JPWO2004028829A1 - バリアチューブ - Google Patents

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Abstract

本発明は、透明性及び柔軟性を有するとともに、気体又は蒸気等に対する非透過性、いわゆるガスバリア性を有するバリアチューブに関する。このバリアチューブは、気体又は液体が通過可能な筒状の樹脂製チューブの外周面全面に、基材片面に蒸着層が積層されたガスバリアフィルムを貼着、又はポリエチレン樹脂層が形成されたテープ状のガスバリアフィルムを巻き付け、更に溶融ポリエチレン樹脂で外周面全面を融着、若しくは蒸着層を積層することで、透明性及び柔軟性を有するとともにガスバリア性を付加することができる。

Description

本発明は、気体又は液体が通過可能な筒状の樹脂製チューブに関し、特に、透明性及び柔軟性を有するとともに、気体又は蒸気等に対する非透過性、いわゆるガスバリア性を有するバリアチューブに関する。
従来から、気体又は液体を通過させるための筒状の樹脂製チューブは知られており、水性インキボールペン等の筆記具用内芯やインキ噴射式プリンタのインキ貯蔵部から紙面等へ印字するための印字部へインキを供給するインキ供給用チューブ等、様々な分野で用いられている。
しかしながら、従来の樹脂製チューブは、気体又は蒸気などに対するガスバリア性が低いために、時間の経過とともに、樹脂製チューブ内部の気体又は液体やその成分が樹脂製チューブを透過して外部へ飛散して、樹脂製チューブ内部の気体又は液体が変質したり、気体又は蒸気等が樹脂製チューブを透過して樹脂製チューブ内部へ浸入し、樹脂製チューブ内部の気体又は液体が変質してしまう等の問題があった。
筆記具の水性インキボールペンを例にすると、該水性インキボールペンの内芯は、インキが充填された長尺な筒状のポリプロピレン樹脂等の合成樹脂製チューブの一端部に、先端部に金属製等の材質でできたボールやホルダ、インキ溝、インキ誘導孔等が装填された筆記用インキチップ部を備え、他端部内部に、該インキの流出を防止するためのインキ流出防止栓を設け、該樹脂製チューブ内にインキを閉じ込めた構造であり、筆記時に、該筆記用インキチップ部の先端部のボールが、回転しながら該インキを引き出し、該ボールに付着した該インキが紙面に転写される仕組みになっている。
前記インキは、前記筆記用インキチップ部の先端部のボールとホルダの間で摩耗を防ぐ潤滑油の働きと、紙面に転写されるインキとしての機能を備えており、例えば、アクリル樹脂を水に分散させたエマルジョンをバインダーとし、インキの保存性を良好にするために脂肪酸のナトリウム塩などの界面活性剤を加え、着色剤として染料や顔料を練り合わせて作成し、インキの即効性を高めるためにエチルアルコールやイソプロピルアルコール等のアルコール類やワックスや消泡剤などの添加剤を配合して筆記性を向上させる工夫が施されている。
ところが、前記水性インキボールペンの内芯には、透明性に優れ、軟化点が高く耐熱性に優れ、引張り強度、圧縮強度、弾性率などが大きく、成形品の寸法精度が高く、耐ストレスクラッキング性、耐薬品性も良いという理由から、気体や蒸気等のガスバリア性に劣るポリプロピレン樹脂等の合成樹脂製チューブが使用される。
このため、水系のエマルジョン状態である前記インキは、前記樹脂製チューブのガスバリア性が低いことから、時間の経過とともに、前記樹脂製チューブ内部の該インキの揮発性成分が該樹脂製チューブを透過して外部へ飛散して該インキが硬化したり、前記樹脂製チューブ外部の気体又は蒸気等が浸入して該インキが変質し色が変色する等して、該インキの前記機能を失い、文字等の筆記ができなくなり、前記水性インキボールペンとしての機能を損なう問題が生じる。
また、インキ噴射式プリンタを例にすると、該インキ噴射式プリンタは、インキを貯蔵するためのインキ貯蔵部と紙面等へ印字するための印字部が備えられており、該インキ貯蔵部と該印字部は合成樹脂製のインキ供給チューブにより接続され、該印字部は該インキ貯蔵部から該インキ供給チューブを通して該インキの供給を受けている。
前記インキは、前記水性インキボールペンのインキと同様、水系のエマルジョン状態であるため、インキ供給チューブ内部の該インキの該チューブ外部への飛散及び該チューブ外部の気体又は蒸気等の該チューブ内部への浸入を防止する必要がある。
この問題を解決するものとして、日本特開平11−257550には、ポリエチレン等の樹脂製チューブに、アルミ箔の片面にポリエステルフィルムを張り合わせて反対面に接着剤を塗布したテープを螺旋状に巻き付け、該テープ外周面をポリ塩化ビニルで被覆したインキ供給チューブが開示されている。
しかしながら、前記インキ供給チューブにアルミ箔を用いるため、該インキ供給チューブを通過する前記インキの流動性や色を視認することができず、該インキ供給チューブも硬質なものとなり、透明性及び柔軟性が失われてしまう。また、ポリ塩化ビニル樹脂を用いていることから、廃棄の際の燃焼時にダイオキシンを発生するような環境面での問題もある。
従って、本発明の目的は、透明で柔軟性を有し、気体又は液体等のガスバリア性を有するバリアチューブであって、環境面にも配慮したバリアチューブを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明のバリアチューブは、下記の如く構成されている。
(1)本発明のバリアチューブは、気体又は液体が通過可能な筒状の樹脂製チューブの外周面全面に、基材片面に蒸着層が積層されたガスバリアフィルムが貼着されて形成されている。
(2)本発明のバリアチューブは、気体又は液体が通過可能な筒状の樹脂製チューブの外周面全面に、基材片面に蒸着層が積層され反対面にポリエチレン樹脂層が積層されたテープ状のガスバリアフィルムを、該ポリエチレン樹脂層を外側にして螺旋状に巻き付け、さらに溶融ポリエチレン樹脂で外周面全面を融着されて形成されている。
(3)本発明のバリアチューブは、(1)又は(2)の構成において、ガスバリアフィルムが、基材片面に、少なくとも蒸着層、感熱粘着剤層が積層された積層材料であってもよい。
(4)本発明のバリアチューブは、(1)又は(2)の構成において、ガスバリアフィルムが、基材片面に、少なくとも蒸着層、バリア性樹脂コート層、感熱粘着剤層が積層された積層材料であってもよい。
(5)本発明のバリアチューブは、(1)又は(2)の構成において、ガスバリアフィルムが、基材片面に、少なくとも蒸着層、感圧粘着剤層が積層され、更に、支持体片面上に剥離剤層が積層されたセパレータの該剥離剤層が積層された積層材料であってもよい。
(6)本発明のバリアチューブは、(1)又は(2)の構成において、ガスバリアフィルムが、基材片面に、少なくとも蒸着層、バリア性樹脂コート層、感圧粘着剤層が積層され、更に、支持体片面上に剥離剤層が積層されたセパレータの該剥離剤層が積層された積層材料であってもよい。
(7)本発明のバリアチューブは、(1)又は(2)の構成において、ガスバリアフィルムに、合成樹脂からなる支持体層が、該ガスバリアフィルムの中間層又は最外層に、少なくとも1層以上積層されてもよい。
(8)本発明のバリアチューブは、(4)又は(6)の構成において、前記バリア性樹脂コート層は、水溶性高分子と金属アルコキシド、又はその加水分解物からなる水性コーティング剤であってもよい。
(9)本発明のバリアチューブは、気体又は液体が通過可能な筒状の樹脂製チューブの外周面全面に、蒸着層が積層されて形成されている。
(10)本発明のバリアチューブは、(1)乃至(9)のいずれかの構成において、蒸着層が、金属酸化物、無機酸化物のいずれか一種であってもよい。
本発明は、(1)において、バリアフィルムの外面にインクジェット受像層を設けてもよい。
上記(1)乃至(10)に記載のバリアチューブによれば、透明性、柔軟性を有し、気体又は液体等のガスバリア性を有するガスバリアフィルムを樹脂製チューブに貼着、又はテープ状の該ガスバリアフィルムを該樹脂製チューブに螺旋状に巻き付け、さらに溶融ポリエチレン樹脂で外周面全面を融着、又は樹脂製チューブに透明性を有する蒸着層を積層するため、透明で柔軟性を有し、気体又は液体等のガスバリア性を有するバリアチューブであって、環境面にも配慮したバリアチューブを提供できる。
(11)本発明の筆記具内芯は、インキが充填された長尺な筒状の樹脂製チューブの一端部に、筆記用インキチップ部を備え、他端内にインキ流出防止栓を設けてなる筆記具用内芯において、該樹脂製チューブに(1)乃至(10)のいずれかに記載のバリアチューブを用いてもよい。
これにより、樹脂製チューブ内部の該インキが硬化したり、色が変色する等の該インキが変質することのない筆記具用内芯を提供できる。
(12)本発明のインキ供給用チューブは、インキ噴射式プリンタのインキ貯蔵部と印字部とを接続し、該インキ貯蔵部に貯蔵されたインキを該印字部へ供給するインキ供給チューブにおいて、該インキ供給チューブに(1)乃至(10)のいずれかに記載のバリアチューブを用いてもよい。
これにより、インキ供給チューブを通過するインキが変質することなく、しかも該インキの流動性や色を視認することが可能であり、環境面にも配慮したインキ供給チューブを提供できる。
図1は、本発明の一実施例におけるガスバリアフィルムの層構成を説明する側断面図である。
図2は、本発明の他の実施例におけるガスバリアフィルムの層構成を説明する側断面図である。
図3は、本発明の他の実施例におけるガスバリアフィルムの層構成を説明する側断面図である。
図4は、本発明の他の実施例におけるガスバリアフィルムの層構成を説明する側断面図である。
図5は、本発明の他の実施例におけるガスバリアフィルムの層構成を説明する側断面図である。
図6は、本発明の他の実施例におけるガスバリアフィルムの層構成を説明する側断面図である。
図7は、本発明の他の実施例におけるガスバリアフィルムの層構成を説明する側断面図である。
図8は、本発明の他の実施例におけるガスバリアフィルムの層構成を説明する側断面図である。
図9は、ガスバリアフィルムを用いた本発明のバリアチューブを説明する断面斜視図である。
図10は、ガスバリアフィルムを用いた本発明のバリアチューブを説明する断面斜視図である。
図11は、樹脂製チューブへ蒸着層を積層した本発明のバリアチューブを説明する断面斜視図である。
図12は、本発明のバリアチューブを水性ボールペンの内芯に用いた側断面図である。
以下、本発明の各実施形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明におけるガスバリアフィルムAは、図1に示すように基材1a片面上に蒸着層1bを設けてなるバリア層1と、感熱粘着剤層4を積層した積層材料からなる場合と、図2に示すように基材1a片面上に蒸着層1bを設けてなるバリア層1と、バリア性樹脂コート層3と、感熱粘着剤層4を順次積層した積層材料からなる場合と、図3に示すように基材1a片面上に蒸着層1bを設けてなるバリア層1と、感圧粘着剤層5を積層し、該感圧粘着剤層5の背面処理のために支持体6b片面上に剥離剤6a層を設けてなるセパレータ6を積層した積層材料からなる場合と、図4に示すように基材1a片面上に蒸着層1bを設けてなるバリア層1と、バリア性樹脂コート層3と、感圧粘着剤層5を順次積層し、該感圧粘着剤層5の背面処理のために支持体6b片面上に剥離剤6a層を設けてなるセパレータ6を積層した積層材料からなる場合がある。
また、本発明におけるガスバリアフィルムBは、図5から図8に示すように前記ガスバリアフィルムAの蒸着層1bが設けられた基材1a片面上の反対面にポリエチレン樹脂層13が設けられている。ポリエチレン樹脂層13を基材1aに設ける方法は、特に限定せず、ドライラミネート方式、溶融押出方式または他の方式であって良い。
なお、ガスバリアフィルムA又はガスバリアフィルムBを樹脂製チューブの外周面に貼着又は巻き付ける作業性を高める目的等で、合成樹脂からなる支持体層を該ガスバリアフィルムA又はガスバリアフィルムBの最外層上又は該フィルムA又はフィルムBのいずれかの層間に含めた積層材料でできている場合もある。該支持体層は、耐候性(ガスバリア性、耐水性、耐薬品性、耐油性、耐光性、耐熱性、耐寒性など)、物理的強度(引張り強度、破裂強度、引裂き強度、耐折強度、衝撃強度など)、経済性などを満足する合成樹脂であれば、特に制約はないが、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、ポリアミド(Ny)樹脂、エチレン・ビニル共重合体(EVOH)樹脂、ポリビニルアルコール(PVA)樹脂、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)樹脂、ポリイミド(PI)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリスチレン(PS)樹脂、ポリ塩化ビニル(PVC)樹脂、ポリエチレン(PE)樹脂などのいずれか一種の合成樹脂からなる1軸、又は2軸延伸フィルムを用いることができるが、特に、強靭性、耐熱性、耐水性、耐薬品性などの諸物性に優れ、経済的なポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂からなるプラスチックフィルムを用いることが好ましい。また、支持体層を設ける方法は、通常のウレタン系接着剤などを用いてドライラミネーション方式で行っても良いし、合成樹脂を溶融してラミネーションするエキストルージョン方式でも良いが、該ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂からなるフィルムの場合はドライラミネーション方式が好ましい。 また、前記ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂からなるフィルムの厚みは、特に制約されないが、ボールペンの内芯に貼着する作業性を考慮して6μmから60μm程度であることが好ましい。
本発明における前記基材1aは、耐候性(ガスバリア性、耐水性、耐薬品性、耐油性、耐光性、耐熱性、耐寒性など)、物理的強度(引張り強度、破裂強度、引裂き強度、耐折強度、衝撃強度など)、経済性などを満足する合成樹脂であれば、特に制約はないが、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、ポリアミド(Ny)樹脂、エチレン・ビニル共重合体(EVOH)樹脂、ポリビニルアルコール(PVA)樹脂、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)樹脂、ポリイミド(PI)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリスチレン(PS)樹脂、ポリ塩化ビニル(PVC)樹脂、ポリエチレン(PE)樹脂などのいずれか一種の合成樹脂からなる1軸、又は2軸延伸フィルムを用いることができるが、特に、強靭性、耐熱性、耐水性、耐薬品性などの諸物性に優れ、経済的なポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂からなるプラスチックフィルムを用いることが好ましい。基材1の厚みは、特に制約されないが、6μmから100μm程度であることが好ましい。
次に、本発明における蒸着層1bは、金属酸化物、無機酸化物のいずれか一種からなる無機系物質を基材1に電子ビーム真空蒸着法を用いて作製することが作業性も良く、また経済的でもあり包装材料分野では一般的である。該無機系物質には、アルミニウム単体、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化錫などがあるが、その中でも酸化アルミニウムや酸化珪素が好ましい。また、該蒸着層1bは水性インキの構成成分である水、アルコール類などの揮発性成分が飛散しないようにするためのガスバリア層であるので、該蒸着層1bの厚みも余り薄くては目的を達成しない。逆に余り厚くても蒸着層1bに亀裂が入ったりしてやはりガスバリア性を損なうので10nmから100nmの範囲が好ましい。
次に、バリア性樹脂コート層3は、前記の蒸着層1bによるガスバリア性を補足するためと同時に、該蒸着層1bと感熱粘着剤層4又は感圧粘着剤層5との密着性の強度アップと該粘着剤層を形成する各々感熱粘着剤又は感圧粘着剤の塗工性を良くするために設けるものである。該バリア性樹脂コート層3は、水溶性高分子と金属アルコキシド、またはその加水分解物からなる水性コーティング剤である。この水性コーティング剤に含まれる水溶性高分子は、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、デンプン、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウムなどがあげられるが、特にポリビニルアルコールが好ましい。次に、金属アルコキシドは、テトラエトキシシラン、トリイソプロポキシアルミウムなどがあげられるが、特に加水分解後、水系の溶媒中において比較的安定であるテトラエトキシシランが好ましい。
該水性コーティング剤の塗工方法は、ダイレクトグラビア方式、オフセットグラビア方式、3本ボトムリバース方式、4本ボトムリバース方式、コンマコータ方式、コンマリバース方式、ダイレクトリップコータ方式、リバースリップコータ方式、ダイコータ方式など各種の方式があるが通常用いられる方式でよい。該バリア性樹脂コート層3の厚みは、乾燥後で約0.01μmから100μmの範囲にあればよいが、膜に亀裂が入らないようにするためには、約0.01μmから50μmの範囲が好ましい。
次に、本発明における感熱粘着剤層4は、加熱により活性化し粘着性を発現する感熱粘着剤で形成されており、また感圧粘着剤層5は、常温でも粘着性を発現する感圧粘着剤により形成されている。該感熱粘着剤は、溶剤を含まない固形分100%の熱可塑性樹脂を比較的低温で加熱溶融させて基材に塗工するものである。その組成は、主にEVA樹脂で、それにワックス、粘着性付与樹脂、可塑剤、充填剤などをブレンドしている。該感熱粘着剤は、基材1に塗工したものをオーブンなどで加熱し粘着性を発現させてから被着体に貼着するか、被着体に耐熱性があれば、予め被着体に巻き付けた状態で加熱し粘着性を発現させて貼着することもできる。次に、感圧粘着剤は、常温で粘着性があり、特に熱や溶剤の力を必要とせず、わずかな圧力だけで被着体に貼着することができる。該感圧粘着剤は、常温で粘着性があるので粘着剤面の保護のためにセパレータ6(離型紙、または離型フィルム)が必要である。従って、加工方法も先ず、セパレータ6に該感圧粘着剤を塗工し、加熱乾燥後基材1とラミネートされる。該感圧粘着剤は、その主要構成材料であるゴム成分(エラストマー)で大きく分類すると、ゴム系、アクリル系、シリコーン系などに大別できる。
また、各種粘着剤は、その塗工するときの粘着剤の形態によって分類すると、ゴム系樹脂及びアクリル系樹脂を主体とした溶剤型、アクリル系樹脂エマルジョンを主体とした水性型、EVA、SBS(スチレン・ブタジェン・スチレン共重合体)、SIS(スチレン・イソプレン・スチレン共重合体)などのエラストマーを主体としたホットメルト型に大別できる。
次に、ゴム系粘着剤は、主としてジエンゴムを主成分とする粘着剤を総称して、ゴム系粘着剤と呼ぶ。したがって、アクリルゴム、シリコンゴム、ウレタンゴムを主成分とする粘着剤は別に分類される。ゴム系粘着剤の種類には、主に天然ゴム系粘着剤、合成ゴム系粘着剤に大別される。天然ゴム系粘着剤は、天然の植物から得られるゴム状高分子物質であり、化学的にはポリイソプレンである。この主成分のゴムに粘着性付与樹脂としてロジン系、テルペン系、石油樹脂系などの樹脂を配合して均一に混合すると粘着剤ができあがる。また、該粘着性付与樹脂の他に粘着剤の諸性質を望ましくするために、軟化剤、充填剤、老化防止剤、架橋剤などを添加される。また、天然ゴム系粘着剤は、ゴム分子中に不飽和二重結合を持つために酸素や光の存在下で劣化しやすいので、老化防止剤の添加が必要である。また、合成ゴム系粘着剤は、スチレン・ブタジェンゴム系粘着剤、ブチルゴム系粘着剤、ブロックコポリマーゴム系粘着剤、ラテックス系粘着剤、再生ゴム系粘着剤など多くの種類があり用途により使い分けられる。これらのゴム系粘着剤は、一般的に価格が安いが耐候性が劣り、経時変化により黄褐色などに着色してくるのでボールペンの場合、内芯の外装がデザイン的に見栄えの良い透明なものが多いのでガスバリアフィルム用粘着剤としては適していない。
該ゴム系粘着剤に比較して、価格は高いが耐候性が良いなど諸物性面で優れているアクリル系粘着剤が好ましい。
アクリル系粘着剤を作成するうえで大切な点は、モノマー組成、架橋方法、分子量分布、粘着付与樹脂の添加である。アクリル系粘着剤の場合も、ゴム系と同様に、ベースとなるポリマーのガラス転移点温度(Tg)により、タックの発現する温度領域が決まるので、主モノマーの種類と重合割合が大切である。該アクリル系粘着剤の基本構造は、主モノマーがアクリル酸、またはメタクリル酸の炭素数が2から12程度のアルキルエステルで構成されたポリマーである。アクリル酸の場合は、炭素数8付近が最もTgが低く、メタクリル酸の場合は、炭素数10から12付近が最もTgが低い。したがって、このままでは粘着製品に必要な凝集力を出せないので、架橋によって凝集力を高める手段がとられる。それを可能にするために架橋点となるアクリル酸、メタクリル酸ヒドロキシエチルやグリシジルメタクリレートなどの官能基を持ったモノマーを少量共重合したポリマーが基本の形となる。また、粘着力や凝集力を望ましい性能にするために比較的Tgの高いモノマーも一定量共重合される。溶剤型アクリル系粘着剤は、一般的にラジカル重合によって合成される。モノマー組成にもよるが、一般的に分子量は重量平均で20万から100万といわれている。ラジカル重合で合成されるため分子量分布が広く、数千から数百万までの分子の集まりである。粘着剤に使用されるアクリルポリマーは、臨界分子量が高く、分子の絡み合いが少ないので分子量の割にはせん断粘度が低い。せん断粘度は粘着剤の凝集力の目安となる値であり、これを一定のレベルに高め維持するために、架橋剤を使用して架橋が行われるのが一般的である。
アクリル系粘着剤は、分子量が小さい方が粘着性に優れ、タックは良くなるが反面凝集力は低下し、総合的にはよい粘着剤にはならない。分子量が大きい場合は、凝集力は向上するがタックは低くなる。このように相反する傾向に対し、重合条件をコントロールすることによって、望ましい分子量分布の粘着剤を得ることが大切である。粘着付与樹脂の添加については、ゴム系粘着剤と同様にロジン系、テルペン系、石油樹脂系などの樹脂を配合して均一に混合すると粘着剤ができあがる。
次に、基材1a片面上に蒸着層1bを設けてなるバリア層1にバリア性樹脂コート層3を塗工した後、バリア性樹脂コート層3上に感熱粘着剤層4、又は感圧粘着剤層5を設ける塗工方法としては、先ず感熱粘着剤層4の場合は、該バリア性樹脂コート層3上に直接感熱粘着剤を塗工し乾燥する方法(直塗工)が好ましい。また、感圧粘着剤層5の場合は、該感圧粘着剤層5の粘着性保護のために支持体6b片面上にシリコーンなどの剥離剤6a層を設けてなるセパレータ6に該感圧粘着剤を塗工し、加熱乾燥後に得られた該粘着剤面と前記バリア層1にバリア性樹脂コート層3を形成し、該バリア性樹脂コート層3面とを圧着し一体化させる方法(転写塗工)が好ましい。
前記のごとく塗工方法は大別して2通りであるが、粘着剤を塗工する方式には、ダイレクトグラビア方式、オフセットグラビア方式、3本ボトムリバース方式、4本ボトムリバース方式、コンマコータ方式、コンマリバース方式、ダイレクトリップコータ方式、リバースリップコータ方式、ダイコータ方式など各種の方式があるが、粘着剤粘度、塗工量と精度、塗工面の平滑性、溶剤の種類などによって選択される。該各種塗工方式のなかでも、グラビア方式は、鉄製の円筒(シリンダー)表面上に銅メッキを施して下地を形成し、該銅メッキ面上に剥離層を設け、更に銅メッキをして、その表面を鏡面状に研磨した銅面に彫刻方式や腐食方式により、各種のパターン形状の凹部(セル)を作成し、該セル内の塗工液を転移させる方式であるため、全面塗工でなくパターン形状の塗工面を形成する場合に適している方式である。各種のリバース方式は、平滑な塗工面が得られる優れた塗工方式であるが、微妙な粘度変化で膜厚が変化してしまうということ、縦筋がでやすいことなどの調整に熟練を要する方式である。ダイコート方式は、ダイのスリットから塗工液を押し出して塗工する方式で精密に加工されたダイのスリットから塗工液を押し出して塗工する方式である。該塗工液は循環系を採らないクローズド系のため、塗工液は塗工まで空気に触れることがなく粘度の上昇、及びそのことによる膜厚の変化、コンタミ(ゴミ、異物)の混入、溶媒の揮発による作業環境の悪化などの欠点がない。塗工原理は単純であり、塗工面の性能はダイの加工精度で決まり、適切な塗工条件が出せれば、平滑な塗工面が安定して得られる優れた塗工方式であるが一般的には本発明のように全面塗工を行う場合は、各種のリバース方式が適当である。該粘着剤の塗工量(塗工厚み)は、特に制約されないが、5g/m2(dry)から30g/m2(dry)であることが好ましい。
図9は、樹脂製チューブ2に、本発明のガスバリアフィルAを貼着したバリアチューブの断面斜視図である。該樹脂製チューブ2に該ガスバリアフィルムAを貼着する方法は、手巻き又は自動貼着機で行っても良く、該樹脂製チューブ2の外周面全面を覆うように貼着する。
図10は、樹脂製チューブ2に本発明のテープ状のガスバリアフィルムBを螺旋状に巻き付け、更に溶融ポリエチレン樹脂14で外周面全面を融着したバリアチューブの断面斜視図である。なお、図10では、ガスバリアフィルムBを巻き付けた状態を説明するために、該樹脂製チューブ2及びガスバリアフィルムBが見える状態になっている。該樹脂製チューブ2に該テープ状のガスバリアフィルムBを巻き付ける方法は、該テープ状のガスバリアフィルムBのポリエチレン樹脂層13を外面にして、手巻き又は自動巻き付け機で行っても良く、螺旋状に巻き付ける。この時、巻き付けたガスバリアフィルムBと幅方向において重なる様に巻き付けると、より高いガスバリア性を発揮する。さらに、溶融ポリエチレン樹脂14で外周面全面を覆う。これにより、巻き付けてあるガスバリアフィルムBのポリエチレン樹脂層13と融着し、密封性が高まり樹脂製チューブ2とも密着する。
図11は、樹脂製チューブ2へ蒸着層1bを積層した本発明のバリアチューブの断面斜視図である。蒸着層1bの積層方法は、前記ガスバリアフィルムA又はガスバリアフィルムBにおいて、基材1aに蒸着層1bを設けた方法と同様である。
なお、樹脂製チューブ2は、特に限定しないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、ポリアミド(Ny)樹脂、エチレン・ビニル共重合体(EVOH)樹脂、ポリビニルアルコール(PVA)樹脂、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)樹脂、ポリイミド(PI)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリスチレン(PS)樹脂、ポリ塩化ビニル(PVC)樹脂、ポリエチレン(PE)樹脂等のいずれか一種の合成樹脂が好ましい。
次に実施例により、本発明を具体的に説明する。
図2に示すように、12μmの1,000mm幅のポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂からなる基材1a片面上に電子ビーム真空蒸着法により、酸化アルミニウムを20nm蒸着後、その蒸着層1b面上にバリア性向上と下層の感熱粘着剤層4を形成する感熱粘着剤の塗工性と密着性向上の為にポリビニルアルコールとテトラエトキシシランからなる水性コーティング剤を乾燥後の厚みで20μm程度塗工し、バリア性樹脂コート層3を形成し、更に該バリア性樹脂コート層3上に感熱粘着剤である東洋インキ製造株式会社製の商品名P−804Aを10g/m(dry)程度塗工し積層材料を作製した。
該積層材料からなるガスバリアフィルムAを長さ120mm×幅13mmの寸法に裁断して、120℃のオーブンに入れ感熱粘着剤層4を活性化した後、該感熱粘着剤層4面をポリプロピレン樹脂で作製した水性ボールペンの内芯に向けて手貼りにより巻き付けた。なお、該水性ボールペンには、内芯(樹脂製チューブ)8、筆記用インキチップ9、インキ流出防止栓10、インキIが装着されている。
該ガスバリアフィルムAを図12に示すような形態でL1の寸法に貼着してなる内芯を有する水性ボールペンを50℃30%の恒温恒湿槽に放置し、該内芯からのインキ飛散によるインキ揮発減量を経過日数に応じて測定した結果、7日後は49.0mgの減量、24日後は155.0mgの減量であった。
図4に示すように、実施例1と同様にポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂からなる基材1a片面上に酸化アルミニウムを蒸着後、バリア性樹脂コート層3を形成した。
次に、前記感熱粘着剤の代わりに該バリア性樹脂コート層3上に感圧粘着剤である東洋インキ製造株式会社製の商品名BPS−1109を15g/m(dry)程度塗工し、感圧粘着剤層5を設け、更に該感圧粘着剤層5の粘着性保護のためにポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂からなる支持体層6b上にシリコーンからなる剥離剤層6aを形成したセパレータ6を積層して積層材料を作製した。
該積層材料からなるガスバリアフィルムAを長さ120mm×幅13mmの寸法に裁断して、該ガスバリアフィルムAからセパレータ6のみを剥離し感圧粘着剤層5面をポリプロピレン樹脂で作製した水性ボールペンの内芯に向けて手貼りにより圧着しながら巻き付けた。
該ガスバリアフィルムAを図12に示すような形態でL1の寸法に貼着してなる内芯を使用した水性ボールペンを50℃30%の恒温恒湿槽に放置し、該内芯からのインキ飛散によるインキ揮発減量を経過日数に応じて測定した結果、7日後は50.0mgの減量、24日後は156.0mgの減量であった。
ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂からなる支持体層を実施例1の積層材料の基材1a上面、又はバリア性樹脂コート層3と感熱粘着剤層4の間に形成し、その他は実施例1と同様にして積層材料を作成したガスバリアフィルムAを用いて該内芯からのインキ飛散によるインキ揮発減量を経過日数に応じて測定したところ、両方とも7日後は49.0mgの減量、24日後は155.0mgの減量で実施例1と同じ結果であった。
ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂からなる支持体層を実施例2の積層材料の基材1a上面、又はバリア性樹脂コート層3と感圧粘着剤層5の間に形成し、その他は実施例2と同様にして積層材料を作製したガスバリアフィルムAを用いて該内芯からのインキ飛散によるインキ揮発減量を経過日数に応じて測定した所、両方とも7日後は50.0mgの減量、24日後は156.0mgの減量で実施例2と同じ結果であった。
ポリプロピレン樹脂からなる水性ボールペンの内芯の外面上に直接CVD法により、酸化珪素を40nm蒸着した後、50℃30%の恒温恒湿槽に放置し、該内芯からのインキ飛散によるインキ揮発減量を経過日数に応じて測定した結果、7日後は52.0mgの減量、24日後は157.0mgの減量であった。
(比較例1)
従来のポリプロピレン樹脂からなる水性ボールペンの内芯のままで50℃30%の恒温恒湿槽に放置し、該内芯からのインキ飛散によるインキ揮発減量を経過日数に応じて測定した結果、7日後は81.0mgの減量、24日後は274.0mgの減量であった。以上のごとく、本発明に係るガスバリアフィルムAを水性ボールペンの内芯に貼着することにより、従来の水性ボールペンに比較して内芯からのインキ飛散が防止でき経過日数によるインキ揮発減量を少なくすることができる。即ち、従来のように経時変化によって水性ボールペンの筆記性能を悪くする問題を解決でき商品価値も向上できる筆記具用インキ飛散防止方法及び筆記具を提供できる。
ポリエチレンテレフタレート樹脂からなる基材1aの片面にアルミナを蒸着し蒸着層を形成し、反対面にポリエチレン樹脂層を積層して、幅10mmのテープ状のガスバリアフィルムBを作成し、ポリエチレン樹脂で作成された筒状の樹脂製チューブの外周面全面に、該ポリエチレン樹脂層を外側にして、螺旋状に巻き付けた。この時、幅方向において2mmの重なりを設けた。さらに、溶融ポリエチレン樹脂で外周面をコーティングして融着してバリアチューブを作成した。
(比較例2)
従来のポリエチレン樹脂からなる樹脂チューブと、実施例6で得たバリアチューブとの水蒸気又は気体等のガスバリア性を測定するため、水蒸気については、水を従来の樹脂チューブ及び本発明のバリアチューブに封入して50℃に保ち、24時間後の蒸散揮発量を測定した結果、該樹脂チューブは2.5%でバリアチューブは1.3%であり、蒸気のバリア性が確認された。また、気体については、約1気圧の大気を従来の樹脂チューブ及び本発明のバリアチューブに封入して、24時間後の減圧度を定量して変換した(つまり、100%であればバリアチューブ内部の大気が0である)結果、該樹脂チューブは53.0%でバリアチューブは5.1%であり、蒸気のバリア性が確認された。
以上のように、本発明のバリアチューブは、チューブ内部の気体又は液体等のチューブ外部への飛散、又はチューブ外部の気体又は蒸気等のチューブ内部への浸入によるチューブ内部の気体又は液体等の変質を防止する場合に有用であり、特に、透明性及び柔軟性を必要とするとともにガスバリア性を必要とする場合に適している。

Claims (12)

  1. 気体又は液体が通過可能な筒状の樹脂製チューブの外周面全面に、基材片面に蒸着層が積層されたガスバリアフィルムを貼着したバリアチューブ。
  2. 気体又は液体が通過可能な筒状の樹脂製チューブの外周面全面に、基材片面に蒸着層が積層され反対面にポリエチレン樹脂層が積層されたテープ状のガスバリアフィルムを、該ポリエチレン樹脂層を外側にして螺旋状に巻き付け、さらに溶融ポリエチレン樹脂で外周面全面を融着されたバリアチューブ。
  3. 前記ガスバリアフィルムは、基材片面に、少なくとも蒸着層、感熱粘着剤層が積層された積層材料からなることを特徴とする請求の範囲第1項又は第2項記載のバリアチューブ。
  4. 前記ガスバリアフィルムは、基材片面に、少なくとも蒸着層、バリア性樹脂コート層、感熱粘着剤層が積層された積層材料からなることを特徴とする請求の範囲第1項又は第2項記載のバリアチューブ。
  5. 前記ガスバリアフィルムは、基材片面に、少なくとも蒸着層、感圧粘着剤層が積層され、更に、支持体片面上に剥離剤層が積層されたセパレータの該剥離剤層が積層された積層材料からなることを特徴とする請求の範囲第1項又は第2項記載のバリアチューブ。
  6. 前記ガスバリアフィルムは、基材片面に、少なくとも蒸着層、バリア性樹脂コート層、感圧粘着剤層が積層され、更に、支持体片面上に剥離剤層が積層されたセパレータの該剥離剤層が積層された積層材料からなることを特徴とする請求の範囲第1項又は第2項記載のバリアチューブ。
  7. 前記ガスバリアフィルムは、合成樹脂からなる支持体層が、該ガスバリアフィルムの中間層又は最外層に、少なくとも1層以上積層されたことを特徴とする請求の範囲第1項乃至第6項のいずれか1項記載のバリアチューブ。
  8. 前記バリア性樹脂コート層は、水溶性高分子と金属アルコキシド、又はその加水分解物からなる水性コーティング剤であることを特徴とする請求の範囲第4項又は第6項記載のバリアチューブ。
  9. 気体又は液体が通過可能な筒状の樹脂製チューブの外周面全面に、蒸着層が積層されたバリアチューブ。
  10. 前記蒸着層は、金属酸化物、無機酸化物のいずれか一種からなることを特徴とする請求の範囲1項乃至第9項のいずれか1項記載のバリアチューブ。
  11. インキが充填された長尺な筒状の樹脂製チューブの一端部に、筆記用インキチップ部を備え、他端内にインキ流出防止栓を設けてなる筆記具用内芯において、該樹脂製チューブに請求の範囲第1項乃至第10項のいずれか1項記載の前記バリアチューブを用いたことを特徴とする筆記具用内芯。
  12. インキ噴射式プリンタのインキ貯蔵部と印字部とを接続し、該インキ貯蔵部に貯蔵されたインキを該印字部へ供給するインキ供給チューブにおいて、該インキ供給チューブに請求の範囲第1項乃至第10項のいずれか1項記載の前記バリアチューブを用いたことを特徴とするインキ供給用チューブ。
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