JPWO2005120264A1 - フルフェイス型ヘルメット用ネックカバーおよびフルフェイス型ヘルメット - Google Patents

フルフェイス型ヘルメット用ネックカバーおよびフルフェイス型ヘルメット Download PDF

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Abstract

柔軟性カバー部材53と、この柔軟性カバー部材53をフルフェイス型ヘルメット1の頭部保護体3に取付けるための被取付け部52とを備えたネックカバー51である。上記柔軟性カバー部材52は、JIS L 1096に基づいてフラジール形法を用いて測定した通気性が0.1〜10cc/cm2・sec(好ましくは、0.2〜5cc/cm2・sec、さらに好ましくは、0.3〜2cc/cm2・sec)の範囲であるほぼ板状の発泡合成樹脂を主構成材料とするほぼ板状の柔軟性クッション部材56と、上記クッション部材56を支持している柔軟性支持部材57とから成っている。 このために、走行風がベンチレータ、スタビライザなどに巻き込まれて発生する風切り音が、ヘルメット装着者に大きな騒音として聞こえるのを効果的に防止する。

Description

本発明は、ヘルメット装着者の首付近を覆うために、フルフェイス型ヘルメットの頭部保護体の下端付近に取付けられるように構成されたフルフェイス型ヘルメット用ネックカバーに関するものである。また、本発明は、このネックカバーを用いたネックカバー付きフルフェイス型ヘルメットと、このネックカバーを用いたチンカバーおよびネックカバー付きフルフェイス型ヘルメット(本文においては、「チンカバー/ネックカバー付きフルフェイス型ヘルメット」という。)とにも関するものである。
上述のようなフルフェイス型ヘルメット用ネックカバーは、米国特許No.6,308,343B1に記載されている。そして、この特許文献に記載されているネックカバーは、弾性保形部材としてのほぼU字形状の弾性被取付け部材と、この弾性被取付け部材に取付けられたほぼU字状のウレタンフォーム製柔軟性カバー部材と、この柔軟性カバー部材の左右両前端部に取付けられた左右一対の係止手段とを備えている。そして、これら左右一対の係止手段は、上記左右両端部を上方に屈曲させることによって頬部内装部材の下端面からこの頬部内装部材の前端面までほぼL字状に延在させた状態で、上記左右両前端部の先端を頬部内装部材、頭部内装部材または外側シェルに係止させるために用いられる。また、このネックカバーをフルフェイス型ヘルメットに取付けるときには、弾性被取付け部材が、外側シェルと、頭部内装体および頬部内装体との間に、差込まれる。したがって、柔軟性カバー部材は、ヘルメット装着者の首の後部および左右両側部を覆った状態に配される。また、上記左右一対の係止手段は、頬部内装部材、頭部内装部材または外側シェルに係止される。
このようにして得られたネックカバー付きフルフェイス型ヘルメットをヘルメット装着者が頭部に装着して、オートバイを走行させると、走行風が、ヘルメットの頭部内装部材の下端および頬部内装部材の下端と、ヘルメット装着者の首の周囲との間から、ヘルメットの頭部収容空間に入り込むのが、ネックカバーによって、或る程度防止される。また、走行風がヘルメットのベンチレータ、スタビライザなどに巻き込まれて発生する風切り音が、同様にして頭部収容空間に入り込むのが、或る程度防止される。
また、ヘルメット装着者の顎部付近を覆うために、フルフェイス型ヘルメットに取付けられるように構成されたフルフェイス型ヘルメット用チンカバーも、米国特許No.5,412,810に記載されている。そして、この特許文献に記載されているチンカバーは、弾性保形部材としての弾性被取付け部材と、この弾性被取付け部材に取り付けられたメッシュ構造の布地製の柔軟性カバー部材とから成っている。そして、フルフェイス型ヘルメットに上記チンカバーを取り付けるときには、弾性被取付け部材が、外側シェルと顎・頬部用衝撃吸収ライナとの間に、差し込まれる。したがって、柔軟性カバー部材は、ヘルメット装着者の顎部付近をその下方から覆った状態に配される。
このようにして得られたチンカバー付きフルフェイス型ヘルメットをヘルメット装着者が頭部に装着してオートバイを走行させると、ヘルメット装着者の胸部に当って顎部に向う走行風は、柔軟性カバー部材によって、かなりの程度遮られる。このために、走行風が、ヘルメットの顎覆い部の下端とヘルメット装着者の顎部との間から、ヘルメットの頭部収容空間に入り込むのが、或る程度防止される。また、走行風がヘルメットのベンチレータ、スタビライザなどに巻き込まれて発生する風切り音が、ヘルメットの内装部材の下端とヘルメット装着者の首の周囲との間から、頭部収容空間に入り込むのが、或る程度防止される。
しかし、最近、フルフェイス型ヘルメットの外側シェルに取付けられる給気用、排気用、給排気用などのベンチレータや、空気流整流用などのスタビライザの構造が、複雑化したり、大型化したりしている。このために、走行風がこれらのベンチレータおよびスタビライザに巻き込まれて発生する風切り音の音量が、特に大きくなっているので、上述のような公知のネックカバー付きフルフェイス型ヘルメットを頭部に装着するヘルメット装着者にも、このような風切り音が大きな騒音となって聞こえる。
特に、上述のような公知のネックカバー付きフルフェイス型ヘルメットの柔軟性カバー部材の材質として用いられるウレタンフォームは、柔軟性を重視するために、基本的には連続気泡体から成っているので、比較的大きな通気性を有している。したがって、音量が特に大きい風切り音であれば、上記ウレタンフォームの厚みが比較的薄いこともあって、ヘルメット装着者には、このような風切り音が大きな騒音となって聞こえる。
なお、本発明者は、上述のような公知のネックカバー付きフルフェイス型ヘルメットに、上述のような公知のチンカバー付きフルフェイス型ヘルメットのチンカバーを取付けることによって、チンカバー/ネックカバー付きフルフェイス型ヘルメットを構成することを案出した。しかし、このようなチンカバー/ネックカバー付きフルフェイス型ヘルメットの場合にも、上述のような公知のネックカバー付きフルフェイス型ヘルメットの場合と同様に、ヘルメット装着者には、音量が特に大きい風切り音が大きな騒音となって聞こえる。
そこで、本発明者は、上記チンカバー/ネックカバー付きフルフェイス型ヘルメットにおけるチンカバーの柔軟性カバー部材の材質を、通気性が良好なメッシュ構造の布地から、通気性があまり良好ではない軟質発泡合成樹脂に変更することを試みた。しかし、このチンカバー/ネックカバー付きフルフェイス型ヘルメットの場合には、ヘルメット装着者の胸部に当って顎部に向う走行風、その他の走行風が、チンカバーの柔軟性カバー部材およびネックカバーの柔軟性カバー部材によって、かなりの程度遮られてしまう。このために、シールド板の内側面が曇り易くなるとともに、外部の声や音がヘルメット装着者に聞こえにくくなりすぎる。
本発明は、上述のような公知のネックカバー付きフルフェイス型ヘルメットならびに上述のような2種類のチンカバー/ネックカバー付きフルフェイス型ヘルメットの上述のような欠点を、比較的簡単な構成によって、効果的に是正し得るようにしたものである。
本発明は、その第1の観点によれば、フルフェイス型ヘルメットの頭部保護体の下端付近に取付けられるように構成されたフルフェイス型ヘルメット用ネックカバーにおいて、柔軟性カバー部材と、この柔軟性カバー部材を上記頭部保護体に取付けるための被取付け部とを備え、上記柔軟性カバー部材は、ほぼ板状の発泡合成樹脂を主構成材料とするほぼ板状の柔軟性クッション部材と、このクッション部材を支持している柔軟性支持部材とを備え、上記発泡合成樹脂は、JIS L 1096に基づいてフラジール形法を用いて測定した通気性が0.1〜10cc/cm・sec(好ましくは、0.2〜5cc/cm・sec、さらに好ましくは、0.3〜2cc/cm・sec)の範囲であることを特徴とするフルフェイス型ヘルメット用ネックカバーに係るものである。
上記JIS L 1096は、日本工業規格「L 1069」を意味している。そして、上記フラジール形法(すなわち、JIS L 1096におけるA法)は、試料の異なる5か所から試験片約20cm×20cmを採取し、所定のフラジール形試験機を用い、円筒の一端に試験片を取り付けた後、加減抵抗器によって傾斜形気圧計が125Pa{1.27cmHO}の圧力を示すように吸込みファンを調整し、そのときの垂直形気圧計の示す圧力と、使用した空気孔の種類とから、上記フラジール形試験機の附属の表によって試験片を通過する空気量(cm/cm・sec)を求める。測定は5回とし、その平均値を算出し、小数点以下1けたに丸める。また、上記フラジール形試験機は、内筒の質量142g、試料締付板有効面積64mm(口径9mm)のものとし、適切な場合、外筒(高さ254mm、内径82.6mm)、内筒(高さ254mm、外径76.2mm、内径74mm、質量567g)、試料締付板有効面積642mm(口径28.6mm)のものとする所定の構造のものである。
本発明の上記第1の観点においては、上記柔軟性支持部材の材質は、通気性が実質的にない人工皮革シートなどのシート状材料であり、上記柔軟性支持部材は、上記柔軟性クッション部材のほぼ全体を袋状に被覆しているのが好ましい。また、上記発泡合成樹脂の密度は、20〜80kg/m(さらに好ましくは、25〜70kg/m、最も好ましくは、30〜60kg/m)の範囲であるのが好ましい。さらに、上記柔軟性クッション部材の平均的な厚みは、4〜18mm(さらに好ましくは、6〜12mm)の範囲であるのが好ましい。また、上記発泡合成樹脂は、ウレタンフォームであるのが好ましい。そして、上記柔軟性クッション部材は、発泡合成樹脂のみで構成されることができる。
また、本発明の上記第1の観点においては、上記被取付け部は、弾性を有するほぼ板状の保形部材兼用の被取付け部材であり、この保形部材兼用の被取付け部材に取付けられた上記柔軟性カバー部材は、上記保形部材兼用の被取付け部材によって、ほぼ所定の形状に保持されることができる。また、上記柔軟性カバー部材は、上記頭部保護体の前部のほぼ中央部分に対応する欠如部を有するほぼ環形状であることができる。さらに、上記欠如部は、途切れ部であり、これによって、この途切れ部の左右両側に上記柔軟性カバー部材の左右両端部が存在するように構成されることができる。そして、上記被取付け部は、上記頭部保護体の前部のほぼ中央部分に対応する途切れ部を有するほぼ環形状であってよい。
また、本発明は、その第2の観点によれば、フルフェイス型ヘルメットと、このフルフェイス型ヘルメットの頭部保護体の下端付近に取付けられるように構成された上記第1の観点によるフルフェイス型ヘルメット用ネックカバーとを備えていることを特徴とするネックカバー付きフルフェイス型ヘルメットに係るものである。
本発明の上記第2の観点においては、上記フルフェイス型ヘルメットは、上記頭部保護体の下端付近に取付けられたネックパッドを備え、上記ネックパッドは、薄板状の第2の柔軟性クッション部材と、この第2の柔軟性クッション部材を支持している第2の柔軟性支持部材とを備え、上記第2の柔軟性支持部材は、上記頭部保護体に取付けられ、上記ネックカバーを上記頭部保護体の下端付近に取付けた取付け状態においては、上記ネックカバーの上記柔軟性カバー部材が上記ネックパッドをほぼ下方から少なくとも部分的に覆うように構成されているのが好ましい。また、上記ネックカバーの上記被取付け部が上記頭部保護体の外側シェルの内側面と上記頭部保護体の裏当て部材の外側面との間にほぼ下方からほぼ上方に向かって差し込まれることによって、上記ネックカバーが上記頭部保護体に取付けられるように構成するのが好ましい。そして、上記ネックカバーを上記頭部保護体に取付けた取付け状態においては、上記頭部保護体の外側シェルの下端開口の面積に占める、上記柔軟性カバー部材の面積の割合は、38〜88%(さらに好ましくは、48〜74%)の範囲であり、上記取付け状態においては、上記下端開口の周長に占める、上記柔軟性カバー部材の、上記下端開口の周囲に沿った周長の割合は、70〜94%(さらに好ましくは、80〜90%)の範囲であり、上記取付け状態においては、上記柔軟性カバー部材の外側周長に対する、上記柔軟性カバー部材の内側周長の割合は、58〜94%(さらに好ましくは、70〜88%)の範囲であるのが好ましい。
さらに、本発明は、その第3の観点によれば、上記第2の観点によるフルフェイス型ヘルメットと、このフルフェイス型ヘルメットの頭部保護体の下端付近に取付けられるように構成された上記第1の観点または上記第1および第2の観点によるフルフェイス型ヘルメット用ネックカバーと、上記頭部保護体の下端付近に取付けられるように構成されたフルフェイス型ヘルメット用チンカバーとを備え、上記ネックカバーの上記柔軟性カバー部材は、上記頭部保護体の前部のほぼ中央部分に対応する欠如部を有し、上記チンカバーは、多数の開孔を有していて通気性がある柔軟性カバー本体を有する第2の柔軟性カバー部材と、この第2の柔軟性カバー部材を上記頭部保護体の下端付近に取付けるための第2の被取付け部とを備え、上記ネックカバーと上記チンカバーとの両方を上記頭部保護体の下端付近に取付けた取付け状態においては、上記ネックカバーは、上記チンカバーの左右両端部とそれぞれ重なるとともに、上記チンカバーの上記第2の柔軟性カバー部材のほぼ中央部分は、上記欠如部において、上記ネックカバーの上記柔軟性カバー部材に重ならないように構成されたことを特徴とするチンカバー/ネックカバー付きフルフェイス型ヘルメットに係るものである。
本発明の上記第3の観点においては、上記第2の柔軟性カバー部材の上記柔軟性カバー本体の材質は、メッシュ構造の布地であるのが好ましい。また、上記欠如部は、途切れ部であり、上記ネックカバーと上記チンカバーとの両方を上記頭部保護体の下端付近に取付けた取付け状態においては、上記ネックカバーの左右両端部は、上記チンカバーの左右両端部とそれぞれ重なるように構成するのが好ましい。そして、上記第2の被取付け部は、弾性を有するほぼ板状の第2の保形部材兼用の第2の被取付け部材であり、この第2の保形部材兼用の第2の被取付け部材によって、ほぼ所定の形状に保持されるのが好ましい。また、上記第2の柔軟性カバー部材は、ほぼ半月形状に近い幅のあるほぼ三ヶ月形状を有していてよい。さらに、上記第2の柔軟性カバー部材は、上記柔軟性カバー本体と、この柔軟性カバー本体に取付けられている柔軟性縁部材とから構成されていてよい。また、上記チンカバーの上記第2の被取付け部が上記頭部保護体の外側シェルの内側面と上記頭部保護体の裏当て部材の外側面との間にほぼ下方からほぼ上方に向かって差し込まれることによって、上記チンカバーが上記頭部保護体に取付けられるように構成するのが好ましい。
また、本発明の上記第3の観点においては、上記チンカバーを上記頭部保護体に取付けた取付け状態においては、上記頭部保護体の外側シェルの下端開口の面積に占める、上記第2の柔軟性カバー部材の面積の割合は、14〜34%(さらに好ましくは、18〜28%)の範囲であり、上記取付け状態においては、上記下端開口の周長に占める、上記第2の柔軟性カバー部材の上記下端開口の周囲に沿った周長の割合は、28〜52%(さらに好ましくは、34〜46%)の範囲であるのが好ましい。そして、上記チンカバーを上記頭部保護体に取付けた取付け状態においては、上記頭部保護体の外側シェルの下端開口の面積に占める、上記第2の柔軟性カバー部材の上記柔軟性カバー本体の面積の割合は、8〜26%(さらに好ましくは、12〜22%)の範囲であり、上記取付け状態においては、上記下端開口の周長に占める、上記柔軟性カバー本体の上記下端開口の周囲に沿った周長の割合は、24〜48%(さらに好ましくは、30〜42%)の範囲であるのが好ましい。また、上記チンカバーおよび上記ネックカバーの両方を上記頭部保護体に取付けた取付け状態においては、上記頭部保護体の外側シェルの下端開口の面積に占める、上記第2の柔軟性カバー部材のうちの上記柔軟性カバー部材と重なっていない部分の面積の割合は、7〜16%(さらに好ましくは、9〜13%)の範囲であり、上記取付け状態においては、上記下端開口の周長に占める、上記第2の柔軟性カバー部材のうちの上記柔軟性カバー部材と重なっていない部分の、上記下端開口の周囲に沿った周長の割合は、6〜30%(さらに好ましくは、10〜20%)の範囲であるのが好ましい。さらに、上記チンカバーおよび上記ネックカバーの両方を上記頭部保護体に取付けた取付け状態においては、上記頭部保護体の外側シェルの下端開口の面積に占める、上記第2の柔軟性カバー部材の上記柔軟性カバー本体のうちの上記柔軟性カバー部材と重なっていない部分の面積の割合は、6〜16%(さらに好ましくは、8〜14%)の範囲であるのが好ましい。
本発明の上記第1〜第3の観点によれば、ヘルメット装着者の首の周囲のうちのネックカバーの柔軟性カバー部材で覆われている領域においては、走行風や風切り音が、ヘルメットの頭部保護体の下端とヘルメット装着者の首の周囲との間から、ヘルメットの頭部収容空間に入り込むのが、確実に防止される。したがって、走行風がベンチレータ、スタビライザなどに巻き込まれて発生する風切り音が、ヘルメット装着者に大きな騒音として聞こえるのを、効果的に防止することができる。
また、本発明の上記第3の観点によれば、ヘルメット装着者の胸部に当って顎部に向う走行風が、チンカバーの柔軟性カバー部材のうちのネックカバーの欠如部に対応する領域から、シールド板の内側面に向って頭部収容空間に流れ込む。このために、シールド板の内側面が曇るのを効果的に防止することができ、また、外部の声や音を、主として上記途切れ部対応領域を通して、或る程度聞くことができる。
[図1]図1は、本発明を適用した一実施例におけるチンカバー/ネックカバー付きフルフェース型ヘルメットの斜め後方で斜め下方から見た斜視図である。
[図2]図2は、図1に示すチンカバー/ネックカバー付きフルフェース型ヘルメットの図3のA−A線に沿った断面図である。
[図3]図3は、図1に示すチンカバー/ネックカバー付きフルフェース型ヘルメットの図2のB−B線に沿った断面図である。
[図4]図4は、図1に示すチンカバー/ネックカバー付きフルフェース型ヘルメットの下面図である。
[図5]図5は、図4に示すチンカバー/ネックカバー付きフルフェイス型ヘルメットの、フルフェイス型ヘルメットを鎖線で示す図4と同様の下面図である。
[図6]図6は、図2に示すチンカバー/ネックカバー付きフルフェイス型ヘルメットのチンカバーの中央部分付近の拡大縦断面図である。(実施例1)
[図7]図7は、図2に示すチンカバー/ネックカバー付きフルフェイス型ヘルメットのネックカバーの中央部分付近の拡大縦断面図である。
[図8]図8は、図1に示すフルフェイス型ヘルメットの斜め後方で斜め下方から見た斜視図である。
[図9]図9は、図8に示すフルフェイス型ヘルメットの図10のC−C線に沿った断面図である。
[図10]図10は、図8に示すフルフェイス型ヘルメットの図9のD−D線に沿った断面図である。
[図11]図11は、図1に示すチンカバーの斜め前方で斜め上方から見た斜視図である。
[図12]図12は、図11に示すチンカバーの平面図である。
[図13]図13は、図1に示すネックカバーの斜め前方で斜め上方から見た斜視図である。
[図14]図14は、図13に示すネックカバーの、左側半分の柔軟性支持部材および弾性被取付け部材をそれぞれ鎖線で示した状態における平面図である。
[図15]図15は、図8に示すフルフェイス型ヘルメットに図11に示すチンカバーのみを取付けることによって構成したチンカバー付きフルフェイス型ヘルメットの斜め後方で斜め下方から見た斜視図である。
[図16]図16は、図15に示すチンカバー付きフルフェイス型ヘルメットの図2と同様の縦断面図である。
[図17]図17は、図8に示すフルフェイス型ヘルメットに図13に示すネックカバーのみを取付けることによって構成したネックカバー付きフルフェイス型ヘルメットの斜め後方で斜め下方から見た斜視図である。
[図18]図18は、図17に示すネックカバー付きフルフェイス型ヘルメットの図2と同様の縦断面図である。
[図19]図19は、図1に示すチンカバー/ネックカバー付きフルフェイス型ヘルメットと、図8に示すフルフェイス型ヘルメットとを比較した実験データを示すグラフである。
つぎに、本発明を適用した一実施例におけるチンカバー/ネックカバー付きフルフェイス型ヘルメットを、「1、フルフェイス型ヘルメットの構成」、「2、チンカバーの構成」、「3、ネックカバーの構成」および「4、ヘルメットへのチンカバーおよびネックカバーの取付け」に項分けして、図面を参照しつつ説明する。
1、フルフェイス型ヘルメットの構成
フルフェイス型ヘルメット1は、図8、図9および図10において単体で示されている。そして、このフルフェイス型ヘルメット1は、これらの図8〜図10に示すように、
(a)ヘルメット装着者2の頭部に装着されるフルフェイス型のキャップ状頭部保護体3、
(b)ヘルメット装着者2の頭頂部2aと口部2bとの間(すなわち、顔面上部)に対向するように、頭部保護体3の前面に形成した窓孔4を開閉し得るシールド板5、および
(c)頭部保護体3の内側に取り付けた左右一対の顎掛け用バンド6、
を備えている。
シールド板5は、周知のように、ポリカーボネートなどの硬質合成樹脂、その他の透明または半透明の硬質材料から成り、左右一対の取付けねじ7によって、頭部保護体3に、ほぼ上下方向に往復回動可能に、取り付けられていてよい。そして、シールド板5は、図8および図9に示す復回動位置においては、窓孔4を閉塞し、この復回動位置から上方へ回動した往回動位置においては、窓孔4を開放し、これら両者の中間の位置においては、窓孔4を部分的に開放し得るように、構成されていてよい。また、図8において、符号11は、ヘルメット装着者2が、シールド板5を上方および下方に往復回動させる際に、指で摘むために、シールド板5に設けた摘み部である。また、符号12は、ヘルメット装着者2が、復回動位置に有るシールド板5を上方へごく僅か往回動させる際に、指で摘むために、頭部保護体3に設けた作動レバーである。
頭部保護体3は、図8〜図10に示すように、
(d)頭部保護体3の外周壁を構成するフルフェイス型の外側シェル13、
(e)外側シェル13の下端のほぼ全周囲にわたって、接着剤による接着などによって、取り付けた断面ほぼU字状の下端用縁部材14、
(f)頭部保護体3の窓孔4を形成するために、外側シェル13に形成した窓孔19のほぼ全周囲にわたって、接着剤による接着などによって、取り付けた断面ほぼE字状の窓孔用縁部材15、
(g)通気孔16と、この通気孔16を開閉し得るシャッタ部材17とを備え、ヘルメット装着者2の鼻部2cの下端付近に対向する鼻部下端付近の領域において、外側シェル13に設けたベンチレータ18、
(h)ヘルメット装着者2の首の後部(すなわち、うなじ)2dに対向するうなじ領域において下端用縁部材14を覆うように、接着剤による接着などによって、外側シェル13に取り付けた空気流整流用のスタビライザ21、
(i)ヘルメット装着者2の前頭部、頭頂部、左右両側頭部および後頭部にそれぞれ対向する前頭領域、頭頂領域、左右両側頭領域および後頭領域において外側シェル13の内周面に当接させて、接着剤による接着などによって、外側シェル13の内周面に取り付けた頭部用裏当て部材22、
(j)ヘルメット装着者2の顎部2eおよび頬部2fにそれぞれ対向する顎領域および頬領域において外側シェル13の内周面に当接させて、接着剤よる接着などによって、外側シェル13の内側面に取り付けた顎・頬部用裏当て部材23、および
(k)頭部用裏当て部材22の下面および顎・頬部用裏当て部材23の下面をそれぞれ部分的に覆っている左右一対のネックパッド24a、24b、
を備えている。なお、図示を省略したが、上記(g)項に記載したベンチレータ18以外のベンチレータ(例えば、前頭領域および/または後頭領域と、頭頂領域との境界付近において、外側シェル13に設けた前頭部および/または後頭部ベンチレータ)が外側シェル13に設けられていてもよい。
外側シェル13は、周知のように、FRPなどの硬質合成樹脂、その他の硬質材料から成る強度の大きいシェル本体の内周面に多孔性不織布などの柔軟性シートを裏張りした複合材料から成っていてよい。また、下端用縁部材14およびスタビライザ21は、周知のように、発泡塩化ビニール、合成ゴムなどの軟質合成樹脂、その他の軟質材料からそれぞれ成っていてよい。そして、窓孔用縁部材15は、周知のように、合成ゴム、その他の可撓性に富んだ弾性材料から成っていてよい。
頭部用裏当て部材22は、図8〜図10に示すように、外側シェル13内に配された頭部用衝撃吸収ライナ25と、この頭部用衝撃吸収ライナ25の内側面全体をほぼ覆うように、接着剤による接着などによって、この頭部用衝撃吸収ライナ25の内側面に取り付けた通気性の頭部用裏当てカバー26とから成っていてよい。また、顎・頬部用裏当て部材23は、外側シェル13内に配された顎・頬部用衝撃吸収ライナ27と、ヘルメット装着者2の左右両頬部2fにそれぞれ対向する左右両頬領域において顎・頬部用衝撃吸収ライナ27の内側面にそれぞれ当接させて、接着剤による接着などによって、このライナ27の内側面に取り付けた左右一対の頬部用ブロック状内装パッド28a、28bとから成っていてよい。
図8〜図10に示す頭部用衝撃吸収ライナ25および顎・頬部用衝撃吸収ライナ27は、周知のように、発泡合成樹脂(例えば、発泡ポリスチレン)などの合成樹脂、その他の適度な剛性と適度な塑性とを備えた材料から成っていてよい。また、頭部用裏当てカバー26は、周知のように、頭部用衝撃吸収ライナ25に対向する側の面(すなわち、外側面)または両側面に発泡合成樹脂(例えば、ウレタンフォーム)などの合成樹脂、その他の柔軟性に富んだ弾性材料から成る適当な形状の層31をそれぞれラミネートした織布や多孔性不織布などを、互いに組み合わせたものから成っていてよい。なお、図9および図10に示すように、上記適当な形状の層31は、ヘルメット装着者2のうなじ2dに対向する領域においては、比較的厚い層の部分31aになっており、それ以外の領域においては、比較的薄い層の部分31bになっていてよい。そして、頭部用裏当てカバー26には、ほぼ前後方向に沿ってそれぞれ断続的に延在する複数本の長孔32を形成することができる。また、薄い層の部分31bには、ほぼ前後方向およびほぼ左右方向に沿ってそれぞれ延在する複数本の肉薄の長手状熱圧着部33を形成することができる。
図8〜図10に示す左右一対の頬部用ブロック状内装パッド28a、28bは、周知のように、発泡合成樹脂(例えば、ウレタンフォーム)などの合成樹脂、その他の柔軟性に富んだ弾性材料から構成した左右一対の厚板状クッション部材34と、これら左右一対のクッション部材34をそれぞれ袋状に被覆している左右一対の袋状部材35とからそれぞれ成っていてよい。また、左右一対の頬部用ブロック状内装パッド28a、28bは、周知のように、顎掛け用バンド6のための切込み36(図8参照)を備えていてよい。
図8〜図10に示す左右一対のネックパッド24a、24bは、周知のように、発泡合成樹脂(例えば、ウレタンフォーム)などの合成樹脂、その他の柔軟性に富んだ弾性材料から構成した左右一対の薄板状のクッション部材37と、これら左右一対の柔軟性クッション部材37のほぼ全体をそれぞれ袋状に被覆している柔軟性表皮部材としての左右一対の柔軟性支持部材38とから成っていてよい。そして、これら左右一対の支持部材38のそれぞれの上下一対の外方側の端部は、図10に示すように、顎・頬部用衝撃吸収ライナ27の内側面および外側面に、接着剤による接着などによって、それぞれ取付けられていてよい。また、左右一対のネックパッド24a、24bの後端部分の外方側の端部は、外側シェル13と頭部用衝撃吸収ライナ25との間に差込まれて、両者の間に挟着保持されていてよい。さらに、これら左右一対のネックパッド24a、24bは、図8に示すように、頭部用裏当て部材22の下面の左右両端部と、顎頬部用裏当て部材23の下面の左右両側部(具体的には、左右一対の顎・頬部用ブロック状内装パッド28a、28bの下面のうちの前端部を除くほぼ全面、ならびに顎・頬部用衝撃吸収ライナ27の下面のうちの中央部分を除く左右両側部)とを下方から覆っている。
図8〜図10に示す左右一対のネックパッド24a、24bは、図示の実施例においては、上述のように、接着剤による接着などによって、顎・頬部用衝撃吸収ライナ27に取付けられているので、着脱可能に構成されてはいない。しかし、これら左右一対のネックパッド24a、24bは、外側シェル13と顎・頬部用衝撃吸収ライナ27との間に差込まれて、両者の間に挟着保持されることによって、着脱可能に構成されていてもよい。この場合、弾性材料から成るほぼ板状の被取付け部材(図示せず)を左右一対のネックパッド24a、24bにそれぞれ設け、ネックパッド24a、24bのそれぞれの上記外方側の端部を、接着剤による接着などによって、これらの被取付け部材に取付け、これらの被取付け部材を外側シェル13と、頭部用衝撃吸収ライナ25(および必要な場合には顎・頬部用衝撃吸収ライナ27)との間に差込んで、両者の間に着脱自在に挾着保持されるようにすればよい。また、ネックパッドは、図8に示すように、図示の実施例においては左右一対設けた。しかし、左側のネックパッド24aと右側のネックパッド24bとの間に、うなじ側のネックパッド部分を設けるとともに、これら三者を順次連設して、全体としてほぼU字状で単一のネックパッドを構成するようにしてもよい。
2、チンカバーの構成
図8〜図10に単体で示すフルフェイス型ヘルメット1に取付けられるフルフェイス型ヘルメット用チンカバー41は、図11および図12において、単体で示されている。そして、このチンカバー41は、これらの図11および図12に示すように、その中央部分が前方に突出した状態でほぼ水平方向に沿ってほぼ円弧状に湾曲して延びかつほぼ上下方向に立ち上がっている、弾性を有するほぼ板状の保形部材兼用の被取付け部材(すなわち、被取付け部)42と、この弾性被取付け部材42に後方に向ってほぼ水平方向に広がるように取り付けられた、柔軟性を有するほぼ三ケ月形状(ただし、ほぼ半月形状に近い幅のあるほぼ三ケ月形状)のカバー部材43とを備えている。なお、この弾性被取付け部材42は、軟質ポリエチレンなどの合成樹脂、その他の弾性材料から所定の形状に一体成形されたものであってよい。
柔軟性カバー部材43は、図11および図12に示すように、柔軟性を有するほぼ三ケ月形状(ただし、半月形状に近い幅のある三ケ月形状)の柔軟性カバー本体43aと、この柔軟性カバー本体43aの自由端(すなわち、三ケ月形状の弦に相当する部分)を上下から挟み込むようにこの自由端に縫い付けなどにより取付けられた柔軟性縁部材43bとから成っていてよい。また、弾性被取付け部材42への柔軟性カバー本体43aの取り付けは、柔軟性カバー本体43aの三ケ月形状の弧に相当する部分(すなわち、上記弦に相当する部分に対向する部分)を弾性被取付け部材42の下端付近に縫い付けるか、あるいは、接着剤により接着すればよい。さらに、カバー部材43の三ケ月形状の弦に相当する部分も、上記弧に相当する部分に向って屈曲したほぼ円弧状であってよい。
柔軟性カバー本体43aは、無開孔で通気性が実質的にない人工皮革、合成樹脂シートなどのような、無開孔で通気性が実質的にないシート状部材や、通気性に乏しい布地材料であってもよい。しかし、柔軟性カバー本体43aは、後述の理由から、多数の開孔を有していて通気性があるのが好ましいので、ナイロン糸などのレース糸からレース編みして得たレース布地(例えば、ダブル・ラッシェル・レース)などのような、多数の開孔を有していて通気性に富んだメッシュ構造の布地から成っているのが好ましい。また、柔軟性縁部材43bは、図6および図12に示すように、例えば2本のゴムベルト44を互いに離間させた状態にして芯材とし、これらの芯材をパイル織物などの適当な布地で被覆することにより構成した、伸縮性および柔軟性を有するテープ状部材から成っていてよい。この場合、このテープ状部材43bは、柔軟性カバー本体43aの自由端を挟み込むように2つ折りにされて、2本のゴムベルト44が互いに重なった状態で使用されることができる。
弾性被取付け部材42は、一体成形されたままの状態と、フルフェイス型ヘルメット1に取付けられた状態(図4および図5参照)とで、互いにほぼ同形である。そして、この弾性被取付け部材42は、チンカバー41として組み立てられたままの状態(すなわち、柔軟性カバー部材43はすでに取付けられているが、フルフェイス型ヘルメット1にはまだ取付けられていない状態)においては、図11および図12に示すように、ほぼ水平方向における湾曲の程度が、フルフェイス型ヘルメット1に取付けられた状態(図4および図5参照)よりも、大きくなっている。この理由は、柔軟性縁部材43bが或る程度伸長された状態で柔軟性カバー本体42aに取付けられているので、この柔軟性縁部材42bの収縮力が、ほぼ水平方向における湾曲の程度を大きくする力として、弾性被取付け部材42に加わるからである。なお、図示の実施例においては、弾性被取付け部材42の左右方向における中心部(すなわち、前端)の上端に、この弾性被取付け部材42の左右方向における中心位置を示すための切込み45が形成されているが、この切込み45はなくてもよい。
3、ネックカバーの構成
図8〜図10に単体で示すフルフェイス型ヘルメット1に取付けられるフルフェイス型ヘルメット用ネックカバー51は、図13および図14において、単体で示されている。そして、このネックカバー51は、これらの図13および図14に示すように、弾性を有するほぼ板状の保形部材兼用の被取付け部材(すなわち、被取付け部)52と、柔軟性を有する帯状のカバー部材53とを備えている。また、この弾性被取付け部材52は、その長さ方向においては、その中央部分が後方に突出した状態で、ほぼ水平方向に沿ってほぼ卵形状(ただし、平面的なほぼ卵形状)に湾曲して延びるとともに、その幅方向においては、外方に向って斜め上方に傾斜して延びている。さらに、柔軟性カバー部材53は、この弾性被取付け部材52の下端側において、この弾性被取付け部材52に沿って延びるように、この弾性被取付け部材52の下端部にその外周部を取り付けられている。そして、柔軟性カバー部材53は、この保形部材兼用の被取付け部材52によって、ほぼ所定の形状に保持(いわゆる、保形)されている。
弾性被取付け部材52および柔軟性カバー部材53のそれぞれは、図13および図14に示すように、前部のほぼ中央部分が途切れていて、欠如部としての途切れ部(すなわち、切れ目部)52a、53aを有するほぼ環形状である。そして、これらの環形状は、前端側が後部側よりもとんがっているほぼ卵形状(ただし、平面的なほぼ卵形状)である。なお、弾性被取付け部材52および柔軟性カバー部材53のそれぞれにおいては、途切れ部52a、53aの左右両側に左右両端部が存在している。そして、弾性被取付け部材52は、軟質ポリエチレンなどの合成樹脂、その他の弾性材料から、所定の形状に一体成形されたものであってよい。また、弾性被取付け部材52の左右一対の前端部附近には、デザインを良くするとともに頭部保護体3に取付けたときに両者の結合を強固にするための貫通孔としての長孔54が、互いにほぼ平行にかつ傾斜して延びるように、複数本設けられていてよい。さらに、図示の実施例においては、弾性被取付け部材52の左右方向における中心部(すなわち、後端)の上端に、この弾性被取付け部材52の左右方向における中心位置を示すための切込み55が形成されているが、この切込み55はなくてもよい。
柔軟性カバー部材53は、図14に示すように、軟質ウレタンフォーム、軟質発泡ポリエチレンなどの発泡合成樹脂のみから構成した、柔軟性を有するほぼ板状のクッション部材56と、この柔軟性クッション部材56のほぼ全体を袋状に被覆することによって、この柔軟性クッション部材56を支持している、柔軟性を有する表皮部材としての支持部材57とから成っているのが好ましい。そして、この柔軟性支持部材57は、柔軟性クッション部材56を収納した状態においては、柔軟性カバー部材53と平面的にほぼ同形で厚みもほぼ同一である。また、クッション部材56は、支持部材57の大きさおよび厚みと、両者間のごく小さい隙間との和にほぼ相当する値だけ、柔軟性カバー部材53よりも、平面的形状および厚みがそれぞれ僅かに小さくなっている。さらに、柔軟性カバー部材53には、図14に示すように、この柔軟性カバー部材53の内周面の内側のほぼ全周に沿って、ゴムベルト58が、縫い付けなどによって、ほぼ垂直な状態で取付けられている。
弾性被取付け部材52は、一体成形されたままの状態と、フルフェイス型ヘルメット1に取付けられた状態(図17および図18参照)とで、互いにほぼ同形である。そして、この弾性被取付け部材52は、ネックカバー51として組み立てられたままの状態(すなわち、弾性被取付け部材52には柔軟性カバー部材53はすでに取付けられているが、弾性被取付け部材52がフルフェイス型ヘルメット1にはまだ取付けられていない状態)においては、図13および図14に示すように、フルフェイス型ヘルメット1に取付けられた図17および図18に示す状態よりも、ほぼ水平方向における湾曲の程度が大きくなるとともに、弾性被取付け部材52がほぼ上下方向に立上がっている状態よりも、その上端部が外方側に向って傾斜している傾斜状態になっている。この理由の1つは、ゴムベルト58が或る程度伸長された状態で支持部材57に取付けられているので、このゴムベルト58の収縮力が、ほぼ水平方向における湾曲を強くする力として、弾性被取付け部材52に加わるからである。また、もう1つの理由は、弾性被取付け部材52が、図7に示すように、支持部材57の外周側の端部を折曲げた折曲げ部分に取付けられているので、この折曲げ部分の復元力が、弾性被取付け部材52に加わるからである。
クッション部材56は、主構成材料がウレタンフォーム、発泡ポリエチレンなどの柔軟性を有する発泡合成樹脂シート(すなわち、ほぼ板状の発泡合成樹脂)であれば、必ずしも発泡合成樹脂のみから成っている必要はなく、この発泡合成樹脂シートのいずれか一方の面または両面に表皮層を設けたものであってもよい。そして、この表皮層としては、グラスウールを層状にして構成したグラスウールシート、ポリプロピレンフィルム、ポリエステルフィルム、その他の合成樹脂フィルム、不織布などを用いることができる。また、このような表皮層は、発泡合成樹脂シートのいずれか一方の面または両面に単に積層するだけでもよいし、接着剤により接着されていてもよい。さらに、上記表皮層は、ポリプロピレン、ポリエステルなどの合成樹脂を発泡合成樹脂シートのいずれか一方の面または両面にコーティングしたものであってもよい。また、クッション部材56は、高密度の発泡合成樹脂シート(例えば、高密度のウレタンフォームシート)と低密度の発泡合成樹脂シート(例えば、低密度のウレタンフォームシート)とを積層することなどによって構成した発泡合成樹脂の積層体であってもよい。
クッション部材56の単体での厚みD(図7参照)は、図示の実施例の場合には、約9mmであるが、本発明においては、クッション部材56の単体での平均的な厚みDは、実用性の観点から見て一般的に、4〜18mmの範囲であるのが好ましく、6〜12mmの範囲であるのがさらに好ましい。そして、支持部材57の材質は、図示の実施例の場合には、無開孔で通気性がなくて柔軟性を有する人工皮革シートであるが、無開孔で通気性が実質的になくて柔軟性を有するシート状材料として、合成樹脂(例えば、合成ゴム、ポリプロピレンまたはポリエステル)製などのその他のシート材料を用いてもよい。さらに、支持部材57は、複数枚のシート状材料を縫い付け、接着剤による接着などにより結合させて、図13および図14に示すように袋状に構成したものであってよい。
ネックカバー51の柔軟性カバー部材53のクッション部材56を構成している発泡合成樹脂の通気性は、柔軟性カバー部材53の吸音性を高めるために、特に工夫されている。この点を説明するために、柔軟性カバー部材53についての図示の実施例における2つの具体例をつぎに説明する。
具体例1
約9mmの厚みD(図7参照)を有する軟質ウレタンフォームシートのみから構成したクッション部材56のほぼ全体を、人工皮革シートから成る柔軟性支持部材57によって、ほぼ袋状に被覆することによって、柔軟性カバー部材53を作製した。上記ウレタンフォームシートは、JIS L 1096に基づいてフラジール形法を用いて測定した通気性Kが4.5cc/cm・secであり、密度が40kg/cmであった。
具体例2
約9mmの厚みD(図7参照)を有する軟質ウレタンフォームシートのみから構成したクッション部材56の一方の面に、通気性を有する厚手の布地から成る柔軟性支持部材57を接着剤により接着することによって、柔軟性カバー部材53を作製した。上記厚手の布地は、クッション部材56の上記一方の面とほぼ同形か、あるいは、多少大きかった。上記ウレタンフォームシートは、JIS L 1096に基づいてフラジール形法を用いて測定した通気性Kが1.5cc/cm・secであり、密度が50kg/cmであった。
上記具体例1および2に用いられた軟質ウレタンフォームは、この種のクッション部材として通常用いられる軟質ウレタンフォームが基本的には連続気泡体であるのに対し、独自の配合および発泡技術によって気泡の膜をできるだけ残して連続気泡が少なくかつ独立気泡が多くなるようにした、通気性がきわめて低くかつ柔軟性も特に低下していない材料である。この場合、軟質ウレタンフォームシートの一方の面または両面の近傍では、気泡(特に、連続気泡)が少なく、両面の間(すなわち、中央部分)では、気泡を比較的多くすることができる。
本発明においては、クッション部材56の主構成材料である発泡合成樹脂の、JIS L 1096に基づいてフラジール形法を用いて測定したクッション部材56の通気性Kは、実用性の観点から見て一般的に、0.1〜10cc/cm・secの範囲であり、0.2〜5cc/cm・secの範囲であるのが好ましく、0.3〜2cc/cm・secの範囲であるのがさらに好ましい。また、上記発泡合成樹脂の密度は、実用性の観点から見て一般的に、20〜80kg/mの範囲であるのが好ましく、25〜70kg/mの範囲であるのがさらに好ましく、30〜60kg/mの範囲であるのが最も好ましい。この場合、上記密度が20〜80kg/mの範囲は、上記通気性Kが0.1〜10cc/cm・secの範囲にほぼ対応し、上記密度が25〜70kg/mの範囲は、上記通気性Kが0.2〜5cc/cm・secの範囲にほぼ対応し、上記密度が30〜60kg/mの範囲は、上記通気性Kが0.3〜2cc/cm・secの範囲に対応している。そして、上記通気性Kが2(2を含まない。)〜10cc/cm・secの場合には、一般的に、クッション部材56のほぼ全体が通気性のない柔軟性シート材料で袋状に被覆されているのが特に望ましい。しかし、上記通気性Kが0.1〜2(2を含む。)cc/cm・secの場合には、一般的に、上記具体例1の場合と同様にクッション部材56のほぼ全体が通気性のない柔軟性シート材料で袋状に被覆されている必要性はそれ程高くない。そして、クッション部材56のほぼ全体が通気性のある柔軟性シート材料(例えば、通気性のある布地)で袋状に被覆されていてもよい。この場合、この柔軟性シート材料の一方の面または両面に比較的大きな開口が形成されていて、袋状には被覆されていなくてもよい。さらに、上記具体例2の場合と同様にクッション部材56の一方の面にシート状部材を接着するだけでもよい。
クッション部材56の材質は、図示の実施例の場合には、ウレタンフォームである。しかし、JIS L 1096に基づいてフラジール形法を用いて測定した通気性Kが上述のような所定の数値範囲であれば、発泡ポリエチレンなどの柔軟性を有する他の発泡合成樹脂であってもよい。
4、ヘルメットへのチンカバーおよびネックカバーの取付け
図11および図12に示すチンカバー41ならびに図13および図14に示すネックカバー51を、図8〜図10に示すフルフェイス型ヘルメット1の頭部保護体3に取付ける手順を、「(i)ヘルメットへのチンカバーの取付け」、「(ii)ヘルメットへのネックカバーの取付け」および「(iii)ヘルメットへのチンカバーおよびネックカバーの両方の取付け」に項分けして、図面を参照しつつ説明する。
(i)ヘルメットへのチンカバーの取付け
図11および図12に示すチンカバー41を図8〜図10に示すフルフェイス型ヘルメット1に取付ける際には、まず、チンカバー41の弾性被取付け部材42をほぼ水平方向に押し広げて、そのほぼ水平方向における湾曲の程度を図4、図5および図15に示す状態まで低減させる。
ついで、弾性被取付け部材42を、図15および図16に示すように、外側シェル13と顎・頬部用衝撃吸収ライナ27との間(具体的には、下端用縁部材14の内周面と顎・頬部用衝撃吸収ライナ27の外周面との間)に、ほぼ下方からほぼ上方に向ってその上端から差し込む。この差し込みは、図6に示すように、柔軟性カバー部材43の柔軟性カバー本体43aの基端部が、下端用縁部材14の下端部に当接して、位置規制された状態になるまで行ってよい。この状態においては、弾性被取付け部材42が、下端用縁部材14の内周面と顎・頬部用衝撃吸収ライナ41の外周面との間に、圧着される。このために、弾性被取付け部材42、ひいてはチンカバー41は、簡単には抜け落ちないように、頭部保護体3に取付けられる。また、頭部保護体3からチンカバー41を取外すときには、柔軟性カバー部材43の基端部などを手で摘んで下方に強く引張ればよい。この場合、弾性被取付け部材42は、下端部用縁部材14の内周面と顎・頬部用衝撃吸収ライナ27の外周面との間から、ほぼ下方に抜き出される。
チンカバー41のみがフルフェイス型ヘルメット1の頭部保護体3に取付けられている図15および図16に示す状態においても、ヘルメット装着者2は、このチンカバー付きフルフェイス型ヘルメットを頭部に装着して、オートバイを走行させることができる。換言すれば、この図15および図16に示す状態においても、フルフェイス型ヘルメット1は、チンカバー付きフルフェイス型ヘルメットとして、使用されることができる。この場合、柔軟性カバー部材43は、ヘルメット装着者2の顎部2eを、その下方から覆っている。
つぎに、図15および図16に示すチンカバー付きフルフェイス型ヘルメットにおけるフルフェイス型ヘルメット1の下端面と、図11および図12に示すチンカバー41との関係を、図5を参照して説明する。すなわち、この図5(換言すれば、図示の実施例)において、チンカバー付きフルフェイス型ヘルメットの外側シェル13の下端開口61(具体的には、下縁用縁部材14の内側面によって囲まれている領域−以下、同じ)の面積は、約39,000mmである。また、外側シェル13の下端開口61の周長(すなわち、後述の周長L3と後述のL5との和)は、約720mmである。これに対し、上記下端開口61の面積に占める、チンカバー41(具体的には、柔軟性カバー部材43)の面積の割合は、約23%(すなわち、約9,000mm)である。また、柔軟性カバー部材43の柔軟性縁部材43bの平均的な幅W1(図5参照)は、約10mmである。そして、外側シェル13の下端開口61の周長(L3+L5)に占める、柔軟性カバー部材43の、下端開口61の周囲に沿った周長L1(図5参照)の割合は、約40%(すなわち、約290mm)である。さらに、上記下端開口61の面積に占める、柔軟性カバー本体43aの面積の割合は、約18%(すなわち、約7,000mm)である。また、外側シェル13の下端開口61の周長(L3+L5)に占める、柔軟性カバー本体43aの、下端開口61の周囲に沿った周長L2は、約36%(すなわち、約260mm)である。
図5における上述の種々の数値は、本発明においては、実用性の観点から見て一般的に、つぎの(1)項〜(11)項に記載の数値範囲であるのが好ましい。なお、(1)項〜(11)項におけるカッコ内の数値範囲は、さらに好ましい数値範囲である。
(1)下端開口61の面積 28,000〜52,000mm(32,000〜48,000mm
(2)下端開口61の周長(L3+L5) 600〜840mm(640〜800mm)
(3)下端開口61の面積に占める、柔軟性カバー部材43の面積の割合 14〜34%(18〜28%)
(4)柔軟性カバー部材43の面積 5,600〜13,000mm(7,200〜11,000mm)
(5)柔軟性縁部材43bの平均的な幅W1 5〜20mm(7.5〜15mm)
(6)下端開口61の周長(L3+L5)に占める、柔軟性カバー部材43の、下端開口61の周囲に沿った周長L1の割合 28〜52%(34〜46%)
(7)柔軟性カバー部材43の、下端開口61の周囲に沿った周長L1 200〜380mm(240〜340mm)
(8)下端開口61の面積に占める、柔軟性カバー本体43aの面積の割合 8〜26%(12〜22%)
(9)柔軟性カバー本体43aの面積 4,400〜10,200mm(5,600〜8,600mm
(10)下端開口61の周長(L3+L5)に占める、柔軟性カバー本体43aの、下端開口61の周囲に沿った周長L2の割合 24〜48%(30〜42%)
(11)柔軟性カバー本体43aの、下端開口61の周囲に沿った周長L2 180〜340mm(220〜300mm)
ヘルメット装着者2が、図15および図16に示すチンカバー付きヘルメットを頭部に装着して、オートバイを走行させると、ヘルメット装着者2の胸部に当って顎部2eに向かう走行風は、チンカバー41の柔軟性カバー部材43によって、或る程度遮られる。このために、上記走行風が、頭部保護体3の顎覆い部3aの下端とヘルメット装着者2の顎部2eとの間から、チンカバー付きフルフェイス型ヘルメットの頭部収容空間8に入り込むのが、或る程度防止される。また、ヘルメットのベンチレータ18、その他のベンチレータ(例えば、前頭領域および/または後頭領域と、頭頂領域との境界付近において、外側シェル13に設けた前頭部および/または後頭部ベンチレータ)、スタビライザ21などに巻き込まれて発生する風切り音は、チンカバー41の柔軟性カバー部材43によって、多少遮られる。このために、上記風切り音が、頭部保護体3の顎覆い部3aの下端とヘルメット装着者2の顎部2eとの間から、ヘルメットの頭部収容空間8に入り込むのが、多少防止される。
柔軟性カバー部材43の柔軟性カバー本体43aは、頭部保護体3の顎覆い部3aの下端とヘルメット装着者2の顎部2eとの間から、チンカバー付きフルフェイス型ヘルメットの頭部収容空間8に走行風および風切り音が入り込むのを防止する効果のみを考慮すれば、無開孔で通気性が実質的にないかまたは通気性に乏しい、人工皮革シート、布地材料などのシート状材料であるのが好ましい。しかし、このような走行風および風切り音の入り込みの防止と、シールド板5に対する防曇との両方の効果を考慮すれば、多数の開孔を有していて通気性に富んだメッシュ構造の布地から成っているのが好ましい。
(ii)ヘルメットへのネックカバーの取付け
図13および図14に示すネックカバー51を、図8〜図10に示すフルフェイス型ヘルメット1に取付ける際には、ネックカバー51の弾性被取付け部材52をほぼ水平方向に押し広げて、そのほぼ水平方向における湾曲の程度を、図4、図5および図17に示す状態まで、低減させる。これとともに、弾性被取付け部材52を、図17および図18に示すように、外側シェル13(具体的には、下端用縁部材14の内周面)と、ネックパッド24a、24bの外周面、頭部用裏当て部材22の外周面および顎・頬部用裏当て部材23の外側面との間に、ほぼ下方からほぼ上方に向ってその上端から差し込む。この差し込みは、図7に示すように、柔軟性カバー部材53の基端部が、下端用縁部材14の下端部またはスタビライザ21の下端部に当接して、位置規制された状態になるまで、行ってよい。この状態においては、弾性被取付け部材52が、下端用縁部材14の内周面またはスタビライザ21の内周面と、頭部用衝撃吸収ライナ25の外周面との間に、圧着される。このために、弾性被取付け部材52、ひいてはネックカバー51は、簡単には抜け落ちないように、頭部保護体3に取付けられる。また、頭部保護体3からネックカバー51を取外すときには、柔軟性カバー部材53の基端部などを手で摘んで下方に強く引張ればよい。この場合、弾性被取付け部材52は、下端部用縁部材14またはスタビライザ21の内周面と、頭部用裏当て部材22の外周面およびネックパッド24a、24bの外周面との間から、ほぼ下方に抜き出される。
ネックカバー51のみがフルフェイス型ヘルメット1の頭部保護体3に取付けられている図17および図18に示す状態においても、ヘルメット装着者2は、このネックカバー付きフルフェイス型ヘルメットを頭部に装着して、オートバイを走行させることができる。換言すれば、この図17および図18に示す状態においても、フルフェイス型ヘルメット1は、ネックカバー付きフルフェイス型ヘルメットとして、使用されることができる。この場合、柔軟性カバー部材53は、ヘルメット装着者2の首の周囲(ただし、首の前部の中央部分を除く。)を、図18(図3および図4参照)に示すように、覆っている。
つぎに、図17および図18に示すネックカバー付きフルフェイス型ヘルメットにおけるフルフェイス型ヘルメット1の下端面と、図13および図14に示すネックカバー51との関係を、図5を参照して説明する。すなわち、この図5(換言すれば、図示の実施例)において、ネックカバー付きフルフェイス型ヘルメットの外側シェル13の下端開口61(具体的には、下端用縁部材14の内側面によって囲まれている領域−以下、同じ)の面積に占める、ネックカバー51(具体的には、柔軟性カバー部材53)の面積の割合は、約60%(すなわち、約23,000mm)である。また、外側シェル13の下端開口61の周長(L3+L5)に占める、柔軟性カバー部材53の、下端開口61の周囲に沿った周長L3(図5参照)の割合は、約86%(すなわち、約620mm)である。そして、柔軟性カバー部材53の内側周長(ただし、左右両側端面59a、59bを除く。−以下、同じ)L4は、約520mmである。ちなみに、この内側周長L4は、ネックカバー51がヘルメット1に取付けられていない図13および図14に示す状態では、約400mmである。したがって、柔軟性カバー部材53の、下端開口61の周囲に沿った周長(すなわち、外側周長)L3に対する、柔軟性カバー部材53の内側周長L4の割合は、約84%である。
図5における上述の種々の数値は、本発明においては、実用性の観点から見て一般的に、つぎの(12)項〜(18)項に記載の数値範囲であるのが好ましい。なお、(12)項〜(18)項におけるカッコ内の数値範囲は、さらに好ましい数値範囲である。
(12)下端開口61の面積に占める、柔軟性カバー部材53の面積の割合 38〜88%(48〜74%)
(13)柔軟性カバー部材53の面積 14,000〜34,000mm(18,000〜28,000mm
(14)下端開口61の周長(L3+L5)に占める、柔軟性カバー部材53の、下端開口61の周囲に沿った周長L3の割合 70〜94%(80〜90%)
(15)柔軟性カバー部材53の、下端開口61の周囲に沿った周長L3 500〜680mm(580〜650mm)
(16)柔軟性カバー部材53の内側周長L4 340〜580mm(420〜560mm)
(17)柔軟性カバー部材53の外側周長L3に対する、柔軟性カバー部材53の内側周長L4の割合 58〜94%(70〜88%)
(18)ネックカバー51がヘルメット1に取付けられていない状態での柔軟性カバー部材53の内側周長L4 260〜460mm(320〜440mm)
ヘルメット装着者2が、図17および図18に示すネックカバー付きフルフェイス型ヘルメットを頭部に装着して、オートバイを走行させると、ヘルメット装着者2の胸部に当って顎部2eに向かう走行風、ヘルメットの前方からの走行風、その他の走行風は、ネックカバー51の柔軟性カバー部材53によって、かなりの程度遮られる。このために、上記走行風が、頭部保護体3の下端とヘルメット装着者2の首の周囲との間から、ネックカバー付きフルフェイス型ヘルメットの頭部収容空間8に入り込むのが、かなりの程度防止される。また、走行風が、フルフェイス型ヘルメット1のベンチレータ18、その他のベンチレータ(例えば、前頭領域および/後頭領域と、頭頂領域との境界付近において、外側シェル13に設けた前頭部および/または後頭部ベンチレータ)、スタビライザ21などに巻き込まれて発生する風切り音は、ネックカバー51の柔軟性カバー部材53によって、かなりの程度遮られる。このために、上記風切り音が、頭部保護体3の下端とヘルメット装着者2の首の周囲との間から、ヘルメットの頭部収容空間8に入り込むのが、かなりの程度防止される。
(iii)ヘルメットへのチンカバーおよびネックカバーの両方の取付け
図11および図12に示すチンカバー41と、図13および図14に示すネックカバー51との両方を、図8〜図10に示すフルフェイス型ヘルメット1に取付ける際には、前記(i)項に記載したチンカバー41の取付け操作と、前記(ii)項に記載したネックカバー51の取付け操作との両方を行えばよい。この場合、チンカバー41の取付けを行ってからネックカバー51の取付けを行ってもよいが、後述の理由から、ネックカバー51の取付けを行ってからチンカバー41の取付けを行うのが好ましい。そして、チンカバー41は、図4および図5に示すように、ネックカバー51の柔軟性カバー部材53の途切れ部53aを覆うとともに、両者の取付け順序に応じて、ネックカバー51の柔軟性カバー部材53の左右両前端部を下側または上側から覆うことができる。したがって、外側シェル13の下端開口61は、図4に示すように、チンカバー41およびネックカバー51によって実質的に環状に覆われる。また、頭部保護体3からチンカバー41およびネックカバー51を取外すときには、前記(i)項および前記(ii)項に記載したようにして、後で取付けたカバー(例えばチンカバー41)を取外してから、先に取付けたカバー(例えばネックカバー51)を取外せばよい。
チンカバー41およびネックカバー51の両方がフルフェイス型ヘルメット1の頭部保護体3に取付けられている図1〜図7に示す状態において、ヘルメット装着者2は、このチンカバー/ネックカバー付きフルフェイス型ヘルメットを頭部に装着して、オートバイを走行させることができる。換言すれば、この図1〜図7に示す状態において、フルフェイス型ヘルメット1は、チンカバー/ネックカバー付きフルフェイス型ヘルメットとして、使用されることができる。この場合、チンカバー41の柔軟性カバー部材43は、ヘルメット装着者2の顎部2eを、その下方前方からその下方にかけて、覆っている。また、ネックカバー51の柔軟性カバー部材53は、ヘルメット装着者2の首の周囲(ただし、首の前部の中央部分を除く。)を、図18(図3および図4参照)に示すように、覆っている。したがって、ヘルメット装着者2の首のほぼ全周囲が、図4(図5参照)に示すように、チンカバー41とネックカバー51との少くとも一方によって、覆われている。さらに、頭部保護体3にネックカバー51を取付けた後に、チンカバー41を取付けるようにすれば、ネックカバー51の厚みが大きくても、図2に示すように、チンカバー41とネックカバー51との重なり部分付近において、ネックカバー51の厚みによる前向きの段部が、外部に実質的に現われることはないので、このような段部に走行風が相対的に衝突するのが、効果的に防止される。
つぎに、図1〜図7に示すチンカバー/ネックカバー付きフルフェイス型ヘルメットにおけるフルフェイス型ヘルメット1の下端面と、図11および図12に示すチンカバー41ならびに図13および図14に示すネックカバー51との関係を、図5を参照して説明する。すなわち、この図5(換言すれば、図示の実施例)において、チンカバー/ネックカバー付きフルフェイス型ヘルメットの外側シェル13の下端開口61(具体的には、下端用縁部材14の内側面によって囲まれている領域−以下、同じ)の面積に占める、チンカバー41の柔軟性カバー部材43(具体的には、柔軟性カバー部材43のうちのネックカバー51の柔軟性カバー部材53と重なっていない部分)の面積の割合は、約11%(すなわち、約4,300mm)である。また、外側シェル13の下端開口61の周長(L3+L5)に占める、柔軟性カバー部材43(具体的には、柔軟性カバー部材43のうちの柔軟性カバー部材53と重なっていない部分)の、下端開口61の周囲に沿った周長L5(図5参照)の割合は、約14%(すなわち、約100mm)である。そして、下端開口61の面積に占める、チンカバー41の柔軟性カバー部材43の柔軟性カバー本体43a(具体的には、柔軟性カバー本体43aのうちの柔軟性カバー部材53と重なっていない部分)の面積の割合は、約10%(すなわち、約3,900mm)である。
図5における上述の種々の数値は、本発明においては、実用性の観点から見て一般的に、つぎの(19)項〜(24)項に記載の数値範囲であるのが好ましい。なお、(19)項〜(24)項におけるカッコ内の数値範囲は、さらに好ましい数値範囲である。
(19)下端開口61の面積に占める、柔軟性カバー部材43のうちの柔軟性カバー部材53と重なっていない部分の面積の割合 7〜16%(9〜13%)
(20)柔軟性カバー部材43のうちの柔軟性カバー部材53と重なっていない部分の面積 2,700〜6,200mm(3,400〜5,200mm
(21)下端開口61の周長(L3+L5)に占める、柔軟性カバー部材43のうちの柔軟性カバー部材53と重なっていない部分の下端開口61の周囲に沿った周長L5の割合 6〜30%(10〜20%)
(22)柔軟性カバー部材43のうちの柔軟性カバー部材53と重なっていない部分の、下端開口61の周囲に沿った周長L5 40〜220mm(70〜l40mm)
(23)下端開口61の面積に占める、柔軟性カバー本体43aのうちの柔軟性カバー部材53と重なっていない部分の面積の割合 6〜16%(8〜14%)
(24)柔軟性カバー本体43aのうちの柔軟性カバー部材53と重なっていない部分の面積 2,400〜5,800mm(3,000〜4,800mm
ヘルメット装着者2が、図1〜図7に示すチンカバー/ネックカバー付きフルフェイス型ヘルメットを頭部に装着して、オートバイを走行させると、ヘルメット装着者2の胸部に当って顎部2eに向かう走行風、ヘルメットの前方からの走行風、その他の走行風は、ネックカバー51の柔軟性カバー部材53およびチンカバー41の柔軟性カバー部材43によって、大部分遮られる。したがって、上記走行風が、頭部保護体3の下端とヘルメット装着者2の首の周囲との間から、チンカバー/ネックカバー付きフルフェイス型ヘルメットの頭部収容空間8に入り込むのが、大部分防止される。また、走行風が、フルフェイス型ヘルメット1のベンチレータ18、その他のベンチレータ(例えば、前頭領域および/または後頭領域と、頭頂領域との境界付近において、頭部保護体3に設けた前頭部および/または後頭部ベンチレータ)、スタビライザ21などに巻き込まれて発生する風切り音は、ネックカバー51の柔軟性カバー部材53およびチンカバー41の柔軟性カバー部材43によって、大部分遮られる。したがって、上記風切り音が、頭部保護体3の下端とヘルメット装着者2の首の周囲との間から、ヘルメットの頭部収容空間8に入り込むのが、大部分防止される。
しかし、チンカバー41の柔軟性カバー部材43の柔軟性カバー本体43aは、多数の開孔を有していて通気性のある布地材料から成っている。したがって、この柔軟性カバー本体43aなどを通して頭部収容空間8に上昇してくる走行風によって、シールド板5の内側面が曇るのが、効果的に防止される。また、外部の声や音も、柔軟性カバー本体43aなどを通して頭部収容空間8に到達するので、ヘルメット装着者2は、外部の声や音を、音量が低減された状態で、聞きとることができる。
図19には、図1〜図7に示すチンカバー/ネックカバー付きフルフェイス型ヘルメット(以下、「カバー付きヘルメット」という)と、図8〜図10に示す単体のフルフェイス型ヘルメット1(以下、「単品ヘルメット」という)とを比較した実験データが示されている。なお、図19において、実線で示すデータは、カバー付きヘルメットの場合であり、また、点線で示すデータは、単品ヘルメットの場合である。そして、チンカバー41の柔軟性カバー部材43の柔軟性カバー本体43aは、ダブル・ラッシェル・レースから成っている。
図19にデータを示す実験は、つぎの(A)項および(B)項に記載の要領でも行われた。
(A)人頭模型(図示せず)の左耳付近に測定用マイクロホン(株式会社オーディオテクニカ製のタイピン型マイクロホン[型番AT805F])を取付けてから、この人頭模型にカバー付きヘルメットおよび単品ヘルメットを順番に装着させたこと、および
(B)上記(A)項に記載した人頭模型を、15°下方に傾斜させた状態で、風洞路に前方に向けて配置してから、この人頭模型に風速100km/hの風を風洞路に沿って前方から当てるとともに、上記測定用マイクロホンの出力電流レベルから音圧レベル(dB)についての周波数特性を測定して、両方のヘルメットについての図19に示すデータを得たこと。
この結果、図19に示すように、音波の可聴周波数(15Hz〜20,000Hz)のうちでも、特に100Hz〜5kHz(5,000Hz)の間において、カバー付きヘルメットの音圧レベル(実線)が、単品ヘルメットの音圧レベル(点線)よりも、かなり低下していることが判明した。
以上において、本発明の一実施例につき詳細に説明したが、本発明は、この実施例に限定されるものではなく、請求の範囲に記載された発明の趣旨に基づいて各種の変更および修正が可能である。
例えば、上述の実施例においては、チンカバー41およびネックカバー51を通常のフルフェイス型ヘルメット1に取り付けるようにした。しかし、顎覆い部3aが上昇可能なジェット型兼用のフルフェイス型ヘルメットに取り付けるようにすることもできる。
また、上述の実施例においては、ネックカバー51の弾性被取付け部材52および柔軟性カバー部材53にそれぞれ途切れ部52a、53aを設けた。しかし、これらの途切れ部52a、53aは必ずしも必要ではなく、弾性被取付け部材52および柔軟性カバー部材53は、途切れ部52a、53aのないほぼ環形状であってもよい。この場合、柔軟性カバー部材53には、途切れ部53aに代えて、欠如部としての横長形状などの切込み部(すなわち、ほぼ環形状の柔軟性カバー部材53の前端から後方に延びる切込みおよび/または後端から前方に延びる切込み)を柔軟性カバー部材53の前部の中央部分の前端側および/または後端側に設けたり、上記中央部分に欠如部としての横長形状などの開孔を設けたりするのが好ましい。これによって、チンカバー41の柔軟性カバー部材43の中央部分の少なくとも一部が、上記欠如部において、ネックカバー51の柔軟性カバー部材53と重ならないようにすることができる。
また、上述の実施例においては、チンカバー41の被取付け部42およびネックカバー51の被取付け部52のそれぞれを、保形部材兼用の弾性被取付け部材から構成した。しかし、これらの被取付け部42、52のうちの一方または両方は、必ずしも保形部材を兼用している必要はなく、また、チンカバー41および/またはネックカバー51を、図4および図5に示す状態で、頭部保護体3に取付けることができる別の取付け機構またはその一部であってもよい。例えば、上記被取付け部42、52は、チンカバー41の柔軟性カバー部材43および/またはネックカバー51の柔軟性カバー部材53を頭部保護体3に取付けるための凹凸係合機構の一方の凹凸係合子(例えば、凸状係合子)であってもよい。そして、この場合には、上記一方の凹凸係合子と凹凸係合することができる他方の凹凸係合子(例えば、凹状係合子)を頭部保護体3に設ければよい。
さらに、本発明において、必要に応じて、チンカバー41の左右両側部分とネックカバー51の左右両側部分とをそれぞれ互いに連結させる相互連結機構を設けてもよい。そして、このような相互連結機構は、上述のような凹凸係合機構などであってよい。
図1は、本発明を適用した一実施例におけるチンカバー/ネックカバー付きフルフェース型ヘルメットの斜め後方で斜め下方から見た斜視図である。 図2は、図1に示すチンカバー/ネックカバー付きフルフェース型ヘルメットの図3のA−A線に沿った断面図である。 図3は、図1に示すチンカバー/ネックカバー付きフルフェース型ヘルメットの図2のB−B線に沿った断面図である。 図4は、図1に示すチンカバー/ネックカバー付きフルフェース型ヘルメットの下面図である。 図5は、図4に示すチンカバー/ネックカバー付きフルフェイス型ヘルメットの、フルフェイス型ヘルメットを鎖線で示す図4と同様の下面図である。 図6は、図2に示すチンカバー/ネックカバー付きフルフェイス型ヘルメットのチンカバーの中央部分付近の拡大縦断面図である。 図7は、図2に示すチンカバー/ネックカバー付きフルフェイス型ヘルメットのネックカバーの中央部分付近の拡大縦断面図である。 図8は、図1に示すフルフェイス型ヘルメットの斜め後方で斜め下方から見た斜視図である。 図9は、図8に示すフルフェイス型ヘルメットの図10のC−C線に沿った断面図である。 図10は、図8に示すフルフェイス型ヘルメットの図9のD−D線に沿った断面図である。 図11は、図1に示すチンカバーの斜め前方で斜め上方から見た斜視図である。 図12は、図11に示すチンカバーの平面図である。 図13は、図1に示すネックカバーの斜め前方で斜め上方から見た斜視図である。 図14は、図13に示すネックカバーの、左側半分の柔軟性支持部材および弾性被取付け部材をそれぞれ鎖線で示した状態における平面図である。 図15は、図8に示すフルフェイス型ヘルメットに図11に示すチンカバーのみを取付けることによって構成したチンカバー付きフルフェイス型ヘルメットの斜め後方で斜め下方から見た斜視図である。 図16は、図15に示すチンカバー付きフルフェイス型ヘルメットの図2と同様の縦断面図である。 図17は、図8に示すフルフェイス型ヘルメットに図13に示すネックカバーのみを取付けることによって構成したネックカバー付きフルフェイス型ヘルメットの斜め後方で斜め下方から見た斜視図である。 図18は、図17に示すネックカバー付きフルフェイス型ヘルメットの図2と同様の縦断面図である。 図19は、図1に示すチンカバー/ネックカバー付きフルフェイス型ヘルメットと、図8に示すフルフェイス型ヘルメットとを比較した実験データを示すグラフである。

Claims (70)

  1. フルフェイス型ヘルメットの頭部保護体の下端付近に取付けられるように構成されたフルフェイス型ヘルメット用ネックカバーにおいて、
    柔軟性カバー部材と、この柔軟性カバー部材を上記頭部保護体に取付けるための被取付け部とを備え、
    上記柔軟性カバー部材は、ほぼ板状の発泡合成樹脂を主構成材料とするほぼ板状の柔軟性クッション部材と、この柔軟性クッション部材を支持している柔軟性支持部材とを備え、
    上記発泡合成樹脂は、JIS L 1096に基づいてフラジール形法を用いて測定した通気性が0.1〜10cc/cm・secの範囲であることを特徴とするフルフェイス型ヘルメット用ネックカバー。
  2. 上記柔軟性支持部材の材質は、通気性が実質的にないシート状材料であり、
    上記柔軟性支持部材は、上記柔軟性クッション部材のほぼ全体を袋状に被覆していることを特徴とする請求の範囲第1項に記載のネックカバー。
  3. 上記シート状材料は、人工皮革シートであることを特徴とする請求の範囲第2項に記載のネックカバー。
  4. 上記発泡合成樹脂の密度は、20〜80kg/mの範囲であることを特徴とする請求の範囲第1項、第2項または第3項に記載のネックカバー。
  5. 上記発泡合成樹脂は、上記通気性が0.2〜5cc/cm・secの範囲であることを特徴とする請求の範囲第1項、第2項または第3項に記載のネックカバー。
  6. 上記発泡合成樹脂の密度は、25〜70kg/mの範囲であることを特徴とする請求の範囲第5項に記載のネックカバー。
  7. 上記発泡合成樹脂は、上記通気性が0.3〜2cc/cm・secの範囲であることを特徴とする請求の範囲第1項、第2項または第3項に記載のネックカバー。
  8. 上記発泡合成樹脂の密度は、30〜60kg/cmの範囲であることを特徴とする請求の範囲第7項に記載のネックカバー。
  9. 上記柔軟性クッション部材の平均的な厚みは、4〜18mmの範囲であることを特徴とする請求の範囲第1項〜第8項のうちのいずれか1つに記載のネックカバー。
  10. 上記柔軟性クッション部材の平均的な厚みは、6〜12mmの範囲であることを特徴とする請求の範囲第1項〜第8項のうちのいずれか1つに記載のネックカバー。
  11. 上記発泡合成樹脂は、ウレタンフォームであることを特徴とする請求の範囲第1項〜第10項のうちのいずれか1つに記載のネックカバー。
  12. 上記柔軟性クッション部材は、発泡合成樹脂のみで構成されていることを特徴とする請求の範囲第1項〜第11項のうちのいずれか1つに記載のネックカバー。
  13. 上記被取付け部は、弾性を有するほぼ板状の保形部材兼用の被取付け部材であり、
    この保形部材兼用の被取付け部材に取付けられた上記柔軟性カバー部材は、上記保形部材兼用の被取付け部材によって、ほぼ所定の形状に保持されることを特徴とする請求の範囲第1項〜第12項のうちのいずれか1つに記載のネックカバー。
  14. 上記柔軟性カバー部材は、上記頭部保護体の前部のほぼ中央部分に対応する欠如部を有するほぼ環形状であることを特徴とする請求の範囲第1項〜第13項のうちのいずれか1つに記載のネックカバー。
  15. 上記欠如部は、途切れ部であり、これによって、この途切れ部の左右両側に上記柔軟性カバー部材の左右両端部が存在するように構成されたことを特徴とする請求の範囲第14項に記載のネックカバー。
  16. 上記被取付け部は、上記頭部保護体の前部のほぼ中央部分に対応する途切れ部を有するほぼ環形状であることを特徴とする請求の範囲第1項〜第15項のうちのいずれか1つに記載のネックカバー。
  17. フルフェイス型ヘルメットと、このフルフェイス型ヘルメットの頭部保護体の下端付近に取付けられるように構成されたフルフェイス型ヘルメット用ネックカバーとを備えているネックカバー付きフルフェイス型ヘルメットにおいて、
    上記ネックカバーは、柔軟性カバー部材と、この柔軟性カバー部材を上記頭部保護体に取付けるための被取付け部とを備え、
    上記柔軟性カバー部材は、ほぼ板状の発泡合成樹脂を主構成材料とするほぼ板状の柔軟性クッション部材と、この柔軟性クッション部材を支持している柔軟性支持部材とを備え、
    上記発泡合成樹脂は、JIS L 1096に基づいてフラジール形法を用いて測定した通気性が0.1〜10cc/cm・secの範囲であることを特徴とするネックカバー付きフルフェイス型ヘルメット。
  18. 上記柔軟性支持部材の材質は、通気性が実質的にないシート状材料であり、
    上記柔軟性支持部材は、上記柔軟性クッション部材のほぼ全体を袋状に被覆していることを特徴とする請求の範囲第17項に記載のヘルメット。
  19. 上記シート状材料は、人工皮革シートであることを特徴とする請求の範囲第18項に記載のヘルメット。
  20. 上記発泡合成樹脂の密度は、20〜80kg/mの範囲であることを特徴とする請求の範囲第17項、第18項または第19項に記載のヘルメット。
  21. 上記発泡合成樹脂は、上記通気性が0.2〜5cc/cm・secの範囲であることを特徴とする請求の範囲第17項、第18項または第19項に記載のヘルメット。
  22. 上記発泡合成樹脂の密度は、25〜70kg/mの範囲であることを特徴とする請求の範囲第21項に記載のヘルメット。
  23. 上記発泡合成樹脂は、上記通気性が0.3〜2cc/cm・secの範囲であることを特徴とする請求の範囲第17項、第18項または第19項に記載のヘルメット。
  24. 上記発泡合成樹脂の密度は、30〜60kg/cmの範囲であることを特徴とする請求の範囲第23項に記載のヘルメット。
  25. 上記柔軟性クッション部材の平均的な厚みは、4〜18mmの範囲であることを特徴とする請求の範囲第17項〜第24項のうちのいずれか1つに記載のヘルメット。
  26. 上記柔軟性クッション部材の平均的な厚みは、6〜12mmの範囲であることを特徴とする請求の範囲第17項〜第24項のうちのいずれか1つに記載のヘルメット。
  27. 上記発泡合成樹脂は、ウレタンフォームであることを特徴とする請求の範囲第17項〜第26項のうちのいずれか1つに記載のヘルメット。
  28. 上記柔軟性クッション部材は、発泡合成樹脂のみで構成されていることを特徴とする請求の範囲第17項〜第27項のうちのいずれか1つに記載のヘルメット。
  29. 上記被取付け部は、弾性を有するほぼ板状の保形部材兼用の被取付け部材であり、
    この保形部材兼用の被取付け部材に取付けられた上記柔軟性カバー部材は、上記保形部材兼用の被取付け部材によって、ほぼ所定の形状に保持されることを特徴とする請求の範囲第17項〜第28項のうちのいずれか1つに記載のヘルメット。
  30. 上記柔軟性カバー部材は、上記頭部保護体の前部のほぼ中央部分に対応する欠如部を有するほぼ環形状であることを特徴とする請求の範囲第17項〜第29項のうちのいずれか1つに記載のヘルメット。
  31. 上記欠如部は、途切れ部であり、これによって、この途切れ部の左右両側に上記柔軟性カバー部材の左右両端部が存在するように構成されたことを特徴とする請求の範囲第30項に記載のヘルメット。
  32. 上記被取付け部は、上記頭部保護体の前部のほぼ中央部分に対応する途切れ部を有するほぼ環形状であることを特徴とする請求の範囲第17項〜第31項のうちのいずれか1つに記載のヘルメット。
  33. 上記フルフェイス型ヘルメットは、上記頭部保護体の下端付近に取付けられたネックパッドを備え、
    上記ネックパッドは、薄板状の第2の柔軟性クッション部材と、この第2の柔軟性クッション部材を支持している第2の柔軟性支持部材とを備え、
    上記第2の柔軟性支持部材は、上記頭部保護体に取付けられ、
    上記ネックカバーを上記頭部保護体の下端付近に取付けた取付け状態においては、上記ネックカバーの上記柔軟性カバー部材が上記ネックパッドを少なくとも部分的に下方から覆うように構成されていることを特徴とする請求の範囲第17項〜第33項に記載のヘルメット。
  34. 上記ネックカバーの上記被取付け部が上記頭部保護体の外側シェルの内側面と上記頭部保護体の裏当て部材の外側面との間にほぼ下方からほぼ上方に向かって差し込まれることによって、上記ネックカバーが上記頭部保護体に取付けられることを特徴とする請求の範囲第17項〜第33項のうちのいずれか1つに記載のヘルメット。
  35. 上記ネックカバーを上記頭部保護体に取付けた取付け状態においては、上記頭部保護体の外側シェルの下端開口の面積に占める、上記柔軟性カバー部材の面積の割合は、38〜88%の範囲であり、
    上記取付け状態においては、上記下端開口の周長に占める、上記柔軟性カバー部材の、上記下端開口の周囲に沿った周長の割合は、70〜94%の範囲であり、
    上記取付け状態においては、上記柔軟性カバー部材の外側周長に対する、上記柔軟性カバー部材の内側周長の割合は、58〜94%の範囲であることを特徴とする請求の範囲第17項〜第34項のうちのいずれか1つに記載のヘルメット。
  36. 上記ネックカバーを上記頭部保護体に取付けた取付け状態においては、上記頭部保護体の外側シェルの下端開口の面積に占める、上記柔軟性カバー部材の面積の割合は、48〜74%の範囲であり、
    上記取付け状態においては、上記下端開口の周長に占める、上記柔軟性カバー部材の、上記下端開口の周囲に沿った周長の割合は、80〜90%の範囲であり、
    上記取付け状態においては、上記柔軟性カバー部材の外側周長に対する、上記柔軟性カバー部材の内側周長の割合は、70〜88%の範囲であることを特徴とする請求の範囲第17項〜第34項のうちのいずれか1つに記載のヘルメット。
  37. フルフェイス型ヘルメットと、
    このフルフェイス型ヘルメットの頭部保護体の下端付近に取付けられるように構成されたフルフェイス型ヘルメット用ネックカバーと、
    上記頭部保護体の下端付近に取付けられるように構成されたフルフェイス型ヘルメット用チンカバーとを備えたチンカバー/ネックカバー付きフルフェイス型ヘルメットにおいて、
    上記ネックカバーは、柔軟性カバー部材と、この柔軟性カバー部材を上記頭部保護体に取付けるための被取付け部とを備え、
    上記柔軟性カバー部材は、ほぼ板状の発泡合成樹脂を主構成材料とするほぼ板状の柔軟性クッション部材と、この柔軟性クッション部材を支持している柔軟性支持部材とを備え、
    上記発泡合成樹脂は、JIS L 1096に基づいてフラジール形法を用いて測定した通気性が0.1〜10cc/cm・secの範囲であり、
    上記柔軟性カバー部材は、上記頭部保護体の前部のほぼ中央部分に対応する欠如部を有し、
    上記チンカバーは、多数の開孔を有していて通気性がある柔軟性カバー本体を有する第2の柔軟性カバー部材と、この第2の柔軟性カバー部材を上記頭部保護体の下端付近に取付けるための第2の被取付け部とを備え、
    上記ネックカバーと上記チンカバーとの両方を上記頭部保護体の下端付近に取付けた取付け状態においては、上記ネックカバーは、上記チンカバーの左右両端部とそれぞれ重なるとともに、上記チンカバーの上記第2の柔軟性カバー部材のほぼ中央部分は、上記欠如部において、上記ネックカバーの上記柔軟性カバー部材に重ならないように構成されたことを特徴とするチンカバー/ネックカバー付きフルフェイス型ヘルメット。
  38. 上記柔軟性支持部材の材質は、通気性が実質的にないシート状材料であり、
    上記柔軟性支持部材は、上記柔軟性クッション部材のほぼ全体を袋状に被覆していることを特徴とする請求の範囲第37項に記載のヘルメット。
  39. 上記シート状材料は、人工皮革シートであることを特徴とする請求の範囲第38項に記載のヘルメット。
  40. 上記発泡合成樹脂の密度は、20〜80kg/mの範囲であることを特徴とする請求の範囲第37項、第38項または第39項に記載のヘルメット。
  41. 上記発泡合成樹脂は、上記通気性が0.2〜5cc/cm・secの範囲であることを特徴とする請求の範囲第37項、第38項または第39項に記載のヘルメット。
  42. 上記発泡合成樹脂の密度は、25〜70kg/mの範囲であることを特徴とする請求の範囲第41項に記載のヘルメット。
  43. 上記発泡合成樹脂は、上記通気性が0.3〜2cc/cm・secの範囲であることを特徴とする請求の範囲第37項、第38項または第39項に記載のヘルメット。
  44. 上記発泡合成樹脂の密度は、30〜60kg/cmの範囲であることを特徴とする請求の範囲第43項に記載のヘルメット。
  45. 上記柔軟性クッション部材の平均的な厚みは、4〜18mmの範囲であることを特徴とする請求の範囲第37項〜第44項のうちのいずれか1つに記載のヘルメット。
  46. 上記柔軟性クッション部材の平均的な厚みは、6〜12mmの範囲であることを特徴とする請求の範囲第37項〜第44項のうちのいずれか1つに記載のヘルメット。
  47. 上記発泡合成樹脂は、ウレタンフォームであることを特徴とする請求の範囲第37項〜第46項のうちのいずれか1つに記載のヘルメット。
  48. 上記柔軟性クッション部材は、発泡合成樹脂のみで構成されていることを特徴とする請求の範囲第37項〜第47項のうちのいずれか1つに記載のヘルメット。
  49. 上記被取付け部は、弾性を有するほぼ板状の保形部材兼用の被取付け部材であり、
    この保形部材兼用の被取付け部材に取付けられた上記柔軟性カバー部材は、上記保形部材兼用の被取付け部材によって、ほぼ所定の形状に保持されることを特徴とする請求の範囲第37項〜第48項のうちのいずれか1つに記載のヘルメット。
  50. 上記柔軟性カバー部材は、上記頭部保護体の前部のほぼ中央部分に対応する欠如部を有するほぼ環形状であることを特徴とする請求の範囲第37項〜第49項のうちのいずれか1つに記載のヘルメット。
  51. 上記欠如部は、途切れ部であり、これによって、この途切れ部の左右両側に上記柔軟性カバー部材の左右両端部が存在するように構成されたことを特徴とする請求の範囲第50項に記載のヘルメット。
  52. 上記被取付け部は、上記頭部保護体の前部のほぼ中央部分に対応する途切れ部を有するほぼ環形状であることを特徴とする請求の範囲第37項〜第51項のうちのいずれか1つに記載のヘルメット。
  53. 上記第2の柔軟性カバー部材の上記柔軟性カバー本体の材質は、メッシュ構造の布地であることを特徴とする請求の範囲第37項〜第52項のうちのいずれか1つに記載のヘルメット。
  54. 上記欠如部は、途切れ部であり、
    上記ネックカバーと上記チンカバーとの両方を上記頭部保護体の下端付近に取付けた取付け状態においては、上記ネックカバーの左右両端部は、上記チンカバーの左右両端部とそれぞれ重なるように構成したことを特徴とする請求の範囲第37項〜第53項のうちのいずれか1つに記載のヘルメット。
  55. 上記第2の被取付け部は、弾性を有するほぼ板状の第2の保形部材兼用の第2の被取付け部材であり、
    この第2の保形部材兼用の第2の被取付け部材に取付けられた上記第2の柔軟性カバー部材は、上記第2の保形部材兼用の第2の被取付け部材によって、ほぼ所定の形状に保持されることを特徴とする請求の範囲第37項〜第54項のうちのいずれか1つに記載のヘルメット。
  56. 上記第2の柔軟性カバー部材は、ほぼ半月形状に近い幅のあるほぼ三ヶ月形状を有していることを特徴とする請求の範囲第37項〜第55項のうちのいずれか1つに記載のヘルメット。
  57. 上記第2の柔軟性カバー部材は、上記柔軟性カバー本体と、この柔軟性カバー本体に取付けられている柔軟性縁部材とから構成されていることを特徴とする請求の範囲第37項〜第56項のうちのいずれか1つに記載のヘルメット。
  58. 上記フルフェイス型ヘルメットは、上記頭部保護体の下端付近に取付けられたネックパッドを備え、
    上記ネックパッドは、薄板状の第2の柔軟性クッション部材と、この第2の柔軟性クッション部材を支持している第3の柔軟性支持部材とを備え、
    上記第3の柔軟性支持部材は、上記頭部保護体に取付けられ、
    上記ネックカバーを上記頭部保護体の下端付近に取付けた取付け状態においては、上記ネックカバーの上記柔軟性カバー部材が上記ネックパッドをほぼ下方から少なくとも部分的に覆うように構成されたことを特徴とする請求の範囲第37項〜第57項のうちのいずれか1つに記載のヘルメット。
  59. 上記チンカバーの上記第2の被取付け部が上記頭部保護体の外側シェルの内側面と上記頭部保護体の裏当て部材の外側面との間にほぼ下方からほぼ上方に向かって差し込まれることによって、上記チンカバーが上記頭部保護体に取付けられることを特徴とする請求の範囲第37項〜第58項のうちのいずれか1つに記載のヘルメット。
  60. 上記ネックカバーの上記被取付け部が上記頭部保護体の外側シェルの内側面と上記頭部保護体の裏当て部材の外側面との間にほぼ下方からほぼ上方に向かって差し込まれることによって、上記ネックカバーが上記頭部保護体に取付けられることを特徴とする請求の範囲第37項〜第59項のうちのいずれか1つに記載のヘルメット。
  61. 上記チンカバーを上記頭部保護体に取付けた取付け状態においては、上記頭部保護体の外側シェルの下端開口の面積に占める、上記第2の柔軟性カバー部材の面積の割合は、14〜34%の範囲であり、
    上記取付け状態においては、上記下端開口の周長に占める、上記第2の柔軟性カバー部材の、上記下端開口の周囲に沿った周長の割合は、28〜52%の範囲であることを特徴とする請求の範囲第37項〜第60項のうちのいずれか1つに記載のヘルメット。
  62. 上記チンカバーを上記頭部保護体に取付けた取付け状態においては、上記頭部保護体の外側シェルの下端開口の面積に占める、上記第2の柔軟性カバー部材の面積の割合は、18〜28%の範囲であり、
    上記取付け状態においては、上記下端開口の周長に占める、上記第2の柔軟性カバー部材の、上記下端開口の周囲に沿った周長の割合は、34〜46%の範囲であることを特徴とする請求の範囲第37項〜第60項のうちのいずれか1つに記載のヘルメット。
  63. 上記チンカバーを上記頭部保護体に取付けた取付け状態においては、上記頭部保護体の外側シェルの下端開口の面積に占める、上記第2の柔軟性カバー部材の上記柔軟性カバー本体の面積の割合は、8〜26%の範囲であり、
    上記取付け状態においては、上記下端開口の周長に占める、上記柔軟性カバー本体の、上記下端開口の周囲に沿った周長の割合は、24〜48%の範囲であることを特徴とする請求の範囲第37項〜第62項のうちのいずれか1つに記載のヘルメット。
  64. 上記チンカバーを上記頭部保護体に取付けた取付け状態においては、上記頭部保護体の外側シェルの下端開口の面積に占める、上記第2の柔軟性カバー部材の上記柔軟性カバー本体の面積の割合は、12〜22%の範囲であり、
    上記取付け状態においては、上記下端開口の周長に占める、上記柔軟性カバー本体の、上記下端開口の周囲に沿った周長の割合は、30〜42%の範囲であることを特徴とする請求の範囲第37項〜第62項のうちのいずれか1つに記載のヘルメット。
  65. 上記ネックカバーを上記頭部保護体に取付けた取付け状態においては、上記頭部保護体の外側シェルの下端開口の面積に占める、上記柔軟性カバー部材の面積の割合は、38〜88%の範囲であり、
    上記取付け状態においては、上記下端開口の周長に占める、上記柔軟性カバー部材の、上記下端開口の周囲に沿った周長の割合は、70〜94%の範囲であり、
    上記取付け状態においては、上記柔軟性カバー部材の外側周長に対する、上記柔軟性カバー部材の内側周長の割合は、58〜94%の範囲であることを特徴とする請求の範囲第37項〜第64項のうちのいずれか1つに記載のヘルメット。
  66. 上記ネックカバーを上記頭部保護体に取付けた取付け状態においては、上記頭部保護体の外側シェルの下端開口の面積に占める、上記柔軟性カバー部材の面積の割合は、48〜74%の範囲であり、
    上記取付け状態においては、上記下端開口の周長に占める、上記柔軟性カバー部材の、上記下端開口の周囲に沿った周長の割合は、80〜90%の範囲であり、
    上記取付け状態においては、上記柔軟性カバー部材の外側周長に対する、上記柔軟性カバー部材の内側周長の割合は、70〜88%の範囲であることを特徴とする請求の範囲第37項〜第64項のうちのいずれか1つに記載のヘルメット。
  67. 上記チンカバーおよび上記ネックカバーの両方を上記頭部保護体に取付けた取付け状態においては、上記頭部保護体の外側シェルの下端開口の面積に占める、上記第2の柔軟性カバー部材のうちの上記柔軟性カバー部材と重なっていない部分の面積の割合は、7〜16%の範囲であり、
    上記取付け状態においては、上記下端開口の周長に占める、上記第2の柔軟性カバー部材のうちの上記柔軟性カバー部材と重なっていない部分の、上記下端開口の周囲に沿った周長の割合は、6〜30%の範囲であることを特徴とする請求の範囲第37項〜第66項のうちのいずれか1つに記載のヘルメット。
  68. 上記チンカバーおよび上記ネックカバーの両方を上記頭部保護体に取付けた取付け状態においては、上記頭部保護体の外側シェルの下端開口の面積に占める、上記第2の柔軟性カバー部材のうちの上記柔軟性カバー部材と重なっていない部分の面積の割合は、9〜13%の範囲であり、
    上記取付け状態においては、上記下端開口の周長に占める、上記第2の柔軟性カバー部材のうちの上記柔軟性カバー部材と重なっていない部分の、上記下端開口の周囲に沿った周長の割合は、10〜20%の範囲であることを特徴とする請求の範囲第37項〜第66項のうちのいずれか1つに記載のヘルメット。
  69. 上記チンカバーおよび上記ネックカバーの両方を上記頭部保護体に取付けた取付け状態においては、上記頭部保護体の外側シェルの下端開口の面積に占める、上記第2の柔軟性カバー部材の上記柔軟性カバー本体のうちの上記柔軟性カバー部材と重なっていない部分の面積の割合は、6〜16%の範囲であることを特徴とする請求の範囲第37項〜第68項のうちのいずれか1つに記載のヘルメット。
  70. 上記チンカバーおよび上記ネックカバーの両方を上記頭部保護体に取付けた取付け状態においては、上記頭部保護体の外側シェルの下端開口の面積に占める、上記第2の柔軟性カバー部材の上記柔軟性カバー本体のうちの上記柔軟性カバー部材と重なっていない部分の面積の割合は、8〜14%の範囲であることを特徴とする請求の範囲第37項〜第68項のうちのいずれか1つに記載のヘルメット。
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