JPS5912274B2 - α−1.3−グルコシド結合を分解する酵素の製造法 - Google Patents

α−1.3−グルコシド結合を分解する酵素の製造法

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JPS5912274B2
JPS5912274B2 JP50109503A JP10950375A JPS5912274B2 JP S5912274 B2 JPS5912274 B2 JP S5912274B2 JP 50109503 A JP50109503 A JP 50109503A JP 10950375 A JP10950375 A JP 10950375A JP S5912274 B2 JPS5912274 B2 JP S5912274B2
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  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はストレプトミセス属に属する菌を使用してう蝕
の原因となる歯垢の一成分である不溶性グルカン、例え
ばムタンの主結合であるα−1,3−グルコシド結合を
分解する酵素の新規な製造法に関するものである。
近年う蝕に対する研究が進むにつれ、5蝕誘発菌がう蝕
の原因となることが明らかになってきた。
このう蝕誘発菌はストレプトコッカス(S trept
o −cocuus )属、ラクトバチルス(Lact
obacillus )属、オドントミセス(Odon
tomyces )属に属する微生物と云われ、これら
の微生物が食物中に含まれる砂糖を利用し、粘着性を有
する不溶性多糖類を生産し、この生産物が歯牙表面に沈
着することにより、歯垢を形成する。
歯垢は歯肉を刺激し歯肉の炎症及び歯根膜炎を誘発する
又、歯垢中の微生物は嫌気発酵を行って有機酸を土酸し
、これが歯牙を形成しているエナメル質を脱灰させう蝕
を誘発させる。
そこでこの歯垢予防の為、従来から弗素化合物。
リン酸化合物殺菌剤、中和剤が使用されているが。
粘質物の除去は出来ず、又5蝕の誘発阻止に対する機能
も充分とはいえない。
最近歯垢中の一条糖類としてデキストランが存在するこ
とが知られ。
歯垢予防の為デキストラン分解酵素を使用する方法も開
発されている。
しかし歯垢中の不溶性多糖類には殆んど作用せず、歯垢
の抑制、5蝕誘発阻止効果は殆んどない事が報告されて
いる (Guggenheim et al、 : Cari
es Res、、 6巻。
289頁1972年)。
グッゲンハイム(G uggenhei m )等及び
三崎等は口腔内細菌ストレプトコッカス・ムタンス(S
treptococcus mutans ) OM
Z 176菌の生産する不溶性多糖類(ムタンと称す)
について研究し、ムタンが歯垢の主原因である粘性不溶
性グルカンであり、α−1,3−グルコシド結合を主結
合とし、これにα−1,6−グルコシド結合がすだれ状
に結合していることを報告している ( Guggenheim et al、 : He1
v、 0don、 Acta14巻、89〜108頁、
1970年及びA。
Misaki et al、 : Carbohydr
ate Re5earch 38巻、374〜381
頁1974年)。
本発明者等は、この5蝕の原因である不溶性多糖類ムタ
ンを分解[7てう蝕の予防、除去をはかることを目的と
して、広く自然界よりムタンに作用してこれを分解し可
溶化する酵素を生産する微生物を検索した。
その結果、ストレプトミセス属に属する新菌種ストレプ
トミセス(Streptomyces ) A1号を分
離した。
この新菌種ストレフトミセスム1号の生産するムタン分
解酵素はα−1,3−グルコシド結合を分解する酵素で
ある。
α−1,3−グルコシド結合を分解する酵素としては、
トリコデルマ(T r ichoderma )属及び
ペニシリウム(Penici−11ium)属の歯によ
りこれと同様の分解作用を行う酵素が生産されることが
、グッゲンハイムにより報告されており、ムタナーゼと
命名されている。
これに対し1本発明者等は、全(新たにストレフトミセ
ス属に属する菌種例えばストレプトミセスA、 1 号
によってα−1,3−グルコシド結合を分解する酵素が
生産されることを見出したのである。
この酵素はムタン中のα−1,3−グルコシド結合を分
解して可溶性とし、歯牙表面よりムタンを除去しやす(
する。
なお、ストレプトミセスA1号は他のグルコシド結合を
分解する酵素を生産しない。
上記のストレプトミセスA1号の菌学的性質は下記の通
りである。
(a) 菌の形態 胞子形成菌糸の分枝法 単純分枝 胞子鎖の形態 直鎖状 胞子の数 10個以上 (20〜301固。
中には100位の も有る) 胞子の表面構造及び大きさ 平滑で0.8μ×1.1〜
1.3μ 鞭毛胞子の有無 無 し 胞子の5の有無 無 し 胞子柄の着生位置 基生菌糸上に着生(b)
谷培地における生育状態 各種培地における生育状態の観察はすべてインターナシ
ョナル・ストレプトミセス・プロジェクト(Inter
national Streptomyses Pro
ject)(以下1.S、P、と略す)の方法(Int
er、 J。
5yst、Bacteriol、 16巻、313頁1
966年)に従った。
記載も1.S、’P、の記載例に準じたが、集落表面の
菌叢色、集落の裏面色、拡散性色素の色は1色の標準」
(昭和39年財団法人日本色彩研究所発行)に従った。
■ シュクロース・硝酸塩寒天培地 生育はやや悪(、気菌糸の着性もやや悪い。
菌叢色は明るい茶入を示す。
基土菌糸、拡散性色素は生産せず。
■ グルコース・アスパラギン寒天培地 生育は普通、気菌糸は短く1着胞は少ない。
菌叢色は茶白より茶入に変化する。
基生菌糸の裏面色は5す黄で拡散性色素は生産せず。
■ グリセリン・アスパラギン培地 生育悪(、気菌糸は少な(、菌叢色は白色より明るい茶
入に変化する。
基生菌糸の裏面色は茶入で薄い黄色の拡散性色素を生産
する。
■ スターチ寒天培地 気菌糸は密生し1着胞も非常に良い。
菌叢色は明るい茶入より茶入に変化する。
基生菌糸の裏面色は灰味黄茶より暗い黄茶色を示し。
薄茶色の拡散性色素を生産する。
■ チロシン寒天培地 生育悪(、気菌糸も少ない。
又集落表面は粉状、菌叢色は茶山より明るい茶入に変化
する。
基生菌糸の裏面色はうす黄色で、5す黄茶の拡散性色素
を生産する。
■ 栄養寒天培地 生育悪い。
気菌糸は少な(、菌叢色は白、裏面色は無(、拡散性色
素も生産しない。
■ イースト・麦芽寒天培地 気菌糸は密生し、生育は非常に良い。
菌叢色は白より茶入に変る。
基生菌糸の裏面色はうす茶より茶、暗い茶へと順次変色
する。
一方にぶ茶色の拡散性色素を生産する。
■ オートミール寒天培地 集落表面は気菌糸が密生し、ビロード状をなす。
集落中央は没落している。菌叢色は明るい茶入より茶入
に変化する。
基生菌糸の裏面色はうす茶色で拡散性色素は生産しない
(c) 生理的性質 ■ 生育温度範囲(イースト・麦芽寒天培地pH7,0
)25〜37℃。
30℃で最も良(生育する。42℃では生育せず。
■ ゼラチンの液化 非常に緩慢ではあるが液化する。
■ スターチの加水分解 加水分解する。
■ 脱脂牛乳の凝固、ペプトン化 凝固し、ペプトン化する。
■ メラニン様色素の生成 チロシン寒天培地及びペプトン・イースト・鉄寒天培地
上で共に生成しない。
他の有機培地でも生成しない。
(d) 炭素源の同化性 ■L−アラビノース丹■イノシトール −■D−キシロ
ース ++ ■L−ラムノースー■D−グルコース +
+ ■ラフィノース −■D−フラクトース + ■
マンニットー■シュクロース + (注)丹:生育良好、+:生育良、±:生生育し、殆ん
ど生育せず −二生育せず 本菌株は、10個以上(約20〜3011ffi位、中
には100@以上に成るものも有る)の胞子鎖を形成し
、胞子のり、運動性胞子、及び菌核などの形成が認めら
れず、又菌糸の分裂が見られないことより、ストレプト
ミセス属に属する。
又、胞子鎖は直鎖状(レクチフレキシビレス節)をなし
胞子表面は平滑、気菌糸の菌叢色は灰色系列、基中菌糸
、裏面色は暗い茶色、拡散性色素は薄茶色でメラニン色
素は生産しない。
この形態的、生理的性状をシャーリングとゴツトリーブ
の報告(E 、 B 、 Shirling and
D。
Gottlieb ; I nter、 J 、 5
yst、 Bacteriol、、 18巻、19巻及
び22巻)野々村の報告(日本醗酵工学雑誌52巻、7
8頁)及びバージェ・マニュアル第8版(B erge
yζMannual of Determina−ti
ve Bacteriology 8 th ed、
)を参照した。
本菌株の性質をこれらの参考文献記載の菌株と比較する
と、シャーリングとゴツトリーブの報告、及び野々村の
報告には本菌株の性質と一致するものは見当らない。
即ちストレプトミセス・アブラビエンシス(S tre
ptomyces aburaviensis)は裏面
色が黄味系であって本菌の暗い茶色とはやや異る。
又、該菌は拡散性色素は殆んど生成しないと記載しであ
るのに対し本菌は薄茶色の色素を生産する。
糖の資化性についてもかなり異り1本菌がアラビノース
、シュクロースを資化するのに対し。
ストレプトミセス・アブラビエンシスはこれらの糖を資
化しない。
次にストレプトミセス・グリセオルス (Streptomyces griseolos )
は胞子鎖中の胞子数が10個前後であり、本菌株の20
〜3o個。
時には100個位のものよりかなり少ない。
又。可溶性色素を生産しない点も本菌株と異る。
糖の資化性においては、ストレプトミセス・グリセオル
スは、マンニトール、ラムノース、シュクロースを弱く
資化するのに対し1本菌株はマンニトール、ラムノース
は資化せス、シュクロースは良く利用する。
次にバージエ・マニュアル第8版をみると、ここでは胞
子の数、可溶性色素の生成、裏面色などについては殆ん
ど記載がなく、これらの性質で比較することは困難であ
る。
従ってそれらの性質を全(無視して強いて近縁のものを
探すと、ストレプトミセス・クリソマルス・サブスピー
シス・フミガタス(S treptomyces ch
rysomallussubspieces furn
igatus )がこれにあたる。
しかし、この菌はツアペック培地によく生育しないとい
う記載があるので、シュクロースの資化性がよ(ないと
推定され、又フラクトースは資化しない。
しかるに本菌はシュクロースをよ(資化するし。
フラクトースも資化する。
又1本菌は全く抗生物質を生産しないが、ストレプトミ
セス・クリソマルス・サブスピーシス・フミガタスはア
クチノマイシンC複合体の生産菌である。
これら近縁の菌とストレプトミセスA1号の性質を比較
したのが第1表である。
以上述べた如く、参考文献中には本菌と一致する菌種は
なく、上記ストレプトミセス五1号は新菌種と判定した
なお上記ストレプトミセスA1号は工業技術院微生物工
業技術研究所に微工研菌寄第3219号(F E RM
P2O:3219 )として寄託されている。
本発明は、この新知見に基いてなされたもので。
ストレプトミセス属にML、 α−1,3−グルコシド
結合を分解する酵素を生産し他のグルコシド結合を分解
する酵素を生産しない菌を培養し、培養物よシα−1.
3−グルコシド結合を分解する酵素を採取することを特
徴とするα−1,3−グルコシド結合を分解する酵素の
製造法である。
本発明の使用菌としては、上記したストレプトミセスA
1号はその具体例であって、このストレプトミセスA1
号の他にストレプトミセス属に属し、α−1,3−グル
コシド結合を分解する酵素を生産し他のグルコシド結合
を分解する酵素を生産しない菌であれば、すべて本発明
に使用することができる。
本発明の方法を実施するに当っては、ストレプトミセス
属に属するα−1,3=グルコシド結合を分解する酵素
を生産する菌を、天然又は人工培地として一般に使用さ
れる各種組成の栄養源を含む固体又は液体の培地に表面
培養又は深部培養する。
培地の栄養源としては1例えば澱粉、ブドウ糖。
蔗糖、ラフィノース、マンノース、ソルボース。
皺、大豆粉、コーン・スチープ・リカー、肉エキス、米
ヌカ、無機の窒素、各種無機塩類、各種金属イオンなど
が挙げられ、これらの成分を適当に選択組合せたものが
培地として使用される。
特にアスペルギルス・ニガーの菌体(もしくはその乾燥
物)もしくはそれから採取したシュードニゲランもしく
はその未精製物を培地中に添加することにより上記酵素
の生産は無添加の場合に比し増強される。
又、ムタンの添加も同様に効果がある。上記シュードニ
ゲランはハセガワ等の方法(S。
Hasegawa et al、 : J、 Biol
、 Chem、244巻。
5460頁1969年)に従って次の様にして採取スル
アスペルギルス・ニガーNRRL326の湿菌体約50
01に水4tを加え、120℃にて20分間加圧下に加
熱し、熱い5ちに濾過し。
濾過残渣を集める。
これに更に4tの熱水を加え20分間煮沸し、熱いうち
に濾過する。
この熱水による煮沸、濾過を色が出な(なる迄4,5回
(り返す。
充分に洗浄した菌体は冷却した後、061モルのホウ素
化水素す) IJウム溶液4tに懸濁し。
時々攪拌しなから3,4時間放置する。
次に苛性ソーダを加えて1規定とした後、加熱し、3時
間煮沸する。
冷却後、濾過し、P液を集める。これVC2倍量のメタ
ノールを攪拌しつつ加え、3,4時間放置する。
この液を遠心分離して沈澱物を集め、メタノール3と水
1の混合液で洗浄し、脱色する。
洗浄沈澱物は1規定の苛性ソーダ酸液にとかし、不溶解
物は濾過して除去する。
濾過液に再び2倍量のメタノールを加えて沈澱を生じさ
せ、遠心分離にて沈澱を集める。
沈澱物はメタノール3と水1の混合液で3回洗浄する。
洗浄のすんだ白色沈澱はメタノール3と0.1規定の酢
酸水溶液1の混合液に懸濁し1時々攪拌しながら数時間
放置する。
最後に塩酸および苛性ソーダでpH7に合わせた後、P
遇する。
沈澱物はメタノール3と水1の混合液で洗浄し、さらに
水で洗浄する。
沈澱は熱水に懸濁し、20分間煮沸した後、遠心分離し
て沈澱物を集め、さらに熱水で3回洗浄する。
沈澱物はメタノールで脱水した後、減圧下で乾燥し、シ
ュードニゲランとする。
また上記ムタンは例えば次の如くにして採取する。
シュクロース5%、トリプチケース・ソイ・ブロス3係
を含む液体培地にストレプトコッカス・ムタンスOMZ
176菌を接種し、35℃にて24時間静置培養する
この上澄を除き水にて沈澱物をくり返し洗浄する。
これに1モルの苛性カリ水溶液を加えて沈澱物を溶解し
た後、濾過し。
不溶解物を除去する。
この溶液にエタノールを加えて75V/V%とし生じた
沈澱物を炉別する。
これを水にとかした後、塩酸を加えて中性とすると沈澱
物を生じる。
この沈澱物を水洗を(シ返した後、アルコールで脱水し
40℃以下にて減圧乾燥してムタンを得る。
必要に応じボールミル等にて粉砕して使用する。
これを未処理ムタンと称する。
なおまた本発明において用いるムタンも同様にして採取
されたものである。
培養に際して、温度は25〜35℃、培養基pHは4.
5〜6.5に調整することが好ましい。
培養時間は培養条件に依って異なるが、最高力価に達す
る時間を検討して培養を止める。
通常2〜5日間の培養で最高力価に達する。
このようにして得られた培養物には、α−1,3−グル
コシド結合を分解する酵素が含有され、他のグルコシド
結合を分解する酵素は含有されない。
液体培養P液あるいは固体培養抽出液から本酵素を採取
精製するには、従来各種の培養物からその含有酵素を採
取、精製するために知られた常法を適宜に使用すること
ができる。
例えば、培養P液又は固体培養物の水抽出液を減圧濃縮
する方法。
硫安、硫酸ソーダ、食塩等での塩析法、メタノール、エ
タノール、アセトンのような溶媒による分画沈澱法1等
電点沈澱法1重金属による不純物の分離法、電気透析法
などの精製法を組合せるか又は単独で応用することが出
来る。
精製方法の具体例を示すと次の如くである。
本発明方法にしたがって得られた培養液を濾過又は遠心
分離することにより透明な酵素液が得られる。
この酵素液をさらに濃縮、流水透析後、0.005モル
酢酸緩衝液で平衡化したDEAE−セルロースで処理し
酵素液中のα−1,3−グルコシド結合を分解する酵素
と色素とを分離する。
更に該酵素をCM−セルロースに吸着させ、0.1〜0
.3モルの食塩水で溶出させる。
続いて分子篩バイオゲルP−150で処理することによ
り精製されたα−1,3−グルコシド結合を分解する酵
素を得る。
また上記酵素の力価の測定法は次のようにして行う。
あらかじめ未処理ムタンの懸濁液に高単位のデキストラ
ン分解酵素(市販品)を加え、40℃でムタン中のα−
1,6−グルコシド結合を切断させ、還元力の増加がな
(なる迄反応させる。
反応終了後1反応液中の沈澱物を水洗し、上澄液中に還
元力が無くなるまで水洗と遠心分離をくり返し行ない、
還元力の無(なった時点で沈澱物を遠心分離して回収す
る。
これを処理ムタンと称す。この処理ムタンを1/10モ
ル酢酸緩衝液pH5.5に0.6係になる様に懸濁させ
る。
この懸濁液1 mlを40℃に予熱する。
これに適当に稀釈した酵素液17111を加え、40℃
、10分間振盪しつつ反応を行なわせ、生成して来る還
元力をソモギー・ネルノン法で測定し、グルコースとし
て表示する。
活性表示は40℃、1分間に1μmのグルコースに相当
する還元力を生成する酵素量を1単位とする。
本発明の方法によって得られるα−1,3−グルコシド
結合を分解する酵素の性質は次の通りである。
(1) 作用及び基質特異性 本酵素はグルカンの主結合であるα−1,3−グルコシ
ド結合を切断する酵素(α−1,3−グルカナーゼ)で
ある。
(2)最適pH pH5,5(第1図参照) (3)安定pH p H5,0〜pH7,0(第2図参照)(4)精製方
法二前記したとおりである。
(5)力価の測定法:@記したとおりである。
(6)作用最適温度 60℃(第3図参照) (7)温度による失活の条件 70℃、10分間の加熱で急速に失活する(第4図参照
) (8)阻害、活性化及び安定化 酵素力価測定法の反応液中に第2表に示す化合物を第2
表に示す濃度になるように添加して酵素価を測定し、阻
害と活性化を調べた。
本酵素はHg++ 、 Mn++ 、 N i++ 、
p b++で失活する他1種々の金属塩で阻害される
活性化及び安定化させる化合物は現在のところ見出され
ていない。
(9)分子量 セファロース4Bゲルを用い濾過法で分子量を測定した
結果1本酵素はボイド容量の近(に溶出し、標準物質と
して用いたフェリチン(分子量54万)より早く溶出す
るので1本酵素の分子量は約100万ないし200万と
推定される。
00)等電点 本酵素は結晶化されないので結晶構造の解析および元素
分析は実施できない。
しかし、キャリヤーアンホライン(LKB社製)を用い
た等電点電気泳動法での測定によると1本酵素の等電点
はp H5,3である。
次に本発明の実施例を示すが1本発明はこれにより限定
されるものではない。
実施例 1 ペプトン0.1 % 、牛肉エキス0.1%、硝酸アン
モン0.1%、燐酸−カリ0.1%、燐兼二ソーダ0.
6係、硫酸マグネシウム0.03%に炭素源として可溶
性澱粉0.6 %、又はアスペルギルス・ニガーの菌体
0.4%又はムタン0.4%を添加した培養液(pH6
,0に調整)を直径2Qmmの大型試験管に10772
A加え、蒸気加圧殺菌後ストレプトミセスA1号(F
E RM−PA、 3219 )を接種し。
30℃で3日間培養する。
この培養P液中のα−1,3グルコシド結合を分解する
酵素(以下α−1,3グルカナーゼという)の酵素活性
を測定した結果は第2表の通9である。
実施例 2 ペプトン0.1%、牛肉エキス0.1%、硝酸アンモン
0.1%、燐酸−力!J O,1%1燐酸二ソーダ0.
6%、硫酸マグネシウム0.03%、ブドウ糖0.2%
、ムタン0.4%を添加した培養液(pH6,0に調整
)を500772A’容肩付フラスコに100 mlf
つ入れ、蒸気加圧殺菌し、あらかじめ同培地で30℃、
24時間試験管振盪培養したストレプトミセスA1号の
培養液lomeずつを接種し、30℃、72時間振盪培
養を行なう。
この培養液1tを濾過又は遠心分離により透明な酵素液
とする。
この酵素液中のα−1,3−グルカナーゼの活性を測定
すると7.3単位/7I21であった。
この酵素液を0〜4℃に冷却する。別に0℃以下に冷却
したアセトンを、この酵素溶液に徐々に加えつ最終アセ
トン濃度60V/V%とし、生じた沈澱物を遠心分離で
回収する。
回収した沈澱物はアセトンで脱水し、30℃以下にして
減圧乾燥してα−163−グルカナーゼ酵素粗粉末6z
を得た。
この粉末の酵素活性は1400単位/1であった。
実施例 3 実施例2で得た酵素粉末11を一定量の水にとかし、一
夜流水中で透析した。
透析後の酵素液は0.05M酢酸緩衝液pH6,0で平
衡化したDEAE−セルロースで処理すると、α−1,
3−グルカナーゼは吸着されず通過して出て来るので、
活性部分を集め、CM−セルロースに吸着させた。
ついで食塩溶液で濃度勾配溶出を行い、α−1,3−グ
ルカナーゼの活性部分を集めた。
カラムに0.1モルの酢酸緩衝液p H5,5で充分膨
潤したバイオケルP−150を充填し、更に1昼夜同じ
緩衝液で洗浄する。
ゲル上部に酵素の活性部分を加え、上記の緩衝液で流出
させる。
この流出液の活性部分を集め、濃縮する。
次に上記と同様の方法でカラムに充填したセファロース
4BK上記の酵素活性部分を加え、更に上記と同じ緩衝
液で流出させ。
活性部分ケ集め、濃縮することによ125単位/mlの
精製酵素液4mが得られた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明により製造されるα−1,3−グルカナ
ーゼのpHと活性の変化を示す図であり。 第2図は本発明により製造されるα−1,3−グルカナ
ーゼのpH安定曲線であシ、第3図は本発明により製造
されるα−1,3−グルカナーゼの温度と活性の変化を
示す図であり、第4図は本発明により製造されるα−1
,3−グルカナーゼの温度と残存活性の関係を示す図で
ある。 144− 145−

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ストレプトミセス(Streptomyces )
    属に属し、α−1,3−グルコシド結合を分解する酵素
    を生産し他のグルコシド結合を分解する酵素を生産しな
    い菌を培養し、この培養物よりα−1,3グルコシド結
    合を分解する酵素を採取することを特徴とするα−1,
    3グルコシド結合を分解する酵素の製造法。
JP50109503A 1975-09-11 1975-09-11 α−1.3−グルコシド結合を分解する酵素の製造法 Expired JPS5912274B2 (ja)

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JP50109503A JPS5912274B2 (ja) 1975-09-11 1975-09-11 α−1.3−グルコシド結合を分解する酵素の製造法

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