JPS644265Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、高所作業車のジブ・架線支持アーム
集合体に関するものである。

高所作業車は第１図および第２図に示すように
車輌１上へその先端位置を調節可能に設けたブー
ム２の先端部に作業者搭乗用のプラツトホーム３
を配し、このプラツトホーム３に作業者が搭乗し
て高所作業を行うものである。特に配電作業用の
高所作業車にあつては、プラツトホーム３と地上
との間でトランスあるいは工具等の荷物Ｗを巻上
げ巻下しするための電気絶縁材製のジブ４、即ち
その基端部をブーム２の先端部又はプラツトホー
ム３に起伏調節可能に取り付けられた筒状のジブ
本体４′とその先端に支軸７で枢支したシーブ５
からなるジブ４を設け、このジブ４の先端のシー
ブ５からロープ６を介して荷物を巻上げ巻下げす
るようにしている。更にこのジブ４は、第２図に
示す如く電柱工事において電柱から外した送電線
８，８を一時的に支える必要がある場合、その先
端に架線支持アーム９を継ぎ足し、その架線支持
アーム９で送電線を支えるようにしている。従
来、高所作業車、特に配電工事用の高所作業車に
は、このようにジブ４とその先端に継ぎ足される
架線支持アーム９からなるジブ・架線支持アーム
集合体が配備されており、配電作業の能率を高め
ている。

ところで、従来の高所作業車のジブ・架線支持
アーム集合体にあつては、架線支持アーム９をジ
ブ４先端に継ぎ足す場合、ジブ４の先端からシー
ブ５および当該シーブ５の支軸７を外した上で、
ジブ４の先端側から架線支持アーム９基端に設け
たアーム取付具１０を外嵌し、このアーム取付具
１０とジブ４先端の支軸７の挿通穴を、支軸７で
連結するようにしている。このように、従来のジ
ブ・架線支持アーム集合体は、ジブ４の先端に架
線支持アーム９を継ぎ足すにあたり、ジブ４先端
のシーブ５および当該シーブ５を枢支する支軸７
を取り外す必要があり、それだけジブ４先端への
架線支持アーム９の着脱に手間がかかるものであ
つた。特にシーブ５の脱着は、このシーブ５に懸
け廻されているロープ６の脱着を必要とするのみ
ならず、ジブ４先端へ架線支持アーム９を継ぎ足
した状態では、プラツトホーム３と地上間で荷物
Ｗを巻上げ巻下しすることができないので、配電
作業の能率を著しく低下させていた。

本考案は、上述の如き従来のジブ・架線支持ア
ーム集合体の欠点を除去した新規なジブ・架線支
持アーム集合体、すなわちジブ４先端に滑車５並
びに当該滑車５を枢支する支軸７を取り付けた
まゝ、ジブ４先端へ架線支持アーム９を着脱しう
る高所作業車のジブ・架線支持アーム集合体を提
供することを目的とするものである。

以下本考案の高所作業車のジブ・架線支持アー
ム集合体の実施例を第３図〜第４図に基づいて詳
細に説明する。本考案の高所作業車のジブ・架線
支持アーム集合体は、第１図〜第２図に示した従
前のジブ・架線支持アーム集合体に比して、ジブ
４の先端部並びに架線支持アーム９をジブ４先端
に継ぎ足すためのアーム取付具１０の構成を異に
し、その他の構成は同一であるので、第３図〜第
４図には、本考案の特徴部分であるジブ４の先端
部とアーム取付具１０部分について図示してい
る。

第３図〜第４図において、ジブ４は、筒状のジ
ブ本体４′、ジブ本体４の先端部に支軸７により
回転自在に支承されたシープ５とから構成してい
る。前記支軸７は、貫通穴１１を有する中空軸で
あつてその貫通穴の両端がジブ本体４′の左右側
壁１２，１２に開口する如くしてジブ本体４′の
先端部左右側壁１２，１２に両端を支承されてい
る。前記シーブ５は、支軸７により回転自在に支
承されその縁部がジブ本体の上下に延出してい
る。架線支持アーム９はジブ４の先端にアーム取
付具１０を介して取り付けられる。アーム取付具
１０は、上下にシーブ延出溝１３，１３を有し、
先端側からジブ本体４′に外嵌され且つジブ本体
４′に外嵌された状態において前記支軸７の貫通
穴１１外端に対応する左右側壁１４，１４に通孔
１５，１５を備えている。そして、このアーム取
付具１０は、これをジブ本体４′に外嵌した状態
においてその左右側壁１４，１４の通孔１５，１
５と支軸７の貫通穴１１へ挿通ピン１６を貫通し
てジブ本体に固定するようになつている。アーム
取付具１０をジブ本体４′の先端部へ外嵌固定し
た状態は、第４図に示す如く、滑車５の外縁がア
ーム取付具１０のシーブ延出滞１３，１３から延
出しているので、シーブ５にロープ６を懸け廻し
たまゝにしておくことも出来るものである。架線
支持アーム９をジブ本体４′の先端から取り外す
場合には、挿通ピン１６を抜き取り、アーム支持
具１０をジブ本体４′から抜き取れば良い。

以上具体例をあげて説明したように本考案の高
所作業車のジブ・架線支持アーム集合体は、高所
作業車のブーム先端部又は当該ブーム先端部に設
けた作業者搭乗用のプラツトホームに起状調節自
在に取り付けられ、その先端部に配したシーブを
介して地上との間で荷物を巻上げ巻下しするため
に用いられるジブと、当該ジブの先端部に継ぎ足
される架線支持アームとからなるジブ・架線支持
アーム集合体であつて、前記ジブは筒状のジブ本
体、貫通穴を有する中空軸であつてその貫通穴の
両端がジブ本体の左右側壁に開口する如くしてジ
ブ本体の先端部左右側壁に両端部を支承された中
空の支軸、および中空の支軸により回転自在に支
承されその縁部がジブ本体の上下に延出するシー
ブを備えており、前記架線支持アームは、上下に
シーブ延出溝を有し先端側からジブ本体に外嵌さ
れ且つジブ本体に外嵌された状態において前記中
空の支軸の貫通穴外端に対応する左右側壁に通孔
を有するアーム取付具を介してジブ先端に取り付
けられるようになつており、前記アーム取付具は
それをジブ本体に外嵌した状態においてその左右
側壁の通孔と中空の支軸の貫通穴を貫通する挿通
ピンによりジブ本体に固定する如く構成したの
で、架線支持アーム９の脱着にあたり、ジブ４の
滑車５並びに当該滑車を回転自在に支承する支軸
７を着脱する必要がなく、しかもジブ４先端へ架
線支持アーム９を取り付けたまゝでも、滑車１２
を介してプラツトホーム３と地上との間で荷物Ｗ
の巻上げ巻下げができるものであるから配電作業
の能率を著しく向上させることができるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、高所作業車の説明図、第２図は従来
のジブ・架線支持アーム集合体の説明図、第３図
および第４図は、本考案に係る高所作業車のジ
ブ・架線支持アーム集合体の要部説明図である。 ブーム；２、プラツトホーム；３、ジブ；４、
ジブ本体；４′、シーブ；５、架線支持アーム；
９、支軸；７、貫通穴；１１、アーム取付具；１
０、シーブ延出溝；１３，１３、通孔；１５，１
５、挿通ピン；１６。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 高所作業車のブーム先端部又は当該ブーム先端
   部に設けた作業者搭乗用のプラツトホームに起伏
   調節自在に取り付けられ、その先端部に配したシ
   ーブを介して地上との間で荷物を巻上げ巻下しす
   るために用いられるジブと、当該ジブの先端部に
   継ぎ足される架線支持アームとからなるジブ・架
   線支持アーム集合体であつて、前記ジブは筒状の
   ジブ本体、貫通穴を有する中空軸であつてその貫
   通穴の両端がジブ本体の左右側壁に開口する如く
   してジブ本体の先端部左右側壁に両端部を支承さ
   れた中空の支軸および中空の支軸により回転自在
   に支承されその縁部がジブ本体の上下に延出する
   シーブを備えており、前記架線支持アームは、上
   下にシーブ延出溝を有し先端側からジブ本体に外
   嵌され且つジブ本体に外嵌された状態において前
   記中空の支軸の貫通穴外端に対応する左右側壁に
   通孔を有するアーム取付具を介してジブ先端に取
   り付けられるようになつており、前記アーム取付
   具はそれをジブ本体に外嵌した状態においてその
   左右側壁の通孔と中空の支軸の貫通穴を貫通する
   挿通ピンによりジブ本体に固定する如く構成して
   あることを特徴とする高所作業車のジブ・架線支
   持アーム集合体。