JP2019156481A - 易剥離性蓋材 - Google Patents

易剥離性蓋材 Download PDF

Info

Publication number
JP2019156481A
JP2019156481A JP2018049347A JP2018049347A JP2019156481A JP 2019156481 A JP2019156481 A JP 2019156481A JP 2018049347 A JP2018049347 A JP 2018049347A JP 2018049347 A JP2018049347 A JP 2018049347A JP 2019156481 A JP2019156481 A JP 2019156481A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
base material
easily peelable
container
lid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018049347A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7357435B2 (ja
Inventor
亘由 吉村
Nobuyoshi Yoshimura
亘由 吉村
さゆり 眞田
Sayuri Sanada
さゆり 眞田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyodo Printing Co Ltd
Original Assignee
Kyodo Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyodo Printing Co Ltd filed Critical Kyodo Printing Co Ltd
Priority to JP2018049347A priority Critical patent/JP7357435B2/ja
Publication of JP2019156481A publication Critical patent/JP2019156481A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7357435B2 publication Critical patent/JP7357435B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Packages (AREA)
  • Wrappers (AREA)

Abstract

【課題】蓋材の面方向の負荷による、蓋材を構成する積層体の層間の剥がれ及び/又は浮き、並びに部分的に開封した際の蓋材の破れが抑制された、易剥離性蓋材を提供する。【解決手段】図1に示すように、本発明の易剥離性蓋材100は、第一の基材層110、易剥離性層130、及び第二の基材層120をこの順で有し、本体部分102、及び剥離用タブ104を具備しており、本体部分と剥離用タブとの境界が、剥離きっかけ用ハーフカットライン122により画定されており、開口形成用ハーフカットライン124が形成されており、開口形成用ハーフカットラインが、本体部分102から剥離用タブに向かう方向に凸であり、少なくとも一部が不連続である、第一の部分124a、及び剥離方向に凸であり、連続しており、かつ少なくとも一部が第一の部分よりも本体部分の中心側の領域を横断するように形成されている、第二の部分124bで構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、易剥離性蓋材に関する。
蓋材、袋体等の包装体として、外層及び外層に剥離可能に積層されている内層の少なくとも2層を含む積層体で構成されているものが用いられている。この積層体では、通常、外層と内層との界面に、易剥離性層を設けること等により、これらを剥離しやすいようにしており、外層の少なくとも一部(剥離部)を剥離することで、内層を表出させることができる。かかる構成を有する種々の積層体が提案されている。
特許文献1では、蓋が少なくとも内層と外層の2つの層より構成され、内層の下面には、容器の本体との熱シールを可能とする熱可塑性樹脂を加工し、内層の上面には、部分開口部以外の剥がし取る部分に剥離剤を加工し、一方、外層の下面には、接着剤を加工した蓋を使用したことを特徴とする振り出し用紙容器が開示されている。特許文献1では、部分開口部を形成する切れ目が、ミシン目状であってよいとしている。
なお、特許文献2では、第一の基材層、及び第一の基材層上に存在している易剥離性層を具備している、易剥離性積層体であって、易剥離性層が、25℃以下のガラス転移温度を有する、非晶性ポリエステルの層である、易剥離性積層体が開示されている。特許文献2では、この易剥離性積層体を有する蓋材も開示されている。
特開平9−110077号公報 特開2017−144714号公報
ハーフカットラインを用いた蓋材を有する蓋付容器を積み重ねると、蓋付容器の重みに伴い、蓋材の面方向に負荷がかかり、その結果、蓋材を構成する積層体の層間で、剥がれや浮きが生じることがあった。
そこで、蓋材の面方向の負荷による、蓋材を構成する積層体の層間の剥がれ及び/又は浮きが抑制された、易剥離性蓋材を提供する必要性が存在する。
本発明者らは、鋭意検討したところ、以下の手段により上記課題を解決できることを見出して、本発明を完成させた。すなわち、本発明は、下記のとおりである:
〈態様1〉第一の基材層、易剥離性層、及び第二の基材層を積層方向にこの順で有する、易剥離性蓋材であって、
本体部分、及び上記本体部分から突出している剥離用タブを面方向に具備しており、
上記本体部分と上記剥離用タブとの境界が、上記第二の基材層側から形成されている剥離きっかけ用ハーフカットラインにより画定されており、
上記剥離用タブを摘まんで上記剥離用タブから上記本体部分へと向かう剥離方向に引っ張ることにより、上記第一の基材層を上記第二の基材層から剥離可能であり、
上記第一の基材層を上記第二の基材層から剥離したときに開口が上記本体部分の一部に形成されるようにして、上記第二の基材層側から開口形成用ハーフカットラインが形成されており、
上記開口形成用ハーフカットラインが、
上記本体部分から上記剥離用タブに向かう方向に凸であり、少なくとも一部が不連続である、第一の部分、及び
上記剥離方向に凸であり、連続しており、かつ少なくとも一部が上記第一の部分よりも上記本体部分の中心側の領域を横断するように形成されている、第二の部分
で構成されている、
易剥離性蓋材。
〈態様2〉上記第二の部分が、上記第一の部分を上記第二の部分の側に反転させた位置に存在する仮想線に包囲されることとなる領域に少なくとも一部が含まれる形状である、態様1に記載の易剥離性蓋材。
〈態様3〉上記第二の部分が、曲線で構成されている、態様1又は2に記載の易剥離性蓋材。
〈態様4〉上記第一の部分が、上記易剥離性蓋材と容器とが接着することを予定している接着予定領域の内周に沿うようにして形成されている、態様1〜3のいずれか一項に記載の易剥離性蓋材。
〈態様5〉上記接着予定領域が円形であり、上記第一の部分の曲率半径が、上記接着予定領域の内周の曲率半径より小さく、かつ
上記第二の部分の少なくとも一部の曲率半径が、上記第一の部分の曲率半径よりも大きい、
態様4に記載の易剥離性蓋材。
〈態様6〉上記第一及び第二の基材層が、単層である樹脂層若しくは金属層であるか、又は樹脂層若しくは金属層を少なくとも有している積層体であり、上記樹脂層又は上記金属層が、上記易剥離性層に接しており、かつ
上記易剥離性層が、60℃以下のガラス転移温度を有する、非晶性ポリエステルの層である、
態様1〜5のいずれか一項に記載の易剥離性蓋材。
〈態様7〉フランジ部を有する容器、
態様1〜6のいずれか一項に記載の易剥離性蓋材であって、上記易剥離性蓋材の上記本体部分が、上記容器の上記フランジ部に接合されており、それによって上記容器を密封している、蓋材
を具備しており、かつ
上記フランジ部の外周が、上記蓋材の上記本体部分と対応する形状を有する、
蓋付容器。
〈態様8〉上記容器に収容されている内容物を更に具備している、態様7に記載の蓋付容器。
〈態様9〉上記容器が、紙容器である、態様7又は8に記載の蓋付容器。
本発明によれば、蓋材の面方向の負荷による、蓋材を構成する積層体の層間の剥がれ及び/又は浮き、並びに部分的に層間を剥離した際の蓋材の容器側に残る層の破れが抑制された、易剥離性蓋材を提供することができる。
図1は、本発明の一態様の易剥離性蓋材を有する蓋付容器の概略図である。 図2は、本発明の易剥離性蓋材を有する蓋付容器を積み重ねた際の概念図である 図3は、本発明の蓋材における開口形成用ハーフカットラインの種々の態様を示す図である。 図4は、実施例及び比較例の開口形成用ハーフカットラインの形状を示す図である。
《易剥離性蓋材》
図1に示すように、本発明の易剥離性蓋材100は、第一の基材層110、易剥離性層130、及び第二の基材層120を積層方向にこの順で有し、
本体部分102、及び本体部分102から突出している剥離用タブ104を面方向に具備しており、
本体部分102と剥離用タブ104との境界が、第二の基材層120側から形成されている剥離きっかけ用ハーフカットライン122により画定されており、
剥離用タブ104を摘まんで剥離用タブ104から本体部分102へと向かう剥離方向に引っ張ることにより、第一の基材層110を第二の基材層120から剥離可能であり、
第一の基材層110を第二の基材層120から剥離したときに開口が本体部分102の一部に形成されるようにして、第二の基材層120側から開口形成用ハーフカットライン124が形成されており、
開口形成用ハーフカットライン124が、
本体部分102から剥離用タブ104に向かう方向に凸であり、少なくとも一部が不連続である、第一の部分124a、及び
剥離方向に凸であり、連続しており、かつ少なくとも一部が第一の部分124aよりも本体部分102の中心側の領域を横断するように形成されている、第二の部分124b
で構成されている。
なお、本発明において、「第一の基材層を第二の基材層から剥離する」とは、第一の基材層と易剥離性層との間、若しくは易剥離性層と第二の基材層との間での層間剥離、又は易剥離性層の凝集破壊により、第一の基材層と第二の基材層とが分離した状態とすることを意味するものである。第一の基材層を第二の基材層から剥離した後においては、易剥離性層は、第一の基材層及び第二の基材層の少なくともいずれか一方に残存していてよい。
開口形成用ハーフカットラインを有する蓋付容器を図2に示すように積み重ねると、面方向に引っ張り応力がかかることがある。仮に、全体を実線状として開口形成用ハーフカットラインを形成した場合には、この応力の結果、第一の基材層と第二の基材層との間で剥がれや浮きが生じることがあった。
また、例えば吸湿性のある容器、例えば紙容器に易剥離性蓋材を接着させて蓋付容器を夏季に高温多湿環境で保管すると、吸湿により容器の形状がわずかに変化し、これに伴い、蓋材に面方向の応力がかかる。その際、容器と直接接着している第二の基材層と、外気側に存在している第一の基材層とでは、応力のかかり具合が異なる。その結果、第一の基材層と第二の基材層との間で面方向のズレが発生し、第二の基材層の一部が、蓋材の外周縁から露出することがあった。かかる露出は、特に第二の基材層がアルミニウム箔等の金属層を有する場合に、良好ではない外観をもたらすこととなる。
これに対し、本発明者らは、開口形成用ハーフカットラインを、図1(a)に示すように、
本体部分102から剥離用タブ104に向かう方向に凸であり、少なくとも一部が不連続である、第一の部分124a、及び
剥離方向に凸であり、連続しており、かつ少なくとも一部が第一の部分124aよりも本体部分102の中心側の領域を横断するように形成されている、第二の部分124b
で構成することにより、上記の課題を解決できることを見出した。
より具体的には、本体部分から剥離用タブに向かう方向に凸であるハーフカットラインの第一の部分の少なくとも一部が不連続である態様とすることにより、第二の基材層自体の面方向への形状変化が抑制され、その結果、第一の基材層と第二の基材層との間での面方向のズレを抑制することができる。そのため、上記の蓋付容器の積み重ね、及び/又は容器の吸湿による蓋材の面方向への応力が生じた場合でも、第一の基材層と第二の基材層との間での剥がれや浮き、及び/又は第二の基材層の露出を抑制することができると考えられる。なお、この第一の部分では、第一の基材層と第二の基材層との間の接着力及び剥離時の応力のかかり方により、不連続な箇所をきっかけとした易剥離性層及び第二の基材層の破断は生じにくいと考えられる。
また、剥離方向に凸であるハーフカットラインの第二の部分を、連続している態様とすることにより、不連続な箇所をきっかけとした第二の基材層の破断を抑制することができる。更に、この第二の部分を、第一の部分よりも本体部分の中心側の領域を横断するように形成することにより、第二の部分を面方向の外部応力がかかりにくい中心側の領域に配置し、その結果、上記の応力による第二の部分への影響を抑制し、その結果、第二の部分の周囲においても、第一の基材層と第二の基材層との間での剥がれや浮きを抑制することができると考えられる。
以下では、本発明の蓋材の面方向の各構成要素について説明する。
〈本体部分〉
本体部分は、本発明の易剥離性蓋材における剥離用タブ及び開封用タブを除いた部分である。特に、本体部分は、容器に接合させたときに容器のフランジ部の外周以内を占める部分、すなわち密封すべき容器のフランジ部の外周の形状に対応する形状を有する部分であることができる。
本体部分の形状は、例えば正方形、長方形等の多角形、角丸正方形、角丸長方形等の角丸多角形、円形、楕円形等であってよい。
〈剥離用タブ〉
剥離用タブは、本体部分から突出している。本体部分と剥離用タブとの境界は、第二の基材層側から形成されている剥離きっかけ用ハーフカットラインにより画定されている。この剥離用タブを摘まんで剥離用タブから本体部分へと向かう剥離方向に引っ張ることにより、易剥離性層と第二の基材層との間、又は、第一の基材層と易剥離性層との間を剥離することができる。
〈ハーフカットライン〉
ハーフカットラインは、易剥離性蓋材の表面から易剥離性蓋材の厚さ未満の深さで形成された切り込みである。
例えば、ハーフカットラインは、易剥離性蓋材の表面にカッターなどの切断機を入れることにより、形成されることができる。また、ハーフカットラインは、第一の基材層側及び/又は第二の基材層側に形成されることができる。
例えば、第二の基材層側のハーフカットラインは、易剥離性蓋材の第二の基材層の表面から、第二の基材層の少なくとも一部分又は全てを貫通する深さまで刻設されている。
第二の基材層側のハーフカットラインは、易剥離性蓋材の第二の基材層の厚さ方向において、第二の基材層の少なくとも一部分又は全てを貫通する深さで刻設されている。したがって、第二の基材層ハーフカットラインの深さは、易剥離性蓋材の第二の基材層の厚さと概ね等しい。
例えば、第二の基材層側のハーフカットラインは、第二の基材層の表面から易剥離性層に達する深さまで形成することができる。この場合には、第二の基材層と易剥離性層との界面で第一の基材層を剥離することができる。また、第二の基材層側のハーフカットラインは、第二の基材層の表面から易剥離性層を貫通するまで形成することができる。この場合には、第一の基材層と易剥離性層との界面で第一の基材層を剥離することができる。
以下では、易剥離性蓋材において、第一の基材層を外層として用い、第二の基材層を内層として用いた場合における、ハーフカットラインの種々の態様について説明する。
(開口形成用ハーフカットライン)
開口形成用ハーフカットラインは、第一の基材層を第二の基材層から剥離したときに開口が本体部分の一部に形成されるようにして、第二の基材層側から形成されている。第二の基材層から第一の基材層を剥離したときには、この一部の領域が第一の基材層と共に第二の基材層の他の部分から分離されて、第二の基材層に開口が形成される。
開口形成用ハーフカットラインは、第一の部分及び第二の部分で構成されている。以下では、第一の部分及び第二の部分について説明する。
(開口形成用ハーフカットライン:第一の部分)
第一の部分は、本体部分から剥離用タブに向かう方向に凸であり、少なくとも一部が不連続である。第一の部分は、図3(a)、(c)及び(d)に示すように、全体が不連続であるミシン目状であってもよく、又は図3(b)に示すように、一部が不連続であってもよい。
第一の部分は、図1(a)に示すように、易剥離性蓋材と容器とが接着することを予定している接着予定領域126の内周に沿うようにして形成されていることが、開口の十分な領域を確保する観点から好ましい。ここで、「沿うようにして」とは、接着予定領域の内周と第一の部分との距離が、10mm以下、8mm以下、又は5mm以下であることを意味するものである。この距離は、0mm超、1mm以上、又は2mm以上であってよい。
特に、接着予定領域が円形である場合には、第一の部分の曲率半径が、接着予定領域の内周の曲率半径より小さくてよい。
(開口形成用ハーフカットライン:第二の部分)
第二の部分は、剥離方向に凸であり、連続しており、かつ少なくとも一部が第一の部分よりも本体部分の中心側の領域を横断するように形成されている。
具体的には、第二の部分は、第一の部分を第二の部分の側に反転させた位置に存在する仮想線に包囲されることとなる領域に少なくとも一部が含まれる形状であってよい。例えば、第二の部分124bは、図3(c)に示すように、第一の部分を反転させた位置に存在する仮想線124a’に包囲されることとなる領域に含まれる台形であってもよく、又は図3(d)に示すように、かかる領域に含まれる三角形であってもよい。
第二の部分は、中でも、図3(a)及び(b)に示すように、曲線で構成されていることが、第一の基材層を第二の基材層から剥離したときに、剥離させるための力の集中を抑制し、その結果、蓋材の破断を抑制する観点から好ましい。この場合、第二の部分は、図3(a)及び(b)に示すように、両端部が第一の部分を反転させた線124a’と重なっており、かつ中央部が第一の部分を反転させた線124a’よりも本体部分の中心側の領域を横断している曲線であってよい。
特に、接着予定領域が円形である場合には、第二の部分の少なくとも一部の曲率半径が、第一の部分の曲率半径よりも大きくてよい。
(剥離きっかけ用ハーフカットライン)
剥離きっかけ用ハーフカットラインは、一般に、一方の基材層から他方の基材層を剥離するための要素、特に内層から外層を剥離するための要素として、すなわち剥離きっかけとして用いられるハーフカットラインである。特に、本発明の蓋材においては、このハーフカットラインは、第二の基材層側から形成されているハーフカットラインである。
次に、本発明の蓋材の層構成について説明する。
〈第一の基材層〉
第一の基材層は、易剥離性層上に存在している層である。第一の基材層は、随意の層を単層で又は積層させて用いることができる。
特に、下記で言及する易剥離性層が非晶性ポリエステルの層である場合、第一の基材層は、単層である樹脂層若しくは金属層であるか、又は樹脂層若しくは金属層を少なくとも有している積層体であることが、非晶性ポリエステルとの親和性の観点から好ましい。この場合、特に、第一の基材層の易剥離性層に接している層が、樹脂層又は金属層であることができる。
第一の基材層が積層体である場合、第一の基材層は、易剥離性層に接していない層として、随意のシーラント層及び他の層を有していてもよい。
(樹脂層)
樹脂層としては、市販のフィルムや押出し樹脂などを適宜用いることが可能である。
例えば、フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)、低密度ポリエチレンフィルム(LDPE)、中密度ポリエチレンフィルム(MDPE)、高密度ポリエチレンフィルム(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(LLDPE)、ポリプロピレンフィルム(PP)、ナイロンフィルム(Ny)などを、単独で又は組み合わせて使用してよい。
押出し樹脂としては、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、エチレンメタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレンアクリル酸共重合体(EAA)などを、単独で又は組み合わせて使用してよい。
更に、樹脂層は、接着剤層、無機物蒸着層、バリアコート層などの他の層を具備していてもよい。
(金属層)
金属層としては、例えばアルミニウム箔、銅箔、チタン箔等の金属箔、アルミニウム合金箔、ステンレス箔等の合金箔を用いることができる。
(シーラント層)
シーラント層は、容器等の他の構成に易剥離性蓋材をヒートシールするための層である。特に、本発明の第一の基材層及び第二の基材層においては、最外層のうちの易剥離性層と接していない層である。
シーラント層の材料は、封止対象の材質によって選択されるが、例えば、LDPE、LLDPE、PP、エチレンメタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレンアクリル酸共重合体(EAA)、アイオノマー樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)などの樹脂でよい。これらの樹脂は、例えば、延伸又は無延伸フィルム、押出積層用の溶融樹脂、ホットメルト用の塗料などの形態でよい。
また、シーラント層としては、これらの樹脂で構成されていない、市販のイージーピール樹脂やイージーピールシーラントフィルムを用いてもよい。
(他の層)
他の層としては、紙層、接着剤層、印刷層等が挙げられる。他の層の積層は、例えば、サンドラミネートやバックラミネートなどの押出しラミネート、ドライラミネートなどにより行うことができる。
紙層としては、コート紙、アート紙などを使用することができる。
接着層としては、例えば、ドライラミネート接着剤、アンカーコート接着剤、ホットメルト接着剤、水溶性接着剤、エマルション接着剤、ノンソルベントラミネート接着剤、及び押出ラミネート用の熱可塑性樹脂等を使用することができる。
印刷層は、例えば文字情報を示す印刷層、目印印刷層、遮光性印刷層、絵柄印刷、写真印刷層等であってよい。また、印刷層は、グラビア印刷、フレキソ印刷などにより形成することができる。
〈易剥離性層〉
易剥離性層は、易剥離性樹脂で形成されている易剥離性樹脂層であってもよく、又は非晶性ポリエステルの層であってもよく、又はこれらを組み合わせた層であってよい。特に、易剥離性層に良好な易剥離性及び再封性を付与する場合には、易剥離性層は、非晶性ポリエステルの層、特に60℃以下のガラス転移温度を有する非晶性ポリエステルの層であることが好ましい。このような易剥離性及び再封性を有する易剥離性層に関しては、特許文献2の記載を参照できる。
(易剥離性樹脂)
易剥離性樹脂としては、例えばポリオレフィン単体、又はポリオレフィンに環状オレフィンコポリマー(COC)を所定の比率で混合した樹脂であってよい。
ポリオレフィンとしては、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等が挙げられ、低密度ポリエチレン(LDPE)が好ましい。LDPEとしては、例えば、東ソー株式会社製の商品名「ペトロセン」、旭化成ケミカルズ株式会社製の商品名「サンテック」等が挙げられる。
ポリオレフィンのMFR(Melt Flow Rate)は、JIS K7210に準拠し、温度190℃/荷重2.16kgの条件の下で測定した場合、0.01g/10分以上、0.1g/10分以上、又は1.0g/10分以上であってよく、また60g/10分以下、20g/10分以下、又は10g/10分以下であってよい。
ポリオレフィンの密度は、0.89g/cm以上であってよく、また、この密度は、0.94g/cm以下であってよい。
環状オレフィンコポリマー(COC)とは、α−オレフィンと環状オレフィンとを、へキサン、へプタン、オクタン、シクロへキサン、べンゼン、トルエン、キシレンなどの炭化水素系溶媒中で、いわゆるチーグラー触媒、メタロセン触媒などの触媒を調合することにより得ることができる共重合体をいう。このような共重合体としては、例えば、三井化学株式会社製の商品名「アペル」などが挙げられる。
COCのMFRは、JIS K7210に準拠し、温度190℃/荷重2.16kgの条件の下で測定した場合、0.1g/10分以上、1.0g/10分以上、又は2.0g/10分以上であってよく、また、このMFRは、温度190℃のとき、40g/10分以下、20g/10分以下、又は10g/10分以下であってよい。
易剥離性樹脂層は、LDPEとCOCとの混合比率を変えることにより、界面剥離強度を調整することができる。易剥離性樹脂中のCOCの含有量は、1質量%以上、又は3質量%以上であってよく、また、この含有量は、24質量%以下、20質量%以下、15質量%以下、10質量%以下、又は7質量%以下であってよい。このような範囲であれば、COCの含有量は、第一又は第二の基材層と易剥離性樹脂層との界面剥離が容易になり、かつ両者の剥離強度の制御が容易になるため好ましい。
(非晶性ポリエステル)
非晶性ポリエステルは、60℃以下のガラス転移温度を有していてよい。このガラス転移温度は、60℃以下、55℃以下、又は50℃以下であることができ、また−50℃以上、−40℃以上、−30℃以上、又は−20℃以上であることができる。上記の範囲であれば、実用上問題のない易剥離性及びリシール性を確保することができるが、異音や引っ掛かりを伴う剥離(パルス剥離)を生じさせない観点、すなわち滑らかな剥離を生じさせる観点から、このガラス転移温度は、45℃以下であることが好ましい。また、このガラス転移温度は、常温における良好な易剥離性を得る観点から、−20℃以上、−10℃以上、0℃以上、10℃以上、20℃以上、又は25℃超であることが好ましい。
ここで、本発明における「非晶性」とは、示差走査熱量計(DSC)を用いて−100℃から300℃まで20℃/minの速度で昇温した際に明確な融解ピークを持たないことを意味する。
また、本明細書におけるガラス転移温度(Tg)とは、JIS K7121(1987年)に準拠して、加熱速度10℃/minの昇温条件で熱流束示差走査熱量測定(熱流束DSC)により求めた中間点ガラス転移温度(℃)をいい、試験片の状態調節についてはJIS K7121の『一定の熱処理を行なった後、ガラス転移温度を測定する場合』を採用するものとする。
非晶性ポリエステルの数平均分子量は、100000以下、90000以下、80000以下、70000以下、60000以下、又は50000以下であることが、剥離後における易剥離性層のべたつきを生じさせない観点から好ましく、また5000以上、6000以上、7000以上、8000以上、9000以上、又は10000以上であることが、適度な剥離強度を確保する観点から好ましい。
ここで、本明細書における数平均分子量は、テトラヒドロフラン溶媒、ポリスチレン標準にて、ゲル浸透クロマトグラフィーにより測定した数平均分子量を意味するものである。
このような非晶性ポリエステルとしては、50mol%のジカルボン酸成分と、50mol%のジオール成分とを含有している非晶性ポリエステルであって、30mol%以上のテレフタル酸と、25mol%以上のエチレングリコールと、5〜45mol%の他のジカルボン酸成分及び/又は他のジオール成分を含有している非晶性ポリエステルを用いることができる。
他のジカルボン酸成分としては、イソフタル酸、オルソフタル酸、1,5−ナフタル酸、2,6−ナフタル酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、2,2’−ジフェニルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸等の芳香族二塩基酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、4−メチル−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、ダイマー酸等の脂肪族や脂環族ジカルボン酸が挙げられる。
他のジオール成分としては、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルヒドロキシピバリン酸エステル、1,9−ノナンジオール、2−メチルオクタンジオール、1,10−ドデカンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、トリシクロデカンジメタノール等が挙げられる。
易剥離性層が非晶性ポリエステルの層である場合、易剥離性層は、4.0g/m以下の量で存在することが、良好な易剥離性及びリシール性を実現する観点から好ましい。この量は、3.8g/m以下、又は3.5g/m以下であることができ、また0.1g/m以上、0.3g/m以上、又は0.5g/m以上であることができる。
〈第二の基材層〉
第二の基材層は、易剥離性層上の、第一の基材層が存在していない側に存在している層である。第二の基材層は、随意の層を単層で又は積層させて用いることができる。
特に、上記の易剥離性層が非晶性ポリエステルの層である場合第二の基材層は、単層である樹脂層若しくは金属層であるか、又は樹脂層若しくは金属層を少なくとも有している積層体であることが、非晶性ポリエステルとの親和性の観点から好ましい。いずれの場合においても、第二の基材層の易剥離性層に接している層が、樹脂層又は金属層である。第二の基材層は、第一の基材層と同一であっても異なっていてもよい。
樹脂層、金属層、並びに随意のシーラント層及び他の層としては、第一の基材層に関して挙げたものを用いることができる。
《蓋付容器》
本発明の蓋付容器は、フランジ部を有する容器、及び上記の易剥離性蓋材を具備している。易剥離性蓋材の本体部分は、容器のフランジ部に接合されており、それによって容器を密封している。
蓋付容器は、容器から易剥離性蓋材を剥離することによって開封することができる。
蓋付容器は、容器に収容されている内容物を更に具備していてよい。
〈容器〉
容器は、フランジ部を有する容器である。
このフランジ部の外周は、蓋材の本体部分と対応する形状を有する。
容器の材料は、容器の内容物に応じて、任意に選択することができる。
例えば、容器の内容物が容器から染み出さないようにするために、容器は、内容物に対して不透過性を有する材料で形成されることができる。より詳細には、容器は、ポリプロピレンやポリスチレンなどの樹脂から形成されてよい。
また、容器は、紙容器であってもよい。ここで、紙容器は、紙のみで構成されている容器であってもよく、又は容器の形状に成形した紙製の容器基材の表面に、ポリオレフィン等の樹脂が積層されている容器でもよい。易剥離性蓋材に関して上記で言及したように、紙容器を用いた場合、本発明の易剥離性蓋材を用いることにより、かかる容器の吸湿に伴う第一の基材層と第二の基材層との間の面方向のずれを抑制できることとなる。
〈内容物〉
内容物は、容器に収容されていてよい。
内容物としては、例えば、固体、ゲル等であってよく、例えば、化学薬品、化粧品、洗剤、芳香剤、医薬品、ウェットティッシュ等の非食用物品であってよい。
また、内容物としては、即席麺、チルド食品、冷凍食品等の加熱式食品、又はスナック菓子、グミキャンディー等の非加熱式食品が挙げられる。
実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
《開封試験及び吸湿試験》
〈蓋付容器の作製〉
(実施例)
以下に示される材料を用意した:
紙(坪量:79.1g/m):特菱アート、三菱製紙株式会社
PET(厚さ:12μm):PET、ユニチカ株式会社
易剥離性層:バイロン 55SS、東洋紡株式会社、Tg:−15℃
PET(厚さ:12μm):PETB、ユニチカ株式会社
アルミニウム箔(厚さ:6.5μm):1N30、東洋アルミ株式会社
ドライラミネート接着剤:タケラックA−620/タケネートA−65、三井化学株式会社
EMAA(厚さ:18μm):ニュクレル AN4225C、三井・デュポンポリケミカル株式会社
シーラント層(厚さ15μm):トヨメルト ER、東洋アドレ株式会社
ここで得た積層体は、紙(坪量:79.1g/m)//PET(12μm)/易剥離性層(1.0g)/PET(12μm)//AL(6.5μm)/EMAA(18μm)/シーラント(15μm)という層構成(ただし、「//」はドライラミネート接着剤を表す)を有していた。
1.ドライラミネーターを使用し、ドライラミネート接着剤の塗布量を乾燥重量2.5g/m以上に設定し、紙「特菱アート」とPETフィルム「PET」を、ドライラミネート接着剤「タケラックA−620/タケネートA−65」を介して接着して、第一の基材層としての部材a(紙(坪量:79.1g/m)//PET(12μm))を得た。
2.ドライラミネーターを使用し、ドライラミネート接着剤の塗布量を乾燥重量2.5g/m以上に設定し、アルミニウム箔とPETフィルム「PETB」を、ドライラミネート接着剤「タケラックA−620/タケネートA−65」を介して接着して、部材b(PET(12μm)//AL(6.5μm))を得た。
3.溶剤で溶解された易剥離性層としての非晶性ポリエステル「バイロン 55SS」を、非晶性ポリエステルの含有率が15質量%となるように酢酸エチルで希釈し、非晶性ポリエステルの溶液を作製した。ドライラミネーターを使用し、塗布量を乾燥重量1.5g/m以下に設定し、部材aのPETフィルム「PET」側に、この非晶性ポリエステルの溶液を塗工し、そしてここに部材bのPETフィルム「PETB」側を圧着させ、部材cを得た。
4.押出しラミネーターを使用し、約280℃の温度で、膜厚設定を18μmに設定し、部材cのアルミニウム箔「1N30」上にEMAA「ニュクレル AN4225C」を押し出し、部材dを得た。
5.押出しラミネーターを使用し、約240℃の温度で、膜厚設定を15μmに設定し、部材dのEMAA「ニュクレル AN4225C」上に、シーラント層としての「トヨメルト ER」を押し出し、評価用積層体eを得た。
上記の評価用積層体eにおいて、紙(坪量:79.1g/m)//PET(12μm)が、本発明における第一の基材層に相当し、PET(12μm)//AL(6.5μm)/EMAA(18μm)/シーラント(15μm)が、本発明における第二の基材層に相当する。
作製した評価用積層体eに、図4(a)に示すように、ロータリーダイカッターで上記の評価用積層体eのシーラント層から易剥離性層に至る深さで開口形成用及び剥離きっかけ用ハーフカットラインを刻設し、蓋外周縁をフルカットし、φ112mmの易剥離性蓋材を得た。
φ108.5mm口径の内面がLDPE積層された紙容器に、上記の易剥離性蓋材を温度150℃、時間0.7秒、圧力65kgの条件でヒートシールして、実施例の蓋付容器を得た。
(比較例1〜3)
図4(a)に示す開口形成用ハーフカットラインの形状を、図4(b)〜(d)に示す形状に変更したことを除き、実施例と同様にして、比較例1〜3の蓋付容器を得た。
〈評価:開封試験〉
作製した各蓋付容器の剥離用タブを摘まんで、剥離方向に引っ張ることにより、第一の基材層を第二の基材層から剥離し、蓋材の破断の有無を目視によって確認した。以下の表1においては、それぞれ5個のサンプルについて同様の評価を行い、破断がなかったものの個数を記載した。
〈評価:吸湿試験〉
作製した各蓋付容器を、常温環境下(温度25℃、相対湿度50%)と高温多湿環境下(温度40℃、相対湿度90%)とで交互に3時間ずつの保存を繰り返して、合計12時間保存させた。次いで、蓋材の外周側から、第二の基材層が露出しているか否かを、目視により評価した。評価は、第二の基材層のアルミニウム箔が露出していたか否かを確認することにより行った。表1においては、第二の基材層が露出していたものを×、露出していなかったものを〇としている。
結果を表1に示す。なお、表1において、「第一の部分」は、蓋材の本体部分から剥離用タブに向かう方向に凸である開口形成用ハーフカットラインの部分を意味しており、「第二の部分」は、剥離方向に凸である開口形成用ハーフカットラインの部分を意味している。また、表1の「第二の部分」に関し、少なくとも一部が第一の部分よりも本体部分の中心側の領域を横断するように形成されているか否かを、「中心側の横断の有無」と言及している。
Figure 2019156481
表1から、不連続である第一の部分、及び連続しており、かつ少なくとも一部が第一の部分よりも蓋材の本体部分の中心側の領域を横断するように形成されている第二の部分で構成されている、実施例の開口形成用ハーフカットラインを有する蓋付容器は、開封による蓋材の破断、並びに吸湿による第二の基材層の露出が良好に抑制されていることが理解できよう。
これに対し、第一の部分及び第二の部分が共に連続している比較例1及び2の蓋付容器は、吸湿による第二の基材層の露出が見られたことが確認できよう。このことから、第一の部分及び第二の部分が共に連続しているこれらの比較例の蓋付容器は、第一の基材層と第二の基材層との間での面方向のズレを十分に抑制できていないことが理解できよう。
また、第一の部分及び第二の部分が共に不連続である比較例3の蓋付容器は、剥離による蓋材下層の破断が第二の部分付近において生じていた。
《押圧試験》
開口形成用ハーフカットラインの形状の違いが押圧強度に与える影響を、簡易的に確認するために、上述の評価(開封試験、吸湿試験)の際に使用した積層構成を変更して試験を行った。
ただし、開口形成用ハーフカットラインの形状は実施例、比較例1、比較例2、比較例3と同様とした。
〈押圧試験用の蓋付容器の作製〉
(蓋付容器A)
以下に示される材料を用意した:
紙(坪量:79.1g/m):特菱アート、三菱製紙株式会社
LDPE(厚さ:15μm):ペトロセン205、東ソー株式会社
アルミニウム箔(厚さ:6.5μm):1N30、東洋アルミ株式会社
EMAA(厚さ:18μm):ニュクレル AN4225C、三井・デュポンポリケミカル株式会社
シーラント層(厚さ15μm):トヨメルト ER、東洋アドレ株式会社
ここで得た積層体は、紙(坪量:79.1g/m)/LDPE(15μm)/AL(6.5μm)/EMAA(18μm)/シーラント(15μm)という層構成を有していた。
1.押出しラミネーターを使用し、約320℃〜約340℃の温度で、膜厚設定を15μmに設定し、紙「特菱アート」と、アルミニウム箔「1N30」との間に、LDPEを押し出し、サンドラミネートして、部材aを得た。
2.押出しラミネーターを使用し、約280℃の温度で、膜厚設定を18μmに設定し、部材aのアルミニウム箔「1N30」側にEMAA「ニュクレル AN4225C」を押し出し、部材bを得た。
3.押出しラミネーターを使用し、約240℃の温度で、膜厚設定を15μmに設定し、部材bのEMAA上「ニュクレル AN4225C」に、シーラント層としての「トヨメルト ER」を押し出し、評価用積層体cを得た。
作製した評価用積層体に、図4(a)に示すように、ロータリーダイカッターで上記の評価用積層体cのシーラント層からLDPE層に至る深さで開口形成用及び剥離きっかけ用ハーフカットラインを刻設し、蓋外周縁をフルカットし、φ112mmの押圧試験用蓋材を得た。
φ108.5mm口径の内面がLDPE積層された紙容器に、上記の押圧試験用蓋材を温度150℃、時間0.7秒、圧力65kgの条件でヒートシールして、実施例と同様の開口形成用ハーフカットラインの形状を有する蓋付容器Aを得た。
図4(a)に示す開口形成用ハーフカットラインの形状を、図4(b)〜(d)に示す形状に変更したことを除き、蓋付容器Aと同様にして、蓋付容器B〜Dを得た。
〈評価〉
底面がφ72mmのPP製の治具を用いて、作製した各蓋付容器の蓋材を1kg、2kg、3kg、4kg、5kgの負荷でそれぞれ5秒間押圧した。押圧後、開口形成用ハーフカットラインをきっかけとした蓋材の破断の有無を目視により観察した。以下の表2においては、破断があった際の最大荷重を記載した。
Figure 2019156481
表2から、不連続である第一の部分、及び連続しており、かつ少なくとも一部が第一の部分よりも蓋材の本体部分の中心側の領域を横断するように形成されている第二の部分で構成されている、実施例の開口形成用ハーフカットラインを有する蓋付容器は、押圧による蓋材の破断が抑制されていることが理解できよう。
これに対し、第一の部分及び第二の部分が共に連続している比較例1及び2の蓋付容器は、押圧による蓋材の破断が弱い荷重でも起こりうることが確認できよう。このことから、第一の部分又は第二の部分のいずれかが不連続であることが、耐圧強度に有意な影響を与えていることが理解できよう。
100 易剥離性蓋材
102 本体部分
104 剥離用タブ
106 開封用タブ
110 第一の基材層
120 第二の基材層
130 易剥離性層
122 剥離きっかけ用ハーフカットライン
124 開口形成用ハーフカットライン
124a 第一の部分
124a’ 第一の部分を反転させた位置に存在する仮想線
124b 第二の部分
126 接着予定領域
200 容器
202 フランジ部
204 収納部
300 蓋付容器

Claims (9)

  1. 第一の基材層、易剥離性層、及び第二の基材層を積層方向にこの順で有する、易剥離性蓋材であって、
    本体部分、及び前記本体部分から突出している剥離用タブを面方向に具備しており、
    前記本体部分と前記剥離用タブとの境界が、前記第二の基材層側から形成されている剥離きっかけ用ハーフカットラインにより画定されており、
    前記剥離用タブを摘まんで前記剥離用タブから前記本体部分へと向かう剥離方向に引っ張ることにより、前記第一の基材層を前記第二の基材層から剥離可能であり、
    前記第一の基材層を前記第二の基材層から剥離したときに開口が前記本体部分の一部に形成されるようにして、前記第二の基材層側から開口形成用ハーフカットラインが形成されており、
    前記開口形成用ハーフカットラインが、
    前記本体部分から前記剥離用タブに向かう方向に凸であり、少なくとも一部が不連続である、第一の部分、及び
    前記剥離方向に凸であり、連続しており、かつ少なくとも一部が前記第一の部分よりも前記本体部分の中心側の領域を横断するように形成されている、第二の部分
    で構成されている、
    易剥離性蓋材。
  2. 前記第二の部分が、前記第一の部分を前記第二の部分の側に反転させた位置に存在する仮想線に包囲されることとなる領域に少なくとも一部が含まれる形状である、請求項1に記載の易剥離性蓋材。
  3. 前記第二の部分が、曲線で構成されている、請求項1又は2に記載の易剥離性蓋材。
  4. 前記第一の部分が、前記易剥離性蓋材と容器とが接着することを予定している接着予定領域の内周に沿うようにして形成されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の易剥離性蓋材。
  5. 前記接着予定領域が円形であり、前記第一の部分の曲率半径が、前記接着予定領域の内周の曲率半径より小さく、かつ
    前記第二の部分の少なくとも一部の曲率半径が、前記第一の部分の曲率半径よりも大きい、
    請求項4に記載の易剥離性蓋材。
  6. 前記第一及び第二の基材層が、単層である樹脂層若しくは金属層であるか、又は樹脂層若しくは金属層を少なくとも有している積層体であり、前記樹脂層又は前記金属層が、前記易剥離性層に接しており、かつ
    前記易剥離性層が、60℃以下のガラス転移温度を有する、非晶性ポリエステルの層である、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の易剥離性蓋材。
  7. フランジ部を有する容器、
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の易剥離性蓋材であって、前記易剥離性蓋材の前記本体部分が、前記容器の前記フランジ部に接合されており、それによって前記容器を密封している、蓋材
    を具備しており、かつ
    前記フランジ部の外周が、前記蓋材の前記本体部分と対応する形状を有する、
    蓋付容器。
  8. 前記容器に収容されている内容物を更に具備している、請求項7に記載の蓋付容器。
  9. 前記容器が、紙容器である、請求項7又は8に記載の蓋付容器。
JP2018049347A 2018-03-16 2018-03-16 易剥離性蓋材 Active JP7357435B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018049347A JP7357435B2 (ja) 2018-03-16 2018-03-16 易剥離性蓋材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018049347A JP7357435B2 (ja) 2018-03-16 2018-03-16 易剥離性蓋材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019156481A true JP2019156481A (ja) 2019-09-19
JP7357435B2 JP7357435B2 (ja) 2023-10-06

Family

ID=67994182

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018049347A Active JP7357435B2 (ja) 2018-03-16 2018-03-16 易剥離性蓋材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7357435B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019034753A (ja) * 2017-08-14 2019-03-07 共同印刷株式会社 加熱式即席食品用易剥離性包装材
JP7516942B2 (ja) 2020-07-17 2024-07-17 Toppanホールディングス株式会社 紙製容器

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19523754A1 (de) * 1995-06-29 1997-01-16 Hueck Folien Gmbh & Co Kg Foliendeckel zum Verschließen von Behältern, Folienbahn zur Herstellung solcher Foliendeckel und Verfahren zur Herstellung einer solchen Folienbahn
JP2003226372A (ja) * 2002-01-30 2003-08-12 Nissin Food Prod Co Ltd 湯切り孔付き蓋材
JP2006069601A (ja) * 2004-09-01 2006-03-16 Toppan Printing Co Ltd 開封状態保持機能付き蓋材
JP2011136769A (ja) * 2011-03-07 2011-07-14 Dainippon Printing Co Ltd 湯切り孔付き蓋材
US20110248034A1 (en) * 2010-04-12 2011-10-13 Nadine Hosele Foil-lid to close a tray, and method of manufacturing said foil-lid
JP2017144714A (ja) * 2016-02-17 2017-08-24 共同印刷株式会社 易剥離性積層体

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19523754A1 (de) * 1995-06-29 1997-01-16 Hueck Folien Gmbh & Co Kg Foliendeckel zum Verschließen von Behältern, Folienbahn zur Herstellung solcher Foliendeckel und Verfahren zur Herstellung einer solchen Folienbahn
JP2003226372A (ja) * 2002-01-30 2003-08-12 Nissin Food Prod Co Ltd 湯切り孔付き蓋材
JP2006069601A (ja) * 2004-09-01 2006-03-16 Toppan Printing Co Ltd 開封状態保持機能付き蓋材
US20110248034A1 (en) * 2010-04-12 2011-10-13 Nadine Hosele Foil-lid to close a tray, and method of manufacturing said foil-lid
JP2011136769A (ja) * 2011-03-07 2011-07-14 Dainippon Printing Co Ltd 湯切り孔付き蓋材
JP2017144714A (ja) * 2016-02-17 2017-08-24 共同印刷株式会社 易剥離性積層体

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019034753A (ja) * 2017-08-14 2019-03-07 共同印刷株式会社 加熱式即席食品用易剥離性包装材
JP7516942B2 (ja) 2020-07-17 2024-07-17 Toppanホールディングス株式会社 紙製容器

Also Published As

Publication number Publication date
JP7357435B2 (ja) 2023-10-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2008044657A (ja) 蓋材および包装体および包装体の製造方法
JP2021066185A (ja) リシール用易剥離性積層体
JP5736878B2 (ja) 蓋材
JP7042572B2 (ja) 加熱式即席食品用易剥離性包装材
JP2019156481A (ja) 易剥離性蓋材
JP4952370B2 (ja) 蓋材
JP5838604B2 (ja) 蓋材
JP5699333B2 (ja) 蓋材
JP2016159614A (ja) 部分開封用積層体
JP6486058B2 (ja) 剥離部付き蓋材及びその蓋材で封をされている容器
JP4631358B2 (ja) 開封状態保持機能付き蓋材
JP4843865B2 (ja) 蓋材
JP2006213340A (ja) 湯切り機能付き蓋材
JP6598697B2 (ja) 剥離部付き蓋材
JP7361563B2 (ja) 再封用蓋材
JP5510215B2 (ja) 蓋材
JP6566710B2 (ja) ホットスポット付蓋材
JP2017065809A (ja) 容器密封用蓋材
JP2020125148A (ja) フタ材および容器
JP2014043248A (ja) 蓋材
JP2005187013A (ja) 蓋材
JP2014125263A (ja) 蓋材
JP5974468B2 (ja) 部分開封蓋材およびそれを用いた粉粒体収納用包装体
JP5703904B2 (ja) 蓋材
JP2006044743A (ja) 開封状態保持機能付き蓋材

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201208

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20211115

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211130

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20220412

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20220701

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230926

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7357435

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150