JPS6324753Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、パーテイシヨンにおけるパネル枠
の補強装置に関するものである。

従来のパーテイシヨンでは、基部側が基台やボ
ルトの支持によつて補強されていたが、頭部側は
笠木を被着するだけの構造であるため、所望の強
度が得られなかつた。従つてパネル枠の頭部側内
部に配線等を施す場合、電線等の出入個所となる
角部位置の安定性が得られないことから、配線時
の作業性を悪くしていた。

この考案は、上記の問題点を解決するためにな
されたものであり、その目的とするところは、パ
ネル枠の頭部側の角部およびこの角度をもつてパ
ネル枠同士を接続する双方間の頭部端末位置に補
強部材を装着することにより、パーテイシヨンの
頭部が補強されて所望の強度が確保でき、これに
より頭部側内部での配線時に安定性が得られて作
業効率を高めることができるパーテイシヨンにお
けるパネル枠の補強装置を提供することにある。

以下、この考案の実施例を添付図面に基づいて
説明する。

まず構成を説明すると、第２図に一部をもつて
示すように、上枠２と縦枠３および図示しない下
枠とをもつて長方形の額縁上に組成されるパネル
枠１は、上記の上枠２と縦枠３とがＬ字形に交差
する頭部側角部位置内に、第１図に示すコーナー
部材４を収嵌固着して角部が補強されている。上
記コーナー部材４は、金属板をほぼＴ字形に裁断
して、その中央の面部を長方形の平面態として残
し、また左右面部は横形Ｌ字状の縦面に屈曲し
て、全体が水平面と２様の平行垂直面とによる所
定幅の横Ｌ字形に形成されている。そしてその水
平面の一方端部には、ほぼＶ字形の切欠き４ａが
設けられている。さらにこの切欠き４ａに隣接す
る水平面中央帯の同一直線上には、複数のネジ孔
４ｂが長手方向に間隔的に設けられている。この
態様に形成されたコーナー部材４は、第２図に示
すように、短尺垂直面を上記上枠２の端部縦面内
側に密嵌し、また長尺垂直面は上記縦枠３の上端
縦面内に位置する上枠２の両側縦面内側に同様状
に密嵌してそれぞれ溶着されている。

次に第３図に一部をもつて示すように、上記パ
ネル枠１の一方端部にはジヨイント支柱５を取付
けて、このパネル枠１同士を上記のジヨイント支
柱５を介して直線上に接続したとき、双方の上枠
２の端部に収嵌固着されている上記コーナー部材
４の各水平面位置には、次に示す頭頂部材６が載
置固着される。上記頭頂部材６は、上枠２の接続
端部側にあたる上部帯状縁面２ａを削除して、こ
の上方を一様に解放するように設けられた切込み
２ｂの位置の内側縦面内に収嵌可能な幅と、上記
双方のコーナー部材４に設けられた各切欠き４ａ
間に至る長さとにより金属板をもつて薄形の樋状
に形成されている。そして上記頭頂部材６の長手
方向の両端には、前記コーナー部材４の切欠き４
ａに係合が可能となる凸片６ａが下向けに突設さ
れている。また上記頭頂部材６の中間帯は、双方
パネル枠１間の端部空域に嵌入が可能となるよう
に幾分広い幅に形成されている。この頭頂部材６
の水平面の両側には、この外方面の起立屈曲によ
り縁取り状の垂直面が設けられている。さらに上
記頭頂部材６の中間広域面と各長手方向端部間の
水平面には、前記コーナー部材４のネジ孔４ｂと
合致する間隔をもつて複数宛のボルト孔６ｂが設
けられている。なお第４図に示す７は、上記の上
枠２に着脱自在に嵌着される笠木である。

前記の構成により、パネル枠１の各頭部側角部
位置には、第２図に示すように、コーナー部材４
が収嵌固着されており、また上記パネル枠１を図
示しないパーテイシヨンの土台上に立設して第３
図のようにパネル枠１同士をジヨイント支柱５を
介して接続したとき、双方の接続頭部端末位置に
は、頭頂部材６を、両方のコーナー部材４上に載
置して、上記コーナー部材４の各ネジ孔４ｂに対
するボルト孔６ｂからのボルト８の螺挿より、両
パネル枠１を二重に接続するように取付ける。こ
れにより、上記パネル枠１の頭部側角部およびこ
の角部をもつてパネル枠１同士を接続する双方間
の頭部端末位置の各強度を倍増することができ
る。

すなわち第２図に点線をもつて示すように、コ
ーナー部材４の水平方向の短尺垂直面は、上枠２
の内側縦面に密嵌し、また垂直方向の長尺垂直面
は、縦枠３の両側内側縦面内の上枠２の両側縦面
に密嵌して、それぞれ溶着されている。従つて角
度における水平方向およびひ垂直方向の強度が補
強されて、上枠２と縦枠３との接合部におけるね
じれ現象を未然に防止することができる。そのう
え、前記態様の各コーナー部材４上には、一方側
のパネル枠１からこれと接続した他方側のパネル
枠１にかけて頭頂部材６が架橋状に装着されてい
て、上記頭頂部材６の両側垂直面は、第４図に縦
断面をもつて示すように、双方パネル枠１の各上
枠２の縦面に密嵌状に接合することになる。これ
によりパネル枠１同士の接続端部間における水平
方向の強度が補強されて、びようぶ状の折れ込み
現象を完全に一掃することができる。

なお上記頭頂部材６を各コーナー部材４上に載
置して固定するとき、その各両端末部には凸片６
ａが下向けに突設されているため、この凸片６ａ
が、その位置毎のコーナー部材４の切欠き４ａに
係合することから、円滑容易に、かつ正確に頭頂
部材６の取付けができる。

以上に説明したようにこの考案は、パネル枠１
の上枠２と縦枠３とが交差する頭部側角部および
この角部をもつてパネル枠１同士を接続した双方
間の頭部端末位置に、水平面と垂直面の連接をも
つて形成されたコーナー部材４および頭頂部材６
をそれぞれ装着することにより、パーテイシヨン
の頭部が補強されて、所望の強度が円滑容易に確
保できる。これにより各壁パネルＰの頭部側内部
での配線時に、その時点では各パネル枠１の両側
にパネルが張着されていなくても、上記により必
要強度が発揮されて、安定した状態のもとで配線
作業を高効率に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案装置の要部となるコーナー部
材を示す斜視図、第２図は第１図のコーナー部材
を頭部側角部位置内に収嵌固着してなるパネル枠
の部分斜視図、第３図はこの考案装置の同じ要部
となる頭頂部材を壁パネルの接続端部位置に取り
付ける直前の態様を示す要部斜視図、第４図は、
この考案装置の各要部を収嵌固着した上枠内を示
す詳細図である。 符号の説明、１……パネル枠、２……上枠、２
ａ……上部帯状縁面、２ｂ……切込み、３……縦
枠、４……コーナー部材、４ａ……切欠き、４ｂ
……ネジ孔、５……ジヨイント支柱、６……頭頂
部材、６ａ……凸片、６ｂ……ボルト孔、７……
笠木、８……ボルト、Ｐ……壁パネル。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 笠木６が被着される上枠２と、該上枠２に交差
   して接合される縦枠３を有する２体のパネル枠１
   が、ジヨイント支柱５を介して直列状に連結され
   るパーテイシヨンにおいて、 前記上枠２，２間にコーナー部材４と頭頂部材
   ６からなる補強部材を介在させ、隣接する各パネ
   ル枠１，１の上部側を補強状態で連結するパネル
   枠の補強装置であつて、前記コーナー部材４は、
   ネジ孔４ｂが穿設され一方端部にＶ字状の切込み
   ４ａを設けた水平板と、該水平板の両側から各々
   Ｌ字状に垂設された垂直板とで形成され、前記頭
   頂部材６は、中央に巾広の膨出部を設けたチヤン
   ネル状の水平板にボルト孔６ｂが穿設されると共
   に、長手方向の両端部には各々凸片６ａが垂設さ
   れ、前記縦枠３と交差する上枠２には頭部側角部
   位置とその上部帯状縁面２ａが切込み２ｂによつ
   て欠損部を形成し、該欠損部間には前記垂直板を
   上枠２と縦枠３に固着する態様で各々コーナー部
   材４，４を装着させ、該コーナー部材４，４、間
   には前記各凸片６ａを各切込み４ａに係合させる
   と共に、前記ジヨイント支柱５上に前記膨出部を
   載置する態様で頭頂部材６が架設され、前記ボル
   ト孔６ａに挿通させたボルト８をネジ孔４ｂに螺
   合させて一体に組着してなるパーテイシヨンにお
   けるパネル枠の補強装置。