JPS6348152Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電気機器、電子機器等を収納する箱の
枠体に関するものである。

この種の箱のなかには機械的強度を得るため、
形鋼にて構成した枠体を備えたものがあるが、こ
のような枠体では、コーナ部は三本の形鋼を連結
しなければならず、連結部材が非常に複雑にな
り、製造も煩雑であつた。また、寸法誤差等によ
る枠の変形のため組立が面倒になるという欠点が
あつた。

本考案は、前記のような欠点に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、枠体コーナ部の連結部
材を不要にすることができ、また寸法精度もよ
く、組立が容易にできる枠体を提供することであ
る。

以下、本考案の一実施例を図に基づいて説明す
る。１は等辺山形鋼によつて枠状に形成されたベ
ースである。２は鉄板に抜き及び曲げ加工を施し
て枠状に形成した底面板であり、底面板２は各辺
を断面略コ字形に形成してある。３，４は等辺山
形鋼によつて枠状に形成された左右側面枠であ
り、左右側面枠３，４は各コーナ部を溶接等によ
つて固着してある。５は鉄板に抜き及び曲げ加工
を施して形成した前面枠であり、前面枠５の周縁
部には後面側に折曲した折曲片５ａが設けられて
いる。６は鉄板に抜き及び曲げ加工を施して形成
した後面枠であり、後面枠６の周縁部には、前面
側に折曲した折曲片６ａが設けられている。尚、
７は天井板、８は側面板である。９は前面枠５に
螺着された扉であり、１０は後面板６に螺着され
た扉である。

次に本考案における枠体の組立方法について説
明する。ベース１の上面に底面板２をねじにて固
定し、前面枠５、後面枠６を、その下端を底面板
２の周縁部に沿わせて対向するように、ベース１
にねじにて仮固定する。その後左側面枠３、右側
面枠４を、その一方側を前面枠５に嵌合させ、他
方側を後面板６に嵌合させるとともに、下端を底
面板２の周縁部に沿わせてベース１上にねじにて
固定する。さらに、前記の仮固定してある前面枠
５及び後面枠６を固定して枠体を構成する。

本考案は前記実施例に限定されるものではな
く、例えば、底面板２、前面枠５、後面枠６は各
辺毎に形成し、溶接等によつて固着してもよく、
また、左側面枠３，４は、略Ｌ字形の連結部材を
用いて連結してもよい。

以上のように本考案によれば、寸法精度のよ
い、鉄板によつて形成された底面板２、前面枠
５、後面枠６と、寸法精度は劣るが機械的強度を
得るため、形鋼によつて枠状に形成されたベース
１、左側面枠３、右側面枠４を組合せて枠体を構
成したのでベース１、左側面枠３、右側面枠４の
コーナ部は二本の形鋼を連結するだけでよく、溶
接等によつて連結部材なしで連結することが可能
であり、また、ねじ等で連結するにも、略Ｌ字形
に形成した連結部材を用いて連結可能であるの
で、連結部材をたとえ使用するにしても、連結部
材は単純な形状で、製作が極めて容易にできる効
果がある。また、寸法精度のよい、底面板２、前
面枠５、後面枠６にて左側面枠３、右側面枠４の
変形を矯正しながら組立てるとともに、左側面枠
３、右側面枠４、前面枠５、後面枠６は下端をベ
ース１に固定した底面板２に沿わして固定してい
るので、組立が容易で、機械的強度も形鋼によつ
て枠状に形成されたベース１、左側面枠３、右側
面枠４にて底面板２、前面枠５、後面枠６を補強
するので十分満足でき、さらに、ベース１、左側
面枠３、右側面枠４、前面枠５、後面枠６に分解
して輸送し、現地にて容易に組立可能であるの
で、輸送も容易にできる等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

図は全て本考案における一実施例を示すもので
あり、第１図は箱の斜視図、第２図は枠体の斜視
図、第３図は枠体の分解斜視図、第４図は側面図
である。 １……ベース、２……底面板、３……左側面
枠、４……右側面枠、５……前面枠、６……後面
枠。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 形鋼によつて枠状に形成されたベース１、左側
   面枠３及び右側面枠４と、鉄板を枠状に形成した
   底面板２と、鉄板によつて形成され、周縁部に折
   曲片５ａ，６ａを設けた前面枠５及び後面枠６と
   から成り、ベース１の上面に底面板２を固定さ
   せ、左側面枠３、右側面枠４の一方側を前面枠５
   に嵌合させ、他方側を後面枠６に嵌合させるとと
   もに、前面枠５、後面枠６、左側面枠３、右側面
   枠４をベース１上面で、下端を底面板２に沿わせ
   て着脱可能に固定させたことを特徴とする枠体。