JPS6349995B2 - - Google Patents

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JPS6349995B2
JPS6349995B2 JP21230482A JP21230482A JPS6349995B2 JP S6349995 B2 JPS6349995 B2 JP S6349995B2 JP 21230482 A JP21230482 A JP 21230482A JP 21230482 A JP21230482 A JP 21230482A JP S6349995 B2 JPS6349995 B2 JP S6349995B2
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JP
Japan
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naringinase
penicillium
enzyme
culture
activity
Prior art date
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Expired
Application number
JP21230482A
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English (en)
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JPS59102391A (ja
Inventor
Takashi Fujoshi
Tamio Mase
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Amano Enzyme Inc
Original Assignee
Amano Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Amano Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Amano Pharmaceutical Co Ltd
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Publication of JPS6349995B2 publication Critical patent/JPS6349995B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は特に耐熱性及び耐酸性にすぐれたナリ
ンギナーゼAF−3の製造法に関する。 更に詳細には、本発明は耐熱性及び耐酸性ナリ
ンギナーゼAF−3生産株であるペニシリウム
SP.H−3を培地に培養し、得られた培養物から
耐熱性及び耐酸性のナリンギナーゼAF−3を分
離採取することを特徴とする耐熱性及び耐酸性ナ
リンギナーゼAF−3の製造法に関するものであ
る。 夏みかん、グレープフルーツ、はつさく等の柑
橘類果実には、苦味を呈するナリンギンが含まれ
ている。このため、これらの果実の果汁、缶詰等
への利用が困難であつたが、その後ナリンギンを
苦味を示さないプルニンへ分解するナリンギナー
ゼを使用する方法(特公昭37−18594号、特公昭
39−22508号、特公昭39−22512号、特公昭40−
2876号、特公昭40−20229号、特公昭41−149号、
特公昭47−5714号)が開発されるに至つている。 しかしながら夏みかんの缶詰の場合、その製造
工程中には75〜80℃(缶中心温度71〜72℃、PH
3.0〜3.5)で約10分間の殺菌工程が必須工程とし
て存在する。そのため、ナリンギナーゼは高い耐
熱性と耐酸性を要求されるのであるが、従来知ら
れたナリンギナーゼにはかかる高い耐熱性と同時
に高い耐酸性を有するものはほとんど存在しなか
つたのである。 本発明者らは、耐熱性と耐酸性を有するナリン
ギナーゼの工業的製造を確立する目的で多数の菌
株の検索を行い、且つ詳細に研究した結果、本発
明の製法を完成することに成功したのである。即
ち〓5g、水3.5mlを100ml容三角フラスコに取り
120℃で30分間殺菌した後、土壌から分離した菌
株を摂取して30℃で3日間培養し、得られた培養
物に50mlの水を加えて5℃で一夜抽出を行つた
後、濾過して酵素液とし、これをPH3.0で70℃、
30分間加熱処理を行い、直ちに冷却し残存ナリン
ギナーゼ活性を測定することにより検索した。 本発明者らは多数の菌株のなかから、一菌株が
高い耐熱性と同時に高い耐酸性を有するナリンギ
ナーゼを生産することを知り、本発明の製造方法
を完成するに至つた。この菌株は、ペニシリウム
SP.H−3と命名され、微工研にFERM−P6807
として寄託されている。 次にペニシリウムSP.H−3の菌学的性質を示
す。 ペニシリウムSP.H−3のツアペツク培地と麦
芽エキス培地での形態、生育状態、生理的性質は
次の通りである。 (A) 形態 分生子柄 基底菌糸または気生菌糸より生じる。2.7
〜3.2×20〜250μ、滑面〜わずか粗面、先端
はわずかに膨らみ、3.0〜5.5μ。 ペニシリ 主に単輪主体で、ときに分枝を生じる。 フイアリツド とつくり形、1.8〜12.0μ、5〜12本が輪生 分生子 フイアロ形分生子、球形〜亜球形、粗面、
2.0〜2.8μ、分生子鎖はゆるいカラム状。 (B) 生育状態 ツアペツク寒天培地 生育はやや抑制的である。ビロード状〜綿
毛状、栄養菌糸は無色〜白色、分生子形成部
位は灰黄緑色〜淡青緑色、無色〜淡黄色であ
る。 麦芽エキス寒天培地 生育はかなり速やかである。平たん、ビロ
ード状〜綿毛状、栄養菌糸は無色〜白色、分
生子形成部位は灰黄緑色。集落裏面は淡黄色
である。 (C) 生理的性質 最適生育条件 PHは4.0〜6.0がよく、温度は23〜32℃がよ
い。 生育の範囲 PH2.5〜10.0で生育する。8℃で生育し、
37℃ではほとんど生育しない。 以上の性質を主にBarronのThe Genera of
Hyphomycetes from Soil(Williams&Wilkins、
Baltimore(1968))に従つて検索すると、フイ
アロ型分生子を形成する、分生子堆・分生子座
を形成しない、分生子柄はよく発達し、先端に
フイアリツドを形成する、フイアリツドはとつ
くり形でペニシリとなる、分生子は球形〜亜球
形で、長い連鎖状になる等によりPenicillium属
に分類される。 本発明の製法において、ペニシリウムSP.H−
3を好気的に培養してナリンギナーゼAF−3が
生産される培地としては、固体培地、液体培地の
いずれでもよく、培地成分は炭素源、窒素源等一
般培地に使用されるものであればいずれでもよい
が、〓培地が最も好ましい。 培養は好気的に20〜40℃、好ましくは25〜35℃
で2〜5日間行われる。 固体培地でペニシリウムSP.H−3を好気的に
培養したときは、その培養物に水を加えてナリン
ギナーゼAF−3を抽出し、同じように液体培地
でペニシリウムSP.H−3を好気的に培養したと
きは、培養物を濾過し、ナリンギナーゼAF−3
を含む培養濾液を得ることができた。次に、この
ようにして得たナリンギナーゼAF−3含有液に
エタノールを多量添加して得た沈澱物を濾別し、
エタノールを揮散させることによつて、ナリンギ
ナーゼAF−3粗酵素粉末を得ることができた。 更に、粗酵素粉末を精製するには、これを水に
溶解し、DEAE−セルロースカラムを通すことに
よつて、セルラーゼ、ペクチナーゼ等の夾雑酵素
及び雑蛋白質等を分離除去することができた。 次に本発明で得られるナリンギナーゼAF−3
の理化学的性質を示す。 1 作用:ナリンギンに作用してナリンギンをプ
ルニンに分解する。 2 基質特異性:ナリンギンに作用しルチン、ヘ
スペリジンにも作用する。 3 至適PH:至適PHは3.5〜4.0である。(第1図
に示す通り。) 4 至適温度:至適温度は約75℃である。(第2
図に示す通り。) 5 安定PH範囲:PH2.5〜9.0で60℃、1時間加熱
しても安定である。各PHにおいて60℃で1時間
処理した場合の安定曲線を第3図に示す。 6 温度安定性:PH3.5、10分間処理において70
℃で失活なし、75℃で5%失活し、80℃で15%
失活し、85℃で55%失活する。また、PH3.0で
1時間処理すると65℃で10%失活し、70℃では
20%失活する。 7 阻害:銀、水銀、鉛で阻害され、その他では
ラウリル硫酸ナトリウム、N−ブロムコハク酸
イミドで阻害される。 8 等電点:4.7〜4.8(焦点電気泳動法による。) 9 分子量:約11万〜12万(セフアデツクスG−
200による測定。) 次に、公知の糸状菌より生産したナリンギナー
ゼと、本発明の製法に係わるペニシリウムSP.H
−3より得たナリンギナーゼAF−3の酵素学的
性質の比較対照を表−1及び表−2に示す。
【表】
〔ナリンギナーゼ活性測定法〕
(1) 基質原液の調製法 ナリンギン100mgを精秤し水20mlに懸濁させ
1規定苛性ソーダ10mlを加えて溶解した後、PH
3.5の0.1Mマツキイルベイン緩衝液40mlを加
え、更に1規定塩酸10mlを加える。この溶液の
PHを3.5に補正する。 (2) 測定法及び力価の基準 上記基質原液4mlに検液1mlを加える。40℃
で30分間反応させ、生成する還元糖をソモギー
法により定量する。本測定条件下にてグルコー
スとして1mgの還元糖を生成する酵素力を1単
位とする。 実施例 1 〓8gを水100mlに懸濁して塩酸でPH4.8に調製
した液体培地のうち13mlを径21×200mmの試験管
に取り、120℃30分間滅菌後ペニシリウムSP.H−
3(FERM−P6807)を接種して30℃で1日間振
盪培養を行つた。〓5g、水3.5mlを100ml容三角
フラスコに入れ120℃、30分間滅菌後、上記種培
養液1.5mlを接種し、30℃で3日間培養を行つた。
培養終了後50mlの水を加え5℃で一夜抽出した後
培養物を濾別し、この濾液を酵素液としてナリン
ギナーゼ活性を測定した。本酵素液は10.6U/ml
のナリンギナーゼ活性を有し、〓1g当りのナリ
ンギナーゼ活性は106単位であつた。 得られた酵素液100本分を合わせて濃縮した後
3倍量のエタノールを加えて酵素を沈澱させ、沈
澱を回収し、デシケータ中減圧下でエタノールを
揮散させナリンギナーゼAF−3粉末32.5gを得
た、ナリンギナーゼ活性は1077U/gであつた。 実施例 2 実施例1と同様な液体培地150mlを板口フラス
コに取り、同条件で滅菌後ペニシリウムSP.H−
3(FERM−P6807)を接種して30℃で1日間振
盪培養を行つた。〓1.4Kg、水1を室ブタに取
り120℃で70分間滅菌後、上記種培養液を接種し、
30℃で3日間培養する。室ブタ3枚分の培養物を
15の水で抽出し、実施例1と同様な処理により
ナリンギナーゼAF−3粉末240gを得た。ナリン
ギナーゼ活性は1120U/gであつた。 実施例 3 実施例1、2で得られたナリンギナーゼAF−
3粉末を精製水に溶解し、あらかじめ0.02Mリン
酸緩衝液(PH6.5)で平衡化したDEAE−セルロ
ースに供した。ナリンギナーゼ活性は吸着されず
にカラムに素通りするが、セルラーゼ、ペクチナ
ーゼはカラムに吸着される。カラムを同緩衝液で
洗浄して未吸着画分を集める。得られた酵素液を
脱塩濃縮した後、PH4.3で55℃、1時間の加熱処
理を行つた。この熱処理によつてインベルターゼ
は失活するがナリンギナーゼは失活しない。熱処
理液を濾過して沈澱物を除去し、得られた清澄液
に3倍量の冷エタノールを加えて酵素を沈澱さ
せ、回収した後減圧下でエタノールを揮発させて
ナリンギナーゼAF−3の白色粉末を得た。この
酵素粉末は3975U/gのナリンギナーゼ活性を有
していた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のナリンギナーゼAF−3のPH
活性曲線を、第2図はその温度−活性曲線を示し
(最適PH、最適温度はそれぞれPH3.8、75℃付近に
存在する)、第3図は本酵素を60℃で1時間処理
した場合のPH安定曲線を示し(PH2.5〜9.0の範囲
で本酵素は安定である。)、第4図は本酵素をPH
3.5で10分間各温度で処理した時の温度安定曲線
を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ペニシリウム属に属するナリンギナーゼAF
    −3生産菌を培養し、培養物からナリンギナーゼ
    AF−3を採取することを特徴とする耐熱性及び
    耐酸性ナリンギナーゼAF−3の製造法。
JP21230482A 1982-12-02 1982-12-02 耐熱性及び耐酸性ナリンギナ−ゼaf−3の製造法 Granted JPS59102391A (ja)

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JP21230482A JPS59102391A (ja) 1982-12-02 1982-12-02 耐熱性及び耐酸性ナリンギナ−ゼaf−3の製造法

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JPS59102391A JPS59102391A (ja) 1984-06-13
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