げることができる。50〜250℃の高温かつpH≧9の高アルカリの水系においては、固体表面にスケールが強固に付着しやすく、付着したスケールの除去作業が容易でないので、本発明方法又は本発明薬剤を好適に適用することができる。
本発明に用いるカルボキシル基を有するポリマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、3−ブテン酸、イタコン酸、ソルビン酸、マレイン酸、フマル酸、p−ビニル安息香酸、これらの塩、これらの無水物、マレイン酸、フマル酸などのモノエステルなどの単独重合体、これらの共重合体、これらと共重合可能な他の単量体との共重合体などを挙げることができる。共重合体可能な他の単量体としては、例えば、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、ビニルホスホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−ヒドロキシ−2−アリロキシプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸、イソプレンスルホン酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、グリセリンモノアリルエーテル、アリルアルコール、(メタ)アクリルアミド、N−アルキル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニル、スチレン、イソブチレンなどを挙げることができる。本発明に用いるカルボキシル基を有するポリマーの塩としては、例えば、アンモニウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩などを挙げることができる。
本発明に用いるカルボキシル基を有するポリマーの重量平均分子量は、300〜50,000であることが好ましく、500〜20,000であることがより好ましい。カルボキシル基を有するポリマーの重量平均分子量が300未満であっても、50,000を超えても、スケール防止効果が低下するおそれがある。また、カルボキシル基を有するポリマーの重量平均分子量が50,000を超えると、その水溶液の粘度が高くなり、取り扱いが容易でなくなるおそれがある。本発明に用いるカルボキシル基を有するポリマーの重量平均分子量は、分子量既知のポリエチレングリコールを標準物質として、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより求めることができる。
本発明に用いるカルボキシル基を有するポリマーの製造方法に特に制限はなく、溶液重合、塊状重合などにより製造することができる。カルボキシル基を有するポリマーは、原料の単量体が水溶性である場合が多いので、水を溶媒とする水溶液重合を好適に用いることができる。水溶液重合においては、単量体の5〜50重量%の水溶液を調製し、不活性ガスにより雰囲気を置換し、50〜100℃に加熱し、水溶性重合開始剤を添加することにより重合を行うことができる。水溶性重合開始剤としては、例えば、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩などのアゾ系開始剤、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウムなどの過硫酸塩系開始剤、過酸化水素、過ヨウ素酸ナトリウムなどの過酸化物系開始剤などを挙げることができる。また、必要に応じて、アルコール類やリン酸類などを連鎖移動剤として用いることができる。重合は、通常は3〜6時間で終了し、放冷することによりカルボキシル基を有するポリマーの水溶液を得ることができる。
本発明に用いるホスホノ基を有する化合物は、式[1]により表される構造を有する化合物である。
ホスホノ基を有する化合物としては、例えば、イミノジ(メチレンホスホン酸)、ニトリロトリス(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ヘキサメチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、2−ホスホノ−1,2,4−ブタントリカルボン酸などを挙げることができる。また、(メタ)アクリル酸3−ホスホノプロピルなどのホスホノ基を有する単量体の単独重合体、共重合体なども、ホスホノ基を有する化合物として用いることができる。これらの中で、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸はスケール防止効果が大きいので、特に好適に用いることができる。
本発明において、カルボキシル基を有するポリマー若しくはその塩と、ホスホノ基を有する化合物若しくはその塩の添加量の比に特に制限はないが、カルボキシル基を有するポリマー若しくはその塩と、ホスホノ基を有する化合物若しくはその塩の重量比が40:60〜95:5であることが好ましく、50:50〜85:15であることがより好ましい。カルボキシル基を有するポリマー若しくはその塩とホスホノ基を有する化合物若しくはその塩の重量比を40:60〜95:5とすることにより、高いスケール防止効果を発現させることができる。
本発明において、水系に添加するカルボキシル基を有するポリマー若しくはその塩及びホスホノ基を有する化合物若しくはその塩の量は、水質に応じて適宜選択することができる。通常は、カルボキシル基を有するポリマー若しくはその塩及びホスホノ基を有する化合物若しくはその塩の合計の濃度が0.1〜1,000mg/Lであることが好ましく、0.5〜500mg/Lであることがより好ましい。
本発明において、カルボキシル基を有するポリマー若しくはその塩と、ホスホノ基を有する化合物若しくはその塩の水系への添加方法に特に制限はなく、例えば、カルボキシル基を有するポリマー若しくはその塩と、ホスホノ基を有する化合物若しくはその塩を予め混合して一剤として水系に添加することができ、あるいは、カルボキシル基を有するポリマー若しくはその塩と、ホスホノ基を有する化合物若しくはその塩を水系に別々に添加することもできる。
本発明において、カルボキシル基を有するポリマー若しくはその塩と、ホスホノ基を有する化合物若しくはその塩の水系への添加場所に特に制限はなく、例えば、ボイラ缶内の処理においては、給水又は汽水ドラムに直接添加することができる。鉄鋼転炉集塵水系の処理においては、シックナー処理水ピットに添加することができ、循環水中に直接添加することもでき、あるいは、ダストキャッチャー後のスラリーピットに添加することもできる。また、パルプ製造工程の蒸解釜の処理においては、釜に直接添加することができ、釜内循環ラインに添加することもできる、あるいは、釜に補給する白液に添加することもできる。また、パルプ製造工程の黒液濃縮工程での処理においては、希黒液タンクや希黒液送液ラインに添加することができる。
なお、実施例において、カルボキシル基を有するポリマーとして第1表に示すポリカルボン酸A〜Fを用い、ホスホノ基を有する化合物として第1表に示すホスホン酸A〜Cを用いた。
パルプ製造の蒸解工程を想定し、水酸化ナトリウム(NaOH)25,000mg/L、炭酸ナトリウム(Na2CO3)15,000mg/L、硫化ナトリウム(Na2S)25,000mg/L及び塩化カルシウム二水和物(CaCl2・2H2O)370mg/Lを水に溶解して、模擬白液を調製した。この模擬白液のpHは13を超えており、カルシウム濃度は100mgCa/Lであった。
圧力容器に模擬白液100mLを入れ、160℃のオイルバスに1時間浸漬したのち、冷却し、5Cろ紙を用いてろ過し、ろ液中のカルシウム濃度を原子吸光法により測定した。ろ液中のカルシウム濃度は、10mgCa/Lであった。
圧力容器に、ホスホン酸A(ニトリロトリ(メチレンホスホン酸)三ナトリウム)50mg/Lを添加した模擬白液100mLを入れ、同様にして、160℃で1時間加熱したのち、冷却、ろ過し、ろ液中のカルシウム濃度を測定した。カルシウム濃度は24mgCa/Lであり、スケール防止率は{1−(100−24)/(100−10)}×100=16(%)であった。
模擬白液へのポリカルボン酸A(ポリアクリル酸)とホスホン酸A(ニトリロトリ(メチレンホスホン酸)三ナトリウム)の合計濃度が50mg/Lとなるように添加し、同様にして、160℃で1時間加熱したのち、冷却、ろ過し、ろ液中のカルシウム濃度を測定し、スケール防止率を求めた。結果を、第2表に示す。
ポリカルボン酸A(ポリアクリル酸)とホスホン酸B(1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸)を用いて、実施例1と同じ操作を行い、スケール防止率を求めた。結果を、第3表に示す。
ポリカルボン酸A(ポリアクリル酸)とホスホン酸C(2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸)を用いて、実施例1と同じ操作を行い、スケール防止率を求めた。結果を、第4表に示す。
ポリカルボン酸B(ポリマレイン酸)とホスホン酸B(1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸)を用いて、実施例1と同じ操作を行い、スケール防止率を求めた。結果を、第5表に示す。
ポリカルボン酸B(ポリマレイン酸)とホスホン酸C(2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸)を用いて、実施例1と同じ操作を行い、スケール防止率を求めた。結果を、第6表に示す。
ポリカルボン酸C(アクリル酸/マレイン酸共重合体のナトリウム塩)とホスホン酸A(ニトリロトリ(メチレンホスホン酸)三ナトリウム)を用いて、実施例1と同じ操作を行い、スケール防止率を求めた。結果を、第7表に示す。
ポリカルボン酸C(アクリル酸/マレイン酸共重合体のナトリウム塩)とホスホン酸B(1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸)を用いて、実施例1と同じ操作を行い、スケール防止率を求めた。結果を、第8表に示す。
ポリカルボン酸D(アクリル酸/2−ヒドロキシ−3−アリロキシプロパンスルホン酸共重合体)とホスホン酸B(1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸)を用いて、実施例1と同じ操作を行い、スケール防止率を求めた。結果を、第9表に示す。
ポリカルボン酸E(アクリル酸/マレイン酸/酢酸ビニル共重合体)とホスホン酸B(1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸)を用いて、実施例1と同じ操作を行い、スケール防止率を求めた。結果を、第10表に示す。
ポリカルボン酸F(マレイン酸/イソブチレン共重合体)とホスホン酸B(1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸)を用いて、実施例1と同じ操作を行い、スケール防止率を求めた。結果を、第11表に示す。
実施例11
鉄鋼製造の転炉集塵水を想定し、炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)1,344mg/Lと塩化カルシウム二水和物(CaCl2・2H2O)73.5mg/Lを水に溶解した後、硫酸と水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH調整を行い、模擬集塵水を調製した。この模擬集塵水のpHは9.5、酸消費量(pH4.8)は800mgCaCO3/L、カルシウム濃度は20.0mgCa/Lであった。
密閉容器に模擬集麈水100mLを入れ、70℃の恒温槽で1時間加熱したのち、冷却し、5Cろ紙を用いてろ過し、ろ液中のカルシウム濃度を原子吸光法により測定した。ろ液中のカルシウム濃度は、3.2mgCa/Lであった。
密閉容器に、ホスホン酸B(1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸)1.0mg/Lを添加した模凝集塵水100mLを入れ、同様にして、70℃で1時間加熱したのち、冷却、ろ過し、ろ液中のカルシウム濃度を測定した。カルシウム濃度は10.9mgCa/Lであり、スケール防止率は{1−(20.0−10.9)/(20.0−3.2)}×100=46(%)であった。
模擬集塵水へのポリカルボン酸A(ポリアクリル酸)とホスホン酸B(1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸)の合計濃度が1.0mg/Lとなるように添加し、同様にして、70℃で1時間加熱したのち、冷却、ろ過し、ろ液中のカルシウム濃度を測定し、スケール防止率を求めた。結果を、第12表に示す。
ポリカルボン酸C(アクリル酸/マレイン酸共重合体のナトリウム塩)とホスホン酸B(1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸)を用いて、実施例11と同じ操作を行い、スケール防止率を求めた。結果を、第13表に示す。
ポリカルボン酸D(アクリル酸/2−ヒドロキシ−3−アリロキシプロパンスルホン酸共重合体)とホスホン酸B(1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸)を用いて、実施例11と同じ操作を行い、スケール防止率を求めた。結果を、第14表に示す。
実施例14
パルプ製造の黒液濃縮工程を想定し、実際の連続蒸解釜抽出黒液を用いた試験を行った。カルシウム濃度900mg・Ca/Lの抽出黒液に塩化カルシウム二水和物を添加して、カルシウム濃度が560mg・Ca/L(6倍濃縮相当濃度)の模擬濃縮黒液を調整した。
圧力容器に模擬濃縮黒液100mLを入れ、100℃のオイルバスに1時間浸漬したのち、冷却し、5Cろ紙を用いてろ過し、ろ液中のカルシウム濃度を原子吸光法により測定した。ろ液中のカルシウム濃度は、95mg・Ca/Lであった。
圧力容器にホスホン酸B(1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸)100mg/Lを添加した模擬濃縮黒液100mLを入れ、同様にして、100℃で1時間浸漬したのち、冷却し、5Cろ紙を用いてろ過し、ろ液中のカルシウム濃度を原子吸光法により測定した。ろ液中のカルシウム濃度は、155mg・Ca/Lであり、スケール防止率は{1−(560−155)/(560−95)}×100=13(%)であった。
模擬濃縮黒液へのポリカルボン酸A(ポリアクリル酸)とホスホン酸B(1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸)の合計濃度が100mg/Lとなるように添加し、同様にして100℃で1時間加熱したのち、冷却、ろ過し、ろ液中のカルシウム濃度を測定し、スケール防止率を求めた。結果を、第15表に示す。
ポリカルボン酸B(ポリマレイン酸)とホスホン酸B(1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸)を用いて、実施例14と同じ操作を行い、スケール防止率を求めた。結果を、第16表に示す。
ポリカルボン酸C(アクリル酸/マレイン酸共重合体のナトリウム塩)とホスホン酸B(1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸)を用いて、実施例14と同じ操作を行い、スケール防止率を求めた。結果を、第17表に示す。
ポリカルボン酸A(ポリアクリル酸)とホスホン酸C(2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸)を用いて、実施例14と同じ操作を行い、スケール防止率を求めた。結果を、第18表に示す。
ポリカルボン酸B(ポリマレイン酸)とホスホン酸C(2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸)を用いて、実施例14と同じ操作を行い、スケール防止率を求めた。結果を、第19表に示す。
ポリカルボン酸C(アクリル酸/マレイン酸共重合体のナトリウム塩)とホスホン酸C(2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸)を用いて、実施例14と同じ操作を行い、スケール防止率を求めた。結果を、第20表に示す。
Claims (4)
- 50〜250℃及びpH≧9の条件下の水系におけるスケール防止方法であって、カルボキシル基を有するポリマー若しくはその塩、及び、ホスホノ基を有する化合物若しくはその塩を該水系に添加することを特徴とするスケール防止方法。
- カルボキシル基を有するポリマー若しくはその塩と、ホスホノ基を有する化合物若しくはその塩の重量比が、40:60〜95:5である請求の範囲1記載のスケール防止方法。
- ホスホノ基を有する化合物が、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホンである請求の範囲1又は請求の範囲2記載のスケール防止方法。
- 50〜250℃及びpH≧9の条件下の水系におけるスケールを防止するためのスケール防止剤であって、カルボキシル基を有するポリマー若しくはその塩、及び、ホスホノ基を有する化合物若しくはその塩を含有することを特徴とするスケール防止剤。
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