JP2003221566A - 印刷適性に優れたラベル用粘着シート - Google Patents

印刷適性に優れたラベル用粘着シート

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JP2003221566A
JP2003221566A JP2002025345A JP2002025345A JP2003221566A JP 2003221566 A JP2003221566 A JP 2003221566A JP 2002025345 A JP2002025345 A JP 2002025345A JP 2002025345 A JP2002025345 A JP 2002025345A JP 2003221566 A JP2003221566 A JP 2003221566A
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sensitive adhesive
pressure
film
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Yuichi Ogawa
裕一 小川
Takashi Goto
貴史 後藤
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塩ビ樹脂フィルムを使用したラベルと柔軟性
等において同等で、長期間保管してもインキ受理性及び
インキ密着性の劣化が少なく、焼却時もダイオキシン等
の有害ガスが発生しないラベル用粘着シートを提供す
る。 【解決手段】 表面基材の表面にオキサゾリン基を有す
る樹脂とオキサゾリン基を有しない樹脂とを主成分とす
る印刷インキ受理層を設け、裏面に粘着剤層及び剥離シ
ートを積層した粘着シートであって、該表面基材が無延
伸又は一軸延伸された引張弾性率150〜1000MP
aのポリオレフィン系樹脂フィルムで構成されているこ
とを特徴とする印刷適性に優れたラベル用粘着シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、屋内外で使用する
広告用ラベルや表示用ラベルに使用する粘着シートに関
し、特に表面基材に塩化ビニル樹脂フィルム以外の樹脂
フィルムを使用していながら、柔軟性において塩化ビニ
ル樹脂フィルムを使用したラベルと同等のフィルム物性
を有するラベル用粘着シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、粘着シートの表面基材に塩化
ビニル樹脂フィルムが広く使用されている。これはフィ
ルム中に含有させる可塑剤の量を変えることで柔軟性を
自在に変化させることが出来、種々の用途に適応し得る
からである。しかしながら、可塑剤は、長期間保存した
場合、印刷適性を劣化させるだけでなく、近年は環境ホ
ルモンの疑いが認められ、また、焼却時に塩素ガス、ダ
イオキシンを発生するなどの環境問題もある。このよう
な理由から脱塩化ビニル樹脂フィルムへの動きが高まっ
ている。
【0003】そこで、塩化ビニル樹脂フィルム並みの柔
軟性を有し、環境面でも問題のないラベルの開発が望ま
れている。塩化ビニル樹脂フィルムの代替として、例え
ば、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)、
ポリプロピレンフィルム(PP)、合成紙などが表面基
材として用いられている。しかしながら、PET、P
P、合成紙は、いわゆる腰が強く、これを表面基材とす
る粘着ラベルも必然的に腰が強く、曲面への追従性に劣
るという問題があるほか、ラベルにしわ、浮きが生じ易
く、ラベルの形状や印刷の美観を損ねる等の難点があ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の塩化
ビニル樹脂フィルムを使用したラベルと柔軟性等におい
て同等のフィルム物性を有し、かつ長期間保管してもイ
ンキ受理性及びインキ密着性(印刷適性)の劣化が少な
く、表面基材であるポリオレフィン系フィルムに対する
印刷インキ受理層の密着性、断裁加工適性に優れ、かつ
焼却時もダイオキシン等の有害ガスが発生しないラベル
用粘着シートを提供することを課題とするものである。
【0005】
【発明を解決するための手段】本発明者等は、上記の課
題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、表面基材の表面
にオキサゾリン基を有する樹脂とオキサゾリン基を有し
ない樹脂とを主成分とする印刷インキ受理層を設け、粘
着剤層及び剥離シートを積層した粘着シートにおいて、
表面基材に特定のポリオレフィン系フィルムを使用する
ことにより、課題とするラベル用粘着シートが得られる
ことを見出し、本発明を完成したものである。
【0006】本発明は、以下の各発明を包含する。 (1)表面基材の表面にオキサゾリン基を有する樹脂と
オキサゾリン基を有しない樹脂とを主成分とする印刷イ
ンキ受理層(易印刷層)を設け、裏面に粘着剤層及び剥
離シートを積層した粘着シートであって、該表面基材が
無延伸又は一軸延伸された引張弾性率150〜1000
MPaのポリオレフィン系樹脂フィルムで構成されてい
ることを特徴とする印刷適性に優れたラベル用粘着シー
ト。
【0007】(2)前記ポリオレフィン系樹脂フィルム
の破断点伸度が100〜1000%である(1)項記載
のラベル用粘着シート。
【0008】(3)前記ポリオレフィン系樹脂フィルム
が多層構造である(1)又は(2)項に記載のラベル用
粘着シート。
【0009】(4)前記オキサゾリン基を有しない樹脂
が、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂及びSBR樹脂か
ら選ばれる樹脂である(1)〜(3)項のいずれか1項
に記載のラベル用粘着シート。
【0010】(5)前記印刷インキ受理層中の、オキサ
ゾリン基を有する樹脂の含有量が2〜50質量%である
(1)〜(4)項のいずれか1項に記載のラベル用粘着
シート。
【0011】(6)前記粘着剤層がアクリル酸エステル
共重合体を主成分とするアクリル系樹脂を含有する
(1)〜(5)項のいずれか1項に記載のラベル用粘着
シート。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳述する。
本発明の印刷適性に優れたラベル用粘着シートは、表面
基材に無延伸又は一軸延伸された引張弾性率が150〜
1000MPaのポリオレフィン系樹脂フィルムを使用
したことに特徴がある。
【0013】上記のポリオレフィン系樹脂フィルムを形
成する樹脂としては、ポリプロピレン、低密度ポリエチ
レン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチ
レン−α−オレフィン共重合体、プロピレン−α−オレ
フィン共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチル
メタアクリレート共重合体、エチレン−n−ブチルアク
リレート共重合体等が挙げられる。これらのポリオレフ
ィン系樹脂は単独で使用してもよく、任意の組み合わせ
による混合物も好適に使用できる。また、これらのポリ
オレフィン系樹脂には、必要に応じて光安定剤、紫外線
吸収剤、酸化防止剤、充填剤などを添加することができ
る。
【0014】無延伸又は一軸延伸のフィルムを形成する
方法としては、Tダイ押出し成形、インフレーション成
形、カレンダ成形等の種々の成形方法を採用することが
できる。
【0015】ポリオレフィン系樹脂フィルムは、単層、
多層のどちらを採用してもよいが、多層フィルムとして
は、多層フィルムを製造できる方法で製造されているも
のであれば特に限定はなく、共押出し、押出しラミネー
ション、ドライラミネーション、熱ラミネーション等の
種々の公知方法で製造されているものを採用することが
できる。
【0016】多層構造フィルムとは、2層又はそれ以上
の層で構成されるフィルムを意味するが、各層を構成す
る樹脂を適宜選択することで柔軟性や用途等において種
々のバリエーションを持たせることが可能となる。例え
ば、3層構造の樹脂フィルムの場合、中間層にエチレン
−プロピレン共重合樹脂、エチレン−プロピレン−ジエ
ン共重合樹脂、プロピレン−ヘキセン共重合樹脂、弾性
ポリプロピレン、アタクチックポリプロピレン、直鎖状
低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン等の軟質ポリ
オレフィン系樹脂フィルムを配置し、その両側にホモポ
リプロピレン、エチレン−プロピレンランダム共重合
体、エチレン−プロピレン−ブテン−1ランダム共重合
体、エチレン−α−オレフィン共重合体、スチレン−α
−オレフィン−スチレン共重合体等の単独又は組み合わ
せからなる樹脂フィルムを配置したもの、或いは上記樹
脂フィルムの配置を逆にしたもの等、目的に応じて種々
の組み合わせからなる多層フィルムとすることが可能で
ある。
【0017】しかして、本発明における表面基材を構成
するポリオレフィン系樹脂フィルムは、無延伸又は一軸
延伸で、その物性として引張弾性率が150〜1000
MPaのものを使用する理由は、ラベル用粘着シートに
塩化ビニル樹脂フィルム並みの柔軟性を持たせるためで
ある。因みに、引張弾性率が1000MPaを超える場
合は柔軟性がなくなり、腰が強く塩化ビニルフィルムラ
イクがなくなる。一方、150MPa未満の場合は、軟
らか過ぎるため断裁する際にうまくフィルムを断裁加工
することができ難くなる。
【0018】更に、本発明における表面基材を構成する
ポリオレフィン系樹脂フィルムは、その破断点伸度が1
00〜1000%、好ましくは200〜700%のもの
を使用する。因みに、破断点伸度が100%より小さい
ものは腰が強く塩化ビニル樹脂フィルム並みの柔軟性を
保有させることができない。また、破断点伸度が100
0%を超えるものは、伸び易い性質のため断裁加工適性
を欠くものとなるからである。
【0019】なお、ポリオレフィン系樹脂フィルムを着
色させる必要がある場合は、樹脂の溶融時に着色剤を添
加し混練すればよい。着色剤としては、有機系顔料、無
機系顔料、染料、カーボンブラック等を使用できる。具
体的な色は任意であり、例えば、白、アイボリー、黒、
赤、青、黄、緑等とすることができる。多層構造とした
場合には、全ての層に着色剤を入れてもよく、又は一部
の層のみ着色剤を入れてもよい。
【0020】本発明に用いるポリオレフィン系フィルム
の厚さは、特に限定されるものではないが、塩化ビニル
代替ラベル用としては50〜200μmが好ましい。厚
さが50μmより薄い場合は、ラベルとして用いる際に
は腰が弱過ぎて実用上問題があり、200μmを超える
場合は柔軟性が劣り、塩化ビニル樹脂フィルムライクの
ものを得ることが出来ない。
【0021】本発明は、少なくとも該基体フィルムの粘
着剤層を形成しない面に、オキサゾリン基を有する樹脂
とオキサゾリン基を有しない樹脂とを主成分として含む
印刷インキ受理層を有することを前提とするものであ
る。勿論、基体フィルムの両面に印刷インキ受理層を有
しても構わない。
【0022】オキサゾリン基を有する樹脂とは、樹脂中
にオキサゾリン基が存在するものであれば如何なるもの
でも構わない。例えば、付加重合性オキサゾリン及び必
要に応じて少なくとも1種の他のモノマーを重合させて
得られる重合体を挙げることができる。付加重合性オキ
サゾリンとしては、2−ビニル−2−オキサゾリン、2
−ビニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−ビニル
−5−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル
−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−4−メチル
−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−5−エチル
−2−オキサゾリン等を挙げることができ、これらの1
種又は2種以上の混合物を使用することができる。
【0023】他のモノマーとしては、付加重合性オキサ
ゾリンと共重合可能なモノマーであれば限定はなく、
(メタ)アクリル酸エステル類、不飽和カルボン酸類、
不飽和ニトリル類、不飽和アミド類、ビニルエーテル
類、α−オレフィン類、α、β−不飽和芳香族モノマー
類等を挙げることができ、これらの1種又は2種以上の
混合物を使用することができる。オキサゾリン基を有す
る樹脂と併用するオキサゾリン基を有しない樹脂は、例
えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、SBR樹脂な
どから選ばれた少なくとも1種を挙げることができる。
【0024】本発明において、オキサゾリン基を有する
樹脂とオキサゾリン基を有しない樹脂とを併用する理由
は、印刷インキ受理性に乏しいポリオレフィン系フィル
ムを改質して印刷インキ受理性と該フィルムに対する樹
脂の密着性を改良するためである。因みに、印刷インキ
受理性に乏しいポリオレフィン系フィルムの印刷インキ
受理性を改良させるために、該フィルム表面に、例えば
アクリル樹脂等をコーティングする方法が知られている
が、一般的には、該フィルムに対する樹脂の密着性は良
くない。そこでオキサゾリン基を導入した樹脂をポリオ
レフィン系フィルムに塗工することで該フィルムとの密
着性を向上させようとするものであるが、樹脂にオキサ
ゾリン基を導入すると印刷インキの受理性が低下すると
いう難点がある。そこで、オキサゾリン基を有する樹脂
にオキサゾリン基を有しない樹脂を併用することで、該
フィルムに対する樹脂の密着性と印刷インキ受理性の両
方の性質を改良させるものである。
【0025】そのためには、印刷インキ受理層中に含有
させるオキサゾリン基を有する樹脂の量は2〜50質量
%、より好ましくは5〜20質量%の範囲である。因み
に、2質量%未満の場合は、ポリオレフィン系フィルム
との十分な密着性が得られないからである。一方、50
質量%を超えると印刷インキの受理性が劣化するからで
ある。
【0026】なお、ブロッキング防止のために印刷イン
キ受理層中に顔料を配合することができる。顔料は、印
刷インキ受理層中10質量%以下であることが好まし
い。10質量%より多い場合はフィルムの表面平滑性が
低下するからである。
【0027】これら印刷インキ受理層をコーティングす
る方法として公知の方法、例えば、メタリングバー方
式、グラビアロール方式、エアナイフ方式、スプレー方
式、リバースロール方式、ダイコーター方式、リップコ
ーター方式、カーテンコーター、コンマコーターなどの
方法が利用できる。印刷インキ受理層の塗工量は0.0
5〜1.0g/m2であることが好ましい。より好まし
くは0.1〜0.5g/m2である。0.05g/m2
り少ないと、均一な塗布層の形成が難しく、1.0g/
2をこえると、フィルムの表面性が低下したり、ブロ
ッキングが生じやすくなる。なお、印刷インキ受理層を
コーティングする前に、濡れ張力を増大させるために火
炎処理及び/又はコロナ処理を施すこともできる。
【0028】これら印刷インキ受理層を設けることによ
り、あらゆる印刷方式に対応することができる。塩化ビ
ニルラベルにおいて多く使用されるスクリーン印刷のみ
ならず、UV凸版、UVオフセット、UVフレキソ印刷
などに対しても十分なインキ密着性を有する。
【0029】本発明で用いられる粘着剤は、構成成分と
しては特に限定されるものではなく、ゴム系、アクリル
系、ビニルエーテル系、ウレタン系、シリコーン系な
ど、形態としては溶剤型、エマルジョン型、ホットメル
ト型などがある。特にアクリル系プレポリマー、もしく
はアクリル系モノマーなどを主成分とするアクリル系樹
脂が透明性、耐候性の点から好ましい。
【0030】アクリル系樹脂としては特に限定されず、
アクリル基を含有するビニルモノマー、エポキシ基を有
するビニルモノマー、アルコキシル基を有するビニルモ
ノマー、エチレンオキシド基を有するビニルモノマー、
アミノ基を有するビニルモノマー、アミド基を有するビ
ニルモノマー、ハロゲン原子を有するビニルモノマー、
リン酸基を有するビニルモノマー、スルホン酸基を有す
るビニルモノマー、シラン基を有するビニルモノマー、
フェニル基を有するビニルモノマー、ベンジル基を有す
るビニルモノマー、テトラヒドロフルフリル基を有する
ビニルモノマー、その他の共重合可能なモノマー等の含
有するものが挙げられる。上記アクリル系樹脂は、塊状
重合法、溶液重合法、懸濁重合法、ならびに水に不溶又
は難溶性の単量体を乳化剤と共に分散化させ水溶性重合
開始剤を用いて重合を行う乳化重合法等任意の方法で重
合される。中でも乳化重合法で得られた粘着剤は架橋剤
なしでも高凝集が得られること、また、省エネルギー
で、環境にやさしいことからも好ましい。
【0031】これらアクリル系樹脂の粘着物性向上のた
め、各種添加剤例えばロジン等の天然樹脂、変成ロジ
ン、ロジン及び変成ロジンの誘導体、ポリテルペン系樹
脂、テルペン変成体、脂肪族系炭化水素樹脂、シクロペ
ンタジエン系樹脂、芳香族系石油樹脂、フェノール系樹
脂、アルキル−フェノール−アセチレン系樹脂、クマロ
ン−インデン系樹脂、ビニルトルエン−α−メチルスチ
レン共重合体をはじめとする粘着付与剤、老化防止剤、
安定剤、オイル等の軟化剤、充填剤、安定剤等を必要に
応じて添加できる。これらは、必要に応じて2種類以上
を併用して使用することもできる。また、耐候性を挙げ
るために粘着剤層にベンゾフェノン系あるいはベンゾト
リアゾール系などの有機系紫外線吸収剤を添加しても良
い。
【0032】粘着剤層を形成させるには、剥離シートへ
前記の如き粘着剤を塗布し、必要により乾燥して粘着剤
層を形成せしめ、表面基材と貼り合わせることにより、
本発明の粘着シートが得られる。この粘着剤の塗布装置
としては、リバースロールコーター、ナイフコーター、
バーコーター、スロットダイコーター、エアーナイフコ
ーター、リバースグラビアコーター、バリオグラビアコ
ーター、ダイコーター、リップコーター、コンマコータ
ー等が使用され、塗布量は乾燥重量で5〜50g/m2
の範囲で、より好ましくは10〜30g/m2の範囲で
調節される。因みに、5g/m2未満では、被着体に対
する粘着力が不十分となり、一方、50g/m2を超え
ると、粘着剤がはみ出したり、印刷加工適性が悪くなる
おそれがある。
【0033】粘着剤層を覆う剥離シートとしては、特に
限定されるものではなく、グラシン紙のような高密度原
紙、クレーコート紙、クラフト紙又は上質紙にポリエチ
レンなどのフィルムをラミネートした紙、上質紙にポリ
ビニルアルコールやアクリル酸エステル共重合体樹脂な
どを塗布した紙やポリエチレンテレフタレート、ポリプ
ロピレンなどのプラスチックフィルムにフッ素樹脂やシ
リコーン樹脂等を乾燥重量で0.05〜3g/m2程度
になるように塗布し、熱硬化や電離放射線硬化等によっ
て剥離剤層を設けたものが適宜使用される。
【0034】剥離剤層の塗布装置としては、バーコータ
ー、エアーナイフコーター、ダイレクトグラビアコータ
ー、オフセットグラビアコーター、多段ロールコーター
等が適宜使用される。因みに透明性が要求される場合は
紙系の剥離シートよりプラスチックフィルムの剥離シー
トを用いた方が透明性、平滑性の点で良い。また、プラ
スチックフィルムの剥離シートは、温度、湿度の影響を
受けないため、紙系の剥離シートよりもカールが生じ難
いので好ましい。
【0035】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、勿論、本発明はそれらによって限定される
ものではない。
【0036】<評価項目> [引張弾性率、破断点伸度]表面基材をJIS K 7
113に準拠した方法により測定した。ここで、基材の
流れ方向をMD、それと直角に交わる方向をTDという
ことにする。 [印刷インキの密着性]得られた粘着シートを、三起機
械ロータリー印刷機SKP−250Aを用いてUV印刷
を行う。(使用インキ:株式会社T&A TOKA製
「BESTCURE UV−161 墨」)。三起機械
ロータリー印刷機で印刷されたサンプルに粘着テープ
〔王子タック(株)製〕を空気を抱き込まないようにし
て貼り付け、指で押圧してから180°剥離させて評価
する。 ○:インキが剥がれない ×:インキが剥がれる
【0037】[断裁加工適性]得られた粘着シートを平
判断裁機で断裁し、以下のような基準で評価した。 ○:平判断裁できる、平判スリット品の断裁面の形状も
シャープである。 ×:平判断裁できない、あるいは平判断裁ができても平
判スリット品の断裁面の形状が荒れている。
【0038】[柔軟性]塩化ビニル樹脂フィルムと比較
して評価する。 ○:同等の柔軟性を有する ×:柔軟性に劣る
【0039】実施例1 (表面基材の製造)白色軟質ポリオレフィン系フィルム
〔出光ユニテック(株)製:商品名「ピュアソフティD
WZ−1310」、引張弾性率(MD629MPa、T
D647MPa)、破断点伸度(MD245%、TD2
27%)、厚さ100μm〕を用い、印刷インキ受理層
として下記の塗布液を0.15g/m2となるようにグ
ラビア方式で塗工した。
【0040】 (易印刷層用塗液) オキサゾリン基含有樹脂 5質量% 〔(株)日本触媒製:商品名「ポリメントWS−500」〕 オキサゾリン基を有しないアクリル樹脂 95質量% (ロームアンドハース製:商品名「AC−2235」)
【0041】(粘着剤塗液の製造)アクリル系粘着剤
〔日本カーバイド工業(株)製:商品名「KP−142
5」〕にイソシアネート系架橋剤〔日本カーバイド工業
(株)製:商品名「CK−102」〕を添加混合し、粘
着剤塗液とした。
【0042】(粘着シートの製造)クラフト両面ポリラ
ミ剥離紙〔王子製紙(株)製:商品名「110EPS
(M)アサギ」〕に、上記粘着剤塗液を乾燥重量で20
g/m2となるようにコンマコーターで塗布、90℃で
1分間乾燥させた後、上記表面基材を(易印刷層を形成
していない面が粘着剤と面するようにして)を貼り合わ
せて粘着シートを得た。
【0043】実施例2 実施例1において、表面基材の基体フィルムを白色軟質
ポリオレフィンフィルム〔アキレス(株)製:商品名
「POVIC−T」、引張弾性率(MD234MPa、
TD231MPa〕、破断点伸度(MD588%、TD
795%)、厚さ100μm)に変更し、印刷インキ受
理層用塗液を下記の塗液に変更した以外は実施例1と同
様にして粘着シートを得た。
【0044】 (易印刷用塗液) オキサゾリン基含有樹脂 20質量% 〔(株)日本触媒製:商品名「ポリメントWS−500」〕 オキサゾリン基を有しないポリエステル樹脂 78質量% 〔高松油脂(株)製:商品名「A515G」〕 有機顔料 2質量% 〔(株)日本触媒製:商品名「エポスターMA1001」〕
【0045】実施例3 実施例1において、表面基材の基体フィルムを透明軟質
ポリオレフィンフィルム〔出光ユニテック(株)製:商
品名「ピュアソフティーDNZ−1310」引張弾性率
(MD571MPa、TD645MPa)、破断点伸度
(MD304%、TD320%)、厚さ100μm〕、
粘着剤をエマルジョン重合したアクリル系粘着剤〔日本
カーバイド工業(株)製:商品名「TS−1873」〕
に変更した以外は実施例1と同様にして粘着シートを得
た。
【0046】比較例1 実施例1において、表面基材の基体フィルムを二軸延伸
ポリプロピレンフィルム〔王子製紙(株)製:商品名
「PY−201」、引張弾性率(MD2622MPa、
TD2457MPa)、破断点伸度(MD25.7%、
TD29.5%)、厚さ50μm〕とした以外は実施例
1と同様にして粘着シートを得た。この比較例1は引張
弾性率が高いため、柔軟性に劣る。
【0047】比較例2 実施例1において、表面基材の基体フィルムを白色軟質
ポリオレフィンフィルム〔出光ユニテック(株)製:商
品名「ピュアソフティD91224」、引張弾性率(M
D183MPa、TD175MPa)、破断点伸度(M
D1112%、TD1172%)、厚さ100μm〕と
した以外は実施例1と同様にして粘着シートを得た。
【0048】比較例3 実施例1において、印刷インキ受理層用塗液を下記の塗
液にした以外は実施例1と同様にして粘着シートを得
た。 (易印刷層用塗液)ポリエステル樹脂〔高松油脂(株)
製:商品名「A515G」〕 94質量%有機顔料
〔(株)日本触媒製:商品名「エポスターMA100
4」〕6質量%
【0049】このようにして得られた粘着シートについ
て、下記の評価を行い、結果を表1に示した。
【0050】
【表1】
【0051】
【発明の効果】表1の結果から明らかなように、本発明
のラベル用粘着シートは、塩化ビニル樹脂フィルムと柔
軟性において同等のフィルム物性を有し、印刷適性、断
裁加工適性も優れ、且つ焼却時も塩素ガス、ダイオキシ
ンなどの有毒ガスが発生しない優れたものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09F 3/00 G09F 3/00 Z Fターム(参考) 4F100 AK01B AK03A AK25B AK25C AK41B AK51 AK73B AL01C AR00B AT00A BA04 BA07 BA10B BA10D CA02 CA13 EJ37A GB90 JK07A JK08A JL00 JL13C JL14D YY00A YY00B 4J004 AA10 CA04 CB03 CC02 DA01 DA02 DB01 4J040 CA001 DD051 DF041 DF051 EF001 EK031 JA01 JA02 JB01 LA07 LA10 MA11

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面基材の表面にオキサゾリン基を有す
    る樹脂とオキサゾリン基を有しない樹脂とを主成分とす
    る印刷インキ受理層(易印刷層)を設け、裏面に粘着剤
    層及び剥離シートを積層した粘着シートであって、該表
    面基材が無延伸又は一軸延伸された引張弾性率150〜
    1000MPaのポリオレフィン系樹脂フィルムで構成
    されていることを特徴とする印刷適性に優れたラベル用
    粘着シート。
  2. 【請求項2】 前記ポリオレフィン系樹脂フィルムの破
    断点伸度が100〜1000%である請求項1記載のラ
    ベル用粘着シート。
  3. 【請求項3】 前記ポリオレフィン系樹脂フィルムが多
    層構造である請求項1又は2に記載のラベル用粘着シー
    ト。
  4. 【請求項4】 前記オキサゾリン基を有しない樹脂が、
    アクリル樹脂、ポリエステル樹脂及びSBR樹脂から選
    ばれる樹脂である請求項1〜3のいずれか1項に記載の
    ラベル用粘着シート。
  5. 【請求項5】 前記印刷インキ受理層中の、オキサゾリ
    ン基を有する樹脂の含有量が2〜50質量%である請求
    項1〜4のいずれか1項に記載のラベル用粘着シート。
  6. 【請求項6】 前記粘着剤層が、アクリル酸エステル共
    重合体を主成分とするアクリル系樹脂を含有する請求項
    1〜5のいずれか1項に記載のラベル用粘着シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005263993A (ja) * 2004-03-18 2005-09-29 Dainippon Printing Co Ltd 粘着加工シート及び剥離シート付き粘着加工シート
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JP2017505245A (ja) * 2013-11-27 2017-02-16 インフィアナ・ジャーマニー・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング・ウント・コンパニー・コマンディートゲゼルシャフト ラベル用及びカバーシート用のフィルム
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