JPS6350329Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、取付金具により接続するパーテイ
シヨンに関するものである。

従来直線壁によるパーテイシヨンを立設するた
めに壁パネル同士を接続する場合は、壁パネルの
一方端部に金属部材のジヨイント支柱をあらかじ
めネジ止めにより取付けておいて、パーテイシヨ
ンの立設時に、この壁パネルの一方端部に取付け
た上記ジヨイント支柱を隣接壁パネルの他方端部
に結合していた。従つてパーテイシヨンの立設時
には、壁パネルの一方端部に金属部材の重量体に
よる上記ジヨイント支柱を取付けるための大掛り
な前作業を要し、かつその取付けも上下の各所に
おけるネジ止めをもつて行うため、作業性が悪く
て、パーテイシヨンの施工能率が向上できないと
いう問題点があつた。

またいつたん立設したパーテイシヨンを内装の
変更によつて組み替え立設する場合は、壁パネル
同士を接続している上記ジヨイント支柱が、その
片方の壁パネルの一方端部に付属部材としてネジ
止めにより取付けられているため、上記壁パネル
の両面に張設されている化粧パネルをパネル枠か
ら取り外して、この壁パネルを組立以前の原形態
にしたのちでないと壁パネル同士の接続態様が解
除できないことから、大掛りな組み替え作業を要
して内装変更がコスト高になるという問題点があ
つた。

この考案は上記の問題点を解決するためになさ
れたものであり、その目的とするところは、壁パ
ネル同士を接続時における軽量部材の介在と、小
型のジヨイント金具や固定金具等により、前作業
や各所におけるネジ止め等を要することなく、上
部位置では押下げ状の叩き操作で、また下部位置
では外方での螺進操作をもつて壁パネル同士の接
続ができ、さらに内装の変更時には、上記の逆操
作により容易迅速に組み替え立設ができ、これに
よつて作業性が良くなり、施工能率も大幅に向上
できてコストの低減が得られるパーテイシヨンを
提供することにある。

以下、この考案の実施例を添付図面に基づいて
説明する。

まず構成を説明すると、第１図および第２図に
示すように、壁パネル１は内部に芯材となる金属
板のパネル枠２が収装され、その前後外部には壁
面となる化粧パネルＰが着脱自在に張設されてい
る。上記パネル枠２は、壁パネル１の外郭部に沿
つて額縁状に形成されていて、その左右縦枠の上
部端面には後記するジヨイント金具４の長尺爪４
ａに合わせた爪の挿入が可能となる２体平行の締
め孔２ａが上下配置により貫設されている。また
下部端面には上記の締め孔２ａが単数宛貫設され
ている。そして同左右縦枠端面の中間帯には後記
する飾り縁３の凸片３ｂを挿入するための細幅に
よる空隙部２ｃが、この面を２分割する態様をも
つて形出されている。さらに同左右縦枠の前後面
と後記する笠木９の直下位置となる上部前後面に
は図示しない後付けによる棚材やその他の付属部
材を装着するための長孔２ｂがほぼ等間隔により
貫設されている。

上記壁パネル１同士の接続端部間に介在させる
飾り縁３は、合成樹脂材により次のように形成さ
れている。すなわち第１図および第２図に示すよ
うに、飾り縁３は、後記する化粧パネルＰの高さ
および同パネルＰをパネル枠２の前後部に張設し
た際の外側厚みと同幅による薄型縦材で、その縦
面の上部側と下部側には前記したパネル枠２の締
め孔２ａと同形、同配置による締め孔３ａが同様
状に貫設されている。またパネル枠２に当接する
側の縦面中央帯には前記したパネル枠２の空隙部
２ｃに圧挿するための断面矢印形による凸片３ｂ
が上下の長手方向に平行するように突設されてい
る。この飾り縁３は、同形の２体を背中合わせに
して使用する際、双方間に後記するジヨイント金
具４，５の各背中合せ部分が収装可能となるよう
に、両金具４，５に合わせた形状に成形されてい
る。

次に第３図に示すジヨイント金具４は、パネル
枠２の締め孔２ａと合致する幅の長尺コ字形金属
板を背中合わせに溶着して、一方の前後縦面は、
上記締め孔２ａの上部側に挿入可能な同配置によ
るほぼ同長の長尺爪４ａに形成されている。また
他方の前後縦面は、同じく上記締め孔２ａの上部
側に挿入可能な同配置による短尺爪４ｂに形成さ
れている。

また第４図に示すジヨイント金具５は、パネル
枠２の締め孔２ａと合致する幅の短尺コ字形金属
板を背中合わせに溶着して、一方の前後縦面は、
上記締め孔２ａの下部側に挿入可能なほぼ同長に
よる長尺爪５ａに形成されている。また他方の前
後縦面は、同じく上記締め孔２ａの下部側に挿入
可能な短尺爪５ｂに形成されている。そして背中
合わせに溶着した縦面の中間位置には両面を分離
する態様により孔部を形出して、この内径面に後
記する締付ボルト７の螺挿が可能となるネジ孔５
ｃが設けられている。

さらに第５図に示す固定金具６は、前記したジ
ヨイント金具５の各爪５ａ，５ｂ間に収装可能な
長さと飾り縁３の背中合せによる２体合接時の各
凸片３ｂ側の縦面に合致する幅とによる平面部の
両側に中間部を削除した凸片６ａを上向きに設け
るようにして形成されている。そして平面部の中
央位置には後記する締付ボルト７の挿通が可能と
なるボルト孔６ｂが貫設されている。

第６図に示す締付ボルト７は、パーテイシヨン
の接続時におけるジヨイント金具５のネジ孔５ｃ
に螺通可能な長さによる皿形ボルトの頭部を多角
締め穴付の締具内にインサートした状態により形
成されている。

第１図および第２図に示す化粧パネルＰは、前
記したパネル枠２の各長孔２ｂを三方枠部の外方
に若干の間隔をもつて露出させることが可能な面
積と、パネル枠２の前後部に木質等による感覚の
もとで張設が可能な厚みにより形成されている。
また各内側周辺面の要部位置には張設時に図示し
ないパネル枠２の凸片に係合するための孔部（図
示せず）が設けられている。

なお８は、パーテイシヨンの組成時に壁パネル
１を設置床部Ｆに立設するための脚体であり、ま
た９は、上記壁パネル１の頂部に嵌着する笠木で
ある。

前記の構成により直線壁によるパーテイシヨン
を立設する場合は、まず壁パネル１となる双方の
接続端部にあたるパネル枠２の縦枠端面にその側
毎の飾り縁３を、各空隙部２ｃに対する凸片３ｂ
の圧挿をもつてそれぞれ一体的に装着する。この
状態による一方側壁パネル１の飾り縁３とパネル
枠２の各締め孔２ａ，３ａに、上部側にはジヨイ
ント金具４を、また下部側にはジヨイント金具５
を配置する態様をもつて各一方側に形成されてい
る長尺爪４ａ，５ａを、この各先端をその位置毎
の孔縁にいつたん係止するように挿入して置く。
そしてこの状態による上記ジヨイント金具４，５
の各短尺爪４ｂ，５ｂ側には他方側壁パネル１の
飾り縁３とパネル枠２の各締め孔２ａ，３ａを、
その側のパネル枠２の移動操作により近接して嵌
合する。この時点で下部側のジヨイント金具５に
はこの位置の両飾り縁３の下端部に対して固定金
具６を当接したのち、そのボルト孔６ｂからジヨ
イント金具５のネジ孔５ｃ内に締付ボルト７を螺
挿して置く。この状態下において双方パネル枠２
間の上部から棒状のものでジヨイント金具４を押
下げ状に叩くと、爪４ａ，４ｂは、その位置毎の
締め孔２ａ，３ａからその直下の縦面側に降下し
て両パネル枠２の各縦面に食い込むことになる。
また下部側のジヨイント金具５は、下端外方に露
出している締付ボルト７の頭部を螺進方向に回動
すると、その操作でジヨイント金具５は降下し、
上記と同様に爪５ａ，５ｂは、その位置毎の締め
孔２ａ，３ａからその直下の縦面側に降下して両
パネル枠２の各縦面に食い込むことになる。これ
によつて両パネル枠２を、双方間に飾り縁３を介
在させた状態により一体的に結合することができ
る。そしてこの態様に結合した各パネル枠２の頂
部位置には笠木９を嵌着することで直線壁による
パーテイシヨンの立設が完了できる。

このようにしてパーテイシヨンの立設時に各パ
ネル枠２の縦枠端面に飾り縁３を嵌着し、この飾
り縁３間にジヨイント金具４，５を収装するよう
にして、上方からの押下げ状による叩き操作と、
下方における締付ボルト７の螺進操作により、前
作業等を要することなく、容易迅速に壁パネル１
同士の接続態様が得られるため、パーテイシヨン
の立設時における作業性を一層良好にすることが
できる。

またいつたん立設したパーテイシヨンを、内装
の変更等によつて組み替え立設する場合は、前述
とは逆の操作により各ジヨイント金具４，５の爪
４ａ，４ｂ，５ａ，５ｂをその位置毎の締め孔２
ａから脱挿すると、双方の端部位置から上記のジ
ヨイント金具４，５が簡単に取り外せて、各パネ
ル枠２は飾り縁３を伴つた状態でそれぞれ分離さ
れる。従つてパーテイシヨンの組み替え立設を容
易迅速に行うことができる。

以上に説明したようにこの考案は、パネル枠２
の接続端部に飾り縁３を嵌着し、その態様による
両パネル枠２の飾り縁３間には上部にジヨイント
金具４を、また下部に固定金具６と締付ボルト７
を付帯したジヨイント金具５をそれぞれ収装配置
することにより、前作業や各所におけるネジ止め
等を要することなく、上部位置では押下げ状の叩
き操作で、また下部位置では外方での螺進操作を
もつて容易迅速に壁パネル１同士の接続ができ、
さらに内装の変更時には、上記の逆操作により同
様に容易迅速に組み替え立設ができるため、パー
テイシヨンの作業性が良くなり、施工能率も大幅
に向上できて、コストの低減を計ることができる
等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案による取付金具をもつて壁パ
ネル同士を接続した態様を示す一部縦断正面図、
第２図は同一部横断平面図、第３図ａはこの考案
の要部となる長尺ジヨイント金具の平面図、第３
図ｂは同正面図、第４図ａはこの考案の要部とな
る短尺ジヨイント金具の平面図、第４図ｂは同正
面図、第５図ａは第４図のジヨイント金具に付帯
する固定金具の平面図、第５図ｂは同一部縦断正
面図、第６図は第４図のジヨイント金具に付帯す
る締付ボルトの一部縦断詳細図である。 符号の説明、１……壁パネル、２……パネル
枠、２ａ，３ａ……締め孔、２ｂ……長孔、２ｃ
……空隙部、３……飾り縁、３ｂ……凸片、４，
５……ジヨイント金具、４ａ，５ａ……長尺爪、
４ｂ，５ｂ……短尺爪、５ｃ……ネジ孔、６……
固定金具、６ａ……凸片、６ｂ……ボルト孔、７
……締付ボルト、８……脚体、９……笠木、Ｆ…
…床部、Ｐ……化粧パネル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 左右縦枠端面に２体平行の締め孔２ａを間隔的
   に貫設したパネル枠２と、上記の締め孔２ａと合
   致する長尺コ字形板の背中合せによる一方側に長
   尺爪４ａをまた他方側に短尺爪４ｂをともに上下
   配置の平行状に形成したジヨイント金具４と、前
   記の締め孔２ａと合致する短尺コ字形板の背中合
   せ位置にネジ孔５ｃを設け上記コ字形板の一方側
   に長尺爪５ａをまた他方側に短尺爪５ｂを形成し
   たジヨイント金具５と、上記のジヨイント金具５
   に付帯する固定金具６および締付ボルト７とから
   なることを特徴とする取付金具により接続するパ
   ーテイシヨン。