JPS6140602Y2 - - Google Patents

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JPS6140602Y2
JPS6140602Y2 JP1981062399U JP6239981U JPS6140602Y2 JP S6140602 Y2 JPS6140602 Y2 JP S6140602Y2 JP 1981062399 U JP1981062399 U JP 1981062399U JP 6239981 U JP6239981 U JP 6239981U JP S6140602 Y2 JPS6140602 Y2 JP S6140602Y2
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JP
Japan
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drive shaft
cam
slide gear
clutch
retainer
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JP1981062399U
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JPS57174836U (ja
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Publication of JPS6140602Y2 publication Critical patent/JPS6140602Y2/ja
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Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D43/00Automatic clutches
    • F16D43/02Automatic clutches actuated entirely mechanically
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T403/00Joints and connections
    • Y10T403/10Selectively engageable hub to shaft connection

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は構成を簡潔にして軸方向長さを短縮化
したハブクラツチに関する。
なお、ここでハブクラツチとは、いわゆるオー
ト・フリーホイールハブクラツチの略称であり、
2輪と4輪の両駆動モードに随時自動的に切換え
ることができる随時4輪駆動車において、前輪
(ホイール)とフロントドライブシヤフトとを必
要に応じて切離したり、結合たりするための装置
である。その構成としては、ドライブシヤフト
と、ドライブシヤフトの外径側に所定の間隙を残
して同軸状に配置されるとともにハブに固定され
た被駆動軸(ハウジング)と、該被駆動軸の内周
に形成されたクラツチ用歯部と、ドライブシヤフ
ト外周上に軸方向へスライド可能に支持されしか
も外周上にクラツチ用歯部を有したスライドギヤ
と、車輪が回転を開始したとき、スライドギヤを
軸方向クラツチオン側へ変位させて、前記クラツ
チ用歯部同志をオンさせるためのカム機構から成
つているものが一般である。また該カム機構を作
動させるための制動力を発生させるための制御部
材がカムに対して直接または間接的に係合されて
いるのが一般である。そして、車軸が回転を停止
したときは、前記カム機構の作動が解除されて、
スライドギヤが軸方向オフ側へ復帰し、クラツチ
オフとなるように構成されている。
以上のハブクラツチの一般的構成にもとづい
て、以下に具体的な従来例としてのハブクラツチ
を説明する。
従来のハブ・クラツチとして、例えば、特開昭
55−139527号に開示されたものがあり、駆動軸
と、駆動軸の外径側に所定の間隔を有して同軸状
に配置されホイールと一体化された筒状の被駆動
部材と、被駆動部材の内周に形成されたクラツチ
用歯部と噛合するための歯部を外周に有し、内周
において、駆動軸外周に固定された駆動部材の外
周に軸方向へスライド自在に係合したクラツチ部
材(スライドギヤ)と、該クラツチ部材の軸方向
外方(オン方向側)端面と駆動軸の先端部に取付
られたばね保持体との間に張設されてクラツチ部
材をオフ方向(内方向)へ付勢する第1のばね
と、前記クラツチ部材の軸方向内方(オフ方向
側)端面と係合し該クラツチ部材をオン方向へ付
勢する第2のばねと、該第2のばねのオフ側端部
と係合し軸方向へ摺動可能に駆動部材にスプライ
ン結合した作動部材を有する。
該作動部材は止め部材等を介して固定ハウジン
グの外方向遊端部と係合し、その外周にはピン等
の形式のカム従動子が外径方向へ突出した状態で
一体化されている。駆動軸の外径側で被駆動部材
の内径側位置には同軸状に円筒形のカム部材とス
トツパ部材(カム部材の外径側に位置する)が互
いに相対的な回転を可能に配置され、両部材の軸
方向外側端縁にはそれぞれ型溝が形成され、二輪
駆動時は前記ピン状のカム従動子は両部材の各V
型溝の溝底に位置している。カム部材にはその周
方向に所定間隔をおいて一対のスロツトが打抜形
成され、ストツパ部材には該一対のスロツトより
も長さ・幅ともに広い開口部が形成されている。
前記ハウジングの遊端部外周には表面が粗面であ
るスリーブが一体係合し、該スリーブは前記止め
部材をハウジングに固定している。前記スリーブ
の外周表面には多巻抗力ばねが巻回されており、
その2つの遊端状の端部は外径方向に突出し、各
突出端部はそれぞれ前記カム部材の各スロツト内
に突出して、ストツパ部材の開口内にまで延在し
ている。前記止め部材はその軸方向外方(オン方
向)端縁に複数のノツチを有し、前記ピン状のカ
ム従動子は駆動軸の非駆動時にはこのノツチに係
合している。ノツチの斜面は急傾斜となつていて
二輪駆動時にはカム従動子はノツチ内に安定的に
支持されている。また前記作動部材は指片を有
し、該指片は前記クラツチ部材のクラツチ用歯部
の歯底を通つて突出し、その先端で第1のばねと
係合している。
以上の構成において、駆動軸に駆動力が伝達さ
れていないとき(2輪駆動時)、作動部材と一体
化されたピン状のカム従動子は、スリーブに固定
された止め部材のノツチの溝底と、カム部材及び
ストツパ部材のノツチの溝底に落込んでいる。次
に4輪駆動にするため、駆動軸に駆動力を伝達さ
せるとクラツチ部材、作動部材も回転開始し、止
め部材のノツチとカム従動子との間に軸方向オン
側へのスラスト力が発生し、該スラスト力が所定
以上になるとカム従動子は止め部材の斜面に沿つ
て軸方向オン側へ変位し該ノツチの山頂部に乗り
上げる。するとカム従動子(作動部材と一体)は
カム部材のV型溝のノツチを脱出してその傾斜面
に乗り、傾斜面上に沿つて軸方向オン側(外側)
へ移動しながらカム部材を駆動軸の回転方向に回
転させようとする。カム部材が回転を開始する
と、カム部材の1つのスロツト内に突出した前記
多巻抗力ばねの一端が該スロツトの縁部に衝合し
て巻締め方向に押される。こうした多巻抗力ばね
がスリーブ(ハウジングと一体化されていてその
外周面は粗面)に巻き付いて強く締付けられる
と、カム部材の回転に対する大きな制動力とな
る。カム部材の回転が妨げられると作動部材とカ
ム部材は相対的に回転するのでカム従動子はカム
部材のV型溝の傾斜面に沿つてさらに軸方向オン
側へ変位し、該V型溝を乗り越えて非溝面(平坦
面)に乗り上げる。このカム従動子(作動部材)
の軸方向オン側への変位の過程で、第1及び第2
のばねは圧縮される。第1のばねが圧縮されると
クラツチ部材のオフ方向への押付力が解除される
ので、第2のばねが、クラツチ部材をオン方向へ
押付け、クラツチ部材の歯部が被駆動部材のクラ
ツチ用歯部と噛合するまで変位させる。カム従動
子はカム部材の非溝部に乗上げると同時にストツ
パ部材の非溝部に形成された突起と係合する。該
突起と係合したカム従動子が駆動軸及び作動部材
の回転とともにさらに回転して突起を押しつづけ
るとストツパ部材はカム従動子によつて回転させ
られる(このときカム部材はすでにカム従動子に
よつては回転させられていない)。ストツパ部材
が所定角共回転するとその開口部の一端が、該開
口部内に突出した多巻抗力ばねの他端部に衝合し
て、該他端部をゆるめ方向へ押し付ける。こうし
て多巻抗力ばねの巻締抵抗は解除され、駆動軸か
ら車輪に対して円滑なトルク伝達が行なわれる。
4輪から2輪にするときはカム従動子が逆の経路
を通つてオフ方向へ変位し、クラツチ部材をオフ
にさせる。
このハブ・クラツチによれば、2輪駆動時(前
輪車軸の停止時)において前記止め部材のノツチ
と、該ノツチ内に落ち込んでいるカム従動子との
間に予め定められたレベル以上の軸方向のスラス
ト力が発生しない限り、クラツチ部材は第1のば
ねによつて軸方向オフ側へ付勢されたままでオン
側への変位は不可能である。つまり止め部材のV
型溝とカム従動子との間に生ずる抵抗力は、二輪
駆動時に気温低下による潤滑油の粘度増加(流動
性低下)にもとずく車軸の擬似回転があつてもク
ラツチ部材をオン方向へ誤作動させることがない
程に十分大となるように設定されている。また急
激なコーナリング等による横方向重力の発生があ
つても、クラツチ部材は第1のばねによつてオブ
方向へ伸し付けられているため誤作動は生じな
い。
しかし、従来のハブ・クラツチによれば、軸方
向に第1のばね、クラツチ部材、第2のばね、作
動部材が直列に配列されているため、軸方向長さ
が大になり、また、スライドギヤを貫通する指
片、多巻抗力ばね、該多巻抗力ばねに係合するカ
ム部材及びストツパ部材等から成るため構造が複
雑にならざるを得なかつた。軸方向の長さが大に
なると、その分だけハブ・クラツチが車体より外
方へ突出することになつて法規制上の問題や、オ
フロード走行において損傷を受け易くなる等の問
題を生じ、また構造の複雑化と部品点数の増大は
コストアツプをもたらす恐れがある。
本考案は上記に鑑みてなされたものであり、部
品点数を少なくするとともに、構成の簡素化と軸
方向長さの短縮化を達成するため、スプライン係
合を介してドライブシヤフトから駆動トルクをう
けるとともに、ドライブシヤフト外周上に軸方向
へ移動自在に係合し、軸方向外側端部の外周にギ
ヤ部を有したスライドギヤと、ホイールハブに固
定され内周に前記スライドギヤの前記ギヤ部とク
ラツチ結合、または非結合するギヤ部を有し、前
記ドライブシヤフトの外径側に同軸状に配置され
た中空筒形状の被駆動部材と、前記スライドギヤ
の軸方向内方の外周上に軸方向へスライド可能に
スプライン係合するとともに、ドライブシヤフト
及びスライドギヤと一体的に回転し、その軸方向
内側端部に傾斜状カム面を有したカムと、前記ド
ライブシヤフトの外径側で前記被駆動部材の内径
側の位置においてそれらと同軸状に配置されると
ともに、前記被駆動部材と前記カムとの間に張設
され、前記被駆動部材と前記スライドギヤのギヤ
部同志のクラツチ結合を解除する方向へ、前記カ
ムを介してスライドギヤを付勢する第1のコイル
ばねと、前記スライドギヤに一端を直接的または
固定板を介して間接的に係止するとともに、前記
ドライブシヤフトに他端を直接的または固定板を
介して間接的に係止して、前記スライドギヤとド
ライブシヤフトとの間に間接的または固定板を介
して間接的に張設され、前記第1のコイルばねの
ばね力より小さなばね力を有して、前記スライド
ギヤを前記被駆動部材とクラツチ結合する方向へ
付勢する第2のコイルばねと、前記カムの傾斜状
カム面と係合する第1の傾斜状リテーナ面を有す
るとともに内周でドライブシヤフト外周と、外周
で被駆動部材内周と、それぞれ摺動的に結合した
リテーナと、前記リテーナの軸方向内方に形成さ
れた第2の傾斜状リテーナ面と係合し、前記第2
の傾斜状リテーナ面との間に軸方向内方へのスラ
スト力を発生させる傾斜状カムを有し、前記リテ
ーナの軸方向内方に配設されたブレーキと、前記
ブレーキと係合するとともに、前記ブレーキの軸
方向内方に配設され、かつ固定系に固定された固
定部材を有するようにしたハブクラツチを提供す
るものである。
また、特開昭56−10828号公報に開示されたフ
リーホイールハブ装置は駆動軸の外周に一体化さ
れた端筒と、端筒外径方向に位置し、中空筒状で
内周にスプラインを有するとともにハブと一体化
されたボデーと、外周をボデー内周に固定される
とともに内周で端筒先端部外周と摺動的に係合し
た覆い部材と、端筒外周上に軸方向移動可能にス
プライン係合するとともに外周にスプラインを有
した第2のクラツチ筒体と、該クラツチ筒体と覆
い部材間に張設されクラツチ筒体を軸方向内方
(クラツチオン方向)へ付勢するばねと、該ボデ
ー内周のスプラインに軸方向移動自在に係合し内
周に前記クラツチ筒体外周のスプラインと係合可
能なスプラインを有するとともに軸方向内側に形
成された第2のカム面を有した第1のクラツチ筒
体と、該第1のクラツチ筒体と覆い部材間に張設
され該第1のクラツチ筒体を軸方向内方(クラツ
チオフ側)へ付勢するばねと、端筒外周面上に所
定間隔をおいて形成された平面部上に配設されて
リテーナによつて保持された転動自在のローラ
と、ローラの外径側において係合するとともに前
記第1のクラツチ筒体の第2のカム面と係合する
第1のカム面を有した円筒形部材と、円筒形部材
を固定系に摺動的に係合させる軸受とを有してい
る。
以上の構成において、駆動軸の駆動力が伝達さ
れて回転を開始すると、ローラを保持するリテー
ナは固定系によつて制動されてローラを円筒形部
材の円筒状内周面と端筒の平面部との間のくさび
状間隙に噛込ませるので、円筒形部材は端筒と一
体回転を開始する。円筒形部材が回転を開始する
と第1のカム面と第1のクラツチ筒体の第2のカ
ム面との間に軸方向外方(クラツチオン方向)へ
のスラスト力が発生し、第1のクラツチ筒体はば
ね力に抗して軸方向外方へ移動して、第2のクラ
ツチ筒体外周のスプラインとクラツチオンする。
しかしこの装置にあつては、クラツチオンへの
移行時において円筒形部材は軸受を介して固定系
と相対回転するだけであり、固定系による強い制
動力を受けるわけではない。従つて、第1と第2
のカム面間の相対回転にもとずく第1のクラツチ
筒体の軸方向クラツチオン方向への移動におい
て、十分大きなスラスト力の発生が保証されない
恐れがある。つまり作動の確実性という点で信頼
性が少ない。また、リターンスプリングによる軸
方向内方(クラツチオフ方向)への押圧力は第1
のクラツチ筒体、円筒形部材、軸受をへて固定系
に伝達され、しかも円筒形部材は軸受を介して固
定系と常時摺動しているため、軸受には大きな摩
擦抵抗が発生し、各摺動部の耐久性が低下すると
いう問題がある。また、クラツチオン後、四輪駆
動走行時においても円筒形部材は軸受を介して固
定系と摺動するため、エネルギーロスが大きいも
のとなる。
本考案は上記欠点を解決することをその目的と
している。
以下、添付図面を参照して本考案を詳細に説明
する。
第1図は本考案の一実施例によるハブクラツチ
の構成説明図で、イはクラツチ・オフの状態、ロ
はクラツチ・オン直前の状態、そしてハはクラツ
チ・オンの状態を示し、内周面にギヤを有して外
側をハブ14へボルト13を介して固定された筒
形状の被駆動部材1と、被駆動部材1の半径方向
内側に配設され軸方向右方(外方)の外周部に前
記被駆動部材のギヤ部と係合されるギヤ部と左方
外周部(内方外周部)にスプラインをして軸方向
に移動自在のスライドギヤ2と、スライドギヤ2
の半径方向内側に配設されてスプラインを介して
結合されたドライブシヤフト3と、軸方向左方に
複数の突起(傾斜状カム面)4aを有しスライド
ギヤ2と軸方向に所定の距離に渡つて移動自在に
スプライン4bを介して結合されたカム4(第2
図参照)と、カム4の突起4aと係合する複数の
V型みぞ(第1傾斜状リテーナ面)5aと軸方向
左方のV型突起(第2の傾斜状リテーナ面)5b
を有してドライブシヤフト3の外側に回転自在に
配設されたリテーナ5と、リテーナ5のV型突起
5bと係合される複数のV型みぞ(または傾斜状
カム)6aと軸方向左方に円すい形の摩擦面6b
を有し、内周部に複数の突起6c(第4図参照)
を有して軸方向に移動自在のブレーキ6と、ブレ
ーキ6の円すい形摩擦面6bと係合される切頭円
すい面7aを有して固定系8に固定されたナツト
7固定系部材と、所定のばね力を有してカム4を
軸方向左方、すなわち軸方向内方(クラツチ結合
解除方向)に押圧する第1のコイルばね9と、第
1のコイルばね9より小さなばね力を有してスラ
イドギヤ2に固定された固定板15を介してスラ
イドギヤ2を軸方向右方に押圧する第2のコイル
ばね10とを具備している。なお11はブレーキ
6をナツト7に軽く押し付けるためのコイルば
ね、そして12はカバーである。
以上の構成において、運転席に設けられたシフ
ト・レバー(図示せず)を操作することにより、
トランスフアケース(図示せず)を2輪駆動(以
下2WDと記す)から4輪駆動(以下4WDと記
す)に切換えると、ドライブシヤフト3に駆動力
が伝達されて回転し始める。スライドギヤ2はス
プラインでドライブシヤフト3に対して軸方向へ
移動自在に結合されているから、その外側のスプ
ラインの働きでドライブシヤフト3はカム4を伴
つて回転する。カム4は突起4aを有してリテー
ナ5のV型みぞ5aにはまつているのでリテーナ
5も回転しようとする(第2図および第3図参
照)。このため、リテーナ5は、軸方向左方のV
型突起5bを介してブレーキ6を回転しようとす
る。ブレーキ6は、ナツト7の円すい面7aて軽
く接触しているためV型突起5bとのくさび作用
によりナツト7の円すい面に押し付けられ、ブレ
ーキ力が増大する。ブレーキ力の増大がくさび作
用(スラスト力)をさらに大きくする。V型みぞ
6aの角度と円すい角を適切に組み合わせること
により、所定の制動力が出るようになり、ブレー
キ6はナツト7に対して滑らないようにすること
ができる。ナツト7は固定系8に結合されている
ため、ブレーキ6、さらにはリテーナ5が制動さ
れて回転が抑制されることになる。このため、カ
ム4とリテーナ5の間に相対的な回転が生じて軸
方向のスラスト力が発生し、カム4は第1コイル
ばね9を圧縮しながな第1図ロに示す位置まで移
動する。そしてスライドギヤ2は第2のコイルば
ね10の働きで第1図ハに示す装置まで右方に移
動され、ドライブシヤフト3と被駆動部材1とが
結合されて4WDが得られる。このとき、カム4
の突起4aはリテーナ5のV型みぞ5aから軸方
向右方へ飛び出るため、リテーナ5を回転させる
力は消滅し、従つてブレーキ6をナツト7に押し
押ける力も消滅する。その際、ドライブシヤフト
3とブレーキ6は相対的に回転し、それらの突起
3aと6cの位置は、第4図のイからロの状態に
移行してブレーキ6はドライブシヤフト3から突
起3aを介して直接駆動されることになる。この
とき、前述したように、V型溝6aには軸方向の
スラスト力が発生しないためブレーキ6とナツト
7は軽微なコイルばね11の力で接触するだけで
摩擦抵抗の増加を押えることができる。
次に、シフト・レバーを4WDから2WDに切換
えることにより、ドライブシヤフトに対する駆動
力の伝達を断つたのち、車両を今まで走つた方向
と逆方向にわずか移動させると、ブレーキ6の突
起6cとドライブシヤフト3の突起3aは離れ、
ブレーキ6への入力は前述のようにV型みぞ6a
からだけとなるから、ブレーキ6とナツト7との
間に大きなブレーキ力が発生し、該ブレーキ力に
もとづいてブレーキ6はナツト7に固定される。
車両が移動することにより車輪が回転し、被駆動
部材1によりスライドギヤ2とドライブシヤフト
3が回転されるが、リテーナ5はブレーキ6によ
り固定されるためリテーナ5とカム4は相対的に
回転し、第1のコイルばね9の作用によりカム4
のV型突起4aはリテーナ5のV型みぞに落ち込
む。このため、スライドギヤ2は第1図イに示す
位置まで左方に第2のコイルばね10を圧縮しな
がら移動する(ばね10はばね9より弱い構成に
なつている)。その結果、被駆動部材1とドライ
ブシヤフト3の結合が解かれて、ドライブシヤフ
ト3の回転が止まり2WDが得られる。
次に、本考案によるハブクラツチの作用効果
は、前述したように、クラツチのオン・オフ作動
時のみ大きなブレーキ力が働くような構成にして
あるため、エネルギー損失の低下、ブレーキ部の
温度低下、および耐久性の向上等が得られる。ま
た、冬期にトランスフアケースを2WDにしてい
ても、トランスフアケース内の油の粘性低孔によ
りドライブシヤフト3にわずかに回転力が発生す
る場合があるが、従来のハブクラツチではこれを
4WDにシフトされたと判断して誤動作を起すこ
とがあつた。しかし、本考案によるハブクラツチ
では、前述したように、ドライブシヤフト3が回
転するためには、第1のコイルばね9に逆らつて
カム4をリテーナ5のV型みぞ5aから飛び出さ
せる以上のトルクが必要であり、この抵抗トルク
を油の粘性による回転トルクより大きく設定する
こと(第1のコイルばね9の強さとブレーキ6の
V型みぞの角度の選択)は容易にできる。
また、走行時の急激なコーナリング等により車
両に横Gが発生しても、第1のコイルばね9によ
りスライドギヤ2は軸方向左方のフリーの方向に
押し付けられているので、従来品のように磁石や
特別のばね等を具備しなくても誤動作を起すこと
はない。
第5図イ,ロは本考案の他の実施例を示し、イ
は第2のコイルばね10の一端をドライブシヤフ
ト3に係止させ、他端をスライドギヤ2の係合部
2aに係止させたものであり、ロはドライブシヤ
フト3に固定した部材15によつてスライドギヤ
2の係合部に係止した第2のコイルばね10を引
張つた状態で掛け渡したものである。
以上説明した通り、本考案のハブクラツチによ
れば、スプライン係合を介してドライブシヤフト
から駆動トルクをうけるとともに、ドライブシヤ
フト外周上に軸方向へ移動自在に係合し、軸方向
外側端部の外周にギヤ部を有したスライドギヤ
と、ホイールハブに固定され内周に前記スライド
ギヤの前記ギヤ部とクラツチ結合、または非結合
するギヤ部を有し、前記ドライブシヤフトの外径
側に同軸状に配置された中空筒形状の被駆動部材
と、前記スライドギヤの軸方向内方の外周上に軸
方向へスライド可能にスプライン係合するととも
に、ドライブシヤフト及びスライドギヤと一体的
に回転し、その軸方向内側端部に傾斜状カム面を
有したカムと、前記ドライブシヤフトの外径側で
前記被駆動部材の内径側の位置においてそれらと
同軸状に配置されるとともに、前記被駆動部材と
前記カムとの間に張設され、前記被駆動部材と前
記スライドギヤのギヤ部同志のクラツチ結合を解
除する方向へ、前記カムを介してスライドギヤを
付勢する第1のコイルばねと、前記スライドギヤ
に一端を直接的または固定板を介して間接的に係
止するとともに、前記ドライブシヤフトに他端を
直接的または固定板を介して間接的に係止して、
前記スライドギヤとドライブシヤフトとの間に間
接的または固定板を介して間接的に張設され、前
記第1のコイルばねのばね力より小さなばね力を
有して、前記スライドギヤを前記被駆動部材とク
ラツチ結合する方向へ付勢する第2のコイルばね
と、前記カムの傾斜状カム面と係合する第1の傾
斜状リテーナ面を有するとともに内周でドライブ
シヤフト外周と、外周で被駆動部材内周と、それ
ぞれ摺動的に結合したリテーナと、前記リテーナ
の軸方向内方に形成された第2の傾斜状リテーナ
面と係合し、前記第2の傾斜状リテーナ面との間
に軸方向内方へのスラスト力を発生させる傾斜状
カムを有し、前記リテーナの軸方向内方に配設さ
れたブレーキと、前記ブレーキと係合するととも
に、前記ブレーキの軸方向内方に配設され、かつ
固定系に固定された固定系部材を有するようにし
たため、作動時のみ所定のブレーキ力が働くと共
に、簡潔にしてコンパクトな構成によつて誤動作
をなくし適確に作動することができる。
また、本考案は前記特開昭56−10828号公報記
載のものに対して次の点において利点を有してい
る。
(a) 上記公報記載の装置にあつては、クラツチオ
ンへの移行時において円筒形部材は軸受を介し
て固定系と相対回転するに過ぎず、固定系によ
つて強く制動されるわけではない。従つて、第
1と第2のカム面間に充分大きなスラスト力の
発生が確保できない恐れがある。つまり作動の
確実性という点で信頼性が少ないのに対し、本
考案にあつてはブレーキ6とナツト7との間で
充分大きな制動が確保される。また、上記公報
記載の位置ではクラツチ結合後も軸受を介して
円筒形部材と固定系が常時摺動するため、四輪
駆動走行時におけるエネルギーロスが大となる
のに対して本考案にあつてはドライブシヤフト
3の突起3aがブレーキ6の突起6cと係合し
てブレーキ6とナツト7との係合を解除させる
ように構成されているためこのような問題は一
切無い。
(b) 上記公報記載の装置にあつては、端筒と第2
のクラツチ筒体と第1のクラツチ筒体とが別体
として配設されているのに対して、本考案にあ
つては、これら3部材の機能をスライドギヤ2
が単独で果たしている。即ち、上記装置にあつ
てはドライブシヤフト外周に固定された端筒は
覆い部材を支持するために固定状態に保持され
る必要があり、その結果としてスライド自在の
第2のクラツチ筒体を別個に設ける必要が生じ
たのである。つまり、本考案は部品点数を大幅
に減少させて、製造コストを低減させることが
できるのである。
(c) 上記公報記載の装置にあつては、各部品のセ
ンタリング(芯合せ)を覆い部材を中心として
行つているのに対して、本考案にあつては、リ
テーナ5によつてセンタリングが行なわれしか
もリテーナ5は上記公報における覆い部材と円
筒形部材を兼用しているので部品点数が少なく
なつている。
(d) 上記公報記載の装置にあつては部品数が多い
ため、各係合部品間における寸法精度の厳密さ
を要求される。このため製造手数およびコスト
が増大する恐れがあるのに対し、本考案にあつ
ては各係合部品のうち厳密な精度が要求される
のはドライブシヤフト3とスライドギヤ2とハ
ウジング1間にすぎないため、製造が容易とな
つている。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例によりハブクラツチ
の構成説明図で、イクラツチ・オフの状態、ロは
クラツチ・オンの状態、そしてハはクラツチ・オ
ンの状態を示す。第2図は第1図に示すハブクラ
ツチの部分伏解図、第3図は第1図の部分拡大
図、そして第4図イ及びロは、それぞれドライブ
シヤフトとブレーキとの非係合状態および係合状
態を示す横断面図である。第5図イ,ロは本考案
の他の実施例を示す説明図。 符号の説明、1……被駆動部材、2……スライ
ドギヤ、3……ドライブシヤフト、4……カム、
4a……傾斜状カム面、5……リテーナ、5a…
…傾斜状リテーナ面、6……ブレーキ、7……ナ
ツト、8……固定系、9,10,11……コイル
ばね、12……カバー、13……ボルト、14…
…ハブ、15……固定板。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) スプライン係合を介してドライブシヤフトか
    ら駆動トルクをうけるとともに、ドライブシヤ
    フト外周上に軸方向へ移動自在に係合し、軸方
    向外側端部の外周にギヤ部を有したスライドギ
    ヤと、 ホイールハブに固定され内周に前記スライド
    ギヤの前記ギヤ部とクラツチ結合、または非結
    合するギヤ部を有し、前記ドライブシヤフトの
    外径側に同軸状に配置された中空筒形状の被駆
    動部材と、 前記スライドギヤの軸方向内方の外周上に軸
    方向へスライド可能にスプライン係合するとと
    もに、ドライブシヤフト及びスライドギヤと一
    体的に回転し、その軸方向内側端部に傾斜状カ
    ム面を有したカムと、 前記ドライブシヤフトの外径側で前記被駆動
    部材の内径側の位置においてそれらと同軸状に
    配置されるとともに、前記被駆動部材と前記カ
    ムとの間に張設され、前記被駆動部材と前記ス
    ライドギヤのギヤ部同志のクラツチ結合を解除
    する方向へ、前記カムを介してスライドギヤを
    付勢する第1のコイルばねと、 前記スライドギヤに一端を直接的または固定
    板を介して間接的に係止するとともに、前記ド
    ライブシヤフトに他端を直接的または固定板を
    介して間接的に係止して、前記スライドギヤと
    ドライブシヤフトとの間に間接的または固定板
    を介して間接的に張設され、前記第1のコイル
    ばねのばね力より小さなばね力を有して、前記
    スライドギヤを前記被駆動部材とクラツチ結合
    する方向へ付勢する第2のコイルばねと、 前記カムの傾斜状カム面と係合する第1の傾
    斜状リテーナ面を有するとともに内周でドライ
    ブシヤフト外周と、外周で被駆動部材内周と、
    それぞれ摺動的に結合したリテーナと、 前記リテーナの軸方向内方に形成された第2
    の傾斜状リテーナ面と係合し、前記第2の傾斜
    状リテーナ面との間に軸方向内方へのスラスト
    力を発生させる傾斜状カムを有し、前記リテー
    ナの軸方向内方に配設されるとともに、前記ド
    ライブシヤフトに設けられた突起と係合する突
    起を内周部に有し、軸方向に移動自在に配設さ
    れたブレーキと、 前記ブレーキと係合するとともに、前記ブレ
    ーキの軸方向内方に配設され、かつ固定系に固
    定された固定系部材とを有することを特徴とす
    るハブクラツチ。 (2) 前記第2のばねが、ドライブシヤフトの外方
    端部と、前記端部よりさらに外方へ突出してい
    るスライドギヤの係合部との間に位置している
    構成の実用新案登録請求の範囲第1項記載のハ
    ブクラツチ。 (3) 前記の第2のコイルばねがその一端をドライ
    ブシヤフトの端部に設けられた凹部の底部に支
    持され、その他端を前記スライドギヤに設けた
    固定板に支持されている構成を有する実用新案
    登録請求の範囲第1項記載のハブクラツチ。
JP1981062399U 1981-04-28 1981-04-28 Expired JPS6140602Y2 (ja)

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JP1981062399U JPS6140602Y2 (ja) 1981-04-28 1981-04-28
US06/323,708 US4470491A (en) 1981-04-28 1981-11-20 Automatic hub clutch

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JPS57174836U JPS57174836U (ja) 1982-11-04
JPS6140602Y2 true JPS6140602Y2 (ja) 1986-11-19

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Also Published As

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US4470491A (en) 1984-09-11
JPS57174836U (ja) 1982-11-04

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