JP2004315154A - 物品管理システム - Google Patents
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Abstract
【課題】物流過程における物品の環境情報を検出・記録することによって、物品の物流過程での品質保証を行うとともに、これに無線タグを利用した物流システムを適合させ、物品の製造から販売までの各過程における物品管理を一括して行うことができる物品管理システムを提案する。
【解決手段】ID情報を持つIDタグ(無線タグ24)を付加した物品と、ID情報を持つIDタグ(無線タグ26)を付加した情報処理機能付きデータキャリア(IDC)10とを、近接配置した状態で輸送及び保管し、IDC10で物品の輸送・保管工程における環境情報を検出・記録し、該環境情報と、無線タグ24・26の持つID情報とをデータサーバ29に蓄積した。そして、情報端末機器において、無線タグ24の持つID情報に基づいて情報通信手段を介してデータサーバ29にアクセスして、IDC10が記録した環境情報を読み出すことができるようにした。
【選択図】 図3
【解決手段】ID情報を持つIDタグ(無線タグ24)を付加した物品と、ID情報を持つIDタグ(無線タグ26)を付加した情報処理機能付きデータキャリア(IDC)10とを、近接配置した状態で輸送及び保管し、IDC10で物品の輸送・保管工程における環境情報を検出・記録し、該環境情報と、無線タグ24・26の持つID情報とをデータサーバ29に蓄積した。そして、情報端末機器において、無線タグ24の持つID情報に基づいて情報通信手段を介してデータサーバ29にアクセスして、IDC10が記録した環境情報を読み出すことができるようにした。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、物品の生産から販売・利用までの物品の環境・状態を管理する物品管理システムに関し、詳しくは、物品の物流過程における物品環境の透明化による品質保証の確実性を向上することのできる物品管理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、食品の品質向上や安全性確保のために、トレーサビリティの必要性が注目されている。トレーサビリティとは、食品が、いつ、どこで、どのように、生産・流通されたかについて情報を追跡、遡及し、把握できる仕組みである。食品安全基本法では、食品の安全性確保のための必要な措置が、農林水産物の生産から食品の販売に至る一連の食品供給の工程の各段階において適切に講じられることを基本理念とし、牛肉のトレーサビリティ法の立法が検討されている。
このトレーサビリティという概念は食品に限定されて適応されるべきものではなく、例えば、電子部品等の工業製品においても、トレーサビリティを導入することによって、製造・搬送の過程における品質の確保、安定した品質の保証を図ることができる。
【0003】
トレーサビリティを導入するに当たって、物品の生産から消費者に渡るまでの過程において関与する業者から提供される情報の信頼性がシステムの成立条件となる。そのためには、物流経路の透明性を確保し、表示の立証性を助け、取引の公正化に寄与することのできる物流システムが必要となる。
また、物品の生産から消費者に渡るまでの過程において、途切れることなく情報を供給できるようにすることが好ましい。これには、流通情報と製品との明確なリンク付けや、製造業者、販売業者、これらに付随する川下業者の協力が必要となる。
さらに、品質を低下させない物品管理だけでは足りず、品質が低下した場合の、製品回収や原因究明を迅速に行うことが可能である物品管理も重要である。
【0004】
ここで、物品の物流過程に着目すると、物品は物流過程において、輸送されたり一時的に倉庫などに保管されたりして、様々な環境からの影響を受ける。部品は、環境による影響(振動や衝撃、高温・低温等の温度条件或いは湿度条件等)を受けると、品質が劣化するおそれがある。
しかし、物流過程においては、物品は梱包容器に梱包され、コンテナ等に詰め込まれており、輸送時や保管時の物品の環境が実際いかなるものであるかは、外部からは見ることができず、輸送途中や、保管中の物品の環境はブラックボックスの状態であるとも言える。
【0005】
輸送終了後の荷役時に行われる物品の抜き取り(抽出)検査によって、不良品の存在が判明することがある。しかし、一般には輸送された物品の全数検査は困難であり、統計的に品質が保証されるにすぎず、不良品のピンポイントな発見に繋がることはまれである。
さらに、荷役時の検査で不良品が発見されたとしても、製造過程で発生した不良か、物流過程で発生した不良かは、見分けることは困難であり、責任の所在を明確とすることが難しい。
【0006】
例えば、海外から海上輸送によって輸送される食品は、積み込み時及び積み卸し時には安全基準に対応する環境であったとしても、長い航海の途中で、気候の異なる地域を通過する間に食品の環境は変化することが予想される。しかし、荷役検査で不良品が発見された場合は、その不良が製造過程で発生したものか、物流過程で発生したものかを判断することは困難である。
また、例えば、電子部品を陸上輸送中に、車両の急停止や急発進、積み込み時の振動等によって、電子部品の品質を損ねる程度の振動が与えられたとしても、荷受け時にそれを発見することは難しい。荷役時に不良品が発見されたとしても、その不良が製造過程で発生したものか、物流過程で発生したものかを判断することは困難である。
【0007】
そこで、上記物品の輸送・保管中のブラックボックスの内部を明確なものとし物流経路の透明性を確保するために、本出願人により、特許文献1において、物品の輸送中の環境データを得ることにより、これらから物品に与えられる環境の変化を検出して物品の輸送中の品質保証を行うためのシステムが提案されている。
【0008】
上記特許文献1に記載の技術では、物流過程で荷物に添付されるデータキャリアに、環境の影響を監視する加速度センサ、衝撃センサ、湿度センサ、温度センサ、圧力センサ等のセンサを設け、これらのセンサからの情報が時刻情報とともに、データキャリアに具備されるメモリに記録されるようにしている。そして、メモリに蓄積されたセンサからの情報と、物品に関する識別情報とを照合することによって、物品の物流過程における環境変化を知ることができるものとされている。
【0009】
一方、特許文献2では、RFID等の無線タグを利用した物流管理システムが提案されている。この技術は、各物品に対して非接触で各種情報が書き込み読み出されるメモリを有した無線タグを付加し、該物品が製造から流通・小売りを経て消費者に至るまでの過程における各段階において、物品が段階を経由することによって得られる情報を無線タグのメモリに順次書き加え、物品管理情報を構築していくものである。無線タグのメモリに格納されている情報は、必要に応じて読み出すことができ、この情報を利用して物品の仕分けや流通の管理を行うことができるものとされている。
【0010】
【特許文献1】
特開2000−302211号公報
【特許文献2】
特開平11−144012号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明では、上記従来技術に鑑み、物流過程における物品の環境情報を検出することによって、物品の物流過程での品質保証を行うことができるようにするとともに、これに、無線タグを利用した物流システムを適合させることによって、物流過程だけでなく、物品の製造から販売までの各過程における物品管理を一括して行うことができる物品管理システムを提案する。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0013】
即ち、請求項1においては、ID情報が書き込まれたIDタグを物品に付設し、ID情報が書き込まれたIDタグを付加した情報処理機能付きデータキャリアを梱包された物品に付設し、これらのIDタグに書き込まれたID情報の読取手段と、情報処理機能付きデータキャリアの持つ情報の読取手段とを物品の製造過程から物流過程を経て販売・使用過程までの間に複数配置し、これらの読取手段を情報通信手段を介して情報を受信し蓄積するデータサーバと接続したものである。
【0014】
請求項2においては、前記IDタグを、無線周波数による非接触自動識別可能な無線タグとするものである。
【0015】
請求項3においては、前記読取手段によるIDタグのID情報の読み出し動作と、該ID情報のデータサーバへの送信動作とを、物品の製造過程から物流過程への移行段階と、物品の物流過程から販売・使用過程への移行段階との、各段階において行うものである。
【0016】
請求項4においては、前記情報処理機能付きデータキャリアに、物品周囲の環境及び物品状態を検出する検出手段と、該検出手段により検出された情報とその他の情報を格納する記憶手段と、該情報を送信または受信するための通信手段と、これら各手段を制御する制御手段とを具備するものである。
【0017】
請求項5においては、前記物品と、情報処理機能付きデータキャリアとを、物流過程において近接配置するものである。
【0018】
請求項6においては、前記情報処理機能付きデータキャリアに具備された検出手段による検出動作と、記憶手段による検出情報記録動作を、物品の物流過程において行うものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は情報処理機能付きデータキャリア(IDC)の構成を示すブロック図、図2は物品の流れを示す図、図3は物品の流れを示すブロック図、図4は製造から販売・使用までの物品に施す動作の流れを示す図である。
図5は物品番号の構成を示す図、図6は複数の物品に対する物品番号の付与方法を示す図、図7は物品管理情報の構成を示す図、図8は輸送・保管環境情報を示すグラフの一例を示す図である。
図9は店舗における管理システムを示すブロック図、図10は店舗における会計時の物品管理情報利用の流れを示す図である。
【0020】
本発明に係る物品管理システムは、ID情報を持つIDタグと、情報処理機能付きデータキャリアとを利用することで、製品となった時点から、物流を経て消費者に渡るまでの物品の管理をするものであり、特に、物品の物流過程における物品のおかれている環境を把握できるようにして、従来、ブラックボックスとされていた物流過程における物品の管理を行い、不具合が生じた場合に、その不具合を特定して、その物品の排除(リコール)及びクレーム処理までの対策ができるシステムである。
【0021】
本実施例では、前記IDタグとして、無線タグを採用している。前記無線タグとして、例えば、RFID(Radio Frequency Identification)タグが採用される。この無線タグは、無線周波数による非接触自動識別が可能である。
但し、IDタグは無線タグに限定されるものではなく、例えば、バーコード等の二次元識別符号をIDタグとして採用することもできる。バーコードを採用した際には、現段階において普及率が高いために、システム導入に対する抵抗が比較的少なく、また、システムの採用に係るコストが比較的低いという利点がある。さらに、機器の誤動作に対して手入力でそれを補助することができるという利点もある。
【0022】
前記無線タグは、情報を格納するメモリと、無線通信用のRF回路及びアンテナと、これらを繋ぐロジック回路とが、具備されている。この無線タグは、専用の読出・書込装置の発した電波をアンテナを介して受け取り、受け取った電波を利用して電磁誘導で発電して回路を動かし、情報を無線で読出・書込装置に対して発信する。読出・書込装置では、無線タグの情報が取得されると、この情報に対して演算処理が施されたうえで、情報通信手段を介して、データセンタのデータサーバに送信される。
なお、無線タグへの情報の書き込みが機能として必要とされない場合は、読出・書込装置ではなく、無線タグから情報を取得し、データサーバに送信する読出装置を採用してイニシャルコストを抑えることもできる。
【0023】
前記情報処理機能付きデータキャリアは、以下、Intelligent Data Carrierより「IDC」と略称する。IDCの概略電気的構成について、図1を用いて説明する。
IDC10は、デジタルデータ処理を行う中央制御装置(以下「CPU」と称する)基板11を備えており、該CPU基板11には、制御手段としてのCPU12が搭載されている。CPU12には、荷物の識別情報を記憶・格納することができる記憶手段としてのメモリ13と、プログラム等を格納するROM14と、グリニッジ標準時などで時刻を示す信号を導出するリアルタイムクロック(以下「RTC15」と称する)と、データ通信手段としての赤外線データ通信用インターフェースであるIrDA(Infra−red Data Association)16と、アナログ/デジタル変換器(以下「A/D変換器17」と称する)等に、バスを介して接続されている。
【0024】
CPU12はメモリ13への情報の書き込みと読み出しを制御する制御回路として機能し、IrDA16による赤外線データ通信を介して、外部情報の読み出しや外部から受けた情報の書き込みを行う。IDC10の制御動作は、ROM14に予め格納されているプログラムに従って行われる。
なお、IDC10のデータ通信手段は、赤外線に限定されず、無線電波や、有線とすることもできる。無線電波を採用するときには、IDC10にアンテナを備え、また、有線を採用するときには、コード等を接続するコネクタを備えるようにすることができる。
【0025】
さらに、IDC10には、複数の検出手段21を搭載するアナログ基板19が備えられている。各検出手段21からの出力信号は、信号変換器20を介してA/D変換器17に入力され、デジタルデータに変換されたうえで、CPU12によって演算処理が行われる。演算処理後のデータはメモリ13に格納される。
【0026】
アナログ基板19に搭載される検出手段21として、温度センサ、湿度センサ、三軸方向についての加速度線センサ、三軸方向についての衝撃センサ、圧力センサ、臭気センサ、特定の化学物質を検出する特定物質センサ(例えば、活性酸素等)等が、挙げられる。
IDC10には、これらの検出手段21のうち単数を搭載することも、また、扱う物品に応じてこれらのうちから複数の検出手段21を選択して搭載することもできる。
【0027】
物品は振動や衝撃等の機械的な力や高温や低温などの温度条件、或いは、湿度条件等で品質が劣化するおそれがある。
例えば、扱う物品がワインや生鮮食料品やビール等であるときには、一定以下の低温で輸送し保管することが要されるため、温度センサ、湿度センサ及び圧力センサ等を検出手段21としてIDC10に備えて、物品の物流過程において、低温状態が維持されていたかどうか、極端な加圧を受けていないかどうかを検知することができる。
例えば、扱う物品が電子部品であるときには、温度センサ、加速度センサ、衝撃センサ等を検出手段21としてIDC10に搭載し、物品の物流過程において、物品が極端な温度変化や衝撃を受けていないかどうかを検知することができる。
【0028】
また、アナログ基板19に搭載される検出手段21として、撮像装置や集音装置を備えることもできる。コストや容量の点で不利はあるが、前述のセンサ類と併用することにより、物品の環境をより明確に知ることができる。
なお、これらの検出手段21による検出は断続的に行うことも、時間を指定して定期的(周期的)に行うこともできる。
【0029】
上述のIDC10の動作は、IDC10に備えられた電池18から供給される電力により行われる。電池18の形態は、一次電池又は二次電池とすることができ、また一次電池と二次電池の両方を備えれば、物流過程が長期にわたる物品であっても、この物流過程において十分に作動する電力を備えることができる。
【0030】
次に、上記IDタグ(無線タグ)とIDC10を利用した物品管理システムの構成について説明する。
図2に示す如く、物品の流れは、大概して、製造過程(S51)、物流過程(S52)及び販売・使用過程(S58)より成る。製造過程(S51)において製造された物品23は、物流過程(S52)において販売・使用過程(S58)の展開される場所まで搬送される。
物流過程(S52)では、物品23の梱包を行う梱包工程(S53)、梱包された物品23をコンテナ等に積み込む荷役工程(S54)、コンテナ等に積み込まれた物品23を目的地まで搬送する輸送工程(S55)、輸送された物品23をコンテナ等から積み降ろす荷役工程(S56)、物品23を保管する保管工程(S57)、の各工程が含まれる。
本発明の物品管理システムでは、これら全ての過程における物品23の管理を行うことを目的としている。
【0031】
図3は物品23の流れを示すブロック図、図4は物品に対する動作の流れを示す図である。以下に、これらの図面に基づいて物品管理システムについて詳細に説明する。
製造過程(S51)において物品23が製造され(S61)、物品23にはIDタグ(無線タグ)24が付される(S62)。但し、全ての物品にIDタグを付すことも、製造される物品のうち所定の割合の物品にIDタグを付すこともできる。以下、製造過程(S51)において物品23に付されたIDタグを「物品タグ24」と称する。
前記物品タグ24には、予めIDとしてのコード番号が情報として書き込まれている。以下、このコード番号を「物品コード」と称する。
物品タグ24の持つ情報の一つとしての物品コードは、各物品タグ24に固有のものであり、従って、各物品23に固有の物品コードが付されることになる。本実施例では、便宜のために、図3に示す如く、ある物品23に付した物品タグ24の物品コードは(001)であるとする。もちろん、物品コードの形態は本実施例に限定されるものではない。
【0032】
前記製造過程(S51)より、物流過程(S52)の梱包工程(S53)に移行される。梱包工程(S53)において、物品23は梱包単位に梱包される(S63)。ここで、梱包単位とは、所定の数の同一の物品23が搬送の単位として、また、販売の単位として、段ボールやコンテナ等の梱包容器25に詰められた状態を指すものとする。
そして、この梱包工程(S53)において、物品23の各梱包単位についてIDタグ付きIDC10が添付される(S64)。IDタグ付きIDC10は梱包容器25の内部に配置されて、梱包容器25内の物品23と略同様の環境に置かれるものとする。このように、IDタグ付きIDC10は物品23に近接して配置される。
【0033】
前記IDタグ付きIDC10は、前記IDC10にIDタグ(無線タグ)26が付されたものであり、該IDタグ26は以下「IDCタグ26」と称する。
IDCタグ26には、予めIDとしてのコード番号(識別番号)が書き込まれている。このコード番号を、「IDCコード」と称する。
IDCタグ26の持つ情報の一つとしてのIDCコードは、各IDCタグ26に固有のものであり、従って、各IDC10に固有のコード番号が付されることになる。本実施例では、便宜のために、あるIDC10に付したIDCタグ26のIDCコードは(xyz)であるとする。
【0034】
次に、荷役工程(S54)において、物品23は梱包単位の状態で、輸送手段としての自動車や船、飛行機等のコンテナや荷台に積み込まれる。物品23を積み込む前に、物品23に付されたIDタグの情報、すなわち、物品タグ24とIDCタグ26との情報が、読取装置27に取得される(S65)。このとき読取装置27で取得された物品タグ24とIDCタグ26の情報は、物品コードとIDCコードであり、これらの情報は、読取装置27より情報通信手段を介してデータセンタ28のデータサーバ29に送信され、データサーバ29に取得された情報は、演算処理が施されたうえでデータサーバ29に格納される。
【0035】
なお、図5に示す如く、物品コードとIDCコードの組み合わせにより、各物品23に唯一の物品番号が決定される。この物品番号により、物品コードからIDCを特定することができ、また、IDCコードから物品を特定することができる。
なお、本実施例において、ある物品23の物品番号は、物品タグ24の物品コード(001)と、IDCタグ26のIDCコード(xyz)より、(001,xyz)と決定されることとなる。
【0036】
前記荷役工程(S54)が終了すれば、輸送工程(S55)において、物品23が保管工程(S57)における保管場所まで輸送手段によって搬送される(S66)。
輸送工程(S55)が終了すれば、荷役工程(S56)に移行する。この荷役工程(S56)において、物品23を積み降ろす際に、物品23に付されたIDタグの情報、すなわち、物品タグ24とIDCタグ26との情報が読取装置31に取得される(S67)。読取装置31に取得された物品タグ24とIDCタグ26の情報は、該読取装置31より情報通信手段を介してデータセンタ28のデータサーバ29に送信され、データサーバ29に取得された情報は、データサーバに格納されている情報に関連付けられた状態で記憶される。
【0037】
データサーバ29では、輸送工程(S55)の前と後とに同一の物品番号が情報として受信・取得されることになる。輸送工程(S55)の前にデータサーバ29で受信された情報としての物品番号は、データサーバ29で取得されると格納される。そして、輸送工程(S55)の後にデータサーバ29で取得された情報としての物品番号によって、蓄積されていた物品番号と照合されて、確実に物品23が目的地まで輸送されたことが確認され、輸送期間等の情報がデータサーバ29の物品管理情報に追加される。これに加え、輸送工程(S55)における物品23の損失等を把握することができる。
【0038】
続いて、積み降ろされた物品23が倉庫等に保管される保管工程(S57)に移行される(S68)。保管工程(S57)の初期段階では、物品23は少なくとも梱包単位で扱われ、各梱包単位にIDC10が付されたままの状態となっている。保管工程(S57)の期間は物品23によって異なるが、必要に応じてIDC10の電力を補給することもできる。
【0039】
この保管工程(S57)において、物品23の倉庫への搬入時期、保管期間、保管場所、仕分け等は、荷役工程(S54)において読取装置31で読み取られた物品コードに基づいて管理することができる。荷役工程(S54)において読取装置31で取得した物品コード情報を、データサーバ29に送信するとともに、倉庫を管理する管理者の情報端末機器に蓄積し、利用することができる。また、管理者は情報端末機器でデータサーバ29に情報通信手段35を介してアクセスして、データサーバ29に蓄積されている情報を得て、この情報に基づいて、倉庫管理をすることもできる。
例えば、物品コードに対する、物品名、数量、倉庫への搬入時期、保管場所、仕分け等を管理者の情報端末機器に登録・蓄積し、倉庫に備えた情報端末機器に具備される読出装置で物品23に付された物品タグ24の物品コードを読み出すことによって、保管されている物品23の情報を知り、物品23の処遇を決定することができる。また、IDタグを利用して倉庫内の自動管理を行うことが可能となる。
【0040】
上記物流過程(S52)から、物品23が販売又は使用される販売・使用過程(S58)に移行されると、保管工程(S57)にあった物品23は、梱包から解かれて、販売のために店頭に陳列されたり、何らかの製品の構成部材の一つとして別の物品23を構成するために使用されたりする。
この、物流過程(S52)から販売・使用過程(S58)の移行段階において、梱包容器25内に同封されている物品23とIDC10とが取り出され、読取装置34によって、IDC10が保持している情報が読み取られる(S69)。このとき、IDC10が保持している情報は、IDCタグ26の所有するIDCコードと、物流過程(S52)の荷役工程(S54)から保管工程(S57)の間にIDC10に搭載された検出手段21により検出されメモリ13に格納された輸送・保管環境情報である。輸送・保管環境情報の読取装置と、IDCコードの読取装置とは、別体とすることもできるし、一体とすることもできる。
【0041】
上述の如くIDC10から読み出されたIDCコードと輸送・保管環境情報は、読取装置34より情報通信手段35を介してデータサーバ29へ送信される。梱包が解かれて取り外されたIDC10とIDCタグ26は回収して、必要事項を検査・確認が行われ、この検査項目の情報もデータサーバ29に格納される。再使用が可能な場合には、メモリをクリアして再利用される。再利用が不可能な場合には破棄される。この破棄されるIDC10における検出手段21に不具合が生じていた場合には、IDC10を付設したロット(梱包されていた物品)はその検知項目に対する再検査が必要となる。
【0042】
データサーバ29において、IDCコードと輸送・保管環境情報が受信されると、IDCコードに基づいて適合される物品コードに関連付けられて、輸送・保管環境情報がデータサーバ29に蓄積される。すなわち、IDCコードと物品番号により、該IDCコードを持つIDCタグ26が付されたIDC10とともに梱包されていた物品23の物品番号が特定され、該物品番号の物品コードが付された物品23の物品管理情報の一部として、輸送・保管環境情報が蓄積される。
【0043】
なお、図7に示す如く、物品23の物品管理情報としては、前記輸送・保管環境情報の他に、別途入力された製造情報や販売情報等が含まれる。これらはいずれも物品コードと関連付けられてデータサーバ29に蓄積されている。
なお、製造情報とは、製造者、製品名、製造工場、ロット番号、製造年月日、内容量又はサイズ、品質保証期限、原材料等である。また、販売情報とは、販売者、製品名、価格、内容量又はサイズ、品質保証期限等である。
【0044】
上述の如く、IDCタグ26は、物品23と、該物品23と同一の梱包容器25に梱包されていたIDC10を符合させるために利用されていることとなる。
例えば、図6に示す如く、同一の梱包容器25内に、複数の物品23と、単数のIDC10とが梱包されている場合には、これらの物品23に付された物品タグ24の物品コードに基づいて特定される物品番号の、IDCコードは全て等しく、同一の梱包容器25内に梱包されている複数の物品23の輸送・保管環境情報は全て等しいものとなる。
但し、物品管理情報は、輸送・保管環状情報に加え、製造情報や販売情報等が含まれるので、同一の梱包容器25内に梱包されていた物品23であっても物品管理情報が必ずしも同一であるとは限らない。
【0045】
データサーバ29に蓄積されている物品管理情報は、データサーバ29において物品コードと関連付けられた状態で蓄積されており、情報端末機器を用いてデータサーバ29に情報通信手段35を介してアクセスすることにより、物品23に付された物品タグ24の持つ物品コードに基づいて、該当物品23の物品管理情報を読み出すことができるものとされている。
なお、データサーバ29には、物品管理情報の改ざんや不正使用を防止するためにセキュリティシステム30が備えられており、情報の安全管理を行うことができるものとされている。
【0046】
なお、データサーバ29に蓄積されている物品管理情報に対して、フィルタ処理を施すことにより、物品管理情報を用いて所望に応じた物品管理をすることができる。
例えば、製造情報からは、原材料や品質保証期限等に基づいて、これらを特定するフィルタ処理を行うことにより、不良品を抽出することができる。
例えば、輸送・保管環境情報からは、IDC10に搭載した検出手段21により検出される各検出要素に対して品質保証範囲を決定し、この品質保証範囲外にあるものを特定するフィルタ処理を行うことにより、不良品を抽出することができる。また、図8に示す如く、フィルタ処理を施すことにより、輸送・保管環境情報として、輸送・保管時の検出要素の経時変化を表として示すこともできる。
例えば、販売情報からは、品質保証期限等に基づいて、これらを特定するフィルタ処理を行うことにより、不良品を抽出することができる。
【0047】
販売・使用過程(S58)において、物品23(例えば、電子部品や電気製品等)が使用されるときには、物品23の使用者(物品23を使用しようとするもの)の操作によって、物品23に付されている物品タグ24の情報が、使用者の所有する情報端末機器と連結された読取装置において読み取られ、情報端末機器で取得される。そして、情報端末機器では、取得した物品コードに基づいて、情報通信手段35を介してデータサーバ29へアクセスして当該物品コードに符合する物品23の物品管理情報を読み出し、情報端末機器のモニタに物品管理情報を表示する。物品23の使用者は、モニタに表示された物品管理情報によって、物品23の品質管理情報を知ることができる。
このときに、物品23の不良が発見されれば、物品23を使用する前に不良品であるとして、製造者に返却することができる。また、不良品の使用を未然に防ぐことにより、連鎖的に不良品を製造することを防止することができる。
また、物品23の使用後(物品23を他の物品と組み付けて製品とした後等)であったとしても、使用後の物品23を読取装置に通すことにより、物品タグ24の情報を読み出すことができ、この物品コードに基づいて物品管理情報を得ることができる。リコール品等では、使用後に欠陥が発見される場合もあり、組付け後の製品状態において構成物品を検出できることは都合が良い。
【0048】
一方、販売・使用過程(S58)において、物品23(例えば、食品等)が販売されるときには、店舗では、物品コードで商品管理が行われる。図9に示す如く、店舗に備えられた情報端末機器39には、店舗データベース38と、読取装置付きレジスター40・40・・・が接続されるとともに、情報通信手段35を介してデータサーバ29が接続されている。
前記店舗データベース38には、物品名、販売価格、仕入れ値、品質保証期限、陳列位置等の物品情報が、物品コードに関連付けられた状態で格納されている。
そして、店舗に備えられた情報端末機器39では、物品コードに基づいて、データサーバ29に格納されている物品管理情報とともに、店舗データベース38の物品情報を読み出すことのできるようにシステムが構築されて、POSシステムとも連係されている。
【0049】
図10の流れ図にも示す如く、店舗における会計時には、読取装置付きレジスター40・40・・・によって、物品23に付された物品タグ24の情報が取得されると(S75)、この情報は店舗情報端末機器39に送信されて(S76)、取得される。情報端末機器39では、取得した物品コードに基づいて、店舗データベース38及びデータサーバ29に格納されている情報の読み出しが行われ(S77)、情報端末機器39において不良の有無が確認されたのち(S78)、不良が発見されれば、情報端末機器39より読取装置付きレジスター40・40・・・に不良情報が発信される(S79)。
このように、会計時に、店舗データベース38及びデータサーバ29に格納されている情報より、物品23が不良品であることが判明すれば、物品23が消費者に渡る前に回収することができる。不良品の例としては、品質保証期限切れのもの、出荷後に異物の混入が発見されたもの、輸送・管理環境情報に基づく品質保証範囲外のもの、製造者の品質保証範囲外のもの、等であり、これらの不良品が会計時に読取装置付きレジスター40・40・・・を通過する際に検出される。これにより、消費者に不良品が渡る可能性が大幅に低減される。
なお、IDタグ(無線タグ)は一括して複数のIDタグの情報を読み取ることができるので、読取装置付きレジスター40・40・・・では、一括して買い物かごに入れられた品物を勘定することが可能であり、会計に係る時間を短縮することができる。
【0050】
また、店舗には消費者が自由に使用することのできるモニタ付きの読取装置33が備えられている。該読取装置33は情報通信手段35を介してデータサーバ29と接続されている。
この読取装置33で、店舗に陳列されている物品23に付された物品タグ24の読取操作を消費者が行うことにより、読取装置33に物品コードが取得され、取得した物品コードに基づいてデータサーバ29より該当物品23の物品管理情報が読み出され、読取装置33のモニタに表示される。消費者は、読取装置33のモニタに表示された物品管理情報を確認したうえで、物品23の購入を判断することができる。
【0051】
さらに、各消費者の所有する情報端末機器36から、消費者が店舗において購入した物品23の物品管理情報を閲覧することができるものとすることもできる。
消費者の購入した物品23や、会計時のレシート等に、物品管理情報を閲覧することのできるホームページのアドレスと、該当物品23のアクセスコードとを表示するものとし、消費者は、各自の所有する情報端末機器36から情報通信手段35を介してホームページにアクセスし、物品23のアクセスコードを入力することで、該当物品23の物品管理情報を閲覧する。これにより、購入した物品23に不審を感じた消費者は、物品23の物品管理情報を閲覧することによって、物品23の品質管理情報を知ることができる。
【0052】
本発明の物品管理システムによれば、簡便に、しかも間違いなく、物品情報と、IDC10によって検出した輸送・保管環境情報とを、照合させて物品管理情報とすることができる。
そして、この物品管理情報を、データサーバ29において一元管理することで、物品管理情報をそのまま読み出す一時的利用だけでなく、さらに、物品管理情報を加工して二次的利用を図ることができる。二次加工の例としては、項目(工場、製品、製造年月日等)別に物品管理情報を並べ替えたり抽出したりすることができ、これらの項目に応じて関連業者の質や適正を判断することができるとともに、不良品が発生したときにはその原因を確実且つ簡易に特定することができる。これらは、各工程における担当業者の質の向上に繋がると期待される。
また、データサーバ29にセキュリティシステム30を備えることにより情報を安全管理でき、特定先への仮想有線配信も可能となる。特定先では、自社内で特別にシステムを設けることなく、この物品管理情報を利用して、自社内での物品管理をすることができる。
【0053】
また、本発明の物品管理システムによれば、IDC10ごとに、環境情報を遡及することができる。すなわち、物品23の各梱包単位にIDC10が備えられていれば、各梱包単位で物品23の輸送・保管環境管理を行うことができる。
これにより、従来、ブラックボックスとされていた物流過程(S52)における輸送工程(S55)での物品管理も可能となり、物品23の物流のほぼ全ての工程においてトレーサビリティを確立することができる。これにより、不良品が発見されたときには、どの時点において不良品が発生したのかを容易に分析することができ、不良品の発生要因の解明ができ、責任の所在が明らかとなる。
また、梱包単位において、輸送・保管環境管理を行うことができるので、輸送工程(S55)及び保管工程(S57)のうちいずれかの工程で不適環境を原因とする不良品が発生したとしても、同時に輸送・保管されている全ての物品23を検査又は破棄する必要はなく、輸送・保管環境管理情報によって不良品の存在する可能性のある梱包単位を検査又は破棄するだけで済む。これにより問題の無い製品を確実に保護することができ、物品の不要な損失を免れることができる。
【0054】
さらに、本発明の物品管理システムによれば、物品を保管工程(S57)から販売・使用過程(S58)に移行する段階と、店舗において会計される段階において、不良品の検出が行われる。これにより、不良品の可能性の高い物品を確実に検出することができ、消費者に不良品が渡る確立を大幅に低減させることができる。また、例え不良品が販売されたとしても、販売日、販売時間、販売店を容易に割り出すことができ、購入者がその店の会員やカード決済で購入したならば、購入者も特定でき、回収が容易にできるのである。これは、販売者及び製造者の信頼確保に繋がり、また、消費者への不安・不信感を取り除くことができる。また、不良品が発生したとしても、不良品の発生時を特定することができるため、不良原因が明確であり、責任の所在問題を解決することが容易である。
【0055】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。
【0056】
即ち、請求項1に示す如く、ID情報が書き込まれたIDタグを物品に付設し、ID情報が書き込まれたIDタグを付加した情報処理機能付きデータキャリアを梱包された物品に付設し、これらのIDタグに書き込まれたID情報の読取手段と、情報処理機能付きデータキャリアの持つ情報の読取手段とを物品の製造過程から物流過程を経て販売・使用過程までの間に複数配置し、これらの読取手段を情報通信手段を介して情報を受信し蓄積するデータサーバと接続したので、IDタグの情報を利用して、物品と、これに対応する情報処理機能付きデータキャリアとを特定することができ、物品に付したIDタグの情報から情報処理機能付きデータキャリアの情報を引き出すことが可能となる。
【0057】
請求項2に示す如く、前記IDタグを、無線周波数による非接触自動識別可能な無線タグとするので、ID情報の一括読み出しをはじめ、ID情報の読み出し作業を簡易化・時短化することができ、作業効率の向上を図ることができる。また、バーコードと比較して大量の情報を付加することができる。
【0058】
請求項3に示す如く、前記読取手段によるIDタグのID情報の読み出し動作と、該ID情報のデータサーバへの送信動作とを、物品の製造過程から物流過程への移行段階と、物品の物流過程から販売・使用過程への移行段階との、各段階において行うので、物流過程を経る物品の登録と確認とが行われる。
【0059】
請求項4に示す如く、前記情報処理機能付きデータキャリアに、物品周囲の環境及び物品状態を検出する検出手段と、該検出手段により検出された情報とその他の情報を格納する記憶手段と、該情報を送信または受信するための通信手段と、これら各手段を制御する制御手段とを具備するので、検出手段により検出した情報を記憶手段に記録して蓄積することができる。そして、蓄積された情報を必要に応じて読み出すことができる。
【0060】
請求項5に示す如く、前記物品と、情報処理機能付きデータキャリアとを、物流過程において近接配置するので、物品のおかれている環境と略同一の環境情報を情報処理機能付きデータキャリアで検出・記録することができる。
【0061】
請求項6に示す如く、前記情報処理機能付きデータキャリアに具備された検出手段による検出動作と、記憶手段による検出情報記録動作を、物品の物流過程において行うので、物流過程における物品の環境の情報を得ることができ、これにより物流過程における物品の環境が明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】情報処理機能付きデータキャリア(IDC)の構成を示すブロック図。
【図2】物品の流れを示す図。
【図3】物品の流れを示すブロック図。
【図4】製造から販売・使用までの物品に施す動作の流れを示す図。
【図5】物品番号の構成を示す図。
【図6】複数の物品に対する物品番号の付与方法を示す図。
【図7】物品管理情報の構成を示す図。
【図8】輸送・保管環境情報を示すグラフの一例を示す図。
【図9】店舗における管理システムを示すブロック図。
【図10】店舗における会計時の物品管理情報利用の流れを示す図。
【符号の説明】
10 情報処理機能付きデータキャリア(IDC)
23 物品
24 IDタグ(物品タグ)
26 IDタグ(IDCタグ)
29 データサーバ
30 セキュリティシステム
35 情報通信手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、物品の生産から販売・利用までの物品の環境・状態を管理する物品管理システムに関し、詳しくは、物品の物流過程における物品環境の透明化による品質保証の確実性を向上することのできる物品管理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、食品の品質向上や安全性確保のために、トレーサビリティの必要性が注目されている。トレーサビリティとは、食品が、いつ、どこで、どのように、生産・流通されたかについて情報を追跡、遡及し、把握できる仕組みである。食品安全基本法では、食品の安全性確保のための必要な措置が、農林水産物の生産から食品の販売に至る一連の食品供給の工程の各段階において適切に講じられることを基本理念とし、牛肉のトレーサビリティ法の立法が検討されている。
このトレーサビリティという概念は食品に限定されて適応されるべきものではなく、例えば、電子部品等の工業製品においても、トレーサビリティを導入することによって、製造・搬送の過程における品質の確保、安定した品質の保証を図ることができる。
【0003】
トレーサビリティを導入するに当たって、物品の生産から消費者に渡るまでの過程において関与する業者から提供される情報の信頼性がシステムの成立条件となる。そのためには、物流経路の透明性を確保し、表示の立証性を助け、取引の公正化に寄与することのできる物流システムが必要となる。
また、物品の生産から消費者に渡るまでの過程において、途切れることなく情報を供給できるようにすることが好ましい。これには、流通情報と製品との明確なリンク付けや、製造業者、販売業者、これらに付随する川下業者の協力が必要となる。
さらに、品質を低下させない物品管理だけでは足りず、品質が低下した場合の、製品回収や原因究明を迅速に行うことが可能である物品管理も重要である。
【0004】
ここで、物品の物流過程に着目すると、物品は物流過程において、輸送されたり一時的に倉庫などに保管されたりして、様々な環境からの影響を受ける。部品は、環境による影響(振動や衝撃、高温・低温等の温度条件或いは湿度条件等)を受けると、品質が劣化するおそれがある。
しかし、物流過程においては、物品は梱包容器に梱包され、コンテナ等に詰め込まれており、輸送時や保管時の物品の環境が実際いかなるものであるかは、外部からは見ることができず、輸送途中や、保管中の物品の環境はブラックボックスの状態であるとも言える。
【0005】
輸送終了後の荷役時に行われる物品の抜き取り(抽出)検査によって、不良品の存在が判明することがある。しかし、一般には輸送された物品の全数検査は困難であり、統計的に品質が保証されるにすぎず、不良品のピンポイントな発見に繋がることはまれである。
さらに、荷役時の検査で不良品が発見されたとしても、製造過程で発生した不良か、物流過程で発生した不良かは、見分けることは困難であり、責任の所在を明確とすることが難しい。
【0006】
例えば、海外から海上輸送によって輸送される食品は、積み込み時及び積み卸し時には安全基準に対応する環境であったとしても、長い航海の途中で、気候の異なる地域を通過する間に食品の環境は変化することが予想される。しかし、荷役検査で不良品が発見された場合は、その不良が製造過程で発生したものか、物流過程で発生したものかを判断することは困難である。
また、例えば、電子部品を陸上輸送中に、車両の急停止や急発進、積み込み時の振動等によって、電子部品の品質を損ねる程度の振動が与えられたとしても、荷受け時にそれを発見することは難しい。荷役時に不良品が発見されたとしても、その不良が製造過程で発生したものか、物流過程で発生したものかを判断することは困難である。
【0007】
そこで、上記物品の輸送・保管中のブラックボックスの内部を明確なものとし物流経路の透明性を確保するために、本出願人により、特許文献1において、物品の輸送中の環境データを得ることにより、これらから物品に与えられる環境の変化を検出して物品の輸送中の品質保証を行うためのシステムが提案されている。
【0008】
上記特許文献1に記載の技術では、物流過程で荷物に添付されるデータキャリアに、環境の影響を監視する加速度センサ、衝撃センサ、湿度センサ、温度センサ、圧力センサ等のセンサを設け、これらのセンサからの情報が時刻情報とともに、データキャリアに具備されるメモリに記録されるようにしている。そして、メモリに蓄積されたセンサからの情報と、物品に関する識別情報とを照合することによって、物品の物流過程における環境変化を知ることができるものとされている。
【0009】
一方、特許文献2では、RFID等の無線タグを利用した物流管理システムが提案されている。この技術は、各物品に対して非接触で各種情報が書き込み読み出されるメモリを有した無線タグを付加し、該物品が製造から流通・小売りを経て消費者に至るまでの過程における各段階において、物品が段階を経由することによって得られる情報を無線タグのメモリに順次書き加え、物品管理情報を構築していくものである。無線タグのメモリに格納されている情報は、必要に応じて読み出すことができ、この情報を利用して物品の仕分けや流通の管理を行うことができるものとされている。
【0010】
【特許文献1】
特開2000−302211号公報
【特許文献2】
特開平11−144012号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明では、上記従来技術に鑑み、物流過程における物品の環境情報を検出することによって、物品の物流過程での品質保証を行うことができるようにするとともに、これに、無線タグを利用した物流システムを適合させることによって、物流過程だけでなく、物品の製造から販売までの各過程における物品管理を一括して行うことができる物品管理システムを提案する。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0013】
即ち、請求項1においては、ID情報が書き込まれたIDタグを物品に付設し、ID情報が書き込まれたIDタグを付加した情報処理機能付きデータキャリアを梱包された物品に付設し、これらのIDタグに書き込まれたID情報の読取手段と、情報処理機能付きデータキャリアの持つ情報の読取手段とを物品の製造過程から物流過程を経て販売・使用過程までの間に複数配置し、これらの読取手段を情報通信手段を介して情報を受信し蓄積するデータサーバと接続したものである。
【0014】
請求項2においては、前記IDタグを、無線周波数による非接触自動識別可能な無線タグとするものである。
【0015】
請求項3においては、前記読取手段によるIDタグのID情報の読み出し動作と、該ID情報のデータサーバへの送信動作とを、物品の製造過程から物流過程への移行段階と、物品の物流過程から販売・使用過程への移行段階との、各段階において行うものである。
【0016】
請求項4においては、前記情報処理機能付きデータキャリアに、物品周囲の環境及び物品状態を検出する検出手段と、該検出手段により検出された情報とその他の情報を格納する記憶手段と、該情報を送信または受信するための通信手段と、これら各手段を制御する制御手段とを具備するものである。
【0017】
請求項5においては、前記物品と、情報処理機能付きデータキャリアとを、物流過程において近接配置するものである。
【0018】
請求項6においては、前記情報処理機能付きデータキャリアに具備された検出手段による検出動作と、記憶手段による検出情報記録動作を、物品の物流過程において行うものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は情報処理機能付きデータキャリア(IDC)の構成を示すブロック図、図2は物品の流れを示す図、図3は物品の流れを示すブロック図、図4は製造から販売・使用までの物品に施す動作の流れを示す図である。
図5は物品番号の構成を示す図、図6は複数の物品に対する物品番号の付与方法を示す図、図7は物品管理情報の構成を示す図、図8は輸送・保管環境情報を示すグラフの一例を示す図である。
図9は店舗における管理システムを示すブロック図、図10は店舗における会計時の物品管理情報利用の流れを示す図である。
【0020】
本発明に係る物品管理システムは、ID情報を持つIDタグと、情報処理機能付きデータキャリアとを利用することで、製品となった時点から、物流を経て消費者に渡るまでの物品の管理をするものであり、特に、物品の物流過程における物品のおかれている環境を把握できるようにして、従来、ブラックボックスとされていた物流過程における物品の管理を行い、不具合が生じた場合に、その不具合を特定して、その物品の排除(リコール)及びクレーム処理までの対策ができるシステムである。
【0021】
本実施例では、前記IDタグとして、無線タグを採用している。前記無線タグとして、例えば、RFID(Radio Frequency Identification)タグが採用される。この無線タグは、無線周波数による非接触自動識別が可能である。
但し、IDタグは無線タグに限定されるものではなく、例えば、バーコード等の二次元識別符号をIDタグとして採用することもできる。バーコードを採用した際には、現段階において普及率が高いために、システム導入に対する抵抗が比較的少なく、また、システムの採用に係るコストが比較的低いという利点がある。さらに、機器の誤動作に対して手入力でそれを補助することができるという利点もある。
【0022】
前記無線タグは、情報を格納するメモリと、無線通信用のRF回路及びアンテナと、これらを繋ぐロジック回路とが、具備されている。この無線タグは、専用の読出・書込装置の発した電波をアンテナを介して受け取り、受け取った電波を利用して電磁誘導で発電して回路を動かし、情報を無線で読出・書込装置に対して発信する。読出・書込装置では、無線タグの情報が取得されると、この情報に対して演算処理が施されたうえで、情報通信手段を介して、データセンタのデータサーバに送信される。
なお、無線タグへの情報の書き込みが機能として必要とされない場合は、読出・書込装置ではなく、無線タグから情報を取得し、データサーバに送信する読出装置を採用してイニシャルコストを抑えることもできる。
【0023】
前記情報処理機能付きデータキャリアは、以下、Intelligent Data Carrierより「IDC」と略称する。IDCの概略電気的構成について、図1を用いて説明する。
IDC10は、デジタルデータ処理を行う中央制御装置(以下「CPU」と称する)基板11を備えており、該CPU基板11には、制御手段としてのCPU12が搭載されている。CPU12には、荷物の識別情報を記憶・格納することができる記憶手段としてのメモリ13と、プログラム等を格納するROM14と、グリニッジ標準時などで時刻を示す信号を導出するリアルタイムクロック(以下「RTC15」と称する)と、データ通信手段としての赤外線データ通信用インターフェースであるIrDA(Infra−red Data Association)16と、アナログ/デジタル変換器(以下「A/D変換器17」と称する)等に、バスを介して接続されている。
【0024】
CPU12はメモリ13への情報の書き込みと読み出しを制御する制御回路として機能し、IrDA16による赤外線データ通信を介して、外部情報の読み出しや外部から受けた情報の書き込みを行う。IDC10の制御動作は、ROM14に予め格納されているプログラムに従って行われる。
なお、IDC10のデータ通信手段は、赤外線に限定されず、無線電波や、有線とすることもできる。無線電波を採用するときには、IDC10にアンテナを備え、また、有線を採用するときには、コード等を接続するコネクタを備えるようにすることができる。
【0025】
さらに、IDC10には、複数の検出手段21を搭載するアナログ基板19が備えられている。各検出手段21からの出力信号は、信号変換器20を介してA/D変換器17に入力され、デジタルデータに変換されたうえで、CPU12によって演算処理が行われる。演算処理後のデータはメモリ13に格納される。
【0026】
アナログ基板19に搭載される検出手段21として、温度センサ、湿度センサ、三軸方向についての加速度線センサ、三軸方向についての衝撃センサ、圧力センサ、臭気センサ、特定の化学物質を検出する特定物質センサ(例えば、活性酸素等)等が、挙げられる。
IDC10には、これらの検出手段21のうち単数を搭載することも、また、扱う物品に応じてこれらのうちから複数の検出手段21を選択して搭載することもできる。
【0027】
物品は振動や衝撃等の機械的な力や高温や低温などの温度条件、或いは、湿度条件等で品質が劣化するおそれがある。
例えば、扱う物品がワインや生鮮食料品やビール等であるときには、一定以下の低温で輸送し保管することが要されるため、温度センサ、湿度センサ及び圧力センサ等を検出手段21としてIDC10に備えて、物品の物流過程において、低温状態が維持されていたかどうか、極端な加圧を受けていないかどうかを検知することができる。
例えば、扱う物品が電子部品であるときには、温度センサ、加速度センサ、衝撃センサ等を検出手段21としてIDC10に搭載し、物品の物流過程において、物品が極端な温度変化や衝撃を受けていないかどうかを検知することができる。
【0028】
また、アナログ基板19に搭載される検出手段21として、撮像装置や集音装置を備えることもできる。コストや容量の点で不利はあるが、前述のセンサ類と併用することにより、物品の環境をより明確に知ることができる。
なお、これらの検出手段21による検出は断続的に行うことも、時間を指定して定期的(周期的)に行うこともできる。
【0029】
上述のIDC10の動作は、IDC10に備えられた電池18から供給される電力により行われる。電池18の形態は、一次電池又は二次電池とすることができ、また一次電池と二次電池の両方を備えれば、物流過程が長期にわたる物品であっても、この物流過程において十分に作動する電力を備えることができる。
【0030】
次に、上記IDタグ(無線タグ)とIDC10を利用した物品管理システムの構成について説明する。
図2に示す如く、物品の流れは、大概して、製造過程(S51)、物流過程(S52)及び販売・使用過程(S58)より成る。製造過程(S51)において製造された物品23は、物流過程(S52)において販売・使用過程(S58)の展開される場所まで搬送される。
物流過程(S52)では、物品23の梱包を行う梱包工程(S53)、梱包された物品23をコンテナ等に積み込む荷役工程(S54)、コンテナ等に積み込まれた物品23を目的地まで搬送する輸送工程(S55)、輸送された物品23をコンテナ等から積み降ろす荷役工程(S56)、物品23を保管する保管工程(S57)、の各工程が含まれる。
本発明の物品管理システムでは、これら全ての過程における物品23の管理を行うことを目的としている。
【0031】
図3は物品23の流れを示すブロック図、図4は物品に対する動作の流れを示す図である。以下に、これらの図面に基づいて物品管理システムについて詳細に説明する。
製造過程(S51)において物品23が製造され(S61)、物品23にはIDタグ(無線タグ)24が付される(S62)。但し、全ての物品にIDタグを付すことも、製造される物品のうち所定の割合の物品にIDタグを付すこともできる。以下、製造過程(S51)において物品23に付されたIDタグを「物品タグ24」と称する。
前記物品タグ24には、予めIDとしてのコード番号が情報として書き込まれている。以下、このコード番号を「物品コード」と称する。
物品タグ24の持つ情報の一つとしての物品コードは、各物品タグ24に固有のものであり、従って、各物品23に固有の物品コードが付されることになる。本実施例では、便宜のために、図3に示す如く、ある物品23に付した物品タグ24の物品コードは(001)であるとする。もちろん、物品コードの形態は本実施例に限定されるものではない。
【0032】
前記製造過程(S51)より、物流過程(S52)の梱包工程(S53)に移行される。梱包工程(S53)において、物品23は梱包単位に梱包される(S63)。ここで、梱包単位とは、所定の数の同一の物品23が搬送の単位として、また、販売の単位として、段ボールやコンテナ等の梱包容器25に詰められた状態を指すものとする。
そして、この梱包工程(S53)において、物品23の各梱包単位についてIDタグ付きIDC10が添付される(S64)。IDタグ付きIDC10は梱包容器25の内部に配置されて、梱包容器25内の物品23と略同様の環境に置かれるものとする。このように、IDタグ付きIDC10は物品23に近接して配置される。
【0033】
前記IDタグ付きIDC10は、前記IDC10にIDタグ(無線タグ)26が付されたものであり、該IDタグ26は以下「IDCタグ26」と称する。
IDCタグ26には、予めIDとしてのコード番号(識別番号)が書き込まれている。このコード番号を、「IDCコード」と称する。
IDCタグ26の持つ情報の一つとしてのIDCコードは、各IDCタグ26に固有のものであり、従って、各IDC10に固有のコード番号が付されることになる。本実施例では、便宜のために、あるIDC10に付したIDCタグ26のIDCコードは(xyz)であるとする。
【0034】
次に、荷役工程(S54)において、物品23は梱包単位の状態で、輸送手段としての自動車や船、飛行機等のコンテナや荷台に積み込まれる。物品23を積み込む前に、物品23に付されたIDタグの情報、すなわち、物品タグ24とIDCタグ26との情報が、読取装置27に取得される(S65)。このとき読取装置27で取得された物品タグ24とIDCタグ26の情報は、物品コードとIDCコードであり、これらの情報は、読取装置27より情報通信手段を介してデータセンタ28のデータサーバ29に送信され、データサーバ29に取得された情報は、演算処理が施されたうえでデータサーバ29に格納される。
【0035】
なお、図5に示す如く、物品コードとIDCコードの組み合わせにより、各物品23に唯一の物品番号が決定される。この物品番号により、物品コードからIDCを特定することができ、また、IDCコードから物品を特定することができる。
なお、本実施例において、ある物品23の物品番号は、物品タグ24の物品コード(001)と、IDCタグ26のIDCコード(xyz)より、(001,xyz)と決定されることとなる。
【0036】
前記荷役工程(S54)が終了すれば、輸送工程(S55)において、物品23が保管工程(S57)における保管場所まで輸送手段によって搬送される(S66)。
輸送工程(S55)が終了すれば、荷役工程(S56)に移行する。この荷役工程(S56)において、物品23を積み降ろす際に、物品23に付されたIDタグの情報、すなわち、物品タグ24とIDCタグ26との情報が読取装置31に取得される(S67)。読取装置31に取得された物品タグ24とIDCタグ26の情報は、該読取装置31より情報通信手段を介してデータセンタ28のデータサーバ29に送信され、データサーバ29に取得された情報は、データサーバに格納されている情報に関連付けられた状態で記憶される。
【0037】
データサーバ29では、輸送工程(S55)の前と後とに同一の物品番号が情報として受信・取得されることになる。輸送工程(S55)の前にデータサーバ29で受信された情報としての物品番号は、データサーバ29で取得されると格納される。そして、輸送工程(S55)の後にデータサーバ29で取得された情報としての物品番号によって、蓄積されていた物品番号と照合されて、確実に物品23が目的地まで輸送されたことが確認され、輸送期間等の情報がデータサーバ29の物品管理情報に追加される。これに加え、輸送工程(S55)における物品23の損失等を把握することができる。
【0038】
続いて、積み降ろされた物品23が倉庫等に保管される保管工程(S57)に移行される(S68)。保管工程(S57)の初期段階では、物品23は少なくとも梱包単位で扱われ、各梱包単位にIDC10が付されたままの状態となっている。保管工程(S57)の期間は物品23によって異なるが、必要に応じてIDC10の電力を補給することもできる。
【0039】
この保管工程(S57)において、物品23の倉庫への搬入時期、保管期間、保管場所、仕分け等は、荷役工程(S54)において読取装置31で読み取られた物品コードに基づいて管理することができる。荷役工程(S54)において読取装置31で取得した物品コード情報を、データサーバ29に送信するとともに、倉庫を管理する管理者の情報端末機器に蓄積し、利用することができる。また、管理者は情報端末機器でデータサーバ29に情報通信手段35を介してアクセスして、データサーバ29に蓄積されている情報を得て、この情報に基づいて、倉庫管理をすることもできる。
例えば、物品コードに対する、物品名、数量、倉庫への搬入時期、保管場所、仕分け等を管理者の情報端末機器に登録・蓄積し、倉庫に備えた情報端末機器に具備される読出装置で物品23に付された物品タグ24の物品コードを読み出すことによって、保管されている物品23の情報を知り、物品23の処遇を決定することができる。また、IDタグを利用して倉庫内の自動管理を行うことが可能となる。
【0040】
上記物流過程(S52)から、物品23が販売又は使用される販売・使用過程(S58)に移行されると、保管工程(S57)にあった物品23は、梱包から解かれて、販売のために店頭に陳列されたり、何らかの製品の構成部材の一つとして別の物品23を構成するために使用されたりする。
この、物流過程(S52)から販売・使用過程(S58)の移行段階において、梱包容器25内に同封されている物品23とIDC10とが取り出され、読取装置34によって、IDC10が保持している情報が読み取られる(S69)。このとき、IDC10が保持している情報は、IDCタグ26の所有するIDCコードと、物流過程(S52)の荷役工程(S54)から保管工程(S57)の間にIDC10に搭載された検出手段21により検出されメモリ13に格納された輸送・保管環境情報である。輸送・保管環境情報の読取装置と、IDCコードの読取装置とは、別体とすることもできるし、一体とすることもできる。
【0041】
上述の如くIDC10から読み出されたIDCコードと輸送・保管環境情報は、読取装置34より情報通信手段35を介してデータサーバ29へ送信される。梱包が解かれて取り外されたIDC10とIDCタグ26は回収して、必要事項を検査・確認が行われ、この検査項目の情報もデータサーバ29に格納される。再使用が可能な場合には、メモリをクリアして再利用される。再利用が不可能な場合には破棄される。この破棄されるIDC10における検出手段21に不具合が生じていた場合には、IDC10を付設したロット(梱包されていた物品)はその検知項目に対する再検査が必要となる。
【0042】
データサーバ29において、IDCコードと輸送・保管環境情報が受信されると、IDCコードに基づいて適合される物品コードに関連付けられて、輸送・保管環境情報がデータサーバ29に蓄積される。すなわち、IDCコードと物品番号により、該IDCコードを持つIDCタグ26が付されたIDC10とともに梱包されていた物品23の物品番号が特定され、該物品番号の物品コードが付された物品23の物品管理情報の一部として、輸送・保管環境情報が蓄積される。
【0043】
なお、図7に示す如く、物品23の物品管理情報としては、前記輸送・保管環境情報の他に、別途入力された製造情報や販売情報等が含まれる。これらはいずれも物品コードと関連付けられてデータサーバ29に蓄積されている。
なお、製造情報とは、製造者、製品名、製造工場、ロット番号、製造年月日、内容量又はサイズ、品質保証期限、原材料等である。また、販売情報とは、販売者、製品名、価格、内容量又はサイズ、品質保証期限等である。
【0044】
上述の如く、IDCタグ26は、物品23と、該物品23と同一の梱包容器25に梱包されていたIDC10を符合させるために利用されていることとなる。
例えば、図6に示す如く、同一の梱包容器25内に、複数の物品23と、単数のIDC10とが梱包されている場合には、これらの物品23に付された物品タグ24の物品コードに基づいて特定される物品番号の、IDCコードは全て等しく、同一の梱包容器25内に梱包されている複数の物品23の輸送・保管環境情報は全て等しいものとなる。
但し、物品管理情報は、輸送・保管環状情報に加え、製造情報や販売情報等が含まれるので、同一の梱包容器25内に梱包されていた物品23であっても物品管理情報が必ずしも同一であるとは限らない。
【0045】
データサーバ29に蓄積されている物品管理情報は、データサーバ29において物品コードと関連付けられた状態で蓄積されており、情報端末機器を用いてデータサーバ29に情報通信手段35を介してアクセスすることにより、物品23に付された物品タグ24の持つ物品コードに基づいて、該当物品23の物品管理情報を読み出すことができるものとされている。
なお、データサーバ29には、物品管理情報の改ざんや不正使用を防止するためにセキュリティシステム30が備えられており、情報の安全管理を行うことができるものとされている。
【0046】
なお、データサーバ29に蓄積されている物品管理情報に対して、フィルタ処理を施すことにより、物品管理情報を用いて所望に応じた物品管理をすることができる。
例えば、製造情報からは、原材料や品質保証期限等に基づいて、これらを特定するフィルタ処理を行うことにより、不良品を抽出することができる。
例えば、輸送・保管環境情報からは、IDC10に搭載した検出手段21により検出される各検出要素に対して品質保証範囲を決定し、この品質保証範囲外にあるものを特定するフィルタ処理を行うことにより、不良品を抽出することができる。また、図8に示す如く、フィルタ処理を施すことにより、輸送・保管環境情報として、輸送・保管時の検出要素の経時変化を表として示すこともできる。
例えば、販売情報からは、品質保証期限等に基づいて、これらを特定するフィルタ処理を行うことにより、不良品を抽出することができる。
【0047】
販売・使用過程(S58)において、物品23(例えば、電子部品や電気製品等)が使用されるときには、物品23の使用者(物品23を使用しようとするもの)の操作によって、物品23に付されている物品タグ24の情報が、使用者の所有する情報端末機器と連結された読取装置において読み取られ、情報端末機器で取得される。そして、情報端末機器では、取得した物品コードに基づいて、情報通信手段35を介してデータサーバ29へアクセスして当該物品コードに符合する物品23の物品管理情報を読み出し、情報端末機器のモニタに物品管理情報を表示する。物品23の使用者は、モニタに表示された物品管理情報によって、物品23の品質管理情報を知ることができる。
このときに、物品23の不良が発見されれば、物品23を使用する前に不良品であるとして、製造者に返却することができる。また、不良品の使用を未然に防ぐことにより、連鎖的に不良品を製造することを防止することができる。
また、物品23の使用後(物品23を他の物品と組み付けて製品とした後等)であったとしても、使用後の物品23を読取装置に通すことにより、物品タグ24の情報を読み出すことができ、この物品コードに基づいて物品管理情報を得ることができる。リコール品等では、使用後に欠陥が発見される場合もあり、組付け後の製品状態において構成物品を検出できることは都合が良い。
【0048】
一方、販売・使用過程(S58)において、物品23(例えば、食品等)が販売されるときには、店舗では、物品コードで商品管理が行われる。図9に示す如く、店舗に備えられた情報端末機器39には、店舗データベース38と、読取装置付きレジスター40・40・・・が接続されるとともに、情報通信手段35を介してデータサーバ29が接続されている。
前記店舗データベース38には、物品名、販売価格、仕入れ値、品質保証期限、陳列位置等の物品情報が、物品コードに関連付けられた状態で格納されている。
そして、店舗に備えられた情報端末機器39では、物品コードに基づいて、データサーバ29に格納されている物品管理情報とともに、店舗データベース38の物品情報を読み出すことのできるようにシステムが構築されて、POSシステムとも連係されている。
【0049】
図10の流れ図にも示す如く、店舗における会計時には、読取装置付きレジスター40・40・・・によって、物品23に付された物品タグ24の情報が取得されると(S75)、この情報は店舗情報端末機器39に送信されて(S76)、取得される。情報端末機器39では、取得した物品コードに基づいて、店舗データベース38及びデータサーバ29に格納されている情報の読み出しが行われ(S77)、情報端末機器39において不良の有無が確認されたのち(S78)、不良が発見されれば、情報端末機器39より読取装置付きレジスター40・40・・・に不良情報が発信される(S79)。
このように、会計時に、店舗データベース38及びデータサーバ29に格納されている情報より、物品23が不良品であることが判明すれば、物品23が消費者に渡る前に回収することができる。不良品の例としては、品質保証期限切れのもの、出荷後に異物の混入が発見されたもの、輸送・管理環境情報に基づく品質保証範囲外のもの、製造者の品質保証範囲外のもの、等であり、これらの不良品が会計時に読取装置付きレジスター40・40・・・を通過する際に検出される。これにより、消費者に不良品が渡る可能性が大幅に低減される。
なお、IDタグ(無線タグ)は一括して複数のIDタグの情報を読み取ることができるので、読取装置付きレジスター40・40・・・では、一括して買い物かごに入れられた品物を勘定することが可能であり、会計に係る時間を短縮することができる。
【0050】
また、店舗には消費者が自由に使用することのできるモニタ付きの読取装置33が備えられている。該読取装置33は情報通信手段35を介してデータサーバ29と接続されている。
この読取装置33で、店舗に陳列されている物品23に付された物品タグ24の読取操作を消費者が行うことにより、読取装置33に物品コードが取得され、取得した物品コードに基づいてデータサーバ29より該当物品23の物品管理情報が読み出され、読取装置33のモニタに表示される。消費者は、読取装置33のモニタに表示された物品管理情報を確認したうえで、物品23の購入を判断することができる。
【0051】
さらに、各消費者の所有する情報端末機器36から、消費者が店舗において購入した物品23の物品管理情報を閲覧することができるものとすることもできる。
消費者の購入した物品23や、会計時のレシート等に、物品管理情報を閲覧することのできるホームページのアドレスと、該当物品23のアクセスコードとを表示するものとし、消費者は、各自の所有する情報端末機器36から情報通信手段35を介してホームページにアクセスし、物品23のアクセスコードを入力することで、該当物品23の物品管理情報を閲覧する。これにより、購入した物品23に不審を感じた消費者は、物品23の物品管理情報を閲覧することによって、物品23の品質管理情報を知ることができる。
【0052】
本発明の物品管理システムによれば、簡便に、しかも間違いなく、物品情報と、IDC10によって検出した輸送・保管環境情報とを、照合させて物品管理情報とすることができる。
そして、この物品管理情報を、データサーバ29において一元管理することで、物品管理情報をそのまま読み出す一時的利用だけでなく、さらに、物品管理情報を加工して二次的利用を図ることができる。二次加工の例としては、項目(工場、製品、製造年月日等)別に物品管理情報を並べ替えたり抽出したりすることができ、これらの項目に応じて関連業者の質や適正を判断することができるとともに、不良品が発生したときにはその原因を確実且つ簡易に特定することができる。これらは、各工程における担当業者の質の向上に繋がると期待される。
また、データサーバ29にセキュリティシステム30を備えることにより情報を安全管理でき、特定先への仮想有線配信も可能となる。特定先では、自社内で特別にシステムを設けることなく、この物品管理情報を利用して、自社内での物品管理をすることができる。
【0053】
また、本発明の物品管理システムによれば、IDC10ごとに、環境情報を遡及することができる。すなわち、物品23の各梱包単位にIDC10が備えられていれば、各梱包単位で物品23の輸送・保管環境管理を行うことができる。
これにより、従来、ブラックボックスとされていた物流過程(S52)における輸送工程(S55)での物品管理も可能となり、物品23の物流のほぼ全ての工程においてトレーサビリティを確立することができる。これにより、不良品が発見されたときには、どの時点において不良品が発生したのかを容易に分析することができ、不良品の発生要因の解明ができ、責任の所在が明らかとなる。
また、梱包単位において、輸送・保管環境管理を行うことができるので、輸送工程(S55)及び保管工程(S57)のうちいずれかの工程で不適環境を原因とする不良品が発生したとしても、同時に輸送・保管されている全ての物品23を検査又は破棄する必要はなく、輸送・保管環境管理情報によって不良品の存在する可能性のある梱包単位を検査又は破棄するだけで済む。これにより問題の無い製品を確実に保護することができ、物品の不要な損失を免れることができる。
【0054】
さらに、本発明の物品管理システムによれば、物品を保管工程(S57)から販売・使用過程(S58)に移行する段階と、店舗において会計される段階において、不良品の検出が行われる。これにより、不良品の可能性の高い物品を確実に検出することができ、消費者に不良品が渡る確立を大幅に低減させることができる。また、例え不良品が販売されたとしても、販売日、販売時間、販売店を容易に割り出すことができ、購入者がその店の会員やカード決済で購入したならば、購入者も特定でき、回収が容易にできるのである。これは、販売者及び製造者の信頼確保に繋がり、また、消費者への不安・不信感を取り除くことができる。また、不良品が発生したとしても、不良品の発生時を特定することができるため、不良原因が明確であり、責任の所在問題を解決することが容易である。
【0055】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。
【0056】
即ち、請求項1に示す如く、ID情報が書き込まれたIDタグを物品に付設し、ID情報が書き込まれたIDタグを付加した情報処理機能付きデータキャリアを梱包された物品に付設し、これらのIDタグに書き込まれたID情報の読取手段と、情報処理機能付きデータキャリアの持つ情報の読取手段とを物品の製造過程から物流過程を経て販売・使用過程までの間に複数配置し、これらの読取手段を情報通信手段を介して情報を受信し蓄積するデータサーバと接続したので、IDタグの情報を利用して、物品と、これに対応する情報処理機能付きデータキャリアとを特定することができ、物品に付したIDタグの情報から情報処理機能付きデータキャリアの情報を引き出すことが可能となる。
【0057】
請求項2に示す如く、前記IDタグを、無線周波数による非接触自動識別可能な無線タグとするので、ID情報の一括読み出しをはじめ、ID情報の読み出し作業を簡易化・時短化することができ、作業効率の向上を図ることができる。また、バーコードと比較して大量の情報を付加することができる。
【0058】
請求項3に示す如く、前記読取手段によるIDタグのID情報の読み出し動作と、該ID情報のデータサーバへの送信動作とを、物品の製造過程から物流過程への移行段階と、物品の物流過程から販売・使用過程への移行段階との、各段階において行うので、物流過程を経る物品の登録と確認とが行われる。
【0059】
請求項4に示す如く、前記情報処理機能付きデータキャリアに、物品周囲の環境及び物品状態を検出する検出手段と、該検出手段により検出された情報とその他の情報を格納する記憶手段と、該情報を送信または受信するための通信手段と、これら各手段を制御する制御手段とを具備するので、検出手段により検出した情報を記憶手段に記録して蓄積することができる。そして、蓄積された情報を必要に応じて読み出すことができる。
【0060】
請求項5に示す如く、前記物品と、情報処理機能付きデータキャリアとを、物流過程において近接配置するので、物品のおかれている環境と略同一の環境情報を情報処理機能付きデータキャリアで検出・記録することができる。
【0061】
請求項6に示す如く、前記情報処理機能付きデータキャリアに具備された検出手段による検出動作と、記憶手段による検出情報記録動作を、物品の物流過程において行うので、物流過程における物品の環境の情報を得ることができ、これにより物流過程における物品の環境が明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】情報処理機能付きデータキャリア(IDC)の構成を示すブロック図。
【図2】物品の流れを示す図。
【図3】物品の流れを示すブロック図。
【図4】製造から販売・使用までの物品に施す動作の流れを示す図。
【図5】物品番号の構成を示す図。
【図6】複数の物品に対する物品番号の付与方法を示す図。
【図7】物品管理情報の構成を示す図。
【図8】輸送・保管環境情報を示すグラフの一例を示す図。
【図9】店舗における管理システムを示すブロック図。
【図10】店舗における会計時の物品管理情報利用の流れを示す図。
【符号の説明】
10 情報処理機能付きデータキャリア(IDC)
23 物品
24 IDタグ(物品タグ)
26 IDタグ(IDCタグ)
29 データサーバ
30 セキュリティシステム
35 情報通信手段
Claims (6)
- ID情報が書き込まれたIDタグを物品に付設し、
ID情報が書き込まれたIDタグを付加した情報処理機能付きデータキャリアを梱包された物品に付設し、
これらのIDタグに書き込まれたID情報の読取手段と、情報処理機能付きデータキャリアの持つ情報の読取手段とを物品の製造過程から物流過程を経て販売・使用過程までの間に複数配置し、
これらの読取手段を情報通信手段を介して情報を受信し蓄積するデータサーバと接続したことを特徴とする物品管理システム。 - 前記IDタグを、無線周波数による非接触自動識別可能な無線タグとする、請求項1に記載の物品管理システム。
- 前記読取手段によるIDタグのID情報の読み出し動作と、該ID情報のデータサーバへの送信動作とを、物品の製造過程から物流過程への移行段階と、物品の物流過程から販売・使用過程への移行段階との、各段階において行う、請求項1又は請求項2に記載の物品管理システム。
- 前記情報処理機能付きデータキャリアに、
物品周囲の環境及び物品状態を検出する検出手段と、
該検出手段により検出された情報とその他の情報を格納する記憶手段と、
該情報を送信または受信するための通信手段と、
これら各手段を制御する制御手段とを具備する、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の物品管理システム。 - 前記物品と、情報処理機能付きデータキャリアとを、物流過程において近接配置する、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の物品管理システム。
- 前記情報処理機能付きデータキャリアに具備された検出手段による検出動作と、記憶手段による検出情報記録動作を、物品の物流過程において行う、請求項4に記載の物品管理システム。
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