JPWO2007052676A1 - 車両 - Google Patents

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Abstract

旋回性能を向上して、安定した旋回を行うことができると共に、運転者の負担を軽減して、快適性を確保することができる車両を提供する。リンク機構30を屈伸させることで、左右の車輪12L,12Rを共に旋回内側へ傾斜させ、横力によるキャンバースラストを発生させることができるので、旋回力の向上を図ることができる。更に、リンク機構を屈伸させることで、連結リンク40の傾斜と共に乗員部を傾斜させ、車両の重心位置を旋回内輪側へ移動させることができる。これにより、旋回内輪の浮き上がりを防止して、旋回性能の向上を図ることができる。また、このように、旋回時に乗員部を旋回内輪側へ傾斜させることで、乗員に遠心力を体感させ難くすることができる。

Description

本発明は、一対の車輪と、一対の車輪を支持するリンク機構とを備えた車両に関し、特に、旋回性能を向上して、安定した旋回を行うことができると共に、乗員の負担を軽減して、快適性を確保することができる車両に関するものである。
近年、エネルギー資源の枯渇問題に鑑み、車両の省燃費化が強く要求されている。その一方で、車両の低価格化などから、車両の保有者が増大し、一人が一台の車両を保有する傾向にある。そのため、例えば、4人乗り車両を運転者一人のみが運転することで、エネルギーが無駄に消費されるという問題点があった。
そこで、車両を小型化して、省燃費化を図る研究が種々行われている。車両の小型化による省燃費化としては、車両を一人乗りの2輪車として構成する形態が最も効率的であるといえる。
このような一人乗りの2輪車として、例えば、特開2005−75070号公報及び特開2005−94898号公報には、乗員が立ち姿勢で乗車するタイプの車両が開示されている。一方、特開2005−145296号公報には、乗員が着座姿勢で乗車するタイプの車両が開示されている(特許文献1乃至3)。
しかしながら、このような車両(一人乗りの2輪車)では、旋回により車体に横加速度(遠心力、図10(b)の矢印A)が作用すると、旋回内輪側が浮き上がり易く(図10(b)参照)、旋回時の安定性が不十分であり、十分に減速しなければ旋回時に車両の横転を招くという問題点があった。
これに対し、特開2001−55034号公報には、4輪の車両であるが、左右の車輪をピボット伝達レバーを介して車体に支持させると共に、左右のピボット伝達レバーを連結ロッドで連結することで、両ピボット伝達レバーと連結ロッドとが車体と共にリンク機構を構成し、アクチュエータによりリンク機構(ピボット伝達レバー)を駆動することで、左右の車輪を共に旋回内側へ傾斜させて、旋回性の向上を図るという技術が記載されている(特許文献4)。
特開2005−75070号公報 特開2005−94898号公報 特開2005−145296号公報 特開2001−55034号公報(例えば、段落[0011,0034,0035]、第4図など)
しかしながら、上述した従来の車両(特許文献4)では、旋回中の車両姿勢が水平に保持されるため、横加速度(遠心力)が座席上の乗員を横方向へ滑動させる力として作用する。そのため、乗員の負担が増大し、旋回中の運転操作が困難になると共に、快適性の低下を招くという問題点があった。
また、2輪車は、4輪車と比較して、軽量であると共にトレッド幅が狭いため、上述した従来の車両(特許文献4)における技術を2輪車にそのまま適用しただけでは、旋回内輪側の浮き上がりを抑制することが困難であり、旋回性能の向上効果を十分に発揮させることができないという問題点があった。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、旋回性能を向上して、安定した旋回を行うことができると共に、乗員の負担を軽減して、快適性を確保することができる車両を提供することを目的としている。
この目的を達成するために、請求項1記載の車両は、一対の車輪と、乗員が乗車する乗員部とを備えるものであり、前記一対の車輪を連結するリンク機構と、前記リンク機構に駆動力を付与して前記リンク機構を屈伸させるリンク駆動装置と、を備え、旋回時には、前記リンク駆動装置の駆動力により前記リンク機構を屈伸させて前記一対の車輪にキャンバー角を付与すると共に、前記乗員部を旋回内輪側へ傾斜させる。
請求項2記載の車両は、請求項1記載の車両において、前記リンク機構は、前記一対の車輪をそれぞれ回転可能に軸支する一対の車輪支持体と、前記一対の車輪支持体に両端が軸支される第1リンク及び第2リンクとを備え、前記リンク駆動装置は、伸縮式のアクチュエータを備えると共に、前記アクチュエータの少なくとも一端を、前記リンク機構の支持軸、第1リンク、第2リンク又は車輪支持体に接続する。
請求項3記載の車両は、請求項1記載の車両において、前記リンク機構は、前記一対の車輪をそれぞれ回転可能に軸支する一対の車輪支持体と、前記一対の車輪支持体に両端が軸支される第1リンク及び第2リンクとを備え、前記リンク駆動装置は、伸縮式のアクチュエータを備えると共に、前記アクチュエータの少なくとも一端又は両端を前記リンク機構の互いに隣り合わない支持軸に接続する。
請求項4記載の車両は、請求項1記載の車両において、前記リンク機構は、前記一対の車輪をそれぞれ回転可能に軸支する一対の車輪支持体と、前記一対の車輪支持体に両端が軸支される第1リンク及び第2リンクとを備え、前記リンク駆動装置は、伸縮式のアクチュエータを備えると共に、前記アクチュエータの少なくとも一端又は両端を前記一対の車輪支持体にそれぞれ接続する。
請求項5記載の車両は、請求項1から4のいずれかに記載の車両において、前記第1リンク及び第2リンクに一端が軸支されると共に他端が前記乗員部に連結される連結リンクを備え、前記リンク機構の屈伸に伴って前記連結リンクを傾斜させることで、前記乗員部を旋回内輪側へ傾斜させる。
請求項6記載の車両は、請求項2から5のいずれかに記載の車両において、前記一対の車輪支持体に前記第1リンクの両端を軸支する支持軸の軸間距離は、前記一対の車輪支持体に前記第2リンクの両端を軸支する支持軸の軸間距離よりも短い距離寸法とされている。
請求項7記載の車両は、請求項2から6のいずれかに記載の車両において、一対のモータ装置を備え、前記一対のモータ装置が前記一対の車輪に回転駆動力をそれぞれ付与する回転駆動装置と前記一対の車輪をそれぞれ回転可能に支持する前記一対の車輪支持体とを兼用している。
請求項8記載の車両は、請求項2から7のいずれかに記載の車両において、前記リンク駆動装置は、伸縮式のアクチュエータを一対備え、前記一対のアクチュエータの両端を前記リンク機構の互いに隣り合わない支持軸にそれぞれ支持する又は前記一対のアクチュエータの両端を一対の車輪支持体にそれぞれ接続し、かつ、前記一対のアクチュエータを互いに交差する向きに配置し、前記リンク機構を屈伸させる場合には、前記一対のアクチュエータの内の一方のアクチュエータが伸長されると共に他方のアクチュエータが短縮される。
請求項9記載の車両は、請求項2から8のいずれかに記載の車両において、前記リンク機構がいずれかの方向へ屈伸された後に中立位置へ復帰させる復帰装置を備えている。
請求項1記載の車両によれば、一対の車輪をリンク機構で連結し、リンク駆動装置の駆動力によりリンク機構を屈伸させることで、一対の車輪を共に同方向へ傾斜させることができる。即ち、旋回時には、一対の車輪を共に旋回内側へ傾斜させ、横力によるキャンバースラストを発生させることができるので、旋回力の向上を図ることができるという効果がある。
更に、本発明の車両によれば、旋回時には、一対の車輪を傾斜させると同時に、かかる一対の車輪の傾斜方向(即ち、旋回内側へ傾斜する一対の車輪)と同方向へ乗員部を傾斜させることができる。これにより、車両の重心位置を旋回内輪側(即ち、車両の重心位置を旋回内輪の上方)へ移動させることができるので、その分、車両重量のより多くを旋回内輪に作用させ、旋回内輪の接地荷重を増加させることができるという効果がある。
その結果、遠心力に対する対抗力を増加させることができるので、旋回内輪の浮き上がりを防止すると共に、旋回外輪と旋回内輪との接地荷重比を均一化して、旋回性能の向上を図ることができるという効果がある。
また、このように、旋回時に乗員部を旋回内輪側へ傾斜させることができれば、かかる乗員部の傾斜によって、座席上の乗員を横方向へ滑動させる力成分の減少を図ると共に、その分、乗員の尻部を座席の着座面に押し付ける方向の力成分を増加させることができる。即ち、乗員の尻部を座席の着座面に押し付ける力として横加速度(遠心力)を作用させることができるので、その分、乗員に遠心力を体感させ難くすることができるという効果がある。
これにより、旋回時の遠心力による乗員の負担や不快感を軽減することができると共に、直進走行時と同様の姿勢のままで旋回を行うことができるので、乗員の快適性及び操作性の向上を図ることができるという効果がある。
また、本発明によれば、旋回時に旋回内輪の浮き上がりを防止するべく、乗員自身が旋回内輪側へ姿勢を傾けて(体重を移動させて)遠心力に対抗する必要がないので、高度な運転技術がなくても、車両を安定して走行させることができると共に、直進時と同様の姿勢のままで運転操作を行うことができるという効果がある。その結果、乗員の操作負担の軽減と快適性の向上とを図ることができる。
請求項2記載の車両によれば、請求項1記載の車両の奏する効果に加え、リンク機構は、一対の車輪をそれぞれ回転可能に支持する一対の車輪支持体と、その一対の車輪支持体に両端が軸支される第1リンク及び第2リンクとを備えて構成されるので、リンク駆動装置の駆動力によりリンク機構を屈伸させることで、一対の車輪支持体を共に同方向へ傾斜させることができる。即ち、旋回時には、一対の車輪支持体の傾斜に伴って一対の車輪を共に旋回内側へ傾斜させ、横力によるキャンバースラストを発生させることができるので、旋回力の向上を図ることができるという効果がある。
更に、本発明の車両によれば、リンク駆動装置を伸縮式のアクチュエータで構成し、そのアクチュエータの少なくとも一端を4節のリンク機構(第1及び第2リンクと一対の車輪支持体とで構成されるリンク機構)の支持軸、第1リンク、第2リンク又は車輪支持体に接続すると共に、アクチュエータの伸縮駆動に伴ってリンク機構を屈伸させる構成であるので、リンク機構を屈伸させるための構造を簡素化して、その分、車両全体としての軽量化と製品コストの削減とを図ることができるという効果がある。
即ち、リンク駆動装置を回転式のアクチュエータ(例えば、電動モータや油圧モータ、或いは、エンジンなど)により構成する場合には、その回転運動を直線運動に変換する機構が必要となるため、リンク機構を屈伸させるための構造が複雑化して、重量が嵩むと共に大型化を招くという問題点がある。これに対し、伸縮式のアクチュエータであれば、上記変換機構を不要として、構造を簡素化することができるので、軽量化と小型化とを図ることができる。
請求項3記載の車両によれば、請求項1記載の車両の奏する効果に加え、リンク機構は、一対の車輪をそれぞれ回転可能に支持する一対の車輪支持体と、その一対の車輪支持体に両端が軸支される第1リンク及び第2リンクとを備えて構成されるので、リンク駆動装置の駆動力によりリンク機構を屈伸させることで、一対の車輪支持体を共に同方向へ傾斜させることができる。即ち、旋回時には、一対の車輪支持体の傾斜に伴って一対の車輪を共に旋回内側へ傾斜させ、横力によるキャンバースラストを発生させることができるので、旋回力の向上を図ることができるという効果がある。
更に、本発明の車両によれば、リンク駆動装置を伸縮式のアクチュエータで構成し、そのアクチュエータの伸縮駆動に伴ってリンク機構を屈伸させる構成であるところ、アクチュエータの両端を4節のリンク機構(第1及び第2リンクと一対の車輪支持体とで構成されるリンク機構)の互いに隣り合わない支持軸に接続(即ち、アクチュエータを4節のリンク機構の対角線上にたすき掛け)したので、力の作用点(アクチュエータの両端が接続される支持軸)から回転中心(アクチュエータの両端が接続されない残りの支持軸)までの距離を最大として、その分、リンク機構の屈伸に必要な駆動力を小さくすることができるという効果がある。
その結果、リンク機構の屈伸をスムーズ(高速高精度)に行うことができると共に、アクチュエータに要求される駆動性能を低く抑えることができるので、アクチュエータやその駆動源などを小型化して、軽量化と部品コストの削減とを図ることができるという効果がある。
また、上記した力の作用点から回転中心までの距離を長くするべくアームをリンク機構に更に設ける場合には、そのアームの分だけ重量が嵩むと共に、リンク機構の屈伸時にアームやアクチュエータがリンク機構の外形よりも外方に突出し、小型化を図ることができない。
これに対し、本発明のように、アクチュエータの両端をリンク機構の対角線上にたすき掛けする構成であれば、アームを設けることなく上記の距離を最大とすることができると共に、リンク機構の屈伸時にアクチュエータがリンク機構の外形から外方に突出することを回避して、小型化を図ることができる。
請求項4記載の車両によれば、請求項1記載の車両の奏する効果に加え、リンク機構は、一対の車輪をそれぞれ回転可能に支持する一対の車輪支持体と、その一対の車輪支持体に両端が軸支される第1リンク及び第2リンクとを備えて構成されるので、リンク駆動装置の駆動力によりリンク機構を屈伸させることで、一対の車輪支持体を共に同方向へ傾斜させることができる。即ち、旋回時には、一対の車輪支持体の傾斜に伴って一対の車輪を共に旋回内側へ傾斜させ、横力によるキャンバースラストを発生させることができるので、旋回力の向上を図ることができるという効果がある。
更に、本発明の車両によれば、リンク駆動装置を伸縮式のアクチュエータで構成し、そのアクチュエータの伸縮駆動に伴ってリンク機構を屈伸させる構成であるところ、アクチュエータの両端を車輪支持体に接続したので、リンク機構の屈伸に必要な駆動力を小さくしつつ、車両の小型化を図ることができるという効果がある。
即ち、アクチュエータの両端を車輪支持体に接続する構成であれば、力の作用点(アクチュエータの両端が接続される部位)から回転中心(アクチュエータの両端から遠い側に位置する支持軸)までの距離をより長く確保することができるので、その分、リンク機構の屈伸に必要な駆動力を小さくすることができる。その結果、リンク機構の屈伸をスムーズ(高速高精度)に行うことができると共に、アクチュエータに要求される駆動性能を低く抑えることができ、その分、アクチュエータやその駆動源などを小型化して、軽量化と部品コストの削減とを図ることができる。
また、アクチュエータの両端を車輪支持体に接続する構成とすることで、かかるアクチュエータをリンク機構の内部空間に格納することができるので、デッドスペースとなるリンク機構の内部空間を有効に活用して、アクチュエータの配置に必要なスペースを削減することができ、その分、車両全体としての小型化を図ることができる。なお、リンク機構の内部空間は、かかるリンク機構の屈伸に伴って変形するため、構造物を格納することが不可能であり、本発明のように、アクチュエータを伸縮式に構成して、リンク機構の屈伸と共にアクチュエータが伸縮変形する構成を採用したことで初めて達成可能となったものであり、これにより、上述したように、アクチュエータの要求駆動能力の抑制と車両の小型化とを同時に達成することができる。
請求項5記載の車両によれば、請求項1から4のいずれかに記載の車両の奏する効果に加え、乗員部に他端が連結される連結リンクの一端を第1リンク及び第2リンクに軸支させているので、リンク駆動装置の駆動力によりリンク機構を屈伸させることで、一対の車輪支持体を傾斜させると同時に、かかる一対の車輪支持体の傾斜方向(即ち、旋回内側へ傾斜する一対の車輪)と同方向へ連結リンクを傾斜させることができる。
これにより、2の駆動装置で一対の車輪と乗員部とをそれぞれ別々に駆動する必要がなく、1の駆動装置(リンク駆動装置)で一対の車輪と乗員部とを同時に且つ所望の方向へそれぞれ駆動することができるという効果がある。その結果、部品コストの削減、或いは、車両の軽量化、小型化を図ることができるという効果がある。
請求項6記載の車両によれば、請求項2から5のいずれかに記載の車両の奏する効果に加え、一対の車輪支持体に第1リンクの両端を軸支する支持軸の軸間距離が一対の車輪支持体に第2リンクの両端を軸支する支持軸の軸間距離よりも短い距離寸法となるように構成したので、リンク駆動装置の駆動力によりリンク機構を屈伸させた場合には、前記軸間距離に差を設けない場合(即ち、4節のリンク機構(第1及び第2リンクと一対の車輪支持体とにより構成されるリンク機構)を平行リンク機構として構成する場合)と比較して、乗員部の傾斜角を同等としつつ、一対の車輪に発生するキャンバースラストの合計値と、一対の車輪のトレッド幅とを増加させることができるという効果がある。これにより、旋回力と旋回安定性との向上を図ることができる。
請求項7記載の車両によれば、請求項2から6のいずれかに記載の車両の奏する効果に加え、一対のモータ装置が一対の車輪に回転駆動力をそれぞれ付与する回転駆動装置として機能するように構成したので、例えば、デファレンシャル装置を設けると共にそのデファレンシャル装置と一対の車輪とを等速ジョイントにより連結するといった複雑な構成を設けなくても、一対の車輪を差動させることができるという効果がある。
同時に、かかる一対のモータ装置が回転駆動装置と一対の車輪支持体とを兼用する構成であるので、部品点数を低減して、構造を簡素化することができるという効果がある。その結果、軽量化や部品・組立コストの削減を図ることができるという効果がある。
請求項8記載の車両によれば、請求項2から7のいずれかに記載の車両の奏する効果に加え、リンク駆動装置が伸縮式のアクチュエータで構成されると共に、かかるアクチュエータを一対備えるので、リンク機構の屈伸及びその保持を行うに十分な駆動力を得ることができるという効果がある。その結果、旋回状態への応答性能を高めることができると共に、旋回姿勢の保持を確実に行うことができるという効果がある。
また、アクチュエータを一対備えることで、一方が故障した場合でも他方の駆動力によりリンク機構を屈伸させることができるので、フェールセーフ機能を確保して、故障時の安全性及び信頼性の向上を図ることができるという効果がある。
更に、アクチュエータを一対備えることで、一つのみを備える場合と比較して、車両全体としての重量バランスを確保することができるという効果がある。その結果、直進安定性や旋回性能の向上を図ることができる。
また、本発明によれば、一対のアクチュエータを互いに交差する向きに配置したので、これらを互いに同方向に配置する場合と比較して、リンク機構をいずれの方向へも均等に屈伸させ、旋回動作の安定性を確保することができるという効果がある。
例えば、1のアクチュエータを4節のリンク機構の対角線上にたすき掛けする構成では、リンク機構を中立位置から1の方向(例えば、右旋回に対応)へ屈伸させるべく、アクチュエータを伸長させると、その伸長に伴って、力の作用方向とリンク機構の節との成す角度が漸次0°に近づく。
即ち、アクチュエータからリンク機構に作用する力の内のリンク機構の節を回転させるための力成分(即ち、1の節の回転中心と力の作用点とを接続する仮想線に対して直交する方向の力成分)の割合が減少される。
一方、リンク機構を中立位置から他の方向(左旋回に対応)へ屈伸させるべく、アクチュエータを短縮させると、その短縮に伴って、力の作用方向とリンク機構の節との成す角度が漸次90°に近づく。
即ち、アクチュエータからリンク機構に作用する力の内のリンク機構の節を回転させるための力成分(即ち、1の節の回転中心と力の作用点とを接続する仮想線に対して直交する方向の力成分)の割合が増加される。
このように、リンク機構を屈伸させる場合、アクチュエータを伸長させる工程では、短縮させる工程よりも大きな駆動力が必要とされる(言い換えれば、アクチュエータを短縮させる工程は、伸長させる工程よりも少ない駆動力でリンク機構を屈伸させることができる)。なお、1のアクチュエータを一対の車輪支持体にそれぞれ接続する構成においても上述と同様である。
従って、アクチュエータを一対備える場合、これら一対のアクチュエータを互いに同方向に配置したのでは、リンク機構を1の方向へ屈伸させる(即ち、アクチュエータを伸長させる)工程と他の方向へ屈伸させる(即ち、アクチュエータを短縮させる)工程とに要する駆動力がそれぞれ異なることとなるため、リンク機構の屈伸量や屈伸速度を両方向(即ち、右旋回及び左旋回)で高精度に一致させることが困難となる。
その結果、リンク機構の屈伸、即ち、車両の旋回動作が不安定となり、乗員の操作感や旋回性能の悪化を招くという不具合が生じる。更に、アクチュエータの作動制御が複雑化して、制御コストの増大を招く。
これに対し、本発明では、一対のアクチュエータを互いに交差する向きに配置したので、リンク機構のいずれの方向への屈伸も同じ駆動力で行うことができ、屈伸動作(旋回性能)の安定性を確保することができると共に、制御コストの削減を図ることができる。
請求項9記載の車両によれば、請求項2から8のいずれかに記載の車両の奏する効果に加え、リンク機構がいずれかの方向へ屈伸された後に中立位置へ復帰させる復帰装置を備えているので、リンク駆動装置を常時駆動してリンク機構を中立位置に保持することを不要とすることができる。よって、リンク機構を中立位置に保持するための制御及び駆動を不要として、制御コスト及び駆動コストの削減を図ることができるという効果がある。
また、リンク駆動装置の駆動は、リンク機構をいずれかの方向へ屈伸させる場合のみ行えば良く、リンク機構を中立位置へ復帰させるための駆動を不要とすることができるので、その分、駆動コストの削減を図ることができるという効果がある。
(a)は、本発明の第1実施の形態における車両の正面図であり、(b)は、車両の側面図である。 車両の電気的構成を示したブロック図である。 (a)は、Rモータの正面図であり、(b)は、Rモータの側面図である。 (a)は、上部リンク及び下部リンクの正面図であり、(b)は、上部リンク及び下部リンクの上面図である。 (a)は、連結リンクの正面図であり、(b)は、連結リンクの側面図であり、(c)は、連結リンクの上面図である。 リンク機構の正面図である。 リンク機構の上面図である。 リンク機構の屈伸動作を説明するための模式図であり、(a)は中立位置にある状態を、(b)は屈伸された状態を、それぞれ示している。 旋回制御処理を示すフローチャートである。 (a)は、左旋回中の車両の正面図であり、(b)は、左旋回中の従来の車両の正面図である。 第2実施の形態におけるリンク機構の屈伸動作を説明するための模式図であり、(a)は中立位置にある状態を、(b)は屈伸された状態を、それぞれ示している。 第3実施の形態におけるリンク機構の斜視図である。 (a)はRモータの正面図であり、(b)はRモータの側面図である。 (a)は連結リンクの正面図であり、(b)は連結リンクの側面図であり、(c)は連結リンクの上面図である。 (a)は第4実施の形態におけるリンク機構の正面図であり、(b)は第5実施の形態におけるリンク機構の正面図である。 (a)は第5実施の形態におけるリンク機構の正面図であり、(b)は第6実施の形態におけるリンク機構の正面図である。 (a)は第7実施の形態におけるリンク機構の正面図であり、(b)は第8実施の形態におけるリンク機構の正面図である。 第10実施の形態におけるリンク機構の正面図である。
符号の説明
1 車両
11 乗員部
11a 座席(乗員部の一部)
12L,12R 左右の車輪(一対の車輪)
30,130,330 リンク機構
430〜1030 リンク機構
31,131,331 上部リンク(第1リンク)
32,332 下部リンク(第2リンク)
40 連結リンク
52L,152L,352L Lモータ(回転駆動装置、車輪支持体の一部、モータ装置)
52R,152R,352R Rモータ(回転駆動装置、車輪支持体の一部、モータ装置)
52b,352b 上部軸支プレート(車輪支持体の一部)
52c,352c 下部軸支プレート(車輪支持体の一部)
53 アクチュエータ装置(リンク駆動装置)
53F,453F〜1053F Fアクチュエータ(リンク駆動装置の一部、アクチュエータ)
353C アクチュエータ(リンク駆動装置の一部)
53B Bアクチュエータ(リンク駆動装置の一部、アクチュエータ)
60F,60B 弾性ばね装置(復帰装置の一部)
80Fa〜80Fd 支持軸
80Ba〜80Bd 支持軸
θR キャンバー角
θL キャンバー角
以下、本発明の好ましい実施の形態について添付図面を参照して説明する。図1(a)は、本発明の第1実施の形態における車両1の正面図であり、図1(b)は、車両1の側面図である。なお、図1では、乗員Pが座席11aに着座した状態を示している。また、図1の矢印U−D,L−R,F−Bは、車両1の上下方向、左右方向、前後方向をそれぞれ示している。
まず、車両1の概略構成について説明する。車両1は、図1に示すように、乗員Pが乗車する乗員部11と、その乗員部11の下方(図1下側)に設けられる左右(一対)の車輪12L,12Rと、それら左右の車輪12L,12Rに回転駆動力を付与する回転駆動装置52(図6参照)とを主に備え、旋回時には、左右の車輪12L,12Rにキャンバー角を付与すると共に、乗員部11を旋回内輪側へ傾斜させることで(図10(a)参照)、旋回性能の向上と乗員Pの快適性の確保とを図ることができるように構成されている。
次いで、各部の詳細構成について説明する。乗員部11は、図1に示すように、座席11a、アームレスト11b、フットレスト11cを主に備える。座席11aは、車両1の走行中に乗員Pが着座するための部位であり、乗員Pの尻部を支持する座面部11a1と、乗員Pの背部を支持する背面部11a2とを主に備えて構成されている。
座席11aの左右両側(矢印L側及び矢印R側)には、図1に示すように、乗員Pの上腕部を支持するための一対のアームレスト11bが設けられている。アームレスト11bの一方(矢印R側)には、ジョイスティック装置51が取着されている。乗員Pは、ジョイスティック装置51を操作して、車両1の走行状態(例えば、進行方向、走行速度、旋回方向、或いは、旋回半径など)を指示する。
座席11aの前方側(矢印F側)下方には、図1に示すように、乗員Pの足部を支持するためのフットレスト11cが配設されている。また、座席11aの後方側(矢印B側)には、ケース11dが配設され、座席11の底面側(矢印D側)には、バッテリー装置(図示せず)などが配設されている。
なお、バッテリー装置は、後述する回転駆動装置52及びアクチュエータ装置53の駆動源である(いずれも図2参照)。また、ケース11dには、後述する制御装置70(図2参照)、各種センサ装置或いはインバータ装置(いずれも図示せず)などが収納されている。
左右の車輪12L,12Rは、後述するリンク機構30に支持されており、リンク機構30は、後述する連結リンク40を介して、乗員部11に連結されている(図6及び図7参照)。詳細構成については、後述する。
次いで、図2を参照して、車両1の電気的構成について説明する。図2は、車両1の電気的構成を示したブロック図である。
制御装置70は、車両1の各部を制御するための制御装置であり、図2に示すように、CPU71、ROM72及びRAM73を備え、これらはバスライン74を介して入出力ポート75に接続されている。また、入出力ポート75には、ジョイスティック装置51等の複数の装置が接続されている。
CPU71は、バスライン74により接続された各部を制御する演算装置である。ROM72は、CPU71により実行される制御プログラム(例えば、図9に図示される旋回制御処理のフローチャート)や固定値データ等を格納した書き換え不能な不揮発性のメモリであり、RAM73は、制御プログラムの実行時に各種のワークデータやフラグ等を書き換え可能に記憶するためのメモリである。
ジョイスティック装置51は、上述したように、車両1を運転する際に乗員Pが操作する装置であり、乗員Pにより操作される操作レバー(図1参照)と、その操作レバーの操作状態を検出するための前後センサ51a及び左右センサ51bと、それら各センサ51a,51bの検出結果を処理してCPU71に出力する処理回路(図示せず)とを主に備えている。
前後センサ51aは、操作レバーの前後方向(矢印F−B方向、図1参照)への操作状態(操作量)を検出するためのセンサであり、CPU71は、前後センサ51aの検出結果(操作レバーの前後操作量)に基づいて、回転駆動装置52の駆動状態を制御する。これにより、車両1は、乗員Pが指示した走行速度で走行される。
左右センサ51bは、操作レバーの左右方向(矢印L−R方向、図1参照)への操作状態(操作量)を検出するためのセンサであり、CPU71は、左右センサ51bの検出結果(操作レバーの左右操作量)に基づいて、回転駆動装置52とアクチュエータ装置53との駆動状態をそれぞれ制御する。これにより、車両1は、運転者が指示した旋回半径で旋回される。
即ち、操作レバーが左右方向に操作されると、CPU71は、左右センサ51bの検出結果に基づいて、旋回方向と旋回半径とを判断し、左右の車輪12L,12Rが旋回内側へ傾斜されるように、アクチュエータ装置53を駆動制御すると共に(図8参照)、旋回半径に応じて左右の車輪12L,12Rが差動されるように、回転駆動装置52を駆動制御する。その結果、左右の車輪12L,12Rにキャンバー角が付与されると共に、乗員部11が旋回内側へ傾斜され、旋回性能の向上と乗員Pの快適性の確保とが達成される(図10(a)参照)。
なお、このように、本発明の車両1では、左右の車輪12L,12Rにキャンバー角を付与して、キャンバースラストを発生させることで、車両1を旋回させる。よって、本実施の形態では、左右の車輪12L,12Rの中心線は互いに平行に保持されており、左右に操舵されることはない。但し、操舵機構を設けても良い。
回転駆動装置52は、左右の車輪12L,12Rを回転駆動させるための駆動装置であり、左の車輪12Lに回転駆動力を付与するLモータ52Lと、右の車輪12Rに回転駆動力を付与するRモータ52Rと、それら各モータ52L,52RをCPU71からの命令に基づいて駆動制御する駆動回路及び駆動源(いずれも図示せず)とを主に備えて構成されている。
アクチュエータ装置53は、後述するリンク機構30を屈伸させるための駆動装置であり、リンク機構30の前方側(図7参照、矢印F側)に配設されるFアクチュエータ53Fとリンク機構30の後方側(図7参照、矢印B側)に配設されるBアクチュエータ53Bと、それら各アクチュエータ53L,53RをCPU71からの命令に基づいて駆動制御する駆動回路及び駆動源(いずれも図示せず)とを主に備えている。
なお、本実施の形態では、各アクチュエータ53F,53Bが伸縮式の電動アクチュエータ、即ち、ボールねじ機構(外周面に螺旋状のねじ溝を有するねじ軸と、そのねじ軸のなねじ溝に対応する螺旋状のねじ溝を内周面に有しねじ軸に嵌合されるナットと、それらナットとねじ軸の両ねじ溝の間に転動可能に装填された多数の転動体と、ねじ軸又はナットを回転駆動する電動モータとを備え、ねじ軸又はナットが電動モータにより回転駆動されることで、ねじ軸がナットに対して相対移動する機構)を利用した伸縮可能な電動アクチュエータとして構成されている。
図2に示す他の入出力装置54としては、例えば、車両1の走行状態(走行速度や走行距離など)を検出する検出装置、その検出装置により検出された走行状態を表示して乗員Pに報知する表示装置(図示せず)、或いは、車両1に作用する加速度を検出する加速度センサなどが例示される。
次いで、図3を参照して、L及びRモータ52L,52Rについて説明する。図3(a)は、Rモータ52Rの正面図であり、図3(b)は、Rモータ52Rの側面図である。なお、Lモータ52LとRモータ52Rとは互いに同一に構成されるものであるので、Lモータ52Lについての説明は省略する。
Rモータ52Rは、上述したように、右の車輪12Rに回転駆動力を付与するための駆動装置であり、電動モータとして構成されている。また、Rモータ52Rは、いわゆるインホイールモータとして構成され、図3に示すように、車両1の外方側(矢印R側)にはハブ52aが、車両1の内方側(矢印L側)には上部及び下部軸支プレート52b,52cが、それぞれ配設されている。
ハブ52aは、右の車輪12Rのホイール12Raがハブナット及びハブボルトにより締結固定される部位であり(図6及び図7参照)、図3(a)に示すように、Rモータ52Rの駆動軸(図示せず)の軸心Oと同心の円板状に形成されている。Rモータ52Rの駆動軸が回転駆動されると、その回転が、ハブ52aを介して、ホイール12Ra伝達され、右の車輪12Rが回転駆動される。
上部軸支プレート52b及び下部軸支プレート52cは、L及びRモータ52L,52Rと共に車輪支持体を構成すると共に、後述する上部リンク31及び下部リンク32の端部をそれぞれ軸支するための部材であり(図6及び図7参照)、図3に示すように、Rモータ52Rの側面(矢印L側面)に溶接固定されている。また、上部及び下部軸支プレート52b,52cには、上部及び下部リンク31,32を軸支するための貫通孔52b1,52c1がそれぞれ穿設されている。
なお、上部及び下部軸支プレート52b,52cは、図3(b)に示すように、それぞれ一対が所定間隔を隔てつつ互いに対向して配設されている。本実施の形態では、これら両対向間隔(矢印F−B方向寸法)が互いに等しい寸法に設定されている。
また、本実施の形態では、上部軸支プレート52bの貫通孔52b1と下部軸支プレート52cの貫通孔52c1とを結ぶ仮想線がRモータ52Rの軸心Oと直交するように構成されている。これにより、後述するように、リンク機構30を4節の平行リンク機構として構成することができる(図8参照)。
次いで、図4を参照して、上部リンク31及び下部リンク32について説明する。図4(a)は、上部リンク31及び下部リンク32の正面図であり、図4(b)は、上部リンク31及び下部リンク32の上面図である。
上部リンク31及び下部リンク32は、R及びLモータ52R,52Lに両端が軸支され、それらR及びLモータ52R,52Lと共に4節のリンク機構を構成するための部材であり(図6乃至図8参照)、図4に示すように、互いに同一の形状、即ち、正面視略矩形の板状体として構成されている。
なお、上部及び下部リンク31,32の両端に穿設される貫通孔33R,33Lは、R及びLモータ52R,52Lの上部軸支プレート52b(貫通孔52b1)に軸支される部位であり、上部及び下部リンク31,32の長手方向(図4左右方向)中央部に穿設される貫通孔33Cは、後述する連結リンク40に軸支される部位である(図6乃至図8参照)。
また、本実施の形態では、2枚の上部リンク31と2枚の下部リンク32との両端をそれぞれRモータ52R及びLモータ52Lに軸支して、リンク機構30を構成する。詳細については、後述する(図6及び図7参照)。
次いで、図5を参照して、連結リンク40について説明する。図5(a)は、連結リンク40の正面図であり、図5(b)は、連結リンク40の側面図であり、図5(c)は、連結リンク40の上面図である。
連結リンク40は、リンク機構30と乗員部11とを連結するための部材であり、連結部材41と乗員支持部材42とを主に備える。連結部材41は、上部及び下部リンク31,32との連結部となる部位であり、図5(b)に示すように、側面視略U字状に形成され、その上端部が後述する乗員支持部42に接続されている。
なお、図5(a)に示すように、連結部材41の上方(矢印U側)に穿設される貫通孔43aは、上部リンク31の貫通孔33Cに軸支される部位であり、連結部材41の下方(矢印D側)に穿設される貫通孔43bは、下部リンク32の貫通孔33Cに軸支される部位である(図6乃至図8参照)。
乗員支持部42は、乗員部11(座席11a)を底面側(矢印D側、図6参照)から支持するための部材であり、図5(a)に示すように、正面視略U字状に形成される一対の部材が、図5(b)及び図5(c)に示すように、棒状体により連結され一体化されている。
次いで、図6及び図7を参照して、リンク機構30の詳細構成について説明する。図6は、リンク機構30の正面図であり、図7は、リンク機構30の上面図である。なお、図6及び図7では、図面を簡略化して理解を容易とするために、アームレスト11bやフットレスト11cなどの図示が省略されると共に、左右の車輪12L,12Rや連結リンク40などが断面視されている。
図6及び図7に示すように、上部リンク31の両端がRモータ52R及びLモータ52Lの上部軸支プレート52bに回転可能に軸支され、同様に、下部リンク32の両端がRモータ52R及びLモータ52Lの下部軸支プレート52cにそれぞれ回転可能に軸支されることで、これら上部及び下部リンク31,32とR及びLモータ52R,52Lとにより、4節のリンク機構30が平行リンクとして構成される。
ここで、本実施の形態では、図6及び図7に示すように、一対のモータ装置(即ち、L及びRモータ52L,52R)が左右の車輪12L,12Rに回転駆動力を付与する回転駆動装置として機能するように構成したので、例えば、デファレンシャル装置を設けると共にそのデファレンシャル装置と左右の車輪12L,12Rとを等速ジョイントにより連結するといった複雑な構成を設けることなく、左右の車輪12L,12Rを差動させることができる。
同時に、本実施の形態では、かかる一対のモータ装置(L及びRモータ52L,52R)が回転駆動装置と左右(一対)の車輪支持体とを兼用する構成としたので、部品点数を低減して、構造を簡素化することができる。その結果、軽量化や部品・組立コストの削減を図ることができる。
また、図6及び図7に示すように、連結リンク40は、連結部材41が上部リンク31及び上部リンク32に軸支されると共に、乗員支持部材42が乗員部11(座席11a)を底面側から支持する。これにより、後述するように、リンク機構30の屈伸に伴って、連結リンク40を傾斜させることができ、その結果、乗員部11を旋回内輪側へ傾斜させることができる(図8参照)。
また、図6及び図7に示すように、リンク機構30の前方側(矢印F側)及び後方側(矢印B側)には、Fアクチュエータ53F及びBアクチュエータ53Bがそれぞれ配設されている。F及びBアクチュエータ53F,53Bは、上述したように、リンク機構30を屈伸させるための駆動装置であり、その両端が4節のリンク機構30の互いに隣り合わない支持軸に接続されている。
即ち、図6及び図7に示すように、Fアクチュエータ53Fは、その下端(本体部側)がRモータ52Rの下部軸支プレート52cに支持軸80Fcを介して軸支される一方、その上端側(ロッド側)がLモータ52Lの上部軸支プレート52bに支持軸80Fbを介して軸支される。これにより、Fアクチュエータ53Fが4節のリンク機構30の対角線上にたすき掛けされる。
また、図7に示すように、Bアクチュエータ53Bは、その下端(本体部側)がLモータ52Lの下部軸支プレート52cに支持軸80Bdを介して軸支される一方、その上端側(ロッド側)がRモータ52Rの上部軸支プレート52bに支持軸80Baを介して軸支される。これにより、Bアクチュエータ53Bが4節のリンク機構30の対角線上にたすき掛けされる。また、これらF及びBアクチュエータ53F,53Bが互いに交差する向きに配置される。
このように、F及びBアクチュエータ53F,53Bの両端を4節のリンク機構30の互いに隣り合わない支持軸に接続(即ち、4節のリンク機構30の対角線上にたすき掛け)したので、力の作用点(例えば、図6に示すように、Fアクチュエータ53Fであれば、支持軸80Fb及び支持軸80Fc)から回転中心(Fアクチュエータ53Fの両端が接続されない残りの支持軸80Fa及び支持軸80Fd)までの距離を最大として、その分、リンク機構30の屈伸に必要な駆動力を小さくすることができる。
その結果、リンク機構30の屈伸をスムーズ(即ち、高速高精度)に行うことができると共に、アクチュエータ(F及びBアクチュエータ53F,53B)に要求される駆動性能を低く抑えることができるので、アクチュエータやその駆動源などを小型化して、軽量化と部品コストの削減とを図ることができる。
また、上記した力の作用点から回転中心までの距離を長くするべくアームをリンク機構30に更に設ける場合には、そのアームの分だけ重量が嵩むと共に、リンク機構30の屈伸時にアームやアクチュエータがリンク機構の外形よりも外方に突出し、小型化を図ることができない。
これに対し、本実施の形態のように、アクチュエータ(F及びBアクチュエータ53F,53B)の両端をリンク機構の対角線上にたすき掛けする構成であれば、アームを設けることなく上記の距離を最大とすることができると共に、リンク機構30の屈伸時にアクチュエータがリンク機構の外形から外方に突出することを回避して、小型化を図ることができる。
また、上述したように、一対のアクチュエータ(F及びBアクチュエータ53F,53B)を互いに交差する向きに配置したので、これらを互いに同方向に配置する場合と比較して、リンク機構30をいずれの方向へも均等に屈伸させ、旋回動作の安定性を確保することができる。
例えば、1のアクチュエータを4節のリンク機構30の対角線上にたすき掛けする構成では、リンク機構30を中立位置から1の方向(例えば、右旋回に対応)へ屈伸させるべく、アクチュエータを伸長させると、その伸長に伴って、力の作用方向とリンク機構20の節との成す角度(例えば、図8(b)において、Fアクチュエータ53FとLモータ52Lとの成す角度)が漸次0°に近づく。
即ち、アクチュエータからリンク機構30に作用する力の内のリンク機構30の節を回転させるための力成分(即ち、1の節の回転中心と力の作用点とを接続する仮想線に対して直交する方向の力成分、例えば、図8(b)において、Lモータ52Lを1の節とした場合には、その1の節の回転中心は支持軸80Fdであり、力の作用点は支持軸80bとなる。よって、仮想線は、これら支持軸80Fdと支持軸80Fbを接続する線となる)の割合が減少される。
一方、リンク機構30を中立位置から他の方向(左旋回に対応)へ屈伸させるべく、アクチュエータを短縮させると、その短縮に伴って、力の作用方向とリンク機構30の節との成す角度が漸次90°に近づく。
即ち、アクチュエータからリンク機構30に作用する力の内のリンク機構30の節を回転させるための力成分(即ち、1の節の回転中心と力の作用点とを接続する仮想線に対して直交する方向の力成分)の割合が増加される。
このように、リンク機構30を屈伸させる場合、アクチュエータを伸長させる工程では、短縮させる工程よりも大きな駆動力が必要とされる(言い換えれば、アクチュエータを短縮させる工程は、伸長させる工程よりも少ない駆動力でリンク機構30を屈伸させることができる)。
従って、アクチュエータ(F及びBアクチュエータ53F,53B)を一対備える場合、これら一対のアクチュエータを互いに同方向に配置したのでは、リンク機構30を1の方向へ屈伸させる(即ち、アクチュエータを伸長させる)工程と他の方向へ屈伸させる(即ち、アクチュエータを短縮させる)工程とに要する駆動力がそれぞれ異なることとなるため、リンク機構30の屈伸量や屈伸速度を両方向(即ち、右旋回及び左旋回)で高精度に一致させることが困難となる。
その結果、リンク機構30の屈伸、即ち、車両1の旋回動作が不安定となり、乗員Pの操作感や旋回性能の悪化を招くという不具合が生じる。更に、アクチュエータの作動制御が複雑化して、制御コストの増大を招く。
これに対し、本発明では、一対のアクチュエータ(F及びBアクチュエータ53F,53B)を互いに交差する向きに配置したので、リンク機構30のいずれの方向への屈伸も同じ駆動力で行うことができ、屈伸動作(旋回性能)の安定性を確保することができると共に、CPU71の制御コストの削減を図ることができる。
なお、本実施の形態では、図6及び図7に示すように、F及びBアクチュエータ53F,53Bの本体部側がロッド側よりも下方に位置するように配置した。これにより、重量が嵩む部位を車両1の下方に位置させ、車両1の重心位置を下げることができるので、その分、旋回性能の向上を図ることができる。
図6及び図7に示すように、リンク機構30の前方側(矢印F側)及び後方側(矢印B側)には、弾性ばね装置60F,60Bがそれぞれ配設されている。これら弾性ばね装置60F,60Bは、リンク機構30がいずれの方向へ屈伸された場合でも、そのリンク機構30に付勢力を付勢して中立位置へ復帰させるための駆動装置であり、金属製のコイルスプリングとして構成されている。
これら弾性ばね装置60F,60Bは、互いに同一材料から同一の形状に構成されており、上述したF及びBアクチュエータ53F,53Bの場合と同様に、その両端が4節のリンク機構30の互いに隣り合わない支持軸に接続されている。
即ち、図6及び図7に示すように、弾性ばね装置60Fは、その下端側がLモータ52Lの下部軸支プレート52cに支持軸80Fdを介して軸支される一方、その上端側がRモータ52Rの上部軸支プレート52bに支持軸80Faを介して軸支される。これにより、弾性ばね装置60Fが、Fアクチュエータ53Fと直交しつつ、4節のリンク機構30の対角線上にたすき掛けされる。
また、図7に示すように、弾性ばね装置60Bは、その下端がRモータ52Rの下部軸支プレート52cに支持軸80Bcを介して軸支される一方、その上端側がLモータ52Lの上部軸支プレート52bに支持軸80Bbを介して軸支される。これにより、弾性ばね装置60Bが、Bアクチュエータ53Bと直交しつつ、4節のリンク機構30の対角線上にたすき掛けされる。また、これら弾性ばね装置60F,60Bも互いに交差する向きに配置される。
このように、本実施の形態では、弾性ばね装置60F,60Bを備え、リンク機構30がいずれの方向へ屈伸される場合でも、そのリンク機構30へ付勢力を付勢して中立位置へ復帰させることができるので、F及びBアクチュエータ53F,53Bを常時駆動してリンク機構30を中立位置に保持することを不要とすることができる。よって、リンク機構30を中立位置に保持するための制御及び駆動を不要として、制御コスト及び駆動コストの削減を図ることができる。
また、F及びBアクチュエータ53F,53Bの駆動は、リンク機構30をいずれかの方向へ屈伸させる場合のみ行えば良く、リンク機構30を中立位置へ復帰させるための駆動を不要とすることができるので、その分、駆動コストの削減を図ることができる。但し、中立位置への復帰工程においても、F及びBアクチュエータ53F,53Bを駆動するように構成しても良い。これにより、復帰工程の高速化や旋回状態の安定化を図ることができる。
更に、本実施の形態では、上述したように、弾性ばね装置60F,60Bを互いに交差する向きに配置したので、上述したアクチュエータ(F及びBアクチュエータ53F,53B)の場合と同様に、互いに同方向に配置する場合と比較して、リンク機構30の中立位置への復帰動作や保持動作を安定して行うことができる。
次いで、このように構成されたリンク機構30の動作について説明する。図8は、リンク機構30の屈伸動作を説明するための模式図であり、リンク機構30の正面図に対応する。なお、図8では、R及びLモータ52R,52L等が模式的に図示されると共に、弾性ばね部材60F等の図示が省略されている。
図8(a)に示すように、リンク機構30が中立位置にある場合には、左右の車輪12L,12Rのキャンバー角は0°である。また、連結リンク40の傾斜角も0°である。そして、Fアクチュエータ53Fが伸長駆動されると、図8(b)に示すように、リンク機構30が屈伸され、左右の車輪12L,12Rに所定のキャンバー角θR,θLが付与されると共に、連結リンク40に所定の傾斜角θCが付与される。
なお、本実施の形態では、リンク機構30が平行リンク機構として構成されているので、キャンバー角θR,θLと傾斜角θCとは全て同値となる。また、Fアクチュエータ53Fが伸長駆動(短縮駆動)される場合には、Bアクチュエータ53Bは短縮駆動(伸長駆動)される。
次いで、図9を参照して、制御装置70で実行される処理について説明する。図9は、旋回制御処理を示すフローチャートである。
ここで、図9の説明においては、図10を適宜参照して説明する。図10(a)は、車両1の正面図であり、左旋回中の状態を示している。また、図10(b)は、従来の車両の正面図であり、図10(a)と同様に、左旋回中の状態を示している。
即ち、図10(a)及び図10(b)は共に、紙面手前側へ向けて前進走行しつつ、紙面右側へ向けて旋回している状態(即ち、左旋回している状態)を示している。なお、図10(a)及び図10(b)では、図面を簡素化して理解を容易とするために、乗員Pの図示が省略されている。
図9に示す旋回制御処理は、制御装置70の電源が投入されている間、CPU71によって繰り返し(例えば、0.2ms間隔で)実行される処理であり、旋回時において、左右の車輪12L,12Rに旋回内側へのキャンバー角を付与すると共に、乗員部11を旋回内側へ傾斜させて、旋回内輪側に重心を移動させることで、旋回性能の向上と乗員Pの快適性の確保とを図る。
CPU71は、旋回制御処理に関し、まず、乗員Pによる旋回指示が有るか否か、即ち、ジョイスティック装置51(操作レバー)が左右方向に操作されているか否かを判断する(S1)。その結果、ジョイスティック装置51が左右方向に操作されていないと判断される場合には(S1:No)、乗員Pが旋回指示を行っていないということであるので、この旋回制御処理を終了する。
一方、S1の処理において、ジョイスティック装置51が左右方向に操作されていると判断される場合には(S1:Yes)、次いで、車両1の現在の車速と旋回指示量とをそれぞれ検出し(S2,S3)、S4以降の処理へ移行する。なお、旋回指示量は、左右センサ51b(図2参照)により検出される。
S4以降の処理では、まず、S3の処理で検出した旋回指示量に基づいて、Rモータ52RとLモータ52Lとの差動量を算出する(S4)。即ち、旋回指示量に対応する旋回半径で車両1が旋回することができるように、Rモータ52RとLモータ52Lの差動量(左右の車輪12L,12Rの内輪差)を算出する。
次いで、S2及びS3の処理で検出した車速及び旋回指示量(旋回半径)で車両1を旋回させた際に発生する横加速度(遠心力)を算出し、その遠心力と釣り合う車両1の傾斜角(即ち、乗員部11の傾斜角θC、或いは、左右の車輪12L,12Rのキャンバー角θL,θR、図8参照)を算出する(S5)。
車体1の傾斜角を算出した後は(S6)、その算出した傾斜角が許容範囲内の値であるか否かを判断する(S6)。算出した傾斜角が許容範囲内であれば(S6:Yes)、S8の処理へ移行するが、算出した傾斜角が、車体1の転倒を招く傾斜角である場合や、F及びBアクチュエータ53F,53Bによりリンク機構30を屈伸させることができる限界傾斜角(即ち、構造上動作可能な傾斜角)を超えている場合には(S6:No)、車体1の傾斜角を再度算出し直した後(S7)、S8以降の処理へ移行する。
なお、S7の処理においては、車体1の転倒を招かず、かつ、構造上動作可能な傾斜角であって、S5の処理において算出された傾斜角に最も近い値を再算出値として車体1の傾斜角に採用する。
S8以降の処理では、S4の処理において算出した差動量に基づいて、回転駆動装置52(R及びLモータ52R,52L、図2参照)の駆動制御(回転数の制御)を行うと共に(S8)、S5又はS7の処理において算出した車両1の傾斜角に基づいて、アクチュエータ装置53(F及びBアクチュエータ53F,53B、図2参照)の駆動制御(伸縮量の制御)を行い(S9)、この旋回制御処理を終了する。
これにより、リンク機構30を屈伸させ(図8参照)、図9(a)に示すように、左右の車輪12L,12Rを共に旋回内側へ傾斜させることができるので、横力によるキャンバースラストを発生させ、旋回力の向上を図ることができる。
更に、この場合には、リンク機構30の屈伸に伴って、乗員部11に連結される連結リンク40を、左右の車輪12L,12Rの傾斜と同時に、かかる左右の車輪12L,12Rと同方向へ傾斜させることができる(図8参照)。
これにより、旋回時には、図9(a)に示すように、乗員部11を旋回内側へ傾斜させ、車両1の重心位置を旋回内輪側(即ち、車両1の重心位置を旋回内輪(図9(a)では左の車輪12L)の上方)へ移動させることができるので、その分、車両重量のより多くを旋回内輪に作用させ、旋回内輪の接地荷重を増加させることができる。
その結果、遠心力(図9の矢印A)に対する対抗力を増加させることができるので、旋回内輪(図9(a)では左の車輪12L)の浮き上がりを防止すると共に、旋回外輪と旋回内輪との接地荷重比を均一化して、旋回性能の向上を図ることができる。
また、このように、旋回時に乗員部11を旋回内輪側へ傾斜させることができれば、かかる乗員部11の傾斜によって、座席上の乗員Pを横方向へ滑動させる力成分の減少を図ると共に、その分、乗員Pの尻部を座席11aの座面部11a1(着座面)に押し付ける方向の力成分を増加させることができる。即ち、乗員Pの尻部を座席11aの座面部11a1に押し付ける力として横加速度(遠心力、図9の矢印A)を作用させることができるので、その分、乗員Pに遠心力を体感させ難くすることができる。
これにより、旋回時の遠心力による乗員Pの負担や不快感を軽減することができると共に、直進走行時と同様の姿勢のままで旋回を行うことができるので、乗員Pの快適性及び操作性の向上を図ることができる。
また、旋回時に旋回内輪の浮き上がりを防止するべく、乗員P自身が旋回内輪側へ姿勢を傾けて(体重を移動させて)遠心力に対抗する必要がないので、高度な運転技術がなくても、車両1を安定して走行させることができると共に、直進時と同様の姿勢のままで運転操作を行うことができる。その結果、乗員Pの操作負担の軽減と快適性の向上とを図ることができる。
次いで、図11を参照して、第2実施の形態について説明する。図11は、第2実施の形態におけるリンク機構130の屈伸動作を説明するための模式図であり、リンク機構130の正面図に対応する。なお、図11では、R及びLモータ152R,152L等が模式的に図示されると共に、弾性ばね部材60F等の図示が省略されている。
第1実施の形態では、上部リンク31両端の軸間距離が下部リンク32の軸間距離と同じ距離寸法とされる場合を説明したが、第2実施の形態では、上部リンク131両端の軸間距離が下部リンク32の軸間距離よりも短い距離寸法とされている。なお、上記した第1実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
図11に示すように、第2実施の形態におけるリンク機構130は、R及びLモータ152R,152Lに上部リンク131の両端を軸支する支持軸80Fa,80Fbの軸間距離が、R及びLモータ152R,152Lに下部リンク32の両端を軸支する支持軸80Fc,80Fdの軸間距離よりも短い距離寸法とされている。
これにより、Fアクチュエータ53F等の駆動力によりリンク機構130を屈伸させた場合には、上記軸間距離に差を設けない場合(即ち、第1実施の形態における平行リンク機構としてのリンク機構30、図8参照)と比較して、乗員部Pの傾斜角θCを同等としつつ、左右の車輪12L,12Rに発生するキャンバースラストの合計値を増加させることができる。
例えば、第2実施の形態におけるリンク機構130を第1実施の形態におけるリンク機構30と同寸法に形成した場合(但し、図11に示すように、上部リンク131両端における支持軸80Fa,80Fbの軸間距離のみを短くする)、リンク機構30,130を乗員部Pの傾斜角θCが互いに同一角度(例えば、θC=20°)となる状態まで屈伸させる。
この場合、第1実施の形態におけるリンク機構30では、上述した通り、左右の車輪12L,12Rのキャンバー角θL,θRは共に傾斜角θCと同値となる(θC=θL=θR=20°)。これに対し、第2実施の形態におけるリンク機構130では、左の車輪12Lのキャンバー角θLは傾斜角θCよりも小さくなるものの(例えば、θL=18°)、右の車輪12Rのキャンバー角θRが傾斜角θCよりも大きくなり(例えば、θR=23°)、結果として、両キャンバー角θL,θRの平均値は第1実施の形態の場合よりも大きな値となる。
そして、キャンバー角とキャンバースラストとの間には、キャンバー角の増加に従ってキャンバースラストも増加するという関係があるため、第2実施の形態におけるリンク機構130によれば、第1実施例におけるリンク機構30と比較して、乗員部Pの傾斜角θCを同等としつつ、左右の車輪12L,12Rに発生するキャンバースラストの合計値を増加させ、旋回力の向上を図ることができるのである。
更に、第2実施の形態におけるリンク機構130によれば、Fアクチュエータ53F等の駆動力によりリンク機構130を屈伸させた場合には、上記軸間距離に差を設けない場合(即ち、第1実施の形態における平行リンク機構としてのリンク機構30、図8参照)と比較して、乗員部Pの傾斜角θCを同等としつつ、左右の車輪12L,12Rのトレッド幅を拡大させることができる。
即ち、第1実施の形態におけるリンク機構30では、平行リンク機構であるため、リンク機構30が屈伸された場合でも左右の車輪12L,12Rのトレッド幅W1は常に一定となるが(図8参照)、第2実施の形態におけるリンク機構130では、図11に示すように、リンク機構130の屈伸と共にトレッド幅の拡大を図ることができる(W1<W2)。これにより、旋回力と旋回安定性との向上を図ることができる。
次いで、図12から図14を参照して、第3実施の形態について説明する。図12は、第3実施の形態におけるリンク機構330の斜視図である。なお、図12では、図面を簡素化して、理解を容易とするために、左の車輪12L、Lータ或いは支持軸などの図示が省略されている。
第1実施の形態では、F及びBアクチュエータ53F,53Bの両端をリンク機構30の互いに隣り合わない支持軸に接続する場合を説明したが、第3実施の形態では、アクチュエータ353Cの両端が車輪支持体352b,352cに接続されている。なお、上記した各実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
図12に示すように、第3実施の形態におけるリンク機構330は、上部リンク331の両端がRモータ352R及びLモータ(図示せず)の上部軸支プレート352bに回転可能に軸支され、同様に、下部リンク332の両端がRモータ352R及びLモータ(図示せず)の下部軸支プレート352c(一方は図示せず)にそれぞれ回転可能に軸支されることで、これら上部及び下部リンク331,332とR及びLモータ352R(一方は図示せず)とにより、4節のリンク機構330が平行リンクとして構成される。
ここで、図13を参照して、第3実施の形態におけるRモータ352Rについて説明する。図13(a)は、Rモータ352Rの正面図であり、図13(b)は、Rモータ352Rの側面図である。なお、第1実施の形態の場合と同様に、第3実施の形態においても、LモータとRモータ352Rとは互いに同一に構成されるものであるので、Lモータの説明は省略する。
Rモータ352Rは、右の車輪12Rに回転駆動力を付与するための駆動装置であり、電動モータとして構成されている。図13に示すように、Rモータ352Rには、車両1の内方側(矢印L側)に上部軸支プレート352bと下部軸支プレート352cとが配設されている。
上部軸支プレート352b及び下部軸支プレート352cは、Rモータ352Rと共に車輪支持体を構成すると共に、後述する上部リンク331及び下部リンク332の端部をそれぞれ軸支するための部材であり(図12参照)、図13に示すように、Rモータ52Rの側面(矢印L側面)に固定されている。なお、上部軸支プレート352bは、貫通孔352b2,352b3に挿通された締結ボルト(図示せず)を介して、Rモータ352Rに締結固定されている。一方、下部プレート352cは、Rモータ352Rに溶接固定されている。
上部軸支プレート352bには、図13に示すように、一対の貫通孔352b1が穿設されており、この貫通孔352b1には、上部リンク331を軸支するための図示しない支持軸が挿通される(図12参照)。同様に、下部軸支プレート352cには、一対の貫通孔352c1が穿設されており、この貫通孔352c1には、下部リンク332及びアクチュエータ353Cの端部(両端の一方又は他方)を軸支するための図示しない支持軸が挿通される(図12参照)。
なお、上部軸支プレート352b及び下部軸支プレート352cは、図13(b)に示すように、貫通孔352b1,352c1が穿設される面(即ち、上部リンク331及び下部リンク332が軸支される面)が所定間隔を隔てつつ互いに対向して配設されている。本実施の形態では、上部軸支プレート352bにおける対向間隔(矢印F−B方向寸法)が下部軸支プレート352cにおける対向間隔よりも広くされている。
また、本実施の形態では、図13(a)に示す側面視において、上部軸支プレート352bにおける貫通孔352b1の軸心と下部軸支プレート352cにおける貫通孔352c1の軸心とを結ぶ仮想線がRモータ352Rの軸心Oと直交するように構成されている。これにより、後述するように、リンク機構330(図12参照)を4節の平行リンク機構として構成することができる。
上部軸支プレート352bには、図13に示すように、一対のロッド取付け部352dが車両1の内方側(矢印L側)へ向けて突設されている。これら一対のロッド取付け部352dは、アクチュエータ353Cの端部(両端の他方又は一方)が連結される部位であり、所定間隔を隔てつつ互いに対向して配置されると共に、貫通孔352d1がそれぞれ穿設されている。
図12に戻って説明する。上部リンク331は、上述したように、4節のリンク機構の一部を構成するための部材であり、図12に示すように、正面視略矩形の板状体として構成されている。本実施の形態では、第1実施の形態の場合と同様に、2枚の上部リンク331が互いに平行に配置されている。また、これら2枚の上部リンク331は、正面視X字状の補強桁334により連結固定されている。
上部リンク331の両端には、図12に示すように、貫通孔333R,333Lが穿設されており、この貫通孔333R,333Lと上部軸支プレート352bの貫通孔352b1(図13参照)とに挿通される図示しない支持軸を介して、上部リンク331が上部軸支プレート352bに回転可能に軸支される。
また、上部リンク331の長手方向(矢印R−L方向)中央部には、図12に示すように、貫通孔333Cが穿設されており、この貫通孔333Cと後述する連結リンク340の貫通孔343a(図14参照)とに挿通される図示しない支持軸を介して、上部リンク331に連結リンク340が回転可能に軸支される。
ここで、図14を参照して、連結リンク340について説明する。図14(a)は、連結リンク340の正面図であり、図14(b)は、連結リンク340の側面図であり、図14(c)は、連結リンク340の上面図である。連結リンク340は、リンク機構330と乗員部11(図1参照)とを連結するための部材であり、連結部材341と乗員支持部材42とを主に備える。
連結部材341は、上部及び下部リンク331,332との連結部となる部位であり、図14(a)及び図14(b)に示すように、断面矩形状の棒状体に形成されると共に、所定間隔を隔てた位置において、2本が乗員支持部42の底面部(図14(b)下側面)に接続されている。
なお、連結部材341の上方(矢印U側)に穿設される貫通孔343aは、上部リンク331の貫通孔333Cに軸支される部位であり、連結部材341の下方(矢印D側)に穿設される貫通孔343bは、下部リンク332の貫通孔334Cに軸支される部位である(図12参照)。
図12に戻って説明する。下部リンク332は、上述したように、4節のリンク機構の一部を構成するための部材であり、図12に示すように、正面視略矩形の板状体を折り曲げて構成されている。本実施の形態では、第1実施の形態の場合と同様に、2枚の下部リンク332が互いに平行に配置されている。また、これら2枚の下部リンク332は、正面視X字状の補強桁335により連結固定されている。
下部リンク332の両端には、図12に示すように、貫通孔334R,334Lが穿設されており、この貫通孔334R,334Lと下部軸支プレート352cの貫通孔352c1(図13参照)とに挿通される図示しない支持軸を介して、下部リンク332が下部軸支プレート352cに回転可能に軸支される。
また、下部リンク332の長手方向(矢印R−L方向)中央部には、図12に示すように、貫通孔334Cが穿設されており、この貫通孔334Cと上述した連結リンク340の貫通孔343b(図14参照)とに挿通される図示しない支持軸を介して、下部リンク332に連結リンク340が回転可能に軸支される。
アクチュエータ353Cは、上述した第1実施の形態の場合と同様に、伸縮式の電動アクチュエータとして構成されるものであり、図12に示すように、ロッド側の端部(両端の他方又は一方)が上部軸支プレート352bに、本体部側の端部(両端の一方又は他方)が図示しない下部軸支プレートに、それぞれ回転可能に接続されている。
なお、アクチュエータ353Cは、ロッド側の端部に貫通孔353c1が穿設されており、この貫通孔353c1とロッド取付け部353dの貫通孔352d1とに挿通された図示しない支持軸を介して、アクチュエータ353Cのロッド側端部が上部軸支プレート352bに回転可能に軸支される。
同様に、アクチュエータ353Cは、本体部側の端部に貫通孔353c2が穿設されており、この貫通孔353c2と下部リンク331の貫通孔334L及び下部軸支プレート352cの貫通孔352c1とに挿通された図示しない支持軸を介して、アクチュエータ353Cの本体部側の端部が下部軸支プレート352cに回転可能に軸支される。なお、下部軸支プレート352cとアクチュエータ353Cの本体部側の端部との間には、2本のカラー部材(図示せず)が介設されており、アクチュエータ353Cの本体部側の端部が位置決めされている。
このように平行リンク機構として構成されたリンク機構330によれば、かかるリンク機構330が中立位置にある場合には、左右の車輪12L,12Rのキャンバー角は0°とされ、アクチュエータ353Cが伸長駆動されると、リンク機構330が屈伸され、左右の車輪12L,12Rに右旋回用のキャンバー角θR,θLが付与される一方、アクチュエータ353Cが短縮駆動されると、リンク機構330が屈伸され、左右の車輪12L,12Rに左旋回用のキャンバー角θR,θLが付与される。
次いで、図15を参照して、第4及び第5実施の形態について説明する。図15(a)は、第4実施の形態におけるリンク機構430の正面図であり、図15(b)は、第5実施の形態におけるリンク機構530の正面図である。なお、図15では、R及びLモータ52R,52L等が模式的に図示されると共に、弾性ばね部材60F等の図示が省略されている。
第1実施の形態では、F及びBアクチュエータ53F,53Bの両端が4節のリンク機構30の互いに隣り合わない支持軸(Fアクチュエータ53Fであれば、支持軸80Fb,80Fc)に接続される場合を説明したが、第4及び第5実施の形態では、F及びBアクチュエータ453F,453B等の一方の端部のみが4節のリンク機構430,530の支持軸に接続され、他方の端部はリンク機構430,530の支持軸(即ち、リンク機構430,530が屈伸する際の回動中心となる軸)でない部位(接続軸)に接続されている。なお、上記した各実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
図15(a)に示すように、第4実施の形態におけるリンク機構430では、Fアクチュエータ453Fの本体部側の端部が支持軸80Fcに接続される一方、ロッド側の端部が接続軸480Feを介して上部リンク31に接続されている。なお、図示しないBアクチュエータ453Bは、Fアクチュエータ453Fと交差する向きで配設され、本体部側の端部が支持軸80Bdに接続される一方、ロッド側の端部が接続軸を介して上部リンク31に接続されている。
また、図15(b)に示すように、第5実施の形態におけるリンク機構530では、Fアクチュエータ553Fの本体部側の端部が支持軸80Fcに接続される一方、ロッド側の端部が接続軸580Feを介してLモータ52Lに接続されている。なお、図示しないBアクチュエータ553Bは、Fアクチュエータ553Fと交差する向きで配設され、本体部側の端部が支持軸80Bdに接続される一方、ロッド側の端部が接続軸を介してLモータ52Lに接続されている。
次いで、図16及び図17(a)を参照して、第6から第8実施の形態について説明する。図16(a)は、第6実施の形態におけるリンク機構630の正面図であり、図16(b)は、第7実施の形態におけるリンク機構730の正面図である。また、図17(a)は、第8実施の形態におけるリンク機構830の正面図である。なお、図16及び図17(a)では、R及びLモータ52R,52L等が模式的に図示されると共に、弾性ばね部材60F等の図示が省略されている。
第1実施の形態では、F及びBアクチュエータ53F,53Bの両端が4節のリンク機構30の互いに隣り合わない支持軸(Fアクチュエータ53Fであれば、支持軸80Fb,80Fc)に接続される場合を説明したが、第6から第8実施の形態では、F及びBアクチュエータ653F,653B等の両端が共にリンク機構630〜830の支持軸(即ち、リンク機構630,730が屈伸する際の回動中心となる軸)でない部位(接続軸)に接続されている。なお、上記した各実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
図16(a)に示すように、第6実施の形態におけるリンク機構630では、Fアクチュエータ653Fのロッド側の端部が接続軸680Feを介してLモータ52Lに接続される一方、本体部側の端部が接続軸680Ffを介してRモータ52Rに接続されている。なお、接続軸680Ffは、接続軸680Feよりも下部リンク32に近接する位置に配置されている。また、図示しないBアクチュエータ653Bは、Fアクチュエータ653Fと交差する向きで配設され、ロッド側の端部が接続軸を介してRモータ52Rに接続される一方、本体部側の端部が接続軸を介してLモータ52Lに接続されている。
図16(b)に示すように、第7実施の形態におけるリンク機構730では、Fアクチュエータ753Fのロッド側の端部が接続軸780Feを介して上部リンク31に接続される一方、本体部側の端部が接続軸780Ffを介して下部リンク32に接続されている。なお、接続軸780Ffは、接続軸780FeよりもRモータ52Rに近接する位置に配置されている。図示しないBアクチュエータ753Bは、Fアクチュエータ753Fと交差する向きで配設され、ロッド側の端部が接続軸を介して上部リンク31に接続される一方、本体部側の端部が接続軸を介して下部リンクに接続されている。
また、図17(a)に示すように、第8実施の形態におけるリンク機構830では、Fアクチュエータ853Fのロッド側の端部が接続軸880Feを介してLモータ52Lに接続される一方、本体部側の端部が接続軸880Ffを介して下部リンク32に接続されている。なお、図示しないBアクチュエータ853Bは、Fアクチュエータ853Fと交差する向きで配設され、ロッド側の端部が接続軸を介してRモータ52Rに接続される一方、本体部側の端部が接続軸を介して下部リンクに接続されている。
次いで、図17(b)及び図18を参照して、第9及び第10実施の形態について説明する。図17(b)は、第9実施の形態におけるリンク機構930の正面図であり、図18は、第10実施の形態におけるリンク機構1030の正面図である。なお、図17(b)及び図18では、R及びLモータ52R,52L等が模式的に図示されると共に、弾性ばね部材60F等の図示が省略されている。
第1実施の形態では、F及びBアクチュエータ53F,53Bの両端が4節のリンク機構30の互いに隣り合わない支持軸に接続される、即ち、リンク機構30により形成される四角形の辺上に接続される場合を説明したが、第9及び第10実施の形態では、F及びBアクチュエータ953F,953B等の両端の少なくとも一方がリンク機構930,1030により形成される四角形の辺上から外方又は内方へ離間した位置に接続されている。なお、上記した各実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
図17(b)に示すように、第9実施の形態におけるリンク機構930では、Fアクチュエータ953Fのロッド側の端部が、接続軸980Feを介して上部リンク31に接続される一方、本体部側の端部が支持軸80Fcに接続されている。そして、支持軸980Feは、取付けプレート933に設けられることで、上部リンク31(即ち、支持軸80Fa,80Fbを結ぶ仮想線)から離間する位置に配置されている。なお、図示しないBアクチュエータ953Bは、Fアクチュエータ953Fと交差する向きで配設され、ロッド側の端部が取付けプレートに設けられた接続軸を介して上部リンク31に接続される一方、本体部側の端部が支持軸80Bcに接続されている。
また、図18に示すように、第10実施の形態におけるリンク機構1030では、Fアクチュエータ1053Fのロッド側の端部が、接続軸1080Feを介して連結リンク40の連結部材41に接続される一方、本体部側の端部が支持軸80Fcに接続されている。なお、図示しないBアクチュエータ1053Bは、Fアクチュエータ1053Fと交差する向きで配設され、ロッド側の端部が連結リンク40の連結部材41に接続される一方、本体部側の端部が支持軸80Bdに接続されている。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記各実施の形態で挙げた数値は一例であり、他の数値を採用することは当然可能である。
上記各実施の形態では、左右の車輪12L,12Rを回転駆動する回転駆動装置として、2のモータ装置(L及びRモータ52L,52R)を使用する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、デファレンシャル装置及び等速ジョイントを介して1のモータ装置と左右の車輪12L,12Rとを接続するように構成しても良い。
上記第1、第2及び第4から第10実施の形態では、弾性ばね装置60F,60Bの付勢力によりリンク機構30,130,430〜1030を中立位置へ復帰させる場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、弾性ばね装置60F,60Bを省略し、F及びRアクチュエータ53F,53Bの駆動力により中立位置へ復帰させるように構成しても良い。これにより、車両1全体としての軽量化を図ることができる。一方、第3実施の形態においては、アクチュエータ353Cの駆動力に加えまたはこれを省略し、弾性ばね装置60F,60Bの付勢力によりリンク機構330を中立位置へ復帰させるように構成しても良い。
なお、弾性ばね装置60F,60Bを金属製のコイルスプリングで構成する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、弾性ばね装置60F,60Bを他の構成とすることは当然可能である。他の構成としては、例えば、金属製又は樹脂製の板ばねやねじりばね、或いは、圧縮空気を利用した空気ばねなどが例示される。
上記各実施の形態では、旋回制御処理において、車両1の旋回半径をジョイスティック装置51の左右方向への操作量に基づいて算出する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、GPSを用いたナビゲーションシステムから得られる情報(車両1の現在位置及びその現在位置に対応する地図情報)に基づいて、車両1が通過するであろう走行経路の旋回半径を得るように構成しても良い。
上記各実施の形態では、F及びBアクチュエータ53F,53B及びアクチュエータ353Cがボールねじ機構により伸縮式のアクチュエータとして構成される場合を説明したが、必ずしもこの形態に限られるものではなく、他の機構を利用することは当然可能である。
他の機構としては、例えば、クランク・スライダ機構(電動モータの回転運動をクランク機構により揺動運動に変換し、この揺動運動をスライダ機構により直線運動に変換することで、伸縮式のアクチュエータを得る機構)、ラック・ピニオン機構(電動モータによるピニオンの回転運動をラックに伝達し、ラックを直線運動させることにより、伸縮式のアクチュエータを得る構成)、或いは、カム機構(非円形のカムを電動モータで回転運動させ、その回転運動するカムが弾性ばね装置の力を受けながらすべり接触でリフタを直線運動させることにより、伸縮式のアクチュエータを得る機構)などが例示される。
上記各実施の形態では、F及びBアクチュエータ53F,53B等及びアクチュエータ353Cが電動アクチュエータにより構成される場合を説明したが、必ずしもこの形態に限られるものではなく、例えば、油圧を利用して油圧シリンダを伸縮させる油圧アクチュエータとして、F及びBアクチュエータ53F,53B及びアクチュエータ353Cを構成することは当然可能である。
上記第3から第10実施の形態では、リンク機構330〜1030が平行リンク機構として構成する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、第2実施の形態で説明した技術的思想を第3から第10実施の形態におけるリンク機構330〜1030に適用することは当然可能である。
上記第3実施の形態では、アクチュエータ353Cのロッド側の端部がRモータ352R側の上部軸支プレート352bに、本体部側の端部がLモータ352Lの下部軸支プレート352cに(いずれも図示せず)、それぞれ接続される場合を説明したが、必ずしもこの配置に限られるものではなく、逆の配置とすることは当然可能である。
例えば、アクチュエータ353Cのロッド側の端部をLモータ352Lの上部軸支プレート352bに、本体部側の端部をRモータ352R側の下部軸支プレート352cに、それぞれ接続しても良く、或いは、アクチュエータ353Cのロッド側の端部をRモータ352Rの下部軸支プレート352cに、本体部側の端部をLモータ352L側の上部軸支プレート352bに、それぞれ接続しても良い。なお、他の実施の形態のおいても同様であり、Fアクチュエータ53F等の向きは任意である。
また、上記第3実施の形態では、アクチュエータ353Cの両端が車輪支持体としての上部軸支プレート352b及び下部軸支プレート352cにそれぞれ接続される場合を説明したが、必ずしもこの配置に限られるものではなく、アクチュエータ353Cの両端(又は少なくとも一端)を車輪支持体の他の箇所に接続することは当然可能である。他の箇所としては、例えば、R又はLモータ352R,352Lが例示される。なお、アクチュエータ353Cの少なくとも一端又は両端を車輪支持体ではない箇所(例えば、上部又は下部リンク331,332)に接続軸または支持軸などを介して接続することは当然可能である。
上記第3実施の形態では、リンク駆動装置が1のアクチュエータ353Cのみを備えて構成される場合を説明したが、アクチュエータの本数は必ずしもこれに限られるものではなく、2本以上のアクチュエータを備える構成とすることは当然可能である。この場合には、第1実施の形態などの場合と同様に、2本のアクチュエータを互いに交差する向きに配置することが好ましい。一方、上記第1、第2及び第4から第10実施の形態では、2本のアクチュエータ(F及びBアクチュエータ53F,53B等)を備える場合を説明したが、必ずしもこの本数に限られるものではなく、他の本数(1本又は3本以上)とすることは当然可能である。
上記第4及び第5実施の形態では、Fアクチュエータ453F等の本体部側の端部が支持軸80Fc等に接続される場合を説明したが、支持軸80Fc等に接続される側は必ずしも本体部側に限られるものではなく、ロッド側の端部を支持軸80Fc等に接続することは当然可能である。
また、この場合、Fアクチュエータ453F等の本体部側またはロッド側の端部は、支持軸80Fa〜80Fd等のいずれの箇所に接続されても良い。そして、その支持軸80Fa〜80Fd等に一方の端部が接続されたFアクチュエータ453等の他方の端部は、一方の端部が接続された支持軸80Fa〜80Fd等に接続されていない上部リンク31、下部リンク32、Rモータ52R又はLモータ52Lのいずれかに接続されていれば良い。
上記第8実施の形態では、Fアクチュエータ853Fを下部リンク32とLモータ52Lとの間に配設(接続)する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、Fアクチュエータ853Fを、下部リンク32とRモータ52Rとの間、上部リンク31とLモータ52Lとの間、或いは、上部リンク31とRモータ52Rとの間に配設することは当然可能である。
上記第9実施の形態では、取付けプレート933を上部リンク31に配設する場合を説明したが、配設位置は必ずしもこれに限られるものではなく、下部リンク32、Rモータ52RまたはLモータ52Lのいずれに配設しても良い。
また、上記第9実施の形態では、取付けプレート933を上部リンク31の上方(矢印U方向)へ突設させる(接続軸980Feをリンク機構930の四辺の外方へ位置させる)場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、接続軸980Feをリンク機構930の四辺の内方に位置させることは当然可能である。なお、取付けプレート933を、下部リンク32、Rモータ52RまたはLモータ52Lのいずれかに配設した場合も同様である。
上記第10実施の形態では、Fアクチュエータ1053F等を下部リンク32と連結リンク40との間で接続する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、Fアクチュエータ1053F等を下部リンク32と連結リンク40との間で接続することは当然可能である。
この場合、Fアクチュエータ1053F等を連結リンク40に接続する接続位置は、上部リンク31と下部リンク32との間(即ち、貫通孔43aと貫通孔43bとの間、図5参照)であっても良く、或いは、上部リンク31(貫通孔43a)よりも上方(矢印U方向)位置であっても良い。

Claims (9)

  1. 一対の車輪と、乗員が乗車する乗員部とを備えた車両において、
    前記一対の車輪を連結するリンク機構と、
    前記リンク機構に駆動力を付与して前記リンク機構を屈伸させるリンク駆動装置と、を備え、
    旋回時には、前記リンク駆動装置の駆動力により前記リンク機構を屈伸させて前記一対の車輪にキャンバー角を付与すると共に、前記乗員部を旋回内輪側へ傾斜させることを特徴とする車両。
  2. 前記リンク機構は、前記一対の車輪をそれぞれ回転可能に軸支する一対の車輪支持体と、前記一対の車輪支持体に両端が軸支される第1リンク及び第2リンクとを備え、
    前記リンク駆動装置は、伸縮式のアクチュエータを備えると共に、前記アクチュエータの少なくとも一端を、前記リンク機構の支持軸、第1リンク、第2リンク又は車輪支持体に接続することを特徴とする請求項1記載の車両。
  3. 前記リンク機構は、前記一対の車輪をそれぞれ回転可能に軸支する一対の車輪支持体と、前記一対の車輪支持体に両端が軸支される第1リンク及び第2リンクとを備え、
    前記リンク駆動装置は、伸縮式のアクチュエータを備えると共に、前記アクチュエータの両端を前記リンク機構の互いに隣り合わない支持軸に接続することを特徴とする請求項1記載の車両。
  4. 前記リンク機構は、前記一対の車輪をそれぞれ回転可能に軸支する一対の車輪支持体と、前記一対の車輪支持体に両端が軸支される第1リンク及び第2リンクとを備え、
    前記リンク駆動装置は、伸縮式のアクチュエータを備えると共に、前記アクチュエータ両端を前記一対の車輪支持体にそれぞれ接続することを特徴とする請求項1記載の車両。
  5. 前記第1リンク及び第2リンクに一端が軸支されると共に他端が前記乗員部に連結される連結リンクを備え、
    前記リンク機構の屈伸に伴って前記連結リンクを傾斜させることで、前記乗員部を旋回内輪側へ傾斜させることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の車両。
  6. 前記一対の車輪支持体に前記第1リンクの両端を軸支する支持軸の軸間距離は、前記一対の車輪支持体に前記第2リンクの両端を軸支する支持軸の軸間距離よりも短い距離寸法とされていることを特徴とする請求項2から5のいずれかに記載の車両。
  7. 一対のモータ装置を備え、前記一対のモータ装置が前記一対の車輪に回転駆動力をそれぞれ付与する回転駆動装置と前記一対の車輪をそれぞれ回転可能に支持する前記一対の車輪支持体とを兼用していることを特徴とする請求項2から6のいずれかに記載の車両。
  8. 前記リンク駆動装置は、伸縮式のアクチュエータを一対備え、
    前記一対のアクチュエータの両端を前記リンク機構の互いに隣り合わない支持軸にそれぞれ支持する又は前記一対のアクチュエータの両端を一対の車輪支持体にそれぞれ接続し、かつ、前記一対のアクチュエータを互いに交差する向きに配置し、前記リンク機構を屈伸させる場合には、前記一対のアクチュエータの内の一方のアクチュエータが伸長されると共に他方のアクチュエータが短縮されることを特徴とする請求項2から7のいずれかに記載の車両。
  9. 前記リンク機構がいずれかの方向へ屈伸された後に中立位置へ復帰させる復帰装置を備えていることを特徴とする請求項2から8のいずれかに記載の車両。
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