JP4577038B2 - 小型電動車両 - Google Patents

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Description

本発明は、パワーステアリング装置で前輪を間接的に操舵するようにした主に一人乗りの4輪式小型電動車両に関するものである。
特許文献1に開示されているように、前輪の操舵制御を人力によらずにパワーステアリング装置に行わせるように構成された従来の車椅子型の小型電動車両では、電動モーター等の操舵アクチュエーターと、ギヤやリンク類からなる操舵力伝達機構等を含んでユニット状に構成されたパワーステアリング装置が、着座シートの前部下方付近、即ち着座シートに着座した乗員のふくらはぎの後方に配置されていた。
特開平9−192174号公報
上記構成のため、乗員は膝を深く曲げて着座することができず、着座姿勢の自由度が低くなり不自然な着座ポジションを強いられる傾向があった。
また、このような車椅子型の小型電動車両は前輪を小径にせざるを得ないため、屋外走行時等における段差やギャップ等の乗り越え性能に問題があった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、乗員の着座姿勢の自由度を高めるとともに、パワーステアリング装置の操舵アクチュエーターを大出力化可能にして作動性を向上させ、同時にパワーステアリング装置の高さを低く抑えてステップ面を低床化、平坦化して乗員の居住性向上を図り、かつパワーステアリング装置を障害物等との衝突から保護する一方、段差やギャップ等の乗り越え性能を向上させ、併せて操舵入力手段の配置バリエーションを増やすことのできる小型電動車両を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る小型電動車両は、車体フレームの後部に背もたれと肘掛とを有する着座シートを設け、その略下方に電動モーターで駆動される後輪を設ける一方、上記着座シートの前方となる車体フレーム上にステップ面を形成し、このステップ面の前方左右両側に左右一対の操舵可能な前輪を設け、この前輪の上方を覆う部分の上面同士を互いに緩やかな湾曲面で連続するように形成したフロントフェンダーを車体フレームに支持させて設け、上記前輪のパワーステアリング装置を、遠隔操舵入力手段と、操舵アクチュエーターと、操舵力伝達機構と、操舵制御手段とを備えて構成し、上記遠隔操舵入力手段を上記着座シートに設けた肘掛の前部に配置し、上記操舵アクチュエーターの搭載位置を、上記フロントフェンダーの下方かつ前輪の車軸よりも前方とするとともに、上記前輪のパワーステアリング装置の少なくとも操舵アクチュエーターと操舵力伝達機構とをフロントフェンダーで覆い、上記フロントフェンダーの後部を前記ステップ面に連続させて、フロントフェンダーの上面をステップ面の延長と化し、着座シートに着座した乗員の足を投げ出せるような乗車姿勢の自由度の向上を図ったことを特徴とする。
また、前記操舵力伝達機構の少なくとも一部を前記フロントフェンダーの下方かつ前輪の車軸よりも前方に配置した。
さらに、前記車体フレームの前部に前記ステップ面の前端よりも前方に延びる前方延出部を設け、この前方延出部に前輪のサスペンションアーム支持部を設けるとともに、前方延出部から上方に延び、上記サスペンションアームに一端が連結される緩衝部材の他端を保持する左右一対の緩衝部材保持部を車幅方向に離間させて設け、この左右の緩衝部材保持部に挟まれる空間に前記操舵力伝達機構の少なくとも一部を配置した。
そして、前記前輪の外径を前記後輪と同等かつ前後輪の軸間距離の1/4以上に設定するとともに、前記操舵アクチュエーターを電動モーターとしてその回転軸方向を車体幅方向にほぼ沿わせ、前輪を左右一杯に操舵した際に車体平面視で左右の前輪の最も車幅方向内側の点よりも車幅方向外側に操舵アクチュエーターの少なくとも一部が突出するように操舵アクチュエーターを配置した。
また、前記前方延出部の前頭部に車幅方向に延びるバンパー状のフロントバーを設け、このフロントバーが前輪を覆うフロントフェンダーを内側から外側に貫通するようにしてフロントバーをフロントフェンダーから略前方に指向させ、このフロントバーの前端を、前記パワーステアリング装置の操舵アクチュエーターと操舵力伝達機構よりも前方に配置するとともに、フロントフェンダー上面との間にフロントバーを把持可能な隙間を設けた。
上記のように、パワーステアリング装置の操舵アクチュエーターや操舵力伝達機構の少なくとも一部をフロントフェンダーの下方かつ車体側面視で前輪の車軸よりも前方に配置したことにより、従来のように着座シート下方のスペースが操舵アクチュエーター等に占有されなくなるため、着座シートの下方に足を置くスペースを確保して乗員が膝を深く曲げて着座できるようにし、乗員の着座姿勢の自由度を高めて自然な着座ポジションを提供することができる。
また、車体フレーム前部に設けた前方延出部に、サスペンションアーム支持部と左右一対の緩衝部材保持部とを設け、左右の緩衝部材保持部に挟まれる空間に操舵力伝達機構の少なくとも一部を配置したため、パワーステアリング装置の高さを低くしてステップ面の平坦化と低床化を図ることができる。
さらに、前輪の外径を大きくして段差やギャップ等の乗り越え性能を向上させるとともに、操舵アクチュエーターを大出力化して作動性を向上させ、この操舵アクチュエーターを低い位置に配置しつつ障害物等との衝突から保護してステップ面の平坦化と低床化を図ることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明を適用した小型電動車両の一実施形態を示す右側面図、図2は図1に示す小型電動車両を右斜め上方から見た斜視図、図3は同じく左斜め後上方から見た斜視図である。また、図4はこの小型電動車両の車体フレームを左斜め前上方から見た斜視図、図5は車体フレームの平面図、図6は車体フレームの左側面図、図7は図5のVII-VII線に沿う縦断面図である。
図1〜図6に示すように、この小型電動車両1は略プラットフォーム状に形成された車体フレーム2を備え、その前部に左右一対の前輪3が左右に操舵可能に設けられる一方、車体フレーム2の後部には駆動輪である左右一対の後輪4が設けられている。左右の前輪3は後述するパワーステアリング装置5により操舵される。
左右の後輪4は左右一対の駆動用モーター6によりそれぞれ駆動制御される。車体フレーム2の後半部上には背もたれ7と肘掛8とを有する椅子状かつ単座の着座シート9が設置され、この着座シート9の下方には樹脂製のボディーカバー10が設けられ、その内部に駆動用モーター6の電源用バッテリー11と駆動用モーターコントローラー12とパワーステアリングコントローラー13等が内蔵されている。部材14は電源用バッテリー11の充電器である。
例えば着座シート9の右側の肘掛8の前部には、パワーステアリング装置5の遠隔操舵入力手段となるジョイスティック装置15が設けられている。このジョイスティック装置15の操作スティック16を傾斜させると、その傾斜方向および傾斜角度、傾斜速度に応じてパワーステアリングコントローラー13と駆動用モーターコントローラー12が前輪3の操舵および駆動用モーター6の出力を制御し、小型電動車両1の進行方向および進行スピードが定められる。
一方、車体フレーム2の前半部は樹脂製のフロントカバー18により上方から覆われ、このフロントカバー18に平坦なステップ面19が形成されている。ステップ面19は着座シート9の下方から前輪3の後方にかけて延在し、このステップ面19の前方部分が上方に盛り上げられてステップ面19の前方左右に位置する前輪3とパワーステアリング装置5とを覆うようにフロントフェンダー20が形成されている。
フロントフェンダー20は、その左右の前輪3の上方を覆う丘陵状の部分Hの上面同士が互いに緩やかな湾曲面で連続するように形成され、その後部がステップ面19に連続している(図3参照)。
図4〜図6に示すように、車体フレーム2はボディーパイプ22を備えている。このボディーパイプ22は太い鋼管を平面視コの字形に屈曲形成したもので、左右一対のサイドバー23とリヤバー24を有している。左右のサイドバー23の中間部は鈍角に屈曲されて側面視で逆への字形に造形されている。
左右のサイドバー23の間は車幅方向に延びる3本のブリッジパイプ25,26,27により連結されている。また、図8〜図11にも示すように左右のサイドバー23の前端にはそれぞれ直角に屈曲形成された左右一対のフロントパイプ28が固着され、各フロントパイプ28の間に平坦なボトムプレート29が固着されている。これら左右一対のフロントパイプ28とボトムプレート29はステップ面19の前端よりも前方に延びる前方延出部30を構成している。
また、左右のフロントパイプ28の車両前後方向に沿う区間には上方に延びる左右一対のプレート状の緩衝部材保持部31が車幅方向に離間して設けられ、これらの緩衝部材保持部31の左右両外側にフロントバーステー32を介して略コの字形のフロントバー33の両端が固着されている。
図1〜図3と図11に示すように、フロントバー33の基部がフロントフェンダー20を内側から外側に貫通し、フロントバー33はフロントフェンダー20から前上方に突出して略前方に指向し、車両側面視でフロントバー33が前上がりになるよう角度付けられている。そして、フロントバー33の中間部が車体フレーム2の最前部にて車幅方向に延びるバンパー状に延在している。
フロントバー33の高さは前輪3の上端よりも上方に設定され、フロントバー33とフロントフェンダー20との間に、フロントバー33を手で把持可能にする間隙34が設けられている。これにより、フロントバー33を手で把持して小型電動車両1の前部を簡単に持ち上げることができる。
さらに、左右のサイドバー23もステップ面19の左右両側縁部に露出しており、サイドバー23とステップ面19との間に間隙は設けられていないが、このサイドバー23の露出した部分に下方から手を掛けて車体を側方から持ち上げることができる。
このように、車体フレーム2の外周部はボディーパイプ22(サイドバー23、リヤバー24)、フロントバー33といったパイプ材で構成されており、これらのパイプ材の曲部はなだらかな湾曲部として車体周囲の前縁、左右両側縁、後縁の外部に露出している。
ところで、左右のフロントパイプ28間に固着されたボトムプレート29の前部下面には前側サスペンションアーム支持部37が固着される一方、左右のフロントパイプ28の屈曲部付近の間を連結するブリッジ状に車幅方向に延びる後側サスペンションアーム支持部38が設けられている。これら前後のサスペンションアーム支持部37,38には前輪3を支持するサスペンションアーム39が上下揺動可能に支持される。
即ち、サスペンションアーム39の基端部に設けられた前後一対の筒状のピボット部40にゴムブッシュが圧入され、このピボット部40とゴムブッシュが断面コの字形に形成された前後のサスペンションアーム支持部37,38の中に挿入されてピボットボルト41で締結される。
サスペンションアーム39の自由端に一体に設けられたナックルホルダー43にはキングピン44を介してナックル45が左右回動自在に軸支され、このナックル45から車幅方向外側に突出するスピンドル(車軸)46に前輪3が回転自在に軸支される。
サスペンションアーム39には、コイルスプリング49とショックアブソーバー50等を組み合わせた緩衝部材51の一端(下端)が連結され、この緩衝部材51の他端(上端)が、左右一対の緩衝部材保持部31の中間部に固着されて車幅方向外側に水平に突出する緩衝部材保持ブラケット52に保持されている。
小型電動車両1の走行時に前輪3が路面の凹凸に応じて上下に動くと、サスペンションアーム39が車体フレーム2に対して上下に揺動し、緩衝部材51が伸縮して前輪3の揺動ショックを緩衝するとともにサスペンションアーム39を定位置に復帰させる。
一方、左右のフロントパイプ28および後側サスペンションアーム支持部38と、ブリッジパイプ25との間には多孔状のフロントフロアプレート55が架設され、ブリッジパイプ25とブリッジパイプ26との間には同じく多孔状のリヤフロアプレート56が架設されている。そして、ブリッジパイプ26とリヤフロアプレート56とに跨ってフロアステー57が固定されている。前述の電源用バッテリー11や駆動用モーターコントローラー12、パワーステアリングコントローラー13等はリヤフロアプレート56上に載置されてボディーカバー10に覆われる。
さらに、左右のサイドバー23の間を車幅方向に連結し、かつ上方に立ち上がるシートフレーム60が設けられている。このシートフレーム60は正面視ではコの字を伏せた略台形形状であり、側面視と平面視では車長方向に長さのある形状で、溶接またはボルト止め等により左右のサイドバー23に固定されている。
シートフレーム60は、例えば図7に示すように金属製のアウターシェル61とインナーシェル62とを最中合わせにした中空ボックス構造であり、シートフレーム60の上部の車幅方向中間部にパイプ状のシートポスト63が貫通固着され、その上に固着されたシートプレート64の上に着座シート9が回転および固定可能に設置される。
なお、左右の後輪4は駆動用モーター6とともにシートフレーム60の左右下端に設けられたピボット部65に連結され、このピボット部65を中心に上下にサスペンション揺動する。そして、後輪4および駆動用モーター6の上下動を緩衝するショックアブソーバー66(図3参照)が車体フレーム2の後部に設けられたショックアブソーバーブラケット67(図5、図6参照)と、後輪4の後部に突出して後輪4とともに上下に揺動する後転防止用のキャスターアーム68との間に連結される。
シートフレーム60の左右側面および上面は平坦に形成されており、これら各々の面が着座シート9下方の樹脂製ボディーカバー10の表面に連続している。具体的にはシートフレーム60の前後縁に延出する重ね代70,71に樹脂製ボディーカバー10の前後のエレメント10f,10r(図1参照)が重ねられ、これら各エレメント10f,10rの表面がシートフレーム60の左右側面および上面にスムーズに繋がるようになっている。
ボディーパイプ22はボディーカバー10の左右および後部を囲んでおり、ボディーパイプ22とボディーカバー10との間に数センチ程度の間隙が設けられている。これによってボディーパイプ22は車体の最外周部に延在しつつ手で把持可能なバー状として外部に露出している。
特に車体フレーム2の最後部にて車幅方向に延在するリヤバー24は、その高さが着座シート9の座面とほぼ同等(後輪4よりも上方)に設定され、リヤバー24とボディーカバー10との間に十分大きな間隙72(図2参照)が設けられているため、リヤバー24を手で把持して小型電動車両1の後部を簡単に持ち上げることができる。
ところで、前輪3を操舵するパワーステアリング装置5は、遠隔操舵入力手段となるジョイスティック装置15と、操舵アクチュエーターとなる電動モーター75と、操舵力伝達機構を構成する減速ギヤ機構76、セクターギヤ77、アーム軸78、アームプレート79および左右一対のタイロッド80と、操舵制御手段となる前述のパワーステアリングコントローラー13およびステアリングセンサー81等を備えて構成されている。ステアリングセンサー81はアームプレート79の上方に配置されている。
操舵アクチュエーターとしての電動モーター75には操舵力伝達機構を構成する減速ギヤ機構76が一体にユニット化されており、減速ギヤ機構76の下面に突出するステアリングドライブギヤ82が扇形のセクターギヤ77に噛合し、セクターギヤ77の回動中心から下方に延びるアーム軸78がアームプレート79に固着されている。セクターギヤ77とアーム軸78とアームプレート79は全て回動一体である。
なお、図8〜図11より明らかなように、電動モーター75と減速ギヤ機構76とセクターギヤ77とステアリングセンサー81はボトムプレート29の上側に配置され、アームプレート79やタイロッド80はボトムプレート29の下側に配置され、アーム軸78はボトムプレート29を上下に貫通している。
そして、左右のタイロッド80のインナーエンドとアウターエンドが、それぞれボールジョイントでアームプレート79の先端部左右両角と左右ナックル45のアーム先端部とに連結されている。また、アーム軸78に設けられたセンサードライブギヤ84がステアリングセンサー81に設けられたセンサードリブンギヤ85に噛合しており、セクターギヤ77の回動方向と回動量(回動角度)と回動速度が常にステアリングセンサー81に検知されてパワーステアリングコントローラー13に入力される。
ジョイスティック装置15の操作スティック16を希望する進行方向に傾けると、パワーステアリングコントローラー13が操作スティック16の傾斜方向と傾斜角度と傾斜速度に応じて電動モーター75を正転方向または逆転方向に所定の速度で回転させる。電動モーター75の回転はウォームギヤとウォームホイール機構を利用した減速ギヤ機構76により減速されてステアリングドライブギヤ82に伝達され、これによりセクターギヤ77とアーム軸78とアームプレート79が一体に回動して左右のタイロッド80を介しナックル45を回動させ、左右の前輪3の操舵がなされる。
これと同時に駆動用モーターコントローラー12が左右の後輪4の駆動用モーター6をそれぞれ個別に制御して左右の後輪4の間に回転差を生じさせ、小型電動車両1をスムーズに転回、旋回させる。したがって、小型電動車両1の動きは常に操作スティック12の動きに合致したものとなる。
ここで、電動モーター75の搭載位置はフロントフェンダー20の下方かつ車体側面視で前輪3の車軸(スピンドル46)よりも前方、つまり前輪3よりも前側のオーバーハング部とされており、電動モーター75はその回転軸方向(長手方向)をほぼ車幅方向に指向させて搭載されている。また、操舵力伝達機構の少なくとも一部、例えば減速ギヤ機構76等も前輪3よりも前側のオーバーハング部に搭載されている。
このように、パワーステアリング装置5の構成部品の中でも比較的大型な部品である電動モーター75と減速ギヤ機構76を前輪3よりも前側のオーバーハング部に搭載したことにより、これらの部品をステップ面19の前端よりも十分に前方に配置してステップ面19の面積拡大と低床化を実現することができ、着座シート9の下方から前方にかけて面積の広いステップ面19を形成して乗車姿勢の自由度を向上させることができる。
さらに、車体フレーム2に設けられた左右一対の緩衝部材保持部31に挟まれる空間に、操舵力伝達機構の少なくとも一部、例えば減速ギヤ機構76とセクターギヤ77とアーム軸78が配置されている。これにより、左右のサスペンションアーム39や緩衝部材51に挟まれる範囲の中でも比較的前方に減速ギヤ機構76とセクターギヤ77とアーム軸78が配置されるため、パワーステアリング装置5の高さをより低くしてステップ面19の平坦化と低床化を図ることができる。
電動モーター75は車体平面視で左右の緩衝部材保持部31の間には配置されておらず、例えば右側の緩衝部材保持部31の前方に配置されている。そして、図8に示すように、車体平面視で前輪3を左右一杯に操舵した際に左右の前輪3の最も車幅方向内側となる点A,B間の範囲Cよりも車幅方向外側に電動モーター75の一部が突出するように電動モーター75が配置されている。
本実施形態では、前輪3を左側一杯に操舵した際に、車体平面視で右側の前輪3前端の最も車幅方向内側の点Aよりも電動モーター75の右側端部が車幅方向右側に突出している。この時、車体平面視では右側の前輪3と電動モーター75の右側端部とがオーバーラップしているが、図11に示すように車体側面視では上記点Aよりも電動モーター75の方が上方に位置しているため、前輪3と電動モーター75は互いに干渉しない。
上記のように構成すれば、前輪3の可動範囲(舵角)を大きく確保しながらも、電動モーター75が前輪3に干渉する懸念をなくし、これにより電動モーター75を大型化して操舵力を向上させ、かつ電動モーター75をフロントフェンダー20の内部にコンパクトに収容することができる。
なお、このパワーステアリング装置5では、車両平面視で左右のタイロッド80が前広がりのハの字状に配置されるとともに、左右ナックル45のアームが前狭まりのハの字状に配置され、各タイロッド80のインナーエンドが前輪3のスピンドル46よりも後方でアームプレート79に連結され、アウターエンドがスピンドル46よりも前方でナックル45のアームに連結されているため、公知のアッカーマン原理によりカーブ走行時にはカーブ内側の前輪3の舵角がカーブ外側の前輪3の舵角よりも若干大きくなり、スムーズなカーブ走行ができる。
ところで、図8および図11に示すように、車体フレーム2の最前部に位置するフロントバー33の前端は、電動モーター75や減速ギヤ機構76よりも前方に位置している。このため、電動モーター75や減速ギヤ機構76を低い位置に配置してステップ面19(フロントフェンダー20)の平坦化と低床化を図りつつ、電動モーター75等を走行路面上にある障害物等との衝突から効果的に保護することができる。
なお、フロントフェンダー20の前輪3上方を覆う左右の丘陵状の部分Hの上面同士を互いに緩やかな湾曲面で連続するように形成し、その後部をステップ面19に連続させたため、フロントフェンダー20を低く形成してその上面をステップ面19の延長と化し、例えば着座シート9に着座した乗員にフロントフェンダー20上に足を投げ出させるような体勢をとらせることができる。このため、乗車姿勢の自由度を向上させることができる。
ところで、この小型電動車両1では、前輪3の外径が後輪4と同等かつ前後輪3,4間の軸間距離の1/4以上に設定されている。こうすることにより、前輪3の外径を大きくして段差やギャップ等の乗り越え性能を向上させるとともに、前輪3の大径化により操舵力を低減させることができる。
本発明を適用した小型電動車両の一実施形態を示す右側面図。 図1に示す小型電動車両を右斜め上方から見た斜視図。 図1に示す小型電動車両を左斜め後上方から見た斜視図。 車体フレームを左斜め前上方から見た斜視図。 車体フレームの平面図。 車体フレームの左側面図。 図5のVII-VII線に沿う縦断面図。 車体前頭部を上方から見て本発明の一実施形態を示した平面図。 車体前頭部を下方から見た平面図。 車体前頭部の正面図。 車体前頭部の左側面図。
符号の説明
1,100 小型電動車両
2 車体フレーム
3 前輪
4 後輪
5 パワーステアリング装置
6 駆動用モーター
9 着座シート
13 操舵制御手段としてのパワーステアリングコントローラー
15 遠隔操舵入力手段としてのジョイスティック装置
19 ステップ面
20 フロントフェンダー
30 前方延出部
31 緩衝部材保持部
33 フロントバー
37,38 サスペンションアーム支持部
39 サスペンションアーム
46 前輪の車軸であるスピンドル
51 緩衝部材
75 操舵アクチュエーターとしての電動モーター
76 操舵力伝達機構を構成する減速ギヤ機構
77 操舵力伝達機構を構成するセクターギヤ
78 操舵力伝達機構を構成するアーム軸
79 操舵力伝達機構を構成するアームプレート
80 操舵力伝達機構を構成するタイロッド
81 操舵制御手段としてのステアリングセンサ
,B 左側一杯に操舵された前輪の最も車幅方向内側の点
H フロントフェンダーの左右の前輪の上方を覆う部分

Claims (5)

  1. 車体フレームの後部に背もたれと肘掛とを有する着座シートを設け、その略下方に電動モーターで駆動される後輪を設ける一方、上記着座シートの前方となる車体フレーム上にステップ面を形成し、このステップ面の前方左右両側に左右一対の操舵可能な前輪を設け、この前輪の上方を覆う部分の上面同士を互いに緩やかな湾曲面で連続するように形成したフロントフェンダーを車体フレームに支持させて設け、上記前輪のパワーステアリング装置を、遠隔操舵入力手段と、操舵アクチュエーターと、操舵力伝達機構と、操舵制御手段とを備えて構成し、上記遠隔操舵入力手段を上記着座シートに設けた肘掛の前部に配置し、上記操舵アクチュエーターの搭載位置を、上記フロントフェンダーの下方かつ前輪の車軸よりも前方とするとともに、上記前輪のパワーステアリング装置の少なくとも操舵アクチュエーターと操舵力伝達機構とをフロントフェンダーで覆い、上記フロントフェンダーの後部を前記ステップ面に連続させて、フロントフェンダーの上面をステップ面の延長と化し、着座シートに着座した乗員の足を投げ出せるような乗車姿勢の自由度の向上を図ったことを特徴とする小型電動車両。
  2. 前記操舵力伝達機構の少なくとも一部を前記フロントフェンダーの下方かつ前輪の車軸よりも前方に配置した請求項1に記載の小型電動車両。
  3. 前記車体フレームの前部に前記ステップ面の前端よりも前方に延びる前方延出部を設け、この前方延出部に前輪のサスペンションアーム支持部を設けるとともに、前方延出部から上方に延び、上記サスペンションアームに一端が連結される緩衝部材の他端を保持する左右一対の緩衝部材保持部を車幅方向に離間させて設け、この左右の緩衝部材保持部に挟まれる空間に前記操舵力伝達機構の少なくとも一部を配置した請求項1または2に記載の小型電動車両。
  4. 前記前輪の外径を前記後輪と同等かつ前後輪の軸間距離の1/4以上に設定するとともに、前記操舵アクチュエーターを電動モーターとしてその回転軸方向を車体幅方向にほぼ沿わせ、前輪を左右一杯に操舵した際に車体平面視で左右の前輪の最も車幅方向内側の点よりも車幅方向外側に操舵アクチュエーターの少なくとも一部が突出するように操舵アクチュエーターを配置した請求項1〜3のいずれかに記載の小型電動車両。
  5. 前記前方延出部の前頭部に車幅方向に延びるバンパー状のフロントバーを設け、このフロントバーが前輪を覆うフロントフェンダーを内側から外側に貫通するようにしてフロントバーをフロントフェンダーから略前方に指向させ、このフロントバーの前端を、前記パワーステアリング装置の操舵アクチュエーターと操舵力伝達機構よりも前方に配置するとともに、フロントフェンダー上面との間にフロントバーを把持可能な隙間を設けた請求項3または4に記載の小型電動車両。
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