JPWO2004079050A1 - 有機化合物の水素化処理装置、および有機化合物の水素化処理方法 - Google Patents

有機化合物の水素化処理装置、および有機化合物の水素化処理方法 Download PDF

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Abstract

本発明の有機化合物の水素化装置1は、電解液が供給される反応槽13と、この反応槽13内に設けられる陽極11および陰極12とを備え、前記陰極12は、水素吸蔵材料を含んで形成され、処理対象である前記有機化合物が内部を流通する管状部材として構成されている。このような構成をとる本発明によれば、有機化合物の水素化の効率を向上させることを可能とする有機化合物の水素化方法、および有機化合物の水素化処理装置を提供することができる。

Description

本発明は、有機化合物の水素化処理を行う有機化合物の水素化処理装置、および有機化合物の水素化処理方法に関する。
従来より、有機化合物等の水素化(水素添加)反応は種々の化学分野で利用され、例えば石油のクラッキング反応では重質油を水素化することによりガソリンや灯油が得られ、又タール分の水素化により液状にして、より合目的な使用条件に適合させることなどの水素化反応が実際に利用されている。更に、不飽和炭化水素を対応する飽和炭化水素に転化する反応や、ハロゲン化合物から脱ハロゲン化する反応にも水素化が利用されている。
そして、安全かつ高効率で水素化反応を行なう他の方法として、パラジウムや水素吸蔵金属合金等の水素を保持できる金属と接触させる方法が知られている。
また、前述のパラジウム及び水素吸蔵金属合金の多くが触媒作用を有し、パラジウムや他の水素吸蔵金属中の水素は活性な水素として強い反応性を有するため、該パラジウム等が水素供給源及び水素化触媒として機能し有機化合物の水素化方法として高い機能を示すと言われている。
しかし、このパラジウムまたは水素吸蔵金属合金を使用する水素化反応では、その中に吸蔵できる水素量に限界があるため、反応の進行に従って吸蔵水素が枯渇し、より以上の反応が進行しなくなり、いわゆるバッチ式の反応しか進行しないという欠点があり、実験室規模では問題がないが、工業的規模では連続的な操業が不可能であり、極めて非能率であるという問題点があった。
上記の問題点を解決するために、陽極及び水素吸蔵材料から成るしきり板状の陰極を有する反応槽の前記陰極の前記陽極との反対面に有機化合物を接触させながら電解を行ない、前記陰極で発生する活性水素を吸蔵し、かつ該陰極の陽極との反対面側に透過させた活性水素により前記有機化合物の水素化を行なう方法及び反応槽に関する技術が提案されている(特開平9−184086号公報)。
しかしながら、前記の技術では、しきり板状の陰極と有機化合物との有効な接触面積を大きくとることができないので、有機化合物の水素化の効率が、いまだ不十分であるという問題がある。
本発明の目的は、有機化合物の水素化の効率を向上させることができる有機化合物の水素化処理方法、および有機化合物の水素化処理装置を提供することにある。
上記目的を達するために、本発明の有機化合物の水素化処理装置は、有機化合物の水素化処理を行う有機化合物の水素化処理装置であって、電解液が供給される反応槽と、この反応槽内に設けられる陽極および陰極とを備え、前記陰極は、水素吸蔵材料を含んで構成され、処理対象である前記有機化合物が内部を流通する管状部材として構成されていることを特徴とする。
ここで、陽極としては、白金、炭素、ニッケル、ステンレススチール等が挙げられる。陰極としては、管状の部材であればよく、断面の形状として、三角形状、四角形状、五角形状等の多角形状でもよく、円形状、楕円形状等の形状でもよい。また、かかる管状部材は、複数の管状部材を用いてもよい。
ここで、水素吸蔵材料としては、パラジウム、パラジウム・銀合金等のパラジウム合金、ランタン・ニッケル合金等の希土類金属合金、ミッシュメタル・ニッケル合金、チタンやジルコウニム合金等が挙げられる。
また、管状の陰極内での水素化反応をスムースに進行させるためには、有機化合物と陰極内との接触面積が十分に大きいことが好ましく、そのためには、接触部分の表面が十分に粗れていることが望ましい。
この陰極の管内の表面の表面粗化のためには、ブラスト処理したり、エッチング処理を行なうことが望ましい。処理の程度は特に限定されないが、ブラスト処理は15〜20メッシュ程度のアルミナグリッドを使用することが良く、これにより実質表面積が2〜3倍になる。
反応槽としては、陽極および陰極を内蔵できる大きさ、形状のものであれば、特に制限はない。
反応槽内に充填する電解液としては、電気分解する際に陰極から水素を発生するものであれば、特に制限はなく、例えば、塩基性の電解液として、水酸化カリウムまたは水酸化ナトリウム水溶液等が挙げられる。また、酸性の電解液として、硫酸水溶液、塩酸水溶液等が挙げられる。
以下に、電気分解の際の電解液中の反応を述べる。水酸化カリウムまたは水酸化ナトリウム水溶液のような塩基性もしくは中性の電解液の場合の反応式は、以下式(I)の通りである。
O + e → Had + OH …… (I)
また、硫酸水溶液、塩酸水溶液等のような酸性の電解液の場合の反応式は、以下式(II)の通りである。
+ e → Had …… (II)
これら式(I)、(II)中、Hadは吸着水素であり、電解液と接触している陰極の外表面では、以上の式(I)、(II)のような反応が起こっている。式(I)、(II)におけるHadは、陰極の外表面上に吸着状態で保持される。この吸着水素は、以下の式(III)のように陰極に吸蔵状態に変換される。
Had → Hab …… (III)
この式(III)中、Habは吸蔵水素であり、以上の式(III)中のHabが、陰極の管内部分に供給される有機化合物と反応して、有機化合物を水素化する。
また、陰極に吸蔵された水素は、この陰極が有機化合物と接触した場合にのみ消耗して有機化合物の水素化が行なわれる。消耗した分の水素は電解反応の進行により生成し、かつ陰極中に吸蔵され、陰極内には常に最大吸蔵量に近い量の水素が吸蔵された状態となる。
本発明による有機化合物の水素化反応としては、二重結合または三重結合を有する脂肪族または芳香族不飽和炭化水素、例えばエチレン、プロピレン、1−オクテンや2−オクテン、アセチレン、スチレン、キノン等の対応する飽和炭化水素への還元反応が挙げられ、該反応によりそれぞれエタン、プロパン、n−オクテン、エタン、エチルベンゼン、ヒドロキノンが生成する。
また、本発明による有機化合物の水素化反応としては、2−クロロフェノール、4−クロロトルエン、ダイオキシン類等の芳香族ハロゲン化合物の脱ハロゲン化反応も挙げられ、該反応によりそれぞれフェノール、トルエン、ダイオキシン類の脱ハロゲン化合物が生成する。
ハロゲン化合物としては、芳香族ハロゲン化合物、脂肪族ハロゲン化合物等が挙げられ、ハロゲンとしては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等が挙げられる。
更には、パラフィン等の長鎖炭化水素の結合を水素化により切断し、2種類以上の短鎖炭化水素を生成させること(クラッキング)も可能である。この他、ベンズアルデヒドの水素化によるベンジルアルコールの生成やニトロベンゼンの水素化によるニトロソベンゼンやアニリンの生成に本発明を適用することもできる。
なお、処理される有機化合物は、液状である必要はなく、ガス状であっても固体であっても良い。ガス状の場合は加圧ガスをそのまま、または加圧して陰極内にガスを通じれば良く、より良く反応を行なわせるためには、該陰極内に吹き付けるようにすれば良い。また、固体の場合には、溶媒に懸濁し接触させても良いし、粉体にしたものをそのまま吹き付けても良い。
このような本発明によれば、陰極は、水素吸蔵材料を含んで構成され、処理対象である有機化合物が内部を流通する管状部材として構成されていることにより、電解液が充填された反応槽中で電気分解を行うと、陰極の外表面で水素が発生し、この発生した水素は、陰極の管壁に吸蔵される。そして、管内部分を流通する有機化合物は、周囲を陰極の管壁に囲まれた状態であるから、水素が吸蔵された管壁と接触し易く、有機化合物の水素化に有効な接触面積は、従来のようなしきり板状の陰極等と比較して大きくなるので、有機化合物の水素化の効率を向上させることができる。
また、陰極は、支持体の上にコーティング等により形成してもよい。
本発明の有機化合物の水素化処理装置では、前記水素吸蔵材料が、パラジウムであることが好ましい。
これによれば、パラジウムは水素の透過能が極めて高く、しかも水素化に対する触媒活性があるため、本発明の水素吸蔵材料として好適である。
本発明の有機化合物の水素化処理装置では、前記陰極が、管状部材内面に前記水素吸蔵材料が表面処理されてなることが好ましい。
ここで、陰極内面の水素吸蔵材料の表面処理としては、例えば、陰極内表面に塩化パラジウムの電解還元処理によるパラジウム黒を形成する表面処理方法等が挙げられる。
これによれば、水素吸蔵材料自体が、有機化合物との水素化反応の際、触媒として作用するので、水素化反応の反応率をより向上させることができる。
本発明の有機化合物の水素化処理装置では、前記陰極が、管状部材内部に前記水素吸蔵材料が充填されてなることが好ましい。
ここで、水素吸蔵材料の態様としては、粉状、繊維状等の形状を有する水素吸蔵材料のほか、当該形状を有する各種の担体に対して水素吸蔵材料を担持またはコーティングさせたものとすることができる。
これによれば、上記の水素吸蔵材料は、表面積が大きく、有機化合物と水素とが有効に接触する面積が増大するので、水素化反応の反応率をより向上させることができる。
なお、担体としては、シリカ、アルミナ、シリカアルミナや、活性炭、炭素繊維等の通常の触媒に用いられるものが挙げられる。
本発明の有機化合物の水素化処理方法は、有機化合物の水素化処理を行う有機化合物の水素化処理方法であって、陽極および水素吸蔵材料からなる管状の陰極を有する反応槽を用いて、前記陽極および陰極間に電圧を印加して、該陽極および陰極間に存する電解液を電気分解するとともに、前記陰極の管状内に処理対象となる前記有機化合物を流通させ、該有機化合物の水素化処理を行うことを特徴とする。
このような本発明によれば、陽極および陰極間に存する電解液を電気分解するとともに、陰極の管状内に処理対象となる前記有機化合物を流通させることにより、陰極の外表面で水素が発生し、この発生した水素は、陰極の管壁に吸蔵される。そして、流通する有機化合物は、周囲を陰極の管壁に囲まれた状態であるから、水素が吸蔵された管壁と接触し易く、有機化合物の水素化に有効な接触面積は、従来のようなしきり板状の陰極等と比較して、大きくなるので、有機化合物の水素化の効率を向上させることができる。
本発明の有機化合物の水素化処理方法では、前記有機化合物の流通流量は、還元の状況により、必要に応じて流量を制御するのが好ましい。
図1は、本発明の一実施形態の水素化処理装置を示す概略図である。
図2は、電解セルの表面積が8cm、電解液が0.3Mの硫酸水溶液における電解電流値と槽電圧との関係を示した図である。
図3は、実施例1ないし実施例5における測定条件及び測定結果を示した図である。
図4は、実施例6における測定条件及び測定結果を示した図である。
図5は、実施例7,実施例8及び比較例2における測定条件及び測定結果を示した図である。
図6は、試験例1における、サイクル数に対する残存する芳香族塩素化合物の残存割合との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本発明の一実施形態に係る有機化合物の水素化処理装置1が示されている
水素化処理装置1は、有機化合物の水素化処理を行う水素化処理装置であり、陽極11および水素吸蔵材料からなる陰極12を内部に有する円筒形状の反応槽13と、陽極11および陰極12に電圧を印加する電源14と、反応槽13内に電解液を供給するための電解液用ポンプ15と、電解液貯蔵槽16と、有機化合物用ポンプ17と、有機化合物貯蔵槽18とを備えて構成されている。
ここで、処理対象となる有機化合物としては、液体状の二重結合または三重結合を有する脂肪族または芳香族不飽和炭化水素、例えばエチレン、プロピレン、1−オクテンや2−オクテン、アセチレン、スチレン、キノン等、パラフィン等、ベンズアルデヒド、ニトロベンゼン等が挙げられる。
また、処理対象の有機化合物を、2−クロロフェノール、4−クロロトルエン、ダイオキシン類等の芳香族ハロゲン化合物として、当該芳香族ハロゲン化合物の脱ハロゲン化反応を行うようにしても良い。
陰極12は、反応槽13内部を後述する電解室13Aおよび水素化室12Aに区画し、円筒形状の反応槽13内の中心軸に沿って貫通し、処理対象である有機化合物が内部を流通するパラジウムからなる円管状部材として構成され、この円管状部材内部の空間が水素化室12Aとされている。
この陰極12の管状部材内面に、塩化パラジウムの電解還元処理によるパラジウム黒が形成されている。
さらに、陰極12の管状部材内面に、表面粗化の処理が施されている。この表面粗化としては、ブラスト処理やエッチング処理等が挙げられる。
反応槽13は、電解液が供給され、上面および下面が板状の部材で閉塞された円筒状の部材であり、反応槽13内の陰極12を除いた部分が、電解室13Aとされている。反応槽13の上面および下面の板状部材の中心には、陰極12の内径と対応し、有機化合物を供給・排出するための排出口131および供給口132が形成されている。
反応槽13の下面の板状部材には、中心から径方向外側の部分に、電解液を排出・供給するための排出口133および供給口134が形成されている。
反応槽13の上面の板状部材には、中心から径方向外側の部分に、電気分解を行っている際に反応槽13内の電解液から発生するガスを放出するためのガス放出口135が形成されている。
以上の排出口131、供給口132、排出口133、供給口134、およびガス放出口135は、図示は略すが、バルブ等で任意に開閉可能とされている。
また、反応槽13内には、電解液が充填されている。この電解液は、0.01〜10N(規定)の硫酸水溶液である。
この硫酸水溶液の濃度が、0.01N未満であると、電気分解の効率が悪く、発生する水素が少なくなり、有機化合物を連続的に水素化するためには、不十分な場合がある。
一方、硫酸水溶液の濃度が、10Nを越えると、水素化に必要な水素の限界の発生量以上の硫酸を使用することになるため、材料コストが増大する場合がある。
電源14は、電圧の大きさを可変可能な電源である。電源14の正極は、陽極11と接続され、電源14の負極は、陰極12と接続されている。
電解液用ポンプ15は、電解液貯蔵槽16に貯蔵された電解液を供給口134を通して反応槽13内に供給するためのものである。なお、図示は略すが、電解液用ポンプ15と供給口134との間にバルブ等を設けてもよい。
有機化合物用ポンプ17は、有機化合物貯蔵槽18に貯蔵された有機化合物を供給口132を通して陰極12内に供給するためのものである。なお、図示は略すが、有機化合物用ポンプ17と供給口132との間にバルブ等を設けて有機化合物の流量の調節等を行うようにしてもよい。
以下に、水素化処理装置1を用いた有機化合物の水素化処理方法を述べる。
まず、電解液貯蔵槽16に貯蔵された電解液を電解液用ポンプ15を作動させることにより、供給口134より反応槽13の電解室13A内に供給する。電解液が電解室13A内に充填されたことを確認した後、電源14を作動させて、陽極11および陰極12間に電圧を印加する
この際の陽極11および陰極12間に印加される電圧は特に限定されないが、装置上の点より0.1〜100Vであることが好ましい。
この電解液中では、電気分解が始まり、陽極11および陰極12の電解液との接触面では、電解液が硫酸水溶液であり、酸性であるため以下のような反応が起きている。陽極11では、以下の式(IV)の反応が起きている。
2HO → O + 4H + 4e …… (IV)
また、陰極12では、以下の式(V)の反応が起きている。
+ e → Had …… (V)
式(V)中、Hadは吸着水素である。式(V)におけるHadは、陰極12の外表面上に吸着状態で保持される。この吸着水素は、以下の式(VI)のように陰極12の管壁で吸蔵状態に変換される。
Had → Hab …… (VI)
この式(VI)中、Habは吸蔵水素である。
電源14からの通電が始まり、電解液中の電気分解が始まった後に、有機化合物貯蔵槽18に貯蔵された有機化合物を有機化合物用ポンプ17を作動させることにより、供給口132より陰極12の管内部分、すなわち水素化室12Aに流通させる。
この際、有機化合物の流通流量は、有機化合物用ポンプ17を調節することにより制御することができる。
陰極12中に吸蔵された水素(式(VI)中のHab)が、陰極12の水素化室12Aまで達し、この水素化室12Aに供給された有機化合物と反応して、有機化合物を還元する。
なお、電気分解を行っている途中に、上記した式(IV)、(V)で示されるように、反応槽13内では、OおよびHのガスが発生する。そのため、適宜、ガス放出口135を開閉して、Oおよび吸蔵されなかった余剰のHのガスを放出する。
このような水素化処理装置1を用いた不飽和有機化合物の水素化処理を行うより具体的な方法としては、例えば、以下のような方法を採用することができる。
反応基質を1mmol、有機溶媒(メタノール、酢酸エチル等)に溶解させ、0.1Mの溶液を10ml調製する。予め陰極12のパラジウム管内面のパラジウム黒が、十分に水素を吸蔵するまで予備電解をしておく(100〜500mA、500C程度)。その後、調製した溶液を管内様々な流速で管内を循環させながら電解する。尚、電解電流値の設定は、反応させる時間と電流効率の両者を考慮して行うのがよく、反応時間をできるだけ短くしたければ、大電流値で電解を行うのが好ましい。但し、この場合、電流効率は低下する。一方、電流効率を向上させて反応を行いたい場合、小電流値で行う。但し、この場合、反応時間は増大する。
また、電解電流値と槽電圧との関係は、例えば、電解セルの表面積が8cm、電解液が0.3Mの硫酸水溶液である場合、図2で与えられる。
上述のような本実施形態によれば、次のような効果がある。
(1)陰極12は、水素吸蔵材料を含んで構成され、処理対象である有機化合物が内部を流通する管状部材として構成されていることにより、電解液が充填された反応槽13中で電気分解を行うと、陰極12の外表面で水素が発生し、この発生した水素は、陰極12の管壁に吸蔵される。そして、管内部分を流通する有機化合物は、周囲を陰極の管壁に囲まれた状態であるから、水素が吸蔵された管壁と接触し易く、有機化合物の水素化に有効な接触面積は、従来のようなしきり板状の陰極等と比較して大きくなるので、有機化合物の水素化の効率を向上させることができる。
(2)パラジウムは水素の透過能が極めて高く、しかも水素化に対する触媒活性があるため、陰極12の水素吸蔵材料として好適である。
(3)陰極12の管状部材内面に、塩化パラジウムの電解還元処理によるパラジウム黒が形成されていることにより、パラジウム黒は、水素化反応の際に触媒として作用するので、反応率を向上させることができる。
(4)陰極12の管状部材内面に、表面粗化の処理が施されていることにより、実質表面積が増大して、有機化合物の水素化反応の反応性を向上させることができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良は、本発明に含まれるものである。
前記実施形態では、陽極11としては、白金を使用していたが、これに限られず、炭素、ニッケル、ステンレススチール等を用いてもよい。
前記実施形態では、陰極12としては、断面円形の管状部材であったが、これに限られず、断面形状が三角形状、四角形状、五角形状等の多角形状でもよく、楕円形状等の形状でもよい。また、管状部材は、複数の管状部材を用いてもよい。
前記実施形態では、陰極12は、パラジウムからなるものであったが、これに限られず、パラジウム・銀合金等のパラジウム合金、ランタン・ニッケル合金等の希土類金属合金、ミッシュメタル・ニッケル合金、チタンやジルコウニム合金等としてもよい。
また、陰極12は、管状部材内部に水素吸蔵材料が充填されていてもよい。
ここで、水素吸蔵材料の態様としては、粉状、繊維状等の形状を有する水素吸蔵材料のほか、当該形状を有する各種の担体に対して水素吸蔵材料を担持またはコーティングさせたものとすることができる。
これによれば、前記した水素吸蔵材料は、表面積が大きく、有機化合物と水素とが有効に接触する面積が増大するので、水素化反応の反応率をより向上させることができる。
なお、担体としては、シリカ、アルミナ、シリカアルミナや、活性炭、炭素繊維等の通常の触媒に用いられるものが挙げられる。
前記実施形態では、処理される有機化合物は、液体状であったが、これに限られず、ガス状であっても固体であっても良い。ガス状の場合は加圧ガスをそのまま、または加圧して陰極12内にガスを通じれば良く、より良く反応を行なわせるためには、陰極12内に吹き付けるようにすれば良い。また、固体の場合には、溶媒に懸濁し接触させても良いし、粉体にしたものをそのまま吹き付けても良い。
その他、本発明を実施する際の具体的な構造および形状等は、本発明の目的を達成できる範囲内で他の構造等としてもよい。
以下、実施例および比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。なお、本発明はこれら実施例等の内容に何ら限定されるものではない。
実施例1〜5
前記実施形態の水素化処理装置1を使用して、有機化合物の水素化反応を行った。
(1)陰極12のパラジウム管内面のパラジウム黒による修飾:
有機化合物の水素添加反応に先立ち、以下の手順で陰極12となる管状部材の内面に対して塩化パラジウムの電解還元処理によりパラジウム黒を形成した。
1M塩酸(HCl)水溶液に対してPdClを100〜300mg程度添加し、撹拌して可能な限り溶解させるようにした。この調整した溶液を、圧送ポンプ又は液体クロマトグラフィのポンプを使って、流速2.5cm/分でパラジウム管の内部を循環させた。
電解は、パラジウム管(内径2.5mm、長さ8cm)を陰極として定電流(80mA/cm−2〜500mA/cm−2)で電解還元して、パラジウム管の内部をパラジウム黒で修飾した。その際、管の内部には炭素繊維等の詰め物を行って修飾すると、より効果的に水素添加反応を行うことができる。
(2)有機化合物の水素添加反応:
図2のEntryに示される不飽和有機化合物1mmolを酢酸エチルに溶解させ、0.1Mの溶液を10ml調製した。なお、本発明の水素化処理装置1は、図2の不飽和有機化合物の上段から記載されるものに対して適用され、順に実施例1〜実施例5とした。
水素化処理装置1は、0.3M硫酸水溶液中、陽極11に白金線、陰極12に(1)の方法により修飾されたパラジウム管を使用し、調製した実施例1〜実施例5の溶液を圧送ポンプを用いてパラジウム管の内部に対して流速0.8cm/minで流しながら260mAで定電流電解(通電量2F/mol)し、不飽和有機化合物の水素化を行った。なお、この時の槽電圧は約2.9Vであった。
反応終了後、溶液の回収、濃縮を行い、最後に、NMR、GC、GC−MSで定性/定量分析を行い、収率及び電流効率を求めたところ、図3のような結果となった。
不飽和有機化合物をケイ皮酸エチルとして、実施例1〜5と同様の測定条件で水素化を行った後、前記したと同様に収率及び電流効率を求めた。測定条件及び測定結果を図4に示す。
〔比較例1〕
前記した特許文献1に示される、電解室と水素化室とがパラジウム板で区画されたものを用いて、有機物の水素添加反応を以下の条件で行った。
(1)パラジウム板の黒パラジウムによる修飾:
厚さ50μmのパラジウム板(実効表面積は約2.2cm)を隔膜兼陰極として、隔膜型電解セルを組み立てた。電解室側には、0.3M硫酸水溶液を、反応室側には、74mgのPdClを1M HCl水溶液に溶解させて調製した28mM PdCl溶液15mlを入れた。
陽極には2cm×2cmの白金板、陰極には前記した仕様のパラジウム板を用い、50mA/cmの定電流電解を1時間行って、反応室側のパラジウム板表面に対してパラジウム黒を析出させた。
(2)有機化合物の水素添加反応:
前記(1)の処理を施した前記特許文献1と同仕様の電解セルを用いて、ケイ皮酸エチルの水素添加反応を以下の手順で行った。
反応室側にはケイ皮酸エチル1mmolを酢酸エチルに溶解させ0.1Mの溶液10mlを調製した。電流値260mA、通電量2F/molの定電流電解を行い、ケイ皮酸エチルの水素化を行った。この時の槽電圧は2.4Vであった。
反応終了後、溶液の回収、濃縮を行い、最後に、NMR、GC、GC−MSで定性/定量分析を行い、収率及び電流効率を求めた。その際の条件及び結果を図5に示す。
〔評価結果〕
図3に示されるように、水素化処理装置1は、種々の不飽和有機化合物の水素化処理を行うことができ、かつ、収率及び電流効率も極めて高く、優れたものであることが確認できた。
また、図4に示されるように、本発明に係る水素化処理装置1は、従来のパラジウム板を用いた水素化処理装置と比較して、反応条件が同じにも拘わらず収率及び電流効率が極めて高く、従来のものと比較して極めて効率のよい水素化処理装置であることが確認できた。
さらに、実施例6におけるパラジウム管内部の表面積は7cm、比較例におけるパラジウム板の表面積は2.2cmであった。この表面積をもとにして単位面積当たりの電流効率を算出すると、実施例6の場合13%/cm、一方、比較例の場合4.5%/cmとなり、実施例6の水素化処理装置1が、単位面積当たりの電流効率が高いことが確認できた。
〔実施例7,8及び比較例2〕
芳香族塩素化合物の水素化反応の一態様として、2−クロロフェノールの脱塩素化処理を行うとともに、パラジウム管電極を用いた場合とパラジウム板電極を用いた場合との収率、電流効率及び単位面積当たりの電流効率を比較した。
(1−a)陰極12のパラジウム管内面のパラジウム黒による修飾:
実施例7の水素化処理装置1で使用されるパラジウム管電極については、芳香族塩素化合物の脱塩素化反応に先立ち、実施例1と同様に、以下の手順で陰極12の管状部材内面に塩化パラジウムの電解還元処理によりパラジウム黒を形成した。
すなわち、1M塩酸(HCl)水溶液にPdClを100〜300mg程度添加して、撹拌して可能な限り溶解させるようにした。調整した溶液を圧送ポンプ又は液体クロマトグラフィのポンプを使って流速2.5cm/分で管内を循環させた。
電解は、パラジウム管(内径2.5mm、長さ8cm)を陰極として定電流(80mA/cm〜500mA/cm)で電解還元して、パラジウム管内部をパラジウム黒で修飾した。
(1−b)パラジウム管内面及びパラジウム管内部に充填された炭素繊維のパラジウム黒による修飾:
実施例8の水素化処理装置1で使用されるパラジウム管電極は、陰極12の管状部材に対して直径が約0.2〜0.4mm、長さが約10cmの炭素繊維を充填した後、(1−a)と同様の方法を用いて、パラジウム管内面、及びパラジウム管内部に充填された炭素繊維をパラジウム黒により修飾したパラジウム管電極を得た。
(1−c)パラジウム板の黒パラジウムによる修飾:
比較例2の水素化処理装置で使用されるパラジウム板状電極を調製するために、まず、厚さ50μmのパラジウム板を隔膜兼陰極として、隔膜型電解セルを組み立てた(パラジウム板の表面積:約2.2cm)。また、電解室側には、0.3Mの硫酸水溶液15mlを、また、反応室側は、修飾用の74mgのPdClを1Mの塩酸水溶液に溶解させることにより調製した、28mMのPdCl溶液15mlをそれぞれ入れた。
そして、陽極に白金板(サイズ2cm×2cm)、陰極に修飾対象のパラジウム板を用いて、50mA/cmの定電流電解を1時間行って、反応室側のパラジウム板の表面に対してパラジウム黒を析出させた。
(2)芳香族塩素化合物の脱塩素化処理:
水素化処理装置1の反応室側に対して、2−クロロフェノールを1mmol秤量して、蒸留水に溶解させて0.1Mとした2−クロロフェノー水溶液10mlを入れた。また、電解室側には、0.3Mの硫酸水溶液15mlを入れた。
そして、前記した(1−a),(1−b)で得られたパラジウム管電極、及び(1−c)で得られたパラジウム板電極を用いて、電解電流値が260mA、通電量が2F/molという同じ条件で定電流電解を行い、2−クロロフェノールの脱塩素化を行った。反応終了後、溶液の回収を行った後、NMR、GC、GC−MSで定性/定量分析を行って、対応するフェノールの生成量を確認するとともに、収率及び電流効率を比較・評価した。結果を図5に示す。
図5に示すように、(1−a)で得られたパラジウム管電極を用いた水素化処理装置1(実施例7)、及び(1−b)で得られたパラジウム管電極を用いた水素化処理装置1(実施例8)は、(1−c)で得られたパラジウム板電極を用いた水素化処理装置(比較例2)と比較して、生成物であるフェノールの収率、及び電流効率が極めて高いことが確認された。
従って、パラジウム管電極を使用した本発明の水素化処理装置1が、従来のものと比較して効率のよい水素化処理装置であることが確認された。
また、(1−a)及び(1−b)で得られたパラジウム管電極内部の表面積は7cm、(1−c)で得られたパラジウム板状電極の表面積は2.2cmであり、単位面積当たりの電流効率を算出すると、実施例8のパラジウム管状電極は10%/cm、比較例2のパラジウム板状電極では3.6%/cmであった。従って、単位面積当たりの電流効率においても、本発明の水素化処理装置1の方が優れていることが確認できた。
〔試験例1〕
本発明の水素化処理装置1を用いて、芳香族塩素化合物である4−クロロトルエン及び2−クロロフェノールの脱塩素化処理を行った。
(1)芳香族塩素化合物溶液の調製:
芳香族塩素化合物として、4−クロロトルエンと2−クロロフェノールの2種類を用いた。これらを1mmol秤量して、溶媒(4−クロロトルエン:メタノール、2−クロロフェノール:蒸留水)に溶解させ、0.1Mの溶液をそれぞれ10ml調製した。
(2)電解脱塩素化処理:
電解脱塩素化装置は、水素化処理装置1を用いて、0.3M硫酸水溶液中、陽極に白金線、陰極として、前記(1−a)で得られたパラジウム黒で修飾されたパラジウム管電極(表面積:7cm)を使用して、電流密度50mA/cmの定電流電解下で用いた。この脱塩素化処理装置を用いて、(1)にて調製した溶液を圧送ポンプを用いて、パラジウム管状電極の内部に対して流速0.8cm/分で3回流通させて、脱塩素化処理を行った。
そして、パラジウム管状電極を流通させる回数をサイクル数として、サイクル数に対する残存する芳香族塩素化合物の残存割合との関係を測定して、評価した。結果を図6に示す。なお、定性/定量分析はGC、GC−MSにより行い、それぞれ対応するトルエン(4−クロロトルエンの場合)およびフェノール(2−クロロフェノールの場合)の生成を確認した。
図6に示されるように、溶液として4−クロロトルエンと2−クロロフェノールの何れを用いた場合であっても、サイクルが進むにつれて、生成するトルエンまたはフェノールの残存割合は減少しており、この結果からも、本発明の水素化処理装置1が、芳香族ハロゲン化合物の脱ハロゲン化処理(水素化処理)に優れたものであることが確認できた。
本発明は、例えば、不飽和炭化水素、ハロゲン化合物、長鎖炭化水素等を水素化処理する水素化処理装置、及び水素化処理方法として有利に使用することができる。

Claims (5)

  1. 有機化合物の水素化処理を行う有機化合物の水素化処理装置であって、電解液が供給される反応槽と、この反応槽内に設けられる陽極および陰極とを備え、前記陰極は、水素吸蔵材料を含んで構成され、処理対象である前記有機化合物が内部を流通する管状部材として構成されていることを特徴とする有機化合物の水素化処理装置。
  2. 請求項1に記載の有機化合物の水素化処理装置において、前記水素吸蔵材料が、パラジウムであることを特徴とする有機化合物の水素化処理装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の有機化合物の水素化処理装置において、前記陰極が、管状部材内面に前記水素吸蔵材料が表面処理されてなることを特徴とする有機化合物の水素化処理装置。
  4. 請求項1または請求項2に記載の有機化合物の水素化処理装置において、前記陰極が、管状部材内部に前記水素吸蔵材料が充填されてなることを特徴とする有機化合物の水素化処理装置。
  5. 有機化合物の水素化処理を行う有機化合物の水素化処理方法であって、陽極および水素吸蔵材料からなる管状の陰極を有する反応槽を用いて、前記陽極および陰極間に電圧を印加して、該陽極および陰極間に存する電解液を電気分解するとともに、前記陰極の管状内に処理対象となる前記有機化合物を流通させ、該有機化合物の水素化処理を行うことを特徴とする有機化合物の水素化処理方法。
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