JPWO2006028086A1 - 物品出入管理システム - Google Patents

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Abstract

本発明は、物品の出入を管理する物品出入管理システムであって、物品に添付され、第1情報を記憶可能な第1識別情報記憶装置と、第1識別情報記憶装置に第1情報を記録する情報書込部と、物品に添付された第1識別情報記憶装置の第1情報を読み取る第1情報読取部と、第1情報読取部の読み取った第1情報を受け取り、受け取った情報に基づいて第1識別情報記憶装置が添付された物品の出入に関する情報を処理する第1情報処理装置とを有する物品出入管理システムである。

Description

本発明は、物品の流通を管理するシステムに関する。より具体的には、物品が集散する場所における物品の出入を管理するためのシステムに関する。
従来、物品の集散する場(倉庫等)において、物品の出入管理は、担当者により出入庫する物品群と出入庫伝票とを照合することにより行われる。また、集散場構内における物品の移動であっても、伝票により担当者間の物品の受け渡しが管理され、物品の所在が管理されている。
例えば、家電品の出張修理事業における修理部品の管理は次のように行われる。修理部品は、製造拠点から搬送されて部品倉庫に備蓄され、修理依頼に応じて必要な修理部品が出庫される。修理で使用されなかった修理部品は、再び部品倉庫に入庫する。以下、より具体的に説明する。
家電品に故障が生じた場合、顧客は、その製品を購入した電気店に、または、修理会社に、電話等を用いて修理を依頼する。
修理依頼を受け付けた担当者は、顧客から顧客情報を聞き取り、受付表に顧客情報を記載(入力)し、顧客住所の含まれる地域を管轄するサービス拠点の拠点管理者へ受付表を送信する。
サービス拠点管理者は入手した受付表を、管理下にある修理担当者(複数)の各々の修理能力を勘案して各修理担当者へ配分(采配と称す)する。
修理担当者は配分された受付表を個々に検討し、処理順位付けをし、それに従って顧客宅に電話で訪問時間の了解を得、受付表に記載された情報から故障内容と修理方法を推定判断し、修理に必要な部品を推定し、サービス拠点に在庫する修理部品の中から選別する。
しかしながら、サービス拠点に在庫する修理部品の種類・量には在庫場所・在庫資産の制約から制限がある。通常、サービス拠点内で修理に必要と考えられる修理部品が人手できない場合、オンラインで部品倉庫に対し修理部品を発注する。
注文を受けた部品倉庫担当者は、管理端末機により必要な修理部品が収納されている部品棚を検索し、自動走行パレット運搬機を作動させて当該部品棚のパレットを呼び出して必要な修理部品を取出し、あらかじめ作成した部品出庫票部品票と出庫伝票を作成し、取り出した修理部品に添付し、運送会社へ託送する。
サービス拠点部品担当者は、運送会社から修理部品を受け取り、修理部品と部品出庫票部品票および出庫伝票を照合し、確認し、その修理部品を注文した修理担当者へ修理部品を引き渡す。
修理担当者(技術者)は、顧客宅を訪問し、修理作業を完了させる。その後、サービス拠点へ帰り、修理に使用しなかった修理部品をコンテナへ返却する。
サービス拠点部品担当者は、コンテナの内容を確認し、返品伝票を作成し、返却された未使用修理部品に示付し、運送会社へ託送し、部品倉庫へ未使用修理部品を返却する。
部品倉庫担当者は、返品伝票を用いて返却された未使用修理部品に対し返品処理し、部品倉庫の指定された部品棚へ自動走行パレット運搬機を用いて未使用修理部品を収納する。
部品倉庫担当者は、修理部品の個別包装の表面に記載してある部品コード、部品名等を視認することで修理部品の識別を行なっている。(例えば、特許文献1段落[0077]、図11、および、図12参照。)
特開2002−222280号公報
しかしながら、上記のような方法では、物品の識別は担当者の視認により行われ、物品の出入庫確認は伝票処理によって実施される。複雑かつ煩雑な作業のほとんどは、担当者の人手に頼っている。そのため、作業と作業の連結部分において、常に、作業者の視覚認識と伝票の介在を必要とし、物品の取り違え、ならびに、物品の配送先および着荷日の指定ミス等が発生しやすく、結果として誤配や欠品が発生する。
物品の配送先においても、配送された物品と伝票とを照合して誤配や欠品をチェックしており、配送先における受け取り担当者に負担がかかる。
上記のような問題は倉庫からの物品の配送作業のみならず、スーパーマーケット等におけるレジ会計においても同様に存在する。レジ会計担当者は、商品の販売価格の入力を誤ったり、入力を忘れることもある。不慣れなレジ会計担当者は、レジ会計処理に相当な時間を要することもあり、顧客に不快感を抱かせることもある。
本発明は、上記課題を解決するために、物品の集散所における物品の管理業務において物品の出入管理を正確かつ迅速に行え、さらに、システム全体での省力化を実現するシステムを提供することを目的とする。
本発明は、その一態様においては、物品の出入を管理する物品出入管理システムであって、物品に添付され、第1情報を記憶可能な第1識別情報記憶装置と、第1識別情報記憶装置に第1情報を記録する情報書込部と、物品に添付された第1識別情報記憶装置の第1情報を読み取る第1情報読取部と、第1情報読取部の読み取った第1情報を受け取り、受け取った情報に基づいて第1識別情報記憶装置が添付された物品の出入に関する情報を処理する第1情報処理装置とを有する物品出入管理システムである。
本発明の一態様においては、さらに、物品を収納する容器に添付され、第2情報を記憶可能な第2識別情報記憶装置を有し、情報書込部は、第2識別情報記憶装置に第2情報を記録し、第1情報読取部は、物品に添付された第1識別情報記憶装置の第1情報の読取りと実質的に同時的に容器に添付された第2識別情報記憶装置の第2情報を読み取り可能であり、第1情報処理装置は、第1情報読取部の読み取った第1情報および第2情報を受け取り、受け取った情報に基づいて第1識別情報記憶装置が添付された物品の出入を、第2識別情報記憶装置が添付された容器の出入と関連づけて処理することが好ましい。
本発明の一態様においては、さらに、第1識別情報記憶装置が添付された物品の戻入を示す第3情報を有する第3識別情報記憶装置を有し、第1情報読取部が、第3識別情報記憶装置の第3情報と実質的に同時的に第1識別情報記憶装置の第1情報を読み取った場合、第1情報処理装置は、第1情報記憶装置が添付された物品の戻入処理を実行することが好ましい。
本発明の一態様においては、第1情報は、物品が配送される配送先に関する配送先情報と、物品の種類を示す物品情報を含むことが好ましい。
本発明の一態様においては、第2情報は、配送される配送先に関する配送先情報を含むことが好ましい。
本発明の一態様においては、第1情報処理装置は、物品の配送先に関する情報を有し、情報読取部が実質的に同時的に読み取った第1情報と第2情報のそれぞれに含まれる配送先情報が一致しているかを判定することが好ましい。
本発明の一態様においては、さらに、第1情報処理装置は、情報読取部が実質的に同時的に読み取った第1情報および第2情報の、第2情報に含まれる配送先情報と同一の配送先情報を有する、第1識別情報記憶装置に記録された第1情報で構成される第1情報群とを比較し、実質的に同時的に読み取った第1情報に含まれる物品情報と、第1情報群に含まれる物品情報とが一致しているかを判定することが好ましい。
本発明の一態様においては、第1情報は、第1識別情報記録装置が添付される物品の種類および販売価格を含むことが好ましい。
本発明の一態様においては、第1情報は、第1識別情報記録装置が添付され、製品の製造ラインにおいて使用される部品に関する情報であることが好ましい。
本発明の一態様においては、第1情報は、第1識別情報記録装置が添付され、配達される物品の配送先および物品の配達に使用される配達手段に関する情報であり、第2情報は、配達手段に関する情報であることが好ましい。
本発明の一態様においては、さらに、第1情報処理装置と接続され、配送される物品に関する情報にアクセスすることができ、物品の配送先に配された第2情報記録装置と、第1情報記録装置および第2識別情報記録装置にそれぞれ記録された第1情報および第2情報を読取る第2情報読取部とを有し、第2情報処理装置は、第2情報読取部の読み取った第1情報および第2情報を、配送される物品に関する情報と照合し、照合結果を第1情報処理装置に送信することが好ましい。
本発明の一態様においては、さらに、金額を表示し、金額に相当する金銭の授受を行う精算部を有し、第1情報は、物品の価格に関する情報であり、第1情報処理装置は、情報読取部の読み取った第1情報に基づいて精算に要する金銭の額を求めることが好ましい。
本発明の一態様においては、第1識別情報記憶装置は、ICチップ部とアンテナ部とを有する非接触型ICタグであることが好ましい。
本発明の一態様においては、第1識別情報記憶装置は、情報の送受に2.45GHz帯の電波を使用することが好ましい。
本発明の一態様においては、第1識別情報記憶装置のアンテナ部は、電波の送受信に指向性を有し、第1識別情報記憶装置は、指向性の方向とは垂直な方向に、アンテナ部の中心から等しく1.5mm以上の厚さを有し、垂直な方向に3mm以上の厚さを有するように、第1識別情報記憶装置を保護する構造体に収納されていることが好ましい。
本発明の一態様においては、第1情報読取部は、トンネル構造を有し、トンネル構造の内壁面には、アンテナを備え、ICタグが載置される部分を備え、ICタグが載置される部分は、略水平面内において回転可能であり、さらに、載置される部分は、ICタグが載置された状態で水平面から傾斜するように揺動可能であり、回転および揺動を行いながらICタグの記憶する情報を読み取ることができることが好ましい。
本発明の一態様においては、さらに、トンネル構造の内壁面の少なくとも一部には、電波を反射する反射板を備えることが好ましい。
本発明は、その一態様においては、ICチップ部と、アンテナ部とを有する非接触型ICタグであって、アンテナ部は、電波の送受信に指向性を有し、非接触型ICタグは、指向性の方向とは垂直な方向に、アンテナ部の中心から等しく1.5mm以上の厚さを有し、垂直な方向に3mm以上の厚さを有するように構成されているICタグである。
本発明は、その一態様においては、ICタグリーダであって、トンネル構造を有し、トンネル構造の内壁面には、アンテナを備え、さらに、ICタグが載置される部分を備え、ICタグが載置される部分は。略水平面内において回転可能であり、さらに、載置される部分は、ICタグが載置された状態で水平面から傾斜するように揺動可能であり、回転および揺動を行いながらICタグの記憶する情報を読み取ることができるICタグリーダである。
本発明による物品出入管理システムによれば、物品の出入管理を正確に行うことができ、出入管理に携わる人員にかかる負担を軽減できる。
本発明の第1実施形態による修理部品管理システムのブロック図である。 第1実施形態における修理依頼受付から修理部品発注にかかる処理のフローチャートである。 第1実施形態における修理部品発注から部品出庫、余った未使用修理部品の回収と入庫にかかる処理のフローチャートである。 第1実施形態において使用する誘導コンベアとトンネル構造ICタグリーダの概略斜視図である。 第1実施形態において使用する誘導コンベアとトンネル構造ICタグリーダの平面図である。 第1実施形態において使用する誘導コンベアとトンネル構造ICタグリーダの立面図である。 第1実施形態において使用するコンベアラインとトンネル構造ICタグリーダ別の例の概略斜視図である。 第1実施形態において使用するICタグを内包するICタグ保護構造体の斜視図である。 図6Aの線VIB−VIBにおける断面図である。 第1実施形態において使用するICタグの電波受信性能の指向性を示すためのICタグ概略斜視図である。 本発明の第2実施形態による修理部品管理システムのブロック図である。 第2実施形態において使用する部品ICタグの概略斜視図である。 第2実施形態の修理部品仕分部の構成を示す概略斜視図である。 第2実施形態において使用する配送先ICタグの概略斜視図である。 第2実施形態におけるICタグ情報読取部の構成概略図である。 第2実施形態における返品にかかる処理を説明する図である。 第2実施形態において使用するICタグの概略構成図である。 ICタグ保護構造体の構成を示す斜視図および底面図である。 ICタグ読取り実験の結果を示すグラフである。 本発明の第3実施形態による会計システムのブロック図である。 本発明の第4実施形態による物品出入管理システムのブロック図である。 本発明の第5実施形態による製造品チェックシステムのブロック図である。 本発明の第6実施形態による配送荷物管理システムのブロック図である。
符号の説明
30 ・・・ ICタグリーダカバー部
31 ・・・ アンテナ
35 ・・・ 回転器
36 ・・・ ICタグリーダ底部
38 ・・・ シャッタ
39 ・・・ 回転機構揺動器
301、500 ・・・ ICタグ
415a ・・・ 部品ICタグ
415b・・・ 配送先ICタグ
415c ・・・ 戻入ICタグ
407、701、805、851、907 ・・・ コンピュータ
409 ・・・ ICタグ情報書込部
411 ・・・ 修理部品仕分部
413、703、855 ・・・ ICタグ情報読取部
419 ・・・ コンテナ
600 ・・・ ICタグ保護構造体
705 ・・・ 精算部
711 ・・・ 入退場ゲート
731 ・・ ・商品ICタグ
741 ・・・ 店内商品ICタグ
807、930 ・・・ ICタグリーダ
815a ・・・ 商品ICタグ
815b ・・・ 店舗ICタグ
853・・・ 部品調達部
915 ・・・ 荷物ICタグ
921 ・・・ 受信器
933a、933b ・・・ 送信器
<1.第1の実施形態>
本発明の物品出入管理システムの第1実施形態について図面を参照しながら説明する。本実施形態のシステムは、家電品の出張修理事業における修理部品管理業務に適用可能な修理部品管理システムである。この修理部品管理システムは、修理部品管理倉庫において運用され、修理部品の出庫、修理に使用されなかった余剰な未使用修理部品の部品倉庫への返却、未使用修理部品の指定された部品棚への収納、といった、部品倉庫における修理部品管理業務のほぼ全工程を自動化する。
修理部品管理システムは、修理を依頼してきた顧客の顧客情報、ならびに、顧客に対する過去の訪問歴および当該商品の故障履歴が人力され、入力情報を記憶し、記憶した情報を照合選択し、記憶情報を出力する、顧客情報管理部と、修理担当者の修理能力情報が入力され、修理能力情報を記憶し、顧客情報管理部の出力する顧客情報の示す顧客の居住する地域を管轄する修理拠点に在籍する修理担当者情報を出力する、修理担当者管理部と、修理担当者管理部の出力する修理担当者情報を用いて最適修理担当者を選定するための選択プログラムを記憶し、実行し、選択プログラムによって選定された修理担当者の稼動スケジュールが計画され、稼働スケジュールを記憶し、出力する、修理担当者采配部と、顧客情報管理部の出力する故障履歴を用いて商品の故障モード・故障頻度・故障部位・故障部品等ならびに部品交換による商品の故障に対する修復効果を統計的に推定し、推定結果を記憶し、出力する、故障修復情報管理部と、故障修復情報管理部の出力する推定結果を用いて修理のために必要とする修理部品を選択し、修理部品選択結果を記憶し、出力する、修理部品選択部と、修理部品選択部の出力する修理部品選択結果に含まれる修理部品情報を記憶し、出力する、選択修理部品情報配信部と、選択修理部品情報配信部の出力する修理部品情報を用いてICタグに記憶させるICタグ情報を生成し、ICタグ情報を記憶し、出力するとともに、ICタグにICタグ情報を書き込む、修理部品情報変換部と、選択修理部品情報配信部の出力する修理部品情報を修理部品出庫票として出力する、出庫票出力部と、修理部品情報変換部の出力するICタグ情報と出庫票出力部の出力する修理部品出庫票に記録された情報とを照合し、適合不適合の判別をし、出庫票判別結果を記憶し、出力する、出庫票適合判断部と、修理部品情報変換部によりICタグに書き込まれるICタグ情報と修理部品または修理部品個装に表示された情報とを照合し、適合不適合の判別をし、修理部品表示判別結果を記憶し、さらに、修理部品情報配信部の出力する修理部品情報とICタグ情報とを照合し、適合不適合の判別をし、修理部品情報判別結果を記憶し、出力する、部品情報適合判断部と、返品された修理部品を搬送するためのコンテナと選択修理部品情報配信部の出力する修理部品情報とを比較し、売上処理および返品処理を自動的に行い、売上情報を出力する、売上処理管理部と、売上処理管理部の出力する売上情報および修理担当者采配部の出力する稼働スケジュールに基づいて修理担当者毎に売上実績を算定し、記憶する、売上実績管理部とを有する。
本システムに含まれる各部は、1つまたは複数の情報処理装置であるコンピュータおよび情報処理装置に接続されたプリンタ、ICタグライタ、ICタグリーダ、バーコードリーダもしくは2次元コードリーダ、自動走行パレット運搬機、ならびに、物品を仕分するソータ等により実現することができる。
本修理部品管理システムは、出張修理事業における修理部品の管理を容易かつ正確に行うことができる。もってこれらの業務に従事する人員の精神的・肉体的負荷を低減し、在庫の適正化、および、ロスの低減、ペーパーレス化促進等の効果を有し、修理事業にかかるコストの低減に貢献することができる。
図1は、第1の実施形態による修理部品管理システムの構成図である。図に示す構成部は、記憶装置を備えたコンピュータおよびコンピュータで実行されるプログラム、ならびに、情報の送受信可能に接続された複数の装置により実現される。これら複数の装置については、後で詳細に説明する。
<1−1.修理担当者決定処理>
顧客情報管理部101は、部品倉庫と通信手段等により接続されたカスタマーセンタに対し商品の修理を依頼した顧客の顧客情報およびその顧客についての過去の訪問歴・当該商品の故障履歴等の入力を受け付ける。
顧客情報管理部101は、これらの情報を記憶し、必要であれば過去の実績データと照合処理を行い、さらに、修理担当者管理部102へ顧客情報等を送る。
修理担当者管理部102は、受けた顧客情報等に基づき、顧客の居住する地域を管轄する修理拠点に在籍する修理担当者を、各人の修理能力等に基づいて検索し、ヒットした修理担当者のリストを、修理担当者情報として記憶し、修理担当者情報を修理担当者采配部103に送る。
修理担当者采配部103は、修理担当者情報に基づき、最適な修理担当者をコンピュータで動作するプログラムを用いて選定し、選抜された修理担当者の稼働スケジュールが計画され、選抜修理担当者情報として記憶し、出庫票出力部108、および、売上実績管理部112に送る。
本システムにおいては、カスタマーセンタが受けた修理依頼に基づき、顧客情報管理部101、修理担当者管理部102、および、修理担当者采配部103により、修理を担当する修理担当者が選抜され、選抜修理担当者の稼働スケジュールに上記修理依頼が組み込まれる。
<1−2.修理部品決定処理>
また、顧客情報管理部101は、修理依頼にかかる商品の故障モード・故障頻度・故障部位・故障部品等に関し、顧客からカスタマーセンタに寄せられた情報を故障修復情報管理部104に送る。
故障修復情報管理部104は、それら情報を商品の型式によって分類し、蓄積された過去の類例を参照し、故障に関連すると推察される部品を交換することによって故障が修復される確度を統計的に推定し、結果を修理効果推定情報として記憶し、また、修理部品選択部105に送る。
修理部品選択部105は、修理効果推定情報に基づき、修理に必要であると推定された修理部品を選択し、結果を選択修理部品情報として記憶し、また、選択修理部品情報配信部106に送る。選択修理部品情報とは、修理を完了するために必要と推定される確からしさが高い修理部品から順に所定数の修理部品を選択することにより決定されればよい。また、今回の訪問修理によって修理が完了すると予想される確率が所定値以上となるように修理部品を組み合わせて選択することにより決定されてもよい。このようにして修理部品は、本システムにより自動的に選択される。
選択修理部品情報は、選択修理部品情報配信部106に入力され、選択修理部品情報配信部106は、ICタグに情報を記録する修理部品情報変換部107、出庫票として情報を出力する出庫票出力部108、および、売上の処理を実行する売上処理管理部111に選択修理部品情報を送る。修理部品情報変換部107は、ICタグ情報書込部として機能する。
次に、本システムは、各修理担当者に対し配送すべき修理部品を仕分けし、各修理担当者、または、修理担当者の属する拠点に対し部品を出庫するための処理を実施する。この処理は、図示しない修理部品仕分部により自動的または少数の仕分担当者とシステムが協働し実行される。
本システムは、識別情報記憶装置である無線式非接触型ICタグ(以下、「ICタグ」と称する。)に修理部品情報、および、配送先情報を記録し、修理部品の出入庫の管理に利用する。
本実施形態において使用するICタグ(ICカード)は、非接触型のICタグであり、2.45GHz帯の電波を用いて交信を行うICタグである。他の周波数帯を用いるICタグを使用することも可能である。また、本発明は、ハイブリッド型およびデュアルインターフェース型のICタグを使用することも可能である。
<1−3.修理部品出庫処理>
修理部品情報変換部107は、ICタグライタを有する。修理部品情報変換部107は、受け取った選択修理部品情報および選抜修理担当者情報に基づき、個々の修理部品を識別するための情報、および、個々の部品が送られるべき修理担当者の情報を部品ICタグ情報へ変換し、修理部品毎に、別々のICタグに書き込む。
出庫票出力部108は、例えばプリンタのような出力装置を備え、修理選択修理部品情報および選抜修理担当者情報に基づき、出庫される修理部品と配送先の修理担当者の情報を部品出庫票として出力する。この出庫票出力部108は修理部品仕分部の一部を構成する。
出庫票適合判断部109は、修理部品情報変換部107によりICタグに書き込まれた部品ICタグ情報と、部品出庫票に書き込まれた情報と照合し、適合不適合の判別をする。この判別の結果は、出庫票適合判断部109が備える表示装置に表示させることができる。この出庫票適合判断部109は修理部品仕分部の一部を構成する。
部品情報適合判断部110は、修理部品情報変換部107によりICタグに書き込まれた部品ICタグ情報と、選択修理部品情報の部品または部品個数に関する情報とを照合し、適合不適合の判別を行う。また、適合と判断された場合は、部品ICタグ情報に基づき、特定された修理部品を出庫する。出庫された部品は、選抜された修理担当者のもとに送られる。また、部品情報適合判断部110は、返品された未使用修理部品の種類および数量を部品に貼付されるICタグの部品ICタグ情報を読み取って記憶する返品情報生成部としても機能する。このとき、返品された未使用修理部品に関する情報は、売上処理管理部111へ送ることができる。この部品情報適合判断部110は、ICタグの記録した情報を読み出すためのICタグ情報読取部を構成する。
<1−4.修理部品返品処理>
さらに、売上処理管理部111は、返品されてきた未使用修理部品が入れられたコンテナが、部品情報適合判断部110において検品および返品処理されることにより、選択修理部品情報配信部106から得られる情報と比較し、売上処理および返品処理を自動的に処理し、記憶する。
売上実績管理部112は、売上処理管理部111および修理担当者采配部103から得られる情報に基づいて修理担当者毎に売上実績を求め、記憶する。管理部112は、出張修理事業全体の売上実績および各修理担当者の売上実績を管理することができる。
<1−5.処理フロー>
次に、本システムの処理の流れを、図2および図3を参照して説明する。図2および図3は、本発明の第1の実施形態による修理部品管理システムが行う処理のフローチャートである。
図2は、顧客からの修理依頼受付から修理部品の発注までの処理の流れを示すフローチャートである。
修理受付担当者は、修理を依頼する顧客の氏名・住所・電話番号・商品・商品の型式・故障状況・症状・修理希望日等の顧客情報を、顧客から聞取る。本システムの顧客情報管理部101は、それら顧客情報の入力を受け付ける(ステップS201)。
顧客情報に基づき、顧客情報管理部101は、修理対象である商品の名称および型式名の確認処理を行うことができる。本処理は、顧客の提供する情報だけでは商品の型式名が判明しない場合、例えば、商品(例えば「5年前に買ったテレビ」)はわかるがその商品名および型式名がわからない場合など、顧客のもたらす情報が不明確な場合、修理部品選定用データベースに対しファジー検索等を行い商品名および型式名の特定を行う。その際、受付担当者との対話形式のインターフェースを設け、受け付け担当者は、システムの表示する質問に従って顧客に質問を発し、顧客の回答からヒントを得ながら型式名の特定をするように本システムを構成してもよい(ステップS202)。ここで、修理部品選定用データベースは、本システムの有するデータベースであり、過去の修理事例において顧客より寄せられた情報と実際の故障内容との関係をまとめたデータベースである。
次に、本システムの故障修復情報管理部104は、顧客情報に基づき商品の故障状況・症状・故障した家電機器に表示された故障コード番号や故障頻度等と、修理部品選定用データベースとを照合し、商品の故障症状および故障モードの特定処理を行う。本特定処理は、統計に基づく推定であってもよい。顧客情報のみでは、確度の高い推定が行えないと本システムが判断する場合、追加的質問を顧客情報管理部101のインターフェースに表示し、受付担当者が顧客に質問し、顧客の回答を本システムに入力し、本システムはこの情報を用いて再度推定処理を行い、特定精度を高めてもよい(ステップS203)。
次に、本システムの修理部品選択部105は、ステップS203における故障症状および故障モード特定結果に基づき、修理担当者が、修理を完了させることができる確率が所定値(例えば90%)を上回るように、修理に必要となる修理部品を選定する(ステップ8204)。
次に、本システムの選択修理部品情報配信部106は、ステップS204における修理部品の選定に基づき、部品倉庫に対する修理部品の発注処理を行う(ステップS205)。本ステップにおいてシステムは、ステップS204において選定された修理部品の情報(選択修理部品情報)と、選抜担当者采配部103の送る選抜修理担当者情報に基づく納入先および納入日時に関する情報を含む修理部品発注情報を部品倉庫の修理部品情報変換部107、および、出庫票出力部108等へ自動送信する。
図3は、修理部品発注情報の送信から部品の出庫、さらに、修理時に使用されなかった余剰部品の回収および入庫までの、本システムの行う処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS205(「修理部品の発注」処理)では、ステップS204(「修理部品の選定」処理)で選定した修理部品を、納入先と納入日時を指定して部品倉庫へ自動発注する。(修理部品発注情報の送信。)
修理部品情報配信部106は、選択修理部品情報を、部品倉庫を管理するコンピュータへ転送する(ステップS206)。選択修理部品情報を受信した部品倉庫管理コンピュータは、この情報に基づき、出庫票出力部108に含まれる部品票プリンタ、部品情報的合板断部110に含まれるICタグリーダ、および、自動走行パレット運搬機、修理部品情報変換部107に含まれるICタグライタへ情報を送る。
自動走行パレット運搬機は、指定された部品が収納されている部品棚を選択し、自動走行で当該部品棚のパレットを取り出し口まで呼び出す(ステップS207)。
自動走行パレット運搬機は、パレットを自動的に倉庫担当者に届ける(ステップS208)。倉庫担当者は、修理部品発注情報に基づきパレット上から指定された部品を個別包装箱、または、部品の表面に記載された、部品名、部品コードを視認により確認し、必要個数を取り出すことができる。
また、本システムの修理部品情報変換部107は、選択修理部品情報を受信し、ICタグライタによって修理部品毎に別々のICタグへ部品情報(部品ICタグ情報)を書き込む(ステップ8209)。
本システムの出庫票出力部108に含まれる部品票プリンタが、受信した選択修理部品選択情報を部品出庫票として印刷する(ステップS210)。
出庫票適合判断部109は、ステップS205で書き込まれたICタグの部品ICタグ情報と、部品出庫票にプリントされた内容とを照合する(ステップS211)。合致している場合、部品出庫票がICタグに貼り付けられる。なお、この照合は、担当者が目視により、ICタグ識別情報をCRT等に表示した内容と、プリントアウトされた部品票の記載内容を照合してもよい。
本システムの部品情報適合判断部110は、部品の個別包装箱または部品の表面に記載の部品情報と、部品出庫票に表示の修理部品情報を照合し、合致していればステップS213へ進む。合致していなければステップS206へ戻る(ステップS212)。なお、この照合は、担当者が目視で行ってもよい。
ステップS212の照合において、合致していた部品に該当するICタグが貼付けられる(ステップS213)。
ICタグが貼付された部品が、部品倉庫に配されたソータに送られる(ステップS214)。
ここで、ソータとは、選択修理部品情報および選抜修理担当者情報に従って部品個々の出荷先を判別し、指定窓口(コンテナなど)へ自動的に仕分けする機能を有する自動搬送仕分け機をいう。
個々の部品は、選択修理部品情報および選抜修理担当者情報に基づいてソータにより分類され仕分けされ、指定のコンテナへ供給する(ステップ8215)。
所定の時間になると、コンテナは出荷場へ搬送コンベアによって自動的に順次、搬送される(ステップS216)。
搬送コンベア上に設けられた部品情報適合判断部110のICタグリーダにより実質的に同時的に読み取られた、コンテナの中に含まれる修理部品群と選択修理部品情報および選抜修理担当者情報(送付先と必要部品など)とが自動的に検品・照合される(ステップS217)。
照合結果は、送付先(修理担当者)への売上処理とされ、売上処理管理部111のコンピュータに記録される。
コンテナは出荷場から運送会社によって、各出荷先へ配達される(ステップS218)。
届けられたコンテナの中味を修理担当者が確認する。この際、修理担当者は自己へ送信されている当日の修理予定の情報と照合する(ステップS219)。
修理担当者は、顧客宅に出向き、修理作業を実施する(ステップS220)。この際に、修理担当者は準備され、携行した修理部品を全て使い切ることなく、余剰部品が発生する事もある。
修理作業完了後、修理担当者は車載端末に完了報告を入力し修理担当者稼動状況データベースへ自動送信する。修理担当者の売上実績は、本システムのコンピュータへ送信可能である。この売上実績は累積され、期末に修理担当者の売上実績として計上することができる。
修理担当者により、当日の予定された業務が終了すると拠点(もしくは自宅)へ帰り、余剰部品の入ったコンテナを所定の場所へ返却される(ステップS221)。
各部品返却場所を巡回してコンテナを回収している運送業者によって、回収され、部品倉庫へ帰着する(ステップS222)。
余剰部品の入ったコンテナは返却ラインへ送られ、部品情報適合判断部110に含まれるICタグリーダによりコンテナ内の部品情報を読み取り、自動的に返品処理される(ステップ8223)。
コンテナから取り出された余剰部品は、各々の部品情報に基づいて指定された収納場所へ搬送され、部品票を取り外す(ステップS224)。
部品票からICタグを取り外し、回収する(ステップS225)。
回収された各部品をステップS224で指定された部品棚へ、順次、収納する(ステップS226)。
<1−6.トンネル構造ICタグリーダ>
図4A、図4B、および、図4Cは、修理担当者毎に仕分けされ、コンテナに収納された多数の修理部品について、要求された部品情報どおりに収納されているか否かを判定するため、部品個々に貼付したICタグの情報を読み取る処理(図2、ステップS217)において使用されるICタグ情報読取ステーションのトンネル構造ICタグリーダの斜視図、平面図、および、立面図である。コンテナ32が、コンベアライン34上に配置されたトンネル構造のICタグリーダカバー部30内部およびICタグリーダ底部36上面を通過するようにトンネル内部空間は確保されている。ICタグリーダカバー部30は、コンテナ32がその内部を通過できるように側板と天版とでトンネル構造を形成しており、カバー部30には、1つまたは複数のアンテナ31が配されている。ICタグリーダ底部36は、ICタグリーダカバー部30に少なくともその一部分が覆われた状態で配置され、コンテナ32が順送・逆送可能な機構33、またはコンテナが水平面で回転可能な回転器35、ならびに、コンテナ32を水平面に対し傾斜させて保持することができる回転機構揺動器39を有する。機構33は、例えば球形の搬送ローラである。ICタグリーダ底部36は、アンテナ31と同等の図示しないアンテナを有してもよい。ICタグリーダカバー部30および底部36は、コンテナ32を移動・回転・揺動可能な本発明のICタグリーダを構成する。コンテナ32は、ICタグリーダカバー部30および底部36の間を通り、かつ、回転器35および回転機構揺動器39によってコンテナ32が水平面に対して傾斜しつつ回転、順送・逆送可能である。ここで、ICタグリーダカバー部30のアンテナ部31は、トンネル構造の内部におよそ隈無く電波を発射可能に複数設けられている。さらに、トンネル構造内壁面には、電波を様々に反射するように反射板を設けてある。
コンテナ32には、修理部品に添付された状態で複数のICタグが含まれる。この複数のICタグおよびICタグを添付された修理部品は、通常、乱雑にコンテナに詰められた状態で搬送される。また、修理部品は、電波を反射する素材(例えば金属)で構成されているものも含まれ、ICタグに電波を届きにくくしている。このような状態でコンテナ32に含まれているICタグの部品ICタグ情報を漏れなく読み出すために、本システムのICタグリーダカバー部30は、トンネル構造(アーチ状形状、逆U字状形状)を有している。トンネル構造内壁部には、ICタグリーダのアンテナ部31が複数配置されており、トンネル構造内部において電波の届かない部分(デッドポイント)を少なくしている。また、トンネル構造内壁面およびICタグリーダ底部36は、電波をランダムに反射する機能を備えた反射板として機能する。
しかしながら、修理部品に密接したICタグには、それでもなお電波を受信できない場合があり得る。そのため、回転器35は水平面内を所定の周期で回転し、載置されているコンテナ32を回転させながらICタグとの交信を行うことができるように構成される。
さらに、回転器35を支持する回転機構揺動器39は、回転するコンテナ32および回転器35に、水平方向に対し傾斜を与える機能を有する。よって、コンテナ32は、揺動されながら略水平面内を回転する。揺動の周期と、回転の周期とは、非同期的、つまり、コンテナ32が水平面内を半回転したとき、回転機構揺動器39は、その揺動の位相が水平状態にならないように制御されることが望ましい。揺動の振幅を小さく、揺動の周期を短く設定すれば、コンテナ32内部の物品に振動が伝播し、物品の配置状態が微妙に変化して電波の受電状況を改善することもできる。
このような回転機構および揺動機構を設けることで、トンネル構造内部におけるデッドポイントに定在するICタグを無くすことができ、また、電波を反射または吸収するような素材(例えば金属や水等の液体)に密接しているICタグであっても、電波を受信可能としている。なお、回転機構揺動器39の代りに、回転器35を垂直方向に往復運動させるような回転機構昇降器を備えても同様の効果が得られる。
図4Bおよび図4Cに図示するように、トンネル構造の出入り口に開閉シャッタ38が設けられる。なお、図の明瞭性を確保するため、図4Aにおいては、開閉シャッタ38は図示していない。開閉シャッタ38は、その内壁面が電波反射板として機能し、ICタグリーダ外部への電波の漏れを無くすことができる。よって、ICタグの受電性能を向上するとともに、周囲の環境に対し、ICタグリーダの発する電波の及ぼす障害を無くすことができる。この目的のため、ICタグリーダカバー部30とICタグリーダ底部36とは、カバー部30の側板と底部36とが密接し、電波を遮蔽する構造を有することが望まれる。
この構成により、ICタグの情報の読取り確率が大幅に向上し、読取り漏れが極めて少なくなる。また、アンテナ部31は固定されてよいため、ICタグリーダ内部の配線等の構成は容易である。さらには、アンテナ部が複数配置されるため、ICタグリーダの読取り速度は向上する。
図5は、トンネル構造を有するICタグリーダの別の例を示す斜視図である。修理担当者毎に仕分けされコンテナに収納された多数の修理部品について、要求された部品情報どおりに収納されているか否かを、部品個々に貼付したICタグの情報を読み取る工程において、コンベアライン34上に配されたICタグリーダカバー部130の中にコンテナ32が停止または通過する構成とし、かつICタグリーダカバー部130のアンテナ部131は、通されてトンネル構造内で静止しているコンテナ32の略中央部を中心とした円周運動が可能である。ICタグリーダ底部36は、図4に示した例と同等の機能を有する。また、回転器35および回転機構揺動器39は省略してもよい。
この構成により、ICタグの情報の読取り確率が大幅に向上し、読取り漏れが極めて少なくなる。本例のICタグリーダは、コンテナを動かさずに読取り処理を行うため、コンテナ内に、衝撃に対して極めて脆弱な物品が含まれる場合であっても安全に情報を読取ることができる。
<1−7.ICタグ>
図6Aおよび図6Bは、部品個々に貼付したICタグの情報を読み取る工程において、ICタグの周囲に適当な空間を確保するためのICタグ保護構造体の一例を示す図である。図6AはICタグおよびICタグ保護構造体の斜視図であり、図6Bは、図6Aの線VIB−VIBに沿った断面図である。
ICタグ301を、上ケース303および下ケース305で保護し、内包されるように配置することにより、ICタグ301と、ICタグ301が添付される修理部品との間に受信性能確保スペースが確保される。このICタグ保護構造体は、電波を遮蔽しない性質を有する素材で形成されればよい。
ICタグは、使用する周波数帯により数種類に分類されるが、一般的には、金属や容器に入った液体が密着した場合には、受発信が不可能もしくは不安定となることが知られている。
そのため、図6CのICタグ301のZ方向に、ICタグの周囲に受発信性能確保のためのスペースを設けることにより、コンテナの中に多数の修理部品をICタグに密接して混在させた場合においても、正確に読み取ることが可能となる。このスペースから、ICタグリーダのアンテナ部から発射された電波は進入し、ICタグに到達する。ここで、X、およびY方向とは、ICタグのアンテナ部の電波受信性能の高い方向であり、Z方向は、これらXおよびY方向に垂直な方向である。
<1−8.まとめ>
以上のように本実施形態における修理部品管理システムによれば、修理に必要な部品を正確に遅滞無く選別し出荷し、修理完了後は使用しなかった部品を遅滞無く部品倉庫へ返却し所定保管場所へ収納できる。また、この全工程において発生する種々の誤配や欠品事故などの発生防止が図れ、更に、部品の現物と帳票との照合などの従来人手に頼っていた在庫管理や修理担当者毎の売上管理の自動化が可能となる。
一方、部品在庫の勘定が空白期間となるオンザウェイ(出庫〜入庫)の間が短縮されるために、部品在庫が有効活用できることにより、部品在庫の削減が可能となる。
さらに、作業者の認識力に頼る工程が減少する事により、作業者の精神的・肉体的負担が減少する。伝票による業務処理を廃止することによりペーパーレス業務処理が可能となり、種々のミスや作業ロスの削減効果と相まって、エネルギー削減・環境保護にも貢献する。
<2.第2の実施形態>
第2の実施形態による物品出入管理システムについて説明する。本システムも、第1の実施形態と同様、家電機器等の出張修理サービス業において修理部品倉庫で活用される修理部品管理システムを例に、図面を参照しながら説明する。
<2−1.システムの構成>
図7は、本実施形態による修理部品倉庫の修理部品管理システムと、他部門との情報および物品の流れを示す模式図である。
本実施形態の修理部品管理システム400は、ICタグに情報を書き込み、ICタグ表面に情報を印刷するICタグ情報書込部409、情報が書き込まれたICタグと修理部品とを組み合わせ、配送先別に修理部品を仕分する修理部品仕分部411、および、出庫される修理部品に貼付されたICタグに書き込まれた情報等を読み出すICタグ情報読取部413を有し、さらに、これら各部と接続されたコンピュータ407を有する。コンピュータ407は、カスタマーセンタのコンピュータ401および、修理業務にかかる情報をとりまとめる中央コンピュータ403とネットワーク405を介して接続される。
<2−2.システムの動作>
顧客からの修理依頼は、カスタマーセンタに電話等によりなされる。カスタマーセンタにおいて、第1実施形態と同様に顧客情報管理部を構成するコンピュータ401に顧客情報が入力される。コンピュータ401は、ネットワーク405により、中央コンピュータ403および修理部品管理システム400のコンピュータ407に接続されており、顧客情報は、ネットワーク405を通じて中央コンピュータ403およびコンピュータ407に送られる。
中央コンピュータ403は、過去の修理実績や顧客に関する情報を多数保有し、第1実施形態における修理担当者管理部、修理担当者采配部、売上実績管理部、故障修復情報管理部、修理部品選択部、選択修理部品情報配信部を構成する。中央コンピュータ403は、受け取った顧客情報に基づき、修理を担当すべき担当者を決定し、その担当者のスケジュールを計画し、これら情報を選抜修理担当者情報としてコンピュータ407へ、ネットワーク405を通じて送信する。また、中央コンピュータ403は、顧客情報に基づき、修理に必要と思われる部品を選択し、選択修理部品情報としてコンピュータ407へ、ネットワーク405を通じて送信する。
システム400のコンピュータ407は、選抜修理担当者情報および選択修理部品情報を受け取ることにより、各修理担当者に配送すべき修理部品の種類および数量、配送すべき日時等を認識する。
これら、選抜修理担当者情報および選択修理部品情報は、コンピュータ407からICタグ情報書込部409および修理部品仕分部411に送られる。ICタグ情報書込部409は、ICタグに情報を書き込む機能を有し、例えばICタグライタおよびICタグライタを制御するコンピュータからなる。修理部品仕分部411は、ICタグに書き込まれた情報を読み出す機能、および、修理部品もしくは修理部品個装に配されたバーコードもしくは2次元コードを読み取る機能を有し、例えば、ICタグリーダ、および、バーコードもしくは2次元コードリーダ、ならびにこれらを制御するコンピュータからなる。修理部品仕分部411は、修理部品が備蓄された部品棚の近傍に配される。さらに、修理部品仕分部411は、部品棚を検索し、修理部品が収納されたパレットを搬送する自動走行パレット運搬機や、修理部品を自動的にソートするソータ、ならびに、これらを制御可能なコンピュータを備えてもよい。
<2−2−1.ICタグ情報書込部の動作>
送られた選択修理部品情報に基づき、ICタグ情報書込部409は、修理部品ごとに、部品ICタグ415aを作成する。部品ICタグ415aに書き込まれる情報については、後で詳述する。また、ICタグ情報書込部409は、選抜修理担当者情報に基づき、配送先ICタグ415bを作成する。配送先ICタグ415bに書き込まれる情報についても、後で詳述する。なお、配送先ICタグ415bは、以前使用され、配送先より返却された配送先ICタグ415bを再利用してもよい。部品ICタグおよび配送先ICタグは、それぞれ第1識別情報記憶装置および第2識別情報記憶装置を構成する。
図8は、部品ICタグ415aの斜視図である。部品ICタグ415aは、リライタブル層を表面に備え、ICタグ情報書込部409において、ICチップへの情報の書き込みとともに、リライタブル層にも情報が印刷される。これら印刷情報は、修理部品が配送される宛先である配送先情報部451、および、修理部品に関する情報である修理部品情報部453、ならびに、修理部品が収納されている部品棚を示すロケーションナンバー455、等である。また、ICタグ415aに含まれるICチップには、タグを識別するための情報(ID)に加え、配送先情報および修理部品情報が書き込まれてもよい。また、部品ICタグ415aのICチップは、タグ識別情報(ID)のみを有し、タグ識別情報と、配送先および修理部品情報との対応関係を、コンピュータ407において記憶してもよい。
部品ICタグ415aおよび配送先ICタグ415bは、修理部品仕分部411に送られる。
<2−2−2.修理部品仕分部の動作>
また、修理部品仕分部411においては、コンピュータ407から送られた選択修理部品情報および選抜修理担当者情報に基づいて、まず、自動走行パレット運搬機が、部品棚から必要な修理部品が収納されたパレットを仕分担当者のもとに届ける。
仕分担当者は、送られてきた部品ICタグ415aに記載の修理部品情報を視認し、自動走行パレット運搬機の搬送したパレットから、修理部品情報に表示されている修理部品を取り出し、修理部品に部品ICタグ415aを貼付する。システム400が、自動走行パレット運搬機を有さない場合、仕分担当者が、ロケーションナンバー455に基づき部品棚から修理部品をピックアップし、修理部品に部品ICタグ415aを貼付すればよい。また、仕分担当者は、配送先ICタグ415bをコンテナ419に貼付し、配送先ICタグ415bが貼付されたコンテナ419を後述するソータの所定のスロープ下端に配置する。
部品ICタグ415aが貼付された修理部品は、自動的に配送先別に仕分され、配送先別(例えば修理担当者別)に用意されたコンテナ419に梱包される。図9は、修理部品仕分部411における仕分処理の例図である。
部品ICタグ415aが貼付された修理部品417aは、ICタグリーダ427およびバーコードリーダ425により、部品ICタグ415aに記録されている情報と、修理部品417a個装に印刷されたバーコード418の情報とが読み取られて照合される。この照合は、リーダ425および427に接続されているコンピュータ407が行う。なお、部品または部品個装にもバーコードもしくは2次元コードの代りにICチップおよびアンテナ部からなる部品識別用のICタグを備えている場合、バーコードリーダ425は不要であり、ICタグリーダ427が、部品ICタグ415aと部品識別用ICタグの情報を読み出して照合を行うことができる。
部品ICタグ415aの修理部品情報と、バーコード418の部品情報とが一致すれば、表示部429に「OK」サイン等が表示される。OKの場合には、ソータ431のトレーに載置される。ソータ431のトレーにはセンサが備えてあり、先程照合された部品が載置されたトレーを認識することができる。
ソータ431の下流には、随所にスロープが設けられ、スロープの下端には、配送先ICタグ415bが貼付されたコンテナ419が配置されている。
各スロープと、スロープの下端に配置されるコンテナ419に貼付された配送先ICタグ415bとの対応は予め定められており、ソータ431は、コンピュータ407によって制御され、配送先情報に対応する配送先ICタグ415bが貼付されたコンテナ419が配置されたスロープに、修理部品が載置されたトレーがさしかかると、トレーを傾け、修理部品(例えば、417b)を、コンテナ419に落下させる。
このようにして、各修理部品は、それぞれに対応した部品ICタグ415aが貼付された状態で、その修理部品の配送先ごとに異なるコンテナ419へ梱包される。
図10は、配送先ICタグ415bの斜視図である。配送先ICタグは、印刷可能な表面を有し、表面には、配送先となる修理担当者等の配送先情報461が印刷されており、視認可能である。配送先ICタグ415bのICチップには、配送先情報が記録されている。この、配送先ICタグ415bは、コンテナ419に貼付して使用される。配送先ICタグ415bにより、ICタグリーダは、そのコンテナがどの修理担当者等に向けて配送されるコンテナであるかを読み取ることができる。また、印刷されている配送先情報により、視認により配送先を知ることも可能である。
<2−2−3.ICタグ読取部の動作>
図7に戻り、修理部品417aおよび417b等が梱包されたコンテナ419は、ICタグ情報読取部413へ送られる。このICタグ情報読取部413は、出庫する修理部品に貼付された部品ICタグ415aおよびコンテナ419に貼付された配送先ICタグ415bを実質的に同時的に読取って、修理部品の出庫を確認する機能を有し、例えば、ICタグリーダおよびICタグリーダを制御するコンピュータからなる。読み取った情報は、コンピュータ407に送られ、各コンテナに含まれる修理部品の種類および数量をコンピュータ407が確認した後、出庫される。また、ICタグ情報読取部413は、返品された未使用の修理部品に貼付された部品ICタグ415a、および、返品時に未使用修理部品が梱包されているコンテナ419に貼付された配送先ICタグ415bを読み取って返品された未使用修理部品の入庫(戻入)および棚入れを確認する機能も有する。返品処理については、後で詳述する。
ICタグ情報読取部413は、図4Aに示されたトンネル構造ICタグリーダ30および36を有する。また、図5に示すトンネル構造ICタグリーダ131および36を代りに備えてもよい。
トンネル構造ICタグリーダ30および36に送られたコンテナ419は、リーダ30および36により、コンテナ419に貼付された配送先ICタグ415b、および、各修理部品に貼付された部品ICタグ415aの情報を読み取り、コンピュータ407に送る。コンピュータ407は、送られた情報を、記憶している選抜修理担当者情報および選択修理部品情報と照合し、そのコンテナ419の内容物が正しく過不足無く含まれることを確認する。内容物が正しくない場合には、その旨を、スピーカ、表示装置等を用いて担当者に通知する。
正しく修理部品が梱包されていることが確認されたコンテナは、出庫され、配送先へ送られる。
トンネル構造ICタグリーダ30および36は、その構造上の特徴により、コンテナに乱雑に梱包された部品ICタグ415aの情報をよく読み出すことができる。そのため、ICタグ情報読取部413は、単一のトンネル構造ICタグリーダ30および36のみから構成することができる。しかしながら、読み出しエラーを生じる可能性はゼロではない。そのため、コンテナ搬送経路上に複数のトンネル構造ICタグリーダ30および36を配置構成して読み出しエラーをゼロにすることもできる。図11は、複数のトンネル構造ICタグリーダ30および36を有するICタグ情報読取部413の例図である。
まず、コンテナ419は、第1ICタグリーダ30a(およびICタグリーダ底部、以下同様。)に通され、部品ICタグ415aおよび配送先ICタグ415bの情報が読み出される。コンピュータ407が、正しくコンテナ419に修理部品が梱包されていると判定した場合には、そのまま、右方に誘導され、出庫される。
ここで、第1ICタグリーダ30aは、第1実施形態において説明した回転および揺動運動を行うが、その回転量は、水平面内においてコンテナ419が360度回転(1回転)する量である。これは、殆どのICタグの情報読み出し処理が、1回転の間に完了できるという実験的事実に基づいている。また、ICタグ415aおよび415bは、一旦情報が読み出されると、所定時間間隔の間、情報の送信を行わなくなる機能(所謂、ミュート機能)を備えてもよいが、その場合、第1リーダ30aにおける読み出しでは、ミュート機能を機能させないか、または、第1リーダ30aを出る際に、全ICタグに対し一律にミュート機能を解除することが好ましい。それは、第1リーダ30aにおいてコンテナ内容物が不正であると判定され、第2リーダ30bにコンテナが通される場合のために、第2リーダ30bにおいて、ICタグ415aおよび415bが、情報を送信可能とするためである。
第1リーダ30aにおける読み出しで不正であると判定されたコンテナ419は、図面下方に誘導され、第2リーダ30b(およびICタグリーダ底部36、以下同様。)に通される。
第1リーダ30aにおける不正判定は、コンテナ419の内容物が実際に過不足を生じている場合と、第1リーダ30aが全てのICタグの情報を読み出せなかった場合とがある。第2リーダ30bにおいては、回転器35の回転運動の回転量を、コンテナが720度回転(2回転)する量に設定し、より入念なICタグ情報読出処理を行うことが好ましい。
回転器35と、回転機構揺動器39の揺動周期とは非同期的であることが好ましく、これによって回転器35が2回転する間に隈無くコンテナ419内を電波が貫くことができる。
なお、2回転の間に同一のICタグが読み出される場合が考えられるため、ICタグ415aおよび415bがミュート機能を有する場合、ミュート機能を利用して、同一のICタグからの2重読み出しを防止することが望まれる。
第2リーダ30bによる情報読出処理でも不正であると判定された場合、そのコンテナ419は、担当者による検品にまわされる。
また、第1および第2リーダ30aおよび30bは、回転器35もしくは回転機構揺動器39に重量計を備え、重量計をコンピュータ407に接続することがより好ましい。このとき、コンピュータ407は、各修理部品およびICタグ、ならびに、コンテナの重量を予め記憶しておき、重量計の示すコンテナおよび内容物の総重量と、選抜修理担当者情報および選択修理部品情報から導かれるコンテナおよび内容物の総重量計算予測値とを比較し、内容物が正しく入っていることの判定材料にすることができる。
このように、出庫処理を構成することで、出庫処理の担当者の負荷を大幅に軽減でき、担当者の数を減少させることができる。また、伝票類を廃止することができ、ペーパーレス化が可能である。また、人間の手作業による仕分作業で生じるミスを無くし、誤配送を防止できる。
<2−3.未使用修理部品の返品にかかるシステムの動作>
次に、未使用修理部品の返品処理について説明する。図12は、未使用修理部品返品処理を示す例図である。
コンテナ419は、配送業者等によって修理担当者に送られ、修理担当者は、コンテナ419に梱包された修理部品群を用いて修理サービスを実施する。修理サービスで使われなかった未使用修理部品(例えば、417b)は部品ICタグ415aが貼付されたまま、地域の拠点を介さずに、配送先ICタグ415bの貼付されたコンテナ419に梱包され、配送業者等によって部品倉庫に戻ってくる。未使用修理部品の返品処理を地域の拠点において行う必要はない。
戻されてきたコンテナ419は、ICタグ情報読取部413に送られ、出庫処理と同様にして配送先ICタグ415bおよび部品ICタグ415aの情報が実質的に同時的に読み出される。返品処理においては、配送先ICタグ415bの情報は、返品元を示す情報として利用され、同時に読み出された部品ICタグ415aの情報は、返品された未使用修理部品417bの情報としてコンピュータ407が処理する。
コンピュータ407は、前段のICタグ情報読取部413で情報読出処理がなされた時点で、未使用修理部品417bは部品倉庫に入庫したものと処理する。しかしながら、未使用修理部品417bは、部品倉庫内に存在はするが、部品棚に戻されておらず、再使用可能な状態ではない。(この時点で未使用修理部品417bは、積送在庫状態にある、とする。)
次に、部品ICタグ415aが貼付されたままの状態で未使用修理部品417bは、修理部品仕分部411に送られ、仕分担当者によって未使用修理部品417bが部品棚に収納される。所定の部品棚に収納された時点で、未使用修理部品417bは、再使用可能な状態つまり実在庫状態になる。仕分担当者は、部品棚に収納された未使用修理部品417bから部品ICタグ415aを取り外し、部品ICタグ415aのみをICタグ情報読取部413に戻す。なお、返品の入庫から未使用修理部品の収納までの実際の処理の詳細は、出庫処理を逆順に実施することで行われればよい。
ICタグ情報読取部413の担当者は、ICタグ情報読取部413に戻された部品ICタグ415aは、戻入ICタグ415cが貼付されたコンテナに集める。この戻入ICタグ415cは、所定のコードが内部のICチップに記録されている。この戻入ICタグ415cを、積送在庫状態から実在庫状態に遷移した修理部品に貼付されていた部品ICタグ415aと共に、ICタグリーダ30に通し、実質的に同時的に情報読出処理することで、コンピュータ407に、その部品ICタグ415aの修理部品情報の示す修理部品が実在庫として管理可能な状態になったことを通知する。戻入ICタグ415cの内部のICチップに記録される情報は、他の情報と混同されないような所定の情報であればよい。戻入ICタグ415cは、第3識別情報記憶装置を構成する。
戻入ICタグ415cと同時的に読み出された部品ICタグ415aの示す修理部品は、実在庫状態として以降、コンピュータ407が管理する。実在庫状態にある修理部品とは、部品棚に収納され、容易に取り出せる状態にある修理部品をいう。
その後、部品ICタグ415aは、再使用のために処理される。その際、内部ICチップに含まれる情報は、消去されればよく、表面のリライタブル層に印刷された内容も消去されればよい。
<2−4.ICタグ>
次に、本システムでの使用に好適なICタグの形態例について、図を参照しながら説明する。本実施形態においても、第1実施形態と同様、ICタグは、非接触型のICタグ(カード)(RFID)である。本実施形態で使用するICタグは、2.45GHz帯の交信周波数を有するICタグである。2.45GHz帯の電波は、直進性が高く、遮蔽物(たとえば、電波を反射する金属素材、電波を吸収する液体等)の影が生じやすく、リーダとの間の情報の送受信が困難となることがある。そのため、本発明においては、ICタグリーダにおいて上述のように工夫を凝らした構成を備え、さらに、ICタグも、高確率で電波を受信するための工夫が施されている。
図13は、ICタグの概略構成図である。ICタグ500は、情報を記憶し電波の受信により情報を発信するICチップ部501および電波の受送信に用いるアンテナ部503を有する。そして、これらICチップ部501およびアンテナ部503は、基部505により封止されている。基部505の厚みは約1ミリメートルである。しかしながら、厚さ約1ミリメートルのICタグ500を、修理部品に貼付し、コンテナに入れた場合、ICタグ500が貼付した修理部品と密接し、さらに、別の修理部品とも反対側の主面において密接する状態で梱包されるおそれがある。ICタグ500の主面に垂直な方向(図6CにおけるZ方向)に関し、両側から電波を遮蔽する素材と密接した状態では、ICタグ500は電波をよく受信することができない。
そこで、本実施形態においては、識別情報記憶装置であるICタグ500が、Z方向に関して、電波遮蔽物と密接することを防止するため、図14に示すようなICタグ保護構造体を使用する。ICタグ500は、ICタグ保護構造体600の内部に入れられる。ICタグ保護構造体600は、ICタグ500を衝撃から保護する効果も有し、コンテナに乱雑な梱包手法で入れられる場合であっても、また、流通工程においても、ICタグ500に加わる衝撃力を吸収し保護する。ICタグ保護構造体600は、その厚さが、ICタグ500が入れられた状態でHミリメートルになるように構成される。ここで、厚さHは、2.6ミリメートル以上であることが好ましい。さらには、厚さHは、3.0ミリメートル以上であることが好ましい。なおさらに好ましくは、厚さHは、5.0ミリメートル以上である。
また、ICタグ保護構造体600は、電波を遮蔽しない性質を有する素材、例えば軟質のプラスチック、で構成されることが好ましい。さらに、ICタグ保護構造体600は、ICタグ500のリライタブル層に印刷された情報の視認性を確保するために、透明かまたは半透明の素材によって形成されることが好ましい。
図15に、厚さHを3通りに変えてICタグ500情報読出実験を行った結果を示す。横軸は、タグ厚(ICタグ500を入れた状態でのICタグ保護構造体600の厚さ)H[mm]であり、縦軸は、ICタグリーダが情報を読み出せたICタグの枚数である。実験は、ICタグ500をICタグ保護構造体600に入れた状態で、厚さをHとなるように調製し、コンテナ419と同等のコンテナに、ランダムに選択した修理部品に各ICタグ構造体600を、各修理部品に1つずつ貼付して乱雑に入れて梱包した状態で、図4に示すICタグリーダ(30および36)と同等の性能を有するタグリーダによって15秒間の読出し処理を行い、タグリーダが読み出せたICタグ500の枚数を計測することにより行った。読出し処理において、回転器35は水平面内において1回転するように設定した。また、コンテナ内に入れる修理部品の個数(すなわちICタグ500およびICタグ保護構造体600の個数)は、10個から、10個単位で増やし、90個まで、9通りの内容量でそれぞれ複数回にわたり計測を行った。
実験の結果、厚さH=2.6mmの場合、複数回の実験において、ICタグ500の情報が読み出せた枚数の最小値は25枚であった。つまり、10個および20個の部品および部品に貼付したタグを入れた場合は、完全に読み取ることができ、30個以上の部品および部品に貼付したタグを入れた場合は、完全に読み取れない場合があり、梱包の状態で読取り枚数は変化し、その最小値が25枚であった。このことから、H=2.6mmの場合、25個程度の修理部品が梱包されたコンテナについては、完全に読み取れることがわかった。
厚さH=3.0mmの場合、複数回の実験において、ICタグ500の情報が読み出せた枚数の、最小値は80枚であった。つまり、10個、20個、...、80個の部品および部品に貼付したタグを入れた場合は、完全に読み取ることができ、90個の部品および部品に貼付したタグを入れた場合は、完全に読み取れない場合があり、梱包の状態で読取り枚数は変化し、その最小値が80枚であった。このことから、H=3.0mmの場合、80個程度の修理部品が梱包されたコンテナについては、完全に読み取れることがわかった。
厚さH=5.0mmの場合、複数回の実験において、ICタグ500の情報が読み出せた枚数は、90枚であった。つまり、10個、20個、...、90個の部品および部品に貼付したタグを入れた場合について全て、完全に読み取ることができた。このことから、H=5.0mmの場合、90個程度の修理部品が梱包されたコンテナについては、完全に読み取れることがわかった。
このことから、ICタグ500を入れた状態でICタグ保護構造体600の厚さHが2.6mm以上、好ましくは、3.0mm以上、より好ましくは5.0mmとなるように、ICタグ保護構造体600を構成し、ICタグ500をICタグ保護構造体に入れた状態で修理部品に貼付して使用することにより、ICタグリーダ30および36、または130および36におけるICタグ情報の読出しの確実性は飛躍的に向上することがわかる。
なお、本実施形態においては、上記2.45GHz帯以外の交信周波数、例えば、433MHz帯、900MHz帯、電磁誘導方式の13.56MHz帯、135kHz以下の周波数帯を使用する非接触型ICタグ(カード)を使用することもできる。
<2−6.まとめ>
本実施形態によるシステムは、修理部品の出入庫にかかる処理を迅速かつ正確に実施することができる。よって、作業に従事する人員にかかる負荷および人員数を減らすことができ、さらには、帳票を必要としないため、ペーパーレス化に資する。本発明に用いるICタグは、再使用可能であることが望ましく、その場合、リライタブル層は、印刷および消去を複数回繰り返しても印刷情報の視認されることが望ましい。なお、本実施形態において使用するICタグにおいては、500回以上の印刷および消去を反復しても良好な視認性を確保することが可能であった。このことは、ランニングコストの抑制に資する好適な特性である。さらに、部品倉庫構内における帳票処理の省略に限らず、地域の拠点および修理担当者と部品倉庫との間での帳票処理も省略され、各担当者の負荷が軽減される。よって、本システムは、修理業務全体の生産性の向上に資することができる。
さらに、本発明による物品出入管理システムは、迅速な処理により、現在の在庫の状態を正確に把握することができ、不要な(過剰な)在庫を抱えることなく業務を遂行することを可能にする。よって、在庫を常に適正に維持することができ、管理コストの低減に資する。
<3.第3の実施形態>
本実施形態では、無人または最小限の人員で運営されるスーパーマーケット等小売店の会計システムへの適用例を説明する。
<3−1.システムの構成>
図16は、本実施形態による会計システムである。本システムは、図7に示したようなICタグ情報書込部、購入もしくは返品される物品に添付された店内商品ICタグ741および商品に貼付されている商品ICタグ731に記録された情報を読み出すICタグ読取部703、取引の精算を行う精算部705、顧客の店内への入退場を管理する入退場ゲート711、ならびに、これらと接続されたコンピュータ701を有する。さらに、精算部705は、取引金額を表示する表示部707、ならびに、金銭の授受もしくはカード精算を行うための金銭入出部709を備える。本システムにおいては、図7に示したようなICタグ情報書込部により、商品に関する情報(販売価格等)が商品に添付される店内商品ICタグ741内のICチップに書き込まれる。情報が書き込まれた店内商品ICタグ741は、店舗の従業員によって商品に添付され、店内に陳列される。ICタグ読取部703および入退場ゲート711は、ICタグリーダを備える。
商品ICタグ731は、物品の製造時に取り付けられ、その製品に関する情報(例えば、商品の品番を特定する情報、希望小売価格、賞味期限など)を予め書き込むようにしておいても良い。このようにした場合は、販売店で物品に関する情報の書き込み誤りを防止することができる。また、仕入れた物品の検品に用いることができる。また、小売店が希望小売価格のまま販売するときは販売価格の情報として用いることができ、10%等希望小売価格から自動的に販売価格を設定する場合は販売価格の入力を省くことができる。
また、賞味期限の情報を小売店の計算機に記憶させておき、賞味期限が過ぎ(または近づき)かつまだ販売されていない商品がある場合には賞味期限が過ぎ(または近づいた)商品が残っている旨の警告を出力するようにしても良い。また、賞味期限までの残り時間が所定値よりも小さくなった場合にその旨の情報を出力するようにしても良い。この情報を用いて割引のシールを貼り付けて販売を促進し、売れ残りを減らすことにより、賞味期限切れのために廃棄する商品を減らすことができる。
(データベースの例)
以下に本実施形態における利用に好適なデータベースの構成例を示す。データベースは、商品個体を識別するための個別番号を有し、個別番号に対応付けて賞味期限、10%および20%割引を開始する期限を記憶することができる。
データベース例
個別番号 賞味期限 20%引き 10%引き
0001 2006・1・4 13:00 12時間 24時間
0002 2006・2・3 16:00 24時間 48時間
(販売した商品の個別番号は、随時データベースから消去または販売済みのフラグ等を記録すればよい。)
また、本システムは、データベースに対し、所定の期間をおいてアクセスすることにより、商品の状態をチェックし、一定時間毎に、各商品の販売価格の変更(割引の設定等)および割引を明示するラベルの商品への添付を指示することができる。
例えば、個別番号0001の商品に対し、2006.1.3、13:00の時点で、本システムは、ラベルプリンタに対し、10%引きのラベルを印字(商品を識別する情報と「10%引き」)することを指示することができる。また、2006.1.4、01:00の時点で、個別番号0001の商品に対し、20%引きのラベルを印字することをラベルプリンタに対し指示することができる。さらに、2006.1.4、13:00の時点で、個別番号0001番の商品の廃棄を指示する旨の情報を印字することができる。
また、ICタグ読取部703は、商品の種類(個別番号)とその重量を対応付けて記憶する記憶手段を有するかまたは商品ICタグ731または店内商品ICタグ741からその物品の重量に関する情報を得るように構成してもよい。ICタグ読取部703に重量計を配し、商品ICタグ731または店内商品ICタグ741の読み取り情報に基づいてICタグ読取部703に載置された商品群の総重量を算出し、重量計の指示する重量との比較により、タグの読取が完了したか否かを判断するように構成してもよい。もし、算出した総重量よりも実測値が大きく、所定値以上の差があればまだ読まれていないICタグ731または741があると判断し、再度読取りまたは手作業による確認をするように構成してもよい。もし、算出した重量合計値が実測値よりも大きく、先述の所定値と同じもしくは異なる所定値以上の差があれば重量の測定装置(重量計)の異常・ICタグの読み取り装置の異常・ICタグの異常・ICタグが記憶している情報の誤り・各物品の重量のデータの誤りも考えられるので、原因の調査と改善を行うことができる。
<3−2.システムの動作>
顧客は、店内を巡り所望の商品をカゴにとりまとめ、レジへ向かう。レジにはICタグ情報読取部703および精算部705が配されており、顧客は、カゴをICタグ情報読取部703の有するICタグリーダ(図示せず)に通す。このICタグリーダには、先の実施形態において説明したICタグリーダ30および36または130および36を使用することができる。ICタグ読取部703は、カゴに含まれる店内商品ICタグ741および商品ICタグ731に記録された情報を読み出し、コンピュータ701にその情報を送る。また、ICチップおよびアンテナが封入された顧客カードを実質的に同時的にICタグリーダ30および36または131および36に読み取らせることにより、顧客を識別することも可能である。本実施形態において、店内商品ICタグ741および顧客カードは、それぞれ第1識別情報記憶装置および第2識別情報記憶装置を構成する。さらに、商品ICタグは、第3識別情報記憶装置を構成する。
コンピュータ701は、商品の販売価格についてのデータを備え、商品の譲渡にかかる金額を計算し、表示部707に表示する。顧客は、クレジットカード、プリペイドカードまたは紙幣もしくは硬貨等を金銭入出部709に入れ精算を行う。
コンピュータ701は、精算の済んだ店内商品ICタグ741の情報に対応付けて精算済みであることを示す情報をコンピュータ701内の記憶装置に記録する。あるいは、レジ内にコンピュータ701に接続されたICタグライタをさらに備え、店内商品ICタグ741内のICチップに精算済みであることを示す情報を書き込んでもよい。
顧客は、精算の済んだ商品を携えて入退場ゲート部711近傍を通り店外へ退出する。このとき、入退場ゲート部711は、ICタグリーダを備え、店内商品ICタグ741および商品ICタグ731の情報を読み出し、精算済みであることを確認する。もし、未精算の商品に添付された店内商品ICタグが含まれていれば、警告音等を発するなど、店員の注意を喚起する。なお、精算時に店内商品ICタグ741にミュートをかける等により、精算済みのタグからは入退場時に情報が発せられないようにしてもよい。
ここで、店内商品ICタグ741は、店舗において商品に添付され、精算処理に用いられるICタグである。この店内商品ICタグ741は、店員が商品に添付し、精算に使用するものであって、例えば、ICタグ500およびICタグ保護構造体600を使用することができる。これらを使用することで精算時の精度が向上される。店内商品ICタグ741は、顧客が店外に退出した後、適当な方法で回収してもよい。これに対し、商品ICタグ731は、商品の製造時に商品に貼付されるICタグである。この商品ICタグ731は、例えば、予め販売価格に上乗せされ、返却時に代価が払い戻されるリターナブル瓶などの返品精算時に使用することができる。
<3−3.返品にかかるシステムの動作>
返品したい商品(例えば、ビン725)を返品したい場合、顧客は、ICタグ情報読取部703のICタグリーダにビン725の商品ICタグ731の情報を読み取らせる。店内商品ICタグ741からの情報は無く、商品ICタグ731からの情報のみが読み出された場合、コンピュータ701は返品処理であると認識し、商品を回収すると同時に精算部705の金銭入出部709から代価を顧客に支払う。
<3−4.まとめ>
このようにして、会計システムを構成することにより、レジの無人化が実現される。さらには、店舗内従業員の人員の大幅な削減も期待される。
<4.第4の実施形態>
本実施形態では、本発明の、コンビニエンスストアと配送センタ間での物品の受け渡しに適用可能な例を説明する。
<4−1.システムの構成>
図17は、第4実施形態の構成を示すブロック図である。配送センタ801の構成は、第1および第2の実施形態において説明した修理部品倉庫における部品管理システムと同等であってよい。コンビニエンスストア803においては、本システムは、ICタグリーダ807およびこれと接続されたコンピュータ805を有する。コンピュータ805は、ネットワーク800を介し、配送センタ801のコンピュータと接続される。本実施形態においては、配送センタ801のコンピュータには、各コンビニエンスストア803のコンピュータ805からの商品の注文情報が入力される。注文情報には、商品の種類・数量、および、配達希望日時が含まれ、配送センタ801は、注文情報に従って、各コンビニエンスストア803へ、商品をコンテナに梱包して配送する。商品には、それぞれ商品ICタグ815aが添付され、また、コンテナには配送先店舗を示す店舗ICタグ815bが貼付されている。商品ICタグ815aおよび店舗ICタグ815bは、それぞれ第1識別情報記憶装置および第2識別情報記憶装置を構成する。
コンビニエンスストア803のコンピュータにはICタグリーダ807が接続されている。このICタグリーダ807は、ICタグリーダ30および36または130および36のような大型のICタグリーダ、または、携帯可能なICタグリーダでよい。
<4−2.システムの動作>
ICタグリーダ807は、配送センタ801より配送されたコンテナの店舗ICタグ815bおよび商品ICタグ815aの情報を実質的に同時的に読み出し、その情報をコンピュータ805に送る。コンピュータ805は、注文した商品が過不足なくコンテナに含まれるか否かを判定し、その結果を、ネットワーク800を介して配送センタ801に送る。注文した商品が過不足なく含まれていた場合、この送信により受領確認がなされる。受領書の送信を同時に行うことも可能である。もし、注文した商品とは異なる内容物が含まれていたり、注文した商品が不足していた場合、配送センタ801は直ちにその事実を把握し、次の配送にその商品を回収したり、追加の配送を行ったりするための手配をすることができる。
<5.第5の実施形態>
本実施形態では、物品の製造ラインにおいて、完成品に使用された部品群の種類および数量を検査するためのシステムへの適用例を説明する。
例えば、家電製品の製造には、多数の部品が用いられる。用いられる部品点数は非常に多く、製品それぞれについて異なる。完成した製品は、目視によって全ての部品が適切に使用されていることを確認することができない。そのため、通常は動作を確認することによって適切な製造がなされたことを確認している。
しかしながら、特に、少量他品種を製造する製造ラインにおいては、誤った部品を用いて製品を製造する危険がある。例えば、メモリ等の部品は、外見上、規格統一されているため、その容量やアクセススピード等を迅速に見分けることができない。
そこで、本実施形態による製造ラインにおいては、製品の組み立てに用いる各部品にICタグを添付し、完成品をICタグリーダに通し、完成品に含まれる部品に添付されているICタグの情報を実質的に同時的に読み出して使用されている部品の種類を識別し、各部品の数量を把握することにより、正しい製造が実施されたか否かをチェックすることに用いる。
<5−1.システムの構成>
図18は、本発明の実施形態による完成品チェックシステムのブロック図である。本システムは、製品の製造に要する部品を調達する部門に配され、ICタグに情報を書き込み、部品に情報が書き込まれたICタグを添付する部品調達部853、および、完成品に含まれる部品に添付されているICタグの情報を読み出し、完成品をチェックするためのICタグ情報読取部855、ならびに、これらと接続されたコンピュータ851を有する。コンピュータ851は、製造すべき製品ならびにその製造に要する部品の種類および数量を管理する。
部品調達部853は、部品に添付するためのICタグに情報を書き込むための機能、および、部品と情報が書き込まれたICタグとを組み合わせ、これらを製造ラインに送る機能を有し、例えば、ICタグライタ863を備える。部品調達部853は、図7に示すようなICタグに情報を書き込むICタグ情報書込部および部品仕分部を構成する。
ICタグ情報読取部855は、ICタグリーダ865を備える。ICタグリーダ865は、先の実施形態におけるICタグリーダ30および36または130および36であってもよい。それ以外の形態を有するICタグリーダであってもよい。また、ICタグリーダ30および36ならびに130および36の寸法は、製造される完成品に適した寸法に改めてもよい。
<5−2.システムの動作>
コンピュータ851は、製造すべき製品の部品をそろえるために、部品調達部853に対し部品群情報を送る。部品群情報を受けた部品調達部853は、部品群情報に含まれる部品のそれぞれに添付される部品ICタグを作成する。このとき、ICタグに情報を書き込むと共にICタグの印刷可能な面にその情報を印刷してもよい。各部品のために作成されたICタグは、作業担当者によって各部品に添付され、図示しない製造ラインに送られる。送られた部品群は、作業員またはロボットによって組み立てられ、製品が完成される。また、部品調達部853は、組み立てられる製品を識別するための情報を記録した製品ICタグを作成し、部品ICタグが添付された部品群と一緒に製造ラインに送ってもよい。ここでは、部品ICタグおよび製品ICタグは、それぞれ第1識別情報記憶装置および第2識別情報記憶装置を構成する。
組み立てられた完成品は、ICタグ情報読取部855に送られる。
完成品は、ICタグリーダ865に通され、完成品に含まれる部品に添付されたICタグの情報が実質的に同時的に読み出される。そして、その情報はコンピュータ851に送られ、部品群情報と照合される。部品群情報と一致すれば、その完成品は、正しい部品によって組み立てられたものであると判定され、そうでなければ、不良品と判定される。製品ICタグが完成品に添付されている場合、完成した製品の種類を同定するために製品ICタグの情報を読み取って照合に利用することができる。
<5−3.まとめ>
本システムにより、多数の部品からなる完成品のチェックを自動的に行うことができ作業員の負担が軽減される。また、目視することができない部分に用いられている部品の種類および数量を、非破壊的にチェックすることも可能である。
本実施形態では、本発明の物品出入管理システムは、部品調達部853においてラインに導入される部品の種類および数量を管理し、ICタグ情報読取部855において、ラインから導出される部品の種類および数量を管理する。
<6.第6の実施形態>
また、本発明は、例えば宅配便事業の荷物集配センタでのトラックへの積み込み作業の管理に使用することもできる。
<6−1.システムの構成>
図19は、本実施形態の構成概略図である。本システムは、荷物919の配送先、配送日時、配送トラック等に関する情報を荷物ICタグ915に書き込むICタグ情報書込部、荷物ICタグ915を荷物919に貼付し出庫口に荷物919を送る仕分部913、および、指定されたトラックに積み込まれる荷物919に貼付された荷物ICタグ915に記録された情報を読み出すICタグ情報読取部913、ならびに、書込部909、仕分部911、読取部913と接続されたコンピュータ907を有する。配送センタのコンピュータ907は、荷物の配送先顧客および荷物受付所のコンピュータ901と中央コンピュータ903とネットワーク905を介して相互に接続されている。コンピュータ907は、コンピュータ901および中央コンピュータ903との間で情報の相互送受信が可能である。例えば、コンピュータ901からの荷物集配配送状況伺いをコンピュータ907は受け付け、それに応答することができる。また、コンピュータ903に対して荷物の動態に関する情報を送信することができる。
<6−1.システムの動作>
コンピュータ907は、中央コンピュータ903から各荷物の配送先、配送日時、配達手段である配送トラック等に関する情報を受け取る。
コンピュータ907は、ICタグ情報書込部909、仕分部911、ICタグ情報読取部913と接続されており、ICタグ情報書込部909は、ICタグライタを有し、中央コンピュータ903から受けた配送先、配送日時、配送トラック等に関する情報を荷物ICタグ915に書き込む。また、同時にICタグの表面にそれら情報を印刷することもできる。
情報が書き込まれた荷物ICタグ915は、仕分部911に送られる。仕分部911では、作業担当者が荷物919に関する情報が記録されたICタグ915を荷物919に貼付し、ICタグ読取部913に送る。
ICタグ読取り部913は、受信器921を有し、受信器921は、コンピュータ907に接続される。受信器921は、無線によりICタグリーダ930および送信器933aおよび933bとの情報の送受信が可能である。
ICタグ読取部913に送られた荷物ICタグ915およびそれが貼付された荷物919は、担当者によって、指定された配送トラック951a、または、951bに搬入される。ここで、配達手段である配送トラック951aおよび951bには、複数のICタグリーダ930が搬入口に備えられており、搬入口を通過する荷物ICタグ915の情報を自動的に読み出すことができる。読み出された情報は、送信器933aおよび933bを通じて無線で送信され、受信器921がその電波を受信する。同時に、送信器933aおよび933bは、トラック951aおよび951bを識別するための情報であるトラック識別情報を送信する。受信器921は、荷物ICタグ915から読み取られた情報と、トラック識別情報とを関連づけてコンピュータ907に送信する。ここで、荷物ICタグ915および送信器933aおよび933bは、それぞれ第1識別情報記憶装置および第2識別情報記憶装置を構成する。
コンピュータ907は、荷物919が搬入されたトラックを認識することができ、適切なトラックに荷物919が搬入されたかを判定する。もし、誤った搬入がなされたときは、警告音を発する等により担当者に誤りを通知する。
また、配送先において、荷物919がトラックから搬出されるときには、ICタグリーダ930が搬出される荷物919に貼付された荷物ICタグ915の情報を自動的に読み出し、送信器933aの有するトラック識別情報と合わせて、例えば携帯電話等を用いてコンピュータ907に荷物が搬出されたことを知らせることができる。
コンピュータ907は、中央コンピュータ903へその情報を送信することができ、中央コンピュータ903は、荷物の動態をリアルタイムで管理することができる。
<6−3.まとめ>
トラック951aおよび951bの荷物搬出入口に複数のICタグリーダ930を備え、自動的に荷物ICタグ915の情報を読み取り可能とすることにより、大きな荷物919を抱える配送担当者が荷物を持ったままの状態で情報読取り可能となる。よって、配送担当者は、荷物を搬入または搬出する、という通常の動作をするだけでよい。荷物ICタグに記録された情報をリーダ930に読み取らせるために特別な動作は必要ない。これは、とくに大きな荷物を扱う場合に配送担当者にとって有利である。本実施形態においては、荷物はシステムによって出入管理される物品を構成し、配達手段であるトラックは、物品を収納する容器を構成する。
また、配送にかかる帳票の代りに荷物ICタグ915を用いることにより、ペーパーレス化が可能であり、環境面においても有利である。荷物ICタグ915は、再利用が可能である。
<7.まとめ>
本発明にかかる物品出入管理システムは、様々な運用形態で使用することができる。何れの場合であっても、管理対象物品に関する情報を記録したICタグを使用することによって物品の一元的管理を実現する。本システムにより、部門単位で物品の出入を管理し、伝票によって部門間で情報を伝達する従来のシステムと比較して情報管理効率が格段に向上し、管理にかかる処理の速度向上、効率的管理、および、管理コストの低減という効果を示す。なお、本明細書における、「同時的」および「実質的に同時的に」読取りを行う、とは、複数のICタグが、ICタグの情報を読み取り可能な空間に同時に存在し、それらICタグの情報を読取らせること、または複数のICタグを互いに関連のあるICタグと認識可能な状態で読取ることを意味する。
本発明の物品出入管理システムは、様々な物品の集散する場における物品の出入を管理するためのシステムとして有用である。
本発明は、物品の流通を管理するシステムに関する。より具体的には、物品が集散する場所における物品の出入を管理するためのシステムに関する。
従来、物品の集散する場(倉庫等)において、物品の出入管理は、担当者により出入庫する物品群と出入庫伝票とを照合することにより行われる。また、集散場構内における物品の移動であっても、伝票により担当者間の物品の受け渡しが管理され、物品の所在が管理されている。
例えば、家電品の出張修理事業における修理部品の管理は次のように行われる。修理部品は、製造拠点から搬送されて部品倉庫に備蓄され、修理依頼に応じて必要な修理部品が出庫される。修理で使用されなかった修理部品は、再び部品倉庫に入庫する。以下、より具体的に説明する。
家電品に故障が生じた場合、顧客は、その製品を購入した電気店に、または、修理会社に、電話等を用いて修理を依頼する。
修理依頼を受け付けた担当者は、顧客から顧客情報を聞き取り、受付表に顧客情報を記載(入力)し、顧客住所の含まれる地域を管轄するサービス拠点の拠点管理者へ受付表を送信する。
サービス拠点管理者は入手した受付表を、管理下にある修理担当者(複数)の各々の修理能力を勘案して各修理担当者へ配分(采配と称す)する。
修理担当者は配分された受付表を個々に検討し、処理順位付けをし、それに従って顧客宅に電話で訪問時間の了解を得、受付表に記載された情報から故障内容と修理方法を推定判断し、修理に必要な部品を推定し、サービス拠点に在庫する修理部品の中から選別する。
しかしながら、サービス拠点に在庫する修理部品の種類・量には在庫場所・在庫資産の制約から制限がある。通常、サービス拠点内で修理に必要と考えられる修理部品が人手できない場合、オンラインで部品倉庫に対し修理部品を発注する。
注文を受けた部品倉庫担当者は、管理端末機により必要な修理部品が収納されている部品棚を検索し、自動走行パレット運搬機を作動させて当該部品棚のパレットを呼び出して必要な修理部品を取出し、あらかじめ作成した部品出庫票部品票と出庫伝票を作成し、取り出した修理部品に添付し、運送会社へ託送する。
サービス拠点部品担当者は、運送会社から修理部品を受け取り、修理部品と部品出庫票部品票および出庫伝票を照合し、確認し、その修理部品を注文した修理担当者へ修理部品を引き渡す。
修理担当者(技術者)は、顧客宅を訪問し、修理作業を完了させる。その後、サービス拠点へ帰り、修理に使用しなかった修理部品をコンテナへ返却する。
サービス拠点部品担当者は、コンテナの内容を確認し、返品伝票を作成し、返却された未使用修理部品に示付し、運送会社へ託送し、部品倉庫へ未使用修理部品を返却する。
部品倉庫担当者は、返品伝票を用いて返却された未使用修理部品に対し返品処理し、部品倉庫の指定された部品棚へ自動走行パレット運搬機を用いて未使用修理部品を収納する。
部品倉庫担当者は、修理部品の個別包装の表面に記載してある部品コード、部品名等を視認することで修理部品の識別を行なっている。(例えば、特許文献1段落[0077]、図11、および、図12参照。)
特開2002−222280号公報
しかしながら、上記のような方法では、物品の識別は担当者の視認により行われ、物品の出入庫確認は伝票処理によって実施される。複雑かつ煩雑な作業のほとんどは、担当者の人手に頼っている。そのため、作業と作業の連結部分において、常に、作業者の視覚認識と伝票の介在を必要とし、物品の取り違え、ならびに、物品の配送先および着荷日の指定ミス等が発生しやすく、結果として誤配や欠品が発生する。
物品の配送先においても、配送された物品と伝票とを照合して誤配や欠品をチェックしており、配送先における受け取り担当者に負担がかかる。
上記のような問題は倉庫からの物品の配送作業のみならず、スーパーマーケット等におけるレジ会計においても同様に存在する。レジ会計担当者は、商品の販売価格の入力を誤ったり、入力を忘れることもある。不慣れなレジ会計担当者は、レジ会計処理に相当な時間を要することもあり、顧客に不快感を抱かせることもある。
本発明は、上記課題を解決するために、物品の集散所における物品の管理業務において物品の出入管理を正確かつ迅速に行え、さらに、システム全体での省力化を実現するシステムを提供することを目的とする。
本発明は、その一態様においては、物品の出入を管理する物品出入管理システムであって、物品に添付され、第1情報を記憶可能な第1識別情報記憶装置と、第1識別情報記憶装置に第1情報を記録する情報書込部と、物品に添付された第1識別情報記憶装置の第1情報を読み取る第1情報読取部と、第1情報読取部の読み取った第1情報を受け取り、受け取った情報に基づいて第1識別情報記憶装置が添付された物品の出入に関する情報を処理する第1情報処理装置とを有する物品出入管理システムである。
本発明の一態様においては、さらに、物品を収納する容器に添付され、第2情報を記憶可能な第2識別情報記憶装置を有し、情報書込部は、第2識別情報記憶装置に第2情報を記録し、第1情報読取部は、物品に添付された第1識別情報記憶装置の第1情報の読取りと実質的に同時的に容器に添付された第2識別情報記憶装置の第2情報を読み取り可能であり、第1情報処理装置は、第1情報読取部の読み取った第1情報および第2情報を受け取り、受け取った情報に基づいて第1識別情報記憶装置が添付された物品の出入を、第2識別情報記憶装置が添付された容器の出入と関連づけて処理することが好ましい。
本発明の一態様においては、さらに、第1識別情報記憶装置が添付された物品の戻入を示す第3情報を有する第3識別情報記憶装置を有し、第1情報読取部が、第3識別情報記憶装置の第3情報と実質的に同時的に第1識別情報記憶装置の第1情報を読み取った場合、第1情報処理装置は、第1情報記憶装置が添付された物品の戻入処理を実行することが好ましい。
本発明の一態様においては、第1情報は、物品が配送される配送先に関する配送先情報と、物品の種類を示す物品情報を含むことが好ましい。
本発明の一態様においては、第2情報は、配送される配送先に関する配送先情報を含むことが好ましい。
本発明の一態様においては、第1情報処理装置は、物品の配送先に関する情報を有し、情報読取部が実質的に同時的に読み取った第1情報と第2情報のそれぞれに含まれる配送先情報が一致しているかを判定することが好ましい。
本発明の一態様においては、さらに、第1情報処理装置は、情報読取部が実質的に同時的に読み取った第1情報および第2情報の、第2情報に含まれる配送先情報と同一の配送先情報を有する、第1識別情報記憶装置に記録された第1情報で構成される第1情報群とを比較し、実質的に同時的に読み取った第1情報に含まれる物品情報と、第1情報群に含まれる物品情報とが一致しているかを判定することが好ましい。
本発明の一態様においては、第1情報は、第1識別情報記録装置が添付される物品の種類および販売価格を含むことが好ましい。
本発明の一態様においては、第1情報は、第1識別情報記録装置が添付され、製品の製造ラインにおいて使用される部品に関する情報であることが好ましい。
本発明の一態様においては、第1情報は、第1識別情報記録装置が添付され、配達される物品の配送先および物品の配達に使用される配達手段に関する情報であり、第2情報は、配達手段に関する情報であることが好ましい。
本発明の一態様においては、さらに、第1情報処理装置と接続され、配送される物品に関する情報にアクセスすることができ、物品の配送先に配された第2情報記録装置と、第1情報記録装置および第2識別情報記録装置にそれぞれ記録された第1情報および第2情報を読取る第2情報読取部とを有し、第2情報処理装置は、第2情報読取部の読み取った第1情報および第2情報を、配送される物品に関する情報と照合し、照合結果を第1情報処理装置に送信することが好ましい。
本発明の一態様においては、さらに、金額を表示し、金額に相当する金銭の授受を行う精算部を有し、第1情報は、物品の価格に関する情報であり、第1情報処理装置は、情報読取部の読み取った第1情報に基づいて精算に要する金銭の額を求めることが好ましい。
本発明の一態様においては、第1識別情報記憶装置は、ICチップ部とアンテナ部とを有する非接触型ICタグであることが好ましい。
本発明の一態様においては、第1識別情報記憶装置は、情報の送受に2.45GHz帯の電波を使用することが好ましい。
本発明の一態様においては、第1識別情報記憶装置のアンテナ部は、電波の送受信に指向性を有し、第1識別情報記憶装置は、指向性の方向とは垂直な方向に、アンテナ部の中心から等しく1.5mm以上の厚さを有し、垂直な方向に3mm以上の厚さを有するように、第1識別情報記憶装置を保護する構造体に収納されていることが好ましい。
本発明の一態様においては、第1情報読取部は、トンネル構造を有し、トンネル構造の内壁面には、アンテナを備え、ICタグが載置される部分を備え、ICタグが載置される部分は、略水平面内において回転可能であり、さらに、載置される部分は、ICタグが載置された状態で水平面から傾斜するように揺動可能であり、回転および揺動を行いながらICタグの記憶する情報を読み取ることができることが好ましい。
本発明の一態様においては、さらに、トンネル構造の内壁面の少なくとも一部には、電波を反射する反射板を備えることが好ましい。
本発明は、その一態様においては、ICチップ部と、アンテナ部とを有する非接触型ICタグであって、アンテナ部は、電波の送受信に指向性を有し、非接触型ICタグは、指向性の方向とは垂直な方向に、アンテナ部の中心から等しく1.5mm以上の厚さを有し、垂直な方向に3mm以上の厚さを有するように構成されているICタグである。
本発明は、その一態様においては、ICタグリーダであって、トンネル構造を有し、トンネル構造の内壁面には、アンテナを備え、さらに、ICタグが載置される部分を備え、ICタグが載置される部分は。略水平面内において回転可能であり、さらに、載置される部分は、ICタグが載置された状態で水平面から傾斜するように揺動可能であり、回転および揺動を行いながらICタグの記憶する情報を読み取ることができるICタグリーダである。
本発明による物品出入管理システムによれば、物品の出入管理を正確に行うことができ、出入管理に携わる人員にかかる負担を軽減できる。
<1.第1の実施形態>
本発明の物品出入管理システムの第1実施形態について図面を参照しながら説明する。本実施形態のシステムは、家電品の出張修理事業における修理部品管理業務に適用可能な修理部品管理システムである。この修理部品管理システムは、修理部品管理倉庫において運用され、修理部品の出庫、修理に使用されなかった余剰な未使用修理部品の部品倉庫への返却、未使用修理部品の指定された部品棚への収納、といった、部品倉庫における修理部品管理業務のほぼ全工程を自動化する。
修理部品管理システムは、修理を依頼してきた顧客の顧客情報、ならびに、顧客に対する過去の訪問歴および当該商品の故障履歴が人力され、入力情報を記憶し、記憶した情報を照合選択し、記憶情報を出力する、顧客情報管理部と、修理担当者の修理能力情報が入力され、修理能力情報を記憶し、顧客情報管理部の出力する顧客情報の示す顧客の居住する地域を管轄する修理拠点に在籍する修理担当者情報を出力する、修理担当者管理部と、修理担当者管理部の出力する修理担当者情報を用いて最適修理担当者を選定するための選択プログラムを記憶し、実行し、選択プログラムによって選定された修理担当者の稼動スケジュールが計画され、稼働スケジュールを記憶し、出力する、修理担当者采配部と、顧客情報管理部の出力する故障履歴を用いて商品の故障モード・故障頻度・故障部位・故障部品等ならびに部品交換による商品の故障に対する修復効果を統計的に推定し、推定結果を記憶し、出力する、故障修復情報管理部と、故障修復情報管理部の出力する推定結果を用いて修理のために必要とする修理部品を選択し、修理部品選択結果を記憶し、出力する、修理部品選択部と、修理部品選択部の出力する修理部品選択結果に含まれる修理部品情報を記憶し、出力する、選択修理部品情報配信部と、選択修理部品情報配信部の出力する修理部品情報を用いてICタグに記憶させるICタグ情報を生成し、ICタグ情報を記憶し、出力するとともに、ICタグにICタグ情報を書き込む、修理部品情報変換部と、選択修理部品情報配信部の出力する修理部品情報を修理部品出庫票として出力する、出庫票出力部と、修理部品情報変換部の出力するICタグ情報と出庫票出力部の出力する修理部品出庫票に記録された情報とを照合し、適合不適合の判別をし、出庫票判別結果を記憶し、出力する、出庫票適合判断部と、修理部品情報変換部によりICタグに書き込まれるICタグ情報と修理部品または修理部品個装に表示された情報とを照合し、適合不適合の判別をし、修理部品表示判別結果を記憶し、さらに、修理部品情報配信部の出力する修理部品情報とICタグ情報とを照合し、適合不適合の判別をし、修理部品情報判別結果を記憶し、出力する、部品情報適合判断部と、返品された修理部品を搬送するためのコンテナと選択修理部品情報配信部の出力する修理部品情報とを比較し、売上処理および返品処理を自動的に行い、売上情報を出力する、売上処理管理部と、売上処理管理部の出力する売上情報および修理担当者采配部の出力する稼働スケジュールに基づいて修理担当者毎に売上実績を算定し、記憶する、売上実績管理部とを有する。
本システムに含まれる各部は、1つまたは複数の情報処理装置であるコンピュータおよび情報処理装置に接続されたプリンタ、ICタグライタ、ICタグリーダ、バーコードリーダもしくは2次元コードリーダ、自動走行パレット運搬機、ならびに、物品を仕分するソータ等により実現することができる。
本修理部品管理システムは、出張修理事業における修理部品の管理を容易かつ正確に行うことができる。もってこれらの業務に従事する人員の精神的・肉体的負荷を低減し、在庫の適正化、および、ロスの低減、ペーパーレス化促進等の効果を有し、修理事業にかかるコストの低減に貢献することができる。
図1は、第1の実施形態による修理部品管理システムの構成図である。図に示す構成部は、記憶装置を備えたコンピュータおよびコンピュータで実行されるプログラム、ならびに、情報の送受信可能に接続された複数の装置により実現される。これら複数の装置については、後で詳細に説明する。
<1−1.修理担当者決定処理>
顧客情報管理部101は、部品倉庫と通信手段等により接続されたカスタマーセンタに対し商品の修理を依頼した顧客の顧客情報およびその顧客についての過去の訪問歴・当該商品の故障履歴等の入力を受け付ける。
顧客情報管理部101は、これらの情報を記憶し、必要であれば過去の実績データと照合処理を行い、さらに、修理担当者管理部102へ顧客情報等を送る。
修理担当者管理部102は、受けた顧客情報等に基づき、顧客の居住する地域を管轄する修理拠点に在籍する修理担当者を、各人の修理能力等に基づいて検索し、ヒットした修理担当者のリストを、修理担当者情報として記憶し、修理担当者情報を修理担当者采配部103に送る。
修理担当者采配部103は、修理担当者情報に基づき、最適な修理担当者をコンピュータで動作するプログラムを用いて選定し、選抜された修理担当者の稼働スケジュールが計画され、選抜修理担当者情報として記憶し、出庫票出力部108、および、売上実績管理部112に送る。
本システムにおいては、カスタマーセンタが受けた修理依頼に基づき、顧客情報管理部101、修理担当者管理部102、および、修理担当者采配部103により、修理を担当する修理担当者が選抜され、選抜修理担当者の稼働スケジュールに上記修理依頼が組み込まれる。
<1−2.修理部品決定処理>
また、顧客情報管理部101は、修理依頼にかかる商品の故障モード・故障頻度・故障部位・故障部品等に関し、顧客からカスタマーセンタに寄せられた情報を故障修復情報管理部104に送る。
故障修復情報管理部104は、それら情報を商品の型式によって分類し、蓄積された過去の類例を参照し、故障に関連すると推察される部品を交換することによって故障が修復される確度を統計的に推定し、結果を修理効果推定情報として記憶し、また、修理部品選択部105に送る。
修理部品選択部105は、修理効果推定情報に基づき、修理に必要であると推定された修理部品を選択し、結果を選択修理部品情報として記憶し、また、選択修理部品情報配信部106に送る。選択修理部品情報とは、修理を完了するために必要と推定される確からしさが高い修理部品から順に所定数の修理部品を選択することにより決定されればよい。また、今回の訪問修理によって修理が完了すると予想される確率が所定値以上となるように修理部品を組み合わせて選択することにより決定されてもよい。このようにして修理部品は、本システムにより自動的に選択される。
選択修理部品情報は、選択修理部品情報配信部106に入力され、選択修理部品情報配信部106は、ICタグに情報を記録する修理部品情報変換部107、出庫票として情報を出力する出庫票出力部108、および、売上の処理を実行する売上処理管理部111に選択修理部品情報を送る。修理部品情報変換部107は、ICタグ情報書込部として機能する。
次に、本システムは、各修理担当者に対し配送すべき修理部品を仕分けし、各修理担当者、または、修理担当者の属する拠点に対し部品を出庫するための処理を実施する。この処理は、図示しない修理部品仕分部により自動的または少数の仕分担当者とシステムが協働し実行される。
本システムは、識別情報記憶装置である無線式非接触型ICタグ(以下、「ICタグ」と称する。)に修理部品情報、および、配送先情報を記録し、修理部品の出入庫の管理に利用する。
本実施形態において使用するICタグ(ICカード)は、非接触型のICタグであり、2.45GHz帯の電波を用いて交信を行うICタグである。他の周波数帯を用いるICタグを使用することも可能である。また、本発明は、ハイブリッド型およびデュアルインターフェース型のICタグを使用することも可能である。
<1−3.修理部品出庫処理>
修理部品情報変換部107は、ICタグライタを有する。修理部品情報変換部107は、受け取った選択修理部品情報および選抜修理担当者情報に基づき、個々の修理部品を識別するための情報、および、個々の部品が送られるべき修理担当者の情報を部品ICタグ情報へ変換し、修理部品毎に、別々のICタグに書き込む。
出庫票出力部108は、例えばプリンタのような出力装置を備え、修理選択修理部品情報および選抜修理担当者情報に基づき、出庫される修理部品と配送先の修理担当者の情報を部品出庫票として出力する。この出庫票出力部108は修理部品仕分部の一部を構成する。
出庫票適合判断部109は、修理部品情報変換部107によりICタグに書き込まれた部品ICタグ情報と、部品出庫票に書き込まれた情報と照合し、適合不適合の判別をする。この判別の結果は、出庫票適合判断部109が備える表示装置に表示させることができる。この出庫票適合判断部109は修理部品仕分部の一部を構成する。
部品情報適合判断部110は、修理部品情報変換部107によりICタグに書き込まれた部品ICタグ情報と、選択修理部品情報の部品または部品個数に関する情報とを照合し、適合不適合の判別を行う。また、適合と判断された場合は、部品ICタグ情報に基づき、特定された修理部品を出庫する。出庫された部品は、選抜された修理担当者のもとに送られる。また、部品情報適合判断部110は、返品された未使用修理部品の種類および数量を部品に貼付されるICタグの部品ICタグ情報を読み取って記憶する返品情報生成部としても機能する。このとき、返品された未使用修理部品に関する情報は、売上処理管理部111へ送ることができる。この部品情報適合判断部110は、ICタグの記録した情報を読み出すためのICタグ情報読取部を構成する。
<1−4.修理部品返品処理>
さらに、売上処理管理部111は、返品されてきた未使用修理部品が入れられたコンテナが、部品情報適合判断部110において検品および返品処理されることにより、選択修理部品情報配信部106から得られる情報と比較し、売上処理および返品処理を自動的に処理し、記憶する。
売上実績管理部112は、売上処理管理部111および修理担当者采配部103から得られる情報に基づいて修理担当者毎に売上実績を求め、記憶する。管理部112は、出張修理事業全体の売上実績および各修理担当者の売上実績を管理することができる。
<1−5.処理フロー>
次に、本システムの処理の流れを、図2および図3を参照して説明する。図2および図3は、本発明の第1の実施形態による修理部品管理システムが行う処理のフローチャートである。
図2は、顧客からの修理依頼受付から修理部品の発注までの処理の流れを示すフローチャートである。
修理受付担当者は、修理を依頼する顧客の氏名・住所・電話番号・商品・商品の型式・故障状況・症状・修理希望日等の顧客情報を、顧客から聞取る。本システムの顧客情報管理部101は、それら顧客情報の入力を受け付ける(ステップS201)。
顧客情報に基づき、顧客情報管理部101は、修理対象である商品の名称および型式名の確認処理を行うことができる。本処理は、顧客の提供する情報だけでは商品の型式名が判明しない場合、例えば、商品(例えば「5年前に買ったテレビ」)はわかるがその商品名および型式名がわからない場合など、顧客のもたらす情報が不明確な場合、修理部品選定用データベースに対しファジー検索等を行い商品名および型式名の特定を行う。その際、受付担当者との対話形式のインターフェースを設け、受け付け担当者は、システムの表示する質問に従って顧客に質問を発し、顧客の回答からヒントを得ながら型式名の特定をするように本システムを構成してもよい(ステップS202)。ここで、修理部品選定用データベースは、本システムの有するデータベースであり、過去の修理事例において顧客より寄せられた情報と実際の故障内容との関係をまとめたデータベースである。
次に、本システムの故障修復情報管理部104は、顧客情報に基づき商品の故障状況・症状・故障した家電機器に表示された故障コード番号や故障頻度等と、修理部品選定用データベースとを照合し、商品の故障症状および故障モードの特定処理を行う。本特定処理は、統計に基づく推定であってもよい。顧客情報のみでは、確度の高い推定が行えないと本システムが判断する場合、追加的質問を顧客情報管理部101のインターフェースに表示し、受付担当者が顧客に質問し、顧客の回答を本システムに入力し、本システムはこの情報を用いて再度推定処理を行い、特定精度を高めてもよい(ステップS203)。
次に、本システムの修理部品選択部105は、ステップS203における故障症状および故障モード特定結果に基づき、修理担当者が、修理を完了させることができる確率が所定値(例えば90%)を上回るように、修理に必要となる修理部品を選定する(ステップS204)。
次に、本システムの選択修理部品情報配信部106は、ステップS204における修理部品の選定に基づき、部品倉庫に対する修理部品の発注処理を行う(ステップS205)。本ステップにおいてシステムは、ステップS204において選定された修理部品の情報(選択修理部品情報)と、選抜担当者采配部103の送る選抜修理担当者情報に基づく納入先および納入日時に関する情報を含む修理部品発注情報を部品倉庫の修理部品情報変換部107、および、出庫票出力部108等へ自動送信する。
図3は、修理部品発注情報の送信から部品の出庫、さらに、修理時に使用されなかった余剰部品の回収および入庫までの、本システムの行う処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS205(「修理部品の発注」処理)では、ステップS204(「修理部品の選定」処理)で選定した修理部品を、納入先と納入日時を指定して部品倉庫へ自動発注する。(修理部品発注情報の送信。)
修理部品情報配信部106は、選択修理部品情報を、部品倉庫を管理するコンピュータへ転送する(ステップS206)。選択修理部品情報を受信した部品倉庫管理コンピュータは、この情報に基づき、出庫票出力部108に含まれる部品票プリンタ、部品情報的合板断部110に含まれるICタグリーダ、および、自動走行パレット運搬機、修理部品情報変換部107に含まれるICタグライタへ情報を送る。
自動走行パレット運搬機は、指定された部品が収納されている部品棚を選択し、自動走行で当該部品棚のパレットを取り出し口まで呼び出す(ステップS207)。
自動走行パレット運搬機は、パレットを自動的に倉庫担当者に届ける(ステップS208)。倉庫担当者は、修理部品発注情報に基づきパレット上から指定された部品を個別包装箱、または、部品の表面に記載された、部品名、部品コードを視認により確認し、必要個数を取り出すことができる。
また、本システムの修理部品情報変換部107は、選択修理部品情報を受信し、ICタグライタによって修理部品毎に別々のICタグへ部品情報(部品ICタグ情報)を書き込む(ステップS209)。
本システムの出庫票出力部108に含まれる部品票プリンタが、受信した選択修理部品選択情報を部品出庫票として印刷する(ステップS210)。
出庫票適合判断部109は、ステップS205で書き込まれたICタグの部品ICタグ情報と、部品出庫票にプリントされた内容とを照合する(ステップS211)。合致している場合、部品出庫票がICタグに貼り付けられる。なお、この照合は、担当者が目視により、ICタグ識別情報をCRT等に表示した内容と、プリントアウトされた部品票の記載内容を照合してもよい。
本システムの部品情報適合判断部110は、部品の個別包装箱または部品の表面に記載の部品情報と、部品出庫票に表示の修理部品情報を照合し、合致していればステップS213へ進む。合致していなければステップS206へ戻る(ステップS212)。なお、この照合は、担当者が目視で行ってもよい。
ステップS212の照合において、合致していた部品に該当するICタグが貼付けられる(ステップS213)。
ICタグが貼付された部品が、部品倉庫に配されたソータに送られる(ステップS214)。
ここで、ソータとは、選択修理部品情報および選抜修理担当者情報に従って部品個々の出荷先を判別し、指定窓口(コンテナなど)へ自動的に仕分けする機能を有する自動搬送仕分け機をいう。
個々の部品は、選択修理部品情報および選抜修理担当者情報に基づいてソータにより分類され仕分けされ、指定のコンテナへ供給する(ステップS215)。
所定の時間になると、コンテナは出荷場へ搬送コンベアによって自動的に順次、搬送される(ステップS216)。
搬送コンベア上に設けられた部品情報適合判断部110のICタグリーダにより実質的に同時的に読み取られた、コンテナの中に含まれる修理部品群と選択修理部品情報および選抜修理担当者情報(送付先と必要部品など)とが自動的に検品・照合される(ステップS217)。
照合結果は、送付先(修理担当者)への売上処理とされ、売上処理管理部111のコンピュータに記録される。
コンテナは出荷場から運送会社によって、各出荷先へ配達される(ステップS218)。
届けられたコンテナの中味を修理担当者が確認する。この際、修理担当者は自己へ送信されている当日の修理予定の情報と照合する(ステップS219)。
修理担当者は、顧客宅に出向き、修理作業を実施する(ステップS220)。この際に、修理担当者は準備され、携行した修理部品を全て使い切ることなく、余剰部品が発生する事もある。
修理作業完了後、修理担当者は車載端末に完了報告を入力し修理担当者稼動状況データベースへ自動送信する。修理担当者の売上実績は、本システムのコンピュータへ送信可能である。この売上実績は累積され、期末に修理担当者の売上実績として計上することができる。
修理担当者により、当日の予定された業務が終了すると拠点(もしくは自宅)へ帰り、余剰部品の入ったコンテナを所定の場所へ返却される(ステップS221)。
各部品返却場所を巡回してコンテナを回収している運送業者によって、回収され、部品倉庫へ帰着する(ステップS222)。
余剰部品の入ったコンテナは返却ラインへ送られ、部品情報適合判断部110に含まれるICタグリーダによりコンテナ内の部品情報を読み取り、自動的に返品処理される(ステップS223)。
コンテナから取り出された余剰部品は、各々の部品情報に基づいて指定された収納場所へ搬送され、部品票を取り外す(ステップS224)。
部品票からICタグを取り外し、回収する(ステップS225)。
回収された各部品をステップS224で指定された部品棚へ、順次、収納する(ステップS226)。
<1−6.トンネル構造ICタグリーダ>
図4A、図4B、および、図4Cは、修理担当者毎に仕分けされ、コンテナに収納された多数の修理部品について、要求された部品情報どおりに収納されているか否かを判定するため、部品個々に貼付したICタグの情報を読み取る処理(図2、ステップS217)において使用されるICタグ情報読取ステーションのトンネル構造ICタグリーダの斜視図、平面図、および、立面図である。コンテナ32が、コンベアライン34上に配置されたトンネル構造のICタグリーダカバー部30内部およびICタグリーダ底部36上面を通過するようにトンネル内部空間は確保されている。ICタグリーダカバー部30は、コンテナ32がその内部を通過できるように側板と天版とでトンネル構造を形成しており、カバー部30には、1つまたは複数のアンテナ31が配されている。ICタグリーダ底部36は、ICタグリーダカバー部30に少なくともその一部分が覆われた状態で配置され、コンテナ32が順送・逆送可能な機構33、またはコンテナが水平面で回転可能な回転器35、ならびに、コンテナ32を水平面に対し傾斜させて保持することができる回転機構揺動器39を有する。機構33は、例えば球形の搬送ローラである。ICタグリーダ底部36は、アンテナ31と同等の図示しないアンテナを有してもよい。ICタグリーダカバー部30および底部36は、コンテナ32を移動・回転・揺動可能な本発明のICタグリーダを構成する。コンテナ32は、ICタグリーダカバー部30および底部36の間を通り、かつ、回転器35および回転機構揺動器39によってコンテナ32が水平面に対して傾斜しつつ回転、順送・逆送可能である。ここで、ICタグリーダカバー部30のアンテナ部31は、トンネル構造の内部におよそ隈無く電波を発射可能に複数設けられている。さらに、トンネル構造内壁面には、電波を様々に反射するように反射板を設けてある。
コンテナ32には、修理部品に添付された状態で複数のICタグが含まれる。この複数のICタグおよびICタグを添付された修理部品は、通常、乱雑にコンテナに詰められた状態で搬送される。また、修理部品は、電波を反射する素材(例えば金属)で構成されているものも含まれ、ICタグに電波を届きにくくしている。このような状態でコンテナ32に含まれているICタグの部品ICタグ情報を漏れなく読み出すために、本システムのICタグリーダカバー部30は、トンネル構造(アーチ状形状、逆U字状形状)を有している。トンネル構造内壁部には、ICタグリーダのアンテナ部31が複数配置されており、トンネル構造内部において電波の届かない部分(デッドポイント)を少なくしている。また、トンネル構造内壁面およびICタグリーダ底部36は、電波をランダムに反射する機能を備えた反射板として機能する。
しかしながら、修理部品に密接したICタグには、それでもなお電波を受信できない場合があり得る。そのため、回転器35は水平面内を所定の周期で回転し、載置されているコンテナ32を回転させながらICタグとの交信を行うことができるように構成される。
さらに、回転器35を支持する回転機構揺動器39は、回転するコンテナ32および回転器35に、水平方向に対し傾斜を与える機能を有する。よって、コンテナ32は、揺動されながら略水平面内を回転する。揺動の周期と、回転の周期とは、非同期的、つまり、コンテナ32が水平面内を半回転したとき、回転機構揺動器39は、その揺動の位相が水平状態にならないように制御されることが望ましい。揺動の振幅を小さく、揺動の周期を短く設定すれば、コンテナ32内部の物品に振動が伝播し、物品の配置状態が微妙に変化して電波の受電状況を改善することもできる。
このような回転機構および揺動機構を設けることで、トンネル構造内部におけるデッドポイントに定在するICタグを無くすことができ、また、電波を反射または吸収するような素材(例えば金属や水等の液体)に密接しているICタグであっても、電波を受信可能としている。なお、回転機構揺動器39の代りに、回転器35を垂直方向に往復運動させるような回転機構昇降器を備えても同様の効果が得られる。
図4Bおよび図4Cに図示するように、トンネル構造の出入り口に開閉シャッタ38が設けられる。なお、図の明瞭性を確保するため、図4Aにおいては、開閉シャッタ38は図示していない。開閉シャッタ38は、その内壁面が電波反射板として機能し、ICタグリーダ外部への電波の漏れを無くすことができる。よって、ICタグの受電性能を向上するとともに、周囲の環境に対し、ICタグリーダの発する電波の及ぼす障害を無くすことができる。この目的のため、ICタグリーダカバー部30とICタグリーダ底部36とは、カバー部30の側板と底部36とが密接し、電波を遮蔽する構造を有することが望まれる。
この構成により、ICタグの情報の読取り確率が大幅に向上し、読取り漏れが極めて少なくなる。また、アンテナ部31は固定されてよいため、ICタグリーダ内部の配線等の構成は容易である。さらには、アンテナ部が複数配置されるため、ICタグリーダの読取り速度は向上する。
図5は、トンネル構造を有するICタグリーダの別の例を示す斜視図である。修理担当者毎に仕分けされコンテナに収納された多数の修理部品について、要求された部品情報どおりに収納されているか否かを、部品個々に貼付したICタグの情報を読み取る工程において、コンベアライン34上に配されたICタグリーダカバー部130の中にコンテナ32が停止または通過する構成とし、かつICタグリーダカバー部130のアンテナ部131は、通されてトンネル構造内で静止しているコンテナ32の略中央部を中心とした円周運動が可能である。ICタグリーダ底部36は、図4に示した例と同等の機能を有する。また、回転器35および回転機構揺動器39は省略してもよい。
この構成により、ICタグの情報の読取り確率が大幅に向上し、読取り漏れが極めて少なくなる。本例のICタグリーダは、コンテナを動かさずに読取り処理を行うため、コンテナ内に、衝撃に対して極めて脆弱な物品が含まれる場合であっても安全に情報を読取ることができる。
<1−7.ICタグ>
図6Aおよび図6Bは、部品個々に貼付したICタグの情報を読み取る工程において、ICタグの周囲に適当な空間を確保するためのICタグ保護構造体の一例を示す図である。図6AはICタグおよびICタグ保護構造体の斜視図であり、図6Bは、図6Aの線VIB−VIBに沿った断面図である。
ICタグ301を、上ケース303および下ケース305で保護し、内包されるように配置することにより、ICタグ301と、ICタグ301が添付される修理部品との間に受信性能確保スペースが確保される。このICタグ保護構造体は、電波を遮蔽しない性質を有する素材で形成されればよい。
ICタグは、使用する周波数帯により数種類に分類されるが、一般的には、金属や容器に入った液体が密着した場合には、受発信が不可能もしくは不安定となることが知られている。
そのため、図6CのICタグ301のZ方向に、ICタグの周囲に受発信性能確保のためのスペースを設けることにより、コンテナの中に多数の修理部品をICタグに密接して混在させた場合においても、正確に読み取ることが可能となる。このスペースから、ICタグリーダのアンテナ部から発射された電波は進入し、ICタグに到達する。ここで、X、およびY方向とは、ICタグのアンテナ部の電波受信性能の高い方向であり、Z方向は、これらXおよびY方向に垂直な方向である。
<1−8.まとめ>
以上のように本実施形態における修理部品管理システムによれば、修理に必要な部品を正確に遅滞無く選別し出荷し、修理完了後は使用しなかった部品を遅滞無く部品倉庫へ返却し所定保管場所へ収納できる。また、この全工程において発生する種々の誤配や欠品事故などの発生防止が図れ、更に、部品の現物と帳票との照合などの従来人手に頼っていた在庫管理や修理担当者毎の売上管理の自動化が可能となる。
一方、部品在庫の勘定が空白期間となるオンザウェイ(出庫〜入庫)の間が短縮されるために、部品在庫が有効活用できることにより、部品在庫の削減が可能となる。
さらに、作業者の認識力に頼る工程が減少する事により、作業者の精神的・肉体的負担が減少する。伝票による業務処理を廃止することによりペーパーレス業務処理が可能となり、種々のミスや作業ロスの削減効果と相まって、エネルギー削減・環境保護にも貢献する。
<2.第2の実施形態>
第2の実施形態による物品出入管理システムについて説明する。本システムも、第1の実施形態と同様、家電機器等の出張修理サービス業において修理部品倉庫で活用される修理部品管理システムを例に、図面を参照しながら説明する。
<2−1.システムの構成>
図7は、本実施形態による修理部品倉庫の修理部品管理システムと、他部門との情報および物品の流れを示す模式図である。
本実施形態の修理部品管理システム400は、ICタグに情報を書き込み、ICタグ表面に情報を印刷するICタグ情報書込部409、情報が書き込まれたICタグと修理部品とを組み合わせ、配送先別に修理部品を仕分する修理部品仕分部411、および、出庫される修理部品に貼付されたICタグに書き込まれた情報等を読み出すICタグ情報読取部413を有し、さらに、これら各部と接続されたコンピュータ407を有する。コンピュータ407は、カスタマーセンタのコンピュータ401および、修理業務にかかる情報をとりまとめる中央コンピュータ403とネットワーク405を介して接続される。
<2−2.システムの動作>
顧客からの修理依頼は、カスタマーセンタに電話等によりなされる。カスタマーセンタにおいて、第1実施形態と同様に顧客情報管理部を構成するコンピュータ401に顧客情報が入力される。コンピュータ401は、ネットワーク405により、中央コンピュータ403および修理部品管理システム400のコンピュータ407に接続されており、顧客情報は、ネットワーク405を通じて中央コンピュータ403およびコンピュータ407に送られる。
中央コンピュータ403は、過去の修理実績や顧客に関する情報を多数保有し、第1実施形態における修理担当者管理部、修理担当者采配部、売上実績管理部、故障修復情報管理部、修理部品選択部、選択修理部品情報配信部を構成する。中央コンピュータ403は、受け取った顧客情報に基づき、修理を担当すべき担当者を決定し、その担当者のスケジュールを計画し、これら情報を選抜修理担当者情報としてコンピュータ407へ、ネットワーク405を通じて送信する。また、中央コンピュータ403は、顧客情報に基づき、修理に必要と思われる部品を選択し、選択修理部品情報としてコンピュータ407へ、ネットワーク405を通じて送信する。
システム400のコンピュータ407は、選抜修理担当者情報および選択修理部品情報を受け取ることにより、各修理担当者に配送すべき修理部品の種類および数量、配送すべき日時等を認識する。
これら、選抜修理担当者情報および選択修理部品情報は、コンピュータ407からICタグ情報書込部409および修理部品仕分部411に送られる。ICタグ情報書込部409は、ICタグに情報を書き込む機能を有し、例えばICタグライタおよびICタグライタを制御するコンピュータからなる。修理部品仕分部411は、ICタグに書き込まれた情報を読み出す機能、および、修理部品もしくは修理部品個装に配されたバーコードもしくは2次元コードを読み取る機能を有し、例えば、ICタグリーダ、および、バーコードもしくは2次元コードリーダ、ならびにこれらを制御するコンピュータからなる。修理部品仕分部411は、修理部品が備蓄された部品棚の近傍に配される。さらに、修理部品仕分部411は、部品棚を検索し、修理部品が収納されたパレットを搬送する自動走行パレット運搬機や、修理部品を自動的にソートするソータ、ならびに、これらを制御可能なコンピュータを備えてもよい。
<2−2−1.ICタグ情報書込部の動作>
送られた選択修理部品情報に基づき、ICタグ情報書込部409は、修理部品ごとに、部品ICタグ415aを作成する。部品ICタグ415aに書き込まれる情報については、後で詳述する。また、ICタグ情報書込部409は、選抜修理担当者情報に基づき、配送先ICタグ415bを作成する。配送先ICタグ415bに書き込まれる情報についても、後で詳述する。なお、配送先ICタグ415bは、以前使用され、配送先より返却された配送先ICタグ415bを再利用してもよい。部品ICタグおよび配送先ICタグは、それぞれ第1識別情報記憶装置および第2識別情報記憶装置を構成する。
図8は、部品ICタグ415aの斜視図である。部品ICタグ415aは、リライタブル層を表面に備え、ICタグ情報書込部409において、ICチップへの情報の書き込みとともに、リライタブル層にも情報が印刷される。これら印刷情報は、修理部品が配送される宛先である配送先情報部451、および、修理部品に関する情報である修理部品情報部453、ならびに、修理部品が収納されている部品棚を示すロケーションナンバー455、等である。また、ICタグ415aに含まれるICチップには、タグを識別するための情報(ID)に加え、配送先情報および修理部品情報が書き込まれてもよい。また、部品ICタグ415aのICチップは、タグ識別情報(ID)のみを有し、タグ識別情報と、配送先および修理部品情報との対応関係を、コンピュータ407において記憶してもよい。
部品ICタグ415aおよび配送先ICタグ415bは、修理部品仕分部411に送られる。
<2−2−2.修理部品仕分部の動作>
また、修理部品仕分部411においては、コンピュータ407から送られた選択修理部品情報および選抜修理担当者情報に基づいて、まず、自動走行パレット運搬機が、部品棚から必要な修理部品が収納されたパレットを仕分担当者のもとに届ける。
仕分担当者は、送られてきた部品ICタグ415aに記載の修理部品情報を視認し、自動走行パレット運搬機の搬送したパレットから、修理部品情報に表示されている修理部品を取り出し、修理部品に部品ICタグ415aを貼付する。システム400が、自動走行パレット運搬機を有さない場合、仕分担当者が、ロケーションナンバー455に基づき部品棚から修理部品をピックアップし、修理部品に部品ICタグ415aを貼付すればよい。また、仕分担当者は、配送先ICタグ415bをコンテナ419に貼付し、配送先ICタグ415bが貼付されたコンテナ419を後述するソータの所定のスロープ下端に配置する。
部品ICタグ415aが貼付された修理部品は、自動的に配送先別に仕分され、配送先別(例えば修理担当者別)に用意されたコンテナ419に梱包される。図9は、修理部品仕分部411における仕分処理の例図である。
部品ICタグ415aが貼付された修理部品417aは、ICタグリーダ427およびバーコードリーダ425により、部品ICタグ415aに記録されている情報と、修理部品417a個装に印刷されたバーコード418の情報とが読み取られて照合される。この照合は、リーダ425および427に接続されているコンピュータ407が行う。なお、部品または部品個装にもバーコードもしくは2次元コードの代りにICチップおよびアンテナ部からなる部品識別用のICタグを備えている場合、バーコードリーダ425は不要であり、ICタグリーダ427が、部品ICタグ415aと部品識別用ICタグの情報を読み出して照合を行うことができる。
部品ICタグ415aの修理部品情報と、バーコード418の部品情報とが一致すれば、表示部429に「OK」サイン等が表示される。OKの場合には、ソータ431のトレーに載置される。ソータ431のトレーにはセンサが備えてあり、先程照合された部品が載置されたトレーを認識することができる。
ソータ431の下流には、随所にスロープが設けられ、スロープの下端には、配送先ICタグ415bが貼付されたコンテナ419が配置されている。
各スロープと、スロープの下端に配置されるコンテナ419に貼付された配送先ICタグ415bとの対応は予め定められており、ソータ431は、コンピュータ407によって制御され、配送先情報に対応する配送先ICタグ415bが貼付されたコンテナ419が配置されたスロープに、修理部品が載置されたトレーがさしかかると、トレーを傾け、修理部品(例えば、417b)を、コンテナ419に落下させる。
このようにして、各修理部品は、それぞれに対応した部品ICタグ415aが貼付された状態で、その修理部品の配送先ごとに異なるコンテナ419へ梱包される。
図10は、配送先ICタグ415bの斜視図である。配送先ICタグは、印刷可能な表面を有し、表面には、配送先となる修理担当者等の配送先情報461が印刷されており、視認可能である。配送先ICタグ415bのICチップには、配送先情報が記録されている。この、配送先ICタグ415bは、コンテナ419に貼付して使用される。配送先ICタグ415bにより、ICタグリーダは、そのコンテナがどの修理担当者等に向けて配送されるコンテナであるかを読み取ることができる。また、印刷されている配送先情報により、視認により配送先を知ることも可能である。
<2−2−3.ICタグ読取部の動作>
図7に戻り、修理部品417aおよび417b等が梱包されたコンテナ419は、ICタグ情報読取部413へ送られる。このICタグ情報読取部413は、出庫する修理部品に貼付された部品ICタグ415aおよびコンテナ419に貼付された配送先ICタグ415bを実質的に同時的に読取って、修理部品の出庫を確認する機能を有し、例えば、ICタグリーダおよびICタグリーダを制御するコンピュータからなる。読み取った情報は、コンピュータ407に送られ、各コンテナに含まれる修理部品の種類および数量をコンピュータ407が確認した後、出庫される。また、ICタグ情報読取部413は、返品された未使用の修理部品に貼付された部品ICタグ415a、および、返品時に未使用修理部品が梱包されているコンテナ419に貼付された配送先ICタグ415bを読み取って返品された未使用修理部品の入庫(戻入)および棚入れを確認する機能も有する。返品処理については、後で詳述する。
ICタグ情報読取部413は、図4Aに示されたトンネル構造ICタグリーダ30および36を有する。また、図5に示すトンネル構造ICタグリーダ131および36を代りに備えてもよい。
トンネル構造ICタグリーダ30および36に送られたコンテナ419は、リーダ30および36により、コンテナ419に貼付された配送先ICタグ415b、および、各修理部品に貼付された部品ICタグ415aの情報を読み取り、コンピュータ407に送る。コンピュータ407は、送られた情報を、記憶している選抜修理担当者情報および選択修理部品情報と照合し、そのコンテナ419の内容物が正しく過不足無く含まれることを確認する。内容物が正しくない場合には、その旨を、スピーカ、表示装置等を用いて担当者に通知する。
正しく修理部品が梱包されていることが確認されたコンテナは、出庫され、配送先へ送られる。
トンネル構造ICタグリーダ30および36は、その構造上の特徴により、コンテナに乱雑に梱包された部品ICタグ415aの情報をよく読み出すことができる。そのため、ICタグ情報読取部413は、単一のトンネル構造ICタグリーダ30および36のみから構成することができる。しかしながら、読み出しエラーを生じる可能性はゼロではない。そのため、コンテナ搬送経路上に複数のトンネル構造ICタグリーダ30および36を配置構成して読み出しエラーをゼロにすることもできる。図11は、複数のトンネル構造ICタグリーダ30および36を有するICタグ情報読取部413の例図である。
まず、コンテナ419は、第1ICタグリーダ30a(およびICタグリーダ底部、以下同様。)に通され、部品ICタグ415aおよび配送先ICタグ415bの情報が読み出される。コンピュータ407が、正しくコンテナ419に修理部品が梱包されていると判定した場合には、そのまま、右方に誘導され、出庫される。
ここで、第1ICタグリーダ30aは、第1実施形態において説明した回転および揺動運動を行うが、その回転量は、水平面内においてコンテナ419が360度回転(1回転)する量である。これは、殆どのICタグの情報読み出し処理が、1回転の間に完了できるという実験的事実に基づいている。また、ICタグ415aおよび415bは、一旦情報が読み出されると、所定時間間隔の間、情報の送信を行わなくなる機能(所謂、ミュート機能)を備えてもよいが、その場合、第1リーダ30aにおける読み出しでは、ミュート機能を機能させないか、または、第1リーダ30aを出る際に、全ICタグに対し一律にミュート機能を解除することが好ましい。それは、第1リーダ30aにおいてコンテナ内容物が不正であると判定され、第2リーダ30bにコンテナが通される場合のために、第2リーダ30bにおいて、ICタグ415aおよび415bが、情報を送信可能とするためである。
第1リーダ30aにおける読み出しで不正であると判定されたコンテナ419は、図面下方に誘導され、第2リーダ30b(およびICタグリーダ底部36、以下同様。)に通される。
第1リーダ30aにおける不正判定は、コンテナ419の内容物が実際に過不足を生じている場合と、第1リーダ30aが全てのICタグの情報を読み出せなかった場合とがある。第2リーダ30bにおいては、回転器35の回転運動の回転量を、コンテナが720度回転(2回転)する量に設定し、より入念なICタグ情報読出処理を行うことが好ましい。
回転器35と、回転機構揺動器39の揺動周期とは非同期的であることが好ましく、これによって回転器35が2回転する間に隈無くコンテナ419内を電波が貫くことができる。
なお、2回転の間に同一のICタグが読み出される場合が考えられるため、ICタグ415aおよび415bがミュート機能を有する場合、ミュート機能を利用して、同一のICタグからの2重読み出しを防止することが望まれる。
第2リーダ30bによる情報読出処理でも不正であると判定された場合、そのコンテナ419は、担当者による検品にまわされる。
また、第1および第2リーダ30aおよび30bは、回転器35もしくは回転機構揺動器39に重量計を備え、重量計をコンピュータ407に接続することがより好ましい。このとき、コンピュータ407は、各修理部品およびICタグ、ならびに、コンテナの重量を予め記憶しておき、重量計の示すコンテナおよび内容物の総重量と、選抜修理担当者情報および選択修理部品情報から導かれるコンテナおよび内容物の総重量計算予測値とを比較し、内容物が正しく入っていることの判定材料にすることができる。
このように、出庫処理を構成することで、出庫処理の担当者の負荷を大幅に軽減でき、担当者の数を減少させることができる。また、伝票類を廃止することができ、ペーパーレス化が可能である。また、人間の手作業による仕分作業で生じるミスを無くし、誤配送を防止できる。
<2−3.未使用修理部品の返品にかかるシステムの動作>
次に、未使用修理部品の返品処理について説明する。図12は、未使用修理部品返品処理を示す例図である。
コンテナ419は、配送業者等によって修理担当者に送られ、修理担当者は、コンテナ419に梱包された修理部品群を用いて修理サービスを実施する。修理サービスで使われなかった未使用修理部品(例えば、417b)は部品ICタグ415aが貼付されたまま、地域の拠点を介さずに、配送先ICタグ415bの貼付されたコンテナ419に梱包され、配送業者等によって部品倉庫に戻ってくる。未使用修理部品の返品処理を地域の拠点において行う必要はない。
戻されてきたコンテナ419は、ICタグ情報読取部413に送られ、出庫処理と同様にして配送先ICタグ415bおよび部品ICタグ415aの情報が実質的に同時的に読み出される。返品処理においては、配送先ICタグ415bの情報は、返品元を示す情報として利用され、同時に読み出された部品ICタグ415aの情報は、返品された未使用修理部品417bの情報としてコンピュータ407が処理する。
コンピュータ407は、前段のICタグ情報読取部413で情報読出処理がなされた時点で、未使用修理部品417bは部品倉庫に入庫したものと処理する。しかしながら、未使用修理部品417bは、部品倉庫内に存在はするが、部品棚に戻されておらず、再使用可能な状態ではない。(この時点で未使用修理部品417bは、積送在庫状態にある、とする。)
次に、部品ICタグ415aが貼付されたままの状態で未使用修理部品417bは、修理部品仕分部411に送られ、仕分担当者によって未使用修理部品417bが部品棚に収納される。所定の部品棚に収納された時点で、未使用修理部品417bは、再使用可能な状態つまり実在庫状態になる。仕分担当者は、部品棚に収納された未使用修理部品417bから部品ICタグ415aを取り外し、部品ICタグ415aのみをICタグ情報読取部413に戻す。なお、返品の入庫から未使用修理部品の収納までの実際の処理の詳細は、出庫処理を逆順に実施することで行われればよい。
ICタグ情報読取部413の担当者は、ICタグ情報読取部413に戻された部品ICタグ415aは、戻入ICタグ415cが貼付されたコンテナに集める。この戻入ICタグ415cは、所定のコードが内部のICチップに記録されている。この戻入ICタグ415cを、積送在庫状態から実在庫状態に遷移した修理部品に貼付されていた部品ICタグ415aと共に、ICタグリーダ30に通し、実質的に同時的に情報読出処理することで、コンピュータ407に、その部品ICタグ415aの修理部品情報の示す修理部品が実在庫として管理可能な状態になったことを通知する。戻入ICタグ415cの内部のICチップに記録される情報は、他の情報と混同されないような所定の情報であればよい。戻入ICタグ415cは、第3識別情報記憶装置を構成する。
戻入ICタグ415cと同時的に読み出された部品ICタグ415aの示す修理部品は、実在庫状態として以降、コンピュータ407が管理する。実在庫状態にある修理部品とは、部品棚に収納され、容易に取り出せる状態にある修理部品をいう。
その後、部品ICタグ415aは、再使用のために処理される。その際、内部ICチップに含まれる情報は、消去されればよく、表面のリライタブル層に印刷された内容も消去されればよい。
<2−4.ICタグ>
次に、本システムでの使用に好適なICタグの形態例について、図を参照しながら説明する。本実施形態においても、第1実施形態と同様、ICタグは、非接触型のICタグ(カード)(RFID)である。本実施形態で使用するICタグは、2.45GHz帯の交信周波数を有するICタグである。2.45GHz帯の電波は、直進性が高く、遮蔽物(たとえば、電波を反射する金属素材、電波を吸収する液体等)の影が生じやすく、リーダとの間の情報の送受信が困難となることがある。そのため、本発明においては、ICタグリーダにおいて上述のように工夫を凝らした構成を備え、さらに、ICタグも、高確率で電波を受信するための工夫が施されている。
図13は、ICタグの概略構成図である。ICタグ500は、情報を記憶し電波の受信により情報を発信するICチップ部501および電波の受送信に用いるアンテナ部503を有する。そして、これらICチップ部501およびアンテナ部503は、基部505により封止されている。基部505の厚みは約1ミリメートルである。しかしながら、厚さ約1ミリメートルのICタグ500を、修理部品に貼付し、コンテナに入れた場合、ICタグ500が貼付した修理部品と密接し、さらに、別の修理部品とも反対側の主面において密接する状態で梱包されるおそれがある。ICタグ500の主面に垂直な方向(図6CにおけるZ方向)に関し、両側から電波を遮蔽する素材と密接した状態では、ICタグ500は電波をよく受信することができない。
そこで、本実施形態においては、識別情報記憶装置であるICタグ500が、Z方向に関して、電波遮蔽物と密接することを防止するため、図14に示すようなICタグ保護構造体を使用する。ICタグ500は、ICタグ保護構造体600の内部に入れられる。ICタグ保護構造体600は、ICタグ500を衝撃から保護する効果も有し、コンテナに乱雑な梱包手法で入れられる場合であっても、また、流通工程においても、ICタグ500に加わる衝撃力を吸収し保護する。ICタグ保護構造体600は、その厚さが、ICタグ500が入れられた状態でHミリメートルになるように構成される。ここで、厚さHは、2.6ミリメートル以上であることが好ましい。さらには、厚さHは、3.0ミリメートル以上であることが好ましい。なおさらに好ましくは、厚さHは、5.0ミリメートル以上である。
また、ICタグ保護構造体600は、電波を遮蔽しない性質を有する素材、例えば軟質のプラスチック、で構成されることが好ましい。さらに、ICタグ保護構造体600は、ICタグ500のリライタブル層に印刷された情報の視認性を確保するために、透明かまたは半透明の素材によって形成されることが好ましい。
図15に、厚さHを3通りに変えてICタグ500情報読出実験を行った結果を示す。横軸は、タグ厚(ICタグ500を入れた状態でのICタグ保護構造体600の厚さ)H[mm]であり、縦軸は、ICタグリーダが情報を読み出せたICタグの枚数である。実験は、ICタグ500をICタグ保護構造体600に入れた状態で、厚さをHとなるように調製し、コンテナ419と同等のコンテナに、ランダムに選択した修理部品に各ICタグ構造体600を、各修理部品に1つずつ貼付して乱雑に入れて梱包した状態で、図4に示すICタグリーダ(30および36)と同等の性能を有するタグリーダによって15秒間の読出し処理を行い、タグリーダが読み出せたICタグ500の枚数を計測することにより行った。読出し処理において、回転器35は水平面内において1回転するように設定した。また、コンテナ内に入れる修理部品の個数(すなわちICタグ500およびICタグ保護構造体600の個数)は、10個から、10個単位で増やし、90個まで、9通りの内容量でそれぞれ複数回にわたり計測を行った。
実験の結果、厚さH=2.6mmの場合、複数回の実験において、ICタグ500の情報が読み出せた枚数の最小値は25枚であった。つまり、10個および20個の部品および部品に貼付したタグを入れた場合は、完全に読み取ることができ、30個以上の部品および部品に貼付したタグを入れた場合は、完全に読み取れない場合があり、梱包の状態で読取り枚数は変化し、その最小値が25枚であった。このことから、H=2.6mmの場合、25個程度の修理部品が梱包されたコンテナについては、完全に読み取れることがわかった。
厚さH=3.0mmの場合、複数回の実験において、ICタグ500の情報が読み出せた枚数の、最小値は80枚であった。つまり、10個、20個、...、80個の部品および部品に貼付したタグを入れた場合は、完全に読み取ることができ、90個の部品および部品に貼付したタグを入れた場合は、完全に読み取れない場合があり、梱包の状態で読取り枚数は変化し、その最小値が80枚であった。このことから、H=3.0mmの場合、80個程度の修理部品が梱包されたコンテナについては、完全に読み取れることがわかった。
厚さH=5.0mmの場合、複数回の実験において、ICタグ500の情報が読み出せた枚数は、90枚であった。つまり、10個、20個、...、90個の部品および部品に貼付したタグを入れた場合について全て、完全に読み取ることができた。このことから、H=5.0mmの場合、90個程度の修理部品が梱包されたコンテナについては、完全に読み取れることがわかった。
このことから、ICタグ500を入れた状態でICタグ保護構造体600の厚さHが2.6mm以上、好ましくは、3.0mm以上、より好ましくは5.0mmとなるように、ICタグ保護構造体600を構成し、ICタグ500をICタグ保護構造体に入れた状態で修理部品に貼付して使用することにより、ICタグリーダ30および36、または130および36におけるICタグ情報の読出しの確実性は飛躍的に向上することがわかる。
なお、本実施形態においては、上記2.45GHz帯以外の交信周波数、例えば、433MHz帯、900MHz帯、電磁誘導方式の13.56MHz帯、135kHz以下の周波数帯を使用する非接触型ICタグ(カード)を使用することもできる。
<2−5.まとめ>
本実施形態によるシステムは、修理部品の出入庫にかかる処理を迅速かつ正確に実施することができる。よって、作業に従事する人員にかかる負荷および人員数を減らすことができ、さらには、帳票を必要としないため、ペーパーレス化に資する。本発明に用いるICタグは、再使用可能であることが望ましく、その場合、リライタブル層は、印刷および消去を複数回繰り返しても印刷情報の視認されることが望ましい。なお、本実施形態において使用するICタグにおいては、500回以上の印刷および消去を反復しても良好な視認性を確保することが可能であった。このことは、ランニングコストの抑制に資する好適な特性である。さらに、部品倉庫構内における帳票処理の省略に限らず、地域の拠点および修理担当者と部品倉庫との間での帳票処理も省略され、各担当者の負荷が軽減される。よって、本システムは、修理業務全体の生産性の向上に資することができる。
さらに、本発明による物品出入管理システムは、迅速な処理により、現在の在庫の状態を正確に把握することができ、不要な(過剰な)在庫を抱えることなく業務を遂行することを可能にする。よって、在庫を常に適正に維持することができ、管理コストの低減に資する。
<3.第3の実施形態>
本実施形態では、無人または最小限の人員で運営されるスーパーマーケット等小売店の会計システムへの適用例を説明する。
<3−1.システムの構成>
図16は、本実施形態による会計システムである。本システムは、図7に示したようなICタグ情報書込部、購入もしくは返品される物品に添付された店内商品ICタグ741および商品に貼付されている商品ICタグ731に記録された情報を読み出すICタグ読取部703、取引の精算を行う精算部705、顧客の店内への入退場を管理する入退場ゲート711、ならびに、これらと接続されたコンピュータ701を有する。さらに、精算部705は、取引金額を表示する表示部707、ならびに、金銭の授受もしくはカード精算を行うための金銭入出部709を備える。本システムにおいては、図7に示したようなICタグ情報書込部により、商品に関する情報(販売価格等)が商品に添付される店内商品ICタグ741内のICチップに書き込まれる。情報が書き込まれた店内商品ICタグ741は、店舗の従業員によって商品に添付され、店内に陳列される。ICタグ読取部703および入退場ゲート711は、ICタグリーダを備える。
商品ICタグ731は、物品の製造時に取り付けられ、その製品に関する情報(例えば、商品の品番を特定する情報、希望小売価格、賞味期限など)を予め書き込むようにしておいても良い。このようにした場合は、販売店で物品に関する情報の書き込み誤りを防止することができる。また、仕入れた物品の検品に用いることができる。また、小売店が希望小売価格のまま販売するときは販売価格の情報として用いることができ、10%等希望小売価格から自動的に販売価格を設定する場合は販売価格の入力を省くことができる。
また、賞味期限の情報を小売店の計算機に記憶させておき、賞味期限が過ぎ(または近づき)かつまだ販売されていない商品がある場合には賞味期限が過ぎ(または近づいた)商品が残っている旨の警告を出力するようにしても良い。また、賞味期限までの残り時間が所定値よりも小さくなった場合にその旨の情報を出力するようにしても良い。この情報を用いて割引のシールを貼り付けて販売を促進し、売れ残りを減らすことにより、賞味期限切れのために廃棄する商品を減らすことができる。
(データベースの例)
以下に本実施形態における利用に好適なデータベースの構成例を示す。データベースは、商品個体を識別するための個別番号を有し、個別番号に対応付けて賞味期限、10%および20%割引を開始する期限を記憶することができる。
データベース例
個別番号 賞味期限 20%引き 10%引き
0001 2006・1・4 13:00 12時間 24時間
0002 2006・2・3 16:00 24時間 48時間
(販売した商品の個別番号は、随時データベースから消去または販売済みのフラグ等を記録すればよい。)
また、本システムは、データベースに対し、所定の期間をおいてアクセスすることにより、商品の状態をチェックし、一定時間毎に、各商品の販売価格の変更(割引の設定等)および割引を明示するラベルの商品への添付を指示することができる。
例えば、個別番号0001の商品に対し、2006.1.3、13:00の時点で、本システムは、ラベルプリンタに対し、10%引きのラベルを印字(商品を識別する情報と「10%引き」)することを指示することができる。また、2006.1.4、01:00の時点で、個別番号0001の商品に対し、20%引きのラベルを印字することをラベルプリンタに対し指示することができる。さらに、2006.1.4、13:00の時点で、個別番号0001番の商品の廃棄を指示する旨の情報を印字することができる。
また、ICタグ読取部703は、商品の種類(個別番号)とその重量を対応付けて記憶する記憶手段を有するかまたは商品ICタグ731または店内商品ICタグ741からその物品の重量に関する情報を得るように構成してもよい。ICタグ読取部703に重量計を配し、商品ICタグ731または店内商品ICタグ741の読み取り情報に基づいてICタグ読取部703に載置された商品群の総重量を算出し、重量計の指示する重量との比較により、タグの読取が完了したか否かを判断するように構成してもよい。もし、算出した総重量よりも実測値が大きく、所定値以上の差があればまだ読まれていないICタグ731または741があると判断し、再度読取りまたは手作業による確認をするように構成してもよい。もし、算出した重量合計値が実測値よりも大きく、先述の所定値と同じもしくは異なる所定値以上の差があれば重量の測定装置(重量計)の異常・ICタグの読み取り装置の異常・ICタグの異常・ICタグが記憶している情報の誤り・各物品の重量のデータの誤りも考えられるので、原因の調査と改善を行うことができる。
<3−2.システムの動作>
顧客は、店内を巡り所望の商品をカゴにとりまとめ、レジへ向かう。レジにはICタグ情報読取部703および精算部705が配されており、顧客は、カゴをICタグ情報読取部703の有するICタグリーダ(図示せず)に通す。このICタグリーダには、先の実施形態において説明したICタグリーダ30および36または130および36を使用することができる。ICタグ読取部703は、カゴに含まれる店内商品ICタグ741および商品ICタグ731に記録された情報を読み出し、コンピュータ701にその情報を送る。また、ICチップおよびアンテナが封入された顧客カードを実質的に同時的にICタグリーダ30および36または131および36に読み取らせることにより、顧客を識別することも可能である。本実施形態において、店内商品ICタグ741および顧客カードは、それぞれ第1識別情報記憶装置および第2識別情報記憶装置を構成する。さらに、商品ICタグは、第3識別情報記憶装置を構成する。
コンピュータ701は、商品の販売価格についてのデータを備え、商品の譲渡にかかる金額を計算し、表示部707に表示する。顧客は、クレジットカード、プリペイドカードまたは紙幣もしくは硬貨等を金銭入出部709に入れ精算を行う。
コンピュータ701は、精算の済んだ店内商品ICタグ741の情報に対応付けて精算済みであることを示す情報をコンピュータ701内の記憶装置に記録する。あるいは、レジ内にコンピュータ701に接続されたICタグライタをさらに備え、店内商品ICタグ741内のICチップに精算済みであることを示す情報を書き込んでもよい。
顧客は、精算の済んだ商品を携えて入退場ゲート部711近傍を通り店外へ退出する。このとき、入退場ゲート部711は、ICタグリーダを備え、店内商品ICタグ741および商品ICタグ731の情報を読み出し、精算済みであることを確認する。もし、未精算の商品に添付された店内商品ICタグが含まれていれば、警告音等を発するなど、店員の注意を喚起する。なお、精算時に店内商品ICタグ741にミュートをかける等により、精算済みのタグからは入退場時に情報が発せられないようにしてもよい。
ここで、店内商品ICタグ741は、店舗において商品に添付され、精算処理に用いられるICタグである。この店内商品ICタグ741は、店員が商品に添付し、精算に使用するものであって、例えば、ICタグ500およびICタグ保護構造体600を使用することができる。これらを使用することで精算時の精度が向上される。店内商品ICタグ741は、顧客が店外に退出した後、適当な方法で回収してもよい。これに対し、商品ICタグ731は、商品の製造時に商品に貼付されるICタグである。この商品ICタグ731は、例えば、予め販売価格に上乗せされ、返却時に代価が払い戻されるリターナブル瓶などの返品精算時に使用することができる。
<3−3.返品にかかるシステムの動作>
返品したい商品(例えば、ビン725)を返品したい場合、顧客は、ICタグ情報読取部703のICタグリーダにビン725の商品ICタグ731の情報を読み取らせる。店内商品ICタグ741からの情報は無く、商品ICタグ731からの情報のみが読み出された場合、コンピュータ701は返品処理であると認識し、商品を回収すると同時に精算部705の金銭入出部709から代価を顧客に支払う。
<3−4.まとめ>
このようにして、会計システムを構成することにより、レジの無人化が実現される。さらには、店舗内従業員の人員の大幅な削減も期待される。
<4.第4の実施形態>
本実施形態では、本発明の、コンビニエンスストアと配送センタ間での物品の受け渡しに適用可能な例を説明する。
<4−1.システムの構成>
図17は、第4実施形態の構成を示すブロック図である。配送センタ801の構成は、第1および第2の実施形態において説明した修理部品倉庫における部品管理システムと同等であってよい。コンビニエンスストア803においては、本システムは、ICタグリーダ807およびこれと接続されたコンピュータ805を有する。コンピュータ805は、ネットワーク800を介し、配送センタ801のコンピュータと接続される。本実施形態においては、配送センタ801のコンピュータには、各コンビニエンスストア803のコンピュータ805からの商品の注文情報が入力される。注文情報には、商品の種類・数量、および、配達希望日時が含まれ、配送センタ801は、注文情報に従って、各コンビニエンスストア803へ、商品をコンテナに梱包して配送する。商品には、それぞれ商品ICタグ815aが添付され、また、コンテナには配送先店舗を示す店舗ICタグ815bが貼付されている。商品ICタグ815aおよび店舗ICタグ815bは、それぞれ第1識別情報記憶装置および第2識別情報記憶装置を構成する。
コンビニエンスストア803のコンピュータにはICタグリーダ807が接続されている。このICタグリーダ807は、ICタグリーダ30および36または130および36のような大型のICタグリーダ、または、携帯可能なICタグリーダでよい。
<4−2.システムの動作>
ICタグリーダ807は、配送センタ801より配送されたコンテナの店舗ICタグ815bおよび商品ICタグ815aの情報を実質的に同時的に読み出し、その情報をコンピュータ805に送る。コンピュータ805は、注文した商品が過不足なくコンテナに含まれるか否かを判定し、その結果を、ネットワーク800を介して配送センタ801に送る。注文した商品が過不足なく含まれていた場合、この送信により受領確認がなされる。受領書の送信を同時に行うことも可能である。もし、注文した商品とは異なる内容物が含まれていたり、注文した商品が不足していた場合、配送センタ801は直ちにその事実を把握し、次の配送にその商品を回収したり、追加の配送を行ったりするための手配をすることができる。
<5.第5の実施形態>
本実施形態では、物品の製造ラインにおいて、完成品に使用された部品群の種類および数量を検査するためのシステムへの適用例を説明する。
例えば、家電製品の製造には、多数の部品が用いられる。用いられる部品点数は非常に多く、製品それぞれについて異なる。完成した製品は、目視によって全ての部品が適切に使用されていることを確認することができない。そのため、通常は動作を確認することによって適切な製造がなされたことを確認している。
しかしながら、特に、少量他品種を製造する製造ラインにおいては、誤った部品を用いて製品を製造する危険がある。例えば、メモリ等の部品は、外見上、規格統一されているため、その容量やアクセススピード等を迅速に見分けることができない。
そこで、本実施形態による製造ラインにおいては、製品の組み立てに用いる各部品にICタグを添付し、完成品をICタグリーダに通し、完成品に含まれる部品に添付されているICタグの情報を実質的に同時的に読み出して使用されている部品の種類を識別し、各部品の数量を把握することにより、正しい製造が実施されたか否かをチェックすることに用いる。
<5−1.システムの構成>
図18は、本発明の実施形態による完成品チェックシステムのブロック図である。本システムは、製品の製造に要する部品を調達する部門に配され、ICタグに情報を書き込み、部品に情報が書き込まれたICタグを添付する部品調達部853、および、完成品に含まれる部品に添付されているICタグの情報を読み出し、完成品をチェックするためのICタグ情報読取部855、ならびに、これらと接続されたコンピュータ851を有する。コンピュータ851は、製造すべき製品ならびにその製造に要する部品の種類および数量を管理する。
部品調達部853は、部品に添付するためのICタグに情報を書き込むための機能、および、部品と情報が書き込まれたICタグとを組み合わせ、これらを製造ラインに送る機能を有し、例えば、ICタグライタ863を備える。部品調達部853は、図7に示すようなICタグに情報を書き込むICタグ情報書込部および部品仕分部を構成する。
ICタグ情報読取部855は、ICタグリーダ865を備える。ICタグリーダ865は、先の実施形態におけるICタグリーダ30および36または130および36であってもよい。それ以外の形態を有するICタグリーダであってもよい。また、ICタグリーダ30および36ならびに130および36の寸法は、製造される完成品に適した寸法に改めてもよい。
<5−2.システムの動作>
コンピュータ851は、製造すべき製品の部品をそろえるために、部品調達部853に対し部品群情報を送る。部品群情報を受けた部品調達部853は、部品群情報に含まれる部品のそれぞれに添付される部品ICタグを作成する。このとき、ICタグに情報を書き込むと共にICタグの印刷可能な面にその情報を印刷してもよい。各部品のために作成されたICタグは、作業担当者によって各部品に添付され、図示しない製造ラインに送られる。送られた部品群は、作業員またはロボットによって組み立てられ、製品が完成される。また、部品調達部853は、組み立てられる製品を識別するための情報を記録した製品ICタグを作成し、部品ICタグが添付された部品群と一緒に製造ラインに送ってもよい。ここでは、部品ICタグおよび製品ICタグは、それぞれ第1識別情報記憶装置および第2識別情報記憶装置を構成する。
組み立てられた完成品は、ICタグ情報読取部855に送られる。
完成品は、ICタグリーダ865に通され、完成品に含まれる部品に添付されたICタグの情報が実質的に同時的に読み出される。そして、その情報はコンピュータ851に送られ、部品群情報と照合される。部品群情報と一致すれば、その完成品は、正しい部品によって組み立てられたものであると判定され、そうでなければ、不良品と判定される。製品ICタグが完成品に添付されている場合、完成した製品の種類を同定するために製品ICタグの情報を読み取って照合に利用することができる。
<5−3.まとめ>
本システムにより、多数の部品からなる完成品のチェックを自動的に行うことができ作業員の負担が軽減される。また、目視することができない部分に用いられている部品の種類および数量を、非破壊的にチェックすることも可能である。
本実施形態では、本発明の物品出入管理システムは、部品調達部853においてラインに導入される部品の種類および数量を管理し、ICタグ情報読取部855において、ラインから導出される部品の種類および数量を管理する。
<6.第6の実施形態>
また、本発明は、例えば宅配便事業の荷物集配センタでのトラックへの積み込み作業の管理に使用することもできる。
<6−1.システムの構成>
図19は、本実施形態の構成概略図である。本システムは、荷物919の配送先、配送日時、配送トラック等に関する情報を荷物ICタグ915に書き込むICタグ情報書込部、荷物ICタグ915を荷物919に貼付し出庫口に荷物919を送る仕分部913、および、指定されたトラックに積み込まれる荷物919に貼付された荷物ICタグ915に記録された情報を読み出すICタグ情報読取部913、ならびに、書込部909、仕分部911、読取部913と接続されたコンピュータ907を有する。配送センタのコンピュータ907は、荷物の配送先顧客および荷物受付所のコンピュータ901と中央コンピュータ903とネットワーク905を介して相互に接続されている。コンピュータ907は、コンピュータ901および中央コンピュータ903との間で情報の相互送受信が可能である。例えば、コンピュータ901からの荷物集配配送状況伺いをコンピュータ907は受け付け、それに応答することができる。また、コンピュータ903に対して荷物の動態に関する情報を送信することができる。
<6−1.システムの動作>
コンピュータ907は、中央コンピュータ903から各荷物の配送先、配送日時、配達手段である配送トラック等に関する情報を受け取る。
コンピュータ907は、ICタグ情報書込部909、仕分部911、ICタグ情報読取部913と接続されており、ICタグ情報書込部909は、ICタグライタを有し、中央コンピュータ903から受けた配送先、配送日時、配送トラック等に関する情報を荷物ICタグ915に書き込む。また、同時にICタグの表面にそれら情報を印刷することもできる。
情報が書き込まれた荷物ICタグ915は、仕分部911に送られる。仕分部911では、作業担当者が荷物919に関する情報が記録されたICタグ915を荷物919に貼付し、ICタグ読取部913に送る。
ICタグ読取り部913は、受信器921を有し、受信器921は、コンピュータ907に接続される。受信器921は、無線によりICタグリーダ930および送信器933aおよび933bとの情報の送受信が可能である。
ICタグ読取部913に送られた荷物ICタグ915およびそれが貼付された荷物919は、担当者によって、指定された配送トラック951a、または、951bに搬入される。ここで、配達手段である配送トラック951aおよび951bには、複数のICタグリーダ930が搬入口に備えられており、搬入口を通過する荷物ICタグ915の情報を自動的に読み出すことができる。読み出された情報は、送信器933aおよび933bを通じて無線で送信され、受信器921がその電波を受信する。同時に、送信器933aおよび933bは、トラック951aおよび951bを識別するための情報であるトラック識別情報を送信する。受信器921は、荷物ICタグ915から読み取られた情報と、トラック識別情報とを関連づけてコンピュータ907に送信する。ここで、荷物ICタグ915および送信器933aおよび933bは、それぞれ第1識別情報記憶装置および第2識別情報記憶装置を構成する。
コンピュータ907は、荷物919が搬入されたトラックを認識することができ、適切なトラックに荷物919が搬入されたかを判定する。もし、誤った搬入がなされたときは、警告音を発する等により担当者に誤りを通知する。
また、配送先において、荷物919がトラックから搬出されるときには、ICタグリーダ930が搬出される荷物919に貼付された荷物ICタグ915の情報を自動的に読み出し、送信器933aの有するトラック識別情報と合わせて、例えば携帯電話等を用いてコンピュータ907に荷物が搬出されたことを知らせることができる。
コンピュータ907は、中央コンピュータ903へその情報を送信することができ、中央コンピュータ903は、荷物の動態をリアルタイムで管理することができる。
<6−3.まとめ>
トラック951aおよび951bの荷物搬出入口に複数のICタグリーダ930を備え、自動的に荷物ICタグ915の情報を読み取り可能とすることにより、大きな荷物919を抱える配送担当者が荷物を持ったままの状態で情報読取り可能となる。よって、配送担当者は、荷物を搬入または搬出する、という通常の動作をするだけでよい。荷物ICタグに記録された情報をリーダ930に読み取らせるために特別な動作は必要ない。これは、とくに大きな荷物を扱う場合に配送担当者にとって有利である。本実施形態においては、荷物はシステムによって出入管理される物品を構成し、配達手段であるトラックは、物品を収納する容器を構成する。
また、配送にかかる帳票の代りに荷物ICタグ915を用いることにより、ペーパーレス化が可能であり、環境面においても有利である。荷物ICタグ915は、再利用が可能である。
<7.まとめ>
本発明にかかる物品出入管理システムは、様々な運用形態で使用することができる。何れの場合であっても、管理対象物品に関する情報を記録したICタグを使用することによって物品の一元的管理を実現する。本システムにより、部門単位で物品の出入を管理し、伝票によって部門間で情報を伝達する従来のシステムと比較して情報管理効率が格段に向上し、管理にかかる処理の速度向上、効率的管理、および、管理コストの低減という効果を示す。なお、本明細書における、「同時的」および「実質的に同時的に」読取りを行う、とは、複数のICタグが、ICタグの情報を読み取り可能な空間に同時に存在し、それらICタグの情報を読取らせること、または複数のICタグを互いに関連のあるICタグと認識可能な状態で読取ることを意味する。
本発明の物品出入管理システムは、様々な物品の集散する場における物品の出入を管理するためのシステムとして有用である。
本発明の第1実施形態による修理部品管理システムのブロック図である。 第1実施形態における修理依頼受付から修理部品発注にかかる処理のフローチャートである。 第1実施形態における修理部品発注から部品出庫、余った未使用修理部品の回収と入庫にかかる処理のフローチャートである。 第1実施形態において使用する誘導コンベアとトンネル構造ICタグリーダの概略斜視図である。 第1実施形態において使用する誘導コンベアとトンネル構造ICタグリーダの平面図である。 第1実施形態において使用する誘導コンベアとトンネル構造ICタグリーダの立面図である。 第1実施形態において使用するコンベアラインとトンネル構造ICタグリーダ別の例の概略斜視図である。 第1実施形態において使用するICタグを内包するICタグ保護構造体の斜視図である。 図6Aの線VIB−VIBにおける断面図である。 第1実施形態において使用するICタグの電波受信性能の指向性を示すためのICタグ概略斜視図である。 本発明の第2実施形態による修理部品管理システムのブロック図である。 第2実施形態において使用する部品ICタグの概略斜視図である。 第2実施形態の修理部品仕分部の構成を示す概略斜視図である。 第2実施形態において使用する配送先ICタグの概略斜視図である。 第2実施形態におけるICタグ情報読取部の構成概略図である。 第2実施形態における返品にかかる処理を説明する図である。 第2実施形態において使用するICタグの概略構成図である。 ICタグ保護構造体の構成を示す斜視図および底面図である。 ICタグ読取り実験の結果を示すグラフである。 本発明の第3実施形態による会計システムのブロック図である。 本発明の第4実施形態による物品出入管理システムのブロック図である。 本発明の第5実施形態による製造品チェックシステムのブロック図である。 本発明の第6実施形態による配送荷物管理システムのブロック図である。
符号の説明
30 ・・・ ICタグリーダカバー部
31 ・・・ アンテナ
35 ・・・ 回転器
36 ・・・ ICタグリーダ底部
38 ・・・ シャッタ
39 ・・・ 回転機構揺動器
301、500 ・・・ ICタグ
415a ・・・ 部品ICタグ
415b ・・・ 配送先ICタグ
415c ・・・ 戻入ICタグ
407、701、805、851、907 ・・・ コンピュータ
409 ・・・ ICタグ情報書込部
411 ・・・ 修理部品仕分部
413、703、855 ・・・ ICタグ情報読取部
419 ・・・ コンテナ
600 ・・・ ICタグ保護構造体
705 ・・・ 精算部
711 ・・・ 入退場ゲート
731 ・・・ 商品ICタグ
741 ・・・ 店内商品ICタグ
807、930 ・・・ ICタグリーダ
815a ・・・ 商品ICタグ
815b ・・・ 店舗ICタグ
853 ・・・ 部品調達部
915 ・・・ 荷物ICタグ
921 ・・・ 受信器
933a、933b ・・・ 送信器
本発明は、物品の流通を管理するシステムに関する。より具体的には、物品が集散する場所における物品の出入を管理するためのシステムに関する。
従来、物品の集散する場(倉庫等)において、物品の出入管理は、担当者により出入庫する物品群と出入庫伝票とを照合することにより行われる。また、集散場構内における物品の移動であっても、伝票により担当者間の物品の受け渡しが管理され、物品の所在が管理されている。
例えば、家電品の出張修理事業における修理部品の管理は次のように行われる。修理部品は、製造拠点から搬送されて部品倉庫に備蓄され、修理依頼に応じて必要な修理部品が出庫される。修理で使用されなかった修理部品は、再び部品倉庫に入庫する。以下、より具体的に説明する。
家電品に故障が生じた場合、顧客は、その製品を購入した電気店に、または、修理会社に、電話等を用いて修理を依頼する。
修理依頼を受け付けた修理受付担当者は、顧客から顧客情報を聞き取り、受付表に顧客情報を記載(入力)し、顧客住所の含まれる地域を管轄するサービス拠点の拠点管理者へ受付表を送信する。
サービス拠点管理者は入手した受付表を、管理下にある修理担当者(複数)の各々の修理能力を勘案して各修理担当者へ配分(采配と称す)する。
修理担当者は配分された受付表を個々に検討し、処理順位付けをし、それに従って顧客宅に電話で訪問時間の了解を得、受付表に記載された情報から故障内容と修理方法を推定判断し、修理に必要な部品を推定し、サービス拠点に在庫する修理部品の中から選別する。
しかしながら、サービス拠点に在庫する修理部品の種類・量には在庫場所・在庫資産の制約から制限がある。通常、サービス拠点内で修理に必要と考えられる修理部品が人手できない場合、オンラインで部品倉庫に対し修理部品を発注する。
注文を受けた部品倉庫担当者は、管理端末機により必要な修理部品が収納されている部品棚を検索し、自動走行パレット運搬機を作動させて当該部品棚のパレットを呼び出して必要な修理部品を取出し、あらかじめ作成した部品出庫票部品票と出庫伝票を作成し、取り出した修理部品に添付し、運送会社へ託送する。
サービス拠点部品担当者は、運送会社から修理部品を受け取り、修理部品と部品出庫票部品票および出庫伝票を照合し、確認し、その修理部品を注文した修理担当者へ修理部品を引き渡す。
修理担当者(技術者)は、顧客宅を訪問し、修理作業を完了させる。その後、サービス拠点へ帰り、修理に使用しなかった修理部品をコンテナへ返却する。
サービス拠点部品担当者は、コンテナの内容を確認し、返品伝票を作成し、返却された未使用修理部品に示付し、運送会社へ託送し、部品倉庫へ未使用修理部品を返却する。
部品倉庫担当者は、返品伝票を用いて返却された未使用修理部品に対し返品処理し、部品倉庫の指定された部品棚へ自動走行パレット運搬機を用いて未使用修理部品を収納する。
部品倉庫担当者は、修理部品の個別包装の表面に記載してある部品コード、部品名等を視認することで修理部品の識別を行なっている。(例えば、特許文献1段落[0077]、図11、および、図12参照。)
特開2002−222280号公報
しかしながら、上記のような方法では、物品の識別は部品倉庫担当者の視認により行われ、物品の出入庫確認は伝票処理によって実施される。複雑かつ煩雑な作業のほとんどは、部品倉庫担当者の人手に頼っている。そのため、作業と作業の連結部分において、常に、部品倉庫担当者の視覚認識と伝票の介在を必要とし、物品の取り違え、ならびに、物品の配送先および着荷日の指定ミス等が発生しやすく、結果として誤配や欠品が発生する。
物品の配送先においても、配送された物品と伝票とを照合して誤配や欠品をチェックしており、配送先におけるサービス拠点部品担当者に負担がかかる。
上記のような問題は倉庫からの物品の配送作業のみならず、スーパーマーケット等におけるレジ会計においても同様に存在する。レジ会計担当者は、商品の販売価格の入力を誤ったり、入力を忘れることもある。不慣れなレジ会計担当者は、レジ会計処理に相当な時間を要することもあり、顧客に不快感を抱かせることもある。
本発明は、上記課題を解決するために、物品の集散所における物品の管理業務において物品の出入管理を正確かつ迅速に行え、さらに、システム全体での省力化を実現するシステムを提供することを目的とする。
本発明は、その一態様においては、物品の出入を管理する物品出入管理システムであって、物品に添付され、第1情報を記憶可能な第1識別情報記憶装置と、第1識別情報記憶装置に第1情報を記録する情報書込部と、物品に添付された第1識別情報記憶装置の第1情報を読み取る第1情報読取部と、第1情報読取部の読み取った第1情報を受け取り、受け取った情報に基づいて第1識別情報記憶装置が添付された物品の出入に関する情報を処理する第1情報処理装置とを有する物品出入管理システムである。
本発明の一態様においては、さらに、物品を収納する容器に添付され、第2情報を記憶可能な第2識別情報記憶装置を有し、情報書込部は、第2識別情報記憶装置に第2情報を記録し、第1情報読取部は、物品に添付された第1識別情報記憶装置の第1情報の読取りと実質的に同時的に容器に添付された第2識別情報記憶装置の第2情報を読み取り可能であり、第1情報処理装置は、第1情報読取部の読み取った第1情報および第2情報を受け取り、受け取った情報に基づいて第1識別情報記憶装置が添付された物品の出入を、第2識別情報記憶装置が添付された容器の出入と関連づけて処理することが好ましい。
本発明の一態様においては、さらに、第1識別情報記憶装置が添付された物品の戻入を示す第3情報を有する第3識別情報記憶装置を有し、第1情報読取部が、第3識別情報記憶装置の第3情報と実質的に同時的に第1識別情報記憶装置の第1情報を読み取った場合、第1情報処理装置は、第1識別情報記憶装置が添付された物品の戻入処理を実行することが好ましい。
本発明の一態様においては、第1情報は、物品が配送される配送先に関する配送先情報と、物品の種類を示す物品情報を含むことが好ましい。
本発明の一態様においては、第2情報は、配送される配送先に関する配送先情報を含むことが好ましい。
本発明の一態様においては、第1情報処理装置は、物品の配送先に関する情報を有し、第1情報読取部が実質的に同時的に読み取った第1情報と第2情報のそれぞれに含まれる配送先情報が一致しているかを判定することが好ましい。
本発明の一態様においては、さらに、第1情報処理装置は、第1情報読取部が実質的に同時的に読み取った第1情報および第2情報の、第2情報に含まれる配送先情報と同一の配送先情報を有する、第1識別情報記憶装置に記録された第1情報で構成される第1情報群とを比較し、実質的に同時的に読み取った第1情報に含まれる物品情報と、第1情報群に含まれる物品情報とが一致しているかを判定することが好ましい。
本発明の一態様においては、第1情報は、第1識別情報記憶装置が添付される物品の種類および販売価格を含むことが好ましい。
本発明の一態様においては、第1情報は、第1識別情報記憶装置が添付され、製品の製造ラインにおいて使用される部品に関する情報であることが好ましい。
本発明の一態様においては、第1情報は、第1識別情報記憶装置が添付され、配達される物品の配送先および物品の配達に使用される配達手段に関する情報であり、第2情報は、配達手段に関する情報であることが好ましい。
本発明の一態様においては、さらに、第1情報処理装置と接続され、配送される物品に関する情報にアクセスすることができ、物品の配送先に配された第2情報処理装置と、第1識別情報記憶装置および第2識別情報記憶装置にそれぞれ記録された第1情報および第2情報を読取る第2情報読取部とを有し、第2情報処理装置は、第2情報読取部の読み取った第1情報および第2情報を、配送される物品に関する情報と照合し、照合結果を第1情報処理装置に送信することが好ましい。
本発明の一態様においては、さらに、金額を表示し、金額に相当する金銭の授受を行う精算部を有し、第1情報は、物品の価格に関する情報であり、第1情報処理装置は、第1情報読取部の読み取った第1情報に基づいて精算に要する金銭の額を求めることが好ましい。
本発明の一態様においては、第1識別情報記憶装置は、ICチップ部とアンテナ部とを有する非接触型ICタグであることが好ましい。
本発明の一態様においては、第1識別情報記憶装置は、情報の送受に2.45GHz帯の電波を使用することが好ましい。
本発明の一態様においては、第1識別情報記憶装置のアンテナ部は、電波の送受信に指向性を有し、第1識別情報記憶装置は、指向性の方向とは垂直な方向に、アンテナ部の中心から等しく1.5mm以上の厚さを有し、垂直な方向に3mm以上の厚さを有するように、第1識別情報記憶装置を保護する構造体に収納されていることが好ましい。
本発明の一態様においては、第1情報読取部は、トンネル構造を有し、トンネル構造の内壁面には、アンテナを備え、ICタグが載置される部分を備え、ICタグが載置される部分は、略水平面内において回転可能であり、さらに、載置される部分は、ICタグが載置された状態で水平面から傾斜するように揺動可能であり、回転および揺動を行いながらICタグの記憶する情報を読み取ることができることが好ましい。
本発明の一態様においては、さらに、トンネル構造の内壁面の少なくとも一部には、電波を反射する反射板を備えることが好ましい。
本発明は、その一態様においては、ICチップ部と、アンテナ部とを有する非接触型ICタグであって、アンテナ部は、電波の送受信に指向性を有し、非接触型ICタグは、指向性の方向とは垂直な方向に、アンテナ部の中心から等しく1.5mm以上の厚さを有し、垂直な方向に3mm以上の厚さを有するように構成されているICタグである。
本発明は、その一態様においては、ICタグリーダであって、トンネル構造を有し、トンネル構造の内壁面には、アンテナを備え、さらに、ICタグが載置される部分を備え、ICタグが載置される部分は略水平面内において回転可能であり、さらに、載置される部分は、ICタグが載置された状態で水平面から傾斜するように揺動可能であり、回転および揺動を行いながらICタグの記憶する情報を読み取ることができるICタグリーダである。
本発明による物品出入管理システムによれば、物品の出入管理を正確に行うことができ、出入管理に携わる人員にかかる負担を軽減できる。
<1.第1の実施形態>
本発明の物品出入管理システムの第1実施形態について図面を参照しながら説明する。本実施形態のシステムは、家電品の出張修理事業における修理部品管理業務に適用可能な修理部品管理システムである。この修理部品管理システムは、修理部品管理倉庫において運用され、修理部品の出庫、修理に使用されなかった余剰な未使用修理部品の部品倉庫への返却、未使用修理部品の指定された部品棚への収納、といった、部品倉庫における修理部品管理業務のほぼ全工程を自動化する。
修理部品管理システムは、修理を依頼してきた顧客の顧客情報、ならびに、顧客に対する過去の訪問歴および当該商品の故障履歴が人力され、入力情報を記憶し、記憶した情報を照合選択し、記憶情報を出力する、顧客情報管理部と、修理担当者の修理能力情報が入力され、修理能力情報を記憶し、顧客情報管理部の出力する顧客情報の示す顧客の居住する地域を管轄する修理拠点に在籍する修理担当者情報を出力する、修理担当者管理部と、修理担当者管理部の出力する修理担当者情報を用いて最適修理担当者を選定するための選択プログラムを記憶し、実行し、選択プログラムによって選定された修理担当者の稼動スケジュールが計画され、稼働スケジュールを記憶し、出力する、修理担当者采配部と、顧客情報管理部の出力する故障履歴を用いて商品の故障モード・故障頻度・故障部位・故障部品等ならびに部品交換による商品の故障に対する修復効果を統計的に推定し、推定結果を記憶し、出力する、故障修復情報管理部と、故障修復情報管理部の出力する推定結果を用いて修理のために必要とする修理部品を選択し、修理部品選択結果を記憶し、出力する、修理部品選択部と、修理部品選択部の出力する修理部品選択結果に含まれる修理部品情報を記憶し、出力する、選択修理部品情報配信部と、選択修理部品情報配信部の出力する修理部品情報を用いてICタグに記憶させるICタグ情報を生成し、ICタグ情報を記憶し、出力するとともに、ICタグにICタグ情報を書き込む、修理部品情報変換部と、選択修理部品情報配信部の出力する修理部品情報を修理部品出庫票として出力する、出庫票出力部と、修理部品情報変換部の出力するICタグ情報と出庫票出力部の出力する修理部品出庫票に記録された情報とを照合し、適合不適合の判別をし、出庫票判別結果を記憶し、出力する、出庫票適合判断部と、修理部品情報変換部によりICタグに書き込まれるICタグ情報と修理部品または修理部品個装に表示された情報とを照合し、適合不適合の判別をし、修理部品表示判別結果を記憶し、さらに、選択修理部品情報配信部の出力する修理部品情報とICタグ情報とを照合し、適合不適合の判別をし、修理部品情報判別結果を記憶し、出力する、部品情報適合判断部と、返品された修理部品を搬送するためのコンテナと選択修理部品情報配信部の出力する修理部品情報とを比較し、売上処理および返品処理を自動的に行い、売上情報を出力する、売上処理管理部と、売上処理管理部の出力する売上情報および修理担当者采配部の出力する稼働スケジュールに基づいて修理担当者毎に売上実績を算定し、記憶する、売上実績管理部とを有する。
本システムに含まれる各部は、1つまたは複数の情報処理装置であるコンピュータおよび情報処理装置に接続されたプリンタ、ICタグライタ、ICタグリーダ、バーコードリーダもしくは2次元コードリーダ、自動走行パレット運搬機、ならびに、物品を仕分するソータ等により実現することができる。
本修理部品管理システムは、出張修理事業における修理部品の管理を容易かつ正確に行うことができる。もってこれらの業務に従事する人員の精神的・肉体的負荷を低減し、在庫の適正化、および、ロスの低減、ペーパーレス化促進等の効果を有し、修理事業にかかるコストの低減に貢献することができる。
図1は、第1の実施形態による修理部品管理システムの構成図である。図に示す構成部は、記憶装置を備えたコンピュータおよびコンピュータで実行されるプログラム、ならびに、情報の送受信可能に接続された複数の装置により実現される。これら複数の装置については、後で詳細に説明する。
<1−1.修理担当者決定処理>
顧客情報管理部101は、部品倉庫と通信手段等により接続されたカスタマーセンタに対し商品の修理を依頼した顧客の顧客情報およびその顧客についての過去の訪問歴・当該商品の故障履歴等の入力を受け付ける。
顧客情報管理部101は、これらの情報を記憶し、必要であれば過去の実績データと照合処理を行い、さらに、修理担当者管理部102へ顧客情報等を送る。
修理担当者管理部102は、受けた顧客情報等に基づき、顧客の居住する地域を管轄する修理拠点に在籍する修理担当者を、各人の修理能力等に基づいて検索し、ヒットした修理担当者のリストを、修理担当者情報として記憶し、修理担当者情報を修理担当者采配部103に送る。
修理担当者采配部103は、修理担当者情報に基づき、最適な修理担当者をコンピュータで動作するプログラムを用いて選定し、選抜された修理担当者の稼働スケジュールが計画され、選抜修理担当者情報として記憶し、出庫票出力部108、および、売上実績管理部112に送る。
本システムにおいては、カスタマーセンタが受けた修理依頼に基づき、顧客情報管理部101、修理担当者管理部102、および、修理担当者采配部103により、修理を担当する修理担当者が選抜され、選抜修理担当者の稼働スケジュールに上記修理依頼が組み込まれる。
<1−2.修理部品決定処理>
また、顧客情報管理部101は、修理依頼にかかる商品の故障モード・故障頻度・故障部位・故障部品等に関し、顧客からカスタマーセンタに寄せられた情報を故障修復情報管理部104に送る。
故障修復情報管理部104は、それら情報を商品の型式によって分類し、蓄積された過去の類例を参照し、故障に関連すると推察される部品を交換することによって故障が修復される確度を統計的に推定し、結果を修理効果推定情報として記憶し、また、修理部品選択部105に送る。
修理部品選択部105は、修理効果推定情報に基づき、修理に必要であると推定された修理部品を選択し、結果を選択修理部品情報として記憶し、また、選択修理部品情報配信部106に送る。選択修理部品情報とは、修理を完了するために必要と推定される確からしさが高い修理部品から順に所定数の修理部品を選択することにより決定されればよい。また、今回の訪問修理によって修理が完了すると予想される確率が所定値以上となるように修理部品を組み合わせて選択することにより決定されてもよい。このようにして修理部品は、本システムにより自動的に選択される。
選択修理部品情報は、選択修理部品情報配信部106に入力され、選択修理部品情報配信部106は、ICタグに情報を記録する修理部品情報変換部107、出庫票として情報を出力する出庫票出力部108、および、売上の処理を実行する売上処理管理部111に選択修理部品情報を送る。修理部品情報変換部107は、ICタグ情報書込部として機能する。
次に、本システムは、各修理担当者に対し配送すべき修理部品を仕分けし、各修理担当者、または、修理担当者の属する拠点に対し部品を出庫するための処理を実施する。この処理は、図示しない修理部品仕分部により自動的または少数の仕分担当者とシステムが協働し実行される。
本システムは、識別情報記憶装置である無線式非接触型ICタグ(以下、「ICタグ」と称する。)に修理部品情報、および、配送先情報を記録し、修理部品の出入庫の管理に利用する。
本実施形態において使用するICタグ(ICカード)は、非接触型のICタグであり、2.45GHz帯の電波を用いて交信を行うICタグである。他の周波数帯を用いるICタグを使用することも可能である。また、本発明は、ハイブリッド型およびデュアルインターフェース型のICタグを使用することも可能である。
<1−3.修理部品出庫処理>
修理部品情報変換部107は、ICタグライタを有する。修理部品情報変換部107は、受け取った選択修理部品情報および選抜修理担当者情報に基づき、個々の修理部品を識別するための情報、および、個々の部品が送られるべき修理担当者の情報を部品ICタグ情報へ変換し、修理部品毎に、別々のICタグに書き込む。
出庫票出力部108は、例えばプリンタのような出力装置を備え、選択修理部品情報および選抜修理担当者情報に基づき、出庫される修理部品と配送先の修理担当者の情報を部品出庫票として出力する。この出庫票出力部108は修理部品仕分部の一部を構成する。
出庫票適合判断部109は、修理部品情報変換部107によりICタグに書き込まれた部品ICタグ情報と、部品出庫票に書き込まれた情報と照合し、適合不適合の判別をする。この判別の結果は、出庫票適合判断部109が備える表示装置に表示させることができる。この出庫票適合判断部109は修理部品仕分部の一部を構成する。
部品情報適合判断部110は、修理部品情報変換部107によりICタグに書き込まれた部品ICタグ情報と、選択修理部品情報の部品または部品個数に関する情報とを照合し、適合不適合の判別を行う。また、適合と判断された場合は、部品ICタグ情報に基づき、特定された修理部品を出庫する。出庫された部品は、選抜された修理担当者のもとに送られる。また、部品情報適合判断部110は、返品された未使用修理部品の種類および数量を部品に貼付されるICタグの部品ICタグ情報を読み取って記憶する返品情報生成部としても機能する。このとき、返品された未使用修理部品に関する情報は、売上処理管理部111へ送ることができる。この部品情報適合判断部110は、ICタグの記録した情報を読み出すためのICタグ情報読取部を構成する。
<1−4.修理部品返品処理>
さらに、売上処理管理部111は、返品されてきた未使用修理部品が入れられたコンテナが、部品情報適合判断部110において検品および返品処理されることにより、選択修理部品情報配信部106から得られる情報と比較し、売上処理および返品処理を自動的に処理し、記憶する。
売上実績管理部112は、売上処理管理部111および修理担当者采配部103から得られる情報に基づいて修理担当者毎に売上実績を求め、記憶する。売上実績管理部112は、出張修理事業全体の売上実績および各修理担当者の売上実績を管理することができる。
<1−5.処理フロー>
次に、本システムの処理の流れを、図2および図3を参照して説明する。図2および図3は、本発明の第1の実施形態による修理部品管理システムが行う処理のフローチャートである。
図2は、顧客からの修理依頼受付から修理部品の発注までの処理の流れを示すフローチャートである。
修理受付担当者は、修理を依頼する顧客の氏名・住所・電話番号・商品・商品の型式・故障状況・症状・修理希望日等の顧客情報を、顧客から聞取る。本システムの顧客情報管理部101は、それら顧客情報の入力を受け付ける(ステップS201)。
顧客情報に基づき、顧客情報管理部101は、修理対象である商品の名称および型式名の確認処理を行うことができる。本処理は、顧客の提供する情報だけでは商品の型式名が判明しない場合、例えば、商品(例えば「5年前に買ったテレビ」)はわかるがその商品名および型式名がわからない場合など、顧客のもたらす情報が不明確な場合、修理部品選定用データベースに対しファジー検索等を行い商品名および型式名の特定を行う。その際、修理受付担当者との対話形式のインターフェースを設け、修理受付担当者は、システムの表示する質問に従って顧客に質問を発し、顧客の回答からヒントを得ながら型式名の特定をするように本システムを構成してもよい(ステップS202)。ここで、修理部品選定用データベースは、本システムの有するデータベースであり、過去の修理事例において顧客より寄せられた情報と実際の故障内容との関係をまとめたデータベースである。
次に、本システムの故障修復情報管理部104は、顧客情報に基づき商品の故障状況・症状・故障した家電機器に表示された故障コード番号や故障頻度等と、修理部品選定用データベースとを照合し、商品の故障症状および故障モードの特定処理を行う。本特定処理は、統計に基づく推定であってもよい。顧客情報のみでは、確度の高い推定が行えないと本システムが判断する場合、追加的質問を顧客情報管理部101のインターフェースに表示し、修理受付担当者が顧客に質問し、顧客の回答を本システムに入力し、本システムはこの情報を用いて再度推定処理を行い、特定精度を高めてもよい(ステップS203)。
次に、本システムの修理部品選択部105は、ステップS203における故障症状および故障モード特定結果に基づき、修理担当者が、修理を完了させることができる確率が所定値(例えば90%)を上回るように、修理に必要となる修理部品を選定する(ステップS204)。
次に、本システムの選択修理部品情報配信部106は、ステップS204における修理部品の選定に基づき、部品倉庫に対する修理部品の発注処理を行う(ステップS205)。本ステップにおいてシステムは、ステップS204において選定された修理部品の情報(選択修理部品情報)と、修理担当者采配部103の送る選抜修理担当者情報に基づく納入先および納入日時に関する情報を含む修理部品発注情報を部品倉庫の修理部品情報変換部107、および、出庫票出力部108等へ自動送信する。
図3は、修理部品発注情報の送信から部品の出庫、さらに、修理時に使用されなかった余剰部品の回収および入庫までの、本システムの行う処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS205(「修理部品の発注」処理)では、ステップS204(「修理部品の選定」処理)で選定した修理部品を、納入先と納入日時を指定して部品倉庫へ自動発注する。(修理部品発注情報の送信。)
選択修理部品情報配信部106は、選択修理部品情報を、部品倉庫を管理するコンピュータへ転送する(ステップS206)。選択修理部品情報を受信した部品倉庫管理コンピュータは、この情報に基づき、出庫票出力部108に含まれる部品票プリンタ、部品情報適合判断部110に含まれるICタグリーダ、および、自動走行パレット運搬機、修理部品情報変換部107に含まれるICタグライタへ情報を送る。
自動走行パレット運搬機は、指定された部品が収納されている部品棚を選択し、自動走行で当該部品棚のパレットを取り出し口まで呼び出す(ステップS207)。
自動走行パレット運搬機は、パレットを自動的に部品倉庫担当者に届ける(ステップS208)。部品倉庫担当者は、修理部品発注情報に基づきパレット上から指定された部品を個別包装箱、または、部品の表面に記載された、部品名、部品コードを視認により確認し、必要個数を取り出すことができる。
また、本システムの修理部品情報変換部107は、選択修理部品情報を受信し、ICタグライタによって修理部品毎に別々のICタグへ部品情報(部品ICタグ情報)を書き込む(ステップS209)。
本システムの出庫票出力部108に含まれる部品票プリンタが、受信した選択修理部品情報を部品出庫票として印刷する(ステップS210)。
出庫票適合判断部109は、ステップS205で書き込まれたICタグの部品ICタグ情報と、部品出庫票にプリントされた内容とを照合する。合致している場合、部品出庫票がICタグに貼り付けられる(ステップS211)。なお、この照合は、部品倉庫担当者が目視により、ICタグ識別情報をCRT等に表示した内容と、プリントアウトされた部品票の記載内容を照合してもよい。
本システムの部品情報適合判断部110は、部品の個別包装箱または部品の表面に記載の部品情報と、部品出庫票に表示の修理部品情報を照合し、合致していればステップS213へ進む。合致していなければステップS206へ戻る(ステップS212)。なお、この照合は、部品倉庫担当者が目視で行ってもよい。
ステップS212の照合において、合致していた部品に該当するICタグが貼付けられる(ステップS213)。
ICタグが貼付された部品が、部品倉庫に配されたソータに送られる(ステップS214)。
ここで、ソータとは、選択修理部品情報および選抜修理担当者情報に従って部品個々の出荷先を判別し、指定窓口(コンテナなど)へ自動的に仕分けする機能を有する自動搬送仕分け機をいう。
個々の部品は、選択修理部品情報および選抜修理担当者情報に基づいてソータにより分類され仕分けされ、指定のコンテナへ供給する(ステップS215)。
所定の時間になると、コンテナは出荷場へ搬送コンベアによって自動的に順次、搬送される(ステップS216)。
搬送コンベア上に設けられた部品情報適合判断部110のICタグリーダにより実質的に同時的に読み取られた、コンテナの中に含まれる修理部品群と選択修理部品情報および選抜修理担当者情報(送付先と必要部品など)とが自動的に検品・照合される(ステップS217)。
照合結果は、送付先(修理担当者)への売上処理とされ、売上処理管理部111のコンピュータに記録される。
コンテナは出荷場から運送会社によって、各出荷先へ配達される(ステップS218)。
届けられたコンテナの中味を修理担当者が確認する。この際、修理担当者は自己へ送信されている当日の修理予定の情報と照合する(ステップS219)。
修理担当者は、顧客宅に出向き、修理作業を実施する(ステップS220)。この際に、修理担当者は準備され、携行した修理部品を全て使い切ることなく、余剰部品が発生する事もある。
修理作業完了後、修理担当者は車載端末に完了報告を入力し修理担当者稼動状況データベースへ自動送信する。修理担当者の売上実績は、本システムのコンピュータへ送信可能である。この売上実績は累積され、期末に修理担当者の売上実績として計上することができる。
修理担当者、当日の予定された業務が終了すると拠点(もしくは自宅)へ帰り、余剰部品の入ったコンテナ所定の場所へ返却る(ステップS221)。
返却されたコンテナは、各部品返却場所を巡回してコンテナを回収している運送業者によって、回収され、部品倉庫へ帰着する(ステップS222)。
そして、余剰部品の入ったコンテナは返却ラインへ送られ、部品情報適合判断部110に含まれるICタグリーダによりコンテナ内の部品情報を読み取り、自動的に返品処理される(ステップS223)。
コンテナから取り出された余剰部品は、各々の部品情報に基づいて指定された収納場所へ搬送され、部品票取り外される(ステップS224)。
部品票からICタグを取り外し、回収する(ステップS225)。
回収された各部品をステップS224で指定された部品棚へ、順次、収納する(ステップS226)。
<1−6.トンネル構造ICタグリーダ>
図4A、図4B、および、図4Cは、修理担当者毎に仕分けされ、コンテナに収納された多数の修理部品について、要求された部品情報どおりに収納されているか否かを判定するため、部品個々に貼付したICタグの情報を読み取る処理(図2、ステップS217)において使用されるICタグ情報読取ステーションのトンネル構造ICタグリーダの斜視図、平面図、および、立面図である。コンテナ32が、コンベアライン34上に配置されたトンネル構造のICタグリーダカバー部30内部およびICタグリーダ底部36上面を通過するようにトンネル内部空間は確保されている。ICタグリーダカバー部30は、コンテナ32がその内部を通過できるように側板と天とでトンネル構造を形成しており、ICタグリーダカバー部30には、1つまたは複数のアンテナ31が配されている。ICタグリーダ底部36は、ICタグリーダカバー部30に少なくともその一部分が覆われた状態で配置され、コンテナ32が順送・逆送可能な機構33、またはコンテナ32が水平面で回転可能な回転器35、ならびに、コンテナ32を水平面に対し傾斜させて保持することができる回転機構揺動器39を有する。機構33は、例えば球形の搬送ローラである。ICタグリーダ底部36は、アンテナ31と同等の図示しないアンテナを有してもよい。ICタグリーダカバー部30およびICタグリーダ底部36は、コンテナ32を移動・回転・揺動可能な本発明のICタグリーダを構成する。コンテナ32は、ICタグリーダカバー部30およびICタグリーダ底部36の間を通り、かつ、回転器35および回転機構揺動器39によってコンテナ32が水平面に対して傾斜しつつ回転、順送・逆送可能である。ここで、ICタグリーダカバー部30のアンテナ31は、トンネル構造の内部におよそ隈無く電波を発射可能に複数設けられている。さらに、トンネル構造内壁面には、電波を様々に反射するように反射板を設けてある。
コンテナ32には、修理部品に添付された状態で複数のICタグが含まれる。この複数のICタグおよびICタグを添付された修理部品は、通常、乱雑にコンテナ32に詰められた状態で搬送される。また、修理部品は、電波を反射する素材(例えば金属)で構成されているものも含まれ、ICタグに電波を届きにくくしている。このような状態でコンテナ32に含まれているICタグの部品ICタグ情報を漏れなく読み出すために、本システムのICタグリーダカバー部30は、トンネル構造(アーチ状形状、逆U字状形状)を有している。トンネル構造内壁部には、ICタグリーダのアンテナ31が複数配置されており、トンネル構造内部において電波の届かない部分(デッドポイント)を少なくしている。また、トンネル構造内壁面およびICタグリーダ底部36は、電波をランダムに反射する機能を備えた反射板として機能する。
しかしながら、修理部品に密接したICタグには、それでもなお電波を受信できない場合があり得る。そのため、回転器35は水平面内を所定の周期で回転し、載置されているコンテナ32を回転させながらICタグとの交信を行うことができるように構成される。
さらに、回転器35を支持する回転機構揺動器39は、回転するコンテナ32および回転器35に、水平方向に対し傾斜を与える機能を有する。よって、コンテナ32は、揺動されながら略水平面内を回転する。揺動の周期と、回転の周期とは、非同期的、つまり、コンテナ32が水平面内を半回転したとき、回転機構揺動器39は、その揺動の位相が水平状態にならないように制御されることが望ましい。揺動の振幅を小さく、揺動の周期を短く設定すれば、コンテナ32内部の物品に振動が伝播し、物品の配置状態が微妙に変化して電波の受電状況を改善することもできる。
このような回転機構および揺動機構を設けることで、トンネル構造内部におけるデッドポイントに定在するICタグを無くすことができ、また、電波を反射または吸収するような素材(例えば金属や水等の液体)に密接しているICタグであっても、電波を受信可能としている。なお、回転機構揺動器39の代りに、回転器35を垂直方向に往復運動させるような回転機構昇降器を備えても同様の効果が得られる。
図4Bおよび図4Cに図示するように、トンネル構造の出入り口に開閉シャッタ38が設けられる。なお、図の明瞭性を確保するため、図4Aにおいては、開閉シャッタ38は図示していない。開閉シャッタ38は、その内壁面が電波反射板として機能し、ICタグリーダ外部への電波の漏れを無くすことができる。よって、ICタグの受電性能を向上するとともに、周囲の環境に対し、ICタグリーダの発する電波の及ぼす障害を無くすことができる。この目的のため、ICタグリーダカバー部30とICタグリーダ底部36とは、ICタグリーダカバー部30の側板とICタグリーダ底部36とが密接し、電波を遮蔽する構造を有することが望まれる。
この構成により、ICタグの情報の読取り確率が大幅に向上し、読取り漏れが極めて少なくなる。また、アンテナ31は固定されてよいため、ICタグリーダ内部の配線等の構成は容易である。さらには、アンテナ31が複数配置されるため、ICタグリーダの読取り速度は向上する。
図5は、トンネル構造を有するICタグリーダの別の例を示す斜視図である。修理担当者毎に仕分けされコンテナ32に収納された多数の修理部品について、要求された部品情報どおりに収納されているか否かを、部品個々に貼付したICタグの情報を読み取る工程において、コンベアライン34上に配されたICタグリーダカバー部130の中にコンテナ32が停止または通過する構成とし、かつICタグリーダカバー部130のアンテナ131は、通されてトンネル構造内で静止しているコンテナ32の略中央部を中心とした円周運動が可能である。ICタグリーダ底部36は、図4に示した例と同等の機能を有する。また、回転器35および回転機構揺動器39は省略してもよい。
この構成により、ICタグの情報の読取り確率が大幅に向上し、読取り漏れが極めて少なくなる。本例のICタグリーダは、コンテナを動かさずに読取り処理を行うため、コンテナ内に、衝撃に対して極めて脆弱な物品が含まれる場合であっても安全に情報を読取ることができる。
<1−7.ICタグ>
図6Aおよび図6Bは、部品個々に貼付したICタグの情報を読み取る工程において、ICタグの周囲に適当な空間を確保するためのICタグ保護構造体の一例を示す図である。図6AはICタグおよびICタグ保護構造体の斜視図であり、図6Bは、図6Aの線VIB−VIBに沿った断面図である。
ICタグ301を、上ケース303および下ケース305で保護し、内包るように配置することにより、ICタグ301と、ICタグ301が添付される修理部品との間に受信性能確保スペースが確保される。このICタグ保護構造体は、電波を遮蔽しない性質を有する素材で形成されればよい。
ICタグは、使用する周波数帯により数種類に分類されるが、一般的には、金属や容器に入った液体が密着した場合には、受発信が不可能もしくは不安定となることが知られている。
そのため、図6CのICタグ301のZ方向に、ICタグの周囲に受発信性能確保のためのスペースを設けることにより、コンテナの中に多数の修理部品をICタグに密接して混在させた場合においても、正確に読み取ることが可能となる。このスペースから、ICタグリーダのアンテナ部から発射された電波は進入し、ICタグに到達する。ここで、X、およびY方向とは、ICタグのアンテナ部の電波受信性能の高い方向であり、Z方向は、これらXおよびY方向に垂直な方向である。
<1−8.まとめ>
以上のように本実施形態における修理部品管理システムによれば、修理に必要な部品を正確に遅滞無く選別し出荷し、修理完了後は使用しなかった部品を遅滞無く部品倉庫へ返却し所定保管場所へ収納できる。また、この全工程において発生する種々の誤配や欠品事故などの発生防止が図れ、更に、部品の現物と帳票との照合などの従来人手に頼っていた在庫管理や修理担当者毎の売上管理の自動化が可能となる。
一方、部品在庫の勘定が空白期間となるオンザウェイ(出庫〜入庫)の間が短縮されるために、部品在庫が有効活用できることにより、部品在庫の削減が可能となる。
さらに、作業者の認識力に頼る工程が減少する事により、作業者の精神的・肉体的負担が減少する。伝票による業務処理を廃止することによりペーパーレス業務処理が可能となり、種々のミスや作業ロスの削減効果と相まって、エネルギー削減・環境保護にも貢献する。
<2.第2の実施形態>
第2の実施形態による物品出入管理システムについて説明する。本システムも、第1の実施形態と同様、家電機器等の出張修理サービス業において修理部品倉庫で活用される修理部品管理システムを例に、図面を参照しながら説明する。
<2−1.システムの構成>
図7は、本実施形態による修理部品倉庫の修理部品管理システムと、他部門との情報および物品の流れを示す模式図である。
本実施形態の修理部品管理システム400は、ICタグに情報を書き込み、ICタグ表面に情報を印刷するICタグ情報書込部409、情報が書き込まれたICタグと修理部品とを組み合わせ、配送先別に修理部品を仕分する修理部品仕分部411、および、出庫される修理部品に貼付されたICタグに書き込まれた情報等を読み出すICタグ情報読取部413を有し、さらに、これら各部と接続されたコンピュータ407を有する。コンピュータ407は、カスタマーセンタのコンピュータ401および、修理業務にかかる情報をとりまとめる中央コンピュータ403とネットワーク405を介して接続される。
<2−2.システムの動作>
顧客からの修理依頼は、カスタマーセンタに電話等によりなされる。カスタマーセンタにおいて、第1実施形態と同様に顧客情報管理部を構成するコンピュータ401に顧客情報が入力される。コンピュータ401は、ネットワーク405により、中央コンピュータ403および修理部品管理システム400のコンピュータ407に接続されており、顧客情報は、ネットワーク405を通じて中央コンピュータ403およびコンピュータ407に送られる。
中央コンピュータ403は、過去の修理実績や顧客に関する情報を多数保有し、第1実施形態における修理担当者管理部、修理担当者采配部、売上実績管理部、故障修復情報管理部、修理部品選択部、選択修理部品情報配信部を構成する。中央コンピュータ403は、受け取った顧客情報に基づき、修理を担当すべき修理担当者を決定し、その修理担当者のスケジュールを計画し、これら情報を選抜修理担当者情報としてコンピュータ407へ、ネットワーク405を通じて送信する。また、中央コンピュータ403は、顧客情報に基づき、修理に必要と思われる部品を選択し、選択修理部品情報としてコンピュータ407へ、ネットワーク405を通じて送信する。
修理部品管理システム400のコンピュータ407は、選抜修理担当者情報および選択修理部品情報を受け取ることにより、各修理担当者に配送すべき修理部品の種類および数量、配送すべき日時等を認識する。
これら、選抜修理担当者情報および選択修理部品情報は、コンピュータ407からICタグ情報書込部409および修理部品仕分部411に送られる。ICタグ情報書込部409は、ICタグに情報を書き込む機能を有し、例えばICタグライタおよびICタグライタを制御するコンピュータからなる。修理部品仕分部411は、ICタグに書き込まれた情報を読み出す機能、および、修理部品もしくは修理部品個装に配されたバーコードもしくは2次元コードを読み取る機能を有し、例えば、ICタグリーダ、および、バーコードもしくは2次元コードリーダ、ならびにこれらを制御するコンピュータからなる。修理部品仕分部411は、修理部品が備蓄された部品棚の近傍に配される。さらに、修理部品仕分部411は、部品棚を検索し、修理部品が収納されたパレットを搬送する自動走行パレット運搬機や、修理部品を自動的にソートするソータ、ならびに、これらを制御可能なコンピュータを備えてもよい。
<2−2−1.ICタグ情報書込部の動作>
送られた選択修理部品情報に基づき、ICタグ情報書込部409は、修理部品ごとに、部品ICタグ415aを作成する。部品ICタグ415aに書き込まれる情報については、後で詳述する。また、ICタグ情報書込部409は、選抜修理担当者情報に基づき、配送先ICタグ415bを作成する。配送先ICタグ415bに書き込まれる情報についても、後で詳述する。なお、配送先ICタグ415bは、以前使用され、配送先より返却された配送先ICタグ415bを再利用してもよい。部品ICタグ415aおよび配送先ICタグ415bは、それぞれ第1識別情報記憶装置および第2識別情報記憶装置を構成する。
図8は、部品ICタグ415aの斜視図である。部品ICタグ415aは、リライタブル層を表面に備え、ICタグ情報書込部409において、ICチップへの情報の書き込みとともに、リライタブル層にも情報が印刷される。これら印刷情報は、修理部品が配送される宛先である配送先情報部451、および、修理部品に関する情報である修理部品情報部453、ならびに、修理部品が収納されている部品棚を示すロケーションナンバー455、等である。また、部品ICタグ415aに含まれるICチップには、タグを識別するための情報(ID)に加え、配送先情報および修理部品情報が書き込まれてもよい。また、部品ICタグ415aのICチップは、タグ識別情報(ID)のみを有し、タグ識別情報と、配送先および修理部品情報との対応関係を、コンピュータ407において記憶してもよい。
部品ICタグ415aおよび配送先ICタグ415bは、修理部品仕分部411に送られる。
<2−2−2.修理部品仕分部の動作>
また、修理部品仕分部411においては、コンピュータ407から送られた選択修理部品情報および選抜修理担当者情報に基づいて、まず、自動走行パレット運搬機が、部品棚から必要な修理部品が収納されたパレットを仕分担当者のもとに届ける。
仕分担当者は、送られてきた部品ICタグ415aに記載の修理部品情報を視認し、自動走行パレット運搬機の搬送したパレットから、修理部品情報に表示されている修理部品を取り出し、修理部品に部品ICタグ415aを貼付する。修理部品管理システム400が、自動走行パレット運搬機を有さない場合、仕分担当者が、ロケーションナンバー455に基づき部品棚から修理部品をピックアップし、修理部品に部品ICタグ415aを貼付すればよい。また、仕分担当者は、配送先ICタグ415bをコンテナ419に貼付し、配送先ICタグ415bが貼付されたコンテナ419を後述するソータ431の所定のスロープ下端に配置する。
部品ICタグ415aが貼付された修理部品は、自動的に配送先別に仕分され、配送先別(例えば修理担当者別)に用意されたコンテナ419に梱包される。図9は、修理部品仕分部411における仕分処理の例図である。
部品ICタグ415aが貼付された修理部品417aは、ICタグリーダ427およびバーコードリーダ425により、部品ICタグ415aに記録されている情報と、修理部品417a個装に印刷されたバーコード418の情報とが読み取られて照合される。この照合は、バーコードリーダ425およびICタグリーダ427に接続されているコンピュータ407が行う。なお、部品または部品個装にもバーコードもしくは2次元コードの代りにICチップおよびアンテナ部からなる部品識別用のICタグを備えている場合、バーコードリーダ425は不要であり、ICタグリーダ427が、部品ICタグ415aと部品識別用ICタグの情報を読み出して照合を行うことができる。
部品ICタグ415aの修理部品情報と、バーコード418の部品情報とが一致すれば、表示部429に「OK」サイン等が表示される。OKの場合には、ソータ431のトレーに載置される。ソータ431のトレーにはセンサが備えてあり、先程照合された部品が載置されたトレーを認識することができる。
ソータ431の下流には、随所にスロープが設けられ、スロープの下端には、配送先ICタグ415bが貼付されたコンテナ419が配置されている。
各スロープと、スロープの下端に配置されるコンテナ419に貼付された配送先ICタグ415bとの対応は予め定められており、ソータ431は、コンピュータ407によって制御され、配送先情報に対応する配送先ICタグ415bが貼付されたコンテナ419が配置されたスロープに、修理部品が載置されたトレーがさしかかると、トレーを傾け、修理部品(例えば、417b)を、コンテナ419に落下させる。
このようにして、各修理部品は、それぞれに対応した部品ICタグ415aが貼付された状態で、その修理部品の配送先ごとに異なるコンテナ419へ梱包される。
図10は、配送先ICタグ415bの斜視図である。配送先ICタグ415bは、印刷可能な表面を有し、表面には、配送先となる修理担当者等の配送先情報461が印刷されており、視認可能である。配送先ICタグ415bのICチップには、配送先情報が記録されている。この、配送先ICタグ415bは、コンテナ419に貼付して使用される。配送先ICタグ415bにより、ICタグリーダは、そのコンテナがどの修理担当者等に向けて配送されるコンテナであるかを読み取ることができる。また、印刷されている配送先情報により、視認により配送先を知ることも可能である。
<2−2−3.ICタグ読取部の動作>
図7に戻り、修理部品417aおよび417b等が梱包されたコンテナ419は、ICタグ情報読取部413へ送られる。このICタグ情報読取部413は、出庫する修理部品に貼付された部品ICタグ415aおよびコンテナ419に貼付された配送先ICタグ415bを実質的に同時的に読取って、修理部品の出庫を確認する機能を有し、例えば、ICタグリーダおよびICタグリーダを制御するコンピュータからなる。読み取った情報は、コンピュータ407に送られ、各コンテナに含まれる修理部品の種類および数量をコンピュータ407が確認した後、出庫される。また、ICタグ情報読取部413は、返品された未使用の修理部品に貼付された部品ICタグ415a、および、返品時に未使用修理部品が梱包されているコンテナ419に貼付された配送先ICタグ415bを読み取って返品された未使用修理部品の入庫(戻入)および棚入れを確認する機能も有する。返品処理については、後で詳述する。
ICタグ情報読取部413は、図4Aに示されたトンネル構造ICタグリーダ30および36を有する。また、図5に示すトンネル構造ICタグリーダ131および36を代りに備えてもよい。
トンネル構造ICタグリーダ30および36に送られたコンテナ419は、トンネル構造ICタグリーダ30および36により、コンテナ419に貼付された配送先ICタグ415b、および、各修理部品に貼付された部品ICタグ415aの情報を読み取り、コンピュータ407に送る。コンピュータ407は、送られた情報を、記憶している選抜修理担当者情報および選択修理部品情報と照合し、そのコンテナ419の内容物が正しく過不足無く含まれることを確認する。内容物が正しくない場合には、その旨を、スピーカ、表示装置等を用いて仕分担当者に通知する。
正しく修理部品が梱包されていることが確認されたコンテナ419は、出庫され、配送先へ送られる。
トンネル構造ICタグリーダ30および36は、その構造上の特徴により、コンテナ419に乱雑に梱包された部品ICタグ415aの情報をよく読み出すことができる。そのため、ICタグ情報読取部413は、単一のトンネル構造ICタグリーダ30および36のみから構成することができる。しかしながら、読み出しエラーを生じる可能性はゼロではない。そのため、コンテナ搬送経路上に複数のトンネル構造ICタグリーダ30および36を配置構成して読み出しエラーをゼロにすることもできる。図11は、複数のトンネル構造ICタグリーダ30および36を有するICタグ情報読取部413の例図である。
まず、コンテナ419は、第1ICタグリーダ30a(およびICタグリーダ底部、以下同様。)に通され、部品ICタグ415aおよび配送先ICタグ415bの情報が読み出される。コンピュータ407が、正しくコンテナ419に修理部品が梱包されていると判定した場合には、そのまま、右方に誘導され、出庫される。
ここで、第1ICタグリーダ30aは、第1実施形態において説明した回転および揺動運動を行うが、その回転量は、水平面内においてコンテナ419が360度回転(1回転)する量である。これは、殆どのICタグの情報読み出し処理が、1回転の間に完了できるという実験的事実に基づいている。また、ICタグ415aおよび415bは、一旦情報が読み出されると、所定時間間隔の間、情報の送信を行わなくなる機能(所謂、ミュート機能)を備えてもよいが、その場合、第1ICタグリーダ30aにおける読み出しでは、ミュート機能を機能させないか、または、第1ICタグリーダ30aを出る際に、全ICタグに対し一律にミュート機能を解除することが好ましい。それは、第1ICタグリーダ30aにおいてコンテナ内容物が不正であると判定され、第2リーダICタグ30bにコンテナ419が通される場合のために、第2ICタグリーダ30bにおいて、ICタグ415aおよび415bが、情報を送信可能とするためである。
第1ICタグリーダ30aにおける読み出しで不正であると判定されたコンテナ419は、図面下方に誘導され、第2ICタグリーダ30b(およびICタグリーダ底部36、以下同様。)に通される。
第1ICタグリーダ30aにおける不正判定は、コンテナ419の内容物が実際に過不足を生じている場合と、第1ICタグリーダ30aが全てのICタグの情報を読み出せなかった場合とがある。第2ICタグリーダ30bにおいては、回転器35の回転運動の回転量を、コンテナ419が720度回転(2回転)する量に設定し、より入念なICタグ情報読出処理を行うことが好ましい。
回転器35と、回転機構揺動器39の揺動周期とは非同期的であることが好ましく、これによって回転器35が2回転する間に隈無くコンテナ419内を電波が貫くことができる。
なお、2回転の間に同一のICタグが読み出される場合が考えられるため、ICタグ415aおよび415bがミュート機能を有する場合、ミュート機能を利用して、同一のICタグからの2重読み出しを防止することが望まれる。
第2ICタグリーダ30bによる情報読出処理でも不正であると判定された場合、そのコンテナ419は、仕分担当者による検品にまわされる。
また、第1および第2ICタグリーダ30aおよび30bは、回転器35もしくは回転機構揺動器39に重量計を備え、重量計をコンピュータ407に接続することがより好ましい。このとき、コンピュータ407は、各修理部品およびICタグ、ならびに、コンテナ419の重量を予め記憶しておき、重量計の示すコンテナ419および内容物の総重量と、選抜修理担当者情報および選択修理部品情報から導かれるコンテナ419および内容物の総重量計算予測値とを比較し、内容物が正しく入っていることの判定材料にすることができる。
このように、出庫処理を構成することで、出庫処理の担当者の負荷を大幅に軽減でき、出庫処理の担当者の数を減少させることができる。また、伝票類を廃止することができ、ペーパーレス化が可能である。また、人間の手作業による仕分作業で生じるミスを無くし、誤配送を防止できる。
<2−3.未使用修理部品の返品にかかるシステムの動作>
次に、未使用修理部品の返品処理について説明する。図12は、未使用修理部品返品処理を示す例図である。
コンテナ419は、配送業者等によって修理担当者に送られ、修理担当者は、コンテナ419に梱包された修理部品群を用いて修理サービスを実施する。修理サービスで使われなかった未使用修理部品(例えば、417b)は部品ICタグ415aが貼付されたまま、地域の拠点を介さずに、配送先ICタグ415bの貼付されたコンテナ419に梱包され、配送業者等によって部品倉庫に戻ってくる。未使用修理部品の返品処理を地域の拠点において行う必要はない。
戻されてきたコンテナ419は、ICタグ情報読取部413に送られ、出庫処理と同様にして配送先ICタグ415bおよび部品ICタグ415aの情報が実質的に同時的に読み出される。返品処理においては、配送先ICタグ415bの情報は、返品元を示す情報として利用され、同時に読み出された部品ICタグ415aの情報は、返品された未使用修理部品417bの情報としてコンピュータ407が処理する。
コンピュータ407は、前段のICタグ情報読取部413で情報読出処理がなされた時点で、未使用修理部品417bは部品倉庫に入庫したものと処理する。しかしながら、未使用修理部品417bは、部品倉庫内に存在はするが、部品棚に戻されておらず、再使用可能な状態ではない。(この時点で未使用修理部品417bは、積送在庫状態にある、とする。)
次に、部品ICタグ415aが貼付されたままの状態で未使用修理部品417bは、修理部品仕分部411に送られ、仕分担当者によって未使用修理部品417bが部品棚に収納される。所定の部品棚に収納された時点で、未使用修理部品417bは、再使用可能な状態つまり実在庫状態になる。仕分担当者は、部品棚に収納された未使用修理部品417bから部品ICタグ415aを取り外し、部品ICタグ415aのみをICタグ情報読取部413に戻す。なお、返品の入庫から未使用修理部品の収納までの実際の処理の詳細は、出庫処理を逆順に実施することで行われればよい。
ICタグ情報読取部413の担当者は、ICタグ情報読取部413に戻された部品ICタグ415a、戻入ICタグ415cが貼付されたコンテナに集める。この戻入ICタグ415cは、所定のコードが内部のICチップに記録されている。この戻入ICタグ415cを、積送在庫状態から実在庫状態に遷移した修理部品に貼付されていた部品ICタグ415aと共に、ICタグリーダ30および36に通し、実質的に同時的に情報読出処理することで、コンピュータ407に、その部品ICタグ415aの修理部品情報の示す修理部品が実在庫として管理可能な状態になったことを通知する。戻入ICタグ415cの内部のICチップに記録される情報は、他の情報と混同されないような所定の情報であればよい。戻入ICタグ415cは、第3識別情報記憶装置を構成する。
戻入ICタグ415cと同時的に読み出された部品ICタグ415aの示す修理部品は、実在庫状態として以降、コンピュータ407が管理する。実在庫状態にある修理部品とは、部品棚に収納され、容易に取り出せる状態にある修理部品をいう。
その後、部品ICタグ415aは、再使用のために処理される。その際、内部ICチップに含まれる情報は、消去されればよく、表面のリライタブル層に印刷された内容も消去されればよい。
<2−4.ICタグ>
次に、本システムでの使用に好適なICタグの形態例について、図を参照しながら説明する。本実施形態においても、第1実施形態と同様、ICタグは、非接触型のICタグ(カード)(RFID)である。本実施形態で使用するICタグは、2.45GHz帯の交信周波数を有するICタグである。2.45GHz帯の電波は、直進性が高く、遮蔽物(たとえば、電波を反射する金属素材、電波を吸収する液体等)の影が生じやすく、リーダとの間の情報の送受信が困難となることがある。そのため、本発明においては、ICタグリーダにおいて上述のように工夫を凝らした構成を備え、さらに、ICタグも、高確率で電波を受信するための工夫が施されている。
図13は、ICタグの概略構成図である。ICタグ500は、情報を記憶し電波の受信により情報を発信するICチップ部501および電波の受送信に用いるアンテナ部503を有する。そして、これらICチップ部501およびアンテナ部503は、基部505により封止されている。基部505の厚みは約1ミリメートルである。しかしながら、厚さ約1ミリメートルのICタグ500を、修理部品に貼付し、コンテナに入れた場合、ICタグ500が貼付した修理部品と密接し、さらに、別の修理部品とも反対側の主面において密接する状態で梱包されるおそれがある。ICタグ500の主面に垂直な方向(図6CにおけるZ方向)に関し、両側から電波を遮蔽する素材と密接した状態では、ICタグ500は電波をよく受信することができない。
そこで、本実施形態においては、識別情報記憶装置であるICタグ500が、Z方向に関して、電波遮蔽物と密接することを防止するため、図14に示すようなICタグ保護構造体600を使用する。ICタグ500は、ICタグ保護構造体600の内部に入れられる。ICタグ保護構造体600は、ICタグ500を衝撃から保護する効果も有し、コンテナに乱雑な梱包手法で入れられる場合であっても、また、流通工程においても、ICタグ500に加わる衝撃力を吸収し保護する。ICタグ保護構造体600は、その厚さが、ICタグ500が入れられた状態でHミリメートルになるように構成される。ここで、厚さHは、2.6ミリメートル以上であることが好ましい。さらには、厚さHは、3.0ミリメートル以上であることが好ましい。なおさらに好ましくは、厚さHは、5.0ミリメートル以上である。
また、ICタグ保護構造体600は、電波を遮蔽しない性質を有する素材、例えば軟質のプラスチック、で構成されることが好ましい。さらに、ICタグ保護構造体600は、ICタグ500のリライタブル層に印刷された情報の視認性を確保するために、透明かまたは半透明の素材によって形成されることが好ましい。
図15に、厚さHを3通りに変えてICタグ500情報読出実験を行った結果を示す。横軸は、タグ厚(ICタグ500を入れた状態でのICタグ保護構造体600の厚さ)H[mm]であり、縦軸は、ICタグリーダが情報を読み出せたICタグの枚数である。実験は、ICタグ500をICタグ保護構造体600に入れた状態で、厚さをHとなるように調製し、コンテナ419と同等のコンテナに、ランダムに選択した修理部品に各ICタグ保護構造体600を、各修理部品に1つずつ貼付して乱雑に入れて梱包した状態で、図4に示すICタグリーダ(30および36)と同等の性能を有するICタグリーダによって15秒間の読出し処理を行い、ICタグリーダが読み出せたICタグ500の枚数を計測することにより行った。読出し処理において、回転器35は水平面内において1回転するように設定した。また、コンテナ内に入れる修理部品の個数(すなわちICタグ500およびICタグ保護構造体600の個数)は、10個から、10個単位で増やし、90個まで、9通りの内容量でそれぞれ複数回にわたり計測を行った。
実験の結果、厚さH=2.6mmの場合、複数回の実験において、ICタグ500の情報が読み出せた枚数の最小値は25枚であった。つまり、10個および20個の部品および部品に貼付したICタグを入れた場合は、完全に読み取ることができ、30個以上の部品および部品に貼付したICタグを入れた場合は、完全に読み取れない場合があり、梱包の状態で読取り枚数は変化し、その最小値が25枚であった。このことから、H=2.6mmの場合、25個程度の修理部品が梱包されたコンテナについては、完全に読み取れることがわかった。
厚さH=3.0mmの場合、複数回の実験において、ICタグ500の情報が読み出せた枚数の、最小値は80枚であった。つまり、10個、20個、...、80個の部品および部品に貼付したICタグを入れた場合は、完全に読み取ることができ、90個の部品および部品に貼付したICタグを入れた場合は、完全に読み取れない場合があり、梱包の状態で読取り枚数は変化し、その最小値が80枚であった。このことから、H=3.0mmの場合、80個程度の修理部品が梱包されたコンテナについては、完全に読み取れることがわかった。
厚さH=5.0mmの場合、複数回の実験において、ICタグ500の情報が読み出せた枚数は、90枚であった。つまり、10個、20個、...、90個の部品および部品に貼付したICタグを入れた場合について全て、完全に読み取ることができた。このことから、H=5.0mmの場合、90個程度の修理部品が梱包されたコンテナについては、完全に読み取れることがわかった。
このことから、ICタグ500を入れた状態でICタグ保護構造体600の厚さHが2.6mm以上、好ましくは、3.0mm以上、より好ましくは5.0mmとなるように、ICタグ保護構造体600を構成し、ICタグ500をICタグ保護構造体600に入れた状態で修理部品に貼付して使用することにより、ICタグリーダ30および36、または130および36におけるICタグ情報の読出しの確実性は飛躍的に向上することがわかる。
なお、本実施形態においては、上記2.45GHz帯以外の交信周波数、例えば、433MHz帯、900MHz帯、電磁誘導方式の13.56MHz帯、135kHz以下の周波数帯を使用する非接触型ICタグ(カード)を使用することもできる。
<2−5.まとめ>
本実施形態によるシステムは、修理部品の出入庫にかかる処理を迅速かつ正確に実施することができる。よって、作業に従事する人員にかかる負荷および人員数を減らすことができ、さらには、帳票を必要としないため、ペーパーレス化に資する。本発明に用いるICタグは、再使用可能であることが望ましく、その場合、リライタブル層は、印刷および消去を複数回繰り返しても印刷情報の視認されることが望ましい。なお、本実施形態において使用するICタグにおいては、500回以上の印刷および消去を反復しても良好な視認性を確保することが可能であった。このことは、ランニングコストの抑制に資する好適な特性である。さらに、部品倉庫構内における帳票処理の省略に限らず、地域の拠点および修理担当者と部品倉庫との間での帳票処理も省略され、各担当者の負荷が軽減される。よって、本システムは、修理業務全体の生産性の向上に資することができる。
さらに、本発明による物品出入管理システムは、迅速な処理により、現在の在庫の状態を正確に把握することができ、不要な(過剰な)在庫を抱えることなく業務を遂行することを可能にする。よって、在庫を常に適正に維持することができ、管理コストの低減に資する。
<3.第3の実施形態>
本実施形態では、無人または最小限の人員で運営されるスーパーマーケット等小売店の会計システムへの適用例を説明する。
<3−1.システムの構成>
図16は、本実施形態による会計システムである。本システムは、図7に示したようなICタグ情報書込部、購入もしくは返品される物品に添付された店内商品ICタグ741および商品に貼付されている商品ICタグ731に記録された情報を読み出すICタグ情報読取部703、取引の精算を行う精算部705、顧客の店内への入退場を管理する入退場ゲート711、ならびに、これらと接続されたコンピュータ701を有する。さらに、精算部705は、取引金額を表示する表示部707、ならびに、金銭の授受もしくはカード精算を行うための金銭入出部709を備える。本システムにおいては、図7に示したようなICタグ情報書込部により、商品に関する情報(販売価格等)が商品に添付される店内商品ICタグ741内のICチップに書き込まれる。情報が書き込まれた店内商品ICタグ741は、店舗の従業員によって商品に添付され、店内に陳列される。ICタグ情報読取部703および入退場ゲート711は、ICタグリーダを備える。
商品ICタグ731は、物品の製造時に取り付けられ、その製品に関する情報(例えば、商品の品番を特定する情報、希望小売価格、賞味期限など)を予め書き込むようにしておいても良い。このようにした場合は、販売店で物品に関する情報の書き込み誤りを防止することができる。また、仕入れた物品の検品に用いることができる。また、小売店が希望小売価格のまま販売するときは販売価格の情報として用いることができ、10%等希望小売価格から自動的に販売価格を設定する場合は販売価格の入力を省くことができる。
また、賞味期限の情報を小売店の計算機に記憶させておき、賞味期限が過ぎ(または近づき)かつまだ販売されていない商品がある場合には賞味期限が過ぎ(または近づいた)商品が残っている旨の警告を出力するようにしても良い。また、賞味期限までの残り時間が所定値よりも小さくなった場合にその旨の情報を出力するようにしても良い。この情報を用いて割引のシールを貼り付けて販売を促進し、売れ残りを減らすことにより、賞味期限切れのために廃棄する商品を減らすことができる。
(データベースの例)
以下に本実施形態における利用に好適なデータベースの構成例を示す。データベースは、商品個体を識別するための個別番号を有し、個別番号に対応付けて賞味期限、10%および20%割引を開始する期限を記憶することができる。
データベース例
個別番号 賞味期限 20%引き 10%引き
0001 2006・1・4 13:00 12時間 24時間
0002 2006・2・3 16:00 24時間 48時間
(販売した商品の個別番号は、随時データベースから消去または販売済みのフラグ等を記録すればよい。)
また、本システムは、データベースに対し、所定の期間をおいてアクセスすることにより、商品の状態をチェックし、一定時間毎に、各商品の販売価格の変更(割引の設定等)および割引を明示するラベルの商品への添付を指示することができる。
例えば、個別番号0001の商品に対し、2006.1.3、13:00の時点で、本システムは、ラベルプリンタに対し、10%引きのラベルを印字(商品を識別する情報と「10%引き」)することを指示することができる。また、2006.1.4、01:00の時点で、個別番号0001の商品に対し、20%引きのラベルを印字することをラベルプリンタに対し指示することができる。さらに、2006.1.4、13:00の時点で、個別番号0001番の商品の廃棄を指示する旨の情報を印字することができる。
また、ICタグ情報読取部703は、商品の種類(個別番号)とその重量を対応付けて記憶する記憶手段を有するかまたは商品ICタグ731または店内商品ICタグ741からその物品の重量に関する情報を得るように構成してもよい。ICタグ情報読取部703に重量計を配し、商品ICタグ731または店内商品ICタグ741の読み取り情報に基づいてICタグ情報読取部703に載置された商品群の総重量を算出し、重量計の指示する重量との比較により、タグの読取が完了したか否かを判断するように構成してもよい。もし、算出した総重量よりも実測値が大きく、所定値以上の差があればまだ読まれていないICタグ731または741があると判断し、再度読取りまたは手作業による確認をするように構成してもよい。もし、算出した重量合計値が実測値よりも大きく、先述の所定値と同じもしくは異なる所定値以上の差があれば重量の測定装置(重量計)の異常・ICタグの読み取り装置の異常・ICタグの異常・ICタグが記憶している情報の誤り・各物品の重量のデータの誤りも考えられるので、原因の調査と改善を行うことができる。
<3−2.システムの動作>
顧客は、店内を巡り所望の商品をカゴにとりまとめ、レジへ向かう。レジにはICタグ情報読取部703および精算部705が配されており、顧客は、カゴをICタグ情報読取部703の有するICタグリーダ(図示せず)に通す。このICタグリーダには、先の実施形態において説明したICタグリーダ30および36または130および36を使用することができる。ICタグ情報読取部703は、カゴに含まれる店内商品ICタグ741および商品ICタグ731に記録された情報を読み出し、コンピュータ701にその情報を送る。また、ICチップおよびアンテナが封入された顧客カードを実質的に同時的にICタグリーダ30および36または131および36に読み取らせることにより、顧客を識別することも可能である。本実施形態において、店内商品ICタグ741および顧客カードは、それぞれ第1識別情報記憶装置および第2識別情報記憶装置を構成する。さらに、商品ICタグ731は、第3識別情報記憶装置を構成する。
コンピュータ701は、商品の販売価格についてのデータを備え、商品の譲渡にかかる金額を計算し、表示部707に表示する。顧客は、クレジットカード、プリペイドカードまたは紙幣もしくは硬貨等を金銭入出部709に入れ精算を行う。
コンピュータ701は、精算の済んだ店内商品ICタグ741の情報に対応付けて精算済みであることを示す情報をコンピュータ701内の記憶装置に記録する。あるいは、レジ内にコンピュータ701に接続されたICタグライタをさらに備え、店内商品ICタグ741内のICチップに精算済みであることを示す情報を書き込んでもよい。
顧客は、精算の済んだ商品を携えて入退場ゲート711近傍を通り店外へ退出する。このとき、入退場ゲート711は、ICタグリーダを備え、店内商品ICタグ741および商品ICタグ731の情報を読み出し、精算済みであることを確認する。もし、未精算の商品に添付された店内商品ICタグ741が含まれていれば、警告音等を発するなど、店員の注意を喚起する。なお、精算時に店内商品ICタグ741にミュートをかける等により、精算済みのタグからは入退場時に情報が発せられないようにしてもよい。
ここで、店内商品ICタグ741は、店舗において商品に添付され、精算処理に用いられるICタグである。この店内商品ICタグ741は、店員が商品に添付し、精算に使用するものであって、例えば、ICタグ500およびICタグ保護構造体600を使用することができる。これらを使用することで精算時の精度が向上される。店内商品ICタグ741は、顧客が店外に退出した後、適当な方法で回収してもよい。これに対し、商品ICタグ731は、商品の製造時に商品に貼付されるICタグである。この商品ICタグ731は、例えば、予め販売価格に上乗せされ、返却時に代価が払い戻されるリターナブル瓶などの返品精算時に使用することができる。
<3−3.返品にかかるシステムの動作>
返品したい商品(例えば、ビン725)を返品したい場合、顧客は、ICタグ情報読取部703のICタグリーダにビン725の商品ICタグ731の情報を読み取らせる。店内商品ICタグ741からの情報は無く、商品ICタグ731からの情報のみが読み出された場合、コンピュータ701は返品処理であると認識し、商品を回収すると同時に精算部705の金銭入出部709から代価を顧客に支払う。
<3−4.まとめ>
このようにして、会計システムを構成することにより、レジの無人化が実現される。さらには、店舗内従業員の人員の大幅な削減も期待される。
<4.第4の実施形態>
本実施形態では、本発明の、コンビニエンスストアと配送センタ間での物品の受け渡しに適用可能な例を説明する。
<4−1.システムの構成>
図17は、第4実施形態の構成を示すブロック図である。配送センタ801の構成は、第1および第2の実施形態において説明した修理部品倉庫における部品管理システムと同等であってよい。コンビニエンスストア803においては、本システムは、ICタグリーダ807およびこれと接続されたコンピュータ805を有する。コンピュータ805は、ネットワーク800を介し、配送センタ801のコンピュータと接続される。本実施形態においては、配送センタ801のコンピュータには、各コンビニエンスストア803のコンピュータ805からの商品の注文情報が入力される。注文情報には、商品の種類・数量、および、配達希望日時が含まれ、配送センタ801は、注文情報に従って、各コンビニエンスストア803へ、商品をコンテナに梱包して配送する。商品には、それぞれ商品ICタグ815aが添付され、また、コンテナには配送先店舗を示す店舗ICタグ815bが貼付されている。商品ICタグ815aおよび店舗ICタグ815bは、それぞれ第1識別情報記憶装置および第2識別情報記憶装置を構成する。
コンビニエンスストア803のコンピュータ805にはICタグリーダ807が接続されている。このICタグリーダ807は、ICタグリーダ30および36または130および36のような大型のICタグリーダ、または、携帯可能なICタグリーダでよい。
<4−2.システムの動作>
ICタグリーダ807は、配送センタ801より配送されたコンテナの店舗ICタグ815bおよび商品ICタグ815aの情報を実質的に同時的に読み出し、その情報をコンピュータ805に送る。コンピュータ805は、注文した商品が過不足なくコンテナに含まれるか否かを判定し、その結果を、ネットワーク800を介して配送センタ801に送る。注文した商品が過不足なく含まれていた場合、この送信により受領確認がなされる。受領書の送信を同時に行うことも可能である。もし、注文した商品とは異なる内容物が含まれていたり、注文した商品が不足していた場合、配送センタ801は直ちにその事実を把握し、次の配送にその商品を回収したり、追加の配送を行ったりするための手配をすることができる。
<5.第5の実施形態>
本実施形態では、物品の製造ラインにおいて、完成品に使用された部品群の種類および数量を検査するためのシステムへの適用例を説明する。
例えば、家電製品の製造には、多数の部品が用いられる。用いられる部品点数は非常に多く、製品それぞれについて異なる。完成した製品は、目視によって全ての部品が適切に使用されていることを確認することができない。そのため、通常は動作を確認することによって適切な製造がなされたことを確認している。
しかしながら、特に、少量他品種を製造する製造ラインにおいては、誤った部品を用いて製品を製造する危険がある。例えば、メモリ等の部品は、外見上、規格統一されているため、その容量やアクセススピード等を迅速に見分けることができない。
そこで、本実施形態による製造ラインにおいては、製品の組み立てに用いる各部品にICタグを添付し、完成品をICタグリーダに通し、完成品に含まれる部品に添付されているICタグの情報を実質的に同時的に読み出して使用されている部品の種類を識別し、各部品の数量を把握することにより、正しい製造が実施されたか否かをチェックすることに用いる。
<5−1.システムの構成>
図18は、本発明の実施形態による完成品チェックシステムのブロック図である。本システムは、製品の製造に要する部品を調達する部門に配され、ICタグに情報を書き込み、部品に情報が書き込まれたICタグを添付する部品調達部853、および、完成品に含まれる部品に添付されているICタグの情報を読み出し、完成品をチェックするためのICタグ情報読取部855、ならびに、これらと接続されたコンピュータ851を有する。コンピュータ851は、製造すべき製品ならびにその製造に要する部品の種類および数量を管理する。
部品調達部853は、部品に添付するためのICタグに情報を書き込むための機能、および、部品と情報が書き込まれたICタグとを組み合わせ、これらを製造ラインに送る機能を有し、例えば、ICタグライタ863を備える。部品調達部853は、図7に示すようなICタグに情報を書き込むICタグ情報書込部および部品仕分部を構成する。
ICタグ情報読取部855は、ICタグリーダ865を備える。ICタグリーダ865は、先の実施形態におけるICタグリーダ30および36または130および36であってもよい。それ以外の形態を有するICタグリーダであってもよい。また、ICタグリーダ30および36ならびに130および36の寸法は、製造される完成品に適した寸法に改めてもよい。
<5−2.システムの動作>
コンピュータ851は、製造すべき製品の部品をそろえるために、部品調達部853に対し部品群情報を送る。部品群情報を受けた部品調達部853は、部品群情報に含まれる部品のそれぞれに添付される部品ICタグを作成する。このとき、ICタグに情報を書き込むと共にICタグの印刷可能な面にその情報を印刷してもよい。各部品のために作成されたICタグは、作業担当者によって各部品に添付され、図示しない製造ラインに送られる。送られた部品群は、作業員またはロボットによって組み立てられ、製品が完成される。また、部品調達部853は、組み立てられる製品を識別するための情報を記録した製品ICタグを作成し、部品ICタグが添付された部品群と一緒に製造ラインに送ってもよい。ここでは、部品ICタグおよび製品ICタグは、それぞれ第1識別情報記憶装置および第2識別情報記憶装置を構成する。
組み立てられた完成品は、ICタグ情報読取部855に送られる。
完成品は、ICタグリーダ865に通され、完成品に含まれる部品に添付されたICタグの情報が実質的に同時的に読み出される。そして、その情報はコンピュータ851に送られ、部品群情報と照合される。部品群情報と一致すれば、その完成品は、正しい部品によって組み立てられたものであると判定され、そうでなければ、不良品と判定される。製品ICタグが完成品に添付されている場合、完成した製品の種類を同定するために製品ICタグの情報を読み取って照合に利用することができる。
<5−3.まとめ>
本システムにより、多数の部品からなる完成品のチェックを自動的に行うことができ作業員の負担が軽減される。また、目視することができない部分に用いられている部品の種類および数量を、非破壊的にチェックすることも可能である。
本実施形態では、本発明の物品出入管理システムは、部品調達部853においてラインに導入される部品の種類および数量を管理し、ICタグ情報読取部855において、ラインから導出される部品の種類および数量を管理する。
<6.第6の実施形態>
また、本発明は、例えば宅配便事業の荷物集配センタでのトラックへの積み込み作業の管理に使用することもできる。
<6−1.システムの構成>
図19は、本実施形態の構成概略図である。本システムは、荷物919の配送先、配送日時、配送トラック等に関する情報を荷物ICタグ915に書き込むICタグ情報書込部、荷物ICタグ915を荷物919に貼付し出庫口に荷物919を送る仕分部911、および、指定されたトラックに積み込まれる荷物919に貼付された荷物ICタグ915に記録された情報を読み出すICタグ情報読取部913、ならびに、ICタグ情報書込部909、仕分部911、ICタグ情報読取部913と接続されたコンピュータ907を有する。配送センタのコンピュータ907は、荷物の配送先顧客および荷物受付所のコンピュータ901と中央コンピュータ903とネットワーク905を介して相互に接続されている。コンピュータ907は、コンピュータ901および中央コンピュータ903との間で情報の相互送受信が可能である。例えば、コンピュータ901からの荷物集配配送状況伺いをコンピュータ907は受け付け、それに応答することができる。また、中央コンピュータ903に対して荷物の動態に関する情報を送信することができる。
<6−1.システムの動作>
コンピュータ907は、中央コンピュータ903から各荷物の配送先、配送日時、配達手段である配送トラック等に関する情報を受け取る。
コンピュータ907は、ICタグ情報書込部909、仕分部911、ICタグ情報読取部913と接続されており、ICタグ情報書込部909は、ICタグライタを有し、中央コンピュータ903から受けた配送先、配送日時、配送トラック等に関する情報を荷物ICタグ915に書き込む。また、同時にICタグの表面にそれら情報を印刷することもできる。
情報が書き込まれた荷物ICタグ915は、仕分部911に送られる。仕分部911では、作業担当者が荷物919に関する情報が記録された荷物ICタグ915を荷物919に貼付し、ICタグ情報読取部913に送る。
ICタグ情報読取部913は、受信器921を有し、受信器921は、コンピュータ907に接続される。受信器921は、無線によりICタグリーダ930および送信器933aおよび933bとの情報の送受信が可能である。
ICタグ情報読取部913に送られた荷物ICタグ915およびそれが貼付された荷物919は、作業担当者によって、指定された配送トラック951a、または、951bに搬入される。ここで、配達手段である配送トラック951aおよび951bには、複数のICタグリーダ930が搬入口に備えられており、搬入口を通過する荷物ICタグ915の情報を自動的に読み出すことができる。読み出された情報は、送信器933aおよび933bを通じて無線で送信され、受信器921がその電波を受信する。同時に、送信器933aおよび933bは、トラック951aおよび951bを識別するための情報であるトラック識別情報を送信する。受信器921は、荷物ICタグ915から読み取られた情報と、トラック識別情報とを関連づけてコンピュータ907に送信する。ここで、荷物ICタグ915および送信器933aおよび933bは、それぞれ第1識別情報記憶装置および第2識別情報記憶装置を構成する。
コンピュータ907は、荷物919が搬入されたトラックを認識することができ、適切なトラックに荷物919が搬入されたかを判定する。もし、誤った搬入がなされたときは、警告音を発する等により作業担当者に誤りを通知する。
また、配送先において、荷物919がトラックから搬出されるときには、ICタグリーダ930が搬出される荷物919に貼付された荷物ICタグ915の情報を自動的に読み出し、送信器933aの有するトラック識別情報と合わせて、例えば携帯電話等を用いてコンピュータ907に荷物が搬出されたことを知らせることができる。
コンピュータ907は、中央コンピュータ903へその情報を送信することができ、中央コンピュータ903は、荷物の動態をリアルタイムで管理することができる。
<6−3.まとめ>
トラック951aおよび951bの荷物搬出入口に複数のICタグリーダ930を備え、自動的に荷物ICタグ915の情報を読み取り可能とすることにより、大きな荷物919を抱える配送担当者が荷物を持ったままの状態で情報読取り可能となる。よって、配送担当者は、荷物を搬入または搬出する、という通常の動作をするだけでよい。荷物ICタグ915に記録された情報をICタグリーダ930に読み取らせるために特別な動作は必要ない。これは、とくに大きな荷物を扱う場合に配送担当者にとって有利である。本実施形態においては、荷物919システムによって出入管理される物品を構成し、配達手段であるトラックは、物品を収納する容器を構成する。
また、配送にかかる帳票の代りに荷物ICタグ915を用いることにより、ペーパーレス化が可能であり、環境面においても有利である。荷物ICタグ915は、再利用が可能である。
<7.まとめ>
本発明にかかる物品出入管理システムは、様々な運用形態で使用することができる。何れの場合であっても、管理対象物品に関する情報を記録したICタグを使用することによって物品の一元的管理を実現する。本システムにより、部門単位で物品の出入を管理し、伝票によって部門間で情報を伝達する従来のシステムと比較して情報管理効率が格段に向上し、管理にかかる処理の速度向上、効率的管理、および、管理コストの低減という効果を示す。なお、本明細書における、「同時的」および「実質的に同時的に」読取りを行う、とは、複数のICタグが、ICタグの情報を読み取り可能な空間に同時に存在し、それらICタグの情報を読取らせること、または複数のICタグを互いに関連のあるICタグと認識可能な状態で読取ることを意味する。
本発明の物品出入管理システムは、様々な物品の集散する場における物品の出入を管理するためのシステムとして有用である。
本発明の第1実施形態による修理部品管理システムのブロック図である。 第1実施形態における修理依頼受付から修理部品発注にかかる処理のフローチャートである。 第1実施形態における修理部品発注から部品出庫、余った未使用修理部品の回収と入庫にかかる処理のフローチャートである。 第1実施形態において使用する誘導コンベアとトンネル構造ICタグリーダの概略斜視図である。 第1実施形態において使用する誘導コンベアとトンネル構造ICタグリーダの平面図である。 第1実施形態において使用する誘導コンベアとトンネル構造ICタグリーダの立面図である。 第1実施形態において使用するコンベアラインとトンネル構造ICタグリーダ別の例の概略斜視図である。 第1実施形態において使用するICタグを内包するICタグ保護構造体の斜視図である。 図6Aの線VIB−VIBにおける断面図である。 第1実施形態において使用するICタグの電波受信性能の指向性を示すためのICタグ概略斜視図である。 本発明の第2実施形態による修理部品管理システムのブロック図である。 第2実施形態において使用する部品ICタグの概略斜視図である。 第2実施形態の修理部品仕分部の構成を示す概略斜視図である。 第2実施形態において使用する配送先ICタグの概略斜視図である。 第2実施形態におけるICタグ情報読取部の構成概略図である。 第2実施形態における返品にかかる処理を説明する図である。 第2実施形態において使用するICタグの概略構成図である。 ICタグ保護構造体の構成を示す斜視図および底面図である。 ICタグ読取り実験の結果を示すグラフである。 本発明の第3実施形態による会計システムのブロック図である。 本発明の第4実施形態による物品出入管理システムのブロック図である。 本発明の第5実施形態による製造品チェックシステムのブロック図である。 本発明の第6実施形態による配送荷物管理システムのブロック図である。
符号の説明
30 ・・・ ICタグリーダカバー部
31 ・・・ アンテナ
35 ・・・ 回転器
36 ・・・ ICタグリーダ底部
38 ・・・ シャッタ
39 ・・・ 回転機構揺動器
301、500 ・・・ ICタグ
415a ・・・ 部品ICタグ
415b ・・・ 配送先ICタグ
415c ・・・ 戻入ICタグ
407、701、805、851、907 ・・・ コンピュータ
409 ・・・ ICタグ情報書込部
411 ・・・ 修理部品仕分部
413、703、855 ・・・ ICタグ情報読取部
419 ・・・ コンテナ
600 ・・・ ICタグ保護構造体
705 ・・・ 精算部
711 ・・・ 入退場ゲート
731 ・・・ 商品ICタグ
741 ・・・ 店内商品ICタグ
807、930 ・・・ ICタグリーダ
815a ・・・ 商品ICタグ
815b ・・・ 店舗ICタグ
853 ・・・ 部品調達部
915 ・・・ 荷物ICタグ
921 ・・・ 受信器
933a、933b ・・・ 送信器

Claims (17)

  1. 物品の出入を管理する物品出入管理システムであって、
    前記物品に添付され、第1情報を記憶可能な第1識別情報記憶装置と、
    第1識別情報記憶装置に第1情報を記録する情報書込部と、
    前記物品に添付された第1識別情報記憶装置の前記第1情報を読み取る第1情報読取部と、
    前記第1情報読取部の読み取った前記第1情報を受け取り、前記受け取った情報に基づいて前記第1識別情報記憶装置が添付された前記物品の出入に関する情報を処理する第1情報処理装置とを有する物品出入管理システム。
  2. さらに、前記物品を収納する容器に添付され、第2情報を記憶可能な第2識別情報記憶装置を有し、
    前記情報書込部は、前記第2識別情報記憶装置に前記第2情報を記録し、
    前記第1情報読取部は、前記物品に添付された前記第1識別情報記憶装置の前記第1情報の読取りと、前記容器に添付された前記第2識別情報記憶装置の前記第2情報を読み取りが可能であり、
    前記第1情報処理装置は、前記第1情報読取部の読み取った前記第1情報および前記第2情報を受け取り、前記受け取った情報に基づいて前記第1識別情報記憶装置が添付された前記物品の出入を、前記第2識別情報記憶装置が添付された前記容器の出入と関連づけて処理する請求項1に記載の物品出入管理システム。
  3. さらに、前記第1識別情報記憶装置が添付された物品の戻入を示す第3情報を有する第3識別情報記憶装置を有し、
    前記第1情報読取部が、前記第3識別情報記憶装置の前記第3情報と前記第1識別情報記憶装置の第1情報を読み取った場合、前記第1情報処理装置は、前記第1情報記憶装置が添付された前記物品の戻入処理を実行する請求項1に記載の物品出入管理システム。
  4. 前記第1情報は、前記物品が配送される配送先に関する配送先情報と、前記物品の種類を示す物品情報を含む請求項1に記載の物品出入管理システム。
  5. 前記第2情報は、配送される配送先に関する配送先情報を含む請求項4に記載の物品出入管理システム。
  6. 前記第1情報処理装置は、前記物品の配送先に関する情報を有し、前記情報読取部が読み取った前記第1情報と前記第2情報のそれぞれに含まれる配送先情報が一致しているかを判定する請求項5に記載の物品出入管理システム。
  7. さらに、前記第1情報処理装置は、前記情報読取部が読み取った前記第1情報および前記第2情報の、前記第2情報に含まれる配送先情報と同一の配送先情報を有する、前記第1識別情報記憶装置に記録された第1情報で構成される第1情報群とを比較し、前記読み取った前記第1情報に含まれる物品情報と、前記第1情報群に含まれる物品情報とが一致しているかを判定する請求項6に記載の物品出入管理システム。
  8. 前記第1情報は、前記第1識別情報記録装置が添付される物品の種類および販売価格を含む請求項1に記載の物品出入管理システム。
  9. 前記第1情報は、前記第1識別情報記録装置が添付され、製品の製造ラインにおいて使用される部品に関する情報である請求項1に記載の物品出入管理システム。
  10. 前記第1情報は、前記第1識別情報記録装置が添付され、配達される物品の配送先および前記物品の配達に使用される配達手段に関する情報であり、
    前記第2情報は、前記配達手段に関する情報である請求項2に記載の物品出入管理システム。
  11. さらに、前記第1情報処理装置と接続され、配送される物品に関する情報にアクセスすることができ、前記物品の配送先に配された第2情報記録装置と、
    前記第1情報記録装置および第2識別情報記録装置にそれぞれ記録された前記第1情報および前記第2情報を読取る第2情報読取部とを有し、
    前記第2情報処理装置は、前記第2情報読取部の読み取った前記第1情報および前記第2情報を、前記配送される物品に関する情報と照合し、照合結果を前記第1情報処理装置に送信する請求項2に記載の物品出入管理システム。
  12. さらに、金額を表示し、前記金額に相当する金銭の授受を行う精算部を有し、
    前記第1情報は、前記物品の価格に関する情報であり、
    前記第1情報処理装置は、前記情報読取部の読み取った前記第1情報に基づいて精算に要する金銭の額を求める請求項1に記載の物品出入管理システム。
  13. 前記第1識別情報記憶装置は、ICチップ部とアンテナ部とを有する非接触型ICタグである請求項1に記載の物品出入管理システム。
  14. 前記第1識別情報記憶装置は、情報の送受に2.45GHz帯の電波を使用する請求項13に記載の物品出入管理システム。
  15. 前記第1識別情報記憶装置の前記アンテナ部は、電波の送受信に指向性を有し、
    前記第1識別情報記憶装置は、前記指向性の方向とは垂直な方向に、前記アンテナ部の中心から等しく1.5mm以上の厚さを有し、前記垂直な方向に3mm以上の厚さを有するように、前記第1識別情報記憶装置を保護する構造体に収納されている請求項14に記載の物品出入管理システム。
  16. 前記第1情報読取部は、トンネル構造を有し、
    前記トンネル構造の内壁面には、アンテナを備え、
    ICタグが載置される部分を備え、前記ICタグが載置される部分は、略水平面内において回転可能であり、さらに、前記載置される部分は、前記ICタグが載置された状態で水平面から傾斜するように揺動可能であり、
    前記回転および揺動を行いながらICタグの記憶する情報を読み取ることができる請求項1に記載の物品出入管理システム。
  17. さらに、前記トンネル構造の内壁面の少なくとも一部には、電波を反射する反射板を備える請求項16に記載の物品出入管理システム。
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