JPWO2007058163A1 - フレキソ印刷版 - Google Patents
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Abstract
Description
フレキソ印刷原版は、ポリエステルフィルムなどの支持体の上に、感光性樹脂組成物を塗布し、さらに、必要に応じて感光性樹脂組成物の上にネガフィルムとの接触をなめらかにする等の目的でスリップ層(保護層)や赤外レーザーで切除可能な赤外線感受性物質を含む紫外線遮蔽層を設けることにより製造されるのが一般的である。
このようなフレキソ印刷原版からフレキソ印刷版を製版するには、まず支持体を通して全面に紫外線露光(バック露光)を施し、支持体側に薄い均一な硬化層を設ける。次いでネガフィルムを通して間接的に、又は紫外線遮蔽層の上から直接的に、感光性樹脂層の面に画像露光(レリーフ露光)をおこなう。その後、未露光部分を現像溶液で洗い流し、後処理露光することによってフレキソ印刷版を製造するのが一般的である。
このとき、フレキソ印刷機の機械的な精度が低く振動が発生する場合や、被印刷体の厚みムラや、印刷方向に対して印刷版の凹凸画像が均一でない場合には、印刷物上で、網点等の画像部の面積が一定とならず印刷濃度ムラが生じて、高品質な印刷物を得ることが困難な場合があった。
特許文献5には、弾性フォーム層上に、バリアー性能を有する支持体層、接着層、光硬化樹脂層が積層されてなるフレキソ印刷版が提案されている。しかしながら、多層構造のためにコストが高くなる、クッションフォーム層を設けているため、バック露光ができないか、或いはバック露光時間を長くする必要があり、微小画像の形成が困難である、製版時間が増大するなどの問題があった。
特許文献6には、支持体、熱膨張カプセルを含む下地層、感光性樹脂層を積層してなるフレキソ印刷版が提案されている。しかしながら、この技術では、下地層に気泡を発生させるための加熱処理が必要であり、製造収率や製版効率が低下するという問題があった。
特許文献7は、製版時間を短縮できると共に緻密な画像を印刷可能な印刷版を得ることを目的とし、少なくとも一つのモノビニル置換炭化水素重合体ブロックと少なくとも一つの共役ジエンブロックとからなり、モノビニル置換炭化水素の含有量(A)が10〜35重量%、共役ジエンのビニル含有量(V)が20〜50重量%であって、(A)と(V)が特定の式を満足する熱可塑性ブロック共重合体、エチレン性不飽和化合物成分、光重合開始剤からなる感光性エラストマー組成物を開示している。しかしながら、この文献には印刷ムラについての記載はなく、得られる印刷版の印刷ムラの改善は十分なものではなかった。
また、特許文献9や特許文献10は、透明性及び強度バランスに優れ、感光後の洗浄速度の速い感光性ゴム版を提供することを目的としており、芳香族ビニル単量体を主構成単位とする重合体からなる重合体ブロックと共役ジエン単位部分のビニル結合含有量が15〜70%である重合体ブロックを含むブロック共重合体20〜65重量部、親水性共重合体35〜80重量部、光重合性エチレン性不飽和単量体5〜300重量部、光重合開始剤0.1〜10重量部を含有する感光性組成物を開示している。しかしながら、これらの文献9、10にも印刷ムラや有機溶剤で溶解する感光性組成物についての記載はなく、得られる印刷版の印刷ムラの改善は十分なものではなかった。
さらに特許文献11は、過度の硬度及び異方性といった不都合点を有さず、粘性が低いなどSBSゴムの利点を有するフレキソ印刷版を提供することを目的としており、スチレン含有率5〜25質量%の熱可塑性エラストマーSISブロック共重合体と、スチレン含有率5〜25質量%でビニル結合含有率が35〜65%の熱可塑性エラストマーSBSブロック共重合体の質量割合が、SBS/SISで70/30〜10/90であり、50〜90質量%の結合剤混合物がSISブロック共重合体とSBSブロック共重合体から構成されており、エチレン性不飽和モノマー、可塑剤、光開始剤を含む光重合性組成物を開示している。しかしながら、この文献にも印刷ムラについての記載はなく、得られる印刷版の印刷ムラの改善は十分なものではなかった。
すなわち、本発明は下記の通りである。
(1)熱可塑性エラストマー(a)、光重合性不飽和単量体(b)、および光重合開始剤(c)を含有する感光性樹脂組成物を光硬化して得られ、非共振強制伸張振動型装置を用いた動的粘弾性測定において、500Hzにおける損失正接(tanδ)が0.3以上である光硬化物を含有するフレキソ印刷版。
(2)熱可塑性エラストマー(a)が、少なくとも1つのビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体ブロックと、少なくとも1つの共役ジエンを主体とする重合体ブロックからなる、上記(1)のフレキソ印刷版。
(3)共役ジエンを主体とする重合体ブロックの側鎖基含有量が35mol%以上80mol%以下である、上記(2)のフレキソ印刷版。
(4)熱可塑性エラストマー(a)が、少なくとも1つのビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体ブロックと、少なくとも1つのブタジエンおよび/またはブタジエンの水素添加物を主体とする重合体ブロックからなる、上記(1)のフレキソ印刷版。
(5)ブタジエンおよび/またはブタジエンの水素添加物を主体とする重合体ブロックの側鎖基含有量が35mol%以上80mol%以下である、上記(4)のフレキソ印刷版。
(6)光硬化物の500Hzにおける損失正接(tanδ)が0.55以上である、上記(1)〜(5)いずれかのフレキソ印刷版。
(7)光硬化物の500Hzにおける損失正接(tanδ)が0.7以上である、上記(1)〜(5)いずれかのフレキソ印刷版。
(8)感光性樹脂組成物における熱可塑性エラストマー(a)の含有量が30重量%以上85重量%以下である、上記(1)〜(7)いずれかのフレキソ印刷版。
(9)感光性樹脂組成物における熱可塑性エラストマー(a)の含有量が50重量%以上85重量%以下である、上記(8)のフレキソ印刷版。
(10)熱可塑性エラストマー(a)のビニル芳香族炭化水素含量が、13重量%以上35重量%以下である、上記(1)〜(9)いずれかのフレキソ印刷版。
(11)感光性樹脂組成物が現像用の有機溶剤に溶解する、上記(1)〜(10)いずれかのフレキソ印刷版。
(12)光硬化物のショアーA硬度が50°以上68°以下である、上記(1)〜(11)いずれかのフレキソ印刷版。
(13)更に支持体を含有し、光硬化物が該支持体面上に形成された、上記(1)〜(12)いずれかのフレキソ印刷版。
(14)上記(1)〜(12)いずれかのフレキソ印刷版を構成する光硬化物を得るための感光性樹脂組成物。
本発明の印刷版は、非共振強制伸張振動型装置を用いた動的粘弾性測定において、500Hzにおける損失正接(tanδ)が0.3以上である光硬化物からなる。以下に、500Hzにおける損失正接(tanδ)が0.3以上であることの技術的意義について説明する。
印刷版を特定する物性としては、ショアーA硬度が用いられることが多い。本発明者らが検討したところ、ショアーA硬度が同程度の印刷版であっても、印刷濃度ムラは異なることがわかった。そこで、印刷濃度ムラを改善するためには、ショアーA硬度を検討しただけでは足りないと考えた。そして、本発明者らは、印刷中の印刷版の振動が100〜1000Hzの速度領域であると考え、静的特性であるショアーA硬度に代えて、500Hzのtanδ値に着目して検討を重ねた。その結果、印刷版の500Hzのtanδ値が特定の範囲にある場合に印刷濃度ムラを抑制する効果があることを見出した。すなわち、感光性樹脂組成物の光(紫外線)硬化物を非共振強制伸張振動型装置を用いて動的粘弾性測定を行い、損失弾性率(E’’)と貯蔵弾性率(E’)との比で定義される損失正接(tanδ)の500Hzにおける値が0.3以上5以下である光硬化物を含有するフレキソ印刷版を用いて印刷した場合に、網点部の印刷濃度ムラ(濃淡ムラ)が抑制できるという驚くべき結果を得た。500Hzにおけるtanδ値は、印刷濃度ムラの点から0.3以上である。上限は特に制限はないが、印刷版としての弾性の点から5以下が好ましい。好ましくは0.55以上3以下、より好ましくは0.7以上1.5以下である。
なお、非共振強制伸張振動型装置を用いて、引張タイプのジオメトリーにて周波数1Hz、温度測定範囲−150℃〜60℃の温度掃引にて、一般的なフレキソ印刷版用感光性樹脂の動的粘弾性測定を行うと、tanδのピーク値の温度は−100℃以上30℃以下の範囲であり、tanδのピーク値は、0.6〜3.0の範囲に入る。しかしながら、このtanδのピーク値の温度は、温度時間換算則に従っても、必ずしも印刷版の振動速度領域を表しておらず、tanδのピーク値自体も必ずしも印刷版の振動速度領域での損失正接を表してはいない。よって、印刷濃度ムラとの相関に関しては、tanδのピーク値よりもむしろ500Hzにおけるtanδ値が重要である。
500Hzにおけるtanδ値は、動的粘弾性測定で直接的に測定するのは困難である。しかしながら、ひずみ振幅0.1%、測定周波数が0.01Hzから15.915Hzの範囲で、温度を30℃から10℃づつ下げて、−60℃まで、10℃毎に損失弾性率(E’’)、貯蔵弾性率(E’)とtanδ値を測定した後に、温度時間換算則に従い、リファレンス温度を20℃におけるマスターカーブを作成して、周波数500Hzのtanδ値を算出することができる。詳細な条件は、実施例の評価方法に記述する。
得られたフレキソ印刷版の表面張力は、インキによる印刷版の表面汚れや網点部の濃度ムラの点から36mN/m以下が好ましく、34mN/m以下がより好ましく、33mN/m以下がさらに好ましい。
ビニル芳香族炭化水素は、例えばスチレン、P−メチルスチレン、第三級ブチルスチレン、α−メチルスチレン、1,1−ジフェニルエチレン、ビニルトルエンなどの単量体を包含し、特にスチレンが好ましい。これらの単量体は、単独でも2種以上の併用でもよい。
共役ジエンは、ブタジエンやイソプレンを包含し、特に耐磨耗性の点からブタジエンが好ましい。これらの単量体は、単独でも2種以上の併用でもよい。耐溶剤性をさらに向上するために、必要に応じて、共役ジエン中の二重結合を水素添加しても良い。印刷版の微小な画像の形成性や耐カケ性の点から、共役ジエンを主体とする重合体ブロックに含まれる共役ジエンセグメントの二重結合全量のうち、80mol%以下が水素添加されていることが好ましい。水素添加率は50mol%以下がより好ましく、30mol%以下がさらに好ましい。
水素添加率および側鎖基含有量は、後述のとおり、核磁気共鳴装置(NMR)を用いて測定できる。
熱可塑性エラストマー(a)中のビニル芳香族炭化水素の含有量は、印刷版の硬さ、エステル溶剤耐性の点から35wt%以下が好ましく、印刷原版の耐コールドフロー性の点から13wt%以上が好ましく、より好ましくは15〜30重量%である。
(A−B)n 、A−(B−A)n 、A−(B−A)n −B (I)
B−(A−B)n
又は一般式群(II)で表される直鎖状ブロック共重合体若しくはラジアルブロック共重合体を包含する。
[(A−B)k]m−X 、[(A−B)k−A]m−X
[(B−A)k]m−X [(B−A)k−B]m−X (II)
上記式において、Aは例えばビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体ブロックを示す。Bは例えばブタジエンおよび/あるいはイソプレンを主体とする共役ジエン重合体ブロックを示す。Xは例えば四塩化ケイ素、四塩化スズ、エポキシ化大豆油、ポリハロゲン化炭化水素化合物、カルボン酸エステル化合物、ポリビニル化合物、ビスフェノール型エポキシ化合物、アルコキシシラン化合物、ハロゲン化シラン化合物、エステル系化合物等のカップリング剤の残基又は多官能有機リチウム化合物等の開始剤の残基を示す。n、k及びmは1以上の整数を示し、例えば1〜5である。
上記式で示される構造体は任意に組み合わせることが可能である。これらの熱可塑性エラストマー(a)は、単独でも2種以上併用してもよい。2種以上の併用において、Bがブタジエンを主体とする重合体ブロックである少なくとも1つの熱可塑性エラストマー(a−Bd)と、Bがイソプレンを主体とする重合体ブロックである少なくとも1つの熱可塑性エラストマー(a−Ip)を用いる場合、耐磨耗性の点から、熱可塑性エラストマー全量中における(a−Bd)/(a−Ip)の重量比率は1以上であることが好ましく、より好ましくは1.5以上であり、さらに好ましくは2.5以上である。
本発明においては、得られる組成物の性能バランスや、生産性と得られる版の形状安定性の観点から、式(I)で示される直鎖状ブロック共重合体や式(II)で示される構造体の内、mが4以下であるブロック共重合体が好ましい。
また、熱可塑性エラストマー(a)中で、一般式(II)で表される直鎖状ブロック共重合体或いはラジアルブロック共重合体の総重量(ii)と、一般式(I)で表される直鎖状ブロック共重合体の総重量(i)において、(i)の重量比率、すなわち(i)/((i)+(ii))は、印刷原版の耐コールドフロー性や印刷版の耐カケ性の点から0.4以下が好ましく、印刷版の柔軟性や印刷版用感光性樹脂組成物の光硬化物の500Hzにおけるtanδ値の点から0.1以上が好ましく、より好ましくは0.15〜0.3である。
熱可塑性エラストマー(a)には、必要に応じて、本発明の目的を損なわない範囲で、共役ジエンブロックの完全水素添加物のスチレン−エチレン−ブチレンブロック共重合体やスチレン-エチレン−プロピレンブロック共重合体等を併用してもよい。
熱可塑性エラストマー(a)の分子量は、特に制限はないが、成型加工性と得られる感光性樹脂組成物の固体維持性のバランスに優れるものが良い。好ましい数平均分子量の範囲は、8万〜50万である。ここで、数平均分子量とは、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用いて測定し、分子量既知のポリスチレン標品から換算されたものである。
光重合性不飽和単量体単独の重合物のガラス転移温度(Tg)が高い方が、印刷版用感光性樹脂組成物の光硬化物の500Hzにおけるtanδ値が増大する傾向がある。ここで、ガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量測定(DSC)で測定することができる。
感光性樹脂組成物中の光重合性不飽和単量体(b)の含有量は、細かいドットや文字の形成性の点から0.5wt%以上が好ましく、露光前の印刷原版が積層されたときの耐コールドフロー性や印刷版の柔軟性の点から30wt%以下が好ましく、1〜15wt%がより好ましい。
感光性樹脂組成物中の光重合開始剤(c)の含有量は、印刷版としての細かいドットや文字の形成性の点から0.1wt%以上が好ましく、印刷原版の紫外線等の活性光の透過率の点から10wt%以下が好ましく、0.5〜5wt%がより好ましい。
水に溶解あるいは膨潤するラジカル系共重合体は、例えば、不飽和単量体100重量部のうち、親水性の不飽和単量体を1重量部以上用い共重合して得られる。親水性の不飽和単量体には、酸性官能基含有不飽和単量体、例えばカルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基、ホウ酸基あるいは水酸基を有するエチレン性不飽和単量体などが挙げられる。
感光性樹脂組成物中の微粒子ポリマーの含有量は、印刷版の物性低下や欠けなど欠陥抑制の点から40wt%以下が好ましく、30wt%以下がより好ましく、20wt%以下がさらに好ましい。
可塑剤としては、ロジンあるいはテルペンなどの天然樹脂、脂肪族(C5)樹脂、芳香族(C9)樹脂、脂環族樹脂などの合成樹脂および/またはそれらの水素添加樹脂などに代表される、ナフテン系可塑剤、パラフィン油、オレフィン系の炭化水素油、液状ポリブタジエン、液状ポリイソプレン、液状ポリブタジエンの変性物、液状アクリルニトリル−ブタジエン共重合体、液状スチレン−ブタジエン共重合体、数平均分子量2,000以下のポリスチレン、セバチン酸エステル、フタル酸エステルなどが挙げられる。これらの組成に光重合性の反応基が付与されていても構わない。
これらのなかでも、印刷版用感光性樹脂組成物の光硬化物の500Hzにおけるtanδ値の増大のため、ガラス転移温度(Tg)が−30℃以上の可塑剤が好ましい。可塑剤のTgは、0℃以上がより好ましく、15℃以上がさらに好ましく、20℃以上が最も好ましい。ここで、ガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)で測定することができる。
このような可塑剤としては、例えば「ARCON P−70」(荒川化学工業株製、商標、水添C9系石油樹脂、Tg20℃)、「CLEARON P−85」(ヤスハラケミカル株製、商標、水添テルペン樹脂、Tg30℃)、「ARCON M−90」(荒川化学工業株製、商標、水添C9系石油樹脂、Tg40℃)、「ESCOREZ−5380」(エクソンモービル製、商標、ジシクロペンタジエン系、Tg30℃)などが挙げられる。
このようなTgが高い可塑剤の含有量は、印刷版の耐カケ性の点から感光性樹脂組成物中25wt%以下が好ましく、印刷版用感光性樹脂組成物の光硬化物の500Hzにおけるのtanδ値の点から5wt%以上であることが好ましく、7〜20wt%以下がより好ましい。
可塑剤の分子量に特に制限はないが、熱可塑性エラストマー(a)との相溶性や得られる感光性樹脂組成物の固体維持性に優れる可塑剤が良い。好ましい数平均分子量の範囲は、Tgが高い可塑剤に関しては2000以下であり、液状ポリブタジエン、液状ポリイソプレン、液状ポリブタジエンの変性物に関しては1000〜50000の範囲が好ましく、3000〜20000の範囲がより好ましい。ここで、数平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用いて測定し、分子量既知のポリスチレン標品から換算されたものである。
上記可塑剤は単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。また微小画像形成の点から、Tgが高い可塑剤と液状ポリブタジエンあるいは液状ポリブタジエンの変性物を併用することが好ましい。
通常、保護フィルムや支持体を、押出成形した感光性樹脂組成物に、ロールラミネートにより密着させることにより、印刷原版を得ることができる。
ネガフィルム側からの露光(レリーフ露光)と支持体側からの露光(バック露光)は、どちらかを先におこなっても良いし、また両方を同時におこなってもよい。
露光光源としては、高圧水銀灯、紫外線蛍光灯、カーボンアーク灯、キセノンランプ、ジルコニウムランプ、太陽光等があげられる。
未露光部を現像するのに用いられる有機溶剤としては、ヘプチルアセテート、3-メトキシブチルアセテート等のエステル類、石油留分、トルエン、デカリン等の炭化水素類やテトラクロルエチレン等の塩素系有機溶剤にプロパノール、ブタノール、ペンタノール等のアルコール類を混合したものが挙げられる。
また未露光部を現像するのに用いられる水系現像液は、ノニオン系、アニオン系、カチオン系あるいは両性の界面活性剤を一種又は二種類以上含有する。
カチオン系界面活性剤の具体例としては、アルキルアミン塩、アルキルアミンエチレンオキシド付加物、アルキルトリメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、サパミン型第4級アンモニウム塩、あるいはピリジウム塩等があげられる。
ノニオン系界面活性剤の具体的な例としては、ポリエチレングリコール型の高級アルコールアルキレンオキシド付加物、アルキルフェノールアルキレンオキシド付加物、脂肪酸アルキレンオキシド付加物、多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキシド付加物、高級アルキルアミンアルキレンオキシド付加物、脂肪酸アミドアルキレンオキシド付加物、油脂のアルキレンオキシド付加物、およびポリプロピレングリコールアルキレンオキシド付加物、多価アルコール型のグリセロールの脂肪酸エステル、ペンタエリスリトールの脂肪酸エステル、ソルビトールとソルビタンの脂肪酸エステル、ショ糖の脂肪酸エステル、多価アルコールのアルキルエーテルおよびアルカノールアミン類の脂肪酸アミド等が挙げられる。
両性界面活性剤の具体的な例としては、ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウムやラウリルジメチルベタイン等があげられる。
界面活性剤の濃度に特に制限はないが、通常現像液全量に対して0.5〜10wt%の範囲で使用される。
現像液には、必要に応じて、消泡剤、分散剤、腐食抑制剤、腐敗防止剤を添加してもよい。
未露光部の洗い出しはノズルからの噴射によって、またはブラシによるブラッシングでおこなわれるのが一般的である。
有機溶剤や水系現像液で現像した版は、必要に応じて、乾燥処理される。例えば、オーブン中約60℃で15〜120分間、版を乾燥することが可能である。乾燥後は、必要に応じて、後処理露光される。後処理露光としては、例えば、表面に波長300nm以下の光及び/又は300nmよりも大きい波長の光を版に照射する方法が挙げられる。
本発明の印刷版は、インキによる印刷版表面の汚れを抑制するために、印刷前に、表面張力が低いシリコン油や炭化水素等を含有した溶液で、印刷版の表面を処理してもよい。
(1)スチレン含量
スチレン含量は、紫外線分光光度計「UV200」(日立社製、商標)を用いて、262nmの吸収強度より算出した。
(2)側鎖基含有量(1,2ビニル結合量)
側鎖基含有量は、核磁気共鳴装置(1H−NMR)「JNM−LA400」(JEOL製、商標)を用いて測定した。その際、溶媒には重水素化クロロホルムを用い、熱可塑性エラストマー(a)濃度50mg/mlに調整した。観測周波数は400MHz、化学シフト基準としてTMS(テトラメチルシラン)を用い、パルスディレイ2.904秒、スキャン回数64回、パルス幅45°、測定温度26℃で行った。1、2ビニル結合構造に由来する5.0ppm前後のシグナル面積を(α)、1、4−結合構造に由来する5.4ppm前後のシグナル面積を(β)とし、側鎖基含有量(V)(%)をα/(α+β)×100の式に従って求めた。
(3)水素添加率
水素添加率は、核磁気共鳴装置(1H−NMR)を用いて測定した。測定条件は1,2ビニル結合量の算出と同様の条件で行った。水素添加率は、水素添加構造に由来するメチル・メチレン基などのシグナル面積から求めた。
(1)熱可塑性エラストマー(a−1)の合成
ジャケットと攪拌機のついた10Lのステンレス製反応器を充分窒素置換した後、シクロヘキサン6,500g、テトラヒドロフラン1.2g、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン4.5g、スチレン180gを仕込み、ジャケットに温水を通して内容物を約55℃に設定した。この後、n-ブチルリチウムシクロヘキサン溶液(純分1.25g)を添加し、スチレンの重合を開始した。スチレンがほぼ完全に重合してから3分後に、ブタジエン(1,3-ブタジエン)820gを添加し重合を継続し、ブタジエンがほぼ完全に重合して4分後に、カップリング剤としてテトラメトキシシランを0.9g添加し、カップリング反応させた。スチレンを仕込んだ直後からカップリング反応終了迄の間、攪拌機により系内を連続的に攪拌した。得られたブロック共重合体溶液の一部をサンプリングした後、溶媒を加熱除去した。ブロック共重合体溶液を用いてスチレン含量とポリブタジエン部の1,2ビニル結合量(側鎖基含有量)を測定したところ、得られたブロック共重合体のスチレン含量は18wt%、ポリブタジエン部の1,2ビニル結合量は66mol%であった。
次に、残りのブロック共重合体溶液を用いて、ビスシクロペンタジェニルチタニウムクロリドとn−ブチルリチウムを水素添加触媒として、温度70℃で水素添加を行った。水素添加率は、供給する水素ガス量を流量計で測定し、目標水素添加率を達成した時点でガスの供給を止めることでコントロ−ルした。その後、水10gを添加、攪拌後、n−オクタデシル−3−(3’,5’ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネートを3.0g、2,4−ビス(n−オクチルチオメチル)−O−クレゾールを1.5g添加し、得られた該溶液をスチームストリッピングすることにより、溶媒を除去し含水クラムを得た。引き続き、熱ロールにより脱水乾燥させ、水素添加率20mol%の熱可塑性エラストマー(a−1)のサンプルを得た。
ジャケットと攪拌機のついた10Lのステンレス製反応器を充分窒素置換した後、シクロヘキサン6,500g、テトラヒドロフラン1.2g、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン2.3g、スチレン180gを仕込み、ジャケットに温水を通して内容物を約55℃に設定した。この後、n-ブチルリチウムシクロヘキサン溶液(純分1.25g)を添加し、スチレンの重合を開始した。スチレンがほぼ完全に重合してから3分後に、ブタジエン(1,3-ブタジエン)820gを添加し重合を継続し、ブタジエンがほぼ完全に重合して4分後に、カップリング剤としてテトラメトキシシランを0.9g添加し、カップリング反応させた。スチレンを仕込んだ直後からカップリング反応終了迄の間、攪拌機により系内を連続的に攪拌した。得られたブロック共重合体溶液の一部をサンプリングした後、溶媒を加熱除去した。
得られた該熱可塑性エラストマー(a−2)は、スチレン含量が18wt%、ポリブタジエン部の1,2ビニル結合量が50mol%であった。
重合時のジャケット温水の温度を70℃に変更し、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミンの量を1.2g(熱可塑性エラストマー(a−3))、0.9g(熱可塑性エラストマー(a−4))に変更した以外は、熱可塑性エラストマー(a−2)の合成と同様にして熱可塑性エラストマー(a−3)および(a−4)を得た。熱可塑性エラストマー(a−3)のスチレン含量は18wt%、ポリブタジエン部の1,2ビニル結合量が45mol%であった。また熱可塑性エラストマー(a−4)のスチレン含量は18wt%、ポリブタジエン部の1,2ビニル結合量が40mol%であった。
重合時のジャケット温水の温度を70℃に変更し、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミンの量を0.9gに変更し、供給する水素ガス量を変更した以外は、熱可塑性エラストマー(a−1)の合成と同様にして熱可塑性エラストマー(a−5)を得た。スチレン含量が18wt%、水素添加する前のポリブタジエン部の1,2ビニル結合量が40mol%であり、水素添加率は20mol%であった。
(5−1)感光性樹脂組成物の作製
表1の実施例1〜7、比較例1および2に示した成分をニーダーにて140℃で60分間混合し、感光性樹脂組成物を得た。
(5−2)フレキソ印刷原版の作製
得られた感光性樹脂組成物を、熱可塑性エラストマーを含有する接着剤がコートされた厚さ125μmのポリエステルフィルムの支持体と、厚さ4μmのポリアミド層を有する100μmのポリエステル製カバーシートとで挟み、2.5mmのスペーサーを用いてプレス機で130℃の条件で200kg/cm2の圧力を4分間かけてフレキソ印刷原版を成形した。
(5−3)フレキソ印刷版の作製
次いで、フレキソ印刷原版のカバーシートをはぎとり、感光性樹脂層の上にあるポリアミドの保護膜層の上にネガフィルムを密着させ、「AFP-1500」露光機(旭化成ケミカルズ社製、商標)上で370nmに中心波長を有する紫外線蛍光灯を用いて、まず支持体側から硬化層の厚みが1.8mmとなるように全面露光をおこなった。その後、引き続きネガフィルムを通して6000mJ/cm2の画像(レリーフ)露光をおこなった。
このときの露光強度を、オーク製作所製のUV照度計MO-2型機でUV-35フィルターを用いて測定した。バック露光を行なう側である下側ランプからの紫外線をガラス板上で測定した強度は10.3mW/cm2、レリーフ露光側である上側ランプからの紫外線を測定した強度は12.5mW/cm2であった。
次いで、3-メトキシブチルアセテートを現像液として、「AFP-1500」現像機(旭化成ケミカルズ社製、商標)の回転するシリンダーに版を両面テ-プで貼り付けて、液温25℃で5分間現像をおこない、60℃で2時間乾燥させた。その後、後処理露光として、254nmに中心波長をもつ殺菌灯を用いて版表面全体に2000mJ/cm2、続いて紫外線蛍光灯を用いて1000mJ/cm2の露光を行なってフレキソ印刷版を得た。なおここで殺菌灯による後露光量は、MO-2型機のUV-25フィルタ-を用いて測定された照度から算出したものである。
(a)動的粘弾性
上記(5−1)で得られた感光性樹脂組成物を上記(5−2)記載の支持体とカバーフィルムで挟む代わりに、表面がシリコン処理された厚み100μmの透明のポリエステルフィルム2枚で挟んだ後、1mmの厚みになるように上記(5−2)と同様の条件でプレス成型し、感光性樹脂シートを得た。得られた感光性樹脂シートを「AFP-1216」露光機(旭化成ケミカルズ社製、商品名)上で、370nmに中心波長を有する紫外線蛍光灯を用いて、両面から各3000mJ/cm2の全面露光し、感光性樹脂組成物の光硬化物を得た。露光強度は、オ―ク製作所製のUV照度計(商品名、MO-2型機)でUV-35フィルタ−(オ−ク製作所製、商品名)を用いて測定した。 次に、両面のシリコン処理されたポリエステルフィルムを取り、光硬化物を幅10mm、長さ35mmのサイズにカットした。装置RSA−II(レオメトリック・サイエンティフィック・エフ・イー株式会社製、商品名)の引張タイプのジオメトリーに、得られたサンプルをセットし、軸方向の力を0N/m2付近に調整し、実効測定長さは22.6mm、ひずみは0.1%で、周波数温度掃引テストにて動的粘弾性測定、すなわち損失弾性率(E’’)、貯蔵弾性率(E’)とtanδ値の測定を行った。実際に与える測定周波数は正弦波で0.01Hzから15.915Hzの範囲とした。測定温度を30℃から10℃ずつ下げて、−60℃まで10℃刻みとした。該装置のアプリケーションソフト(RSI−Orchestratorバージョン6.5.1)に従い、温度時間換算則によって、リファレンス温度を20℃で、マスターカーブを自動作成して、500Hzにおけるtanδ値をグラフから読み取った。実施例2及び実施例5の測定結果(グラフ)を図1に示す。図1中、Aは実施例2を、Bは実施例5を示す。
厚さ2.5mmのフレキソ印刷版を、温度23℃、相対湿度50%恒温恒湿室内に一日放置した後、JIS定圧荷重器GS-710(株式会社テクロック社製、ジュロメーターGS-719G ASTM:D2240A、JIS:K6253A、ISO:7619A)を用いて測定した。ベタ面への荷重(質量1kg)15秒後の値をショア−A硬度とした。
表面張力は、温度20℃、相対湿度50%の条件下で、ぬれ張力試験用混合液(和光純薬工業製、商標)を用いて、測定することができる。製版直後の印刷版のベタ部分を、エタノールを含んだ不織布で2、3回拭いて汚れをおとし、所定の温度湿度条件下で2日以上乾燥後に、濡れ性張力試験用混合液を吸収した幅25mmの不織布で、ベタ部分の5cm程度の距離を瞬時(0.5秒以内)で塗布した。目視観察にて2秒後にはじかれない濡れ性張力試験用混合液の張力から求めた。
得られた厚さ2.5mmの印刷版を用いて、フレキソ印刷機にて印刷試験を行った。印刷版作成に用いたネガフィルムのパターンは、133lpiと150lpiの2つの線数を有し、それぞれ20%、30%、40%、50%、60%(各サイズは10cm×75cm)の網点と、ゴシック文字で2ポイントから8ポイントが印字されたものである。印刷版の裏面に、厚み0.35mmのクッションテープ1915(スリーエム社製、商品名)を貼付け、エステル溶剤含有インキとして、XS−716(大日本インキ化学工業株製、商品名)、被印刷体として、低密度ポリエチレン(厚み0.04mm)、800lpiのアニロックスロール(セル容量3.8cm3/m2)を用いて、印刷速度80m/分で、10000m印刷後、印刷物の各網点・文字部分の印刷物を目視で観察した。印刷濃度ムラが最も少なく良好な印刷品質を維持していれば4とし、さらに印刷濃度ムラの状態が悪化するにしたがい、3、2、1と点数を付けた。なお全ての印刷試験において印刷途中でベタがかすれるような現象は観測されなかった。
印刷版が溶剤インキに膨潤したときの版上にある文字部の機械的強度を図2に示すようなモデル実験で評価した。図2中、1は被接触体(大きさ:8cm×6cm、素材:布、荷重:1kg)を、2は印刷版を、3は印刷版2を製版するときに用いたネガフィルムを示す。印刷版作成に用いたネガフィルムのパターンは図2に示すような8ポイントから12ポイントの大きさの文字が印字されたものを用いた。このパターンで得られた厚さ2.5mmの印刷版を、20wt%酢酸エチル−イソプロピルアルコール溶液に、4時間浸漬後に、NP式耐刷力試験機(新村印刷株製、商標、接触体:布、荷重1Kg)を用いて、300回左右に擦った後に、文字の破壊の程度を顕微鏡で観察した。8ポイントの文字が破壊した場合は○とし、10ポイントの文字が破壊した場合には次に良く、△とし、12ポイントの文字も破壊した場合は×とした。
Claims (14)
- 熱可塑性エラストマー(a)、光重合性不飽和単量体(b)、および光重合開始剤(c)を含有する感光性樹脂組成物を光硬化して得られ、非共振強制伸張振動型装置を用いた動的粘弾性測定において、500Hzにおける損失正接(tanδ)が0.3以上である光硬化物を含有するフレキソ印刷版。
- 熱可塑性エラストマー(a)が、少なくとも1つのビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体ブロックと、少なくとも1つの共役ジエンを主体とする重合体ブロックからなる、請求項1記載のフレキソ印刷版。
- 共役ジエンを主体とする重合体ブロックの側鎖基含有量が35mol%以上80mol%以下である、請求項2に記載のフレキソ印刷版。
- 熱可塑性エラストマー(a)が、少なくとも1つのビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体ブロックと、少なくとも1つのブタジエンおよび/またはブタジエンの水素添加物を主体とする重合体ブロックからなる、請求項1記載のフレキソ印刷版。
- ブタジエンおよび/またはブタジエンの水素添加物を主体とする重合体ブロックの側鎖基含有量が35mol%以上80mol%以下である、請求項4に記載のフレキソ印刷版。
- 光硬化物の500Hzにおける損失正接(tanδ)が0.55以上である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のフレキソ印刷版。
- 光硬化物の500Hzにおける損失正接(tanδ)が0.7以上である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のフレキソ印刷版。
- 感光性樹脂組成物における熱可塑性エラストマー(a)の含有量が30重量%以上85重量%以下である、請求項1〜7のいずれか一項に記載のフレキソ印刷版。
- 感光性樹脂組成物における熱可塑性エラストマー(a)の含有量が50重量%以上85重量%以下である、請求項8に記載のフレキソ印刷版。
- 熱可塑性エラストマー(a)のビニル芳香族炭化水素含量が、13重量%以上35重量%以下である、請求項1〜9のいずれか一項に記載のフレキソ印刷版。
- 感光性樹脂組成物が現像用の有機溶剤に溶解する、請求項1〜10のいずれか一項に記載のフレキソ印刷版。
- 光硬化物のショアーA硬度が50°以上68°以下である、請求項1〜11のいずれか一項に記載のフレキソ印刷版。
- 更に支持体を含有し、光硬化物が該支持体面上に形成された請求項1〜12のいずれか一項に記載のフレキソ印刷版。
- 請求項1〜12のいずれか一項に記載のフレキソ印刷版を構成する光硬化物を得るための感光性樹脂組成物。
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