JP2000515442A

JP2000515442A - 画像受容媒体

Info

Publication number: JP2000515442A
Application number: JP50736598A
Authority: JP
Inventors: オー．エムスランダー，ジェフリー; シー．リー，チャールズ
Original assignee: ミネソタマイニングアンドマニュファクチャリングカンパニー
Priority date: 1996-07-25
Filing date: 1996-11-26
Publication date: 2000-11-21
Also published as: AU1331997A; WO1998004418A1; US5721086A; EP0914258B1; KR20000029517A; DE69626695D1; KR100484356B1; AU724243B2; CA2261046A1; BR9612673A; CN1224385A; EP0914258A1; CA2261046C; ES2191783T3; DE69626695T2; CN1090104C

Abstract

(57)【要約】２つの主要な対向面を有する画像受容層を含む画像受容媒体。画像受容層は、酸改質または酸／アクリレート改質エチレン酢酸ビニル（ＥＶＡ）樹脂を含む。代案としては画像受容媒体は、２つの主要対向面と、基材層の第１の主要面上に画像受容層を有するポリマー基材層とを含む基材層を含む。画像受容層は画像を受容する外面を有し、酸改質または酸／アクリレート改質エチレン酢酸ビニル（ＥＶＡ）樹脂を含む。画像受容媒体いずれの実施例も、任意の下塗層、任意の接着剤層、および任意のインクジェット層をさらに含んでも良い。

Description

【発明の詳細な説明】画像受容媒体発明の分野この発明は、インクおよびトナーなどの様々な画像形成材料のための画像受容媒体として有用なフィルムに関する。発明の背景広告および販売促進ディスプレイは、トラックの側面および日よけなどの構造表面に、またはバナーのような懸垂物に表示される画像を含むことが多い。ディスプレイを作成するには、グラフィックマーキングフィルムと称されることもある接着剤付画像受容媒体上に画像を形成して、次にそれを希望する基材に付着しても良い。代案としては、一時キャリアまたは画像転写媒体上に最初に画像を形成し、画像受容媒体に転写しても良い。画像受容媒体は、通常その上に追加的な受容層が重なった基材を含む。基材は典型的には可塑化ビニルフィルムであるが、紙を使用しても良い。グラフィックディスプレイは、５年以上の長期設置を意図することもあるが、多くは比較的短期（３カ月〜１年）の屋外設置である。短期ディスプレイの場合画像受容媒体は、望ましくは良好なインクおよび／またはトナー印刷適性および付着性を有し、容易に表面に貼れて剥がせる安価で耐候性の耐久性グラフィックマーキングフィルムである。現在グラフィックマーキングフィルムで使用されるビニルベースのフィルムは、短期用途のためには一般に高価すぎ、可塑剤の移行、可塑剤着色および接着剤固着の問題がある。さらにビニルの化学的性質が問題になることもある。例えばビニルの塩素化組成物は、分解生成物が有害であるために、ビニルの廃棄に関連して、あるいは火災危険のある用途での使用において環境問題を引き起こすかもしれず、またほとんどのビニル調合物に使用される安定剤中に見られるカドミウムは、多くの国々で制限または禁止されている。紙ベースの媒体は、耐久性または耐候性が十分でなく、剥がすと容易に破れる。ポリオレフィンベースのフィルムは安価であり可塑剤を含まないが、良好なインク／トナー付着性を提供しない。ベースフィルム上への受容層の貼り付けには、追加的な加工ステップが通常必要なので製造過程の経費がかさむ。画像は、エレクトログラフィー、スクリーン印刷、インクジェット印刷、およびサーマルマス転写などのいくつかの既知の方法のいずれかにより作成できる。エレクトログラフィーでは、通常は誘電体である基材をエレクトログラフ印刷装置に通過させるが、そのような装置の１つのタイプは静電プリンターである。プリンター中では、基材は（例えばスタイラスなどからの）静電荷を受けて、適切なトナーで現像される潜像を形成する。この技術は、ポスターおよび看板で使用される大判の画像を製造するために特に適している。調色した画像を誘電性基材上に現像した後、エレクトログラフの最終工程で、印刷された基材を２層の透明な可塑性ビニルフィルムの間に包み込んで、看板などの屋外用途に直接使用することもできる。しかし典型的な誘電性基材は紙ベースであるために、屋外看板に要求される耐候性に欠けることが多い。ポリ塩化ビニル（ＰＶＣ）およびポリ酢酸ビニル（ＰＶＡ）フィルムなどのより耐久性のある基材は、それらの電気的および機械的特性のために画像を直接形成することが困難である。屋外ディスプレイに適した大きな看板を製造するためには、エレクトログラフ法で誘電性基材上に付着させた調色画像を、より耐候性のある画像受容媒体に転写できる。このような誘電性基材は、画像転写媒体と呼びならわされる。この技術は米国特許番号第５,２６２,２５９号で開示されている。画像転写は、ナイフ塗布、ロール塗布、グラビア塗布、スクリーン印刷などの様々なその他の既知の技術で作成された画像についても実施できる。画像転写媒体から画像受容媒体への画像転写には、典型的には例えば加熱圧力ロールシステム中のラミネーション（ホットロールラミネーション）を介した、圧力および熱の適用が必要である。このタイプの画像転写システムについては、米国特許番号第５,１１４,５２０号で述べられている。ホットロールラミネーションシステムは効果的であるが、転写速度は遅いとされている（一般に分速０. ５ｍ〜１.０ｍ）。画像はまた、スクリーン印刷およびインクジェット印刷などの技術を使用して耐候性、耐久性の画像受容媒体上に直接形成することもできる。インクジェット印刷工程は、今や周知である。最近大判プリンターが市販されるようになり、ポスター、看板およびバナーなどの大判製品の印刷が可能になった。インクジェットプリンターは、静電プリンターなどのその他の多くのハードコピー出力装置に比べて比較的安価である。一般にインクジェットインクは、完全にまたは部分的に水性である。インクジェット画像は、普通紙上、およびインクジェット受容性改善のために処理またはコーティングされた適切な画像受容媒体上に印刷することもできる。例えば画像受容媒体上に追加的材料の層を塗布して、インクジェットインクの受容性および付着性を改善することが知られている。このようなインクジェット受容層に一般に見られる材料は、一般にビニルまたはポリエステルなどの画像受容媒体ベースフィルムの多くには良く付着しない。１タイプ以上の印刷工程が実施される印刷所またはグラフィックアート施設は、各工程のために異なる画像受容媒体を備えなくてはならない。このため受容媒体の在庫が、大量で高価なものになる。発明の要約様々なインクおよびトナーと共に使用でき、ホットロールラミネーションを介した転写画像を現在可能な速度よりも早く受容できる、安価で耐久性かつ耐候性の画像受容媒体に対する要求がある。本発明は、様々な印刷画像転写工程で、インクおよびトナーなどの様々な画像形成材料と共に画像受容媒体として使用されるフィルムによって、技術上の問題を解決する。画像受容媒体は、ホットロールラミネーションを使用して、エレクトログラフ法で印刷した画像転写媒体から、調色した画像を現在の媒体よりも早い転写速度で受容し、コストのより低い材料から製造できる。一つの側面では、画像受容媒体は２つの主要な対向面を有する画像受容層を含む。画像受容層は、酸改質または酸／アクリレート改質エチレン酢酸ビニル（ＥＶＡ）樹脂を含む。画像受容層は、画像受容媒体に画像受容性を提供する。「画像受容性」とは、３ＭＳＣＯＴＣＨ^TMテープＮｏ．６１０（米国ミネソタ州セントポールの３Ｍ Co mpanyから市販される）を画像にしっかり貼り付けて、次に急速に引き剥がして除去するテープスナップ試験の適用後、画像受容媒体上に形成されたまたはそれに適用された画像が、完全にまたはほぼ完全に付着することを意味する。要すれば、画像受容層の第１の主要面上に下塗層が含まれる。この場合、画像受容層の第２の主要面は、画像を受容するための外面である。別の側面では画像受容媒体は、２つの主要面と、基材層の１主要面上に画像受容層とを有するポリマー基材層を含む。画像受容層は、上述のように画像受容性のための酸改質または酸／アクリレート改質エチレン酢酸ビニル（ＥＶＡ）樹脂を含み、画像を受容するための外面を有する。画像受容層は、好ましくは少なくとも６０重量％の改質ＥＶＡ樹脂を含む。画像受容媒体は、基材層および任意の接着剤層間の強力な結合を促進するために、画像受容層に対向する基材層の主要面上に任意の下塗層をさらに含むことができる。好ましくは、感圧接着剤を含む接着剤層は、多層フィルムをグラフィックマーキングフィルムとして有用にする。下塗層それ自体が、接着剤層の役目をしても良い。画像受容媒体は、画像受容媒体のインクジェットインクの印刷適性と受容性を促進するために、画像受容層の外面に重なる任意のインクジェット層をさらに含んでも良い。インクジェット層は好ましくは、第１の組成の少なくとも１層のトップコートと、第２の組成の少なくとも１層のボトムコートを含む。ボトムコートは、トップコート表面から突起部を生じる大きさの分散粒子を含有する。画像受容媒体が基材層を含む場合、画像受容媒体は最も高価な樹脂の使用を最小化しながら、いくつかの樹脂の最良特性を様々な層に有利に組み合わせられ、より価値がある低コストの画像受容媒体が得られる。例えば基材層は、具体的に希望する物理特性を多層フィルムに提供するように選択された一般に安価な樹脂で作られる。これらの特性には、寸法安定性、引裂き抵抗性、順応性、ゴム状弾性、打抜き性、剛性および耐熱性などが含まれる。この発明の画像受容媒体を使用すれば、ホットロールラミネーションにより現在の画像受容媒体よりも高速な熱画像転写が可能であり、印刷工程の生産性が向上する。画像受容媒体は、共押出しまたはロール塗布などの比較的簡単で安価な製造技術によって製造できる。画像受容媒体は、非ハロゲン化ポリマーのみで作ることができることから、屑材料の廃棄において（例えばポリ塩化ビニール（ＰＶＣ）に関する）特定の取り締まり規制を避けることができる。画像受容媒体は、スクリーン印刷インク、エレクトログラフ液体およびドライトナー、サーマルマス転写材料、およびインクジェットインク（任意のインクジェット層が存在する場合）などの多種多様な印刷材料に対して画像受容性を示す。画像受容媒体は、層のいずれにも可塑剤を含む必要がないので、可塑剤の移行および可塑剤着色に伴う問題が避けられる。画像受容媒体は、屋内および屋外における比較的短期間用の広告および販売促進ディスプレイのためのグラフィックマーキングフィルム、またはバナーフィルムとして特に有用である。別の側面では発明は、各チャージが少なくとも１つのフィルム形成樹脂を含む少なくとも２つのチャージを提供するステップと、チャージを共押出しして、各層がチャージの１つに対応する多層共押出し物を形成するステップと、共押出し物を二軸延伸して、２つの対向する主要面を有する非可塑化ポリマー基材層と、基材層の第１の主要面上に画像受容層を含む多層フィルムとを形成するステップを伴う画像受容媒体作成方法を提供する。画像受容層は、画像受容のための外面を有し、上述のように酸改質または酸／アクリレート改質エチレン酢酸ビニル（ＥＶＡ）樹脂を含む。別の側面では発明は、画像受容媒体上に画像を提供するいくつかの方法を提供する。いずれの方法でも画像受容媒体は、上述のように非可塑化基材層と、酸改質または酸／アクリレート改質エチレン酢酸ビニル（ＥＶＡ）樹脂を含む画像受容層とを含む。第１の方法は、エレクトログラフィーにより画像転写媒体上に画像を形成し、画像受容媒体上に画像を転写することを伴う。別の方法では、画像受容媒体上へ画像をスクリーン印刷すること、画像受容媒体上へ画像をサーマルインクジェット印刷すること（上述のように画像受容媒体がインクジェット層も含む場合）、サーマルマス転写により画像受容媒体上に画像を形成することを伴う。発明の実施例を、以下の図に関連して述べる。図の簡単な説明図１は、画像受容層および基材層を含む、この発明の画像受容媒体の実施例を示す概略断面図である。図２は、図１に示す層および任意の下塗層を含む、この発明の画像受容媒体を示す概略断面図である。図３は、図１に示す層、任意の下塗層および任意のインクジェット層を含む、この発明の画像受容媒体を示す概略断面図である。発明の実施例一実施例では、この発明の画像受容媒体は、２つの主要面を有する単一画像受容層を含む。図１に示すような別の実施例では、画像受容媒体１０は２つの主要面を有する基材層１４と、図１に示すように基材層の１面に重なって接触する画像受容層１２とを含む。画像受容層１２は、画像を受容するための外面１３を有する。画像受容層画像受容層１２は、酸改質または酸／アクリレート改質エチレン酢酸ビニル（ＥＶＡ）ポリマー樹脂を含む。この種類の材料としては、希望する用途に対してあらかじめ定められた適切量の画像受容性を提供するように、十分な量の酸または酸／アクリレート官能価を有するポリマーに配合されたＥＶＡ樹脂が挙げられる。このような樹脂の特に好ましい一群は、Ｅ.Ｉ．Du Pont de Nemours and Co．(Du Pont)から市販されるＢＹＮＥＬＣＸＡシリーズ３０００酸／アクリレート改質ＥＶＡ樹脂である。これらのＢＹＮＥＬ樹脂の追加的な化学官能価は、それらの優秀な印刷適性およびインク付着性に寄与する。これらの樹脂は典型的には、より厚い機能層の間に挟まった比較的薄い接着剤つなぎ層として、共押出し工程で使用される。画像受容層中の改質ＥＶＡ樹脂の量は、好ましくは画像受容媒体の性能要求限界内で最大化される。発明の実施例の大多数のための典型的な調合物は、少なくとも６０％、好ましくは約７０重量％の改質ＥＶＡ樹脂を含むが、この量を最適化するには日常的努力が必要かもしれない。最適量は、画像受容媒体の希望する用途および目標コストに左右される。改質ＥＶＡ樹脂の性能は、画像受容層中のその他の添加剤に影響されることもある。画像受容層中の改質ＥＶＡ樹脂は、エレクトログラフィー、スクリーン印刷、サーマルマス転写またはその他の印刷工程で使用される多種多様な画像形成材料に画像受容性を提供する。改質ＥＶＡ樹脂は、好ましくは実質的に平面的なシート中に押出しまたは共押出しでき、層が共押出しまたはラミネートされる際に、離層せずに隣接する基材層に結合する。代案としては、改質ＥＶＡ樹脂は、ロール塗布などの方法により基材層上に塗布できる分散液の形態でも良い。画像受容層と基材層の双方を有する画像受容媒体に画像転写媒体から、ホットロールラミネーションなどの方法により画像が転写される場合、画像受容層は好ましくは基材層に完全に接着したままであり、画像転写媒体の非画像形成部分に付着する傾向は最小である。画像受容層は、顔料、充填剤、紫外線（ＵＶ）吸着剤、アンチブロッキング剤、帯電防止剤、および顔料のような添加剤のためのキャリア樹脂などのその他の成分を含んでも良く、これらは全て当業者には良く知られている。これらの添加剤は、好ましくは画像受容性を妨げないように選択される。画像受容層１２が基材層１４と共に使用される場合、画像受容層１２は基材層１４に比べて比較的薄く、好ましくは２.５〜１２７ミクロン（０.１〜５ミル）の範囲の厚さを有する。画像受容層１２が基材層１４を伴わない場合、画像受容層１２は、意図する用途のために十分な耐久性および寸法安定性を提供するように、上述の範囲よりも厚くなくてはならないかもしれない。より厚い画像受容層は、画像受容媒体の全体的コストを増加させる。任意の基材層一実施例では、例えばコスト削減および／または媒体の物理特性を向上させるために、基材層１４が画像受容媒体に含まれる。基材層はグラフィックディスプレイ用途のためには、最も普通には白色不透明であるが、透明、半透明、または色不透明でも良い。基材層１４は、意図する用途に対して望ましい物理特性を有するいかなるポリマーでも良い。柔軟性または剛性、耐久性、引裂き抵抗性、不均一表面への順応性、打抜き性、耐候性、耐熱性および弾性などが一例である。例えば短期屋外販売促進ディスプレイに使用されるグラフィックマーキングフィルムは、典型的には約３カ月〜約１年程度以上屋外条件に耐えることができ、容易な貼り付けおよび除去のための引裂き抵抗性および耐久性を示す。基材層のための材料は、好ましくは実質的に平面的なフィルム中に押出しまたは共押出しできる樹脂である。適切な材料の例としては、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリスチレン、アクリル、およびポリ塩化ビニールが挙げられる。好ましくは基材層は、画像受容媒体における可塑剤の移行および着色の問題を避けるために非可塑化ポリマーを含む。最も好ましくは基材層は、約６重量％のエチレンを含むプロピレン-エチレンコポリマーであるポリオレフィンを含む。基材層はまた、顔料、充填剤、紫外線吸着剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、帯電防止剤、および当業者には周知の加工助剤などのその他の成分を含んでも良い。基材層は普通は白色不透明であるが、透明、色不透明、または半透明でも良い。基材層１４の典型的な厚さは、１２.７〜２５４ミクロンの範囲（０.５ミル〜１０ミル）である。しかし厚さは、結果的に得られる画像受容媒体が、選択されたプリンターまたは画像転写装置に供給するのに厚すぎなければ、この範囲外でも良い。有用な厚さは、一般に希望する用途の必要条件に基づいて定まる。任意の下塗層図２に示すように任意の下塗層１６は、画像受容層１２に対向する基材層１４の表面上に位置する。画像受容媒体が基材層を含まない場合（図示せず）、下塗層は、外面１３に対向する画像受容層１２の表面上に位置する。下塗層なしでは結合強度が十分でない場合、下塗層が基材層と接着剤層１７間の結合強度を増大させる役目をする。接着剤層の存在によって、画像受容媒体はグラフィックマーキングフィルムとして有用になる。感圧接着剤を使用することが好ましいが、基材層および選択された用途に特に適したいかなる接着剤でも使用できる。このような接着剤は当業者には既知であり、乾燥粘着性接着剤、感圧接着剤、配置可能なまたは再配置可能な接着剤、ホットメルト接着剤などが挙げられる。接着剤層１７は好ましくは、画像受容媒体が表面に貼り付けられる用意ができるまで、接着剤に保護を提供する剥離ライナー（図示せず）で覆われる。下塗層１６は、用途によってはそれ自体が接着剤層の役目をしても良い。下塗層は好ましくは、約５重量％〜約２８重量％の酢酸ビニルを含有するエチレン酢酸ビニル樹脂と、下塗層にある程度の表面粗さを提供するためのタルクなどの充填剤とを含む。充填剤はブロッキング防止を助け、接着剤の付着を促進する。充填剤は、一般に約２〜約１２重量％、好ましくは約４〜約１０重量％の範囲、より好ましくは約８重量％の量で存在する。層は顔料、充填剤、紫外線吸着剤、アンチブロッキング剤、帯電防止剤などのその他の成分を含んでも良い。任意のインクジェット層図３は、画像受容層１２の外面１３上に任意のインクジェット層３６が付け加えられた、図２に示すのと同一の特徴を有する画像受容媒体を示す。インクジェット層は好ましくは、画像受容媒体が（染料ベースまたは顔料ベースどちらかの）水性インクジェットインクを使用するサーマルインクジェットプリンターから画像を受容する際に使用され、染料ブリード抵抗性、低退色性、均一退色性、および急速乾燥性を提供する。一実施例では、インクジェット層は層３２および３４の少なくとも２層を含む。最上層３２またはトップコートは、保護浸透層として機能して水性インクを急速に吸収し、一方ボトムコート３４はインクジェット受容層として機能する。ボトムコートは、トップコート表面が突起部または粗さを呈するような大きさの分散粒子を含む。分散粒子は、好ましくはコンーンスターチまたは改質コンーンスターチである。このようなインクジェット層の調合物については、ＰＣＴ国際特許公報ＷＯ９６/０８３７７に述べられている。代案としてはインクジェット層は、米国特許番号第５,３８９,７２３号および第５,４７２,７８９号に述べられたような単一層（図示せず）を含んでも良い。画像受容層１２、基材層１４、任意の下塗層１６、任意の接着剤層１７、および任意のインクジェット層３６に加えて、その他の層を含めることは、この発明の精神を逸脱しない。追加層は、色を付けたり、寸法安定性を向上させたり、上述の層内で異種ポリマー間の付着を促進させたりするのに有用なこともある。画像受容媒体に画像を印刷した後、任意の保護オーバーラミネート層（図示せず）を印刷表面に付着させても良い。オーバーラミネート層は、フィルムを周囲湿度、直射日光その他の屋外暴露効果から保護し、またニック、引かき傷、スプラッシュから画像を保護することによってフィルムの耐候性を向上させる。さらにオーバーラミネート層により、高光沢または艶消しなどの希望する仕上げを画像に付与できる。適切なオーバーラミネート層としては、接着剤が片面についたあらゆる適切な透明可塑性シート材料が挙げられる。このようなオーバーラミネート層の使用については、例えば米国特許番号第４,９６６,８０４号で述べられている。画像受容媒体の製造この発明の画像受容媒体は、いくつかの方法で製造できる。例えば層１２および任意の層１４および１６は、適切なタイプの共押出しダイと、吹込フィルム押出しまたは流延フィルム押出しなどの適切なフィルム製造方法とを使用して、共押出しできる。接着剤層１７は、その他の層と共に共押出しでき、ライナーから画像受容媒体に転写でき、または追加的加エステップで画像受容媒体上に直接被覆できる。共押出しで最良の性能を得るために、各層のポリマー材料は、溶融粘度などの類似特性を有するように選択される。共押出し技術については、Progelhof，R.C.およびThrone，J.L著「Poly mer Engineering Principles」Hanser/Gardner PUblications，Inc.オハイオ州シンシナチ（１９９３年）などの多数のポリマー加工参考文献にある。代案としては１つ以上の層を別個のシートとして押出し、一緒にラミネートして画像受容媒体を形成しても良い。またあらかじめ押出した層の上に水性または溶剤ベース分散液を塗布して、１つ以上の層を形成しても良い。この方法は、余計な加工ステップと迫加的な廃棄物を伴うことからあまり望ましくない。完成した画像受容媒体にコロナ処理などの表面処理を施して、特定用途のために画像受容媒体の画像受容性を改善しても良い。画像受容媒体の使用本発明に従って使用できる画像形成材料は、一般に熱可塑性であるフィルム形成または樹脂性の結合剤を含む、粒子性の半結晶質または非晶質材料である。画像形成材料は顔料または染料も含み、付着した画像にコントラストまたは色を提供する。インクおよびトナーは、周知の画像形成材料の例である。画像形成材料は、エレクトログラフィー、スクリーン印刷、ナイフまたはロール塗布、グラビア塗布などの様々な既知の技術によって付着できる。本発明の画像受容媒体を使用した画像形成工程の例では、米国特許番号第５, ２６２,２５９号で述べられたような技術と材料を使用して、まず静電プリンター中で画像転写媒体上に調色した画像を作り出し、次に画像受容媒体の画像受容面に画像を転写する。画像転写は、ホットロールラミネーションとして知られる方法で、シートを一緒に加熱ニップロールに通過させる、または真空引き抜きフレーム中の加熱プラテン上に、シートを一緒にのせるなどの当業者には既知の多くの手段で達成できる。ホットロールラミネーションについては、米国特許番号第５,１４４,５２０で述べられている。次に画像形成した媒体は、好ましくはオーバーラミネート層で覆われる。多層フィルムが接着剤層と剥離ライナーを含む場合、剥離ライナーは除去され、画像形成した媒体は、壁、車両の側面、バナー、またはその他の表面に技術分野で周知の技術を使用して固定される。画像形成工程の別の例では、画像受容媒体は直接スクリーン印刷され、余計な画像転写ステップなしに希望する画像を受容する。スクリーン印刷を実施するための技術および材料については、米国特許番号第４,７３７,２２４号で述べられている。次に画像形成したフィルムは、上述のようにして使用される。画像形成工程の別の例では、画像受容媒体はインクジェットプリンターに供給されて希望する画像が直接印刷され、次にオーバーラミネートされて上述のように貼り付けられる。画像形成工程の別の例では、ＧＥＲＢＥＲＥＤＧＥ熱転写プリンター（Gerbe r Scientific Products，Inc.，米国コネチカット州マンチェスター）などの装置を使用して、サーマルマス転写工程により画像受容媒体に画像が直接印刷される。次に画像フィルムは、上述のように使用される。発明を以下の例でさらに説明するが、これらの例で述べる特定の材料およびそれらの量、またその他の条件と詳細は、この発明を不当に制限するものではない。実施例１この発明に従った基材層および画像受容層をそれぞれ含む、画像受容媒体の４つのサンプルを以下のようにして製造した。２つのサンプルのそれぞれでは、型押出し工程を使用してフィルムを製造した。樹脂ペレットを温度プロフィール１７１℃（３４０°Ｆ）〜２３２℃（４５０°Ｆ）で、溶融温度２０７℃（４０５ °Ｆ）の４．４５ｃｍ（１.７５インチ）Prodex−軸スクリュー押出し機に供給した。ポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）ベースフィルム上に、押出し物を約３０ｃｍ（１２インチ）幅で０.０５ｍｍ（０.００２インチ）厚さに流延するするために、ドロップダイを使用した。結果的に得られたフィルム構造物を、スチール冷却ロールとゴム製支持ロールの間に通過させ、溶融樹脂を厚さ約０.５ｍｍ（０.００２インチ）の層に凝固させた。この方法で製造したサンプル１Ａは、添加剤のないDuPontからのＢＹＮＥＬＣＸＡ３１０１酸／アクリレート改質ＥＶＡ樹脂を含み、一方サンプル１Ｂは、Du PontからのＢＹＮＥＬＣＸＡ１１２３酸改質ＥＶＡ樹脂のみを含んだ。イリノイ州シカゴ６０６４０のElectr o-Technic Products，Incが製造するハンドヘルドコロナ処理装置、モデル＃ＢＤ-２０Ｃを使用して、双方のサンプルをコロナ処理した。２つの最終サンプル（サンプル１Ｃおよび１Ｄ）は、比較フィルムサンプル（サンプルＣ-１）と共に、従来の吹込フィルム共押出し工程を使用して製造された。３台の各押出し成形機Ａ、Ｂ、およびＣが溶融調合物を環状ダイに供給し、そこで溶融物は結合してスリーブ型の別個の３層を含む単一溶融流れを形成した。各サンプルでは、押出し成形機Ａの溶融物は画像受容層を形成し、押出し成形機Ｂの溶融物は基材層を形成し、押出し成形機Ｃの溶融物は下塗層を形成した。比較サンプルＣ-１では、各層はポリマー成分としてＬＬＤＰＥのみ、またはＬＤＰＥとＬＬＤＰＥの組み合わせを含んだ。次に吹込フィルム塔の最上部で、溶融ポリマースリーブに吹込みして、スリーブに空気を入れてダイとニップロールの間に閉じこめることで、最終的直径および厚さにした。次にフィルムスリーブを２枚の平坦なフィルムウェブに裂いて、それぞれを画像受容層側でコロナ処理してコアに巻き付けた。結果的に得られたサンプルは、層の厚さ分布は異なったが、それぞれ約０.１ｍｍ（０.００４ｉｎ）の厚さを有した。層の調合物および厚さを以下の表に示す。層調合物層の厚さ３ＭＳＣＯＴＣＨＣＡＬ^TM ３９０５および３ＭＳＣＯＴＣＨＣＡＬ^TM ６６０５Ｉスクリーン印刷インクを使用して、全サンプルをインク付着性について試験した。従来のスクリーン印刷方法により、「ＡＢＣ」試験パターンの付いた２３０メッシュスクリーンを使用して、各フィルムサンプルの画像受容層側にインクを塗布した。印刷されたサンプルをオーブンで６６℃（１５０°Ｆ）で４時間乾燥した。また３９０メッシュスクリーンを使用して、３ＭＳＣＯＴＣＨＣＡＬ９７０５ＵＶ硬化インクで各サンプルをスクリーン印刷した。バージニア州スターリングのＥＩＴ，Inc.が製造するＵＶＩＣＵＲＥＰＬＵＳ線量計で測定したＵＶ用量が、ＵＶＡスペクトル領域で１５８ｍＪ／ｃｍ²の焦点硬化ユニット内で、印刷したサンプルを硬化した。次に以下のようなクロスハッチ付着試験で、印刷した全サンプルを評価した。鋭いかみそりの刃を使って、各サンプルに約１.６ｍｍ（１/１６インチ）間隔の１０本の平行線を刻みつけた。線はインク層のみに刻み込まれ、ベースフィルムには到達しなかった。類似した線の別の組を最初の組に直角になるようにインクに刻み込んで、斜交平行線模様を得た。次に斜交平行線模様上に２.５ｃｍx１０.２ｃｍ（１インチｘ４インチ）大の３ＭＳＣＯＴＣＨ^TMテープNo．６１０を貼り付けて、３ＭＰＡ-１アプリケータスキージを使用し、２回しっかり押しつけた。テープを急速に引き剥がし、クロスハッチサンプルをインク除去について観察した。サンプルは視覚的基準に従って、「劣る」、「普通」、「良好」または「優秀」で評価した。結果を以下の表に示す。予期されたようにポリマー成分として画像受容層内にＬＤＰＥおよびＬＬＤＰＥのみを含む比較サンプルＣ-１は、インク付着性に劣った。次にサンプルを画像転写品質について評価した。これを達成するために、ＳＣＯＴＣＨＰＲＩＮＴ^TM９５１２静電プリンターで、３Ｍから入手できるＳＣＯＴＣＨＰＲＩＮＴ^TM８６０１転写媒体に多色ウェザーバーグラフィックを描画した。次に転写媒体上の調色した画像を多層フィルムの画像受容層に接触させてのせ、９６℃（２０５°Ｆ）および４４１ｋＰａ（６４ｐｓｉ）に設定したＰｒｏ−Ｔｅｃｈ ModolＥＧＳ-６９２ホットロールラミネータに２枚のシートを通過させた、各サンプルで、転写の質が劣るようになるまで転写速度を次第に増大させた。画像転写品質は、視覚的に「劣る」、「普通」、「良好」、または「優秀」で評価した。結果を次の表に示す。比較サンプルＣ-１は、非常に遅い転写速度で、許容可能な画像転写品質のみを示した。ＢＹＮＥＬＣＸＡ３１０１改質ＥＶＡ樹脂だけでなく、約１３重量％のＬＤＰＥをキャリア樹脂の形で含有するサンプル１Ｄが、良好なインク付着性と画像転写品質を提供したことは注目に値する。ＬＤＰＥとＬＬＤＰＥの双方は（サンプルＣ１で例証されるように）インク受容性に劣るので、この結果はいくらか予想外である。次にサンプル１Ｄを以下のようにして、さらに耐候性について試験した。アクリル接着剤層を片側に有する市販の剥離ライナーに、サンプル１Ｄフィルムをラミネートした。剥離ライナーの接着剤に画像受容層の反対側が接触するように、フィルムをラミネートした。次にラミネートしたフィルムを使用して、２枚の印刷したサンプルを製造し、Ｄ-１および１Ｄ-２とした。「ＡＢＣ」レタリング試験パターンを有する２３０メッシュスクリーンを使用して、サンプル１Ｄ-１を３ＭＳＣＯＴＣＨＣＡＬ^TM３９０５黒色インクでスクリーン印刷し１時間風乾した。次に２３０メッシュスクリーンを使用して、サンプルの表面全体を３ＭＳＣＯＴＣＨＣＡＬ^TM３９２０クリアインクで印刷し、６６℃（１５０°Ｆ）の強制空気オーブンで４時間乾燥した。サンプル１Ｄ-１で使用したのと同一の試験パターンを有する３９０メッシュスクリーンを使用して、３ＭＳＣＯＴＣＨＣＡＬ^TM９７０５ＵＶ硬化スクリーン印刷インクでサンプル１Ｄ-２をスクリーン印刷した。ＵＶ用量１５３ｍＪ／ｃｍ²でインクを硬化させた。次に硬化サンプルの表面全体を３ＭＳＣＯＴＣＨＣＡＬ^TM９７２０クリアインクで印刷し、ＵＶ用量２４６ｍＪ/ｃｍ²で硬化した。結果的に得られた印刷されたサンプル１Ｄ-１および１Ｄ-２を６.４ｃｍx８.９ｃｍ（２.５インチx３.５インチ）の断片に切断した。各試験片から剥離ライナーを剥がして、アルミパネルに貼り付け、キセノンランプ気象暴露装置（Atlas Model 65ＸＷＷＲ）に入れた。次にＡＳＴＭＧ-２６ Type Ｂ試験条件を使用して、サンプルを曝露した。３０００時間の露光後、試験サンプルの色ずれは非常にわずかであり、十分柔軟で試験パネルから壊れずに引き剥がせた。これらの結果は屋外ディスプレイ用途での成功を示唆するものと考えられた。実施例２１２枚の画像受容媒体を画像転写品質について評価した。媒体は２５〜２５４ミクロン厚さのポリマーフィルムである。各フィルムは、標準押出し方法により製造され、単一画像受容層を含んだ。比較のためにＬＤＰＥフィルムと、市販の画像受容媒体（３ＭからのＳＣＯＴＣＨＰＲＩＮＴ^TMＣＯＮＴＲＯＬＴＡＣ^TMマーキングフィルム８６２０）を評価した。ＳＣＯＴＣＨＰＲＩＮＴ^TM９５１２静電プリンター内で標準ＳＣＯＴＣＨＰＲＩＮＴ^TMトナーを使用して、ＳＣＯＴＣＨＰＲＩＮＴ^TM８６０１転写媒体上に画像を形成した。これらの製品は全て３Ｍから市販される。次にPro- Tech Model ＥＧＳ-６９２ホットロールラミネータセットを使用して、９６℃( ２０５°Ｆ）および４４１ｋＰａ（６４ｐｓｉ）で、各フィルムサンプル上に調色した画像を転写した。０.６および３.１ｍ/分（分速２および１０フィート（ｆｐｍ））の速度で、転写を行った。視覚基準法点数システム（ＶＳＭ）を使用して、高および低転写速度の双方で、サンプルを画像転写品質について評価した。この方法は、転写後の残留トナーに関する転写媒体の検査と、画像転写の品質、色の均一性と欠陥の存在に関する受容媒体の検査を伴う。許容可能な転写のためには最低でも点数８.５が必要であり、一方点数１０.０は完全なトナー転写と見なされる。最低点数は４.０である。ポリマーフィルムと、それに対応する結果を以下の表にまとめた。比較サンプルＣ-３（ＬＤＰＥ）を除いて、サンプルは全て０.６ｍ/分で優秀な転写品質を示した。サンプル２Ｋ以外の全サンプルは、３.１ｍ/分で比較サンプルＣ-２およびＣ-３よりも有意により良好な転写品質を示した。実施例３ラミネーション温度、ラミネーション圧、転写速度および画像転写媒体に関して、２つの画像受容媒体の画像転写品質を評価した。第１の媒体は、実施例１で述べたサンプル１Ｄフィルムであった。画像受容層は、Du PontからのＢＹＮＥＬＣＸＡ３１０１酸／アクリレート改質ＥＶＡ樹脂と、層を白く見せるためのキャリア樹脂として５０％のＬＤＰＥを含有する二酸化チタン（ＴｉＯ₂）ベースの白色濃厚顔料を含んだ。下塗層はDu PontからのＥＬＶＡＸ３１３５ＢＥＶＡ樹脂と、層を黒く見せるための黒色濃厚顔料を含んだ。 Du PontからのＳＵＲＬＹＮ１７０５エチレン酸コポリマーイオノマー樹脂を含む１０２ミクロン（４ミル）厚さの層を押出して、第２のフィルムを製造した。フィルムは、８.５５重量％のＬＤＰＥを含有する約２０重量％のＴｉＯ₂ベースの濃厚顔料で白色に着色され、樹脂製造業者が奨励するのに類似した、１組の紫外線吸収材、ヒンダードアミン光安定剤、および抗酸化剤を含む紫外線安定剤パッケージを含有した。フィルムの片面をコロナ放電処理した。１組の加熱ニップロール使用して、２５.３μｍ（１ミル）厚さのアクリル感圧接着剤層をコロナ処理表面にラミネートし、剥離ライナーを加えて接着剤層を保護した。このフィルムをサンプル３Ａとした。どちらも３Ｍから入手できるＳＣＯＴＣＨＰＲＩＮＴ^TM８６０１およびＳＣＯＴＣＨＰＲＩＮＴ^TM８６０３転写媒体上に、実施例１で述べたのと同様にしてウェザーバーグラフィック画像を形成した。高低のラミネーション温度（９６℃および８８℃）、高低のラミネーション圧（４４１ｋＰａおよび２７６ｋＰａ）、および高低の転写速度（１.５ｍ/分および０.５ｍ/分）の組み合わせでホットロールラミネータを使用して、比較サンプルの３ＭＳＣＯＴＣＨＰＲＩＮＴ^TMＣＯＮＴＲＯＬＴＡＣ^TMマーキングフィルム８６２０と共に、サンプル１Ｄおよび３Ａに画像を転写した。実施例２の視覚基準法点数システム（ＶＳＭ）を使用して画像転写品質を評価し、結果を以下の表にまとめた。 ^*画像受容層の一部が画像転写媒体の白色非画像形成領域に貼り付いた。ＳＣＯＴＣＨＰＲＩＮＴ^TM８６１転写媒体を使用した際、１Ｄおよび３Ａの双方のサンプルは、より早い転写速度で良好な転写品質を示した。しかしサンプル１Ｄ（ＢＹＮＥＬ改質ＥＶＡ樹脂を含有する）は、転写媒体の白色非調色領域に貼り付いた。１００％ＢＹＮＥＬ改質ＥＶＡ樹脂のフィルムを含む実施例２のサンプル２Ｅは、張り付くことなくＳＣＯＴＣＨＰＲＩＮＴ^TM８６０１転写媒体から画像を受容したので、この結果は予想外であった。サンプル１Ｄのコロナ処理が、固着を引き起こしたのかもしれない。実施例４．インクジェット層調合物を多層フィルム上に塗布して、以下の染料および顔料ベースのインクジェットインクのための画像受容媒体を調製した。基材層調合物でＬＤＰＥ樹脂成分をＺ９４７０プロピレン-エチレンコポリマー樹脂（Fina Oi l and Chemical Corp.）で置き換えたこと以外は、実施例１のサンプル１Ｄフィルムと同一の技術と材料を使用してフィルムを製造した。インクジェット層のためには、１１.６６重量％（混合物全体の）のＥＰ０４８４０１６Ａ１に述べられたようなコポリマーの２０％水溶液と、６.７５重量％のＫ９０固形ポリ（ビニルピロリドン）（ＩＳＰ Technologies，Inc.）と、2.33重量％のＣＡＲＢＯＷＡＸＣ６００ポリエチレングリコール（Union Carbide Chemicals and Plasti cs Company，Inc.）と、１.５６重量％の米国特許番号第５,３４２,６８８号、およびＰＣＴ広報ＷＯ９４/２０３０４、ＷＯ９４/２０３０５、およびＷＯ９４/２０３０６に述べられたような塩化物対イオンを有する媒染剤の２０％水溶液と、２３.５８重量％のエタノールと、５１.３２重量％の脱イオン水を均質になるまで完全に混合して、下塗り溶液を製造した。２４重量％のＬＯＫ-ＳＩＺＥ３０カチオン性コンーンスターチ（A.E．Staley Manufacturing Coｍpany）を混合物に添加した。オーバーヘッド撹拌機を使用して溶液を４時間混合し、粉砕ヘッドを装着したSilverson高速多目的実験室ミキサーを使用して、５ガロン容バケツ内で３０分間均質化した。コーティング前に０.０５重量％の３０％水性アンモニア（Aldrich Chemical Company）、続いて０.３５重量％のＸＡＭＡ７アジリジン架橋剤（Hoechst Cela nese Corporation）を完全に混ぜ入れた。実験室サイズのノッチバーコータ一を使用して、多層フィルムの画像受容層側に下塗り溶液を塗布した。ノッチバーのギャップは、０.１８ｍｍ（７ミル）に設定した。コーティングしたサンプルを８２℃（１８０°Ｆ）に設定したオーブンに５分間入れて、乾燥し架橋したボトムコートを得た。６６重量％（混合物全体の）の脱イオン水、０.５６重量％のＡＩＲＶＯＬ５４０ポリ（ビニルアルコール）（Air Products）、３３重量％のエタノール、０ .２１重量％のＬＯＫ-ＳＩＺＥカチオン性コンーンスターチ（Ａ.Ｅ．Staley M anufacturing Company）、０.１４重量％のＫＥＬＴＲＯＬＴＦ１０００キサンタンガム（Kelco division of Merck & Co.，Inc.、および０.１重量％のＴＲＩＴＯＮＸ-１００非イオン性界面活性剤（Union Carbide Chemicals and可塑性s Company，Inc)を均質になるまで完全に混合して上塗り溶液を製造した。ギャップ０.０７ｍｍ（３ミル）の同一のノッチバーコーターを使用して、上記の溶液を上述の多層フィルムのボトムコートに上塗りした。サンプルを８２℃ （１８０°Ｆ）に設定したオーブンに再度５分間入れてトップコートを乾燥させた。結果的に得られたインクジェット層を評価するために、以下のプリンターとインクの組み合わせを使用して、結果的に得られた素材のインクジェット層側にカラー試験パターンを直接印刷した。Ａ．ＨＰ７５５ DesignJetプリンター（Hewlett-Packard）およびHewlett- PackardからのＨＰ５１６５０シリーズ染料ベースインクカートリッジ（シアン、マゼンタ、黄色）およびＨＰ５１６４０Ａ顔料べースインクカートリッジ（黒色）。Ｂ． Novajet IIIプリンター（Encad Co.）およびAmerican Inkjet Corp. からの染料ベースインク。Ｃ． Novajet IIIプリンター（ＥｎｃａｄＣｏ.）およびミネソタ州セントポールのMinnesota Mining and Manufacturing Companyからの顔料ベースのインク（シアン、マゼンタ、黄色）。 Gretag ＳＰＭ-５０濃度計を使用し、サンプルの非印刷領域の濃度をバックグラウンドとして差し引いて、オーバーラミネートなしの印刷サンプル上で吸光度を測定した。以下のようなテープ引っ張り試験を使用して、全サンプルをインク付着性について試験した。１．３２℃（９０°Ｆ）および９０％Ｒ.Ｈの制御環境内で、サンプルを３０分間エージングさせた。各サンプルを環境から取り出して直ちに試験した。２．３ＭＳＣＯＴＣＨ^TMテープＮｏ．６１０の１片をサンプルにのせて、３ＭＰＡ-１アプリケータスキージで少なくとも２回押してしっかり貼り付けた。テープ片は、全ての異なる色領域と、カラーバーの両側の非画像形成領域に接触するように配置した。３．テープを急速に引っ張って一度にサンプルから剥がした。４．着色領域からのインク除去についてサンプルを視覚的に検査した。着色領域が完全に無傷でインクの除去がない場合、試験結果は「合格」と記録した。いかなる程度のインク除去も「不合格」と記録した。結果を以下の表に示す。プロピレン-エチレンコポリマーの代わりに高密度ポリエチレン（ＨＤＰＥ）を主要基材層成分として有する、その他の多層フィルムを上述したのと同一のインクジェット層調合物でコーティングしたことを述べておく。これらのフィルムは、サーマルインクジェット印刷工程における高温に、ひずみなしには耐えられなかったため印刷評価で不合格であった。従って耐熱性は、インクジェット印刷用途の基材層の選択における一要因である。実施例５実施例１でサンプル１Ｃおよび１Ｄについて述べた吹込フィルム共押出し工程を使用して、画像受容層、基材層、および下塗層を有する画像受容媒体を製造した。結果的に得られた多層フィルムは、１０２μｍ（４ミル）の全体的厚さを有し、画像受容層は厚さ全体の15％を、基材層は６５％を、および下塗層は２０％を構成した。層調合物を以下の表に示す。シリコンコーティングされたポリエステル剥離ライナーに担持される水性アクリル感圧接着剤に、結果的に得られた多層フィルムをラミネートした。剥離ライナーには、コネチカット州マンチェスターのGerber Scientific Products，Inc. が製造するＧＥＲＢＥＲＥＤＧＥ熱転写印刷機に適切に給紙するためのトラッキング孔が、あらかじめ開いていた。多層フィルムはトラッキング孔が開いたままになるように、剥離ライナーよりも狭かった。次に結果的に得られた画像受容媒体をＧＥＲＢＥＲＥＤＧＥ印刷機に通過させ、標準熱転写材料を使用して試験パターンを印刷した。どちらも３Ｍから入手できるサーマルマス転写工程用途のＳＣＯＴＣＨＣＡＬ^TM３６３６-１０ＢおよびＳＣＯＴＣＨＣＡＬ^TM３６３６-２０Ｂマーキングフィルムにも、比較のために同一試験パターンを印刷した。３つの画像を視覚的に検査したところ、この発明の画像受容媒体上の画像は、２つの標準マーキングフィルム上の画像と少なくとも質的に比較できると評価された。さらに実施例１で述べたインク付着テープスナップ試験を使用して、この発明の画像受容媒体上の画像を付着について試験した。画像の破損は観察されなかった。比較実施例６上述の例と比較するために、市販される多層共押出し接着剤付ラベルフィルムのサンプルをインク付着と画像転写品質について評価した。サンプルには、カリフォルニア州パサディナのAvery International CorporationからのＦＡＳＣＬＥＡＲおよびＰＲＩＭＡＸラベルフィルムが含まれた。比較のために各フィルムの小片を３０ｃｍx３０ｃｍ大の３ＭＳＣＯＴＣＨＣＡＬ^TM１８０-１０グラフィックマーキングフィルムにマウントした。３ＭＳＣＯＴＣＨＣＡＬ^TM３９０５、３ＭＳＣＯＴＣＨＣＡＬ^TM６６０５ I、および３ＭＳＣＯＴＣＨＣＡＬ^TM１９７１スクリーン印刷インクを使用して、全サンプルをインク付着について試験した。従来のスクリーン印刷方法を使用して２３０メッシュスクリーンで、各フィルムサンプルにインクを中実のカラーブロックとして印刷した。印刷したサンプルを６６℃（１５０°Ｆ）のオーブン内で４時間乾燥した。また各サンプルを３ＭＳＣＯＴＣＨＣＡＬ^TM９７０５ＵＶ硬化性スクリーン印刷インクで、３９０メッシュスクリーンを使用してスクリーン印刷した。ＵＶ用量１５９ｍＪ/ｃｍ²を供給して、焦点硬化ユニット内で印刷したサンプルを硬化した。次に実施例１で述べたクロスハッチ付着試験を使用して、印刷した全サンプルを評価した。除去されたインクの百分率を推定し、結果を以下の表に示した。ＰＲＩＭＡＸフィルムはあらゆるタイプのインクに対して完全なインク付着破損を示し、一方ＦＡＳＣＬＥＡＲフィルムはわずかに良い性能を示したのみであった。破損はいかなるレベルでも、一般に許容できないと見なされた。次に各ラベルフィルムサンプルを画像転写品質について評価した。ＳＣＯＴＣＨＰＲＩＮＴ^TM９５１２静電プリンター内で、３ＭからのＳＣＯＴＣＨＰＲＩＮＴ^TM８６０１転写媒体上に多色ウェザーバーグラフィックを印刷した。次に９６ ℃および４４１ｋＰａ（６４ｐｓｉ）に設定したPro-Tech Model ＥＧＳ-６９２ホットロールラミネータを使用して、調色した画像をサンプルフィルムに転写した。画像を０.５ｍ/分（１.５ｆｐｍ）および１.２ｍ/分（４ｆｐｍ）の双方で各サンプルに転写した。画像形成したサンプルを実施例２に述べた視覚基準点数法（ＶＳＭ）を使用して画像転写品質について評価し、また実施例１に述べたクロスハッチ試験を使用してトナー付着性について試験した。結果を以下に示す。ＰＲＩＭＡＸフィルムは、双方の速度で画像転写品質が劣った（最低等級よりも悪い）。ＦＡＳＣＬＥＡＲフィルムはより遅い転写速度で良好な画像転写品質を示したが、より早い転写速度では画像転写品質が劣った。比較すると、前の例で述べたフィルムは、３.８ｍ/分（１２.５ｆｐｍ）までの転写速度で許容可能な画像転写品質を示した。発明は上述の実施例に制限されない。請求項を次に示す。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＨＵ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＺ，ＶＮ

Claims

【特許請求の範囲】１．２つの主要な対向面を有し、酸改質または酸／アクリレート改質エチレン酢酸ビニル（ＥＶＡ）樹脂を含む画像受容層を含む画像受容媒体。２．画像受容層の第１の主要面上に下塗層をさらに含み、第２の主要面が画像を受容する表面である請求項１の画像受容媒体。３．下塗層に接触する主要面を有する基材層をさらに含む請求項２の画像受容媒体。４．下塗層の外面上に接着剤層をさらに含む請求項２〜３のいずれかの画像受容媒体。５．画像受容層上にインクジェット層をさらに含む請求項１〜４のいずれかの画像受容媒体。６．画像受容層が少なくとも６０重量％の酸改質または酸／アクリレート改質エチレン酢酸ビニル（ＥＶＡ）樹脂を含む請求項１〜６のいずれかの画像受容媒体。７．下塗層がエチレン酢酸ビニル樹脂および充填剤を含む請求項２〜６のいずれかの画像受容媒体。８．インクジェット層が第１の組成の少なくとも1層のトップコートと、第２の組成の少なくとも１層のボトムコートを含み、ボトムコートがトップコートから突起部を生じる大きさの分散粒子を含有する請求項５〜７のいずれかの画像受容媒体。９．請求項３〜８のいずれかの画像受容媒体を有する共押出し多層フィルム。１０. ａ）それぞれが少なくとも１つのフィルム形成樹脂を含む少なくとも２つのチャージを堤供するステップと、ｂ）前記チャージを共押出しして、各層が前記チャージの１つに対応する多層フィルムを形成するステップとを含む請求項３〜８のいずれかの画像受容媒体の製造方法。１１．ａ）画像転写媒体上に画像を形成するステップと、ｂ）ステップａ）の画像を画像受容媒体上に転写するステップとを含む請求項３〜８のいずれかの画像受容媒体上に画像を提供する方法。１２．スクリーン印刷、サーマルマス転写、またはインクジェット印刷による画像受容媒体上への画像形成を含む、請求項５〜８のいずれかの画像受容媒体上に画像を提供する方法。