JPH06192342A - コアシェル型含フッ素重合体およびその製造方法 - Google Patents

コアシェル型含フッ素重合体およびその製造方法

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JPH06192342A
JPH06192342A JP34632292A JP34632292A JPH06192342A JP H06192342 A JPH06192342 A JP H06192342A JP 34632292 A JP34632292 A JP 34632292A JP 34632292 A JP34632292 A JP 34632292A JP H06192342 A JPH06192342 A JP H06192342A
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monomer
double bond
unsaturated double
core
polymer
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JP34632292A
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Masahiko Nagata
雅彦 永田
Hisashi Hokogahara
久 鉾之原
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 撥水性、撥油性、耐汚染性に優れ、非
粘着性を示し、しかも低屈折率の塗膜を形成し得る特性
を有する重合体を得る。 【構成】 不飽和二重結合を持つカルボン酸類
と、それらと共重合可能な不飽和二重結合を有する単量
体を必須成分として乳化重合してコアを形成させ、これ
に一般式CH=CRCOO(CH)nRf[式中R
は水素原子またはメチル基、nは1〜10の整数、Rf
は炭素数1〜21個の直鎖状または分枝鎖状のフルオロ
アルキル基またはパーフルオロアルキル基を示す]で示
されるフルオロアルキル基またはパーフルオロアルキル
基含有(メタ)アクリレート系単量体、不飽和二重結合
を有するカルボン酸およびこれらと共重合可能な不飽和
二重結合を有する単量体を必須成分として加えて乳化重
合して得るコアシェル型含フッ素重合体およびその製造
方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、含フッ素重合体及びそ
の製造方法に関する。更に詳しくは、フルオロアルキル
基またはパーフルオロアルキル基含有(メタ)アクリレ
ート単量体を用いた撥水性、撥油性および耐汚染性など
に優れた水性被覆用組成物となるコアシェル型含フッ素
重合体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】一般にフ
ッ素系単量体を構成成分として含有する重合体は、撥水
性、撥油性、耐汚染性等に優れ、非粘着性を示し、しか
も低屈折率の塗膜を形成し得るという特性を有してい
る。
【0003】この重合体は、通常溶液重合法により合成
されることが多いが、上記撥水性等の特性を充分に発揮
させるために必要な量のフッ素系単量体を配合すれば、
他の塗膜性能、例えば耐熱性、付着性、硬度、耐衝撃性
等の熱的ないし機械的性質が低下した重合体が得られる
場合がある。また、環境に及ぼす影響、塗工時の作業性
等の見地から、溶剤系重合体から水系重合体への切替え
が求められているところである。更にフッ素系単量体
は、一般の重合可能なビニル系単量体と比べると、著し
く高価であり、必要最小限の配合量でその効果を発揮さ
せることが重要視されている。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者等は、上
記問題点を解決すべく鋭意検討の結果、フルオロアルキ
ル基またはパーフルオロアルキル基を有する単量体を乳
化重合することによって得られる含フッ素重合体組成物
が、上記問題点を解決することを見出し(特願平3−3
07437号)、更に改良を加えて本発明に到達した。
【0005】先の出願(特願平3−307437号)に
詳述するように、フルオロアルキル基またはパーフルオ
ロアルキル基を有する単量体を共重合させることによ
り、該重合体の耐水性、耐塩水性等は著しく向上する。
【0006】更に本発明によりコアシェル型の含フッ素
重合体とし、シェル部にのみフルオロアルキル基または
パーフルオロアルキル基を有する単量体を共重合させる
ことで、従来よりも少量の配合量において、従来と同等
もしくは同等以上の耐水性、耐塩水性、撥水性等を実現
させることが可能となった。また、コア部のアクリル系
単量体等の組成比などを変えることによって、耐熱性、
付着性、硬度、耐衝撃性等を重合体に付与し、続いてシ
ェル部を重合させることによってフッ素系重合体の特性
(撥水性、撥油性、耐汚染性等)をも兼ね備えた重合体
とすることができる。
【0007】即ち、本発明は、不飽和二重結合を持つカ
ルボン酸類と、それらと共重合可能な不飽和二重結合を
有する単量体を必須成分として重合したコアと、一般式
化3(式中Rは水素原子またはメチル基、nは1〜10
の整数、Rfは炭素数1〜21個の直鎖状または分枝鎖
状のフルオロアルキル基またはパーフルオロアルキル基
を示す)で示されるフルオロアルキル基またはパーフル
オロアルキル基含有(メタ)アクリレート系単量体、不
飽和二重結合を有するカルボン酸およびこれらと共重合
可能な不飽和二重結合を有する単量体を必須成分として
重合したシェルより構成されるコアシェル型含フッ素重
合体およびその製造方法である。
【0008】
【化3】
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
含フッ素重合体は、上記一般式化3で示されるフルオロ
アルキル基またはパーフルオロアルキル基含有(メタ)
アクリレート系単量体(第1成分)、不飽和二重結合を
有するカルボン酸(第2成分)およびこれらと共重合可
能な不飽和二重結合を有する単量体(第3成分)を必須
成分として共重合させたものであり、コア(芯)は第2
成分と第3成分を必須成分として重合させたものよりな
り、シェル(殻)は第1成分、第2成分及び第3成分を
必須成分として共重合させたものよりなるコアシェル型
の重合体である。
【0010】第1成分のフッ素系単量体は、シェル部に
のみ含まれ、前記一般式化3(式中Rは水素原子または
メチル基、nは1〜10の整数、Rfは炭素数1〜21
個の直鎖状または分枝鎖状のフルオロアルキル基または
パーフルオロアルキル基を示す)に包含される限り従来
公知のものをいずれも使用できる。この中でもnは2〜
4が特に好適である。またRfは炭素数6〜10個の直
鎖状または分枝鎖状のフルオロアルキル基またはパーフ
ルオロアルキル基であるのが好ましい。
【0011】かかるフッ素系単量体としては、具体的に
β−(パーフルオロオクチル)エチルアクリレート、β
−(パーフルオロオクチル)エチルメタクリレート、β
−(パーフルオロイソノニル)エチルアクリレート、β
−パーフルオロイソノニルエチルメタクリレート等を例
示できる。本発明では、これらを1種または2種以上混
合して使用することができる。
【0012】第2成分の不飽和二重結合を有するカルボ
ン酸としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロ
トン酸、イタコン酸等を挙げることができ、これらは1
種または2種以上混合して使用できる。
【0013】第3成分の不飽和二重結合を有する単量体
としては、例えばメチルアクリレート、メチルメタクリ
レート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、
プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、ブ
チルアクリレート、ブチルメタクリレート、ヘキシルア
クリレート、ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキ
シルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレー
ト、オクチルアクリレート、オクチルメタクリレート、
ラウリルアクリレート、ラウリルメタクリレート等のア
クリル酸もしくはメタクリル酸のアルキル(炭素数1〜
22)エステル:エチルビニルエーテル、イソブチルビ
ニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル等のアルキル
ビニルエーテル:シクロヘキシルビニルエーテル及びそ
の誘導体等の脂環族ビニルエーテル:エチレン、プロピ
レン、イソブチレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン等の
オレフィン及びハロオレフィン:酢酸ビニル、n−酢酸
ビニル等のカルボン酸ビニルエステル:N,N−ジメチ
ルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノ
エチルメタクリレート等のアクリル酸もしくはメタクリ
ル酸のN,N−ジアルキルアミノアルキルエステル:グ
リシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート及び
アリル(allyl)グリシジルエーテル等のグリシジ
ル基含有不飽和単量体:スチレン、ビニルトルエン等の
芳香族不飽和単量体:アクリロニトリル、メタクリロニ
トリル:アクリルアミド、メタクリルアミド、クロトン
アミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロー
ルメタクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミ
ド、N−ブトキシメチルメタクリルアミド、及びジアセ
トンアクリルアミド等の(メタ)アクリル酸アミド類:
2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプ
ロピルアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレー
ト及び2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等のアク
リル酸またはメタクリル酸のヒドロキシアルキル(炭素
数2〜8)エステル:ヒドロキシブチルビニルエーテ
ル、ヒドロキシシクロヘキシルビニルエーテル等のヒド
ロキシアルキルビニルエーテル等を挙げることができ
る。本発明では、これらを1種または2種以上混合し、
使用しても差し支えない。
【0014】本発明のコアシェル型含フッ素重合体にお
ける上記第1〜3成分の構成比率は、特に限定はなく、
その目的により任意に選択し得るが、例えば第1〜3成
分の合計重量を基準として、コア部については、第1成
分は特に必要でなく、第2成分は0.5〜25重量%
(以下、重量%は単に%と記す)、第3成分は75〜9
9.5%の範囲が好ましい。第1成分を加えても、本発
明の効果が減殺されることはないが、第3成分の単量体
に比べ著しく高価であり、通常は使用しない。シェル部
については、第1成分は1〜50%が好ましく、更に好
ましくは、5〜30%が好適である。第2成分は0.5
〜25%、第3成分は20〜98%の範囲が好ましい。
【0015】第1成分は上記した本発明の効果を発現さ
せるために必要な成分であり、また第2成分は粒子の安
定化に必要な成分であり、第3成分はフッ素重合体を水
溶化するのに必要な成分である。従って、上記範囲を逸
脱すると、このような効果の発現が期待できなくなる傾
向が生ずるため好ましくない。
【0016】また、コア部とシェル部の構成比率につい
ても、特に限定はなく、任意に選択し得るが、重量基準
で、コア/シェル比は2/8〜8/2が好ましく、更に
好ましくは5/5〜7/3が好適である。
【0017】本発明では、先ず第2成分と第3成分を重
合させてコア形成させ、これに第1成分、第2成分及び
第3成分を必須成分として加え、重合を行いシェルを形
成させる。コア及びシェル形成時の重合は、乳化重合に
よって行うことができる。
【0018】重合開始剤としては、通常の過硫酸カリウ
ムまたはアンモニウムのような無機のパーオキサイド化
合物、過酸化ベンゾイルのような有機パーオキサイド化
合物、アゾ化合物、レドックス触媒などが全モノマーに
対して0.01〜5%の量で使用される。また熱重合も
可能である。
【0019】反応温度は、使用する単量体、重合開始剤
の種類などによって異なるが、通常は30〜80℃の温
度範囲が好ましい。
【0020】また、反応時間は単量体成分が消失する時
点までであるが、通常、3〜20時間が好ましい。な
お、重合を行うpHは弱酸性雰囲気で行われ、4〜6が
好ましい。固形分は25%以上であり、好ましくは35
%以上で行われる。
【0021】本発明の含フッ素重合体の粒子径は、0.
05〜0.6μmが好ましく、更に好ましくは0.1〜
0.4μmが好適である。また、本発明の製造方法によ
れば、通常、エマルション重合を行うとき界面活性剤を
用いるが、用いなくても安定なエマルションを製造する
ことができる。もちろん必要であれば界面活性剤を用い
ても差し支えない。使用する界面活性剤としては特に制
限はなく、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩類、
ポリオキシエチレンアキルエーテル類等があり、1種あ
るいは2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0022】かくして得られたコアシェル型含フッ素重
合体は、塗料、接着剤、成型品、充填剤等の用途に好適
に使用される。
【0023】本発明のコアシェル型含フッ素重合体は、
そのままでも使用できるが、必要に応じて皮膜形成助
剤、着色剤、可塑剤、硬化剤等を混入することもでき
る。ここで皮膜形成助剤としては、ブチルセロソルブ、
テキサノール、ブチルカルビトール等が、また、着色剤
としては、染料、有機顔料、無機顔料等を例示できる。
可塑剤としては、従来公知のもの、例えばジメチルフタ
レート、ジオクチルフタレート等の低分子量可塑剤、ビ
ニル重合体可塑剤、ポリエステル系可塑剤等の高分子量
可塑剤等が挙げられる。これらは、本発明のコアシェル
型含フッ素重合体製造後に混入して用いることもでき
る。また硬化剤としては、水溶性ないし水分散性のアミ
ノ樹脂、エポキシ樹脂等の架橋剤を例示できる。
【0024】本発明の方法により製造されるコアシェル
型含フッ素重合体は、分散安定性が良好であり、また硬
化剤と混合して硬化されるときの塗膜の仕上がり状態、
平滑性が優れ、肌アレ等が起こらず、塗膜の物性も優秀
である。
【0025】
【実施例】以下、実施例及び比較例によって本発明を詳
細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるも
のではない。なお、実施例及び比較例において部は重量
基準を表す。
【0026】実施例1 温度計、還流冷却器、攪拌機およびモノマーチャージ器
を備えた3lセパラブルフラスコに脱イオン水998部
を入れて、窒素ガスで酸素を置換した後72℃に昇温
し、過硫酸カリウム5部を入れ攪拌を行った。
【0027】上記と同一の装置を備えた2lセパラブル
フラスコを用意し、スチレン305部、2−エチルヘキ
シルアクリレート165部、ヒドロキシエチルメタクリ
レート10部、メタクリル酸10部、ドデシルメルカプ
タン1部を脱イオン水191部、ドデシルベンゼンスル
ホン酸2.2部で乳化したものの5%をシードとして、
上記3lセパラブルフラスコに加え20分間重合した。
更に残りの乳化物を1.5〜2時間にわたって連続的に
フラスコ中に滴下し、コア部とした。
【0028】その後1時間反応させ、コア部と同様に、
スチレン243部、2−エチルヘキシルアクリレート1
31部、ヒドロキシエチルメタクリレート8部、メタク
リル酸8部、β−(パーフルオロオクチル)エチルアク
リレート100部、ドデシルメルカプタン1部を脱イオ
ン水169部、アクリルアミド20部、ドデシルベンゼ
ンスルホン酸2.3部で乳化したものを1〜2時間にわ
たって上記3lフラスコ中に連続的に滴下し、シェル部
とした。それから更に75℃で2時間反応させた後50
℃に冷却しアンモニア水でpH7に中和し、コアシェル
型含フッ素重合体組成物を得た。塗膜性能評価結果を表
2に示す。
【0029】実施例2〜3 表1に示すモノマー組成に変更した以外は、実施例1と
同様の操作を行い、コアシェル型含フッ素重合体組成物
を得た。塗膜性能評価結果を表2に示す。
【0030】比較例1 表1に示すモノマー組成に変更した以外は、実施例1と
同様の操作を行い、含フッ素重合体組成物を得た。塗膜
性能評価結果を表2に示す。 比較例2 温度計、還流冷却器、攪拌機およびモノマーチャージ器
を備えた3lセパラブルフラスコに脱イオン水878部
を入れて、窒素ガスで酸素を置換した後72℃に昇温
し、過硫酸カリウム5部を入れ攪拌を行った。
【0031】上記と同一の装置を備えた2lセパラブル
フラスコを用意し、スチレン505部、2−エチルヘキ
シルアクリレート230部、ヒドロキシエチルメタクリ
レート20部、メタクリル酸20部、ドデシルメルカプ
タン1部を脱イオン水480部、アクリルアミド25
部、ドデシルベンゼンスルホン酸4.5部で乳化したも
のの5%をシードとして、上記3lセパラブルフラスコ
に加え20分間重合した。更に残りの乳化物を3〜4時
間にわたって連続的にフラスコ中に滴下した。それから
更に、75℃で3時間反応させた後50℃に冷却しアン
モニア水でpH7に中和し、含フッ素重合体組成物を得
た。塗膜性能評価結果を表2に示す。
【0032】ちなみに、上記実施例1〜3は本発明の範
囲内のコアシェル型含フッ素重合体であり、比較例1〜
2は、本発明範囲外の重合体である。
【0033】(評価方法) 耐水性 実施例1〜3および比較例で得られた含フッ素重合体組
成物(エマルション)に造膜助剤Aを加えたものを標準
試験板(JIS G 3141)にバーコーター#50
で塗布した。そして、常温で乾燥して試験片を作製し
た。この試験片を純水に塗布面の下半分を浸漬し経時変
化を見た。前記造膜助剤Aは、ブチルセロソルブ84
部、テキサノール42部及び10%亜硝酸ソーダ水溶液
10部の混合溶液であり、この添加量はエマルション1
00部に対して、14部とした。結果を表2に示す。
【0034】耐塩水性 耐水性の場合と同様に塗布した試験片を作製し、これに
カッターで×印を刻んだ。そして、この試験片を5重量
%塩化ナトリウム水溶液に塗布面の下半分を浸漬し経時
変化を見た。結果を表2に示す。
【0035】撥水性 耐水性の場合と同様に塗布した試験片を作製し、協和界
面科学社製CA−A型接触角計によって、塗膜に対する
純水の接触角を測定した。結果を表2に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【発明の効果】フルオロアルキル基またはパーフルオロ
アルキル基を有する単量体を乳化重合することによって
得られる含フッ素重合体組成物は、塗膜性能、特に撥水
撥油性、耐汚染性等が良好であるが、本発明によれば、
更にシェル部にのみフルオロアルキル基またはパーフル
オロアルキル基を有するフッ素系単量体を共重合させた
コアシェル型の重合体組成物とすることにより、コア部
に耐熱性、付着性、硬度、耐衝撃性等に優れた塗膜性能
を付与しておき、更にシェル部を重合させることによ
り、含フッ素重合体の持つ特性をも併せて付与すること
ができる。また、通常の重合方法による重合体に比べ、
比較的少量のフッ素系単量体配合量において良好な上記
塗膜性能を達成できる。
【0039】即ち、単量体組成等が本発明の範囲外であ
る比較例に比べ、重合方法、単量体組成等が本発明の範
囲内である実施例は耐水性、耐塩水性、撥水性等の性能
が全て優れていることが明らかであり、本発明の意義は
大きい。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)不飽和二重結合を持つカルボン
    酸類と、それらと共重合可能な不飽和二重結合を有する
    単量体を必須成分として乳化重合して得たコアと、
    (b)一般式化1(式中Rは水素原子またはメチル基、
    nは1〜10の整数、Rfは炭素数1〜21個の直鎖状
    または分枝鎖状のフルオロアルキル基またはパーフルオ
    ロアルキル基を示す)で示されるフルオロアルキル基ま
    たはパーフルオロアルキル基含有(メタ)アクリレート
    系単量体、不飽和二重結合を有するカルボン酸およびこ
    れらと共重合可能な不飽和二重結合を有する単量体を必
    須成分として加えて重合して得たシェル、より構成され
    るコアシェル型含フッ素重合体。 【化1】
  2. 【請求項2】 (a)不飽和二重結合を持つカルボン
    酸類と、それらと共重合可能な不飽和二重結合を有する
    単量体を必須成分として乳化重合し、(b)これに、一
    般式化2(式中Rは水素原子またはメチル基、nは1〜
    10の整数、Rfは炭素数1〜21個の直鎖状または分
    枝鎖状のフルオロアルキル基またはパーフルオロアルキ
    ル基を示す)で示されるフルオロアルキル基またはパー
    フルオロアルキル基含有(メタ)アクリレート系単量
    体、不飽和二重結合を有するカルボン酸およびこれらと
    共重合可能な不飽和二重結合を有する単量体を必須成分
    として加え、 重合開始剤の存在下に乳化重合せしめることを特徴とす
    る請求項1記載のコアシェル型含フッ素重合体の製造方
    法。 【化2】
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