JP6365639B2 - ナトリウム塩スケール防止剤、ナトリウム塩スケール防止方法、水系の粘度低減剤、水系の管理方法及び水系の粘度低減方法 - Google Patents

ナトリウム塩スケール防止剤、ナトリウム塩スケール防止方法、水系の粘度低減剤、水系の管理方法及び水系の粘度低減方法 Download PDF

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Description

本発明は、ナトリウム塩スケール防止剤、ナトリウム塩スケール防止方法、水系の粘度低減剤、水系の管理方法及び水系の粘度低減方法に関する。
水中に溶解又は懸濁している物質が、固体表面に析出、沈殿又は堆積して固化しスケールが発生する。スケールの化学種は、発生する水系によって異なり、例えば、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウム、リン酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、リン酸亜鉛、水酸化亜鉛、塩基性炭酸亜鉛等が挙げられる。
スケールは、工業上利用される水系、例えば、ボイラ、冷却水系の機器、ゴミ焼却場、鉄鋼集塵水系の機器、排煙脱硫装置、海水淡水化装置等の多くの装置において、熱交換面、配管、器壁等に付着し、熱交換率低下、装置の破損、ポンプ圧上昇、流量低下、生産量の低下、運転操業の中断、エネルギーの浪費等の種々の障害を引き起こす。スケールは、特に、高温、高アルカリ条件下で発生しやすく、一度発生するとその除去は容易でない。そのため、操業を停止させることなく、連続的にスケール付着を防止することが望まれている。
例えば、特許文献1には、クラフトパルプ製造工程において、蒸解釜の内部で発生するスケーリング現象を効果的に防止するスケール付着防止方法として、蒸解釜に供給する白液又は黒液にポリマレイン酸又はその塩を添加する方法が提案されている。また、特許文献2には、クラフトパルプ製造工程の蒸解釜内やその周辺の配管、設備等に付着するスケールを連続的に防止する方法として、蒸解釜内の蒸解液にアクリル酸−イタコン酸共重合体若しくはその塩を添加する方法が提案されている。同様に、特許文献3には、クラフトパルプ製造工程の蒸解釜内やその周辺の配管、設備等に付着するカルシウム塩スケールを連続的に防止するスケール付着抑制剤として、マレイン酸−アクリル酸−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸三元共重合体を含有するスケール付着抑制剤が提案されている。さらに、特許文献4には、化学パルプ化プロセスにおけるカルシウム塩スケールの形成抑制を改良する方法として、ホスホン酸誘導体塩を蒸解釜に添加する方法が提案されている。
しかしながら、スケールは、化学種によって防止方法や除去方法がそれぞれ異なるため、特定の化学種からなるスケールに対する防止剤又は防止方法を、直ちに、他の化学種のスケールに対する防止剤に転用することはできず、スケールの化学種ごとに防止方法を検討する必要がある。また、近年では、工業プロセスの複雑化により、水系に対する添加物が多岐に亘ることから、スケールの化学種も多岐に亘っており、スケールの防止方法の開発は困難を極めている。
ところで、クラフトパルプ製造工程において、チップをアルカリで蒸解した後の黒液は、濃縮し、燃料として使用するとともに、アルカリを回収する。黒液の濃縮に伴い、その黒液の粘度が上昇するため、近年、粘度低減剤として硫酸ナトリウムを黒液に添加することが広く行われている(例えば、非特許文献1及び2)。このような水系においてもスケールが発生して、濃縮の際の熱効率が低下するため、効率的な濃縮ができなくなることがあった。
特公平2−53551号公報 特開平4−136286号公報 特許第3194867号公報 特表2004−532945号公報
紙パ技協誌,第64巻,第6号,第659−663頁 紙パ技協誌,第61巻,第5号,第519−522頁
本発明は、以上の実情に鑑みてなされたものであり、例えば上述の濃縮された黒液のように、多量のナトリウムイオンを含有する水系におけるスケールの発生を防止する方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上述の課題を解決するために、鋭意検討を重ねた結果、黒液に発生するスケールが、粘度低減剤である硫酸ナトリウムに由来するナトリウム塩(硫酸ナトリウムや炭酸ナトリウム等)に由来すること、及び所定のポリマーを水系に添加することで、ナトリウムイオンに由来するスケールの発生を防止することができることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的に、本発明は、以下のものを提供する。
(1)本発明の第1の発明は、少なくとも、不飽和スルホン酸系単量体を単量体とする、スルホン基含有ポリマーを含むナトリウム塩スケール防止剤である。
(2)本発明の第2の発明は、第1の発明において、前記スルホン基含有ポリマーは、重量平均分子量が700g/mol以上70,000g/mol以下であるナトリウム塩スケール防止剤である。
(3)本発明の第3の発明は、第1又は第2の発明において、前記スルホン基含有ポリマーを構成する前記不飽和スルホン酸系単量体のモル数が、前記スルホン基含有ポリマーを構成する全ての単量体のモル数の総和を100モル%とした場合に、3モル%以上であるナトリウム塩スケール防止剤である。
(4)本発明の第4の発明は、第1乃至第3のいずれかの発明において、前記不飽和スルホン酸系単量体が、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、3−アリルオキシ−2−ヒドロキシ−1−スルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸、イソプレンスルホン酸、アクリルアミドメチルスルホン酸及びこれらのアルカリ金属塩又はアンモニウム塩から選択される1以上であるナトリウム塩スケール防止剤である。
(5)本発明の第5の発明は、第1乃至第4のいずれかの発明において、前記スルホン基含有ポリマーが、少なくとも、不飽和スルホン酸系単量体とカルボン酸系単量体を単量体とする共重合体であるナトリウム塩スケール防止剤である。
(6)本発明の第6の発明は、第5の発明において、前記不飽和カルボン酸系単量体が、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸及びこれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩からなる群から選択される1以上であるナトリウム塩スケール防止剤である。
(7)本発明の第7の発明は、第1乃至第6のいずれかの発明に係るナトリウム塩スケール防止剤を水系に添加するナトリウム塩スケール防止方法である。
(8)本発明の第8の発明は、第7の発明において、前記ナトリウム塩スケール防止剤の濃度が1mg/L以上1000mg/L以下となるように水系に添加するナトリウム塩スケール防止方法である。
(9)本発明の第9の発明は、第7又は第8の発明において、前記水系が、硫酸ナトリウムを1質量%以上含むナトリウム塩スケール防止方法である。
(10)本発明の第10の発明は、第7乃至第9のいずれかの発明において、前記水系が、クラフトパルプ製造工程における黒液であるナトリウム塩スケール防止方法である。
(11)本発明の第11の発明は、硫酸ナトリウムと、少なくとも、不飽和スルホン酸系単量体を単量体とする、スルホン基含有ポリマーとを含む水系の粘度低減剤である。
(12)本発明の第12の発明は、同一の水系に、硫酸ナトリウムを添加する工程と、少なくとも、不飽和スルホン酸系単量体を単量体とする、スルホン基含有ポリマーを添加する工程とを含む水系の管理方法である。
(13)本発明の第13の発明は、同一の水系に、硫酸ナトリウムを添加する工程と、少なくとも、不飽和スルホン酸系単量体を単量体とする、スルホン基含有ポリマーを添加する工程とを含む水系の粘度低減方法である。
本発明によれば、多量のナトリウムイオンを含有する水系におけるスケールの発生を防止することができる。
本発明の一実施形態に係るパルプの生産設備の概略構成図である。
以下、本発明の具体的な実施形態について、詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
<1.ナトリウム塩スケール防止剤>
本実施形態に係る、ナトリウム塩スケール防止剤は、少なくとも、不飽和スルホン酸系単量体を単量体とする、スルホン基含有ポリマーを含む。このようなナトリウム塩スケール防止剤を、多量のナトリウムイオンを含有する水系に添加することにより、その水系において、ナトリウムイオンに由来するナトリウム塩スケールの発生を防止することができる。
[スルホン基含有ポリマー]
スルホン基含有ポリマーは、少なくとも、不飽和スルホン酸系単量体を単量体とするものである。スルホン基含有ポリマーのスルホン基が、ナトリウムイオンと親和性が高くイオン状態で保持することができる。これにより、ナトリウムイオンに由来するナトリウム塩スケールの発生を防止することができる。
(不飽和スルホン酸系単量体)
不飽和スルホン酸系単量体とは、スルホン基と重合性官能基を有する化合物をいう。一実施形態において、不飽和スルホン酸系単量体は、例えば、スルホン基とカルボニル基を有し、カルボニル炭素のα位の炭素とβ位の炭素の間の結合が、不飽和炭素結合である化合物であってよい。また、一実施形態において、不飽和スルホン酸系単量体としては、例えば、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、3−アリルオキシ−2−ヒドロキシ−1−スルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸、イソプレンスルホン酸、アクリルアミドメチルスルホン酸及びこれらのアルカリ金属塩又はアンモニウム塩から選択される1以上を用いることができる。このうち、アルカリ金属塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩があり、アンモニウム塩としてはアンモニア、モノメチルアミン、ジメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン等の塩を用いることができる。
一実施形態において、スルホン基含有ポリマーにおける、不飽和スルホン酸系単量体のモル数は、スルホン基含有ポリマーを構成する全ての単量体のモル数の総和を100モル%とした場合に、例えば、3モル%以上であることが好ましく、5モル%以上であることがより好ましく、6モル%以上であることがさらに好ましく、8モル%以上であることが特に好ましい。不飽和スルホン酸系単量体のモル数が所要量以上であることにより、ナトリウム塩スケール発生の防止効果を高めることができる。ただし、不飽和スルホン酸系単量体のモル数は、3モル%未満であってもよい。
一実施形態において、不飽和スルホン酸系単量体のモル数は、スルホン基含有ポリマーを構成する全ての単量体のモル数の総和を100モル%とした場合に、例えば、100モル%以下、90モル%以下、80モル%以下、70モル%以下、60モル%以下、50モル%以下、40モル%以下、30モル%以下、20モル%以下、10モル%以下であってもよい。
(不飽和カルボン酸系単量体)
一実施形態において、スルホン基含有ポリマーは、少なくとも、不飽和スルホン酸系単量体及び不飽和カルボン酸系単量体を単量体とする重合体であってもよい。
不飽和カルボン酸系単量体とは、カルボン酸のα位の炭素とβ位の炭素の間の結合が、不飽和炭素結合である化合物をいう。一実施形態において、不飽和カルボン酸系単量体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸及びこれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩からなる群から選択される1以上を用いることができる。このうち、アルカリ金属塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩があり、アンモニウム塩としてはアンモニア、モノメチルアミン、ジメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン等の塩を用いることができる。
(その他の単量体)
一実施形態において、スルホン基含有ポリマーは、本発明の目的の効果が損なわれない範囲において、上述の不飽和カルボン酸系単量体及び不飽和スルホン酸系単量体以外の単量体をポリマーの構成成分としてもよい。
一実施形態において、その他の単量体としては、例えば、ビニルホスホン酸、グリセリンモノアリルエーテル、アリルアルコール、(メタ)アクリルアミド、N−アルキル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニル、スチレン、イソブチレン等が挙げられる。
一実施形態において、スルホン基含有ポリマーは、スルホン基含有ポリマーを構成する全ての単量体のモル数の総和を100モル%とした場合に、他の単量体を、例えば、95モル%以下、90モル%以下、80モル%以下、70モル%以下、60モル%以下、50モル%以下、40モル%以下、30モル%以下、20モル%以下、10モル%以下、8モル%以下、6モル%以下、5モル%以下、4モル%以下、3モル%以下、2モル%以下、1モル%以下、0.5モル%以下、0.2モル%以下、0.1モル%以下、0.05モル%以下、0.02モル%以下、0.01モル%以下含有してもよい。
(スルホン基含有ポリマーの重量平均分子量(M))
一実施形態において、スルホン基含有ポリマーの重量平均分子量(M)は、例えば、200g/mol以上であることが好ましく、700g/mol以上であることがより好ましく、1,000g/mol以上であることがさらに好ましく、2,000g/mol以上であることが特に好ましい。一方で、スルホン基含有ポリマーの重量平均分子量は、120,000g/mol以下であることが好ましく、70,000g/mol以下であることがより好ましく、50,000g/mol以下であることがさらに好ましく、14,000g/mol以下であることが特に好ましい。ただし、重量平均分子量は、200g/mol未満又は120,000g/mol超であってもよい。スルホン基含有ポリマーの重量平均分子量が所要量であることにより、ナトリウム塩スケール発生の防止効果を高めることができる。また、カルボキシル基を有するポリマーの重量平均分子量が120,000以下であることにより、ポリマー添加による水系の粘度の上昇を抑制し、取り扱いを容易にすることができる。ここで、「重量平均分子量」とは、分子量既知のポリエチレングリコールを標準物質として、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより求めた値をいう。
(製造方法)
スルホン基含有ポリマーの製造方法としては、特に限定されるものではないが、一実施形態において、例えば、溶液重合、塊状重合等を用いて製造することができる。スルホン基含有ポリマーは、原料である単量体が水溶性であることが多く、その場合、例えば、水を溶媒とする水溶液重合を用いることができる。水溶液重合においては、単量体の5〜50重量%の水溶液を調製し、不活性ガスにより雰囲気を置換し、50〜100℃に加熱し、水溶性重合開始剤を添加することにより重合することができる。水溶性重合開始剤としては、例えば、4,4'−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩等のアゾ系開始剤、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩系開始剤、過酸化水素、過ヨウ素酸ナトリウム等の過酸化物系開始剤等を挙げることができる。また、必要に応じて、アルコール類やリン酸類等を連鎖移動剤として用いることができる。このような場合、重合は、通常3〜6時間で終了し、放冷することによりスルホン基含有ポリマーの水溶液を得ることができる。
[他の成分]
一実施形態において、ナトリウム塩スケール防止剤は、本発明の目的の効果が損なわれない範囲において、スルホン基含有ポリマー以外の成分を含有してもよい。例えば、ナトリウム塩スケール防止剤は、ポリアクリル酸(塩)、ポリマレイン酸(塩)等を含有することができる。
一実施形態において、スルホン基含有ポリマーは、硫酸ナトリウムと併用して、粘度低減剤として用いることもできる。一実施形態において、粘度低減剤として、硫酸ナトリウム及び上述のスルホン基含有ポリマーを含む製剤とすることができる。このような粘度低減剤を用いることにより、スケールを発生させることなく、例えばクラフトパルプ製造工程における黒液等、粘度が高い水系の粘度を低減し、又はその上昇を抑制することができる。
<2.ナトリウム塩スケール防止方法>
本実施形態に係るナトリウム塩スケール防止方法は、上述したナトリウム塩スケール防止剤を水系に添加するナトリウム塩スケール防止方法である。
硫酸ナトリウムを高濃度(例えば、1質量%以上、2質量%以上、3質量%以上)含む水系は、ナトリウム塩スケールが発生しやすい。このような水系に、上述のナトリウム塩スケール防止剤を、そのナトリウム塩スケール防止剤の濃度が1mg/L以上1000mg/L以下となるように水系に添加することにより、ナトリウム塩スケールの発生を防止することができる。
一実施形態において、ナトリウム塩スケール防止剤の濃度は、好ましくは1mg/L以上、より好ましくは5mg/L以上、さらに好ましくは10mg/L以上、特に好ましくは50mg/L以上となるように水系に添加する。水中のナトリウム塩スケール防止剤の濃度が所要の濃度以上であることにより、ナトリウム塩スケール発生の防止効果を高めることができる。ただし、ナトリウム塩スケール防止剤の濃度は、1mg/L未満であってもよい。
一実施形態において、ナトリウム塩スケール防止剤の濃度は、好ましくは1,000mg/L以下、より好ましくは500mg/L以下、さらに好ましくは300mg/L以下、特に好ましくは200mg/L以下となるように水系に添加する。水中のナトリウム塩スケール防止剤の濃度が所要の濃度以上であることにより、ナトリウム塩スケール発生の防止効果を高めることができる。ただし、ナトリウム塩スケール防止剤の濃度は、1000mg/L超であってもよい。
ナトリウム塩スケール防止方法の適用対象の水系は、ナトリウムイオン含有量の多い水系であれば特に限定されない。一実施形態において、例えば、パルプの生産設備に適用する場合、ボイラ缶内の処理においては、給水又は汽水ドラムに直接添加することができる。鉄鋼転炉集塵水系の処理においては、シックナー処理水ピットに添加することができ、循環水中に直接添加することもでき、又はダストキャッチャー後のスラリーピットに添加することもできる。また、パルプ製造工程の蒸解釜の処理においては、釜に直接添加することができ、釜内循環ラインに添加することもでき、又は釜に補給する白液に添加することもできる。また、パルプ製造工程の黒液濃縮工程での処理においては、希黒液タンクや希黒液送液ラインに添加することができる。
<3.水系の管理方法>
本実施形態に係る水系の管理方法は、同一の水系に、硫酸ナトリウムを添加する工程と、上述のスルホン基含有ポリマーを添加する工程とを含む方法である。
なお、硫酸ナトリウムを添加する工程又はスルホン基含有ポリマーを添加する工程の時期や、それらの工程(添加)の順序については、特に限定されない。
<4.水系の粘度低減方法>
本実施形態に係る水系の粘度低減方法は、同一の水系に、硫酸ナトリウムを添加する工程と、上述のナトリウム塩スケール防止剤を添加する工程とを含む方法である。
なお、硫酸ナトリウムを添加する工程又はスルホン基含有ポリマーを添加する工程の時期や、それらの工程(添加)の順序については、特に限定されない。
<5.パルプの生産設備>
以下、本実施形態に係るナトリウム塩スケール防止剤又は防止方法の適用対象の水系として、パルプの生産設備の例を挙げ説明するが、本発明は、以下の記載に何ら限定されるものではない。
図1は、本発明の一実施形態に係る木材チップを用いたパルプ製造系1の概略構成図である。パルプ製造系1は、蒸解系10、黒液処理系20、緑液製造系30、緑液処理系40、を備え、これらは、図1において実線で示される管で互いに連通され、全体として循環路を構成し、パルプ製造系における流体が循環する。また、蒸解系10、黒液処理系20、緑液製造系30、緑液処理系40は、図示しない導入手段としての導入部をさらに備える。以下、各構成要素について詳細に説明する。
[蒸解系]
蒸解系10は、図示しないヒーターを上部及び/又は下部に有する蒸解釜11を有し、この蒸解釜11の下流にはパルプ精製部が設けられている。蒸解釜11には、パルプの原料である木材チップと、水酸化ナトリウムを含有する白液とが投入され、木材チップの蒸解が行われる。これによって生じたパルプ(パルプスラリー)はパルプ精製部へと移送され、漂白、抄紙工程等を順次受け、紙が製造される。一方、廃液である黒液は、水酸化ナトリウムの回収等のため、後述するエバポレータ21へと移送される。
[黒液処理系]
黒液処理系20は、上流から順に、エバポレータ21、ボイラ22、を有する。黒液は、粘度低減剤としての硫酸ナトリウムが添加され、エバポレータ21を用いて濃縮された後、ボイラ22へと移送され、このボイラ22内で燃焼される。すると、黒液に含有されていた無機ナトリウム塩が溶融し、ボイラ22の底部から緑液(スメルト)として排出される。排出された緑液は、溶解タンク31へと移送される。
[緑液製造系]
緑液製造系30は、上流から順に、溶解タンク31と、緑液クラリファイア32と、緑液タンク33と、を有する。緑液は、溶解タンク31において水に撹拌され溶解する。これにより、水酸化ナトリウムに加え、炭酸ナトリウムを豊富に含有する緑液が生成される。溶解タンク31には図示しない送液ポンプが設けられており、緑液はこの送液ポンプに吸引され、緑液クラリファイア32へと移送される。緑液は、残存する未溶解成分が緑液クラリファイア32において除去される。その後、緑液タンク33へと移送されて貯留され、やがて苛性化系41へと移送される。
[緑液処理系]
緑液処理系40は、上流から順に、苛性化系41、白液クラリファイア42、白液タンク43、を有し、白液クラリファイア42の下流にキルン44、を有する。苛性化系41、白液クラリファイア42、白液タンク43は、互いに連通され、全体として循環路を構成する。またキルン44は苛性化系41に連通される。
緑液は、苛性化系41においてキルン44から供給された酸化カルシウムと混合される。苛性化系41は、スレーカ411、及びその下流に位置する複数の苛性化反応槽412を有する。スレーカ411に移送された緑液(通常、90〜100℃、pH13〜14)は、同じくスレーカ411に供給された酸化カルシウムと混合される。すると、酸化カルシウムが水で消和されて水酸化カルシウムが生成される。その後、苛性化反応槽412へと移送されると、緑液中の炭酸ナトリウムが水酸化カルシウムと反応し、水酸化ナトリウム及び炭酸カルシウムが生成される。
このようにして得られた白液は、白液クラリファイア42へと移送される。この白液クラリファイア42において、不溶性の炭酸カルシウムが沈降され分離された後、白液は白液タンク43に貯留され、やがて蒸解釜11へと循環して再利用されることになる。一方、分離された炭酸カルシウムはキルン44へと回収され、焙焼されて酸化カルシウムへと戻って、苛性化系41において再利用される。
[導入部]
導入部は、例えば、蒸解系10又は黒液処理系20にあり、ナトリウム塩スケール防止剤が導入される。
黒液処理系20においては、上述したとおり、粘度低減剤として硫酸ナトリウムが添加され、ナトリウムイオンが高濃度で存在している。そして、エバポレータ21によって水系が濃縮されることにより、ナトリウムイオンが硫酸ナトリウムや炭酸ナトリウムとして析出し、ナトリウム塩スケールを形成する。そして、このナトリウム塩スケールにより、熱効率の問題が懸念される。これに対し、導入部から導入されたナトリウム塩スケール防止剤は、導入個所及びその下流においてスケールを抑制する。本発明において、「スケール防止」とは、特に限定されないが、例えば、スケールの形成・付着を予防し、又は付着したスケールを除去することを意味する。
導入個所は、前述した流体流路の任意の個所であってよく、スケールによる問題の発生の抑制が求められる部位又はその上流であることが好ましい。例えば、蒸解釜11、ボイラ22に導入することができる。
以下、実施例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されない。なお、以下の実施例においては、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウムを「AMPS」、3−アリルオキシ−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホン酸ナトリウムを「HAPS」と略す。
[実験操作]
(実施例1)
クラフトパルプ製造工場における黒液濃縮缶より採取した黒液(濃度20%、硫酸ナトリウム5質量%含有)に、ナトリウム塩スケール防止剤として、アクリル酸/AMPSコポリマー(アクリル酸/AMPSのモル比=50/50、不飽和スルホン酸系単量体/全単量体のモル比(以下、「モル比」という)=50、M=3,000g/mol)を、100mg/Lとなるように添加した。1Lステンレスビーカーに入れ、IHヒーターで加熱して、180rpmで撹拌しながら濃縮し、濃縮液を得た。濃縮液を、九谷焼多用途急須専用金網(61mm)を用いてろ過し、黒液の質量に対する残渣の質量(以下、「残渣率」という)を測定した。
(実施例2)
ナトリウム塩スケール防止剤として、アクリル酸/AMPSコポリマー(アクリル酸/AMPSのモル比=70/30、モル比=30、M=5,000g/mol)を用いた以外は、実施例1と同様にして、残渣率を測定した。
(実施例3)
ナトリウム塩スケール防止剤として、アクリル酸/AMPSコポリマー(アクリル酸/AMPSのモル比=80/20、モル比=20、Mw=5,000g/mol)を用いた以外は、実施例1と同様にして、残渣率を測定した。
(実施例4)
ナトリウム塩スケール防止剤として、アクリル酸/AMPSコポリマー(アクリル酸/AMPSのモル比=90/10、モル比=10、M=5,000g/mol)を用いた以外は、実施例1と同様にして、残渣率を測定した。
(実施例5)
ナトリウム塩スケール防止剤として、アクリル酸/AMPSコポリマー(アクリル酸/AMPSのモル比=95/5、モル比=、M=5,000g/mol)を用いた以外は、実施例1と同様にして、残渣率を測定した。
(実施例6)
ナトリウム塩スケール防止剤として、アクリル酸/AMPSコポリマー(アクリル酸/AMPSのモル比=98/2、モル比=、M=5,000g/mol)を用いた以外は、実施例1と同様にして、残渣率を測定した。
(実施例7)
ナトリウム塩スケール防止剤として、アクリル酸/AMPSコポリマー(アクリル酸/AMPSのモル比=80/20、モル比=20、M=500g/mol)を用いた以外は、実施例1と同様にして、残渣率を測定した。
(実施例8)
ナトリウム塩スケール防止剤として、アクリル酸/AMPSコポリマー(アクリル酸/AMPSのモル比=80/20、モル比=20、M=15,000g/mol)を用いた以外は、実施例1と同様にして、残渣率を測定した。
(実施例9)
ナトリウム塩スケール防止剤として、アクリル酸/AMPSコポリマー(アクリル酸/AMPSのモル比=80/20、モル比=20、M=100,000g/mol)を用いた以外は、実施例1と同様にして、残渣率を測定した。
(実施例10)
ナトリウム塩スケール防止剤として、アクリル酸/HAPSコポリマー(アクリル酸/HAPSのモル比=85/15、モル比=15、M=7,000g/mol)を用いた以外は、実施例1と同様にして、残渣率を測定した。
(実施例11)
ナトリウム塩スケール防止剤として、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム(モル比100、M=3,000g/mol)を用いた以外は、実施例1と同様にして、残渣率を測定した。
(比較例1)
ナトリウム塩スケール防止剤を用いない以外は、実施例1と同様にして、残渣率を測定した。
(比較例2)
ナトリウム塩スケール防止剤として、アクリル酸ホモポリマー(モル比=0、M=5,000g/mol)を用いた以外は、実施例1と同様にして、残渣率を測定した。
(比較例3)
ナトリウム塩スケール防止剤として、マレイン酸ホモポリマー(モル比=0、M=2,000g/mol)を用いた以外は、実施例1と同様にして、残渣率を測定した。
(比較例4)
ナトリウム塩スケール防止剤として、マレイン酸/アクリル酸コポリマー(マレイン酸/アクリル酸のモル比=70/30、モル比=0、M=5,000g/mol)を用いた以外は、実施例1と同様にして、残渣率を測定した。
(比較例5)
ナトリウム塩スケール防止剤として、マレイン酸/アクリル酸コポリマー(マレイン酸/アクリル酸のモル比=30/70、モル比=0、M=5,000g/mol)を用いた以外は、実施例1と同様にして、残渣率を測定した。
表1に、実施例1〜8及び比較例1〜8において使用したナトリウム塩スケール防止剤の化学種を示す。
Figure 0006365639
[実験結果]
表2に、実施例1〜11及び比較例1〜5において測定された残渣率(%)を示す。このように、不飽和スルホン酸系単量体を単量体とする、スルホン基含有ポリマーを水系に添加することにより、未添加の場合に比べてスケールの発生を抑制できることが分かった。また、重量平均分子量が700g/mol以上70,000g/mol以下であり、不飽和スルホン酸系単量体のモル比が3モル%以上であるスルホン基含有ポリマーを用いることにより、アクリル酸やマレイン酸を単量体とし、スルホン基を有しないポリマーに比べてナトリウム塩スケールの発生を抑制できることが分かった。
Figure 0006365639
1 パルプ製造系
10 蒸解系
11 蒸解釜
20 黒液処理系
21 エバポレータ
22 ボイラ
30 緑液製造系
31 溶解タンク
32 緑液クラリファイア
33 緑液タンク
40 緑液処理系
41 苛性化系
42 白液クラリファイア
43 白液タンク
44 キルン
411 スレーカ
412 苛性化反応

Claims (10)

  1. 少なくとも、不飽和スルホン酸系単量体を単量体とする、スルホン基含有ポリマーを含み、
    前記スルホン基含有ポリマーの重量平均分子量が2,000g/mol以上14,000g/mol以下であり、
    前記スルホン基含有ポリマーを構成する前記不飽和スルホン酸系単量体のモル数が、前記スルホン基含有ポリマーを構成する全ての単量体のモル数の総和100モル%に対し、6モル%以上であり、
    前記不飽和スルホン酸系単量体が、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、及び3−アリルオキシ−2−ヒドロキシ−1−スルホン酸並びにこれらのアルカリ金属塩又はアンモニウム塩から選択される1以上である
    ナトリウム塩スケール防止剤。
  2. 前記スルホン基含有ポリマーが、少なくとも、不飽和スルホン酸系単量体及びカルボン酸系単量体を単量体とする共重合体である
    請求項1に記載のナトリウム塩スケール防止剤。
  3. 前記不飽和カルボン酸系単量体が、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸及びこれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩からなる群から選択される1以上である
    請求項2に記載のナトリウム塩スケール防止剤。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のナトリウム塩スケール防止剤を水系に添加する
    ナトリウム塩スケール防止方法。
  5. 前記ナトリウム塩スケール防止剤の濃度が1mg/L以上1,000mg/L以下となるように水系に添加する
    請求項4に記載のナトリウム塩スケール防止方法。
  6. 前記水系が、硫酸ナトリウムを1質量%以上含む
    請求項4又は5に記載のナトリウム塩スケール防止方法。
  7. 前記水系が、クラフトパルプ製造工程における黒液である
    請求項4乃至6のいずれか1項に記載のナトリウム塩スケール防止方法。
  8. 硫酸ナトリウムと、少なくとも、不飽和スルホン酸系単量体を単量体とする、スルホン基含有ポリマーとを含み、
    前記スルホン基含有ポリマーは、重量平均分子量が2,000g/mol以上14,000g/mol以下であり、
    前記スルホン基含有ポリマーを構成する前記不飽和スルホン酸系単量体のモル数が、前記スルホン基含有ポリマーを構成する全ての単量体のモル数の総和100モル%に対し、6モル%以上であり、
    前記不飽和スルホン酸系単量体が、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、及び3−アリルオキシ−2−ヒドロキシ−1−スルホン酸並びにこれらのアルカリ金属塩又はアンモニウム塩から選択される1以上である
    水系の粘度低減剤。
  9. 同一の水系に、
    硫酸ナトリウムを添加する工程と、
    少なくとも、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、及び3−アリルオキシ−2−ヒドロキシ−1−スルホン酸並びにこれらのアルカリ金属塩又はアンモニウム塩から選択される1以上である不飽和スルホン酸系単量体を単量体とする、重量平均分子量が2,000g/mol以上14,000g/mol以下であるスルホン基含有ポリマーであって、該スルホン基含有ポリマーを構成する該不飽和スルホン酸系単量体のモル数が、該スルホン基含有ポリマーを構成する全ての単量体のモル数の総和100モル%に対し、6モル%以上であるスルホン含有ポリマーを添加する工程とを含む
    水系の管理方法。
  10. 同一の水系に、
    硫酸ナトリウムを添加する工程と、
    少なくとも、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、及び3−アリルオキシ−2−ヒドロキシ−1−スルホン酸並びにこれらのアルカリ金属塩又はアンモニウム塩から選択される1以上である不飽和スルホン酸系単量体を単量体とする、重量平均分子量が2,000g/mol以上14,000g/mol以下であるスルホン基含有ポリマーであって、該スルホン基含有ポリマーを構成する該不飽和スルホン酸系単量体のモル数が、該スルホン基含有ポリマーを構成する全ての単量体のモル数の総和100モル%に対し、6モル%以上であるスルホン含有ポリマーを添加する工程とを含む
    水系の粘度低減方法。
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