JP4782580B2 - フレキソ印刷用感光性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
フレキソ印刷版用の構成体としては、ポリエステルフィルムなどを支持体とし、その上に、上記の感光性樹脂組成物、さらに、必要に応じて感光性樹脂組成物の上にネガフィルムとの接触をなめらかにする目的で、スリップ層または保護層、もしくは赤外レーザーで切除可能な赤外線感受性物質を含む紫外線遮蔽層が設けられるのが一般的である。
このようなフレキソ印刷版用感光性構成体からフレキソ印刷版を製版するには、まず支持体を通して全面に紫外線露光を施し(バック露光)、薄い均一な硬化層を設け、次いでネガフィルムを通して、もしくは紫外線遮蔽層の上から直接、感光性樹脂層の面に画像露光(レリーフ露光)を行い、未露光部分を、現像用溶剤で洗い流すか、あるいは熱溶融後に吸収層で吸収除去後に、後処理露光することによって製造されるのが一般的である。
このようなフレキソ印刷においては、ネガフィルムに忠実な形状(解像力)が得られなかったり、エステル溶剤耐性がない場合、長時間印刷中に、印刷版が破壊されたり、膨潤して本来の絵柄でない部分まで、印刷されることがある。
このような感光性樹脂組成物に関し、種々の可塑剤が提案されている。
特許文献4の実施例1〜3には、炭化水素系可塑剤として、屈折率の低い流動パラフィンが用いられている。
すなわち、本発明は下記の通りである。
1.支持体と、その面上に形成されたフレキソ印刷用感光性樹脂組成物の層からなる積層構造を有するフレキソ印刷版用感光性構成体であって、
前記フレキソ印刷用感光性樹脂組成物は、少なくとも熱可塑性エラストマー(a)、光重合性不飽和単量体(b)、炭化水素系可塑剤(c)、30℃で粘度が2000(Pa・s)以下の液状の共役ジエンゴム(d)および光重合開始剤(e)を含むフレキソ印刷用感光性樹脂組成物であって、炭化水素系可塑剤(c)の重量平均分子量が2000以下、不飽和結合量が0.5mol/100g以下、且つ20℃における屈折率が1.497以上であることを特徴とするフレキソ印刷版用感光性構成体。
2.共役ジエンゴム(d)のビニル含有量が50mol%以上であることを特徴とする1.に記載のフレキソ印刷版用感光性構成体。
3.共役ジエンゴム(d)のビニル含有量が70mol%以上であることを特徴とする1.または2.に記載のフレキソ印刷版用感光性構成体。
4.感光性樹脂組成物中の炭化水素系可塑剤(c)の含有量が、6wt%〜30wt%であることを特徴とする1.〜3.のいずれかに記載のフレキソ印刷版用感光性構成体。
6.光重合性不飽和単量体(b)として、少なくとも、多官能(メタ)アクリレートを、感光性樹脂組成物中に3wt%以上含有することを特徴とする1.〜5.のいずれかに記載のフレキソ印刷版用感光性構成体。
7.炭化水素系可塑剤(c)が、環状構造を有する炭化水素樹脂を水素添加して得られた樹脂であることを特徴とする1.〜6.のいずれかに記載のフレキソ印刷版用感光性構成体。
8.炭化水素系可塑剤(c)のガラス転移温度が-20℃以上、且つ20℃の屈折率が1.510以上であることを特徴とする1.〜7.のいずれかに記載のフレキソ印刷版用感光性構成体。
本発明における熱可塑性エラストマー(a)とは、高温で可塑化されて成型でき、常温ではゴム弾性体としての性質を示す高分子で、その中でも、製版時間の短縮化や印刷版の画像再現性の点で、芳香族を有する熱可塑性ブロック共重合体が好ましい。
芳香族を有する熱可塑性ブロック共重合体とは、少なくとも、ビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体ブロックと、共役ジエンを主体とする重合体ブロックを有する。
本願において「主体」とは、70wt%以上を指す。
ビニル芳香族炭化水素としては例えばスチレン、P-メチルスチレン、第三級ブチルスチレン、α-メチルスチレン、1,1-ジフェニルエチレンなどが挙げられ、中でも入手性の点でスチレンが好ましい。
共役ジエンとしては、ブタジエンやイソプレンおよび/またはその水素添加物などが挙げられる。これらの単量体は、単独でも2種以上の併用でもよい。水素添加は、芳香族を有する熱可塑性ブロック共重合体の製造後に行っても良い。
この中でも表面の低粘着性化、印刷版の耐磨耗性あるいは耐カケの点で、ブタジエンおよび/またはその水素添加物が好ましい。
必要に応じて、エチレンやプロピレンを主体とするブロックを含有しても良い。
芳香族を有する熱可塑性ブロック共重合体の構造は、製造の容易さより、直鎖状でも、3〜6分岐のラジアル状でも良い。
芳香族を有する熱可塑性ブロック共重合体中には、印刷版の柔軟性や耐カケ性の点で、ビニル芳香族炭化水素ブロックと共役ジエンブロックを有するジブロック体を10wt%以上含有することが好ましい。
熱可塑性エラストマー(a)の感光性樹脂組成物中の含有量は、未硬化樹脂構成体の耐コールドフロー性や耐カケ性の点で、40wt%以上、柔軟性の点で、90wt%以下が好ましい。50wt%〜90wt%の範囲がより好ましく、60wt%〜85wt%の範囲がさらに好ましい。
必要に応じて、感光性樹脂組成物中に、20wt%以下であれば、その他のエラストマーを併用しても構わない。
具体的な例としては、ヘキサンジオール、ノナンジオールなどのアルカンジオールのジアクリレート及びジメタクリレート、あるいはエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ブチレングリコールのジアクリレート及びジメタクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ペンタエリトリットテトラ(メタ)アクリレート、N,N’-ヘキサメチレンビスアクリルアミド及びメタクリルアミド、スチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン、ジアクリルフタレート、トリアリルシアヌレート、フマル酸ジエチルエステル、フマル酸ジブチルエステル、フマル酸ジオクチルエステル、フマル酸ジステアリルエステル、フマル酸ブチルオクチルエステル、フマル酸ジフェニルエステル、フマル酸ジベンジルエステル、マレイン酸ジブチルエステル、マレイン酸ジオクチルエステル、フマル酸ビス(3-フェニルプロピル)エステル、フマル酸ジラウリルエステル、フマル酸ジベヘニルエステル、N-ラウリルマレイミド等を挙げることができる。これらは単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
耐エステル溶剤性の点から、2官能以上の多官能(メタ)アクリレートを有する光重合性不飽和単量体を、3wt%〜15wt%の範囲で含有することが好ましい。5wt%〜15wt%の範囲がより好ましく、さらに、多官能アクリレートと多官能メタクリレートを併用するのが好ましい。
炭化水素樹脂は、実質、炭素と水素からなる樹脂で、具体例としては、天然樹脂系のロジンあるいはテルペン、合成樹脂系の脂肪族(C5)樹脂、芳香族(C9)樹脂、共重合(C5+C9)樹脂、脂環族樹脂、クマロン・インデン樹脂あるいはスチレン系樹脂等および/またはそれらの水素添加樹脂が挙げられる。
天然樹脂系のロジンには、ガムロジン、重合ロジン、変性ロジンのグリセリンおよびペンタエリスリトールエスエル等、テルペンには、テルペン樹脂(α-ピネン、β-ピネン、ジペンテン系)、芳香族変性テルペン樹脂およびテルペンフェノール樹脂等が挙げられる。
これらは、単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いて良い。
本発明でいう「実質、炭素と水素からなる樹脂」とは、炭化水素樹脂中に、炭素および水素以外の窒素、酸素、硫黄あるいは塩素等の元素量が、1mol/100g未満を指す。耐エステル溶剤性の点で、0.5mol/100g未満が好ましく、0.2mol/100g未満がさらに好ましい。
水添する方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、パラジウム、ルテニウム、ロジウムなどの貴金属またはそれらを活性炭素、活性アルミナ、珪藻土などの坦体上に担持したものを触媒として使用して行う方法が挙げられる。
この時、粉末状の触媒を懸濁攪拌しながら反応を行うバッチ方式にすることも、成形した触媒を充填した反応塔を用いた連続方式にすることも可能であり、反応形式に特に制限はない。
水添の際の反応温度は、特に限定されないが、通常20〜250℃、好ましくは、50〜200℃である。反応温度が20℃未満であると、水素化速度が遅くなり、一方、250℃を超えると、水添物の分解が多くなる恐れがある。
炭化水素系可塑剤(c)の重量平均分子量は、2000以下で、樹脂中に溶解し易く、透明性が高く、シャープな細線再現性が得られる。400〜1500の範囲がより好ましく、700〜1500の範囲がさらに好ましい。
炭化水素系可塑剤(c)の不飽和結合量は、0.5mol/100g以下で、耐エステル溶剤性が得られる。不飽和結合量が低い方が、耐エステル溶剤性がさらに高く、0.33mol/100g以下が好ましく、0.1mol/100g以下がより好ましい。
不飽和結合量は、炭化水素系可塑剤中の全不飽和結合量で、主鎖中や側鎖中の場所には依存しない。例えば、ベンゼン環の不飽和結合数は、3である。
炭化水素系可塑剤(c)の20℃における屈折率は、1.497以上で、印刷版の細線再現性および耐エステル溶剤性が得られる。1.510以上がより好ましく、1.520以上がさらに好ましい。
屈折率は、JIS(K0062)法で測定することができる。試料の平滑面が得られない場合は、キシレンに溶解し、30wt%、50wt%および70wt%の溶液状態で同様に測定し、100wt%の濃度に外挿して求めることができる。
ガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)で測定することができる。
感光性樹脂組成物中の炭化水素系可塑剤(c)の含有量は、耐溶剤性の点で、6wt%以上が好ましく、微小画像の形成性の点で、30wt%以下が好ましい。8wt%〜25wt%の範囲がより好ましく、8wt%〜20wt%の範囲がさらに好ましい。
粘度は、JIS−K−7117で、測定することができる。
ジエンとしては、入手性の点で、イソプレンおよび/またはブタジエンが好ましく、耐カケ性の点で、ブタジエンがより好ましい。
具体的には、ポリブタジエンやポリイソプレン等が挙げられる。
共役ジエンゴム(d)中のビニル含有量は、好ましくは、微小な画像の形成性や耐カケ性の点で高い方が良く、50mol%以上、70mol%以上がより好ましく、75mol%以上がさらに好ましい。〜共役ジエンゴム中のビニル含有量は、プロトンNMR(核磁気共鳴スペクトル)より求めることができる。
具体例としては、ベンゾフェノン、4,4-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノ ン、t-ブチルアントラキノン、2-エチルアントラキノン、2,4-ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4-ジクロロチオキサントン等のチオキサントン類;ジエトキシアセトフェノン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オ ン、ベンジルジメチルケタール、1-ヒドロキシシクロヘキシル-フェニルケトン、2-メチル-2-モルホリノ(4-チオメチルフェニル)プロパン-1-オン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルホリノフェニル)-ブタノン等のアセトフェノン類;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル類;2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6-ジメトキシベンゾイル)-2,4,4-トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6- トリメチルベンゾイル)-フェニルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド類;メチルベンゾイルホルメート;1,7-ビスアクリジニルヘプタン;9 -フェニルアクリジン;等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
また、所望に応じ種々の補助添加成分、例えば可塑剤、熱重合防止剤、紫外線吸収剤、ハレーション防止剤、光安定剤ならびに酸化防止剤などを添加することができる。
本発明の印刷版(2.84mm厚み)のショアーA硬度は、エステル溶剤を含有したインキを用いた印刷再現性あるいは耐エステル溶剤性の点で、45°以上が好ましい。50°以上がより好ましく、55°以上がさらに好ましい。
例えば、感光性樹脂組成物の原料を適当な溶媒、例えばクロロホルム、テトラクロルエチレン、メチルエチルケトン、トルエン等の溶剤に溶解させて混合し、型枠の中に流延して溶剤を蒸発させ、そのまま板状にすることができる。また、溶剤を用いず、ニーダ、ロールミルあるいはスクリュウ押出機で混練後、カレンダーロールやプレスなどにより所望の厚さに成型することができるが、本発明はこれらの調製方法に限定されるものではない。
保護フィルムや支持体は通常感光性樹脂組成物のシート成形後、ロールラミネートにより感光性樹脂組成物に密着させ、ラミネート後加熱プレスすると一層厚み精度の良い感光性樹脂層を得ることができる。
版表面の表面張力を変更するための画像露光として、200nm〜300nmの波長範囲の紫外線を露光後に、310nm〜400nmの波長範囲の紫外線で露光してもよい。
ネガフィルム側からの露光(レリーフ露光)と支持体側からの露光(バック露光)は、どちらを先におこなっても良いし、また両方を同時におこなってもよい。
未露光部を現像するのに用いられる現像溶剤としては、ヘプチルアセテート、3-メトキシブチルアセテート等のエステル類、石油留分、トルエン、デカリン等の炭化水素類やテトラクロルエチレン等の塩素系有機溶剤にプロパノール、ブタノール、ペンタノール等のアルコール類を混合したものをあげることができる。
現像溶剤による未露光部の洗い出しは、ノズルからの噴射によって、またはブラシによるブラッシングでおこなわれる。
後処理露光として、表面に波長300nm以下の光を照射する方法が一般的である。必要に応じて、300nmよりも大きい光も併用しても構わない。
(1)熱可塑性エラストマーAの合成
ジャケットと攪拌機の付いた10Lステンレス製反応器を充分窒素置換した後、シクロヘキサン7000cc、テトラヒドロフラン1g、N、N、N’、N’-テトラメチルエチレンジアミン0.8g、スチレン170gを仕込み、ジャケットに温水を通水して内容物を約70℃に設定した。この後、n-ブチルリチウムシクロヘキサン溶液(純分で1.15g)を添加し、スチレンの重合を開始した。スチレンが完全に重合してから、ブタジエン(1,3-ブタジエン)830gを添加して重合を継続し、ブタジエンの重合が完全に終了4分後、テトラメトキシシラン0.83gを添加し、カップリング反応させた。得られたブロック共重合体溶液の一部をサンプリングし、その後溶媒を加熱除去した。該ポリマーは,スチレン含量が17重量%,ポリプタジエン部の1,2ビニル結合量が35重量%であった。
尚、スチレン含有量は紫外分光分析法(UV)を用いて測定した。また、ビニル結合量は赤外分析法(IR)を用いて測定し、ハンプトン法により算出した。
感光性樹脂組成として、表1と表3に示した組成をニーダーにて140℃で60分間混合し感光性樹脂組成物を得た。
得られた感光性樹脂組成物を、熱可塑性エラストマーを含有する接着剤がコートされた厚さ125μのポリエステルフィルムの支持体と、厚さ4μのポリアミド層を有する100μのポリエステル製カバーシートとで挟み、3mmのスペーサーを用いてプレス機で130℃の条件で200kg/cm2の圧力を4分間かけてフレキソ印刷版用感光性構成体を成形した。
(2)のフレキソ印刷版用感光性構成体のカバーシートをはぎとり、感光性樹脂層の上にあるポリアミドの保護膜層の上にネガフィルムを密着させ、AFP−1500露光機(旭化成ケミカルズ製、商品名)上で370nmに中心波長を有する紫外線蛍光灯を用いて、まず支持体側から300mJ/cm2の全面露光をおこなった後、引き続きネガフィルムを通して6000mJ/cm2の画像(レリーフ)露光をおこなった。
このときの露光強度をオーク製作所製のUV照度計MO-2型機でUV-35フィルターを用いて、バック露光を行なう側である下側ランプからの紫外線をガラス板上で測定した強度は10.3mW/cm2、レリーフ露光側である上側ランプからの紫外線を測定した強度は12.5mW/cm2であった。
4−1)画像再現性
(4−1−1)細線の再現性
(3)で得られたレリーフ画像の500μm幅の凹細線と凸細線の形状を、顕微鏡を用いて評価した。凹細線の溝が深く、且つ凸細線がシャープで太りがないものが良く、○とし、凹細線の溝が浅く、凸細線がシャープでなく太った場合は問題で、×とした。
(4−1−2)微小画像の形成性
(3)で得られたレリーフ画像の59線(1/cm)の1%のハイライト部を、顕微鏡を用いて評価した。形成していれば良く、○とし、形成していなければ、問題で、×とした。
(4−2−1)厚み変化
(4)で得られた印刷版を20wt%酢酸エチル-イソプロピルアルコール溶液に、25℃で6時間浸漬後の厚み変化量a(mm)=(浸漬後の厚み-初期厚み)と、浸漬後に取り出し50℃で7日間乾燥したときの厚み変化b(mm)=(初期厚み-乾燥後厚み)の和(a+b)を測定し、厚み変化が小さい方が、エステル溶剤耐性が高く、最もよいものを◎、次に良いものを○、厚み変化の大きいものを×とした。
(4−2−2)耐カケ性
印刷版が溶剤インキに膨潤したときの版上にある文字部の機械的強度を以下のモデル実験で評価した。(4)で得られた図1に示すような8ポイントから12ポイントの大きさの文字がある印刷版を、20wt%酢酸エチル-イソプロピルアルコール溶液に、4時間浸漬後に、NP式耐刷力試験機(新村印刷株製、商品名、接触体:布、荷重1kg)を用いて、100回左右に擦った後に、文字の破壊の程度を顕微鏡で観察した。、8ポイントの文字のみ破壊した場合は次に良く、○とし、10ポイントの文字が破壊した場合はその次に良く、○‘とし、12ポイントの文字も破壊した場合は、×とした。
実施例1〜3、比較例1〜4の評価試験結果を表2に記載する。
熱可塑性エラストマー、光重合性不飽和単量体、重量平均分子量が2000以下、不飽和結合量が0.5mol/100g以下、且つ屈折率が1.497以上の炭化水素系可塑剤、液状の共役ジエンゴムおよび光重合開始剤を含有することで、初めて、優れた再現性および高いエステル溶剤耐性を同時に満たせることが分かる。
感光性樹脂組成物中に、液状の共役ジエンゴムを含有することで、微小画像の形成性や溶剤膨潤時の耐カケ性を満たすことが分かる。
Claims (8)
- 支持体と、その面上に形成されたフレキソ印刷用感光性樹脂組成物の層からなる積層構造を有するフレキソ印刷版用感光性構成体であって、
前記フレキソ印刷用感光性樹脂組成物は、少なくとも熱可塑性エラストマー(a)、光重合性不飽和単量体(b)、炭化水素系可塑剤(c)、30℃で粘度が2000(Pa・s)以下の液状の共役ジエンゴム(d)および光重合開始剤(e)を含み、
前記炭化水素系可塑剤(c)の重量平均分子量が2000以下、不飽和結合量が0.5mol/100g以下、且つ20℃における屈折率が1.497以上であることを特徴とするフレキソ印刷版用感光性構成体。 - 共役ジエンゴム(d)のビニル含有量が50mol%以上であることを特徴とする請求項1に記載のフレキソ印刷版用感光性構成体。
- 共役ジエンゴム(d)のビニル含有量が70mol%以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のフレキソ印刷版用感光性構成体。
- 感光性樹脂組成物中の炭化水素系可塑剤(c)の含有量が、6wt%〜30wt%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のフレキソ印刷版用感光性構成体。
- 熱可塑性エラストマー(a)が、芳香族を有するブロック共重合体であって、ブロック共重合体中の芳香族化合物の含有量が、28wt%以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のフレキソ印刷版用感光性構成体。
- 光重合性不飽和単量体(b)として、少なくとも、多官能(メタ)アクリレートを、感光性樹脂組成物中に3wt%以上含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のフレキソ印刷版用感光性構成体。
- 炭化水素系可塑剤(c)が、環状構造を有する炭化水素樹脂を水素添加して得られた樹脂であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のフレキソ印刷版用感光性構成体。
- 炭化水素系可塑剤(c)のガラス転移温度が−20℃以上、且つ20℃の屈折率が1.510以上であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のフレキソ印刷版用感光性構成体。
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