JP3560212B2 - メッキ方法及び電極の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、最近使用される機会の多くなった水素吸蔵金属の表面に、水素吸蔵、脱着の機能を残しながら必要なメッキを行う方法、および必要な触媒成分をメッキする電極の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
パラジウムなどの水素吸蔵金属は、容易に水素の吸脱着が行えること、またその反応条件が極めてマイルドであることから、最近では多くの応用が試みられている。例えば、ニッケル水素電池の極めて安定な水素極として知られ、多量の水素を安全に貯蔵する手段としても知られている。最近では、脱着水素の極めて活性な性質を利用し、水素添加反応用や水素による還元反応用などの水素源兼触媒としても応用されるようになってきている。
【0003】
水素吸蔵金属を応用して水素化反応を行う場合、水素吸蔵金属は水素の吸脱着を繰り返し、金属格子は膨張収縮を繰り返す。繰り返し膨張収縮を行うと吸蔵金属は細粒化したり、板状の場合は脆性破壊を起こしたりする。このため、水素吸蔵金属中にわずかな量のアルミニウムなどの不純物を入れ、こうした不純物で脆化や破壊を実質的にくい止めるなどの策が施されている。吸蔵金属中にこうした不純物を混入させるなどの加工ができない場合、あるいは金属表面に必要な処理を行いたい場合にはメッキという方法が行われる。メッキ方法としては通常、電気メッキ法が行われる。目的によってはメッキ液中に還元剤を投入し、被メッキ材表面に必要な金属を析出させるいわゆる無電解メッキ法が行われている。水素吸蔵金属表面の金属との置換で金属を析出させる置換メッキ法が行われることもあった。
【0004】
また、一般に、有機物の水素添加反応は、種々の化学分野で利用されている。石油の水素クラッキング反応では重質油からガソリンや灯油を得ている。タール分を水素化して液状にし、より合目的的な使用条件に適合させるという方法も実際に行われている。さらに、水素添加によって不飽和炭化水素を飽和炭化水素に転化することもある。その他にも水素による還元反応は、有機、無機両分野で極めて広く行われていることは言うまでも無かろう。
水素添加反応あるいは水素による還元反応を行う具体的な方法はいくつかある。従来は高圧、高温反応槽を使用して行ってきた。水素による還元反応などを高圧、高温反応槽で行うことは危険であり、装置自体も大型になる。こうした問題を解決するため、パラジウムまたはその合金などの水素吸蔵金属に水素をいったん保持させ、安全にしかも効率よく水素化を行う方法が知られている。パラジウムなどの水素吸蔵金属は反応の触媒作用も兼ねているため良い性能を示すと言われている。
【0005】
本発明者らは、板状の水素吸蔵金属材を陰極にし、板材の片側面で電解液の電解を行い、発生した水素を該片側面から吸蔵させ、板材の反対面から活性な水素を脱着させ、被反応物質と直接接触させて反応させる方法、並びに反応装置について研究を行っている。この場合には常温常圧で目的の反応が得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
吸蔵金属表面をメッキする電気メッキ法はもっともポピュラーな方法である。しかし、電気メッキを行うとしばしばメッキ金属が水素吸蔵金属の表面を覆ってしまい、水素吸蔵金属としての必要な作用を果たさなくなってしまうことがある。少なくとも、そうした必要な作用を相当抑えてしまうという問題点があった。
従来の無電解メッキ法にも電気メッキ法と同様の問題がある。すなわち、メッキ金属が表面全体を覆ってしまう。ただしこの場合、メッキ金属の表面析出速度が小さいため、メッキ厚をコントロールすることは可能である。その反面、メッキ反応には長時間を要すること、水素の脱着能を保持したままメッキを行うことも必ずしも容易ではないなどの問題点があった。また置換メッキ法の場合、吸蔵金属の表面全体を覆ってしまう割りにはメッキ厚の薄いメッキしかできないという問題点があった。
【0007】
水素吸蔵金属で水素添加あるいは水素による還元反応を行う方法の場合、上記の問題に加えて更に次のような問題もあった。
水素吸蔵金属板の片側面で電解液の電解を行い、発生した水素をその反対側の面から脱着させ、被反応物質と直接接触させる方法の場合、水素吸蔵金属の吸蔵能から言って10A/dm程度のかなり高い電流密度で水素を発生させても、通常、そのほとんど100%が吸蔵される。しかし、吸蔵面の反対側の面、すなわち水素を脱着させて水素添加反応あるいは還元反応を実施する面では、十分な反応速度が得られず、反応効率も低いという問題点があった。
【0008】
本発明は叙上の問題点を解決するためになされたもので、水素吸蔵金属の水素吸蔵特性を十分に残したまま、その表面に安定なメッキ被覆を速やかに行うメッキ方法を提供する。また、水素吸蔵金属の水素吸蔵特性を十分に残したまま、その表面に水素化などの所定の反応を行う触媒を安定に速やかにメッキ被覆して水素吸蔵金属の表面を活性化し、また反応面積をより大きくして反応効率と反応速度をより高くした電極の製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は以下の手段によりその課題を解決した。
(1)水素吸蔵金属体の一面を電解質溶液と接触させ、同時に他の一面を、無電解メッキ液に接触させ、該水素吸蔵金属体を陰極とし、この陰極と該電解質溶液と接触させた陽極との間で電解質溶液を電解して陰極側に水素を発生させ、その発生した水素を水素吸蔵金属体中に吸蔵させ、その吸蔵した水素を水素吸蔵金属体内を通じて該無電解メッキ液に接触する面側に到達せしめ、該面側に到達して脱着する活性な水素により無電解メッキ液内の金属陽イオンを還元し、水素吸蔵金属体の無電解メッキ液と接触している面上を金属でメッキすることを特徴とするメッキ方法。
【0010】
(2)水素吸蔵金属体の一面を電解質溶液と接触させ、同時に他の一面を、触媒となる金属の陽イオンを含む無電解メッキ液に接触させ、該水素吸蔵金属体を陰極とし、この陰極と該電解質溶液と接触させた陽極との間で電解質溶液を電解して陰極側に水素を発生させ、その発生した水素を水素吸蔵金属体中に吸蔵させ、その吸蔵した水素を水素吸蔵金属体内を通じて該無電解メッキ液に接触する面側に到達せしめ、該面側に到達して脱着する活性な水素により無電解メッキ液内の金属陽イオンを還元し、水素吸蔵金属体の無電解メッキ液と接触している面上を触媒金属でメッキし、これによって水素吸蔵金属体に触媒成分を付着させるとともに、反応上の接触表面積を拡大することを特徴とする電極の製造方法。
【0011】
(3)前記水素吸蔵金属体はパラジウムまたはパラジウム合金板であり、無電解メッキ液内の前記金属陽イオンは白金族金属又は金のイオンであり、水素吸蔵金属体に付着させる触媒となりうる成分とは白金族金属黒又は金であることを特徴とする前記(2)記載の電極の製造方法。
(4)前記無電解メッキ液は、金、銀、ニッケル、銅、鉛、及び白金族金属元素の内の少なくともいずれか一つを含む金属陽イオンを含有することを特徴とする前記(2)又は(3)に記載の電極の製造方法。
(5)水素吸蔵金属体が、請求項1又は2のメッキ方法によって予めメッキした水素吸蔵金属体であることを特徴とする前記(2)〜(4)のうちいずれか1項に記載の電極の製造方法。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明のメッキ方法は例えば以下の形態で実施するとよい。
水素吸蔵金属に水素を吸蔵させ、それを無電解メッキ液に接触させる。水素吸蔵金属の代表的な例としてはパラジウムやパラジウム合金がある。パラジウムやパラジウム合金は加工性に優れ、薄い箔にできること、水素の透過能が極めて高いこと、水素化反応に対して触媒活性もあることから、水素吸蔵金属としては最も好ましい金属の一つである。パラジウムでなくても希土類金属を含む合金の中にも吸蔵水素量が極めて大きく水素移動速度の早い例がある。代表的な例としては、ランタン・ニッケル合金やミッシュメタル・ニッケル合金などがある。またチタンやジルコニウム合金などにも水素の吸蔵が可能な例がある。いずれも本発明では水素吸蔵金属として好ましく使用できる。
【0013】
メッキに際しては、水素吸蔵金属には予め必要な量の水素を吸蔵させておく。水素吸蔵金属に水素を吸蔵させる方法について特に限定されるものではなく、どのような方法でもよい。例えば、100〜200℃の温度下で、1〜2atmの水素気流中に単に水素吸蔵金属を置くという方法などもある。これで不十分であれば、吸蔵水素によるメッキを行った後に、更に水素吸蔵を行わせて再びメッキを行うようにすることができる。
水素吸蔵金属の表面を金属でメッキする具体的な方法は、例えば次の様な方法がある。すなわち、予め無電解メッキ液を調製し、活性水素を吸蔵させた上記の水素吸蔵金属をその無電解メッキ液内に投入し、無電解メッキ液内の金属陽イオンを水素吸蔵金属から脱着する活性水素で還元する。水素吸蔵金属を投入する無電解メッキ液は、還元性物質を事実上含有することなく、メッキ金属元素を含むイオン化合物を溶媒に溶解してなるものである。
【0014】
メッキ金属元素を含むイオン化合物を溶解する溶媒は、通常、種類を問わない。例えば非水性の有機溶媒でもよい。また、導電性はなくてもよい。ただし、有機溶媒に成分として二重結合などの水素添加反応を起こすような物質が含まれていることは余り好ましくない。それらは、水素添加反応を副反応として起こし、予定しているメッキ液中の陽イオンの還元反応の効率を下げ、同時に無電解メッキ液も消耗させる結果にもなるおそれがあるからである。
【0015】
このような溶媒に溶解するイオン化合物は、水素吸蔵金属の表面にメッキする金属の種類に応じて適宜選択するとよい。水素吸蔵金属の表面にメッキする金属の種類について本発明では特に指定はない。例えば、白金、パラジウム、イリジウム、金、銀、ニッケル、銅、鉛、及びその他の白金族金属など、幅広い元素の中から必要に応じて選択すればよい。溶媒に溶解するイオン化合物も多くの場合、特別な制限はない。水素吸蔵金属がパラジウムやその合金のように耐食性のあるものであって、その表面にメッキしようとする限り、上記のパラジウムなどの金属元素を含むイオン化合物で、水溶液などの状態でメッキができるものであればよい。具体的には、パラジウムイオンを含む塩、その他、シアン化金やシアン化銀などの金属錯塩、あるいは有機金属塩などを挙げることができる。ただし、希土類金属が含まれているような水素吸蔵金属にメッキする場合、酸、特に塩素イオンを放つ塩はなるべく避けた方がよい。水素吸蔵金属自身が侵される可能性があるからである。例えば、白金メッキなどでよく使用される塩化白金酸などは避けた方がいい。その代わり、ジニトロジアミノ白金などを使用すると効果がよいようである。
【0016】
無電解メッキ液の具体的な例としては、上記のシアン化金やシアン化銀などの金属錯塩、あるいは有機金属塩などをエチルアルコールなどの有機溶媒や弱アルカリ水溶液などに溶解したものを挙げることができる。白金やパラジウムなどをメッキするならば、単に塩酸や硫酸にそのような元素を含む塩を溶解したものでよい。塩濃度としては1〜100g/リットルが好ましい。酸濃度としても1〜100g/リットルが好ましい。もちろん、無電解メッキ液の例はこれらに制限されないことは言うまでもない。すなわち、メッキされる水素吸蔵金属やメッキ金属の種類に応じて適宜選択するとよい。
【0017】
メッキ温度は、水素吸蔵金属表面にメッキする金属の種類に応じて適宜選ぶとよい。メッキ液のpHなども水素吸蔵金属表面にメッキする金属の種類に応じて適宜選ぶとよい。
メッキ処理は繰り返し行うことができる。一度のメッキ処理で水素吸蔵金属表面に十分な厚さのメッキが得られない場合は、再び水素を吸蔵させ、重ねてメッキ処理を行う。こうした処理を繰り返せば、通常は必要な厚さまでメッキを重ねることができる。
しかし、この方法は一度で十分な厚さのメッキを行うことができない場合があるが、次に示す電解を同時に行う方法によれば、一度で所望の厚さのメッキを行うことができる。
【0018】
電解によって水素吸蔵金属体に水素を連続的に吸蔵させ、吸蔵させた水素により水素吸蔵金属体表面に連続的にメッキする方法がある。
図1は、反応室の内面に触媒を電解によって連続的にメッキする電解セル1の一例の断面図である。
両端が開口した筒状体2の一端に陽極板4を密着して閉塞し、その他端にメッキすべき水素吸蔵金属板5を密着して閉塞し、この水素吸蔵金属板5の陽極板4に向いた面を陰極6とすることにより、電解室7を形成させ、そこに電解液8を入れる。ただし、この陰極6側は電解により発生する水素の吸蔵する側となる。そして、一端が開口し、他端が閉じた筒状体3の一端を前記水素吸蔵金属板5の反対の面であるメッキすべき面9に密着させることにより、そこに反応室10を形成し、そこに無電解メッキ液11を入れる。
電解室7、反応室10のそれぞれの周壁には出入口12、液入口13及び液出口14が設けられてある。
【0019】
陽極板4の材質は、例えばニッケル、ステンレススチール、あるいは白金等がよい。
水素吸蔵金属板5の材質は、例えば既に上記した種類の中から選択するのがよい。水素吸蔵金属板5の厚さは0.01〜2mm程度が望ましい。厚さが0.01mm未満の場合には、陰極材として十分な通電能力を発揮できず、余り好ましくない。2mmを越えると反応室10で行う還元反応の効率が良くない場合もあり、余り好ましくない。形状については特に指定はない。ただ、メッキ室10で還元反応をスムーズに進めるためには反応室10側の実質表面積は十分に大きいことが必要である。表面が十分に荒れている場合には実質表面積は広い。そのため、水素吸蔵金属板5の表面はブラスト処理あるいは、エッチング処理が施されていることが望ましい。これらの処理の程度は特に指定されないが、ブラスト処理の場合には15〜20メッシュ程度のアルミナグリットを使用するとよい。このような処理を施すと、通常、実質表面積はそれ以前に比べて2〜3倍程度大きくなる。
【0020】
水素吸蔵金属板5で仕切った電解室7には電解液を注入する。電解液は、電極となる水素吸蔵金属板5と陽極板4とを腐食することのない性質を有していることが望ましく、例えば苛性カリまたは苛性ソーダの濃厚な水溶液、例えば、0.1〜2.0 mol/リットル程度の水溶液を挙げることができる。ただしここでは、水素吸蔵金属が腐食しない条件で実質的に水分解ができれば、基本的にはいかなる電解液でもよい。電解条件は本発明では特には指定されない。
【0021】
電解室7と隣合った反応室10には上記の無電解メッキ液を注入する。
図示外の電源から陽極板4に(+)を接続し、水素吸蔵金属板5には(−)を接続し、その間で電解電流を通電する。電流密度は、電解室7で見かけ上で水素ガスの発生が視認できない程度とするとよい。具体的には0.1〜10A/dmが好ましく、特に1〜5A/dm程度が望ましい。0.1A/dm未満の場合、電流密度が低すぎてメッキ処理に時間がかかり過ぎて余り好ましくない。10A/dmを越えると、反応室10側で析出するメッキ金属の変形を促進しかねない。また、水素の発生量が多過ぎ、水素吸蔵金属板5の表面が平滑な場合には発生水素を水素吸蔵金属が十分吸収できず、無駄が多く、余り好ましくない。なお、上記範囲は、水素吸蔵金属板5表面に白金をメッキする場合にも望ましい。白金などは水素透過性がない。そのため、電流密度が少ないとメッキ密度が緻密になり、原子状水素の出口を塞いでメッキ反応が抑制されやすくなり、好ましくない。電流密度が高すぎると、メッキ金属のデントライト状の析出が多くなり、メッキ強度が乏しくなって好ましくない。
【0022】
パラジウムやパラジウム合金などの水素吸蔵金属を水素と接触させると水素吸蔵金属は水素を表面に吸着し、金属内部に吸蔵していく。
水素吸蔵金属板5を陰極とし、陽極との間でアルカリ溶液などの電解水溶液を電解室5内で電気分解すると、水素吸蔵金属板4の電解面上で水素が発生し、そこで原子状水素が生成する。
O + e → Had + OH (1)
【0023】
発生した原子状水素は、活性水素として水素吸蔵金属板5の陰極面に吸着し、脱着することなく内奥に吸蔵される。
ad→ Hab (2)
なお、Hadは吸着水素、Habは吸蔵水素を表す。水素吸蔵金属板5の内奥に吸蔵された活性水素は、水素吸蔵金属板5内で拡散し、反応面にまで移動して脱着可能な吸着状態になる。
原子状水素が吸着、吸蔵した水素吸蔵金属板5を、金属陽イオンを含む無電解メッキ液に接触させると、金属陽イオンは原子状水素で還元され、電荷を失った還元体が水素吸蔵金属板5の表面に析出する。原子状水素は水素イオンとなって水素吸蔵金属板5から脱着する。
【0024】
パラジウムを例として表すと次のようになる。
Pd2++2Hab → Pd+2H (3)
めっき金属がパラジウムである場合、それ自身が原子状水素を透過させるため、析出層を厚くすることができる。水素吸蔵能がない金属イオンで水素吸蔵金属をメッキする場合でも、原子状水素を電解面から反応面に移動させながら反応面にメッキを行うと、メッキ金属の析出する厚さは水素元素の移動路で不均一になり、水素吸蔵金属が移動路で部分的に露出する。多孔質でしかも厚みが厚く、実質表面積の非常に広いメッキ層が得られる。
【0025】
水素吸蔵金属板5の反応面のみつまり片一方の面のみではなく、例えば、水素吸蔵金属片あるいは水素吸蔵金属粒子表面全体にメッキを施そうとする場合は次のように行う。
すなわち、反応室10の側で、電解室7と反応室10とを仕切る水素吸蔵金属板5上に、被メッキ材である金属片あるいは粒子を付着させる。反応室10のメッキ液を十分に撹拌しながら電解室7で電気分解を行い、電解室7から反応室10へ活性水素を送り込む。
【0026】
電解室7で電気分解によって発生した活性水素は、隔壁である水素吸蔵金属板5内を移動し、被メッキ材である水素吸蔵金属片あるいは粒子に吸蔵されていく。水素吸蔵金属板あるいは粒子は、吸蔵した活性水素を反応室10で脱着し、無電解メッキ液はその水素吸蔵金属片あるいは粒子を連続的にメッキする。ただ、無電解メッキ液の撹拌が十分でない場合は、水素吸蔵金属片あるいは粒子に十分なメッキが施されない場合もあり、余り好ましくない。水素吸蔵金属片は十分に隔壁水素吸蔵金属板5に付着している必要がある。そうでない場合は水素吸蔵金属板5だけが選択的にメッキされ、好ましくない。
【0027】
金属表面にメッキ層を形成するとは、メッキ液中の金属イオンを還元して被メッキ材表面に金属を析出させることである。その方法として、ひとつには還元を外部電源による電解で行ういわゆる電気メッキ法がある。その他、メッキ液中に還元剤を含み、あるいは還元剤をメッキ液中に投入することによって化学的にメッキを行ういわゆる化学メッキ法が知られている。これらの方法はいずれも前述のように被メッキ体の表面全体をメッキ金属で覆ってしまう。水素の出し入れを水素吸蔵金属表面で行う機能を残したまま、その部分にメッキを行うということは困難であった。本発明者らは、吸蔵、脱着機能を残したまま表面をメッキで覆う方法を鋭意検討し、発明を完成させたものである。
【0028】
本発明では、メッキ金属の析出のための金属イオンの還元を、水素吸蔵金属から脱着する活性水素で行う。メッキ金属の析出は、吸蔵金属の移動通路が確保される限り行われ、メッキが行われている間は水素吸蔵金属の水素吸蔵、脱着サイトは確保されていることになる。水素吸蔵金属の水素吸蔵・脱着の有無は実験的にも確認できている。他のメッキ方法では水素吸蔵金属以外の金属で2〜3μm程度の厚みにメッキを施すと、それだけで水素の吸蔵・脱着はみられなくなる。本方法によれば、2〜3μm以上の厚みにメッキを施すと、メッキを施してない場合に比べれば若干能力は落ちるが、それでもなお活性水素の十分な吸着・脱着作用が見られた。
【0029】
本発明の電極の製造方法も、基本的には上記したメッキ方法の考え方をそのまま踏襲した形態で実施するとよい。電解室7と反応室10を設けた図1に示すような電解セル1を使用し、水素吸蔵金属から脱着する水素によって無電解メッキ液中の金属を還元して電極を形成する。その際、電解面で水素発生/水素吸着を行い、反応面では水素脱着/メッキ反応を行う。
【0030】
本発明の電極の製造方法では、予め所定の反応の触媒となりうる成分の金属陽イオンを含む無電解メッキ液を調製する。所定の反応とは、例えば、水素吸蔵金属と被処理物とを接触させ、水素吸蔵金属から脱着する吸蔵水素を被処理物に添加させ、あるいは脱着する吸蔵水素で被処理物を還元したりする反応などをいう。例えば、重質油からガソリンや灯油を得る石油のクラッキング反応、タール分を水素化してより合目的的な液状にする反応、不飽和炭化水素を飽和炭化水素に転化する反応など、この他にも多くの例を挙げることができる。
所定の反応の触媒とは、そのような水素添加または水素による還元反応の触媒であって、パラジウム、ニッケル、銅、鉛、金、銀およびその他の白金族金属などを挙げることができる。これらはそれぞれ目的に応じて選択するとよい。多くの場合、一般にはパラジウムが望ましい。
【0031】
特に、パラジウム金属板などの水素吸蔵金属板5の表面に更にパラジウム黒を析出させると、ブラストがけ等の物理的手段だけでは得ることのできない非常に広い反応表面積を得ることができる。パラジウム黒はその中でも、光沢の出ないパラジウム黒がとりわけよい。
光沢の出ないパラジウム黒を水素吸蔵金属板5の表面に析出させるには、メッキ液を例えば次のような組成とするとよい。
塩酸水溶液 10〜100g/リットル
塩化パラジウム 1〜 50g/リットル
特に、微量の鉛イオンを溶解させるとパラジウム黒を形成させるのに好ましい。
【0032】
光沢の出ないパラジウム黒のメッキ条件は次のとおりである。
塩酸水溶液 10〜100g/リットル
塩化パラジウム 1〜 50g/リットル
メッキ温度 5〜60℃ (好適温度 40℃)
特に、パラジウム黒の表面積は、板状パラジウムや金属光沢パラジウムの表面積の数百から数千倍に達する。これによって比較的速度の遅い水素添加反応なども加速させることができる。パラジウム黒は有機物の水添反応の触媒としても有効であり、例えばスチレンの水添などにはこのままで使用される。さらにこの大きな表面積を利用すると、白金、金、銀またはその他の白金族金属などの触媒をその上に重ねて付与することも可能である。
【0033】
水中の酸素と水素吸蔵金属から得られる活性な水素からは過酸化水素が得られる。パラジウム黒は過酸化水素を作る水素吸蔵金属の表面積を増加するとともに、過酸化水素形成のためのよい触媒でもある。しかしまたパラジウム黒は過酸化水素を分解するための触媒でもあり、実際にはそのままでは全く過酸化水素が得られない。水素吸蔵金属の表面にいったんパラジウム黒をメッキし、その上から同様の方法で重ねて金を付与すると、過酸化水素を高効率で得ることのできる電極を製造できる。
【0034】
隔壁とする水素吸蔵金属板5にパラジウムやパラジウム合金を用いれば、板面が平滑であっても電流密度10A/dm程度までは電解室7側で発生した水素の内、ほとんど100%を吸収する。これは実験的にも確認されている。板面をブラスト処理などで荒らせば、これの数倍の電流密度で大量の水素を発生させてもその全量を十分吸蔵できることが分かっている。非常に高い電流密度で水素を発生させても、電解プロセスでは実用上はまったく支障がない。しかし、水素吸蔵金属から活性水素を脱着させ、水素添加反応などを行わせようとすると、反応速度には大きな相違がある。反応物にもよるが、水素吸蔵金属が平滑面の場合、水素添加反応などは、水素吸蔵速度の10分の1の速度で進行するのみである。その原因は、反応面積の不足と適切な触媒がないということによる。本発明は、そうした原因を知り、その解決策を考慮して完成に至ったのである。
【0035】
【実施例】
以下、実施例を説明するが、本発明はこれに限定されないことは言うまでもない。
実施例1
図1に記載したような電解セル1を形成し、水素吸蔵金属であるパラジウム板の反応面にパラジウム黒をメッキして電極作製を実施した。
電解セル1の中央に陰極として厚さ0.1mmのパラジウム板を挟み込み、これに向かい合わせて陽極では厚さ0.5mmの白金板を装着し、電解室7には濃度が6Mの苛性カリウム水溶液を入れた。陰極板の陰極面積は1cmであった。
【0036】
その他の条件は以下の通りである。
反応液 : PdCl 5g/dm+HCl 1 mol/dm
電流密度 : 1A/dm(10mA)
撹拌 : 無し
電気量 : 5C(クーロン)
反応式 : Pd2+ + 2H・ → Pd + 2H
電流効率30%で、膜厚0.5μmのパラジウム黒が析出した。SEM写真では1μm規模の粒状の析出物が確認され、メッキが完了するとともに、電極が作製された。
【0037】
電極を作製した上記の電解セル1の反応室10に4−メチルスチレンを導入し、還元反応を行ってみた。導入はフッ素ゴムチューブとローラーポンプで行った。反応室10での反応条件は以下の通りとした。
反応基質 :4−メチルスチレン
温度 :室温
流量 :2.5ミリリットル/min
処理量 :6ミリリットル
電流密度 :5A/dm(50mA)
電解時間 :5時間
1時間の電解を行い、電流効率30%で4−エチルトルエンが得られた。
【0038】
比較例1
パラジウム黒を析出させなかったこと以外は同様の還元反応を行った。電流効率は約0.1%以下で4−エチルトルエンが得られた。
【0039】
実施例2
実施例1と同様の電解セル1を用いて、以下のような条件でパラジウム黒を析出させた。
反応液 : PdCl 5g/dm+HCl 1 mol/dm
電流密度 : 1A/dm(10mA)
撹拌 : 無し
電気量 : 36C
電流効率30%で、膜厚2.5μmのパラジウム黒が析出した。BET法による比表面積の値を測定したところ、約500m/mであった。
【0040】
実施例3
実施例1と同様の電解セル1を用いて、パラジウム板に活性水素による白金黒を析出させた。
反応液 : HPtCl・6HO 0.1 mol/リットル
電解液 : 6M KOH
電流密度 : 5A/dm(50mA)
撹拌 : 無し
電気量 : 6C
反応式 : PtCl 2− +2H・ → Pt+4Cl+2H
電流効率20%で、膜厚1μmの白金黒が析出した。
4−メチルスチレンの同様の還元反応を行ったところ、電流効率30%で4−エチルトルエンが得られた。
【0041】
実施例4
実施例1と同様の電解セル1を用いて活性水素によるパラジウム黒を析出させた後、その上に重層的に白金黒を生成させた。
・パラジウム黒の析出条件
反応液 : PdCl 5g/dm+HCl 1 mol/dm
電流密度 : 1A/dm(10mA)
撹拌 : 無し
電気量 : 5C
・白金黒の析出条件
反応液 : HPtCl・6HO 0.1 mol/リットル
電流密度 : 5A/dm(50mA)
撹拌 : 無し
電気量 : 6C
【0042】
4−メチルスチレンの同様の還元反応を行ったところ、電流効率80%で4−エチルトルエンが得られた。
白金触媒がパラジウム黒の上で展開された構造であるため、表面積の拡大と触媒活性が相乗されて効果が発現されたと推定される。
【0043】
実施例5
実施例1と同様の電解セル1を用いて、活性水素による金を析出させた。
反応液 : HAuCl・4HO 0.1 mol/リットル
電解液 : 6M KOH
電流密度 : 5A/dm(50mA)
撹拌 : 無し
電気量 : 6C
反応式 : AuCl 3− +3H・ → Au+4Cl+3H
電流効率20%で、膜厚1.5μmの金が析出した。
次いで、この反応室にメッキ用の反応液に代えて酸素ガスを毎分20ミリリットル、純水を毎分1ミリリットル供給しながら0.5A/dmで電解したところ、電流効率10%、濃度6ppmの過酸化水素水が得られた。
【0044】
比較例2
金を析出させなかったこと以外は実施例5と同様の還元反応を行ったところ、電流効率5%濃度3ppmで過酸化水素が得られた。
【0045】
実施例6
実施例1と同様の電解セル1を用いその反応室6内の反応液内にランタン・ニッケル合金粉末1ccを満たし、以下の条件で電解を行い、パラジウム黒を陰極反対面及び粉末面に生成させた。
反応液 : PdCl 5g/dm+HCl 1 mol/dm
電流密度 : 1A/dm(10mA)
撹拌 : 有り(ポンプによる循環)
電気量 : 50C
反応式 : Pd2+ + 2H・ → Pd + 2H
電流効率30%で、SEM写真では0.1μm規模の粒状の析出物が粉末面に確認された。
【0046】
【発明の効果】
本発明は、電解質溶液の電解により水素を吸蔵させた水素吸蔵金属を脱着する活性な吸蔵水素で無電解メッキ液内の金属陽イオンを還元してメッキすることにより、メッキの難しい水素吸蔵金属体にメッキをすることができる。あるいは、そのようにして触媒成分で水素吸蔵金属をメッキして電極を作製するから、水素吸蔵金属の水素吸蔵特性を十分に残したまま、その表面に安定なメッキ被覆を行うメッキ方法を提供できる。また、水素吸蔵金属の水素吸蔵特性を十分に残したまま、その表面に水素化などの所定の反応を行う触媒を安定にメッキ被覆して水素吸蔵金属の表面を活性化し、また反応面積をより大きくして反応効率と反応速度をより高めた電極の製造方法を提供できる。
【0047】
本発明は、水素吸蔵金属の実質面積を大きくすることもでき、必要があれば特定の触媒物質をその表面に設けることもできる。還元剤を用いずに金属表面特に水素吸蔵性のある金属表面に活性の異なる触媒を生成することが可能となり、新たな機能材料の開発が容易となった。表面積が大きく、活性の高い水素化反応用電極により、今まで実用的に得られなかった反応物の還元が容易に起こることが確認され、あらたな合成プロセスの開発も容易となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】電解によって連続的にメッキする電解セルの断面図。
【符号の説明】
1 電解セル
2 筒状体
3 筒状体
4 陽極板
5 水素吸蔵金属板
6 陰極
7 電解室
8 電解液
9 メッキ面
10 反応室
11 メッキ液
12 出入口
13 液入口
14 液出口

Claims (5)

  1. 水素吸蔵金属体の一面を電解質溶液と接触させ、同時に他の一面を、無電解メッキ液に接触させ、該水素吸蔵金属体を陰極とし、この陰極と該電解質溶液と接触させた陽極との間で電解質溶液を電解して陰極側に水素を発生させ、その発生した水素を水素吸蔵金属体中に吸蔵させ、その吸蔵した水素を水素吸蔵金属体内を通じて該無電解メッキ液に接触する面側に到達せしめ、該面側に到達して脱着する活性な水素により無電解メッキ液内の金属陽イオンを還元し、水素吸蔵金属体の無電解メッキ液と接触している面上を金属でメッキすることを特徴とするメッキ方法。
  2. 水素吸蔵金属体の一面を電解質溶液と接触させ、同時に他の一面を、触媒となる金属の陽イオンを含む無電解メッキ液に接触させ、該水素吸蔵金属体を陰極とし、この陰極と該電解質溶液と接触させた陽極との間で電解質溶液を電解して陰極側に水素を発生させ、その発生した水素を水素吸蔵金属体中に吸蔵させ、その吸蔵した水素を水素吸蔵金属体内を通じて該無電解メッキ液に接触する面側に到達せしめ、該面側に到達して脱着する活性な水素により無電解メッキ液内の金属陽イオンを還元し、水素吸蔵金属体の無電解メッキ液と接触している面上を触媒金属でメッキし、これによって水素吸蔵金属体に触媒成分を付着させるとともに、反応上の接触表面積を拡大することを特徴とする電極の製造方法。
  3. 前記水素吸蔵金属体はパラジウムまたはパラジウム合金板であり、無電解メッキ液内の前記金属陽イオンは白金族金属又は金のイオンであり、水素吸蔵金属体に付着させる触媒となりうる成分とは白金族金属黒又は金であることを特徴とする請求項2記載の電極の製造方法。
  4. 前記無電解メッキ液は、金、銀、ニッケル、銅、鉛、及び白金族金属元素の内の少なくともいずれか一つを含む金属陽イオンを含有することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の電極の製造方法。
  5. 水素吸蔵金属体が、請求項1又は2のメッキ方法によって予めメッキした水素吸蔵金属体であることを特徴とする請求項2〜4のうちいずれか1項に記載の電極の製造方法。
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