JP6800027B2 - ネックカバー及びヘルメット - Google Patents
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Description
また、ネックカバーの左右に存在する挿通孔があごひもによってそれぞれアゴの下へ向けて引っ張られるので、ネックカバーの左右側部の内側周縁部分が着用者の首回りの左右側面に引き寄せられることになる。そして、着用者の喉元には、締結されたあごひもによって、挿通孔を含むネックカバーの前方部分が密着する。
このようにして、着用者の首回りは、ネックカバーの内側周縁部分によって完全に覆われる。また、ネックカバーは、あごひもによって固定されているだけなので、着用者が首を動かすのを妨げない。さらに、ヘルメットを脱ぐ時は、あごひもの締結を解くと、喉元の前方部分はもちろんのこと、ネックカバーの内側周縁部分も同時に着用者の首から離れるので、容易にヘルメットを脱ぐことができる。
また、ネックカバーのその他の部分、即ち、着用者の首の左右側部から喉元までを覆う部分も前述の段落[0010]に記載したようにして、着用者の首回りに密着する。
ヘルメット10の外側は硬質材料のシェル12で覆われ、その内側に、衝撃を吸収するためのライナー14が固定されている。さらに、ライナー14の内側には、ヘルメットの被り心地を良くするための各種クッション材が取付けられている。
図1では、開口窓42からヘルメットの内部が見え、クッション材のうちの1つである、着用者の両頬に密着するチークパッド60が示されている。
ネックカバー40は、ヘルメット10の開口部Qの周縁から内側へ向かって張り出し、U字型の形状を成して、着用者の首の後部(うなじ)から前部(のど元)まで、首回りの全周囲を覆うことができる。さらに、ネックカバー40は、表側(ヘルメット10の外側向き)を合成皮革などの丈夫で伸縮性のある材料で覆い、裏側(ヘルメット10の内側向き)にパイル生地などの柔軟な材料で覆い、中間に発泡合成樹脂などの芯材を配しているので、着用者の首回りに密着し、かつ、ヘルメット10の着脱や、首の動きの邪魔にならない。
ここでは、U字型の形状のネックカバー40を、中央部分のネックパッド54Dと、その他の部分に分けて構成している。
そして、ネックパッド54D以外の部分を,左側パッドと,右側パッドの二つに分けることで、少なくとも3つの部品からU字型の形状のネックカバー40が構成されていることを示している。
図2Bでは、左右のパッド部分をさらに、挿通孔86を境目として、サブネックパッド64及びサブカバー84の2つの部品に分割している。
サブネックパッド64が開口部Qの周縁に配され、開口部の内側へ向けて張り出し、サブカバー84と縫製や接着などの方法で連結している。
しかし、ネックカバー40、または、サブネックパッド64は、チークパッド60(図1参照)のようなクッション材のように、ライナー14の内側にホック止めしてもよい。または、クッション材の内側に配置して、直接、クッション材に、ファスナー止めや、ホック止めをすることが可能である。
要するに、着用者の首回りを覆うようにネックカバー40を構成できれば、取付け位置
や、取付け方法は制限を受けないのである。
ただし、好ましくは、洗濯や消耗品の交換のために、ネックカバー40、または、サブネックパッド64は、脱着可能に取り付けられていることが望ましい。
あごひも20を締結することにより、ヘルメット全体をアゴの方へ引き寄せるので、ネックカバー40(図2A参照)の後部、または、ネックパッド54D(図2B参照)が着用者の首の後部に密着する。
また、ネックカバー40、または、サブネックパッド64の前方部分の左右に存在する挿通孔86があごひも20によってそれぞれアゴの下へ向けて引っ張られるので、ネックカバー40の左右側部の内側周縁部分、または、左右のサブカバー84の内側周縁部分が着用者の首回りP1の左右側面にそれぞれ引き寄せられることになる。さらに、着用者の喉元には、締結されたあごひもによって、挿通孔86を含むネックカバー40の前方部分、または、サブカバーの前方の端部84A(図4参照)が密着するので、着用者の首回りP1は、完全に密閉される。(図3参照)
右側パッド70Rをサブネックパッド64およびサブカバー84の二つの部分に分けている。サブカバー84は、着用者の首回りP1に密着するための内側周縁部分を含むので、サブネックパッド64よりも柔軟で伸縮性のある材料で作られることが望ましい。
段落[0021]で説明したように、ネックカバー40は、表側に合成皮革などの丈夫で耐久性のある材料を使用し、中間に発泡合成樹脂などの芯材を配して、裏側をパイル生地などで覆っている。
サブカバー84は、表側に柔らかい材料を使用するか、または、ネックカバーと同じ材料であっても、薄いものを選び、また、裏側の生地を伸縮性のある材料に変えることで、着用者の首回りP1への密着性を向上させることができる。
また、サブカバー84に挿通孔86を設けることで、あごひも20を締結した時の張力をより有効に、効率よく内側周縁部分へ伝えることができる。
しかし、段落[0024]で説明したように、取付け位置や、取付け方法は制限を受けないのである。
図5では、チークパッド60R(右側)が、右側パッド70Rと縫製、接着、ホック留めなどにより一体化される。右側パッド70Rは、段落[0027]で説明したようにヘルメット10に係止され、そして、チークパッド60は、ヘルメット内部(ライナー14の側面)にあるホック36に係止される。
このようにして、右側パッド70Rはヘルメットに脱着可能に取り付けられる。
また、図示しないが、左側パッド70Lも同様にして取り付けられる。
また、センターパッド54は、前頭部配置部54Bの下端部から前方側へ延出したところに前側係止部54Fを備え、ライナー14の前側に係止される。さらに、ネックパッド54Dの裏側には、ホック36が備えられ、ライナー14の後側に係止される。
また、クッション材との一体化によって、使用部品の点数を減らし、ひいては、組立工数をも減らすことができる。さらに、ヘルメットの重量も軽減できる。
即ち、第一の実施例のネックカバーをヘルメットのクッション材と一体化することも可能である。
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
このようにして、着用者Pの首回りP1は、ネックカバー40の内側周縁部分によって完全に覆われる。また、ネックカバー40は、あごひもによって固定されているだけなので、着用者Pが首を動かすのを妨げない。さらに、ヘルメット10を脱ぐ時は、あごひも20の締結を解くと、喉元の前方部分はもちろんのこと、ネックカバー40の内側周縁部分も同時に着用者Pの首から離れるので、容易にヘルメットを脱ぐことができる。
即ち、自転車用、スポーツ用、スノーモービル用、水上スキー用などのヘルメットに利用可能である。
12 シェル
14 ライナー
18 シールド
20 あごひも
36 ホック
40 ネックカバー
42 開口窓
54 センターパッド
54D ネックパッド
60 チークパッド
60L 左側チークパッド
60R 右側チークパッド
64 サブネックパッド部
64L 左側サブネックパッド
64R 右側サブネックパッド
68 サブネックパッド部(ネックパッド部)
70L 左側パッド
70R 右側パッド
82A 係止溝
84 サブカバー
84A サブカバーの前方の端部
84L 左側サブカバー
84R 右側サブカバー
86 挿通孔
P 着用者
P1 着用者の首回り
Q 開口部
Claims (4)
- ヘルメットにおいて着用者の頭部が挿入される開口部に取り付けられ、該開口部の周縁部から着用者側へ向かって張り出して、着用者側の内側周縁部分は、少なくとも、着用者の首の後部であるうなじから首の前部である喉元までの範囲を覆うように延在し、該喉元を覆う部分には、ヘルメットの内側に取り付けられたあごひもを挿通する左右一対の挿通孔が形成されているネックカバー。
- 着用者のうなじを覆う部分と、着用者の首の左側部から喉元までを覆う部分と、着用者の首の右側部から喉元までを覆う部分と、を含んで構成されている請求項1記載のネックカバー。
- 前記内側周縁部分が、該内側周縁部分よりも着用者とは離間する側の部分に比べて柔軟性を有している請求項1又は請求項2のネックカバー。
- ヘルメットの内側に取り付けられ、着用者と接触するクッション材と、
前記クッション材と一体化された請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のネックカバーと、
を備えたヘルメット。
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