JP2002037413A - 物流システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 梱包箱を開梱することなく、梱包箱内の商品
を瞬時に確認できる物流システムを提供すること。 【解決手段】 出荷サイト１と、荷受けサイト２と、物
流経路３とを有し、この物流経路３を経て配送される梱
包箱４には、収納されている商品９を特定するのデータ
と数量ないし金額のデータを格納した電子タグ５が添付
され、この梱包箱４内に梱包される商品９にも商品に対
応するデータが格納された電子タグ10が添付されてい
る。そして、出荷サイト１において、梱包箱４に添付さ
れた電子タグ５に梱包箱４内の商品９を特定するデータ
を格納し、荷受けサイト２において、読取装置により電
子タグ５のデータを読取るとともに、梱包箱４内の商品
に添付された電子タグ10のデータを読み取って、両デー
タを比較することにより、出荷サイト1における梱包箱
４の内容と、荷受けサイト２に配送された梱包箱４の内
容との一致性を、梱包箱を開梱することなく容易に確認
できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明が属する技術分野】本発明は、服地、服飾衣料、
靴、鞄、財布、宝石、貴金属、アクセサリー、現金、証
券等を配送する物流システムに関し、特に、梱包箱電子
タグを添付するとともに、梱包箱内の商品にも電子タグ
を添付した物流システムに関する。

【０００２】

【従来の技術】服飾衣料、靴、鞄、財布等ファッション
系衣料、雑貨等の販売においては、販売店舗にデザイ
ン、色、サイズ等細分化された多種製品を陳列し、か
つ、これらを在庫製品としても店舗倉庫内に保有し、顧
客の要求に応じて即座に所要製品を提供する必要である
ため、在庫製品の検索、捜索は必須業務となっている。

【０００３】しかも、販売店舗においては、その敷地を
顧客向け陳列領域に活用することを優先せざるを得ない
ので、店舗内の倉庫領域は制限を受けることになり、在
庫製品を種類別、デザイン別、色別、サイズ別に整理保
管することは困難である。

【０００４】さらに、ファッション系衣料、雑貨などで
の売れ筋商品は交代が激しく、店舗在庫と言えども常に
生産工場、長期保管用倉庫との間の商品移し替えが行な
われるために、その在庫管理が煩雑なものになってい
る。

【０００５】また、これらの商品の配送においても、商
品を種類別、デザイン別、色別、サイズ別に区分して個
別に梱包したのでは梱包数の増大を招き、配送効率の低
下を来たすことになる。

【０００６】そこで、これら商品の販売店舗向け配送、
店舗倉庫内保管には一梱包内に種類、デザイン、色、サ
イズなどの異なる商品を複数収納する混合積載方式を採
用し、かつ各梱包毎に収納商品の詳細を示す内容明細書
を添付する方法が実施されている。

【０００７】混合梱包を利用して、内容明細書を添付す
る従来の物流システムは、例えば、図５に示すように、
送受信機能を備えたデータ処理装置111を有する出荷サ
イト１と、送受信機能を備えたデータ処理装置112およ
び印字装置13を有する荷受けサイト２と、物流経路３
と、通信経路12とにより構成され、出荷サイト１におい
て、内容明細書書141を梱包箱４に添付して物流経路３
を経て荷受けサイト２へ発送し、梱包内容の明細は、通
信経路12を経て荷受けサイト２へ伝送される。そして、
出荷サイト１においては、内容明細書書141に従って荷
受けサイト２へ配送すべき商品を梱包箱４が収納するよ
う準備し、梱包箱４に内容明細書141を添付し、物流経
路３を経て荷受けサイト２に配送する。

【０００８】出荷サイト１においては、梱包箱４の内容
データをデータ処理装置111により通信経路12を経て伝
送すると、荷受けサイト２においては、データ処理装置
112によって受信し、その後印字装置13により梱包箱４
の内容明細書142として印字される。

【０００９】荷受けサイトの係員は送られてきた梱包箱
４を探す際に、伝送されてきた内容明細書142と、梱包
箱４に添付された内容明細書141とを照合することによ
って梱包箱４を確認し、その後梱包箱４を開梱し、内容
明細書141または142の記載内容と梱包商品とを照合する
ことにより員数検査を行なっていた。

【００１０】従来、配送用に梱包された荷物の員数検査
には、いちいち梱包を解いて伝票と照合をとるという現
物確認が主流であり、これらの員数検査には梱包の解包
が伴うので莫大な時間と費用が費やされていた。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】特に、商品が高級衣料
等であれば商品価格が高額になるため、当初の出荷サイ
トと荷受サイトは勿論、途中の配送中継点毎に必ず内容
確認を行いたいという要求が生じる。

【００１２】しかし、頻繁に開梱、検品することは手間
もかかり、かつ、商品を損傷、汚濁する恐れがあって好
ましいことでは無い。

【００１３】特に、現金、証券等を扱う場合には、その
金額確認に手間がかかり、開梱して行なう内容確認は、
その行為そのものが盗難の機会を増やすことになり危険
である。すなわち、高級服地、高級服飾衣料、高級靴、
高級鞄、高級財布、宝石、貴金属、アクセサリー、現
金、証券などの一品が高価で、かつ形状ないしは価格が
まちまちである商品にあっては、員数確認に手間がかか
る上、損傷、汚染、盗難に遭遇するとその被害金額が大
きくなるということが危惧される。

【００１４】そこで、本発明は梱包箱を開梱することな
く、梱包箱内の商品を瞬時に確認できる物流システムを
提供することを目的として考えられたものである。

【００１５】

【課題を解決するための手段】本発明による物流システ
ムは、出荷サイトと、荷受けサイトと、物流経路とを有
し、この物流経路を経て配送される梱包箱には、収納さ
れている商品を特定するデータと数量ないし金額のデー
タを格納した電子タグが添付され、この梱包箱内に梱包
される商品にも商品に対応するデータが格納された電子
タグが添付されている。

【００１６】そして、出荷サイトにおいて、梱包箱に添
付された電子タグに梱包箱内の商品のデータを格納し、
荷受けサイトにおいて、読取装置により電子タグのデー
タを読取るとともに、梱包箱内の商品に添付された電子
タグのデータをも読み取って、両データを比較すること
により、出荷サイトにおける梱包箱の内容と、荷受けサ
イトに配送された梱包箱の内容との一致性を、梱包箱を
開梱することなく容易に確認できる。

【００１７】

【発明の実施の形態】（第１の実施の形態）本発明の物
流システムは、図１に示すように、出荷サイト１と、荷
受けサイト２と、物流経路３とにより構成され、説明の
ために商品９と電子タグ10とを梱包箱４から取出した状
態を図２に示すように、配送される梱包箱４には電子タ
グ５が添付され、さらに梱包箱４に収納される各商品９
にもそれぞれ電子タグ10が添付されている。

【００１８】出荷サイト１および荷受けサイト２は、ほ
ぼ同じ構成であって、梱包箱４に添付された電子タグ５
の読取りおよび書込みを行なう電子タグ読取・書込装置
７と、図２に示す梱包箱４に収納された商品９に添付の
電子タグ10を読取る電子タグ読取装置６と、電子タグ読
取・書込装置７および電子タグ読取装置６が接続され
て、これらの読取・書込の動作を制御するコンピュータ
よりなる制御装置８とにより構成されている。

【００１９】図１に示すように、商品９に添付された電
子タグ10の読取りを行なう電子タグ読取装置６は平板状
のものであって、梱包箱４を載置した状態で梱包箱４内
の各電子タグ10の読取りを行なうことができるものであ
る。

【００２０】これらの電子タグ５、10は、電子的素子で
構成された電子タグであり、大きな記憶容量を持ち、そ
の記憶内容を外部から電気的に容易に書換えることが可
能であり、かつ、軽量で形状も小さいもので、一般物流
に用いられる梱包箱および商品に添付しても何ら支障を
来さないものである。

【００２１】さらに、商品９に添付された電子タグ10
は、非接触型無線タグであり、外部より特定周波数の電
波を用いて読出し要求を行なうと、内部のＩＤコードを
出力するので、格納されているＩＤを順番に指定して呼
出しをかけることにより複数の非接触型無線タグのうち
から１個の非接触型無線タグを特定して、その格納デー
タを読出したり書換えたりすることができ、梱包箱４の
商品９が複数個および／または複数種類であっても、梱
包箱４を開けることなく各電子タグ10データを読取っ
て、各商品９に関する全てのデータを得ることができ
る。

【００２２】本発明の物流システムにおいては、商品９
を収容した梱包箱４は、その表面に添付された電子タグ
５とともに流通経路３を経て荷受けサイト２に配送され
る。

【００２３】出荷の際には、出荷サイト１における制御
装置８は、電子タグ読取装置６を動作させて、載置され
た梱包箱４内の各商品９に添付された電子タグ10のデー
タを読取り、商品９を特定するデータ、数量等の梱包箱
４内の商品９について明細を作成する処理を行なう。

【００２４】次に、作成された明細のデータを電子タグ
５の読取・書込装置７を介し、梱包箱４に収納された商
品９に対応する明細データとして電子タグ５に書き込
む。

【００２５】電子タグ10に格納されるデータは、図３に
例示するように、タグ自体を特定するタグＩＤと、商品
９を特定する商品コードと、仕入れ価格または定価など
の販売価格に関する金額データなどの流通に必要なデー
タである。

【００２６】また、電子タグ５の格納されるデータは、
図４に例示するように、タグ自体を特定するタグＩＤ
と、梱包箱ＩＤと、収納している商品の数量データ、商
品の金額を表すデータ等であり、これらのデータは、商
品９を収納した梱包箱４ごと作成されて電子タグ５に格
納される。

【００２７】荷受けサイト２においては、梱包箱４が配
送されてくると、出荷サイト１と同様に、まず、電子タ
グ読取装置６に載置された梱包箱４内の商品９に添付さ
れている電子タグ10のデータ読取る。さらに、梱包箱４
に添付された電子タグ５のデータを電子タグの読取・書
込装置７により読取る。このとき、梱包箱４を開梱する
必要はない。

【００２８】コンピュータよりなる制御装置８によっ
て、電子タグ５および電子タグ10の両データを比較し、
両データの一致性を確認することにより、梱包箱４内の
商品は、出荷サイト１において出荷した商品と一致して
いることを確認できる。

【００２９】梱包箱４を構成する材質には、少なくとも
電子タグ読取装置６と対向する部分が電波を透過し、か
つ全体としては機械的に強固であって、貴重品を配送す
ることに支障の無い材質とする必要がある。

【００３０】また、梱包箱４に添付する電子タグ５は、
梱包箱４の表面に添付するので、非接触タイプの電子タ
グであっても、接触タイプの電子タグであってもよく、
読取・書込装置７によって容易に読み書きをすることが
できる。

【００３１】また、荷受けサイト２が中継所であって、
出荷サイトとして次の荷受けサイトへ再発送することが
できる。すなわち出荷サイト１と荷受けサイト２とを兼
用することも可能である。中継所においては、梱包箱４
を開梱することなく、収納されている商品の数量等の確
認を確実に実施できるので、短時間で次の荷受けサイト
へ梱包箱４を配送することが可能となる。

【００３２】（第２の実施の形態）図１に示す第１の実
施の形態の物流システムにおいては、出荷サイト１およ
び荷受けサイト２において、電子タグ５、10に記録され
ているデータの読取装置６および読取・書込装置７とを
備えていたが、制御装置８の構成を一部変更して、これ
ら両装置６、７を共用装置とすることにより、接続線数
が減らすことができる。

【００３３】

【発明の効果】以上の実施の形態に基づく説明から明ら
かなように、本発明の物流システムによると、出荷サイ
ト１と荷受けサイト２における梱包された商品の確認作
業において、開梱することなく瞬時に梱包箱内の商品の
確認ができるとともに、内容明細との比較も実施するこ
とができるので、物流システムにおける輸送物と輸送物
に関するデータとの一致性確認作業の改善を図ることが
できる。

【００３４】また、輸送経路における梱包物の員数検査
を開梱することなく実施できるので、輸送時の確認の手
間が省けるとともに、開梱、再梱包による商品の損傷、
汚染の心配がなく、盗難の危険性を軽減できる。

【００３５】特に、高級服地、高級服飾衣料、高級靴、
高級鞄、高級財布、宝石、貴金属、アクセサリー、現
金、証券等のように一品が高価で、かつデザイン、価格
等がまちまちの製品を梱包輸送する場合に多大な効果を
発揮する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の物流システムの実施の形態を示す図、

【図２】本発明の物流システムおいて用いられる電子タ
グを添付された梱包箱と、電子タグを添付された商品を
示す図、

【図３】本発明の商品に添付する電子タグの記録レコー
ドの一例を示す図、

【図４】本発明の梱包箱に添付する電子タグの記録レコ
ードの一例を示す図、

【図５】従来の物流システムを一例を示す図である。

【符号の説明】

１ 出荷サイト ２ 荷受けサイト ３ 流通経路 ４ 梱包箱 ５ 梱包箱に添付された電子タグ ６ 商品に添付された電子タグの読取装置 ７ 梱包箱に添付された電子タグの読取・書込装置 ８ 制御装置 ９ 商品 10 商品に添付された電子タグ 11 送受信装置 12 通信経路 13 印字装置 14 内容明細

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 3F022 CC03 EE05 MM01 MM13 MM21 MM59 QQ00 5B035 BB09 BC00 CA23 5B049 BB31 BB47 CC27 DD01 DD04 EE01 EE23 EE28 FF03 FF04 GG03 GG06 5B058 CA15 KA02 KA04 KA11 YA02

Claims (14)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 出荷サイトと、荷受けサイトと、物流経
   路とを有し、該物流経路を経て配送される梱包箱に電子
   タグが添付され、該梱包箱内に梱包される商品にも電子
   タグが添付されていることを特徴とする物流システム。
2. 【請求項２】 梱包箱に添付される電子タグおよび該梱
   包箱内の商品に添付される電子タグの少なくとも一方
   に、非接触型無線タグを用いたことを特徴とする請求項
   １に記載の物流システム。
3. 【請求項３】 梱包箱に添付される電子タグには梱包箱
   内の商品に関するデータが格納されていることを特徴と
   する請求項１記載の物流システム。
4. 【請求項４】 梱包箱に添付された電子タグに格納され
   るデータには、少なくとも商品を特定するためのデータ
   と数量ないし金額を含むことを特徴とする請求項３に記
   載の物流システム。
5. 【請求項５】 梱包箱内の商品は少なくとも服地、服飾
   衣料、靴、鞄、財布、宝石、貴金属、アクセサリー、現
   金、証券のいずれかを含むことを特徴とする請求項１に
   記載の物流システム。
6. 【請求項６】 商品に添付される電子タグには少なくと
   も添付された物品に対応するデータが格納されているこ
   とを特徴とする請求項１に記載の物流システム。
7. 【請求項７】 商品に添付される電子タグに格納される
   データには、少なくとも該電子タグが添付された商品を
   特定するためのデータおよび／または金額を含むことを
   特徴とする請求項６に記載の物流システム。
8. 【請求項８】 出荷サイトは、梱包箱に添付された電子
   タグにデータを書き込む手段を有することを特徴とする
   請求項１に記載の物流システム。
9. 【請求項９】 出荷サイトは、梱包箱の商品に添付され
   た電子タグのデータを読取る手段を有することを特徴と
   する請求項１に記載の物流システム。
10. 【請求項１０】 出荷サイトは、梱包箱内の商品に添付
    された電子タグのデータを読取る手段、および該読み取
    ったデータを梱包箱に添付された電子タグに書き込む手
    段を有することを特徴とする請求項１に記載の物流シス
    テム。
11. 【請求項１１】 荷受けサイトは、梱包箱に添付された
    電子タグに格納されたデータを読取る手段を有すること
    を特徴とする請求項１に記載の物流システム。
12. 【請求項１２】 荷受けサイトは、商品に添付された電
    子タグに格納されたデータを読取る手段を有することを
    特徴とする請求項１に記載の物流システム。
13. 【請求項１３】 出荷サイトは、商品に添付された電子
    タグに格納されたデータを読取る手段および梱包箱に添
    付された電子タグに格納されるデータを読取る手段、さ
    らに読み取った両データを比較する手段を有することを
    特徴とする請求項１に記載の物流システム。
14. 【請求項１４】 梱包箱は、前記非接触型無線タグを使
    用するときの高周波信号を透過できる材質で少なくとも
    その一部が構成されていることを特徴とする請求項１乃
    至請求項１３のいずれかに記載の物流システム。