JP7361563B2 - 再封用蓋材 - Google Patents

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Description

本発明は、再封用蓋材に関する。
従来、食品を収納した包装体をそのまま電子レンジで加熱する際、発生した水蒸気によって容器が破裂したりしないように、予め容器の一部に蒸気抜き孔を設けておくことが行われる。蒸気抜き孔は、例えば包装袋の角部を鋏で切り取ったり、蓋材の一部を剥がしたりすることにより形成されている。
蒸気抜き孔を形成する手段の一態様として、特許文献1では、容器本体のフランジ部に熱シールして容器本体の開口部を封止するために使用する、積層体からなる蓋材であって、蒸気抜き孔と、これを封止する蒸気抜きラベルとを有し、該蒸気抜きラベルは、熱収縮性フィルムからなる最外層である第1層と、熱収縮性を有しないフィルムからなる第2層と、粘着層を有し、前記第1層と第2層を接着する接着層は、1本以上の帯状の欠膠部分を有し、該帯状の欠膠部分は、前記第1層の熱収縮方向に直交することを特徴とする蓋材が開示されている。
なお、特許文献2には、種々の易剥離性層が教示されている。また、特許文献3では、種々の粘着層が開示されている。
特開2015-20782号公報 特開2019-34753号公報 特許第4902237号公報
特許文献1では、蒸気抜きラベルを別体で貼着させる必要があることから、製造工程が複雑化することが考えられる。
そこで、蒸気抜き口を有し、かつ一体として積層されている、再封用蓋材を提供する必要性が存在する。
本発明者らは、鋭意検討したところ、以下の手段により上記課題を解決できることを見出して、本発明を完成させた。すなわち、本発明は、下記のとおりである:
〈態様1〉外層及び内層を有する一体となっている積層体で構成されており、かつ前記外層が、前記内層から剥離可能である、再封用蓋材であって、
前記外層と前記内層との再封剥離強度が、0.05~2.50N/25mmであり、
前記外層を前記内層から剥離したときに、前記内層の一部の領域に存在している蒸気抜き口を暴露することができ、かつ
前記再封剥離強度が、以下のようにして測定した剥離強度である、再封用蓋材:
前記蓋材を構成する前記積層体を幅25mm×150mmの長方形に切り分け、前記外層から前記内層を短辺側から長辺方向へと、剥離長さ35mmの条件で180°剥離させた後に、前記外層と前記内層とを重ね合わせ、2kgのローラーで1往復させて前記積層体の厚み方向に荷重をかけることにより、前記外層を前記内層に再び圧着させた後に、前記外層から前記内層を短辺側から長辺方向へと、300mm/min、剥離長さ35mmの条件で180°剥離させたときの、剥離長さ10~30mmにおける平均剥離強度を、前記再封剥離強度とする。
〈態様2〉前記外層を前記内層から剥離させた後に電子レンジで加熱することにより内容物を加熱し、そして加熱後に前記外層を前記内層に再び圧着させる旨の使用方法を示す表示を更に有する、態様1に記載の再封用蓋材。
〈態様3〉前記内層に形成されている閉じた図形状又はスリット状の蒸気抜き口形成用内層ハーフカットラインを有し、前記外層を前記内層から剥離したときに、前記蒸気抜き口形成用内層ハーフカットラインにより囲まれている領域、及び/又は前記蒸気抜き口形成用内層ハーフカットラインが形成されている部分が、前記蒸気抜き口となる、態様1又は2に記載の蓋材。
〈態様4〉周縁部から前記外層を剥離させることにより、前記内層の一部の領域に蒸気抜き口を形成できる、態様1~3のいずれか一項に記載の再封用蓋材。
〈態様5〉金属箔層を有しない、態様1~4のいずれか一項に記載の再封用蓋材。
〈態様6〉少なくとも一部が透明である、態様1~5のいずれか一項に記載の再封用蓋材。
〈態様7〉前記外層と前記内層との間に、易剥離性層を有し、前記易剥離性層が、60℃以下のガラス転移温度を有する非晶性ポリエステルの層である、態様1~6のいずれか一項に記載の再封用蓋材。
〈態様8〉前記外層と前記内層との間に、粘着性樹脂で構成されている粘着層が積層されている、態様1~6のいずれか一項に記載の再封用蓋材。
〈態様9〉複数の態様1~8のいずれか一項に記載の再封用蓋材、及びこれら複数の前記再封用蓋材の間の余剰部を有する、蓋材形成用積層体。
〈態様10〉収納部及びフランジ部を有する容器、
前記容器に収容されている内容物、並びに
前記容器のフランジ部においてヒートシールされており、それによって前記容器を密封している、態様1~8のいずれか一項に記載の再封用蓋材
を具備している、内容物入り蓋付容器。
〈態様11〉前記容器が、前記外層を前記内層から剥離させた後に電子レンジで加熱することにより内容物を加熱し、そして加熱後に前記外層を前記内層に再び圧着させる旨の使用方法を示す表示を有する、態様10に記載の内容物入り蓋付容器。
本発明によれば、蒸気抜き口を有し、かつ一体として積層されている、再封用蓋材を提供することができる。
図1は、本発明の第一の態様の再封用蓋材及び蓋付容器の概略図である。図1(a)は、蓋付容器の上面図を示しており、図1(b)は、外層を内層から剥離する前の図1(a)の線Ib-Ibにおける断面図を示しており、図1(c)は、外層を内層から剥離した後の図1(a)の線Ib-Ibにおける断面図を示している。 図2は、本発明の第二の態様の再封用蓋材及び蓋付容器の概略図である。図2(a)は、蓋付容器の上面図を示しており、図2(b)は、外層を内層から剥離する前の図2(a)の線IIb-IIbにおける断面図を示しており、図2(c)は、外層を内層から剥離した後の図2(a)の線IIb-IIbにおける断面図を示している。 図3は、表示を有する本発明の第三の態様の再封用蓋材、及び表示の一例を示す図である。 図4は、本発明の蒸気抜き口形成用内層ハーフカットラインの別の態様を示す上面図である。 図5は、本発明の蓋材形成用積層体を示す図である。
《再封用蓋材》
本発明の再封用蓋材は、外層及び内層を有する一体となっている積層体で構成されており、かつ外層が、内層から剥離可能である、再封用蓋材であって、
外層と内層との再封剥離強度が、0.05~2.50N/25mmであり、
外層を内層から剥離したときに、内層の一部の領域に存在している蒸気抜き口を暴露することができる、再封用蓋材である。
蒸気抜き口を有し、かつ一体として積層されている本発明の蓋材によれば、例えば電子レンジでの加熱調理後に、持ち歩く際に再封することによって、内容物がこぼれることを抑制できる。
再封剥離強度は、以下のようにして測定した剥離強度である:
前記蓋材を構成する前記積層体を幅25mm×150mmの長方形に切り分け、前記外層から前記内層を短辺側から長辺方向へと、剥離長さ35mmの条件で180°剥離させた後に、前記外層と前記内層とを重ね合わせ、2kgのローラーで1往復させて前記積層体の厚み方向に荷重をかけることにより、前記外層を前記内層に再び圧着させた後に、前記外層から前記内層を短辺側から長辺方向へと、300mm/min、剥離長さ35mmの条件で180°剥離させたときの、剥離長さ10~30mmにおける平均剥離強度を、前記再封剥離強度とする。
再封剥離強度は、上記の条件において、例えば10回の測定により得られた剥離強度を平均することにより得られた平均剥離強度であってよい。
再封剥離強度は、0.05N/25mm以上、0.10N/25mm以上、0.30N/25mm以上、0.50N/25mm以上、0.70N/25mm以上、1.00N/25mm以上、1.30N/25mm以上、1.50N/25mm以上、又は1.70N/25mm以上であってよく、また2.50N/25mm以下、2.30N/25mm以下、又は2.00N/25mm以下であってよい。
かかる再封剥離強度を実現するため、この再封用蓋材は、外層と内層との間に易剥離性層を有していてもよく、又は、図示しないが、外層と内層との間に粘着層を有していてもよい。
本発明の再封用蓋材は、外層を内層から剥離させた後に電子レンジで加熱することにより内容物を加熱し、そして加熱後に外層を内層に再び圧着させる旨の使用方法を示す表示を更に有していてよい。
本発明の再封用蓋材は、随意のハーフカットラインを更に有していてよい。ハーフカットラインとしては、例えば閉じた図形状又はスリット状の蒸気抜き口形成用内層ハーフカットライン、外層を剥離するきっかけとなる剥離きっかけ用内層ハーフカットライン、及び外層ハーフカットライン等が挙げられる。
特に、蒸気抜き口形成用内層ハーフカットラインを有する場合には、外層を前記内層から剥離したときに、蒸気抜き口形成用内層ハーフカットラインにより囲まれている領域、及び/又は蒸気抜き口形成用内層ハーフカットラインが形成されている部分が、蒸気抜き口となる。
この再封用蓋材は、剥離用タブ及び開封用タブを有していてもよい。特に、再封用蓋材が剥離用タブ及び易剥離性層を有する場合には、再封用蓋材は、剥離用タブの、内層と易剥離性層との間の少なくとも一部の領域に、剥離剤層を有していてよい。
本発明の再封用蓋材は、周縁部から外層を剥離させることにより、内層の一部の領域に蒸気抜き口を形成できることが、製造及び使用の容易さの観点から好ましい。
本発明の再封用蓋材は、金属箔層を有しないことが、電子レンジによる加熱に適応させる観点から好ましい。ここで、金属箔層としては、例えばアルミニウム箔等が挙げられる。
本発明の再封用蓋材は、紙層を有しないことが、電子レンジによる加熱に適応させる観点から好ましい。ここで、紙層としては、例えばコート紙、アート紙等が挙げられる。
本発明の再封用蓋材は、少なくとも一部が透明であることが、内容物の視認性の観点から好ましい。ここで、本発明において、「透明」とは、内容物を視認するのに十分に透明であることを意味するものであり、例えば全光線透過率が、50%以上、60%以上、70%以上、75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、又は100%であり、かつヘイズ値が25%以下、20%以下、15%以下、又は10%以下であることを意味する。
また、本発明の再封用蓋材の少なくとも一部が透明である場合、例えば蓋材の面方向に見たときに、表示を除く部分が透明であってよい。
以下では、本発明の再封用蓋材の面方向の構成について説明する。
〈蒸気抜き口〉
蒸気抜き口は、外層を内層から剥離したときに暴露することができる、内層の一部の領域に存在している開口部である。
蒸気抜き口となる部分は、例えば蒸気抜き口形成用内層ハーフカットラインにより形成してもよく、又はパンチ等の穿孔手段により形成してもよい。
〈ハーフカットライン〉
ハーフカットラインは、蓋材の表面から蓋材の厚さ未満の深さで形成された切り込みである。
ハーフカットラインの刻設は、例えば、ロータリーダイカッター、レーザー光照射等により行うことができる。また、ハーフカットラインは、蓋材の内層側及び/又は外層側に形成されることができる。
例えば、内層ハーフカットラインは、蓋材の内層の表面から、内層を貫通する深さまで刻設されている。
内層ハーフカットラインは、蓋材の内層の厚さ方向において、内層を貫通する深さで刻設されている。したがって、内層ハーフカットラインの深さは、蓋材の内層の厚さと概ね等しい。
例えば、蓋材の外層と内層の間に易剥離性層を配置し、内層と易剥離性層との界面で外層を剥離させるときには、内層ハーフカットラインは、内層の表面から易剥離性層に達する深さまで形成することができる。また、外層と易剥離性層との界面で外層を剥離させるときには、内層ハーフカットラインは、内層の表面から易剥離性層を貫通する深さまで形成することができる。
以下では、本発明の再封用蓋材におけるハーフカットラインについて説明する。
(蒸気抜き口形成用内層ハーフカットライン)
蒸気抜き口形成用内層ハーフカットラインは、上記の内層ハーフカットラインのうち、外層を内層から剥離したときに、蒸気抜き口を形成することができるハーフカットラインである。
蒸気抜き形成用内層ハーフカットラインは、例えば閉じた図形状に形成されていてよい。この場合、外層を内層から剥離したときに、蒸気抜き口形成用内層ハーフカットラインにより囲まれている領域が、蒸気抜き口となることができる。閉じた図形は、長方形、角丸長方形、円形、楕円形、長円形、半円形等であってよい。なお、長円形とは、両側辺が平行で両端が円弧状の形状を意味するものである。
また、別の態様においては、蒸気抜き形成用内層ハーフカットラインは、例えばスリット状に形成されていてよい。この場合、外層を内層から剥離したときに、蒸気抜き口形成用内層ハーフカットラインが形成されている部分が、蒸気抜き口となることができる。スリットの形状としては、直線スリット形、U字スリット形、V字スリット形、C字スリット形等であってよい。
(剥離きっかけ用内層ハーフカットライン)
剥離きっかけ用内層ハーフカットラインは、上記の内層ハーフカットラインのうち、内層から外層を剥離するきっかけとなる内層ハーフカットラインである。
剥離きっかけ用内層ハーフカットラインは、蓋材を容器に接着させたときに、容器のフランジ部の外周に接するように形成されていることが、蓋材の開封の容易さの観点から好ましい。また、剥離きっかけ用内層ハーフカットラインは、略平行に複数本形成されていることが、蓋材と容器との接着位置のずれの許容範囲を大きくする観点から好ましい。
(外層ハーフカットライン)
外層ハーフカットラインは、外層側から刻設されたハーフカットラインである。特に、本発明においては、外層ハーフカットラインは、内層から外層が剥離される領域を画定するためのハーフカットラインであってよい。
〈表示〉
表示は、外層を内層から剥離させた後に電子レンジで加熱することにより内容物を加熱し、そして加熱後に外層を内層に再び圧着させる旨の使用方法を示す表示である。
かかる表示の位置は、使用時において外部から視認できる位置に存在している限り、特に限定されない。例えば、表示は、蓋材の本体部分に配置されていてよい。例えば、再封用蓋材においては、表示は、外層の外側に配置されていてよい。また、特に、蓋材全体が透明である場合には、表示は、内層の一部に存在していてもよい。
表示は、剥離用タブ及び開封用タブの位置を明示する表示と組み合わせて使用方法を示す表示であってよい。また、表示は、文字情報のみならず、説明図を含んでもよい。
〈本体部分〉
本体部分は、本発明の易剥離性蓋材における剥離用タブ及び開封用タブを除いた部分であってよい。特に、本体部分は、容器に接合させたときに容器のフランジ部の外周以内を占める部分、すなわち密封すべき容器のフランジ部の外周の形状に対応する形状を有する部分であることができる。
本体部分の形状は、再封用蓋材を接着させる容器の形状に応じて定めてよく、例えば正方形、長方形等の多角形、角丸正方形、角丸長方形等の角丸多角形、円形、楕円形等であってよい。
〈剥離用タブ〉
剥離用タブは、本体部分から突出している。本体部分と剥離用タブとの境界は、例えば剥離きっかけ用内層ハーフカットラインにより画定されていてよい。この剥離用タブを摘まんで剥離用タブから本体部分へと向かう剥離方向に引っ張ることにより、易剥離性層と内層との間、又は、外層と易剥離性層との間を剥離することができる。
〈開封用タブ〉
随意の開封用タブは、容器に接合されている内層を容器から剥離するために、蓋材の少なくとも一部分を摘み易くするための要素であり、剥離用タブと同様に、蓋材の本体部分の周縁から突出している。開封用タブは、内層、又は内層及び外層の積層体で構成されていてよい。
続いて、蓋材の層構成について以下で説明する。
〈外層〉
蓋材の外層は、蓋材が容器に接合されたときに、蓋付容器の最外層となる層であってよい。また、外層は、蓋材の内層に積層され、その後に内層から剥離されることができる。
例えば、外層は、内層に積層されることにより、蓋付容器としたときに最外層となる。また、例えば剥離用タブを摘み、そして剥離用タブを引き上げることにより、外層を内層から剥離させることができる。
外層は、単層構造、又は複数の層が積層されている多層構造を有していてよい。
外層としては、樹脂層の単層、又は複数の樹脂層からなる積層体などを用いることができる。
樹脂層としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ビニル系ポリマー、ポリエステル、ポリアミド等の熱可塑性樹脂を単独で、又は2種類以上組み合わせて複層で使用することができる。かかる熱可塑性樹脂を、フィルム又は押出し樹脂の態様で用いることができる。また、フィルムは、延伸フィルムであっても、無延伸フィルムであってもよい。
ポリオレフィン系樹脂としては、例えばポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂を用いることができる。
なお、本明細書において、ポリエチレン系樹脂とは、ポリマーの主鎖にエチレン基の繰返し単位を、50mol%超、60mol%以上、70mol%以上、又は80mol%以上含む樹脂であり、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、エチレン-アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン-メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン-エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン-メチルアクリレート共重合体(EMA)、及びこれらの誘導体、並びにこれらの混合物からなる群より選択される。
本明細書において、ポリプロピレン系樹脂とは、ポリマーの主鎖にプロピレン基の繰返し単位を、50mol%超、60mol%以上、70mol%以上、又は80mol%以上含む樹脂であり、例えば、ポリプロピレン(PP)ホモポリマー、ランダムポリプロピレン(ランダムPP)、ブロックポリプロピレン(ブロックPP)、塩素化ポリプロピレン、酸変性ポリプロピレン、及びこれらの誘導体、並びにこれらの混合物が挙げられる。
ビニル系ポリマーとしては、例えばポリ塩化ビニル(PVC)等が挙げられる。
ポリエステルとしては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート等が挙げられる。
ポリアミドとしては、例えばナイロン(登録商標)6、ナイロンMXD6等のナイロン等が挙げられる。
更に、樹脂層は、無機物蒸着層、バリアコート層、並びに接着剤層などの他の層を具備していてもよい。無機物蒸着層は、シリカ蒸着膜、アルミニウム蒸着膜、アルミナ蒸着膜、シリカ・アルミナ蒸着膜を用いることができる。バリアコート層としては、塩化ビニリデンコート層、ポリフッ化ビニリデンコート層を用いることができる。
また、外層は、上記以外の樹脂層、接着剤層等を含んでもよい。更に、外層は、印刷層を含んでもよく、この印刷層は、グラビア印刷、フレキソ印刷等により形成することができる。上記で言及した各層には、表面を変性し又は表面を粗面化することによって接着性を向上させる目的で、コロナ処理をすることができる。
特に、本発明の再封用蓋材が、外層と内層との間に易剥離性層を有し、それによって外層を内層から剥離可能にしている場合には、外層は、単層である樹脂層、又は樹脂層を少なくとも有している積層体であり、この樹脂層が、易剥離性層に接していることが、易剥離性層の作用を良好に発揮する観点から好ましい。
〈内層〉
蓋材の内層は、蓋材が容器に接合されたときに、最内層となることができる層である。
また、内層は、蓋材の外層と積層され、その後に外層を剥離させることができる。
内層は、単層構造、又は複数の層が積層されている多層構造を有してよい。内層は、例えば基材層及びシーラント層の積層体であることができる。
基材層としては、例えば外層に関して挙げた樹脂層を用いることができる。
また、内層は、上記以外の樹脂層、接着剤層等を含んでもよい。更に、内層は、印刷層を含んでもよく、この印刷層は、グラビア印刷、フレキソ印刷等により形成することができる。上記で言及した各層には、表面を変性し又は表面を粗面化することによって接着性を向上させる目的で、コロナ処理をすることができる。
内層は、蓋材の最内層となる側にシーラント層を有していてもよい。シーラント層は、蓋材によって封止すべき容器と蓋材とをヒートシールするための層である。シーラント層の材料は、封止すべき容器の材質によって選択され、例えばポリオレフィン系樹脂でよい。これらの樹脂は、例えば、延伸又は無延伸フィルム、押出積層用の溶融樹脂、ホットメルト用の塗料等の形態で与えることができる。
特に好ましいのは、組成の異なる樹脂を混合した界面剥離タイプのシーラントや、シーラント層を複層にして開封時にフィルムが凝集破壊を伴いながら剥離する凝集剥離タイプのシーラントや、シーラント層を複層にして、少なくとも1層は、容器と融着される層(シール層)であり、他方の層は、シール層に隣接した層(剥離層)であり、開封時には、シール層と剥離層との層間で剥離する層間剥離タイプのシーラントなど、易剥離性を付与したイージーピールシーラントである。
特に、本発明の再封用蓋材が、外層と内層との間に易剥離性層を有し、それによって外層を内層から剥離可能にしている場合には、内層は、単層である樹脂層、又は樹脂層を少なくとも有している積層体であり、この樹脂層が、易剥離性層に接していることが、易剥離性層の作用を良好に発揮する観点から好ましい。
内層の厚さは、例えば150μm以下、100μm以下、80μm以下、又は60μm以下とすることができ、また20μm以上、30μm、又は40μm以上とすることができる。
〈易剥離性層〉
易剥離性層は、外層と内層との間に存在しており、それによって外層を内層から剥離可能にしている層である。易剥離性層は、再封剥離強度が、0.05~2.50N/25mmである層であれば、特に限定されない。
かかる易剥離性層は、例えば60℃以下のガラス転移温度を有する、非晶性ポリエステルの層であってよい。
易剥離性層は、4.0g/m以下の量で存在することが、良好な易剥離性及び良好な再封性を実現する観点から好ましい。この量は、3.8g/m以下、又は3.5g/m以下であることができ、また0.1g/m以上、0.3g/m以上、又は0.5g/m以上であることができる。
(非晶性ポリエステル)
非晶性ポリエステルは、60℃以下のガラス転移温度を有する。このガラス転移温度は、60℃以下、55℃以下、又は50℃以下であることができ、また-50℃以上、-40℃以上、-30℃以上、又は-20℃以上であることができる。上記の範囲であれば、実用上問題のない易剥離性及びリシール性を確保することができるが、異音や引っ掛かりを伴う剥離(パルス剥離)を生じさせない観点、すなわち滑らかな剥離を生じさせる観点から、このガラス転移温度は、45℃以下であることが好ましい。また、このガラス転移温度は、常温における良好な易剥離性を得る観点から、-10℃以上で、0℃以上、10℃以上、20℃以上、又は25℃超であることが好ましい。
ここで、本発明における「非晶性」とは、示差走査熱量計(DSC)を用いて-100℃から300℃まで20℃/minの速度で昇温した際に明確な融解ピークを持たないことを意味する。
また、本明細書におけるガラス転移温度(Tg)とは、JIS K7121(1987年)に準拠して、加熱速度10℃/minの昇温条件で熱流束示差走査熱量測定(熱流束DSC)により求めた中間点ガラス転移温度(℃)をいい、試験片の状態調節についてはJIS K7121の『一定の熱処理を行なった後、ガラス転移温度を測定する場合』を採用するものとする。
非晶性ポリエステルの数平均分子量は、100000以下、90000以下、80000以下、70000以下、60000以下、又は50000以下であることが、剥離後における易剥離性層のべたつきを生じさせない観点から好ましく、また5000以上、6000以上、7000以上、8000以上、9000以上、又は10000以上であることが、適度な剥離強度を確保する観点から好ましい。
ここで、本明細書における数平均分子量は、テトラヒドロフラン溶媒、ポリスチレン標準にて、ゲル浸透クロマトグラフィーにより測定した数平均分子量を意味するものである。
このような非晶性ポリエステルとしては、50mol%のジカルボン酸成分と、50mol%のグリコール成分とを含有している非晶性ポリエステルであって、30mol%以上のテレフタル酸と、25mol%以上のエチレングリコールと、5~45mol%の他のジカルボン酸成分及び/又は他のグリコール成分を含有している非晶性ポリエステルを用いることができる。
他のジカルボン酸成分としては、イソフタル酸、オルソフタル酸、1,5-ナフタル酸、2,6-ナフタル酸、4,4’-ジフェニルジカルボン酸、2,2’-ジフェニルジカルボン酸、4,4’-ジフェニルエーテルジカルボン酸等の芳香族二塩基酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸、1,3-シクロヘキサンジカルボン酸、1,2-シクロヘキサンジカルボン酸、4-メチル-1,2-シクロヘキサンジカルボン酸、ダイマー酸等の脂肪族や脂環族ジカルボン酸が挙げられる。
他のジオール成分としては、プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルヒドロキシピバリン酸エステル、1,9-ノナンジオール、2-メチルオクタンジオール、1,10-ドデカンジオール、2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオール、トリシクロデカンジメタノール等が挙げられる。
〈粘着層〉
粘着層は、外層と内層との間に存在しており、それによって外層を内層から剥離可能にしている層である。粘着層は、粘着性を有し、かつ再封剥離強度が、0.05~2.50N/25mmである層であれば、特に限定されない。
かかる粘着層としては、例えば特許文献3に記載の粘着層を用いることができる。より具体的には、粘着層は、動的粘弾性測定により周波数10Hzで測定される損失正接(tanδ)のピーク値を示す温度が-35℃以上であるスチレン系熱可塑性エラストマーを主成分として構成された層であってよい。上記の損失正接(tanδ)のピーク値を示す温度は、-35℃以上、又は-25℃以上であってよく、5℃以下、又は0℃以下であってよい。
スチレン系熱可塑性エラストマーとしては、例えばスチレン若しくはα-メチルスチレン等のスチレン同族体と共役ジエンとの共重合体又はその水素添加誘導体であってよい。共役ジエン部分を構成する共役ジエンとしては、1,3-ブタジエン、イソプレン、1,3-ペンタジエン等であってよく、これらは共重合体中に単独又は2種以上が混合された状態で含まれていてもよい。
〈剥離剤層〉
剥離剤層は、剥離用タブの、内層と易剥離性層との間の少なくとも一部の領域に存在するか、又は剥離きっかけ用ハーフカットラインを包囲するようにして、内層と易剥離性層との間に存在することができる随意の層である。この剥離剤層の存在により、易剥離性層と内層との間の剥離強度を低減することができる。
また、剥離剤層は、内層と易剥離性層との間に部分的に存在していてもよい。より具体的には、剥離剤層は、これらの間に剥離剤が塗布されていない領域を含むパターンとして存在していてもよい。
剥離剤層としては、ニトロセルロース樹脂、ウレタン系樹脂、シリコーン系樹脂、シリコーンオイル、アミノアルキッド系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、水性ニス、油性ニス、紫外線硬化型ニス等、又はこれらの混合物であってもよい。
また、剥離剤層は、上記で列挙された樹脂の少なくとも1つとワックスの混合物であることがより好ましい。混合物中のワックスの含有率は、混合物の質量を基準として、約20質量%以上、又は約30質量%以上であってよく、また約85質量%以下、又は約80質量%以下であってよい。
《蓋材形成用積層体》
本発明の蓋材形成用積層体は、複数の上記の再封用蓋材、及びこれら複数の再封用蓋材の間の余剰部を有する。この余剰部は、上記の再封用蓋材を構成する積層体と同一の積層体で構成されている。
蓋材形成用積層体は、例えば複数の上記の蓋材を有するロール状、又はシート状の積層体であることができる。この積層体の層構成としては、上記の蓋材に関して挙げた層構成であることができる。
蓋材形成用積層体を、蓋材の形状に切断するか、又は打ち抜くことにより、本発明の蓋材を作製することができる。
《内容物入り蓋付容器》
本発明の内容物入り蓋付容器は、
収納部及びフランジ部を有する容器、
容器に収容されている内容物、並びに
容器のフランジ部においてヒートシールされており、それによって容器を密封している、上記の再封用蓋材
を具備している。
本発明の内容物入り蓋付容器は、上記の再封用蓋材及び上記の容器の一部を包囲するようにして配置されている随意の帯材を更に有していてよい。
内容物入り蓋付容器は、再封用蓋材に関して言及した表示を有していてよい。この場合、表示の位置は、使用時において外部から視認できる位置に存在している限り、特に限定されない。表示は、上記の再封用蓋材に存在していてもよく、容器に存在していてもよく、又は帯材に存在していてもよい。表示が容器に存在している場合、表示は、例えば容器の収納部の側面に存在していてよい。
〈容器〉
容器は、収納部及びフランジ部を有する容器である。
(収納部)
収納部は、内容物が収納されている部分である。この部分の形状は、例えば略円錐台形、多角錐台形、直方体形、立方体形等であることができる。
(フランジ部)
フランジ部は、容器の収納部の周縁の部分であり、鍔状の部分であってよい。フランジ部の外周の形状は、蓋材の形状に応じて選択することができる。
〈内容物〉
内容物は、収納部に収容されている内容物である。かかる内容物としては、スープ、チルド食品、冷凍食品等のレンジ専用食品が挙げられる。これらの内容物は、電子レンジによる加熱を経て水蒸気を発生させることとなるため、本発明の適用が特に有益となる。
〈帯材〉
帯材は、上記の再封用蓋材及び上記の容器の一部を包囲するようにして配置されている帯材である。
この帯材は、上記の再封用蓋材の外周及び上記の容器のフランジ部の外周を包囲するようにして配置されている、例えば「サイドシュリンク包装」と言及される帯材であってよい。或いは、この帯材は、上記の蓋材及び上記の容器をそれらの積層方向に包囲している帯材であってもよい。
帯材は、例えば蓋材の外層における樹脂層に関して挙げた材料で構成されていてよい。
以下では、種々の実施態様に関し、図面を参照しながら説明する。
《第一の実施態様:図1》
図1(a)~(c)に示すように、本発明の第一の実施態様の内容物入り蓋付容器300は、
収納部及びフランジ部202を有する容器200、
容器200に収容されている内容物250、並びに
容器200のフランジ部202においてヒートシールされており、それによって容器を密封している、再封用蓋材100
を具備している。ヒートシールされている部分は、フランジシール部202aとして示している。
再封用蓋材100は、外層102、及び内層106を有する一体となっている積層体で構成されており、かつ外層102が、内層106から剥離可能である、再封用蓋材100である。外層102を内層106から剥離したときに、内層106の一部の領域に存在している蒸気抜き口110を暴露することができる。また、再封用蓋材100は、外層102と内層106との間に易剥離性層104を有する。
この再封用蓋材100は、剥離用タブ140及び開封用タブ150を有している。
この態様においては、図1(b)に示す蓋材の剥離用タブ140を摘まんで引き上げると、内層106及び随意の易剥離性層104は、容器200側に残る一方で、外層102は易剥離性層104から分離される。剥離を更に進めると、図1(c)に示すように、蒸気抜き口110が形成される。
《第二の実施態様:図2》
図2(a)~(c)に示すように、本発明の第二の実施態様の内容物入り蓋付容器300においては、再封用蓋材100は、閉じた図形状の蒸気抜き口形成用内層ハーフカットライン110aを更に有している。
また、この再封用蓋材100は、外層を剥離するきっかけとなる剥離きっかけ用内層ハーフカットライン120を有している。剥離きっかけ用内層ハーフカットライン120は、蓋材を容器に接着させたときに、容器のフランジ部202の外周に接するように形成されている。
この態様においては、図2(b)に示す蓋材の剥離用タブ140を摘まんで引き上げると、内層106及び随意の易剥離性層104は、容器200側に残る一方で、外層102は易剥離性層104から分離される。剥離を更に進めると、蒸気抜き口形成用内層ハーフカットライン110aにより囲まれている領域において、内層106及び随意の易剥離性層104が外層102に追従して分離され、そして、図2(c)に示すように、蒸気抜き口110が形成される。
《第三の実施態様:図3》
図3(a)に示すように、本発明の第三の実施態様の再封用蓋材は、外層を内層から剥離させた後に電子レンジで加熱することにより内容物を加熱し、そして加熱後に外層を内層に再び圧着させる旨の使用方法を示す表示130aを更に有する。
この態様においては、図3(a)~(b)に示すように、表示130aは、剥離用タブ及び開封用タブの位置を明示する表示130bと組み合わせて使用方法を示す表示である。
《蒸気抜き口形成用ハーフカットラインの別の態様:図4》
図4(a)に示す態様の再封用蓋材は、直線スリット形の蒸気抜き形成用内層ハーフカットライン110bを有する。図4(b)に示す態様の再封用蓋材は、U字スリット形の蒸気抜き形成用内層ハーフカットライン110cを有する。
《蓋材形成用積層体:図5》
一態様においては、図5に示すように、本発明の蓋材形成用積層体500は、複数の再封用蓋材100、及びこれら複数の再封用蓋材100の間の余剰部400を有する。
実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
《蓋材及び蓋付容器の作製》
〈実施例1〉
以下に示される材料を用意した:
ナイロン(厚さ:15μm):ON、ユニチカ株式会社
PET(厚さ:12μm):PET、ユニチカ株式会社
剥離剤層:ポリコートP-91、DICグラフィックス社
易剥離性層:XP-1541-30EA、ユニチカ株式会社
PET(厚さ:12μm):PETB、ユニチカ株式会社
ドライラミネート接着剤:タケラックA-525/タケネートA-52、三井化学株式会社
シーラント層(厚さ50μm):E3700T、DICグラフィックス社
この実施例で得た蓋材は、ナイロン(厚さ15μm)//PET(12μm)/剥離剤層/易剥離性層(1.0g)/PET(12μm)//シーラント層(50μm)という層構成(ただし、「//」はドライラミネート接着剤を表す)を有していた。
1.ドライラミネーターを使用し、ドライラミネート接着剤の塗布量を乾燥重量2.5g/m以上に設定し、ナイロン「ON」とPETフィルム「PET」を、ドライラミネート接着剤「タケラックA-525/タケネートA-52」を介して接着して、外層としての部材a(ON(ON#15)//PET(12μm))を得た。更に、部材aのPET側のタブ形成予定部に剥離剤「ポリコートP-91」を塗工した。
2.ドライラミネーターを使用し、ドライラミネート接着剤の塗布量を乾燥重量2.5g/m以上に設定し、PETフィルム「PETB」とシーラント層「E3700T」を、ドライラミネート接着剤「タケラックA-525/タケネートA-52」を介して接着し内層としての部材b(PET(12μm)//シーラント層(50μm))を得た。
3.溶剤で溶解された易剥離性層としての非晶性ポリエステル「XP-1541-30EA」を、非晶性ポリエステルの含有率が15質量%となるように酢酸エチルで希釈し、非晶性ポリエステルの溶液を作製した。ドライラミネーターを使用し、塗布量を乾燥重量1.5g/m以下に設定し、部材bのPETフィルム「PETB」側に、この非晶性ポリエステルの溶液を塗工し、そしてここに部材aのPETフィルム「PET」側を接触させるようにして、部材aと非晶性ポリエステルの溶液の層とを積層させ、蓋材を構成する積層体としての部材cを得た。
4.ロータリーダイカッターで部材cのシーラント層から易剥離性層に至る深さで図2(a)に示すような剥離きっかけ用内層ハーフカット、及び蒸気抜き口となる環状のハーフカットを刻設し、蓋外周縁をフルカットし、実施例1の蓋材を得た。
また、以下で言及する再封剥離強度の評価のため、上記の部材cを幅25mm×150mmの長方形に切り分け、これを評価用積層体とした。
ポリプロピレン容器(円形状、径80mm、深さ40mm、フランジ幅6mm)に、水(10ml)を投入し、この容器のフランジ部に、作製した蓋材を、150℃、65kg、1.4秒の条件でヒートシールして、実施例1の内容物入り蓋付容器を作製した。
〈実施例2〉
ロータリーダイカッターで部材cのシーラント層から易剥離性層に至る深さで図4(a)に示すような蒸気抜き口形成用内層ハーフカットライン及び剥離きっかけ用内層ハーフカットを刻設し、蓋外周縁をフルカットしたことを除き、実施例1と同様にして、実施例2の蓋材及び内容物入り蓋付容器を得た。
《評価》
〈再封剥離強度〉
測定機(ストログラフ VES1D、株式会社東洋精機製作所)を用いて、上記の評価用積層体の外層から内層を短辺側から長辺方向へと、剥離長さ35mmの条件で180°剥離させた後に、外層と内層とを重ね合わせ、2kgのローラーで1往復させて評価用積層体の厚み方向に荷重をかけることにより、外層を内層に再び圧着させた後に、外層から内層を短辺側から長辺方向へと、300mm/min、剥離長さ35mmの条件で180°剥離させたときの、剥離長さ10~30mmにおける平均剥離強度を算出することにより、再封剥離強度を求めた。実施例1及び2の蓋材の再封剥離強度は、いずれも1.96N/25mmであった。
〈密封性〉
作製した実施例の内容物入り蓋付容器の外層を内層から剥離させ、これを500W、30秒の条件で、電子レンジで加熱した。次いで、外層を内層に再び重ね合わせて手で外層と内層とを圧着させ、そして蓋材が地面を向くようにして容器を反転させ、5分間放置して、液体の漏出を観察した。この試験を10回行った。その結果、実施例1及び2のいずれにおいても、液体の漏出は一度も見られなかった。
100 再封用蓋材
102 外層
104 易剥離性層
106 内層
110a、110b、110c 蒸気抜き口形成用ハーフカットライン
110 蒸気抜き口
120 剥離きっかけ用内層ハーフカットライン
130a、130b 表示
140 剥離用タブ
150 開封用タブ
200 容器
202 フランジ部
202a フランジシール部
250 内容物
300 内容物入り蓋付容器
400 余剰部
500 蓋材形成用積層体

Claims (9)

  1. 外層及び内層を有する一体となっている積層体で構成されており、かつ前記外層が、前記内層から剥離可能である、再封用蓋材であって、
    前記外層を前記内層から剥離させた後に電子レンジで加熱することにより内容物を加熱し、そして加熱後に前記外層を前記内層に再び圧着させる旨の使用方法を示す表示を更に有し、
    前記外層と前記内層との再封剥離強度が、0.05~2.50N/25mmであり、
    前記外層を前記内層から剥離したときに、前記内層の一部の領域に存在している蒸気抜き口を暴露することができ、かつ
    前記再封剥離強度が、以下のようにして測定した剥離強度である、再封用蓋材:
    前記蓋材を構成する前記積層体を幅25mm×150mmの長方形に切り分け、前記外層から前記内層を短辺側から長辺方向へと、剥離長さ35mmの条件で180°剥離させた後に、前記外層と前記内層とを重ね合わせ、2kgのローラーで1往復させて前記積層体の厚み方向に荷重をかけることにより、前記外層を前記内層に再び圧着させた後に、前記外層から前記内層を短辺側から長辺方向へと、300mm/min、剥離長さ35mmの条件で180°剥離させたときの、剥離長さ10~30mmにおける平均剥離強度を、前記再封剥離強度とする。
  2. 前記内層に形成されている閉じた図形状又はスリット状の蒸気抜き口形成用内層ハーフカットラインを有し、前記外層を前記内層から剥離したときに、前記蒸気抜き口形成用内層ハーフカットラインにより囲まれている領域、及び/又は前記蒸気抜き口形成用内層ハーフカットラインが形成されている部分が、前記蒸気抜き口となる、請求項1に記載の蓋材。
  3. 周縁部から前記外層を剥離させることにより、前記内層の一部の領域に蒸気抜き口を形成できる、請求項1又は2に記載の再封用蓋材。
  4. 金属箔層を有しない、請求項1~のいずれか一項に記載の再封用蓋材。
  5. 少なくとも一部が透明である、請求項1~のいずれか一項に記載の再封用蓋材。
  6. 前記外層と前記内層との間に、易剥離性層を有し、前記易剥離性層が、60℃以下のガラス転移温度を有する非晶性ポリエステルの層である、請求項1~のいずれか一項に記載の再封用蓋材。
  7. 前記外層と前記内層との間に、粘着性樹脂で構成されている粘着層が積層されている、請求項1~のいずれか一項に記載の再封用蓋材。
  8. 複数の請求項1~のいずれか一項に記載の再封用蓋材、及びこれら複数の前記再封用蓋材の間の余剰部を有する、蓋材形成用積層体。
  9. 収納部及びフランジ部を有する容器、
    前記容器に収容されている内容物、並びに
    前記容器のフランジ部においてヒートシールされており、それによって前記容器を密封している、再封用蓋材
    を具備しており、
    前記容器が、前記外層を前記内層から剥離させた後に電子レンジで加熱することにより内容物を加熱し、そして加熱後に前記外層を前記内層に再び圧着させる旨の使用方法を示す表示を有し、
    前記再封用蓋材が、外層及び内層を有する一体となっている積層体で構成されており、かつ前記外層が、前記内層から剥離可能である、再封用蓋材であって、
    前記外層と前記内層との再封剥離強度が、0.05~2.50N/25mmであり、
    前記外層を前記内層から剥離したときに、前記内層の一部の領域に存在している蒸気抜き口を暴露することができ、かつ
    前記再封剥離強度が、以下のようにして測定した剥離強度である、内容物入り蓋付容器
    前記蓋材を構成する前記積層体を幅25mm×150mmの長方形に切り分け、前記外層から前記内層を短辺側から長辺方向へと、剥離長さ35mmの条件で180°剥離させた後に、前記外層と前記内層とを重ね合わせ、2kgのローラーで1往復させて前記積層体の厚み方向に荷重をかけることにより、前記外層を前記内層に再び圧着させた後に、前記外層から前記内層を短辺側から長辺方向へと、300mm/min、剥離長さ35mmの条件で180°剥離させたときの、剥離長さ10~30mmにおける平均剥離強度を、前記再封剥離強度とする。
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