JPS6328014Y2 - - Google Patents
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- Publication number
- JPS6328014Y2 JPS6328014Y2 JP10735082U JP10735082U JPS6328014Y2 JP S6328014 Y2 JPS6328014 Y2 JP S6328014Y2 JP 10735082 U JP10735082 U JP 10735082U JP 10735082 U JP10735082 U JP 10735082U JP S6328014 Y2 JPS6328014 Y2 JP S6328014Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cam
- retainer
- housing
- drive shaft
- brake member
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
- 230000008878 coupling Effects 0.000 claims description 3
- 238000010168 coupling process Methods 0.000 claims description 3
- 238000005859 coupling reaction Methods 0.000 claims description 3
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 5
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 2
- 230000007704 transition Effects 0.000 description 1
Landscapes
- Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)
- One-Way And Automatic Clutches, And Combinations Of Different Clutches (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
本考案は四輪駆動用ハブ・クラツチ、特にカム
を介してドライブシヤフトによりリテーナを駆動
させることにより、ブレーキ部材の耐久性を改善
したハブ・クラツチに関する。
を介してドライブシヤフトによりリテーナを駆動
させることにより、ブレーキ部材の耐久性を改善
したハブ・クラツチに関する。
本出願人が先に提案したハブ・クラツチとし
て、例えば第1図イ及びロに示すものがあり、ド
ライブシヤフト1にスプライン結合されたドライ
ブギヤ2と、ドライブギヤ2と内周部でスプライ
ン結合し外周部にギヤ部を有して軸方向に移動自
在のスライドギヤ3と、内周部にスライドギヤ3
と係合するギヤ部を有し外周部をホイール・ハブ
19へボルト20を介して固定されたハウジング
4とスライドギヤ3とスプライン結合し該スライ
ドギヤの軸方向に所定の距離に渡つて移動自在の
カム5と、カム5と係合するカム部を有しドライ
ブギヤ2の外側に回転自在に配設されたリテーナ
6とリテーナ6のカム部と係合するカム部を有
し、カム5とリテーナ6との係合が解除されたと
き係合突起7a,2aを介してドライブギヤ2に
よつて直接駆動され、円すい形摩擦外周面を有し
て軸方向に移動自在の第1ブレーキ部材7と、第
1ブレーキ部材7と係合する円すい形内周面を有
し固定系スピンドル16のキー溝に係合された軸
方向に移動自在の第2ブレーキ部材8と、第2ブ
レーキ部材8の脱落防止用サークリツプ9と、ス
ピンドル16の半径方向外側に配設されてホイー
ル・ベアリング18を固定するナツト11と、ナ
ツト11の回転を止めるロツク・ワツシヤ12お
よびサークリツプ13と、比較的小さなばね力を
有してナツト11と第2ブレーキ部材8との間に
配設される弾性部材10と、所定のばね力を有し
てスライドギヤ3の半径方向外側に同軸状に配設
され一端をリテーナ6に着座し他端をばねホルダ
ー17を介してカム5に着座してカム5を軸方向
左方(オフ方向)に押圧する第1コイルばね14
と、第1コイルばね14の内側に同軸状に配列さ
れ第1コイルばね14より小さなばね力を有して
スライドギヤ3を軸方向右方(オン方向)に押圧
する第2コイルばね15を有する。
て、例えば第1図イ及びロに示すものがあり、ド
ライブシヤフト1にスプライン結合されたドライ
ブギヤ2と、ドライブギヤ2と内周部でスプライ
ン結合し外周部にギヤ部を有して軸方向に移動自
在のスライドギヤ3と、内周部にスライドギヤ3
と係合するギヤ部を有し外周部をホイール・ハブ
19へボルト20を介して固定されたハウジング
4とスライドギヤ3とスプライン結合し該スライ
ドギヤの軸方向に所定の距離に渡つて移動自在の
カム5と、カム5と係合するカム部を有しドライ
ブギヤ2の外側に回転自在に配設されたリテーナ
6とリテーナ6のカム部と係合するカム部を有
し、カム5とリテーナ6との係合が解除されたと
き係合突起7a,2aを介してドライブギヤ2に
よつて直接駆動され、円すい形摩擦外周面を有し
て軸方向に移動自在の第1ブレーキ部材7と、第
1ブレーキ部材7と係合する円すい形内周面を有
し固定系スピンドル16のキー溝に係合された軸
方向に移動自在の第2ブレーキ部材8と、第2ブ
レーキ部材8の脱落防止用サークリツプ9と、ス
ピンドル16の半径方向外側に配設されてホイー
ル・ベアリング18を固定するナツト11と、ナ
ツト11の回転を止めるロツク・ワツシヤ12お
よびサークリツプ13と、比較的小さなばね力を
有してナツト11と第2ブレーキ部材8との間に
配設される弾性部材10と、所定のばね力を有し
てスライドギヤ3の半径方向外側に同軸状に配設
され一端をリテーナ6に着座し他端をばねホルダ
ー17を介してカム5に着座してカム5を軸方向
左方(オフ方向)に押圧する第1コイルばね14
と、第1コイルばね14の内側に同軸状に配列さ
れ第1コイルばね14より小さなばね力を有して
スライドギヤ3を軸方向右方(オン方向)に押圧
する第2コイルばね15を有する。
以上の構成において、第1図イに示す後輪駆動
なる2輪駆動(以下2WDと記す)から前輪駆動
を加えた4輪駆動(以下4WDと記す)に切り換
えたいときは、運転席に設けたシフト・レバーを
操作して2WDから4WDに切り換えるとドライブ
シヤフト1が回転し始める。ドライブシヤフト1
が回転すると、ドライブシヤフト1とスプライン
結合されているスライドギヤ3もカム5を伴つて
一緒に回転する。この場合カム5は突起を有して
リテーナ6のV型みぞにはまつているためリテー
ナ6も回転しようとする。このため、リテーナ6
は、軸方向左方のV型突起を介して第1ブレーキ
部材7を回転しようとする。第1ブレーキ部材7
はナツト11で制動される第2ブレーキ部材の円
すい面と軽く接触しているため、V型突起とV型
みぞとのくさび作用によりナツト11に押し付け
られ、そのブレーキ力が増大する。このブレーキ
力の増大がくさび作用(軸方向のスラスト力)を
さらに大きくし、所定の制動力が提供され第1、
第2のブレーキ部材7と8はスリツプしなくな
る。ナツト11は固定系16に結合されているた
め、第1、第2のブレーキ部材7,8、さらには
リテーナ6が制動されて回転が抑制されることに
なる。このため、カム5とリテーナ6との間に相
対的な回転が生じて軸方向のスラスト力が発生
し、カム5は第1コイルばね14を圧縮しながら
第1図ロに示す位置まで軸方向右方へ移動され、
その結果ドライブシヤフト1とハウジング4とが
結合されて4WDが得られる。このときカム5の
突起はリテーナ6のV型みぞから軸方向右方へ飛
び出るためリテーナ6を回転させる力は消滅し、
従つて、第1、第2のブレーキ部材7,8をナツ
ト11に押し付ける力も消滅する。そしてドライ
ブシヤフト1と第1のブレーキ部材7は相対的に
回転し、ドライブギヤ2の突起2aが第1のブレ
ーキ部材7の突起7aに係合するため第1のブレ
ーキ部材7はドライブシヤフト1から突起2a,
7aを介して直接駆動される。
なる2輪駆動(以下2WDと記す)から前輪駆動
を加えた4輪駆動(以下4WDと記す)に切り換
えたいときは、運転席に設けたシフト・レバーを
操作して2WDから4WDに切り換えるとドライブ
シヤフト1が回転し始める。ドライブシヤフト1
が回転すると、ドライブシヤフト1とスプライン
結合されているスライドギヤ3もカム5を伴つて
一緒に回転する。この場合カム5は突起を有して
リテーナ6のV型みぞにはまつているためリテー
ナ6も回転しようとする。このため、リテーナ6
は、軸方向左方のV型突起を介して第1ブレーキ
部材7を回転しようとする。第1ブレーキ部材7
はナツト11で制動される第2ブレーキ部材の円
すい面と軽く接触しているため、V型突起とV型
みぞとのくさび作用によりナツト11に押し付け
られ、そのブレーキ力が増大する。このブレーキ
力の増大がくさび作用(軸方向のスラスト力)を
さらに大きくし、所定の制動力が提供され第1、
第2のブレーキ部材7と8はスリツプしなくな
る。ナツト11は固定系16に結合されているた
め、第1、第2のブレーキ部材7,8、さらには
リテーナ6が制動されて回転が抑制されることに
なる。このため、カム5とリテーナ6との間に相
対的な回転が生じて軸方向のスラスト力が発生
し、カム5は第1コイルばね14を圧縮しながら
第1図ロに示す位置まで軸方向右方へ移動され、
その結果ドライブシヤフト1とハウジング4とが
結合されて4WDが得られる。このときカム5の
突起はリテーナ6のV型みぞから軸方向右方へ飛
び出るためリテーナ6を回転させる力は消滅し、
従つて、第1、第2のブレーキ部材7,8をナツ
ト11に押し付ける力も消滅する。そしてドライ
ブシヤフト1と第1のブレーキ部材7は相対的に
回転し、ドライブギヤ2の突起2aが第1のブレ
ーキ部材7の突起7aに係合するため第1のブレ
ーキ部材7はドライブシヤフト1から突起2a,
7aを介して直接駆動される。
4WDから2WDにしたい場合は、シフト・レバ
ーを4WDから2WDに切り換えて、車を今まで走
つた方向と逆方向にわずか移動させると、第1の
ブレーキ部材7の突起7aとドライブギヤ2の突
起2aは離れ、第1のブレーキ部材7への入力は
前述のようにV型みぞからだけとなるから、第
1、第2のブレーキ部材7,8は固定される。車
両の移動により車輪が回転し、ハウジング4によ
りドライブギヤ3とドライブシヤフト1が回転さ
れるが、リテーナ6は第1、第2のブレーキ部材
7,8により固定されるため、リテーナ6とカム
5は相対的に回転し、第1コイルばね14の作用
によりカム5のV型突起はリテーナ6のV型みぞ
に落ち込む。このため、スライドギヤ3は第1図
イに示す位置まで左方向に移動する。その結果ハ
ウジング4とドライブシヤフト1の結合が解除さ
れてドライブシヤフト1の回転が止まり2WDが
得られる。
ーを4WDから2WDに切り換えて、車を今まで走
つた方向と逆方向にわずか移動させると、第1の
ブレーキ部材7の突起7aとドライブギヤ2の突
起2aは離れ、第1のブレーキ部材7への入力は
前述のようにV型みぞからだけとなるから、第
1、第2のブレーキ部材7,8は固定される。車
両の移動により車輪が回転し、ハウジング4によ
りドライブギヤ3とドライブシヤフト1が回転さ
れるが、リテーナ6は第1、第2のブレーキ部材
7,8により固定されるため、リテーナ6とカム
5は相対的に回転し、第1コイルばね14の作用
によりカム5のV型突起はリテーナ6のV型みぞ
に落ち込む。このため、スライドギヤ3は第1図
イに示す位置まで左方向に移動する。その結果ハ
ウジング4とドライブシヤフト1の結合が解除さ
れてドライブシヤフト1の回転が止まり2WDが
得られる。
しかし、以上説明したハブ・クラツチにおいて
は、第1図イに示す2輪駆動状態から第1図ロに
示す4輪駆動状態になる過程でスライドギヤ3が
ハウジング4のギヤ部と噛合が同期しないときい
わゆる、ラチエテイングを起しているとき(第1
図ハ,ホの状態)、リテーナ6は未だ完全にオン
していないハウジング4の抵抗により遅れ回転を
行なおうとするため、リテーナ6とドライブギヤ
2により駆動されるブレーキ7との間(リテーナ
の第2カム部6bとブレーキ7のカム部7bとの
接触部)に軸方向のスラスト力が発生し、ブレー
キ7がブレーキ8に押し付けられたまま回転す
る。そのため、ブレーキの耐久性が低下する恐れ
がある。
は、第1図イに示す2輪駆動状態から第1図ロに
示す4輪駆動状態になる過程でスライドギヤ3が
ハウジング4のギヤ部と噛合が同期しないときい
わゆる、ラチエテイングを起しているとき(第1
図ハ,ホの状態)、リテーナ6は未だ完全にオン
していないハウジング4の抵抗により遅れ回転を
行なおうとするため、リテーナ6とドライブギヤ
2により駆動されるブレーキ7との間(リテーナ
の第2カム部6bとブレーキ7のカム部7bとの
接触部)に軸方向のスラスト力が発生し、ブレー
キ7がブレーキ8に押し付けられたまま回転す
る。そのため、ブレーキの耐久性が低下する恐れ
がある。
本考案は上記に鑑みてなされたものであり、リ
テーナ用ブレーキ部材の耐久性の向上を図るた
め、リテーナの非カム面にカム係合部を設けるこ
とによりリテーナとブレーキ部材との相対的回転
を抑止するようにしたハブ・クラツチを提供する
ものである。
テーナ用ブレーキ部材の耐久性の向上を図るた
め、リテーナの非カム面にカム係合部を設けるこ
とによりリテーナとブレーキ部材との相対的回転
を抑止するようにしたハブ・クラツチを提供する
ものである。
以下添付図面を参照して本考委を詳細に説明す
る。なお、第1図および第2図において同一部品
は同一符号を付してあり、重複する説明は省略す
る。
る。なお、第1図および第2図において同一部品
は同一符号を付してあり、重複する説明は省略す
る。
第2図イ,ロは本考案の第1の実施例、第3図
イ,ロは第2の実施例によるハブ・クラツチの構
成説明図であつて前者はリテーナの非カム面に係
合段部を形成した状態、後者は非カム面に係合ピ
ン6eを取り付けた状態を示す(なお第1図を併
せて参照する。)。
イ,ロは第2の実施例によるハブ・クラツチの構
成説明図であつて前者はリテーナの非カム面に係
合段部を形成した状態、後者は非カム面に係合ピ
ン6eを取り付けた状態を示す(なお第1図を併
せて参照する。)。
第2図及び第3図に於て、符号6aはリテーナ
の第1カム部、6bはリテーナの第2カム部、6
cはリテーナの非カム面、6dは係合段部、6e
はリテーナの係合ピンを示し、非カム面6cは第
1カム部6aの両側に位置し、係合段部6dは該
非カム面6c上に形成されている。第3図の係合
ピン6eは例えば非カム面6c上に形成された孔
内に嵌着され、その一部が突出するよう構成する
(以下係合段部6d及び係合ピン6eを併せて係
合部という)。
の第1カム部、6bはリテーナの第2カム部、6
cはリテーナの非カム面、6dは係合段部、6e
はリテーナの係合ピンを示し、非カム面6cは第
1カム部6aの両側に位置し、係合段部6dは該
非カム面6c上に形成されている。第3図の係合
ピン6eは例えば非カム面6c上に形成された孔
内に嵌着され、その一部が突出するよう構成する
(以下係合段部6d及び係合ピン6eを併せて係
合部という)。
以上の構成において、第2図に示す2輪駆動状
態で運転席のシフト・レバー(図示せず)を
2WD(2輪駆動)から4WD(4輪駆動)に切り換
えると、ドライブシヤフト1が回転し始め、ドラ
イブギヤ2およびスライドギヤ3もカム5を伴つ
て一緒に回転する。このときカム5はリテーナ6
と係合しているため、リテーナ6も回転しようと
する。このためリテーナ6によつて第1ブレーキ
部材7も回転されようとするが、第1ブレーキ部
材7と第2ブレーキ部材8の円すい形摩擦面は弾
性部材10によつて互に軽く接触しているため、
リテーナ6のカム部と第1ブレーキ部材7のカム
部とのくさび作用によつて第1ブレーキ部材7は
第2ブレーキ部材8の円すい形摩擦面に押し付け
られてそのブレーキ力が増大する。このブレーキ
力の増大がくさび作用(軸方向のスラスト力)を
さらに大きくし、所定の制動力を提供する。第2
ブレーキ部材8は、その回り止め用キー8aが固
定系のスピンドル16のキー溝16aに係合され
ているため、回転せず、第1ブレーキ部材7、さ
らにはリテーナ6が制動されてその回転が抑制さ
れる。その結果カム5とリテーナ6との間に相対
的な回転が生じて軸方向のスラスト力が発生しカ
ム5は第1コイルばね14を圧縮しながら第2図
イに示す位置から軸方向右方の所定の位置(第2
図ロの位置)まで移動する。そのため第2コイル
ばね15が圧縮され、その第2コイルばね15の
蓄勢エネルギーによつてスライドギヤ3は、軸方
向右方へ押しやられてクラツチ結合する。このク
ラツチ結合の状態およびスライドギヤ3とハウジ
ング4のギヤ部の噛合関係が悪いためにラチエツ
テイングを起こしている状態(即ち軸方向のスラ
スト力によつてカム5がオン方向に移動して、カ
ム5とリテーナ6のカム結合関係が触かれた状
態)では、ドライブギヤ2と、第1ブレーキ部材
7およびリテーナ6とは相対的に回転方向にずれ
を生じて、第1ブレーキ部材7はドライブシヤフ
ト1、ドライブギヤ2によつて回転されリテーナ
6はドライブシヤフト1、ドライブギヤ2、スラ
イドギヤ3からカム5を介して回転されることに
なる。リテーナ6がリテーナの係合部に係合され
たカム5のカム部5bを介してドライブシヤフト
1から駆動されると、リテーナ6とブレーキ部材
7との間に軸方向のスラスト力が発生しなくなる
ため第1ブレーキ部材7と第2ブレーキ部材8と
の間には大きな摩擦抵坑が生じることはない。次
にスライドギヤ3とハウジング4のギヤの噛合関
係が一致するとスライドギヤ3は第2コイルばね
15によつて第1図ロに示す位置まで右方に移動
され、ドライブシヤフト1とハウジング4との結
合がドライブギヤ2およびスライドギヤ3を介し
て行なわれて4WDが得られる。
態で運転席のシフト・レバー(図示せず)を
2WD(2輪駆動)から4WD(4輪駆動)に切り換
えると、ドライブシヤフト1が回転し始め、ドラ
イブギヤ2およびスライドギヤ3もカム5を伴つ
て一緒に回転する。このときカム5はリテーナ6
と係合しているため、リテーナ6も回転しようと
する。このためリテーナ6によつて第1ブレーキ
部材7も回転されようとするが、第1ブレーキ部
材7と第2ブレーキ部材8の円すい形摩擦面は弾
性部材10によつて互に軽く接触しているため、
リテーナ6のカム部と第1ブレーキ部材7のカム
部とのくさび作用によつて第1ブレーキ部材7は
第2ブレーキ部材8の円すい形摩擦面に押し付け
られてそのブレーキ力が増大する。このブレーキ
力の増大がくさび作用(軸方向のスラスト力)を
さらに大きくし、所定の制動力を提供する。第2
ブレーキ部材8は、その回り止め用キー8aが固
定系のスピンドル16のキー溝16aに係合され
ているため、回転せず、第1ブレーキ部材7、さ
らにはリテーナ6が制動されてその回転が抑制さ
れる。その結果カム5とリテーナ6との間に相対
的な回転が生じて軸方向のスラスト力が発生しカ
ム5は第1コイルばね14を圧縮しながら第2図
イに示す位置から軸方向右方の所定の位置(第2
図ロの位置)まで移動する。そのため第2コイル
ばね15が圧縮され、その第2コイルばね15の
蓄勢エネルギーによつてスライドギヤ3は、軸方
向右方へ押しやられてクラツチ結合する。このク
ラツチ結合の状態およびスライドギヤ3とハウジ
ング4のギヤ部の噛合関係が悪いためにラチエツ
テイングを起こしている状態(即ち軸方向のスラ
スト力によつてカム5がオン方向に移動して、カ
ム5とリテーナ6のカム結合関係が触かれた状
態)では、ドライブギヤ2と、第1ブレーキ部材
7およびリテーナ6とは相対的に回転方向にずれ
を生じて、第1ブレーキ部材7はドライブシヤフ
ト1、ドライブギヤ2によつて回転されリテーナ
6はドライブシヤフト1、ドライブギヤ2、スラ
イドギヤ3からカム5を介して回転されることに
なる。リテーナ6がリテーナの係合部に係合され
たカム5のカム部5bを介してドライブシヤフト
1から駆動されると、リテーナ6とブレーキ部材
7との間に軸方向のスラスト力が発生しなくなる
ため第1ブレーキ部材7と第2ブレーキ部材8と
の間には大きな摩擦抵坑が生じることはない。次
にスライドギヤ3とハウジング4のギヤの噛合関
係が一致するとスライドギヤ3は第2コイルばね
15によつて第1図ロに示す位置まで右方に移動
され、ドライブシヤフト1とハウジング4との結
合がドライブギヤ2およびスライドギヤ3を介し
て行なわれて4WDが得られる。
4輪駆動から2輪駆動にしたいときは、前記シ
フト・レバー4WDから2WDに切換えて車を今ま
で走つた方向の逆方向にわずか移動させる。車輪
の回転に伴いハウジング4によつてスライドギヤ
3、ドライブギヤ2およびドライブシヤフト1は
回転されるが、リテーナ6はブレーキ部材7およ
び8により固定されているため、リテーナ6とカ
ム5は相対的に回転し第1コイルばね14の作用
によりカム5は軸方向左方に移動される。このた
めスライドギヤ3は第1図ロに示す位置からイに
示す位置まで軸方向左方に移動する。その結果、
ハウジング4とドライブシヤフト1との結合がス
ライドギヤ3を介して解除されてドライブシヤフ
ト1の回転が止まり2輪駆動が得られる。
フト・レバー4WDから2WDに切換えて車を今ま
で走つた方向の逆方向にわずか移動させる。車輪
の回転に伴いハウジング4によつてスライドギヤ
3、ドライブギヤ2およびドライブシヤフト1は
回転されるが、リテーナ6はブレーキ部材7およ
び8により固定されているため、リテーナ6とカ
ム5は相対的に回転し第1コイルばね14の作用
によりカム5は軸方向左方に移動される。このた
めスライドギヤ3は第1図ロに示す位置からイに
示す位置まで軸方向左方に移動する。その結果、
ハウジング4とドライブシヤフト1との結合がス
ライドギヤ3を介して解除されてドライブシヤフ
ト1の回転が止まり2輪駆動が得られる。
以上説明した通り、本考案のハブ・クラツチに
よれば、リテーナの非カム面にカム係合部を設け
ることにより、リテーナとブレーキ部材との相対
的回転を抑止するようにしたため、リテーナ用ブ
レーキ部材の耐久性の向上を図ることができる。
よれば、リテーナの非カム面にカム係合部を設け
ることにより、リテーナとブレーキ部材との相対
的回転を抑止するようにしたため、リテーナ用ブ
レーキ部材の耐久性の向上を図ることができる。
第1図イ,ロ,ハ,ニは従来例に係るハブ・ク
ラツチの構成説明図であつて、イは2輪駆動(ク
ラツチ・オフ)の状態、ロは4輪駆動(クラツ
チ・オン)の状態、ハは第1図ロの−断面
図、ニはラチエツテイング状態の説明図。第2図
イ,ロは本考案の第1の実施例によるハブ・クラ
ツチの一部の構成説明図であり、イはオフ状態、
ロはオン状態を示す。第3図イ,ロは本考案の第
2の実施例によるハブ・クラツチの一部の構成説
明図であり、イはオフ状態、ロはオン状態の説明
図。 符号の説明、1……ドライブシヤフト、2……
ドライブギヤ、2a……突起、3……スライドギ
ヤ、4……ハウジング、5……カム、5a……カ
ム本体、5b……カム部、6……リテーナ、6a
……第1カム部、6b……第2カム部、6c……
非カム面、6d……係合段部、6e……係合ピ
ン、7……第1ブレーキ部材、7a……突起、7
b……カム部、8……第2ブレーキ部材、9……
サークリツプ、10……弾性部材、11……ナツ
ト、12……ロツク・ワツシヤ、13……サーク
リツプ、14……第1コイルばね、15……第2
コイルばね、16……スピンドル、17……ばね
ホルダー、18……ホイール・ベアリング、19
……ホイール・ハブ、20……ボルト。
ラツチの構成説明図であつて、イは2輪駆動(ク
ラツチ・オフ)の状態、ロは4輪駆動(クラツ
チ・オン)の状態、ハは第1図ロの−断面
図、ニはラチエツテイング状態の説明図。第2図
イ,ロは本考案の第1の実施例によるハブ・クラ
ツチの一部の構成説明図であり、イはオフ状態、
ロはオン状態を示す。第3図イ,ロは本考案の第
2の実施例によるハブ・クラツチの一部の構成説
明図であり、イはオフ状態、ロはオン状態の説明
図。 符号の説明、1……ドライブシヤフト、2……
ドライブギヤ、2a……突起、3……スライドギ
ヤ、4……ハウジング、5……カム、5a……カ
ム本体、5b……カム部、6……リテーナ、6a
……第1カム部、6b……第2カム部、6c……
非カム面、6d……係合段部、6e……係合ピ
ン、7……第1ブレーキ部材、7a……突起、7
b……カム部、8……第2ブレーキ部材、9……
サークリツプ、10……弾性部材、11……ナツ
ト、12……ロツク・ワツシヤ、13……サーク
リツプ、14……第1コイルばね、15……第2
コイルばね、16……スピンドル、17……ばね
ホルダー、18……ホイール・ベアリング、19
……ホイール・ハブ、20……ボルト。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 ホイールハブに固定されるハウジングと、 前記ハウジング内に軸方向移動自在に配設され
て、前記ハウジングとドライブシヤフトとを結合
するスライドギヤと、 前記ドライブシヤフト外周上に軸方向移動自在
に配設されたカム部を有するカムと、前記カムの
カム部と係合するカム部を有し前記ドライブシヤ
フト外側に回転自在に配設されたリテーナと、 前記リテーナと係合するとともに、固定系との
間で制動力を発生させるブレーキ手段と、 前記ハウジング内に張設されて、前記スライド
ギヤを前記ハウジングと前記ドライブシヤフトと
の結合を解除する方向へ付勢するばねとを有する
ハブ・クラツチにおいて、 前記リテーナは、前記カムが軸方向に移動した
とき、前記カムのカム部と係合する係合部を有す
ることを特徴とするハブ・クラツチ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10735082U JPS5912724U (ja) | 1982-07-15 | 1982-07-15 | ハブ・クラツチ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10735082U JPS5912724U (ja) | 1982-07-15 | 1982-07-15 | ハブ・クラツチ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5912724U JPS5912724U (ja) | 1984-01-26 |
JPS6328014Y2 true JPS6328014Y2 (ja) | 1988-07-28 |
Family
ID=30250858
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10735082U Granted JPS5912724U (ja) | 1982-07-15 | 1982-07-15 | ハブ・クラツチ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5912724U (ja) |
-
1982
- 1982-07-15 JP JP10735082U patent/JPS5912724U/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5912724U (ja) | 1984-01-26 |
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