JPH0647840B2 - 構造体の連結方法 - Google Patents

構造体の連結方法

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JPH0647840B2
JPH0647840B2 JP62191278A JP19127887A JPH0647840B2 JP H0647840 B2 JPH0647840 B2 JP H0647840B2 JP 62191278 A JP62191278 A JP 62191278A JP 19127887 A JP19127887 A JP 19127887A JP H0647840 B2 JPH0647840 B2 JP H0647840B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、ユニット式住宅における住宅ユニットのよ
うな構造体の連結方法に関するものである。
(従来の技術) ユニット式住宅とは、予め工場で多数の住宅ユニットを
製作しておいて、これを建設場所へ輸送して連結してい
き、一戸の住宅を構築するものである。このユニット式
住宅は低コスト、工期短縮等多くの利点を有しており、
その普及率は急増しつつある。
上記住宅ユニットは鉄骨製の家屋骨組(構造体)を有
し、この家屋骨組に床パネルや壁パネル等が取り付けら
れ、更に、部屋の目的に応じてキッチン、バス、トイレ
等が組み込まれる。
ところで、住宅ユニットの従来の連結方法の一つが実公
昭53−1211号公報に開示されている。これについ
て第3図に従い以下に説明する。尚、図示の都合上、床
パネル等は省略してある。
第3図は、水平に並んだ二つの一階住宅ユニットとその
上で水平に並んだ二つの二階住宅ユニットと各隅部が集
合する部位の分解組立図を示している。
二つの一階住宅ユニットの各家屋骨組11,12も、二つの
二階住宅ユニットの各家屋骨組21,22も、基本的には同
様な構成をなしており、それぞれ各隅部に配置された柱
部材100と、柱部材100の上部同士を接続する上梁
部材110と、柱部材100の下部同士を接続する下梁
部材120とを有している。
一階住宅ユニットの家屋骨組11,12における柱部材10
0の上端中央には、一本のガイドピン130が鉛直上向
きに固定されている。
二階住宅ユニットの家屋骨組21,22における柱部材10
0の下端中央には、挿入孔140が形成されている。
又、符号150は住宅ユニットを連結するための連結板
であり、連結板150には上記ガイドピン130が挿入
可能な二つの貫通孔151が所定寸法離間して設けられ
ている。
住宅ユニットは次のように連結される。
初めに、家屋骨組11の柱部材100とこれに隣接する
家屋骨組12の柱部材100に連結板150を架け渡
す。その際に各柱部材100のガイドピン130を連結
板150の各貫通孔151に挿通させることにより、隣
接する二つの一階住宅ユニットが相互に位置決めされ
る。
次に、一階住宅ユニットの各家屋骨組11,12の上にそれ
ぞれ二階住宅ユニットの各家屋骨組21,22を載置する。
その際に、一階の各家屋骨組11,12における各柱部材1
00のガイドピン130を二階の各家屋骨組21,22にお
ける各柱部材100の下端の挿入孔140に挿入させる
ことにより、一階住宅ユニットと二階住宅ユニットが相
互に位置決めされる。
この後、一階の各家屋骨組11,12の上梁部材110とこ
れに対向して配置された二階の各家屋骨組21,22の下梁
部材120とを、ボルト171、ばね座金172、ナッ
ト173を用いて締結し、一階の家屋骨組11,12と二階
の家屋骨組21,22を剛接合する。尚、第2図では、上梁
部材110と下梁部材120の上記締結部を一箇所のみ
代表して表示しており、他は省略している。
しかしながら、上述連結方法においては、一階住宅ユニ
ット同士の位置決めが不正確になる場合があった。その
理由は、一階の家屋骨組11,12の各柱部材100の上端
にはガイドピン130が一本づつしか設けられていない
からである。即ち、隣合う柱部材100の各ガイドピン
130を連結板150の各貫通孔151に挿入すること
によって、ガイドピン130間の距離、言い替えれば隣
接する柱部材100の中心間距離は一意的に決定される
ものの、ガイドピン130に対して連結板150が回動
自在なため、家屋骨組11に対して家屋骨組12が水平
方向に歪んで位置決めされる可能性があるからである。
上述第一従来例の欠点を解消する他の連結方法が特開昭
61−151347号公報に開示されている。これにつ
いて第4図に従い以下に説明する。尚、第3図の従来例
と同一態様部分については同一符号を付して説明を省略
する。
一階住宅ユニットの家屋骨組11,12における各柱部材1
00の上端、及び二階住宅ユニットの家屋骨組21,22に
おける各柱部材100の下端には、それぞれ対角線上に
二本のガイドピン130と裏ナット104が取り付けら
れている。
連結板150には左右に四つずつ貫通孔151が設けら
れている。
又、この連結方法では、一階の柱部材100と二階の柱
部材100とを連結するために、ジョイントボックス1
60が使用される。
ジョイントボックス160は中空の直方体形の箱形をな
し、側部には作業用の開口161を有している。ジョイ
ントボックス160の上端及び下端には、柱部材100
の各ガイドピン130に対向する部位にそれぞれ貫通孔
162が設けられている。
一階住宅ユニットの家屋骨組1,12を連結する場合には、
家屋骨組11の柱部材100とこれに隣接する家屋骨組
12の柱部材100に連結板150を架け渡す。その際
に、各柱部材100の各二本のガイドピン130を連結
板150の対応する貫通孔151に挿通させることによ
り、隣接する二つの一階住宅ユニットが相互に極めて正
確に位置決めされる。
次に、連結板150の上から左右両側にそれぞれジョイ
ントボックス160を載置する。この時に、連結板15
0から突出した各柱部材100のガイドピン130を各
ジョイントボックス160の下端の貫通孔162に挿入
することにより、ジョイントボックス160が位置決め
される。
この後、ジョイントボックス160の開口161からボ
ルト(図示せず)を挿入し、このボルトをガイドピン1
30が挿入されていない下端の貫通孔162、及び連結
板150の貫通孔151に挿通し、柱部材100のナッ
ト104にねじ込むことにより、一階住宅ユニットが相
互に連結される。次に、上記各ジョイントボックス16
0の上に二階住宅ユニットの家屋骨組21,22の柱部材1
00を上述同様にガイドピン130で位置決めしながら
載置する。
この後は、上述一階住宅ユニットの場合と同様にボルト
を介してジョイントボックス160と家屋骨組21,22の
柱部材100を連結する。
このようにすれば、一階の家屋骨組11,12を正確に位置
決めすることができるとともに、一階の家屋骨組11,12
の柱部材100と、二階の家屋骨組21,22の柱部材10
0が各ジョイントボックス160を介して剛接合され
る。
(発明が解決しようとする問題点) 上述第二従来例の連結方法においては柱部材100同士
を剛接合しているが、柱部材100が閉塞造をなしてい
るために、開口161を有するジョイントボックス16
0が必要となり、部品点数が増えるという不利点があっ
た。
又、狭いジョイントボックス160内でボルトを締め付
けることも極めて作業性が悪く、時には特殊な回転工具
を用いなければ締め付けられない場合もある等の不具合
があった。
(問題点を解決するための手段) この発明は上記問題点を解消するためになされたもの
で、その要旨は、柱部材が梁部材により接続されてなる
構造体を水平方向に互いに隣接して配置し、この隣接す
る構造体の少なくとも一つの構造体の上部に他の構造体
を配置し、これら構造体を連結する方法において、下側
に配置される各構造体の柱部材の上端には鉛直上方に延
びる複数のガイドピンを予め設けておき、上側に配置さ
れる構造体の柱部材の下端には上記ガイドピンに対向す
る位置に予め挿入孔を形成しておき、上記ガイドピンが
挿入可能な孔を有する連結板を別に用意しておいて、初
めに、下側に隣接して配置した構造体の互いに隣合う柱
部材に連結板を架け渡して、柱部材の各ガイドピンを連
結板の孔に挿入し、次に各柱部材のガイドピンを上側の
構造体において対応する各柱部材の挿入孔に挿入させな
がら下側の構造体の上に上側の構造体を載置し、上側の
構造体の梁部材と下側の構造体の梁部材とを連結するよ
うにしたこをと特徴とする構造体の連結方法にある。
(作用) 各構造体の柱部材の上端及び下端の接合部において、構
造体相互間の位置決めが極めて正確に行なわれる。
即ち、下側に隣接して配置された各構造体の柱部材の上
端にはそれぞれ複数のガイドピンが設けられており、こ
れら複数のガイドピンを連結板の各孔に挿入することに
よって、各柱部材と連結板との相対回動が防止され、そ
の結果、下側に配置された構造体を相互に正確に位置決
めすることができる。
更に、上記ガイドピンを、上側に配置された構造体にお
ける柱部材の下端に形成された挿入孔に挿入することに
より、上側の構造体も位置決めされる。
又、下側の構造体と上側の構造体との連結は梁部材にお
いて行っているので、柱部材同士をその上端と下端で連
結する場合に比較して、極めて作業性がよい。
(実施例) 以下、この発明の一実施例を第1図、第2図の図面に従
って説明する。
第1図は従来例と同様の態様を示しており、水平に並ん
だ二つの一階住宅ユニットとその上で水平に並んだ二つ
の二階住宅ユニットの各隅部が集合する部位の分解組立
図である。
一階住宅ユニット及び二階住宅ユニットの各家屋骨組1
1,12,21,22は、従来と同様に、柱部材100、上梁部材
110、下梁部材120を有している。
各柱部材100は中空の四角柱状をなし、その上端及び
下端にはそれぞれ上端板101,下端板102が固定されて
いる。
各梁部材110,120は断面コ字形をなし、この実施例にお
いて各梁部材110,120の端部は柱部材100に溶接固定
されている。
一階住宅ユニットの家屋骨組11,12において、各柱部材
100の上端板101には、その対角線上に二本のガイ
ドピン130が取り付けられている。詳述すると、第3
図に示すように、ガイドピン130は基部131を雄ね
じとされ、先部132を円錐状とされており、先部13
2の基部131側にはスパナと係合する六角部133が
形成されている。又、上端板101の中央には貫通孔1
03が形成されており、上端板101の裏面にはこの貫
通孔103と同心状にナット104が溶接されている。
上記ガイドピン130は、その基部131を上記ナット
104に螺合させることにより固定されている。
尚、上記ガイドピン130の他の取付方法として、ガイ
ドピン130の基部131の雄ねじをなくし、上端板1
01に溶接固定しておくことも可能である。
又、二階住宅ユニットの家屋骨組21,22において、各柱
部材100の下端板102には、上記各ガイドピン13
0に対向する位置に挿入孔140が形成されている。
更に、一階の家屋骨組11,12の柱部材100と二階の家
屋骨組21,22の柱部材100との間に挾装される連結板
150には、その左右において上記各ガイドピン130
に対応した位置に貫通孔151が二つずつ形成されてい
る。
次に、住宅ユニットの連結方法について説明する。
初めに、二つの一階住宅ユニットを接近して配置し、家
屋骨組11の柱部材100とこれに隣接する家屋骨組1
2の柱部材100に連結板150を架け渡す。その際に
各柱部材100の各二本のガイドピン130を連結板1
50において対応する各貫通孔151に挿通させること
により、隣接する二つの一階住宅ユニットが相互に位置
決めされる。特に、一つの柱部材100について二本の
ガイドピン130がそれぞれ連結板150の二つの貫通
孔151に挿入されるので、柱部材100と連結板15
0との相対回動が防止される。したがって、上記一階住
宅ユニットの相互位置決めが一意的に極めて正確に行な
われる。
次に、一階住宅ユニットの各家屋骨組11,12の上にそれ
ぞれ二階住宅ユニットの各家屋骨組21,22を載置する。
その際に、一階の各家屋骨組11,12における各柱部材1
00の各二本のガイドピン130を二階の各家屋骨組2
1,22における各柱部材100の下端板102の各挿入孔
140に挿入させることにより、一階住宅ユニットと二
階住宅ユニットが相互に位置決めされる。
このようにして、隣接する一階住宅ユニット相互の位置
決めと、一階住宅ユニットと二階住宅ユニットとの位置
決めとが、一階の各家屋骨組11,12の柱部材100の上
端と、二階の各家屋骨組21,22の柱部材100の下端
と、連結板150によって極めて正確に行なうことがで
きる。
この後、一階の各家屋骨組11,12の上梁部材110とこ
れに対向して配置された二階の各家屋骨組21,22の下梁
部材120とを、第一従来例と同様に、ボルト171、
ばね座金172、ナット173を用いて締結し、一階の
家屋骨組11,12と二階の家屋骨組21,22を剛接合する。こ
のように、上梁部材110と下梁部材120とを締結す
るようにしているので、これらの間に第二従来例のジョ
イントボックスに相当するような特殊な連結部品を必要
とせず、更に、これら梁部材110,120の周囲は一般的な
締結工具を使用する上に十分な空間を有しているので、
作業性が極めて向上する。
尚、第1図においても、第3図の場合と同様に上記締結
部の一箇所のみを代表して表示しており、他は省略して
いる。
又、第1図の例では、一階の家屋骨組11,12同士、及び
二階の家屋骨組21,22同士の連結を連結板150のみで
行っているが、連結板150だけでは強度が足りない場
合等必要に応じて、隣接する上梁部材110同士、及び
下梁部材120同士をボルト、ナットで締結する。
上述実施例においては、二つの一階住宅ユニットのそれ
ぞれの上に各1つずつ二階住宅ユニットを配置したが、
二つの一階住宅ユニットの一方の上にのみ二階住宅ユニ
ットを配置するようにしてよい。
又、四つの一階住宅ユニットの隅部を一箇所に集合させ
て、一階住宅ユニットを「田」の字形に配置し、これら
の上に四つの二階住宅ユニットを配置する場合にも、こ
の連結方法が採用可能である。その場合に使用される連
結板には、一箇所に集合させた各家屋骨組の柱部材に設
けられたガイドピンがそれぞれ挿入可能な孔を設けてお
く。
この発明は上記実施例に制約されず種々の態様が可能で
ある。
例えば、ガイドピンの数は二本に限るものではなく三本
以上であってもよい。
又、構造体は住宅ユニットの家屋骨組に限るものではな
い。
(発明の効果) 以上説明したように、この発明によれば、各構造体の柱
部材の上端及び下端の接合部において、下側に配置され
た構造体相互の位置決めと、下側に配置された構造体と
上側に配置された構造体との位置決めが、共に極めて正
確に行なわれる。
又、下側の構造体と上側の構造体との連結は梁部材にお
いて行っているので、柱部材同士をその上端と下端で連
結する場合に比較して、連結作業が極めて容易に行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図はこの発明の一実施例を示すものであ
り、第1図はこの方法発明を示す分解組立斜視図、第2
図は柱部材の上端及びガイドピンの拡大正面図である。 又、第3図、第4図はそれぞれ従来技術における第1図
相当斜視図である。 11,12……下側の構造体(一階の家屋骨組)、 21,22……上側の構造体(二階の家屋骨組)、 100……柱部材、110,120……梁部材、 101……上端(上端板)、102……下端(下端
板)、 130……ガイドピン、140……挿入孔、 150……連結板、151……孔(貫通孔)。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】柱部材が梁部材により接続されてなる構造
    体を水平方向に互いに隣接して配置し、この隣接する構
    造体の少なくとも一つの構造体の上部に他の構造体を配
    置し、これら構造体を連結する方法において、下側に配
    置される各構造体の柱部材の上端には鉛直上方に延びる
    複数のガイドピンを予め設けておき、上側に配置される
    構造体の柱部材の下端には上記ガイドピンに対向する位
    置に予め挿入孔を形成しておき、上記ガイドピンが挿入
    可能な孔を有する連結板を別に用意しておいて、初め
    に、下側に隣接して配置した構造体の互いに隣合う柱部
    材に連結板を架け渡して、柱部材の各ガイドピンを連結
    板の孔に挿入し、次に各柱部材のガイドピンを上側の構
    造体において対応する各柱部材の挿入孔に挿入させなが
    ら下側の構造体の上に上側の構造体を載置し、上側の構
    造体の梁部材と下側の構造体の梁部材とを連結するよう
    にしたことを特徴とする構造体の連結方法。
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