JPS63298250A - 電子写真感光体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （技術分野） 本発明は、電子写真感光体に関し、より詳細にはＰＰＣ
複写機（アナログ複写機）、レーザープリンター、デジ
タル複写機等に適用することができ、帯電性の劣化が少
なく、安定した特性を示す電子写真感光体に関する。

（従来技術） 従来帯電性の向上、感光層と基板の接着性の向上、基板
欠陥の隠ぺい、モアレ防止等のために、基板と感光層の
間に樹脂を主成分とする中間層を設けることが提案され
ている。このような中間層として、例えば、 （１）樹脂のみの薄い層 （２，）樹脂に導電性顔料を分散したもの（３）樹脂に
導電性顔料を分散した層の上に樹脂のみの層を設けたも
の 等の提案がある。

しかしながら、（１）、（３）の中間層は樹脂の均一な
膜を得るためにある程度の厚さが必要となり、そのため
感光体特性に環境依存性が生じ、低湿時に残留電位が上
昇し、高湿時に帯電性が低下するという問題があり、（
２）の中間層は帯電性が劣り、特に繰り返しの使用で悪
くなるという問題があった。

（目的） 本発明は上記の点に鑑みなされたもので、その目的は、
感光体特性の環境依存性が改善され、低湿時の残留電位
を小さく抑えることができ、高湿時の帯電性の低下を防
ぐことができ、また繰り返しの使用による帯電性の低下
を抑制することができ、優れた光感度を発現させること
ができる電子写真感光体を提供することにある。

（構成） 本発明は上記の目的を達成させるため、アルミニウム支
持体上に、中間層、光導電層の順に積層した電子写真感
光体において、前記アルミニウム支持体表面をｐＨ４〜
９の中性又は、それに近い電解質溶液中で陽極酸化処理
を行ない酸化物皮膜を作成し、前記中間層は無機顔料と
結着剤樹脂とを主成分とし、かつ、無ａｍ料（Ｐ）と結
着剤樹脂（Ｒ）との比率Ｐ／Ｒは体積比で１７１〜３／
１の範囲であることを特徴としたものである。

導電性支持体上と感光層の間に無機顔料を分散した中間
層を設けることは知られているが、無機顔料（Ｐ）と結
着剤樹脂（Ｒ）との比率Ｐ／Ｒを体積比で１以上にする
と感光体の特性は湿度依存性が小さくなり、更に光感度
が向上することが分かった。しかしながら感光体を１０
万回以上も使用するとその特性は劣化し、特に帯電性が
低下してくる。

本発明はこの帯電性の低下を抑えるためのものであり、
アルミニウム基板の表面をｐＨ４〜９の電解液中で陽極
酸化を行ない、バリア一層を形成し、その上にＰ／Ｒ比
が体積比で１７１〜３／１の範囲の中間層を設けたもの
である。

アルミニウムの陽極酸化皮膜は陽極酸化を行なう電解質
溶液がほぼ中性であると、一度形成された酸化物皮膜は
溶液に溶解しないため、均一で滑らかな表面の酸化物皮
膜を形成するが、一般に陽極酸化の際に用いられる硫酸
溶液やシュウ酸溶液のような酸性溶液の場合は酸化物皮
膜の溶出が起こり、陽極酸化皮膜は多孔質の皮膜となっ
てしまう。従って孔の中に入った、電解質溶液は洗浄し
ても完全に除去できず、その上に光導電層を設けた場合
は感光体特性（特に繰り返し使用時の帯電性）に悪影響
を与える。

以上のような理由から電子写真感光体の構成の一部とし
て良好なバリアー性を有する陽極酸化皮膜は１１４〜９
の範囲の電解液中で処理したものがよい。

次に中間層としての無機顔料を分散した樹脂層はＰ／Ｒ
比を高くすることで湿度依存性が小さくなり好感度とな
るが、あまりＰ／Ｒ比を高くすると、中間層の中に空間
が多くなり、その上に感光層を塗布乾燥するときに、中
間層から気泡が発生し感光層塗膜に欠陥を生じ好ましく
ない。従ってＰ／Ｒ比は体積比で１７１〜３／１が望ま
しい。中間層に用いる無機顔料は可視光及び近赤外光に
吸収の無い白色のものが感光体の高感度化を考えたとき
に望ましい。

例えば、酸化チタン、亜鉛華、硫化亜鉛、鉛白、リトポ
ン等の白色顔料、アルミナ、シリカ、炭酸カルシウム、
硫酸バリウム等の体質顔料等であり、特にレーザー光の
ような可干渉光で、画像の書き′込みと行なうレーザー
プリンター等に用いる感光体の場合は、モアレの発生を
防止するために屈折率の大きい白色顔料を用いるほうが
よい。

また、樹脂としては適宜のものを用いることができるが
、その上に感光層を溶剤で塗布することを考え合わせる
と、一般の有機溶剤に対して耐溶剤性の高い樹脂が望ま
しい。このよう樹脂としては、ポリビニルアルコール リル酸ナトリウム等の水溶性樹脂；共重合ナイロン、メ
トキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂：ポ
リウレタン、メラミン樹脂、エポキシ樹脂等の三次元網
目構造を形成する硬化型樹脂などが挙げられる。中間層
の膜厚は０．５〜３０μｍ程度、好ましくは１〜１５μ
瓦程度である。

本発明に用いる光導電層としては（１）電子供与性化合
物と電子受容性化合物との組合わせにより電荷移動錯体
を形成したもの（ＵＳＰ３４８４２３７に記載）、（２
）有機光導電体に染料を添加して増感したもの（特公昭
４８−２５６５８号公報に記載）、（３）正孔あるいは
電子活性マトリックスに顔料を分散したもの（特開昭４
７−３０３２８号、特開昭４７−１８５４５号などの公
報に記載）、（４）電荷発生層と電荷輸送層とに機能分
離したちのく特開昭４９−１０５５３７号公報に記載）
、（５）染料および樹脂からなる共晶錯体を主成分とす
るもの（特開昭４７−１０７８５号公報に記載）、（６
）電荷移動錯体中に有機顔料ないしは無機電荷発生材料
を添加したちのく特開昭４９−９１６４８号公報に記載
）など従来から知られている有機光導電体のいずれで形
成されてもかまわない。

しかし、これらの中でも特に（４）のタイプの積層型感
光体は高感度であり、かつ、機能に合わせて多様に材料
が選択できる等から有利である。

電荷発生層はアゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、スク
エアリック顔料、インジゴ系顔料、ペリレン系顔料、セ
レン粉末、セレン合金粉末、アモルファスシリコン粉末
、酸化亜鉛粉末、硫化カドミウム粉末のごとき電荷発生
物質をポリエステル、ポリカーボネート、ポリビニルブ
チラールリル樹脂などの結着樹脂溶液中に分散し、これ
を中間層上に塗工することにより形成される。電荷発生
層の厚さは０．０１〜２μｍくらいが適当である。

電荷輸送層はα−フェニルスチルベン化合物（特開昭５
８−１９８０４３号公報に記載）、ヒドラゾン化合物（
特開昭５５−４６７６０号公報に記載）などの電荷輸送
性物質を成膜性のある樹脂例えばポリエステル、ポリサ
ルホン、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸エステル
類、ポリスチレンなどに溶解させ、これを電荷発生層上
に厚さ１０〜３０μ瓦程度に塗工すればよい。ここで成
膜性樹脂が用いられるのは、電荷輸送性物質が一般に低
分子量でそれ自身では製膜性に乏しいためである。

かくして製造された感光体は繰り返し使用に適しており
、必要であれば、感光層表面に従来と同様な保護層を設
けることが可能である。

次に実施例を挙げて、本発明を更に詳しく説明する。

実施例１〜４、及び比較例１〜３ 陽極酸化用電解液６種を以下のように作成した。

０、　２８の濃度の硫酸水溶液を作成したところ、ｐＨ
が１以下であった。次に０．２Ｈの１度のシ１つ酸水溶
液を作成し、これに０．１Ｈの濃度のシュウ酸をアンモ
ニウム水溶液を加えｐＨ２とＥ）Ｈ４の水溶液をそれぞ
れ作成した。更に０．７Ｈの濃度のリン酸水溶液を作成
し、これに０．　２８の濃度の四ホウ酸ナトリウム（Ｎ
ａ　Ｂ　Ｏ　）水溶液を加え、ｐＨ６、ｐＨ７、ｐＨ８
の水溶液をそれぞれ作成した。

これらの溶液中で下記表１に示した条件により４０φｘ
２５０　１のアルミニウムドラムの陽極酸化を行なった
。

表１ １ｑられた陽極酸化皮膜の表面を走査型電子顕微鏡で観
察したところ、比較例１及び２の表面は微細な穴が全面
にあり、かつ、穴の底まで観察することはできなかった
。実施例１及び２では、微細な穴はあったが底は浅く観
察できる状態であった。

実施例３及び４では、表面は全く平らな状態であった。

以上の陽極酸化処理を行なったアルミニウムドラムを、
蒸溜水に浸し、超音波洗浄を５分間、２回繰返して行な
い、電解液の除去を行なった。

次に、オイルフリーアルキッド樹脂（大日本インキ化学
社製ベツコライトト６４０１　　固形分５０重量％）３
０重量部、メラミン樹脂（大日本インキ化学社製、スー
パーベッカミンＧ−８２１固形分６０重最％）１０重量
部、トルエン８０重量部、酸化チタン（富士チタン社製
ＴＡ−３００）　８８重量部をボールミルで２４時間分
散し、中間層用塗布液を作成し、前記アルミニウムドラ
ム上に浸漬塗布を行ない、１３０℃で３０分間乾燥し、
厚さ２μｍの中間層を形成した。本中間層に用いた樹脂
は比重１．４であり、また酸化チタンは比重３．９であ
るため中間層の顔料／樹脂比は１．５／１となる。

更にポリエステル樹脂（東洋紡績社製）５重量部をシク
ロへキサノン１５０重母部に溶解し、これに下記構造式 のトリスアゾ顔料１０ノン部を加え、ボールミルにて、
４８時間分散し、更にシクロヘキサノン２１０重量部を
加え、３時間分散を行なった。これを容器に取り出し固
形分が１．５重量％になるように、攪拌しながらシクロ
ヘキサノンで希釈した。こうして得られた電荷発生層用
塗工液を前記中間層上に浸漬塗布し１２０℃で５分間乾
燥を行ない厚さ約０．２μｍの電荷発生層を形成した。

次に下記構造式 で示される電荷輸送物質８重量部、ポリカーボネート樹
脂（余人化成社製パンライトに−１３００）　１０重量
部、シリコーンオイル（信越化学工業社製にＦ−５０）
０゜００２０２重量塩化メチレン８５重量部に溶解し、
こうして得られた電荷輸送層用塗布液を前記電荷発生層
上に浸漬塗工して塗布し、１２０℃で１５分間乾燥し、
厚さ２０μｍ電荷輸送層を形成し感光体を作成した。

こうして得られた感光体を第１図に示した装置にして感
光体特性の測定を行なった。

第１図において、１は帯電器（−２０μＡ）、２は電子
写真感光体ドラムｔｉｏｏｏｒｐｍで回転）、３は表面
電位計、４は露光（２０１ｕｘ）で、５のスリット巾は
３Ｊｌｌ１１である。

測定は帯電１０秒、暗減衰１０秒、光減衰１５秒の条件
で行ない、各測定項目は以下のように定義する。

（１）帯電電位　　：帯電１０秒後の単位帯電１０秒後
の電位 （３）感度　　　　：露光後電位が１７１０に低下する
のに必要な露光量 （４）残留電位　　：露光１５秒後の電位。

また、感光体はレーザープリンター（リコー社製ＰＣ−
ＬＡＳＥＲ−６０００）で１５万回転の疲労を与える最
の画像プリントを行ない、再度感光体特性の測定を行な
った。結果を表１に示した。

表２ なお、本評価に用いた、レーザープリンターは反転現像
方式のため、感光体の帯電性が劣化してくると地肌部に
汚れが生ずる。

比較例１及び２では感光体ドラムが３万回転に相当する
以降の画像に地肌汚れが発生し、比較例３では感光体ド
ラムが１２万回転に相当する以降の画像に地肌汚れが発
生した。

（効果） 以上の説明で明らかなように、アルミニウム支持体表面
をｐ）−１４〜９の中性又はそれに近い電解質溶液中で
陽性酸化処理して形成した酸化物皮膜を有する電子写真
感光体は、帯電性の劣化が少なく、安定した特性を示す
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の電子写真感光体の特性測定の状態を示
す概略説明図である。 １・・・帯　電　器　　　２・・・電子写真感光体ドラ
ム３・・・表面電位計　　　４・・・露　　　光５・・
・スリット巾

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. アルミニウム支持体上に、中間層、光導電層の順に積層
   した電子写真感光体において、前記アルミニウム支持体
   表面をｐＨ４〜９の中性又は、それに近い電解質溶液中
   で陽極酸化処理を行ない酸化物皮膜を形成し、前記中間
   層は無機顔料と結着剤樹脂とを主成分とし、かつ、無機
   顔料（Ｐ）と結着剤樹脂（Ｒ）との比率Ｐ／Ｒは体積比
   で１／１〜３／１の範囲であることを特徴とする電子写
   真感光体。