JPS6223701Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の技術分野］ 本考案は、電子機器を収納する組立式電子機器
実装用筐体（以下単に「実装用筐体」という）に
関する。

［従来技術］ 従来、汎用ユニツトシヤーシ収納用筐体は一般
に天板、側板、裏板等の外板を曲げ加工により一
体成形することが多く、また仮にこれらの外板を
それぞれ別体とし、これらを稜部枠体を介して組
立てるにしても、これと稜部枠体とを溶接する構
造になつていた。今、例えば、天板、側板、裏板
と稜部枠体を別体にすると、第６図に示した枠組
を用いた筐体が使用されており、このようなもの
は、まず、Ｌ形鋼を所定寸法の稜部枠体Ａ，Ｂ，
Ｃに切断し、これを図中太線で示した位置で相互
に溶接して枠組を製作し、さらにこの枠組に上記
天板、側板、および裏板等の外板をそれぞれ所定
個所に溶接あるいはねじ止めなどによつて取付け
なくてはならなかつた。しかし以上のような構造
では、需用に即応するために予め多数製作してお
くと、在庫管理に多大な空間が必要であり、また
多様な需要に応じるためにはその都度各需要寸法
に合つた製作をしなくてはならず生産性を向上さ
せる上での障害にもなつていた。さらに、筐体の
不使用には分解することができないためそれを保
管するにも、余分な空間を占めるなどの欠点をも
従来の筐体は有していた。

［考案の概要］ 本考案は叙上の点に鑑みてなされてもので、稜
部枠体をコーナ金具によつて連結して組立てるよ
うにするとともに、外板を各稜部枠体に延設した
取付リブにねじなどを介して着脱自在にすること
によつて組立、分解容易な組立式電子機器実装用
筐体を提案するものである。

［考案の実施例］ 以下本考案を第１〜５図の図示実施例により説
明すると、図において、実装用筐体３は直方体の
稜を形成する稜部枠体１と、これらの稜部枠体１
を実装用筐体３の隅角部で連結するためのコーナ
金具２とから構成されている。このコーナ金具２
は、第２図ａに示すように立方体の角部２ａと、
これから直交三軸方向に延びる断面正方形の柱体
２ｂ，２ｂ，２ｂとで構成されており、これらの
柱体２ｂ，２ｂ，２ｂと角部２ａとの間には段部
２ｅが形成され、この段部２ｅの高さは、上記稜
部枠体１の板厚に略等しく設定されている。ま
た、これらの柱体２ｂ，２ｂ，２ｂの互いに共有
して直交して成す面に沿つて、それぞれ側面Ｌ形
フイン２ｃ，２ｃ，２ｃが連設されている。

稜部枠体１は上記コーナ金具２の柱体２ｂに嵌
合するもので、第３図及び第４図に示すように枠
表板１ａ，１ａ、枠側板１ｂ，１ｂおよび天板
４、側板５、裏板（図示せず）を取付けるための
取付リブ１ｃ，１ｃから成り、これらの各板部１
ａ，１ｂは１枚の板体を柱体２ｂ半部に沿わせて
折曲して構成されている。この枠表板１ａ，１ａ
は互いに長稜を共有して直交しており、その幅は
上記柱体２ｂの底面の稜の長さに略等しい。上記
枠側板１ｂ，１ｂは、それぞれこの枠表板１ａ，
１ａの端部を内方に直角に折曲して延設されたも
のであり、これらの枠表板１ａ，１ａおよび枠側
板１ｂ，１ｂで形成される枠は、上記柱体２ｂに
その軸方向から嵌合する形状をななしている。ま
た枠側板１ｂ，１ｂには、それさぞれ取付リブ１
ｃ，１ｃが直交して延設されており、これらの取
付リブ１ｃ，１ｃは互いに直交する位置関係にあ
る。なお、これらの取付リブ１ｃ，１ｃは上記稜
部枠体１を上記柱体２ｂに嵌合抱持させたとき、
この柱体２ｂのＬ形フイン２ｃ上に位置し、これ
を固定支持される。

以上の構成を有する稜部枠体１とコーナ金具２
により実装用筐体３を組立てるには、まず、コー
ナ金具２の柱体２ｂ，２ｂ，２ｂに、それぞれ所
定の長さに設定した稜部枠体１，１，１とこれら
の稜をそれぞれ上記柱体の３稜に一致させて上記
稜部枠体１端部を上記段部２ｅに当接する位置ま
で嵌挿し、以下同様にしてこの直方体の８個の隅
角部についてこれらの稜部枠体を連結すればよ
い。

すなわち、本考案によれば、各隅角部について
稜部枠体１をコーナ金具２の柱体２ｂに嵌合する
だけの作業で実装用筐体３を組立てることがで
き、また、解体するときは、この柱体２ｂから上
記稜部枠体１を抜去すればよい。また、規格外寸
法の実装用筐体３を製作する場合、コーナ金具２
は稜部枠体１の長さに関係なく用いられ汎用性を
有しているので既製のものを用い、稜部枠体１の
長さのみを新たに設定するだけでよく、需要に対
し即応できる。その上、コーナ金具２には上記稜
部枠体１のリブ１ｃを支持するＬ形フイン２ｃが
設けられているので、稜部枠体１の隅部における
補強の効果があり、強度上有利である。さらに、
この実装用箱体３は、取付リブ１ｃが枠表板１ａ
の表面よりも凹下して設けられているので、第４
図に示すように、天板、４、側板５、裏板（図示
せず）等の外板を取付けて筐形を形成し、この筐
形の中にユニツトシヤーシ７をを収納して筐体８
を組立た場合、これらを上記取付リブ１ｃに取付
るための取付けネジの頭が稜部枠体１の表面より
外側へ突出することはないという利点がある。ま
た、コーナ金具２に段部２ｅを設けたので稜部枠
体１とこのコーナ金具２の間に段差が生じること
がない。この結果、この筐体８を密に隙間なく並
べることができる。

なお上記実施例ではコーナ金具２にＬ形フイン
２ｃが設けられているが第２図ｂに示すように、
この替わりに２つの柱体２ｂ，２ｂを三角形の平
面で連結して三角フイン２ｄを形成してもよい。
この三角フイン２ｄを設けたコーナ金具２用いて
実装用筐体を製作すると、第５図に示すようにこ
の筐体の４隅の三角フイン２ｄに保持金具９を介
してタツプドレール１０を取付けることが容易と
なり、このタツプドレール１０にユニツトシヤー
シ７を取付けることができる。すなわち、上記三
角フイン２ｄは、稜部枠体１の取付リブ１ｃの補
強のみならず、タツプドレール１０を取付けるた
めの保持金具９を固定支持する作用も有する。

［考案の効果］ 以上のように本考案によれば、互いに直交する
三軸方向に延びる柱体を有し、筐体各隅部を構成
するコーナ金具と、これら各柱体の外周ほぼ半分
に沿つて嵌合し該柱体を外方から抱持する稜部枠
体とを備え、この稜部枠体には各稜部枠体間に架
設する外板の取付リブを互いに直交する位置関係
で該枠体の両端縁に沿わせ各一対突出形成し、上
記柱体にはこれらの取付リブを背面から支持する
フインを連設し、これらコーナ金具と稜部枠体と
により筐体枠組を形成し、該筐体枠組に外板を架
設して構成したことから長尺の稜部枠体とコーナ
金具を準備しておけば、多様な需要に対して即応
することができ極めて生産高率がよい効果が得ら
れる。したがつて在庫管理には僅かの空間さえあ
れば良く、不使用時には解体して保管することが
できるという効果が奏し得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る枠体の斜視図、第２図ａ
は本考案に係るコーナ金具の斜視図、第２図ｂは
本考案に係るコーナ金具の他の実施例を示す斜視
図、第３図は本考案の実装用筐体の組立てを説明
するための図、第４図は筐体の斜視図、第５図は
第２図ｂに示すコーナ金具を用いて実装用筐体を
組立てた場合の筐体を表わす図である。第６図は
従来の筐体枠組を示す斜視図である。 １：稜部枠体、１ｃ：取付リブ、２：コーナ金
具、２ｂ：柱体、２ｃ，２ｄ：フイン、３：実装
用筐体、なお、図中同一符号は同一又は相当部分
を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 互いに直交する三軸方向に延びる柱体を有し、
   筐体各隅部を構成するコーナ金具と、これら各柱
   体の外周ほぼ半分に沿つて嵌合し該柱体を外方か
   ら抱持する稜部枠体とを備え、この稜部枠体には
   各稜部枠体間に架設する外板の取付リブを互いに
   直交する位置関係で該枠体の両端縁に沿わせ各一
   対突出形成し、上記柱体にはこれらの取付リブを
   背面から支持するフインを連設し、これらコーナ
   金具と稜部枠体とにより筐体枠組を形成し、該筐
   体枠組に外板を架設して構成したことを特徴とす
   る組立式電子機器実装用筐体。