JPS6329252B2 - - Google Patents

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JPS6329252B2
JPS6329252B2 JP55183573A JP18357380A JPS6329252B2 JP S6329252 B2 JPS6329252 B2 JP S6329252B2 JP 55183573 A JP55183573 A JP 55183573A JP 18357380 A JP18357380 A JP 18357380A JP S6329252 B2 JPS6329252 B2 JP S6329252B2
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JP
Japan
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complex
ligand
complexes
photographically useful
dye
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Application number
JP55183573A
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English (en)
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JPS57105738A (en
Inventor
Satoru Ikeuchi
Masaru Kanbe
Jiro Takahashi
Ryuichiro Kobayashi
Shunji Suginaka
Noboru Mizukura
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
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Priority to DE19813150804 priority patent/DE3150804A1/de
Priority to US06/333,901 priority patent/US4421846A/en
Publication of JPS57105738A publication Critical patent/JPS57105738A/ja
Publication of JPS6329252B2 publication Critical patent/JPS6329252B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C8/00Diffusion transfer processes or agents therefor; Photosensitive materials for such processes
    • G03C8/02Photosensitive materials characterised by the image-forming section
    • G03C8/08Photosensitive materials characterised by the image-forming section the substances transferred by diffusion consisting of organic compounds
    • G03C8/10Photosensitive materials characterised by the image-forming section the substances transferred by diffusion consisting of organic compounds of dyes or their precursors
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C7/00Multicolour photographic processes or agents therefor; Regeneration of such processing agents; Photosensitive materials for multicolour processes
    • G03C7/30Colour processes using colour-coupling substances; Materials therefor; Preparing or processing such materials
    • G03C7/305Substances liberating photographically active agents, e.g. development-inhibiting releasing couplers
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S430/00Radiation imagery chemistry: process, composition, or product thereof
    • Y10S430/137Cobalt complex containing

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は新規な写真要素に関する。詳しくは、
拡散性写真有用物質を放出しうる非拡散性錯体を
含有する新規な写真要素に関する。 従来錯体を用いた写真要素として種々のものが
知られている。その代表的な第1のものは所謂酸
化還元コバルト法である。酸化還元コバルト法
は、Co()錯体の酸化力を利用して色画像を増強
する方法である。露光部では、銀画像触媒下に、
Co()錯体が発色現像主薬と反応して最終的に色
素を形成し、通常の反応において形成されるより
も多くの色素を与える。 代表的な第2のものは、所謂コバルト錯塩写真
法である。コバルト錯塩写真法は、露光により還
元剤となりCo()錯体をCo()錯体に還元する光還
元剤と、Co()錯体からなる感光要素である。特
開昭50−139722号、同50−139723号、同50−
139724号各公報に記載されているコバルト錯塩写
真法においては、露光部でCo()錯体が還元され、
Co()イオンとアンモニアが生成する。画像記録
システムとしては、露光部の(1)Co()イオン(2)放
出されたアンモニアが未露光部の(3)残存Co()
体を利用して画像を形成するシステムである。 また錯体の配位子を利用した画像記録法として
は、(i)ピリリウム色素などのようにアンモニアと
接触した際に色が変わり実質的に透明な型に漂白
されるものか(ii)フタルアルデヒドやニンヒドリン
などのように、アンモニアと接触した際に焼出さ
れるかの2つの方法が開示されている。 しかし、このシステムは熱による現像記録方式
で、熱により錯体の還元を促進し、配位子の放出
を行なつている。コバルト錯体の還元及び配位子
の放出に熱(代表的には85℃ないし150℃)が必
要であり、この熱により配位子は、錯体の還元に
より蒸発し画像記録要素に達して画像を形成する
過程をとるため、常温での処理には適さないとい
う欠点を有する。 代表的な第3のものは、特公昭35−7872号公報
に開示されている染料の金属複合物である。ここ
に開示された金属染料複合体は、アルカリに不溶
であり、ハロゲン化銀現像主薬で還元可能でアル
カリ作用組成物に可溶な染料をあたえる染料複合
体で、o,o′−ジヒドロキシアゾ染料の銅複合体
が例として挙げられている。しかし、このような
金属染料複合体は、染料が中心金属に直接配位し
て、いわゆる金属キレート染料を形成しているた
め、安定な金属錯体を形成するためにはキレート
化可能基を多数有する染料に限定されるという欠
点を有する。又上記公報に列挙された金属錯体染
料は、還元されない状態で染料を含む配位子が交
換活性となるため、このようなものをハロゲン化
銀乳剤と組み合わせた画像形成物質として用いた
場合、露光されない部分にも発色が生じ色濁りを
生ずるという欠点を有する。 本発明の第1の目的は拡散性写真有用物質を放
出しうる新規な非拡散性錯体を含有する写真要素
を提供することにある。第2の目的は拡散性写真
有用物質を放出することができ、かつ写真要素中
で安定な新規な非拡散性錯体を含有する写真要素
を提供することにある。 第3の目的は、少なくとも1つの電子により1
乃至数個の写真有用物質を放出する効率のよい非
拡散性錯体を含有する写真要素を提供することに
ある。 我々は鋭意研究の結果、本発明者等は支持体上
に、感光性ハロゲン化銀乳剤層および多座配位子
を少なくとも1つ配位し、該多座配位子のうち少
なくとも1つが色素およびその前駆体から選ばれ
る拡散性の写真有用物質の残基を有しアルカリ性
の下で還元されて配位子交換活性となり、該写真
有用物質を遊離する下記一般式で表わされる非拡
散性の配位子交換不活性錯体を有する写真感光要
素によつて上記目的が達成されることを見出し
た。 一般式 上記一般式中、MeはCo()、Cr()または
Rh()を表わし、LaおよびLbは多座配位子、
LcおよびLdは単座配位子または多座配位子を表
わし、X1は上記写真有用物質の残基、X2は上記
写真有用物質の残基またはバラスト基を表わし、
Yは錯体の体イオンを表わす。 p、q、rおよびsは各々配位子の配位箇数で
あり、tは錯体の中和則を満足させる対イオンの
箇数である。なお、pは1乃至3の整数、qは0
乃至3の整数を表わす。但し、qが0のときはp
は2または3の整数である。rおよびsは各々0
乃至4の整数を表わし、tは0乃至6の整数を表
わす。 アルカリ性条件下において非拡散性である本発
明に係る錯体は、アルカリ性還元条件下におかれ
ると拡散性写真有用物質を生ずる。この機構は明
確ではないが、電子移動反応によつて錯体の中心
金属が還元されて、配位子交換不活性錯体から配
位子交換活性錯体に変化することによつて、写真
有用物質残基を含む配位子と他の配位子(例えば
アクオ分子)との配位子交換反応が速くなる結
果、金属と写真有用物質を含む配位子との結合が
切断され、拡散性写真有用物質がすみやかに放出
されるものと推定される。 錯体のアルカリ性条件下での非拡散性の1因
は、その分子の大きさに依存するものであり、上
記結合の切断の結果、写真有用物質の拡散が可能
になる。 しかしながら、錯体への電子移動反応がおこら
ないところでは、配位子の交換反応が遅いため
に、実質的に写真有用物質を含む配位子は交換で
きないままに留まつており、安定であつて、その
最初の位置に残つている。 金属への配位子の配位は、ルイス(Lewis)の
酸・塩基反応として説明されており、金属の酸性
が増加するとか、配位子の塩基性が増加すると生
成する錯体の安定度は大きくなる。例えば、遷移
金属イオンは、相当強いルイス酸であつて、その
錯体は安定であるが、アルカリ金属イオンは、強
いルイス酸であつて、ほんの少ししか錯体をつく
らない。 錯体は、配位子交換反応の速さによつて、2種
類に大別される。タウベ(Taube)の定義による
と配位子交換活性錯体は、配位子物質を添加し終
るとほとんど同時に配位子交換が起こつてしまう
ような配位子交換反応の速い錯体である。配位子
交換不活性錯体とは、不活性溶媒に錯体を一定濃
度にとかし、その溶液に更に、錯体に配位してい
る配位子と同一種類の物質を前記一定濃度と同濃
度になるよう溶し込んだ場合に実質的な配位子交
換の起こらない錯体である。タウベ(Taube)は
判定基準として具体的に濃度、時間を示してい
る。 錯体について、原子価結合理論や配位子場理論
などによつて説明されているが、原子価結合理論
による解釈では、錯体生成に関与するd軌道の種
類によつて、外部オービタル錯体、内部オービタ
ル錯体に分類される。外部オービタル錯体は、
〔Zn(NH362+のように4dオービタルのエネルギ
ーが共有結合に使える程度に十分低く、結合に関
与している錯体をさし、普通の〔Co(NH363+
などのような3dオービタルが結合に関与してい
るものを内部オービタル錯体とよぶ。外部オービ
タル錯体は、配位子交換活性な錯体であり、内部
オービタル錯体は、配位子交換活性な錯体と、不
活性な錯体にわかれる。 ケミカルレビユウ(Chem.Rev.)52、69(1952)
に示されたタウベ(Taube)の分類によると、内
部オービタル八面体錯体は電子配置と配位子交換
反応速度の間にいちじるしい相関があり、1つま
たはそれ以上の内部dオービタルが空のままにな
つている内部オービタル錯体は、配位子交換活性
であり、空の内部dオービタルをもたないものは
配位子交換不活性である。 したがつて、配位子交換不活性錯体は、空の内
部オービタルをもたない内部オービタル錯体であ
り、6配位の錯体である。 錯体を配位子交換活性と不活性で分類すると、
同じ金属の錯体でも明瞭な区別が存在する。すな
わち、異なつた酸化状態にある同じ金属の錯体
は、金属の酸化状態によつて、配位子交換不活性
錯体と交換活性錯体との間を相互に変化する場合
がある。一般に錯体の安定度は、中心金属の荷電
の増加に伴つて増大するため、酸化状態の低いほ
うが、配位子交換活性錯体であり、酸化状態の高
いほうが配位子交換不活性錯体である場合が多い
が、なかには、Mo()やW()のように、酸化状態
の低い場合の錯体のほうが配位子交換不活性の場
合もみられる。 従つて、配位子交換不活性な錯体でも、還元さ
れて酸化状態の低い金属の錯体の形が配位子交換
活性錯体になれば、配位子交換が起り、写真有用
物質を結合している配位子が放出される。還元に
よつて配位子交換活性となる金属錯体は、CLER
化合物(Metal Complex Ligand Exchange
Redox Compounds)と呼ばれる。本発明に係る
錯体はこのCLER化合物に属する。 本発明においては、本発明に係る錯体のうち、
配位子交換活性錯体とは、アルカリ条件下に於て
配位子交換を行い、錯体中に配位していた配位子
が交換によつて減少してゆく半減期が短かく(50
秒以下)、写真有用物質の放出の速いものを指し、
配位子交換不活性錯体とは、アルカリ条件下で配
位子の交換反応による半減期が比較的長く(2分
以上)、実質的或は実用的には配位子交換を起さ
ないものを云う。 尚以後配位子の交換に関する配位子交換活性、
不活性および配位子交換反応の表現については配
位子の語を省略する。 交換不活性な錯体の中で最も好ましいものが
Co()錯体で、大部分のコバルト錯体は、酸化状
態()のほうが酸化状態()よりもはるかに
安定である。多くのCo()錯体は、交換不活性で、
数日間は配位している配位子又は配位していない
配位子の交換を実質的に起こさない。 Co()錯体は、安定な交換不活性な錯体であり、
Co()錯体は、Co()錯体より不安定で交換活性で
ある。そのため、Co()錯体が還元されCo()錯体
になると交換不活性錯体からら交換活性錯体にな
り、配位子の交換反応をすみやかに起こし、写真
有用物質を放出する。 また、配位子の塩基性が増大すると錯体の安定
性が増大する。たいていの配位子はエチレンジア
ミンのような塩基か、しゆう酸イオンのように弱
酸から生じた陰イオンである。統一的に扱うため
に酸解離定数を用いれば、配位子の塩基性は、そ
の塩基に対する共役酸の酸解離定数pKで表わさ
れ、pKの大きい配位子の錯体は安定である。 アルキルアミンはpKが大きく、安定な錯体を
生成するが、エチレンジアミンのような多座配位
子が配位した錯体のほうが、アンモニアのような
単座配位子が配位した錯体よりはるかに安定で、
配位子の交換速度も遅くなる。一般に、キレート
効果をもつ多座配位子は安定な錯体を形成する。
キレート環の数が多いほどその錯体は一層安定に
なる。 一般的にいつて、もつとも安定度の大きいキレ
ート環は5員環であり、エチレンジアミンは、5
員環のキレートを形成し、安定な錯体を生成す
る。 アルカリ性条件下で実質的に配位子交換を起こ
さず安定で存在しうる本発明に係る錯体は、エチ
レンジアミン誘導体のような多座配位子錯体であ
り、非還元条件下では、写真有用物質は、多座配
位子によつて中心遷移金属と安定に結合してい
る。 本発明の錯体によれば、少なくとも1つの電子
により配位子が放出され、配位子に連結した複数
個の写真有用物質分子の放出が可能となり、化学
量論的にも効率のよいすぐれたシステムを提供で
きる。従つて、画像形成に必要な感光性ハロゲン
化銀の量を減少させることが可能であり、薄膜
化、処理時間の短縮、鮮鋭性の改善などすぐれた
メリツトを有している。 本発明においては、本発明に係る錯体は下記の
一般式を有する錯体である。 式中Meは中心遷移金属であつて、交換不活性
錯体生成可能な金属の中から選ばれる。タウベ
(Taube)の分類によると、内部オービタル八面
体錯体では、電子配置と交換反応速度の間にいち
じるしい相関があり、1つまたはそれ以上の内部
dオービタルが空のままになつている内部オービ
タル錯体は交換活性であり、空の内部dオービタ
ルをもたないものは交換不活性である。従つて、
中心遷移金属は錯体を形成した際に空の内部dオ
ービタルをもたない金属の中から選ばれ、本発明
においてはCo()、Cr()またはRh()であ
る。 La、Lbは多座配位子であつて、キレート効果
で中心遷移金属Meと安定な錯体を形成する。La
およびLbは同一であつても異なつていてもよい。 La、Lbの多座配位子としては、エチレンジア
ミンやプロピレンジアミン、トリメチレンジアミ
ンなどのような(N−N)型配位子、アセチルア
セトンやマロン酸などのような(O−O)型配位
子、エナミノケトンなどのような(N−O)型配
位子、エタンジチオールなどのような(S−S)
型配位子の2座配位子や、ジエチレントリアミン
やエチレンジアミン−酢酸、イミノジ酢酸などの
ような3座配位子、トリエチレンテトラミンなど
のような4座配位子などのキレート配位子であ
る。 LcおよびLdは、中心遷移金属Me、Laおよび
Lbで錯体を形成する際に、残つた配位座を埋め
る配位子で、水、アンモニアのような単座配位子
やLa、Lbと同様多座配位子の中から選ばれる。
LcおよびLdは同一であつても異なつていてもよ
い。 Yは錯体の対イオンである。錯体は、電荷の中
和則を満足する数の陽イオンまたは陰イオンを含
むことができる。有用な陽イオンはアルカリ金属
または第4級アンモニウムの陽イオンである。有
用な陰イオンは、例えばハロゲンイオン、亜硫酸
イオン、硫酸イオン、アルキルまたはアリールス
ルホナートイオン、硝酸イオン、亜硝酸イオン、
過塩素酸イオン、カルボキシラートイオン、(例
えばハロカルボキシラートイオン、アセテートイ
オン、ヘキサアートイオン等)、ヘキサフルオロ
ホスフエートイオン、テトラフルオロボレートイ
オン、その他同類の陰イオンである。 X2は、写真有用物質の残基またはバラスト基
を表わす。写真有用物質の残基としては、上記写
真有用物質として掲げたものであり、X1の写真
有用物質の残基と同一であつても異なつていても
よい。バラスト基としては、写真要素のアルカリ
透過性層中で前記錯体を非拡散性にするために十
分な大きさのバラスト基を表わし、有用なバラス
ト基としては、少なくとも8〜30個の炭素原子、
好ましくは少なくとも14〜30個の炭素原子を含ん
でいる置換あるいは非置換アルキル基であつて、
N−置換カルバモイル基たとえばN−アルキルカ
ルバモイル、アルキルチオエーテル基、N−置換
スルフアモイル基たとえばN−アルキルスルフア
モイル、アルコキシカルボニル基等を包含する。 錯体が2つ以上のバラスト基を有する場合、た
とえば2つの小さな基たとえば5〜12の炭素原子
を含む2つの基を8〜30の炭素原子を含む1つの
長いバラスト基と同じ不動性を得るために用いる
ことができる。 また前記一般式において、pは1〜3の整数、
qは0〜2の整数で、qが0のときはpは2また
は3であり、rおよびsは0〜4の整数を表わ
す。またtは0〜6の正数を表わす。 前記一般式では、単核錯体を表わしているが、
必ずしもこれに限定するものではなく、多核錯体
にして錯体の写真有用物質の残基の保有量を高
め、また多核化によつて非拡散性を高めることが
できる。 写真有用物質が色素またはその前駆体である本
発明に係る錯体は、カラー拡散転写用色素画像形
成物質として極めて有用である。 未現像域において選択的に拡散性色素またはそ
の前駆体を放出するので、感光性ハロゲン化銀乳
剤としてネガ型の乳剤を用いることにより受像層
上にポジ色素画像を得ることができる。 内部潜像型直接ポジ乳剤を用いて、ネガフイル
ムからのプリントシステムに用いれば、受像層上
にポジ色素画像を得ることができる。ポジ乳剤を
用いて、処理後、剥離、脱銀、定着を行なえば、
ポジの残存画像を得ることもできる。 色素としては、アゾ、アゾメチン、アントラキ
ノン、フタロシアニン等カラー拡散転写法に用い
られる色素画像形成物質として知られているもの
の色素部分を用いることができる。 本発明に係る錯体を色素画像形成物質として用
いる場合、色素画像形成物質はそれと組み合わさ
れた感光性ハロゲン化銀乳剤の感度を減ずること
のないように位置せしめることが好ましい。 即ち含まれている色素の吸収波長域がそれと組
み合わされた感光性ハロゲン化銀乳剤層の感光波
長域と重なる場合には色素画像形成物質は、組み
合わされる感光性ハロゲン化銀乳剤層に対して露
光方向と反対側に位置する層中に含有せしめるこ
とが望ましい。 それに対して、本発明の錯体に含まれている写
真有用物質残基が、露光時に色素構造をとらない
でその後色素構造をとる色素前駆体基である場合
は乳剤の感度を減ずることがないので、本発明の
錯体は感光性ハロゲン化銀乳剤層中に含有させて
も、該ハロゲン化銀乳剤層に対して露光方向に位
置する層中にも含有することができる。この様な
色素前駆体基として、酸化により色素構造をとる
ロイコ型色素、PH変化、加水分解または金属イオ
ンとの錯体形成等により色調が変化するシフト型
色素が挙げられる。 本発明の錯体は一般的には1×10-5〜5×10-3
モル/m2であり好ましくは1×10-4〜2×10-3
ル/m2で添加され、従来知られた種々の分散方法
で分散される。代表的な分散方法としては次の方
法をあげることができる。 本発明の錯体を実質的に水不溶性の高沸点溶
媒に溶解し、親水性保護コロイド中に微分散す
る方法。 特に有用な高沸点溶媒としては、N−n−ブ
チルアセトアニリド、ジエチルラウロイルアミ
ド、ジブチルラウロイルアミド、ジブチルフタ
レール、トリクレジルホスフエート、N−ドデ
シルピロリドン等を挙げることができる。 上記溶解を助けるために低沸点溶媒若しくは
水に溶解しやすい有機溶媒を使用することがで
きる。 低沸点溶媒としては、酢酸エチル、酢酸メチ
ル、シクロヘキサノン、アセトン、メタノー
ル、エタノール、テトラヒドロフラン等、又、
水に溶解しやすい有機溶媒としては、2−メト
キシエタノール、ジメチルホルムアミド等を用
いることができる。これらの低沸点溶媒及び水
に溶解しやすい有機溶媒は水洗若しくは塗布乾
燥により除去することができる。 水混和性有機溶媒に溶解した溶液中に充填可
能なポリマーラテツクス及び前記溶液中の非拡
散性色素画像形成物質が不溶性になるに充分な
水を徐々に加えることにより非拡散性色素画像
形成物質を充填可能なポリマーラテツクス粒子
中に組み入れる方法。 該水混和性有機溶媒及び該充填可能なポリマ
ーラテツクスについては、特開昭51−59942号
公報及び同51−59943号公報に詳しく記載され
ている。 サンドグラインダー若しくはコロイドミル等
を用いて機械的に微粒子化し、親水性コロイド
中に分散する方法。 水混和性有機溶媒に溶解後、好ましくは界面
活性剤の存在下に水中に沈澱させ、その沈澱物
を親水性コロイド中に分散する例えば特願昭52
−54108号公報に記載の如き方法。 ポリマーと共にアルカリ性水溶液に溶解後、
酸でPHを調整して非拡散性色素画像形成物質を
沈澱させ、親水性コロイド中に分散する方法。 本発明に係る感光性ハロゲン化銀乳剤は、例え
ば塩化銀、臭化銀、塩臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭
化銀またはこれらの混合物のコロイド状分散物か
ら成る。このハロゲン化銀乳剤に使用するハロゲ
ン化銀粒子は微粒子のものでも粗粒子のものでも
よく、平均粒径が約0.1ミクロンから約2ミクロ
ンの範囲にあるのが有用である。 またこのハロゲン化銀乳剤は公知の任意の方法
で調整することができる。 又、実質的な表面感光性を持つハロゲン化銀粒
子を含む乳剤が用いられ、又、実質的な感光性を
粒子内部に持つハロゲン化銀粒子を含む乳剤も用
いられる。 本発明に於いてはネガ型乳剤あるいは直接ポジ
乳剤でもよい。 多色色素画像を得る場合には、感光性ハロゲン
化銀乳剤層と色素または色素前駆体を含む錯体の
組み合わせ単位を2組以上用いることが好まし
く、組み合わせ単位間に中間層を用いることが有
利である。中間層は組み合わせ単位間に起る好ま
しくない相互作用を防止するとともに、拡散性色
素もしくはその前駆体やアルカリ処理組成物の拡
散性の調節を行う。 本発明に係る写真要素の支持体としては、従来
知られた写真材料の支持体を用いることができ、
目的に応じて透明であつても不透明であつてもよ
い。 前記錯体の写真有用物質を色素画像形成物質と
して有する写真要素は特にカラー拡散転写用写真
要素として有用である。カラー拡散転写用写真要
素としては種々の態様のものを用いることができ
るが代表的な態様は、必須なものとして順に第1
の支持体、これに隣接して色素画像形成物質を含
む錯体と組みあわされたハロゲン化銀乳剤層、次
いで受像層及び第2の支持体を有する。 通常はアルカリ性処理組成物は、処理の際に第
1の支持体とハロゲン化銀乳剤層の間または受像
層とハロゲン化銀乳剤層の間に挿入される。 第1の支持体とハロゲン化銀乳剤層の間または
第2の支持体と受像層の間には支持体上に中和層
及びタイミング層が塗設されていることが好まし
い。その他通常、カラー拡散転写用写真要素に使
用される光反射層、不透明層、保護層等、種々の
層及び種々の添加剤を用いることができる。 特に多色色素画像を得るのに好ましいカラー拡
散転写用写真要素は、二つの透明支持体間に、順
に必須層として受像層、光反射層、不透明層、シ
アン色素画像形成物質と組みあわされた赤感性ハ
ロゲン化銀乳剤層、中間層、マゼンタ色素画像形
成物質と組みあわされた緑感性ハロゲン化銀乳剤
層、中間層、イエロー色素画像形成物質と組みあ
わされた青感性ハロゲン化銀乳剤層、保護層、タ
イミング層および中和層を有するものである。 次に本発明に係る前記錯体の具体例を掲げる
が、本発明はこれらに限定するものではない。 前記した本発明に係る錯体は、下記の方法に従
つて合成された。 (1) バラスト基をもつた配位子と中心遷移金属イ
オンとの反応により中間体錯体を合成した。 (2) 次に、ジエチレントリアミンのような3座配
位子との反応により、色素などの写真有用物質
残基との結合可能な基(アミン、OH、COOH
など)を有する錯体を合成した。 (3) 色素のスルホニルクロライドなどと上記錯体
との反応により、CLER化合物を合成した。 前記の具体的な本発明に係る錯体(CLER化合
物)例での化合物の合成において、各場合に構造
は電子スペクトルや赤外線吸収スペクトルにより
確認されたが、ある場合にはさらにNMRスペク
トルにより確かめられた。適用できる場合には中
間体の融点により化合物を確かめられた。 次に合成手法をあげて合成法を具体的に説明す
る。 合成例 1 (1) 本発明に係る錯体は、下記の方法で一般的に
合成される。 (1) バラスト基をもつた配位子と中心遷移金属
イオンとの反応により中間体錯体を合成す
る。 (2) 次にジエチレントリアミンのような3座配
位子との反応により、色素などの写真有用物
質残基との結合可能な基(アミン、OH、
COOHなど)を有する錯体を合成する。 (3) 色素のスルホニルクロライドなどと上記錯
体との反応により本発明に係る錯体を合成す
る。 このようにして合成された本発明に係る錯体
は、電子スペクトル、赤外線吸収スペクトルま
たは、NMRスペクトルの解析、ある場合には
中間体の融点により確認される。 (2) 中間体の合成例 (イ) N−オクチルエチレンジアミンの合成 無水エチレンジアミン50g(0.83モル)と
オクチルクロライド31.2g(0.21モル)とエ
タノール400mlを混合し、6時間加熱還流し
た。エタノールを減圧留去後、下層を除き、
ベンゼン200ml、水100mlを上層に加え、よく
水洗する。ベンゼン溶液を無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥後、濃縮し、冷却すると結晶が析出
してくる。過後再度、ベンゼン200mlに溶
かし、水で洗浄を行なつた。ベンゼン溶液を
無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮し、冷却
すると結晶が析出した。過後、少量のメタ
ノールで洗浄した。収量29.2g(81%)
(mp29−31℃) (ロ) ジクロロビス(N−オクチルエチレンジア
ミン)コバルト()クロライドの合成 N−オクチルエチレンジアミン36.2g
(0.21モル)をメタノール1.3mlに加熱溶解す
る。撹拌しながら、塩化コバルト・6水塩
33.9g(0.14モル)とメタノール100mlを加
える。浴温を40℃に保つたままで空気を吹き
込み14時間反応させる。濃塩酸77mlを加え
て、さらに空気を吹き込み15時間反応する。
濃縮後、冷却すると、緑色の結晶が析出して
くるので過し、メタノールで洗浄する。 収量49.8g(93%) (ハ) ビス(N−オクチルエチレンジアミン)ジ
エチレントリアミンコバルト()クロライ
ドの合成 ジクロロビス(N−オクチルエチレンジア
ミン)コバルト()錯体67.8gをエタノー
ル800ml中に加熱分散させる。ジエチレント
リアミン15.1g(0.146モル)をエタノール
100mlに溶かした溶液を滴下していくと、溶
液の色は直ちに緑色から黄褐色に変化する。
滴下後、さらに、60℃に加熱3時間反応させ
る。反応後、溶液を濃縮し、析出してきた固
体を別する。少量の冷メタノールで洗浄す
る。 収量 61.1g(75%) 合成例 2 例示化合物(1)の合成 ビス(N−オクチルエチレンジアミン)ジエチ
レントリアミンコバルト()クロライド10g
(0.016モル)を1の酢酸エチル中に加熱分散さ
せ1時間撹拌しておく。トリエチルアミン3.2g
を加えた後、4−〔4−ヒドロキシ−8−ジメチ
ルアミノスルホンアミド−3(N−t−ブチルス
ルフアモイル)−1−ナフチルアゾ〕ベンゼンス
ルホニルクロライド9.9g(0.016モル)を加え
る。加熱還流して12時間反応させる。冷却後、沈
澱物を過し、酢酸エチル、水、0.1Nのアルカ
リ、水で洗浄する。 収量 14.6g(76%) 合成例 3 例示化合物(8)の合成 ビス(N−オクチルエチレンジアミン)ジエチ
レントリアミンコバルト()クロライド10g
(0.016モル)を1の酢酸エチル中に加熱分散さ
せ、1時間撹拌しておく。トリエチルアミン3.2
gを加えた後、4−〔4−ベンゾイルオキシ−8
−ジメチルアミノスルホンアミド−3−(N−t
−ブチルスルフアモイル)−1−ナフチルアゾ〕
ベンゼンスルホニルクロライド11.4g(0.016モ
ル)を加える。加熱還流して12時間反応させる。
冷却後、沈澱物を過し、酢酸エチル、水で洗浄
する。 収量 15.1g(72%) 合成例 4 例示化合物(10)の合成 ビス(N−オクチルエチレンジアミン)ジエチ
レントリアミンコバルト()クロライド10g
(0.016モル)を1の酢酸エチル中に加熱分散さ
せ、1時間撹拌しておく。トリエチルアミン3.2
gを加えた後、4−(3−クロロスルホニルフエ
ニルアゾ)−3−メチルアミノカルボアミド−1
−フエニルピラゾロン−5−オン6.7g(0.016モ
ル)を加える。加熱還流して8時間反応させる。
冷却後過し、酢酸エチル、水、0.1Nのアルカ
リ、水で洗浄する。 収量 12.4g(78%) 合成例 5 例示化合物(11)の合成 ビス(N−オクチルエチレンジアミン)ジエチ
レントリアミンコバルト()クロライド10g
(0.016モル)を1の酢酸エチル中に加熱分散さ
せ、1時間撹拌しておく。トリエチルアミン3.2
gを加えた後、4−〔2−{2−(4−クロロスル
ホニルフエニル)エチルスルホニル}−4−ニト
ロフエニルアゾ〕−5−(N,N−ジメチルアミノ
スルホンアミド)−1−ナフトール12.1g(0.016
モル)を加える。加熱還流して12時間反応させ
る。冷却後、沈澱物を過し、酢酸エチル、水、
0.1Nアルカリ、水で洗浄する。 収量 14.8g(68%) 本発明に係る錯体は、電子供与体により還元さ
れる。電子供与体としては、ハロゲン化銀現像作
用を有すると否とにかかわらず、該錯体を還元し
得るものであればよく種々のものを用いることが
できる。 好ましい電子供与体は、写真要素の処理条件下
において、本発明に係る錯体とのレドツクス反応
速度が半減期として30分以内のものである。 ハロゲン化銀現像主薬を電子供与体として用い
た場合にはハロゲン化銀の現像の結果として電子
供与体は酸化され、もはや電子供与体としては作
用しない。現像の行なわれない領域に残留する電
子供与体が錯体を還元する結果として、写真用物
質が放出される。 この場合の好ましい電子供与体は、露光された
ハロゲン化銀とのレドツクス反応速度における半
減期が本発明に係る錯体とのレドツクス反応にお
ける半減期に比して5乃至10倍速いものである。 ハロゲン化銀現像主薬でもある有用な代表的な
電子供与体としては、例えばアスコルビン酸、ジ
エチルヒドロキシルアミノの如きヒドロキシルア
ミン、2−メチル−4、5、6−トリヒドロキシ
ピリミジンの如きトリヒドロキシピリミジンをあ
げることができる。ハロゲン化銀現像作用のない
または弱い電子供与体は加水分解により電子供与
体を与える前駆体として用いることもできる。該
前駆体としては例えばラクトン類、少くとも1つ
のヒドロキシル基を加水分解可能な基で保護した
ハイドロキノン類及びイソオキサゾロン類をあげ
ることができる。 ハロゲン化銀現像作用がなぜか弱い電子供与体
は好ましくは非拡散性前駆体として本発明に係る
錯体と組み合わせて写真要素中に含有せしめられ
る。ハロゲン化銀の現像の結果生じたハロゲン化
銀現像主薬の酸化体が、加水分解により生成した
電子供与体と反応し、電子供与体を酸化する。つ
いで残余の電子供与体が錯体を還元する結果、写
真有用物質が放出される。 この場合に用いるハロゲン化銀現像剤としては
本発明に係る錯体とのレドツクス反応の半減期が
該錯体と電子供与体とのレドツクス反応の半減期
よりも5倍ないし10倍遅いものが好ましい。 有用な現像主薬としては、ハイドロキノン化合
物たとえばハイドロキノン、2、5−ジクロロハ
イドロキノンおよび2−クロロハイドロキノン;
アミノフエノール化合物たとえば、4−アミノフ
エノール、N−メチルアミノフエノール、3−メ
チル−4−アミノフエノールおよび3、5−ジブ
ロモアミノフエノール;カテコール化合物たとえ
ばカテコール、4−シクロヘキシルカテコール、
3−メトキシカテコールおよび4−(N−オクタ
デシルアミノ)カテコール;フエニレンジアミン
化合物たとえばN、N−ジエチル−p−フエニレ
ンジアミン、3−メチル−N、N−ジエチル−p
−フエニレンジアミン、3−メトキシ−N−エチ
ル−N−エトキシ−p−フエニレンジアミンおよ
びN、N、N′、N′−テトラメチル−p−フエニ
レンジアミンがあげられる。特に好ましい例とし
ては3−ピラゾリドン化合物たとえば1−フエニ
ル−3−ピラゾリドン、1−フエニル−4、4−
ジメチル−3−ピラゾリドン、4−ヒドロキシメ
チル−4−メチル−1−フエニル−3−ピラゾリ
ドン;1−m−トリル−3−ピラゾリドン、1−
p−トリル−3−ピラゾリドン、1−フエニル−
4−メチル−3−ピラゾリドン、1−フエニル−
5−メチル−3−ピラゾリドン、1−フエニル−
4、4−ビス−(ヒドロキシメチル)−3−ピラゾ
リドン、1、4−ジメチル−3−ピラゾリドン、
4−メチル−3−ピラゾリドン、4、4−ジメチ
ル−3−ピラゾリドン、1−(3−クロロフエニ
ル)−4−メチル−3−ピラゾリドン、1−(4−
クロロフエニル)−4−メチル−3−ピラゾリド
ン、1−(3−クロロフエニル)−3−ピラゾリド
ン、1−(4−クロロフエニル)−3−ピラゾリド
ン、1−(4−トリル)−4−メチル−3−ピラゾ
リドン、1−(2−トリル)−4−メチル−3−ピ
ラゾリドン、1−(4−トリル)−3−ピラゾリド
ン、1−(3−トリル)−3−ピラゾリドン、1−
(3−トリル)−4、4−ジメチル−3−ピラゾリ
ドン、1−(2−トリフルオロエチル)−4、4−
ジメチル−3−ピラゾリドンおよび5−メチル−
ピラゾリドンがあげられる。米国特許第3039869
号に開示されているもののごとき現像主薬の組合
せも用いることができる。そのような現像主薬は
処理組成物中に使用してもよいし、あるいは、少
なくとも一部を、任意の1層以上の写真要素の層
中に含ませることもできる。たとえば、ハロゲン
化銀乳剤層中、色素画像形成物質層、中間層、受
像層に用いることができる。 本発明において電子供与体(前駆体も含む)は
好ましくは写真要素中、前記一般式で示される錯
体の0.5乃至6倍の量で使用される。 加水分解可能な電子供与体であるイソオキサゾ
ロン類の中でも好ましいものは次の式で示される
ものである。 ここに、Aは前記式の残部と共に5〜6原子の
芳香環を形成するに必要な原子群を含む基を表わ
し、好ましくは炭素環式芳香環である。R4は水
素原子または、1〜30の炭素原子を含む好ましく
は該化合物を写真要素中非拡散性にするためのバ
ラスト基、たとえば8〜30の炭素原子を含む基で
あつて、N−置換カルバモイル基たとえばN−ア
ルキルカルバモイル、アルキルチオエーテル基、
N−置換スルフアモイル基たとえばN−アルキル
スルフアモイル、アルコキシカルボニル基等を包
含する。そしてR5に1〜30の炭素原子を含む置
換基を有してもよいアルキル基、または6〜30の
炭素原子を含む置換基を有してもよいアリール基
好ましくはメチル基である。この式の範囲に含ま
れる典型的な電子供与体には次のものがある: 他の加水分解可能な電子供与体であるラクトン
類としての具体例を示す。
【式】
【式】
更に別の具体例を示す。 次に本発明に係る錯体を用いた写真要素の実施
例を示す。なお、本発明は以下に掲げる実施例に
限定されるものではない。 実施例 1 積層単色感光要素の調製: 厚さ150μmの透明なポリエチレンテレフタレ
ートフイルム支持体上に、下記の層を順次塗布し
積層単色感光要素を用意した。 (1) ゼラチン及びポリ(スチレン−コ−N−ベン
ジル−N、N−ジメチル−N−メタクロイルア
ミノフエニルメチルアンモニウムクロライド−
コ−ジビニルベンゼン)(モル比48:48:4)
を各々2.7g/m2有する受像層。 (2) 二酸化チタン(22g/m2)及びゼラチン
(2.2g/m2)を有する光反射層。 (3) カーボンブラツク(2.8g/m2)及びゼラチ
ン(1.8g/m2)を有する不透明層。 (4) マゼンタCLER化合物1(0.44g/m2)ベン
ズイソキサゾロン電子供与体(0.37g/m2
N、N−ジエチルラウリルアミド(1.1g/m2
並びにゼラチン(2.5g/m2)を有するマゼン
タ色素画像形成物質層。 (5) 緑感光性沃化銀乳剤(銀に換算して0.76g/
m2)及びゼラチン(1.15g/m2)を有する緑感
光性乳剤層。 (6) ムコクロル酸(100mg/m2)及びゼラチン
(1g/m2)を有する保護層。 ここで、CLER化合物1の分散液は次のように
して調整した。 CLER化合物1の1gを3mlのN、N−ジメチ
ルホルムアミドに溶解し、その溶液に3mlの酢酸
エチルとN、N−ジエチルラウリルアミドを添加
し、この溶液をアルカノールXC(Du pont社製)
0.24gを含む10%ゼラチン水溶液25mlに乳化分散
した。 次に厚さ100μmの透明なポリエチレンテレフ
タレートフイルム支持体上に、下記の層を順次塗
布し処理シートを用意した。 (1) アクリル酸とブチルアクリレートの共重合体
(75/25重量%)(22g/m2)を有する中和層。 (2) 95%二酢酸セルロース(酢化度40%)および
5%ポリ(スチレン−無水マレイン酸)共重合
体の混合物(5g/m2)を有するタイミング層
(二層構成のうちの下層) (3) ポリ(塩化ビニリデン−コ−アクリロニトリ
ル−コ−アクリル酸)(79/15/6重量%)
(1.1g/m2)を有するタイミング層(二層構成
のうちの上層) と用意された積層単色感光要素に、1段の濃度差
が0.15の銀ウエツジからなる全30段の光楔を通し
て規定の露光を与え、その後上記処理シートを重
ね合わせ、更にその間に下記組成の内容量約1.0
mlの処理組成物を含むポツドを付着させ、フイル
ム単位を作つた。次に上記フイルム単位を一対の
加圧的に並置された約340μmの間隙を有するロ
ーラーの間を通過させることによりポツドを破裂
させその内容物を上記感光要素と処理シートの間
に展開させた。 ここで用いた処理組成物の組成は次の通りであ
つた。 水酸化ナトリウム 56g 亜硫酸ナトリウム 2.0g 4−ヒドロキシメチル−4−メチル−1−フエニ
ル−3−ピラゾリドン 8.0g 5−メチルベンゾトリアゾール 2.8g カーボンブラツク(Reven450コロンビア・カー
ボン社製) 150g カルボキシ・メチル・セルロース・ナトリウム塩
(高粘度型東京化成製) 50.0g ベンジルアルコール 1.5ml 蒸留水を加えて 1000.0ml 数分後に色素画像が感光要素の透明支持体を通
して観測された。 得られた色素画像の反射濃度(サクラ光電濃度
計FIA−60型を使用)を緑(λmax=554nm)フ
イルターによつて測定した。 明確なポジのマゼンタ色素画像(Dmax1.83、
Dmax0.24)が得られた。 実施例 2 実施例1の積層単色感光要素のうち第4、5層
を次の層に変更して積層単色感光要素を用意し
た。 (4) 緑感性沃臭化銀乳剤(銀に換算して0.76g/
m2) マゼンタCLER化合物8(0.48g/m2)、ベン
ズイソオキサゾロン電子供与体(0.37g/m2
N、N−ジエチルラウリルアミド(1.1g/m2
並びにゼラチン(3.6g/m2)を有する緑感光
性マゼンタ色素画像形成物質層。 用意された積層単色感光要素に銀ウエツジを通
して規定の露光を与え、実施例1に示した処理シ
ートを重ね合わせ、更に、その間に実施例1で用
いた処理組成物を含むポツドを付着させ、フイル
ム単位をつくつた。 このフイルム単位を一対の加圧的に並置された
ローラーの間を通過させることにより、ポツドを
破裂させ、その内容物を上記感光要素と処理シー
トの間に展開させた。 明確なポジのマゼンタ色素画像(Dmax1.85
Dmin0.22)が得られた。 実施例 3 厚さ150μmの透明なポリエチレンテレフタレ
ートフイルム支持体上に、下記の層を順次塗布
し、積層多色感光要素を用意した。 (1) ゼラチン及びポリ(スチレン−コ−N−ベン
ジル−N、N−ジメチル−N−メタクロイルア
ミノフエニルメチルアンモニウムクロライド−
コ−ジビニルベンゼン)(モル比48:48:4)
を各々2.7g/m2有する受像層 (2) 二酸化チタン(22g/m2)及びゼラチン
(2.2g/m2)を有する光反射層 (3) カーボンブラツク(2.8g/m2)及びゼラチ
ン(1.8g/m2)を有する不透明層 (4) シアンCLER化合物11(0.35g/m2)ベンズ
イソキサゾロン電子供与体(0.26g/m2)N、
N−ジエチルラウリルアミド(1.1g/m2)並
びにゼラチン(2.5g/m2)を有するシアン色
素画像形成物質層、 (5) 赤感光性沃臭化銀乳剤(銀に換算0.53g/
m2)及びゼラチン(0.90g/m2)の赤感光性乳
剤層 (6) 2−アセチル−5−sec−オクタデシルヒド
ロキノン(0.45g/m2)、フタル酸ジブチル
(0.225g/m2)及びゼラチン(1.0g/m2)の
中間層 (7) マゼンタCLER化合物1(0.45g/m2)、ベン
ズイソオキサゾロン電子供与体(0.37g/m2
ジエチルラウリルアミド(1.1g/m2)並びに
ゼラチン(2.5g/m2)を有するマゼンタ色素
画像形成物質層。 (8) 緑感光性沃臭化銀乳剤(銀に換算0.76g/
m2)及びゼラチン(1.15g/m2)を有する緑感
光性乳剤層。 (9) 2−アセチル−5−sec−オクタデシルヒド
ロキノン(0.45g/m2)、フタル酸ジブチル
(0.225g/m2)及びゼラチン(0.10g/m2)の
中間層。 (10) イエローCLER化合物10(0.50g/m2)、ベン
ズイソオキサゾロン電子供与体(0.47g/m2)、
N、N−ジエチルラウリルアミド(1.1g/m2
並びにゼラチン(2.5g/m2)を有するイエロ
ー色素画像形成物質層。 (11) 青感光性沃臭化銀乳剤(銀に換算0.97g/
m2)及びゼラチン(1.50g/m2)を有する青感
光性乳剤層。 (12) テトラキス(ビニルスルホニルメチル)メタ
ン(0.2g/m2)及びゼラチン(0.9g/m2)よ
りなる保護層。 用意された積層多色感光要素に銀ウエツジを通
して規定の露光を与え、実施例1に示した処理シ
ートを重ね合わせ、更に、その間に実施例1で用
いた処理組成物を含むポツドを付着させ、フイル
ム単位を作つた。このフイルム単位を一対の加圧
的に並置されたローラーの間を通過させることに
より、ポツドを破裂させ、その内容物を上記感光
要素と処理シートの間に展開させた。15分後、
赤、緑及び青の各色光に対する濃度を測定し、下
記の表の結果が得られた。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 支持体上に、感光性ハロゲン化銀乳剤層およ
    び多座配位子を少くとも1つ配位し、該多座配位
    子の少なくとも1つが色素およびその前駆体から
    選ばれる拡散性の写真有用物質の残基を有しアル
    カリ性の下で還元されて配位子交換活性となり、
    該写真有用物質を遊離する下記一般式で表される
    非拡散性の配位子交換不活性錯体を有する写真感
    光要素。 一般式 〔式中、MeはCo()、Cr()またはRh()
    を表わし、LaおよびLbは多座配位子、Lcおよび
    Ldは単座配位子または多座配位子を表わし、X1
    は上記写真有用物質の残基、X2は上記写真有用
    物質の残基またはバラスト基を表わし、Yは錯体
    の対イオンを表わす。 p、q、rおよびsは各々配位子の配位箇数で
    あり、tは錯体の中和則を満足させる対イオンの
    箇数である。なお、pは1乃至3の整数、qは0
    乃至3の整数を表わす。但し、qが0のときはp
    は2または3の整数である。rおよびsは各々0
    乃至4の整数を表わし、tは0乃至6の整数を表
    わす。〕 2 前記錯体が、アルカリ性還元環境下での前記
    錯体の配位子交換活性化によつて、アルカリ性還
    元環境下での配位子交換交換反応の半減期が、前
    記錯体の半減期の1/2以下である配位子交換活性
    錯体を生成する錯体であることを特徴とする特許
    請求の範囲第1項に記載の写真感光要素。 3 前記錯体が、6配位錯体であることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項または第2項に記載の
    写真感光要素。 4 前記錯体がコバルト錯体であることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項乃至第3項のいずれか
    1項に記載の写真感光要素。 5 前記錯体の多座配位子がエチレンジアミン誘
    導体であることを特徴とする特許請求の範囲第1
    項乃至第4項のいずれか1項に記載の写真感光要
    素。 6 前記錯体が電子供与体と共存することを特徴
    とする特許請求の範囲第1項乃至第5項のいずれ
    か1項に記載の写真感光要素。
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