JPWO2006003885A1 - グラフト共重合体、コーティング剤、及びコーティング膜の形成方法 - Google Patents

グラフト共重合体、コーティング剤、及びコーティング膜の形成方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2006003885A1
JPWO2006003885A1 JP2006528702A JP2006528702A JPWO2006003885A1 JP WO2006003885 A1 JPWO2006003885 A1 JP WO2006003885A1 JP 2006528702 A JP2006528702 A JP 2006528702A JP 2006528702 A JP2006528702 A JP 2006528702A JP WO2006003885 A1 JPWO2006003885 A1 JP WO2006003885A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
general formula
graft copolymer
meth
acrylate
represented
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006528702A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5122137B2 (ja
Inventor
英明 小縣
英明 小縣
康宏 尾嶋
康宏 尾嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Noda Screen Co Ltd
Original Assignee
Noda Screen Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Noda Screen Co Ltd filed Critical Noda Screen Co Ltd
Priority to JP2006528702A priority Critical patent/JP5122137B2/ja
Publication of JPWO2006003885A1 publication Critical patent/JPWO2006003885A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5122137B2 publication Critical patent/JP5122137B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F265/00Macromolecular compounds obtained by polymerising monomers on to polymers of unsaturated monocarboxylic acids or derivatives thereof as defined in group C08F20/00
    • C08F265/04Macromolecular compounds obtained by polymerising monomers on to polymers of unsaturated monocarboxylic acids or derivatives thereof as defined in group C08F20/00 on to polymers of esters
    • C08F265/06Polymerisation of acrylate or methacrylate esters on to polymers thereof
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F265/00Macromolecular compounds obtained by polymerising monomers on to polymers of unsaturated monocarboxylic acids or derivatives thereof as defined in group C08F20/00
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D151/00Coating compositions based on graft polymers in which the grafted component is obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Coating compositions based on derivatives of such polymers
    • C09D151/06Coating compositions based on graft polymers in which the grafted component is obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Coating compositions based on derivatives of such polymers grafted on to homopolymers or copolymers of aliphatic hydrocarbons containing only one carbon-to-carbon double bond

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Graft Or Block Polymers (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Abstract

一般式(1)で表される(メタ)アクリル酸エステルと下記一般式(2)で表されるアクリル酸エステルとを共重合した幹ポリマーに、下記一般式(3)で表されるフッ素含有モノマーをグラフト重合させて得られる数平均分子量が20000〜100000のグラフト共重合体である。【化1】(式中、R1は、メチル基であり、R2は炭素数1〜8の直鎖状または分岐状アルキル基である。)【化2】(式中、R3は、炭素数6〜18の直鎖状または分岐状アルキル基である。)【化3】(式中、R4は、水素又はメチル基であり、nは、1〜12の整数を示す。)

Description

本発明は、グラフト共重合体、コーティング剤、及びコーティング膜の形成方法に関する。
コーティング剤等の分野において、ウレタン樹脂、アクリル樹脂等の種々の有機樹脂が用いられている(特許文献1参照)。
特開2001−226437号公報
ところが、これらの樹脂のほとんどが、可燃性溶剤に溶解するものであるため、これらの樹脂を使用する場合には工場内にドラフト装置等の大規模の安全装置を設ける必要があった。また、これらの樹脂は、撥水性が低く、しかも吸水性があるため、撥水性・防湿性が要求される用途、例えば、電子基板の防湿コーティング剤や、塩水・電解液等から基材を保護する耐薬品保護コーティング剤にはあまり適していない。しかも、これらの樹脂は、吸水性を有するため、長期間の使用に伴って樹脂自体が吸水して、劣化するという問題点もあった。
また、これらの樹脂は撥油性が低いため、例えば、樹脂の撥油性を利用した用途(例えば、潤滑オイルの拡散を防止するオイルバリア剤)にも適さなかった。 もちろん、不燃性溶媒に溶解し、かつ撥水性・撥油性をもつものとしてフッ素樹脂が知られているが、この樹脂は脆く、熱による膨張収縮や、衝撃によりクラックが入りやすいという性質をもつため、その利用分野が限られていた。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、幅広い用途に使用でき、かつ不燃性溶媒に可溶な新規なポリマーを提供することを目的とする。
本発明者らは、幅広い用途に使用でき、かつ不燃性溶媒に可溶な新規なポリマーを開発すべく、鋭意研究を重ねた。その結果、下記一般式(1)で表される(メタ)アクリル酸エステルと下記一般式(2)で表されるアクリル酸エステルとを共重合した幹ポリマーに、下記一般式(3)で表されるフッ素含有モノマーをグラフト重合させて得られるグラフト共重合体が、不燃性溶剤に溶解するとともに、撥水性・撥油性に優れ、さらに、柔軟性を有してクラックが入りにくく、幅広い用途に使用できることを見出した。
ここで本発明のグラフト共重合体が優れた性質を有する推定メカニズムを説明する。本発明のグラフト共重合体の幹ポリマーは、(メタ)アクリル酸エステルとアクリル酸エステルとの共重合であるから、従来のフッ素樹脂のように、主鎖中にフッ素含有モノマー由来の構成単位を持たず、クラック等が入りにくい。さらに、フッ素含有モノマーの重合体からなるグラフト鎖が形成されているから、このグラフト鎖により、不燃性溶媒への溶解性が向上するとともに、撥水性及び撥油性が良好となるものと考えられる。本発明はこの知見に基づいてなされたものである。
すなわち、本発明のポリマーは、下記一般式(1)で表される(メタ)アクリル酸エステルと下記一般式(2)で表されるアクリル酸エステルとを共重合した幹ポリマーに、下記一般式(3)で表されるフッ素含有モノマーをグラフト重合させて得られる数平均分子量が20000〜100000のグラフト共重合体である。
Figure 2006003885
(式中、Rは、メチル基であり、Rは炭素数1〜8の直鎖状または分岐状アルキル基である。)
Figure 2006003885
(式中、Rは、炭素数6〜18の直鎖状または分岐状アルキル基である。)
Figure 2006003885
(式中、Rは、水素又はメチル基であり、nは、1〜12の整数を示す。)
ここで、一般式(1)の(メタ)アクリル酸エステルのRとしては、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチルが挙げられ、一般式(1)の(メタ)アクリル酸エステルとしては、メチルメタクリレート(メタクリル酸メチル)、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、n−,t−,iso−の各ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレートなどが挙げられる。
また、一般式(2)で表されるアクリル酸エステルのRとしては、例えば2−エチルヘキシル基、ラウリル基、ステアリル基が挙げられ、アクリル酸エステルとしては、アクリル酸2−エチルヘキシル(2-エチルヘキシルアクリレート)、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレートが挙げられる。
そして、上記一般式(1)(2)のモノマーを公知の重合法によって、重合して幹ポリマーを得ることができる。例えば溶液重合法、乳化重合法、塊状重合法等を用いることができる。例えば、溶液重合法の場合には、各モノマーを所望のモノマー組成にて溶媒に溶解し、窒素雰囲気下、ラジカル重合開始剤を添加して加熱撹拌することにより幹ポリマー(ランダム共重合体)を得ることができる。
重合の際に用いられる溶媒としては、モノマーを溶解又は懸濁し得るものであればいかなる溶媒でも用いることが可能であり、例えば、水、又はトルエン、キシレン、ヘプタン、シクロヘキサン、テトラヒドロフラン等の有機溶媒があり、単独または2種以上を組み合わせて使用することができる。
重合開始剤としては、ラジカル重合を開始する能力を有するものであれば特に制限はなく、例えば、過酸化ベンゾイル等の過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル等のアゾ系化合物の他、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸系重合開始剤が挙げられる。
重合時間は特に制限されないが、通常2〜24時間である。比較的高分子量のポリマーを得たい場合には、1日程度反応させることが望ましい。反応時間が短すぎると未反応のモノマーが残存し、分子量も比較的小さくなることがある。本発明の幹ポリマーの平均分子量(Mn)は、ポリスチレン換算で、10000〜50000程度であることが好ましい。重合度が小さくなると、グラフト共重合体を膜とした場合の膜強度が低下し、また、あまりに重合度が大きすぎるとグラフト共重合体の不燃性溶剤に対する溶解性が低下する傾向にあるからである。
なお、本発明の効果を損なわない範囲であれば、上記一般式(1)(2)のモノマーに加えて、他のモノマーを共重合させても構わない。
以上のようにして幹ポリマーが重合されるが、一般式(1)で表される(メタ)アクリル酸エステルと、一般式(2)で表されるアクリル酸エステルとの重量比を、一般式(1)で表される(メタ)アクリル酸エステル:一般式(2)で表されるアクリル酸エステル=85:15〜35:65の割合で共重合することが好ましく、更に85:15〜50:50の割合で共重合することが好ましく、特に85:15〜55:45の割合で共重合することが好ましい。一般式(1)で表される(メタ)アクリル酸エステルは、グラフト共重合体のべたつきを抑えて、グラフト共重合体膜の性質を調整する役割を有する。よって、一般式(1)で表される(メタ)アクリル酸エステルがこの範囲より少ないと、グラフト共重合体が柔らかくなりすぎる傾向(粘着性をおびる傾向)にあり、コーティング剤等の用途にはあまり適さないからである。
一方、一般式(2)で表されるアクリル酸エステルは、グラフト共重合体の柔軟性を向上させる機能を有する。よって、一般式(1)で表される(メタ)アクリル酸エステルが上記範囲より多いと、グラフト共重合体が脆くなる傾向にあり、熱による膨張収縮や、衝撃によりクラックが入りやすくなる。よって、コーティング剤等の用途にはあまり適さないからである。
なお、上記混合比で、幹ポリマーのガラス転移温度は0〜40℃程度となる。
本発明では、さらに、幹ポリマーに、一般式(3)で表されるフッ素含有モノマーをグラフト重合させる。
一般式(3)で表されるフッ素含有モノマーのRは、水素又はメチル基である。また、nは1〜12であり、撥水・撥油性が高いという観点から特にn=8が好ましい。
一般式(3)で表されるフッ素含有モノマーとしては、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレート、トリフロロメチルエチル(メタ)アクリレート、パーフロロデシルエチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらのモノマー単独の他、これらの混合物も使用することができる。
グラフト共重合体は、幹ポリマーと一般式(3)のモノマーを公知の重合法によって、グラフト重合して調製することができる。例えば溶液重合法、乳化重合法、塊状重合法等を用いることができるが、比較的簡易な装置で行うことができることから、溶液重合法が好ましい。
このグラフト重合は、一般式(1)のモノマーと一般式(2)のモノマーとを反応させて幹ポリマーを合成した反応溶媒中に、一般式(3)のモノマー及び開始剤を入れて行ってもよい。あるいは、一旦、幹ポリマーを反応溶媒中から取り出して、改めて幹ポリマーを溶媒に溶解させて溶液とし、この溶液中に一般式(3)のモノマー及び開始剤を入れて行ってもよい。
重合の際に用いられる溶媒としては、一般式(3)のモノマーを溶解又は懸濁し得るものであればいかなる溶媒でも用いることが可能であり、例えば、水、又はトルエン、キシレン、ヘプタン、シクロヘキサン、テトラヒドロフラン等の有機溶媒があり、単独または2種以上を組み合わせて使用することができる。
グラフト重合開始剤としては、過酸化物であれば特に制限されず、例えば、t-ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、t-ブチルクメルパーオキサイド、ジ-t-ブチルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジイソブチルパーオキサイド、ビス(4-t-ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジイソプロパノールパーオキシジカーボネート等の公知のものを幅広く使用できる。これらの過酸化物は1種または2種以上組み合わせて使ってもよい。
グラフト重合に、過酸化物を用いることで幹ポリマー中の水素が引き抜かれ、幹ポリマー中にラジカルが発生し、グラフト化起点が生成する。なお、過酸化物を用いることで、容易な操作、かつ低コストにてグラフト共重合体を得ることができる。なお、重合時間は特に制限されない。
以上のようにしてグラフト共重合体が重合されるが、一般式(1)で表される(メタ)アクリル酸エステル及び一般式(2)で表されるアクリル酸エステルの合計量と、一般式(3)で表されるモノマー量の重量比が、前記合計量:一般式(3)で表されるモノマー量=95:5〜20:80の範囲であることが好ましく、更に80:20〜40:60の範囲であることが好ましく、特に70:30〜50:50の範囲であることが好ましい。グラフト鎖(枝鎖)には、フッ素が含まれており、このフッ素によりパーフルオロカーボン等の不燃性溶媒への溶解性が向上する。よって、一般式(3)で表されるモノマーが少なすぎると、不燃性溶媒への溶解性が低下する傾向にあるからである。
一方、一般式(3)で表されるモノマーが多すぎると、グラフト共重合体が脆くなり、熱による膨張収縮や、衝撃によりクラックが入りやすくなる傾向にある。また、一般式(3)で表されるモノマーが多すぎると、グラフト共重合体からなる膜の被コーティング物への密着性が低下する傾向にあるからである。
上記範囲において、幹ポリマーと一般式(3)のモノマーとをグラフト重合させると、グラフト鎖の分子量(Mn)は、1000〜50000程度となり、グラフト共重合体の平均分子量(Mn)は、ポリスチレン換算で、20000〜100000程度となり、そのガラス転移温度は0〜50℃程度となる。
なお、本発明の効果を損なわない範囲であれば、上記一般式(1)〜(3)のモノマーに加えて他のモノマーを共重合させることも可能である。例えば、機能性を付与するためにカルボキシル基、ヒドロキシル基、グリシジル基、アミド基、アルコキシシリル基等の極性官能基を有する官能基含有モノマーを共重合することが可能である。具体的には、例えばアルコキシシリル基を含むγ―メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤、カルボキシル基を含むメタクリル酸、アクリル酸、グリシジル基を含むグリシジル(メタ)アクリレート、ヒドロキシル基を含むヒドロキシ(メタ)アクリレート等を例示することができる。官能基含有モノマーは1種だけでもよく、2種以上を共重合させても良い。
官能基含有モノマーをさらに共重合したグラフト共重合体を得るためには、一般式(1)のモノマーと一般式(2)のモノマーと官能基含有モノマーとを共重合して幹ポリマーを調製し、これに一般式(3)のモノマーをグラフト重合させても良い。あるいは、一般式(1)のモノマーと一般式(2)のモノマーとを共重合して幹ポリマーを調製し、これに一般式(3)のモノマーをグラフト重合する際に官能基含有モノマーを共重合させても良い。あるいは、一般式(1)のモノマーと一般式(2)のモノマーと官能基含有モノマーとを共重合して幹ポリマーを調製し、これに一般式(3)のモノマーをグラフト重合する際に官能基含有モノマーを共重合させても良い。
このようにして得られたグラフト共重合体は、幅広い用途、例えば、電子基板の防湿コーティング剤や、塩水・電解液・腐食性ガス等から基材を保護する耐薬品保護コーティング剤、マイクロモーターの軸受けに用いる潤滑オイルの拡散を防止するオイルバリア剤、HDDモーターの流体軸受けに用いる潤滑オイルの拡散を防止するオイルバリア剤、サインペン・ボールペン等のインクの漏れを防止する漏れ防止剤、コネクタ・電子部品等の汚れ防止剤、絶縁樹脂の這い上がり防止剤、MFコンデンサのリード封止樹脂の付着防止剤、金属部品の防錆剤、DVD・CD等のガイドレール用のドライ潤滑剤、表面反射防止コート剤、防水スプレー原液に使用することができる。
なお、コーティング剤に使用する場合には、グラフト共重合体をフッ素化された溶媒に溶解して使用する。このような溶媒としてはハイドロフルオロカーボン、ハイドロフルオロポリエーテル等の部分フッ素化溶剤が適する。また、上記のごとき溶剤を2種以上混合したものを用いてもよい。また、グラフト共重合体を溶解した溶液の2種以上を混合したものを用いても良い。そして、コーティング方法としては、浸漬法、ハケ塗り法、スプレー法、ロールコート法など公知の方法が採用可能であり、生産方法、部品の形態により適宜選択することが可能である。なお、コーティング溶液には、実用性を向上させるために、酸化防止剤、紫外線安定剤、フィラー等各種添加剤を添加することも可能である。
また、コーティング皮膜の形成時においては、コーティング剤を塗布後、常温で乾燥するのみでも良く、加熱処理しても良い。本発明のグラフト共重合体は、常温で乾燥させれば柔軟性を有し、加熱すれば、硬度および防錆性が付与される。したがって、加熱の有無により、柔軟性を要する用途・硬度または防錆性を要する用途の2通りに使い分けることができる。特に、官能基含有モノマーを共重合した場合において、加熱による硬度および防錆性の向上効果が顕著である。
本発明のグラフト共重合体は、不燃性溶剤に溶解し、撥水性・撥油性が高く、かつ柔軟性を有するため、コーティング剤等の幅広い用途に使用できる。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例群1]
一般式(1)で表される(メタ)アクリル酸エステルと一般式(2)で表されるアクリル酸エステルとを共重合した幹ポリマーに、一般式(3)で表されるフッ素含有モノマーをグラフト重合させた共重合体を調製し、試験を行なった。
1.1 グラフト共重合体の調製
(グラフト共重合体1)
シクロヘキサン100g、メタクリル酸メチル61.9g、2-エチルヘキシルアクリレート0.6g、および重合開始剤としてアゾビスイソブチルニトリル250mgを、内容積500mlのガラス製フラスコに入れた(メタクリル酸メチルと2-エチルヘキシルアクリレートとの重量比は、メタクリル酸メチル:2-エチルヘキシルアクリレート=99:1である)。攪拌羽根、蓋、冷却管、及び温度計をフラスコにセットした後、系内(フラスコ内)を窒素で置換した。そして、攪拌しながら80℃で5時間重合を行った。
引き続き、開始剤としてのビス(4-t-ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート250mgをトルエン1gに溶解し、この溶液をフラスコ内の重合溶液に加えた。その後、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレート37.5gを1時間かけてフラスコ内の重合溶液に滴下した。なお、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレートは、上記一般式(3)で、Rがメチル基で、n=8の化合物である。
パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレートの滴下終了後、さらに2時間重合を続けた。その後、重合溶液を減圧下で加熱して溶媒を除いた。このようにしてグラフト共重合体1を得た。なおグラフト共重合体1では、メタクリル酸メチル及び2-エチルヘキシルアクリレートの合計量:パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレートの量=62.5:37.5(重量比)とされている。
なお、グラフト共重合体1を調製する際、反応により重合溶液は、上澄み部分と沈殿物に分離した。そして、上澄み由来のポリマーと、沈殿物由来のポリマーの2種類のポリマーが得られた。
(グラフト共重合体2)
メタクリル酸メチル60.6g、2−エチルヘキシルアクリレート1.9g、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレート37.5gとした以外はグラフト共重合体1と同様に調製した。よって、メタクリル酸メチル:2-エチルヘキシルアクリレート=97:3(重量比)である。また、メタクリル酸メチル及び2-エチルヘキシルアクリレートの合計量:パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレートの量=62.5:37.5(重量比)である。
(グラフト共重合体3)
メタクリル酸メチル53.1g、2−エチルヘキシルアクリレート9.4g、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレート37.5gとした以外はグラフト共重合体1と同様に調製した。よって、メタクリル酸メチル:2-エチルヘキシルアクリレート=85:15(重量比)である。また、メタクリル酸メチル及び2-エチルヘキシルアクリレートの合計量:パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレートの量=62.5:37.5(重量比)である。
(グラフト共重合体4)
メタクリル酸メチル46.9g、2−エチルヘキシルアクリレート15.6g、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレート37.5gとした以外はグラフト共重合体1と同様に調製した。よって、メタクリル酸メチル:2-エチルヘキシルアクリレート=75:25(重量比)である。また、メタクリル酸メチル及び2-エチルヘキシルアクリレートの合計量:パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレートの量=62.5:37.5(重量比)である。
(グラフト共重合体5)
メタクリル酸メチル35.0g、2−エチルヘキシルアクリレート27.5g、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレート37.5gとした以外はグラフト共重合体1と同様に調製した。よって、メタクリル酸メチル:2-エチルヘキシルアクリレート=56:44(重量比)である。また、メタクリル酸メチル及び2-エチルヘキシルアクリレートの合計量:パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレートの量=62.5:37.5(重量比)である。
(グラフト共重合体6)
メタクリル酸メチル21.9g、2−エチルヘキシルアクリレート40.6g、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレート37.5gとした以外はグラフト共重合体1と同様に調製した。よって、メタクリル酸メチル:2-エチルヘキシルアクリレート=35:65(重量比)である。また、メタクリル酸メチル及び2-エチルヘキシルアクリレートの合計量:パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレートの量=62.5:37.5(重量比)である。
(グラフト共重合体7)
メタクリル酸メチル18.7g、2−エチルヘキシルアクリレート43.8g、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレート37.5gとした以外はグラフト共重合体1と同様に調製した。よって、メタクリル酸メチル:2-エチルヘキシルアクリレート=30:70(重量比)である。また、メタクリル酸メチル及び2-エチルヘキシルアクリレートの合計量:パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレートの量=62.5:37.5(重量比)である。
(グラフト共重合体8)
メタクリル酸メチル72.7g、2−エチルヘキシルアクリレート24.3g、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレート3.0gとした以外はグラフト共重合体1と同様に調製した。よって、メタクリル酸メチル:2-エチルヘキシルアクリレート=75:25(重量比)である。また、メタクリル酸メチル及び2-エチルヘキシルアクリレートの合計量:パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレートの量=97:3(重量比)である。
(グラフト共重合体9)
メタクリル酸メチル71.2g、2−エチルヘキシルアクリレート23.8g、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレート5.0gとした以外はグラフト共重合体1と同様に調製した。よって、メタクリル酸メチル:2-エチルヘキシルアクリレート=75:25(重量比)である。また、メタクリル酸メチル及び2-エチルヘキシルアクリレートの合計量:パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレートの量=95:5(重量比)である。
(グラフト共重合体10)
メタクリル酸メチル37.5g、2−エチルヘキシルアクリレート12.5g、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレート50.0gとした以外はグラフト共重合体1と同様に調製した。よって、メタクリル酸メチル:2-エチルヘキシルアクリレート=75:25(重量比)である。また、メタクリル酸メチル及び2-エチルヘキシルアクリレートの合計量:パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレートの量=50:50(重量比)である。
(グラフト共重合体11)
メタクリル酸メチル15.0g、2−エチルヘキシルアクリレート5g、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレート80gとした以外はグラフト共重合体1と同様に調製した。よって、メタクリル酸メチル:2-エチルヘキシルアクリレート=75:25(重量比)である。また、メタクリル酸メチル及び2-エチルヘキシルアクリレートの合計量:パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレートの量=20:80(重量比)である。
1.2 溶解性の評価試験
各グラフト共重合体10gをそれぞれハイドロフルオロカーボン(三井デュポンフロロケミカル社製、型番V−XF)90gに入れて攪拌し、不燃性溶媒中での溶解性を検討した。
1.3 グラフト共重合体フィルムの物性の評価
1.3.1 接触角の評価
溶解性評価試験で調製した溶液をスライドガラス上に塗布し、その後乾燥させてグラフト重合体のフィルムを形成した。各フィルムの接触角の計測には、協和界面科学製接触角型CA-DT型を用いた(なお、測定には、水及びヘキサデカンを使用した。水に対する接触角が撥水性の程度を示し、ヘキサデカンの接触角が撥油性の程度を示す)。
1.3.2 機械強度の測定
各グラフト共重合体からキャスト法にて、厚さ約100μmのフィルムを作製し、JIS K7127/2/50に準拠して、強度、ヤング率、伸びの機械強度を測定した。
1.3.3 密着性の評価
接触角測定の場合と同様にして、スライドガラス上にフィルムを形成した。フィルムが付着したスライドガラスを水中に12時間浸漬して、フィルムの様子を観察した。12時間後においてもスライドガラス上でフィルムが剥がれずに密着している場合には、フィルムをティッシュペーパーで擦り、その密着性の程度を調べた。結果は、以下のように5段階で評価した。
A評価:12時間後においてもスライドガラス上にフィルムが剥がれずに密着しており、かつ、フィルムをティッシュペーパーで擦っても剥がれず、変形しない。
B評価:12時間後においてもスライドガラス上にフィルムが剥がれずに密着しているが、フィルムをティッシュペーパーで擦ると変形した。
C評価:12時間後においてもスライドガラス上にフィルムが剥がれずに密着しているが、フィルムをティッシュペーパーで強く擦ると剥がれる。
D評価:12時間後においてもスライドガラス上にフィルムが剥がれずに密着しているが、フィルムをティッシュペーパーで軽く擦ると剥がれる。
E評価:12時間後において既にスライドガラスからフィルムが剥がれている。
また、グラフト共重合体1〜11と比較するため、下記方法によって合成したフッ素樹脂についても、グラフト共重合体1〜11と同様にフィルムを作製し、溶解性の評価試験、機械強度の測定、密着性の評価を行った。このフッ素樹脂の合成方法は以下の通りである。
トルエン100g、パーフロロオクチルエチルメタリレート80g、ベンジルメタクリレート20g、および重合開始剤としてアゾビスイソブチルニトリル250mgを、内容積500mlのガラス製フラスコに入れた。攪拌羽根、蓋をセットし、冷却管、温度計をセットした後、系内を窒素で置換し、80℃で5時間重合を行った。その後、減圧下で過熱し溶媒を除いた。
また、市販のウレタン樹脂(エアブラウン社製、型番1A27)についても、グラフト共重合体1〜11と同様にフィルムを作製し、溶解性の評価試験、機械強度の測定、密着性の評価を行った。
また、市販のアクリル樹脂(エアブラウン社製、型番1B66)についても、グラフト共重合体1〜11と同様にフィルムを作製し、溶解性の評価試験、機械強度の測定、密着性の評価を行った。
1.3.4 分子量の測定
分子量はGPC測定(Shodex System11, カラム;KF806,RI−8020、流量1 ml/min、カラム温度40℃)より求めた。測定には溶媒としてテトラヒドロフランを用い、リファレンスとしてポリスチレンスタンダードを用いた。
1.4 結果
結果を表1及び表2に示す。なお、表及び以下の説明中、メタクリル酸メチルを「A」と表し、2-エチルヘキシルアクリレートを「B」と表し、両者重量比(メタクリル酸メチル:2-エチルヘキシルアクリレート)をA:Bと表す。また、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレートを「C」と表し、メタクリル酸メチル及び2-エチルヘキシルアクリレートの合計量:パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレートの量(重量比)を、(A+B):Cと表す。
Figure 2006003885
Figure 2006003885
表1に示されるように、グラフト共重合体1〜7は、いずれもハイドロフルオロカーボンに可溶であった。このように本発明のグラフト共重合体は、不燃性溶媒に可溶であることが分かった。
但し、グラフト共重合体1の上澄み部分由来のポリマーは、完全には溶解せず不溶物が残存した。よって、溶解性の観点からは、A:B=97:3よりもBが多い方が望ましいことが分かった。一方、ウレタン樹脂、アクリル樹脂は不燃性溶媒に不溶であった。
また、グラフト共重合体1〜7は、水に対する接触角及びヘキサデカンに対する接触角がウレタン樹脂、及びアクリル樹脂よりも非常に高く、撥水性・撥油性に優れていることが分かった。
また、被膜特性(機械的性質)は、表1に示されるように、メタクリル酸メチル(A)の割合が増えるほど強度及びヤング率が上がるとともに、伸びが小さくなる傾向にあることが分かる。ただ、グラフト共重合体2〜7のいずれのフィルムも、引っ張り試験機のチャックに挟んでもクラックが生じることはなかった。これに対して、上記フッ素樹脂から得られたフィルムで機械強度の測定を試みたが、フィルムが脆く、引っ張り試験機の試験片を作製した時点で、試験片に多数のクラックが生じており、物性測定をすることができなかった。
また、グラフト共重合体1から作製したフィルムは、フィルムが若干脆く、引っ張り試験機の試験片を作製した時点で、試験片に少しのクラックが生じており、物性測定をすることができなかった。ただ、試験片へのクラックの入り方が、フッ素樹脂から得られたフィルムよりは少なく、フッ素樹脂から得られたフィルムよりは脆弱性が改善されていることが確認された。
なお、グラフト共重合体7から作製したフィルムは、柔らかすぎるため引っ張り試験機のチャックに挟んだ状態で、自重で伸びてしまうため機械的強度の測定はできなかったが、撥水・撥油性の粘着剤として使用できるものであった。
従って以上のことから、グラフト共重合体1〜7は、フッ素樹脂から得られたフィルムより、脆弱性が改善されていることが確認された。
また、A:B=85:15〜35:65の割合で共重合したグラフト共重合体3〜6のフィルムは、ヤング率が1.1〜250MPaであり、適度な柔軟性を有しているため、クラックが入りにくく、しかも、べとつかないためコーティング剤としての用途に適していることが分かった。また、この割合のものは、水中での被膜密着性も良好であり、かつ接触角も水に対して110度以上、ヘキサデカンに対して69度以上と撥水性及び撥油性も特に優れていることがわかった。
次に、(A+B):Cを変化させたグラフト共重合体8〜11の試験結果を検討する。表2に示されるように、(A+B):C=97:3のグラフト共重合体8は、不燃性溶媒中で、完全に溶解せず不溶物が残存した。よって、溶解性の観点から、(A+B+C)を100(重量部)とした場合に、Cが5(重量部)以上のグラフト重合体9〜11が望ましいことが分かった。
また、表1のグラフト共重合体3〜4、表2のグラフト重合体10〜11は、接触角が水に対して110度以上、ヘキサデカンに対して68度以上であり、撥水性・撥油性が共に優れている。よって、撥水性又は撥油性が要求される用途では、(A+B+C)を100(重量部)とした場合に、Cが37.5(重量部)以上が好ましいことが分かった。
なお、グラフト共重合体11から作製したフィルムは、フィルムが若干脆く、引っ張り試験機の試験片を作製した時点で、試験片に少しのクラックが生じており、物性測定をすることができなかった。ただ、試験片へのクラックの入り方が、フッ素樹脂から得られたフィルムよりは少なく、フッ素樹脂から得られたフィルムよりは脆弱性が改善されていることが確認された。また、グラフト共重合体11は、テトラヒドロフランに不溶なため、分子量測定をすることはできなかった。
[実施例群2]
官能基含有モノマーをさらに共重合させた共重合体を調製し、試験を行なった。
2.1 グラフト共重合体の調製
(グラフト共重合体12)
シクロヘキサン100g、メタクリル酸メチル53.1g、2-エチルヘキシルアクリレート9.4g、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(官能基含有モノマーに該当)0.625g、および重合開始剤としてアゾビスイソブチルニトリル250mgを、内容積500mlのガラス製フラスコに入れた。なおメタクリル酸メチル:2-エチルヘキシルアクリレート=85:15(重量比)、メタクリル酸メチル及び2-エチルヘキシルアクリレートの合計量:3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン=100:1(重量比)である。攪拌羽根、蓋、冷却管、及び温度計をフラスコにセットした後、系内(フラスコ内)を窒素で置換した。そして、攪拌しながら80℃で5時間重合を行った。
引き続き、開始剤としてのビス(4-t-ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート250mgをトルエン1gに溶解し、この溶液をフラスコ内の重合溶液に加えた。その後、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレート37.5gと3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン0.375gとの混合溶液を1時間かけてフラスコ内の重合溶液に滴下した。なお混合溶液中のパーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレート:3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン=100:1(重量比)である。
滴下終了後、さらに2時間重合を続けた。その後、重合溶液を減圧下で加熱して溶媒を除いた。このようにしてグラフト共重合体12を得た。なおグラフト共重合体12では、メタクリル酸メチル及び2-エチルヘキシルアクリレートの合計量:パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレートの量=62.5:37.5(重量比)とされている。
(グラフト共重合体13)
3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランに代えてメタクリル酸(MAA)を使用した他は、グラフト共重合体12と同様に調製した。
(グラフト共重合体14)
3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランに代えてグリシジルメタクリレート(GMA)を使用した他は、グラフト共重合体12と同様に調製した。
(グラフト共重合体15)
メタクリル酸メチル46.9g、2−エチルヘキシルアクリレート15.6g、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレート37.5gとした以外はグラフト共重合体12と同様に調製した。よって、メタクリル酸メチル:2-エチルヘキシルアクリレート=75:25(重量比)である。また、メタクリル酸メチル及び2-エチルヘキシルアクリレートの合計量:パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレートの量=62.5:37.5(重量比)である。
(グラフト共重合体16)
3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランに代えてメタクリル酸(MAA)を使用した他は、グラフト共重合体15と同様に調製した。
(グラフト共重合体17)
3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランに代えてグリシジルメタクリレート(GMA)を使用した他は、グラフト共重合体15と同様に調製した。
(グラフト共重合体18)
メタクリル酸メチル31.25g、2−エチルヘキシルアクリレート31.25g、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレート37.5gとした以外はグラフト共重合体12と同様に調製した。よって、メタクリル酸メチル:2-エチルヘキシルアクリレート=50:50(重量比)である。また、メタクリル酸メチル及び2-エチルヘキシルアクリレートの合計量:パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレートの量=62.5:37.5(重量比)である。
(グラフト共重合体19)
メタクリル酸メチル21.9g、2−エチルヘキシルアクリレート40.6g、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレート37.5gとした以外はグラフト共重合体12と同様に調製した。よって、メタクリル酸メチル:2-エチルヘキシルアクリレート=35:65(重量比)である。また、メタクリル酸メチル及び2-エチルヘキシルアクリレートの合計量:パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレートの量=62.5:37.5(重量比)である。
(グラフト共重合体20)
メタクリル酸メチル71.2g、2−エチルヘキシルアクリレート23.8g、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレート5.0gとした以外はグラフト共重合体1と同様に調製した。よって、メタクリル酸メチル:2-エチルヘキシルアクリレート=75:25(重量比)である。また、メタクリル酸メチル及び2-エチルヘキシルアクリレートの合計量:パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレートの量=95:5(重量比)である。
(グラフト共重合体21)
メタクリル酸メチル33.75g、2−エチルヘキシルアクリレート11.25g、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレート55.0gとした以外はグラフト共重合体12と同様に調製した。よって、メタクリル酸メチル:2-エチルヘキシルアクリレート=75:25(重量比)である。また、メタクリル酸メチル及び2-エチルヘキシルアクリレートの合計量:パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレートの量=45:55(重量比)である。
(グラフト共重合体22)
3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを加えなかった他はグラフト共重合体12と同様に調製した。
(グラフト共重合体23)
3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを加えなかった他はグラフト共重合体15と同様に調製した。
(グラフト共重合体24)
3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを加えなかった他はグラフト共重合体18と同様に調製した。
(グラフト共重合体25)
3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを加えなかった他はグラフト共重合体20と同様に調製した。
(グラフト共重合体26)
3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを加えなかった他はグラフト共重合体21と同様に調製した。
(ランダム共重合体)
シクロヘキサン100g、メタクリル酸メチル53.1g、2-エチルヘキシルアクリレート9.4g、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレート37.5g、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン1.0g、および重合開始剤としてアゾビスイソブチルニトリル250mgを、内容積500mlのガラス製フラスコに入れた。攪拌羽根、蓋、冷却管、及び温度計をフラスコにセットした後、系内(フラスコ内)を窒素で置換した。そして、攪拌しながら80℃で5時間重合を行った。
その後、重合溶液を減圧下で加熱して溶媒を除いた。このようにしてランダム共重合体を得た。
2.2 グラフト共重合体フィルムの物性の評価
2.2.1 鉛筆硬度
各グラフト共重合体およびランダム共重合体10gをそれぞれハイドロフルオロカーボン90gに入れて攪拌し、溶液を調製した。この溶液を2枚のスライドガラス上に塗布し、一方は常温乾燥してフィルムを形成した。また他方は、常温乾燥後、120℃で1時間加熱処理してフィルムを形成した。
各試料について、鉛筆硬度試験をJIS K 5600−5−4に従って行なった。
2.2 グラフト共重合体フィルムの物性の評価
2.2.2 防錆試験
各グラフト共重合体およびランダム共重合体2gをそれぞれハイドロフルオロカーボン98gに入れて攪拌し、2%溶液に調製した。この溶液を幅50mm、長さ50mm、厚さ5mmの鉄(Fe含有量99%以上)に塗布し、一方は常温乾燥してフィルムを形成した。また他方は、常温乾燥後、120℃で1時間加熱処理してフィルムを形成した。
このように作製した各試験片を5%食塩水中に常温、常圧下で1時間浸漬した。浸漬終了後、試験片を食塩水から取り出して液を切り、温度85℃、湿度85%の恒温恒湿槽中で100時間放置し、錆の発生を観察した。
結果は、以下のように5段階で評価した。
A評価:ほとんど錆が発生していない
B評価:錆の発生が全体の20%以内
C評価:錆の発生が全体の20〜40%
D評価:錆の発生が全体の40〜70%
E評価:錆の発生が全体の70%以上
2.1.4 結果
結果を表3及び表4に示す。なお、表及び以下の説明中、メタクリル酸メチルを「A」、2-エチルヘキシルアクリレートを「B」、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレートを「C」、官能基含有モノマーを「D」と表す。また、メタクリル酸メチルと2-エチルヘキシルアクリレートとの重量比(メタクリル酸メチル:2-エチルヘキシルアクリレート)をA:Bと、メタクリル酸メチル及び2-エチルヘキシルアクリレートの合計量:パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレートの量(重量比)を(A+B):Cと、メタクリル酸メチル及び2-エチルヘキシルアクリレートの合計量:官能基含有モノマーの量(重量比)を(A+B):Dと、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレートと官能基含有モノマーとの重量比をC:Dと表す。
Figure 2006003885
Figure 2006003885
表3および表4より、加熱処理を施した場合、常温乾燥のみの場合よりも表面硬度、防錆性能が向上する傾向が見られた。特に、官能基含有モノマー以外のモノマーの重量比が同じグラフト共重合体どうしの比較(すなわち、グラフト共重合体12〜14と22との比較、グラフト共重合体15〜17と23との比較、グラフト共重合体18と24との比較、グラフト共重合体20と25との比較、グラフト共重合体21と26との比較)から、官能基含有モノマーを共重合したものにおいて加熱処理による表面硬度、防錆性能が向上する傾向が顕著であった。
また比較のため、グラフト共重合体3とほぼ同一のモノマー重量比率のランダム共重合体を調製し、試験を行なったが、鉛筆硬度試験、防錆試験のいずれもグラフト共重合体3よりも劣る結果となった。
このように、本実施形態のグラフト共重合体は、第4のモノマーとして官能基含有モノマーを重合し、さらに、加熱処理を行なうことにより、表面硬度および防錆性能を向上できることがわかった。
なお、本実施形態のグラフト共重合体では、加熱温度約80〜120℃、すなわち通常のフッ素樹脂コーティングの焼き付け(200℃程度)よりもはるかに低温での加熱処理で表面硬度、防錆性能の向上が期待できる。したがって、基材がプラスチック等の耐熱性のない材質のものであっても、本実施形態のグラフト重合体をコーティング剤として使用することにより、表面硬度、防錆性能を付与することができる。

Claims (6)

  1. 下記一般式(1)で表される(メタ)アクリル酸エステルと下記一般式(2)で表されるアクリル酸エステルとを共重合した幹ポリマーに、下記一般式(3)で表されるフッ素含有モノマーをグラフト重合させて得られる数平均分子量が20000〜100000のグラフト共重合体。
    Figure 2006003885
    (式中、Rは、メチル基であり、Rは炭素数1〜8の直鎖状または分岐状アルキル基である。)
    Figure 2006003885
    (式中、Rは、炭素数6〜18の直鎖状または分岐状アルキル基である。)
    Figure 2006003885
    (式中、Rは、水素又はメチル基であり、nは、1〜12の整数を示す。)
  2. 前記幹ポリマーは、一般式(1)で表される(メタ)アクリル酸エステルと、一般式(2)で表されるアクリル酸エステルとの重量比を、一般式(1)で表される(メタ)アクリル酸エステル:一般式(2)で表されるアクリル酸エステル=85:15〜35:65の割合で共重合して得られたことを特徴とする請求の範囲第1項に記載のグラフト共重合体。
  3. 前記一般式(1)で表される(メタ)アクリル酸エステル及び一般式(2)で表されるアクリル酸エステルの合計量と、前記一般式(3)で表されるモノマー量の重量比が、前記合計量:一般式(3)で表されるモノマー量=95:5〜20:80の範囲であることを特徴とする請求の範囲第1項又は請求の範囲第2項に記載のグラフト共重合体。
  4. 極性官能基を有する官能基含有モノマーをさらに共重合させたことを特徴とする請求の範囲第1項〜請求の範囲第3項のいずれかに記載のグラフト共重合体。
  5. 請求の範囲第1項〜請求の範囲第4項のいずれかに記載のグラフト共重合体を含有するコーティング剤。
  6. 請求の範囲第5項に記載のコーティング剤を用いてコーティング膜を形成する方法であって、
    前記コーティング剤を前記基材に塗布する塗布工程と、
    塗布された前記コーティング剤に加熱処理を施す加熱工程と、を経ることを特徴とするコーティング膜の形成方法。
JP2006528702A 2004-07-06 2005-06-28 グラフト共重合体、コーティング剤、及びコーティング膜の形成方法 Active JP5122137B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006528702A JP5122137B2 (ja) 2004-07-06 2005-06-28 グラフト共重合体、コーティング剤、及びコーティング膜の形成方法

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004199779 2004-07-06
JP2004199779 2004-07-06
PCT/JP2005/011821 WO2006003885A1 (ja) 2004-07-06 2005-06-28 グラフト共重合体、コーティング剤、及びコーティング膜の形成方法
JP2006528702A JP5122137B2 (ja) 2004-07-06 2005-06-28 グラフト共重合体、コーティング剤、及びコーティング膜の形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2006003885A1 true JPWO2006003885A1 (ja) 2008-04-17
JP5122137B2 JP5122137B2 (ja) 2013-01-16

Family

ID=35782692

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006528702A Active JP5122137B2 (ja) 2004-07-06 2005-06-28 グラフト共重合体、コーティング剤、及びコーティング膜の形成方法

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP5122137B2 (ja)
KR (1) KR101159536B1 (ja)
CN (1) CN1972976B (ja)
WO (1) WO2006003885A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7923133B2 (en) * 2007-12-21 2011-04-12 3M Innovative Properties Company Coatings and methods for particle reduction
JP5849250B1 (ja) * 2014-07-23 2016-01-27 株式会社野田スクリーン 硫化防止コーティング剤
JP5874071B2 (ja) * 2014-07-23 2016-03-01 株式会社野田スクリーン 硫化防止コーティング剤
JP6371991B2 (ja) * 2015-01-22 2018-08-15 株式会社野田スクリーン 硫化防止コーティング剤
JP6371992B2 (ja) * 2015-01-22 2018-08-15 株式会社野田スクリーン 硫化防止コーティング剤

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56163183A (en) * 1980-05-21 1981-12-15 Asahi Glass Co Ltd Highly durable water- and oil-repellant
JPS57180680A (en) * 1981-05-01 1982-11-06 Asahi Glass Co Ltd Water- and oil-repellant excellent in film formability at low temperature
JPH06192342A (ja) * 1992-12-25 1994-07-12 Mitsui Toatsu Chem Inc コアシェル型含フッ素重合体およびその製造方法
JPH10303536A (ja) * 1997-04-24 1998-11-13 Seimi Chem Co Ltd 半田用フラックス這い上がり防止剤組成物

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5314959A (en) * 1991-03-06 1994-05-24 Minnesota Mining And Manufacturing Company Graft copolymers containing fluoroaliphatic groups
JPH07225490A (ja) * 1994-02-10 1995-08-22 Japan Synthetic Rubber Co Ltd 架橋ポリマー粒子およびその製造方法
DE4422484A1 (de) * 1994-06-28 1996-01-04 Roehm Gmbh Pfropfpolymerisate zur Beschichtung von Flächengebilden

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56163183A (en) * 1980-05-21 1981-12-15 Asahi Glass Co Ltd Highly durable water- and oil-repellant
JPS57180680A (en) * 1981-05-01 1982-11-06 Asahi Glass Co Ltd Water- and oil-repellant excellent in film formability at low temperature
JPH06192342A (ja) * 1992-12-25 1994-07-12 Mitsui Toatsu Chem Inc コアシェル型含フッ素重合体およびその製造方法
JPH10303536A (ja) * 1997-04-24 1998-11-13 Seimi Chem Co Ltd 半田用フラックス這い上がり防止剤組成物

Also Published As

Publication number Publication date
CN1972976A (zh) 2007-05-30
CN1972976B (zh) 2011-04-13
KR20070038972A (ko) 2007-04-11
WO2006003885A1 (ja) 2006-01-12
JP5122137B2 (ja) 2013-01-16
KR101159536B1 (ko) 2012-06-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3239645B2 (ja) 含フッ素系重合体水性分散液
JP5122137B2 (ja) グラフト共重合体、コーティング剤、及びコーティング膜の形成方法
WO2015068751A1 (ja) 成膜助剤
JP2002105152A (ja) フッ素塗料用含フッ素ブロック共重合体
JP2011099077A (ja) フッ素系重合体およびコーティング剤
JP2005036081A (ja) 5員環カーボネート基を有する(メタ)アクリル酸系共重合体及びそれを含有する硬化性樹脂組成物
JP5874071B2 (ja) 硫化防止コーティング剤
JP6152720B2 (ja) フッ素系グラフト共重合体及びこれを用いたコーティング剤
JPH06192342A (ja) コアシェル型含フッ素重合体およびその製造方法
JP4733919B2 (ja) 非粘着性水系コンフォーマルコーティング材
JP5089049B2 (ja) 水性防汚塗料組成物
JPH0270706A (ja) 水性分散液の製造方法および水性塗料組成物
JP3957790B2 (ja) 塗料用組成物
JP2000313839A (ja) フッ素ゴム系塗料用組成物
JP3638076B2 (ja) 水性塗料用水性フッ素樹脂組成物
JP2005290244A (ja) 硬化性組成物
JP6670615B2 (ja) 防水・防湿コーティング剤
JP6371992B2 (ja) 硫化防止コーティング剤
JP2016023276A (ja) 硫化防止コーティング剤
JPH0860098A (ja) コーティング用組成物
JP2017149967A (ja) フッ素系グラフト共重合体及びこれを用いたコーティング剤
JP4463971B2 (ja) 硬化型水性樹脂組成物
JP2005068442A (ja) アルコキシシリル基含有アクリル系エマルジョン
JP2013170211A (ja) 重合体エマルションの製造方法
JP5541503B2 (ja) プラスチック基材用水性被覆組成物の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080530

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20090729

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20091026

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20091026

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120124

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120314

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120816

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120927

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121018

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121024

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151102

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5122137

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250