JP5699333B2 - 蓋材 - Google Patents

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本発明は、カップ形状の包装容器に対して用いられる蓋材に関し、特に、紙を基材とし、且つアルミニウムよりなる層を構成要素として含まない積層体からなり、デッドホールド性、電子レンジ適性及び廃棄適性に優れ、金属探知器により探知されない蓋材、及び該蓋材を用いた包装体に関する。
即席麺等の包装体は、その使用に際して、蓋材を一部開封し、湯戻しのために包装体に熱湯を注ぎ、蓋材を戻して再封する。したがって、該包装体に用いられる蓋材には、通常の蓋材に求められる内容物保護性等の機能に加えて、開封時に開封口を塞がないように湾曲形状を保持し、次いで再封時に開封以前の平滑形状に戻ってそれを保持することを可能にする、塑性変形性及び形状保持性すなわちデッドホールド性が要求される。
従来、これらの要求を満たす蓋材として、アルミニウム等の金属よりなる層を含む積層体が使用されてきた(特許文献1)。
しかしながら、アルミニウム等の金属よりなる層を含む蓋材は、金属探知器により探知されるため、該蓋材を使用した包装体には、誤混入した金属異物を検出するための金属探知器を適用できないという問題があった。また、金属箔を含む蓋材を用いた包装体を電子レンジで調理すると、金属箔の外周縁でスパークが生じ得るという問題があった。さらに、該蓋材は廃棄適性に劣り、使用済の蓋材を焼却処分する際には、焼却炉にアルミニウム等の金属が付着し、焼却炉の寿命を縮めるという問題があった。
特開2001−287317号公報
本発明は、上記の問題点を解決し、層構成中にアルミニウム等の金属よりなる層を有しないため、電子レンジ適性に優れた、すなわち電子レンジでの調理に適用可能であり、廃棄適性に優れた、すなわち焼却時に金属廃棄物を出さず、さらに金属探知器により探知されず、且つ、デッドホールド性に優れた蓋材、及び該蓋材を用いた包装体を提供することを目的とする。
本発明者らは、種々研究の結果、少なくとも、紙層、第一の接着剤層、貼合樹脂フィルム層、第二の接着剤層、及びシーラント層をこの順に有する積層体からなる蓋材であって、該貼合樹脂フィルム層は、2又はそれ以上の樹脂フィルム層と、該樹脂フィルム層間に位置してこれらを貼合する粘着剤層とを有する貼合樹脂フィルムからなる層であり、該積層体は、アルミニウムよりなる層を有しないことを特徴とする蓋材が、上述の目的を達成することを見出した。
そして、本発明は、以下の点を特徴とする。
1.少なくとも、紙層、第一の接着剤層、貼合樹脂フィルム層、第二の接着剤層、及びシーラント層をこの順に有する積層体からなる蓋材であって、該貼合樹脂フィルム層は、2又はそれ以上の樹脂フィルム層と、該樹脂フィルム層間に位置してこれらを貼合する粘着
剤層とを有する貼合樹脂フィルムからなる層であり、該積層体は、アルミニウムよりなる層を有しないことを特徴とする、上記蓋材。
2.前記粘着剤層が、樹脂フィルム上に、粘着剤を全面塗工してなる層であることを特徴とする、上記1記載の蓋材。
3.前記粘着剤層が、樹脂フィルム上に、粘着剤を部分塗工してなる層であることを特徴とする、上記1記載の蓋材。
4.前記粘着剤層が、粘着剤を、ドット状、ストライプ状、又は格子状に部分塗工して形成したことを特徴とする、上記3記載の蓋材。
5.前記粘着剤層の厚さが、貼合樹脂フィルム層中の合計として、1〜20μmであることを特徴とする、上記1〜4に記載の蓋材。
本発明の蓋材は、例えば容器に湯を注ぐ際等に一部開封し、湾曲させた場合に、その湾曲開封した状態を保持することができ、さらに、蓋材を元の平滑状態に戻して再封した場合に、その平滑再封状態を保持することができ、すわなち、優れたデッドホールド性を示す。
また、本発明の蓋材を構成する積層体は、層構成中にアルミニウム箔等の金属箔を有しないため、電子レンジ適性及び廃棄適性に優れ、さらに金属探知器による異物混入検査の適用が可能である。
本発明の蓋材を構成する積層体の層構成について、その一例を示す概略的断面図である。
本発明について以下に詳しく説明する。
<1>本発明の蓋材を構成する積層体の層構成
図1は、本発明において用いられる積層体の層構成の一例を示す概略的断面図である。
本発明において、該積層体は、図1に示すように、紙層(1)、第一の接着剤層(2)、貼合樹脂フィルム層(3)、第二の接着剤層(4)、シーラント層(5)の5層を基本の層構成とし、ここで貼合樹脂フィルム層(3)は、第一及び第二の樹脂フィルム層(a1、a2)と、これらの間に位置してこれらを貼合する粘着剤層(b)とからなる。
本発明の蓋材を構成する積層体の別の態様において、貼合樹脂フィルム層(3)を構成する貼合樹脂フィルムは、3枚またはそれ以上の樹脂フィルムと、該樹脂フィルムの間に位置してこれらを貼合する粘着剤とからなってもよい。
また、粘着剤層(b)は、樹脂フィルム上に全面塗工により設けられていてもよいし、部分的に、例えばドット状、ストライプ状、または格子状等に設けられていてもよい。
また、必要に応じて、紙層の第一の接着剤層と隣接していない側の表面に、場合により印刷層を設け、ポリプロピレンフィルム等の任意の表面保護層を設けてもよい。
さらに、第一の接着剤層(2)と貼合樹脂フィルム層(3)との間または貼合樹脂フィルム層(3)と第二の接着剤層(4)との間に、遮光性を担う層、またはポリエチレン樹脂からなる層であって蓋材と容器との密着を補強するクッション層、保香性及びガスバリア性を有する内容物保護層等を別に設けてもよい。
以下、本発明において使用する樹脂名は、業界において慣用されるものを用いる。
<2>紙層
本発明の蓋材を構成する紙層としては、所望の剛性等に応じて任意の紙を使用することができ、例えば上質紙、模造紙、アート紙、コート紙、純白ロール紙、特殊両更クラフト紙、晒クラフト紙等のほか、耐水性を高めたラベル用紙、コップ原紙等を使用することができる。紙層の厚さは、米坪量で50〜200g/m2の範囲であり、より好ましくは75〜120g/m2である。米坪量が50g/m2未満では厚さが薄すぎて蓋材の剛性が不足する。また、米坪量が200g/m2を超える場合は、蓋材の剛性が高くなりすぎると共に、コスト高や加工適性の問題が懸念される。
<3>第一の接着剤層
本発明の蓋材を構成する積層体において、紙層と貼合樹脂フィルム層とが、第一の接着剤層を介して積層される。この積層は任意の方法により行うことができるが、接着強度を高めるために、好適には、ドライラミネート方法により行われる。
第一の接着剤層を形成するドライラミネート用接着剤としては、一般に食品包装に使用されている任意のドライラミネート用接着剤を使用することができる。具体的には、ポリウレタン系接着剤、アクリル系、イソシアネート系等の接着剤を使用することができる。本発明において好適に使用される接着剤としては、例えば、三井化学(株)製のタケラック、タケネート、東洋モートン(株)製トモフレックス、大日精化工業(株)製セイカボンド、DICグラフィックス(株)製ディックドライ、ロックペイント(株)製ロックボンドJ、アドロック等が挙げられる。
ドライラミネート用接着剤の塗工は、任意の塗工手段、例えばサイズプレスロールコーターやグラビアロールコーター等を用いるロールコーティング、スプレーコーティング、刷毛によるコーティング等の塗工手段により行うことができる。
第一の接着剤層の厚さとしては、0.5〜10g/m2(乾燥時)、より好ましくは1〜5g/m2(乾燥時)である。これより薄いと十分な接着強度が得られず、また厚すぎると残留溶剤の懸念がある。
<4>貼合樹脂フィルム層
本発明の蓋材を構成する貼合樹脂フィルム層は、2又はそれ以上の樹脂フィルム層と、該樹脂フィルム層間に位置してこれらを貼合する粘着剤層とを有する層である。
上記樹脂フィルム層を構成する樹脂フィルムは、蓋材に強度を与えたり、各種のバリア性を付与したりするために積層される樹脂フィルムである。蓋材の用途に応じて任意の機能性フィルムを使用することができるが、本発明において好適に使用される樹脂フィルムとしては、延伸または無延伸の、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリプロピレン(PP)フィルム、ポリアミド(PA)フィルム、ポリ塩化ビニル(PVC)フィルム、ポリエチレン(PE)フィルム、ポリブチレンテレフタレート(PBT)フィルム、ポリカーボネート(PC)フィルム、ポリスチレン(PS)フィルム、普通セロファン(PT)、ポリビニルアルコール(PVA)フィルム、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)フィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物からなるフィルム等が挙げられる。また、蓋材の水蒸気バリア性及び酸素ガスバリア性を向上させるために、前述のフィルム表面に、無機酸化物(酸化珪素、酸化アルミニウム等)を蒸着で設けた蒸着フィルムを使用することもできる。
樹脂フィルム層の厚さは、貼合樹脂フィルム中の樹脂フィルムの合計として、5〜50μm、より好ましくは6〜20μmである。樹脂フィルム層が厚すぎると、積層体のデッドホールド性が損なわれる。
本発明において、粘着剤層を構成する粘着剤(感圧型接着剤)は、室温(23℃)、無溶剤の状態において、高粘度で低弾性率の半固体であり、永続的な強い粘着性(タック)を示し、水、溶剤または熱による活性化を行うことなしに、室温下で短時間、僅かな圧力を加えることで粘着力、保持力を示すものを指す。これらの粘着剤の粘弾性は、デッドホールド性の発現に好適な再剥離性及び柔軟性の発現に寄与する。すなわち、本発明において、開封時に蓋材を湾曲させると、蓋材を構成する積層体中の粘着剤層が、樹脂フィルムの形状変化に柔軟に追従し、剥離及び再接着により、湾曲形状を保持する。また、再封時に蓋材を元の平滑形状に戻すと、再び剥離及び再接着を行い、平滑形状を保持する。
本発明の蓋材の粘着剤層を構成する粘着剤としては、特に制限されず、例えば、上記特性を有するアクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤(天然ゴム系粘着剤、合成ゴム系粘着剤)、シリコーン系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、エポキシ系粘着剤等の公知の粘着剤を、使用する樹脂フィルムの性質に応じて用いることができる。また、これらを単独でまたは2種以上を組み合わせて使用してもよい。再剥離性、耐熱性、耐寒性、耐久性に優れることから、アクリル系粘着剤を特に好ましく使用することができる。
また、粘着剤の形態としては、エマルジョン系粘着剤、溶剤系粘着剤、オリゴマー系粘着剤、固系粘着剤等の任意の形態を用いることができる。
なお、粘着剤は、ベースポリマー等のポリマー成分の他に、粘着付与剤、可塑剤、架橋剤、増粘剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等の任意の添加剤を、蓋材のデッドホールド性を損なわない範囲の量で含有してもよい。
アクリル系粘着剤は、アクリル酸アルキルエステルと他の単量体と官能性単量体とを共重合して得られるアクリル系共重合樹脂を主成分とする。
アクリル酸アルキルエステルとしては、そのアルキル基の炭素数が4〜15のものであり、例えばアクリル酸−n−ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸イソノニル等が挙げられ、単独で用いてもよく、また、混合して使用してもよい。
他の単量体としては、例えばアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、スチレン、アクリロニトリル、酢酸ビニル等が挙げられ、単独で用いてもよく、また、混合して使用してもよい。
また、官能性単量体としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、アクリル酸ヒドロキシルエチル、メタクリル酸ヒドロキシルエチル、アクリル酸プロピレングリコール、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸−tert−ブチルアミノエチル等が挙げられ、単独で用いてもよく、また、混合して使用してもよい。
アクリル系共重合樹脂におけるアクリル酸アルキルエステルと他の単量体と官能性単量体の構成比(質量比)は、上記の3成分系の場合は、70〜99:0〜20:0.01〜20、好ましくは80〜95:0〜10:0.1〜15であり、アクリル系共重合樹脂の重量平均分子量は、ゲルろ過クロマトグラフィーによる標準ポリスチレン換算として70万〜120万、好ましくは80万〜100万のものである。
本発明において好適に使用される粘着剤としては、例えば昭和高分子(株)製のポリゾール等が挙げられる。
貼合樹脂フィルムの製造は、2またはそれ以上の樹脂フィルムを、上記粘着剤を用いて、公知または慣用の方法により貼合することにより行われる。粘着剤層を形成するには、例えば、樹脂フィルム上にナイフコーター、グラビアコーター等により粘着剤を塗布するか、または、剥離フィルム上に粘着剤を塗布して粘着剤層を形成した後、該粘着剤層を樹脂フィルム上に転写してもよい。
また、本発明において、粘着剤層は、樹脂フィルムの貼合面に、べた塗りで全面塗工により設けられていてもよいし、部分的に、例えばドット状、ストライプ状、または格子状等に部分塗工で設けられていてもよい。
粘着剤層を全面塗工により設けることにより、樹脂フィルム間の良好な接着強度を得ることができる。一方、粘着剤層を部分的に設けることにより、デッドホールド性を確保したままコストを削減することができる。
粘着剤層の厚さは、貼合樹脂フィルム中の粘着剤層の合計として、1〜20μm、より好ましくは5〜10μmである。1μmより薄いと、十分なデッドホールド性が得られない。一方、20μmより厚いと、製造及び加工が困難となり、またコスト高となるため好ましくない。
<5>第二の接着剤層
本発明の蓋材を構成する積層体において、貼合樹脂フィルム層とシーラント層とが、第二の接着剤層を介して積層される。この積層は、貼合樹脂フィルム層の貼合面上に第二の接着剤層としてアンカーコート剤を塗工し、その上に、シーラント層を形成する樹脂を押出コーティングすることにより行われる。あるいは、一方の貼合面上に、第二の接着剤層としてドライラミネート用接着剤を塗工し、その上に、もう一方の貼合面を重ね合せてドライラミネートすることにより行ってもよい。塗工手段としては、サイズプレスロールコーターやグラビアロールコーター等を用いるロールコーティング、スプレーコーティング、刷毛によるコーティング等の任意の手段を用いることができる。
第二の接着剤層を形成するアンカーコート剤としては、ポリエチレンイミン系、ポリブタジエン系、有機チタン系、またはイソシアネート系の任意のアンカーコート剤を使用することができる。また、第二の接着剤層を形成するドライラミネート用接着剤としては、ウレタン系接着剤を好適に使用することができる。
第二の接着剤層の厚さとしては、アンカーコート剤を用いるときは、0.001〜0.5g/m2(乾燥時)、より好ましくは0.01〜0.3g/m2(乾燥時)であり、ドライラミネート用接着剤を用いるときは、0.5〜10g/m2(乾燥時)、より好ましくは1.0〜5.0g/m2(乾燥時)である。これより薄いと十分な接着強度が得られず、また厚すぎても、かかったコストに見合う効果は得られない。
<6>シーラント層
本発明の蓋材を構成する積層体において、シーラント層は、蓋材として使用する際に最内層を形成する層である。
本発明において、シーラント層は、例えば、ヒートシール性に優れる直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、無延伸ポリプロピレン(CPP)等のポリオレフィン樹脂、またはエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メタアクリル酸共重合体(EMAA)等のエチレン共重合体樹脂からなる層である。低温シール性及びイージーピール性を向上させるために、これらの樹脂中に、ポリスチレン、ポリブテン等の不相溶性樹脂を任意の量で混合してもよい。
シーラント層を形成するには、上記樹脂フィルム層の貼合面上に塗工されたアンカーコート剤からなる第二の接着剤層上に、シーラント層を構成する樹脂を溶融押出コーティングすることにより行われる。または、上記のシーラント層を構成する樹脂からなるシーラントフィルムを用いて、ドライラミネート用接着剤からなる第二の接着剤層を介して、樹脂フィルム層とドライラミネートしてもよい。
シーラント層の厚さとしては、10〜100μm、好ましくは30〜50μmである。これより薄いと十分な接着強度が得られず、また厚すぎても、かかったコストに見合う効果は得られない。
<7>蓋材
本発明の蓋材は、カップ形状の包装容器、特に食品の包装容器、特にカップラーメンやカップ焼きそば等のインスタント食品、菓子、ゼリー等の内容物を密封するための包装容器の蓋材として好適に使用することができる。また、アルミニウムよりなる層を有しないので、電子レンジを用いて調理する即席食品の包装容器にも適用可能である。
本発明の蓋材を包装容器に適用して、内容物を充填した包装体を製造するには、熱可塑性樹脂層を最表層に有する包装容器の開口部に、本発明の蓋材を、そのシーラント層の面が接するように重ね合せ、ヒートシールすることによって行うことができる。
次に本発明について、実施例を挙げて具体的に説明する。
[実施例1]
厚さ9μmのPETフィルムを2枚用意し、その内の1枚の表面上に、アクリル系粘着剤(昭和高分子(株)製ポリゾール PSA SE1300)を厚さ10μmで塗工し、その上にもう1枚のPETフィルムを重ね合せて貼合し、貼合樹脂フィルムを製造した。
次いで、得られた貼合樹脂フィルムの一方の面上に、2液硬化型のポリウレタン系接着剤(三井化学(株)製、主剤:タケラックA969/硬化剤:タケネートA5、固形分2.5g/m2)を塗工し、その上に米坪量が74g/m2のコート紙(大王製紙(株)製)をドライラミネートした。
次いで、貼合樹脂フィルムのもう一方の面上に、ポリエチレンイミン系アンカーコート剤((株)日本触媒性エポミン(R)P1000)を塗工量0.1g/m2(乾燥時)で塗工し、その上に、ポリエチレン樹脂(ジェイフィルム(株)製SMX Y03)を溶融押出コーティング法によりコーティングしてシーラント層を設け、本発明の蓋材を構成する積層体を製造した。
得られた積層体を、直径100mmの円形で、外周の一部につまみ片を設けた形状に打ち抜き、本発明の蓋材を得た。これを、最表層に低密度ポリエチレン樹脂層(厚さ20μm)を有する紙カップのフランジに、リングシーラーで、160℃、0.7秒間、圧力2.9kgf/cm2でヒートシールした。得られた包装体は、良好な密封性を有していた。また、つまみ片を容器フランジに対して角度135°で引っ張って蓋の半分を開封したところ、本発明の蓋材は湾曲開封形状を保持し、容器フランジ上の開封点(つまみ片があった位置)から開封方向に水平距離で30mmの位置まで、蓋材と容器フランジとは接触していなかった。さらに、蓋材を元に戻して再封したところ、該蓋材は、平滑状態で開口部を再封したまま保持された。すなわち、本発明の蓋材は、良好なデッドホールド性を示した。
[実施例2]
アクリル系粘着剤の塗工量を3μmとした以外は、実施例1と同様にして、本発明の蓋材及びそれを用いた包装体を製造した。得られた包装体は、良好な密封性を有していた。また、つまみ片を容器フランジに対して角度135°で引っ張って蓋の半分を開封したところ、本発明の蓋材は湾曲開封形状を保持し、開封点から開封方向に水平距離で25mmの位置まで、蓋材と容器フランジとは接触していなかった。さらに、蓋材を元に戻して再封したところ、再封平滑状態を保持し、良好なデッドホールド性を示した。
[実施例3]
アクリル系粘着剤の塗工量を20μmとした以外は、実施例1と同様にして、本発明の蓋材及びそれを用いた包装体を製造した。得られた包装体は、良好な密封性を有していた。また、つまみ片を容器フランジに対して角度135°で引っ張って蓋の半分を開封したところ、本発明の蓋材は湾曲開封形状を保持し、開封点から開封方向に水平距離で25mmの位置まで、蓋材と容器フランジとは接触していなかった。さらに、蓋材を元に戻して再封したところ、再封平滑状態を保持し、良好なデッドホールド性を示した。
[比較例1]
アクリル系粘着剤の代わりに、2液硬化型のポリウレタン系接着剤(三井化学(株)製、主剤:タケラックA969/硬化剤:タケネートA5、固形分2.5g/m2)を用いて樹脂フィルムをドライラミネートした以外は、実施例1と同様にして、蓋材及びそれを用いた包装体を製造した。得られた包装体の蓋を半分開封したところ、デッドホールド性は発現せず、開封点(0mm)の位置で、蓋材と容器フランジとが接触し、蓋材が開口部を塞いだ。
[比較例2]
アクリル系粘着剤の塗工量を30μmとした以外は、実施例1と同様にして、蓋材及びそれを用いた包装体を製造した。得られた包装体の蓋を半分開封したところ、デッドホールド性は発現せず、開封点(0mm)の位置で、蓋材と容器フランジとが接触し、蓋材が開口部を塞いだ。
本発明に係る蓋材は、上記のような特徴を有するので、蓋材を大きく開封して、容器内に粉末スープや具材などを投入する必要のある即席食品のカップ容器に装着する蓋材として好適に適用可能となる。また、アルミニウムよりなる層を備えていないので、電子レンジを用いて調理する即席食品にも適用可能な蓋材となる。
1.紙層
2.第一の接着剤層
3.貼合樹脂フィルム層
4.第二の接着剤層
5.シーラント層
a1.第一の樹脂フィルム層
a2.第二の樹脂フィルム層
b.粘着剤層

Claims (5)

  1. 少なくとも、紙層、第一の接着剤層、貼合樹脂フィルム層、第二の接着剤層、及びシーラント層をこの順に有する積層体からなり、カップ形状の包装容器に対して用いられるデッドホールド機能付き蓋材であって、
    該貼合樹脂フィルム層は、2又はそれ以上の樹脂フィルム層と、該樹脂フィルム層間に位置してこれらを貼合する粘着剤層とを有する貼合樹脂フィルムからなる層であり、これにより、上記蓋材にデッドホールド性が付与され、
    該積層体は、アルミニウムよりなる層を有しないことを特徴とする、上記デッドホールド機能付き蓋材。
  2. 前記粘着剤層が、樹脂フィルム上に、粘着剤を全面塗工してなる層であることを特徴とする、請求項1に記載のデッドホールド機能付き蓋材。
  3. 前記粘着剤層が、樹脂フィルム上に、粘着剤を部分塗工してなる層であることを特徴とする、請求項1に記載のデッドホールド機能付き蓋材。
  4. 前記粘着剤層が、粘着剤を、ドット状、ストライプ状、又は格子状に部分塗工して形成したことを特徴とする、請求項3に記載のデッドホールド機能付き蓋材。
  5. 前記粘着剤層の厚さが、貼合樹脂フィルム層中の合計として、1〜20μmであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のデッドホールド機能付き蓋材。
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