JPH11104254A - 複合マスク及び成形マスク用装着具 - Google Patents

複合マスク及び成形マスク用装着具

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JPH11104254A
JPH11104254A JP9282727A JP28272797A JPH11104254A JP H11104254 A JPH11104254 A JP H11104254A JP 9282727 A JP9282727 A JP 9282727A JP 28272797 A JP28272797 A JP 28272797A JP H11104254 A JPH11104254 A JP H11104254A
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JP
Japan
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mask
molded body
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body holding
molded
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JP9282727A
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Haruhiko Ito
晴彦 伊藤
Satoshi Enomoto
聡 榎本
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Japan Vilene Co Ltd
Original Assignee
Japan Vilene Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 強い風圧を受けても位置ずれを起こしにく
く、圧迫感や息苦しさを与えることのない複合マスク及
び成形マスク用装着具を提供する。 【解決手段】 成形マスク用装着具は、成形マスク2の
保持が可能な成形体保持部3と、その保持部に連結する
装着用ベルト部4とを含み、成形体保持部が、気体流出
側に成形マスクを保持できると共に成形マスクの通気性
を実質的に保証する構造を有し、装着用ベルト部が、成
形体保持部の両端部から延びる2本の帯状部分を有する
と共に両開放端部に連結具43a,43bを有するか、
成形体保持部の一方の端部から延び、開放端部に第1連
結具を有する1本の帯状部分を有すると共に、第2連結
具を、帯状部分が延びる端部と反対側の成形体保持部端
部に有する。複合マスクは、前記装着具に成形マスクを
保持させてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複合マスク及びそ
の複合マスクに用いることのできるマスク用装着具に関
する。本発明による前記複合マスクは、2輪車(特に、
オートバイ)やオープンカーに乗車する際に装着するの
に好適である。
【0002】
【従来の技術】オートバイなどに乗車する際には、都市
部では排気ガスなどで空気が汚染されているため、また
農村部などでは非舗装道路走行時の粉塵などを避けるた
めに、マスクの装着を希望する者が多い。従来のマスク
は、マスク両端から出ている耳掛け紐で耳に止めたり、
マスクの両端を輪状につないだ紐を頭部に被るようにし
て取り付けたり、マスクの両端から出た紐を後頭部で止
めたりしている。しかしながら、このような従来のマス
クは、いずれもマスク本体の両端から出た紐で顔に取り
付けるため、オートバイなどで走行中に強い風圧を受け
るとマスクの位置がずれやすく、マスクとしての機能を
果たさないだけでなく、視界を妨げることもあり得るの
で、危険であるという問題があった。前記の紐とは別の
取付け具としては、例えば、顔面密着型のマスクカバー
が知られている。このマスクカバーは、伸縮性を有する
布製のカバー部と、そのカバー部と同じ素材からなり、
そのカバー部の両端部から外側へ延びている1対の装着
用ベルト部とからなり、伸縮性布製カバー部は、その内
側へ挿入して着用する布製平面マスク(例えば、ガーゼ
マスク)全体を完全に覆うことのできる大きさが必要で
あるので、一般的には、顔面の目元から下の部分を完全
に覆うことのできる大きさになる。また、装着用ベルト
部はカバー部の両端から出て、装着者の後頭部で相互に
連結することにより、マスクカバーを装着者の頭部に装
着することができる。このマスクカバーを用いる場合に
は、例えば、ガーゼマスクを、前記の伸縮性布製カバー
部の内側に入れ、ガーゼマスクが装着者の口や鼻の上を
覆う状態で、装着用ベルトを後頭部方向へ引っ張り、伸
縮性布製カバー部の布が伸びてガーゼマスク全体を顔面
に完全に密着させた状態で、前記の装着用ベルト部を後
頭部で連結することによって装着する。このマスクカバ
ーを用いると、伸縮性布製カバー部の収縮力によって布
製平面マスクが顔面に完全に密着しているので、位置ず
れは起こりにくくなる。しかしながら、ガーゼマスクが
装着者の顔面に密着するだけでなく、マスクカバーの内
側表面の一部も装着者の顔面に密着し、装着者の鼻や口
を全体的に圧迫するので、装着者に圧迫感を与える。ま
た、伸縮性布製カバー部は、一般に、通気性に富む繊維
材料から構成されてはいるものの、ガーゼマスクが装着
者に押しつけられているので、息苦しくなるという欠点
があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、オートバイなどに乗車する際に装着して強い風圧を
受けても位置ずれを起こしにくく、しかも圧迫感や息苦
しさを与えることのないマスクを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記の課題は、本発明に
よる成形マスクとその成形マスク用の装着具とを含む複
合マスクであって、前記装着具が、(1)前記成形マス
クを保持することができ、成形体からなる保持部と、
(2)その成形マスク用成形体保持部に連結する装着用
ベルト部とを含み、前記複合マスクの装着時に、前記成
形体保持部が、その成形体保持部の気体流出側に成形マ
スクを保持すると共に、保持された成形マスクの通気性
を実質的に保証する構造を有し、前記装着用ベルト部
が、前記成形体保持部の両端部領域からそれぞれ成形体
保持部側とは反対方向に向かって延びる2本の帯状部分
を少なくとも有すると共に、それらの前記成形体保持部
側とは反対側の両開放端部側領域にそれぞれを相互に連
結することによって装着者の頭部に装着することのでき
る構造を有する第1の連結具と第2の連結具とを有する
か、あるいは前記成形体保持部の一方の端部領域から成
形体保持部側とは反対方向に向かって延び、その前記成
形体保持部側とは反対側の開放端部側領域に第1の連結
具を有する1本の帯状部分を少なくとも有すると共に、
前記第1連結具と連結することによって装着者の頭部に
装着することのできる構造を有する第2の連結具を、前
記の1本の帯状部分が延びる端部側とは反対側の前記成
形体保持部の端部領域に有することを特徴とする、前記
の複合マスクによって達成することができる。また、本
発明は、(1)成形マスクを保持することができ、成形
体からなる保持部と、(2)その成形体保持部に連結す
る装着用ベルト部とを含み、前記成形体保持部が、その
成形体保持部の気体流出側に成形マスクを保持すること
ができると共に、保持される成形マスクの通気性を実質
的に保証する構造を有し、前記装着用ベルト部が、前記
成形体保持部の両端部領域からそれぞれ成形体保持部側
とは反対方向に向かって延びる2本の帯状部分を少なく
とも有すると共に、それらの前記成形体保持部側とは反
対側の両開放端部側領域にそれぞれを相互に連結するこ
とによって装着者の頭部に装着することのできる構造を
有する第1の連結具と第2の連結具とを有するか、ある
いは前記成形体保持部の一方の端部領域から成形体保持
部側とは反対方向に向かって延び、その前記成形体保持
部側とは反対側の開放端部側領域に第1の連結具を有す
る1本の帯状部分を少なくとも有すると共に、前記第1
連結具と連結することによって装着者の頭部に装着する
ことのできる構造を有する第2の連結具を、前記の1本
の帯状部分が延びる端部側とは反対側の前記成形体保持
部の端部領域に有することを特徴とする、成形マスク用
装着具にも関する。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に沿って、本発明
の複合マスク(すなわち、成形マスクとその成形マスク
用の装着具とを含む複合マスク)、及び本発明の成形マ
スク用装着具(すなわち、成形マスク用の装着具であっ
て、成形マスクを保持すると前記の本発明の複合マスク
となる)を詳細に説明する。図1は、本発明の成形マス
ク用装着具10(図2参照)に成形マスク2を取付けて
保持した状態を、装着者の外側(空気流入側)から見た
斜視図であり、図2は、成形マスク2を取付ける前の、
本発明の前記成形マスク用装着具10を装着者側(空気
流出側)から見た斜視図である。また、図3は、前記成
形マスク用装着具10に取付けることのできる前記成形
マスク2を、成形マスク用装着具10側(空気流入側)
から見た斜視図である。すなわち、本発明の複合マスク
1は、成形マスク2と成形マスク用装着具10とを有
し、本発明の成形マスク用装着具10は、成形マスク用
の成形体保持部として作用するマスクカバー3と、その
マスクカバー3に連結し、しかもマスクカバー3の両端
部からそれぞれ成形体保持部側とは反対方向に向かって
延びる外部帯状部分を少なくとも有する装着用ベルト部
4とを含む。
【0006】本発明の複合マスクにおける成形マスクに
は、一般の粉塵の捕集を目的としたマスク用濾材をその
まま利用することができる。例えば、粉塵捕集が可能な
繊維層を有する濾材からなり、好ましくは不織布製濾
材、更に好ましくは密度勾配を設けた不織布製濾材から
なることができる。また、極細繊維(例えば繊維径1〜
10μm)から構成される密層を設けることが望まし
く、このような繊維層は例えばメルトブロー不織布によ
って得ることができる。更に、濾材をエレクトレット化
して捕集効率を高めることもできる。エレクトレット化
する場合、ポリオレフィン系の繊維から構成される不織
布を使用することが望ましく、ポリプロピレン繊維から
なるメルトブロー不織布や、水流絡合不織布が好適であ
る。なお、濾材には必要に応じて活性炭、ゼオライト、
活性炭繊維などからなる脱臭層や、補強や装飾の目的
で、編織布、ネットなどを積層してもよい。
【0007】成形マスクは、好ましくは多層構造、すな
わち積層体からなり、各層は好ましくは繊維材料から構
成される。繊維材料以外の材料からなる層としては、ネ
ット又は発泡体からなる層を挙げることができる。繊維
材料から構成される層は、不織布層、編物層、又は織物
層であることができ、不織布層であることが好ましい。
成形マスクが、各繊維層ごとにプレフィルタ層、メイン
フィルタ層、支持及び/又は補助フィルタ層などとして
の特定の機能と構造をもつことができる。多層構造の層
数は特に限定されるものではないが、好ましくは2〜8
層、より好ましくは3〜5層である。
【0008】本発明の複合マスクにおける成形マスク
は、典型的には、外層(すなわち、装着時にマスク表面
側になる繊維層)/中間層/内層(すなわち、装着時に
マスク裏面側になる繊維層)の3層構造からなり、その
積層体が、典型的には図1及び図3に示すようにカップ
状に成形されている。前記の3層構造の積層体からなる
成形マスクにおいて、通常、メインフィルタ層としての
機能を有する中間層には、好ましくは不織布、より好ま
しくは微細繊維からなる不織布、例えば、メルトブロー
不織布や、エレクトレット化しやすい分割繊維不織布
(すなわち、分割型複合繊維を用いた不織布やフイルム
を細化したスプリットファイバーを用いた不織布)など
を用いることができる。特に、平均繊維径が、好ましく
は1〜10μm、より好ましくは1〜5μmのメルトブ
ロー不織布は、捕集能力が優れている点で好ましい。こ
れらの不織布を構成する繊維は、特に限定されるもので
はないが、誘電性樹脂、例えば、ポリプロピレン、ポリ
メチルペンテンなどのポリオレフィン系樹脂、又はポリ
カーボネート樹脂などからなる繊維が好ましい。
【0009】一方、外層及び内層は、それぞれプレフィ
ルタ層及び補助フィルタ層としての働きと共に、成形マ
スクの立体形状を保持する働きをも有する。更に、外層
は、成形マスクの外観を向上する機能を有し、そして内
層は、装着者の接触感を向上する機能も有する。外層及
び内層のいずれにも、不織布を用いることが好ましい。
それらの不織布としては、いずれも熱接着性繊維を含む
不織布であることが望ましく、特に、繊維油剤量の少な
い(好ましくは0.15重量%以下の)、機械的絡合不
織布、例えば、ニードルパンチ不織布(水洗などにより
繊維油剤を除いたもの)や水流絡合不織布が好ましい。
このような不織布重量に対する繊維油剤量が0.15重
量%以下、より好ましくは0.13重量%以下の機械的
絡合不織布(水流絡合不織布、ニードルパンチ不織布な
ど)は、エレクトレット化しやすく、繊維間の空隙が大
きくて圧力損失が低いにもかかわらず、捕集能力に優れ
るのでよい。熱接着性繊維を含む不織布は、誘電性繊維
と熱接着性繊維からなるものが適している。
【0010】誘電性繊維としては、ポリプロピレン繊
維、ポリメチルペンテン繊維などのポリオレフィン系繊
維が適している。熱接着性繊維としては、ポリプロピレ
ン/ポリエチレン、ポリプロピレン/変性ポリプロピレ
ンなどの融点の異なる2成分以上の樹脂からなる複合繊
維、特にそれ自体も誘電性であるポリオレフィン系複合
繊維が適している。熱接着性繊維と誘電性繊維とは、均
一に混合されていてもよいが、むしろ、誘電性繊維の層
と熱接着性繊維を多く含む層とから構成されている方
が、エレクトレット化による帯電効果が長続きするので
好ましい。なお、外層又は内層のいずれか一方(一般的
には内層)が、熱接着性繊維を主に含む不織布か、又は
熱接着性繊維のみからなる不織布で構成されている場合
には、他方(一般的には外層)が、誘電性繊維、例えば
ポリオレフィン系の繊維や糸から主に構成される編織物
や不織布、又は誘電性繊維のみから構成される編織物や
不織布であることができる。
【0011】前記の中間層、外層及び内層を構成する各
不織布の目付、見掛け密度、及び厚みなどは、成形後の
成形マスクの圧力損失が適切な値になるように適宜調整
することができ、特に限定されるものではない。一般に
は、前記中間層(成形前)を構成する不織布の目付は、
好ましくは20〜150g/m2 、より好ましくは40
〜120g/m2 である。20g/m2未満であると得
られる成形マスクの塵埃捕集効率が低下し、150g/
2 を越えると得られる成形マスクの圧力損失が大きく
なる。また、前記中間層(成形前)を構成する不織布の
見掛け密度も特に限定されるものではないが、好ましく
は0.05〜0.15g/cm3 、より好ましくは0.
06〜0.1g/cm3 である。0.05g/cm3
満であると得られる成形マスクが十分に塵埃を捕集でき
なくなることがあり、0.15g/m3 を越えると得ら
れる成形マスクの圧力損失が大きくなる。
【0012】前記外層(成形前)を構成する不織布の目
付も特に限定されるものではないが、好ましくは40〜
300g/m2 、より好ましくは50〜200g/m2
である。前記外層(成形前)を構成する不織布の見掛け
密度も特に限定されるものではないが、好ましくは0.
04〜0.13g/cm3 、より好ましくは0.06〜
0.1g/cm3 である。また、前記内層(成形前)を
構成する不織布の目付は特に限定されるものではない
が、好ましくは40〜300g/m2 、より好ましくは
50〜200g/m2 である。前記内層(成形前)を構
成する不織布の見掛け密度も特に限定されるものではな
いが、好ましくは0.04〜0.13g/cm3 、より
好ましくは0.06〜0.1g/cm3 である。なお、
外層と内層の不織布の目付の合計量は、150g/m2
以上、より好ましくは200g/m2 以上であることが
望ましい。この内層及び外層の目付の合計量が150g
/m2 未満であると、得られる成形マスクの保形性が悪
く、使用時に変形したり、つぶれて圧力損失が大きくな
ることがある。更に、本発明による複合マスクの成形マ
スクの厚みは、従来のものと変わるものではないが、例
えば、3層構造の成形マスクでは、成形マスクの頂部で
測定した厚さが好ましくは0.8〜3.5mm、より好
ましくは1〜2.5mmである。
【0013】前記の成形マスクの成形に用いる積層体
は、前記の外層と中間層と内層との3層構造からなる積
層体だけでなく、前記の3層積層体の外側、外層と中間
層との間、又は中間層と内層との間に、別の繊維層(例
えば、装飾層、予備フィルタ層、耐熱性繊維からなる耐
熱層、不燃性繊維からなる不燃層、繊維層に難燃剤や難
燃性樹脂で難燃加工した防炎層、活性炭繊維を含む脱臭
層など)や活性炭含有層などを設けた4層構造からなる
積層体、更には、外層と中間層との2層構造からなる積
層体、中間層と内層との2層構造からなる積層体である
ことができる。上記のいずれの積層体の場合にも、少な
くとも1層(3層以上の場合は、外層及び内層以外の中
間層)は、微細繊維からなるメルトブロー不織布などの
メインフィルタ層であることが好ましい。
【0014】前記の活性炭含有層は、例えば、繊維層
(特には不織布層)に活性炭粒子を散布し、更にその上
に繊維層(特には不織布層)を積層した構造であるか、
繊維層(特には不織布層)中に活性炭粒子を実質的に均
質に分散担持させた構造であるか、2つの繊維層(特に
は不織布層)間に活性炭層を挟んだ構造であるか、ある
いは、繊維層(特には不織布層)中に活性炭粒子を実質
的に均質に分散担持させた層を、2つの繊維層(活性炭
不含層)間に挟んだ構造であることができる。こうした
活性炭含有層を、本発明の成形マスクに設けると、脱臭
機能を付与することができるので好ましい。活性炭含有
層における活性炭の含有量は、好ましくは10〜400
g/m2 、より好ましくは20〜150g/m2 であ
る。含有量が10g/m2 未満であると、脱臭効果が不
十分となり、400g/m2 を越えると吸気抵抗が高く
なる。本発明の成形マスクにおける活性炭含有層の数は
限定されないが、1層であることが好ましい。また、活
性炭含有層の厚さも特に限定されないが、好ましくは
0.5〜10mm、より好ましくは1〜7mmである。
【0015】前記の活性炭含有層が、繊維層に活性炭粒
子を散布し、その上に更に繊維層を積層した構造である
場合には、下層の繊維層の目付は、好ましくは30〜1
20g/m2 、より好ましくは40〜100g/m2
あり、上層の繊維層の目付は、好ましくは20〜100
g/m2 、より好ましくは30〜90g/m2 である。
更に、これらの活性炭含有層を形成する繊維層には活性
炭粒子の担持を確実なものにするため、熱接着性繊維が
含まれていることが望ましい。
【0016】本発明の複合マスクにおける成形マスク
は、例えば図3に示すように、お椀型などの立体形状に
成形されて一定の立体形状を維持し、装着者の顔面形状
にフィットしやすいようにする。すなわち、成形マスク
の内側表面が、装着者の口及び鼻とは直接に接触せず、
成形マスクの周辺部でのみ、装着者の顔面と接触する立
体形状を有するのが好ましい。本発明による複合マスク
で用いる成形マスクの成形工程としては、任意の成形方
法、例えば、熱成形法を用いることができる。例えば、
熱成形法によれば、シート状の積層体を、加熱した後に
室温又はそれ以下の温度の一対の金型と接触させるか、
又は公知の一対の加熱金型と接触させ、椀(カップ)状
に立体成形された熱成形体を製造することができる。成
形条件は特に限定されるものではないが、一般には前者
の場合であれば120〜160℃で加熱した後、金型に
よる成形を0.5〜5秒間、より好ましくは0.5〜
2.5秒間実施する。こうして保形性及び可撓性を有す
る成形マスクを製造することができる。成形マスクの上
部(鼻を覆う部分)にアルミニウムや鉄などの金属から
なる金属棒や金属薄板、あるいはこれらを塩化ビニル樹
脂などの樹脂で被覆したものなどからなる鼻金(図示せ
ず)を設ける場合には、鼻の位置に対応する成形マスク
の外側にその成形後に取り付けることができる。
【0017】本明細書において「保持」とは、適当な連
結具を成形マスク及び成形マスク用装着具の両方又はい
ずれか一方に設け、その連結具を利用して成形マスクを
成形マスク用装着具に取り付ける場合だけでなく、連結
具を利用せずに、成形マスク用装着具の内側(装着者側
又は空気流出側)に成形マスクを単に担持させる場合も
含む。図1の複合マスク1は、例えば本発明の成形マス
ク用装着具10の内側(装着者側又は空気流出側)に前
記成形マスク2を取付けて、保持させてから、装着者に
装着する態様を示す。本発明の成形マスク用装着具10
は、図2に示すように、成形マスク用の成形体保持部と
して作用するマスクカバー3と、装着用ベルト部4とを
含む。本発明の複合マスクにおいて、マスクカバーは、
成形マスクを着脱自在に保持することができる。また、
マスクカバーの内側に成形マスクを挿入するだけでもよ
い。保持手段は、特に限定されるものではないが、例え
ば、図2及び図3に示すように、成形マスク2の外側
(気体流入側)の表面に連結具21を設け、マスクカバ
ー3の内側(気体流出側)の表面の相当位置に、対応す
る連結具31を設け、それらの連結によって、成形マス
ク2をマスクカバー3の内側表面に着脱自在に取付ける
ことができる。一対の連結具としては、例えば、凹フッ
クと凸フックとの組合せ、面ファスナーの組合せ、又は
ボタンとボタン穴との組合せ等を挙げることができる。
また、成形マスクの気体流入側表面が不織布からなる場
合には、マスクカバーの内側に設けた雄型面ファスナー
によって、その成形マスクを保持することもできる。
【0018】更に、成形マスクは形状保持性と可撓性と
を有するので、成形体マスクカバーの内側に、前記成形
マスクの外側(空気流入側)表面輪郭形状と適合し、前
記成形マスクを嵌め込むことのできる窪みを設け、その
窪みに成形マスクを嵌め込むことによって、成形マスク
をマスクカバーの内側表面に着脱自在に取付けることも
できる。また、成形体マスクカバーの内側(特には、周
縁部)に複数個の舌片を設け、成形マスクの外周囲を、
前記舌片と成形体マスクカバーの内側表面との間に挟み
込むことによって着脱自在に取付けることもできる。従
って、本発明の複合マスクにおいては、成形マスクのフ
ィルター特性が劣化した場合には、成形マスクのみを取
り替えることにより、フィルター特性を良好な状態に維
持することができる。
【0019】本発明の複合マスク及び成形マスク用装着
具において、成形マスクを保持する成形体保持部、例え
ば、マスクカバーは、保持される成形マスクの通気性を
実質的に保証する構造を有する成形体である。ここで、
成形体保持部(例えば、マスクカバー)は、前記成形マ
スクと同様に形状保持性を有する。前記の成形体保持部
(例えば、マスクカバー)の形状保持性は、前記成形マ
スクの形状保持性と同程度、あるいはそれ以上又はそれ
以下であることができ、前記成形マスクの形状保持性を
考慮して適宜決定することができる。成形体保持部(例
えば、マスクカバー)は、例えば、シート材料や樹脂材
料から成形金型を用いて成形することができる。あるい
は、成形体保持部(例えば、マスクカバー)の外周形状
に合わせてくり抜いたシート材料を用意し、そのシート
材料の外周部から内側に向かって適宜切込み(線状又は
面状)を入れ、その切込みによって分離された領域を適
宜重ね合わせ、適当な固定手段(例えば、リベットや縫
製)などで固定することによって立体形状を形成させる
ことにより、目的とする成形体保持部(例えば、マスク
カバー)とすることもできる。
【0020】また、成形マスク用保持具に関して、「通
気性を実質的に保証する構造」とは、成形マスクがそれ
単独での使用状態で本来的に有している通気性が、前記
マスクカバーに保持した状態で使用した場合でも、実質
的に妨害されず、成形マスクがフィルターとしての機能
を実質的に発揮することのできる構造を意味する。
【0021】マスクカバーが、通気性を有していない材
料[例えば、プラスチック製、エラストマー製、ゴム製
又は皮革(合成皮革、天然皮革、若しくは人工皮革)製
のシート材料や成形品]から構成されている場合には、
例えば、図1及び図2に示すように、マスクカバー3に
1又はそれ以上の通気孔32を設けることができる。ま
た、マスクカバーの中心部にメッシュ窓を設けることも
でき、マスクカバー全体をメッシュ構造成形体から形成
することもできる。マスクカバーの大きさは、前記の通
気性を実質的に保証する構造であるかぎり限定されず、
成形マスクよりも大きく、成形マスク全体を完全に覆う
ものであることも、逆に成形マスクよりも小さく、成形
マスクがはみだす大きさであることもできる。
【0022】前記のような通気孔(メッシュ窓を含む)
を設けた場合でも、マスクカバーの内側に保持する成形
マスクの外側表面(気体流入側表面)が、マスクカバー
の内側表面(気体流出側表面)と直接に接触すると、そ
の接触面においては、成形マスクのフィルター特性を利
用することができなくなる。そこで、マスクカバーで成
形マスクを保持した際に、マスクカバーの内側表面と成
形マスクの外側表面との間に空間を形成して、成形マス
クの外側表面とマスクカバーの内側表面との接触面積を
最小に抑えることができるような構造を有する成形体か
らなるマスクカバー又は成形マスクを用いるのが好まし
い。例えば、図4に示すように、成形マスク2の外側表
面輪郭形状とマスクカバー3の内側表面輪郭形状とが大
略相当する形状を有するものの、成形マスク2とマスク
カバー3を周辺部でのみ接触させ、中央部では接触させ
ない構造とすると、それらの間に空間7aが形成され
る。また、成形マスク2も装着者8の口や鼻とは接触し
ない成形体であるので、装着用ベルト4で装着者8に装
着した場合には、成形マスク2の内側にも、装着者8と
の間に空間7bが形成される。
【0023】また、成形体マスクカバーと成形マスクと
の間にスペーサーを挿入して、マスクカバーの内側表面
と成形マスクの外側表面との間に空間を形成することも
できる。この場合には、例えば、図5に示すように、成
形マスク2の外側表面輪郭形状とマスクカバー3の内側
表面輪郭形状とを変える必要はない。成形体マスクカバ
ーと成形マスクとの間に設けるスペーサーは、成形マス
クのフィルター特性を妨害しない態様で設けるのが好ま
しい。例えば、図3に示すように、成形マスク2の周辺
部の外側表面上に細棒状のスペーサー9aを、連続的又
は断続的に設けるのが好ましい。また、成形マスクのフ
ィルター特性を妨害しない態様で、成形マスクの中央部
に細棒状又はドット状のスペーサーを設けることもでき
る。スペーサーを成形マスクの周辺部及び/又は中央部
の外側表面上に設ける替わりに、マスクカバーの内側表
面上の相当する位置に設けることもできるし、成形マス
クとマスクカバーの両方に設けることもできる。更に、
図5に示すように、成形マスクの周辺部の内側表面上に
スペーサー9bを設けて、成形マスクの内側と装着者と
の間の空間を一層拡大させることもできる。なお、マス
クカバーの内側表面と成形マスクの外側表面との間に空
間が形成される場合には、その空間内に充分量の気体
(空気)を供給することのできる通気孔を少なくとも1
個所、マスクカバーに設ければ充分である。
【0024】成形体マスクカバーと成形マスクとの間に
挿入するスペーサーは、通気性を有さない材料(例え
ば、樹脂、特にはホットメルト樹脂)、あるいは通気性
を有する材料、例えば、ネット状材料、繊維材料(例え
ば、織編物又は不織布)、又は発泡体から形成すること
ができる。通気性を有する材料を用いる場合には、成形
マスクよりも圧力損失の小さいものが好ましい。成形マ
スクよりも圧力損失が小さい材料(例えば、発泡体)か
らなるスペーサーは、成形体マスクカバーと成形マスク
との間の空間に充填させた状態で挿入することもでき
る。
【0025】マスクカバーを、通気性を有する材料から
形成することもできる。通気性を有する材料としては、
成形マスクの素材と同一若しくは異なる素材の布(例え
ば、織編物若しくは不織布)又はネット状材料を用いる
ことができ、それらの繊維間空隙が成形マスクよりも大
きく、圧力損失が低いものを使用するのが好ましい。
【0026】本発明による複合マスク及び成形マスク用
装着具において、マスクカバー成形体は、装着者が自動
二輪車に乗車して走行している際に受ける風圧に抵抗し
て、マスクカバーの形状を実質的に保持することのでき
る程度の剛性を有しているのが好ましい。また、装着者
が自動二輪車で走行中に転倒した場合に、マスクカバー
成形体が破損し、その破損片が装着者の顔面などを傷つ
けることがない程度の柔軟性を有しているのが好まし
い。なお、前記のスペーサー(特に、成形体マスクカバ
ーと成形マスクとの間の空間に充填させるタイプの発泡
体スペーサー)を利用すると、マスクカバー成形体に加
わる風圧に対する形状保持性能を維持しながら、マスク
カバー成形体の剛性を低くし、柔軟性を高めることが容
易になるので好ましい。
【0027】本発明の複合マスク及び成形マスク用装着
具において、前記装着具は、前記成形体保持部(例え
ば、マスクカバー)に連結する装着用ベルト部を含む。
例えば、図1及び図2に示すように、装着用ベルト部4
は、複合マスク1の装着時に装着者の一方の頬から他方
の頬への横断方向(図1の矢印Aの方向)へ、成形マス
ク2の気体流入側の中央部を通過して延びる1本の装着
用ベルト4であることができる。この場合、装着用ベル
ト4は、マスクカバー3と重なる内部帯状部分41と、
マスクカバー3の両端部からそれぞれマスクカバー3と
は反対方向に向かって延びる2つの外部帯状部分42
a,42bとからなる。この装着用ベルトは、マスクカ
バーに設けたベルト通し(例えば、マスクカバーに設け
た1対のスリット状孔から形成)及び/又は固定具によ
って、前記内部帯状部分とマスクカバーとを連結及び/
又は固定させることができる。ベルト通し及び/又は固
定具を設ける場合に、それらの位置や数は限定されない
が、例えば図1に示すように、ベルト通し35をマスク
カバー3の中央部に設け、マスクカバー3の両端部領域
に固定具34を設け、それらによって装着用ベルト4を
マスクカバー3に連結及び/又は固定することもでき
る。図1及び図2に示すように、装着用ベルト4が1本
のベルトからなる場合には、その全体の長さは、装着者
の頭部外周を装着方向へ1周することのできる長さより
も長いことが必要である。
【0028】また、前記の装着用ベルト部は、例えば、
図6に示すように、マスクカバー3に、好ましくはその
両端部領域で、固定具34によってそれぞれ固定され、
それらの両端部からそれぞれマスクカバー3とは反対方
向に向かって延びる2本の装着用ベルト42a,42b
であることもできる。この場合、装着用ベルトの長さ
は、2本の各装着用ベルトの長さの合計と、マスクカバ
ーにおける両固定具間の距離との和が、装着者の頭部外
周を装着方向へ1周することのできる長さよりも長いこ
とが必要である。更に、装着用ベルト部は、マスクカバ
ーの一方の端部領域で固定され、その固定端部領域か
ら、マスクカバーの外側方向へ延びる1本の帯状部分か
らなることもできる。この場合、その1本の装着用ベル
ト部の長さは、その装着用ベルト部の長さと、マスクカ
バーにおける前記固定端部領域から反対側固定端部領域
への距離との和が、装着者の頭部外周を装着方向へ1周
することのできる長さよりも長いことが必要である。ま
た、装着用ベルト部は、マスクカバーの一方の端部領域
で固定され、その固定端部領域(第1の固定端部領域)
から、マスクカバーの中央部を横断して(場合により、
その途中で、例えばベルト通しを介して)、更に反対側
の端部領域で固定され、その固定端部領域(第2の固定
端部領域)から、マスクカバーの外側方向へ延びる1本
の帯状部分からなることもできる。この場合、その1本
の装着用ベルト部の長さは、装着者の頭部外周を装着方
向へ1周することのできる長さよりも長いことが必要で
ある。
【0029】装着用ベルト部をマスクカバーに固定する
前記の各固定具は、使用時での着脱を可能にする固定具
(すなわち、連結具)であることもできる。また、装着
具の使用時に、装着用ベルト部がマスクカバーから脱離
しないように、装着具の製造時に両者を固定することも
できる。
【0030】装着用ベルト部は任意の材料から構成する
ことができるが、伸縮性を有する材料から構成するのが
好ましい。この場合、装着用ベルト部の伸縮度が、成形
体保持部の伸縮度よりも大きいと、本発明の複合マスク
を装着する際に、成形体保持部の変形を抑制し、更に装
着者へ加わる圧力を小さくすることができる。装着用ベ
ルト部が、伸縮性を有していない材料から構成される場
合には、装着用ベルト部の一部に、長さ調節手段を設け
ることが好ましい。また、装着用ベルト部が、図1及び
図2に示すように、成形マスク2の気体流入側の中央部
を通過して延びる1本のベルト4からなり、通気性を阻
害するように(例えば、通気孔を塞ぐように)延びる場
合には、装着用ベルト部は、通気性に富む材料から作成
するのが好ましく、特に限定されるものではないが、織
物、編物、又は樹脂ネットなどからなることができ、そ
れらの繊維間空隙が成形マスクよりも大きく、圧力損失
が低いものを使用するのが好ましい。また、装着用ベル
ト部が通気性を有さない材料から作成され、装着用ベル
ト部が通気性を阻害するように(例えば、通気孔を塞ぐ
ように)延びる場合には、装着用ベルト部のその部分に
通気孔を設けるのが好ましい。
【0031】また、例えば、図7に示すように、マスク
カバー2の中央部に通気孔32が設けられている場合に
は、装着用ベルト4を、マスクカバー2と重なり合う内
部帯状部分で上方ベルト部41aと下方ベルト部41b
とに2つに分岐させて環状体とし、それらのベルト部4
1a,41bによって通気孔32が塞がらないようにす
るのが好ましい。この場合、上方ベルト部41a及び下
方ベルト部41bを、それぞれマスクカバーの中央上部
及び中央下部にてベルト通し35で連結し、更に固定具
34によってそれぞれマスクカバーの両端部領域にてマ
スクカバー2に固定するのが好ましい。
【0032】本発明による複合マスクは、前記の装着用
ベルト部が、前記成形体保持部の両端部からそれぞれ成
形体保持部とは反対方向に向かって延びる2つの外部帯
状部分を少なくとも有する装着用ベルト部である場合
(装着用ベルト部が1本又は2本の帯状部分からなる場
合)には、それらの2つの外部帯状部分のそれぞれに設
けた着脱自在の連結具(好ましくは、それらの2つの外
部帯状部分の前記成形体保持部側とは反対側の両開放端
部領域のそれぞれに設けた着脱自在の連結具)を相互に
連結することによって、装着者の頭部に着脱自在に装着
することができる。例えば、図1及び図2に示すとお
り、外部帯状部分42aの開放端部に設けた雄型嵌め込
みファスナー43aと、もう一方の外部帯状部分42b
の開放端部に設けた雌型嵌め込みファスナー43bとの
連結によって装着者の頭部に着脱自在に装着することが
できる。あるいは、例えば、図6又は図7に示すとお
り、外部帯状部分42a,42bの各開放端部に設けた
面ファスナー43a,43bの連結によって装着者の頭
部に着脱自在に装着することができる。
【0033】前記の装着用ベルト部が、マスクカバー
(好ましくはその一方の端部)で固定され、その固定部
(好ましくは、その固定端部)から、マスクカバーの外
側方向へ延びる1本の帯状部分からなる場合には、前記
の帯状部分(好ましくはその開放端部)に設けた着脱自
在の連結具と、マスクカバーに設けた着脱自在の連結具
(好ましくは、前記固定端部とは反対側のマスクカバー
のもう一方の端部に設けた着脱自在の連結具)とを相互
に連結することによって、装着者の頭部に着脱自在に装
着することができる。また、前記の装着用ベルト部が、
マスクカバーの一方の端部で固定され、その固定端部
(第1の固定端部)から、マスクカバーの中央部を横断
して(場合により、その途中で、例えばベルト通しを介
して)、更に反対側の端部で固定され、その固定端部
(第2の固定端部)から、マスクカバーの外側方向へ延
びる1本の帯状部分からなる場合には、前記の帯状部分
の開放端部に設けた着脱自在の連結具と、マスクカバー
の第1固定端部に設けた着脱自在の連結具とを相互に連
結することによって、装着者の頭部に着脱自在に装着す
ることができる。
【0034】着脱自在の連結具としては、前記の雄型嵌
め込みファスナーと雌型嵌め込みファスナーとの組合
せ、一対の面ファスナーの組合せ、ボタンとボタン穴
(好ましくは複数の調整用ボタン穴)との組合せ、又は
凹フックと凸フックとの組合せ(好ましくはいずれか一
方を複数個として調整用に用いる)を挙げることができ
る。前記の図6又は図7に示すように、一対の面ファス
ナー43a,43bを用いると、面ファスナー相互の結
合位置を適当にずらすことによって、装着者の頭部の大
きさに合わせて装着用ベルト4の長さを容易に調整する
ことができる。
【0035】本発明の複合マスク又は成形マスク用装着
具において、前記の装着用ベルト部は、装着時に装着者
の耳部を迂回することのできる非直線型の耳部迂回部を
有するものであることができる。図1及び図2に示した
本発明の複合マスク1及び成形マスク用装着具10にお
いて、直線型装着用ベルト4に替えて、耳部迂回部44
を有する非直線型ベルト40を使用した態様を、図8に
示す。図9に、その複合マスク1を装着した状態を示
す。図8に示すように、非直線型ベルト40は、装着時
に装着者の耳部に接触することになる部分に屈曲部を有
しているので、その屈曲部が耳部迂回部44として作用
する。従って、図9に示すように、装着時に、装着者の
耳を覆ってしまうことがなく、耳が痛くなったり、周囲
の音が小さくなって、危険を察知しにくいという問題が
生じない点で好ましい。また、複合マスク装着後にヘル
メット等を装着してもずれないという効果も奏する。
【0036】耳部迂回部は、図8及び図9に示すよう
に、装着時に耳の下を通る形状であることもできるが、
図10に示すように、装着時に耳の上を通る形状である
こともできる。耳の上下を同時に通る形状であることも
できる。また、耳部迂回部は、図8〜図10に示すよう
な屈曲部であることもできるが、弧状の湾曲部であるこ
ともできる。更に、屈曲部が、図8〜図10に示すよう
に、1個所の屈曲点からなる必要はなく、2個所の屈曲
点からなることもできる。更に、耳部迂回部が、屈曲部
と湾曲部との組合せからなることもできる。
【0037】耳部迂回部を有する非直線型装着用ベルト
は、複合マスクの装着時に装着者の一方の頬から他方の
頬への横断方向(図1の矢印Aの方向)へ、成形マスク
の気体流入側の中央部を通過して延びる部分を含む1本
の装着用ベルトであることができる(図1、図2、図7
及び図8参照)。また、マスクカバーに、好ましくはそ
の両端部領域で、固定具によってそれぞれ固定され、そ
れらの両端部からそれぞれマスクカバーとは反対方向に
向かって延びる2本の装着用ベルトであることもできる
(図6参照)。更に、マスクカバーの一方の端部領域で
固定され、その固定端部領域から、マスクカバーの外側
方向へ延びる1本の帯状部分からなることもできる。あ
るいは、マスクカバーの一方の端部領域で固定され、そ
の固定端部領域(第1の固定端部領域)から、マスクカ
バーの中央部を横断して(場合により、その途中で、例
えばベルト通しを介して)、更に反対側の端部領域で固
定され、その固定端部領域(第2の固定端部領域)か
ら、マスクカバーの外側方向へ延びる1本の帯状部分か
らなることもできる。
【0038】本発明の複合マスク又はマスク用装着具に
用いることのできる本発明の装着用ベルトとして、高伸
縮性部と低伸縮性部とを有する伸縮性複合型装着用ベル
ト部を使用することもできる。高伸縮性部の伸縮度は、
低伸縮性部の伸縮度よりも大きいことが必要である。装
着用ベルトが1本のベルトからなる場合(例えば、図
1、図2、及び図7〜図11参照)には、そのベルトが
高伸縮性部と低伸縮性部とからなる。装着用ベルトが、
2本のベルト部分からなる場合(例えば、図6参照)に
は、その内の1本のベルト部分(好ましくは、2本のベ
ルト部分の各々)が高伸縮性部と低伸縮性部とからな
る。また、装着用ベルトが、2本のベルト部分からなる
場合には、それぞれが連結するマスクカバー部の伸縮度
よりも、高伸縮性部の伸縮度が大きいことが好ましい。
【0039】装着用ベルト部における高伸縮性部と低伸
縮性部との配置関係は、それらを装着用ベルト部の長さ
方向に不連続に設けるかぎり、特に限定されるものでは
ない。例えば、高伸縮性部からなる装着用ベルト部の長
さ方向の一部に低伸縮性部を設けたり、低伸縮性部から
なる装着用ベルト部の長さ方向の一部に高伸縮性部を設
けることができる。しかしながら、図11に示すよう
に、高伸縮性部46を両端部に配置し、低伸縮性部47
をそれらの中間部(中心部)に配置すると、成形体保持
部の変形を抑制し、装着者へ加わる圧力も少なくなるの
で好ましい。
【0040】伸縮度に前記のような差のある高伸縮性部
と低伸縮性部とを有する伸縮性複合型装着用ベルト部を
使用すると、本発明の複合マスクを装着する際に、高伸
縮性部が最初に伸び、高伸縮性部が充分に伸びきった後
で、低伸縮性部に力が加わることになるため、成形マス
ク用装着具において成形体保持部の変形が起こりにく
く、更に、装着者にも大きな圧力が加わらないので、痛
みを伴わないで装着することができる。
【0041】伸縮性複合型装着用ベルトは、マスクカバ
ーに、好ましくはその両端部領域で、固定具によってそ
れぞれ固定され、それらの両端部領域からそれぞれマス
クカバーとは反対方向に向かって延びる2本の装着用ベ
ルトに適用することもできる(図6参照)が、複合マス
クの装着時に装着者の一方の頬から他方の頬への横断方
向(図1の矢印Aの方向)へ、成形マスクの気体流入側
の中央部を通過して延びる部分を含む1本の装着用ベル
トに適用することもできる(図1、図2、図7及び図8
参照)。更に、マスクカバーの一方の端部領域で固定さ
れ、その固定端部領域から、マスクカバーの外側方向へ
延びる1本の帯状部分からなる装着用ベルトに適用する
こともできる。あるいは、マスクカバーの一方の端部領
域で固定され、その固定端部領域(第1の固定端部領
域)から、マスクカバーの中央部を横断して(場合によ
り、その途中で、例えばベルト通しを介して)、更に反
対側の端部領域で固定され、その固定端部領域(第2の
固定端部領域)から、マスクカバーの外側方向へ延びる
1本の帯状部分からなる装着用ベルトに適用することも
できる。
【0042】非直線型装着用ベルト(図8参照)を、伸
縮性複合型装着用ベルト(図11参照)から構成するこ
ともできる。この場合には、屈曲部の両端部側に高伸縮
性部を配置するのが好ましい。本発明の複合マスクに保
持させて用いる成形マスクはエレクトレット化すること
ができる。エレクトレット化は、例えば、特開平9−1
88963号公報に記載した方法及び装置を用いて実施
することができる。
【0043】
【発明の効果】本発明の複合マスクでは、装着用ベルト
を有する成形マスク用装着具によって成形マスクを外側
から装着者の顔面に押さえつけて装着させることができ
るので、装着位置ずれを起こすことが少なくなり、オー
トバイ乗車中での危険性が少なくなる。また、成形マス
クを成形マスク用装着具により保持しているので、装着
者に圧迫感や息苦しさを与えることがない。更に、各構
成部分(特に、成形マスク)を個別に交換することが容
易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による複合マスクの一態様の斜視図であ
る。
【図2】図1の複合マスクに用いる本発明によるマスク
用装着具の斜視図である。
【図3】図1の複合マスクに用いる成形マスクの斜視図
である。
【図4】本発明による複合マスクを装着した状態を示す
一部断面図である。
【図5】本発明による別の態様の複合マスクを装着した
状態を示す一部断面図である。
【図6】本発明による複合マスクの別の態様の斜視図で
ある。
【図7】本発明による複合マスクの更に別の態様の斜視
図である。
【図8】非直線型装着用ベルトを含む本発明による複合
マスクの斜視図である。
【図9】図8の複合マスクを装着した状態を示す側面図
である。
【図10】別の態様の非直線型装着用ベルトを含む複合
マスクを装着した状態を示す側面図である。
【図11】伸縮性複合型装着用ベルトを含む本発明によ
る複合マスクの斜視図である。
【符号の説明】
1・・複合マスク;2・・成形マスク;3・・マスクカ
バー;4・・装着用ベルト;7a,7b・・空間;8・
・装着者;9a,9b・・スペーサー;10・・成形マ
スク用装着具;31・・成形マスク用連結具;32・・
通気孔;34・・固定具;35・・ベルト通し;40・
・非直線型装着用ベルト;41,42a,42b・・装
着用ベルト;43a,43b・・連結具;44・・耳部
迂回部;45・・伸縮性複合型装着用ベルト;46・・
高伸縮性部;47・・低伸縮性部。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成形マスクとその成形マスク用の装着具
    とを含む複合マスクであって、前記装着具が、(1)前
    記成形マスクを保持することができ、成形体からなる保
    持部と、(2)その成形マスク用成形体保持部に連結す
    る装着用ベルト部とを含み、前記複合マスクの装着時
    に、前記成形体保持部が、その成形体保持部の気体流出
    側に成形マスクを保持すると共に、保持された成形マス
    クの通気性を実質的に保証する構造を有し、前記装着用
    ベルト部が、前記成形体保持部の両端部領域からそれぞ
    れ成形体保持部側とは反対方向に向かって延びる2本の
    帯状部分を少なくとも有すると共に、それらの前記成形
    体保持部側とは反対側の両開放端部側領域にそれぞれを
    相互に連結することによって装着者の頭部に装着するこ
    とのできる構造を有する第1の連結具と第2の連結具と
    を有するか、あるいは前記成形体保持部の一方の端部領
    域から成形体保持部側とは反対方向に向かって延び、そ
    の前記成形体保持部側とは反対側の開放端部側領域に第
    1の連結具を有する1本の帯状部分を少なくとも有する
    と共に、前記第1連結具と連結することによって装着者
    の頭部に装着することのできる構造を有する第2の連結
    具を、前記の1本の帯状部分が延びる端部側とは反対側
    の前記成形体保持部の端部領域に有することを特徴とす
    る、前記の複合マスク。
  2. 【請求項2】 (1)成形マスクを保持することがで
    き、成形体からなる保持部と、(2)その成形体保持部
    に連結する装着用ベルト部とを含み、前記成形体保持部
    が、その成形体保持部の気体流出側に成形マスクを保持
    することができると共に、保持される成形マスクの通気
    性を実質的に保証する構造を有し、前記装着用ベルト部
    が、前記成形体保持部の両端部領域からそれぞれ成形体
    保持部側とは反対方向に向かって延びる2本の帯状部分
    を少なくとも有すると共に、それらの前記成形体保持部
    側とは反対側の両開放端部側領域にそれぞれを相互に連
    結することによって装着者の頭部に装着することのでき
    る構造を有する第1の連結具と第2の連結具とを有する
    か、あるいは前記成形体保持部の一方の端部領域から成
    形体保持部側とは反対方向に向かって延び、その前記成
    形体保持部側とは反対側の開放端部側領域に第1の連結
    具を有する1本の帯状部分を少なくとも有すると共に、
    前記第1連結具と連結することによって装着者の頭部に
    装着することのできる構造を有する第2の連結具を、前
    記の1本の帯状部分が延びる端部側とは反対側の前記成
    形体保持部の端部領域に有することを特徴とする、成形
    マスク用装着具。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101515326B1 (ko) * 2014-03-04 2015-04-24 채성원 투피스 타입의 보호피, 이를 이용한 입체형 방진 마스크 및 그 제조방법
JP2018000602A (ja) * 2016-07-04 2018-01-11 株式会社重松製作所 使い捨て防塵マスク

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KR101515326B1 (ko) * 2014-03-04 2015-04-24 채성원 투피스 타입의 보호피, 이를 이용한 입체형 방진 마스크 및 그 제조방법
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