JPWO2007037558A1 - インクジェット用記録媒体 - Google Patents
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Abstract
Description
上記空隙型インク受容層は、通常、無機粒子及び該無機粒子の結着剤(バインダー)を主体として形成されており、該無機粒子としては、多孔質無機粒子、中でも、シリカとアルミナが多用されている。例えば、特許文献1(特開2001−63205号公報)及び特許文献2(特開平10−119423号公報)には、無機粒子としてシリカを用いた空隙型インク受容層を有するインクジェット用記録媒体が開示されており、特許文献3(特開平11−42848号公報)には、無機粒子としてアルミナを用いた空隙型インク受容層を有するインクジェット用記録媒体が開示されている。シリカは、インク中に含まれる色材染料と同じアニオン性であるため、インクの定着性が悪く画像濃度が低くなり、耐水性・耐湿性にも劣る。このため、シリカをインク受容層の成分として使用する場合は、バインダーとして水溶性ポリマーをカチオン変性したものを使用したり、カチオン性ポリマー等を併用したりする必要があるが、このようなカチオン性物質の使用は、インク吸収性や画像の耐光性の低下を招く場合がある。これに対し、アルミナは、シリカに比してインク吸収性・定着性・画像光沢性に優れており、使い方次第では、シリカを使った場合よりも高画質が得られ、高速印刷にも充分に対応できるインクジェット用記録媒体を得ることが可能である。
また、上記空隙型インク受容層が塗設される上記支持体としては、従来、紙が用いられていたが、支持体として紙を用いた場合、光沢、質感、耐水性の点で十分な品質が得られず、銀塩写真のような高精細画像を得ることは困難であった。そこで、近年、紙支持体に代えて、紙の両面をポリオレフィン樹脂等の樹脂層で被覆した樹脂被覆紙が支持体として用いられるようになってきており(例えば、特許文献1参照)、光沢、質感、耐水性の点においても満足できる品質が得られるようになっている。
従って、上記樹脂被覆紙上に、上述の無機粒子としてアルミナを用いた空隙型インク受容層を塗設した構成のインクジェット用記録媒体は、高精細印刷用途及び高速印刷に対応し得る優れたものであると言える。
しかし、樹脂被覆紙上にアルミナを主体とするインク受容層を塗設した構成のインクジェット用記録媒体は、インクジェットプリンタでの印刷中に、インクが付与されることによってコックリング(印刷面の波打ち)やカール(印刷面の反り)が生じ、紙詰まりや、該プリンタの記録ヘッドに記録媒体が接触する、記録ヘッド擦れを生じさせやすいという問題があった。記録ヘッド擦れは、記録媒体が汚れるばかりでなく、最悪の場合には記録ヘッドを破損させるおそれもある。また、コックリングやカールのような記録媒体の変形が発生してしまうと、画質自体は高品位であっても、印刷物全体としては見た目の質感が著しく損なわれるため、結局、高品位の印刷物を得ることはできない。
本発明は、原紙の両面がそれぞれ樹脂層で被覆された樹脂被覆紙の一方の該樹脂層上に、無機粒子及び該無機粒子の結着剤を含有し且つ該無機粒子がアルミナであるインク受容層が塗設されたインクジェット用記録媒体において、上記原紙の厚みが100〜300μmであり、上記原紙と上記インク受容層との間に位置する一方の上記樹脂層と、他方の上記樹脂層との厚み比が、(一方の樹脂層):(他方の樹脂層)=1:1〜1:2であることを特徴とするインクジェット用記録媒体を提供することにより、上記目的を達成したものである。
本発明のインクジェット用記録媒体は、原紙の両面がそれぞれ樹脂層で被覆された樹脂被覆紙と、該樹脂被覆紙の一方の面上に塗設されたインク受容層とを含んで構成されている。
本発明に係る樹脂被覆紙を構成する原紙としては、紙が好ましく用いられる。この紙を構成するパルプとしては、例えば、天然パルプ、再生パルプ、合成パルプ等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を混合して用いることができる。この紙には、必要に応じ、一般に製紙で用いられているサイズ剤、紙力増強剤、填料、帯電防止剤、蛍光増白剤、染料等の各種添加剤を含有させることができる。また、この紙に、表面サイズ剤、表面紙力剤、蛍光増白剤、帯電防止剤、染料、アンカー剤等が塗布されていてもよい。また、この紙を抄造中又は抄造後に、カレンダー装置等を用いて常法通り紙の表面平滑化処理を行ってもよい。
上記原紙の厚みは、プリンタでの良好な搬送性を得る観点から、100〜300μmであり、好ましくは120〜250μmである。原紙の厚みが100μm未満では、インクジェット用記録媒体の剛性が不足するため、プリンタ内部を走行中において従動ローラによる紙押さえがなくなった後で、良好な搬送性を得る上で理想的な紙姿勢を維持することができず、紙詰まりや記録ヘッド擦れが発生するおそれがある。逆に、原紙の厚みが300μmを超えると、プリンタの搬送経路に対する抵抗力が増大し、給紙不良や紙詰まりが発生するおそれがある。
また、上記原紙の坪量としては、好ましくは80〜300g/m2、更に好ましくは100〜270g/m2である。
上記樹脂層を構成する樹脂としては、ポリオレフィン樹脂や電子線で硬化する電子線硬化型樹脂を用いることができる。ポリオレフィン樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリペンテン等のオレフィンのホモポリマー、エチレン−プロピレン共重合体等の2種以上のオレフィンからなる共重合体、あるいはこれらの混合物等が挙げられ、各種の密度、溶融粘度指数(メルトインデックス)のものを単独にあるいはそれらを混合して使用することができる。これらの中でも、特に、低密度又は高密度ポリエチレンは、質感、強度、耐水性及びコストの点で好ましい。
上記樹脂層には、上記樹脂以外の成分として、必要に応じ、酸化チタン、酸化亜鉛、タルク、炭酸カルシウム等の白色顔料、ステアリン酸アミド、アラキジン酸アミド等の脂肪酸アミド、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム等の脂肪酸金属塩、イルガノックス1010、イルガノックス1076等の酸化防止剤、着色顔料や着色染料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤等の各種添加剤を適宜組み合わせて含有させることができる。
上記樹脂層は、上記原紙の両面(上記原紙における上記インク受容層の塗設面側と非塗設面側)にそれぞれ形成されている。そして、本発明においては、原紙とインク受容層との間に位置する樹脂層(一方の樹脂層、インク受容層塗設側樹脂層)と、一方の該樹脂層と原紙を挟んで反対側に位置する樹脂層(他方の樹脂層、インク受容層非塗設側樹脂層)との厚み比が、(一方の樹脂層):(他方の樹脂層)=1:1〜1:2の範囲にあり、好ましくは1:1.5〜1:2の範囲にある。このように、インク受容層非塗設側樹脂層の厚みを、インク受容層塗設側樹脂層の厚みと同じか、又はインク受容層塗設側樹脂層の厚みよりある程度(最大で2倍以内の範囲で)厚くすることにより、インクジェット用記録媒体は、インクの付与前後を通して、その被記録面が上方に向けてやや凸となるマイナスカールの姿勢を維持することが可能となり、紙詰まりや記録ヘッド擦れを効果的に防止することができる。但し、インク受容層非塗設側樹脂層(他方の樹脂層)の厚みが、インク受容層塗設側樹脂層(一方の樹脂層)の厚みの2倍を超えると、インクジェット用記録媒体のマイナスカールの度合いが強くなりすぎてしまい、給紙不良や紙詰まりを起こすおそれがある。
上記インク受容層塗設側樹脂層(一方の樹脂層)の厚みは、好ましくは10〜25μm、更に好ましくは15〜20μmである。
また、上記インク受容層塗設側樹脂層の塗設量としては、固形分換算で好ましくは10〜25g/m2、更に好ましくは15〜20g/m2である。
上記インク受容層非塗設側樹脂層(他方の樹脂層)の厚みは、好ましくは20〜50μm、更に好ましくは20〜40μmである。
また、上記インク受容層非塗設側樹脂層の塗設量としては、固形分換算で好ましくは20〜50g/m2、更に好ましくは20〜40g/m2である。
上述の原紙及び樹脂層から構成される本発明に係る樹脂被覆紙は、樹脂層の主成分としてポリオレフィン樹脂を用いる場合は、走行させた原紙上に加熱溶融したポリオレフィン樹脂を流延する、いわゆる押出コーティング法により製造することができる。樹脂層の主成分として電子線硬化型樹脂を用いる場合は、グラビアコーター、ブレードコーター等の公知のコーターにより、原紙上に該電子線硬化型樹脂を塗布した後、電子線を照射し、樹脂を硬化させることにより製造することができる。また、樹脂層の種類に拘わらず、原紙を樹脂層で被覆する前に、原紙にコロナ放電処理、火炎処理等の活性化処理を施すことができる。
本発明に係るインク受容層は、上述の樹脂被覆紙における一方の樹脂層上に、直接又はアンカーコート層等の他の層を介して塗設されるものであり、無機粒子及び該無機粒子の結着剤を含有し、空隙構造を有する(多孔質の)いわゆる空隙型インク受容層である。そして、該無機粒子として、アルミナのみが用いられている。
この種の空隙型インク受容層における無機粒子としては、シリカが用いられることが多く、アルミナのみを用いることは少ないのが現状であるが、アルミナは、用い方次第では、シリカを用いた場合よりも高画質が得られ、高速印刷にも充分に対応できるインクジェット用記録媒体を提供し得ることから、本発明では、空隙型インク受容層における無機粒子としてアルミナのみを用いている。尚、アルミナを多量に含む塗工層は、シリカを多量に含む塗工層に比して、インク吸収後に塗工層自体の剛性が低下しやすいため、インク吸収前後での記録媒体の紙姿勢の変化が激しく、プリンタでの記録媒体の搬送性の低下が懸念されるが、本発明のインクジェット用記録媒体は、アルミナを多量に含むインク受容層の支持体として、上述した構成の樹脂被覆紙を採用することにより、インク吸収前後での記録媒体の紙姿勢の変化を最小限に抑え、プリンタでの良好な搬送性を実現している。
本発明で用いるアルミナとしては、α−アルミナ、遷移アルミナ(γ、δ、θ−アルミナを主相としたアルミナ)、ベーマイト、擬ベーマイト、ダイアスポア、ギブサイト、バイエライト、無定形アルミナ等が挙げられ、これらの1種以上を単独で又は2種以上を併用して用いることができる。これらのアルミナの中でも、特に、ベーマイト、擬ベーマイト、α−アルミナは、インク受容層に良好なインク吸収能を付与し得る好適な細孔半径を有しているため、本発明で好ましく用いられる。
本発明で用いるアルミナの平均一次粒子径は、インク受容層のインク吸収性と表面光沢性及び発色性とのバランスの観点から、好ましくは3〜50nm、更に好ましくは3〜30nmである。アルミナの平均一次粒子径は、走査電子顕微鏡(SEM)や透過電子顕微鏡(TEM)等を用いて測定することができる。
また、本発明で用いるアルミナの平均細孔半径は、インク受容層に良好なインク吸収性を付与する観点から、好ましくは3〜20nm、更に好ましくは3〜15nmである。但し、後述する二層構成のインク受容層(上層及び下層から構成されるインク受容層)におけるアルミナの平均細孔半径については、この限りではない。アルミナの平均細孔半径は、水銀圧入法によって求めることができる。
アルミナの含有量は、インク受容層の全固形分重量に対して、好ましくは70〜97重量%、更に好ましくは75〜95重量%である。アルミナの含有量が70重量%未満では、インク吸収性が不十分で良好な画質を得られないおそれがあり、97重量%超では、インク受容層の塗膜強度が不足し、粉落ちなどの不都合が発生するおそれがある。
本発明に係るインク受容層で用いる上記アルミナの結着剤(バインダー)としては、インクと親和性を有する水溶性あるいは非水溶性の高分子化合物を含有させることができる。具体的には、例えば、メチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、及びヒドロキシエチルセルロース等のセルロース系接着剤、澱粉及びその変性物、ゼラチン及びその変性物、カゼイン、プルラン、アラビアゴム、及びアルブミン等の天然高分子樹脂又はこれらの誘導体、ポリビニルアルコール及びその変性物、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリル共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のラテックスやエマルジョン類、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン等のビニルポリマー、ポリエチレンイミン、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、及び無水マレイン酸又はその共重合体等、ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール等のアセタール樹脂が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
上記結着剤として好ましいものは、ポリビニルアルコール及びその変性物(変性ポリビニルアルコール)であり、特に、ケン化度75〜98モル%、平均重合度500〜5000のポリビニルアルコール及びその変性物が好ましい。該変性物としては、カチオン変性物やシラノール変性物が挙げられる。斯かるポリビニルアルコール等は、インク受容層の水性インク吸収性を阻害せずに、比較的少量の添加で層強度を高めることができる。
上記結着剤の含有量は、インク受容層の塗膜強度とインク吸収性とのバランスの観点から、インク受容層中に含まれるアルミナ100重量部に対して、好ましくは3〜30重量部、更に好ましくは5〜25重量部である。一般に、空隙型インク受容層に含有させる無機粒子としてシリカのみを用いた場合、該シリカの結着剤の含有量は、シリカ100重量部に対して10〜100重量部の範囲で調整されることが多く、該無機粒子としてアルミナのみを用いた場合よりも結着剤の含有量が多くなる傾向があるが、アルミナの結着剤の含有量が一定量を超えると、アルミナの細孔が結着剤で埋まってしまい、アルミナが持つ優れたインク吸収能を充分に発揮させることができないおそれがある。そこで、本発明では、アルミナの結着剤の好ましい含有量を、無機粒子としてシリカのみが使われているインク受容層における通常の結着剤の含有量より少ない、上記範囲に設定しているのである。
本発明に係るインク受容層には、上述のアルミナ及び結着剤の他に、必要に応じ、架橋剤、インク定着剤(カチオン性物質)、顔料分散剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、着色染料、着色顔料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤等の各種添加剤を適宜含有させることができる。
本発明に係るインク受容層は、上述した各種成分を含有させた塗工液を公知の塗工法により塗工し、乾燥させることにより、上記樹脂被覆紙上に塗設することができる。
本発明に係るインク受容層の塗設量は、インク吸収性と粉落ち防止とのバランスの観点から、固形分換算で好ましくは20〜70g/m2、更に好ましくは30〜50g/m2である。該インク受容層の厚みとしては、好ましくは20〜70μm、更に好ましくは30〜50μmである。空隙型インク受容層に含有させる無機粒子としてアルミナのみを用いる場合、アルミナの結着剤の含有量は、上述したように、該無機粒子としてシリカのみを用いた場合の該シリカの結着剤の含有量より少なく設定することが好ましいが、斯かる含有量では、インク吸収能不足等の問題が起こるおそれがある。そこで、本発明では、結着剤の不足分を補う目的で、インク受容層の塗設量を、無機粒子としてシリカのみが使われているインク受容層の通常の塗設量より多い、上記範囲としているのである。
本発明に係るインク受容層(無機粒子及び該無機粒子の結着剤を含有し且つ該無機粒子がアルミナであるインク受容層)は、単一組成の単層構造としてもよく、組成の異なる多層を積層した構成としてもよい。特に好ましいインク受容層としては、上記樹脂被覆紙の一方の上記樹脂層(インク受容層塗設側樹脂層)上に、上記アルミナ(無機粒子)及び該アルミナの結着剤を含有する下層及び上層を順次積層してなる、二層構成のインク受容層が挙げられる。該上層は、該インク受容層の最表層であり、インクジェット記録時において記録ヘッドから吐出されたインクが付着する層である。以下、この二層構成のインク受容層について説明する。
上記の上層及び下層の何れも、平均細孔半径の異なる2種類のアルミナを含有している。この2種類のアルミナとは、「平均細孔半径5nm未満(好ましくは2〜4nm)のアルミナ」(以下、アルミナAという)、及び「平均細孔半径5nm以上(好ましくは5〜15nm)のアルミナ」(以下、アルミナBという)である。アルミナAとアルミナBとは、平均細孔半径の差〔(アルミナBの平均細孔半径)−(アルミナAの平均細孔半径)〕が1nm以上あることが好ましい。アルミナの平均細孔半径は、水銀圧入法によって求めることができる。
上層におけるアルミナAとアルミナBとの含有比率は、印刷部の滲み防止と印刷部の発色性及びプリンタでの搬送性とのバランスの観点から、重量比で、(アルミナA):(アルミナB)=100:0〜70:30であり、好ましくは(アルミナA):(アルミナB)=100:0〜75:25である。
また、下層におけるアルミナAとアルミナBとの含有比率は、上層と同様の観点から、重量比で、(アルミナA):(アルミナB)=0:100〜50:50であり、好ましくは(アルミナA):(アルミナB)=0:100〜45:55である。
このように、上層は、平均細孔半径が相対的に小さいアルミナAを主体として構成されているため、インク色材の定着に主体的に作用し、マゼンタ系やイエロー系の染料のような微小なインク色材を定着させることができる。一方、下層は、平均細孔半径が相対的に大きいアルミナBを主体として構成されているため、インク溶媒の吸収・浸透に主体的に作用する。つまり、上層にインク色材の定着層としての機能を、下層にインク溶媒の吸収層としての機能を、それぞれ付与しているのである。そして、このような上層及び下層による総合的な作用により、本発明のインクジェット用記録媒体は、インクの速乾性に優れ、付着したインクを一瞬で吸収すると共に、インクを構成するインク色材とインク溶媒とを、それぞれ分離した状態で上層又は下層に保持することができ、インク色材が定着している上層にインク溶媒が滞留することがない。このため、湿度変化等の影響により、インク受容層中に保持されているインク溶媒が膨潤・拡散しても、上層に定着しているインク色材に与える影響は少なく、結果として、印刷部の滲みが効果的に抑制されるのである。従って、上記二層構成のインク受容層を有する本発明のインクジェット用記録媒体は、印刷終了後それほど時間が経過していない段階でアルバムに保管したり、複数枚を重ね合わせて放置したりしても、印刷部の滲みを生じることがなく、印刷後の取り扱い性に優れている。また、上記の如き構成の上層及び下層の採用は、印刷部の発色性が高まり、高画質が得られるようになるだけではなく、適切な紙姿勢が維持され、カール等の変形を起こしにくく、給紙ミスや重送、紙詰まり、記録ヘッド擦れを起こさない、良好なプリンタでの搬送性が得られる点でも効果がある。
但し、上記のような、上層によるインク色材の定着作用及び下層によるインク溶媒の浸透促進作用を確実に発現させ、印刷後の印刷部の滲みを効果的に防止するためには、上層と下層との厚み比を、(上層):(下層)=2:1〜5:1、好ましくは(上層):(下層)=2.5:1〜3.5:1とする必要がある。該厚み比が斯かる範囲から外れていては、印刷後の滲みを効果的に防止することはできない。
上記の二層構成のインク受容層を採用することにより、次のような従来のインクジェット用記録媒体の問題を解決することが可能となるのである。
即ち、従来のインクジェット用記録媒体は、インク付着直後における印刷部(インク付着部)の滲みは改善されているものの、インク付着直後の状態で、あるいはインクが付着してから5分程度の時間が経過し、付着したインクが完全には乾燥していないが見掛け上乾燥した状態(半乾燥状態)で、該記録媒体をアルバムに保管したり、複数枚の該記録媒体を重ね合わせて放置したりすると、印刷部の滲みを生じ、画像品位が著しく低下するという問題があった。この印刷後に発生する印刷部の滲みの原因は、定かではないが、インク受容層に吸収されたインク溶媒が、湿度変化等の影響により該インク受容層の内部で膨潤・拡散し、その結果、該インク受容層に一旦は定着されていたインク色材が、膨潤・拡散したインク溶媒によって移動することによるものと推察される。
上記問題を抱えたインクジェット用記録媒体を用いて印刷を行った場合でも、付着したインクがほぼ完全に乾燥する迄待ってからアルバムに保管する等、印刷後の取り扱いに細心の注意を払えば、印刷部の滲みを抑制することは可能であるが、印刷インクの完全乾燥は通常かなりの長時間を必要とするものであり、長時間に亘って印刷部に滲みが生じないように注意を払い続けることは、非常に面倒なことである。このため、ユーザーからは、印刷後に印刷部の滲みを生じにくく、印刷後の取り扱い性により優れたインクジェット用記録媒体が要望されていた。
上層の厚みは、好ましくは30〜60μm、更に好ましくは30〜45μmである。また、上層の塗設量としては、固形分換算で好ましくは30〜60g/m2、更に好ましくは30〜45g/m2である。
下層の厚みは、好ましくは10〜20μm、更に好ましくは10〜15μmである。また、下層の塗設量としては、固形分換算で好ましくは10〜20g/m2、更に好ましくは10〜15g/m2である。
また、上層及び下層ともに、アルミナの含有量は、上層又は下層の全固形分重量に対して、好ましくは70〜97重量%、更に好ましくは75〜95重量%である。アルミナの含有量が70重量%未満では、インク吸収性が不十分で良好な画質を得られないおそれがあり、97重量%超では、塗膜強度が不足し、粉落ちなどの不都合が発生するおそれがある。
上層及び下層で用いるアルミナの結着剤(バインダー)としては、前記の結着剤を用いることができる。
また、上記結着剤の含有量は、インク受容層の塗膜強度とインク吸収性とのバランスの観点から、上層及び下層ともに、当該層中に含まれるアルミナ100重量部に対して、好ましくは3〜30重量部、更に好ましくは5〜20重量部である。アルミナの結着剤の好ましい含有量を、無機粒子としてシリカのみが使われているインク受容層における通常の結着剤の含有量より少ない、上記範囲に設定した理由は、上述した通りである。
上層及び下層には、それぞれ、上述のアルミナ及び結着剤の他に、必要に応じ、架橋剤、インク定着剤(カチオン性物質)、顔料分散剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、着色染料、着色顔料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤等の各種添加剤を適宜含有させることができる。
上述した上層及び下層の二層で構成される本発明に係るインク受容層は、上記樹脂被覆紙の一方の上記樹脂層上に、上述した各種成分を含有させた下層用の塗工液を公知の塗工法により塗工・乾燥させた後、上述した各種成分を含有させた上層用の塗工液を公知の塗工法により塗工・乾燥させることにより、塗設することができる。
本発明のインクジェット用記録媒体は、上述した構成、即ち、原紙の両面がそれぞれ樹脂層で被覆された樹脂被覆紙の一方の該樹脂層上に、一方の該樹脂層と隣接してインク受容層が塗設された構成のものに限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更することができる。
例えば、樹脂被覆紙を構成する一方の樹脂層(インク受容層塗設側樹脂層)とインク受容層との間に、両者の接着性を高めるためのアンカーコート層を塗設してもよい。また、上記樹脂被覆紙における他方の上記樹脂層(インク受容層非塗設側樹脂層)上に、プリンタ内部での搬送時のスリップ防止や帯電防止等の目的で、バックコート層を塗設してもよい。
(インク受容層用塗工液の調製)
下記組成のインク受容層用塗工液を調製した。
・アルミナ(擬ベーマイト粉末、平均一次粒子径15nm) 12重量%
・結着剤(クラレ製、PVA235) 2.2重量%
(ポリビニルアルコール、ケン化度88モル%、平均重合度3500)
・カチオンポリマー 0.5重量%
(第一工業製薬製、シャロールDC902P、51.5%水溶液)
・ホウ酸(架橋剤) 0.5重量%
・ポリオキシエチレンラウリルエーテル(界面活性剤) 0.03重量%
(花王製、エマルゲン109P、10%水溶液)
・イオン交換水 バランス
計100重
量%
[実施例1]
叩解度300mlcsfのLBKPパルプ100重量部に、エポキシ化ベヘン酸アミド0.5重量部、アニオンポリアクリルアミド1.0重量部、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン0.1重量部、カチオンポリアクリルアミド0.5重量部を、何れもパルプに対する絶乾重量比で添加することによりスラリーを得、これを長網抄紙機にかけて170g/m2の原紙を抄造した。更に、この原紙の表面サイズを調整するため、ポリビニルアルコール4%水溶液に蛍光増白剤(住友化学工業製、Whitex BB)を0.04重量%添加し、これを絶乾重量換算で0.5g/m2となるように原紙に含浸させ、乾燥させた後、更にキャレンダー処理を施して密度1.05g/mlに調整された、厚み150μmの原紙を得た。
こうして得られた原紙のワイヤー面(裏面)側にコロナ放電処理を施した後、溶融押出機を用いて、このコロナ放電処理面の全面を高密度ポリエチレンで均一にコーティングし、厚み36μmの樹脂層(他方の樹脂層、インク受容層非塗設側樹脂層)を形成した。更に、このインク受容層非塗設側樹脂層の表面にコロナ放電処理を施した後、このコロナ放電処理面に、酸化アルミニウム(日産化学工業製、アルミナゾル100)と二酸化ケイ素(日産化学工業製、スノーテックスO)とを1:2の重量比で水に分散した分散液(帯電防止剤)を、乾燥重量で0.2g/m2塗布した。
次に、上記原紙のフェルト面(表面)側にコロナ放電処理を施した後、溶融押出機を用いて、このコロナ放電処理面の全面を、MFR(メルトフローレート)3.8の低密度ポリエチレンで均一にコーティングし、厚み18μmの樹脂層(一方の樹脂層、インク受容層塗設側樹脂層)を形成した。尚、ここで用いた低密度ポリエチレンには、アナターゼ型二酸化チタンが対ポリエチレンで10重量%、蛍光増白剤が対ポリエチレンで0.01重量%、及び微量の群青が含有されている。
更に、上記インク受容層塗設側樹脂層の表面に、媒染剤としてポリアリルアミン(日東紡績製)を0.6g/m2塗布・乾燥し、アンカーコート層(媒染剤含有層)を形成した。
こうして、原紙の両面がそれぞれ樹脂層で被覆された、アンカーコート層付きの樹脂被覆紙を製造した。
上記樹脂被覆紙の上記アンカーコート層上に、上記インク受容層用塗工液を、乾燥後の塗工量が40g/m2となるように塗工・乾燥し、厚み40μmの空隙型インク受容層を塗設した。
以上の手順により得られたインクジェット用記録媒体を実施例1のサンプルとした。
〔実施例2〜4及び比較例1〜4〕
実施例1において、樹脂被覆紙を構成する原紙、樹脂層(インク受容層塗設側樹脂層、インク受容層非塗設側樹脂層)の厚みを下記〔表2〕に示すように種々変更した以外は実施例1と同様にしてインクジェット用記録媒体を製造し、それぞれ実施例2〜4及び比較例1〜4のサンプルとした。
〔試験例1〕
こうして得られた実施例1〜4及び比較例1〜4のインクジェット用記録媒体の各サンプルについて、紙姿勢、搬送性、記録ヘッド擦れをそれぞれ下記の方法により評価した。これらの評価結果を下記〔表2〕に示す。
(紙姿勢の評価方法)
A4サイズの上記サンプルを、室温25℃、相対湿度60%RHの環境に24時間放置した。そして、このサンプルを、平らな台の上にその被記録面(インク受容層の表面)を上にして載置し、この時のサンプルの四隅及び四辺それぞれについての台の表面からの高さを測定し、これらの測定値の最大値をプラス側の最大値とした。また、逆に、サンプルの被記録面を下にして載置し、この時のサンプルの四隅及び四辺それぞれについての台の表面からの高さを測定し、これらの測定値の最大値をマイナス側の最大値とした。且つ、プラス側の最大値とマイナス側の最大値との和を紙姿勢の範囲として、下記〔表1〕の如き順位付けを行った。
A4サイズの上記サンプル20枚をインクジェットプリンタ(セイコーエプソン製、PM−A900)の給紙トレイに積層させた状態でセットし、該プリンタの紙送り機構を作動させて、これらのサンプルを順次給紙させた。この操作を10回行い(通紙枚数200枚)、その最中に発生した、給紙ミス(給紙トレイから用紙をピックアップできない)、重送(複数枚の用紙が給紙されてしまう)及び紙詰まり(プリンタ内部で用紙が詰まり、搬送不能になる)の回数をカウントし、これらの発生率〔{(給紙ミス、重送及び紙詰まりの発生回数の合計)/200}×100〕が1%未満のものをA(搬送性良好)、給紙不良の発生率が1%以上2%未満のものをB、給紙不良の発生率が2%以上3%未満のものをC(実用限界レベル)、給紙不良の発生率が3%以上のものをDとした。
(記録ヘッド擦れの評価方法)
A4サイズの上記サンプルを、室温25℃、相対湿度60%RHの環境に24時間放置した後、インクジェットプリンタ(セイコーエプソン製、PM−A900)を用いて、該サンプルの被記録面に、高精細カラーデジタル標準画像(ISO JIS/SCID 画像 N1〜N8)を四辺フチなし印刷により印刷した。印刷後の被記録面を目視で観察し、汚れ付着率〔{(被記録面における汚れ付着部分の面積の合計)/(被記録面の全面積)}×100〕が0%のものをA、2%以下のものをB、2%を超え3%以下のものをC(実用限界)、3%を超えるものをDとした。
下記組成の上層用塗工液及び下層用塗工液をそれぞれ調製した。そして、実施例1で使用した樹脂被覆紙の上記アンカーコート層上に、該下層用塗工液を乾燥後の塗工量が10g/m2となるように塗工・乾燥した後、更に、該上層用塗工液を乾燥後の塗工量が30g/m2となるように塗工・乾燥した。こうして、樹脂被覆紙上に、厚み10μmの下層と厚み30μmの上層とが順次積層してなる二層構成のインク受容層を塗設した。
以上の手順により得られたインクジェット用記録媒体を実施例5のサンプルとした。
<上層用塗工液の組成>
・アルミナA(触媒化成社製、カタロイドAS−3) 10重量%
(平均一次粒子径10nm、平均細孔半径3.3nm)
・結着剤(クラレ製、PVA235) 2重量%
(ポリビニルアルコール、ケン化度88モル%、平均重合度3500)
・カチオンポリマー 0.5重量%
(第一工業製薬製、シャロールDC902P、51.5%水溶液)
・ホウ酸(架橋剤) 0.5重量%
・ポリオキシエチレンラウリルエーテル(界面活性剤)0.03重量%
(花王製、エマルゲン109P、10%水溶液)
・イオン交換水 バランス
計100重
量%
<下層用塗工液の組成>
・アルミナB(下記製造法によって製造したもの) 10重量%
(平均一次粒子径30nm、平均細孔半径7.1nm)
・結着剤(クラレ製、PVA235) 2重量%
(ポリビニルアルコール、ケン化度88モル%、平均重合度3500)
・カチオンポリマー 0.5重量%
(第一工業製薬製、シャロールDC902P、51.5%水溶液)
・ホウ酸(架橋剤) 0.5重量%
・ポリオキシエチレンラウリルエーテル(界面活性剤)0.03重量%
(花王製、エマルゲン109P、10%水溶液)
・イオン交換水 バランス
計100重
量%
(アルミナBの製造法)
イオン交換水1200g、イソプロピルアルコール900gを3Lの反応器に仕込み、75℃に加熱した。これにアルミニウムイソプロポキシド408gを加え、75℃で24時間加熱した後、更に95℃で10時間加水分解を行った。加水分解後、酢酸24gを加えて95℃で48時間攪拌した。次に、固形分濃度が15重量%となるように凝縮し、アルミナ水和物の分散液(ゾル)を得た。このゾルを室温で乾燥させ、X線回折を測定したところ、擬ベーマイト構造を示した。また、TEMを用いて平均一次粒子径を測定したところ、30nmであり、アスペクト比6.0の平板状であった。また、水銀注圧法で平均細孔半径を測定したところ、7.1nmであった。
[実施例6]〜[実施例15]
実施例5において、上層及び/又は下層におけるアルミナAとアルミナBとの含有比率、上層及び/又は下層の厚みを種々変更した以外は実施例5と同様にしてインクジェット用記録媒体を製造し、それぞれ実施例6〜実施例15のサンプルとした。
〔試験例2〕
こうして得られた実施例5〜実施例15のインクジェット用記録媒体の各サンプルについて、印刷直後の印刷部の滲み(初期滲み)、印刷終了後一定時間経過した時点での印刷部の滲み(経時滲み)、発色性をそれぞれ下記の方法により評価した。これらの評価結果を下記表3に示す。
(初期滲み、経時滲み及び発色性の評価方法)
インクジェットプリンタ(セイコーエプソン製、PM−A900)に上記サンプルをセットし、該サンプルのインク受容層の表面に、高精細カラーデジタル標準画像[(ISO/JIS−SCID)、画像名称「ポートレート」(サンプル番号1、画像の評価認識番号N1)]を「推奨きれいモード」で印刷した。
こうして作製された印刷物の印刷直後の印刷面を目視で観察し、印刷部に滲み(異色の境界部分で色が滲んだり不均一に混ざり合う現象)が全く見られないものをA(初期滲み防止性良好)、滲みがわずかに見られるものをB、滲みが目立つものをCとした。
また、上記サンプルを、室温25℃、相対湿度60%RHの環境に24時間放置した後、該環境にて上記と同様の印刷条件で上記ポートレートを印刷した。そして、この印刷直後の印刷物を、その印刷面が外部から視認できるようにクリアファイルに収容した状態で1日放置した後、該印刷面を目視で観察し、印刷部に滲みが全く見られないものをA(経時滲み防止性良好)、滲みがわずかに見られるものをB、滲みが目立つものをCとした。
また、上記印刷物を、室温23℃、相対湿度50%RHに設定された恒温・恒湿槽内に24時間放置した後、その印刷部におけるシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各色インクのデューティー100%部分について、グレタグマクベス社製のスペクトロリーノSPM−50を用い、視野角2度、光源D50、フィルター無しの条件で反射光学濃度(OD値)を測定し、CMYKのOD値の合計が7.5を超えるものをA(画像濃度が濃く発色性良好)、該合計が7.5〜6.0の範囲にあるものをB、該合計が6.0未満(平均でOD値1.5未満)ものをCとした。
Claims (7)
- 原紙の両面がそれぞれ樹脂層で被覆された樹脂被覆紙の一方の該樹脂層上に、無機粒子及び該無機粒子の結着剤を含有し且つ該無機粒子がアルミナであるインク受容層が塗設されたインクジェット用記録媒体において、
上記原紙の厚みが100〜300μmであり、上記原紙と上記インク受容層との間に位置する一方の上記樹脂層と、他方の上記樹脂層との厚み比が、(一方の樹脂層):(他方の樹脂層)=1:1〜1:2であることを特徴とするインクジェット用記録媒体。 - 一方の上記樹脂層の厚みが10〜25μmであり、他方の上記樹脂層の厚みが20〜50μmであることを特徴とする請求の範囲第1項記載のインクジェット用記録媒体。
- 上記結着剤の含有量が上記アルミナ100重量部に対して3〜30重量部であることを特徴とする請求の範囲第1項又は第2項記載のインクジェット用記録媒体。
- 上記インク受容層の塗設量が固形分換算で20〜70g/m2であることを特徴とする請求の範囲第1項〜第3項の何れかに記載のインクジェット用記録媒体。
- 上記インク受容層は、上記樹脂被覆紙の一方の上記樹脂層上に下層及び上層を順次積層してなり、
上記上層は、上記アルミナとして、平均細孔半径5nm未満のアルミナ(アルミナA)及び平均細孔半径5nm以上のアルミナ(アルミナB)を、重量比で、(アルミナA):(アルミナB)=100:0〜70:30で含有しており、
上記下層は、上記アルミナとして、上記アルミナA及び上記アルミナBを、重量比で、(アルミナA):(アルミナB)=0:100〜50:50で含有しており、且つ、
上記上層と上記下層との厚み比が、(上層):(下層)=2:1〜5:1であることを特徴とする請求の範囲第1項又は第2項記載のインクジェット用記録媒体。 - 上記上層の厚みが30〜60μmであり、上記下層の厚みが10〜20μmであることを特徴とする請求の範囲第5項記載のインクジェット用記録媒体。
- 上記上層及び上記下層それぞれにおける上記結着剤の含有量が、上記アルミナ100重量部に対して3〜30重量部であることを特徴とする請求の範囲第5項又は第6項記載のインクジェット用記録媒体。
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