JP2007145532A - 非開梱検品方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】梱包容器を開梱することなく梱包容器内の製品を検品できる非開梱検品方法を提供する。
【解決手段】製品2の製造元1では、製品2に対してその製品2の生産情報を書き込んだ非接触式情報タグ3を発行し、その非接触式情報タグ3を製品2と共に梱包容器4に収容して密封し、この梱包容器4を出荷する出荷口において梱包容器4内の非接触式情報タグ3の生産情報を梱包容器4外から読み取って、その生産情報を出荷製品の生産情報として納入先5に通知し、この梱包容器4が納入された納入先5では、納入口において梱包容器4内の非接触式情報タグ3の生産情報を梱包容器4外から読み取って、その生産情報を製造元1から通知された生産情報と照合することにより、検品する。
【選択図】図1
【解決手段】製品2の製造元1では、製品2に対してその製品2の生産情報を書き込んだ非接触式情報タグ3を発行し、その非接触式情報タグ3を製品2と共に梱包容器4に収容して密封し、この梱包容器4を出荷する出荷口において梱包容器4内の非接触式情報タグ3の生産情報を梱包容器4外から読み取って、その生産情報を出荷製品の生産情報として納入先5に通知し、この梱包容器4が納入された納入先5では、納入口において梱包容器4内の非接触式情報タグ3の生産情報を梱包容器4外から読み取って、その生産情報を製造元1から通知された生産情報と照合することにより、検品する。
【選択図】図1
Description
本発明は、梱包容器を開梱することなく梱包容器内の製品を検品できる非開梱検品方法に関する。
市販される製品については、製造元から出荷される製品にその製品の識別コードを記録した非接触式情報タグ(RFICタグ、ICタグ、IDタグ、無線タグ、非接触チップなどとも呼ばれる)を貼り付け、その後の流通過程から消費者に販売されるときまで、非接触式情報タグを読み取りあるいは書き込むことによって、その製品が経歴してきたイベントをホスト管理装置あるいは非接触式情報タグに記録し、その記録内容を販売店で店頭表示したり、記録内容を製造元に集めて製品改善や流通改善に利用することができる。こうした機能をトレーサビリティと言う。
しかしながら、一般市場へ流通しない製品、例えば、受注生産によって製品が作られる分野においては、発注元から受注先(=製造元)へ発注がなされ、製造元で製品を製造して出荷し、納入先(=発注元)へ納入され、そこで製品が消費されるという流れであったため、出荷・納入時の検品は自動化・機械化されていなかった。すなわち、従来は、製造元で製品あるいは部品を梱包容器に詰めて閉じただけで出荷が行われ、その梱包容器の外に書いてあるマークを目視して検品するか、あるいは必要があれば梱包容器を開梱して中にある製品そのものを目視して検品していた。このため、認識を間違えたり個数を間違えたりといった人為的なミスが避けられなかった。
ところで、製品の中には、梱包容器を開梱することで商品価値を失うものがある。例えば、医療関係品、精密品、光学製品、食品などは、使用場所がクリーン環境であったり、使用時にクリーンな状態であることが必要なので、製造元においてクリーン環境で製造され、クリーン環境で梱包容器に収容され、その梱包状態で出荷される。この梱包容器が納入された納入先では、検品のためとはいえ、梱包容器をトラックから降ろした埃だらけのところで開梱してしまうと、製品に埃、水、油などが入って商品価値を失うことになる。また、仮にクリーン環境で検品したとしても、梱包容器を一度開梱してしまうと、再梱包する手間がかかる。このように、医療関係品、精密品などは、検品のために開梱すること自体が不都合な製品である。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、梱包容器を開梱することなく梱包容器内の製品を検品できる非開梱検品方法を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明は、製品の製造元では、製品に対してその製品の生産情報を書き込んだ非接触式情報タグを発行し、その非接触式情報タグを当該製品と共に梱包容器に収容して密封し、この梱包容器を出荷する出荷口において梱包容器内の非接触式情報タグの生産情報を梱包容器外から読み取って、その生産情報を出荷製品の生産情報として納入先に通知し、この梱包容器が納入された納入先では、納入口において梱包容器内の非接触式情報タグの生産情報を梱包容器外から読み取って、その生産情報を上記製造元から通知された生産情報と照合することにより、検品するものである。
2つ以上の製品をそれぞれの非接触式情報タグと共に1つの梱包容器に収容してもよい。
製品を個装容器に1個だけ収容し、その個装容器の外表面に上記非接触式情報タグを貼り付け、その非接触式情報タグが貼り付けられた個装容器を上記梱包容器に収容してもよい。
複数種類の部品で1セットとなる製品に対し、部品ごとの生産情報を書き込んだ非接触式情報タグを1つずつ発行し、これらの部品をセットにしてそれぞれの非接触式情報タグと共に梱包容器に収容してもよい。
製造元では、上記製品をクリーン環境で製造し、クリーン環境で梱包容器に収容し、納入先では、検品の後、クリーン環境で上記梱包容器を開梱して上記製品を取り出してもよい。
本発明は次の如き優れた効果を発揮する。
(1)梱包容器を開梱することなく梱包容器内の製品を検品できる。
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
図1に示されるように、本発明に係る非開梱検品方法は、製品の製造元1では、ある1つの製品2に対してその製品2の生産情報を書き込んだ非接触式情報タグ3を1つ発行し、その非接触式情報タグ3を当該製品2と共に梱包容器4に収容して密封し、この梱包容器4を出荷する出荷口において梱包容器4内の非接触式情報タグ3の生産情報を梱包容器4外から読み取って、その生産情報を出荷製品の生産情報として納入先5に通知し、この梱包容器4が納入された納入先では、納入口において梱包容器4内の非接触式情報タグの生産情報を梱包容器4外から読み取って、その生産情報を上記製造元から通知された生産情報と照合することにより、検品するものである。
製品2の形状やこれを収容する梱包容器4の形状、あるいは製品2を多重梱包にすることなどは、本発明に基本的に影響を与えない。図示上、製品2は楕円で描いているが複雑な形状でもよいし、複数の部品に分かれていてそれらを1セットで製品2と呼んでもよい。その製品2を直方体状の個装容器6に1個(あるいは1セット)だけ収容・密封し、その個装容器6の外表面に非接触式情報タグ3を貼り付け、その非接触式情報タグ3が貼り付けられた個装容器6を複数個、直方体状の梱包容器4に収容・密封するものとする。つまり、1つの梱包容器4には複数個の製品2が個装容器6ごとに収容された状態で収容され、それぞれの製品2のための非接触式情報タグ3が個装容器6に貼り付けられていることになる。非接触式情報タグ3が製品2そのものに貼り付けられていないのは、個装容器6から製品2が取り出されたときはその製品2がそこで使用される(あるいは消費される)ことが分かっているからである。
製造元1には、クリーン環境を提供するクリーンルーム7が設けられ、製品2の製造から梱包までがこのクリーンルーム7内で行われ、製品2を二重梱包した梱包容器4がクリーンルーム7から出されて出荷口(図示せず)より出荷されるようになっている。
また、製造元1には、非接触式情報タグ3に書き込まれる生産情報を管理するための製造管理装置25(図2参照)と呼ばれるコンピュータが設置される。製造管理装置25は後述する照合装置13と通信可能なものである。
非接触式情報タグ3の発行時に非接触式情報タグ3への書き込みを行う書き込み装置21(図2参照)は、未発行の非接触式情報タグと共にクリーンルーム7内に置かれている。
製造元1から納入先5までの輸送途中に関しては梱包容器4が開梱されない限り特に条件はなく、図示のように船積みされて輸送されてもよく、航空輸送でも陸上輸送でもよい。
納入先5の納入口には、検品装置8が設けられている。検品装置8は、梱包容器4を搬送するコンベア9と、そのコンベア9の途中に設置された門型の読み取り器10とからなる。読み取り器10は、コンベア9の上部と両側にアンテナ11を有し、これらアンテナ11と梱包容器4内の複数個の非接触式情報タグ3との通信を制御して1つ1つの非接触式情報タグ3の内容を区別して読み取るスキャナ12を有する。スキャナ12と非接触式情報タグ3は3次元読み取り可能なものである。すなわち、スキャナ12に対する非接触式情報タグ3の向き、姿勢が3次元的にどのようであっても読み取りが可能なものである。このようなスキャナ12については、公知であるので、詳細は省く。
納入先5の検品装置8には、梱包容器4外から読み取った生産情報を製造元1から通知された生産情報と照合するための照合装置13と呼ばれるコンピュータが設置される。照合装置13は前述した製造管理装置と通信可能なものである。
なお、図示省略したが、製造元1の出荷口には、納入先5の納入口に設置した検品装置8と同様の出荷検品装置が設置される。この出荷検品装置は製造管理装置とオンラインである。
動作を説明すると、まず、製造元1では、製造管理装置25(図2参照)が1つの製品2に対してその製品固有の生産情報を書き込んだ非接触式情報タグ3を1つ発行する。このとき、クリーンルーム7内で生産情報の書き込みが行われる。書き込み内容は、製造管理装置25が書き込み装置21(図2参照)に対してオンラインで通知する。
クリーンルーム7内で当該製品2を個装容器6に収容して密封し、その個装容器6に非接触式情報タグ3を貼り付ける。複数個の個装容器6を梱包容器4に収容して密封する。
出荷口においては、梱包容器4内の非接触式情報タグ3に書かれている生産情報を図示しない出荷検品装置が梱包容器4外から読み取る。出荷検品装置は製造管理装置とオンラインであるので、製造管理装置はこれまでに非接触式情報タグ3を発行したどの製品2が出荷されたかを認識することができる。
実際に出荷された製品が納入先5へ輸送されるのと並行して、製造管理装置が出荷製品の生産情報を納入先の照合装置に通知する。実際に梱包容器4が納入された納入先5では、納入口において梱包容器4内の非接触式情報タグ3の生産情報を検品装置8により梱包容器4外から読み取る。照合装置13がその生産情報を製造元1から通知された生産情報と照合することにより、検品が達成される。
納入先5では、検品の後、納入先5のクリーンルーム(図示せず)内にて梱包容器4を開梱して個装容器6を取り出し、その個装容器6から製品2を取り出して使用する。このとき、個装容器6から非接触式情報タグ3を取り外し、製造元1に回収すると好ましい。
以上の動作から分かるように、梱包容器4を開梱することなく梱包容器4内の製品2を検品することができる。従って、クリーン環境で製造され、クリーン環境で梱包容器4に収容された製品は、全くクリーンな状態を維持して保存され、そのまま開梱して使用に供することができる。
次に、他の実施形態を説明する。
図2に示した製造元1では、未発行の非接触式情報タグ3aとして、全く新品の非接触式情報タグのほかに、再利用の非接触式情報タグも使用される。これは納入先5で回収された非接触式情報タグ3を書き替えて再利用するものである。書き込み装置21は、タグ作製台22と呼ばれるテーブルにアンテナ23を据え付け、そのアンテナ23を介して非接触式情報タグ3との間で取り交わされる信号をパソコン24で制御するものである。パソコン24は、製造管理装置25から随時、製造が完了した製品の生産情報を受け取っており、タグ作製台22に非接触式情報タグ3が載せられると、これから梱包しようとしている製品2の生産情報を非接触式情報タグ3に書き込むようになっている。
製造管理装置25から書き込み装置21へ通知される製品2ごとの生産情報は、商品コード、ロット番号、製造日、使用期限、入数(1つの梱包容器4に収容する個数)などである。アンテナ23を介して非接触式情報タグ3に書き込む生産情報は、商品コード、ロット番号、製造日、使用期限、入数である。
この実施形態では、製品2は3つの部品26,27,28で1セットとなるものである。このような製品2に対して、部品26,27,28ごとの生産情報を書き込んだ非接触式情報タグ3を1つずつ発行する。このような部品26,27,28ごとの非接触式情報タグ3は、部品1種かつ1個を収容する部品箱を設けてその部品箱に貼り付けてもよいが、ここでは、部品26,27,28に直接、貼り付けるものとする。そして、これら3つの部品26,27,28を1セットにして個装容器6に収容し、さらにその個装容器6の複数個を本図では省略しているが梱包容器4に収容するようになっている。個装容器6内に部品26,27,28がどのような姿勢で収容されても非接触式情報タグ3への外部からのアクセスには影響がない。
非接触式情報タグ3の発行後、部品26,27,28への貼り付けと、個装容器6への収容、梱包容器4への収容は、直ちに行われるのが好ましい。
出荷口には、出荷検品装置29が設置される。前実施形態で説明したように、出荷検品装置29は納入口に設置した検品装置8と同様のものである。出荷検品装置29から製造管理装置25に対しては、読み取った生産情報が出荷実績という名目で通知される。
図3により、製品と情報の流れを説明する。図3は、納入先(=発注元)と受注先(=製造元)とに事象を分け、さらに、情報処理装置の動作と機械や人の作業とに事象を分けて示してある。
まず、納入先から製造元へ発注を行う。発注端末31で入力した発注情報は納入先情報処理装置に記憶される。納入先情報処理装置は図1で説明した照合装置13と同一かそれより上位の装置である。発注情報はデータ通信により製造元情報処理装置に伝送される。製造元情報処理装置は図2で説明した製造管理装置25と同一かそれより上位の装置である。製造元情報処理装置に記憶された発注情報(受注情報となる)は受注端末32において閲覧され、オペレータが受注情報を基に生産情報を作成する。このようにして発注/受注がなされると、製造元ではクリーンルーム7内の生産ラインにて製品を製造する。
この実施形態ではクリーンルーム7内に出荷口が設けられており、製造された製品は直ちに出荷口にてタグ発行、梱包、出荷がなされる。梱包は、個装容器6への一次梱包と、梱包容器4への出荷梱包とからなる。出荷口では図2で説明した出荷検品装置29により非接触式情報タグ3が読み取られ、出荷実績が記憶される。
製品が梱包容器4の荷姿で出荷されるのと並行して、製造元情報処理装置から納入先情報処理装置へデータ通信により出荷実績が伝送され、その出荷実績に含まれている生産情報が納入先では入荷予定の生産情報として記憶される。
輸送された梱包容器4が納入口に到着すると、図1で説明した検品装置8により非接触式情報タグ3から生産情報が読み取られ、照合装置13により入荷予定として記憶されている生産情報と照合される。
これにより検品が完了すると、納入先情報処理装置では支払い処理が実行される。また、検品が終わった梱包容器4はクリーンルーム33に運び込まれ、開梱され、梱包容器4から取り出された製品が使用される。個装容器6に貼り付けられていた非接触式情報タグ3は回収され、製造元に返還される。
なお、梱包容器4、個装容器6としては、段ボール箱、発泡スチロール箱、プラスチック箱、プラスチック袋など、気密性があって電波が透過する材料でできたものであればよい。密封は粘着テープなどで行うとよい。
また、梱包容器4、個装容器6には、収容作業時にクリーンエアが入るほかに、窒素ガス等の不活性気体を充填したり、あるいは容器が袋の場合、吸引により容器内を真空にしてもよい。
製品2としては、細菌類との接触を避けたいもの、塵埃、油滴、湿気を嫌うものなどが対象となり、医療関係品、精密品、光学製品、食品などが好適である。また、クリーンエアが必要なものに限らず、可視光、紫外光などの照射を避けたいものについても本発明を適用して開梱の機会を減らして光照射を避けることができる。
1 製造元
2 製品
3 非接触式情報タグ
4 梱包容器
5 納入先
6 個装容器
8 検品装置
21 書き込み装置
26,27,28 部品
29 出荷検品装置
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Claims (5)
- 製品の製造元では、製品に対してその製品の生産情報を書き込んだ非接触式情報タグを発行し、その非接触式情報タグを当該製品と共に梱包容器に収容して密封し、この梱包容器を出荷する出荷口において梱包容器内の非接触式情報タグの生産情報を梱包容器外から読み取って、その生産情報を出荷製品の生産情報として納入先に通知し、この梱包容器が納入された納入先では、納入口において梱包容器内の非接触式情報タグの生産情報を梱包容器外から読み取って、その生産情報を上記製造元から通知された生産情報と照合することにより、検品することを特徴とする非開梱検品方法。
- 2つ以上の製品をそれぞれの非接触式情報タグと共に1つの梱包容器に収容することを特徴とする請求項1記載の非開梱検品方法。
- 製品を個装容器に1個だけ収容し、その個装容器の外表面に上記非接触式情報タグを貼り付け、その非接触式情報タグが貼り付けられた個装容器を上記梱包容器に収容することを特徴とする請求項1又は2記載の非開梱検品方法。
- 複数種類の部品で1セットとなる製品に対し、部品ごとの生産情報を書き込んだ非接触式情報タグを1つずつ発行し、これらの部品をセットにしてそれぞれの非接触式情報タグと共に梱包容器に収容することを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の非開梱検品方法。
- 製造元では、上記製品をクリーン環境で製造し、クリーン環境で梱包容器に収容し、納入先では、検品の後、クリーン環境で上記梱包容器を開梱して上記製品を取り出すことを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の非開梱検品方法。
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JP2005343655A JP2007145532A (ja) | 2005-11-29 | 2005-11-29 | 非開梱検品方法 |
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JP2002302255A (ja) * | 2001-04-05 | 2002-10-18 | Mitsubishi Materials Corp | 納品検品システム |
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2005
- 2005-11-29 JP JP2005343655A patent/JP2007145532A/ja active Pending
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