JPWO2004031303A1 - 表面処理炭酸カルシウム及びそれを含有してなる樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

下記(a)式を満たす脂肪酸系の表面処理剤で表面処理され、該表面処理された炭酸カルシウムが(b)式を満たすことを特徴とする表面処理炭酸カルシウムを提供する。(a)C12+C14≧85(%) (b)Pv≦90(%) C12:炭素数12のアルキル基を持つ脂肪酸系表面処理剤の割合 C14:炭素数14のアルキル基を持つ脂肪酸系表面処理剤の割合 Pv :ヘキサン中での沈降容積割合(体積%) 本発明の表面処理炭酸カルシウムは、耐スリップ性及び耐スランプ性をバランス良く備えた樹脂組成物、特に、優れた耐スリップ性を有する樹脂組成物を提供することができる。

Description

本発明は、表面処理炭酸カルシウム及びそれを含有してなる樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、特定の表面処理剤で表面処理を行うことにより、樹脂組成物に配合された際に、例えば、変成シリコーンに代表されるシーリング材、また塩化ビニル系・アクリル系に代表されるプラスチゾルに配合された場合、粘性・チキソ性付与効果はもちろん、特に優れた耐スリップ性・耐スランプ性を付与することが出来る表面処理炭酸カルシウム、及びそれを含有してなる樹脂組成物に関するものである。
炭酸カルシウムは、プラスチック、塗料、インキ、シーラント、接着剤、プラスチゾル、紙、ゴム等の填料あるいは顔料として広く使用されている。その中でも合成樹脂の填料として、炭酸カルシウムは重要な材料となっている。
炭酸カルシウムが配合された樹脂組成物の中には、シーラント、接着剤、塗料、防水剤、床材、プラスチゾルといった硬化型樹脂組成物がある。例えば、シーラントにおいては、建設、自動車、床材等の分野において、防水、シール等の目的に広く使用されているが、垂直部分に施工することも多く、当然のこととして施工から硬化するまでの間垂れないことが必要であり、適正範囲内で高粘性かつ高チキソ性を備える必要がある。しかし、高粘性・高チキソ性を備えた場合、部材と樹脂組成物との密着性が低下し、概して耐スリップ性の劣化を招くことが多いため、優れた耐スランプ性・耐スリップ性を兼ね備えたシーリング材が求められている。
また例えば、特に自動車車体用のプラスチゾルにおいては、熱可塑性の重合体粒子が一般的に使用されるが、通常スプレー吹き付け塗装が一般的であり、吹き付け後、ゾルのタレ・滑りを防止することが重要となってくる。
熱可塑性重合体粒子としては、防錆性に優れ、接合部の間隙を良好に充填し、また比較的厚い塗膜を形成することが出来る等の理由から、塩化ビニル重合体や塩化ビニルと酢酸ビニルとの共重合体等に代表されるポリ塩化ビニル系のものが多用されていたが、近年、環境面での問題から、脱塩化ビニルの流れが加速しており、その代替品として、アクリル系ゾル、ウレタン系ゾル、変成シリコーン系ゾル等が開発されている。中でもアクリル系重合体粒子を充填剤とともに可塑剤に分散させたアクリル系プラスチゾルが開発され、実用化されている。アクリル系プラスチゾルはポリ塩化ビニル系組成物と同等の形態、作業性、加工性を有するため、その代替材料として検討がなされており、ポリ塩化ビニル系プラスチゾルに匹敵する、強度や耐久性を有する塗膜が得られようになった。
しかしながら、このアクリル系プラスチゾルに使用されるアクリル重合体粒子は、塩化ビニル重合体粒子に比べて、分子間に作用する分子間力が弱いため可塑剤が分子間に取り込まれやすく、取り込まれた可塑剤が経時的にブリードアウトし、このブリードアウトしてくる可塑剤のため加熱成膜時にスリップを起こしやすいという問題点がある。
一方、分散性、接着性、粘度安定性の付与できる炭酸カルシウムを提供せんとして、日本国特開2002−235015号公報には、飽和脂肪酸(塩)と不飽和脂肪酸(塩)との混合物で被覆し、更にフタル酸エステル等の有機化合物で被覆した表面被覆炭酸カルシウムが提案されている。
また、日本国特開平11−60950号公報には、可使時間が長く、適度の粘性を有し、作業性の良好な硬化型組成物を得んとして、硫酸エステル型陰イオン界面活性剤、スルホン酸型陰イオン界面活性剤から選ばれた少なくとも1種と、脂肪酸(塩)とを表面処理した炭酸カルシウムが提案されている。
更に、日本国特開2002−220547号公報には、耐スリップ性、目地追従性、高強度の塗膜を付与すべく、脂肪酸、樹脂酸、界面活性剤等の有機系処理剤で表面処理した表面処理連鎖状炭酸カルシウムが提案されている。
しかしながら、これらはいずれも耐スリップ性の改善効果の点では必ずしも満足すべきものとは云い難い。
かくして、上記の問題点を解決し得る充填材、及び樹脂組成物が求められている。
本発明は、かかる実状に鑑み、例えば変成シリコーンに代表されるシーリング材、またポリ塩化ビニル系・アクリル系に代表されるプラスチゾルなどに配合された場合、特に、優れた耐スリップ性能を発現することが可能な表面処理炭酸カルシウム、及びこれを含有してなる樹脂組成物を提供するものである。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、表面処理剤を構成する特定の炭素数を有する脂肪酸系表面処理剤の割合が耐スリップ性能に大きな影響を有することを知見し、特定の炭素数を有する脂肪酸を含有する表面処理剤にて表面処理された炭酸カルシウムを用いることにより、上記課題を解決できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
本発明の請求項1は、炭酸カルシウムが下記(a)式を満たす脂肪酸系の表面処理剤で表面処理され、該表面処理された炭酸カルシウムが(b)式を満たすことを特徴とする表面処理炭酸カルシウムを内容とする。
(a)C12+C14≧85(%)
(b)Pv≦90(%)
C12:炭素数12のアルキル基を持つ脂肪酸系表面処理剤の割合
C14:炭素数14のアルキル基を持つ脂肪酸系表面処理剤の割合
Pv :ヘキサン中での沈降容積割合(体積%)
本発明の請求項2は、表面処理剤が、下記(c)式を満たす脂肪酸系表面処理剤である請求項1に記載の表面処理炭酸カルシウムを内容とする。
(c)C12+C14≧95(%)
本発明の請求項3は、表面処理剤が、更に、下記(d)式を満たす請求項1または2に記載の表面処理炭酸カルシウムを内容とする。
(d){C12/(C12+C14)}×100≧80(%)
本発明の請求項4は、表面処理剤が、更に、下記(e)式を満たす請求項1または2に記載の表面処理炭酸カルシウムを内容とする。
(e){C12/(C12+C14)}×100≧90(%)
本発明の請求項5は、表面処理剤が、更に、下記(f)式を満たす請求項1または2に記載の表面処理炭酸カルシウムを内容とする。
(f){C12/(C12+C14)}×100≧95(%)
本発明の請求項6は、表面処理された炭酸カルシウムが、下記(g)式を満たす請求項1〜5に記載の表面処理炭酸カルシウムを内容とする。
(g)Pv≦80(%)
本発明の請求項7は、表面処理された炭酸カルシウムが、下記(h)式を満たす請求項1〜5に記載の表面処理炭酸カルシウムを内容とする。
(h)Pv≦70(%)
本発明の請求項8は、脂肪酸系表面処理剤の形態が、脂肪酸、脂肪酸塩から選ばれる少なくとも1種からなる請求項1〜7に記載の表面処理炭酸カルシウムを内容とする。
本発明の請求項9は、樹脂用である請求項1〜8のいずれか1項に記載の表面処理炭酸カルシウムを内容とする。
本発明の請求項10は、樹脂が硬化型樹脂である請求項1〜8のいずれか1項に記載の表面処理炭酸カルシウムを内容とする。
本発明の請求項11は、樹脂に、請求項1〜8のいずれか1項に記載の表面処理炭酸カルシウムを配合してなることを特徴とする樹脂組成物を内容とする。
本発明の請求項12は、樹脂が硬化型樹脂である請求項11記載の樹脂組成物を内容とする。
本発明の請求項13は、硬化型樹脂が変成シリコーンである請求項12記載の樹脂組成物を内容とする。
本発明の請求項14は、硬化型樹脂がプラスチゾルである請求項12記載の樹脂組成物を内容とする。
本発明の請求項15は、プラスチゾルがアクリルプラスチゾルである請求項14記載の樹脂組成物を内容とする。
図1は、樹脂組成物を塗布した直後の状態を示す斜視図、図2は下面図、図3は側面図である。図4は、塗布した樹脂組成物がスリップした状態を示す斜視図、図5は塗布した樹脂組成物がスランプした状態を示す斜視図、図6はスリップとスランプの両方を生じた状態を示す斜視図である。
以下、本発明の詳細を具体的に説明する。
本発明の表面処理炭酸カルシウムは、下記(a)式を満たす表面処理剤を表面処理してなり、かつ該表面処理炭酸カルシウムが(b)式を満たすことを特徴とする。
(a) C12+C14≧85(%)
(b) Pv≦90(%)
C12:炭素数12のアルキル基を持つ脂肪酸系表面処理剤の割合
C14:炭素数14のアルキル基を持つ脂肪酸系表面処理剤の割合
Pv :ヘキサン中での沈降容積割合(体積%)
また、本発明の表面処理炭酸カルシウムは、好ましくは、下記式を満たす表面処理剤を表面処理してなることを特徴とする。
(c) C12+C14≧95(%)
本発明において、C12とC14の合計(C12+C14)%は、ガスクロマトグラフィにて測定した全脂肪酸組成における炭素数12と14の脂肪酸系表面処理剤の合計重量に対する割合である。具体的には、表面処理炭酸カルシウム1mgとエステル化剤としてTMAH(テトラメチルアンモニウムハイドロキサイド)の25重量%水溶液2μLをアルミセルに入れ、温度300℃でカラム内で熱分解し気化した後、GC/MS(島津製作所製)にてアルキル組成を測定し、全脂肪酸中のC12とC14の合計重量%を算出する。
本発明において、C12とC14の合計(C12+C14)%は、C12+C14≧85(%)であることが必要である。(C12+C14)が85(%)未満の場合、非極性樹脂,溶剤との親和性が低下し、本発明の目的である樹脂組成物の耐スリップ性能が十分に得られない。よって、より好ましくは、(C12+C14)≧95(%)である。
また、本発明においては、ヘキサン中における沈降容積割合Pvが、Pv≦90(%)であることが必要である。ここで言うヘキサン系での沈降容積割合とは、炭酸カルシウム表面への表面処理剤の処理状態を表すパラメータである。通常、微細な炭酸カルシウムは二次凝集を形成しており、これに十分な表面処理がなされない場合、一次粒子単位で処理剤を被覆出来ず、大部分が二次凝集に対して表面処理が行われることになる。この場合、後工程で例えば粉砕を行う際や、シーラント,プラスチゾル等を配合する際の混合等の工程において、未処理面が露出しやすくなる。この様な状態で非極性樹脂,溶剤等に混合した場合、未処理面が液状成分を捕捉し膨潤するため、沈降し難くなる。この様な処理状態の不適切な表面処理炭酸カルシウムは、可塑剤、溶剤等の液状成分の捕捉状態が非常に不安定となるため、経時でこれら液状成分がブリードアウトし易くなり、必然的にシーラント,プラスチゾル等に配合した際のスリップ性能は悪化することとなる。
よって、Pvの値を一定以下にすることが必要で、好ましくはPv≦80(%)であり、より好ましくはPv≦70(%)である。
なお、このパラメータは、本発明の樹脂組成物に配合した際の濡れ性を表すものであり、そのため試験用溶剤としては、揮発性の低さからも、非極性溶媒であるヘキサンが最も適している。メタノール、エタノール、トルエン等の溶剤では、差がほとんど無くなり処理状態の判断が困難になるため使用できない。
本発明において、ヘキサン中の沈降容積割合Pvは、以下の様にして算出される。すなわち、ヘキサン(試薬)/表面処理炭酸カルシウムを100g/10gの割合で225mlのマヨネーズ瓶に投入し、RECIPRO SHAKER SR−2s(TAITEC製)にて振とう数300回/minで10分間振とうした後、100mlメスシリンダーに移し、容積を100mlに併せ、23℃で24時間静置する。静置後、該混合物はヘキサン層と沈降層に分離するので、沈降層側の容積を測定し、全体量100mlに対する容量%でPvを定義する。
より好ましい態様としては、{C12/(C12+C14)}≧80(%)である。{C12/(C12+C14)}が80(%)未満の場合、樹脂組成物に配合した際の耐スリップ性,耐スランプ性が低下する場合がある。よって、更に好ましくは{C12/(C12+C14)}≧90(%)、最も好ましくは{C12/(C12+C14)}≧95(%)である。即ち、C12とC14とでは、C12の方が親水基と親油基とのバランスが良く、従って、C12の割合が多い程、良好な耐スリップ性が得られる。
本発明におけるC12、C14の脂肪酸系処理剤の原料としては、ヤシ油、パーム核油、ババス油等が好ましいが、通常の牛脂,豚脂,パーム油,ひまし油,なたね油等が原料でも差し支えない。また、これら脂肪酸は、天然品でも合成品でもよく、必要に応じ、水素添加による不飽和分の除去、蒸留による分離等の操作を行い、その純分を操作したものがより好ましい。これら処理剤は、本発明の範囲を満たすために、2種以上を併用しても差し支えない。
本発明において用いられる脂肪酸の形態としては、アミン塩,アンモニウム塩,エステル等の形態でも差し支えないが、好ましくは、脂肪酸もしくは脂肪酸金属塩の少なくとも1種からなることが好ましい。ここで、脂肪酸金属塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩といったアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩といったアルカリ土類金属塩等が例示される。
C12はラウリン酸またはラウリン酸塩であり、C14はミリスチン酸またはミリスチン酸塩である。一般にC12が50%以上含まれるものをラウリン酸として、C14が50%以上含まれるものをミリスチン酸と総称されている。これらは炭酸カルシウムの表面処理剤として使用されることはあったが、工業的にはC12+C14として80%未満のものが使われてきた。特にC12+C14の含有量の高いものはコストの問題もあり、一般的には使用されていなかった。さらにC12の含有量が高いものは、アルカリ金属塩としてのハンドリングの問題もあり、表面処理剤としては使われていなかった。例えば、前記した日本国特開2002−235015号公報(段落〔0119〕)、日本国特開平11−60950号公報(段落〔0016〕)、日本国特開2002−220547号公報(段落〔0041〕)にはラウリン酸塩に関する記載があるが、C12の含有量については一切言及されておらず、本発明はこの点で従来技術とは本質的に異なるものである。
本発明の表面処理炭酸カルシウムは、下記(i)式を満足することが好ましい。
(i)2≦Sw≦70(m/g)
但し、
Sw:窒素吸着法にて測定した表面処理炭酸カルシウムのBET比表面積(m/g)
(i)式は、本発明の表面処理炭酸カルシウムのBET比表面積であり、比表面積が2m/g未満の場合、樹脂組成物に配合した際の粘性付与効果が期待できない場合があり、また、70m/gを越えると、一次粒子が微少になりすぎ、粒子同士の凝集力が強くなるため、粉体化した際の経時安定性が悪く分散性の面で問題が生じる場合がある。従って、より好ましくは5≦Sw≦50(m/g)、更に好ましくは7≦Sw≦40(m/g)である。
本発明における表面処理剤の炭酸カルシウムへの処理量は比表面積によって異なるが、下記(j)式を満たすことが好ましい。
(j)1.0≦As≦6.0(mg/m
但し、
As:Tg/Swで表される単位表面積あたりの表面処理量(mg/m
Tg:表面処理炭酸カルシウム1g中に占める表面処理剤の重量(mg/g)
(j)式は、本発明の表面処理炭酸カルシウムの単位比表面積当たりの表面処理剤量で、1.0mg/mよりも少ない場合、処理不足により粘性・チキソ性異常の原因となる場合があり、一方、6.0mg/mを越えた場合、単位面積あたりの表面処理量が多すぎ、表面処理剤が樹脂成分あるいは可塑成分への遊離を起こし、スリップ性能が低下する場合がある。従って、より好ましくは、1.3≦As≦5.0(mg/m)、更に好ましくは1.5≦As≦4.0(mg/m)である。
尚、Sw、Tgは下記の方法で得られる値である。
Sw : 試料0.3gを有効体積0.45mlのガラス製ペレットセルに測り採り、窒素雰囲気下で180℃×1時間乾燥した後、BET比表面積計NOVA2000(ユアサアイオニクス社製)にて1点法にて測定。
Tg : 試料0.15gを外径5.2mm、高さ2.5mmのアルミニウムセルに測り採り、TAS−100(リガク製)にて、15℃/分の昇温スピードで常温から510℃まで昇温した時の、200〜500℃範囲での熱減量数値。単位は、炭酸カルシウム1g中の重量変化mgで表示(mg/g)。
本発明における表面処理剤は、必要に応じ、他の界面活性剤、乳化剤等と併用してもよく、その比率は特に制限されないが、粘性・チキソ性と耐スリップ性とのバランスを取るために、通常、全表面処理剤中の50重量%以上が本発明の表面処理剤であることが望ましい。
更に、本発明に用いられる表面処理炭酸カルシウムは、下記(k)、(l)式を満たすことがより望ましい。
(k)0.005≦Dxp≦0.30(μm)
(l)10≦Dyp/Dxp≦150
但し、
Dxp:水銀圧入法において、細孔範囲0.001〜5.0μmの範囲における細孔分布において、水銀圧入増加量(積算細孔容積増加量/10g平均細孔直径)が最大値(Dys)となる平均細孔直径(μm)
Dyp:水銀圧入増加量の最大値(mg/l)
Dyp/Dxp:平均細孔量
(k)、(l)式は、本発明の表面処理炭酸カルシウムの分散状態を知る指標になるものである。(k)式は、水銀圧入法(ポロシメーター)にて測定した0.001〜5.0μmの範囲における細孔分布において、水銀圧入量が最大となる値(Dyp)の平均細孔直径(Dxp)であり、表面処理炭酸カルシウム粒子間の隙間の細かさを意味するものである。これは、1次粒子径の分布もしくは2次凝集の分布を意味しており、平均細孔径が0.005μm未満の場合、1次粒子が細かすぎるため経時安定性に問題が生じる場合があり、一方、0.30μmを越えると、1次粒子が大きすぎるか、もしくは凝集した2次粒子が多く存在していることになり、粘性低下・耐スランプ性の悪化等の弊害が生じる。従って、より好ましくは0.01≦Dxp≦0.20(μm)、更に好ましくは0.015≦Dxp≦0.15(μm)である。尚、水銀圧入量とは細孔容積増加量のことを意味し、(積算細孔容積増加量/log平均細孔径)の計算式で表される(単位はml/g)。当然のことながら細孔径が小さい程、細孔全体の寸法も小さいと考えられるため、最大水銀圧入量(Dyp)は細孔径に依存する。
(l)式は、(k)式の平均細孔径の数を示した指標である。前記したように、細孔径が小さいほど細孔容積も小さくなるため、最大水銀圧入量(Dyp)と、(k)式の平均細孔径を加味することにより、本発明で必要とする細孔量(数)を指標とすることができる。よって、Dyp/Dxpが10未満の場合、平均細孔径が大き過ぎるため、粒子の均一性や分散性に問題があり、樹脂組成物中の分散性や高粘性物性が得られない場合があり、一方、150を越えると平均細孔径が極端に小さ過ぎるため、1次粒子もしくは2次粒子の経時安定性に問題が生じる。従って、好ましくは20≦Dyp/Dxp≦120、より好ましくは30≦Dyp/Dxp≦100である。
尚、使用した水銀圧入装置(ポロシメータ)や主な測定条件は、下記のとおりである。
<測定装置>
島津製作所社製9520型
<主な測定ファクター>
水銀純度=99.99(%)
水銀表面張力=480(dyns/cm)
水銀接触角=135℃
セル定数=10.79(μl/pF)
試料重量:各0.10g程度に秤量し測定
本発明に使用される炭酸カルシウムの製造方法は特に限定されず、公知の方法にて製造することができる。例えば、石灰石を機械的に粉砕して得られる重質炭酸カルシウムでも良いし、化学的に合成される沈降性炭酸カルシウムでも良い。沈降性炭酸カルシウムの製造方法としては、例えば、炭酸ナトリウムに塩化カルシウムを添加して得られる方法でも良いし、水酸化カルシウム水スラリーに炭酸ガスを吹き込むことにより得られる炭酸ガス化合法でも良い。
また、例えば、日本国特開平10−72215号公報に記載されている様に、水酸化カルシウム水スラリー中にカルシウムとの錯体形成剤を添加して炭酸化反応を終了させることにより得られるものでも差し支えない。即ち、水酸化カルシウム水懸濁液に炭酸ガスを吹き込んで炭酸カルシウムを製造するにあたり、水酸化カルシウム水懸濁液に、金属イオンに配位して錯体を形成する物質を添加して、炭酸化反応により炭酸カルシウムを生成し、しかる後、該炭酸カルシウムを熟成させて得られる微細粒子炭酸カルシウムである。
上記の様にして製造された炭酸カルシウムは、必要に応じて、目標の粒径,粒度になるまで熟成される。ここで、本発明の効果をより顕著に発現するためには、表面処理前の状態で良く分散していることが好ましい。よって、表面処理前の炭酸カルシウムは、下記(m)式を満たしていることが好ましい。
(m)0.5≦D50≦5.0(μm)
D50 : マイクロトラックFRAレーザー式粒度分布計(日機装製)により測定される粒子の50%平均粒子径
D50は、炭酸カルシウムのスラリー中での分散度合を表す指標である。D50が小さいほど、二次凝集が微細化し、均一化していることを示す。D50が0.5μm未満の場合、ほぼ単分散に近くなるが、この状態で表面処理した炭酸カルシウムをシーラント、プラスチゾル等に配合した場合、分散しすぎのために逆に粘性、チキソ性が発現し難くなる場合がある。また、D50が5.0μmを越えると、二次凝集が激しく、これに表面処理した炭酸カルシウムをシーラント、プラスチゾル等に配合した際、二次凝集があたかも単一粒子のように挙動するため、やはり粘性・チキソ性の低下を招く場合がある。よって、好ましくは0.8≦D50≦4.0(μm)、より好ましくは、1.0≦D50≦3.0(μm)である。
また、炭酸カルシウムのBET比表面積は、表面処理直前の段階で、2〜100m/gであることが好ましい。2m/g未満の場合、本発明の好ましい範囲である、粉末化した状態でのBET比表面積が2m/g以上とならない可能性が高く、そのため樹脂組成物に配合した際の粘性付与効果、耐スランプ性付与効果に劣る場合がある。また、BET比表面積が100m/gを越える場合、本発明の好ましい範囲である、粉末化した状態でのBET比表面積が70m/g以下とならない可能性が高く、そのため粉末化した際の経時安定性が悪くなり、分散性の面で問題が生じる場合がある。
測定方法としては、例えばスラリー形態の場合、30g程度を平皿に入れ、電子レンジもしくは100℃のオーブンにて十分水分が蒸発するまで乾燥し、すり鉢にて粉砕し粉末化し、前述のSwを測定するのと同様の方法にてBET比表面積を測定すればよい。
以上のように調整された炭酸カルシウムに対し、本発明の表面処理剤を用いて表面処理を行い、その後常法に従い、脱水、乾燥、粉砕等の工程を経て粉末化されるが、最終的にPv≦90(%)を満たすならば、いかなる方法で製造しても良い。よって、本発明の表面処理剤を用いることを除いては特に制限されず、表面処理は湿式、乾式のいずれでも良い。表面処理を行った後、常法に従い脱水し、その後に乾燥を行う。
本発明の処理剤を十分に処理するためには、二次凝集体内部にまで表面処理剤が十分に浸透する必要があり、その効果は、特に乾燥時に加えられる熱量が一定以上となることで顕著となる。よって、本発明の効果を十分に得るためには、100℃以上の温度で十分な時間をかけて乾燥することが好ましい。100℃未満の乾燥で所望の物性を得るためには、その分、乾燥時間を長くする必要があるが、乾燥効率が低下しランニングコストが必要以上にかかる場合がある。また、瞬間的に高温の熱風(150℃以上)にて乾燥するタイプの乾燥機でも可能であるが、滞留時間が短いと凝集体内部への処理剤の浸透が少なく、効果が発現し難くなり、また処理状態バラツキの原因となる場合がある。更に、凍結乾燥,減圧乾燥,風力乾燥等の方法では、より一層表面処理剤の浸透が起こり難く、所望のPv値を得るためにかなりの時間を要するか、又は他のエネルギーを必要とすることになる。よって、本発明の乾燥に最も適しているのは、オーブン乾燥機,ヘンシェルミキサー,バンド乾燥機,パドルドライヤー等の十分な滞留時間を持った乾燥機が好ましい。
上記の方法にて乾燥された表面処理炭酸カルシウムは、粉砕工程を経て粉末化される。粉砕方法は常法に従えばよく、ピンミル,ハンマーミル等が使用される。
上記の如くして得られる表面処理炭酸カルシウムは、特に樹脂用充填材と好適で、各種樹脂、例えばシーラント用樹脂や、プラスチゾル用樹脂に配合され、優れた特性、物性を有する樹脂組成物とされる。
本発明の表面処理炭酸カルシウムが配合される樹脂としては、特に制限されないが、本発明の効果が耐スリップ性の改善である以上、耐スリップ性に問題を抱えている樹脂の方がより本発明の効果が期待できる。例えば、主に建材目地に施工するシーリング材や、また主として自動車車体に施工されるプラスチゾルなどである。中でも、シーリング材においては変成シリコーン系等において最も有用であり、プラスチゾルにおいてはアクリル系プラスチゾルにおいて最も有用である。
変成シリコーン樹脂とは、例えばPPG骨格の末端に反応性シリル基を導入したものが挙げられる。変成シリコーン系シーラントは、主として変成シリコーンポリマー、可塑剤、充填材から構成されるが、必要に応じて接着付与剤、老化防止剤、着色剤、酸化防止剤、発泡剤、希釈剤、紫外線吸収剤等も配合することができる。
アクリル系プラスチゾルは、アクリル重合体粒子、可塑剤、充填材、スリップ防止剤で構成されているが、必要に応じ、ブロック型ウレタン樹脂および硬化剤を配合することもでき、更には、本発明の効果を妨げない範囲で、従来から公知の他の添加剤、例えば、着色剤、酸化防止剤、発泡剤、希釈剤、紫外線吸収剤等を配合することができる。
本発明の樹脂組成物を構成する可塑剤としては、フタル酸エステル、リン酸エステル、アジピン酸エステル、セバチン酸エステル系可塑剤など、公知の可塑剤を使用することができる。
フタル酸エステル系可塑剤としては、ジメチルフタレート(DMP)、ジエチルフタレート(DEP)、ジブチルフタレート(DBP)、ジヘキシルフタレート(DHP)、ジ−2−エチルヘキシルフタレート(DOP)、ジイソデシルフタレート(DIDP)、ブチルベンジルフタレート(BBP)、ジイソノニルフタレート(DINP)、ジノニルフタレート(DNP)等、リン酸エステル系可塑剤としては、トリクレジルホスフェート(TCP)、トリフェニルホスェート(THP)、トリキシリレンホスフェート(TXP)等、アジピン酸エステル系可塑剤としては、ジオクチルアジペート(DOA)、ジイソデシルアジペート(DIDA)等、セバチン酸エステル系可塑剤としてはジブチルセバケート(DBS)、ジオクチルセバケート(DOS)等が例示でき、また、エポキシ化大豆油等のエポキシ系可塑剤、安息香酸系可塑剤、ポリエステル系可塑剤なども使用でき、これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用される。特にフタル酸系可塑剤が好ましい。
充填材としては、本発明の表面処理炭酸カルシウム以外に、沈降製炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、コロイド状シリカ、タルク、カオリン、ゼオライト、樹脂バルーン、ガラスバルーン等の一般的な充填材が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上組み合わせて用いられる。
着色剤としては、例えば、二酸化チタン、カーボンブラック等の無機顔料、アゾ系、フタロシアニン系等の有機顔料等を使用することができる。酸化防止剤としては、例えばフェノール系やアミン系等の酸化防止剤を使用することができる。発泡剤としては、加熱によりガスを発生するタイプの発泡剤を使用することができ、例えばアゾジカルブンアミド、アゾビスホルムアミド等のアゾ系発泡剤が使用できる。希釈剤としては、例えばキシレン、ミネラルターペン等の溶剤等が使用できる。紫外線吸収剤としてはベンゾトリアゾール系等を使用することができる。
本発明のアクリル系プラスチゾルを構成するアクリル重合体粒子としては、通常アクリル系プラスチゾルの形成物として用いられる公知のアクリル重合体粒子を使用することができる。例えば、アクリル酸アルキルエステルや、メタクリル酸アルキルエステル等から選ばれるモノマーの単一重合体や共重合体を使用することができる。これらのモノマーとして、具体的には、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、オクチルアクリレート、デシルアクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、オクチルメタアクリレート、デシルメタアクリレート、ヒドロキシメタエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタアクリレート等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
中でもコア/シェル構造有する重合体粒子が、貯蔵安定性やゲル速度の調整の簡便さから好適に用いられる。例えば、コア部はアルキルアクリレートやヒドロキシアクリレート、アルキルメタアクリレートやヒドロキシメタアクリレートの単独重合体、これらの共重合体、更に、これらと、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、スチレン等との共重合体から、可塑剤に相溶性を持つもので形成され、シェル部は、メチルメタクリレート単独重合体や、メチルメタクリレートとアルキルアクリレートやヒドロキシアクリレート、アルキルメタアクリレート、ヒドロキシメタアクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、スチレシ等との共重合体から、可塑剤に非相溶性のもので形成されものが挙げられる。
本発明の塩化ビニル系・アクリル系プラスチゾルには、ブロック型ウレタン樹脂を配合することが好ましい。ブロック型ウレタン樹脂としては、ポリエーテルポリオールやポリエステルポリオール等のポリオールと、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、1,3−ビスシクロヘキサンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、m−イソプロペニルジメチルベンジルイソシアネート等のイソシアネートとを反応させることで得られるウレタン樹脂を、オキシムやアミン等のブロック剤を用いてブロックしたウレタン樹脂や、ジイソシアネート重合物のオキシベンゾイックエステル又はアルキルフェノールブロック体、ジイソシアネート重合物のヌレート環形成体等の1種または2種以上の組み合わせたもの等が好適に用いられる。
ブロック型ウレタン樹脂の配合割合は特に限定されず、所望の物性に応じて適宜決定すればよく、更に、上記した他の充填材、可塑剤、安定剤等の各種添加剤を添加してもよいことは勿論である。
本発明の表面処理炭酸カルシウムの樹脂中への配合量は、特に制限されるものではなく、樹脂の種類や用途によって適宜決定すればよいが、例えば変成シリコーンの場合は、通常、樹脂100重量部に対し0.01〜300重量部であり、好ましくは1〜250重量部、より好ましくは5〜220重量部、更に好ましくは10〜200重量部程度である。また、例えばプラスチゾルの場合は、通常、樹脂100重量部に対して0.01〜300重量部であり、好ましくは1〜250重量部、より好ましくは5〜220重量部、更に好ましくは10〜200重量部程度である。
本発明の樹脂組成物は、特に、変成シリコーンシーラントやアクリルプラスチゾル樹脂組成物に配合した際に、優れた耐スリップ性を発揮する。
以下に合成例及び実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、これらに何ら制限されるものではない。尚、以下の記載において、%及び部は特に断らない限り重量基準である。
合成例1
濃度10%、温度12℃に調整した石灰乳1400kgに、濃度25%の炭酸ガスを流量210m/hr(水酸化カルシウム1kgに対し1500L/hr)でpH7まで吹き込み、炭酸カルシウムを合成した。その後、撹拌しながら12時間熟成した。得られた炭酸カルシウムのBET比表面積は25.0m/g、スラリーのFRA粒度分布D50は1.78μmであった。また、電子顕微鏡にて分散状態を確認したところ、良好であった。
合成例2
濃度13%、温度12℃に調整した石灰乳1400kgに、濃度25%の炭酸ガスを流量273m/hr(水酸化カルシウム1kgに対し1500L/hr)となる流量でpH9まで吹き込み、炭酸カルシウムを合成した。その後、撹拌しながら96時間熟成した。得られた炭酸カルシウムのBET比表面積は6.5m/g、スラリーのFRA粒度分布D50は1.42μmであった。また、電子顕微鏡にて分散状態を確認したところ、良好であった。
合成例3
濃度8%、温度12℃に調整した石灰乳1400kgに、クエン酸2.58kg(出来上がりCaCOに対して1.7%、Ca(OH)に対して2.3%)を加えた。これに、濃度25%の炭酸ガスを流量168m/hr(水酸化カルシウム1kgに対し1500L/hr)でpH7まで吹き込み、炭酸カルシウムを合成した。その後、CaCOとしての濃度を10%に調整し、撹拌しながら48時間熟成した。得られた炭酸カルシウムのBET比表面積は40m/g、スラリーのFRA粒度分布D50は2.1μmであった。また、電子顕微鏡にて分散状態を確認したところ、良好であった。
合成例4
濃度8%、温度12℃に調整した石灰乳1400kgに、クエン酸4.53kg(出来上がりCaCOに対して3.0%、Ca(OH)に対して4.0%)を加えた。これに、濃度25%の炭酸ガスを168m/hr(水酸化カルシウム1kgに対し1500L/hr)でpH7まで吹き込み、炭酸カルシウムを合成した。その後、CaCOとしての濃度を10%に調整し、撹拌しながら72時間熟成した。得られた炭酸カルシウムのBET比表面積は55m/g、スラリーのFRA粒度分布D50は2.4μmであった。また、電子顕微鏡にて分散状態を確認したところ、良好であった。
合成例5
濃度13%、温度15℃に調整した石灰乳1400kgに、濃度25%の炭酸ガスを1090m/hr(水酸化カルシウム1kgに対し6000L/hr)でpH7まで吹き込み、炭酸カルシウムを合成した。その後、撹拌しながら3時間熟成した。得られた炭酸カルシウムのBET比表面積は25m/g、スラリーのFRA粒度分布D50は5.2μmであった。また、電子顕微鏡にて分散状態を確認したところ、凝集体が多く見られた。
合成例6
濃度13%、温度12℃に調整した石灰乳1400kgに、濃度25%の炭酸ガスを546m/hr(水酸化カルシウム1kgに対し3000L/hr)でpH7まで吹き込み、炭酸カルシウムを合成した。その後、撹拌しながら6時間熟成した。得られた炭酸カルシウムのBET比表面積は25m/g、スラリーのFRA粒度分布D50は2.9μmであった。また、電子顕微鏡にて分散状態を確認したところ、凝集体が見られた。
上記合成例1〜6の合成条件、熟成条件及び表面処理直前の物性を表1に示す。
Figure 2004031303
10重量%に調整した合成例1の炭酸カルシウムスラリー10kgに、脂肪酸組成がC12(ラウリン酸)/C14(ミリスチン酸)=98%/2%である脂肪酸のナトリウム塩70gを含む10%の温水溶液(80℃)を加え、1時間撹拌した。その後、固形分60%まで脱水し、105℃で6時間乾燥したのち、ハンマー式粉砕機にて粉末化した。
10重量%に調整した合成例1の炭酸カルシウムスラリー10kgに、脂肪酸組成がC12(ラウリン酸)/C14(ミリスチン酸)=50%/50%である脂肪酸のナトリウム塩70gを含む10%の温水溶液(80℃)を加え、1時間撹拌した。その後、固形分60%まで脱水し、105℃で6時間乾燥したのち、ハンマー式粉砕機にて粉末化した。
10重量%に調整した合成例1の炭酸カルシウムスラリー10kgに、脂肪酸組成がC12(ラウリン酸)/C14(ミリスチン酸)/C16(パルミチン酸)=50%/38%/12%である脂肪酸のナトリウム塩70gを含む10%の温水溶液(80℃)を加え、1時間撹拌した。その後、固形分60%まで脱水し、105℃で6時間乾燥したのち、ハンマー式粉砕機にて粉末化した。
10重量%に調整した合成例1の炭酸カルシウムスラリー10kgに、脂肪酸組成がC12(ラウリン酸)/C14(ミリスチン酸)/C16(パルミチン酸)=2%/96%/2%である脂肪酸のナトリウム塩70gを含む10%の温水溶液(80℃)を加え、1時間撹拌した。その後、固形分60%まで脱水し、105℃で6時間乾燥したのち、ハンマー式粉砕機にて粉末化した。
10重量%に調整した合成例1の炭酸カルシウムスラリー10kgに、脂肪酸組成がC12(ラウリン酸)/C14(ミリスチン酸)=83%/17%である脂肪酸のナトリウム塩70gを含む10%の温水溶液(80℃)を加え、1時間撹拌した。その後、固形分60%まで脱水し、105℃で6時間乾燥したのち、ハンマー式粉砕機にて粉末化した。
10重量%に調整した合成例1の炭酸カルシウムスラリー10kgに、脂肪酸組成がC12(ラウリン酸)/C14(ミリスチン酸)=93%/7%である脂肪酸のナトリウム塩70gを含む10%の温水溶液(80℃)を加え、1時間撹拌した。その後、固形分60%まで脱水し、105℃で6時間乾燥したのち、ハンマー式粉砕機にて粉末化した。
10重量%に調整した合成例1の炭酸カルシウムスラリー10kgに、脂肪酸組成がC12(ラウリン酸)/C14(ミリスチン酸)/C16(パルミチン酸)=73%/15%/12%である脂肪酸のナトリウム塩70gを含む10%の温水溶液(80℃)を加え、1時間撹拌した。その後、固形分60%まで脱水し、105℃で6時間乾燥したのち、ハンマー式粉砕機にて粉末化した。
10重量%に調整した合成例1の炭酸カルシウムスラリー10kgに、脂肪酸組成がC12(ラウリン酸)/C14(ミリスチン酸)/C16(パルミチン酸)=82%/6%/12%である脂肪酸のナトリウム塩70gを含む10%の温水溶液(80℃)を加え、1時間撹拌した。その後、固形分60%まで脱水し、105℃で6時間乾燥したのち、ハンマー式粉砕機にて粉末化した。
10重量%に調整した合成例1の炭酸カルシウムスラリー10kgに、脂肪酸組成がC12(ラウリン酸)/C14(ミリスチン酸)/C16(パルミチン酸)=86%/2%/12%である脂肪酸のナトリウム塩70gを含む10%の温水溶液(80℃)を加え、1時間撹拌した。その後、固形分60%まで脱水し、105℃で6時間乾燥したのち、ハンマー式粉砕機にて粉末化した。
10重量%に調整した合成例1の炭酸カルシウムスラリー10kgに、脂肪酸組成がC12(ラウリン酸)/C14(ミリスチン酸)=98%/2%である脂肪酸のナトリウム塩70gを含む10%の温水溶液(80℃)を加え、1時間撹拌した。その後、固形分60%まで脱水し、85℃で30時間乾燥したのち、ハンマー式粉砕機にて粉末化した。
10重量%に調整した合成例1の炭酸カルシウムスラリー10kgに、脂肪酸組成がC12(ラウリン酸)/C14(ミリスチン酸)=98%/2%である脂肪酸のナトリウム塩70gを含む10%の温水溶液(80℃)を加え、1時間撹拌した。その後、固形分60%まで脱水し、95℃で15時間乾燥したのち、ハンマー式粉砕機にて粉末化した。
10重量%に調整した合成例1の炭酸カルシウムスラリー10kgに、脂肪酸組成がC12(ラウリン酸)/C14(ミリスチソ酸)=98%/2%である脂肪酸のカリウム塩75gを含む10%の温水溶液(80℃)を加え、1時間撹拌した。その後、固形分60%まで脱水し、105℃で6時間乾燥したのち、ハンマー式粉砕機にて粉末化した。
10重量%に調整した合成例1の炭酸カルシウムスラリー10kgに、脂肪酸組成がC12(ラウリン酸)/C14(ミリスチン酸)=98%/2%である脂肪酸のナトリウム塩を49g、脂肪酸組成がC12(ラウリン酸)/C14(ミリスチン酸)=98%/2%である脂肪酸を19g含む10%の温水懸濁液(80℃)を加え、1時間撹拌した。その後、固形分60%まで脱水し、105℃で6時間乾燥したのち、ハンマー式粉砕機にて粉末化した。
10重量%に調整した合成例1の炭酸カルシウムスラリー10kgに、脂肪酸組成がC12(ラウリン酸)/C14(ミリスチン酸)=98%/2%である脂肪酸のナトリウム塩を21g、脂肪酸組成がC12(ラウリン酸)/C14(ミリスチン酸)=98%/2%である脂肪酸を44g含む10%の温水溶液(80℃)を加え、1時間撹拌した。その後、固形分60%まで脱水し、105℃で6時間乾燥したのち、ハンマー式粉砕機にて粉末化した。
10重量%に調整した合成例1の炭酸カルシウムスラリー10kgに、脂肪酸組成がC12(ラウリン酸)/C14(ミリスチン酸)=98%/2%である脂肪酸を63g含む10%の温懸濁液(80℃)を加え、1時間撹拌した。その後、固形分60%まで脱水し、105℃で6時間乾燥したのち、ハンマー式粉砕機にて粉末化した。
10重量%に調整した合成例2の炭酸カルシウムスラリー10kgに、脂肪酸組成がC12(ラウリン酸)/C14(ミリスチン酸)=98%/2%である脂肪酸のナトリウム塩17gを含む10%の温水溶液(80℃)を加え、1時間撹拌した。その後、固形分60%まで脱水し、105℃で6時間乾燥したのち、ハンマー式粉砕機にて粉末化した。
10重量%に調整した合成例3の炭酸カルシウムスラリー10kgに、脂肪酸組成がC12(ラウリン酸)/C14(ミリスチン酸)=98%/2%である脂肪酸のナトリウム塩120gを含む10%の温水溶液(80℃)を加え、1時間撹拌した。その後、固形分60%まで脱水し、105℃で6時間乾燥したのち、ハンマー式粉砕機にて粉末化した。
10重量%に調整した合成例4の炭酸カルシウムスラリー10kgに、脂肪酸組成がC12(ラウリン酸)/C14(ミリスチン酸)=98%/2%である脂肪酸のナトリウム塩160gを含む10%の温水溶液(80℃)を加え、1時間撹拌した。その後、固形分60%まで脱水し、105℃で6時間乾燥したのち、ハンマー式粉砕機にて粉末化した。
10重量%に調整した合成例1の炭酸カルシウムスラリー10kgに、脂肪酸組成がC12(ラウリン酸)/C14(ミリスチン酸)=98%/2%である脂肪酸のナトリウム塩35gを含む10%の温水溶液(80℃)を加え、1時間撹拌した。その後、固形分60%まで脱水し、105℃で6時間乾燥したのち、ハンマー式粉砕機にて粉末化した。
10重量%に調整した合成例1の炭酸カルシウムスラリー10kgに、脂肪酸組成がC12(ラウリン酸)/C14(ミリスチン酸)=98%/2%である脂肪酸のナトリウム塩50gを含む10%の温水溶液(80℃)を加え、1時間撹拌した。その後、固形分60%まで脱水し、105℃で6時間乾燥したのち、ハンマー式粉砕機にて粉末化した。
10重量%に調整した合成例1の炭酸カルシウムスラリー10kgに、脂肪酸組成がC12(ラウリン酸)/C14(ミリスチン酸)=98%/2%である脂肪酸のナトリウム塩100gを含む10%の温水溶液(80℃)を加え、1時間撹拌した。その後、固形分60%まで脱水し、105℃で6時間乾燥したのち、ハンマー式粉砕機にて粉末化した。
10重量%に調整した合成例1の炭酸カルシウムスラリー10kgに、脂肪酸組成がC12(ラウリン酸)/C14(ミリスチン酸)=98%/2%である脂肪酸のナトリウム塩130gを含む10%の温水溶液(80℃)を加え、1時間撹拌した。その後、固形分60%まで脱水し、105℃で6時間乾燥したのち、ハンマー式粉砕機にて粉末化した。
10重量%に調整した合成例5の炭酸カルシウムスラリー10kgに、脂肪酸組成がC12(ラウリン酸)/C14(ミリスチン酸)=98%/2%である脂肪酸のナトリウム塩70gを含む10%の温水溶液(80℃)を加え、1時間撹拌した。その後、固形分60%まで脱水し、105℃で6時間乾燥したのち、ハンマー式粉砕機にて粉末化した。
10重量%に調整した合成例6の炭酸カルシウムスラリー10kgに、脂肪酸組成がC12(ラウリン酸)/C14(ミリスチン酸)=98%/2%である脂肪酸のナトリウム塩70gを含む10%の温水溶液(80℃)を加え、1時間撹拌した。その後、固形分60%まで脱水し、105℃で6時間乾燥したのち、ハンマー式粉砕機にて粉末化した。
比較例1
10重量%に調整した合成例1の炭酸カルシウムスラリー10kgに、脂肪酸組成がC12(ラウリン酸)/C14(ミリスチン酸)/C16(パルミチン酸)/C18(ステアリン酸)=2%/4%/28%/66%である脂肪酸のナトリウム塩(製品名:ノンサールSN−1日本油脂製)70gを含む10%の温水溶液(80℃)を加え、1時間撹拌した。その後、固形分60%まで脱水し、105℃で6時間乾燥したのち、ハンマー式粉砕機にて粉末化した。
比較例2
10重量%に調整した合成例1の炭酸カルシウムスラリー10kgに、脂肪酸組成がC12(ラウリン酸)/C14(ミリスチン酸)/C16(パルミチン酸)/C18(ステアリン酸)=0.5%/0.4%/97.5%/1.6%である脂肪酸のカリウム塩(製品名:ノンサールPK−1 日本油脂製)70gを含む10%の温水溶液(80℃)を加え、1時間撹拌した。その後、固形分60%まで脱水し、105℃で6時間乾燥したのち、ハンマー式粉砕機にて粉末化した。
比較例3
10重量%に調整した合成例1の炭酸カルシウムスラリー10kgに、脂肪酸組成がC12(ラウリン酸)/C14(ミリスチン酸)/C16(パルミチン酸)/C18(ステアリン酸)/C18F1(オレイン酸)/C18F2(リノール酸)=3%/4%/25%/18%/45%/5%である脂肪酸のナトリウム塩(製品名:マルセル石鹸 日本油脂製)70gを含む10%の温水溶液(80℃)を加え、1時間撹拌した。その後、固形分60%まで脱水し、105℃で6時間乾燥したのち、ハンマー式粉砕機にて粉末化した。
比較例4
10重量%に調整した合成例1の炭酸カルシウムスラリー10kgに、脂肪酸組成がC8(カプリル酸)/C10(カプリン酸)/C12(ラウリン酸)/C14(ミリスチン酸)/C16(パルミチン酸)=7%/6%/61%/19%/7%である脂肪酸のナトリウム塩(製品名:ノンサールLN−1 日本油脂製)70gを含む10%の温水溶液(80℃)を加え、1時間撹拌した。その後、固形分60%まで脱水し、105℃で6時間乾燥したのち、ハンマー式粉砕機にて粉末化した。
比較例5
10重量%に調整した合成例1の炭酸カルシウムスラリー10kgに、脂肪酸組成がC12(ラウリン酸)/C14(ミリスチン酸)=98%/2%である脂肪酸のナトリウム塩70gを含む10%の温水溶液(80℃)を加え、1時間撹拌した。その後、固形分60%まで脱水し、40℃で96時間乾燥したのち、ハンマー式粉砕機にて粉末化した。
比較例6
10重量%に調整した合成例1の炭酸カルシウムスラリー10kgに、脂肪酸組成がC12(ラウリン酸)/C14(ミリスチン酸)=98%/2%である脂肪酸のナトリウム塩70gを含む10%の温水溶液(80℃)を加え、1時間撹拌した。その後、固形分60%まで脱水し、気流式乾燥機にて、入口温度250℃、出口温度105℃に調整し乾燥した。滞留時間は概ね1〜60秒程度であった。その後、ハンマー式粉砕機にて粉末化した。
上記実施例1〜24及び比較例1〜6で得られた表面処理炭酸カルシウムの特性及び物性を表2及び表3に示す。
Figure 2004031303
Figure 2004031303
実施例25〜48、比較例7〜12
実施例1〜24、比較例1〜6の表面処理炭酸カルシウムを充填材として用い、下記の配合にて樹脂と混練することにより樹脂組成物を得た。また、それら樹脂組成物について、下記に示す方法で試験を行い、その性能を評価した。尚、部は重量部である。
(配合)
基材:
樹脂(MSポリマーS810 鐘淵化学工業(株)製)500部
DOP 400部
重質炭酸カルシウム(丸尾カルシウム(株)製 スーパーS)
150部
アミノシラン 5部
充填材 600部
硬化剤:
コロイド炭酸カルシウム(丸尾カルシウム(株)製カルファイン20
0M) 200部
オクチル酸スズ 60部
ラウリルアミン 10部
DOP 110部
重質炭酸カルシウム(丸尾カルシウム(株)製 スーパーSSS)
280部
それぞれの配合物を5リットル万能混合撹拌機(ダルトン社製)にて、ツブがなくなるまで十分混練し、基材および硬化剤を作製した。
<粘性>
前記硬化樹脂組成物の基材粘度をBS型粘度計を用いて10rpmの粘度を測定した。結果を表4に示す。
<耐スリップ性・耐スランプ性>
基材:硬化剤=10:1で十分に脱泡混合した後、十分に磨き仕上げしたブリキ板に、φ15mmの半円ビート板を用い、50mmの長さに引き、垂直に立て掛けた状態で50℃、24時間放置する。
耐スリップ性は最初に塗布した試料の上端を基準に、放置後ズレ下がった試料の上端までの距離(mm)で表し、この値が小さい程、耐スリップ性は良好である。
耐スランプ性は、初期の50mmを基準とし、タレによる試料長さの増加率で表し、下記の基準にて評価した。結果を表4に示す。
(耐スランプ性)
A:0〜5%未満増加
B:5〜10%未満増加
C:10〜20%未満増加
D:20%以上増加
Figure 2004031303
実施例49〜72 比較例13〜18
実施例1〜24、比較例1〜6の表面処理炭酸カルシウムを充填材として用い、下記の配合にて樹脂と混練することにより、樹脂組成物を得た。また、それら樹脂組成物について、下記に示す方法で試験を行い、その性能を評価した。尚、部は重量部である。
(配合)
アクリルレジン ゼオンアクリルレジンF345(新第一塩ビ工業(
株)製) 250部
ウレタンブロックポリマー(三井武田ケミカル(株)製)120部
ウレタン硬化剤(三井武田ケミカル(株)製) 7部
DINP 500部
ターペン 75部
充填材 275部
それぞれの配合剤を5L万能攪拌機(ダルトン社製)にて、常温に調整し、ツブが無くなるまで混練し、アクリルゾルを作成した。
<粘性>
前記配合に基づき調整したアクリルゾルの粘度をBH型粘度計を用いて20rpmの粘度を測定した。結果を表5に示す。
<耐スリップ性・耐スランプ性>
前期アクリルゾルを十分に脱泡混合した後、十分に磨き上げた電着塗装板に、φ10mmの半円ビート板を用い、50mmの長さに引き、垂直に立て掛けた状態で100℃、10分間放置した。
耐スリップ性は最初に塗布した試料の上端を基準に、放置後ズレ下がった試料の上端までの距離(mm)で表し、この値が小さい程、耐スリップ性は良好である。
耐スランプ性は、初期の50mmを基準とし、タレによる試料長さの増加率で表し、下記の基準にて評価した。結果を表5に示す。
(耐スランプ性)
A:0〜10%未満増加
B:10〜20%未満増加
C:20〜40%未満増加
D:40%以上増加
Figure 2004031303
叙上のとおり、本発明の表面処理炭酸カルシウムは、耐スリップ性及び耐スランプ性をバランス良く備えた樹脂組成物、特に、優れた耐スリップ性を有する樹脂組成物を提供することができる。

Claims (15)

  1. 炭酸カルシウムが下記(a)式を満たす脂肪酸系の表面処理剤で表面処理され、該表面処理された炭酸カルシウムが(b)式を満たすことを特徴とする表面処理炭酸カルシウム。
    (a)C12+C14≧85(%)
    (b)Pv≦90(%)
    C12:炭素数12のアルキル基を持つ脂肪酸系表面処理剤の割合
    C14:炭素数14のアルキル基を持つ脂肪酸系表面処理剤の割合
    Pv :ヘキサン中での沈降容積割合(体積%)
  2. 表面処理剤が、下記(c)式を満たす脂肪酸系表面処理剤である請求項1に記載の表面処理炭酸カルシウム。
    (c)C12+C14≧95(%)
  3. 表面処理剤が、更に、下記(d)式を満たす請求項1または2に記載の表面処理炭酸カルシウム。
    (d){C12/(C12+C14)}×100≧80(%)
  4. 表面処理剤が、更に、下記(e)式を満たす請求項1または2に記載の表面処理炭酸カルシウム。
    (e){C12/(C12+C14)}×100≧90(%)
  5. 表面処理剤が、更に、下記(f)式を満たす請求項1または2に記載の表面処理炭酸カルシウム。
    (f){C12/(C12+C14)}×100≧95(%)
  6. 表面処理された炭酸カルシウムが、下記(g)式を満たす請求項1〜5に記載の表面処理炭酸カルシウム。
    (g)Pv≦80(%)
  7. 表面処理された炭酸カルシウムが、下記(h)式を満たす請求項1〜5に記載の表面処理炭酸カルシウム。
    (h)Pv≦70(%)
  8. 脂肪酸系表面処理剤の形態が、脂肪酸、脂肪酸塩から選ばれる少なくとも1種からなる請求項1〜7に記載の表面処理炭酸カルシウム。
  9. 樹脂用である請求項1〜8のいずれか1項に記載の表面処理炭酸カルシウム。
  10. 樹脂が硬化型樹脂である請求項1〜8のいずれか1項に記載の表面処理炭酸カルシウム。
  11. 樹脂に、請求項1〜8のいずれか1項に記載の表面処理炭酸カルシウムを配合してなることを特徴とする樹脂組成物。
  12. 樹脂が硬化型樹脂である請求項11記載の樹脂組成物。
  13. 硬化型樹脂が変成シリコーンである請求項12記載の樹脂組成物。
  14. 硬化型樹脂がプラスチゾルである請求項12記載の樹脂組成物。
  15. プラスチゾルがアクリルプラスチゾルである請求項14記載の樹脂組成物。
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